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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022076247
(43)【公開日】2022-05-19
(54)【発明の名称】組合せ計量機
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/387 20060101AFI20220512BHJP
【FI】
G01G19/387 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020186575
(22)【出願日】2020-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】515244427
【氏名又は名称】株式会社オーケープランニング
(74)【代理人】
【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149205
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】波多江 満
(57)【要約】      (修正有)
【課題】広い設置スペースを要することなく持ち運び可能で簡単に設置することができ、簡素な構成でコストを可及的低減化することができ、作業効率を飛躍的に向上させることができ、誰でも簡単に組合せ秤量作業を正確且つ迅速に行うことができる組合せ計量機を提供する。
【解決手段】秤量対象物を計量して個々の計量値を生成する複数の計量部10と、各計量値同士の組合せ計算を行い組合せ重量値を算出する組合せ重量計算手段と、組合せ重量値が規定重量範囲内で最小値となる最適組合せ重量値であるかの判別を行い、複数の計量部のうち最適組合せに対応する計量部の選択をする最適組合せ計算手段と、最適組合せに対応する計量部を作業者に指示する指示機構40と、を備えた計量機本体A1により複数の秤量対象物同士の組合せ計量を実行する組合せ計量機Aであって、計量機本体は、作業者の熟練度に応じて2種類の動作モードを選択可能にした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者の任意で秤量対象物同士の組合せにおける規定重量範囲を入力可能とする入力部と、
前記入力部により全て又は一部の使用の選択を可能に構成され、秤量対象物を計量して個々の計量値を生成する複数の計量部と、
前記計量値を取得して各計量値同士の組合せ計算を行い組合せ重量値を算出する組合せ重量計算手段と、
前記組合せ重量値が前記規定重量範囲内で最小値となる最適組合せ重量値であるかの判別を行い、複数の前記計量部のうち前記最適組合せに対応する計量部の選択をする最適組合せ計算手段と、
前記最適組合せに対応する前記計量部を作業者に指示する指示機構と、
を備えた計量機本体により複数の前記秤量対象物同士の組合せ計量を実行する組合せ計量機であって、
前記計量機本体は、作業者の熟練度に応じて以下(A)又は(B)の2種類の動作モードを選択可能にしたことを特徴とする組合せ計量機。
(A)最適組合せ計量の開始から次の(i)~(iv)のいずれかに該当した場合に、最適組合せ計量をリセットして自動的に新たな最適組合せ計量を開始する低速モード
(i)作業者が最適組合せに対応する前記計量部から前記秤量対象物をピックアップした場合
(ii)作業者が前記計量部の前記秤量対象物を増減した場合
(iii)作業者が新たな最適組合せ計量を実行する再計算スイッチをON操作した場合
(iv)振動や傾動などによる外力が前記計量機本体に付与された場合
(B)作業者の任意で予め設定した一定時間が経過するごとに最適組合せ計量をリセットして自動的に新たな最適組合せ計量を開始することを連続的に繰り返す高速モード
【請求項2】
前記最適組合せ計算手段は、
前記入力部を介して使用選択された計量部のうち、少なくとも2つ以上の計量部に秤量対象物が載置された状態で前記組合せ重量値が前記規定重量範囲に収まる場合には、前記最適組合せ重量を計算して最適組合せに対応する計量部を選択する最適組合せデータを生成し、
前記入力部を介して使用選択された全ての前記計量部に秤量対象物が載置された状態で前記組合せ重量値が前記規定重量範囲から逸脱する場合には、組合せがないことを知らせるエラーデータを生成することを特徴とする請求項1に記載の組合せ計量機。
【請求項3】
前記入力部により前記規定重量範囲の上限値よりも大きい値の準最適値の設定を可能とし、前記組合せ重量値が、前記規定重量範囲の上限値より大きい値である場合において、
前記準最適値以下の値である場合には、準最適組合せに対応する各計量部の選択を行う準最適組合せデータを生成し、
前記準最適値より大きい値の場合には、組合せがないことを知らせるエラーデータを生成する準最適組合せ計算手段を有することを特徴とする請求項2に記載の組合せ計量機。
【請求項4】
前記入力部により前記秤量対象物の重量としないノイズ計量値の設定を可能とし、
複数の前記計量部により生成された複数の各計量値のうち、
前記ノイズ計量値以下の計量値がある場合には同計量値を前記組合せ重量計算手段の組合せ計算に不参加とするノイズ処理を行い、
前記ノイズ計量値よりも大きい計量値のみを前記組合せ重量計算手段の組合せ計算に参加させる参加処理を行う計量値選別手段を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の組合せ計量機。
【請求項5】
前記入力部により前記秤量対象物以外の重量を前記秤量対象物の重量に加算させないキャリブレーション補正値の設定を可能とし、
前記計量部により生成された計量値が前記キャリブレーション補正値以下の値で連続的に所定回数検出された場合に、同検出結果に対応する前記計量部の前記計量値を0g処理するオートキャリブレーション手段を有することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の組合せ計量機。
【請求項6】
前記計量機本体は、前記秤量対象物同士の組合せ計量を実行するために必要な電力を供給する蓄電体を備えることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の組合せ計量機。
【請求項7】
前記計量機本体により秤量した前記秤量対象物を後述する搬送装置に受け渡す受渡し装置と、前記計量機本体の近傍に配置して計量した前記秤量対象物を受け取り搬送する搬送装置とを備え、
前記計量機本体は、複数の前記計量部にそれぞれ着脱自在に載置される計量皿を前記搬送装置に併設して構成し、
前記受渡し装置は、前記計量皿の先端近傍を回転自在に軸支する皿軸支部と、前記皿軸支部を中心に前記計量皿を起立倒伏自在に駆動する皿駆動機構と、より構成し、
前記搬送装置は、前記計量皿の起立作動により皿先端部からこぼれた前記秤量対象物を受取り搬送する搬送ベルトより構成したことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の組合せ計量機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、野菜や食品等の秤量対象物を秤量するための組合せ計量機において、簡便な構成で効率の良い秤量が可能な組合せ計量機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、野菜・食品などの生鮮食料商品は、市場では例えば1本、1個、1株といった個数単位で販売されることは殆どなく、複数をまとめた組合せ重量値が規定重量範囲に収まるように組合せ秤量して袋詰めされた重量単位で販売されている。
【0003】
すなわち、生鮮食料商品の出荷元では、市場での信用を担保すると共に経済性に配慮しつつ、複数の秤量対象物をまとめて生鮮食料商品へとパッケージングする際には、秤量対象物の組合せ重量値が規定重量値を下回らず且つ最小重量値となる最適な組合せ重量値となるように正確な組合せ秤量作業を行わなければならない。
【0004】
このような組合せ秤量作業に対し、例えば食品工場や出荷センターなどの大規模な出荷元であれば、「複数の秤量対象物の搬送 → 規定重量範囲内に収まる秤量対象物同士の組合せ計量 → パッケージング」までの一連の動作を全自動で行う大型の自動組合せ計量装置(例えば、特許文献1~3参照。)を導入することにより、作業負担を軽減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8-313333号公報
【特許文献2】特開2002-166232号公報
【特許文献3】特開2008-292194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば個人事業の農家や出荷組合など比較的小中規模の出荷元では、経済的且つ設置スペース的な理由から上記自動組合せ計量装置を導入する余裕はなく、作業者が一つ一つ最適な組合せ重量値になるように確認しながら秤量選別を行っているのが実情である。
【0007】
すなわち、小中規模の出荷元では、季節に応じて様々な種類の生鮮食料商品の加工や秤量といった各種作業を限られた作業場で行なっている。したがって、小中規模の出荷元の作業場には、大型の自動組合せ計量装置を常設する余裕スペースはない。
【0008】
また、従来の自動組合せ計量装置は、複雑な機構であるが故に、導入費用だけでなくその後のメンテナンス費用をも要し、さらには、比較的年配者で構成される小中規模の出荷元の作業員にとっては装置の操作を困難なものとし、誰でも容易に装置稼働できない問題があった。
【0009】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、広い設置スペースを要することなく持ち運び可能で簡単に設置することができ、簡素な構成でコストを可及的低減化することができ、作業効率を飛躍的に向上させることができ、誰でも簡単に正確な組合せ秤量作業を正確且つ迅速に行うことができる組合せ計量機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記従来の課題を解決するために、本発明では、(1)作業者の任意で秤量対象物同士の組合せにおける規定重量範囲を入力する入力部と、前記入力部を介して全て又は一部の使用の選択を可能に構成され、前記秤量対象物を計量して個々の計量値を生成する複数の計量部と、前記計量値を取得して各計量値同士の組合せ計算を行い組合せ重量値を算出する組合せ重量計算手段と、前記組合せ重量値が前記規定重量範囲内で最小値となる最適組合せ重量値であるかの判別を行い、複数の前記計量部のうち前記最適組合せに対応する計量部の選択をする最適組合せ計算手段と、前記最適組合せに対応する前記計量部を作業者に指示する指示機構と、を備えた計量機本体により複数の前記秤量対象物同士の組合せ計量を実行する組合せ計量機であって、前記計量機本体は、作業者の熟練度に応じて以下(A)又は(B)の2種類の動作モードを選択可能にしたことを特徴とする組合せ計量機。
(A)最適組合せ計量の開始から次の(i)~(iv)のいずれかに該当した場合に、最適組合せ計量をリセットして自動的に新たな最適組合せ計量を開始する低速モード
(i)作業者が最適組合せに対応する前記計量部から前記秤量対象物をピックアップした場合
(ii)作業者が前記計量部の前記秤量対象物を増減した場合
(iii)作業者が新たな最適組合せ計量を実行する再計算スイッチをON操作した場合
(iv)振動や傾動などによる外力が前記計量機本体に付与された場合
(B)作業者の任意で予め設定した一定時間が経過するごとに最適組合せ計量をリセットして自動的に新たな最適組合せ計量を開始することを連続的に繰り返す高速モード
【0011】
また、本発明は以下(2)~(7)の点に特徴を有する。
(2)前記最適組合せ計算手段は、前記入力部を介して使用選択された計量部のうち、少なくとも2つ以上の計量部に秤量対象物が載置された状態で前記組合せ重量値が前記規定重量範囲に収まる場合には、前記最適組合せ重量を計算して最適組合せに対応する計量部を選択する最適組合せデータを生成し、前記入力部を介して使用選択された全ての前記計量部に秤量対象物が載置された状態で前記組合せ重量値が前記規定重量範囲から逸脱する場合には、組合せがないことを知らせるエラーデータを生成すること。
(3)前記入力部により前記規定重量範囲の上限値よりも大きい値の準最適値の設定を可能とし、前記組合せ重量値が、前記規定重量範囲の上限値より大きい値である場合において、前記準最適値以下の値である場合には、準最適組合せに対応する各計量部の選択を行う準最適組合せデータを生成し、前記準最適値より大きい値の場合には、組合せがないことを知らせるエラーデータを生成する準最適組合せ計算手段を有すること。
(4)前記入力部により前記秤量対象物の重量としないノイズ計量値の設定を可能とし、複数の前記計量部により生成された複数の各計量値のうち、前記ノイズ計量値以下の計量値がある場合には同計量値を前記組合せ重量計算手段の組合せ計算に不参加とするノイズ処理を行い、前記ノイズ計量値よりも大きい計量値のみを前記組合せ重量計算手段の組合せ計算に参加させる参加処理を行う計量値選別手段を有すること。
(5)前記入力部により前記秤量対象物以外の重量を前記秤量対象物の重量に加算させないキャリブレーション補正値の設定を可能とし、前記計量部により生成された前記計量値が、前記キャリブレーション補正値以下の値で連続的に所定回数検出された場合に、同検出結果に対応する前記計量部の前記計量値を0g処理するオートキャリブレーション手段を有すること。
(6)前記計量機本体は、前記秤量対象物同士の組合せ計量を実行するために必要な電力を供給する蓄電体を備えること。
(7)前記計量機本体により秤量した前記秤量対象物を後述する搬送装置に受け渡す受渡し装置と、前記計量機本体の近傍に配置して計量した前記秤量対象物を受け取り搬送する搬送装置とを備え、前記計量機本体は、複数の前記計量部にそれぞれ着脱自在に載置される計量皿を前記搬送装置に併設して構成し、前記受渡し装置は、計前記測皿の先端近傍を回転自在に軸支する皿軸支部と、前記皿軸支部を中心に前記計量皿を起立倒伏自在に駆動する皿駆動機構と、より構成し、前記搬送装置は、前記計量皿の起立作動により皿先端部からこぼれた前記秤量対象物を受取り搬送する搬送ベルトより構成したこと。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る組合た計量機は、簡便な構成で効率の良い秤量が可能となり、用途を拡大することを可能とし、作業効率を向上させ、もって社会に資することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例1に係る組合せ計量機の構成を示す外観斜視図である。
図2】実施例1に係る組合せ計量機の組合せ計量の基本処理フロー図である。
図3】実施例1に係る組合せ計量機の内部構成を示す模式的説明図である。
図4】実施例1に係る組合せ計量機の電気的構成を示すブロック図である。
図5】実施例1に係る組合せ計量機の低速モードの処理フロー図である。
図6】実施例1に係る組合せ計量機の高速モードの処理フロー図である。
図7】実施例1に係る準最適組合わせ手段の処理フロー図である。
図8】実施例1に係る計量値選別手段の処理フロー図である。
図9】実施例1に係るオートキャリブレーション手段の処理フロー図である。
図10】実施例2に係る組合せ計量機の構成を示す外観斜視図である。
図11】実施例2に係る組合せ計量機の受渡し装置の構成を示す外観斜視図である。
図12】実施例2に係る組合せ計量機の作動状態を示す模式的側面図である。
図13】実施例2に係る組合せ計量機の低速同期モードの作動状態を示す模式的平面図である。
図14】実施例2に係る組合せ計量機の高速同期モードの作動状態を示す模式的平面図である。
図15】実施例2に係る搬送ベルトの終端にシュートを設けた態様を示す外観斜視図である。
図16】実施例2に係る搬送ベルトからシュートへの受渡し移送形態の一例を示す模式的側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の要旨は、作業者の任意で秤量対象物同士の組合せにおける規定重量範囲を入力する入力部と、前記入力部を介して全て又は一部の使用の選択を可能に構成され、前記秤量対象物を計量して個々の計量値を生成する複数の計量部と、前記計量値を取得して各計量値同士の組合せ計算を行い組合せ重量値を算出する組合せ重量計算手段と、前記組合せ重量値が前記規定重量範囲内で最小値となる最適組合せ重量値であるかの判別を行い、複数の前記計量部のうち前記最適組合せに対応する計量部の選択をする最適組合せ計算手段と、前記最適組合せに対応する前記計量部を作業者に指示する指示機構と、を備えた計量機本体により複数の前記秤量対象物同士の組合せ計量を実行する組合せ計量機であって、
前記計量機本体は、作業者の熟練度に応じて以下(A)又は(B)の2種類の動作モードを選択可能にしたことを特徴とする組合せ計量機を提供することにある。
(A)最適組合せ計量の開始から次の(i)~(iv)のいずれかに該当した場合に、最適組合せ計量をリセットして自動的に新たな最適組合せ計量を開始する低速モード
(i)作業者が最適組合せに対応する前記計量部から前記秤量対象物をピックアップした場合
(ii)作業者が前記計量部の前記秤量対象物を増減した場合
(iii)作業者が新たな最適組合せ計量を実行する再計算スイッチをON操作した場合
(iv)振動や傾動などによる外力が前記計量機本体に付与された場合
(B)作業者の任意で予め設定した一定時間が経過するごとに最適組合せ計量をリセットして自動的に新たな最適組合せ計量を開始することを連続的に繰り返す高速モード
【0015】
また、前記最適組合せ計算手段は、前記入力部を介して使用選択された計量部のうち、少なくとも2つ以上の計量部に秤量対象物が載置された状態で前記組合せ重量値が前記規定重量範囲に収まる場合には、前記最適組合せ重量を計算して最適組合せに対応する計量部を選択する最適組合せデータを生成し、前記入力部を介して使用選択された全ての前記計量部に秤量対象物が載置された状態で前記組合せ重量値が前記規定重量範囲から逸脱する場合には、組合せがないことを知らせるエラーデータを生成することに特徴を有する。
【0016】
また、前記入力部により前記規定重量範囲の上限値よりも大きい値の準最適値の設定を可能とし、前記組合せ重量値が、前記規定重量範囲の上限値より大きい値である場合において、前記準最適値以下の値である場合には、準最適組合せに対応する各計量部の選択を行う準最適組合せデータを生成し、前記準最適値より大きい値の場合には、組合せがないことを知らせるエラーデータを生成する準最適組合せ計算手段を有することに特徴を有する。
【0017】
また、前記入力部により前記秤量対象物の重量としないノイズ計量値の設定を可能とし、複数の前記計量部により生成された各計量値のうち、前記ノイズ計量値以下の計量値がある場合には同計量値を前記組合せ重量計算手段の組合せ計算に不参加とするノイズ処理を行い、前記ノイズ計量値よりも大きい計量値のみを前記組合せ重量計算手段の組合せ計算に参加させる参加処理を行う計量値選別手段を有することに特徴を有する。
【0018】
また、前記入力部により前記秤量対象物以外の重量を前記秤量対象物の重量に加算させないキャリブレーション補正値の設定を可能とし、複数の前記計量部により生成された各計量値のうち、前記キャリブレーション補正値以下の値と一致する計量値を連続的に所定回数検出した場合に、同検出結果に対応する前記計量部の前記計量値を0g処理するオートキャリブレーション手段を有することに特徴を有する。
【0019】
前記計量機本体は、前記秤量対象物同士の組合せ計量を実行するために必要な電力を供給する蓄電体を備えることに特徴を有する。
【0020】
前記計量機本体により秤量した前記秤量対象物を搬送装置に受け渡す受渡し装置と、前記計量機本体の近傍に配置して計量した前記秤量対象物を受け取り次工程に搬送する搬送装置とを備え、前記計量機本体は、複数の前記計量部にそれぞれ着脱自在に載置される計量皿を前記搬送装置に併設して構成し、前記受渡し装置は、計前記測皿の先端近傍を回転自在に軸支する皿軸支部と、前記皿軸支部を中心に前記計量皿を起立倒伏自在に駆動する皿駆動機構と、より構成し、前記搬送装置は、前記計量皿の起立作動により皿先端部からこぼれた前記秤量対象物を受取り搬送する搬送ベルトより構成したことに特徴を有する。
【0021】
〈1.組合せ計量機の概略〉
まず、本発明に係る組合せ計量機A(以下、本計量機と称す。)の概略を説明する。図1は、実施例1に係る組合せ計量機の構成を示す外観斜視図である。計量機Aは、図1に示すように野菜・食品等の秤量対象物を秤量するための複数の計量部10(本実施例では12個)を組合せて計量機本体A1を構成している。各計量部10の近傍にはそれぞれの計量部10に対応する指示機構40が設けられている。
【0022】
計量機本体A1は、作業者により持ち運び可能な重量としており、秤量対象物の組合せ作業秤量時に所定高さの作業台に水平に載置して使用する。また、計量機本体A1には、作業者の任意で秤量対象物同士の組合せ重量値の規定重量範囲を入力するための入力部20が設けられている。この入力部20は、規定重量範囲の他に、後述する計量機Aの動作モードの選択、指示機構の報知方式、などの制御部30への事前の設定選択を行うために使用する。
【0023】
ここで、規定重量範囲とは、組合せをしようとする秤量対象物に合わせて作業者が適宜設定する規定の量目の範囲のことである。すなわち、規定重量範囲の下限値は市場の信用損失のない最低限度の秤量物同士の組合せ重量値であり、規定重量範囲の上限値は作業者等の経済的損失のない最高限度の秤量物同士の組合せ重量値となる。
【0024】
計量部10は、入力部20により全て又は一部の使用の選択を可能に構成されており、秤量対象物を計量して各々で計量値を生成する。計量部10は、例えば、方形筐体50の一側方の1列(6つの計量部10)のみを使用設定することも可能である。
【0025】
すなわち、作業者は、入力部20により、複数の計量部10のうち組合せ計量に参加させる計量部10として全て又は一部(少なくとも2以上の計量部10)を選択することができる。
【0026】
かかる本計量機Aの短手方向の両外方には、各計量部10に秤量対象物を補充したり増減したりする作業者(以下、載置作業者と称す。)と、最適組合せとして示された秤量対象物をピックアップして袋詰めを行う作業者(以下、袋詰作業者と称す。)と、がそれぞれ配置され、本計量機Aを中心に各作業者の流れ作業により秤量対象物同士の組合せ計量がなされる。
【0027】
〈2.計量機の組合せ計量の基本的処理フロー〉
次に、計量機Aにおける組合せ計量の基本的処理フローを説明する。図2は、計量機の組合せ計量の基本的処理フロー図である。この基本的処理フローは、後述する〈3.実施例1に係る計量機〉、〈4.本計量機の動作モード〉、〈5.準最適組合せ手段〉、〈6.計量値選別手段〉、〈7.オートキャリブレーション手段〉、〈8.ランク別計量モード〉、〈9.親子計量手段〉、〈10.実施例2に係る計量機〉のそれぞれに共通するメインルーチン処理であり、図2に示すように実行される。
【0028】
[1.計量処理]
まず、載置作業者により各計量部10に秤量対象物が載置されると、各計量部10により秤量対象物の個々の計量値を算出する計量処理S1が実行される。
【0029】
計量処理S1では、各計量部10が載置された秤量対象物の計量値をそれぞれ生成する。例えば使用する計量部が6つである場合には、それぞれに対応した6つの計量値が生成される。各計量部10は、秤量対象物の載置の有無にかかわらず常時、計量値を生成し続ける計量処理S1を継続して実行する。
【0030】
[2.組合せ重量計算処理]
次いで、計量機本体A1に内蔵された組合せ重量計算手段としての組合せ重量計算処理S2が後述する制御部30により実行される。
【0031】
組合せ重量計算処理S2では、計量値を取得して各計量値同士の組合せ計算を行い組合せ重量値を算出する。すなわち、組合せ重量計算処理S2では、各計量部10の計量値同士のコンビネーション演算を行い、組合せパターンに対応した個々の積算重量としての組合せ重量値を複数算出する。
【0032】
[3.最適組合せ計算処理]
次いで、計量機本体A1に内蔵された最適組合せ計算手段としての最適組合せ計算処理S3が後述する制御部30により実行される。最適組合せ計算処理S3では、組合せ重量値が規定重量範囲内で最小値となる最適組合せ重量値であるかの判別を行い、最適組合せ重量値がある場合には複数の計量部10のうち最適組合せに対応する計量部10の選択して指示機構40により最適組合せ報知を行い、最適組合せ重量値がない場合には指示機構40によりエラー報知を行う。
【0033】
すなわち、最適組合せ計算処理S3では、実際の組合せ重量値が規定重量範囲内にあるものと規定重量範囲外にあるものの篩判定を行い、規定重量範囲内にある場合には「規定重量範囲の下限値以上、且つ、規定重量範囲での最小値」である最適組合せ重量値を選別する。
【0034】
例えば、作業者が所望とする規定重量範囲を300g~350gに設定した状態において、最適組合せ計算処理S3では、組合せ重量計算処理S2により算出された秤量対象物同士の組合せ重量値が規定重量範囲内である320gと330gであった場合には、これらのうち最小値である320gが最適組合せ重量値となる。
【0035】
すなわち、入力部20を介して使用選択された計量部10のうち、すなわち少なくとも2以上の計量部10に秤量対象物が載置された状態で、組合せ重量値が規定重量範囲に収まる場合には最適組合せ重量を計算して最適組合せに対応する計量部10を選択する最適組合せデータS31を生成する。
【0036】
規定重量範囲内に組合せがある場合には、組合せ重量値≧規定重量値=最小重量値となる組合せを最適組合せとし、この最適組合せに応じた計量部10を選択すべき最適組合せデータS31を生成する。特に、規定重量範囲内に組合せが複数ある場合には、組合せ重量値≧規定重量値=最小重量となる1つの組合せのみを最適組合せ重量値とする。
【0037】
すなわち、組合せ重量が「規定重量範囲の下限値≦組合せ重量値=最小重量値≦規定重量範囲の上限値」である場合には、最適組合せデータS31が生成される。
【0038】
一方で、最適組合せ計算処理S3は、入力部20を介して使用選択された全ての計量部10に秤量対象物が載置された状態で、組合せ重量値が規定重量範囲から逸脱する場合には、最適組合せがないことを知らせるエラーデータS32を生成する。
【0039】
すなわち、組合せ重量が、「組合せ重量値<規定重量範囲の下限値(組合せ重量値が規定重量範囲の下限値未満)」の場合、あるいは「組合せ重量値>規定重量範囲の上限値(組合せ重量値が規定重量範囲の上限値超過)」の場合には、エラーデータS32が生成される。
【0040】
[4.指示機構による報知]
前述のように最適組合せ計算処理S3により生成された最適組合せデータS31やエラーデータS32は、制御部30から指示機構40へ送信される。最適組合せ計算処理S3による各種データを制御部30から受信した指示機構40は、データの種類に応じて各種報知を実行する。
【0041】
すなわち、最適組合せデータS31を受信した指示機構40は、組合せ対応する各計量部10を作業者に知らせる組合せ報知S41稼働する。
【0042】
具体的には、最適組合せデータS31を受信した複数の指示機構40のうち、最適組合せに該当する秤量対象物を載置した計量部10に対応する指示機構40の表示指示部41のみが点灯稼働して最適組合せの報知S41を行う。
【0043】
一方で、最適組合せデータS31からのエラーデータS32を受信した指示機構40は、組合せがないことを作業者に知らせるエラー報知S42稼働する。
【0044】
具体的には、エラーデータS32を受信した指示機構40によるエラー報知S42は、指示機構40としての音響指示部42により「組合せがありません」とする音声によるものであってもよいし、指示機構40としての複数の表示指示部41が全て一斉に点灯又は点滅するものであってもよい。
【0045】
このような計量処理S1、組合せ重量計算処理S2、最適組合せ計算処理S3などの各種処理を経て、袋詰作業者が指示機構40により組合せ報知S41された計量部10上の秤量対象物をピックアップして袋詰めすると共に載置作業者が空状態となった計量部10上に新たな秤量対象物を載置して、規定の量目に適合したパッケージ形態の生鮮食料商品の袋詰め作業を連続的に行うことができる。
【0046】
〈3.実施例1に係る計量機〉
次に、実施例1に係る本計量機Aの具体的な構成について説明する。図3は実施例1に係る組合せ計量機の内部構成を示す模式的説明図、図4は実施例1に係る組合せ計量機の電気的構成を示すブロック図である。
【0047】
本実施例の計量機Aは、幅広方形箱状であって、内部中空の方形筐体50と、方形筐体50の長手方向に沿って設けた複数の計量部10と、方形筐体50の一端部に設けた入力部20と、方形筐体50内に内蔵され、組合せ重量計算手段31や最適組合せ計算手段32を実行する制御部30と、各計量部10に対応する複数の指示機構40と、より、計量機本体A1を構成している。
【0048】
方形筐体50の内部には支持フレーム51を設けており、同支持フレーム51により方形筐体50の内部空間を区画することにより、計量部10、入力部20、制御部30、指示機構40を筐体内に整然配置すると共に計量機本体の機械的強度を向上させている。
【0049】
支持フレーム51は、平面視梯子状であって、方形筐体50の長手内側隅部に沿って伸延する角棒状の左右側フレーム部52L、52Rと、左右側フレーム部52L、52R同士の間で長手方向に一定間隔を保持して横架した角棒状の複数の中間フレーム部53と、で構成している。
【0050】
これら方形筐体50や支持フレーム51は軽量素材製であり、計量機本体A1の総重量を成人が持運び可能な重量となるようにしている。軽量素材として、方形筐体50であれば耐久性樹脂製、支持フレーム51であればアルミ製である。
【0051】
計量部10は、図3に示すように、計量値を生成するロードセル11と、ロードセル11上に設けられる載置座12と、載置座12に着脱自在の計量皿13と、で構成しており、方形筐体50に一定間隔で複数(方形筐体50の左右側に6個ずつ、合計12個)並設している。
【0052】
すなわち、計量機本体A1は、図1に示すように計量部10を方形筐体の長手方向に沿って一定間隔で6個並設された計量部列を構成するとともに、同計量部列を方形筐体50の短手方向中央を中心にして線対象に左右側に2列配設して構成している。
【0053】
特に、計量機本体A1は、支持フレーム51を介して複数の計量部10及び表示指示部41を方形筐体50の長手方向及び/又は短手方向について等間隔に配置しており、計量機本体A1の重心を方形筐体50の平面視における対角線同士によりなす交点に略一致させて、載置姿勢や持ち運びの際の縦姿勢時の安定性を実現している。
【0054】
具体的には、複数の計量部10は、方形筐体50に設けられた支持フレーム51の中間フレーム部53に対して、方形筐体50の左右内側近傍の両端部に2個ずつ配置することにより、方形筐体50の短手方向の中心位置に重心を配置している。
【0055】
なお、他の実施例として、複数の計量部10を方形筐体50の長手一側の片側にのみに沿って直線状に並設することとしてもよい。この場合、計量機本体A1の重心位置は、複数の計量部10が設けられた長手一側に偏心する。
【0056】
すなわち、持ち運びの縦姿勢の際に複数の計量部10を設けた長手一側を下手側にすることにより、同長手一側を計量機本体A1の持ち運びの際のバラストとして機能させ、長手他側を把持して計量機本体A1の安定した持ち運び作業を行うことができる。なお、方形筐体50の長手他側の外側中央部に、持ち運び用の把持部を設けることとしてもよい。
【0057】
計量部10の説明に戻ると、ロードセル11は、各略棒状のいわゆるビーム型ロードセルであって、後述する制御部30に接続している。
【0058】
ロードセル11は、図3に示すように支持フレーム51の中間フレーム部53に対して、基端部11aを中間フレーム部53の一端側寄り上面に一定厚みのスペーサ14を介して固定すると共に先端部11bを中間フレーム部53の他端側に向け、中間フレーム部53上面との間に一定隙間を形成して先端部11bを浮上状態とした、先端片持ち梁状に設けられている。
【0059】
なお、ロードセル11は、基端部11aの上面側から中間フレーム部53に向けてボルトネジを螺入して固定しており、ボルトネジの取り外しを容易にして組み立て作業やメンテナンス作業を行いやすくしている。また、ロードセル11の先端部11bと中間フレーム部53との間には、ロードセル11の過度な撓みを防止する一定高さのスペーサを介在させていている。
【0060】
ロードセル11の先端部11bの上面には、図3に示すように略円盤状の載置座12を固定している。方形筐体50の上面には各計量部10の載置座12に対応する位置に平面視円形の貫通孔を複数形成しており、載置座12は方形筐体50の上面位置よりも上方に突出している。
【0061】
計量皿13は、方形筐体50の上面より上方に突出した載置座12に着脱でき、秤量対象物を載置できるものであればよく、形状や素材で特に限定されることはない。本実施例の計量皿13は、平面視方形状の上方開放浅底皿あって、各計量部10に設置した場合に互いに干渉しないように整然に並列設置できる寸法や形状で形成している。
【0062】
すなわち、計量皿13は、秤量対象物の種類に応じて形状や寸法を変更することができ、例えば、秤量対象物がネギ、ニラ、ゴボウなどの長物野菜である場合には前後上方開放の断面視コ字状の略方形皿としてもよい。また、計量皿13は、樹脂製又は金属製のいずれであってもよい。
【0063】
また、計量皿13と載置座12とは、互いに係合手段を介して着脱自在に構成している。係合手段は、側断面視で横向状のU字クリップ体を計量皿13の下底面に形成すると共に、同U字クリップ体のU字内側に挿嵌対応する水平状のクリップ受体を載置座12の上端面に形成して構成している。
【0064】
指示機構40は、制御部30に接続し、作業者に対して、最適組合せがある場合にはピックアップすべき秤量対象物を示したり最適組合せがない場合には組合せがないことを知らせたりすることができるものであれば特に限定されることはなく、本実施例では、表示指示部41と音響指示部42と表示部43とで構成している。
【0065】
表示指示部41は、後述する制御部30と接続し、図1及び図3に示すように中間フレーム部53上で各計量部10に対応する近傍位置、すなわち方形筐体50の上面の幅方向中央部で、長手方向に所定間隔を隔ててに複数(本実施例では左右それぞれ6個、合計12個)配設している。
【0066】
すなわち、方形筐体50の上面は各表示指示部41に対応する位置に貫通孔を形成しており、表示指示部41はその上面を方形筐体50の上面と略面一状態で外側に露出している。
【0067】
表示指示部41は、制御部30からの各種識別信号を受信して発光するものであれば特に限定されることはなく、例えばLED素子やマトリクス表示素子などの発光素子を採用することができる。マトリクス表示素子を採用すれば、制御部30から受信した各種識別信号に応じて例えば表示される記号や文字、発光色を変化できる。
【0068】
音響指示部42は、表示指示部41と同じく、制御部30と接続し、方形筐体50の長手一端部に設けている。音響指示部42は、制御部30から受信した各種信号に応じて例えば音階やブザー、音楽やアナウンスを発音可能に構成している。
【0069】
方形筐体50の長手一端部には、図1に示すように、組合せ重量計算手段31や最適組合せ計算手段32を実行するための制御部30が設けられている。制御部30が設けられる方形筐体50の長手一端部の上面には、作業者が各種設定を入力するための入力部20と、入力部20により入力された情報等を表示するための表示部43と、が設けられている。入力部20と表示部43とはそれぞれ、制御部30に接続している。
【0070】
入力部20は、規定重量範囲の上限値や下限値、後述する準最適値、低速モード又が高速モードのモード選択、計量をリセットして再計量を行う再計算スイッチ、秤量対象物の重量に応じてランク別秤量データなど、本計量機Aの各種稼働条件を入力する制御部30への入力部20として機能する。
【0071】
入力部20は、例えば押しボタンやキーボード、マウスなどであってもよい。また、入力部20は、指示機構40としての表示部43と一体のタッチパネル式のものであってもよい。
【0072】
表示部43は、前述した表示指示部41と同様に、例えばLED素子やマトリクス表示素子などの発光素子を採用することがでる。表示部43は、最適組合せ計量の結果や、組合せ重量計算手段31による組合せ重量値、制御部30に格納された高速モードや低速モードの各種設定やそのガイドを表示する。
【0073】
また、方形筐体50の短側壁には、電子情報端末として例えばサーバに接続するインターネット回線や外部記憶装置としてのUSBメモリなどが制御部30と接続するための端末接続部21や、計量機本体A1の電源部22、計量機本体A1に給電を行う電気アダプタの差込部23を形成しており、それぞれ制御部30に接続している。
【0074】
また、計量機本体A1は、図3に示すように秤量対象物同士の組合せ計量を実行するために必要な電力を供給する蓄電体24を備えている。具体的には、蓄電体24は、計量処理S1を実行する各計量部10と、組合せ重量計算処理S2や最適組合せ計算処理S3を行う制御部30と、各指示機構40と、に接続して給電を行うように方形筐体50内の所定位置に配設している。
【0075】
蓄電体24としては、例えば交換可能な使い切りタイプの電池であってもよいし、繰り返し充電可能なモバイルバッテリであってもよい。これにより、電源のない場所での本計量機Aの使用ができる。また、蓄電体24は、計量機本体A1に着脱自在に設けられ、充電時には計量機本体A1から取り外して計量機本体A1とは別体の充電器具で充電できるものであってもよい。
【0076】
なお、本計量機Aの秤量対象物同士の組合せ計量を実行するために必要な電力(消費電力)はDC約5Vであり、計量処理S1を実行する各計量部10と、組合せ重量計算処理S2や最適組合せ計算処理S3を行う制御部30と、各指示機構40における消費電力を可及的小さくしている。
【0077】
例えば、蓄電体24として5000mAhのモバイルバッテリを採用すると共に指示機構40の表示指示部41にマトリクスLEDを採用した場合には、計量機Aの外部からの無給電で連続稼働時間を約5~6時間とすることを可能としている。
【0078】
また、差込部23は、蓄電体24を介して又はダイレクトに制御部30に接続することとしてもよい。なお、差込部23は、各種コネクタ規格に対応するメス側形状を有し、例えばUSB-Cコネクタ形状とすれば地理的制約を受けることなく世界的に給電使用することができる。
【0079】
差込部23と蓄電体24との間、又は差込部23と各計量部10や制御部30、指示機構40との間には、図示しない変圧回路を介設している。
【0080】
すなわち、電気アダプタから給電される電気の電圧形式をAC/DC変換、DC/DC変換、またはAC/AC変換を行うコンバータ機能及び/又はDC/AC変換を行うインバータ機能を有する変圧回路を介して、蓄電体24や各計量部10や制御部30、指示機構40等への電圧変換制御を行っている。
【0081】
また、計量機本体A1は、端末接続部21を介して、秤量対象物の価格データとの統合計算を行い、例えば荷受処理、出荷処理、伝票発行などのデータの送受信を可能に構成している。
【0082】
制御部30は、前述のごとく、図3に示すように、入力側の複数の計量部10と入力部20と、出入力側の端末接続部21と、出力側の指示機構40としての複数の表示指示部41と音響指示部42と表示部43と、電気的に接続し、CPU(中央演算装置)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリで構成している。
【0083】
ROMには、CPUが後述する組合せ重量計算処理、最適組合せ計算処理、計量値選別処理、キャリブレーション処理等など各種計量手段、高速モード又は低速モード、ランク別計量モードなどの動作モードを実行するための各種プログラムが格納されており、RAMはCPUによるプログラムの実行に際して一時的な記憶領域として機能する。
【0084】
また、入力部20により入力された各種情報は、RAM上の所定アドレスに格納され、CPUが各種プログラムを実行する上で参照される。なお、表示部43は、これらの入力情報や、プログラムの進捗状況等を確認可能としている。
【0085】
換言すれば、制御部30のCPUは、図3に示すようにROMに予め記憶されている各種プログラムを実行することにより、組合せ重量計算手段、最適組合せ計算手段、準最適組合せ手段、計量値選別手段、キャリブレーション手段などの各種計量手段、低速モード/高速モード、ランク別計量モードなどの動作モードとして機能する。
【0086】
このような制御部30は、複数の秤量対象物同士の実際の重量の平均値から作業者により任意で設定された規定重量範囲を修正する量目自動修正手段を備えていてもよい。
【0087】
例えば、季節ごとに収穫される野菜等は、ハウス栽培と屋外栽培とで大きさが異なることがある。すなわち、作業者により入力された規定重量範囲の下限値、又は上限値が、実際の秤量対象物の市場価値における量目に必ずしも一致しない場合がある。
【0088】
このような規定重量範囲が通年で安定しない秤量対象物については、上記量目自動修正手段により、例えば5回、10回等、複数回の試し計量を繰り返し行い実際の秤量対象物の平均値を算出したり上記端末接続部21を介してその年の実際の秤量対象物の単位重量あたりの市場価値を所得したりして、袋詰めした場合の市場価格に適合する組合せ重量の実際の規定値を算出し、同算出された実際の既定値を基準に正負側へ一定範囲を拡張・縮小して規定重量範囲とするシフト修正をすることにより、最適な組合せを選択可能とすることができる。
【0089】
〈4.本計量機の低速モード/高速モード〉
次に、本実施例に係る計量機Aの動作モードとしての低速モード/高速モードについて説明する。図5は実施例1に係る組合せ計量機の低速モードの処理フロー図、図6は実施例1に係る組合せ計量機の高速モードの処理フロー図である。
【0090】
計量機本体A1は、入力部20により作業者の熟練度に応じて以下(A)低速モード又は(B)高速モードの2種類の動作モードを選択可能にしている。
【0091】
[1.(A)低速モード]
低速モードは、本計量機Aでの秤量対象物のピックアップ作業に不慣れな作業者(袋詰作業者)にとって有効なモードである。袋詰作業者は、指示機構40による報知結果を正確に視認して対応する計量部10を確認し、同計量部10から秤量対象物を正確にピックアップする作業を行うことができる。
【0092】
この低速モードを選択した場合には、計量機Aは、図5に示すように最適組合せ計量の開始から次の(i)~(iv)のいずれかに該当した場合に、これまでの最適組合せ計量結果をリセットして自動的に新たな最適組合せ計量を開始する。
(i)作業者が最適組合せに対応する計量部10から秤量対象物をピックアップした場合
(ii)作業者が複数の計量部10の秤量対象物を増減した場合
(iii)作業者が新たな最適組合せ計量を実行する再計算スイッチをON操作した場合
(iv)振動や傾動などよる外力が計量機本体A1に付与された場合
【0093】
(i)作業者が最適組合せに対応する計量部10から秤量対象物をピックアップした場合
作業者が、表示指示部41や音響指示部42などの指示機構40により組合せ報知された報知された計量部10から秤量対象物をピックアップし、計量部10の計量値が0になった場合である。
【0094】
このような場合に、指示機構40の組合せ報知が消えて新たな最適組合せ計量が開始される。換言すれば、低速モードは、作業者が最適組合せに対応する計量部10から秤量対象物をピックアップしない限り、指示機構40が組合せ報知状態を維持するものであり、初心者の袋詰作業者にとって最適組合せとなる秤量対象物の確認を確実にするものである。
【0095】
(ii)作業者が計量部10の秤量対象物を増減した場合
作業者が、例えば指示機構40より組合せがないエラー報知がなされて計量部10の秤量対象物の載置量を変更したり載せ替えたりするなど、計量部10による秤量対象物の計量値に変動が生じた場合である。このような場合に、指示機構40のエラー報知や組合せ報知が消えて新たな最適組合せ計量が開始される。
【0096】
(iii)作業者が新たな最適組合せ計量を実行する再計算スイッチをON操作した場合
作業者が、例えば指示機構40による各種報知や表示部43に表示された組合せ計量値の再確認するために、入力部20を介して再計算スイッチをONにした場合である。このような場合に、指示機構40のエラー報知や組合せ報知が消えて新たな最適組合せ計量が開始される。
【0097】
(iv)振動や傾動などによる外力が計量機本体に付与された場合
作業者以外の外部要因、例えば計量機Aを設置する載置台が傾動又は振動して計量機Aの載置姿勢が傾く傾動や計量機Aの振動などにより外力が計量機本体A1に付与されて計量部10が異常を検知した場合である。
【0098】
このような場合には計量部10での正確な計量ができないため、指示機構40のエラー報知や組合せ報知が消えて新たな最適組合せ計量が開始される。換言すれば、計量機Aを水平状に静置した状態を維持しつつ、使用される全ての計量部10の振動が収束して静置されなければ計量機Aは稼働しない。
【0099】
このように低速モードは、計量部10で生成される秤量対象物の計量値に変動が生じた場合に、報知されていた指示機構40による組合せ報知S41やエラー報知S42をリセットし、組合せ重量計算手段や最適組合せ計算手段を実行してその組合せ結果の有無を再度指示機構40により報知する組合せ計算を自動的に行うモードである。
【0100】
換言すれば、低速モードは、基本的には(i)~(iii)の場合のように作業者による計量部10から秤量対象物をピックアップしない限り、新たな最適組合せ計量を行わない作業者の作業ペースに合わせたモードであり、初心者にとって正確な秤量対象物同士の最適組合せ計量を行うことができるモードであると言える。
【0101】
[2.(B)高速モード]
高速モードは、作業者の任意で予め設定した一定時間が経過するごとに最適組合せ計量をリセットして自動的に新たな最適組合せ計量を開始することを連続的に繰り返すモードである。
【0102】
袋詰作業者は、ピックアップ作業にある程度慣れてくると、複数の計量部10のうち、指示機構40の組合せ報知により対応する計量部10を記憶し、同指示対応する計量部10から秤量対象物を瞬時にピックアップする作業を連続して行うことができるようになる。
【0103】
高速モードは、こうした熟練の袋詰作業者に対して、指示機構40により最適組合せ報知された計量部10から最適組合せの秤量対象物のピックアップ作業を一定時間ごとにリズミカルに行わせるように促して作業者による秤量頻度を向上させるモードであり、上級者向けの秤量作業のペースメーカとして機能するモードである。
【0104】
具体的には、高速モードは、図6に示すように、秤量頻度向上手段として、制御部30の秤量頻度向上処理S5により実行される。秤量頻度向上処理S5は、入力部20により作業者の任意で指示機構40の組合せ報知の表示時間の制御部30への設定を可能とし、同制御部30により設定された表示時間を計測して同表示時間が経過した場合には指示機構40の報知を停止することを繰り返し実行する。
【0105】
すなわち、秤量頻度向上処理S5は、表示指示部41の組合せ報知稼働の開始に連動して設定した表示時間の計測を開始し、同表示事件が終了した時点で表示指示部41の報知稼働を停止する。なお、秤量頻度向上処理S5での指示機構40の表示時間は、例えば0.1~3.5秒の範囲で設定することができる。
【0106】
表示時間が0.1秒よりも短いと短時間すぎて表示指示部41による組合せ報知を作業者が正確に視認できない可能性がある一方、表示時間が3.5秒よりも長いと長時間すぎて却って作業効率を遅延させる可能性がある。
【0107】
このようにして、高速モードでは、秤量頻度向上手段としての秤量頻度向上処理S5により最適組合せの報知稼働時間を制御して、指示機構40(表示指示部41)による連続的且つ間欠的な一定間隔の報知稼働を可能とし、作業者のピックアップ作業効率を向上させることができる。
【0108】
〈5.準最適組合せ手段〉
次に、組合せ計量手段としての準最適組合せ手段について説明する。図7は、実施例1の準最適組合わせ手段の処理フロー図である。本手段は、作業者の任意で入力部20により使用設定されるものである。
【0109】
作業者が準最適値の使用設定をした場合には、図7に示すように最適組合せ計算処理S3のエラーデータS32を受信した準最適組合せ計算手段としての準最適組合せ処理S6が制御部30により実行される。
【0110】
準最適値とは、規定重量範囲の上限値よりも大きい値であって、作業者等の経済的サービスと思える最高限度の秤量物同士の組合せ重量値を意図している。この準最適値は、入力部20により規定重量範囲の上限値よりも大きい値として設定可能としている。
【0111】
換言すれば、準最適値範囲は、規定重量範囲の上限値よりも大きい値であって且つ準最適値以下の値の範囲である。この準最適値の設定をすることにより、規定重量範囲を逸脱した場合であっても即座に前述のエラー報知がなされずに、作業者に準最適値に該当する秤量対象物のピックアップ作業の選択の余地を与える。
【0112】
準最適組合せ処理S6では、秤量対象物同士の組合せ重量値が、規定重量範囲の上限値より逸脱する場合において、準最適値以下の値である場合には、準最適組合せに対応する各計量部の選択を行う準最適組合せデータS61を生成する。
【0113】
なお、準最適値が複数存在する場合には、準最適値範囲のうち最小重量値を準最適値とする。すなわち、組合せ重量値が「規定重量範囲の上限値<組合せ重量値=最小重量値≦準最適値」の場合には、準最適組合せデータS61が生成される。
【0114】
一方で、秤量対象物同士の組合せ重量値が、準最適値より大きい値の場合には、準最適組合せがないことを知らせるエラーデータS62を生成する。このエラーデータS62は、実質的に最適組合せがないことを知らせるエラーデータS32と同じである。
【0115】
すなわち、組合せ重量が、「組合せ重量値>準最適値(組合せ重量値が準最適値超過)」の場合には、エラーデータS32が生成される。
【0116】
準最適組合せ処理S6により生成された準最適組合せデータS61やエラーデータS62の各種データは、指示機構40へ送信される。各種データを受信した指示機構40は、データの種類に応じて各種報知を実行する。
【0117】
すなわち、準最適組合せデータS61を受信した指示機構40は、組合せ対応する各計量部10を作業者に知らせる準最適組合せ報知S43稼働する。
【0118】
具体的には、準最適組合せデータS61を受信した複数の指示機構40のうち、準適組合せに該当する秤量対象物を載置した計量部10に対応する指示機構40の表示指示部41のみが点滅稼働する準最適組合せ報知S43を行う。
【0119】
準最適値の指示機構40の報知稼働時間は、前述の高速モードのように、入力部20により設定可能であり、一定時間を経過した場合には自動的に計量結果である準最適組合せ報知S43をリセットして新たな最適組合せ計量を開示実行するようにすることもできる。
【0120】
一方で、準最適組合せ処理S6からのエラーデータS62を受信した指示機構40は、前述のように最適組合せがないことを作業者に知らせるエラー報知S42稼働する。
【0121】
これにより、作業者に、準最適値に対応する秤量対象物のピックアップの選択の余地を与えることができ、作業効率を向上させることができる。
【0122】
〈6.計量値選別手段〉
次に本計量機Aの計量値選別手段について説明する。図8は、実施例に係る計量値選別手段の処理フロー図である。
【0123】
計量機本体A1は、外部要因により不用意に生成された計量値を組合せ計量に参加させない計量値選別手段を搭載している。
【0124】
すなわち、入力部20により秤量対象物の重量値としないノイズ計量値の設定される制御部30により実行される計量値選別処理S7が、計量値選別手段として機能する。
【0125】
計量部10は、秤量対象物が載置されていなくとも、空調の風動や振動などの外部環境により計量値であるノイズ計量値を不用意に生成してしまうことがある。
【0126】
このようなノイズ計量値を実際の秤量対象物の計量値として組合せ重量計算処理S2に参加させると、その後の下流側処理である最適組合せ計算処理S3や準最適組合せ処理S6にも不用意に連鎖して最適組合せの計量を実行することとなり、実際には秤量対象物が載置されていない計量部10を選択する処理が行われてしまう。
【0127】
これに対応すべく、計量値選別手段としての計量値選別処理S7では、計量部10により生成された計量値が「計量値≦ノイズ計量値(計量値がノイズ計量値以下)」である場合には同計量値を組合せ重量計算処理S2に参加させないノイズ処理S72し、「計量値>ノイズ計量値(計量値がノイズ計量値超過)」である場合には同計量値を組合せ重量計算処理S2に参加させる参加処理S71をする。
【0128】
すなわち、計量値選別処理S7は、計量部10が秤量対象物を載置していないノイズ計量値を組合せ重量計算処理S2の組合せ計量計算に参加させないために、計量値選別処理S7はノイズ計量値以下の計量値についてはノイズ処理S72を実行し、それ以外について組合せ重量計算処理S2の組合せ計量計算は参加させる参加処理S71を実行する。
【0129】
具体的には、計量部10に生成されるノイズ計量値は、前述の外部環境により4g~7gとなることが多い。このため、作業者は、4g~7gの値をノイズ計量値として入力部20により制御部30へ入力し、同制御部30により計量値選別処理S7を実行する。
【0130】
すなわち、複数の計量部10のうち、ノイズ計量値以下の計量値を生成した計量部10はその後の組合せ重量計算処理S2の組合せ計量計算に不参加となり、ノイズ計量値より大きい値の計量値を生成した計量部10のみが組合せ重量計算処理S2の組合せ計量計算に参加できる。
【0131】
したがって、計量機Aが秤量対象物不載置の計量部10をあたかも秤量対象物が載置されていると誤認識することを防止して、組合せ計量の正確性を向上させることができる。
【0132】
〈7.オートキャリブレーション手段〉
次に、本計量機Aのオートキャリブレーション手段について説明する。図9は、実施例1に係るオートキャリブレーション手段の処理フロー図である。
【0133】
計量機本体A1は、常時生成され続ける秤量対象物以外の計量値を0gに自動補正するオートキャリブレーション手段として機能するオートキャリブレーション処理S8を搭載している。
【0134】
繰り返しの組合せ計量を行ううちに、秤量対象物に付着した土や洗浄時の水などの秤量対象物以外の異物が計量部10(計量皿13)に不用意に付着蓄積してしまうことがある。こうした蓄積異物の重量は、秤量対象物の計量値に加算されて秤量対象物の正味の計量値の誤差となる。
【0135】
こうした蓄積異物の重量を秤量対象物の正味の計量値に加算せないため、作業者はオートキャリブレーション手段を使用する。
【0136】
オートキャリブレーション処理S8では、複数の計量部10により生成された各計量値のうち、キャリブレーション補正値以下の値(S81)と一致する計量値が連続的に所定回数検出(S82)された場合には、同検出結果に対応する計量部10の計量値を0gに補正する0g処理S83を実行する。
【0137】
すなわち、オートキャリブレーション手段として、入力部20により秤量対象物以外の重量を秤量対象物の重量に加算させないキャリブレーション補正値の設定をされた制御部30によりオートキャリブレーション処理S8を実行する。
【0138】
キャリブレーション補正値は、蓄積異物の重量が秤量対象物の大きさや付着物の種類、秤量対象物の量目オーダーによって異なってくるため、作業者の任意で秤量対象物等に合わせて適宜設定される。
【0139】
さらに、0g処理S83を実行するか否かの真偽基準とすべく、キャリブレーション補正値以下の計量値の連続した規定検出回数を少なくとも2回以上とするように入力部20を介して設定する。
【0140】
例えば、キャリブレーション補正値2gとし、且つ検出回数3回と設定した場合には、オートキャリブレーション処理は、計量部10による計量値として1gを3回連続して検出した場合にのみ、同計量部10の計量値を1gから0gに補正する0g処理S83を実行する。
【0141】
すなわち、オートキャリブレーション処理S8では、計量値がキャリブレーション補正値以下となる値(S81)且つ、同計量値が連続的に設定された規定検出回数以上検出(S82)された場合にのみ、0g処理S83を実行する。
【0142】
これにより、蓄積異物の重量を計量値に加算させず、秤量対象物の正味の計量値にて最適組合せ計量を行うことができ、規定の量目に合致した袋詰め商品を製造できる。
【0143】
なお、オートキャリブレーション処理S8は、前述の計量値選別処理S7の後で実行されることが好ましい。また、オートキャリブレーション処理S8は、指示機構40の報知のリセットに同期して実行することとしてもよい。
【0144】
〈8.ランク別計量モード〉
ランク別計量モードは、秤量対象物同士の組合せ計量を行わずに1計量皿単位、すなわち1計量部単位で計量を行う際に使用する。
【0145】
すなわち、秤量対象物は例えばニンジンやカボチャのように重量が標準値より重ければLサイズ、重量値が標準値であればMサイズ、重量値が標準値より軽ければSサイズのように重量値と大きさ(サイズ)には相関性がある。このため、ランク別計量手段は、秤量対象物のサイズを重量値からランクとして予め指定登録しておくことでランク選別する際に使用する際に有効な手段となる。
【0146】
ランク別計量モードは、入力部20により各計量部ごとに少なくとも2以上の秤量対象物のサイズランクの設定を可能とすると共に複数のサイズランクはそれぞれ規定重量範囲の設定を可能としている。
【0147】
また、ランク別計量モードは、計量部10により生成される計量値が各サイズランクごとに設定された各規定重量範囲に収まるか否かを照合して各サイズランクの選定を行い、指示機構40によりサイズランクの結果を報知するように構成している。
【0148】
すなわち、入力部20を介して各計量部ごとの秤量対象物のサイズランクの設定及び各サイズランクごとの規定重量範囲の設定を行った制御部30のランク別計量処理が、ランク別計量モードとして機能する。
【0149】
これにより、例えば大きさ(サイズ)のそれぞれ異なる秤量対象物をサイズランクごとに選別する作業を容易に行うことができる。なお、例えばSランクとMランクとを組み合わせるようなランク別組合せ計量ができることは勿論である。
【0150】
〈9.親子計量手段〉
親子計量手段は、例えばミニトマトなど比較的小型の秤量対象物同士の組合せ計量をする際に使用する。
【0151】
小型の秤量対象物は、多量の秤量対象物からなる集合を親集合群とし、少量の秤量対象物からなる集合を子集合群とし、親集合群の重量値の不足分を子集合群の重量値により補うように組合せ計量をする「親子計量」を実施することが効果的である。こうした比較的小型の秤量対象物同士の親子計量をする際に、親子計量手段は有効である。
【0152】
親子計量手段は、計量部10において、サイズの異なる計量皿13を混在することにより構成している。具体的には、多量の秤量対象物を載置するための親計量皿と、親計量皿のサイズより小さく形成され、少量の秤量対象物を載置するための子計量皿を混在させることにより親子計量手段を構成している。
【0153】
これにより、親計量皿に載置された秤量対象物の計測値を基準に子計量皿の秤量対象物を増減して組合せ計量値を最適組合せ計量値に適合するように微調整することができ、組合せ計量値のオーダーが小さい比較的小型の秤量対象物同士の微妙な組合せ計量を正確に行うことができる。
【0154】
〈10.実施例2に係る計量機〉
次に実施例2に係る計量機Bについて説明する。図10は本実施例の計量機の構成を示す外観斜視図、図11は受渡し装置の構成を示す外観斜視図、図12は組合せ計量機の作動状態を示す模式的側面図、図13は組合せ計量機の低速同期モード時の作動状態を示す模式的平面図、図14は組合せ計量機の高速同期モード時の作動状態を示す模式的平面図、図15は搬送ベルトの終端にシュートを設けた態様を示す外観斜視図、図16は搬送ベルトからシュートへの受渡し移送形態の一例を示す模式的側面図である。
【0155】
本実施例に係る計量機Bは、図10に示すように前述の計量機本体A1の他に、計量機本体A1で秤量した秤量対象物を搬送装置に受け渡す受渡し装置60と、計量機本体A1の近傍に配置して計量した秤量対象物を前記計量皿の起立作動により受け取り次工程に搬送する搬送装置70とを備えて最適組合せとなる秤量対象物同士のピックアップ作業を自動的に行う、所謂セミオート式の計量機Bである。
【0156】
計量機本体A1は、複数の計量部10(本実施例では6つ)を方形筐体50の長手一側片側に沿って直線状に並設することにより1列の計量部列を構成している。計量皿13は、上方開放の方形箱型状であって、4つの側壁のうち方形筐体50の長手一側の側壁を廃することにより、外方に開放させた秤量対象物を排出するための排出口13aを形成している。
【0157】
受渡し装置60は、計量皿13の排出口13aを搬送装置70側に向けて、各計量部10を構成する載置座12と計量皿13との間に配設している。
【0158】
搬送装置70は、計量機本体A1に対して、受渡し装置60による秤量対象物の排出側に配設されている。具体的には、搬送装置70は、搬送方向を複数の計量部10からなる計量部10列側に隣接平行位置とすると共に搬送面71aを少なくとも倒伏姿勢の計量皿13面より下方位置で載置台80に敷設している。
【0159】
受渡し装置60と搬送装置70とは、それぞれ前述した制御部30に接続しており、制御部30を介して計量機本体A1の各種計量手段による計量結果に応じて同期動作し、規定重量範囲に適合した最適組合せとなる秤量対象物を集積搬送するようにしている。
【0160】
受渡し装置60は、図11図12(a)及び図12(b)に示すように各計量部10上に設置され、計量皿13の先端近傍を回転自在に軸支する皿軸支部61と、皿軸支部61を中心に計量皿13を起立倒伏自在に駆動する皿駆動機構62と、より構成している。
【0161】
具体的には、受渡し装置60は、計量部10の載置座12上面に面平行に取り付けられる扁平板状の基台63と、基台63の一端から立ち上げた軸支持部64と、軸支持部64の上端に設けられると共に計量皿13の基端を上下傾動可能に枢支する皿軸支部61と、基台63の板面の略中央部に設けられ、計量皿13を下方から上下動させる皿駆動機構62と、で構成している。
【0162】
皿軸支部61は、折り曲げ自在のヒンジであって、軸中心に一方の板面を計量皿13の排出口13a側の底面に取り付けると共に他方の板面を軸支持部64上部の側面に取り付けている。
【0163】
皿駆動機構62は、制御部30に接続し、図11に示すように水平方向に伸延して縦方向に回転駆動する駆動軸65aを有する駆動部65と、基端を駆動軸65aの両端に固定すると共に駆動軸65aを中心に上下回動し、先端部で計量皿13の底面部に摺接すると共に計量皿13を押し上げる皿支持アーム66と、で構成している。
【0164】
駆動部65には、回転方向や回転速度を制御できるサーボモータを採用しており、計量皿13の倒伏起立の動作スピードや計量皿13が起立姿勢となった際の傾斜角度の設定変更を容易にしている。
【0165】
また、皿支持アーム66の先端部は、縦方向に回転するフリーローラ66aを軸着しており、フリーローラ66aの周面を計量皿13の底面との摺接面にして摺動摩擦抵抗を可及的低減化している。
【0166】
搬送装置70は、図10に示すように計量皿13の起立作動により皿先端部からこぼれた秤量対象物を受取り次工程位置まで搬送する搬送ベルト71より構成している。搬送装置70としては、駆動搬送するベルトコンベア、バケットコンベア、チェーンコンベアの何れであってもよい。
【0167】
この搬送装置70は、計量機本体A1と同様に、持ち運び可能に軽量化されて構成されており、搬送長さを計量機本体A1の長手と略同じ長さとなるように形成している。
【0168】
搬送装置70の駆動部は、受け渡装置2の作動と同期して駆動搬送できるものであれば特に限定されることはないが、受け渡装置2と同様、サーボモータを採用することにより制御部30を介した同期制御が行いやすい。
【0169】
搬送ベルト71には、図10に示すように搬送方向に所定間隔を隔てて複数の仕切壁72を搬送面71aに立設することによって、隣接する仕切壁72の間に秤量対象物を集積する複数の集積搬送部73を区画形成している。
【0170】
また、搬送装置70は、図10及び図12(a)及び図12(b)に示すように、搬送方向において、少なくとも計量機本体A1に沿う部分で搬送方向に直交する左右側に搬送面71aより上方に突出させたガイド壁74を伸延して立設している。
【0171】
換言すれば、集積搬送部73は、隣接する一対の仕切壁72、72と、左右ガイド壁74と、搬送面71aによりなす空間部分として形成している。
【0172】
また、本計量機Bは、搬送装置70の各集積搬送部73の移動位置を検出する位置検出手段を備えている。位置検出手段としては、例えば、位置センサーであって、制御部30に接続して各集積搬送部73の移動位置を検出できるものであればよい。
【0173】
この位置検出手段により制御部30は、搬送装置70による複数の集積搬送部73のうち集積対象とする集積搬送部73の移動位置に対応して、最適組合せに該当する計量皿13を受け渡装置2により搬送方向の上流側から下流側に順次倒伏姿勢とし、同集積搬送部73へ最適組み合わせに対応する計量部10上の秤量対象物を排出する。
【0174】
すなわち、最適組合せ対応する複数の計量部10には、搬送装置70の複数の集積搬送部73のうち同一の集積搬送部73が割当てられ、同割り当てられた集積搬送部73の移動位置に応じて装置60が稼働する。
【0175】
また、搬送装置70は、図13(a)~図14(c)に示すように最下流位置(終点)に集積搬送された秤量対象物同士をパッケージングするための包装部90を備えている。包装部90は、作業者による袋詰め又は自動包装装置で構成している。
【0176】
このように搬送装置70の最下流位置においては、集積搬送された秤量対象物をパッケージするための包装部90が設けられており、包装部90では搬送ベルト71により各仕切壁72の間に区分載置された秤量対象物を搬送してきて一単位の区分秤量対象物を適宜の手段、前述のように例えば熟練の作業者の手作業によって市場に出す流通形態とする。
【0177】
ここで重要なことは、搬送ベルト71の終端から落下搬送される秤量された一単位塊の秤量物に可及的に負荷をかけることなく包装部90へ移動することである。この搬送ベルト71から包装部90への受渡し形態によっては、秤量対象物が、例えばイチゴやミニトマトなどの柔軟脆弱な農産物等である場合には、搬送ベルト71の終端と包装部90との落差によって物理的衝撃を受けて損傷する恐れがあり商品価値を損なうこととなる。
【0178】
そこで、本装置70においては、図15及び図16に示すように搬送ベルト71の終端のベルト転回位置に、二等辺三角形の底辺に相当する基端縁部を臨ませるように略三角形のシュート90-1を先端傾斜状に接続して構成している。
【0179】
略三角形のシュート90-1は、ショックアブソーバー機能を有する表面軟質の合成樹脂製であって、その両側方には縦型ガイドプレート90-2を折曲形成すると共に先端先細状に形成しており、搬送ベルト71と包装部90との間に介設している。
【0180】
シュート90-1の先端先方には、例えば収納袋や包装袋90-3を待ち構えて配置しておく。また、必要に応じてシュート90-1の先端部中央には、秤量対象物が直接的に落下しないように秤量対象物に干渉するようなストッパーテープ90-4を一定厚みで貼着しておく。
【0181】
また、上述したシュート90-1を配設した形態において、搬送ベルト71の各仕切壁72の間の秤量対象物塊を搬送ベルト71の終端から落差のあるシュート90-1へ円滑に柔らかく受渡すためには作業者の手による補助渡し形態が効果的である。
【0182】
すなわち、図16に示すように包装部90における梱包作業者は、搬送ベルト71の終端縁からシュート90-1へ落下移送される秤量対象物塊を自然の重量落下の受渡しに委ねることなく、予め落下する前に図16に示すように梱包作業者の腕部100を伸延して搬送ベルト71の終端回転直前の仕切壁空間90-S(集積搬送部73)にまで手掌110が届くようにして秤量対象物塊をシュート90-1方向に強制的に且つ柔らかく引き寄せてシュート90-1面状に移しかえる人為的動作により、搬送ベルト71終端からシュート90-1までの落差の負荷を可及的に低減化し、秤量対象物の損傷を防止するものである。なお、図16中、符号90-5は搬送ベルト71の終端の懸架ロール、符号100は作業者の伸延した腕部、符号110は秤量対象物塊を柔らかく掴んでシュート90-1に移送する形態の作業者の手掌を示す。
【0183】
また、搬送装置70は、終点で包装部90に排出される秤量対象物が各回の包装完了を待たずに排出されることを防ぐための待機手段を備える。
【0184】
待機手段は、搬送装置70と受け渡装置2とが連動動作し、搬送装置70のベルトコンベアの集積搬送部73の移動量を各計量部10の位置に順次対応するように停止と作動とを交互に繰り返す間欠動作をするように予めプログラムされた制御部30によるものであってもよい。
【0185】
換言すれば、計量機Bは、搬送コンベア位置に応じて調速及び/又は一時停止時間を調整する同期手段を備えている。
【0186】
すなわち、計量機Bの受渡し装置60と搬送装置70とが、同期手段としての制御部30を介して、装置60により傾倒した計量皿13の位置に応じて搬送装置70の搬送速度を調節したり、又は一時停止時間を調整したりして、搬送装置70の最下流側の包装部90への秤量対象物の排出タイミングをほぼ一定とするようにする。
【0187】
このように、受渡し装置60と秤量対象物を搬送する搬送装置70が同期作動することにより、規定重量範囲に適合する組合せ計量結果に対応する秤量対象物を集積搬送して秤量対象物への損傷負荷を低減し且つ作業効率を向上させることができる。
【0188】
さらに、搬送装置70による秤量対象物の移動時の衝撃を低減し且つ搬送装置70の終端での包装作業等に影響しない最適な搬送速度を設定することが可能となり、秤量対象物が衝撃によって傷みやすい食品、野菜、果実類等である場合にも有効に活用することができる。
【0189】
また、他の実施例として、計量機Bは、搬送装置70の最下流側位置に計量機本体A1とは別体の電子秤を備えることとしてもよい。
【0190】
すなわち、計量機Bは、計量機本体A1と、制御部30に接続し、搬送装置70の最下流側位置の電子秤と、を組み合わせて構成し、組合せ重量計算手段により計量機本体A1の各計量部10と電子秤とによる合算重量値を組合せ重量値として処理するとともに、最適組合せ計算手段により規定重量範囲に収まる最適組合せ重量値を判別することも可能である。
【0191】
このような構成の計量機Bは、以下のようにして作動する。まず、作業者が計量機本体A1の各計量部10の計量皿13に秤量対象物を載置すると、計量機本体A1は前述した組合せ計量を行う。この際、計量皿13は、皿底面を略水平にした倒伏水平姿勢としている。
【0192】
計量機本体A1の組合せ計量の結果、組合せ計量値が規定重量範囲に収まる組合せがある場合は、受渡し装置60により最適組合わせに対応する各計量部10の計量皿13のみを稼働させて、秤量対象物の搬送装置70への受け渡し排出を行う。
【0193】
具体的には、搬送方向の最上流側にある最適組合せに対応する計量部10における受渡し装置60が、図13(a)に示すように上流側から搬送移動してくる集積搬送部73が同計量部10位置に位置したタイミングで稼働して計量皿13を倒伏水平姿勢から起立傾斜姿勢へと変位させ、計量皿13から秤量対象物を同集積搬送部73へ受け渡す。
【0194】
次いで、最上流側にある最適組合せに対応する計量部10よりも下流側にある最適組合せに対応する計量部10の受渡し装置60が、図13(b)に示すように上流側から搬送移動してくる既に秤量対象物を受け取った集積搬送部73が同計量部10位置に位置したタイミングで稼働して計量皿13を倒伏水平姿勢から起立傾斜姿勢へと変位させ、計量皿13から秤量対象物を同集積搬送部73へ受け渡す。
【0195】
最終的に、集積搬送部73で最適組合わせ重量値となった最適組合せの秤量対象物同士は、図13(c)に示すように搬送装置70により搬送方向の最下流側終点の包装部90へと搬送されて集積される。なお、起立傾斜姿勢変位した計量皿13は、秤量対象物を排出後は再び装置60により倒伏水平姿勢に変位する。
【0196】
なお、最適組合せを知らせる指示機構40(表示指示部41)は、作業者に対して搬送装置70に秤量対象物を受渡し予定の計量部10を知らせ、作業者が空となった計量部10の計量皿13への秤量対象物の載置補充作業の効率を向上させている。
【0197】
一方、規定重量範囲を逸脱する場合は、何れかの計量部10の計量皿13に載置された秤量対象物を増減したり載せ替え、その重量変動を検知して自動的に再計算を行った結果、規定重量範囲に収まる組合せがある場合は最適組合わせに対応する各計量部10の計量皿13のみを稼働させて、秤量対象物の搬送装置70への受け渡し排出を行う。
【0198】
なお、規定重量範囲を逸脱した場合であって、前述の準最適組合せがあった場合には、同準最適組合せに対応する計量部10の指示機構40が組合せ報知を行う。
【0199】
このような計量機Bは、図13(a)~図14(c)に示すように、実施例1同様に、低速モードと高速モードを有している。具体的には、同期連動した受け渡装置と搬送装置とにおいて、低速同期モードと高速同期モードの2種類のモードを有する。
【0200】
低速同期モードは、図13(a)~図13(c)に示すように、使用する全ての計量部10に秤量対象物が載置された場合に、搬送移動する搬送装置70の集積搬送部73の移動位置に応じて、受渡し装置60により最適組合せに対応する計量部10の計量皿13が上流側から下流側へかけて順次傾動姿勢となり、同最適組合せの秤量対象物を搬送装置70により最下流側に集積搬送した後で組合せ計量がリセットされ、空になった計量部10への秤量対象物の補充をした場合にのみ新たな組合せ計量搬送を行うモードである。
【0201】
高速同期モードは、図14(a)~図14(b)に示すように基本的な動作は低速同期モードと同じモードであるが、図14(c)に示すように空となった計量部10への秤量対象物の補充前であっても、秤量対象物が載置された空以外の残りの計量部10で組合せ計量の計算をして最適組合せがあった場合には残りで最適組合せ計量搬送搬送を行うモードである。
【0202】
特に、高速同期モードは、空となった計量部10へ秤量対象物を載置補充した時点で新たな組合せ計量の計算を行うため、作業効率が飛躍的に向上する。
【0203】
これらの動作モードにおいて、前述のオートキャリブレーション手段は、計量部10において、受渡し装置60により計量皿13が傾斜姿勢になった際の計量値がキャリブレーション補正値以下の値で連続的に所定回数検出された場合に、同検出結果に対応する計量部10の前記計量値を0g処理する。
【0204】
このように本実施例の計量機Bは、計量機本体A1だけなく、受渡し装置60や搬送装置70もコンパクト化して持ち運びできると共に小規模スペースに設置でき、操作を簡便として最適組合せに対応する計量部10からのピックアップ作業を省略してセミオート化でき、作業者の秤量作業効率を飛躍的に向上させることができる。
【符号の説明】
【0205】
A 組合せ計量機(A1 計量機本体)
10 計量部
20 入力部
30 制御部
40 指示機構
50 方形筐体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16