(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022076377
(43)【公開日】2022-05-19
(54)【発明の名称】距離計測装置、距離計測方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G01S 13/34 20060101AFI20220512BHJP
【FI】
G01S13/34
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020186766
(22)【出願日】2020-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】503361400
【氏名又は名称】国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100163496
【弁理士】
【氏名又は名称】荒 則彦
(72)【発明者】
【氏名】瀬在 俊浩
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AB18
5J070AB24
5J070AC02
5J070AD01
5J070AK22
(57)【要約】
【課題】計測精度、分解能を送信電波の周波数変化幅から決まる値より向上できる距離計測装置、距離計測方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】距離計測装置は、周波数変調した連続波をターゲットに向けて送信し、ターゲットで反射されて戻って来た連続波を送信した連続波とミキシングして得られる中間周波数信号を、引数に実数部と虚数部とを有する指数関数でプロニー法によりフィッティングする信号処理部、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周波数変調した連続波をターゲットに向けて送信し、前記ターゲットで反射されて戻って来た連続波を送信した前記連続波とミキシングして得られる中間周波数信号を、引数に実数部と虚数部とを有する指数関数でプロニー法によりフィッティングする信号処理部、を備える、距離計測装置。
【請求項2】
前記信号処理部は、前記フィッティングにより得られた指数関数のうち、前記実数部の絶対値が所定値以下の指数関数を抽出する、
請求項1に記載の距離計測装置。
【請求項3】
前記信号処理部は、前記抽出した指数関数から振幅の値、及び前記虚数部の値を取得する、
請求項2に記載の距離計測装置。
【請求項4】
前期信号処理部は、前記取得した振幅の値、及び虚数部の値を含む指数関数情報から、前記ターゲットの相対振幅の値、及び距離の値を取得する、
請求項3に記載の距離計測装置。
【請求項5】
前記取得した相対振幅の値、及び距離の値を含むターゲット情報を表示する表示部を更に備える、
請求項4に記載の距離計測装置。
【請求項6】
コンピュータが、
周波数変調した連続波をターゲットに向けて送信し、
前記ターゲットで反射されて戻って来た連続波を送信した前記連続波とミキシングして得られる中間周波数信号を、引数に実数部と虚数部とを有する指数関数でプロニー法によりフィッティングする、
距離計測方法。
【請求項7】
コンピュータに、
周波数変調した連続波をターゲットに向けて送信させ、
前記ターゲットで反射されて戻って来た連続波を送信した前記連続波とミキシングして得られる中間周波数信号を、引数に実数部と虚数部とを有する指数関数でプロニー法によりフィッティングさせる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、距離計測装置、距離計測方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)レーダは、周波数が時間に対して直線的に変化するように変調させた電波をターゲットに向けて送信する。ターゲットで反射されてレーダに戻って来たエコー電波は、送信電波とミキシングされ、中間周波数信号に変換される。中間周波数信号は、フーリエ変換され、スペクトル信号に変換される。スペクトル信号の周波数とターゲットまでの距離は比例関係にあるため、スペクトルがピークとなる周波数を検出することで、ターゲットの距離を計測することができる。以上がFMCWレーダでの距離計測の原理である。この時、周波数変化幅をΔfとすると、距離分解能Δdは、{c/(2Δf)}で与えられる。ここでcは光速である(例えば非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“ミリ波センサの基礎”、TEXAS INSTRUMENTS、[online]、[令和2年9月23日検索]、<URL: https://www.ti.com/jp/lit/jajy058>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、ターゲットの距離が、非特許文献1に記載のように距離分解能単位での計測となる。このため、従来技術では、距離計測精度、分解能がFMCWレーダの周波数変化幅から定まる値に制限されるという課題があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、計測精度、分解能を送信電波の周波数変化幅から決まる値より向上できる距離計測装置、距離計測方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る距離計測装置は、周波数変調した連続波をターゲットに向けて送信し、前記ターゲットで反射されて戻って来た連続波を送信した前記連続波とミキシングして得られる中間周波数信号を、引数に実数部と虚数部とを有する指数関数でプロニー法によりフィッティングする信号処理部、を備える。
【0007】
また、本発明の一態様に係る距離計測装置において、前記信号処理部は、前記フィッティングにより得られた指数関数のうち、前記実数部の絶対値が所定値以下の指数関数を抽出するようにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様に係る距離計測装置において、前記信号処理部は、前記抽出した指数関数から振幅の値、及び前記虚数部の値を取得するようにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様に係る距離計測装置において、前期信号処理部は、前記取得した振幅の値、及び虚数部の値を含む指数関数情報から、前記ターゲットの相対振幅の値、及び距離の値を取得するようにしてもよい。
【0010】
また、本発明の一態様に係る距離計測装置において、前記取得した相対振幅の値、及び距離の値を含むターゲット情報を表示する表示部を更に備えるようにしてもよい。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る距離計測方法は、コンピュータが、周波数変調した連続波をターゲットに向けて送信し、前記ターゲットで反射されて戻って来た連続波を送信した前記連続波とミキシングして得られる中間周波数信号を、引数に実数部と虚数部とを有する指数関数でプロニー法によりフィッティングする。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、周波数変調した連続波をターゲットに向けて送信させ、前記ターゲットで反射されて戻って来た連続波を送信した前記連続波とミキシングして得られる中間周波数信号を、引数に実数部と虚数部とを有する指数関数でプロニー法によりフィッティングさせる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、計測精度、分解能を送信電波の周波数変化幅から決まる値より向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施形態に係る距離計測装置の構成例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る信号処理部の構成例を示すブロック図である。
【
図3】実施形態に係る距離測定の処理手順のフローチャートである。
【
図4】シミュレーションによって得られたターゲット情報の内、相対振幅が上位5までの情報を示した図である。
【
図5】本実施形態におけるシミュレーションによって得られた距離と相対強度の関係を示す図である。
【
図6】従来の手法によりシミュレーションを行った結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の例では、距離計測装置をレーダ装置に適用する例を説明する。
【0016】
<距離計測装置の構成例>
図1は、本実施形態に係る距離計測装置の構成例を示すブロック図である。
図1のように、距離計測装置1は、発振部11、サーキュレータ部12、アンテナ13、ミキサー部14、信号処理部15、および表示部16を備える。
【0017】
距離計測装置1は、例えばFMCWレーダ装置であり、ターゲットに向けて電波を送信し、ターゲットで反射されてレーダに戻って来たエコー電波を送信した電波とミキシングして得られる中間周波数信号を処理することにより、ターゲットの距離を計測する。
【0018】
発振部11は、周波数が時間に対して直線的に変化するように変調させた電波を、サーキュレータ部12とミキサー部14へ出力する。
【0019】
サーキュレータ部12は、発振部11から入力された電波をアンテナ13へ出力する。また、サーキュレータ部12は、アンテナ13から入力された電波をミキサー部14へ出力する。
【0020】
アンテナ13は、サーキュレータ部12から入力された電波をターゲットへ向けて放射するとともに、ターゲットで散乱されて戻ってきたエコー電波を受信し、サーキュレータ部12へ出力する。アンテナ13は、例えば、ダイポール系のアンテナ、ホーンアンテナ、パラボラアンテナ、アレイアンテナなど如何なるアンテナでも用いることができる。
【0021】
ミキサー部14は、発振部11から入力された電波とサーキュレータ部12から入力された電波をミキシングして得られる中間周波数信号を信号処理部15へ出力する。
【0022】
信号処理部15は、所定の信号処理を施し、ターゲットの相対振幅の値、及び距離の値を表示部16へ出力する。
【0023】
表示部16は、例えば液晶表示装置や有機EL(Electro Luminescence)表示装置等であり、信号処理部15からの出力に基づきターゲットの相対強度及び距離に関する情報を表示する。
【0024】
<信号処理部15の構成例>
次に、信号処理部15の構成例を説明する。
図2は、本実施形態に係る信号処理部の構成例を示すブロック図である。
図2のように、信号処理部15は、指数関数フィッティング部151、指数関数抽出部152、指数関数情報取得部153、およびターゲット情報取得部154を備える。
【0025】
指数関数フィッティング部151は、入力された中間周波数信号を引数に実数部と虚数部とを有する指数関数でプロニー(Prony)法によりフィッティングする。なお、プロニー法は、データ系列を指数関数でフィッティングする手法である。
【0026】
指数関数抽出部152は、フィッティングにより得られた指数関数のうち、前記実数部の絶対値が所定値以下の指数関数を抽出する。
【0027】
指数関数情報取得部153は、抽出した指数関数から振幅の値、前記虚数部の値を取得する。
【0028】
ターゲット情報取得部154は、取得した指数関数情報から、ターゲットの相対振幅の値、及び距離の値を取得する。
【0029】
<距離測定の方法>
次に、距離測定方法例を説明する。
FMCWレーダでは、送信した電波の周波数が時間に対して直線的に変化するように変調させた電波をターゲットに向けて送信する。送信した電波の周波数fT(t)は、次式(1)で表される。
【0030】
【0031】
式(1)において、tは時間であり、f0はキャリア周波数であり、cは光速であり、Δfは周波数変化幅であり、Tcは周波数を変化させる時間である。
レーダから距離Rkに位置するターゲットのエコー信号は、(2Rk)/cの時間後にレーダに到達するので、その周波数fRk(t)は次式(2)で表される。
【0032】
【0033】
FMCWレーダは送信信号とエコー信号をミキシングした中間周波数信号を使用するので、その周波数fk(t)は、fT(t)とfRk(t)の差の周波数となり、次式(3)で表される。
【0034】
【0035】
式(3)のように、fk(t)は時刻tによらず一定値となる。この値をFkとすると、距離Rkは次式(4)を用いて求めることができる。
【0036】
【0037】
また、中間周波数信号SIF(t)は、Fkを使用すると次式(5)で表される。
【0038】
【0039】
式(5)において、jは虚数単位であり、A・
kは振幅である。なお、式(5)は、ターゲットが1個存在している場合の中間周波数信号である。
これを一般化し、p個のターゲットが存在している場合の中間周波数信号は次式(6)となる。
【0040】
【0041】
式(6)より、FMCWレーダで使用する中間周波数信号は指数関数の和となることが分かる。実際に得られる信号は、数値で構成されるデータ系列である。データ系列を指数関数にフィッティングする方法として例えばプロニー法が知られている。FMCWレーダで使用する中間周波数信号は、指数関数の和となるため、これをプロニー法で指数関数にフィッティングすると、指数関数のパラメータである振幅A・
kとFkを求めることができる。
【0042】
よって、式(6)を用いた手法では、従来のように周波数変化幅から定まる距離分解能単位での計測ではなく、ターゲットの距離Rkを数値で直接求めるため、精確に求めることができる。
【0043】
しかしながら、式(6)は理想的な場合の式であるが、実際の中間周波数信号にはノイズが含まれるため、それをプロニー法でフィッティングして得られる信号S^IFは、次式(7)で表される。
【0044】
【0045】
実際の中間周波数信号をプロニー法でフィッティングすると、振幅A・
kとFkの他にαkも求められる。式(6)に示したように、理想的な状態ではターゲットに対するαkは0である。このため、ノイズが含まれる信号をプロニー法でフィッティングした場合、ターゲットに対するαkは、0ではないとしても、小さい値であると考えられる。一方、ノイズに対するαkは、小さい値であるとは限らず、任意の値であると考えられる。よって、αkの大きさにより、得られた指数関数の中から、ノイズに対する指数関数の一部を取り除くことで、ターゲットに対する指数関数を効率よく抽出することが可能となる。
【0046】
<距離計測方法>
次に、距離測定の処理手順例を説明する。
図3は、本実施形態に係る距離測定の処理手順のフローチャートである。
【0047】
(ステップS1)アンテナ13は、サーキュレータ部12から入力された電波をターゲットへ向けて放射する。
【0048】
(ステップS2)アンテナ13は、ターゲットで散乱されて戻ってきたエコー電波を受信する。
【0049】
(ステップS3)ミキサー部14は、発振部11から入力された電波とサーキュレータ部12から入力された電波をミキシングして得られる中間周波数信号を抽出する。
【0050】
(ステップS4)指数関数フィッティング部151は、抽出された中間周波数信号を、引数に実数部と虚数部とを有する指数関数でプロニー法によりフィッティングする。
【0051】
(ステップS5)指数関数抽出部152は、フィッティングにより得られた指数関数のうち、引数の実数部の絶対値が所定値以下の指数関数を抽出する。
【0052】
(ステップS6)指数関数情報取得部153は、抽出された指数関数から振幅の値、引数の虚数部の値を取得する。
【0053】
(ステップS7)ターゲット情報取得部154は、取得された指数関数情報から、ターゲットの相対振幅の値、及び距離の値を取得する。
【0054】
なお、上述した例ではFMCWレーダを説明したが、これに限らない。例えば、本実施形態は、レーダの代わりにライダー(レーザーレーダ)を使用したFMCWライダー等にも適用可能である。なお、レーダは電波を使用するが、ライダーではレーザー光を使用する。このように、距離計測装置が送受信する対象は電波に限らず、ライダー等の電磁波であってもよい。さらに、距離計測装置が送受信する対象は、音波であってもよい。すなわち、「周波数変調した連続波」は、電波、電磁波、音波等である。
【0055】
<評価>
次に、本実施形態の手法の効果を確認するために行った数値シミュレーション結果例を説明する。
シミュレーション条件は、キャリア周波数が76[GHz]で、1[μ秒]の間に周波数が直線的に500[MHz]増加するように変調させた電波をFMCWレーダから送信する。そして、シミュレーションでは、レーダから11.0[m]と11.2[m]の距離に存在しているレーダ散乱断面積が等しい2つのターゲットから散乱され、レーダに戻ってくるエコー電波を信号対雑音比が20[dB]の環境で取得した際に得られるターゲット情報を検討した。
【0056】
中間周波数信号を引数に実数部と虚数部とを有する指数関数でプロニー法によりフィッティングして得られた指数関数の内、引数の実数部の絶対値が0.001以下となる指数関数を抽出し、指数関数の振幅値からターゲットの相対振幅を取得し、指数関数の引数の虚数部からターゲットの距離を取得した結果を
図4に示す。
図4は、シミュレーションによって得られたターゲット情報の内、相対振幅が上位5までの情報を示した図である。
【0057】
シミュレーションで得られたターゲット情報の内、距離が20[m]までのターゲット情報を図示した結果を
図5に示す。
図5は、本実施形態におけるシミュレーションによって得られた距離と相対強度の関係を示す図である。
図5において、横軸は距離[m]であり、縦軸は相対強度[dB]である。
【0058】
図4より、相対振幅が上位2までと上位3以下とでは、相対振幅が20[dB]以上異なることより、上位2までがターゲットの情報で、上位3以下は雑音による情報であることが分かる。従って、ターゲットは2つ存在していることが分かる。2つのターゲット情報の内の距離は、実際の距離との誤差が7[mm]、24[mm]と非常に小さい。また、2つのターゲットの相対振幅の差は0.284[dB]と非常に小さい。
【0059】
シミュレーションで使用した周波数変化幅は500[MHz]であるので、従来の手法で得られる距離計測の精度、分解能は0.3[m]である。これに対して、本実施形態によれば、
図4、
図5のように0.3[m]以下に接近している2つのターゲットを識別することができている。また、得られた2つのターゲットの距離の誤差は最大で24[mm]であり、従来の手法の距離計測精度の10分の1未満である。これらより、本実施形態により、FMCWレーダシステムの周波数変化幅から定まる値に制限されることなく、ターゲットの数、距離、及び相対振幅を求められる。
【0060】
ここで、比較例を説明する。
図6は、従来の手法によりシミュレーションを行った結果を示す図である。
図6において、横軸は距離[m]であり、縦軸は相対強度[dB]である。なお、シミュレーション条件は、本実施形態の手法の効果を確認するために行った数値シミュレーションと同じである。
図6のように、従来の手法では、ターゲットは11.1[m]付近に存在することが分かるのみで、ターゲットが2つあることを認識することができない。
【0061】
以上のように、本実施形態では、エコー電波と送信電波をミキシングして得られる中間周波数電波に含まれる周波数を引数に実数部と虚数部とを有する指数関数でプロニー法によりフィッティングし、フィッティングにより得られた指数関数の引数の実数部の絶対値が所定値以下の指数関数を抽出する。そして、本実施形態では、抽出された指数関数から振幅の値、引数の虚数部の値を取得し、取得された指数関数情報から、ターゲットの相対振幅の値、及び距離の値を取得するようにした。
【0062】
これにより、本実施形態によれば、計測精度、分解能を送信電波の周波数変化幅から決まる値より向上できる。
【0063】
なお、本発明における距離計測装置1の機能の全てまたは一部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより距離計測装置1が行う処理の全てまたは一部を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0064】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0065】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形および置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0066】
1…距離計測装置、11…発振部、12…サーキュレータ部、13…アンテナ、14…ミキサー部、15…信号処理部、16…表示部、151…指数関数フィッティング部、152…指数関数抽出部、153…指数関数情報取得部、154…ターゲット情報取得部