(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022076434
(43)【公開日】2022-05-19
(54)【発明の名称】新規スチールレールのクリープ防止装置
(51)【国際特許分類】
E01B 7/02 20060101AFI20220512BHJP
【FI】
E01B7/02
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021020306
(22)【出願日】2021-02-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-08-11
(31)【優先権主張番号】202011234636.4
(32)【優先日】2020-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516379320
【氏名又は名称】西南交通大学
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】陳▲ろん▼
(72)【発明者】
【氏名】徐井芒
(72)【発明者】
【氏名】王平
(72)【発明者】
【氏名】王凱
(72)【発明者】
【氏名】方嘉晟
(72)【発明者】
【氏名】安博洋
(57)【要約】 (修正有)
【課題】転てつ機におけるトングレールのクリープを好適に防止すると共に、機器の信頼性が高く、ダメージの検出および不具合品の交換が容易である新規スチールレールのクリープ防止装置を提供する。
【解決手段】クリープ防止装置は、まくらぎ160に敷設され、内側に第1の限界変位装置131が固定して設置されている基本レール110と、まくらぎ160に敷設され、内側に第1の限界変位装置131に嵌合する脱落防止装置140が固定して設置されているトングレール120とを備え、基本レール110の外側およびトングレール120の外側において、まくらぎ160に固定される固定装置150が嵌合する第2の限界変位装置132がそれぞれ設けられる新規スチールレールのクリープ防止装置を公開する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
まくらぎ(160)に敷設される基本レール(110)とトングレール(120)を備える新規ス
チールレールのクリープ防止装置であって、
基本レール(110)は、内側に第1の限界変位装置(131)が固定して設けられ、
トングレール(120)は、内側に第1の限界変位装置(131)に嵌合する脱落防止装置(140
)が固定して設けられ、
基本レール(110)の外側およびトングレール(120)の外側において、それぞれ第2の限
界変位装置(132)が設けられ、第2の限界変位装置(132)が固定装置(150)に嵌合し、
固定装置(150)がまくらぎ(160)に固定される、
ことを特徴とする、新規スチールレールのクリープ防止装置。
【請求項2】
前記第1の限界変位装置(131)と第2の限界変位装置(132)は、いずれも、プラグ(220
)が設けられる取付ホルダ(210)を含む、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記脱落防止装置(140)は、間に1つのプラグ(220)を挿入して嵌合可能な挿入溝(330
)が形成されている2つのバッフル(320)が設置されている台座(310)を含む、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記固定装置(150)は、間に1つのプラグ(220)を挿入して嵌合可能な1つの固定溝(43
0)が形成されている2つの固定プレート(420)が設けられる固定ホルダ(410)を含む、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プラグ(220)およびバッフル(320)は、幅が上から下へ段々増大し、両方の上面の
長辺が共にフィレット状になる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記挿入溝(330)は、幅が上から下へ段々減少し、底面の長辺がフィレット状になる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記固定溝(430)は、幅が一定であり、底面の長辺がフィレット状になる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記固定ホルダ(410)は、2つの隣接するまくらぎ(160)に装着され、内側が対応する
基本レール(110)のボトムやトングレール(120)のボトムの外側に押し当てられる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の限界変位装置(131)、脱落防止装置(140)、第2の限界変位装置(132)、お
よび固定装置(150)はそれぞれ複数のボルト(170)によって固定され、止め金具(180
)は固定装置(150)が固定されるボルト(170)に嵌合する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道輸送技術分野に関し、具体的に、新規スチールレールのクリープ防止装置
に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道スチールレールのクリープ防止課題について、従来の技術では、主に、スチールレー
ルとまくらぎの間における相対的な移動を回避するように、止め金具による係着力の増加
に注目し、また、道床を突き固めることによって、道床の縦方向抵抗を上げる例えばウェ
ッジ式アンチクリーパようなものである。しかし、止め金具では、係着力の増加につれて
材料特性への要求が高くなって、そして、使用寿命に影響し、列車の荷重効果により、道
床抵抗だけでは安全性の要求を満たしにくく、現在、アンチクリーパは鋳鉄製のもののた
め、使用の場合に、そのトラックロックシース(track-locking sheath)が破壊するものが
約5%あり、かつ、振動およびオイルや水などの列車への滴下だけではなく、さらに、鋳
鉄の弾性の不足によって、緩みを引き起こし、クリープを防止することができなくなって
しまい、また、転てつ機を使用する場合に、トングレールを左右に動かす必要があり、従
来の鉄道クリープ防止装置を道床に挿入する必要があるために、転てつ機に適用すること
ができない。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、上記の技術課題を解決することを目的とし、従来の技術のある種類やいくつか
の欠点を克服することができる新規スチールレールのクリープ防止装置を提供するもので
ある。
【0004】
本発明に係る請求項は、まくらぎに敷設され、内側に第1の限界変位装置が固定して設け
られる基本レールと、まくらぎに敷設され、内側に第1の限界変位装置に嵌合する脱落防
止装置が固定して設けられるトングレールとを備え、基本レールの外側およびトングレー
ルの外側において、まくらぎに固定される固定装置が嵌合する第2の限界変位装置がそれ
ぞれ設けられる新規スチールレールのクリープ防止装置である。
【0005】
さらに、上記の第1の限界変位装置と第2の限界変位装置は、いずれもプラグが設けられる
取付ホルダを含む。上記の第1の限界変位装置と第2の限界変位装置は、構造上、設計が簡
素なものとしても、脱落防止装置に嵌合してクリープを有効に防止することができ、第2
の限界変位装置と固定装置との嵌合によって、転てつ機におけるトングレールのクリープ
を回避すると共に、機器の信頼性が高く、ダメージの検出および不具合品の交換が容易に
なり、また、量産に適用することができる。
【0006】
さらに、上記の脱落防止装置は、間に1つのプラグを挿入して嵌合可能な挿入溝が形成さ
れている2つのバッフルが設置されている台座を含む。上記の脱落防止装置は、構造上、
設計が簡素なものとしても、第1の限界変位装置および第2の限界変位装置に嵌合してクリ
ープを有効に防止することができ、また、量産に適用することができる。
【0007】
さらに、上記の固定装置は、間にプラグを挿入して嵌合可能な1つの固定溝が形成されて
いる2つの固定プレートが設けられる固定ホルダを含む。上記の固定装置、構造上、設計
が簡素なものとしても、取外し、補修や交換が快速であり、また、プロセス製造が簡素な
もののため、量産に適用することができる。
【0008】
さらに、上記のプラグおよびバッフルは、幅が上から下へ段々増大し、両方の上面の長辺
が共にフィレット状になる。上記のプラグおよびバッフルは、形状設計によって、脱落防
止装置、固定装置などを互いに挿着する場合に、より安定した挿着効果を保持するのに寄
与し、長く挿着または使用する場合における摩耗によるがたつきなどを効果的に抑える。
【0009】
さらに、上記の挿入溝は、幅が上から下へ段々減少し、底面の長辺がフィレット状になる
。上記の挿入溝は、形状設計によって、脱落防止装置と第1の限界変位装置を挿着して嵌
合する場合の安定性に寄与し、長く使用する場合における摩耗によるがたつきなどを効果
的に抑える。
【0010】
さらに、上記の固定溝は、幅が一定であり、底面の長辺がフィレット状になる。上記の固
定溝は、底面の設計によって、さらに第2の限界変位装置のプラグが嵌合して挿着するの
に便利なものである。
【0011】
さらに、上記の固定ホルダは、2つの隣接するまくらぎに装着され、内側が対応する基本
レールのボトムやトングレールのボトムの外側に押し当てられる。固定ホルダは、固定基
本レールとトングレールの位置を固定することもでき、遊びによるがたつきが激しくなる
ことなどを防止し、スチールレールとクリープ防止装置の安定性を向上させることができ
る。
【0012】
さらに、上記の第1の限界変位装置、脱落防止装置、第2の限界変位装置および固定装置は
、それぞれ複数のボルトによって固定され、止め金具が固定装置におけるボルトに嵌合す
る。ボルトと止め金具を用いることによって、所定の部材のメンテナンスや交換をしやす
くなり、また、ボルト構造によって、第1の限界変位装置、脱落防止装置、第2の限界変位
装置および固定装置の補修および取外しが共に十分に便利になり、止め金具は、固定装置
におけるボルトの安定性を上げると共に、接続動作を便利で快速にすることができる。
【0013】
本発明に係る新規スチールレールのクリープ防止装置は、転てつ機におけるトングレール
のクリープといった課題を克服し、機器の信頼性が高く、ダメージの検出および不具合品
の交換が容易になり、また、ボルト構造により、次の補修や取外しがより便利になるとい
った利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施例1における新規スチールレールのクリープ防止装置の構造模式図である。
【
図2】実施例1における第1の限界変位装置の構造模式図である。
【
図3】実施例1における第1の限界変位装置の三面図である。
【
図4】実施例1における脱落防止装置の構造模式図である。
【
図5】実施例1における脱落防止装置の三面図である。
【
図6】実施例1における固定装置の構造模式図である。
【
図8】実施例2における新規スチールレールのクリープ防止装置の構造模式図である。
【
図9】実施例2における固定装置のトップ構造模式図である。
【
図10】実施例2における固定装置のボトム構造模式図である。
【
図11】実施例2における固定装置の回動切替模式図である。
【
図12】実施例3における新規スチールレールのクリープ防止装置の構造模式図である。
【
図13】実施例3における固定装置の構造模式図である。
【
図14】実施例2および3におけるクロスボルトピンの構造模式図である。
【
図15】実施例4におけるボルトの構造模式図である。
【0015】
[符号の説明]
110 基本レール
120 トングレール
131 第1の限界変位装置
132 第2の限界変位装置
140 脱落防止装置
150 固定装置
160 まくらぎ
170 ボルト
180 止め金具
210 取付ホルダ
220 プラグ
310 台座
320 バッフル
330 挿入溝
410 固定ホルダ
411 第1のハーフクロス溝
412 嵌合溝
420 固定プレート
430 固定溝
440 回動ホルダ
441 第2のハーフクロス溝
450 クロスボルトピン
460 第1のスプリング
470 限界変位ロッド
510 スクリュー
511 深溝
512 ホール
513 ネジ穴
520 ナット
530 自己締結ロッド
540 第2のスプリング
550 着脱スクリュー
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施例1
新規スチールレールのクリープ防止装置は、
図1に示されるように、まくらぎ160に敷設さ
れ、内側に第1の限界変位装置131が固定して設けられる基本レール110と、まくらぎ160に
敷設され、内側に第1の限界変位装置131に嵌合する脱落防止装置140が固定して設けられ
るトングレール120とを備え、基本レール110の外側およびトングレール120の外側におい
て、まくらぎ160に固定される固定装置150が嵌合する第2の限界変位装置132がそれぞれ設
けられる。
1)第1の限界変位装置131および第2の限界変位装置132
図2、3に示されるように、第1の限界変位装置131および第2の限界変位装置132は、いずれ
もプラグ220が設けられる取付ホルダ210を含む。上記の第1の限界変位装置131および第2
の限界変位装置132は、構造上、設計が簡素なものとしても、脱落防止装置140に嵌合して
クリープを有効に防止することができ、第2の限界変位装置132と固定装置150との嵌合に
よって、転てつ機におけるトングレール120のクリープを回避すると共に、機器の信頼性
が高く、ダメージの検出および不具合品の交換が容易になり、また、量産に適用すること
ができる。プラグ220は、幅が上から下へ段々増大、上面の長辺がフィレット状になる。
上記のプラグ220は、形状設計によって、脱落防止装置140、固定装置150などを互いに挿
着する場合に、より安定した挿着効果を保持するのに寄与し、長く挿着または使用する場
合における摩耗によるがたつきなどを効果的に抑える。
2)脱落防止装置140
図4、5に示されるように、脱落防止装置140は、間に1つのプラグ220を挿入して嵌合可能
な挿入溝330が形成されている2つのバッフル320が設置されている台座310を含む。上記の
脱落防止装置140は、構造上、設計が簡素なものとしても、第1の限界変位装置131および
第2の限界変位装置132に嵌合してクリープを有効に防止することができ、また、量産に適
用することができる。バッフル320は、幅が上から下へ段々増大し、上面の長辺がフィレ
ット状になる。上記のバッフル320は、形状設計によって、脱落防止装置140、固定装置15
0などを互いに挿着する場合に、より安定した挿着効果を保持するのに寄与し、長く挿着
または使用する場合における摩耗によるがたつきなどを効果的に抑える。挿入溝330は、
幅が上から下へ段々減少、底面の長辺がフィレット状になる。上記の挿入溝330は、形状
設計によって、脱落防止装置140と第1の限界変位装置131を挿着して嵌合する場合の安定
性に寄与し、長く使用する場合における摩耗によるがたつきなどを効果的に抑える。
3)固定装置150
図6、7に示されるように、固定装置150は、間にプラグ220を挿入して嵌合可能な1つの固
定溝430が形成されている2つの固定プレート420が設けられる固定ホルダ410を含む。上記
の固定装置150は、構造上、設計が簡素なものとしても、取外し、補修や交換が快速であ
り、また、プロセス製造が簡素なもののため、量産に適用することができる。固定ホルダ
410は、2つの隣接するまくらぎ160に装着され、内側が対応する基本レール110のボトムや
トングレール120のボトムの外側に押し当てられる。固定ホルダ410は、基本レール110と
トングレール120の位置を固定することもでき、遊びによるがたつきが激しくなることな
どを防止し、スチールレールとクリープ防止装置の安定性を向上させることができる。固
定溝430は、幅が一定であり、底面の長辺がフィレット状になる。上記の固定溝430は、底
面の設計によって、さらに第2の限界変位装置132のプラグ220が嵌合して挿着するのに便
利なものである。
ここで、
図1に示されるように、第1の限界変位装置131、脱落防止装置140、第2の限界変
位装置132および固定装置150は、それぞれ市販品である2つのボルト170によって固定され
、止め金具180が固定装置150におけるボルト170に嵌合する。ボルト170および止め金具18
0を用いることによって、所定の部材のメンテナンスや交換をしやすくなり、また、ボル
ト構造によって、第1の限界変位装置131、脱落防止装置140、第2の限界変位装置132およ
び固定装置150の補修および取外しが共に十分に便利になり、止め金具180は、固定装置15
0におけるボルト170の安定性を上げると共に、接続動作を便利で快速にすることができる
。
【0017】
実施例2
図8に示されるように、本実施例は、実施例1と基本的に同一であるが、固定台座150の構
造が異なり、具体的に、
図9、10に示されるように、固定台座150は、中央に2つの固定プレート420が設けられる回
動ホルダ440が設置されている固定ホルダ410を備え、2つの固定プレート420の間にプラグ
220を挿入して嵌合可能な固定溝430が1つ形成されており、回動ホルダ440は、固定ホルダ
410に設けられる嵌合溝412に係合し、下底面に固定ホルダ410を貫通する限界変位ロッド4
70が設けられ、固定ホルダ410の底面との間のロッド本体に第1のスプリング460が被装さ
れており、
図9に示されるように、回動ホルダ440の4つの隅の箇所において、それぞれ、係着して限
界変位するためのクロスボルトピン450が1つずつ設置され、固定ホルダ410、回動ホルダ4
40に対応する箇所において、第1のハーフクロス溝411、第2のハーフクロス溝441を配設し
ており、
図14に示されるように、中央にネジ穴付きのクロスクランピングブロックおよび
固定ホルダ410、回動ホルダ440とネジ接続するためのセンタースタッドを備える。
上記の固定台座150は、固定プレート420に対して回動切替により回動を切り替えることに
よって、固定台座150を交換せずに、固定プレート420および構成される固定溝430を切り
替え、摩耗された側の切替を行い、日常のメンテナンスや補修をさらに簡素化することが
でき、
ここで、上記の固定台座150の切替方法は、
図11に示されるように、マイナスドライバー
により、クロスボルトピン450のセンタースタッドを固定ホルダ410および回動ホルダ440
における第1のハーフクロス溝411、第2のハーフクロス溝441から構成されるネジ穴から螺
出し、4群のクロスボルトピン450を取外し後、回動ホルダ440を連れて上へ移動するよう
に固定プレート420を引っ張ることによって、第1のスプリング460を圧縮し、限界変位ロ
ッド470のボトムが固定ホルダ410に接触するまで引っ張る場合、回動ホルダ440を180°回
動させ、そして、第1のスプリング460の付勢により、嵌合溝412に再び係合させ、そして
、4群のクロスボルトピン450を再び装着し、固定台座150における固定プレート420の他方
側の受力面の切替を完了することである。
【0018】
実施例3
図12に示されるように、本実施例は、実施例1と基本的に同一であるが、固定台座150の構
造が異なり、具体的に、
図13に示されるように、固定台座150は、中央に4つの固定プレート420が設けられる回動
ホルダ440が設置されている固定ホルダ410を備え、かつ、隣接する2つの固定プレート420
の間がL型に形成され、かつ、2つずつの固定プレート420の間にプラグ220を挿入して嵌合
可能な固定溝430が1つ形成されており、回動ホルダ440は、固定ホルダ410に設けられる嵌
合溝412に係合し、下底面に固定ホルダ410を貫通する限界変位ロッド470が設けられ、固
定ホルダ410の底面との間のロッド本体に第1のスプリング460被装されており、
図9に示されるように、回動ホルダ440の4つの隅の箇所において、係着して限界変位する
ためのクロスボルトピン450が1つずつ設置され、固定ホルダ410、回動ホルダ440に対応す
る箇所において、第1のハーフクロス溝411、第2のハーフクロス溝441を配設しており、図
14に示されるように、中央にネジ穴付きのクロスクランピングブロックおよび固定ホルダ
410、回動ホルダ440とネジ接続するためのセンタースタッドを備える。
上記の固定台座150は、固定プレート420に対して回動切替により回動を切り替えることに
よって、固定台座150を交換せずに、また、実施例2について、切替が可能な数を2群から4
群へ変更し、固定プレート420および構成される固定溝430の数を切り替え、日常のメンテ
ナンスや補修をさらに簡素化すると共に、同時に固定台座150の使用寿命を延長し、
ここで、上記の固定台座150の切替方法は、マイナスドライバーにより、クロスボルトピ
ン450のセンタースタッドを固定ホルダ410および回動ホルダ440における第1のハーフクロ
ス溝411、第2のハーフクロス溝441から構成されるネジ穴から螺出し、4群のクロスボルト
ピン450を取外し後、回動ホルダ440を連れて上へ移動するように固定プレート420を引っ
張ることによって、第1のスプリング460を圧縮し、限界変位ロッド470のボトムが固定ホ
ルダ410に接触するまで引っ張る場合、回動ホルダ440を90°回動させ、そして、第1のス
プリング460の付勢により、嵌合溝412に再び係合させ、そして、4群のクロスボルトピン4
50を再び装着し、固定台座150の固定プレート420の1群の受力面の切替を完了することで
ある。
【0019】
実施例4
本実施例は、実施例1と基本的に同一であるが、ボルト170の構造が異なり、具体的に、
図15、16に示されるように、ボルト170は、先端の外側面にネジが設けられるスクリュー5
10と、スクリュー510のネジの箇所に6つの深溝511が横方向に設けられるナット520とを備
え、深溝511は、ネジのところにおけるスクリュー510に60°ずつ周方向に設置され、かつ
、それぞれスクリュー510の末端に近い深溝511のまわりで回動することができる自己締結
ロッド530を1つずつ設け、自己締結ロッド530のスクリュー510の先端に近い箇所において
、突き上げて自己締結するための第2のスプリング540が設けられ、深溝511の第2のスプリ
ング540に対応する箇所において、それが突き抜くためのホール512が設けられ、スクリュ
ー510の先端において、着脱スクリュー550にネジ接続すると共に、着脱スクリュー550を
螺入させることによって各第2のスプリング540をボトムから支持するネジ穴513がさらに
配置されている。
上記のスクリュー170は、構造設計により、長期間の使用において、がたつきなどによる
ボルトの緩みによって、新規スチールレールのクリープ防止装置のクリープ防止効果が低
減するか、無効になることを回避するように、各第2のスプリング540および自己締結ロッ
ド530などの部材の嵌合を利用して、螺入されたナット520に対して裏へ向かう自己締結力
を与えると共に、本発明の構造設計により、繰り返し使用が可能であり、耐用性が強いた
め、第2のスプリング540の交換によって該ボルト170のメンテナンスを行うと共に、着脱
スクリュー550の設計によって、取外しの場合に動作をよりしやすくなり、
ここで、上記のスクリュー170の装着使用方法は、
1)装着:締結ロープなどにより、各自己締結ロッド530を深溝511に押し込むが、ナット5
20の螺入を邪魔しないように締結ロープが束ねられる際にできるだけネジ溝にあることに
留意されたく、次に、ナット520を、ネジ嵌合により螺入して締めつけ、そして、締結ロ
ープを緩めて、各自己締結ロッド530が、締結ロープの拘束力がなくなると第2のスプリン
グ540の付勢により上へ動作して弾性力を回復することによって、常時他端の回転軸のと
ころを円心として、第2のスプリング540の弾性力付勢で回動する傾向にあるために、各自
己締結ロッド530によってナット520を奥へ締めつけ、
2)取出:取外しが必要な場合に、着脱スクリュー550をネジ穴513から螺出させ、各第2の
スプリング540の下部に支持力を失わせると、各自己締結ロッド530がそれぞれの対応する
深溝511に落下後、ナット520を螺出させればよく、
3)回復:回復が必要な場合に、着脱スクリュー550をネジ穴513に螺入させると共に、締
結ロープなどで各自己締結ロッド530を対応する深溝511に縛ればよく、第2のスプリング5
40の交換が必要な場合に、その対応する第2のスプリング540を取外して、新しい第2のス
プリング540の上端を自己締結ロッド530の係止溝に係着することによって、第2のスプリ
ング540の交換を完了させることである。
【手続補正書】
【提出日】2021-04-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
まくらぎ(160)に敷設される基本レール(110)とトングレール(120)を備える新規ス
チールレールのクリープ防止装置であって、
基本レール(110)は、内側に第1の限界変位装置(131)が固定して設けられ、
トングレール(120)は、内側に第1の限界変位装置(131)に嵌合する脱落防止装置(140
)が固定して設けられ、
基本レール(110)の外側およびトングレール(120)の外側において、それぞれ第2の限
界変位装置(132)が設けられ、第2の限界変位装置(132)が固定装置(150)に嵌合し、
固定装置(150)がまくらぎ(160)に固定され、
平行に並んだトングレール(120)及び基本レール(110)の断面方向である長手方向に対
する直角方向において、基本レール(110)とトングレール(120)との間を内側とし、前
記内側の反対方向を外側とし、
前記第1の限界変位装置(131)と第2の限界変位装置(132)は、いずれも、プラグ(220
)が設けられる取付ホルダ(210)を含み、
前記脱落防止装置(140)は、間に1つのプラグ(220)を挿入して嵌合可能な挿入溝(330
)が形成されている2つのバッフル(320)が設置されている台座(310)を含み、
前記固定装置(150)は、間に1つのプラグ(220)を挿入して嵌合可能な1つの固定溝(43
0)が形成されている2つの固定プレート(420)が設けられる固定ホルダ(410)を含む、
ことを特徴とする、新規スチールレールのクリープ防止装置。
【請求項2】
プラグ(220)およびバッフル(320)は、幅が上から下へ段々増大し、両方の上面の長辺
が共にフィレット状になる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
挿入溝(330)は、幅が上から下へ段々減少し、底面の長辺がフィレット状になる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
固定溝(430)は、幅が一定であり、底面の長辺がフィレット状になる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
固定ホルダ(410)は、2つの隣接するまくらぎ(160)に装着され、内側が対応する基本
レール(110)のボトムやトングレール(120)のボトムの外側に押し当てられる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の限界変位装置(131)、脱落防止装置(140)、第2の限界変位装置(132)、お
よび固定装置(150)はそれぞれ複数のボルト(170)によって固定され、止め金具(180
)は固定装置(150)が固定されるボルト(170)に嵌合する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。