(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022076560
(43)【公開日】2022-05-20
(54)【発明の名称】除菌装置
(51)【国際特許分類】
A61L 2/18 20060101AFI20220513BHJP
A61L 101/06 20060101ALN20220513BHJP
【FI】
A61L2/18
A61L101:06
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020186968
(22)【出願日】2020-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】520439771
【氏名又は名称】エムケー厨設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【弁理士】
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(72)【発明者】
【氏名】木谷 義秀
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA29
4C058BB07
4C058DD05
4C058DD11
4C058EE03
4C058JJ07
4C058JJ24
(57)【要約】
【課題】飲食店や公共施設、イベント会場など人の出入りがある様々な場所で使用される除菌装置で、当該除菌装置を利用して除菌処理を行う利用者にとっても、当該除菌装置のメンテナンスを行う管理者にとっても使いやすい、利便性を向上させた除菌装置の提供。
【解決手段】除菌装置1は、除菌液が噴射される噴射部11を1つ以上有する支柱部10と、支柱部10に沿って設けられ、噴射部11に除菌液を供給する配管12と、配管12を覆うカバー部13と、支柱部10とカバー部13とを固定する磁石14とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
除菌液が噴射される噴射部を1つ以上有する支柱部と、
前記支柱部に沿って設けられ、前記噴射部に前記除菌液を供給する配管と、
前記配管を覆うカバー部と、
前記支柱部と前記カバー部とを固定する磁石と
を含む除菌装置。
【請求項2】
前記支柱部は開口されたノズル口を有し、
前記噴射部は、前記ノズル口に外側から着脱可能なノズルと、前記ノズルと前記支柱部とを前記支柱部の外側から固定する留め具から構成され、
前記配管は、前記ノズルと接続される接続部を有する請求項1に記載の除菌装置。
【請求項3】
前記支柱部の地面から50cm~150cmの高さの位置に設けられ、手指に向かって前記除菌液が噴射される手指用の噴射部を有する手指用除菌部と、
前記配管を介して前記支柱部に設けられた前記噴射部へ一定時間除菌液を送出した後、前記配管を介して前記手指用の噴射部へ一定時間除菌液を送出する制御部と
を含む請求項1または2に記載の除菌装置。
【請求項4】
前記支柱部の下部に、前記噴射部から噴射された除菌液が溜まるドレンパンが設けられた請求項1~3のうちいずれか1項に記載の除菌装置。
【請求項5】
前記支柱部をスライド移動させる伸縮機構と、
前記支柱部のスライド移動を固定する固定機構と
を含む請求項1~4のうちいずれか1項に記載の除菌装置。
【請求項6】
前記支柱部は、円柱状または人が通行可能なゲート状である請求項1~5のうちいずれか1項に記載の除菌装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店や公共施設、イベント会場など人の出入りがある場所で使用され、除菌効果がある除菌液を噴射することで利用者に対して除菌処理を行う除菌装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、感染症対策のため、飲食店や公共施設、イベント会場など不特定多数の人の出入りがある場所で、様々な除菌処理が行われている。このような除菌処理は、簡単なものでは、例えば入店や入場の際に備え付けのアルコール除菌ジェルや手指消毒剤を使って手指を除菌するものがある。また、手指だけでなく全身を除菌するものとしては、特許文献1に記載のものがある。
【0003】
特許文献1に記載の殺菌装置は、オフィスビルや学校、展示場などの施設の出入口に設けられ、建屋と噴霧手段を備えている。また、建屋には入り口と出口が設けられており、噴霧手段は噴霧駆動ユニット、複数の噴霧ノズルや配管を備えている。
【0004】
また、特許文献2には、次亜塩素酸ナトリウムなどを有効成分として含む殺菌用除菌液を用いた生化学的清浄化システムが記載されている。当該生化学的清浄化システムの内側壁や天井壁には複数の噴霧ノズルが設けられており、ノズル制御部により制御されている。また、コンプレッサの起動と停止を制御するための信号を噴霧制御部に送る、複数のセンサーが配備されている。
【0005】
また、特許文献3には、壁面に取り付けられるかまたは自立型のハウジングと、同ハウジング内に設けられた速乾性洗浄液タンクと、同タンク内の速乾性洗浄液を噴出させるポンプと、ポンプに接続され使用者の手に速乾性洗浄液を噴射させる噴出口と、さらに、噴出口の近傍に人体の存在を感知するセンサとを備え、同センサの感知によって、速乾性洗浄液噴射部のポンプを作動させる制御装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-204726号公報
【特許文献2】特開2009-34159号公報
【特許文献3】特開平10-33045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、近年では感染症対策のため除菌装置のニーズが増大し、あらゆる場所で様々な用途に合わせた除菌装置が求められている。そして、このような除菌装置の多種多様化に伴い、除菌装置の利用者だけなく、除菌装置の管理者(設置者)にとっても使いやすいという、さらなる除菌装置の利便性の向上が求められている。
【0008】
そこで、本発明は除菌装置の利用者にとっても、除菌装置の管理者にとっても使いやすい、利便性を向上させた除菌装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の除菌装置は、除菌液が噴射される噴射部を1つ以上有する支柱部と、支柱部に沿って設けられ、噴射部に除菌液を供給する配管と、配管を覆うカバー部と、支柱部とカバー部とを固定する磁石とを含む。これにより、支柱部に沿って設けられる配管はカバー部で覆われるため、配管が利用者や通行人、他の設備に引っ掛かるなどのトラブルも起こらず、美観的にも優れる。一方、支柱部とカバー部は磁石により相互に固定されるため、工具を用いずに支柱部とカバー部を分離でき、配管の点検や支柱部やカバー部の錆びつきの点検などの定期メンテナンス容易に実施することができる。
【0010】
また、支柱部は開口されたノズル口を有し、噴射部は、ノズル口に外側から着脱可能なノズルと、ノズルと支柱部とを支柱部の外側から固定する留め具から構成され、配管は、ノズルと接続される接続部を有することが望ましい。これにより、ノズルは支柱部の外側からでも、除菌液を供給する配管から取り外したり、装着したりすることができる。
【0011】
また、除菌装置は、支柱部の地面から50cm~150cmの高さの位置に設けられ、手指に向かって除菌液が噴射される手指用の噴射部を有する手指用除菌部と、配管を介して支柱部に設けられた噴射部へ一定時間除菌液を送出した後、配管を介して手指用の噴射部へ一定時間除菌液を送出する制御部とを含むことが望ましい。これにより、除菌装置の利用者は、全身に除菌処理が行われた後、続けて手指の除菌処理を行うことができる。
【0012】
また、支柱部の下部には、噴射部から噴射された除菌液が溜まるドレンパンが設けられることが望ましい。これにより、噴射部から噴射された除菌液が周囲に広がることを防ぐことができ、かつ除菌液を一カ所に溜めることができるため、利用者は当該溜まった除菌液で靴底を除菌処理することができる。
【0013】
また、除菌装置は、支柱部をスライド移動させる伸縮機構と、支柱部のスライド移動を固定する固定機構とを含むことが望ましい。さらに、支柱部は、円柱状または人が通行可能なゲート状であることが望ましい。これにより、除菌装置が設置される場所のスペースや雰囲気に合わせて、望ましい形態の除菌装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0014】
(1)本発明の除菌装置によれば、除菌液が噴射される噴射部を1つ以上有する支柱部と、支柱部に沿って設けられ、噴射部に除菌液を供給する配管と、配管を覆うカバー部と、支柱部とカバー部とを固定する磁石とを含む構成により、配管が利用者や通行人、他の設備に引っ掛かるなどのトラブルも起こらず、美観的にも優れており、一方、工具を用いずに支柱部とカバー部を分離でき、配管の点検や支柱部やカバー部の錆びつきの点検などの定期メンテナンスを容易に実施することができるため、定期メンテナンスの効率化を実現でき、除菌液漏れなどのトラブル時においても、管理者が容易に対応することができる。
【0015】
(2)支柱部は開口されたノズル口を有し、噴射部は、ノズル口に外側から着脱可能なノズルと、ノズルと支柱部とを支柱部の外側から固定する留め具から構成され、配管は、ノズルと接続される接続部を有する構成により、ノズルは支柱部の外側からでも、除菌液を供給する配管から取り外したり、装着したりすることができるため、老朽化やトラブル時におけるノズル交換の作業効率が向上する。
【0016】
(3)除菌装置は、支柱部の地面から50cm~150cmの高さの位置に設けられ、手指に向かって除菌液が噴射される手指用の噴射部を有する手指用除菌部と、配管を介して支柱部に設けられた噴射部へ一定時間除菌液を送出した後、配管を介して手指用の噴射部へ一定時間除菌液を送出する制御部とを含む構成により、除菌装置の利用者は、全身に除菌処理が行われた後、続けて手指の除菌処理を行うことができるため、除菌効果の向上を実現することができる。
【0017】
(4)支柱部の下部には、噴射部から噴射された除菌液が溜まるドレンパンが設けられる構成により、噴射部から噴射された除菌液が周囲に広がることを防ぐことができ、かつ除菌液を一カ所に溜めることができるため、利用者は当該溜まった除菌液で靴底を除菌処理することができ、その結果、より除菌効果の向上を実現することができる。
【0018】
(5)除菌装置が、支柱部をスライド移動させる伸縮機構と、支柱部のスライド移動を固定する固定機構とを有する構造や、支柱部が、円柱状または人が通行可能なゲート状である構造により、除菌装置が設置される場所のスペースや雰囲気に合わせて、望ましい形態の除菌装置を提供することができるため、より自由度が高い除菌装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施の形態に係る除菌装置の斜視図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る除菌装置の磁石の部分の拡大図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係る除菌装置の噴射部の部分の拡大図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係る除菌装置の支柱部の構造を説明するための説明図であり、(A)は支柱部を平面から見た図、(B)は支柱部を正面から見た図である。
【
図5】別の本発明の実施の形態に係る除菌装置を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を変更しない限り、以下の内容に限定されない。
【0021】
[除菌装置]
図1は、本発明の実施の形態に係る除菌装置の斜視図である。あくまで
図1に記載の除菌装置は要部を説明するための概略図であり、細部は
図1に記載の限りではない。
除菌装置1は、除菌液が噴射される全身用の噴射部11(11A)を1つ以上有する支柱部10と、支柱部10に沿って設けられ、噴射部11に除菌液を供給する配管12と、配管12を覆うカバー部13と、支柱部10とカバー部13とを固定する磁石14とを含む。
図1に示す例では、支柱部10は人が通行可能なゲート状に形成されている。
【0022】
また、除菌装置1は、支柱部10の地面から50cm~150cmの高さの位置に設けられ、手指に向かって前記除菌液が噴射される手指用の噴射部11(11B)を有する手指用除菌部15を含む。手指用除菌部15は、
図1に示すように、不使用時は折りたためるように支柱部10と接続される。なお、支柱部10には、手指用除菌部15と同程度の高さか、手指用除菌部15よりも高い位置に、除菌装置1の利用者を検知するセンサSが設けられる。
【0023】
また、除菌装置1は、除菌液を貯めるタンク(図示せず)を含むポンプユニット16と、タンク(図示せず)に貯められた除菌液をそれぞれの噴射部11(11A,11B)へ送出するようにポンプユニット16へ信号(送出開始信号、送出停止信号)を送信する制御部17とを含む。除菌液は、配管12を介してそれぞれの噴射部11(11A,11B)へ供給されるため、配管12はタンク(図示せず)と接続される。さらに、除菌装置1は、支柱部10の下部に、噴射部11(11A,11B)から噴射された除菌液が溜まるドレンパン18を含む。
図1に示す実施の形態においては、ドレンパン18は、支柱部10の設置台であるゲートベース19と連結して設けられている。
【0024】
図2は、本発明の実施の形態に係る除菌装置の磁石の部分の拡大図である。また、
図3は、本発明の実施の形態に係る除菌装置の噴射部の部分の拡大図である。
図2および
図3はそれぞれ、
図1の部分Aの拡大図である。
図2,3に示すように、支柱部10は、噴射部11が設けられる箇所に開口されたノズル口100を有する。また、噴射部11は、ノズル口100に外側から着脱可能なノズル111と、ノズル111と支柱部10とを支柱部の外側から固定する留め具112から構成される。また、配管12は、ノズル111と接続される接続部121を有する。接続部121は、ノズル口100の方向に向かって設けられる。つまり、接続部121は、ノズル口100から挿入されたノズル111と当接する位置に設けられる。
【0025】
なお、
図2に示す例では、磁石14は支柱部10にねじ止めされる。また、接続部121は、支柱部10の外側からでもノズル111を着脱できるように、供回り防止固定されている。
【0026】
[除菌装置の実施例]
以下、利用者(通行人)が除菌装置1を利用して除菌処理を行う例を、各図面を参照して説明する。
【0027】
利用者は、除菌装置1に近づき、センサSに手をかざす。これによりセンサSは利用者を検知し、制御部17へ検知信号を送信する。検知信号を受信した制御部17は、ポンプユニット16へ送出開始信号を送信する。送出開始信号を受信したポンプユニット16は、ポンプを稼働させ、タンク(図示せず)に貯められている除菌液を、配管12を介してそれぞれの噴射部11(11A,11B)へ送出する。利用者は、当該噴射部11(11A,11B)から噴射された除菌液を浴びることにより、除菌処理を行うことができる。
【0028】
除菌装置1で使用される除菌水は、目や口に入っても無害で、手荒れや肌荒れなども起こらず、人体に全く悪影響を与えないものである。具体的には、除菌水は、PH5~5.5で、有効塩素含量が30~80mg/kgの、微酸性の次亜塩素酸水である。
また、除菌装置1で使用される除菌水は、厚生労働省で認められたものが望ましく、右記サイト(https://web.archive.org/web/20200809081242/https://www.pref.kanagawa.jp/docs/e8z/shokuhintenkabutsu_jiaensosansui.html)で紹介されているように、食品添加物として使用される次亜塩素酸水を使用することが望ましい。
【0029】
また、噴射部11Aは、利用者の側面に位置する支柱部10や、利用者の頭上に位置する支柱部10にそれぞれ複数箇所設けられる。これにより、利用者に対して満遍なく噴射された除菌液がかかり、利用者は全身を満遍なく除菌処理することができる。
【0030】
また、制御部17は、配管12を介して噴射部11Aへ一定時間除菌液を送出した後、配管12を介して手指用の噴射部11Bへ一定時間除菌液を送出する。これにより、利用者は全身に除菌処理が行われた後、続けて特に除菌処理が必要とされる手指の除菌処理を行うことができる。なお、制御部17は、噴射部11Aや噴射部11Bに除菌液を送出する時間を変更できたり、噴射部11Aへ一定時間除菌液を送出した後に一定時間インターバルを設けたりすることもできる。
【0031】
さらに、センサSは、赤外線などを利用して離れた場所からでも利用者を検知するようにしてもよい。その他、センサSと制御部17とが有線または無線で利用者の検知信号を送受信できるような構成にして、送信センサSを除菌装置1から離れた場所に設置してもよい。
【0032】
なお、支柱部10の下部には、噴射部11(11A,11B)から噴射された除菌液が溜まるドレンパン18が設けられる。これにより、噴射部11(11A,11B)から噴射された除菌液が周囲に広がることを防ぐことができ、かつ除菌液を一カ所に溜めることができるため、利用者は当該溜まった除菌液で靴底を除菌処理することができる。
【0033】
[除菌装置のメンテナンス]
除菌装置1の配管12は支柱部10に沿って設けられ、かつ、除菌装置1は配管12を覆うカバー部13と、支柱部10とカバー部13とを固定する磁石14とを含む構成であるため、配管12は支柱部10内に格納される。そのため、除菌装置1が、人の出入りが多い場所に設置された場合でも、配管が利用者や通行人、他の設備の配線や犬、猫などの動物に引っ掛かるなどのトラブルも起こらず、美観的にも優れている。
【0034】
また、工具を用いずに支柱部10とカバー部13とを分離することができるため、配管の点検や支柱部10やカバー部13の錆びつきの点検などの定期メンテナンスを容易に実施することができるため、定期メンテナンスの効率化を実現でき、除菌液漏れなどのトラブル時においても、管理者が容易に対応することができる。
【0035】
さらに、
図2,3を参照して説明した噴射部11の構成により、接続部121は、ノズル口100から挿入されたノズル111と当接する位置に設けられるため、支柱部10の外側からでもノズル111をノズル口100から挿入して、接続部121に接続することができる。また、逆に、支柱部10の外側からでも、ノズル111と接続部121との接続を解除することができる。
【0036】
このように、ノズル111は、支柱部10の外側からでも除菌液を供給する配管12の接続部121から取り外したり、装着したりすることができる。つまり、支柱部10とカバー部13とを分離することなく、留め具112を外して、支柱部10の外側からノズル111を交換することができるため、老朽化やトラブル時におけるノズル交換の作業効率が向上する。
【0037】
特に、除菌装置1が人の出入りが多い場所に設置されて頻繁に使用される場合、配管12や噴射部11の消耗も激しいため、より一層メンテナンス時やトラブル時の作業効率が向上する。
【0038】
[除菌装置のその他の実施例]
図4は、除菌装置1の構造を説明するための説明図であり、(A)は支柱部10を平面から見た図、(B)は支柱部10を正面から見た図である。除菌装置1は、
図4(A)に示すように、支柱部を横方向D1にスライド移動させる伸縮機構101と、支柱部10のスライド移動を固定する固定機構102とを含む。
また、除菌装置1は、
図4(B)に示すように、支柱部を縦方向D2にスライド移動させる伸縮機構101と、支柱部10のスライド移動を固定する固定機構102とを含む。
【0039】
伸縮機構101は例えば、外枠(外筒)と内枠(内筒)で構成されるスライド機構である。固定機構102は例えば、当該外枠(外筒)と内枠(内筒)とを外部から固定するピンである。
【0040】
このように、支柱部10は伸縮機構101と固定機構102とを含むことにより、支柱部10の縦方向および横方向への伸縮が可能となる。そのため、除菌装置1が設置される場所のスペースに合わせて、適宜大きさを調整することができる。
【0041】
図5は、別の本発明の実施の形態に係る除菌装置を示す説明図である。
図5に示すように、除菌装置2の支柱部10は円柱状に形成されている。これにより、支柱部10がゲート状の除菌装置1を設置できるようなスペースがない場所でも、支柱部10が円柱状の除菌装置2であれば設置することができる。
【0042】
また、支柱部10は、除菌装置1,2が設置される場所の雰囲気に合った意匠とすることができる。例えば、和食店に設置される場合、支柱部10を竹の意匠とすることができる。
【0043】
このような支柱部10の形状や意匠は、除菌装置1,2が設置される場所に合わせて適宜変更可能である。このような構成にすることにより、除菌装置1,2は、使用する者が望む形態の除菌装置を提供することができるため、より自由度が高い、つまり利便性の高い除菌装置を提供することができる。
【0044】
さらに、ポンプユニット16を十分に重さがあるものとし、当該ポンプユニット16を支柱部10に固定接続させることにより、円柱状やゲート状に形成されている支柱部10をより安定して立たせることができる。つまり、ポンプユニット16を重石として使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、除菌処理を行う利用者にとっても、除菌装置の管理者にとっても使いやすい、利便性を向上させた除菌装置であり、飲食店や公共施設、イベント会場など人の出入りがある様々な場所で使用することができるため、産業上有用である。
【符号の説明】
【0046】
1,2 除菌装置
10 支柱部
100 ノズル口
101 伸縮機構
102 固定機構
11 噴射部
11A 全身用の噴射部
11B 手指用の噴射部
111 ノズル
112 留め具
12 配管
121 接続部
13 カバー部
14 磁石
15 手指用除菌部
16 ポンプユニット
17 制御部
18 ドレンパン
19 ゲートベース
D1,D2 伸縮する方向