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特開2022-76817絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置と保線車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022076817
(43)【公開日】2022-05-20
(54)【発明の名称】絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置と保線車両
(51)【国際特許分類】
   B61L 29/28 20060101AFI20220513BHJP
   B61D 15/00 20060101ALI20220513BHJP
【FI】
B61L29/28 Z
B61D15/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020187409
(22)【出願日】2020-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】000101101
【氏名又は名称】アクト電子株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】508188237
【氏名又は名称】精研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100144749
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 正英
(74)【代理人】
【識別番号】100076369
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 正治
(72)【発明者】
【氏名】塩野 幸策
(72)【発明者】
【氏名】上野 洋
(72)【発明者】
【氏名】野田 彰
(72)【発明者】
【氏名】豊沢 幸克
【テーマコード(参考)】
5H161
【Fターム(参考)】
5H161AA01
5H161MM02
5H161MM14
5H161NN02
5H161PP01
5H161PP06
5H161PP12
5H161QQ01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】台車と車軸の間隔が変動しても、一次コイルと二次コイル間で確実に誘起電圧を得ることができ、スイッチを小電流で操作でき、経年劣化せずに迅速な切替え操作可能とする絶縁・短絡切替え装置と、その装置を備えた保線車両を提供する。
【解決手段】装置では、送電ユニットの送電モジュールの一次コイルと受電モジュールの二次コイルが電磁界共振結合可能なギャップをあけて対向配置されており、二次コイルの出力側の制御回路にスイッチを有し、スイッチの出力側にLPFを有する。スイッチは、前記両コイルの電磁界共振結合により誘起される電圧で開閉して、内輪と外輪が完全短絡、完全絶縁又は部分短絡する。スイッチは、半導体スイッチとする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台車側の一次コイルと、車軸側の二次コイルとの電磁誘導結合による誘起電圧によりスイッチが開閉操作されて、絶縁車輪の内輪と外輪が完全短絡と、完全絶縁と、部分短絡に切り替えられ、完全短絡時には遮断機が降り、表示灯が点灯し、警報機が鳴り、完全絶縁時には遮断機が降りず、表示灯が点灯せず、警報機が鳴らず、部分短絡時には低周波の遮断機・表示灯信号がLPFを通して絶縁車輪に流れて遮断機が降りて表示灯が点灯するが、高周波の警報機信号はLPFで遮断されて絶縁車輪に流れず警報機は鳴らないようにした絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置において、
前記電磁誘導結合が電磁界共振結合であり、
前記一次コイルと二次コイルが電磁界共振結合可能なギャップをあけて対向配置されており、
前記スイッチが二次コイルの出力側にあり、当該スイッチの出力側にLPFがあり、
前記スイッチが前記両コイルの電磁界共振結合により誘起される電圧で開閉して、前記内輪と外輪が完全短絡、完全絶縁、部分短絡する、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項2】
請求項1記載の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置において、
スイッチが半導体スイッチである、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項3】
台車側の一次コイルと、車軸側の二次コイルとの電磁誘導結合による誘起電圧によりスイッチが開閉操作されて、絶縁車輪の内輪と外輪が完全短絡、完全短絶縁、部分短絡に切り替えられ、完全短絡時には遮断機が降り、表示灯が点灯し、警報機が鳴り、完全絶縁時には遮断機が降りず、表示灯が点灯せず、警報機が鳴らず、部分短絡時には低周波の遮断機・表示灯信号がLPFを通して絶縁車輪に流れて遮断機が降りて表示灯が点灯するが、高周波の警報機信号はLPFで遮断されて警報機は鳴らないようにした絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置において、
前記一次コイルと二次コイルが電磁界共振結合可能なギャップをあけて対向配置されており、
前記二次コイルの出力側に前記スイッチを備えた制御回路があり、当該スイッチの出力側にLPFがあり、
前記スイッチが半導体スイッチであり、
前記スイッチが前記両コイルの電磁界共振結合により誘起される電圧で開閉して、前記内輪と外輪が完全短絡、完全絶縁、部分短絡する、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項4】
請求項3記載の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置において、
電磁誘導結合が電磁界共振結合であり、
一次コイルと二次コイルが電磁界共振結合可能なギャップをあけて対向配置されており、
スイッチが前記両コイルの電磁界共振結合により誘起される電圧で開閉して、前記内輪と外輪が完全短絡、完全絶縁、部分短絡する、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4記載の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置において、
半導体スイッチがフォトボルカプラとMOSFETを備えたMOSFETスイッチである、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置において、
一次コイルと送電モジュールが送電側基板にユニット化されて送電ユニットとして台車側に取り付けられ、
二次コイルと受電モジュール及び制御回路が受電側基板にユニット化されて受電ユニットとして車軸側に取り付けられ、
前記送電ユニットの一次コイルと受電ユニットの二次コイルが電磁界共振結合可能なギャップをあけて対向配置されている、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項7】
請求項6記載の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置において、
台車に絶縁・短絡側の送電ユニットと、LPF側送電ユニットが装備され、車軸に受電ユニットが装備され、
前記受電ユニットが絶縁・短絡側の二次コイルと、LPF側の二次コイルを備え、
前記受電ユニットの絶縁・短絡側の二次コイルが送電ユニットの絶縁・短絡側の一次コイルと、LPF側の二次コイルがLPF側の送電ユニットの一次コイルと、電磁界共振結合可能なギャップをあけて対向配置されている、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項8】
請求項3から請求項7のいずれか1項に記載の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置において、
制御回路が絶縁・短絡径路とLPF径路を備え、夫々の径路に半導体スイッチがあり、LPF径路の半導体スイッチの出力側にLPFがあり、絶縁・短絡径路の半導体スイッチは絶縁・短絡側の一次コイルと二次コイルの電磁界共振結合により得られた電圧で開閉され、LPF径路の半導体スイッチはLPF側の一次コイルと二次コイルの電磁界共振結合により得られた電圧で開閉され、
絶縁・短絡径路の半導体スイッチが閉じると内輪と外輪が短絡して完全短絡となり、
絶縁・短絡径路の半導体スイッチが開くと内輪と外輪が短絡前の完全絶縁となり、
LPF径路のスイッチが閉じると内輪と外輪がLPFを通して短絡されて低周波の遮断機・表示灯信号はLPFを通過し、高周波の警報機信号はLPFでカットされる部分短絡になる、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の絶縁・短絡切替え装置において、
送電側基板にリング状のコイルを固定して一次コイルとし、受電側基板にリング状のコイルを固定して二次コイルとし、その送電側基板を台車側に固定し、受電側基板を車軸に取り付けて、両コイルを電磁界共振結合可能なギャップをあけて対向配置してある、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の絶縁・短絡切替え装置において、
一次コイルは任意数のコイルが送電側基板に配置固定されており、
二次コイルは多数個のコイルが車軸の回転方向に間隔をあけて受電側基板にリング状に配置固定されるか又は、一個或いは数個のコイルが受電側基板に配置固定され、
前記一次コイルと二次コイルが車軸側に、ギャップをあけて対向配置して装備される、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項11】
請求項10記載の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置において、
二次コイルの多数個のコイルが並列接続され、個々の二次コイルからの出力電圧のうち最大電圧が出力されるようにした、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項12】
請求項3から請求項11のいずれか1項に記載の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置において、
半導体スイッチからの熱を放熱する放熱板が車軸に装備された、
ことを特徴とする絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置。
【請求項13】
車軸で連結された左右一対の絶縁車輪が装備され、台車側と車軸側に請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置が装備された保線車両において、
車上側に電源を制御する制御盤と、制御盤を操作する操作ボックスがあり、車両の床下側に送電ユニットと受電ユニットがあり、
送電ユニットの一次コイルと受電ユニットの二次コイルがギャップをあけて対向配置されている、
ことを特徴する保線車両。
【請求項14】
請求項13記載の保線車両において、
車上の前側と後側の夫々に操作ボックスがあり、
操作ボックスは後から操作された操作ボックスからの指示が、先に操作された操作ボックスからの指示に優先する、
ことを特徴する保線車両。
【請求項15】
請求項13又は請求項14記載の保線車両において、
車軸側に装備された半導体スイッチからの発熱が、車軸側に装備された放熱板により放熱される、
ことを特徴する保線車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は絶縁車輪の絶縁と短絡を切り替える絶縁・短絡切替え装置と、その装置を備えた保線車両に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道線路(レール:軌道)は保線車両を用いて保守作業が行われている。保守作業は、通常、夜間に行われる。踏切の保守作業も夜間に行われる。
【0003】
軌道には、踏切の遮断機を降ろし、表示灯を点灯或いは点滅(以下「点灯」という。)させるための鉄道信号用のリレー信号(以下「遮断機・表示灯信号」という。)と、警報機を鳴らすための踏切制御用のリレー信号(以下「警報機信号」という。)が流れている。遮断機・表示灯信号はDC~50Hz程度の低周波、警報機信号は8~10kHz程度の高周波であり、両信号は重畳されて流れている。
【0004】
営業列車の左右一対の車輪は車軸を通して導通しており、左右一対のレールを導通している。営業列車が踏切に近づくと、遮断機・表示灯信号と警報機信号が左右の車輪間に流れて遮断機が降りて表示灯が点灯し、警報機が鳴るようにしてある。
【0005】
保線車両の車輪が営業列車の車輪と同じものであると、保線車両が踏切に接近したときも、踏切内で保守作業をしているときも、営業列車が通過する場合と同様に警報機が鳴る。しかし、保線作業の多くは夜中に行われているため、夜中の保線作業中に警報機が鳴ると踏切付近の住民にとっては迷惑である。このため、保線車両には、内輪と外輪が絶縁材で絶縁されている絶縁車輪が装備されている。
【0006】
絶縁車輪が装備された保線車両は、踏切の保線作業時は踏切内にとどまるが、踏切内にとどまらずに踏切を通過するだけの場合もある。絶縁状態のままでは、軌道を流れる遮断機・表示灯用信号も警報機用信号も流れないため、保線車両が踏切を通過しても遮断機が降りず、表示灯が点灯せず、警報機が鳴らず、踏切が通行止めにならない。これを解消するため、保線車両が踏切を通過するだけの場合は、内輪と外輪を短絡して左右一対の絶縁車輪が車軸をと通して導通し、踏切を通過するだけの場合でも遮断機が降り、表示灯が点灯し、警報機が鳴って踏切の通行が遮断される完全短絡状態(営業列車が踏切を通過する場合と同様の状態)になり、踏切内にとどまって保線作業をするときは絶縁車輪を短絡前の絶縁状態に戻して、警報機の鳴りが停止し、表示灯の点灯が停止し、遮断機が上がって踏切を通行できる完全絶縁状態になるようにしてある。これら、完全短絡状態、完全絶縁状態に切り替える装置として特許文献1、2がある。
【0007】
特許文献1、2の絶縁・短絡切替え装置は、絶縁車輪の内輪と外輪を、台車側に装備された一次コイル(給電側コイル)と車軸側に装備された二次コイル(受電側コイル)の電磁誘導結合により誘起される電圧でリレー式スイッチの接点を開閉して、完全短絡状態(通行止め)と完全絶縁状態(通行可能)に切り替えるものである。
【0008】
特許文献1、2の切替え装置を使用して完全絶縁状態にすれば、警報機が鳴らないので、踏切付近の住民に迷惑を掛けることなく、踏切付近及び踏切内で保線作業を行うことができるが、この状態では、踏切の遮断機が降りず、表示灯が点灯しないため、歩行者や自動車が踏切に侵入する恐れがあり、危険である。このため、踏切作業時は完全短絡状態にするのではなく、遮断機は降り、表示灯は点灯するが、警報機だけが鳴らないようにする必要がある。
【0009】
特許文献3の切替え装置は、絶縁車輪の内輪と外輪を台車側に装備された一次コイルと車軸側に装備された二次コイルの電磁誘導結合により誘起される電圧で、左右一対の車輪間に設けた短絡回路のスイッチの接点を開閉し、閉時に絶縁車輪の内輪と外輪が短絡されて踏切が前記完全短絡状態になり、開時に内輪と外輪が短絡前の絶縁状態に戻って完全絶縁状態に切り替えられるようにしてある。更に、短絡回路にローパスフィルタ(LPF)を入れることにより、遮断機が降り、警告灯が点滅するが、警報機は鳴らない部分短絡状態(通行止めであるが警報機は鳴らない)に切替え制御可能としたものである。この切替え装置を使用すれば静かで安全な状態で踏切作業ができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実公平7-016534号公報
【特許文献2】特開2000-052980号公報
【特許文献3】特開2009-018598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1~3の切替え装置では、台車側の一次コイルと車軸側の二次コイルが電磁誘導結合(トランス方式)であるため、両コイル間の電磁誘導結合を確実にするためには、両コイル間の間隔(ギャップ)を狭くしなければならない。しかし、保線車両の台車は、走行やレールが敷設されている地面の傾斜により、左右方向(X軸方向)に横揺れしたり、縦方向(Y軸方向)に上下動したり、奥行き方向(Z軸方向)に傾いたりすることがある。これら変動に伴って台車と車軸の間隔が変動し、両コイル間のギャップが変動する(広くなる)。この場合、両コイル間の電磁誘導結合が不確実になり、必要な誘起電圧が得られないこともある。台車と車軸の間隔変動に対応できるようにするためには、両コイル間のギャップを広くして変動を吸収できるようにすればよいが、広くすると両コイル間で確実な電磁誘導結合が得られないため、広くするにも限度がある。また、ギャップを広くすると一次・二次コイルが大きくなる。車両には駆動車軸と従動車軸があり、二次コイルはそのいずれの車軸にも取り付け可能であるが、駆動車軸にはギヤボックスがあるため、取り付けスペースに制約がある。このため、台車に固定される一次コイルと車軸に取り付ける二次コイルのギャップ調整に精度が要求され、車軸への二次コイルの取り付け位置の設定がシビアになり、取り付けが面倒になる。
【0012】
特許文献3では、保線車両のスイッチに、機械式接点のリレースイッチを使用しているため、リレーの駆動に比較的大きな電流が必要になる。また、リレー接点が経年劣化で迅速な開閉、正確な開閉ができなくなり、誤動作の原因になるといった難点があった。
【0013】
本発明の解決課題は、台車と車軸の間隔が変動しても、一次コイルと二次コイル間で確実に誘起電圧を得ることができ、スイッチを小電流で操作でき、経年劣化せずに迅速な切替え操作ができる絶縁・短絡切替え装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置は、台車側の一次コイルと、車軸側の二次コイルとの電磁誘導結合による誘起電圧によりスイッチが開閉操作されて、絶縁車輪の内輪と外輪が完全短絡、完全絶縁、部分短絡に切り替えられて、軌道に流れている遮断機・表示灯信号による遮断機の昇降、表示灯の点灯・消灯、警報機信号による警報機の鳴動・停止を切替え制御できるものであって、台車側に装備した一次コイルと車軸側に装備した二次コイルを電磁誘導結合可能なギャップをあけて対向配置し、その電磁誘導結合を電磁界共振結合(磁気共鳴、電磁共鳴、エバネッセント電磁界共振式ともいうが、以下の説明では「電磁界共振結合」という。)にしたことを特徴とする。
【0015】
本発明の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置は、前記スイッチを半導体スイッチにしたものである。半導体スイッチとして、フォトボルカプラとMOSFETを備えたスイッチ(MOSFETスイッチ)を使用することができる。
【0016】
本発明の保線車両は、前記絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置を備えたものであり、一次コイルが台車側に、二次コイルが車軸側に装備され、ギャップをあけて対向配置されたものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の絶縁・短絡切替え装置は、次のような効果がある。
(1)一次コイルと二次コイルを電磁界共振結合にしてあるので、両コイル間のギャップを広くしても電磁界共振結合が確実になり、台車と車軸の間隔が変動しても確実な電磁共振結合ができる。
(2)スイッチが半導体スイッチであるため、小電流で駆動でき、機械的接点がないため、使用による金属劣化がなく、切替え制御に高速対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の短絡・絶縁切替え装置の全体概要図。
図2】本発明の操作ボックスと制御盤の説明図。
図3】(a)は本発明における送電ユニット、受電ユニットの構成概要図、(b)は送電ユニット、受電ユニットの説明図。
図4】本発明における送電ユニットと受電ユニットの内部概要図。
図5】本発明における制御回路の概要説明図。
図6】台車と車軸への本発明の短絡・絶縁切替え装置の取付け説明図。
図7】台車と車軸への送電ユニットと受電ユニットの取付け説明図。
図8】(a)、(b)は台車と車軸への送電ユニットと受電ユニットの取付け分解図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施形態)
本発明の絶縁車輪の絶縁・短絡切替え装置(以下単に「絶縁・短絡切替え装置」と記す。)の一例を、図面を参照して説明する。
【0020】
本発明における絶縁車輪B(図1)は、既存の絶縁車輪と同様に、内輪B1と外輪B2と絶縁材B3が同心円状に配置されて、内輪B1と外輪B2が絶縁されている。絶縁車輪Bは車軸(輪軸)Aで連結されて二つ一対としてある。一対の絶縁車輪は一両の車軸全てに装備されている。いずれかの車軸が駆動車軸、他が従動車軸である。
【0021】
[絶縁・短絡切替え装置の概要]
一例として図1に示す絶縁・短絡切替え装置は、保線車両の車上側に操作ボックス1と、操作ボックス1からの操作によって動作する制御盤2がある。保線車両の床下側に絶縁・短絡側の送電ユニット3、LPF側の送電ユニット4、受電ユニット5、ローパスフィルタ(LPF)6を備えている。受電ユニット5は絶縁・短絡側の受電モジュール8、LPF側の受電モジュール9、制御回路10を備えている。
【0022】
図1の絶縁・短絡側の送電ユニット3と、LPF側の送電ユニット4は同じ構成であるため、以下の説明では、絶縁・短絡側の送電ユニット3について説明し、LPF側の送電ユニット4の説明は省略する。また、絶縁・短絡側の送電ユニットを単に送電ユニットということもある。
【0023】
[操作ボックス]
操作ボックス1(図1)は絶縁ボタン1a、短絡ボタン1b、LPF(短絡)ボタン1cを備えており、これらボタンの操作により制御盤2を操作して、制御盤2からの+12VのDC電圧の給電、停止を設定するものである。これらボタンは押すとランプが点灯する照光式押しボタン式にして、絶縁ボタン1aを押すと青色、短絡ボタン1bを押すと赤色、LPFボタン1cを押すと橙色に点灯するようにしてある。各ボタンの色は何色であってもよい。
【0024】
操作ボックス1は図2のように二つあり、車両の前運転席と後運転席に一つずつ配置されており、後から操作した操作ボックス1からの指令が優先するようにしてある。
【0025】
[制御盤]
制御盤2(図1)は、車両電源+24VDCを+12VDCに変換して送電するものであり、操作ボックス1のボタン操作により給電又は給電停止となる。
【0026】
[送電ユニット]
図1の送電ユニット3は、図3(a)のように送電モジュール7と送電側コイルL(一次コイル)L2をユニット化したものである。送電モジュール7は制御盤2から給電される+12VDCをAC(70~150kHz)に変換して出力するものであり、図4のように2相発振器11、ゲートドライバ12、二つのMOSFETQ1、Q2、コイルL1、コンデンサC1、コンデンサC2を備えている。コイルL1、コンデンサC1は駆動信号の方形波を正弦波に変換するLPFを構成している。C2は一次コイルL2との共振コンデンサである。
【0027】
送電モジュール7(図3(a))の入力側はパラレル接続されている。一次コイルL2と送電モジュール7は図3(b)のように一つずつセットになっている。送電ユニット3、送電モジュール7の構成はこれ以外であってもよい。
【0028】
[受電ユニット]
図1の受電ユニット5は、図3(a)のように、多数の受電側コイル(二次コイル)L3と受電モジュール8を制御回路10と共にユニット化してある。受電モジュール8は図4のように、受電側コイルL3との共振コンデンサC3、受電側コイルL3に誘起される電圧を整流するブリッジ式の整流回路15を備えている。図3(a)の受電モジュール8の出力側はパラレル接続されている。多数の受電モジュール8(図3(a))の夫々の出力側にはダイオードDを入れて最大電圧が取り出されて、制御回路10に伝送されるようにしてある。二次コイルL3と受電モジュール8は図3(b)のように一つずつセットになっている。二次コイルL3と受電モジュール8の構成はこれ以外であってもよい。
【0029】
図3(a)の受電ユニット5は多数の二次コイルL3と受電モジュール8が二つの受電パーツ5a、5bに分かれており、二つの受電パーツ5a、5bは別々の受電側基板34a、34b(図8(a))に分かれている。二つの受電パーツ5a、5bが実装された受電側基板34a、34bは図7のように円盤状に組み合わせて車軸に装備される。図3(a)の送電ユニット3、受電ユニット5は絶縁・短絡側であり、送電ユニット3は台車側に装備され(図6)、受電ユニット5は車軸側に装備される(図6)。図3(a)の14はコネクタである。本発明ではLPF側の送電ユニット4と受電ユニット5もある(図1)。LPF側の送電ユニット4は絶縁・短絡側用の送電ユニット3の構成(図3(a))と同じ構成であり、LPF側用の受電ユニット5は絶縁・短絡側の受電ユニット5の受電モジュール8の構成(図3(a))と同じ構成の受電モジュール9(図1)と制御回路10(図1)で構成される。図1では、制御回路10は絶縁・短絡側と、LPF側を一つにまとめて図示してある。
【0030】
[送電側コイル、受電側コイル]
送電側コイルL2、受電側コイルL3は、円形リング状の単巻きコイルであり、巻き径、巻き数等は任意に設計可能である。形状も円形リング以外であってもよく、例えば方形リング状、その他のリング形状であってもよい。リングの大きさも任意に設計可能であり、個数もリング形状や大きさにより任意に設計できる。
【0031】
[非接触電磁誘導結合]
一次コイルと二次コイルは電磁界共振結合(非接触電磁誘導結合)可能なギャップG(図3(a)、図4)を設けて対向配置してある。
【0032】
[制御回路]
図1の制御回路9は、図5のように絶縁・短絡径路20とLPF径路21の二つの径路を備えている。両径路20、21は同じ回路構成であり、抵抗R、フォトボルカプラPV1とMOSFETが直列接続されている。フォトボルカプラPV1とMOSFETは半導体スイッチSW(図5図6)を構成する。フォトボルカプラPV1、MOSFETには汎用のものを使用することができ、ワンパッケージ化された一体型のものでも、別々の別体型のものであってもよい。半導体スイッチSW(図5)は、図6図8(a)のように半円盤状の回路基板25の片面に取り付けてある。
【0033】
半導体スイッチは発熱する。半導体スイッチの最大電流30A、抵抗Rの抵抗値30mΩ(0.03Ω)とすると、W=I・R=30(A)×0.03(Ω)=27(W)となる。この発熱を外部に効率良く放熱できるようにするため、基板23(図8(a))に取り付けた半導体スイッチSWは放熱板22(図6図8(a))で挟んで、放熱性を高めるのが望ましい。
【0034】
[LPF]
LPF6(図1)には汎用のものを使用可能である。LPF6はLPF径路21(図5)の出力側に接続されており、車軸A(図1)側に設けてある。
【0035】
[送電ユニットの具体的構成]
絶縁・短絡側とLPF側の送電ユニット3、4(図6)の具体的構成は同じであるため、以下の説明では絶縁・短絡側の送電ユニット3の具体的構成だけを説明し、LPF側の具体的構成は省略する。
【0036】
送電ユニット3(図3)の送電側コイルL2は、送電側基板30(図8(b))に取り付けてある。送電側基板30には円形リング状の嵌合溝(不図示)があり、その嵌合溝にリング状の一次コイルL2を嵌合配置して固定してある。隣接する嵌合溝は所定間隔で離れており、それに嵌合配置された一次コイルL2もその間隔で離れている。保線車両は走行中に揺れて台車と車軸の間にX軸方向、Y軸方向、Z軸方向のずれが生じるが、一次コイルL2を前記のように嵌合溝に配置固定して位置決めすることにより、これら変動による位置ずれが生じないようにしてある。送電側基板30には樹脂系、その他の絶縁板を使用することができる。
【0037】
図8(b)の送電側基板30を、T字型の連結治具32に対向配置して取り付け、その連結治具32を保線車両の台車の床下に突設されている取付け治具35(図6)に縦向きに取り付けることにより、送電ユニット3を台車側に縦向きに取り付けてある。
【0038】
多数個のリング状の二次コイルL3と受電モジュール8(図3(a)(b))は、半円盤状の絶縁の受電側基板34a、34b(図8(a))に取り付けてある。受電側基板34a、34bにも円形リング状の嵌合溝が半円方向に沿って多数あり(不図示)、それら嵌合溝内に受電側コイルL3を配置固定して位置ずれしないように位置決めしてある。隣接する嵌合溝は所定間隔で離れており、それに配置された受電側コイルL3もその間隔で離れている。
【0039】
[保線車両]
本発明の保線車両は従来の保線車両と同様に、車軸Aで連結された左右一対の絶縁車輪Bが装備されている。通常、いずれか一本は駆動車軸、他は従動車軸としてある。本発明の絶縁・短絡切替え装置は各車軸Aに取り付けるが、いずれの車軸Aへの取り付けも同じ構造であるため、以下では、いずれか一本の車軸Aに取り付ける場合を一例として説明する。本発明の絶縁・短絡切替え装置のうち、車上に装備する機器は全ての車軸Aに共用とする。
【0040】
本発明の絶縁・短絡切替え装置は、図6のように送電ユニット3、4を保線車両の台車Cに溶接、ボルト締め等の手段で固定されている取付け治具35に取り付け、受電ユニット5を保線車両の車軸Aに取り付ける。このとき、受電ユニット5の受電モジュール8の二次コイルL3を送電ユニット3の一次コイルL2にギャップG1をあけて対向させて、電磁界共振結合できるようにしてある。この送電ユニット3と受電モジュール8を絶縁・短絡側とする。また、受電ユニット5の受電モジュール9の二次コイルL3を送電ユニット4の一次コイルL2にギャップG2をあけて対向させて、電磁界共振結合できるようにしてある。この送電ユニット4と受電モジュール9をLPF側とする。
【0041】
受電ユニット5(図3(a))は二つの受電パーツ5a、5bに分かれており、図8(a)のように半円盤状の受電側基板34a、34bに実装されている。二つの受電パーツ5a、5bは受電側基板34a、34bを図7のように車軸Aの外周に突き合わせることにより円盤状に組み合わせて車軸Aに縦向きに取り付けてある。
【0042】
前記したように、保線車両は横揺れしたり、上下動したり、傾向いたりして、台車Cと車軸の間隔が変動する。図6のギャップG1、G2はこの変動を吸収するもの、すなわち、台車Cと車軸Aの間隔が変動しても、一次コイルL2と二次コイルL3が確実に電磁界共振結合できるようにするためのものである。横揺れは最大7mm程度であるため、7mmよりも大きい10mm程度にしてある。また、台車Cと車軸AのY軸方向(上下方向)のずれを考慮して上下方向の動作範囲を±20mm(40mm)、Z軸方向(前後方向)のずれを考慮して前後方向の動作範囲を±10mm(20mm)ずつ確保してある。これにより、三軸方向のいずれにおいても最大ずれ量を吸収することができる。
【0043】
図6図8(a)のように車軸Aには半導体スイッチSWが実装された回路基板25と放熱板22を取り付ける。放熱板22は半円盤状のものを、車軸Aの外周に二枚突き合わせて円盤状に配置する。回路基板25は放熱板22に連結軸26(図6)で連結固定してある。車軸Aへの放熱板22の取り付けには、弾性バンド40(図8(a))、固定リング41(図8(a))を使用すると、車軸Aに確実に取り付けることができる。弾性バンド40、固定リング41は半円状であり、夫々を二個ずつ車軸Aの外周に突き合わせて円盤状に配置する(図7図8(a))。弾性バンド40は固定リング41と車軸Aの間に介在させることにより、固定リング41の滑りを防止することができる、弾性バンド40には例えばゴム製や樹脂製のものが適する。
【0044】
固定リング41も半割り円盤状であり、内部に配線空間を備えた中空部材である。二枚を弾性バンド40の外に嵌合して円板状にし(図7図8(a))、ボルト締めして一体にする。ボルト締めすると固定リング41の内側の弾性バンド40が弾性変形して、固定リング41のスリップが防止される。
【0045】
[絶縁・短絡切替え装置の動作]
本発明の絶縁・短絡切替え装置の動作について、操作ボックス1の(1)短絡ボタンが押された場合、(2)絶縁ボタンが押された場合、(3)LPFボタンが押された場合に分けて説明する。以下の説明は、左右一対の絶縁車輪Bのうち、一方の絶縁車輪Bの外輪B2と内輪B1を常時短絡しておき(図1)、他方の絶縁車輪Bの外輪B2と内輪B1を絶縁・短絡して踏切の遮断機、表示灯、警報機を、前記した完全短絡状態と完全絶縁状態と部分短絡状態に切り替え操作する場合である。車両によっては、両絶縁車輪Bを切替え式とする場合もある。
【0046】
[操作ボックスの短絡ボタンが押された場合]
(1)作業員が、車上の操作ボックス1(図1)の短絡ボタン1bを押すと、制御盤2(図2)から、+12VDCの電圧が絶縁・短絡側の送電ユニット3に供給される。このとき短絡ボタン1bが赤色に照光する。
(2)給電された+12VDCは、送電ユニット3の送電モジュール7(図4)で交流に変換されて送電側コイルL2に流れ、電磁誘導結合により受電側コイルL3(図4)に電圧が誘起される。このとき、共振コンデンサC2、C3があるため、送電側コイルL2と受電側コイルL3は電磁界共振結合して電圧が効率良く誘起される。誘起電圧(電流)は受電ユニットの整流回路15で整流されて制御回路10(図3)に給電される。
(3)受電ユニットから給電された電圧は制御回路10を介して、絶縁・短絡径路のフォトボルカプラPV1-MOSFETにより半導体スイッチSWがONの状態になり、絶縁車輪Bの内輪B1と外輪B2が短絡される。この短絡により、軌道を流れる遮断機・表示灯用信号と警報機用信号が左右一対の車輪に流れて遮断機が降り、表示灯が点灯し、警報機が鳴って、踏切が通行止めされる完全短絡状態になる。
【0047】
[操作ボックスの絶縁ボタンが押された場合]
作業員が前記操作ボックス1の絶縁ボタン1a(図1)を押すと、+12VDCが制御盤2から送電ユニットに給電されず、送電側コイルL2と受電側コイルL3は電磁誘導結合せず、電圧が誘起されない。このため、制御回路10(図5)のスイッチが開き、絶縁車輪Bの内輪B1と外輪B2が短絡されず、短絡前の絶縁状態のままとなり、軌道を流れる遮断機・表示灯用信号も警報機用信号も左右一対の車輪間に流れず、遮断機が上がり、表示灯が消灯し、警報機が停止して、踏切が通行可能な完全絶縁状態になる。このとき絶縁ボタン1aが青色に照光する。
【0048】
[操作ボックスのLPFボタンが押された場合]
(1)作業員が前記操作ボックス1のLPFボタン1c(図1)を押すと、制御盤2からの+12VDCが送電ユニット4(図1)に給電される。
(2)給電された+12VDCは、送電ユニット4(図1)の送電モジュール7(図4)で交流に変換されて送電側コイルL2に流れ、電磁界共振結合により受電側コイルL3(図4)に電圧が誘起される。このときも、共振コンデンサC2、C3があるため、送電コイルL2と受電側コイルL3は電磁界共振結合して電圧が効率良く誘起される。誘起電圧(電流)は受電ユニットの整流回路15(図4)で整流されて制御回路10(図5)に供給される。
(3)受電ユニット5から給電された制御回路10は、LPF径路21(図5)のフォトボルカプラPV1-MOSFETによる半導体スイッチSWが作動(ON)になり、絶縁車輪Bの内輪B1と外輪B2が短絡される。この短絡により、軌道を流れる遮断機・表示灯用信号と警報機用信号が左右一対の車輪間に流れるが、LPF6を通して流れるため、低周波の遮断機・表示灯用信号は通過するが、高周波の遮断機用信号はカットされる。このため、遮断機が降り、表示灯は点灯するが、警報機は鳴らない通行止めの状態(部分短絡状態)になり、静かな状態で踏切の保守作業を行うことができる。このときLPFボタン1cが橙色に照光する。
【0049】
(他の実施形態)
前記実施形態の回路構成、回路の動作、台車及び車軸への本発明の絶縁・短絡切替え装置の取付け構造等はあくまでも一例であるため、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱せず、解決課題を解決できる限りにおいて種々の変形、変更が可能である。
【0050】
前記実施形態は、左右一対の絶縁車輪の一方が常時短絡(図1)で、他の一方を本発明の絶縁・短絡切替え装置で切り替え制御する場合であるが、両方の絶縁車輪を本発明の絶縁・短絡切替え装置で切り替え制御することもできる。
【0051】
前記実施形態は、絶縁・短絡側の送電ユニットと受電ユニットを同じ構成としてあるが、本発明の課題を解決できれば、異なる構成であってもよい。
【0052】
前記実施形態は、一次コイルのコイル数が数個(二個或いは三個)、二次コイルのコイル数が多数個であるが、それの数は任意に変更可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 操作ボックス
1a 絶縁ボタン
1b 短絡ボタン
1c LPF(短絡)ボタン
2 制御盤
3 (短絡・絶縁側の)送電ユニット
4 (LPF側の)送電ユニット
5 受電ユニット
5a、5b 受電パーツ
6 LPF
7 送電モジュール
8 (短絡・絶縁側の)受電モジュール
9 (LPF側の)受電モジュール
10 制御回路
11 2相発振器
12 ゲートドライバ
14 コネクタ
15 整流回路
20 絶縁・短絡径路
21 LPF径路
22 放熱板
23 基板
25 回路基板
30 送電側基板
32 連結治具
34a、34b 受電側基板
35 取付け治具
40 弾性バンド
41 固定リング
A 車軸
B 絶縁車輪
B1 内輪
B2 外輪
B3 絶縁材
C 台車
C1、C2、C3 コンデンサ
D、D1、D2 ダイオード
G、G1、G2 ギャップ
L1 コイル
L2 送電側(一次)コイル
L3 受電側(二次)コイル
MOSFET スイッチ
PV1、PV2 フォトボルカプラ
Q1、Q2 MOSFET
SW 半導体スイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8