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特開2022-76853印影画像システム、印影画像方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022076853
(43)【公開日】2022-05-20
(54)【発明の名称】印影画像システム、印影画像方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/31 20130101AFI20220513BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20220513BHJP
   G06F 21/64 20130101ALI20220513BHJP
【FI】
G06F21/31
G06T7/00 510F
G06T7/00 570
G06T7/00 590
G06F21/64
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020187469
(22)【出願日】2020-11-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】397038266
【氏名又は名称】株式会社スカイコム
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 秀一
(72)【発明者】
【氏名】柴田 信彦
【テーマコード(参考)】
5B043
【Fターム(参考)】
5B043AA01
5B043BA04
5B043BA06
5B043BA09
5B043CA09
5B043DA05
5B043DA07
5B043FA02
5B043FA07
5B043GA13
5B043GA18
(57)【要約】
【課題】本発明は、他人による印影画像の不正利用や、印影押印後の文書ファイルの改変を防ぐことの可能な、印影画像システム、印影画像方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】印影画像システム1に、印影画像に当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する手段と、印影コンテナに所定の認証用の照合データを付す手段と、印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、認証用の照合データを取得する手段と、取得した照合データが、前記所定の認証用の照合データと一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける手段と、所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と当該印影画像に関する付加情報とで確認する手段と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印影画像を利用するための印影画像システムであって、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、
前記印影コンテナに所定の認証用の照合データを付す照合データ付与手段と、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、認証用の照合データを取得する照合データ取得手段と、
前記取得した照合データが、前記所定の認証用の照合データと一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、
を備える印影画像システム。
【請求項2】
前記照合データが、暗号パスワードであって、
前記照合データ付与手段は、前記印影コンテナに所定の認証用の暗号パスワードを付し、
前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、認証用の暗号パスワードを取得し、
前記文書対応付手段は、前記取得した暗号パスワードが、前記所定の認証用の暗号パスワードと一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける請求項1に記載の印影画像システム。
【請求項3】
前記照合データが、前記印影画像のハッシュ値であって、
前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、
前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナの印影画像のハッシュ値を生成し、
前記文書対応付手段は、生成した前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナの生成時のハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける請求項1に記載の印影画像システム。
【請求項4】
前記照合データが、ストロークデータを含む自書情報であって、
前記印影画像に関する付加情報は、前記自書情報を含み、
前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナに自書情報を付し、
前記文書対応付手段は、前記印影コンテナの自書情報と文書対応付時に取得した自書情報とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける請求項1乃至2に記載の印影画像システム。
【請求項5】
前記照合データが、ユーザの顔画像であって、
前記印影画像に関する付加情報は、前記顔画像を含み、
前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナに自書情報を付し、
前記文書対応付手段は、前記印影コンテナの顔画像と文書対応付時に取得した顔画像とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける請求項1乃至2に記載の印影画像システム。
【請求項6】
前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、
前記文書対応付手段は、前記暗号パスワードが一致したことに加えて、前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナのハッシュ値と、押印する印影画像から生成したハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける請求項2に記載の印影画像システム。
【請求項7】
前記確認手段は、前記ユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを表示する付加情報表示手段を備える請求項1乃至6に記載の印影画像システム。
【請求項8】
前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、
前記確認手段が、前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像に関する付加情報で確認するとは、
前記所定の文書データの印影画像の真正性を、当該印影コンテナに格納された印影画像のハッシュ値と、当該所定の文書データの印影画像より生成したハッシュ値とを比較して確認する請求項1乃至7に記載の印影画像システム。
【請求項9】
前記文書対応付手段は、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける際に、前記印影コンテナに格納された情報を所定の文書データに格納後、合わせて当該所定の文書データのハッシュ値を当該所定の文書データに格納し、
前記確認手段は、更に前記所定の文書データの真正性を、当該所定の文書データに格納された文書データのハッシュ値と、当該所定の文書データより生成したハッシュ値とを比較して確認する請求項1乃至8に記載の印影画像システム。
【請求項10】
前記印影コンテナは、印鑑情報が記憶された電子データ又は専用デバイスである請求項1乃至9に記載の印影画像システム。
【請求項11】
前記印影コンテナ生成手段は、前記印影コンテナ内の各付加情報に対して、入力要求情報のフラグを設定し、
前記文書対応付手段は、前記入力要求情報フラグがオンの場合には、ユーザに対して当該付加情報の入力を求める請求項1乃至10に記載の印影画像システム。
【請求項12】
印影画像を利用するための印影画像方法であって、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成するステップと、
前記印影コンテナに所定の認証用の照合データを付すステップと、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、認証用の照合データを取得するステップと、
前記取得した照合データが、前記所定の認証用の照合データと一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付けるステップと、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と当該印影画像に関する付加情報とで確認するステップと、
を備える印影画像方法。
【請求項13】
印影画像を利用するための印影画像システムに、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成するステップ、
前記印影コンテナに所定の認証用の照合データを付すステップ、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、認証用の照合データを取得するステップ、
前記取得した照合データが、前記所定の認証用の照合データと一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付けるステップ、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と当該印影画像に関する付加情報とで確認するステップ、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印影画像を利用するための印影画像システム、印影画像方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、金融取引等の際に、印鑑の印影を画像認識して、印影の照合を行う装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-052860
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、印影の照合を行うことは可能であるが、印鑑の印影を撮影する等により画像データとしてこの画像をコピーして、他人が不正に別の文書ファイルに印影を流用することを防止できない。また、印影押印後に、文書ファイルが改変されたかどうかを検知することもできない。
【0005】
この課題に対して、本発明者らは、印影画像に印影画像を利用するユーザに関する付加情報と印影画像に関する付加情報とを関係づけた印影コンテナを生成し、更に印影コンテナに認証用の照合データを付すことで、不正利用を防止できることに着目した。また、認証用の照合データとして、パスワード、印影画像のハッシュ値、文書データのハッシュ値、自書情報、顔画像等を利用することで、印影を押印(挿入)した人物を確認できるとともに、印影押印後に文書ファイルが改変されたかどうかを検知できることに着目した。
【0006】
本発明は、印影画像に関する付加情報(押印者、押印場所、時間等)を付与及び確認可能な仕組みにより、他人による印影画像の不正利用や、印影押印後の文書ファイルの改変を防ぐことの可能な、印影画像システム、印影画像方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0008】
第1の特徴に係る発明は、
印影画像を利用するための印影画像システムであって、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、
前記印影コンテナに所定の認証用の照合データを付す照合データ付与手段と、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、認証用の照合データを取得する照合データ取得手段と、
前記取得した照合データが、前記所定の認証用の照合データと一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、
を備える印影画像システムを提供する。
【0009】
第1の特徴に係る発明によれば、印影画像を利用するための印影画像システムにおいて、前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、前記印影コンテナに所定の認証用の照合データを付す照合データ付与手段と、印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、認証用の照合データを取得する照合データ取得手段と、前記取得した照合データが、前記所定の認証用の照合データと一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、を備える。
【0010】
第1の特徴に係る発明は、印影画像システムのカテゴリであるが、印影画像方法、及びプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【0011】
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記照合データが、暗号パスワードであって、
前記照合データ付与手段は、前記印影コンテナに所定の認証用の暗号パスワードを付し、
前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、認証用の暗号パスワードを取得し、
前記文書対応付手段は、前記取得した暗号パスワードが、前記所定の認証用の暗号パスワードと一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける印影画像システムを提供する。
【0012】
第2の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記照合データが、暗号パスワードであって、前記照合データ付与手段は、前記印影コンテナに所定の認証用の暗号パスワードを付し、前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、認証用の暗号パスワードを取得し、前記文書対応付手段は、前記取得した暗号パスワードが、前記所定の認証用の暗号パスワードと一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける。
【0013】
第3の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記照合データが、前記印影画像のハッシュ値であって、
前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、
前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナの印影画像のハッシュ値を生成し、
前記文書対応付手段は、生成した前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナの生成時のハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける印影画像システムを提供する。
【0014】
第3の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記照合データが、前記印影画像のハッシュ値であって、前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナの印影画像のハッシュ値を生成し、前記文書対応付手段は、生成した前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナの生成時のハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける。
【0015】
第4の特徴に係る発明は、第1又は第2の特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記照合データが、ストロークデータを含む自書情報であって、
前記印影画像に関する付加情報は、前記自書情報を含み、
前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナに自書情報を付し、
前記文書対応付手段は、前記印影コンテナの自書情報と文書対応付時に取得した自書情報とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける印影画像システムを提供する。
【0016】
第4の特徴に係る発明によれば、第1又は第2の特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記照合データが、ストロークデータを含む自書情報であって、前記印影画像に関する付加情報は、前記自書情報を含み、前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナに自書情報を付し、前記文書対応付手段は、前記印影コンテナの自書情報と文書対応付時に取得した自書情報とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける。
【0017】
第5の特徴に係る発明は、第1又は第2の特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記照合データが、ユーザの顔画像であって、
前記印影画像に関する付加情報は、前記顔画像を含み、
前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナに自書情報を付し、
前記文書対応付手段は、前記印影コンテナの顔画像と文書対応付時に取得した顔画像とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける印影画像システムを提供する。
【0018】
第5の特徴に係る発明によれば、第1又は第2の特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記照合データが、ユーザの顔画像であって、前記印影画像に関する付加情報は、前記顔画像を含み、前記照合データ取得手段は、選択を受け付けた前記印影コンテナに自書情報を付し、前記文書対応付手段は、前記印影コンテナの顔画像と文書対応付時に取得した顔画像とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける。
【0019】
第6の特徴に係る発明は、第2の特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、
前記文書対応付手段は、前記暗号パスワードが一致したことに加えて、前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナのハッシュ値と、押印する印影画像から生成したハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける印影画像システムを提供する。
【0020】
第6の特徴に係る発明によれば、第2の特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、前記文書対応付手段は、前記暗号パスワードが一致したことに加えて、前記印影画像のハッシュ値が、記印影コンテナのハッシュ値と、押印する印影画像から生成したハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける。
【0021】
第7の特徴に係る発明は、第1から第6の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記確認手段は、前記ユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを表示する付加情報表示手段を備える印影画像システムを提供する。
【0022】
第7の特徴に係る発明によれば、第1から第6の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記確認手段は、前記ユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを表示する付加情報表示手段を備える。
【0023】
第8の特徴に係る発明は、第1から第7の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、
前記確認手段が、前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像に関する付加情報で確認するとは、
前記所定の文書データの印影画像の真正性を、当該印影コンテナに格納された印影画像のハッシュ値と、当該所定の文書データの印影画像より生成したハッシュ値とを比較して確認する印影画像システムを提供する。
【0024】
第8の特徴に係る発明によれば、第1から第7の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、前記確認手段が、前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像に関する付加情報で確認するとは、前記所定の文書データの印影画像の真正性を、当該印影コンテナに格納された印影画像のハッシュ値と、当該所定の文書データの印影画像より生成したハッシュ値とを比較して確認する。
【0025】
第9の特徴に係る発明は、第1から第8の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記文書対応付手段は、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける際に、前記印影コンテナに格納された情報を所定の文書データに格納後、合わせて当該所定の文書データのハッシュ値を当該所定の文書データに格納し、
前記確認手段は、更に前記所定の文書データの真正性を、当該所定の文書データに格納された文書データのハッシュ値と、当該所定の文書データより生成したハッシュ値とを比較して確認する印影画像システムを提供する。
【0026】
第9の特徴に係る発明によれば、第1から第8の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記文書対応付手段は、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける際に、前記印影コンテナに格納された情報を所定の文書データに格納後、合わせて当該所定の文書データのハッシュ値を当該所定の文書データに格納し、前記確認手段は、更に前記所定の文書データの真正性を、当該所定の文書データに格納された文書データのハッシュ値と、当該所定の文書データより生成したハッシュ値とを比較して確認する。
【0027】
第10の特徴に係る発明は、第1から第9の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記印影コンテナは、印鑑情報が記憶された電子データ又は専用デバイスである印影画像システムを提供する。
【0028】
第10の特徴に係る発明によれば、第1から第9の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記印影コンテナは、印鑑情報が記憶された電子データ又は専用デバイスである。
【0029】
第11の特徴に係る発明は、第1から第10の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記印影コンテナ生成手段は、前記印影コンテナ内の各付加情報に対して、入力要求情報のフラグを設定し、
前記文書対応付手段は、前記入力要求情報フラグがオンの場合には、ユーザに対して当該付加情報の入力を求める印影画像システムを提供する。
【0030】
第11の特徴に係る発明によれば、第1から第10の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記印影コンテナ生成手段は、前記印影コンテナ内の各付加情報に対して、入力要求情報のフラグを設定し、前記文書対応付手段は、前記入力要求情報フラグがオンの場合には、ユーザに対して当該付加情報の入力を求める。
【0031】
第12の特徴に係る発明は、
印影画像を利用するための印影画像方法において、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成するステップと、
前記印影コンテナに所定の認証用の照合データを付すステップと、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、認証用の照合データを取得するステップと、
前記取得した照合データが、前記所定の認証用の照合データと一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付けるステップと、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と当該印影画像に関する付加情報とで確認するステップと、
を備える印影画像方法を提供する。
【0032】
第13の特徴に係る発明は、
印影画像を利用するための印影画像システムに、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成するステップ、
前記印影コンテナに所定の認証用の照合データを付すステップ、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、認証用の照合データを取得するステップ、
前記取得した照合データが、前記所定の認証用の照合データと一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付けるステップ、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と当該印影画像に関する付加情報とで確認するステップ、
を実行させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、印影画像に関する付加情報を付与及び確認可能な仕組みにより、他人による印影画像の不正利用や、印影押印後の文書ファイルの改変を防ぐことの可能な、印影画像システム、印影画像方法及びプログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、印影画像システム1の概要を示す図である。
図2図2は、印影画像システム1の構成図である。
図3図3は、印影画像システム1が実行する印影画像利用処理のフローチャートを示す図である。
図4図4は、印影コンテナに含むデータの一例を示す図である。
図5図5は、印影コンテナにデータを付すタイミングを示す表である。
図6図6は、印影確認の際に表示する印影情報画面の一例である。
図7図7は、印影画像システム1が印影画像の不正利用を検知する場合の一例を模式的に示す図である。
図8図8は、印影画像ハッシュ値チェック処理のフローチャートを示す図である。
図9図9は、文書データハッシュ値チェック処理のフローチャートを示す図である。
図10図10は、入力要求情報のフラグがオンの際に入力要求を行う画面を表示する場合の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0036】
[印影画像システム1の概要]
本発明の好適な実施形態の概要について、図1に基づいて説明する。図1は、本発明の好適な実施形態である印影画像システム1の概要を説明するための図である。印影画像システム1は、サーバ2、ユーザ端末3、通信網6から構成され、印影画像を利用するためのコンピュータシステムである。印影画像システム1は、印鑑4の印影を印影画像システム1に取り入れるための装置として、印鑑スキャナ5を備えてもよい。印鑑スキャナ5は構成として必ず必要なものではなく、印鑑4の印影を、カメラ装置で撮影できる構成、又は、印影の画像データを外部メディアや通信部を介して受け取れる構成としてもよい。
【0037】
なお、印影画像システム1は、その他の端末や装置類等が含まれていてもよい。例えば、ユーザ毎に別のユーザ端末3を利用してもよく、この場合、印影画像システム1は、後述する各処理を、サーバ2、ユーザ端末3と、その他の含まれる端末や装置類等との何れか又は複数の組合せにより実行することになる。
【0038】
また、印影画像システム1のサーバ2は、例えば、1台の端末装置で実現されてもよいし、複数の端末装置で実現されてもよいし、クラウドコンピュータのように仮想的な装置で実現されてもよい。
【0039】
サーバ2とユーザ端末3は、例えば、デスクトップパソコンやノートパソコンやサーバ等のコンピュータ、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末、スマートグラス等のヘッドマウントディスプレイやスマートウォッチといったウェアラブル端末等であり、その他の端末や装置類等と、通信網6を介して、データ通信可能に接続されており、必要なデータや情報の送受信を実行する。通信網6は、サーバ2とユーザ端末3間の通信を可能とするインターネット等のネットワークである。
【0040】
次に、印影コンテナについて説明する。図4は、印影コンテナに含むデータの一例を示す図である。印影画像システム1において、印影コンテナは「印影画像」、「付加情報」、「照合データ」からなるものとする。具体的には、印影コンテナはPDFファイル等の形式のデータとしてよい。ここで、「印影画像」は、印影をスキャンした画像やカメラ撮影した画像を基とした、印影画像システム1での押印(印影挿入)処理に利用するための印影画像データである。「付加情報」とは、「挿入者名」、「挿入者ID」、「機器ID」、「挿入日時」、「位置情報(GPS)」、「自書情報」、「顔画像」等の印影画像を利用するユーザに関する情報、又は、印影画像に関する情報である。「照合データ」とは、「暗号パスワード」、「印影画像のハッシュ値」、「文書データのハッシュ値」、「自書情報」、「顔画像」等の認証時に照合に使用する情報である。「自書情報」と「顔画像」については、「付加情報」と「照合データ」の双方に該当するデータである。「挿入者名」、「挿入者ID」は印影画像を利用するユーザを特定可能なユーザの名前とIDである。「機器ID」は利用した印鑑スキャナ5やカメラ等のデバイスを識別するためのIDである。「挿入日時」は印影コンテナを文書ファイルに挿入した(押印した)日時である。「位置情報(GPS)」は印鑑スキャナ5やカメラ装置等、又は、ユーザ端末3等の印影コンテナを文書ファイルに挿入した時の位置情報である。「自書情報」はタブレットやタッチパネル上でデジタルペンや指先によって手書き入力した筆跡である自書のストローク・書き順・筆圧・移動速度等のストロークデータを含む情報であり自書用のパスワードで個別に暗号化したものである。「顔画像」は印影画像を利用するユーザの顔画像データであり顔画像用のパスワードで個別に暗号化したものである。「暗号パスワード」は印影コンテナを暗号化するためのパスワードである。「印影画像のハッシュ値」は、印影画像のハッシュ値を暗号パスワードで暗号化した値である。「文書データのハッシュ値」は、文書ファイルのハッシュ値を暗号パスワードで暗号化した値である。
【0041】
図5は、印影コンテナにデータを付すタイミングを示す表である。「挿入者名」、「挿入者ID」、「機器ID」、「暗号化パスワード」、「印影画像のハッシュ値」といった変動しないデータは、印影登録時に付す。「挿入日時」、「位置情報(GPS)」、「文書データのハッシュ値」といった変動する情報は印鑑挿入時に付す。「自書情報」、「顔画像」といったデータは、印鑑登録時に付してもよいし、印鑑挿入時に付してもよい。
【0042】
図1に戻り、印影画像システム1が実行する処理の概要について説明する。印影画像システム1は、まず、印影登録を行う(ステップS01)。印影登録の内容として、具体的には、まず印鑑4の印影を印鑑スキャナ5で取得して作成し、印影画像としてサーバ2に送信する。印影画像は、カメラ装置等で取得してもよいし、印影の画像データを外部メディアや通信部を介して受け取ってもよい。この時、サーバ2への印影画像の送付には、ユーザ端末3を介してもよい。また、この印影を使用するユーザに関する情報として「挿入者名」、「挿入者ID」、印影画像に関する情報として印鑑スキャナ5を識別可能な固有のIDである「機器ID」、印影コンテナを使用する際のパスワードである「暗号パスワード」、等のデータを併せてサーバ2に送信する。更に、ここで併せて「自書情報」や「顔画像」等のユーザに関する情報を送信してもよい。サーバ2は、受信したデータを基に、「挿入者名」、「挿入者ID」、「暗号パスワード」をユーザ情報として印影画像システム1に登録する。また、受信した印影画像とデータを基に、印影コンテナを生成する。印影コンテナは、前述のように、「印影画像」、印影画像を利用するユーザ又は印影画像に関する「付加情報」、認証用の「照合データ」からなる。ここでは、付加情報として、「挿入者名」、「挿入者ID」、「機器ID」を付す。そして更に、生成した印影コンテナに所定の認証用の照合データとして「暗号パスワード」、「印影画像のハッシュ値」を付す。「印影画像のハッシュ値」は、前述の通り、印影画像のハッシュ値を暗号パスワードで暗号化した値である。ハッシュ値の算出方法や暗号化の方法は、適切な従来技術を利用可能であるものとする。また、暗号化のキーとしては、暗号パスワードだけでなく、付加情報内のその他の適切なデータを利用してもよいものとする。
【0043】
ステップS01の印影登録が、印影画像システム1をユーザが利用するために必要な準備であり、利用したい印影の分だけ、印影画像システム1に登録しておくものとする。
【0044】
次に、ユーザが文書ファイルに対して押印を行いたい場合、つまり、文書ファイルに対して印影コンテナを対応付けたい場合、ユーザ端末3で印影挿入を行う(ステップS02)。ここでの文書ファイルとして、PDFファイル等のファイル形式が利用可能である。ユーザが文書ファイルに対して押印を行いたい場合、まず、文書と印影コンテナの選択を行う。そして、選択した印影コンテナに対して、認証用の照合データを取得する。ここでの認証用の照合データとは、「暗号パスワード」、「印影画像のハッシュ値」等である。ユーザ端末3の入力部等を介して認証用の照合データを取得し、それと、印影コンテナ内の照合データと比較する。比較の結果、照合データが一致すれば、文書ファイルに対して印影コンテナを対応付ける。文書ファイルに対して印影コンテナを対応付けるとは、具体的には、文書データ内に、印影コンテナから抽出した「印鑑情報」を付して押印済文書データとして保存することである。ここで、「印鑑情報」とは、当該印影コンテナに記憶された印影画像、及び、付加情報又は照合データの情報である。比較の結果、照合データが一致しない場合には、押印不可として、その旨を示すエラー等をユーザ端末3の出力部に出力するものとする。また、「挿入日時」、「位置情報(GPS)」、「文書データのハッシュ値」等のデータは、ここで印影コンテナから抽出した「印鑑情報」に追加して文書データ内に「印鑑情報」として保存する。「文書データのハッシュ値」は、前述の通り、文書ファイルのハッシュ値を暗号パスワードで暗号化した値である。
【0045】
最後に、ユーザが押印した文書を確認したい場合、印影画像システム1は印影確認を行う(ステップS03)。押印した本人又はその他のユーザが、押印済文書を確認したい場合、ユーザ端末3からサーバ2に対して印影確認要求を送信する。この印影確認要求では、押印済文書データをサーバ2に対して送信する。サーバ2は、押印済文書データの付加情報をユーザに確認させるために、ユーザ端末3の出力部に表示させる。例えば、図1の下部には、印影コンテナの付加情報の「挿入者名」を「名前」、「挿入者ID」を「ID」、「挿入日時」を「押印日時」、「位置情報(GPS)」を「GPS」、「自書情報」を「自書ストローク」として表示する例を図示している。ユーザはこの表示に基づき、印影画像だけでなくその情報を確認することが可能である。また、ここで併せて、「印影画像のハッシュ値」を用いて受信した押印済文書の真正性チェックを行ってもよい。その場合、サーバ2は、「受信した印影コンテナ内の印影画像のハッシュ値を算出したもの」と、「受信した印影コンテナの付加情報内の「印影画像のハッシュ値」を暗号パスワードで復号化したもの」とを比較して、データが一致した場合には、印影登録したユーザ本人が正規ルートで押印したものとみなす。データが一致しない場合には、ユーザ本人以外が不正ルートで押印した可能性があるものとみなす。比較の結果は、ユーザ端末3に送信し、ユーザ端末3の出力部を介して出力するものとする。真正性チェックとして、更に、「文書データのハッシュ値」を用いたチェックを行ってもよい。文書データのハッシュ値を比較することで、文書が改変されていないかを確認することが可能である。この場合、「文書ファイルのハッシュ値を算出したもの」と、「文書データの「印鑑情報」内の「文書データのハッシュ値」を暗号パスワードで復号化したもの」とを比較して、データが一致した場合には、印影押印後に文書ファイルが改変されていないと判断することができる。データが一致しない場合には、押印処理後に、文書内の何らかのデータが改変されたとみなされる。印影画像ハッシュ値チェック処理と、文書データハッシュ値チェック処理の詳細については、後述する。
【0046】
このように、本発明によれば、印影画像に関する付加情報を付与及び確認可能な仕組みにより、他人による印影画像の不正利用や、印影押印後の文書ファイルの改変を防ぐことが可能となる。
【0047】
以上が、印影画像システム1が実行する処理の概要である。
【0048】
[印影画像システム1のシステム構成]
図2に基づいて、本発明の好適な実施形態である印影画像システム1のシステム構成について説明する。図2は、本発明の好適な実施形態である印影画像システム1のシステム構成を示す図である。図2において、印影画像システム1は、サーバ2、ユーザ端末3、通信網6から構成され、印影画像を利用するためのコンピュータシステムである。印影画像システムは、印鑑4の印影を取り入れるための装置として、印鑑スキャナ5を備えてもよい。印鑑スキャナ5は構成として必ず必要なものではなく、印鑑4の印影を、カメラ装置で撮影できる構成、又は、印影の画像データを外部メディアや通信部を介して受け取れる構成としてもよい。
【0049】
なお、印影画像システム1は、その他の端末や装置類等が含まれていてもよい。例えば、ユーザ毎に別のユーザ端末3を利用してもよく、この場合、印影画像システム1は、後述する各処理を、サーバ2、ユーザ端末3と、その他の含まれる端末や装置類等との何れか又は複数の組合せにより実行することになる。
【0050】
また、印影画像システム1のサーバ2は、例えば、1台の端末装置で実現されてもよいし、複数の端末装置で実現されてもよいし、クラウドコンピュータのように仮想的な装置で実現されてもよい。
【0051】
サーバ2とユーザ端末3は、例えば、デスクトップパソコンやノートパソコンやサーバ等のコンピュータ、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末、スマートグラス等のヘッドマウントディスプレイやスマートウォッチといったウェアラブル端末等であり、その他の端末や装置類等と、通信網6を介して、データ通信可能に接続されており、必要なデータや情報の送受信を実行する。通信網6は、サーバ2とユーザ端末3間の通信を可能とするインターネット等のネットワークである。
【0052】
サーバ2は、印影取得部210として、印鑑4の印影を印影画像システム1に取り入れるための機能を備える。例えば、印鑑スキャナ5、カメラ装置、印影の画像データを外部メディアから読み込む装置等から印影を取得する機能である。印影の画像データを通信部240を介して受け取る構成としてもよい。印影の取得は、ユーザ端末3を介してもよい。印影取得部210は、制御部220、記憶部230と協働して、印影コンテナ生成モジュール211を実現する。
【0053】
サーバ2は、制御部220として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備える。制御部220は、記憶部230、通信部240と協働して、照合データ付与モジュール221、確認モジュール222を実現する。
【0054】
サーバ2は、記憶部230として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージを備える。データの保存先は、クラウドサービスやデータベース等であってもよい。
【0055】
サーバ2は、通信部240として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイスを備える。通信方式は、無線であっても有線であってもよい。
【0056】
サーバ2は、入力部250として、印影画像システム1の管理者がサーバ2を操作するために必要な機能を備えるものとする。入力を実現するための例として、タッチパネル機能を実現する液晶ディスプレイ、キーボード、マウス、ペンタブレット、装置上のハードウェアボタン、音声認識を行うためのマイク等を備えることが可能である。入力方法により、本発明は特に機能を限定されるものではない。
【0057】
サーバ2は、出力部260として、印影画像システム1の管理者がサーバ2を操作するために必要な機能を備えるものとする。出力を実現するための例として、液晶ディスプレイ、PCのディスプレイ、プロジェクターへの投影等の表示と音声出力等の形態が考えられる。出力方法により、本発明は特に機能を限定されるものではない。
【0058】
ユーザ端末3は、制御部320として、CPU、GPU、RAM、ROM等を備える。制御部320は、記憶部330、通信部340と協働して、照合データ取得モジュール321、文書対応付モジュール322を実現する。
【0059】
ユーザ端末3は、記憶部330として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージを備える。
【0060】
ユーザ端末3は、通信部340として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイスを備える。通信方式は、無線であっても有線であってもよい。
【0061】
ユーザ端末3は、入力部350として、印影画像システム1のユーザがユーザ端末3を操作するために必要な機能を備えるものとする。入力を実現するための例として、タッチパネル機能を実現する液晶ディスプレイ、キーボード、マウス、ペンタブレット、装置上のハードウェアボタン、音声認識を行うためのマイク等を備えることが可能である。入力方法により、本発明は特に機能を限定されるものではない。
【0062】
ユーザ端末3は、出力部360として、印影画像システム1のユーザがユーザ端末3を操作するために必要な機能を備えるものとする。出力部360は、制御部320、通信部340と協働して、付加情報表示モジュール361を実現する。付加情報表示モジュール361は、サーバ2の確認モジュール222の指示に基づき動作するものとする。出力部360で出力を実現するための例として、液晶ディスプレイ、PCのディスプレイ、プロジェクターへの投影等の表示と音声出力等の形態が考えられる。出力方法により、本発明は特に機能を限定されるものではない。
【0063】
通信網6は、サーバ2とユーザ端末3間の通信を可能とするインターネット等のネットワークである。その他の端末や装置類等が存在する場合には、それらとの間の通信も可能としてよい。
【0064】
[印影画像利用処理]
図3に基づいて、印影画像システム1が実行する印影画像利用処理について説明する。図3は、印影画像システム1が実行する印影画像利用処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。
【0065】
印影画像システム1のユーザ端末3は、まず、印影画像を作成してサーバ2に送信する(ステップS301)。具体的には、印鑑4の印影を印鑑スキャナ5で取得して作成し、印影画像としてサーバ2に送信する。印影画像は、印鑑スキャナ5で取得するに限らず、カメラ装置等で取得してもよいし、印影の画像データを外部メディアや通信部240を介して取得してもよい。また、この印影を使用するユーザに関する情報として「挿入者名」、「挿入者ID」、印影画像に関する情報として印鑑スキャナ5を識別可能な固有のIDである「機器ID」、印影コンテナを使用する際のパスワードである「暗号パスワード」、等のデータを併せてサーバ2に送信する。更に、ここで併せて「自書情報」や「顔画像」等のユーザに関する情報を送信してもよい。図3では、ユーザ端末3からサーバ2に印影画像を送信する例を示したが、ユーザ端末3を介さず、サーバ2の印影取得部210が直接印影画像を取得してもよい。
【0066】
次に、サーバ2の印影コンテナ生成モジュール211は、受信したデータを基に、「挿入者名」、「挿入者ID」、「暗号パスワード」をユーザ情報として印影画像システム1に登録する(ステップS302)。
【0067】
そして、印影コンテナ生成モジュール211は、受信した印影画像とデータを基に、印影コンテナを生成する(ステップS303)。印影コンテナは、前述のように、「印影画像」、印影画像を利用するユーザ又は印影画像に関する「付加情報」、認証用の「照合データ」からなる。ここでは、付加情報として、「挿入者名」、「挿入者ID」、「機器ID」を付す。
【0068】
照合データ付与モジュール221は、生成した印影コンテナに所定の認証用の照合データとして「暗号パスワード」、「印影画像のハッシュ値」を付す(ステップS304)。「印影画像のハッシュ値」は、前述の通り、印影画像のハッシュ値を暗号パスワードで暗号化した値である。ハッシュ値の算出方法や暗号化の方法は、適切な従来技術を利用可能であるものとする。また、暗号化のキーとしては、暗号パスワードだけでなく、付加情報内のその他の適切なデータを利用してもよいものとする。
【0069】
ステップS301でユーザ端末3がサーバ2に対して、「自書情報」や「顔画像」等のユーザに関する情報を送信している場合、印影コンテナ生成モジュール211は、ステップS303で、これらの情報を付加情報として印影コンテナに付する。「自書情報」や「顔情報」は、付加情報として印影コンテナに付すが、照合データとしても使用するものである。
【0070】
ステップS301からステップS304が図1のステップS01印影登録に相当し、印影画像システム1をユーザが利用するために必要な準備であり、利用したい印影の分だけ、印影画像システム1に登録しておくものとする。作成した照合データを付した印影コンテナは、ユーザ端末3に配布しておいてもよい。
【0071】
ユーザが文書ファイルに対して押印を行いたい場合、つまり、文書ファイルに対して印影コンテナを対応付けたい場合、ユーザ端末3の文書対応付モジュール322は、文書ファイルと印影コンテナの選択を行う(ステップS305)。使用する印影コンテナは、サーバ2から取得するものとする。ここでの文書ファイルとして、PDFファイル等のファイル形式が利用可能である。
【0072】
次に、ユーザ端末3の照合データ取得モジュール321は、選択した印影コンテナに対して、認証用の照合データを取得する(ステップS306)。ここでの認証用の照合データとは、「暗号パスワード」、「印影画像のハッシュ値」等である。認証用の照合データの取得は、ユーザ端末3の入力部350等を介して行う。
【0073】
照合データ取得モジュール321は、取得した認証用の照合データと、印影コンテナ内の照合データとが、一致するかどうか比較する(ステップS307)。比較の結果、照合データが一致した場合には、ステップS308へと進み、照合データが一致しない場合には、押印不可として、その旨を示すエラー等をユーザ端末3の出力部を介して出力して終了するものとする。認証用の照合データとしては、「暗号パスワード」のみを使用してもよいし、「印影画像のハッシュ値」のみを使用してもよいし、「暗号パスワード」と「印影画像のハッシュ値」の両方を使用してもよいものとし、どれを使用するかは設定可能とする。
【0074】
照合データが一致した場合には、文書対応付モジュール322は、文書ファイルに対して印影コンテナを対応付ける(ステップS308)。文書ファイルに対して印影コンテナを対応付けるとは、具体的には、文書データ内に、印影コンテナから抽出した「印鑑情報」を付して押印済文書データとして保存することである。前述のように、「印鑑情報」とは、当該印影コンテナに記憶された印影画像、及び、付加情報又は照合データの情報である。また、「挿入日時」、「位置情報(GPS)」、「文書データのハッシュ値」等のデータは、ここで印影コンテナから抽出した「印鑑情報」に追加して文書データ内に「印鑑情報」として保存する。「文書データのハッシュ値」は、前述の通り、文書ファイルのハッシュ値を暗号パスワードで暗号化した値である。
【0075】
ステップS305の印影コンテナ選択時に、ユーザ端末3が「自書情報」や「顔画像」等のユーザに関する情報を入力している場合、文書対応付モジュール322は、ステップS308で、これらの情報を印影コンテナから抽出した「印鑑情報」に追加して文書データ内に「印鑑情報」として保存する。
【0076】
ステップS305からステップS308が図1のステップS02印影挿入に相当し、ユーザが文書ファイルに押印を行うための処理である。
【0077】
ユーザが押印した文書を確認したい場合、ユーザ端末3はサーバ2に対して印影確認要求を送信する(ステップS309)。この印影確認要求では、押印済文書データをサーバ2に対して送信する。
【0078】
サーバ2の確認モジュール222は、押印済文書データの付加情報をユーザに確認させるために、ユーザ端末3の付加情報表示モジュール361により、出力部360に表示させる(ステップS310)。
【0079】
図6は、印影確認の際に表示する印影情報画面の一例である。図6では、文書ファイルの印影情報を表示させようとした場合の、印影情報画面601を図示している。印影コンテナの付加情報の「挿入者名」を「名前」、「挿入者ID」を「ID」、「挿入日時」を「押印日時」、「位置情報(GPS)」を「GPS」、「自書情報」を「自書ストローク」として表示する例を図示している。ここで、付加情報の「自書情報」は、自書用パスワードで個別に暗号化しているため、自書用パスワードの入力があった場合にのみ「自書ストローク」を表示することとしてもよい。ユーザはこの表示に基づき、印影画像だけでなくその付加情報を確認することが可能である。また、この印影情報確認画面に「不正確認」等のボタンを設けることで、更に真正性チェックを行って文書ファイルの押印についての不正が行われたかどうかを確認可能としてもよい。その場合、不正確認ボタン602の押下によって、印影画像ハッシュ値チェック、文書データハッシュ値チェックを行う。印影画像ハッシュ値チェックを行う場合、サーバ2の確認モジュール222は、「受信した印影コンテナ内の印影画像のハッシュ値を算出したもの」と、「受信した印影コンテナの付加情報内の「印影画像のハッシュ値」を暗号パスワードで復号化したもの」とを比較して、データが一致した場合には、印影登録したユーザ本人が正規ルートで押印したものとみなす。データが一致しない場合には、ユーザ本人以外が不正ルートで押印した可能性があるものとみなす。文書データハッシュ値チェックを行う場合、サーバ2の確認モジュール222は、「文書ファイルのハッシュ値を算出したもの」と、「印影コンテナの付加情報内の「文書データのハッシュ値」を暗号パスワードで復号化したもの」とを比較して、データが一致した場合には、印影押印後に文書ファイルが改変されていないと判断することができる。データが一致しない場合には、押印処理後に、文書内の何らかのデータが改変されたとみなされる。これらの比較の結果は、ユーザ端末3に送信し、ユーザ端末3の出力部を介して出力するものとする。印影画像ハッシュ値チェック処理と、文書データハッシュ値チェック処理の詳細については、後述する。
【0080】
次に、図7に基づいて、印影画像の不正利用を検知する場合の一例について説明する。図7は、印影画像システム1が印影画像の不正利用を検知する場合の一例を模式的に示す図である。
【0081】
印影画像システム1には、Aさんの印影画像にAさんの付加情報を関係付けた印影コンテナを登録済みであるものとする。
【0082】
図7の上部には、Aさん本人が、Aさんの印影画像を文書ファイルに押印しようとした場合を示す。図7の下部には、Bさんが、Aさんの印影画像を不正に文書ファイルに押印しようとした場合を示す。Bさんが、Aさんの印影画像に対して、適当な付加情報を付与して、不正な印影コンテナを自作した場合を想定する。この場合、付加情報の「印影画像のハッシュ値」は、存在しないか又は不適当な値であると考えられる。「文書データのハッシュ値」は、Bさんが文書ファイルへの押印を行う際に、文書ファイルのハッシュ値をBさんの暗号パスワードで暗号化した値を付加情報にセットされる。
【0083】
ここで、「印影画像のハッシュ値」を用いて不正利用のチェックを行った場合には、付加情報の「印影画像のハッシュ値」は、存在しないか又は不適当な値であるため、印影画像ハッシュ値チェック処理により、不正利用を検知可能である。ただし、「文書データのハッシュ値」を用いて不正利用のチェックを行った場合には、Bさんの暗号パスワードで暗号化した文書データのハッシュ値を、Bさんの暗号パスワードで復号化することになるため、文書データハッシュ値チェック処理により、不正利用を検知することができない。このように、「印影画像のハッシュ値」と「文書データのハッシュ値」の両方を照合データとして用いることで、不正利用の検知精度を向上させることが可能である。印影画像ハッシュ値チェック処理と、文書データハッシュ値チェック処理の詳細については、後述する。
【0084】
もし、Bさんが不正な印影コンテナを自作する際に、Bさんが印影コンテナや押印後の文書ファイルの作りを熟知しており、「画像のハッシュ値を暗号化した値」にBさん自身の暗号パスワードで暗号化した値を付加情報としてセットしていた場合は、「盗んだAさんの印影画像」を使用していること以外は正しい作成手順となっているため、印影画像ハッシュ値チェック処理でも文書データハッシュ値チェック処理でも、不正利用を検知することができない。このように、文書ファイル内に格納されたデータのみで不正利用の検知が困難な場合には、印影画像システム1にユーザ毎の情報、又は、ユーザの正当な印影コンテナ自体を保管し、印影挿入時に印影画像システム1内のデータと文書ファイル内のデータとを比較することで、不正利用の検知が可能となる。
【0085】
ステップS309からステップS310が図1のステップS03印影確認に相当し、ユーザが文書ファイルに押印した人の情報確認や、文書データの真正性確認を行うための処理である。
【0086】
上記では個人の印影画像を用いる場合を想定して説明したが、会社や法人の印影画像を用いる場合には、押印可能な権限を持つ複数人が、押印を行えるように、共有の暗号パスワードを設定してもよい。
【0087】
このように、本発明によれば、印影画像に関する付加情報を付与及び確認可能な仕組みにより、他人による印影画像の不正利用や、印影押印後の文書ファイルの改変を防ぐことが可能となる。
【0088】
以上が、印影画像利用処理である。
【0089】
[印影画像ハッシュ値チェック処理]
図8に基づいて、印影画像ハッシュ値チェック処理について説明する。図8は、印影画像ハッシュ値チェック処理のフローチャートを示す図である。
【0090】
印影画像ハッシュ値チェック処理は、サーバ2の確認モジュール222が、取得した照合データが、所定の認証用の照合データと一致するかどうかを比較する場合に行うものである。
【0091】
まず、確認モジュール222は、取得した押印済文書データの「印鑑情報」内の印影画像のハッシュ値の算出を行う(ステップS801)。
【0092】
次に、確認モジュール222は、「印鑑情報」内の付加情報内の「印影画像のハッシュ値を暗号化した値」を暗号パスワードで復号化した値の算出を行う(ステップS802)。
【0093】
そして、確認モジュール222は、ステップS801で算出した値と、ステップS802で算出した値との、データを比較する(ステップS803)。
【0094】
ステップS803で比較したデータが一致した場合には、ステップS805へと進みチェックOKとし、比較したデータが一致しない場合には、ステップS806へと進みチェックNGとする(ステップS804)。
【0095】
最後に、確認モジュール222は、チェックOK、又は、チェックNGの結果を、ユーザ端末3へと通知する(ステップS807)。
【0096】
以上が、印影画像ハッシュ値チェック処理である。
【0097】
[文書データハッシュ値チェック処理]
図9に基づいて、文書データハッシュ値チェック処理について説明する。図9は、文書データハッシュ値チェック処理のフローチャートを示す図である。
【0098】
文書データハッシュ値チェック処理は、サーバ2の確認モジュール222が、取得した照合データが、所定の認証用の照合データと一致するかどうかを比較する場合に行うものである。
【0099】
例えば、印影画像システム1内の押印後の文書をメール添付して送信する際等に、文書ファイルが改変されたかどうかの確認を行いたい場合、まず、確認モジュール222は、取得した押印済文書データの文書ファイルのハッシュ値の算出を行う(ステップS901)。
【0100】
次に、確認モジュール222は、印影コンテナの付加情報内の「文書データのハッシュ値を暗号化した値」を暗号パスワードで復号化した値の算出を行う(ステップS902)。
【0101】
そして、確認モジュール222は、ステップS901で算出した値と、ステップS902で算出した値との、データを比較する(ステップS903)。
【0102】
ステップS903で比較したデータが一致した場合には、ステップS905へと進みチェックOKとし、比較したデータが一致しない場合には、ステップS906へと進みチェックNGとする(ステップS904)。チェックOKの場合には、文書ファイルは押印後改変されていないとみなすことができる(ステップS905)。チェックNGの場合には、文書ファイルは押印後に何らかの改変がされたとみなすことができる(ステップS906)。
【0103】
最後に、確認モジュール222は、チェックOK、又は、チェックNGの結果を、ユーザ端末3へと通知する(ステップS809)。
【0104】
印影コンテナ内の付加情報に、文書データのハッシュ値を暗号化した値を付するタイミングは、印影挿入処理時のみでなく、印影挿入後に文書ファイルを更新したタイミング等、必要に応じて設定可能としてもよい。
【0105】
以上が、文書データハッシュ値チェック処理である。
【0106】
[位置情報を利用した照合処理]
位置情報を利用した照合処理について説明する。印影コンテナ生成時に、機器から取得したGPS等の位置情報を、付加情報として含めてもよい。GPS等の位置情報は、ユーザ端末3又は印鑑スキャナ5等の印影画像の取り込み時に利用した機器の機能を利用して取得してよい。選択した印影コンテナの印影画像を所定の文書データに押印する押印処理を行う場合に、照合データ取得モジュール321が押印処理時の位置情報と印影コンテナ内の付加情報の位置情報とが同じであるかどうかを比較して、同じである場合にのみ文書対応付モジュール322による押印可能とすることができる。同じであるかどうかの判断は、システムに応じて調整可能としてよい。このように位置情報を利用することにより、社外での押印処理は行えない等、押印の場所を管理することが可能となるという利点がある。
【0107】
以上が、位置情報を利用した照合処理である。
【0108】
[自書情報を利用した照合処理]
自書情報を利用した照合処理について説明する。印影登録時又は印影挿入時に、タブレットやタッチパネル上でデジタルペンや指先によって手書き入力した筆跡である自書のストローク・書き順・筆圧・移動速度等のストロークデータを含む情報であり、自書用パスワードで暗号化したものである自書情報を、付加情報として含めてもよい。この自書情報は、入力者本人特有の情報となるため、印影コンテナ内に自書情報を保管しておくことにより、印影画像とユーザ本人との紐付けをより強めることが可能である。印影画像ハッシュ値と同様に、印影コンテナ自体が正当な手順で作成されたものであることを保証するために利用できる。自書情報の暗号化の際には、自書用パスワードとして、暗号パスワードとは別の個別のパスワードを利用するものとする。また、印影画像システム1が、ユーザ毎の付加情報として自書情報を管理することで、自書情報を本人確認用の照合データとして利用することも可能である。更に、パスワードで復号化した「自書情報」のストロークを別画面で表示させることにより、ユーザ自身が自書したものであるかを視覚的に確認することにも利用できる。
【0109】
自書情報を利用した照合処理の一例について説明する。まず、印影登録時に、印影コンテナの付加情報及び照合データとして印影コンテナ内に自書情報を追加する。自書情報は、自書用パスワードで個別に暗号化するものとする。これは、データ抜き取りによる不正利用を防ぐための措置である。次に、印影挿入時に、ユーザ本人による手書き入力を行い、それを印影コンテナ内の自書情報と比較することで本人であるかどうかの本人認証を行う。認証時には、前記の自書用パスワードが必要である。ここで、認証できた場合にのみ、照合データが一致したと見なして、文書ファイルに対して印影コンテナを対応付ける。印影確認時には、押印済文書データの「印鑑情報」内に格納された、印影コンテナ生成時の自書情報と、印影挿入時の自署情報とを比較することで、真正性の確認が可能である。印影確認時にも、認証のため前記の自書用パスワードが必要である。
【0110】
以上が、自書情報を利用した照合処理である。
【0111】
[顔画像を利用した照合処理]
顔画像を利用した照合処理について説明する。印影登録時又は印影挿入時に、ユーザの顔画像を、付加情報として含めてもよい。この顔画像は、入力者本人特有の情報となるため、印影コンテナ内に顔画像を保管しておくことにより、印影画像とユーザ本人との紐付けをより強めることが可能である。印影画像ハッシュ値と同様に、印影コンテナ自体が正当な手順で作成されたものであることを保証するために利用できる。また、印影画像システム1が、ユーザ毎の付加情報として顔画像を管理することで、顔画像を本人確認用の照合データとして利用することも可能である。
【0112】
顔画像を利用した照合処理の一例について説明する。まず、印影登録時に、印影コンテナの付加情報及び照合データとして印影コンテナ内に顔画像を追加する。顔画像は、顔画像用パスワードで個別に暗号化するものとする。これは、データ抜き取りによる不正利用を防ぐための措置である。次に、印影挿入時に、ユーザ本人による顔画像撮影を行い、それを印影コンテナ内の顔画像と比較することで本人であるかどうかの顔認証を行う。認証時には、前記の顔画像用パスワードが必要である。ここで、認証できた場合にのみ、照合データが一致したと見なして、文書ファイルに対して印影コンテナを対応付ける。印影確認時には、押印済文書データの「印鑑情報」内に格納された、印影コンテナ生成時の顔画像と、印影挿入時の顔画像とを比較することで、真正性の確認が可能である。印影確認時にも、認証のため前記の顔画像用パスワードが必要である。
【0113】
以上が、顔画像を利用した照合処理である。
【0114】
[印影コンテナとして専用デバイスを用いる場合の印影画像利用処理]
印影コンテナとして専用デバイスを用いる場合の印影画像利用処理について説明する。印影コンテナとは、「印鑑情報」の入れ物である。上記では、印影コンテナとして電子データを用いる場合について記載したが、印影コンテナとして専用デバイスを用いてもよい。専用デバイスとは、例えばタブレット端末のデジタイザーペンのように、電子的な中身を持った印鑑型デバイス等である。専用デバイス内に印影画像と付加情報等を保管し、押印処理時に専用デバイスとユーザ端末3との間で通信を行うことで、印影画像と付加情報とを、文書データに対応付ける。印影挿入処理時に、照合データ取得モジュール321が暗号化パスワードによる認証を行う代わりに、専用デバイスに指紋認識、声紋認識等の生体認証機能やカメラによる顔画像認識等を設けてそれを照合データを生成するための認証情報として取得することで、照合を行うことが可能である。
【0115】
以上が、印影コンテナとして専用デバイスを用いる場合の印影画像利用処理である。
【0116】
[入力要求情報の設定処理]
入力要求情報の設定処理について説明する。入力要求情報とは、印鑑挿入時に入力を必須とする項目を、印鑑登録時に設定可能とする処理である。具体的には、印影コンテナ生成モジュール211が図3のステップS303で印影コンテナを生成する際に、印影コンテナ内の各付加情報に対して、入力要求情報をフラグとして設定するものとする。フラグがオンの時は印鑑挿入時に当該付加情報入力を必須とし、フラグがオフの時には入力を必須とはしない。フラグがオンの場合、ステップS306で、文書対応付モジュール322は、ユーザに対して当該付加情報の入力を求める。文書対応付モジュール322と照合データ取得モジュール321が協働してユーザに対して当該付加情報の入力を求める処理を行ってもよい。
【0117】
図10は、入力要求情報のフラグがオンの際に入力要求を行う画面を表示する場合の一例である。ここでは、付加情報の自書情報について、入力要求フラグをオンにした場合を示している。入力要求フラグがオンである場合、印鑑の挿入前に該当項目の入力を要求する。自書情報の入力を要求するために、文書対応付モジュール322は、ユーザ端末3に自書情報入力画面1001を表示する。自書情報入力画面1001は、ユーザが自書の入力が可能な、自書情報入力エリア1002を備える。自書情報入力エリア1002に対しては、ユーザ端末3の入力部350を介して入力するものとする。また、自書情報入力画面1001には、クリアボタン1003、次へボタン1004、キャンセルボタン1005等を備えてもよい。クリアボタン1003は、入力した自書を消去するためのボタンとする。次へボタン1004は、入力した自書を確定し、次の処理へと進めるためのボタンである。次へボタン1004の選択時には、入力した自書情報を照合データとして比較するための処理(ステップS307に相当)へと進む。比較結果が一致した場合に、印鑑の挿入が可能であるため、印影コンテナと文書の対応付を行う(ステップS308)。キャンセルボタン1005は、自書の入力自体をキャンセルするためのボタンである。キャンセルボタン1005の選択時には、印鑑挿入処理自体を継続するのかどうかを、確認する画面へと移行してもよい。
【0118】
ここでは、自書情報の入力要求フラグがオンの場合について記載したが、印影コンテナ内に自書情報がある場合には、入力要求フラグのオンオフ、又は、入力要求フラグの有無に関わらず、印鑑挿入時に自書情報の入力を必須としてもよい。
【0119】
以上が、入力要求情報の設定処理である。
【0120】
なお、上述した各処理において、サーバ2又はユーザ端末3の各モジュールが各処理を実行するものとして説明しているが、ユーザ端末3にインストールされたアプリケーションが各処理を実行してもよい。この場合、このアプリケーションが、上述した各モジュールと同様の機能を有していればよい。
【0121】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、単数又は複数のコンピュータからネットワーク経由で提供される(クラウドサービス、SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態で提供される。また、プログラムは、例えば、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送し記録して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記録装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記録装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0122】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0123】
1 印影画像システム、2 サーバ、3 ユーザ端末、4 印鑑、5 印鑑スキャナ、6 通信網
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-05-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印影画像を利用するための印影画像システムであって、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、
前記印影コンテナに印影画像のハッシュ値を認証用の照合データとして付す照合データ付与手段と、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、選択を受け付けた前記印影コンテナの印影画像のハッシュ値を生成して取得する照合データ取得手段と、
生成した前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナの生成時のハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記印影画像のハッシュ値を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、
を備える印影画像システム。
【請求項2】
印影画像を利用するための印影画像システムであって、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、
前記印影コンテナに自書情報を認証用の照合データとして付す照合データ付与手段と、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナから前記自書情報を取得する照合データ取得手段と、
前記印影コンテナの自書情報と文書対応付時に取得した自書情報とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記自書情報を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、
を備える印影画像システム。
【請求項3】
印影画像を利用するための印影画像システムであって、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、
前記印影コンテナに顔画像を認証用の照合データとして付す照合データ付与手段と、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナから前記顔画像を取得する照合データ取得手段と、
前記印影コンテナの顔画像と文書対応付時に取得した顔画像とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記顔画像を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、
を備える印影画像システム。
【請求項4】
前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、
前記文書対応付手段は、前記印影画像のハッシュ値が、押印する印影画像から生成したハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける請求項1に記載の印影画像システム。
【請求項5】
前記確認手段は、前記ユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを表示する付加情報表示手段を備える請求項1から請求項4の何れか一項に記載の印影画像システム。
【請求項6】
前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、
前記確認手段が、前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像に関する付加情報で確認するとは、
前記所定の文書データの印影画像の真正性を、当該印影コンテナに格納された印影画像のハッシュ値と、当該所定の文書データの印影画像より生成したハッシュ値とを比較して確認する請求項1から請求項5の何れか一項に記載の印影画像システム。
【請求項7】
前記文書対応付手段は、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける際に、前記印影コンテナに格納された情報を所定の文書データに格納後、合わせて当該所定の文書データのハッシュ値を当該所定の文書データに格納し、
前記確認手段は、更に前記所定の文書データの真正性を、当該所定の文書データに格納された文書データのハッシュ値と、当該所定の文書データより生成したハッシュ値とを比較して確認する請求項1から請求項6の何れか一項に記載の印影画像システム。
【請求項8】
前記印影コンテナは、印鑑情報が記憶された電子データ又は専用デバイスである請求項1から請求項7の何れか一項に記載の印影画像システム。
【請求項9】
前記印影コンテナ生成手段は、前記印影コンテナ内の各付加情報に対して、入力要求情報のフラグを設定し、
前記文書対応付手段は、前記入力要求情報フラグがオンの場合には、ユーザに対して当該付加情報の入力を求める請求項1から請求項8の何れか一項に記載の印影画像システム。
【請求項10】
印影画像を利用するための印影画像方法であって、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成するステップと、
前記印影コンテナに印影画像のハッシュ値を認証用の照合データとして付すステップと、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、選択を受け付けた前記印影コンテナの印影画像のハッシュ値を生成して取得するステップと、
生成した前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナの生成時のハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付けるステップと、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記印影画像のハッシュ値を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認するステップと、
を備える印影画像方法。
【請求項11】
印影画像を利用するための印影画像システムに、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成するステップ、
前記印影コンテナに印影画像のハッシュ値を認証用の照合データとして付すステップ、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、選択を受け付けた前記印影コンテナの印影画像のハッシュ値を生成して取得するステップ、
生成した前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナの生成時のハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付けるステップ
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記印影画像のハッシュ値を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認するステップ、
を実行させるためのプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
第1の特徴に係る発明は、
印影画像を利用するための印影画像システムであって、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、
前記印影コンテナに印影画像のハッシュ値を認証用の照合データとして付す照合データ付与手段と、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、選択を受け付けた前記印影コンテナの印影画像のハッシュ値を生成して取得する照合データ取得手段と、
生成した前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナの生成時のハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記印影画像のハッシュ値を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、
を備える印影画像システムを提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
第1の特徴に係る発明によれば、印影画像を利用するための印影画像システムにおいて、前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、前記印影コンテナに印影画像のハッシュ値を認証用の照合データとして付す照合データ付与手段と、印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、選択を受け付けた前記印影コンテナの印影画像のハッシュ値を生成して取得する照合データ取得手段と、生成した前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナの生成時のハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記印影画像のハッシュ値を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、を備える。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
第2の特徴に係る発明は、
印影画像を利用するための印影画像システムであって、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、
前記印影コンテナに自書情報を認証用の照合データとして付す照合データ付与手段と、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナから前記自書情報を取得する照合データ取得手段と、
前記印影コンテナの自書情報と文書対応付時に取得した自書情報とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記自書情報を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、
を備える印影画像システムを提供する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
第2の特徴に係る発明によれば、印影画像を利用するための印影画像システムにおいて、前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、前記印影コンテナに自書情報を認証用の照合データとして付す照合データ付与手段と、印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナから前記自書情報を取得する照合データ取得手段と、前記印影コンテナの自書情報と文書対応付時に取得した自書情報とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記自書情報を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、を備える。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
第3の特徴に係る発明は、
印影画像を利用するための印影画像システムであって、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、
前記印影コンテナに顔画像を認証用の照合データとして付す照合データ付与手段と、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナから前記顔画像を取得する照合データ取得手段と、
前記印影コンテナの顔画像と文書対応付時に取得した顔画像とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記顔画像を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、
を備える印影画像システムを提供する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
第3の特徴に係る発明によれば、印影画像を利用するための印影画像システムにおいて、前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成する印影コンテナ生成手段と、前記印影コンテナに顔画像を認証用の照合データとして付す照合データ付与手段と、印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナから前記顔画像を取得する照合データ取得手段と、前記印影コンテナの顔画像と文書対応付時に取得した顔画像とを比較し一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付ける文書対応付手段と、前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記顔画像を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認する確認手段と、を備える。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
の特徴に係る発明は、第の特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、
前記文書対応付手段は、前記印影画像のハッシュ値が、押印する印影画像から生成したハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける印影画像システムを提供する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
の特徴に係る発明によれば、第の特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、前記文書対応付手段は、前記印影画像のハッシュ値が、押印する印影画像から生成したハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
の特徴に係る発明は、第1から第の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記確認手段は、前記ユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを表示する付加情報表示手段を備える印影画像システムを提供する。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
の特徴に係る発明によれば、第1から第の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記確認手段は、前記ユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを表示する付加情報表示手段を備える。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
の特徴に係る発明は、第1から第の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、
前記確認手段が、前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像に関する付加情報で確認するとは、
前記所定の文書データの印影画像の真正性を、当該印影コンテナに格納された印影画像のハッシュ値と、当該所定の文書データの印影画像より生成したハッシュ値とを比較して確認する印影画像システムを提供する。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
の特徴に係る発明によれば、第1から第の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記印影画像に関する付加情報は、前記印影画像のハッシュ値を含み、前記確認手段が、前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像に関する付加情報で確認するとは、前記所定の文書データの印影画像の真正性を、当該印影コンテナに格納された印影画像のハッシュ値と、当該所定の文書データの印影画像より生成したハッシュ値とを比較して確認する。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
の特徴に係る発明は、第1から第の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記文書対応付手段は、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける際に、前記印影コンテナに格納された情報を所定の文書データに格納後、合わせて当該所定の文書データのハッシュ値を当該所定の文書データに格納し、
前記確認手段は、更に前記所定の文書データの真正性を、当該所定の文書データに格納された文書データのハッシュ値と、当該所定の文書データより生成したハッシュ値とを比較して確認する印影画像システムを提供する。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
の特徴に係る発明によれば、第1から第の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記文書対応付手段は、前記印影コンテナを所定の文書データと対応付ける際に、前記印影コンテナに格納された情報を所定の文書データに格納後、合わせて当該所定の文書データのハッシュ値を当該所定の文書データに格納し、前記確認手段は、更に前記所定の文書データの真正性を、当該所定の文書データに格納された文書データのハッシュ値と、当該所定の文書データより生成したハッシュ値とを比較して確認する。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
の特徴に係る発明は、第1から第の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記印影コンテナは、印鑑情報が記憶された電子データ又は専用デバイスである印影画像システムを提供する。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
の特徴に係る発明によれば、第1から第の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記印影コンテナは、印鑑情報が記憶された電子データ又は専用デバイスである。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
の特徴に係る発明は、第1から第の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムであって、
前記印影コンテナ生成手段は、前記印影コンテナ内の各付加情報に対して、入力要求情報のフラグを設定し、
前記文書対応付手段は、前記入力要求情報フラグがオンの場合には、ユーザに対して当該付加情報の入力を求める印影画像システムを提供する。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
の特徴に係る発明によれば、第1から第の何れかの特徴に係る発明である印影画像システムにおいて、前記印影コンテナ生成手段は、前記印影コンテナ内の各付加情報に対して、入力要求情報のフラグを設定し、前記文書対応付手段は、前記入力要求情報フラグがオンの場合には、ユーザに対して当該付加情報の入力を求める。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
10の特徴に係る発明は、
印影画像を利用するための印影画像方法において、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成するステップと、
前記印影コンテナに印影画像のハッシュ値を認証用の照合データとして付すステップと、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、選択を受け付けた前記印影コンテナの印影画像のハッシュ値を生成して取得するステップと、
生成した前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナの生成時のハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付けるステップと、
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記印影画像のハッシュ値を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認するステップと、
を備える印影画像方法を提供する。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
11の特徴に係る発明は、
印影画像を利用するための印影画像システムに、
前記印影画像に、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と、当該印影画像に関する付加情報とを関係付けた印影コンテナを生成するステップ、
前記印影コンテナに印影画像のハッシュ値を認証用の照合データとして付すステップ、
印影画像を使用するために選択を受け付けた前記印影コンテナに対して、選択を受け付けた前記印影コンテナの印影画像のハッシュ値を生成して取得するステップ、
生成した前記印影画像のハッシュ値が、前記印影コンテナの生成時のハッシュ値と一致した場合に、前記選択を受け付けたコンテナの印影画像を所定の文書データに押印し、前記印影コンテナを当該所定の文書データと対応付けるステップ
前記所定の文書データの印影画像を、当該印影画像を利用するユーザに関する付加情報と前記印影画像のハッシュ値を含む当該印影画像に関する付加情報とで確認するステップ、
を実行させるためのプログラムを提供する。