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  • 特開-洗顔剤入り袋容器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022076970
(43)【公開日】2022-05-20
(54)【発明の名称】洗顔剤入り袋容器
(51)【国際特許分類】
   A47K 7/03 20060101AFI20220513BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALN20220513BHJP
【FI】
A47K7/03
A61Q19/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020197612
(22)【出願日】2020-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】501182407
【氏名又は名称】シーラン株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 利枝
【テーマコード(参考)】
2D134
4C083
【Fターム(参考)】
2D134DA02
4C083CC23
4C083DD47
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コンパクトで携帯時に嵩張らず、微細でクリーミーな泡を、誰にでも簡単且つ容易に得ることができる洗顔剤入り袋容器を安価に提供する。
【解決手段】洗顔に用いる洗顔剤入り袋容器1で、洗顔に際し袋容器1は押し潰されたり、引き起こされたり容易に復帰する手段を備えた中空状の袋容器1に適量の洗顔剤2を封入したもので、微細な網状に形成された基材Aの略中央を折り返して袋容器用材の一端を熱溶着又、ウエルダー、又は超音波等を用いて固着し支持部1H、支持部2H、支持部3Hが形成したあと、洗顔剤2を投入し、適宜位置と端部を向かい合わせた状態で熱溶着、又はウエルダー、又は超音波等を用いて中空状の袋容器を形成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗顔に用いる洗顔剤と該袋容器で、前記洗顔に際し該袋容器は押し潰されても元の形状に容易に復帰する手段を備えた中空状の該袋容器に適量の前記洗顔剤を封入したことを特徴とする洗顔剤いり袋容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を用いて洗顔等をする場合の洗顔剤入り袋容器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、化粧品業界は技術の進歩により多種多様の商品が実用に供せられ、特に、洗顔剤の分野ではジェルタイプはチューブ入りで販売され、ペースト状またはクリーム状の洗顔剤は樹脂ボトルや瓶等に注入され比較的大きな容器で流通しており、更にはムース状の物はスプレー容器に注入され販売されているなど、旅行や出張などの携帯時に嵩張ると言う問題があった。
【0003】
又、耐水性と熱融着性をもつ不織布をヒートシールして貼り合わせた袋の中に植物性材を主材とする洗浴剤を入れた先行技術文献が有る。
【0004】
上記、先行技術文献の記載を実際に使用すると、近年求められてる微細でクリーミーな泡立ちが実現が極めて困難であり、微細でクリーミーな泡を実現しようと揉んだり擦ったりしているうち、不織布が破れ封入されていた洗顔剤が飛び出し、辺りに散乱する等の問題があった。
【0005】
また、上記の不織布をヒートシールして形成された袋の中に洗顔剤を封入し、適宜な水を加えて手で揉んだ場合、水に溶け出した洗顔料が袋で揉まれて泡を生するが、その泡は、タオルや手ぬぐい等に洗顔剤や石鹸を塗布して揉んで生じた泡と同様に大きく粗い泡を得るのみで、微細でクリーミーな泡を得ることはできなかった。
【0006】
更に、近年の洗顔に対する傾向は微細でクリーミーな泡が毛穴や皺、微細なヒダ等に入り込み、又、接触して古い角質や油脂分を洗浄し、肌荒れや洗浄むらを残さないとされ、手軽に微細でクリーミーな泡を得られる洗顔剤が強く求められている。
【0007】
上記の要望に対し、市場に流通する洗顔剤は下記の如く、クリーム状の洗顔剤や、ムース状の洗顔剤、ペースト状の洗顔剤等が実用に供せられているが、通常の容器のまま携帯するため携帯時、特に出張や旅行等に際し嵩張るという問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献】公開実用新案公報 昭和62-142994
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明が解決しようとする課題は、軽量且つコンパクトに携帯できると共に、携帯時に嵩張らず、微細でクリーミーな泡を、誰でも簡単且つ容易に得ることができる洗顔剤入り袋容器を安価に提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に依れば、洗顔に用いる洗顔剤2と袋容器1であって、洗顔に際し袋容器1は押し潰されても容易に復帰する手段を備えた中空状の袋容器1に適量の洗顔剤2を封入したもので、前記の容易に復帰する手段とは、基材Aを折り返し、又は熱溶着等によって折曲状を形成することで、これらの部分が支柱の働きをし基材Aの腰を強めるから、袋容器1を押しつぶしても容易に本の形に復帰する。袋容器1は平織り等によって微細な網状に形成された、やや腰のある基材Aの略中央を折り返した山折り状の折部1Tを形成し、熱溶着又、ウエルダー、又は超音波等を用いて支柱の畑等をする複数の支持部1H、2H、3H、4Hを形成し、支持部1Hを軸KY方向に取る場合に於いて支持部3Hは軸NM方向に取り、それぞれの軸が交わる方向、換言すれば略直交する方向に形成したことである。
【発明の効果】
【0011】
この袋容器1は手のひらの上に適宜な水又はぬるま湯等を受け、保持部C又はその付近を手指X、Xで摘まむ等保持し、掌の水又はぬるま湯につけながら揉んだり擦り合わせると、袋容器1が中空状であるから中空部1B内に於いて速やかに洗顔剤2の泡が発生する。更に基材Aが微細な平織りの編み目であるから、袋容器1が押しつぶされ、又は中空状に復帰する際、素材の復元力と手指によって生ずる微細なポンプ作用によって袋容器1内に発生した洗顔剤2の泡は微細な平織りの編み目を通過する際、細かく砕かれるため、微細でクリーミーな泡が誰にでも極めて容易に得ることができるばかりで無く、一回の使用量の個包装であるから、例えば旅行や出張、又は外出時など使用回数を想定して必要な分量のみを携帯できるから、極めて軽量且つコンパクトに携帯できると共に、袋容器1を形成する基材Aや製造コストも極めて低コストである。
【0012】
従って、本発明が解決しようとする課題の、コンパクトで携帯時に嵩張らず、微細でクリーミーな泡を、誰にでも簡単且つ容易に得ることができる洗顔剤入り袋容器を安価に提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】 本発明の洗顔剤入り袋容器を示す斜視図である。
図2】 本発明の洗顔剤入り袋容器の指示部1H、3H、4Hを開封した状態を示す斜視図である。
図3】 本発明の洗顔剤入り袋容器の構造の一部を示す斜視図である。
図4】 本発明の洗顔剤入り袋容器の開封状態を示す斜視図である。
図5】 本発明の洗顔剤入り袋容器の完成状態を示す斜視図である。
図6】 本発明の洗顔剤入り袋容器の使用方法を示す参考の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明すると、図1本発明の洗顔剤入りの袋容器を示す斜視図、図2本発明の洗顔剤入りの袋容器の指示部1H、3H、4Hを開封した状態を示す斜視図、図3は本発明の洗顔剤入りの袋容器の構造の一部を示す斜視図、図4は本発明の洗顔剤入りの袋容器の開封状態を示す斜視図、図5は本発明の洗顔剤入りの袋容器の完成状態を示す斜視図、図6は本発明の洗顔剤入りの袋容器の使用方法を示す参考の斜視図、である。
【0015】
基材Aはナイロンまたはその他の化学繊維等からなる細かい編み目状で、願わくば平織りによって構成し、顔や柔らかい皮膚に押し当てた場合痛みや違和感の無い程度の堅さと、なめらかさで有ることが望ましい(図1)。
この基材Aを用いて緩やかに折り返すことによって反発力を備えた折部1T、2T、3Tを形成してある。
【0016】
更に、ウエルダー、又は熱溶着、又は溶音波溶着その他の方法を用いて接着した複数の支持部1H、2H、3H、4Hを形成することで、一枚の平坦に基材Aから自立する中空状の袋容器1を形成するとよく、この時一枚の平坦な基材Aと折部1T、2T、3Tと複数の支持部1H、2H、3H、4Hを形成するに当たりその関係の一例を述べれば(図3)、適宜な大きさの平坦な一枚の基材Aを略中央から折り支持部1Hを形成して筒状にすると共にこの筒状の一端Lに支持部2Hを形成して袋状とし、更に支持部1Hの適宜な位置より若干の角度を設けて支持部3Hを形成し、端部Lや支持部1H、支持部3Hの外側にあたるチリの部分は支持部2H、支持部1H、支持部3Hの形成と共に削除廃棄されると共に、適量の洗顔剤2は適宜位置Sと端部Pの間の開放される開口部(未開封の部分、図4)から投入し、支持部3Hの先端部と共に基剤Aの端部Pを溶着その他の手段を用いて支持部4Hとして形成(図5)すると良く、この時支持部1Hと支持部3Hの関係は支持部1Hを軸KY方向に取る場合に於いて支持部3Hは軸NM方向に取ると良く、この時軸KY方向と軸NM方向交わる方向、換言すれば略直交する方向に形成することで、一枚の平坦な基材Aは腰を強化され中空状態で起立する洗顔剤入りの袋容器1が完成する。
【0017】
又、上記の方法により袋容器1の感触は、保持部Cを手指X、Xで軽く摘まみ顔や柔らかい皮膚に押し当てた場合、或いは手のひらに押し当ててクリーミーな泡を発生させる場合に於いて痛みや違和感を感ずることのない堅さに形成することができた。
【0018】
上記の如く、保持部Cは洗顔剤入り袋容器1の上方先端部位置するから、掌上に乗せただけで袋容器1が自立する故に保持部C(図6)を摘まむだけでは袋容器1の中空部1B(図2)を圧迫、又は中空部1Bを阻害することは無いと共に、クリーミーな泡を発生させる状態に於て一例を説明(図6)すると、保持部Cを摘まんで保持した手指X、Xを矢印E方向に移動させると、中空部1Bは手指Xに依って押しつぶされ、手指Xを矢印F方向に移動させると、押しつぶされていた中空部1Bは保持部Cを引き起こす事により、外部の空気を吸い込みながら中空状態に復活し、更にF方向に移動すると再び中空部1Bは逆方向に押しつぶされ、内部に注入された空気が外部に押し出されるが、この時袋容器1の内部に発生している洗顔剤2の泡は極めて細かい網み目状の基材Aに依って構成されたフィルター状の袋容器1の目を通過することで、更に細かな泡となって袋容器1の外部へと放出される。
【0019】
この作業を適宜繰り返すことにより、微弱ながらもポンプ作用が繰り返し誘発し中空部1B内に発生した泡はナイロンまたはその他の化学繊維等からなる細かい平織りの網み目を通過する際、細分化され放出されるから、誰でも簡単且つ極めて容易に所望のクリーミーな泡を大量に獲得し使用することができた。
【0020】
更に洗顔剤入りの袋容器1の大きさは、使い捨てサイズを想定すれば一回の使用量程度で良く、充分な容量の中空部1Bを形成する大きさで良い。従って充分な水またはぬるま湯等を片方の掌に取り、この掌の上で揉み合わせ、又は擦り合わせるように移動させれば中空部1Bに泡を発生するが、ポンプ作用が容易且つ簡単に発生させるに充分な空間を形成することが必要且つ望ましく、ここに言う充分な空間とは、充分な量の水を手のひらに受け、その掌の上で本発明の洗顔剤入りの袋容器1を揉み、又は擦り合わせるように移動した場合、袋容器1の内部に於て洗顔剤2が溶けて泡を生ずるに充分な空間を形成してあることを言う。また、ここに言う充分な量の水とは、洗顔剤2が前記水に浸かった状態で発泡可能な水の量を充分な水の量と言うものである。
【0021】
従って、本発明の洗顔剤入り袋容器1を使用するには、一方の掌に適量の水を汲み、他方の手指X、Xで袋容器1の突端に当たる保持部Cを摘まみ、掌に汲んだ水またはぬるま湯等に浸し、例えば矢印E方向に移動させ、更に矢印F方向に移動させる。
この時、クリーミーな泡を発生させる状態に於て一例を説明すると(図6)、保持部Cを摘まんだ手指X、Xを矢印E方向に移動させると、中空部1Bは手指X、Xに依って押しつぶされ、手指X、Xを矢印F方向に移動させると、押しつぶされていた中空部1Bは保持部Cを引き起こす事により、外部の空気を中空部1B内にを吸い込みながら中空状態に復活し、更にF方向に移動すると再び中空部1Bは逆方向に押しつぶされ、内部に注入された空気が中空部1Bの外部に押し出されるが、この時中空部1B内に発生している洗顔剤2の泡は極めて細かい網み目状の基材Aに依って構成されたフィルター状の袋容器1を通過することで、更に細かな泡となって袋容器1の外部へと放出される。
【0022】
更に、本発明の洗顔剤入り袋容器1は、一般の袋と異なり山折り状の折部1T、山折り状の折部2T、山折り状の折部3Tや溶着等によって形成される支持部1H、支持部2H、支持部3Hと支持部4Hは同一方向に向かって封止し形成される状態ではなく、複数方向に向かって形成することで、基材Aの腰を強化し常に中空状態で起立するように形成してあり、一例を図5を例に説明すると、支持部1HをK、Yを結ぶ軸上に取ると、支持部4HはK、Yを結ぶ軸に略直交する方向に構成してあり、K、Y軸に対し略45度ひねった方向にN、M軸を構成することで中空部1Bを安定させることができる。
【0023】
又、支持部3を形成するにあたり、支持部1Hの途中から適宜位置Sに向かって傾斜を設けるとよく、更に折部2T及び折部3Tが形成されることで、基材Aの腰が強化される。また、袋容器1に若干の歪みが生じ、袋容器1の自立をより安定的ならしめている。
【産業上の利用可能性】
【0024】
近年美容に関する関心は女性ばかりで無く、男性の間でも高まっており、マーケットも年々拡大傾向にあり、洗顔はその中心的な存在で有り、微細でクリーミーな洗顔剤の泡を手軽で確実、簡単且つ誰にでも売ることが可能な本発明の洗顔剤入り袋容器は、その製造分野では全く新しい試みで有り、需要も見込まれることから洗顔剤分野、及び袋容器製造業界、流通業界等に貢献できるから産業上の利用の可能性は極めて大きい。
【符号の説明】
【0025】
A 基材
1 袋容器
2 洗顔剤
1T 折部
2T 折部
3T 折部
1H 支持部
2H 支持部
3H 支持部
4H 支持部
C 保持部
1A 容器用材
S 適宜位置
P 端部
L 一端
X 手指
E 矢印
F 矢印
NM 軸
KY 軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6