(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022076974
(43)【公開日】2022-05-20
(54)【発明の名称】スチレン共重合体含有組成物
(51)【国際特許分類】
C08L 55/02 20060101AFI20220513BHJP
C08K 5/3477 20060101ALI20220513BHJP
C08L 25/12 20060101ALI20220513BHJP
【FI】
C08L55/02
C08K5/3477
C08L25/12
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021005700
(22)【出願日】2021-01-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-06
(31)【優先権主張番号】109139124
(32)【優先日】2020-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521026231
【氏名又は名称】禾聚實業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】莊惟廸
(72)【発明者】
【氏名】陳政緯
(72)【発明者】
【氏名】王仁甫
(72)【発明者】
【氏名】林素芳
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002BC06X
4J002BN15W
4J002EJ068
4J002EP027
4J002EU196
4J002EW068
4J002FD078
4J002FD177
4J002FD316
4J002GN00
4J002GQ00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体の特性が向上するスチレン共重合体含有組成物を提供する。
【解決手段】式Iで示され、式中におけるR
1、R
2、R
3がいずれもC
4~C
18アルキル基の一種であるイソシアヌレート系相溶化剤及びスチレン共重合体組成成分を含み、
且つ、前記スチレン共重合体組成成分は、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体と、アクリロニトリル-スチレン共重合体と、を含むことを特徴とするスチレン共重合体含有組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iに示されていて式中におけるR
1、R
2、R
3がいずれもC
4~C
18アルキル基の一種であるイソシアヌレート系相溶化剤及びスチレン共重合体組成成分を含み、
【化1】
且つ、前記スチレン共重合体組成成分は、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体と、アクリロニトリル-スチレン共重合体と、を含むことを特徴とするスチレン共重合体含有組成物。
【請求項2】
R1、R2、R3は、同じアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載のスチレン共重合体含有組成物。
【請求項3】
R1、R2、R3は、いずれもC7~C17アルキル基の一種であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスチレン共重合体含有組成物。
【請求項4】
R1、R2、R3は、いずれもC7アルキル基の一種であることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のスチレン共重合体含有組成物。
【請求項5】
R1、R2、R3は、いずれもC11アルキル基の一種であることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のスチレン共重合体含有組成物。
【請求項6】
R1、R2、R3は、いずれもC17アルキル基の一種であることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のスチレン共重合体含有組成物。
【請求項7】
100重量部の前記スチレン共重合体組成成分に対して、前記イソシアヌレート系相溶化剤の重量部は、0.1重量部~2.5重量部の範囲内にあることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか一項に記載のスチレン共重合体含有組成物。
【請求項8】
100重量部の前記スチレン共重合体組成成分において、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体の重量部は、15重量部~40重量部の範囲内にあることを特徴とする請求項1~請求項7のいずれか一項に記載のスチレン共重合体含有組成物。
【請求項9】
少なくとも1種の添加剤を有する添加剤組成成分を更に含むことを特徴とする請求項1~請求項8のいずれか一項に記載のスチレン共重合体含有組成物。
【請求項10】
前記添加剤は、潤滑剤、酸化防止剤及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項9に記載のスチレン共重合体含有組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スチレン共重合体含有組成物に関し、特にイソシアヌレート系相溶化剤を含むスチレン共重合体含有組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1及び特許文献2に、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(以下、ABS樹脂とも)が記載されている。また、ブタジエンの含有量が高いABS樹脂は、優れた機械性質、耐化学薬品性及び寸法安定性などの特性を有するので、電気製品や車用品など様々な領域に使用されている。これらの領域の製品に対する性能の要求が高まるのに連れて、ブタジエンの含有量が高いABS樹脂の特性の向上に関する研究もなされている。
【0003】
ブタジエンの含有量が高いABS樹脂を改質する方法の1つは、アクリロニトリル-スチレン共重合体をブタジエンの含有量が高いアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体に添加することである。
【0004】
しかし、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体内のブタジエンの含有量が高いので、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体とアクリロニトリル-スチレン共重合体との間の相溶性(compatibility)が悪く、ABS樹脂の特性を有効に向上させることが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-253205号公報
【特許文献2】特開2016-216573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体の特性が向上するスチレン共重合体含有組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、本発明は、
式Iに示されていて式中におけるR1、R2、R3がいずれもC4~C18アルキル基の一種であるイソシアヌレート系相溶化剤(compatilizer)及びスチレン共重合体組成成分を含み、
【0008】
【0009】
式I
且つ、前記スチレン共重合体組成成分は、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体と、アクリロニトリル-スチレン共重合体と、を含むことを特徴とするスチレン共重合体含有組成物を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のスチレン共重合体含有組成物は、式1に示されているイソシアヌレート系相溶化剤を含むことにより、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体とアクリロニトリル-スチレン共重合体との間の相溶性が高まるので、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体とアクリロニトリル-スチレン共重合体とをより均一に混合できて、成型品の耐衝撃強度(impact strength)が従来より高くなる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のスチレン共重合体含有組成物は、式Iに示されていて式中におけるR1、R2、R3がいずれもC4~C18アルキル基の一種であるイソシアヌレート系相溶化剤及びスチレン共重合体組成成分を含む。
【0012】
【0013】
前記スチレン共重合体組成成分は、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体と、アクリロニトリル-スチレン共重合体と、を含む。
【0014】
該アルキル基は、鎖状アルキル基及びシクロアルキル基を含む。
【0015】
一部の実施形態において、式1中におけるR1、R2、R3は、同じアルキル基である。
【0016】
一部の実施形態において、式1中におけるR1、R2、R3は、いずれもC7~C17アルキル基の一種である。
【0017】
一部の実施形態において、式1中におけるR1、R2、R3は、いずれもC7アルキル基の一種である。
【0018】
一部の実施形態において、式1中におけるR1、R2、R3は、いずれもC11アルキル基の一種である。
【0019】
一部の実施形態において、式1中におけるR1、R2、R3は、いずれもC17アルキル基の一種である。
【0020】
C7~C17アルキル基として、例えば、1-エチルペンチル(1-Ethylpentyl)、ウンデシル基(undecyl)、ヘプタデシル基(heptadecyl)が挙げられる。
【0021】
一部の実施形態において、100重量部の前記スチレン共重合体組成成分に対して、前記イソシアヌレート系相溶化剤の重量部は、0.1重量部~2.5重量部の範囲内にある。
【0022】
スチレン共重合体含有組成物の成型品がより優れた耐衝撃強度を有するようにするために、100重量部の前記スチレン共重合体組成成分に対して、前記イソシアヌレート系相溶化剤の重量部は、1重量部~2.5重量部の範囲内にあることが好ましい。
【0023】
アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体として、例えば、台湾GARND PACIFIC PETROCHEMICAL CORPORATION社から購入される高ブタジエンゴム含有量のアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体パウダーが挙げられる。
【0024】
一部の実施形態において、100重量部の前記スチレン共重合体組成成分において、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体の重量部は、15重量部~40重量部の範囲内にある。
【0025】
アクリロニトリル-スチレン共重合体として、例えば、台湾GARND PACIFIC PETROCHEMICAL CORPORATION社から購入されるアクリロニトリル-スチレン共重合体が挙げられる。
【0026】
一部の実施形態において、100重量部の前記スチレン共重合体組成成分において、アクリロニトリル-スチレン共重合体の重量部は、60重量部~85重量部の範囲内にある。
【0027】
一部の実施形態において、スチレン共重合体含有組成物は、少なくとも1種の添加剤を有する添加剤組成成分を更に含む。
【0028】
該添加剤として、例えば潤滑剤、酸化防止剤及びそれらの組み合わせなどが挙げられる。
【0029】
潤滑剤として、例えばN,N’-エチレンビスオクタデカンアミド(N,N-ethylene-bis-stearamide、略称EBS)が挙げられる。
【0030】
酸化防止剤として、例えばペンタエリトリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート](Pentaerythritol tetrakis(3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyhydrocinnamate)、CAS番号:6683-19-8)、または亜りん酸トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)(Tris(2,4-di-tert-butylphenyl)phosphite、CAS番号:31570-04-4)などが挙げられる。
【0031】
本発明のスチレン共重合体含有組成物は、耐衝撃強度が必要される成型品の製造に使用され、例えば冷蔵庫のドア、ヘルメットの殻の部分などの製造に使用される。
【0032】
以下、本発明の実施例について説明する。これらの実施例は、例示的かつ説明的なものであり、且つ、本発明を限定するものと解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0033】
製造例1 イソシアヌレート系相溶化剤
三つ口フラスコに攪拌装置及びディーン・スターク装置(Dean-Stark Trap)を設置した。26.2gのイソシアヌル酸トリス(2-ヒドロキシエチル)(1,3,5-Tris(2-hydroxyethyl)cyanuric acid、CAS番号:839-90-7)、88.2gのステアリン酸、660gのトルエン及び1.4gのp-トルエンスルホン酸(p-toluenesulfonic acid)を三つ口フラスコに添加し、還流温度110℃~120℃に加熱し、該還流温度で6時間反応させ、水が生じなくなった時に反応を終えた。
【0034】
そして、温度を-4℃に漸次に下げ、白色固体が析出し、ろ過して該白色固体を収集した。
【0035】
そして、冷たいヘプタンで該白色固体を洗い、該白色固体を35℃に設定された真空オーブン(vacuum oven)内に2時間置き、97.8gの白色の式I-1に示されるイソシアヌレート系相溶化剤を得た。
【0036】
【0037】
製造例2 イソシアヌレート系相溶化剤
三つ口フラスコに攪拌装置及びディーン・スターク装置を設置した。26.2gのイソシアヌル酸トリス(2-ヒドロキシエチル)、66.1gのラウリン酸、640gのトルエン及び1.4gのp-トルエンスルホン酸を三つ口フラスコに添加し、還流温度110℃~120℃に加熱し、該還流温度で6時間反応させ、水が生じなくなった時に反応を終えた。
【0038】
そして、温度を-4℃に漸次に下げ、白色固体が析出し、ろ過して該白色固体を収集した。
【0039】
そして、冷たいヘプタンで該白色固体を洗い、該白色固体を35℃に設定された真空オーブン内に2時間置き、74gの白色の式I-2に示されるイソシアヌレート系相溶化剤を得た。
【0040】
【0041】
製造例3 イソシアヌレート系相溶化剤
三つ口フラスコに攪拌装置及びディーン・スターク装置を設置した。26.2gのイソシアヌル酸トリス(2-ヒドロキシエチル)、46.1gの2-エチルヘキサン酸、500gのトルエン及び1gのp-トルエンスルホン酸を三つ口フラスコに添加し、還流温度110℃~120℃に加熱し、該還流温度で6時間反応させ、水が生じなくなった時に反応を終えた。
【0042】
そして、減圧真空環境でトルエン及び残りの未反応原料を除去し、55.6gの無色ゲル状の式I-3に示されるイソシアヌレート系相溶化剤を得た。
【0043】
【0044】
実施例1 スチレン共重合体含有組成物及びその成型品
25重量部のアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(台湾GARND PACIFIC PETROCHEMICAL CORPORATION社から購入、品名:60P)、75重量部のアクリロニトリル-スチレン共重合体(台湾GARND PACIFIC PETROCHEMICAL CORPORATION社から購入、品名:D20)、0.1重量部の製造例1の式I-1のイソシアヌレート系相溶化剤及び添加剤組成成分を25℃で均一に混合した。
【0045】
この添加剤組成成分は、2重量部のN,N’-エチレンビスオクタデカンアミド、0.1重量部のペンタエリトリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート] (品名:1010、下記の表1において1010と略称する)、0.1重量部の亜りん酸トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル) (品名:168、下記の表1において168と略称する)を含む。
【0046】
2軸押出機(twin screw extruder、台湾SINO-ALLOY MACHINERY INC.社、型番:試験機PSM20A)を用いて、押出処理を行い、押出物を形成した。該押出処理の温度は190℃~230℃であり、スクリューの回転速度は200回転/分であり、投入速度は6回転/分である。
【0047】
そして、該押出物に対して、冷却処理、風乾処理、造粒(granulation)処理及び乾燥処理を行い、スチレン共重合体含有組成物を得た。
【0048】
竪型射出成形機(vertical injection mo(u)lding machine)を用いて、210℃で該スチレン共重合体含有組成物に対して射出処理を行い、24時間置き、寸法が64mm×12.7mm×10.2mmの成型品を得た。
【0049】
実施例2~8
実施例2~8のスチレン共重合体含有組成物及びその成型品は、表1に示される各成分の使用量が実施例1と相異する以外、実施例1と類似する方法で製造した。
【0050】
比較例1
25重量部のアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(台湾GARND PACIFIC PETROCHEMICAL CORPORATION社、品名:60P)、75重量部のアクリロニトリル-スチレン共重合体(台湾GARND PACIFIC PETROCHEMICAL CORPORATION社、品名:D20)及び添加剤組成成分を25℃で均一に混合した。
【0051】
添加剤組成成分は、2重量部のN,N’-エチレンビスオクタデカンアミド、0.1重量部のペンタエリトリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート] (品名:1010)、0.1重量部の亜りん酸トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル) (品名:168)を含む。
【0052】
2軸押出機(台湾SINO-ALLOY MACHINERY INC.社、型番:試験機PSM20A)を用いて、押出処理を行い、押出物を形成した。該押出処理の温度は190℃~230℃であり、スクリューの回転速度は200回転/分であり、投入速度は6回転/分である。
【0053】
そして、該押出物に対して、冷却処理、風乾処理、造粒処理及び乾燥処理を行い、スチレン共重合体含有組成物を得た。
【0054】
竪型射出成形機を用いて、210℃で該スチレン共重合体含有組成物に対して射出処理を行い、24時間置き、寸法が64mm×12.7mm×10.2mmの成型品を得た。
【0055】
比較例2~3
比較例2~3のスチレン共重合体含有組成物及びその成型品は、表1に示される各成分の使用量が比較例1と相異する以外、比較例1と類似する方法で製造した。
【0056】
評価項目
耐衝撃強度:各実施例及び比較例それぞれ3つずつの測定サンプルを製造した。ASTM D256(2004年バージョン)アイゾット衝撃試験に基づいて、耐衝撃強度測定装置[振り子衝撃試験機(Pendulum Impact Tester、台湾GOTECH社、型番:GT-7045-HML)及びV-ノッチ・サンプリング機(V-Notch Sampling Machine、台湾GOTECH社、型番:GT-7016-A3)を含む]を用いて、23℃の条件で各実施例及び比較例の3つの測定サンプルに対して、耐衝撃強度測定を行い、耐衝撃強度の平均値を得た。
【0057】
各測定サンプルは、各実施例及び比較例の成型品にノッチを形成することにより得た。
【0058】
【0059】
表1のデータにより、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体の使用量及びアクリロニトリル-スチレン共重合体の使用量が同じである実施例及び比較例を比較すると、実施例1、2、5~8の耐衝撃強度が比較例1の耐衝撃強度より高く、実施例3の耐衝撃強度が比較例2の耐衝撃強度より高く、実施例4の耐衝撃強度が比較例3の耐衝撃強度より高いことがわかる。
即ち、式Iに示されているイソシアヌレート系相溶化剤を含むスチレン共重合体含有組成物による成型品の耐衝撃強度は、式Iに示されているイソシアヌレート系相溶化剤を含まないスチレン共重合体含有組成物による成型品の耐衝撃強度より高いことがわかる。
従って、式1に示されているイソシアヌレート系相溶化剤を含むことにより、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体とアクリロニトリル-スチレン共重合体との間の相溶性が確実に増えるので、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体とアクリロニトリル-スチレン共重合体とをより均一に混合できて、成型品の耐衝撃強度が従来より高くなる。
以上、本発明の実施形態及び変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明のスチレン共重合体含有組成物は、特に耐衝撃強度が必要される成型品の製造に好適である。