(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077006
(43)【公開日】2022-05-20
(54)【発明の名称】導光板及び光源装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20220513BHJP
G02B 6/00 20060101ALI20220513BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220513BHJP
【FI】
F21S2/00 433
F21S2/00 441
G02B6/00 331
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021179462
(22)【出願日】2021-11-02
(31)【優先権主張番号】109139190
(32)【優先日】2020-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】517364444
【氏名又は名称】誠屏科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】廖 俊謙
(72)【発明者】
【氏名】李 信宏
(72)【発明者】
【氏名】劉 勁谷
【テーマコード(参考)】
2H038
3K244
【Fターム(参考)】
2H038AA55
2H038BA06
3K244AA01
3K244AA05
3K244AA06
3K244BA08
3K244BA20
3K244BA23
3K244BA48
3K244CA03
3K244DA01
3K244DA19
3K244EA02
3K244EA13
3K244EC03
3K244EC27
3K244EC28
3K244EC29
3K244FA03
(57)【要約】
【課題】導光板及び光源装置を提供する。
【解決手段】導光板は、複数の光線を導き、光入射面及び第1の表面を有する。第1の表面は光入射面に接続される。導光板は、第1の表面に第1の領域及び第2の領域を有する。第1の領域は、第2の領域よりも光入射面に近い。第1の領域には複数の第1の微細構造が設けられる。第1の微細構造のそれぞれは、第1の曲率を有し、第1の稜線を有する三日月形の微細構造であり、第1の曲率は第1の稜線の曲率である。第2の領域には複数の第2の微細構造が設けられる。第2の微細構造のそれぞれは、第2の曲率を有し、複数の第1の曲率の最大値は、複数の第2の曲率の最大値よりも大きい。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光線を導く導光板であって、
前記導光板は、光入射面及び第1の表面を有し、前記第1の表面は前記光入射面に接続され、前記導光板は、前記第1の表面に第1の領域及び第2の領域を有し、前記第1の領域は、前記第2の領域よりも前記光入射面に近く、
前記第1の領域には複数の第1の微細構造が設けられ、前記第1の微細構造のそれぞれは第1の曲率を有し、前記第1の微細構造は、第1の稜線を有する三日月形の微細構造であり、前記第1の曲率は前記第1の稜線の曲率であり、
前記第2の領域には複数の第2の微細構造が設けられ、前記第2の微細構造のそれぞれは第2の曲率を有し、前記複数の第1の曲率の最大値は、前記複数の第2の曲率の最大値よりも大きい、導光板。
【請求項2】
前記第1の微細構造のそれぞれは、第1の光学面及び第3の光学面を有し、前記第1の光学面は前記光入射面に対向し、前記第3の光学面は前記光入射面とは反対側に対向し、前記第1の微細構造のそれぞれの前記第1の光学面と前記第3の光学面とは互いに接続して前記第1の稜線を形成する、請求項1に記載の導光板。
【請求項3】
前記複数の第1の微細構造の前記複数の第1の曲率は、前記光入射面に近い側から前記光入射面から離れる側に向かって徐々に減少する、請求項1に記載の導光板。
【請求項4】
前記第2の微細構造のそれぞれは三日月形の微細構造であり、第2の光学面及び第4の光学面を有し、前記第2の光学面は前記光入射面に対向し、前記第4の光学面は前記光入射面とは反対側に対向し、前記第2の微細構造のそれぞれの前記第2の光学面と前記第4の光学面とは互いに接続して第2の稜線を形成し、前記第2の曲率は前記第2の稜線の曲率であり、前記複数の第2の微細構造の前記複数の第2の曲率は、前記光入射面に近い側から前記光入射面から離れる側に向かって徐々に減少する、請求項3に記載の導光板。
【請求項5】
前記第1の曲率は固定値である、請求項1に記載の導光板。
【請求項6】
前記導光板は第1の側面をさらに有し、前記第1の側面は前記光入射面に対向し、前記第1の表面は前記光入射面及び前記第1の側面に接続され、前記導光板は前記第1の表面に中心線を有し、前記光入射面と前記中心線との間の距離は、前記第1の側面と前記中心線との間の距離に等しく、前記導光板の前記第1の表面は、前記光入射面と前記中心線との間に前記第1の領域を形成し、前記導光板の前記第1の表面は、前記第1の側面と前記中心線との間に前記第2の領域を形成し、前記第2の微細構造のそれぞれは棒状の微細構造であり、前記第2の曲率はゼロであり、前記第1の領域には複数の前記第2の微細構造がさらに設けられ、前記第1の領域における前記第2の微細構造の数の比率は、前記第1の領域における前記第1の微細構造の数の比率よりも小さく、前記第2の領域には複数の前記第1の微細構造がさらに設けられ、前記第2の領域における前記第2の微細構造の数の比率は、前記第2の領域における前記第1の微細構造の数の比率よりも大きい、請求項5に記載の導光板。
【請求項7】
前記複数の光線は、前記光入射面から前記導光板に入り、発光角に沿って延在して前記第1の表面に複数の照明領域をそれぞれ形成し、前記照明領域のそれぞれは第1のサブ照明領域及び第2のサブ照明領域を含み、前記第1のサブ照明領域は、各前記照明領域の他の前記照明領域と重ならない領域であり、前記第2のサブ照明領域は、隣接する前記照明領域の互いに重なる領域であり、前記第1のサブ照明領域は前記第1の領域であり、前記第2のサブ照明領域は前記第2の領域である、請求項5に記載の導光板。
【請求項8】
前記第2の微細構造のそれぞれは棒状の微細構造であり、前記第2の曲率はゼロであり、前記第1のサブ照明領域には複数の前記第2の微細構造がさらに設けられる、請求項7に記載の導光板。
【請求項9】
前記第2のサブ照明領域には複数の前記第1の微細構造がさらに設けられ、前記第2のサブ照明領域における前記第2の微細構造の数の比率は、前記第2のサブ照明領域における前記第1の微細構造の数の比率よりも大きい、請求項7に記載の導光板。
【請求項10】
前記第1の微細構造は前記第1のサブ照明領域にのみ設けられる、請求項7に記載の導光板。
【請求項11】
前記第1の微細構造及び前記第2の微細構造は前記第1の表面に凹む、請求項1に記載の導光板。
【請求項12】
複数の光線を提供する光源と、
前記光線を導く導光板と、を含む光源装置であって、
前記導光板は、光入射面及び第1の表面を有し、前記第1の表面は前記光入射面に接続され、前記導光板は、前記第1の表面に第1の領域及び第2の領域を有し、前記第1の領域は、前記第2の領域よりも前記光入射面に近く、
前記第1の領域には複数の第1の微細構造が設けられ、前記第1の微細構造のそれぞれは第1の曲率を有し、前記第1の微細構造は、第1の稜線を有する三日月形の微細構造であり、前記第1の曲率は前記第1の稜線の曲率であり、
前記第2の領域には複数の第2の微細構造が設けられ、前記第2の微細構造のそれぞれは第2の曲率を有し、前記複数の第1の曲率の最大値は、前記複数の第2の曲率の最大値よりも大きく、前記光線は、前記第1の微細構造及び前記第2の微細構造により前記導光板を離れた後に所定のパターンを現す、光源装置。
【請求項13】
前記光源は複数の発光素子を含み、前記光線は光軸方向を有し、隣接する前記発光素子の間の中点位置から前記光軸方向に平行な方向に沿って延在する延在線は、各前記発光素子の照明作用領域を区画する、請求項12に記載の光源装置。
【請求項14】
前記第1の微細構造のそれぞれは、第1の光学面及び第3の光学面を有し、前記第1の光学面は前記光入射面に対向し、前記第3の光学面は前記光入射面とは反対側に対向し、前記第1の微細構造のそれぞれの前記第1の光学面と前記第3の光学面とは互いに接続して前記第1の稜線を形成する、請求項12に記載の光源装置。
【請求項15】
前記複数の第1の微細構造の前記複数の第1の曲率は、前記光入射面に近い側から前記光入射面から離れる側に向かって徐々に減少する、請求項12に記載の光源装置。
【請求項16】
前記第2の微細構造のそれぞれは三日月形の微細構造であり、第2の光学面及び第4の光学面を有し、前記第2の光学面は前記光入射面に対向し、前記第4の光学面は前記光入射面とは反対側に対向し、前記第2の微細構造のそれぞれの前記第2の光学面と前記第4の光学面とは互いに接続して第2の稜線を形成し、前記第2の曲率は前記第2の稜線の曲率であり、前記複数の第2の微細構造の前記複数の第2の曲率は、前記光入射面に近い側から前記光入射面から離れる側に向かって徐々に減少する、請求項15に記載の光源装置。
【請求項17】
前記第1の曲率は固定値である、請求項12に記載の光源装置。
【請求項18】
前記導光板は第1の側面をさらに有し、前記第1の側面は前記光入射面に対向し、前記第1の表面は前記光入射面及び前記第1の側面に接続され、前記導光板は前記第1の表面に中心線を有し、前記光入射面と前記中心線との間の距離は、前記第1の側面と前記中心線との間の距離に等しく、前記導光板の前記第1の表面は、前記光入射面と前記中心線との間に前記第1の領域を形成し、前記導光板の前記第1の表面は、前記第1の側面と前記中心線との間に前記第2の領域を形成し、前記第2の微細構造のそれぞれは棒状の微細構造であり、前記第2の曲率はゼロであり、前記第1の領域には複数の前記第2の微細構造がさらに設けられ、前記第1の領域における前記第2の微細構造の数の比率は、前記第1の領域における前記第1の微細構造の数の比率よりも小さく、前記第2の領域には複数の前記第1の微細構造がさらに設けられ、前記第2の領域における前記第2の微細構造の数の比率は、前記第2の領域における前記第1の微細構造の数の比率よりも大きい、請求項17に記載の光源装置。
【請求項19】
前記複数の光線は、前記光入射面から前記導光板に入り、発光角に沿って延在して前記第1の表面に複数の照明領域をそれぞれ形成し、前記照明領域のそれぞれは第1のサブ照明領域及び第2のサブ照明領域を含み、前記第1のサブ照明領域は、各前記照明領域の他の前記照明領域と重ならない領域であり、前記第2のサブ照明領域は、隣接する前記照明領域の互いに重なる領域であり、前記第1のサブ照明領域は前記第1の領域であり、前記第2のサブ照明領域は前記第2の領域である、請求項17に記載の光源装置。
【請求項20】
前記第2の微細構造のそれぞれは棒状の微細構造であり、前記第2の曲率はゼロであり、前記第1のサブ照明領域には複数の前記第2の微細構造がさらに設けられる、請求項19に記載の光源装置。
【請求項21】
前記第2のサブ照明領域には複数の前記第1の微細構造がさらに設けられ、前記第2のサブ照明領域における前記第2の微細構造の数の比率は、前記第2のサブ照明領域における前記第1の微細構造の数の比率よりも大きい、請求項19に記載の光源装置。
【請求項22】
前記第1の微細構造は前記第1のサブ照明領域にのみ設けられる、請求項19に記載の光源装置。
【請求項23】
前記第1の微細構造及び前記第2の微細構造は前記第1の表面に凹む、請求項12に記載の光源装置。
【請求項24】
前記複数の発光素子にそれぞれ対応して設けられる複数の集光レンズ、をさらに含む、請求項12に記載の光源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学素子及び光学装置に関し、特に導光板及び光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の光源装置は、主にサイドライト式光源装置と直下式光源装置に分けられてもよい。サイドライト式光源装置は、導光板を用いて、導光板の光入射側面に配置された光源からの光線を導光板の光出射に導き、面光源を形成する。一般的には、パターン化された照明効果を有する照明装置を形成するために、導光板の表面に特定のパターンを表示するための光学的微細構造を形成してもよい。
【0003】
しかし、光源装置に使用される光源は、複数の点光源(例えばLED)であるため、光学的微細構造は、直線形の棒状の微細構造であり、直線形の棒状の微細構造は垂直方向の入射光のみを反射するため、光源からの光は光学的微細構造により反射された後にも高い方向性を有する。このため、点光源間の距離によりホットスポット(Hot‐spot)現象が発生しやすく、照明パターンの画像品質に影響を与えてしまう。
【0004】
一方、照明装置の局所調光を行う場合、即ち、異なる点光源の輝度を制御することによって導光板の表面上の異なる領域の輝度差を制御する場合でも、直線形の棒状の微細構造が垂直方向の入射光のみを反射するため、導光板の表面により多くの直線形の棒状の微細構造が設けられるとき、導光板の表面上の異なる領域の輝度による差異がより明らかになる。従って、直線形の棒状の微細構造は、照明装置の局所調光(Local Dimming)の能力を向上させることができる。従って、照明装置の局所調光(Local Dimming)の能力と照明パターンの画像品質とを両立することは、実際には、関連する技術者が考えて解決する必要がある問題である。
【0005】
段落「背景技術」の内容は本発明の内容の理解を補助するためのものであり、「背景技術」段落に記載される内容は、当技術分野の常用知識を持っている者が把握していること以外の従来技術も含むことができる。「背景技術」段落に記載される内容について、「背景技術」の内容又は本発明の一個又は複数個の実施例が解決しようとする問題を代表するものは、本発明の出願前に当技術分野の常用知識を持っている者が既に把握又は承知しているものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、光源装置の局所調光の能力を向上させ、ホットスポット現象を低減させることができる導光板を提供する。
【0007】
本発明は、良好な局所調光の能力を有し、異なる光学パターンを明確に切り替えて表示することができる光源装置を提供する。
【0008】
本発明の他の目的及び利点は、本発明に開示されている技術的特徴からさらに明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的の一つ、一部若しくは全部、又は他の目的を達成するため、本発明の実施例は、複数の光線を導く導光板であって、前記導光板は、光入射面及び第1の表面を有し、前記第1の表面は前記光入射面に接続され、前記導光板は、前記第1の表面に第1の領域及び第2の領域を有し、前記第1の領域は、前記第2の領域よりも前記光入射面に近く、前記第1の領域には複数の第1の微細構造が設けられ、前記第1の微細構造のそれぞれは第1の曲率を有し、前記第1の微細構造は、第1の稜線を有する三日月形の微細構造であり、前記第1の曲率は前記第1の稜線の曲率であり、前記第2の領域には複数の第2の微細構造が設けられ、前記第2の微細構造のそれぞれは第2の曲率を有し、前記複数の第1の曲率の最大値は、前記複数の第2の曲率の最大値よりも大きい、導光板を提供する。
【0010】
上記の目的の一つ、一部若しくは全部、又は他の目的を達成するため、本発明の実施例は、複数の光線を提供する光源と、上記の導光板と、を含む光源装置であって、前記光線は、前記第1の微細構造及び前記第2の微細構造により前記導光板を離れた後に所定のパターンを現す、光源装置を提供する。
【0011】
本発明の1つの実施例では、前記光源は複数の発光素子を含み、前記光線は光軸方向を有し、隣接する前記発光素子の間の中点位置から前記光軸方向に平行な方向に沿って延在する延在線は、各前記発光素子の照明作用領域を区画する。
【0012】
本発明の1つの実施例では、前記第1の微細構造のそれぞれは、第1の光学面及び第3の光学面を有し、前記第1の光学面は前記光入射面に対向し、前記第3の光学面は前記光入射面とは反対側に対向し、前記第1の微細構造のそれぞれの前記第1の光学面と前記第3の光学面とは互いに接続して前記第1の稜線を形成する。
【0013】
本発明の1つの実施例では、前記複数の第1の微細構造の前記複数の第1の曲率は、前記光入射面に近い側から前記光入射面から離れる側に向かって徐々に減少する。
【0014】
本発明の1つの実施例では、前記第2の微細構造のそれぞれは三日月形の微細構造であり、第2の光学面及び第4の光学面を有し、前記第2の光学面は前記光入射面に対向し、前記第4の光学面は前記光入射面とは反対側に対向し、前記第2の微細構造のそれぞれの前記第2の光学面と前記第4の光学面とは互いに接続して第2の稜線を形成し、前記第2の曲率は前記第2の稜線の曲率であり、前記複数の第2の微細構造の前記複数の第2の曲率は、前記光入射面に近い側から前記光入射面から離れる側に向かって徐々に減少する。
【0015】
本発明の1つの実施例では、前記第1の曲率は固定値である。
【0016】
本発明の1つの実施例では、前記導光板は第1の側面をさらに有し、前記第1の側面は前記光入射面に対向し、前記第1の表面は前記光入射面及び前記第1の側面に接続され、前記導光板は前記第1の表面に中心線を有し、前記光入射面と前記中心線との間の距離は、前記第1の側面と前記中心線との間の距離に等しく、前記導光板の前記第1の表面は、前記光入射面と前記中心線との間に前記第1の領域を形成し、前記導光板の前記第1の表面は、前記第1の側面と前記中心線との間に前記第2の領域を形成し、前記第2の微細構造のそれぞれは棒状の微細構造であり、前記第2の曲率はゼロであり、前記第1の領域には複数の前記第2の微細構造がさらに設けられ、前記第1の領域における前記第2の微細構造の数の比率は、前記第1の領域における前記第1の微細構造の数の比率よりも小さく、前記第2の領域には複数の前記第1の微細構造がさらに設けられ、前記第2の領域における前記第2の微細構造の数の比率は、前記第2の領域における前記第1の微細構造の数の比率よりも大きい。
【0017】
本発明の1つの実施例では、前記複数の光線は、前記光入射面から前記導光板に入り、発光角に沿って延在して前記第1の表面に複数の照明領域をそれぞれ形成し、前記照明領域のそれぞれは第1のサブ照明領域及び第2のサブ照明領域を含み、前記第1のサブ照明領域は、各前記照明領域の他の前記照明領域と重ならない領域であり、前記第2のサブ照明領域は、隣接する前記照明領域の互いに重なる領域であり、前記第1のサブ照明領域は前記第1の領域であり、前記第2のサブ照明領域は前記第2の領域である。
【0018】
本発明の1つの実施例では、前記第2の微細構造のそれぞれは棒状の微細構造であり、前記第2の曲率はゼロであり、前記第1のサブ照明領域には複数の前記第2の微細構造がさらに設けられる。
【0019】
本発明の1つの実施例では、前記第2のサブ照明領域には複数の前記第1の微細構造がさらに設けられ、前記第2のサブ照明領域における前記第2の微細構造の数の比率は、前記第2のサブ照明領域における前記第1の微細構造の数の比率よりも大きい。
【0020】
本発明の1つの実施例では、前記第1の微細構造は前記第1のサブ照明領域にのみ設けられる。
【0021】
本発明の1つの実施例では、前記第1の微細構造及び前記第2の微細構造は前記第1の表面に凹む。
【0022】
本発明の1つの実施例では、前記複数の発光素子にそれぞれ対応して設けられる複数の集光レンズ、をさらに含む。
【発明の効果】
【0023】
上述したように、本発明の実施例は、少なくとも以下の1つの利点又は効果を有する。本発明の実施例では、光入射側に近い第1の微細構造は、三日月形の微細構造であるため、より広い角度範囲の光線を反射することができるため、ホットスポット現象を効果的に排除することができる。一方、本実施例では、光入射側から離れる第2の微細構造は、曲率が比較的に小さい三日月形の微細構造、又は曲率がゼロに等しい棒状の微細構造であるため、それにより反射された入射光が垂直方向近傍からの入射光のみに限られる。これによって、各発光素子の照明作用領域に位置する第2の微細構造は、隣接する照明作用領域からの光線を反射しないため、光源装置の局所調光の能力を向上させることができる。これによって、第1の微細構造及び第2の微細構造の構成により、導光板及び光源装置は、局所調光(Local Dimming)の能力を実現し、照明パターンの画像品質を維持することができる。
【0024】
本発明の上記の特徴及び利点をより明確に分かるように、以下は図面を参照しながら実施例を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の1つの実施例に係る光源装置の構成の概略図である。
【
図2A】
図1の光源装置の構成の一部の概略図である。
【
図2C】
図2Aの光源装置の輝度シミュレーションの概略図である。
【
図2D】本発明の比較例に係る光源装置の輝度シミュレーションの概略図である。
【
図3】本発明の他の異なる実施例に係る光源装置の構成の一部の概略図である。
【
図4】本発明の他の異なる実施例に係る光源装置の構成の一部の概略図である。
【
図5】本発明の他の異なる実施例に係る光源装置の構成の一部の概略図である。
【
図6】本発明の他の異なる実施例に係る光源装置の構成の一部の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の上記又は他の技術的内容、特徴及び効果は、以下の図面を参照しながら、好適な実施形態の詳細な説明に示されるように、明らかである。以下実施形態に言及される「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」等の方向の用語は、単なる図面を参照する際に、単なる方向を参考する説明用の用語であり、本発明は方向の用語に示されるものに限定されない。
【0027】
図1は本発明の1つの実施例に係る光源装置の構成の概略図である。
図1に示すように、本実施例に係る光源装置200は、導光板100、第1の光源210、及び第2の光源220を含む。例えば、本実施例では、第1の光源210及び第2の光源220は、複数の発光素子LEを含むライトバーであってもよく、複数の光線を提供するために用いられる。ここで、発光素子LEは、例えば、発光ダイオード(light emitting diode:LED)素子又は他のタイプの発光素子である。例えば、本実施例では、導光板100は、光線を導くために用いられ、導光板100は、第1のパターンを表示するための複数の微細構造(図示せず)、及び第2のパターンを表示するための複数の微細構造(図示せず)を含む。また、本実施例では、第1のパターンを表示するための微細構造は、第1の方向D1に沿って延在し、第2のパターンを表示するための微細構造は、第2の方向D2に沿って延在し、導光板100の法線方向は、第3の方向D3として定義される。このように、光源装置200は、第1の光源210をオン状態に切り替え、第2の光源220をオフ状態に切り替える場合、光源装置200が第1のパターンを表示する。光源装置200は、第2の光源220をオン状態に切り替え、第1の光源210をオフ状態に切り替える場合、光源装置200が第2のパターンを表示する。
【0028】
より詳細には、
図1に示すように、導光板100は、第1の光入射面SI1、第2の光入射面SI2、及び第1の表面S1を有する。ここで、第1の光入射面SI1は、第2の光入射面SI2に隣接し、第1の表面S1は、第1の光入射面SI1及び第2の光入射面SI2に接続されている。第1のパターンを表示するための複数の微細構造及び第2のパターンを表示するための複数の微細構造は全て第1の表面S1に位置する。例えば、本実施例では、第1の表面S1は、例えば導光板100の下面である。言い換えれば、
図2Aに示すように、本実施例では、第1のパターンを表示するための複数の微細構造及び第2のパターンを表示するための複数の微細構造は全て導光板100の下面に位置する。なお、本発明はこれに限定されない。他の実施形態では、第1の表面S1は、導光板100の上面であってもよく、即ち、第1のパターンを表示するための複数の微細構造及び第2のパターンを表示するための複数の微細構造は、導光板100の上面に位置してもよい。
【0029】
以下は、
図2A~
図2Bを参照しながら、光源装置200が第1のパターンを表示する場合にその局所調光能力を達成するための導光板100の構造をさらに説明する。なお、第1のパターンを表示するための微細構造と第2のパターンを表示するための微細構造とは、導光板100の第1の表面S1に設けられる延在方向が異なるが、第1のパターンを表示するための微細構造と第2のパターンを表示するための微細構造について、光学設計上の制限範囲が同一であると見なされてもよい。従って、説明の便宜上、以下は、光源装置200が第1のパターンを表示する場合に第1のパターンを表示するための微細構造の配置方式のみを説明する。なお、当業者は、同様な効果を達成するために、その配置方式を参照して、第2のパターンを表示するための微細構造を同様に配置してもよいが、以下はその説明を省略する。
【0030】
図2Aは
図1の光源装置の構成の一部の概略図である。より具体的には、
図2Aは、導光板100(第1の表面S1が見える視角で示される)及び光源となる第1の光源210を示している。
図2Bは
図2Aの微細構造の構成の概略図である。
図2Aに示すように、第1の光源210の複数の発光素子LEにより発せられる光線は光軸方向Oを有し、隣接する発光素子LEの間の中点位置から光軸方向Oに平行な方向に沿って延在する延在線Eは、各発光素子LEの照明作用領域RILを区画する。導光板100は、第1の表面S1に第1の領域R110及び第2の領域R120を有し、第1の領域R110は、第2の領域R120よりも第1の光入射面SI1に近い。より具体的には、本実施例では、導光板100は、第1の側面SS1をさらに有し、第1の側面SS1は、第1の光入射面SI1に対向し、第1の表面S1は、第1の光入射面SI1及び第1の側面SS1に接続される。また、導光板100は、第1の表面S1に中心線Mを有し、第1の光入射面SI1と中心線Mとの間の距離は、第1の側面SS1と中心線Mとの間の距離に等しい。導光板100の第1の表面S1は、第1の光入射面SI1と中心線Mとの間に第1の領域R110を形成し、導光板100の第1の表面S1は、第1の側面SS1と中心線Mとの間に第2の領域R120を形成する。
【0031】
具体的には、本実施例では、導光板100は、第1の領域R110に複数の第1の微細構造110が設けられ、各第1の微細構造110は第1の曲率を有する。第2の領域R120には、複数の第2の微細構造120が設けられ、各第2の微細構造120は第2の曲率を有する。具体的には、第1の微細構造110は、第1の稜線SR1を有する三日月形の微細構造であり、第1の曲率は第1の稜線SR1の曲率である。例えば、第1の稜線SR1は円弧線である。各第1の微細構造110は、第1の光学面OS1及び第3の光学面OS3を有し、第1の光学面OS1は第1の光入射面SI1に対向し、第3の光学面OS3は第1の光入射面SI1とは反対側に対向し、各第1の微細構造110の第1の光学面OS1と第3の光学面OS3とは互いに接続して第1の稜線SR1を形成する。複数の第1の微細構造110の複数の第1の曲率は、第1の光入射面SI1に近い側から第1の光入射面SI1から離れる側に向かって徐々に減少する。
【0032】
一方、第2の微細構造120も第2の稜線SR2を有する三日月形の微細構造であり、第2の曲率は、第2の稜線SR2の曲率である。第2の稜線SR2は円弧線である。各第2の微細構造120は、第2の光学面OS2及び第4の光学面OS4を有し、第2の光学面OS2は第1の光入射面SI1に対向し、第4の光学面OS4は第1の光入射面SI1とは反対側に対向する。各第2の微細構造120の第2の光学面OS2と第4の光学面OS4とは互いに接続して第2の稜線SR2を形成する。複数の第2の微細構造120の複数の第2の曲率は、第1の光入射面SI1に近い側から第1の光入射面SI1から離れる側に向かって徐々に減少する。
【0033】
また、本実施例では、複数の第1の曲率の最大値は、複数の第2の曲率の最大値よりも大きい。ここで、曲率の大きさは、稜線の点を通過する曲率半径の逆数である。言い換えれば、第1の稜線SR1又は第2の稜線SR2の曲率が小さく、ゼロに接近するほど、第1の稜線SR1又は第2の稜線SR2が直線に近くなる。逆に、第1の稜線SR1又は第2の稜線SR2の曲率が大きくなるほど、その縁部が円弧形状に近くなり、これを使用してより広い角度範囲の光線を反射することができる。第1の微細構造110及び第2の微細構造120は、例えば、導光板100の第1の表面S1に凹むものであるが、本発明はこれに限定されない。一方、光線は、第1の微細構造110及び第2の微細構造120により導光板100を離れた後に所定のパターン(例えば第1のパターン)を現す。具体的には、これらの第1の微細構造110及びこれらの第2の微細構造120が第1のパターンを表示するための微細構造に配列されることで、これらの第1の微細構造110及びこれらの第2の微細構造120を通過する光線が第1のパターンを現し、第1のパターンを現す光が第1の微細構造110の第1の光学面OS1及び第2の微細構造120の第2の光学面OS2から出射する。
【0034】
このように、本実施例では、光入射側に近い第1の微細構造110は、曲率が比較的に大きい三日月形の微細構造であり、光入射側に近いほど曲率が大きくなるため、より広い角度範囲の光線を反射することができ、ホットスポット現象を効果的に排除することができる。一方、本実施例では、光入射側から離れる第2の微細構造120は、曲率が比較的に小さい三日月形の微細構造であり、光入射側から離れるほど、曲率が小さくなり、光学的動作が棒状の微細構造に近くなるため、それにより反射された入射光が垂直方向近傍からの入射光のみに限られる。これによって、各発光素子LEの照明作用領域RILに位置する第2の微細構造120は、隣接する照明作用領域RILからの光線を反射しないため、光源装置200の局所調光の能力を向上させることができる。また、光入射側に近い場合、隣接する照明作用領域RILに対応する発光素子LEにより発せられる光線がその照明作用領域RILの外側に発散しないため、光入射側に近い第1の微細構造110が比較的に大きい曲率を有する三日月形の微細構造である場合であっても、光源装置200の局所調光能力に影響を及ぼさない。
【0035】
これによって、第1の微細構造110及び第2の微細構造120の構成により、光源装置200は、局所調光(Local Dimming)の能力を実現し、照明パターンの画像品質を維持することができる。より具体的には、
図2Cは
図2Aの光源装置200の輝度シミュレーションの概略図である。
図2Cに示すように、光源装置200の発光素子LEが点灯する場合、導光板における光入射側から離れる曲率が比較的に小さい三日月形の微細構造により、隣接する照明作用領域RILからの光線を反射する確率を低減させ、導光板の光入射側から離れる領域では、隣接する発光素子LEにより提供される光線の重なり合う領域を低減させることができるため、局所調光の効果を向上させることができる。これに対して、
図2Dは比較例に係る光源装置の輝度シミュレーションの概略図である。この比較例に係る光源装置は、固定の曲率を有する三日月形の微細構造のみが配置され、該三日月形の微細構造は、発光素子LEにより提供される光線を反射する。ここで、比較例で使用される微細構造の曲率は、
図2Aの光源装置200における導光板の光入射側に最も近い微細構造の曲率、即ち、複数の第1の微細構造110の複数の第1の曲率のうちの最大の曲率である。
図2Dに示すように、
図2Dの光源装置の発光素子LEが点灯する場合、使用される固定の曲率を有する三日月形の微細構造がより広い角度範囲の光線を反射することができるため、導光板の光入射側から離れる領域の局所調光効果は、
図2Cの場合に比べて顕著ではない。
【0036】
なお、上記の実施例では、第1の微細構造110及び第2の微細構造120が何れも三日月形の微細構造であることを一例にしているが、本発明はこれに限定されない。他の実施例では、第2の微細構造120は、棒状の微細構造であってもよい。以下は、
図3及び
図4を参照しながらさらに説明する。
【0037】
図3は本発明の他の異なる実施例に係る光源装置の構成の一部の概略図である。
図3に示すように、本実施例に係る導光板300及び光源装置400は、
図2Aの導光板100及び光源装置200と同様であり、両者の差異は以下の通りである。本実施例では、第1の微細構造310は、三日月形の微細構造であり、第2の微細構造320は、棒状の微細構造であり、第1の曲率及び第2の曲率は、固定値である。言い換えれば、本実施例では、第1の曲率はゼロよりも大きく、第2の曲率はゼロである。さらに、第1の領域R110には複数の第2の微細構造320がさらに設けられ、第2の領域R120には複数の第1の微細構造310がさらに設けられてもよい。また、第1の領域R110における第2の微細構造320の数の比率は、第1の領域R110における第1の微細構造310の数の比率よりも小さく、第2の領域R120における第2の微細構造320の数の比率は、第2の領域R120における第1の微細構造310の数の比率よりも大きい。
【0038】
このように、本実施例では、光入射側に近い第1の領域R110における第1の微細構造310の数の比率が第2の微細構造320の数の比率よりも大きいため、第1の領域R110における微細構造の殆どはより広い角度範囲の光線を反射することができ、ホットスポット現象を効果的に排除することができる。一方、本実施例では、光入射側から離れる第2の領域R120における第2の微細構造320の数の比率が第1の微細構造310の数の比率よりも大きいため、第2の領域R120に入る入射光の大部分が依然として第2の微細構造320により反射され、第2の微細構造320が垂直方向近傍からの入射光のみを反射する。これによって、各発光素子LEの照明作用領域RILに位置する微細構造は、隣接する照明作用領域RILからの光線を反射しておらず、光源装置200の局所調光能力を向上させることができる。これによって、第1の微細構造310及び第2の微細構造320の構成により、導光板300及び光源装置400は、局所調光能力を実現し、照明パターンの画像品質を維持し、上記の導光板100及び光源装置200と同様な効果及び利点を達成することがき、ここでその説明を省略する。
【0039】
図4は本発明の他の異なる実施例に係る光源装置の構成の一部の概略図である。
図4に示すように、本実施例に係る導光板500及び光源装置600は、
図3の導光板300及び光源装置400と同様であり、両者の差異は以下の通りである。本実施例では、光源装置600の第1の領域R510及び第2の領域R520の区画方式は、
図3の光源装置400の第1の領域R110及び第2の領域R120の区画方式とは異なる。本実施例では、複数の光線は、第1の光入射面SI1から導光板100に入り、発光角に沿って延在して第1の表面S1に複数の照明領域ILをそれぞれ形成し、各照明領域ILは第1のサブ照明領域IL1及び第2のサブ照明領域IL2を含む。第1のサブ照明領域IL1は、各照明領域ILの他の前記照明領域ILと重ならない領域であり、第2のサブ照明領域IL2は、隣接する照明領域ILの互いに重なる領域である。第1のサブ照明領域IL1は、第1の領域R510であり、第2のサブ照明領域IL2は、第2の領域R520である。第1の領域R510は、第2の領域R520よりも第1の光入射面SI1に近い。さらに、延在線Eは、第2のサブ照明領域IL2における第1の光入射面SI1に最も近い側の端点を通過する。第1のサブ照明領域IL1には複数の第2の微細構造320がさらに設けられているが、光入射側に近くなるほど、第2の微細構造320の数の比率が減少する。
【0040】
このように、第1の領域R510に第1の微細構造310が設けられているため、ホットスポット現象を効果的に排除することができる。一方、本実施例では、第2の領域R520には第2の微細構造320のみが設けられるため、異なる発光素子LEからの入射光が第2の微細構造320のみにより反射され、第2の微細構造320が垂直方向近傍からの入射光のみを反射する。これによって、各発光素子LEの照明作用領域RILに位置する微細構造は、隣接する照明作用領域RILからの光線を反射しておらず、光源装置600の局所調光能力を向上させることができる。これによって、第1の領域R510における第1の微細構造310及び第2の領域R520における第2の微細構造320の構成により、導光板500及び光源装置600は、局所調光能力を実現し、照明パターンの画像品質を維持し、上記の導光板300及び光源装置400と同様な効果及び利点を達成することがき、ここでその説明を省略する。
【0041】
さらに、
図4に示すように、本実施例では、第2のサブ照明領域IL2には第2の微細構造320のみが設けられ、即ち、第1の微細構造310が第1のサブ照明領域IL1にのみ設けられるが、本発明はこれに限定されない。図示されていない他の実施例では、第2のサブ照明領域IL2には複数の前記第1の微細構造310がさらに設けられてもよい。第2のサブ照明領域IL2における第2の微細構造320の数の比率は、第2のサブ照明領域IL2における第1の微細構造310の数の比率よりも大きくてもよい。例えば、第2の微細構造320の数は、第2のサブ照明領域IL2における微細構造の総数の70%~100%を占め、第1の微細構造310の数は、第2のサブ照明領域IL2における微細構造の総数の0%~30%を占める。
【0042】
このように、第2のサブ照明領域IL2における第1の微細構造110の数が上記の比率範囲にある限り、第1の微細構造110が隣接する照明作用領域RILからの光線を反射する可能性を低減させることができる。これによって、第1の微細構造110及び第2の微細構造120の構成により、導光板500及び光源装置600は、局所調光能力を達成し、照明パターンの画像品質を維持し、上記の効果及び利点を達成することができ、ここでその説明を省略する。
【0043】
図5及び
図6は、それぞれ本発明の他の2つの光源装置の構成の一部の概略図である。
図5及び
図6に示すように、本実施例に係る光源装置200A及び200Bは、
図2Aの光源装置200と同様であり、その差異は以下の通りである。
図5及び
図6の実施例では、光源装置200A、200Bは、発光素子LEにそれぞれ対応して設けられ、且つ発光素子LEと第1の領域R110との間に位置する複数の集光レンズCLをさらに含む。より具体的には、集光レンズCLは、独立した素子であり、導光板100とは個別に設けられもよく(
図6参照)、或いは、集光レンズCLと導光板100とは、一体化された光学素子であってもよい(
図5参照)。このように、集光レンズCLの構成により、発光素子LEにより提供される光線の発光角を収束させることができ、光源装置200A、200Bの局所調光能力をさらに向上させることができる。また、第1の微細構造110及び第2の微細構造120の構成により、光源装置200A及び200Bは、局所調光能力を達成し、照明パターンの画像品質を維持し、光源装置200と同様な効果及び利点を達成することができ、ここでその説明を省略する。
【0044】
上述したように、本発明の実施例は、少なくとも以下の1つの利点又は効果を有する。本発明の実施例では、光入射側に近い第1の微細構造は、三日月形の微細構造であるため、より広い角度範囲の光線を反射することができるため、ホットスポット現象を効果的に排除することができる。一方、本実施例では、光入射側から離れる第2の微細構造は、曲率が比較的に小さい三日月形の微細構造、又は曲率がゼロに等しい棒状の微細構造であるため、それにより反射された入射光が垂直方向近傍からの入射光のみに限られる。これによって、各発光素子の照明作用領域に位置する第2の微細構造は、隣接する照明作用領域からの光線を反射しないため、光源装置の局所調光の能力を向上させることができる。これによって、第1の微細構造及び第2の微細構造の構成により、導光板及び光源装置は、局所調光の能力を実現し、照明パターンの画像品質を維持することができる。
【0045】
上記の説明は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明の実施の範囲がこれらに限定されず、本発明の特許請求の範囲及び明細書の内容に基づいて、当業者によって何れの変更及び修飾が可能であり、本発明の保護範囲は特許請求の範囲を基準とする。また、本発明の実施例又は特許請求の範囲は何れも本発明により開示された目的又は利点又は特徴の全てを必ずしも実現する必要はない。また、要約部分と発明の名称は単に特許文献のサーチ作業を補助するためのものであり、本発明の権利範囲を限定するものではない。また、本明細書又は特許請求の範囲における「第1」、「第2」等の用語は単なる素子(element)の名称を命名する或いは異なる実施例又は範囲を区別するためのものであり、部材の数の上限又は下限を限定するものではない。
【符号の説明】
【0046】
100、300、500:導光板
110、310:第1の微細構造
120、320:第2の微細構造
200、200A、200B、400、600:光源装置
210:第1の光源
220:第2の光源
CL:集光レンズ
D1:第1の方向
D2:第2の方向
D3:第3の方向
E:延在線
IL:照明領域
IL1:第1のサブ照明領域
IL2:第2のサブ照明領域
LE:発光素子
M:中心線
O:光軸方向
OS1:第1の光学面
OS2:第2の光学面
OS3:第3の光学面
OS4:第4の光学面
R110、R510:第1の領域
R120、R520:第2の領域
RIL:照明作用領域
S1:第1の表面
SI1:第1の光入射面
SI2:第2の光入射面
SR1:第1の稜線
SR2:第2の稜線
SS1:第1の側面