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特開2022-77237フリップトップとハンドルとを有する蓋及びその蓋を備えた容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077237
(43)【公開日】2022-05-23
(54)【発明の名称】フリップトップとハンドルとを有する蓋及びその蓋を備えた容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 51/24 20060101AFI20220516BHJP
   B65D 47/06 20060101ALI20220516BHJP
【FI】
B65D51/24 300
B65D47/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020188000
(22)【出願日】2020-11-11
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトのアドレス https://note.com/dns_since2000/n/n1ae51c3367b5 掲載日:令和2年8月6日 [刊行物等] ウェブサイトのアドレス: https://www.instagram.com/reiaiwade/ https://www.instagram.com/p/CEWnCbchxIN/?utm_source=ig_web_copy_link 掲載日:令和2年8月26日
(71)【出願人】
【識別番号】520396599
【氏名又は名称】株式会社DNS
(71)【出願人】
【識別番号】000108731
【氏名又は名称】タケヤ化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 智弘
(72)【発明者】
【氏名】岩村 信広
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084BA01
3E084CA01
3E084CB02
3E084DA01
3E084DB12
3E084DB18
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084JA20
(57)【要約】
【課題】フリップトップ及びハンドルの利便性を確保した上で、フリップトップの密閉性能を向上できる蓋及びその蓋を備えた容器を提供する。
【解決手段】容器10に、容器10の外側へ向けて開放する開口部32が形成された分注部18と連結部26とを有する蓋本体部20と、フリップ本体部42と、フリップ本体部42の長手方向一端部に形成され、開口部32を密閉する密閉部44と、長手方向他端部に形成され、連結部26に回動可能に取り付けられたフリップ回動部56と、フリップ本体部42の幅方向内側に形成された収容部52と、を有するフリップトップ24と、収容部52の内部に収容可能かつ環状に形成された環状部68を有し、収容部52に対して回動可能に取り付けられたハンドル22と、を備える蓋14を設ける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に設けられた蓋であって、
前記容器の内容物を分注するために、前記容器の外側へ向けて開放する開口部が形成された分注部と、連結部と、を有する蓋本体部と、
フリップ本体部と、前記フリップ本体部の長手方向の一端部に形成されており、前記開口部を密閉する密閉部と、前記フリップ本体部の長手方向の他端部に形成されており、前記連結部に回動可能に取り付けられたフリップ回動部と、前記フリップ本体部の幅方向内側に形成された収容部と、を有するフリップトップと、
前記収容部の内部に収容可能、かつ、環状に形成された環状部を有しており、前記収容部に対して回動可能に取り付けられたハンドルと、
を備える蓋。
【請求項2】
前記ハンドルは、前記収容部に収容されたときに、前記ハンドルの上面が、前記フリップ本体部の上面と略面一となるように形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の蓋。
【請求項3】
前記収容部は、前記フリップ本体部の前記フリップ回動部の側の端部において、前記フリップ本体部の長手方向に沿って、かつ、前記フリップ本体部の外側へ向けた凹状に、形成されており、前記環状部は、前記フリップ回動部と同軸線上において、前記連結部に対して回動可能とされている、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の蓋。
【請求項4】
前記分注部は、前記容器の外側へ向けて延在する筒状に形成されており、
前記密閉部は、平面視で前記開口部と略同一形状に形成されると共に、前記開口部を閉じる閉鎖部と、前記閉鎖部の外縁側において、前記分注部の側へ向けて延在し、かつ、前記分注部の外形に沿って形成された外側部と、を有しており、
前記外側部は、前記フリップ回動部の側の部分が、前記分注部の側へ向けて、他の部分よりも長く延在されている、ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の蓋。
【請求項5】
ボトルと、
前記ボトルの開口を密閉するための蓋と、を備える容器であって、
前記蓋は、
前記容器の内容物を分注するために、前記容器の外側へ向けて開放する開口部が形成された分注部と、連結部と、を有する蓋本体部と、
フリップ本体部と、前記フリップ本体部の長手方向の一端部に形成されており、前記開口部を密閉する密閉部と、前記フリップ本体部の長手方向の他端部に形成されており、前記連結部に回動可能に取り付けられたフリップ回動部と、前記フリップ本体部の幅方向内側に形成された収容部と、を有するフリップトップと、
前記収容部の内部に収容可能、かつ、環状に形成された環状部を有しており、前記収容部に対して回動可能に取り付けられたハンドルと、
を備える容器。
【請求項6】
前記ハンドルは、前記収容部に収容されたときに、前記ハンドルの上面が、前記フリップ本体部の上面と略面一となるように形成されている、ことを特徴とする請求項5に記載の容器。
【請求項7】
前記収容部は、前記フリップ本体部の前記フリップ回動部の側の端部において、前記フリップ本体部の長手方向に沿って、かつ、前記フリップ本体部の外側へ向けた凹状に、形成されており、前記環状部は、前記フリップ回動部と同軸線上において、前記連結部に対して回動可能とされている、ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の容器。
【請求項8】
前記分注部は、前記容器の外側へ向けて延在する筒状に形成されており、
前記密閉部は、平面視で前記開口部と略同一形状に形成されると共に、前記開口部を閉じる閉鎖部と、前記閉鎖部の外縁側において、前記分注部の側へ向けて延在し、かつ、前記分注部の外形に沿って形成された外側部と、を有しており、
前記外側部は、前記フリップ回動部の側の部分が、前記分注部の側へ向けて、他の部分よりも長く延在されている、ことを特徴とする請求項5から請求項7の何れか1項に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フリップトップとハンドルとを有する蓋及びその蓋を備えた容器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、フリップトップとハンドルとを有する容器が開示されている。ボトル等の多くの容器には、保持を便利にするために、蓋と一体化したハンドルが設けられている。また、いくつかの容器には、容器の内容物の分注を容易にするために、密閉及び全開を容易にするためのフリップトップ等が設けられている。
【0003】
容器の蓋に、フリップトップ及びハンドルの両方を設ける場合、これらの両方の利便性を確保するために、フリップトップとハンドルとは、隣接して設けられる場合がある。この場合、ユーザが、ハンドルにアクセスした際に加えられる力によって、不意に、フリップトップに対して容器を全開する方向に力が作用する可能性がある。このため、フリップトップ及びハンドルの利便性を確保した上で、フリップトップの密閉性能を向上させる点で改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2010/224631号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、フリップトップ及びハンドルの利便性を確保した上で、フリップトップの密閉性能を向上できる蓋及びその蓋を備えた容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、容器に設けられた蓋であって、容器の内容物を分注するために、容器の外側へ向けて開放する開口部が形成された分注部と、連結部と、を有する蓋本体部と、フリップ本体部と、フリップ本体部の長手方向の一端部に形成されており、開口部を密閉する密閉部と、フリップ本体部の長手方向の他端部に形成されており、連結部に回動可能に取り付けられたフリップ回動部と、フリップ本体部の幅方向内側に形成された収容部と、を有するフリップトップと、収容部の内部に収容可能、かつ、環状に形成された環状部を有しており、収容部に対して回動可能に取り付けられたハンドルと、を備えた蓋及びその蓋を有する容器が提供される。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、ハンドルは、収容部に収容されたときに、ハンドルの上面が、フリップ本体部の上面と略面一となるように形成されている蓋及びその蓋を有する容器が提供される。
【0008】
本発明の第3の態様によれば、収容部は、フリップ本体部のフリップ回動部の側の端部において、フリップ本体部の長手方向に沿って、かつ、フリップ本体部の外側へ向けた凹状に、形成されており、環状部は、フリップ回動部と同軸線上において、連結部に対して回動可能とされている蓋及びその蓋を有する容器が提供される。
【0009】
本発明の第4の態様によれば、分注部は、容器の外側へ向けて延在する筒状に形成されており、密閉部は、平面視で開口部と略同一形状に形成されると共に、開口部を閉じる閉鎖部と、閉鎖部の外縁側において、分注部の側へ向けて延在し、かつ、分注部の外形に沿って形成された外側部と、を有しており、外側部は、フリップ回動部の側の部分が、分注部の側へ向けて、他の部分よりも長く延在されている蓋及びその蓋を有する容器が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1の態様によれば、フリップトップのフリップ本体部の幅方向内側には、収容部に対して回動可能に取り付けられたハンドルの環状部を、その内部に収容可能に形成された収容部が設けられている。このため、ユーザがハンドルを使用しないときは、ハンドルの環状部を収容部に収容することができ、ユーザが不意にハンドルに接触して、フリップトップに対して容器を全開する方向に力が作用することを抑制又は防止することができる。これによって、ユーザは、必要とする場合にだけハンドルにアクセスすることができ、フリップトップ及びハンドルの利便性を確保した上で、フリップトップの密閉性能を向上させることができる。
【0011】
本発明の第2の態様によれば、ハンドルは、収容部に収容されたときの上面が、フリップ本体部の上面と略面一となるように形成されている。このため、ハンドルの上面が収容部の内部に位置するように、ハンドルが設けられる場合と比べて、ユーザは、ハンドルの環状部を収容部から容易に取り出すことができる。これによって、ハンドルの利便性を向上させることができる。さらに、ハンドルの上面が、フリップ本体部の上面と略面一となるように形成されているため、ハンドルを収容部に収容した際の蓋及び容器の美観を向上させることができる。
【0012】
本発明の第3の態様によれば、収容部は、フリップ本体部のフリップ回動部の側の端部に形成されると共に、環状部は、フリップ回動部と同軸線上において、連結部に対して回動可能とされている。このため、ハンドルを収容部から取り出すために必要となる力(モーメント)は、フリップ回動部に近い位置で環状部に加えればよいため、小さくすることができ、このモーメントがフリップ本体部へ及ぼす影響を抑制又は防止することができる。また、環状部は、フリップ本体部の長手方向に沿って、かつ、フリップ本体部の外側へ向けた凹状に形成された収容部に収容されている。このため、ハンドルを使用する際に、フリップ本体部への不意の接触を抑制した上で、ハンドルを取り出すことができ、フリップ本体部へ不意にモーメントが作用することを抑制することができる。これによって、ハンドルを収容部から取り出すときに、フリップ本体部へモーメントが作用することを抑制又は防止できるため、フリップトップ及びハンドルの利便性を確保した上で、フリップトップの密閉性能を向上させることができる。
【0013】
本発明の第4の態様によれば、密閉部は、閉鎖部の外縁側において、分注部の側へ向けて延在し、かつ、分注部の外形に沿って形成された外側部を有している。このため、密閉部によって分注部を密閉したときに、外側部を分注部の外周に当接させることができ、密閉部の密閉性能を向上させることができる。また、外側部は、フリップ回動部の側の部分が、分注部の側へ向けて、他の部分よりも長く延在されている。このため、密閉部によって分注部を密閉したときに、分注部の外周に当接させることができる外側部の範囲を広くすることができ、フリップトップの密閉性能を向上させることができる。さらに、フリップ回動部の側以外の部分が、分注部の側へ向けて、フリップ回動部の側の部分よりも長く延在されている外側部と比べて、分注部を全開するためにフリップ本体部を回動させるモーメントを小さくすることができ、利便性を向上させることができる。これによって、フリップトップ及びハンドルの利便性を確保した上で、フリップトップの密閉性能を向上させることができる。
【0014】
本発明に係る蓋及びその蓋を有する容器によって、フリップトップ及びハンドルの利便性を確保した上で、フリップトップの密閉性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本実施形態に係る容器の斜視図を示す。
図2図2は、本実施形態に係る容器の分解斜視図を示す。
図3図3は、本実施形態に係る蓋本体部の平面図を示す。
図4図4は、図3に示された蓋本体部を4-4線に沿って切断した縦断面図を示す。
図5図5は、本実施形態に係るフリップトップの平面図を示す。
図6図6は、図5に示されたフリップトップを6-6線に沿って切断した縦断面図を示す。
図7図7は、本実施形態に係るハンドルの平面図を示す。
図8図8は、図7に示されたハンドルを8-8線に沿って切断した縦断面図を示す。
図9図9は、本実施形態に係る容器を、図3に示された4-4線に沿って切断した縦断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る蓋及びその蓋を備えた容器について説明する。同様な又は対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。理解を容易にするために、図の縮尺を変更して説明する場合がある。また、添付図面に示された蓋及び容器は一例であり、これに限らず、異なる寸法の蓋及び容器が形成されてもよい。
【0017】
図1は、本実施形態に係る容器10を容器上方側(蓋側)から見た斜視図を示す。図中には、容器10を水平面上に配置したときの容器上下方向及び容器水平方向を矢印で示す。図中のUPは、容器上方側を示しており、Wは、容器水平方向を示す。また、本実施形態では、容器水平方向Wと蓋及び容器10の径方向は略同一とされている。
【0018】
図2は、図1に示された容器10を分解斜視図で示す。容器10は、側部12Aが略円筒状に形成されると共に、側部12Aの一端部側を塞ぐ底部12Bを有しており、内容物を収納するボトル12と、ボトル12の内容物を注入/抽出するための開口であるボトル開口部12Cを密閉するための蓋14を備えている。
【0019】
蓋14は、ボトル12に取り付けるための取付部16と、ボトル12の内容物を分注するための分注部18と、を有する蓋本体部20を備えている。また、蓋14は、蓋14及び容器10を保持するためのハンドル22と、分注部18を密閉するためのフリップトップ24を備えている。蓋本体部20は、フリップトップ24及びハンドル22と連結するための連結部26を有する。
【0020】
図3に示されるように、蓋本体部20は、平面視で略円形に形成されている。図4に示されるように、蓋本体部20の容器下方側(容器側)の取付部16には、内周面に沿ってねじが形成された雌ねじ部28が設けられている。ボトル12のボトル開口部12C側には、外周面に沿ってねじが形成された雄ねじ部30が設けられており(図2参照)、雄ねじ部30を雌ねじ部28に螺入することによって、容器10に蓋14を取り付けることができる。
【0021】
蓋本体部20の容器上方側には、容器10の外側へ向けて容器上下方向に沿って延在する略円筒形状の分注部18が設けられている。分注部18の容器上方側の端部には、容器10の外側へ開放すると共に、その上面がボトル開口部12C(容器水平方向)に対して平行に形成された開口部32が形成されている。ボトル12内の内容物は、開口部32を通じて分注される。
【0022】
図3に示されるように、平面視で略円形に形成された蓋本体部20は、径方向における分注部18の反対側に、フリップトップ24及びハンドル22と連結するための連結部26を備えている。連結部26は、容器水平方向の一端部側に、容器上下方向に延在する第1支柱34を有すると共に、容器水平方向の他端部側に、容器上下方向に延在する第2支柱36を有する。図4に示されるように、第1支柱34(図示省略)及び第2支柱36の径方向内側には、一端部が、分注部18側へ開放されており、他端部が、側面視で略円形に形成された溝を有する第1連結部38(図示省略)と、第2連結部40と、がそれぞれ設けられている。
【0023】
図5には、開口部32(図2参照)を密閉するためのフリップトップ24が示されている。フリップトップ24は、開口部32を密閉したときに開口部32に対して略平行となる略板状に形成されたフリップ本体部42を有する。
【0024】
図6に示されるように、フリップ本体部42の長手方向の一端部となる開口部32側の端部の容器下方側には、開口部32を密閉するための密閉部44が形成されている。密閉部44は、平面視で開口部32と略同一の円形状に形成されると共に、開口部32を閉じる閉鎖部46を有する。また、密閉部44は、閉鎖部46の外縁側に、分注部18側(図2参照)へ向けて延在する外側部48を有する。外側部48は、閉鎖部46と同心円状に、かつ、分注部18の外周形状に沿って、形成されている。
【0025】
外側部48は、フリップ本体部42の長手方向の他端部となる連結部26側において(後述するフリップ回動部56側において)、径方向における反対側(フリップ本体部42の長手方向の一端部側)よりも分注部18側へ向けて長く延在されている。このため、フリップトップ24で分注部18を密閉したときに、外側部48は、連結部26側の部分が、他の部分に比べて、分注部18の外周面に広い範囲で当接する。
【0026】
密閉部44は、外側部48の径方向内側に、分注部18の内周形状に沿って、かつ、外側部48と同心円状に形成された内側部50を有する。このため、フリップトップ24によって分注部18を密閉したときに、密閉部44は、外側部48が、分注部18の外周面に当接すると共に、内側部50が、分注部18の内周面に当接することによって、開口部32をより確実に密閉する。
【0027】
フリップ本体部42の連結部26側の端部において、フリップ本体部42の幅方向内側(容器水平方向内側)に収容部52が形成されている。収容部52は、フリップ本体部42の長手方向となる容器水平方向に沿って、かつ、フリップ本体部42の外側となる容器10の径方向外側へ向けた凹状に形成されている。また、図6に示されるように、収容部52の密閉部44側の端部の容器下方側の部分には、連結部26側へ向けて突出した下側突出部54が形成されている。このため、収容部52の密閉部44側の端部は、その断面形状が、側面視で略L字状となるように形成されている。
【0028】
図5及び図2に示されるように、フリップ本体部42の連結部26側の端部において、収容部52の幅方向外側には、フリップ本体部42の長手方向に沿って、フリップ回動部56が形成されている。フリップ回動部56は、第1連結部38に回動可能に取り付けられた第1回動部57と、第2連結部40に回動可能に取り付けられた第2回動部58と、を有する。第1回動部57には、フリップ本体部42の幅方向外側において、略円板形状の第1外側突起60が形成されている。第2回動部58には、フリップ本体部42の幅方向外側において、略円板形状の第2外側突起62が形成されている。フリップトップ24は、第1外側突起60が、第1連結部38へ回動可能に嵌入されると共に、第2外側突起62が、第2連結部40へ回動可能に嵌入されることによって、連結部26に対して回動可能に取り付けられている。また、第1回動部57には、フリップ本体部42の幅方向内側において、略円板状の第1内側突起64が形成されている。また、第2回動部58には、フリップ本体部42の幅方向内側において、略円板状の第2内側突起66が形成されている。
【0029】
図7及び図2に示されるように、収容部52(図5参照)の幅方向内側には、ハンドル22が取り付けられている。ハンドル22は、収容部52の内部に収容可能に形成されると共に、フリップ本体部42の連結部26側の端部が開放された環状に形成された環状部68を備えている。また、ハンドル22は、略円柱状に形成されると共に、環状部68の開放された部分を閉じるように環状部68に連結された軸部70を備えている。
【0030】
ハンドル22は、環状部68の軸部70側における容器水平方向の両端部において、外形が略円柱状となる孔が幅方向内側へ向けて形成された、第1ピボット部72と第2ピボット部74とを備えている。第1ピボット部72は、第1内側突起64が回動可能に挿入できる大きさに形成されている。また、第2ピボット部74は、第2内側突起66が回動可能に挿入できる大きさに形成されている。これにより、環状部68は、フリップ回動部56と同軸線上において、フリップトップ24及び連結部26に対して回動可能とされている。
【0031】
図8に示されるように、環状部68の分注部18側(図2参照)の端部の容器上方側の部分には、分注部18側(フリップトップ24)へ向けて突出した上側突出部76が形成されている。上側突出部76は、ハンドル22を収容部52へ収容したときに、下側突出部54と係合するように形成されている。このため、環状部68の分注部18側の端部は、その断面形状が、側面視で略逆L字状となるように形成されている。また、図9及び図1に示されるように、ハンドル22は、収容部52に収容されたときに、ハンドル22の上面22Aが、フリップ本体部42の上面42Aと略面一となるように形成されている
【0032】
本発明の作用及び効果について、以下に説明する。
【0033】
本実施形態によれば、フリップトップ24のフリップ本体部42の幅方向内側には、収容部52に対して回動可能に取り付けられたハンドル22の環状部68を、その内部に収容可能に形成された収容部52が設けられている。このため、ユーザが、ハンドル22を使用しない場合は、ハンドル22の環状部68を、収容部52に収容しておくことができ、ユーザが不意にハンドル22に接触して、フリップトップ24に対して容器10を全開する方向に力が作用することを抑制又は防止することができる。これによって、ユーザは、容器10を保持するためにハンドル22を必要とする場合にだけ、ハンドル22にアクセスすることができ、フリップトップ24及びハンドル22の利便性を確保した上で、容器が不意に全開されることを抑制又は防止するといったフリップトップ24の密閉性能を向上させることができる。
【0034】
さらに、本実施形態によれば、ハンドル22は、収容部52に収容されたときに、ハンドル22の上面22Aが、フリップ本体部42の上面42Aと略面一となるように形成されている。このため、ハンドル22の上面22Aが、収容部52の内部に位置する場合と比べて、ユーザは、ハンドル22の環状部68を収容部52から容易に取り出すことができる。これによって、ハンドル22の利便性を向上させることができる。さらに、ハンドル22の上面22Aが、フリップ本体部42の上面42Aと略面一となるように形成されているため、ハンドル22を収容部52に収容した際の、蓋14及び容器10の美観を向上させることができる。
【0035】
また、本実施形態によれば、収容部52及び環状部68は、フリップ本体部42のフリップ回動部56側の端部に形成されると共に、環状部68は、フリップ回動部56と同軸線上において、連結部26に対して回動可能とされている。このため、ハンドル22を収容部52から取り出すために必要となる力(モーメント)は、フリップ回動部56に近い位置で環状部68に加えればよいため、小さくすることができ、このモーメントがフリップ本体部42へ及ぼす影響を抑制又は防止することができる。また、環状部68は、フリップ本体部42の長手方向に沿って、かつ、フリップ本体部42の外側へ向けた凹状に形成された収容部52に収容されている。さらに、上側突出部76は、ハンドル22を収容部52へ収容したときに、下側突出部54を容器上方側から覆うように係合する。このため、ハンドル22を使用する際に、フリップ本体部42への不意の接触を抑制した上で、ハンドル22を取り出すことができ、フリップ本体部42へ不意にモーメントが作用することを抑制することができる。これによって、ハンドル22を収容部52から取り出すときに、フリップ本体部42へモーメントが作用することを抑制又は防止できるため、フリップトップ24及びハンドル22の利便性を確保した上で、フリップトップ24の密閉性能を向上させることができる。
【0036】
さらに、本実施形態によれば、密閉部44は、閉鎖部46の外縁側において、分注部18側へ向けて延在し、かつ、分注部18の外形に沿って形成された外側部48と内側部50とを有している。このため、密閉部44によって分注部18を密閉したときに、外側部48と内側部50の両方を分注部18に当接させることができ、密閉性能を向上させることができる。また、外側部48は、連結部26側(軸部70側)の部分が、他の部分よりも分注部18側へ向けて長く延在されている。このため、密閉部44によって分注部18を密閉したときに、分注部18に当接させることができる外側部48の範囲を大きくすることができ、密閉性能を向上させることができる。さらに、他の部分を、軸部70側の部分よりも分注部18側へ向けて長く延在させた場合と比べて、分注部18を全開するためにフリップ本体部42を回動させる力(モーメント)を軸部70に近い分だけ小さくすることができ、利便性を確保することができる。これによって、フリップトップ24が、容器10及びハンドル22の利便性を確保した上で、フリップトップ24から容器10が不意に全開されることを抑制又は防止するといったフリップトップ24の密閉性能を向上させることができる。
【0037】
以上のとおり、本実施形態に係る蓋14及びその蓋14を有する容器10によって、フリップトップ24及びハンドル22の利便性を確保した上で、フリップトップ24の密閉性能を向上させることができる。
【0038】
なお、ここでは、ハンドル22の軸部70は、フリップトップ24のフリップ回動部56を介して連結部26に連結されているとして説明したが、これに限らず、ハンドルの軸部と蓋本体部の連結部とは、直接に、回動可能に連結されてもよい。
【0039】
フリップトップ24とハンドル22とを有する蓋14及び当該蓋14を備えた容器10の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。当業者が想到する範囲において、上記の実施形態の様々な変形が本発明の実施形態に含まれる。
【符号の説明】
【0040】
10 容器
14 蓋
18 分注部
20 蓋本体部
22 ハンドル
22A 上面
24 フリップトップ
26 連結部
32 開口部
42 フリップ本体部
42A 上面
44 密閉部
46 閉鎖部
48 外側部
52 収容部
56 フリップ回動部
68 環状部
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
図9