IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

2022-77273電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法
<図1>
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図1
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図2
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図3
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図4
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図5
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図6
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図7
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図8
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図9
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図10
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図11
  • -電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077273
(43)【公開日】2022-05-23
(54)【発明の名称】電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/26 20200101AFI20220516BHJP
【FI】
G01R31/26 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020188052
(22)【出願日】2020-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】521189123
【氏名又は名称】株式会社NSテクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(74)【代理人】
【識別番号】100180699
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 渓
(74)【代理人】
【識別番号】100192603
【弁理士】
【氏名又は名称】網盛 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100209060
【弁理士】
【氏名又は名称】冨所 剛
(72)【発明者】
【氏名】前田 直久
【テーマコード(参考)】
2G003
【Fターム(参考)】
2G003AD02
2G003AD03
2G003AF02
2G003AF03
2G003AF05
2G003AF06
2G003AG11
2G003AG14
2G003AH01
2G003AH05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コード情報の誤認識を防止できる電子部品搬送装置を提供する。
【解決手段】電子部品搬送装置2は、第1識別コードリーダー52、及び第2識別コードリーダー53と、第1識別コードリーダー52用に装置本体の所定の位置に配置した第1識別コード62と、第2識別コードリーダー53用に装置本体の所定の位置に配置した第2識別コード63と、第1識別コードリーダー52、及び第2識別コードリーダー53に、第1識別コード62、及び第2識別コード63を読み取らせてその情報を記憶させるよう制御するCPUと、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1識別コードリーダー、及び第2識別コードリーダーと、
前記第1識別コードリーダー用に装置本体の所定の位置に配置した第1識別コードと、
前記第2識別コードリーダー用に前記装置本体の所定の位置に配置した第2識別コードと、
前記第1識別コードリーダー、及び前記第2識別コードリーダーに、前記第1識別コード、及び前記第2識別コードを読み取らせてその情報を記憶させるよう制御する制御部と、を有することを特徴とする電子部品搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電子部品搬送装置であって、
前記第1識別コードリーダーの情報と、前記第2識別コードリーダーの情報を記憶する記憶部をさらに有し、
前記制御部は、前記第1識別コードを読み取った識別コードリーダーの情報が、前記記憶部の前記第1識別コードリーダーの情報と合致するか、同様に前記第2識別コードを読み取った前記識別コードリーダーの情報が、前記記憶部の前記第2識別コードリーダーの情報と合致するかを判断し、合致しない場合は報知することを特徴とする電子部品搬送装置。
【請求項3】
請求項1に記載の電子部品搬送装置であって、
前記制御部は、前記第1識別コードを読み取った識別コードリーダーの情報を前記第1識別コードリーダーの情報として記憶し、前記第2識別コードを読み取った前記識別コードリーダーの情報を前記第2識別コードリーダーの情報として記憶することを特徴とする電子部品搬送装置。
【請求項4】
検査対象のICデバイスを搬送するための動線を複数有し、各動線に前記ICデバイスが有する識別コードを読み取るための識別コードリーダーを備えた電子部品搬送装置の制御方法であって、
電子部品搬送装置は、
第1識別コードリーダー、及び第2識別コードリーダーと、
前記第1識別コードリーダー用に装置本体の所定の位置に配置した第1識別コードと、
前記第2識別コードリーダー用に前記装置本体の所定の位置に配置した第2識別コードと、
前記第1識別コードリーダーに前記第1識別コードを読み取らせ、前記第1識別コードの情報を記憶部に記憶させる一方、前記第2識別コードリーダーに前記第2識別コードを読み取らせ、前記第2識別コードの情報を前記記憶部に記憶させるよう制御する制御部と、
を有し、
前記識別コードリーダーの取り外しを含む前記電子部品搬送装置のメンテナンスが管理者により実施されたあと、実際に各動線に検査対象の前記ICデバイスを流す前に、
前記制御部が、前記第1識別コードリーダー、及び前記第2識別コードリーダーに、それぞれ前記第1識別コード、及び前記第2識別コードを読み取らせる読取工程と、
前記記憶部が有している前記第1識別コード、及び前記第2識別コードの情報に基づいて、前記第1識別コードリーダーが前記第1識別コードを、前記第2識別コードリーダーが前記第2識別コードを、それぞれ読み取ったか否かを判定する判定工程と、
少なくとも判定が否定的だった場合、前記管理者に報知する報知工程と、を有することを特徴とする電子部品搬送装置の制御方法。
【請求項5】
検査対象のICデバイスを搬送するための動線を複数有し、各動線に前記ICデバイスが有する識別コードを読み取るための識別コードリーダーをそれぞれ備えた電子部品搬送装置の制御方法であって、
電子部品搬送装置は、
装置本体の所定の位置に配置した第1識別コードと、
前記装置本体の所定の位置に配置した第2識別コードと、
制御部と、を有し、
前記制御部が、前記第1識別コード、及び前記第2識別コードを、各々それがある動線上に存在する前記識別コードリーダーに読み取らせる読取工程と、
前記第1識別コードを読み取った前記識別コードリーダーを第1識別コードリーダー、前記第2識別コードを読み取った前記識別コードリーダーを第2識別コードリーダーとして設定する設定工程と、を有することを特徴とする電子部品搬送装置の制御方法。
【請求項6】
請求項4または5に記載の電子部品搬送装置の制御方法であって、
前記電子部品搬送装置は前記ICデバイスを検査するソケットエリアを含む検査領域に前記ICデバイスを搬入し、前記検査領域から前記ICデバイスを搬出するシャトルを備え、
前記第1識別コード及び前記第2識別コードは前記シャトル上の供給シャトル部と回収シャトル部との間に設置されることを特徴とする電子部品搬送装置の制御方法。
【請求項7】
請求項4~6のいずれか一項に記載の電子部品搬送装置の制御方法であって、
前記第1識別コード及び前記第2識別コードはQRコード(登録商標)またはデータマトリックスであることを特徴とする電子部品搬送装置の制御方法。
【請求項8】
請求項4~7のいずれか一項に記載の電子部品搬送装置の制御方法であって、
前記メンテナンスでは前記識別コードリーダーの取り外し、前記識別コードリーダーの配線の接続及び接続にかかわる設定が行われることを特徴とする電子部品搬送装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品搬送装置及び電子部品搬送装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
IC(Integrated Circuit)や、半導体デバイス等の電子部品の電気特性検査において、良品、不良品の検査結果に応じて電子部品を分類して収納するデバイス搬送装置が知られていた。
【0003】
例えば、特許文献1には、ICに表示されたコードを読み取るコードリーダーを備えた電子部品搬送装置が開示されている。当該文献によれば、コードは2次元コードであり、コードが示す情報は品種情報及び個体識別情報であるとしている。電子部品搬送装置はメモリーに個体識別情報を記憶し、検査結果と紐づけする。個体識別情報は検査結果と合わせて外部機器に出力される。また、コードリーダーを複数設ける構成も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-54464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の電子部品搬送装置では、コード情報を誤認識してしまう恐れがあった。例えば、搬送によりICが移動するICの動線が複数あるとき、電子部品搬送装置は複数のコードリーダーを備えた構成になる。コードリーダーが故障して交換した場合、コードリーダーの配線ミスや設定ミスがあると、複数の動線に対応して設置されたコードのうちコードリーダーが読み取ったコード情報が誤認識される恐れがあった。そこで、コード情報の誤認識を防止できる電子部品搬送装置が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
電子部品搬送装置は、第1識別コードリーダー、及び第2識別コードリーダーと、前記第1識別コードリーダー用に装置本体の所定の位置に配置した第1識別コードと、前記第2識別コードリーダー用に前記装置本体の所定の位置に配置した第2識別コードと、前記第1識別コードリーダー、及び前記第2識別コードリーダーに、前記第1識別コード、及び前記第2識別コードを読み取らせてその情報を記憶させるよう制御する制御部と、を有する。
【0007】
電子部品搬送装置の制御方法は、検査対象のICデバイスを搬送するための動線を複数有し、各動線に前記ICデバイスが有する識別コードをよみ取るための識別コードリーダーを備えた電子部品搬送装置の制御方法であって、電子部品搬送装置は、第1識別コードリーダー、及び第2識別コードリーダーと、前記第1識別コードリーダー用に装置本体の所定の位置に配置した第1識別コードと、前記第2識別コードリーダー用に前記装置本体の所定の位置に配置した第2識別コードと、前記第1識別コードリーダーに前記第1識別コードを読み取らせ、前記第1識別コードの情報を記憶部に記憶させる一方、前記第2識別コードリーダーに前記第2識別コードを読み取らせ、前記第2識別コードの情報を前記記憶部に記憶させるよう制御する制御部と、を有し、前記識別コードリーダーの取り外しを含む前記電子部品搬送装置のメンテナンスが管理者により実施されたあと、実際に各動線に検査対象の前記ICデバイスを流す前に、前記制御部が、前記第1識別コードリーダー、及び前記第2識別コードリーダーに、それぞれ前記第1識別コード、及び前記第2識別コードを読み取らせる読取工程と、前記記憶部が有している前記第1識別コード、及び前記第2識別コードの情報に基づいて、前記第1識別コードリーダーが前記第1識別コードを、前記第2識別コードリーダーが前記第2識別コードを、それぞれ読み取ったか否かを判定する判定工程と、少なくとも判定が否定的だった場合、前記管理者に報知する報知工程と、を有する。
【0008】
電子部品搬送装置の制御方法は、検査対象のICデバイスを搬送するための動線を複数有し、各動線に前記ICデバイスが有する識別コードをよみ取るための識別コードリーダーをそれぞれ備えた電子部品搬送装置の制御方法であって、電子部品搬送装置は、装置本体の所定の位置に配置した第1識別コードと、前記装置本体の所定の位置に配置した第2識別コードと、制御部と、を有し、前記制御部が、前記第1識別コード、及び前記第2識別コードを、各々それがある動線上に存在する前記識別コードリーダーに読み取らせる読取工程と、前記第1識別コードを読み取った前記識別コードリーダーを第1識別コードリーダー、前記第2識別コードを読み取った前記識別コードリーダーを第2識別コードリーダーとして設定する設定工程と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態にかかわる電子部品検査装置を正面側から見た概略斜視図。
図2】電子部品検査装置の動作状態を示す概略平面図。
図3】識別コードリーダーの配置を説明するための模式平面図。
図4】識別コードリーダーの配置を説明するための模式側面図。
図5】ICデバイスの模式平面図。
図6】制御装置の電気ブロック図。
図7】電子部品搬送装置の制御方法のフローチャート。
図8】判定工程を説明するための図。
図9】第2実施形態にかかわる制御装置の電気ブロック図。
図10】電子部品搬送装置の制御方法のフローチャート。
図11】関係設定工程を説明するための図。
図12】関係設定工程を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
第1実施形態
図1に示すように、互いに直交する3軸をX軸、Y軸及びZ軸とする。また、X軸とY軸を含むXY平面が水平となっており、Z軸が鉛直方向となっている。また、X軸に平行な方向をX方向とする。Y軸に平行な方向をY方向とする。Z軸に平行な方向をZ方向とする。各方向の矢印が向いた方向を「正」、その反対方向を「負」とする。
【0011】
「水平」とは、完全な水平に限定されず、ICデバイス等の電子部品の搬送が阻害されない限り、水平に対して若干傾いた状態も含む。「鉛直」とは、完全な鉛直に限定されず、電子部品の搬送が阻害されない限り、鉛直に対して若干傾いた状態も含む。若干傾いた状態の傾き角度は5°未満である。
【0012】
図1中の上側、すなわち、Z方向正側を「上」または「上方」、下側、すなわち、Z方向負側を「下」または「下方」と言うことがある。Y方向負側を「正面」、Y方向正側を「裏側」と言うことがある。
【0013】
電子部品搬送装置2を備える電子部品検査装置1は、例えばBGA(Ball Grid Array)パッケージであるIC(Integrated Circuit)デバイス等の電子部品の電気特性を検査・試験する装置である。電気特性の検査を電特検査とする。図1に示すように、電子部品検査装置1は内部に電子部品搬送装置2を備える。電子部品搬送装置2は電子部品を搬送する装置である。
【0014】
電子部品搬送装置2はカバー3に覆われている。電子部品検査装置1はY方向負側且つX方向負側に制御装置4を備える。制御装置4は電子部品検査装置1の動作を制御する。制御装置4の近くにはスピーカー5が配置される。電子部品検査装置1はY方向負側且つX方向正側にモニター6、操作パネル7及びマウス台8が配置される。モニター6の表示画面6aには各種の情報が表示される。モニター6は、例えば液晶画面で構成された表示画面6aを有し、電子部品検査装置1の正面側上部に配置されている。トレイ除去領域12のX方向正側には、マウスを載置するマウス台8が設けられている。操作者はマウス台8上のマウス及び操作パネル7を操作して、電子部品検査装置1の動作条件等を設定し、指示内容を入力する。操作パネル7は電子部品検査装置1に所望の動作を命令するインターフェイスである。
【0015】
電子部品検査装置1はY方向負側且つX方向負側にシグナルランプ9を備える。シグナルランプ9及びスピーカー5は電子部品検査装置1の動作状態等を報知する。シグナルランプ9は、発光する色の組み合わせにより、電子部品検査装置1の動作状態等を報知する。シグナルランプ9は電子部品検査装置1の上部に配置される。
【0016】
電子部品検査装置1はY方向負側にトレイ供給領域11及びトレイ除去領域12が設けられる。操作者は電子部品が配列されたトレイをトレイ供給領域11に供給する。電子部品検査装置1はトレイ供給領域11からトレイを取り込んで、電特検査を行う。電子部品検査装置1は電特検査が終了した電子部品が配列するトレイをトレイ除去領域12に排出する。
【0017】
電子部品検査装置1はX方向正側に冷凍機10を備える。冷凍機10はカバー3の内部を冷却する冷却媒体を供給する。冷却媒体は冷えたドライエアである。ドライエアは乾燥した空気である。冷却媒体は他にも、炭酸ガス、窒素ガス等を用いることができる。冷凍機10はカバー3の近くに配置される。冷凍機10のY方向正側にはドライパージ20が配置される。ドライパージ20には乾燥した空気が蓄えられる。ドライパージ20は冷凍機10から投入される低温のドライエアを加熱し、冷凍機10から投入される温度よりドライエアの温度を上げる。
【0018】
図2に示すように、説明の便宜上、検査対象物に検査対象としてのICデバイス13を用いる場合について代表して説明する。ICデバイス13は平板状をなす。ICデバイス13の下面には半球状の複数の端子が配置されている。
【0019】
ICデバイス13としては、例えば、LSI(Large Scale Integration)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、CCD(Charge Coupled Device)、複数のモジュールがパッケージ化されたモジュールIC、水晶デバイス、圧力センサー、慣性センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、指紋センサー等が挙げられる。
【0020】
電子部品搬送装置2は、トレイ供給領域11と、デバイス供給領域14と、検査領域15と、デバイス回収領域16と、トレイ除去領域12とを備える。これらの各領域は壁で分けられている。ICデバイス13は、トレイ供給領域11からトレイ除去領域12まで前記各領域を第1矢印17方向に順に経由し、途中の検査領域15で検査が行われる。他にも、電子部品搬送装置2は、各領域を経由するようにICデバイス13を搬送する搬送部18と、検査領域15内で検査を行なうソケットエリア19と、産業用コンピューターで構成された制御装置4とを備える。ソケットエリア19はICデバイス13と導通して検査するソケットが配置された領域である。
【0021】
電子部品検査装置1は、トレイ供給領域11及びトレイ除去領域12が配置された方が正面側である。検査領域15が配された方が背面側である。
【0022】
電子部品搬送装置2は、ICデバイス13の種類ごとに交換される「チェンジキット」と呼ばれるものを予め搭載して用いられる。チェンジキットには、例えば、ソークプレート21と、シャトル22とがある。チェンジキットとは別に、ICデバイス13の種類ごとに交換されるものとしては、例えば、トレイ24と、回収用トレイ25と、ソケットエリア19とがある。トレイ24はICデバイス13が搭載される容器である。
【0023】
トレイ供給領域11は、未検査状態の複数のICデバイス13が配列されたトレイ24が供給される給材部である。トレイ供給領域11ではトレイ24が複数積み重ねて搭載される。各トレイ24には複数の凹部が行列状に配置されている。各凹部にはICデバイス13が1つずつ収納される。
【0024】
デバイス供給領域14では、トレイ供給領域11から搬送されたトレイ24上の複数のICデバイス13がそれぞれシャトル22まで搬送される。シャトル22によりデバイス供給領域14から検査領域15へICデバイス13が搬送される。トレイ供給領域11とデバイス供給領域14とをまたぐように、トレイ24を1枚ずつ水平方向に搬送する第1トレイ搬送機構26、第2トレイ搬送機構27が設けられている。第1トレイ搬送機構26は搬送部18の一部である。第1トレイ搬送機構26はICデバイス13を搭載したトレイ24をY方向正側、すなわち、図2中の第2矢印28方向に移動する。これにより、ICデバイス13はデバイス供給領域14に送り込まれる。また、第2トレイ搬送機構27は空のトレイ24をY方向負側、すなわち、図2中の第3矢印29方向に移動する。第2トレイ搬送機構27は空のトレイ24をデバイス供給領域14からトレイ供給領域11に移動する。
【0025】
デバイス供給領域14には、ソークプレート21、第1デバイス搬送ヘッド31、トレイ搬送機構32及びシャトル22が設けられている。ソークプレート21の英語表記は「soak plate」であり、中国語表記は「均温板」である。ソークプレート21はICデバイス13の温度調整をする。ソークプレート21はICデバイス13の温度を検査待機時に調整する。シャトル22はデバイス供給領域14と検査領域15とをまたぐように移動する。シャトル22はICデバイス13をソークプレート21からテストハンド36の可動範囲に搬送する。
【0026】
ソークプレート21には複数のICデバイス13が載置される。ソークプレート21は載置されたICデバイス13を一括して加熱または冷却する。ソークプレート21はICデバイス13を予め加熱または冷却して、電特検査に適した温度に調整する。
【0027】
本実施形態では、例えば、ソークプレート21は第1ソークプレート21a及び第2ソークプレート21bを備える。第1ソークプレート21a及び第2ソークプレート21bはY方向に並んで配置される。第1ソークプレート21a及び第2ソークプレート21bは同じ構造になっている。第1トレイ搬送機構26によってトレイ供給領域11から搬入されたトレイ24上のICデバイス13は、いずれかのソークプレート21に搬送される。
【0028】
第1デバイス搬送ヘッド31はICデバイス13を保持する機構を備える。第1デバイス搬送ヘッド31はデバイス供給領域14内でX方向、Y方向及びZ方向にICデバイス13を移動する。第1デバイス搬送ヘッド31は搬送部18の一部である。第1デバイス搬送ヘッド31はトレイ供給領域11から搬入されたトレイ24とソークプレート21との間のICデバイス13の搬送を行う。第1デバイス搬送ヘッド31はソークプレート21とシャトル22との間のICデバイス13の搬送を行う。尚、図2中では、第1デバイス搬送ヘッド31のX方向の移動を第4矢印33で示し、第1デバイス搬送ヘッド31のY方向の移動を第5矢印34で示す。
【0029】
シャトル22にはソークプレート21で温度調整されたICデバイス13が載置される。シャトル22はICデバイス13をソケットエリア19近傍まで搬送する。シャトル22も搬送部18の一部である。シャトル22は、ICデバイス13が収納、載置される凹部を有する。
【0030】
シャトル22はデバイス供給領域14と検査領域15とデバイス回収領域16との間をX方向、すなわち、第6矢印35方向に往復移動する。これにより、シャトル22は、ICデバイス13をデバイス供給領域14から検査領域15のソケットエリア19の近傍まで搬送する。検査領域15でICデバイス13がテストハンド36によって取り去られた後、シャトル22は再度デバイス供給領域14に戻る。
【0031】
シャトル22はY方向に2つ配置されている。Y方向正側のシャトル22をシャトルとしての第1シャトル22aとする。Y方向負側のシャトル22をシャトルとしての第2シャトル22bとする。そして、ソークプレート21上のICデバイス13は、第1デバイス搬送ヘッド31によりデバイス供給領域14内で第1シャトル22aまたは第2シャトル22bまで搬送される。シャトル22はシャトル22に載置されたICデバイス13を加熱または冷却可能である。ソークプレート21で温度調整されたICデバイス13は、温度調整状態を維持して検査領域15のソケットエリア19近傍まで搬送される。また、シャトル22及びソークプレート21はシャーシへ電気的に接地されている。
【0032】
トレイ搬送機構32は、すべてのICデバイス13が除去された状態の空のトレイ24をデバイス供給領域14内でX方向正側、すなわち、第7矢印32a方向に搬送する機構である。第7矢印32a方向への搬送後、空のトレイ24は、第2トレイ搬送機構27によってデバイス供給領域14からトレイ供給領域11に戻される。
【0033】
検査領域15は、ICデバイス13の電気特性を検査する領域である。検査領域15にはICデバイス13を検査するソケットエリア19と、テストハンド36とが設けられている。テストハンド36はICデバイス13をソケットに押圧する。
【0034】
テストハンド36は搬送部18の一部であり、保持したICデバイス13を加熱または冷却可能である。検査領域15内で温度調整状態を維持したまま、テストハンド36はICデバイス13を搬送する。
【0035】
テストハンド36は、検査領域15内でY方向及びZ方向に往復移動可能に支持され、「インデックスアーム」と呼ばれる機構の一部となっている。テストハンド36はICデバイス13を持ち上げてシャトル22からソケットエリア19上に搬送し、載置する。
【0036】
図2中では、テストハンド36のY方向の往復移動が第8矢印36cで示される。テストハンド36は、検査領域15内で、ICデバイス13の第1シャトル22aからソケットエリア19への搬送と、ICデバイス13の第2シャトル22bからソケットエリア19への搬送とを担う。また、テストハンド36はY方向に往復移動可能に支持されている。
【0037】
テストハンド36は、Y方向に2つ配置される。Y方向正側のテストハンド36を第1テストハンド36aとする。Y方向負側のテストハンド36を第2テストハンド36bとする。第1テストハンド36aはICデバイス13を第1シャトル22aからソケットエリア19へ搬送する。第2テストハンド36bはICデバイス13を第2シャトル22bからソケットエリア19へ搬送する。第1テストハンド36aはICデバイス13のソケットエリア19から第1シャトル22aへの搬送を担う。第2テストハンド36bはICデバイス13をソケットエリア19から第2シャトル22bへ搬送する。
【0038】
ソケットエリア19にはICデバイス13が載置され、ソケットエリア19はICデバイス13の電気特性を検査する。ソケットエリア19にはICデバイス13の端子と電気的に接続される複数のプローブピンが設けられている。そして、ICデバイス13の端子とプローブピンとが電気的に接続される。そして、ソケットエリア19はICデバイス13の検査を行なう。ICデバイス13の検査はソケットエリア19と電気的に接続されるテスターが備える検査制御部に記憶されているプログラムに基づいて行われる。ソケットエリア19でもICデバイス13を加熱または冷却して、ICデバイス13を検査に適した温度に調整できる。従って、電子部品搬送装置2はICデバイス13を加熱または冷却するソークプレート21及びソケットエリア19を備える。ICデバイス13を高温または低温で検査できる。
【0039】
デバイス回収領域16は検査が終了した複数のICデバイス13が回収される領域である。デバイス回収領域16には、回収用トレイ25と、第2デバイス搬送ヘッド37と、第3トレイ搬送機構38とが設けられている。検査領域15とデバイス回収領域16とをまたぐように移動するシャトル22も設けられている。デバイス回収領域16には空のトレイ24も用意されている。
【0040】
シャトル22には検査が終了したICデバイス13が載置される。シャトル22はICデバイス13をデバイス回収領域16まで搬送する。
【0041】
シャトル22は、デバイス供給領域14と検査領域15とデバイス回収領域16との間をX方向、すなわち、第9矢印23c方向に沿って往復移動可能に支持されている。ソケットエリア19上のICデバイス13は第1シャトル22aまたは第2シャトル22bに搬送され、載置される。テストハンド36はICデバイス13のソケットエリア19から第1シャトル22aへの搬送と、ICデバイス13のソケットエリア19から第2シャトル22bへの搬送とを担う。また、シャトル22はシャーシへ電気的に接地されている。
【0042】
シャトル22は検査対象であるICデバイス13を検査するソケットエリア19を含む検査領域15にICデバイス13を搬入し、検査領域15からICデバイス13を搬出する。
【0043】
回収用トレイ25にはソケットエリア19で検査されたICデバイス13が載置される。ICデバイス13はデバイス回収領域16内で移動しないよう回収用トレイ25に固定されている。第2デバイス搬送ヘッド37等の各種可動部が比較的多く配置されたデバイス回収領域16であっても、回収用トレイ25上では検査済みのICデバイス13が安定して載置される。回収用トレイ25は、X方向に沿って3つ配置されている。
【0044】
空のトレイ24もX方向に沿って4つ配置されている。空のトレイ24に検査されたICデバイス13が載置される。シャトル22上のICデバイス13は回収用トレイ25または空のトレイ24のうちのいずれかに搬送され、載置される。ICデバイス13は検査結果ごとに分類されて、回収される。
【0045】
第2デバイス搬送ヘッド37は、デバイス回収領域16内でX方向及びY方向に移動可能に支持される。第2デバイス搬送ヘッド37はZ方向にも移動可能な部分を有している。第2デバイス搬送ヘッド37は搬送部18の一部である。第2デバイス搬送ヘッド37はICデバイス13をシャトル22から回収用トレイ25や空のトレイ24に搬送する。図2中では、第2デバイス搬送ヘッド37のX方向の移動を第10矢印37aで示し、第2デバイス搬送ヘッド37のY方向の移動を第11矢印37bで示す。
【0046】
第3トレイ搬送機構38は、トレイ除去領域12から搬入された空のトレイ24をデバイス回収領域16内でX方向、すなわち、第12矢印38a方向に搬送する機構である。搬送後に空のトレイ24はICデバイス13が回収される位置に配置される。
【0047】
トレイ除去領域12では検査済み状態の複数のICデバイス13が配列されたトレイ24が回収され、除去される。トレイ除去領域12には多数のトレイ24が積み重ねられる。
【0048】
デバイス回収領域16とトレイ除去領域12とをまたぐようにトレイ24を1枚ずつY方向に搬送する第4トレイ搬送機構39及び第5トレイ搬送機構41が設けられている。第4トレイ搬送機構39は搬送部18の一部でありトレイ24をY方向、すなわち、第13矢印39a方向に往復移動する。第4トレイ搬送機構39は、検査済みのICデバイス13をデバイス回収領域16からトレイ除去領域12に搬送する。第5トレイ搬送機構41はICデバイス13を回収するための空のトレイ24をY方向正側、すなわち、第14矢印41a方向に移動する。第5トレイ搬送機構41は空のトレイ24をトレイ除去領域12からデバイス回収領域16に移動する。
【0049】
制御装置4は第1トレイ搬送機構26と、第2トレイ搬送機構27と、ソークプレート21と、第1デバイス搬送ヘッド31と、シャトル22と、トレイ搬送機構32と、ソケットエリア19と、テストハンド36と、第2デバイス搬送ヘッド37と、第3トレイ搬送機構38と、第4トレイ搬送機構39と、第5トレイ搬送機構41の各部の動作を制御する。制御装置4は制御部としてのCPU42(Central Processing Unit)と記憶部としてのメモリー43とを有している。CPU42はメモリー43に記憶されている判断用プログラム、指示・命令用プログラム等の各種情報を読み込み、判断や命令を実行する。
【0050】
制御装置4は、電子部品検査装置1や電子部品搬送装置2に内蔵されていてもよいし、外部のコンピューター等の外部機器に設けられていてもよい。外部機器は、例えば、電子部品検査装置1とケーブル等を介して通信される場合、無線通信される場合、電子部品検査装置1とネットワークを介して接続されている場合等がある。
【0051】
電子部品検査装置1は、トレイ供給領域11とデバイス供給領域14との間が第1隔壁44によって区切られている。デバイス供給領域14と検査領域15との間が第2隔壁45によって区切られている。検査領域15とデバイス回収領域16との間が第3隔壁46によって区切られている。デバイス回収領域16とトレイ除去領域12との間が第4隔壁47によって区切られている。デバイス供給領域14とデバイス回収領域16との間も、第5隔壁48によって区切られている。
【0052】
第2隔壁45にはシャトル22が通過するための穴が形成されている。第3隔壁46にもシャトル22が通過するための穴が形成されている。従って、デバイス供給領域14及びデバイス回収領域16は検査領域15に通じる。
【0053】
図3及び図4に示すように、電子部品搬送装置2は検査領域15に門型の支持部材49を備える。支持部材49のX方向正側の面にはハンド用レール51が配置され、テストハンド36はハンド用レール51に沿ってY方向に往復移動する。支持部材49のX方向負側の面には識別コードリーダーとしての第1識別コードリーダー52、識別コードリーダーとしての第2識別コードリーダー53、識別コードリーダーとしての第3識別コードリーダー54及び識別コードリーダーとしての第4識別コードリーダー55が配置される。従って、電子部品搬送装置2は第1識別コードリーダー52及び第2識別コードリーダー53を有する。
【0054】
制御装置4は第1コネクター4a、第2コネクター4b、第3コネクター4c及び第4コネクター4dを備える。第1識別コードリーダー52はケーブル56により第1コネクター4aと接続される。第2識別コードリーダー53はケーブル56により第2コネクター4bと接続される。第3識別コードリーダー54はケーブル56により第3コネクター4cと接続される。第4識別コードリーダー55はケーブル56により第4コネクター4dと接続される。
【0055】
デバイス供給領域14、検査領域15及びデバイス回収領域16に亘って第1シャトル用レール57及び第2シャトル用レール58が配置される。第1シャトル用レール57及び第2シャトル用レール58はそれぞれ一対のレールを備える。第1シャトル22aは第1シャトル用レール57に沿って移動する。第2シャトル22bは第2シャトル用レール58に沿って移動する。
【0056】
シャトル22はX方向負側に供給シャトル部59を備え、X方向正側に回収シャトル部61を備える。供給シャトル部59には検査される前のICデバイス13が配置される。回収シャトル部61には検査の済んだICデバイス13が配置される。テストハンド36は供給シャトル部59のICデバイス13をソケットエリア19に搬送する。検査が済んだ後に、テストハンド36はソケットエリア19のICデバイス13を回収シャトル部61に搬送する。
【0057】
第1シャトル22aではシャトル22上の供給シャトル部59と回収シャトル部61との間に第1識別コード62及び第2識別コード63が設置される。第2シャトル22bではシャトル22上の供給シャトル部59と回収シャトル部61との間に第3識別コード64及び第4識別コード65が設置される。第1識別コード62~第4識別コード65は示される情報の異なる識別コード66である。
【0058】
第1識別コード62は第1識別コードリーダー52用に装置本体の所定の位置に配置した識別コードである。第2識別コード63は第2識別コードリーダー53用に装置本体の所定の位置に配置した識別コードである。装置本体の所定の位置は第1シャトル22a上の供給シャトル部59と回収シャトル部61との間である。
【0059】
第3識別コード64は第3識別コードリーダー54用に装置本体の所定の位置に配置した識別コードである。第4識別コード65は第4識別コードリーダー55用に装置本体の所定の位置に配置した識別コードである。装置本体の所定の位置は第2シャトル22b上の供給シャトル部59と回収シャトル部61との間である。
【0060】
第1識別コード62は“1”、第2識別コード63は“2”、第3識別コード64は“3”、第4識別コード65は“4”の情報を示す。
【0061】
第1識別コード62、第2識別コード63を含む識別コード66はQRコード(登録商標)またはデータマトリックスである。この構成によれば、識別コード66はQRコード(登録商標)またはデータマトリックスである。識別コード66は2次元コードであるので、バーコード等の1次元コードに比べて識別コード66の面積を小さくできる。尚、識別コード66を設置する場所の面積が広いときには識別コード66をバーコードにしても良い。第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55がOCR(Optical Character Recognition)機能を有するときには、識別コード66は数字や文字でも良い。
【0062】
デバイス供給領域14から検査領域15を介してデバイス回収領域16へICデバイス13を搬送するシャトル22が移動する軌跡の線を動線67とする。第1シャトル22aのY方向正側のICデバイス13が搬送されるときの動線67が動線としての第1動線67aであり、Y方向負側のICデバイス13が搬送されるときの動線67が動線としての第2動線67bである。第2シャトル22bのY方向正側のICデバイス13が搬送されるときの動線67が動線としての第3動線67cであり、Y方向負側のICデバイス13が搬送されるときの動線67が動線としての第4動線67dである。電子部品搬送装置2は検査対象のICデバイス13を搬送する複数の動線67を有する。
【0063】
第1シャトル22a上のICデバイス13は第1動線67a上または第2動線67b上にある。第2シャトル22b上のICデバイス13は第3動線67c上または第4動線67d上にある。
【0064】
ICデバイス13は識別コード66を備える。第1識別コードリーダー52、第2識別コードリーダー53、第3識別コードリーダー54、第4識別コードリーダー55は、それぞれ、第1動線67a、第2動線67b、第3動線67c、第4動線67dと対向して配置される。
【0065】
電子部品搬送装置2は検査対象のICデバイス13を搬送するための動線67を複数有し、各動線67にICデバイス13が有する識別コード66をよみ取るための識別コードリーダーを備える。
【0066】
第1識別コードリーダー52は第1動線67a上のICデバイス13が備える識別コード66に加え第1識別コード62を読み取る。第2識別コードリーダー53は第2動線67b上のICデバイス13が備える識別コード66に加え第2識別コード63を読み取る。第3識別コードリーダー54は第3動線67c上のICデバイス13が備える識別コード66に加え第3識別コード64を読み取る。第4識別コードリーダー55は第4動線67d上のICデバイス13が備える識別コード66に加え第4識別コード65を読み取る。
【0067】
この構成によれば、識別コード66を備えるICデバイス13はシャトル22に設置される。検査対象であるICデバイス13はシャトル22で移動されるので、ICデバイス13に設置される識別コード66もシャトル22の移動範囲内にある。第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55が識別コードを読み取れることを確認することにより、ICデバイス13に設置される識別コード66を第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55が読み取ることができる。
【0068】
第1コネクター4a~第4コネクター4dと第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55とを接続するケーブル56の組み合わせを間違えるとき、第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55が読み取った識別コード66に示されるコード情報が誤認識される。
【0069】
図5に示すように、ICデバイス13にはメーカー名13a、品種表示名13b、個体識別番号13cを示す文字列が印刷されている。さらに、ICデバイス13には品種表示名13bをバーコードで表示した品種バーコード13dと個体識別番号13cを示す識別コード66である個体識別コード13eが印刷されている。ICデバイス13は動線67に沿って搬送されるので、第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55は個体識別コード13eを読み取ることができる。
【0070】
図6において、電子部品搬送装置2は電子部品搬送装置2の動作を制御する制御装置4を備える。そして、制御装置4はプロセッサーとして各種の演算処理を行うCPU42(中央演算処理装置)と、各種情報を記憶するメモリー43を備える。ステージ駆動装置68、リーダー駆動装置69、入力装置71、表示装置72、出力装置73が入出力インターフェイス74及びデータバス75を介してCPU42に接続されている。
【0071】
ステージ駆動装置68は第1シャトル22a及び第2シャトル22bを駆動する。ステージ駆動装置68はCPU42の指示信号を入力する。指示信号はシャトル22の移動を指示する情報を含んでいる。そして、ステージ駆動装置68は指示信号に対応するシャトル22の移動を行う。
【0072】
リーダー駆動装置69は第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55を駆動する。リーダー駆動装置69はCPU42の指示信号を入力する。指示信号は識別コード66を読み取る指示情報を含んでいる。そして、リーダー駆動装置69は第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55に識別コード66を読み取らせて、読み取った識別コード66をCPU42に送信する。
【0073】
入力装置71は操作パネル7、解除ボタン、キーボードやマウス等の装置である。表示装置72は測定結果や測定に係わる情報を表示して報知する装置である。表示装置72はモニター6、シグナルランプ9を含む。モニター6には液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、プラズマディスプレイ、表面電界ディスプレイを用いることができる。出力装置73はスピーカー5、シグナルランプ9、外部機器へのインターフェイス等の装置である。
【0074】
入力装置71及び表示装置72は、操作者が電子部品検査装置1及び電子部品搬送装置2に動作開始と動作終了、測定条件等の各種の指示をするための装置である。
【0075】
メモリー43は、RAM、ROM等といった半導体メモリーや、ハードディスクといった記憶装置を含む。メモリー43は電子部品検査装置1及び電子部品搬送装置2の動作の制御手順や測定手順が記述されたプログラム76を記憶する。
【0076】
他にも、メモリー43は第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55が読み取った識別コード66の情報をコードデータ77の一部として記憶する。第1識別コードリーダー52が読み取った識別コード66の情報を第1識別コードリーダー52の情報とする。第2識別コードリーダー53が読み取った識別コード66の情報を第2識別コードリーダー53の情報とする。メモリー43は第1識別コードリーダー52の情報と、第2識別コードリーダー53の情報を記憶する。
【0077】
他にも、メモリー43はCPU42が判定するときに用いる比較判定データ78を記憶する。他にも、メモリー43は第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55と電気的に接続されているポート番号と第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55との対応を示す接続設定データ80を記憶する。他にも、CPU42が動作するためのワークエリアやテンポラリーファイル等として機能する記憶領域やその他各種の記憶領域を備える。
【0078】
CPU42は、メモリー43内に記憶されたプログラム76に従って、電子部品搬送装置2を駆動させる。制御装置4は入力装置71、表示装置72と接続され、CPU42等を搭載したコンピューターとして機能する。プログラム76が動作するCPU42は具体的な機能実現部としてステージ制御部79を有する。ステージ制御部79は第1シャトル22a及び第2シャトル22bの移動と停止を制御する。ステージ制御部79は第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55の検出範囲に識別コード66が位置するように、シャトル22の位置を制御する。
【0079】
他にも、CPU42はリーダー制御部81を有する。リーダー制御部81は第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55が識別コード66を読み取るタイミングを制御する。
【0080】
他にも、CPU42はリーダー確認制御部82を有する。リーダー確認制御部82は保守工程で第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55のいずれかを交換するときや、初めて設置するときに動作する。リーダー確認制御部82は第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55が正しく接続され、正しく設定されたかを確認する手順を行う。
【0081】
他にも、CPU42はリーダー正誤判定部83を有する。リーダー正誤判定部83は第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55が正しく接続され、正しく設定されたかを判定する。
【0082】
他にも、CPU42は報知制御部84を有する。第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55が正しく接続されないとき、または、正しく設定されないとき、報知制御部84は表示装置72にその状態を表示させる。
【0083】
CPU42は第1識別コードリーダー52に、第1識別コード62を読み取らせて第1識別コード62の情報を記憶させるよう制御する。CPU42は第2識別コードリーダー53に、第2識別コード63を読み取らせて第2識別コード63の情報を記憶させるよう制御する。CPU42は第3識別コードリーダー54に、第3識別コード64を読み取らせてその情報を記憶させるよう制御する。CPU42は第4識別コードリーダー55に、第4識別コード65を読み取らせてその情報を記憶させるよう制御する。
【0084】
次に上述した電子部品搬送装置2の制御方法について図7及び図8にて説明する。図7のフローチャートにおいて、ステップS1~ステップS3は実際に各動線67に検査対象のICデバイス13を流す前に行われる。
【0085】
ステップS1は保守工程に相当する。保守工程では電子部品搬送装置2のメンテナンスが管理者により行われる。識別コードリーダーが故障したときのメンテナンスでは、識別コードリーダーの取り外し、識別コードリーダーの取り付け、識別コードリーダーの配線の接続及び接続にかかわる設定が管理者により行われる。配線の接続は第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55と第1コネクター4a~第4コネクター4dとをケーブル56で接続することである。CPU42等が搭載されている回路基板にはシリアル接続用ポートが設置されている。第1コネクター4a~第4コネクター4dとシリアル接続用ポートとは電気的に接続されている。管理者は第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55と電気的に接続されているポート番号と第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55との対応を示す接続設定データ80を操作パネル7から入力する。入力された接続設定データ80はメモリー43に記憶される。
【0086】
この構成によれば、識別コードリーダーの取り外しの後、識別コードリーダーが設置される。次に、識別コードリーダーと制御装置4との配線や設定が行われる。従って、識別コードリーダーは識別コードを読み取ることができる。次にステップS2に移行する。
【0087】
ステップS2は読取工程である。この工程では、ステージ制御部79がシャトル22の位置を制御する。ステージ制御部79は第1識別コード62~第4識別コード65をそれぞれ第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55と対向する場所に移動させる。次に、リーダー制御部81が、第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55に、それぞれ第1識別コード62~第4識別コード65を読み取らせる。第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55が読み込んだ識別コードはコードデータ77の1つとしてメモリー43に記憶される。次にステップS3に移行する。
【0088】
ステップS3は判定工程である。この工程では、メモリー43が有している第1識別コード62、及び第2識別コード63の情報に基づいて、第1識別コードリーダー52が第1識別コード62を、第2識別コードリーダー53が第2識別コード63を、それぞれ読み取ったか否かを判定する。同様に、メモリー43が有している第3識別コード64、及び第4識別コード65の情報に基づいて、第3識別コードリーダー54が第3識別コード64を、第4識別コードリーダー55が第4識別コード65を、それぞれ読み取ったか否かを判定する。
【0089】
換言すれば、CPU42のリーダー正誤判定部83は、第1識別コード62を読み取った識別コードリーダーの情報が、メモリー43の第1識別コードリーダー52の情報と合致するか、同様に第2識別コード63を読み取った識別コードリーダーの情報が、メモリー43の第2識別コードリーダー53の情報と合致するかを判断する。
【0090】
第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55の各識別コードリーダーが読み取った識別コードと、各識別コードリーダーに対応する識別コードと、が合致するとき電子部品搬送装置2の制御方法を示す工程を終了する。第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55の各識別コードリーダーが読み取った識別コードと、各識別コードリーダーに対応する識別コードと、が合致しないとき次にステップS4に移行する。
【0091】
ステップS4は報知工程である。この工程では、第1識別コードリーダー52~第4識別コードリーダー55の各識別コードリーダーが読み取った識別コードと、各識別コードリーダーに対応する識別コードと、が合致しない場合は管理者に報知する。換言すれば、判定工程において、少なくとも判定が否定的だった場合、管理者に報知する。詳しくは、報知制御部84の指示により合致していない組み合わせをモニター6に表示する。他にも、報知制御部84の指示によりスピーカー5及びシグナルランプ9が注意を喚起する。次にステップS1に移行する。
【0092】
図8にて、ステップS3の判定工程の例を説明する。“ポート番号”はCPU42が搭載された回路基板の入力ポートの番号である。ポート番号“1”のポートは第1コネクター4aと電気的に接続される。ポート番号“2”のポートは第2コネクター4bと電気的に接続される。ポート番号“3”のポートは第3コネクター4cと電気的に接続される。ポート番号“4”のポートは第4コネクター4dと電気的に接続される。
【0093】
“比較判定データ”は各ポートに入力される情報が期待される情報である。“読取データ”は各ポートに識別コードリーダーが読み込んで入力したデータである。“判定“は“比較判定データ”と“読取データ”とを比較して一致したとき、“OK”となり、一致しないとき“NG”となる。
【0094】
“ポート番号“が“1”の例では、“比較判定データ”と“読取データ”とが等しく“1”である。第1識別コードリーダー52が第1識別コード62を読み取りポート番号“1”のポートにデータ“1”を入力している。このとき、リーダー正誤判定部83はケーブル56が正しく接続されていると判定する。
【0095】
“ポート番号“が“2”の例では、“比較判定データ”と“読取データ”とが等しく“2”である。第2識別コードリーダー53が第2識別コード63を読み取りポート番号“2”のポートにデータ“2”を入力している。このとき、リーダー正誤判定部83はケーブル56が正しく接続されていると判定する。
【0096】
“ポート番号“が“3”の例では、“比較判定データ”と“読取データ”とが合っていない。識別コードリーダーが第4識別コード65を読み取りポート番号“3”のポートにデータ“4”を入力している。このとき、リーダー正誤判定部83はケーブル56が正しく接続されていないと判定する。
【0097】
“ポート番号“が“4”のとき、“比較判定データ”と“読取データ”とが合っていない。識別コードリーダーが第3識別コード64を読み取りポート番号“4”のポートにデータ“3”を入力している。このとき、リーダー正誤判定部83はケーブル56が正しく接続されていないと判定する。
【0098】
“ポート番号“が“3”のポートと“ポート番号“が“4”のポートとではケーブル56が正しく接続されていないので、次に、ステップS4に移行する。
【0099】
この構成によれば、第1識別コードリーダー52が第1識別コード62を読み取り、読み取った識別コード情報をCPU42のリーダー制御部81がメモリー43に記憶させる。さらに、第2識別コードリーダー53が第2識別コード63を読み取り、読み取った識別コード情報をリーダー制御部81がメモリー43に記憶させる。第1識別コード62は第1識別コードリーダー52用の場所に配置されている。第2識別コード63は第2識別コードリーダー53用の場所に配置されている。記憶された識別コード情報を確認することにより、各識別コードリーダーが識別コード66を正しく読み込んだかを確認できる。その結果、従って、電子部品搬送装置2が間違って識別コード66を読み取る危険性を回避できる。
【0100】
この構成によれば、第1識別コードリーダー52が第1識別コード62を読み取っているか否かをCPU42のリーダー正誤判定部83が判定する。同様に、第2識別コードリーダー53が第2識別コード63を読み取っているか否かをリーダー正誤判定部83が判定する。従って、識別コードリーダーと識別コードリーダーが読み取る場所があっているか否かをCPU42が認識する。合ってないときにはCPU42の報知制御部84が報知している。その結果、電子部品搬送装置2が間違って識別コード66を読み取る危険性を回避できる。
【0101】
この方法によれば、ステップS2の読取工程で第1識別コードリーダー52及び第2識別コードリーダー53が識別コードを読み取って、情報に変換してメモリー43に記憶する。第1識別コードリーダー52及び第2識別コードリーダー53のケーブル56の接続または設定を間違えたとき、第1識別コードリーダー52が出力する情報が第1識別コード62に対応せず、第2識別コードリーダー53が出力する情報が第2識別コード63に対応しない。このとき、CPU42のリーダー正誤判定部83は識別コードリーダーが出力する情報と識別コードが対応していないと判定して、読み取り不良であることを報知する。識別コードリーダーの配線や設定が間違っているときはCPU42の報知制御部84が管理者に報知するので、管理者がケーブル56の配線や設定の間違いを修正する。その結果、電子部品搬送装置2は間違って識別コード66を読み取る危険性を回避できる。
【0102】
第2実施形態
本実施形態が第1実施形態と異なるところは、報知することに換えて接続の設定を変更する点にある。尚、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0103】
図9に示すように、電子部品検査装置87の電子部品搬送装置88は制御装置89を備える。メモリー43はプログラム91、コードデータ77、接続設定データ80等を記憶する。プログラム91は第1実施形態のプログラム76とは異なる。
【0104】
プログラム91が動作するCPU42は具体的な機能実現部としてステージ制御部79、リーダー制御部81、リーダー接続設定部92を有する。リーダー接続設定部92はポート番号と読取場所番号との関係を設定する。読取場所番号は第1識別コード62~第4識別コード65が設置された場所の番号である。第1識別コード62が設置された場所の読取場所番号は“1”である。第2識別コード63が設置された場所の読取場所番号は“2”である。第3識別コード64が設置された場所の読取場所番号は“3”である。第4識別コード65が設置された場所の読取場所番号は“4”である。読取場所番号は識別コード66が示す情報と同じになっている。例えば、読取場所番号が“1”の場所に設置された第1識別コード62が示す情報は“1”である。
【0105】
CPU42のリーダー接続設定部92は、第1識別コード62を読み取った識別コードリーダーの情報を第1識別コードリーダー52の情報として記憶する。リーダー接続設定部92は、第2識別コード63を読み取った識別コードリーダーの情報を第2識別コードリーダー53の情報として記憶する。
【0106】
次に上述した電子部品搬送装置88の制御方法について図10図12にて説明する。図10のフローチャートにおいて、ステップS2の読取工程の次にステップS11に移行する。
【0107】
ステップS11は設定工程としての関係設定工程である。この工程では、第1識別コード62を読み取った識別コードリーダーを第1識別コードリーダー52、第2識別コード63をよみとった識別コードリーダーを第2識別コードリーダー53としてリーダー接続設定部92が設定する。以上にて、電子部品搬送装置88の制御方法を示す工程を終了する。
【0108】
この方法によれば、第1識別コード62を読み取った識別コードリーダーを第1識別コード62が配置された第1動線67aと関係づける。第2識別コード63を読み取った識別コードリーダーを第2識別コード63が配置された第2動線67bと関係づける。従って、識別コードリーダーの出力から識別コードが配置された動線67と識別コードリーダーとの関係を設定している為、電子部品搬送装置88は間違って識別コードを読み取る危険性を回避できる。
【0109】
図11及び図12にてステップS11の関係設定工程の例を説明する。図11における、“読取データ”は識別コードリーダーから各ポートに入力された識別コード情報を示す。例えば、“ポート番号“が“1”のポートに識別コード66が“4”を示す情報が入力されている。従って、第4識別コード65を読み取った識別コードリーダーが“ポート番号“が“1”のポートと電気的に接続されている。
【0110】
“ポート番号“が“2”のポートには識別コード66が“1”を示す情報が入力されている。従って、第1識別コード62を読み取った識別コードリーダーが“ポート番号“が“2”のポートと電気的に接続されている。“ポート番号“が“3”のポートに識別コード66が“3”を示す情報が入力されている。従って、第3識別コード64を読み取った識別コードリーダーが“ポート番号“が“3”のポートと電気的に接続されている。“ポート番号“が“4”のポートに識別コード66が“2”を示す情報が入力されている。従って、第2識別コード63を読み取った識別コードリーダーが“ポート番号“が“4”のポートと電気的に接続されている。
【0111】
図12はリーダー接続設定部92が設定したポート番号と識別コードリーダーが読み取った場所との関係の例を示す。“読取場所番号”は識別コード66が示す数字に対応する。例えば、読取場所番号の“1”は第1動線67a上に配置された第1識別コード62に対応する。
【0112】
リーダー接続設定部92は読取場所番号が“1”にポート番号の“2”を関係づける。ポート番号の“2”には第1識別コード62の情報が入力されたので、読取場所番号が“1”の情報は第1動線67a上に配置された識別コードの情報となる。この設定によりポート番号の“2”に入力される情報は第1動線67a上に配置された識別コードの情報として扱われる。
【0113】
リーダー接続設定部92は読取場所番号が“2”にポート番号の“4”を関係づける。ポート番号の“4”には第2識別コード63の情報が入力されたので、読取場所番号が“2”の情報は第2動線67b上に配置された識別コードの情報となる。この設定によりポート番号の“4”に入力される情報は第2動線67b上に配置された識別コードの情報として扱われる。
【0114】
リーダー接続設定部92は読取場所番号が“3”にポート番号の“3”を関係づける。ポート番号の“3”には第3識別コード64の情報が入力されたので、読取場所番号が“3”の情報は第3動線67c上に配置された識別コードの情報となる。この設定によりポート番号の“3”に入力される情報は第3動線67c上に配置された識別コードの情報として扱われる。
【0115】
リーダー接続設定部92は読取場所番号が“4”にポート番号の“1”を関係づける。ポート番号の“1”には第4識別コード65の情報が入力されたので、読取場所番号が“4”の情報は第4動線67d上に配置された識別コードの情報となる。この設定によりポート番号の“1”に入力される情報は第4動線67d上に配置された識別コードの情報として扱われる。
【0116】
この構成によれば、第1識別コードリーダー52が出力する情報が第1識別コード62のとき、CPU42のリーダー接続設定部92は第1識別コードリーダー52と第1識別コード62が設置された第1動線67aとを関係づける。第1識別コードリーダー52が出力する情報が第2識別コード63のとき、リーダー接続設定部92は第1識別コードリーダー52と第2識別コード63が設置された第2動線67bとを関係づける。
【0117】
同様に、第2識別コードリーダー53が出力する情報が第1識別コード62のとき、リーダー接続設定部92は第2識別コードリーダー53と第1識別コード62が設置された第1動線67aとを関係づける。第2識別コードリーダー53が出力する情報が第2識別コード63のとき、リーダー接続設定部92は第2識別コードリーダー53と第2識別コード63が設置された第2動線67bとを関係づける。その結果、電子部品搬送装置88が間違って識別コード66を読み取る危険性を回避できる。
【0118】
第3実施形態
第1実施形態及び第2実施形態では識別コードリーダーと制御装置4とがシリアル通信にて通信された。このとき、識別コードリーダーと接続ポートとの接続関係を設定することにより、識別コードリーダーと読取場所との関係が設置された。
【0119】
識別コードリーダーと制御装置4とがLAN(Local Area Network)にて接続されても良い。このとき、識別コードリーダーとIP(Internet Protocol)アドレスとの接続関係を設定することにより、識別コードリーダーと読取場所とが関係づけられる。
【0120】
第4実施形態
第1実施形態では電子部品検査装置1は冷凍機10を備え、低温での検査が可能であるとした。他にも、常温の検査を行う電子部品検査装置や高温の検査を行う電子部品検査装置にも、上記の構成を適用しても良い。このときにも、電子部品搬送装置が間違って識別コード66を読み取る危険性を回避できる。
【符号の説明】
【0121】
2…電子部品搬送装置、13…検査対象としてのICデバイス、13e…識別コードとしての個体識別コード、15…検査領域、19…ソケットエリア、22…シャトル、22a…シャトルとしての第1シャトル、22b…シャトルとしての第2シャトル、42…制御部としてのCPU、43…記憶部としてのメモリー、52…識別コードリーダーとしての第1識別コードリーダー、53…識別コードリーダーとしての第2識別コードリーダー、54…識別コードリーダーとしての第3識別コードリーダー、55…識別コードリーダーとしての第4識別コードリーダー、59…供給シャトル部、61…回収シャトル部、62…第1識別コード、63…第2識別コード、67…動線、67a…動線としての第1動線、67b…動線としての第2動線、67c…動線としての第3動線、67d…動線としての第4動線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12