(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077305
(43)【公開日】2022-05-23
(54)【発明の名称】販売処理装置、プログラム及び販売処理システム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20220516BHJP
G07B 1/00 20060101ALI20220516BHJP
【FI】
G07G1/12 321L
G07G1/12 331H
G07G1/12 361D
G07B1/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020188103
(22)【出願日】2020-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100094226
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100087066
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 隆
(72)【発明者】
【氏名】菊地 健
(72)【発明者】
【氏名】杉森 由希子
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA07
3E142DA07
3E142DA08
3E142FA03
3E142FA08
3E142FA36
3E142FA42
3E142GA13
3E142GA41
3E142HA02
3E142HA14
3E142JA01
3E142KA06
(57)【要約】
【課題】非現金決済を行った後の決済の取り消しを容易に行なえる販売処理装置、プログラム及び販売処理システムを提供すること。
【解決手段】取引を非現金で決済(クレジット決済やモバイル決済)する非現金決済手段と、取引を取り消す取消手段(ステップ1-1~1-18を実行するCPU41など)と、非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言される(ステップ1-1)と、現金で返金する旨を表示する表示手段(タッチパネル21、取消方法選択画面G3)とを備える券売機20である。券売機20は、非現金決済手段によって決済された取引の取り消しを、現金を返金することによって行えるので、非現金による取引自体を取り消す場合に比べ、取引を行ったカードの再読み込みや、取消のための通信などの煩雑な手続きが不要になり、取引取消に必要な時間を短縮できる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引を非現金で決済する非現金決済手段と、
前記取引を取り消す取消手段と、
前記非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言されると、現金で返金する旨を表示する表示手段と、
を備える販売処理装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記取引の取消が宣言されると、非現金による取引の取消の旨と、現金で返金する旨とを、選択可能に表示することを特徴とする請求項1に記載の販売処理装置。
【請求項3】
前記非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言されると、自装置以外の端末での取り消しを促す報知手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の販売処理装置。
【請求項4】
前記表示手段に現金で返金する旨の表示を、所定の条件に基づいて禁止する禁止手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の販売処理装置。
【請求項5】
取引種別の変更を行う取引種別変更手段と、
前記取引種別変更手段によって変更した取引種別に基づいた税率を用いて取引金額を再計算する再計算手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の販売処理装置。
【請求項6】
前記再計算前の取引金額と、前記再計算手段によって再計算した取引金額との差額を、入金または出金させる報知を行う報知手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の販売処理装置。
【請求項7】
販売処理装置としてのコンピュータを、
取引を非現金で決済する非現金決済手段と、
前記取引を取り消す取消手段と、
前記非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言されると、現金で返金する旨を表示する表示手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
取引を非現金で決済する非現金決済手段と、
前記取引を取り消す取消手段と、
前記非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言されると、現金で返金する旨を表示する表示手段と、
を備える販売処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、券売機やPOS装置などの販売処理装置、プログラム及び販売処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、券売機などには、クレジットカードなどを用いて非現金決済を行うことができる機能を有するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記非現金決済を行った後に、当該取引を取り消すには、クレジットカードの再投入や通信などで時間を要していた。
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、非現金決済を行った後の当該決済の取り消しを容易に行うことができる販売処理装置、プログラム及び販売処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、取引を非現金で決済する非現金決済手段と、前記取引を取り消す取消手段と、前記非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言されると、現金で返金する旨を表示する表示手段と、を備える販売処理装置にある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】券売機システム(販売処理システム)1-1の概略構成図である。
【
図2】券売機(販売処理装置)20の一例を示す斜視図である。
【
図3】券売機20のシステム構成の一例を示す図である。
【
図4】訂正操作画面G1及び確認画面G2を示す図である。
【
図5】券売機20が実行する取引取消処理の一例を示す動作フロー図である。
【
図8】クレジット読取画面G5-1,G5-2を示す図である。
【
図14】券売機システム(販売処理システム)1-2の概略構成図である。
【
図15】券売機システム1-2の取引取消処理の一部の動作フロー図である。
【
図16】POS装置60のシステム構成の一例を示す図である。
【
図18】販売処理システム1-3の概略構成図である。
【
図19】対面セルフPOS装置(販売処理装置)130(またはセルフPOS装置150)の外観構成を示す斜視図である。
【
図20】対面セルフPOS装置130(またはセルフPOS装置150)の構成を示すブロック図である。
【
図21】時間帯による現金返金の禁止(制限)の1例を示す図である。
【
図22】操作者による現金返金の禁止(制限)の1例を示す図である。
【
図23】現金保有状況による現金返金の禁止(制限)の1例を示す図である。
【
図24】取引状況による現金返金の禁止(制限)の1例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明にかかる販売処理装置の実施形態として、券売機20(さらには券売機システム1-1,1-2)に用いた実施形態(第1,第2実施形態)と、対面セルフPOS装置130やセルフPOS装置150(さらには販売処理システム1-3)に用いた実施形態(第3実施形態)などについて、図面を参照して詳細に説明する。
【0009】
〔券売機による第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態にかかる券売機システム(販売処理システム)1-1の概略構成図である。同図に示すように、券売機システム1-1は、少なくとも、管理装置(上位装置、ストアコントローラとも称する)10と、券売機(販売処理装置)20と、厨房端末90とを具備し、各機器を通信可能に接続して構成されている。券売機システム1-1は、例えば飲食店に設置される。管理装置10と券売機20と厨房端末90とは、互いに、LAN100を介して接続されている。LAN接続の形態は、有線であっても良いし、無線であっても良い。また、この券売機システム1-1は、インターネットなどのネットワーク110を介して決済センター120に接続されている。
【0010】
管理装置10は、券売機システム1-1全体を制御(管理)する装置(例えばサーバ)である。例えば、管理装置10は、制御部の他、記憶部を備え、種々のファイル(例えば、商品マスタファイル、印字フォーマットファイル、注文データファイル、会計ファイル等)を記憶(管理)する。商品マスタファイルは、各商品の商品コード、商品名、価格等の各種商品情報からなっている。また例えば、管理装置10は、通信部を備え、記憶部内のファイル(又はファイル上のデータ)を必要に応じて他の装置に送信する。また例えば、管理装置10は、集計部を備え、店員からの指示に応じて又は予め定めた所定時刻に、記憶部に記憶している情報等に基づいて、集計情報(例えば、日計レポート等の売上実績情報)を生成する。
【0011】
券売機20は、客が商品(例えば調理メニュー)に対応する食券を購入するために設置される。
図2は券売機20の一例を示す斜視図である。同図に示すように、券売機20の正面上部には入力用のキー操作部となるタッチパネル21が設置されている。タッチパネル21には客が商品購入をはじめとする所定の操作を行うための画面(商品選択画面など)が表示される。客はタッチパネル21に表示されている商品の絵やボタン等の商品選択画面を指でタッチ(押下)することで、所望の商品の食券を購入することができる。即ち、タッチパネル21は、表示手段であると同時に入力手段であり、また発券する商品を選択する選択手段でもある。
【0012】
券売機20の正面のタッチパネル21の側部(向かって左側の辺に沿う位置)の下部には、下記する紙片(媒体、以下「食券」という)を発行する発行口23が設けられている。発行口23の上部には、非現金決済処理部25が設置されている。非現金決済処理部25は、現金以外の決済処理全般(電子マネー決済やクレジット決済やモバイル決済など)を行うものであり、カード処理部27とモバイル端末処理部29とを有している。カード処理部27は、ICカードを挿入して決済処理を行うICカード挿入部27aと、非接触カードをかざして決済処理を行う非接触カード読取部27bと、磁気カードを挿入して決済処理を行う磁気カード挿入部27cとを有している。モバイル端末処理部29は、図示しない携帯端末(媒体)のタッチパネルに表示した二次元コードを読み込んで決済処理などを行うものである。
【0013】
また券売機20の正面のタッチパネル21の下部には、紙幣投入口31、紙幣排出口33、硬貨投入口35、硬貨排出口37等が設けられている。紙幣投入口31は入金に際して紙幣が投入され、紙幣排出口33からはお釣りや返金等の払い出し金の内の紙幣が排出される。硬貨投入口35は入金に際して硬貨が投入され、硬貨排出口37からは払い出し金の内の硬貨が排出される。
【0014】
図3は券売機20のシステム構成の一例を示す図である。同図に示す券売機20のシステム構成は、CPU41、フラッシュメモリ43、RAM45、タッチパネル21、通信部47、発行部(発行手段)49、非現金決済処理部25、紙幣処理部51、硬貨処理部53を備えている。
【0015】
CPU41は券売機20の処理動作全体を制御する制御手段である。RAM45は主記憶装置に該当するものであり、CPU41が演算処理を実行する際の作業領域として用いられる。またRAM45においては1回の入金に応じた入金金額、現在の残高などのデータを記憶する一時記憶エリアが設定される。
【0016】
フラッシュメモリ43は補助記憶装置に該当するものであり、CPU41が実行するプログラムの他、CPU41が演算処理に際して利用する各種の設定データ等が記憶される。なおフラッシュメモリ43に代えて、例えばハードディスクなどの他の記憶装置を用いても良い。
【0017】
タッチパネル21はCPU41の制御によって所定の画面を表示する表示手段である。またCPU41はタッチパネル21に対して行われた操作に応じて出力される操作信号に基づき所定の制御処理を実行する。このタッチパネル21は、発券する商品などを選択操作する選択手段(操作手段)でもある。通信部47は外部との通信を実行する送受信手段であり、LAN100を経由して外部装置(管理装置10や厨房端末90等)と通信を行う機能を有する。有線、無線を問わない。
【0018】
発行部49はタッチパネル21で選択された商品の食券の発行を制御し、選択された商品についての必要な情報を食券の用紙に印刷し、印刷した食券を発行口23に排出する機構部を備えて構成されている。即ち、発行部49は、可搬性の媒体である食券を出力(印字)する出力手段(印字手段)である。この発行部49によって出力(印字)される食券は、用紙幅方向にパーシャルカット(真中だけ残してその両サイドをカット)して発行される形態となっており、これによって発券された食券の受け皿を不要としている。
【0019】
紙幣処理部51は紙幣に関する処理全般を行う。具体的には、紙幣処理部51は紙幣の鑑定処理として、紙幣投入口31から投入された紙幣の種別を判定する。また紙幣処理部51は紙幣投入口31から投入された紙幣の金種毎に枚数をカウントする。また紙幣処理部51は釣銭の返却の際に、券売機20内部の紙幣収納庫に格納されている紙幣の内から必要な金種の紙幣を選別して必要枚数を紙幣排出口33に排出させる。
【0020】
硬貨処理部53は硬貨に関する処理全般を行う。具体的には、硬貨処理部53は紙幣処理部51と同様、硬貨の鑑定処理、硬貨の金種毎の枚数カウント、券売機20の内部に収納された硬貨の内から必要な金種の硬貨を選別して硬貨排出口37から排出する等の動作を実行する。
【0021】
厨房端末90は、この例ではキッチンプリンタであり、主に厨房近傍に設置され、調理指示シートや配膳伝票等をプリントアウトする。なお厨房端末90として、キッチンプリンタの代わりに、またはキッチンプリンタとともに、キッチンモニタを用いてもよい。厨房端末90は複数台設置しても良い。
【0022】
決済センター120は、券売機20等で非現金決済を行った場合に、当該情報を受信し、決済に必要な処理を行い、結果を返信する。非現金決済の取消処理も、当該決済センター120に当該情報を送信し、取り消しに必要な処理が行われ、その結果が返信される。
【0023】
図5は、券売機20が実行する取引取消処理の一例を示す動作フロー図である。この図に示す動作フローは、券売機20を用いた取引(操作)が終了した後に、即ち商品を選択してその料金を精算して食券を排出した後に、当該取引の全て又はその一部を取り消す際の動作フローを示している。この動作フローの操作は、全て店員が行うものとする。この図に示す処理は、CPU41がフラッシュメモリ43に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
【0024】
顧客が券売機20を用いて商品を選択しその料金を精算した後に、当該取引の取り消しを店員に求めた場合、店員は、券売機20を操作することで、そのタッチパネル21に、
図4に示すような訂正操作画面G1を表示する(このときは同図に示す確認画面G2は表示されていない)。訂正操作画面G1中には、1取引中で取り引きを行った商品情報G101が列挙されているので、取り消しを行う商品を押下して選択し、その後、実行ボタンG103を押下すると、同図に示すような確認画面G2が訂正操作画面G1上にポップアップ表示される。確認画面G2には、「選択した商品で訂正を行いますか?」というメッセージ欄G201と、「はい」ボタンG203と、「いいえ」ボタンG205とが表示されている。そして「はい」ボタンG203を押下すると、これが取引の取消指示の確定入力となる(ステップ1-1)。
【0025】
取引の取消指示が行われると、次に、ステップ1-2において、取引に用いた決済の種類を判定する。決済の種類には、現金決済、電子マネー決済、クレジット決済、モバイル決済があるので、以下場合を分けてそれぞれの動作を説明する。
【0026】
[クレジット決済によって取引を行っていた場合]
クレジット決済によって取引を行っていた場合は、ステップ1-2からステップ1-3に移行し、
図6に示すような取消方法選択画面G3を表示する。この取消方法選択画面G3には、メッセージ欄G301と「決済取消」ボタンG303と「現金」ボタンG305とが表示されている。メッセージ欄G301には、この取引がクレジット決済によって行われたことなどの説明の他に、クレジット決済を取り消すか、当該取消の代わりに現金を返金するかの選択を促す説明文が表示されている。「決済取消」ボタンG303はクレジット決済の取り消しを指示するボタンであり、「現金」ボタンG305はクレジット決済の取り消しの代わりに、現金での返金を指示するボタンである。なお、取消方法選択画面G3には、さらに「テイクアウト」ボタンG307が点線で表示されているが、このボタンは、イートインで発券した取引を、テイクアウトに変更する場合に使用するボタンであり、ここでは説明せず、後述する。
【0027】
ここで、「現金」ボタンG305を押下した場合は、ステップ1-4の「N」からステップ1-5に移行し、金銭部(紙幣処理部51や硬貨処理部53)にエラーが無ければ、ステップ1-5の「N」からステップ1-6に移行し、紙幣排出口33や硬貨排出口37から、取り消した取引に相当する金銭を出金処置し、当該取消処理を完了する。
【0028】
ステップ1-5において、金銭部にエラーがあると判断した場合は、ステップ1-7に移行し、当該異常の状態を報知し、当該異常の解決を促す。報知の内容としては、例えば、「金銭部に異常があるため訂正操作を行うことができません。異常対応を行ってください。」や、「払出に必要な金種の枚数が不足しているため出金による訂正を行うことができません。在高をご確認のうえ、釣銭準備を行ってください。」や、「紙幣が入金口または返却口に残っているため出金による訂正を行うことができません。紙幣が出ていない場合は紙幣入金口または返却口に詰まりが無いか確認してください。」などがある。そして異常が解決すれば、ステップ1-5からステップ1-6に移行し、上記と同様の出金処理を行う。
【0029】
このように、非現金決済手段によって決済された取引の取り消しを、現金を返金することによって行える選択肢を設けると、状況に応じて、非現金による取引自体を取り消す方法に代えて(当該取引はそのままとした上で)、現金を返金することで取引を取り消した場合と同等の状態にすることができる。これによって、非現金による取引自体を取り消す場合には、その取消操作に時間を要する(決済センター120への問い合わせなど)ため、券売機20でこのような取消操作を行うと、通常の発券業務が滞ってしまう虞があるが、このような虞れを防止でき、取引取消に必要な時間を短縮することができる。一方で、クレジットなどによって行われた取引実績は存在するので、クレジット取引はそのまま実行されることになるため、店舗はクレジット手数料などを負担しなければならないというデメリットがある。さらに現金返金にて対応を受けたことを忘れた顧客が、クレジット決済として取引金額が引き落とされていることに対してクレームをつけてしまう虞も考えられる。
【0030】
次に、上記取消方法選択画面G3において、「決済取消」ボタンG303が押下された場合は、ステップ1-4の「Y」からステップ1-8に移行し、タッチパネル21に
図7に示すような取消確認画面G4が表示される。取消確認画面G4には、取消内容確認欄G401と、「はい」ボタンG403と、「中止」ボタンG405とが表示されている。
【0031】
次に、取消確認画面G4中の「はい」ボタンG403が押下されると、ステップ1-9に移行し、
図8(a),(b)に示すようなクレジット読取指示画面G5-1,G5-2が表示される。クレジット読取指示画面G5-1は、タッチパネル21に表示される画面であり、当該クレジット読取指示画面G5-1には、読取方法及び金額表示欄G501が表示される。クレジット読取指示画面G5-2は、カード処理部27の非接触カード読取部27bに表示される画面であり、当該クレジット読取指示画面G5-2には、カード読取方法説明欄G503が表示されている。
【0032】
そして、クレジット読取指示画面G5-1,G5-2の指示に従って、クレジットカードを用いて、クレジット決済の取消処理を行う(ステップ1-10)。
図9は取消処理中画面G6を示している。
【0033】
取消処理が完了すると、前記取消処理中画面G6が
図10に示す取消完了画面G7に変わり(ステップ1-11)、同時に、訂正(取消)内容表示レシートが発行部49で印字され、発行口23から発行(ステップ1-12)され、当該取消処理が完了する。
【0034】
[モバイル決済によって取引を行っていた場合]
モバイル決済によって取引を行っていた場合は、ステップ1-2からステップ1-13に移行し、
図11に示すような取消方法選択画面G8を表示する。この取消方法選択画面G8には、メッセージ欄G801と「決済取消」ボタンG803と「現金」ボタンG805とが表示されている。メッセージ欄G801には、この取引がモバイル決済によって行われたことなどの説明の他に、モバイル決済を取り消すか、当該取消の代わりに現金を返金するかの選択を促す説明文が表示されている。「決済取消」ボタンG803はモバイル決済の取り消しを指示するボタンであり、「現金」ボタンG805はモバイル決済の取り消しの代わりに、現金での返金を指示するボタンである。
【0035】
ここで、「現金」ボタンG805を押下した場合は、ステップ1-14の「N」からステップ1-5に移行し、上記[クレジット決済によって取引を行っていた場合]と同様の現金返金処理を行う。即ち紙幣排出口33や硬貨排出口37から、取り消した取引に相当する金銭を出金処置し、当該取消処理を完了する(ステップ1-5~1-7)。
【0036】
一方、上記取消方法選択画面G8において、「決済取消」ボタンG803が押下された場合は、ステップ1-14の「Y」からステップ1-15に移行し、タッチパネル21に
図12に示すような取消確認画面G9が表示される。取消確認画面G9には、取消内容確認欄G901と、「はい」ボタンG903と、「中止」ボタンG905とが表示されている。
【0037】
次に、取消確認画面G9中の「はい」ボタンG903が押下されると、ステップ1-16に移行し、モバイル決済の取消処理を行う。このときの取消処理中画面は、
図9に示す取消処理中画面G6と同じである。
【0038】
取消処理が完了すると、前記取消処理中画面G6が
図13に示す取消完了画面G10に変わり(ステップ1-17)、同時に、訂正(取消)内容表示レシートが発行部49で印字され、発行口23から発行(ステップ1-18)され、当該取消処理が完了する。
【0039】
[現金決済または電子マネー決済によって取引を行っていた場合]
現金決済または電子マネー決済によって取引を行っていた場合は、ステップ1-2からステップ1-5に移行し、そのまま現金による返金処理を行う。即ち、ステップ1-5に移行し、上記[クレジット決済によって取引を行っていた場合]と同様の現金返金処理を行い、紙幣排出口33や硬貨排出口37から、取り消した取引に相当する金銭を出金処置し、当該取消処理を完了する(ステップ1-5~1-7)。
【0040】
以上説明したように、券売機20(券売機システム1-1)は、取引を非現金で決済(クレジット決済またはモバイル決済)する非現金決済手段(クレジットカードや、図示しない顧客の携帯端末の表示部に表示した2次元コードなど)と、前記取引を取り消す取消手段(ステップ1-1~1-18を実行するCPU41など)と、前記非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言(確認画面G2の「はい」ボタンG203の押下)されると、現金で返金する旨を表示(取消方法選択画面G3,G8中の「現金」ボタンG305,G805の表示)する表示手段(タッチパネル21)と、を備える。このようにこの券売機20(券売機システム1-1)は、非現金決済手段によって決済された取引の取り消しを、現金を返金することによって行えるので、非現金による取引自体を取り消す場合に比べ、取引を行ったカードの再読み込みや、取消のための通信など(決済センター120への問い合わせなど)の煩雑な手続きが不要になり、取引取消に必要な時間を短縮できる。
【0041】
また前記表示手段(タッチパネル21)は、前記取消が宣言されると、非現金による取引の取消の旨と、現金で返金する旨を、選択可能に表示する(ステップ1-3,1-13、取消方法選択画面G3,G8)ので、非現金決済手段によって決済された取引の取り消しを、当該非現金による取引自体を取り消すことによって行うか、その代わりに、現金の返金によって行うかを、状況に応じて、選択することができる。
【0042】
ここで、調理指示について説明する。券売機20で発券された食券は、これを店員に手渡して調理させる方式以外に、上記実施形態のように、厨房端末90を使ったシステム運用がある。この厨房端末90を使ったシステムの場合、券売機20での取引が完了(発券が完了)すると、券売機20から発券された商品名称や数量などの注文内容が分かる情報が厨房へ調理指示として通知される。当該情報を受信した厨房端末90であるキッチンプリンタは、当該内容をレシートに印字して発行し、調理者はその内容に基づいて調理を開始する。同様に厨房端末90としてキッチンモニタが設置されている場合は、券売機20での注文情報をキッチンモニタに表示し、当該表示内容に基づいて調理者は調理を行う。
【0043】
注文情報と共に座席番号が紐づけられていれば、配膳者が調理品を顧客の座席まで配膳することができる。出来上がった調理品を客自身で取りに行く形式の場合は、ページャ端末の呼び出しや呼出しディスプレイや放送で通知される自身の取引番号を認識し、配膳場所まで取りに行く方式(フードコート方式)がある。
【0044】
このように、券売機20と厨房端末90とがシステム化されている場合に、上述のように、券売機20での取引の取り消しを受け付けると、その情報を厨房端末90であるキッチンプリンタやキッチンモニタへ通知し、調理者は当該情報を迅速に受け取ることができる。キャンセルされたことが分かる態様で印字や表示がされると、キャンセル前の情報に基づいて調理をしてしまう問題を軽減することができる。
【0045】
〔券売機とPOS装置による第2実施形態〕
図14は本発明の第2実施形態にかかる券売機システム(販売処理システム)1-2の概略構成図である。同図に示すように、券売機システム1-2は、上記券売機システム1-1と同様の管理装置10、券売機20、厨房端末90を備える他に、POS装置60を具備し、各機器をLAN100によって通信可能に接続して構成されている。この券売機システム1-2も、例えば飲食店に設置される。同図に示す券売機システム1-2において、前記券売機システム1-1と同一又は相当部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0046】
図16はPOS装置60のシステム構成の一例を示す図である。このPOS装置60は、例えば前記券売機20において非現金決済を行った後に当該取引を取り消したい場合に、券売機20からの指示で、店員によって取消処理を行うような場合に使用する。同図に示すように、POS装置60は、このPOS装置60の動作を制御するCPU61と、顧客の買上情報などを記憶するハードディスク62と、CPU61が実行するプログラムを記憶するROM63と、種々の情報(例えば管理装置10より取得した商品ファイルなど)を一時記憶するRAM64と、会計札などに付されているコード情報などを光学的に読み取るスキャナ部65と、決済の取り消しに関する情報などを表示する店員用表示部66と、客用表示部67と、レシート印字部68と、現金や金券などを保管するドロワ部69と、LAN100を経由して管理装置10などの外部機器と通信する通信部70と、POS装置60を動作させる各種の操作ボタンなどからなる操作部71とを備えている。各構成要素は互いに通信回線72を介して接続されている。
【0047】
この券売機システム1-2における動作も、前記
図5に示す券売機システム1-1の動作と略同一であるが、下記する点が相違する。即ち、
図5に示すステップ1-4とステップ1-8の間に、
図15(a)に示すステップ1-4-2~ステップ1-4-4が入り、ステップ1-14とステップ1-15の間に、
図15(b)に示すステップ1-14-2~ステップ1-14-4が入る。
【0048】
券売機システム1-2においては、ステップ1-3で表示された
図6に示す取消方法選択画面G3において、「決済取消」ボタンG303が押下されると、ステップ1-4の「Y」から
図15(a)に示すステップ1-4-2に移行し、
図17に示すような装置選択画面G11が表示される。装置選択画面G11には、決済の取り消しがPOS装置60と当該券売機20の何れで行うかの選択を促すメッセージ欄G111と、「POS装置」ボタンG113と、「券売機」ボタンG115とを表示している。
【0049】
そして、操作者が「券売機」ボタンG115を押下すると、ステップ1-4-3の「N」からステップ1-8に移行し、上記券売機システム1-1の場合と同様に、当該券売機20において取引の取消処理が行われていく。
【0050】
一方、操作者が「POS装置」ボタンG113を押下すると、ステップ1-4-3の「Y」からステップ1-4-4に移行し、券売機20のタッチパネル21に、例えば、「POS装置に移動して決済センターの決済の取消処理を行ってください。」のような表示(報知)を行う。この情報は、券売機20からPOS装置60に送信されるので、POS装置60に移動した操作者は、ステップ1-8~1-12の処理動作を、POS装置60において行う。
【0051】
また、ステップ1-13で表示された
図11に示す取消方法選択画面G8において、「決済取消」ボタンG803が押下されると、ステップ1-14の「Y」から
図15(b)に示すステップ1-14-2に移行し、前記
図17に示すような装置選択画面G11が表示される。
【0052】
そして、操作者が「券売機」ボタンG115を押下すると、ステップ1-14-3の「N」からステップ1-15に移行し、上記券売機システム1-1の場合と同様に、当該券売機20において取引の取消処理が行われていく。
【0053】
一方、操作者が「POS装置」ボタンG113を押下すると、ステップ1-14-3の「Y」からステップ1-14-4に移行し、券売機20のタッチパネル21に、例えば、「POS装置に移動して決済センターの決済の取消処理を行ってください。」のような表示(報知)を行う。この情報は、券売機20からPOS装置60に送信されるので、POS装置60に移動した操作者は、ステップ1-15~1-18の処理動作を、POS装置60において行う。
【0054】
なお、この実施形態においては、ステップ1-4-2,1-4-3やステップ1-14-2,1-14-3によって、取引の取消操作をPOS装置60で行うか、券売機20で行うかを選択可能としたが、これらステップ1-4-2,1-4-3やステップ1-14-2,1-14-3を省略し、取引の取消操作をPOS装置60のみで行えるように構成しても良い。何れの場合も、POS装置60での取引の取消操作を促していることに変わりはない。
【0055】
この実施形態のように、非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言される(確認画面G2の「はい」ボタンG203の押下)と、自装置以外の端末(この実施形態の場合はPOS装置60)での取り消しを促す報知手段(ステップ1-4-4、1-14-4を実行するCPU41など)を備えることとすれば、取引を取り消した装置(この実施形態の場合は券売機20)自体は、当該取引の取り消し処理を待たずに、次の取引の処理に利用することができ、効率的に処理を進めていくことができる。
【0056】
〔セルフPOS装置による第3実施形態〕
図18は本発明の第3実施形態にかかる販売処理システム1-3の概略構成図である。同図に示すように、販売処理システム1-3は、上記券売機システム1-1と同等の管理装置10を備える他に、商品登録装置及びセルフ精算装置として使用する対面セルフPOS装置130と、複数台のセルフ精算装置として使用するセルフPOS装置150とを具備し、各機器をLAN100によって通信可能に接続して構成されている。この販売処理システム1-3は、例えばスーパーマーケットに設置される。同図に示す販売処理システム1-3において、前記券売機システム1-1と同一又は相当部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0057】
対面セルフPOS装置130とセルフPOS装置150は、何れも同一の装置であり、顧客が注文する商品を店員が登録処理する注文登録装置としての機能と、前記店員に対面した顧客が自ら精算を行うセルフ精算装置としての機能とを併せ持つ装置である。そして、対面セルフPOS装置130は、注文登録装置及びセルフ精算装置として使用し、セルフPOS装置150は、セルフ精算装置のみとして使用している。
【0058】
図19は、上記対面セルフPOS装置130(またはセルフPOS装置150)の外観構成を示す斜視図であり、
図19(a)は精算操作面側から見た図、
図19(b)は登録操作面側から見た図である。また
図20は上記対面セルフPOS装置130(またはセルフPOS装置150)の構成を示すブロック図である。対面セルフPOS装置130(またはセルフPOS装置150)は、上述のように、店員と顧客が対面しながら、購入しようとする商品の登録を店員が行い、購入しようとする商品の精算を顧客が行うことができる対面セルフPOS装置として使用することもできるし、商品の登録のみを行う注文登録装置として使用することもできるし、精算のみを行う精算装置として使用することもできるし、登録と精算の両者を同一面側から行う店員操作のPOS装置または顧客操作のフルセルフPOS装置としても使用することもできる装置である。
【0059】
対面セルフPOS装置130(またはセルフPOS装置150)は、基台140の上部の精算操作面側に、精算側のタッチパネル141Aを設置し、タッチパネル141Aの下側に、商品のバーコード(商品識別情報)を読み込む精算側のスキャナ部143Aと印刷部(出力手段)145とを設置し、また基台140の正面側上部に紙幣投入口147を設置し、その斜め下側に硬貨投入口148を設置し、また紙幣投入口147の下方にお釣り排出口149を設置して構成されている。
【0060】
一方、基台140の上部の登録操作面側には、登録側のタッチパネル141Bが設置され、また登録側のスキャナ部143Bが設置されている。なお前記印刷部145はその筐体に対して外回りに180度回転可能で、図では発行口151の向きを登録側に向けているが、精算側に向けることもできる。尚、印刷部145は1台で共用しているが、登録側、店員側にそれぞれ別々に印刷部145を設置しても良い。
【0061】
また
図20に示すように、対面セルフPOS装置130(またはセルフPOS装置150)は、CPU201と、ROM203と、RAM205と、スキャナ部143A,143Bと、タッチパネル141A,141Bと、印刷部145と、通信部207と、入出金部211とを備え、これらを通信回線215によって相互に接続して構成されている。
【0062】
そして、この装置を対面セルフPOS装置130として使用する場合は、登録操作面側に店員、精算操作面側に顧客が対面して位置し、店員が商品の登録を行い、その登録が完了した後に顧客が精算を行う。またこの装置をセルフPOS装置150として使用する場合は、精算操作面側のみに顧客が位置し、顧客が精算のみを行う。また商品の登録のみを行う注文登録装置として使用する場合は、登録操作面側のみに店員が位置し、店員が商品の登録のみを行う。また通常の店員操作によるPOS装置として使用する場合は、精算操作面側のみに店員が位置し、店員が商品の登録と精算の両方を行う。またフルセルフPOS装置として使用する場合は、精算操作面側のみに顧客が位置し、顧客が商品の登録と精算の両方を行う。なお、通常の店員操作によるPOS装置または顧客操作によるフルセルフPOS装置として使用する場合は、精算操作面側で精算の他に商品の登録ができるように、登録の際はそのタッチパネル141Aに登録画面を表示して商品の登録を行い、精算の際はそのタッチパネル141Aに精算画面を表示して精算を行う。上記各使用方法を用いる際は、スキャナ部143A,143Bの両者または一方のみを適宜使用し、印刷部145の発行口151の向きも、適宜変更する。
【0063】
この対面セルフPOS装置130(またはセルフPOS装置150)を上記何れの使用方法によって使用する場合でも、取引の取消指示があった後の店員による取引の取消操作は、上記券売機システム1-1における動作、又は上記券売機システム1-2における動作と同様である。例えば、対面セルフPOS装置130(またはセルフPOS装置150)を用いて商品を登録してその料金を精算した後に、当該取引の全て又はその一部を取り消す場合も、例えば前記
図5又は前記
図15(a),(b)に示す取引取消処理の動作フローを用いる。
【0064】
即ち、対面セルフPOS装置130(またはセルフPOS装置150)を用いて商品を登録しその料金を精算した後に、当該取引の取り消しを顧客が店員に求めた場合、店員は、対面セルフPOS装置130(またはセルフ精算装置150)を操作することで、そのタッチパネル141A又は141Bに、
図6に示すような訂正操作画面G1を表示する(このときは同図に示す確認画面G2は表示されていない)。そして列挙されている商品情報G101中の取り消しを行う商品を押下して選択し、その後、実行ボタンG103を押下すると、同図に示すような確認画面G2が訂正操作画面G1上にポップアップ表示されるので、以下、上記券売機システム1-1,1-2の場合と同様の操作を行って行き、取引に用いた決済の種類に応じた取消操作を行う。
【0065】
この券売機システム1-3の場合も、非現金決済手段によって決済された取引の取り消しを、現金を返金することによって行えるので、非現金による取引自体を取り消す場合に比べ、取引を行ったカードの再読み込みや、取消のための通信など(決済センター120への問い合わせなど)の煩雑な手続きが不要になり、取引取消に必要な時間を短縮できる。
【0066】
上記販売処理システム1-3では、対面セルフPOS装置130とセルフPOS装置150とを同一構造の装置で構成したが、両者の構成を異ならせても良い。例えば、タッチパネル141Bやスキャナ部143Bを省略して、一方の面側から商品の登録と精算を行うPOS装置を構成し、このPOS装置を、前記店員が操作する対面セルフPOS装置130に代えて使用しても良いし、前記顧客が操作するセルフPOS装置150に代えて使用しても良い。
【0067】
〔現金での返金に制限を設ける第4実施形態〕
上記各実施形態では、金銭部に異常がない限り、現金での返金を行う構成としているが、所定の条件に応じて、現金での返金に制限を設ける構成としても良い。即ち、所定の条件に基づいて、タッチパネル(表示手段)21に現金で返金する旨の表示を禁止する禁止手段を備える構成としても良い。具体的には、現金返金の選択肢、即ち
図6に示す取消方法選択画面G3の「現金」ボタンG305や、
図11に示す取消方法選択画面G8の「現金」ボタンG805の表示を行わないことを意味する。
【0068】
禁止手段の具体例は、例えば下記する(1)時間帯による禁止、(2)操作者による禁止、(3)現金保有状況による禁止、(4)取引状況による禁止、等が考えられる。以下それぞれについて説明する。
【0069】
(1)時間帯による現金返金の禁止
図21は、時間帯による現金返金の禁止(制限)の1例を示す図である。同図に示すように、顧客の少ない時間帯(10時~11時、13時~17時、20時~22時)は、非現金(クレジットなど)による取引の取り消し(図では「決済取消」と記載、以下同様)を優先させ、忙しい時間帯のみ現金返金処理(図では「現金返金」と記載、以下同様)を受付可能とする。この例の場合は、時間情報と
図21に示すような条件情報とから禁止制御を実行することができる。
【0070】
これによって、クレジットなどの非現金決済で発生する手数料負担を軽減しつつ、券売機20での発券業務が滞らない運用を実現できる。
【0071】
(2)操作者による現金返金の禁止
現金返却は、不正の温床となる可能性があるため、操作者に応じて現金返金の可否を異ならせる構成としても良い。
【0072】
図22は、操作者による現金返金の禁止(制限)の1例を示す図である。同図に示すように、アルバイトなどの習熟度が浅い店員の場合は現金返金処理を不可とし、店長のような習熟度が高い店員は現金返金処理を可とし、顧客の場合は、必要に応じて現金返金処理を不可又は可とする。なお店員の場合は、取引取消の際に、券売機20などに店員コードを入力するので、当該入力情報に基づいて未習熟な店員であるか習熟した店員であるかを特定し、禁止制御を実行することができる。
【0073】
習熟度が浅い店員の場合、取引取り消しの際に選択肢を与えて2つの方法から選ばせることは、それぞれの操作を事前に学習していなければならないことになるので、不慣れなうちは毎回決まった1つの方法のみで取引取り消し操作を実行させ、ある程度の習熟度に達した時点で禁止制御の対象外とし、2つの選択肢を表示させ、状況に応じて適切な一方を選ぶようにすることができる。
【0074】
一方、顧客自身で取引の取り消し操作をすることも可能とした場合には、発券された食券に印字されたバーコード等の取引を特定する情報を券売機20に読み取らせることにより、処理済み取引の情報を呼び出し、取消処理を受け付けることができる。
【0075】
顧客自身で取引の取り消し操作を行う場合は、2つのパターンがある。第1のパターンは、不正をさせたくないので、現金返金を禁止するパターンであり、第2のパターンは、慣れない取り消し操作で券売機20の占有時間を長くしないように、即ち券売機20の回転率を向上するために現金返金を受け付けるパターンである。
【0076】
(3)現金保有状況による現金返金の禁止
券売機20に蓄えられている現金が釣銭として払出可能であるか否かを判定し、現金返金ができる場合に現金返金ボタンを表示する構成としても良い。
【0077】
図23は、現金保有状況による現金返金の禁止(制限)の1例を示す図である。同図に示すように、釣銭払出が不可の場合は、非現金(クレジットなど)による取引の取り消しのみ可能とし、釣銭出金が可能の場合は、現金返金処理も可能とする。
【0078】
予め一取引で最大必要な釣銭の量(例えば990円を最大返金釣銭とすると、10円*4枚、50円*1枚、100円*4枚、500円*1枚)が複数取引分(例えば5取引=5*990円)保有している場合を閾値とし、この閾値よりも保有現金数が下回ったら現金返金を禁止する等の制御を行う。
【0079】
また、現金返金が受け付けられたとしても、ある閾値(例えば10取引分)を下回っていると判断したら、出金の前後に店員に対し釣銭現金が10客分を下回ったのでそろそろ釣銭現金の補充が必要である旨を表示するように構成しても良い。このように店員が操作する返金処理のタイミングで現金補充に関する情報を通知するように構成すれば、効率良く券売機20を利用することができる。即ち、釣銭現金が無い、と判断される状態になってしまうと券売機20は利用できなくなるため、このように構成することで現金不足を事前に回避することは効果的である。
【0080】
(4)取引状況による現金返金の禁止
図24は、取引状況による現金返金の禁止(制限)の1例を示す図である。同図に示すように、例えば取引金額が大きい場合は、非現金(クレジットなど)による取引の取り消しを優先させ、一方、取引金額が小さい場合は、現金返金処理も受付可能とする。即ち、現金の出金金額を抑えたいという観点や、不正防止の観点から、高額な取引については現金返金を受け付けないように制御することもできる。
【0081】
以上、現金での返金に制限を設ける実施形態(1)~(4)について説明したが、これら実施形態(1)~(4)での禁止条件や、記載していないそれ以外の禁止条件において、上記とは逆に、「非現金による取引の取消」を禁止とし、現金返金のみを表示させるように制御しても良い。
【0082】
〔取引種別の変更にかかる第5実施形態〕
ここで取引種別とは、商品を購入などする取引の際の取引方法の種類をいい、例えば「イートイン」方法と「テイクアウト」方法などの種別をいう。この例では特に、税率に影響を及ぼす取引の種別をいうこととする。
【0083】
即ち例えば、イートインとして券売機20から発券したが、急用で退店しなければならなくなった顧客に対応するため、当該取引を取り消すのではなく、テイクアウトの取引へと変更する運用を行う。この場合、税率が変更されるので、変更分の差額の返金が必要になる場合があるが、例えクレジットなどの非現金決済手段によって当初の取引の決済を行っていたような場合でも、その差額を現金で返金するように運用する。逆にテイクアウトからイートインに変更するような場合は、変更分の差額を現金で券売機20に入金する。何れの場合も、差額を出金又は入金させる報知を行う(なお場合によっては報知は省略しても良い)。
【0084】
例えば、1000円の牛丼を店内飲食するつもりで発券したとする(10%税込み1100円)。ところが急用ができた等の理由によって発券後に店内飲食できない状況となった場合に、店員の操作または顧客自身の操作により、当該取引をテイクアウトへ変更すると、税率が8%になるため、取引金額は1080円になる。このため、差額の20円を券売機20から現金で払い出し、テイクアウト包装をし、顧客へ渡す運用となる。
【0085】
逆に、例えば、1000円の牛丼をテイクアウトするつもりで発券したとする(8%税込み1080円)。ところが当該発券後にイートインすることとなった場合に、店員の操作または顧客自身の操作により、当該取引をイートインへ変更すると、税率が10%になるため、取引金額は1100円になる。このため、差額の20円を券売機20に現金で入金し、店内で牛丼を飲食する運用となる。
【0086】
券売機20の側から見れば、例えばクレジット決済によってイートインによる取引を行った後に、テイクアウトにしたい旨の要望があると、店員は
図4に示す訂正操作画面G1を表示し、さらに訂正操作画面G1上の確認画面G2の「はい」ボタンG203を押下することで、
図6に示す取消方法選択画面G3を表示するが、このとき
図6に点線で示すように、「テイクアウト」ボタンG307を併せて表示する。即ちこの「テイクアウト」ボタンG307は、取引種別の変更を行う取引種別変更手段である。次に、「テイクアウト」ボタンG307が押下されると、券売機20のCPU41(再計算手段)は、前記「テイクアウト」ボタンG307の押下によって変更した取引種別である「テイクアウト」に基づいた税率(8%)を用いて取引金額を再計算する。次に、CPU41(報知手段)は、前記再計算前の取引金額と、前記再計算手段によって再計算した取引金額との差額を、出金させる報知を行う。報知の態様としては、例えば、タッチパネル21に「イートインをテイクアウトに変更したことに伴って、差額を現金で出金します。」のような表示を行ったり、同様の内容を音声で報知したりする態様などがある。そして券売機20は、その硬貨排出口37から現金20円を排出する。
【0087】
一方、例えばクレジット決済によってテイクアウトによる取引を行った後に、イートインにしたい旨の要望があると、店員は
図4に示す訂正操作画面G1を表示し、さらに訂正操作画面G1上の確認画面G2の「はい」ボタンG203を押下することで、
図6に示す取消方法選択画面G3を表示するが、このとき
図6に点線で示す「テイクアウト」ボタンG307の代わりに、「イートイン」ボタン(取引種別変更手段)を表示する。次に、当該「イートイン」ボタンが押下されると、券売機20のCPU41(再計算手段)は、「イートイン」に基づいた税率(10%)を用いて取引金額を再計算する。次に、CPU41(報知手段)は、前記再計算前の取引金額と、前記再計算手段によって再計算した取引金額との差額を、入金させる報知を行う。報知の態様としては、例えば、タッチパネル21に「テイクアウトをイートインに変更したことに伴って、差額を現金で入金願います。」のような表示を行ったり、同様の内容を音声で報知したりする態様などがある。そして顧客が券売機20の硬貨投入口35(または紙幣投入口31)から現金を入金する。お釣りが発生する場合は、お釣りを排出する。
【0088】
なお、この実施形態では、最初の基礎となる決済の種類をクレジット決済として説明したが、当該決済の種類は、モバイル決済でも良いし、現金決済でも良く、何れの決済の場合でも本実施形態は適用できる。
【0089】
〔その他の実施形態〕
POS装置の構造として上記した構造のもの以外の、他の各種構造のPOS装置であっても、同様に本発明を適用することができる。
【0090】
また本発明にかかる販売処理システムは、店員操作用のPOS装置のみを設置した販売処理システムに対しても同様に適用でき、逆に顧客操作用のセルフPOS装置のみを設置した販売処理システムに対しても同様に適用できる。
【0091】
また上記各実施形態では、本発明にかかる販売処理システムを、券売機システムやスーパーマーケットの販売処理システムに利用した例を説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、例えば、回転寿司店のようにPOS装置(セルフPOS装置を含む)を設置した飲食店システムや、各種施設の入場券用の券売機システム、飲食物以外の各種商品の販売処理システムなど、他の各種販売処理システムにも同様に適用できる。なお商品には各種サービスも含む。
【0092】
《実施形態の総括》
[技術分野]
本発明は、券売機やPOS装置などを用いた販売処理装置、プログラム及び販売処理システムに関するものである。
[背景技術]
従来、券売機などには、クレジットカードなどを用いて非現金決済を行うことができる機能を有するものがある。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2018-200551号公報
【0093】
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかし、上記非現金決済を行った後に、当該取引を取り消すには、クレジットカードの再投入や決済センターへの通信などで時間を要していた。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、非現金決済を行った後の当該決済の取り消しを容易に行うことができる販売処理装置、プログラム及び販売処理システムを提供することにある。
[課題を解決するための手段]
本発明は、取引を非現金で決済する非現金決済手段と、前記取引を取り消す取消手段と、前記非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言されると、現金で返金する旨を表示する表示手段と、を備える販売処理装置にある。
ここで、非現金決済とは、現金決済以外の決済、例えば、クレジットカード決済、電子マネー決済、モバイル決済などをいう。
本発明の販売処理装置は、券売機、POS装置(店員が操作するPOS装置、顧客が操作するセルフPOS装置を含む)などの、決済を行うことができる装置単品及びそれら装置の集合体の何れをも含む概念である。
本発明によれば、非現金決済手段によって決済された取引の取り消しを、現金を返金することによって行えるので、非現金による取引自体を取り消す場合に比べ、取引を行ったカードの再読み込みや、取消のための通信などの煩雑な手続きが不要になり、取引取消に必要な時間を短縮できる。これによって、効率的に当該販売処理装置を運用することができる。
【0094】
また本発明は、上記特徴に加え、前記表示手段は、前記取引の取消が宣言されると、非現金による取引の取消の旨と、現金で返金する旨とを、選択可能に表示することを特徴としている。
本発明によれば、非現金決済手段によって決済された取引の取り消しを、当該非現金による取引自体を取り消すことによって行うか、その代わりに、現金の返金によって行うかを、状況に応じて、選択することができる。
【0095】
また本発明は、上記特徴に加え、前記非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言されると、自装置以外の端末での取り消しを促す報知手段を備えることを特徴としている。
本発明によれば、取引の取り消し処理を、取引を取り消した装置以外の装置によって行うことができるので、取引を取り消した装置自体は、当該取引の取り消し処理を待たずに、次の取引の処理に利用することができ、効率的に処理を進めていくことができる。
【0096】
また本発明は、上記特徴に加え、前記表示手段に現金で返金する旨の表示を、所定の条件に基づいて禁止する禁止手段を備えることを特徴としている。
禁止の具体的内容としては、例えば時間帯による禁止、操作者による禁止、現金保有状況による禁止、取引状況による禁止、等がある。
本発明によれば、現金で返金することが不必要又は不適当な場合などに、これを禁止することが可能になる。
【0097】
また本発明は、上記特徴に加え、取引種別の変更を行う取引種別変更手段と、前記取引種別変更手段によって変更した取引種別に基づいた税率を用いて取引金額を再計算する再計算手段と、をさらに備えることを特徴としている。
本発明によれば、例えば「イートイン」方法と「テイクアウト」方法などの取引方法の種別の変更と、その際の取引金額の再計算を行うことができ、当該取引種別の変更を容易に行うことが可能になる。
【0098】
また本発明は、上記特徴に加え、前記再計算前の取引金額と、前記再計算手段によって再計算した取引金額との差額を、入金または出金させる報知を行う報知手段を備えることを特徴としている。
本発明によれば、差額の精算を容易に行うことが可能になる。
【0099】
また本発明は、販売処理装置としてのコンピュータを、取引を非現金で決済する非現金決済手段と、前記取引を取り消す取消手段と、前記非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言されると、現金で返金する旨を表示する表示手段と、して機能させることを特徴とするプログラムにある。
【0100】
また本発明は、取引を非現金で決済する非現金決済手段と、前記取引を取り消す取消手段と、前記非現金決済手段により決済された取引の取消が宣言されると、現金で返金する旨を表示する表示手段と、を備える販売処理システムにある。
【0101】
なお、上述の販売処理装置または販売処理システム(券売機システム1-1,1-2、券売機20、POS装置60、販売処理システム1-3、対面セルフPOS装置130、セルフPOS装置150など)としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムとしての販売処理装置または販売処理システム(券売機システム1-1,1-2、券売機20、POS装置60、販売処理システム1-3、対面セルフPOS装置130、セルフPOS装置150など)に読み込ませ、実行することにより、上記の販売処理装置または販売処理システム(券売機システム1-1,1-2、券売機20、POS装置60、販売処理システム1-3、対面セルフPOS装置130、セルフPOS装置150など)としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0102】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの構成であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0103】
1-1…券売機システム(販売処理システム)、10…管理装置、20…券売機(販売処理装置)、21…タッチパネル、23…発行口、25…非現金決済処理部、27…カード処理部、27a…ICカード挿入部、27b…非接触カード読取部、27c…磁気カード挿入部、29…モバイル端末処理部、31…紙幣投入口、33…紙幣排出口、35…硬貨投入口、37…硬貨排出口,41…CPU、43…フラッシュメモリ、45…RAM、47…通信部、49…発行部(発行手段)、51…紙幣処理部、53…硬貨処理部、90…厨房端末、100…LAN、110…ネットワーク、120…決済センター、130…対面セルフPOS装置、150…セルフPOS装置、G1…訂正操作画面、G101…商品情報、G103…実行ボタン、G2…確認画面、G201…メッセージ欄、G203…「はい」ボタン、G205…「いいえ」ボタン、G3…取消方法選択画面、G301…メッセージ欄、G303…「決済取消」ボタン、G305…「現金」ボタン、G307…「テイクアウト」ボタン、G4…取消確認画面、G401…取消内容確認欄、G403…「はい」ボタン、G405…「中止」ボタン、G5-1,G5-2…クレジット読取指示画面、G501…読取方法及び金額表示欄、G503…カード読取方法説明欄、G6…取消処理中画面、G7…取消完了画面、G8…取消方法選択画面、G801…メッセージ欄、G803…「決済取消」ボタン、G805…「現金」ボタン、G9…取消確認画面、G901…取消内容確認欄、G903…「はい」ボタン、G905…「中止」ボタン、G10…取消完了画面、1-2…券売機システム(販売処理システム)、60…POS装置、61…CPU、62…ハードディスク、63…ROM、64…RAM、65…スキャナ部、66…店員用表示部、67…客用表示部、68…レシート印字部、69…ドロワ部、70…通信部、71…操作部、72…通信回線、G11…装置選択画面、G111…メッセージ欄、G113…「POS装置」ボタン、G115…「券売機」ボタン、1-3…販売処理システム、130…対面セルフPOS装置、141A…タッチパネル、141B…タッチパネル、143A…スキャナ部、143B…スキャナ部、145…印刷部、147…紙幣投入口、148…硬貨投入口、149…お釣り排出口、150…セルフPOS装置、151…発行口、201…CPU、203…ROM、205…RAM、207…通信部、211…入出金部、215…通信回線