IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 主興金屬有限公司の特許一覧

<>
  • 特開-花器 図1
  • 特開-花器 図2
  • 特開-花器 図3
  • 特開-花器 図4
  • 特開-花器 図5
  • 特開-花器 図6
  • 特開-花器 図7
  • 特開-花器 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077452
(43)【公開日】2022-05-23
(54)【発明の名称】花器
(51)【国際特許分類】
   A47G 7/02 20060101AFI20220516BHJP
【FI】
A47G7/02
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020188323
(22)【出願日】2020-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】517023851
【氏名又は名称】主興金屬有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】特許業務法人服部国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】王 冠權
(57)【要約】
【課題】迅速で便利な花卉の組み合わせおよび組み立ての位置決め構造を有する花器を提供する
【解決手段】花器本体10の内部には少なくとも一組以上の二列一対の位置決め本体11が設けられており、位置決め本体11は配置位置の差異により、サイズおよび形態が異なり、位置決め本体11の組数が二組以上である場合、各組の位置決め本体11は互い違いに配置され、花器本体10の二端に隣接する位置決め本体11は二端とは反対側にだけ凹弧状当接面12が設置されており、ほかの各位置決め本体11は隣り合う二つの側面にそれぞれ凹弧状当接面13が設置されており、二端に隣接する位置決め本体11の二個の凹弧状当接面12と、ほかの各位置決め本体11の二個の凹弧状当接面13とは互いに対向し、或いは、ほかの各位置決め本体11同士の各二個の凹弧状当接面13は互いに対向し、四個ごとの対向する凹弧状当接面12、13により収容槽区が構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
花器本体と、
伸長式支持枠と、を含み、
前記花器本体は、対向する一対の端部を二端とし、前記二端の各両端同士を結ぶ辺を側辺とする長矩形または方形を呈する植木鉢であり、
前記伸長式支持枠を利用して前記花器本体の高さを高め、
前記花器本体の内部には少なくとも一組以上の二列一対の位置決め本体が設けられており、
前記位置決め本体は配置位置の差異により、サイズおよび形態が異なり、
前記位置決め本体の組数が二組以上である場合、各組の前記位置決め本体は互い違いに配置され、
前記花器本体の前記二端に隣接する前記位置決め本体は前記二端とは反対側にだけ凹弧状当接面が設置されており、ほかの各前記位置決め本体は隣り合う二つの側面にそれぞれ凹弧状当接面が設置されており、
前記二端に隣接する前記位置決め本体の二個の前記凹弧状当接面と、前記ほかの各前記位置決め本体の二個の前記凹弧状当接面とは互いに対向し、或いは、前記ほかの各前記位置決め本体同士の各二個の前記凹弧状当接面は互いに対向し、四個ごとの対向する前記凹弧状当接面により収容槽区が構成されることを特徴とする花器。
【請求項2】
前記花器本体の外縁の下部にはリング溝が形成され、前記花器本体の下部に布のカーテンを降ろして前記伸長式支持枠を覆い隠すことを特徴とする請求項1に記載の花器。
【請求項3】
前記花器本体の内部に設けられている前記位置決め本体について、互いに対向する前記側辺同士を結ぶ方向において中間部位に近い側の前記位置決め本体は三角錐台状であり、前記側辺に近い側の前記位置決め本体は中間部位に近い側の前記位置決め本体より小さい三角錐台状であり、前記二端に隣接する前記位置決め本体は台形錐状または片体であることを特徴とする請求項1に記載の花器。
【請求項4】
前記花器本体の内部に設けられている各前記位置決め本体は、前記凹弧状当接面の上端が外へ拡張する斜錐形態を呈する請求項1に記載の花器。
【請求項5】
前記花器本体の内部に設けられており、複数の前記位置決め本体の前記凹弧状当接面により構成されている前記収容槽区の底部は、花卉盆栽の配置に応じて高さが異なるよう設けられる請求項1に記載の花器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は花器に関し、特に花卉の組み合わせ、組み立ておよび固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に冠婚葬祭、新居入居、会社設立など各種の場合には、よく新鮮な花卉盆栽で会場を飾る。このような花卉盆栽の場合には蘭の花を飾るのが一般的である。蘭の花の栽培は、大抵の場合には柔らかい鉢を使って植栽し、花卉盆栽の組み合わせおよび組み立てをしようとする時、必要な盆栽の規模を見て所定の鉢数の蘭の花を選択する。それを適切な花器に整合および組み立てすると同時に、花卉の生長形態に合わせて必要な調整と組み合わせをし、それに相応しい花卉盆栽を組み立てる。
【0003】
このような花卉盆栽の組み合わせおよび組み立て作業において、一般的には適切なサイズの植木鉢を選択し、花器とする。また、質感と勢い全体を築き上げるために、通常、大きいサイズの床置きタイプの植木鉢または花瓶を選択的に使用することがメインである。ただし、花器のサイズと蘭の花盆栽との差が大きすぎる際は、蘭の花盆栽を花器に入れる時に、よく発泡スチロール、廃棄布などの雑貨または廃棄物を充填する。隙間をなくすことにより、蘭の花盆栽を位置決めし、勝手に移動することを避ける。このことは、組み立ておよび位置決めにおいて相当煩雑で、しかも蘭の花盆栽の花の方向をしばしば調整する必要があるので、このような組み立ておよび調整は通常、経験のある専門業者以外は担当することができない。
【0004】
それにより分かるように、現在、このような蘭の花など新鮮な花卉盆栽の組み合わせおよび組み立ての面において、経験のある専門業者に担当してもらう必要がある。それにより労働コストが高いこと以外に、花器内部に各種の材料を充填する方法によっても材料コストと環境保全の問題が派生する。このような花器の多くは陶磁器を焼成する方法を採用し、それはコストが高いだけでなく、後続する輸送と処理も大きな問題である。これらさまざまな問題はすべて何とかして改善し解決する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
既存の花卉盆栽における組み合わせおよび組み立てにおいて、花器に固定構造が欠如しているため、各種の材料を充填しなければならず、それによって初めて蘭の花盆栽に高さを出し、蘭の花盆栽を固定することができる。さらに、それにより経験のある専門業者でなければ施工できないこととなっている。それに鑑みて、発明者は特に研究開発に着手し、もっと迅速で便利な花卉の組み合わせおよび組み立ての位置決め構造を提供することを期待している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
蘭の花盆栽の組み合わせおよび組み立て時の位置決めのニーズに応えるために、本発明は構造設計において下記の通りである。花器本体内部に設けられた複数の位置決め本体における凹弧状当接面の組み合わせが収容槽区を構成することにより、その収容槽区に蘭の花などの花卉盆栽を配置し、また、直接位置決めをし、組み合わせタイプの花卉盆栽を組み立てる。
【0007】
本発明の花器すなわち花卉の組み合わせ、組み立ておよび固定構造は、花器本体内に位置決め本体を設置することにより収容槽区を構成するよう設ける。それにより、花卉盆栽の組み合わせ、配置および組み立て作業において、各種の廃棄材料を充填する必要がなく、配置および組み立てがもっと簡単となり、経験のある専門業者でなくても行なうことができる。それにより、もっと多くの材料および労働コストを削減することができ、それと同時に花器本体を回収し繰り返し使用することができ、有効に従来の作業パターンに存在しまた派生した問題を解決することができる。
【0008】
花器は、花器本体と、伸長式支持枠とを含む。花器本体は、対向する一対の端部を二端とし、二端の各両端同士を結ぶ辺を側辺とする長矩形または方形を呈する植木鉢であり、伸長式支持枠を利用して花器本体の高さを高める。花器本体の内部には少なくとも一組以上の二列一対の位置決め本体が設けられており、位置決め本体は配置位置の差異によりサイズおよび形態が異なる。位置決め本体の組数が二組以上である場合、各組の位置決め本体は互い違いに配置される。花器本体の二端に隣接する位置決め本体は二端とは反対側にだけ凹弧状当接面が設置されており、ほかの各位置決め本体は隣り合う二つの側面にそれぞれ凹弧状当接面が設置されている。二端に隣接する位置決め本体の二個の凹弧状当接面と、ほかの各位置決め本体の二個の凹弧状当接面とは互いに対向する。或いは、ほかの各位置決め本体同士の各二個の凹弧状当接面は互いに対向し、四個ごとの対向する凹弧状当接面により収容槽区が構成されることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の好適な実施例の構造分解全体の模式図である。
図2】本発明の好適な実施例の花器本体構造の模式図である。
図3】本発明の好適な実施例の花器本体構造の平面図である。
図4】本発明の好適な実施例における花器本体の部分構造の断面図である。
図5】本発明の好適な実施例における別方向から見た花器本体の構造模式図である。
図6】本発明の好適な実施例の実施状況を示す参考図である。
図7】本発明の好適な実施例における、カーテンと組み合わせた状態を示す参考図である。
図8】本発明の別の好適な実施例における構造関係の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の構造組成、技術手段および効果達成の面において、図式に合わせて例を上げてさらに具体的に下記のように説明する。
【0011】
図1~7を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。図に示すように、本発明は構造設計において、主に花器本体10および伸長式支持枠20が含まれており、花器本体10は、対向する一対の端部を二端とする長矩形または方形を呈する植木鉢であってもよい。伸長式支持枠20を利用して花器本体10の高さを高めることができる。花器本体10の内部には少なくとも一組以上の二列一対の位置決め本体11(図に示すのは二組四列の位置決め本体)が設けられ、位置決め本体11は、配置位置の差異により異なるサイズおよび形態の設計製作(図に示すように、互いに対向する側辺同士を結ぶ方向において中間部位に近い側の位置決め本体は大きい三角錐台状体で、側辺に近い側の位置決め本体は中間部位に近い側の位置決め本体より小さい三角錐台状体で、二端に隣接する位置決め本体は台形錐状体または片体すなわち板状である)が行なわれる。位置決め本体11の組数が二組以上である場合、各組の位置決め本体11は互い違いに配置される、すなわち相互交錯する対応関係(図面を参照)を呈する。各組の位置決め本体11については、花器本体10の二端に近い側辺に位置するすなわち二端に隣接する位置決め本体11は、内側すなわち二端とは反対側にだけ凹弧状当接面12が設置されており、ほかの各位置決め本体11は隣り合う二つの側面にそれぞれ凹弧状当接面13が設置されている。また各位置決め本体11の各凹弧状当接面12、13は、それぞれ上端が外へ拡張する斜錐形態を呈する。それにより対向する四つの凹弧状当接面12、13がちょうど一つの収容槽区を構成する。蘭の花などの花卉盆栽30が選択的に収容槽区に配置され、花卉盆栽30に対して位置決め効果が形成され、花卉の組み合わせ盆栽を構成する。また、花器本体10外縁の下部にはリング溝14を予め設けることができる。それにより、花器本体10の下部に布のカーテン40を降ろして伸長式支持枠20を覆い隠し、視覚的質感全体を引き上げる。
【0012】
前記構造組成により、花卉の組み合わせおよび組み立て作業を行なおうとする時に、ニーズに応じて複数の蘭の花などの花卉盆栽30を選択的に花器本体10に設けられている収容槽区に配置し、また適時に花卉盆栽30の花卉の方向を調整することができる。それと同時にさらにニーズに応じて複数の花器本体10を並列接続することができる。すなわち、ニーズに応じて組み合わせタイプの大型花卉盆栽を構成することができる。それは組み立てにおいてもっと迅速で簡単であるだけでない。如何なる発泡スチロール、廃棄布などの雑貨または廃棄物を充填する必要がなく、それと同時に専門業者に作業してもらう必要がない。それにより、コスト全体を大幅に削減することや、既存の大型花卉盆栽の組み立て方法に存在する問題と欠点を解決することができる。
【0013】
次に図8を参照しながら、本発明の別の好適な実施形態を説明する。花器本体10内部において、複数の位置決め本体11の凹弧状当接面12、13により収容槽区を構成する機能および仕組みのもとで、本発明はさらに、複数の位置決め本体11の凹弧状当接面12、13により構成される収容槽区の底部を、花卉盆栽30の配置に応じて高さが異なるよう設ける。それにより各収容槽区には高低差の変化があり、花卉盆栽30が配置される時、自然に高低の変化を呈することができる。それにより大型花卉盆栽全体の造形と視覚的な変化を増やし、各種の異なる場合および配置上のニーズに対応する。
【0014】
以上の説明によりわかるように、本発明は、花器本体内部に企画されている複数の異なるサイズおよび形態の位置決め本体が、複数の収容槽区を構成することにより、花卉盆栽の配置および位置決めの設計が行なわれる。それは輸送時に何かにぶつかって損害する、という問題を心配する必要がなくなるだけでない。それと同時に、蘭の花などの花卉盆栽の配置、組み合わせおよび組み立てにおいてもっと迅速で簡単であり、追加的な発泡スチレンなどの材料の充填を必要としない。専門業者に頼ることなく組み立て作業全体を気軽に完成させることができ、従来の大型花卉盆栽の組み立て方法と比べれば、産業上の利用可能性と実用価値向上に合致することができる。
【0015】
以上説明したように、本発明の花器すなわち花卉の組み合わせ、組み立ておよび固定構造は、花器本体内部の複数の位置決め本体によって構成された収容槽区により、専門業者に操作してもらわなくても、選択的に蘭の花などの盆栽を、選択された収容溝区に配置し、迅速に花卉盆栽の組み合わせおよび組み立てと固定を完成させる。それにより従来の構造に存在していた問題と欠点を徹底的に解決する。全体的に言えば、確実に産業上の利用可能性と実用価値を有し、誠に優れている、突出した革新的な設計であり、ここで法により特許出願を提出する。
【符号の説明】
【0016】
10 花器本体
11 位置決め本体
12 凹弧状当接面
13 凹弧状当接面
14 リング溝
20 伸長式支持枠
30 花卉盆栽
40 布のカーテン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8