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特開2022-77464シミュレーションシステム、シミュレーションプログラム及びサーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077464
(43)【公開日】2022-05-23
(54)【発明の名称】シミュレーションシステム、シミュレーションプログラム及びサーバ
(51)【国際特許分類】
   G09B 9/00 20060101AFI20220516BHJP
   G06Q 10/06 20120101ALI20220516BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20220516BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20220516BHJP
   A63F 13/822 20140101ALI20220516BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20220516BHJP
【FI】
G09B9/00 Z
G06Q10/06 302
G06Q50/20
G09B19/00 H
A63F13/822
A63F13/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020188354
(22)【出願日】2020-11-11
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 電気通信回線を通じて発表 掲載日:令和2年6月15日 掲載アドレス: https://work-life-b.co.jp/20200615_6407.html
(71)【出願人】
【識別番号】508265527
【氏名又は名称】株式会社ワーク・ライフバランス
(74)【代理人】
【識別番号】100141427
【弁理士】
【氏名又は名称】飯村 重樹
(72)【発明者】
【氏名】小室 淑恵
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA20
5L049CC34
(57)【要約】      (修正有)
【課題】組織づくりに必要な要素を効果的に学習することができるシミュレーションシステムを提供する。
【解決手段】シミュレーションプログラム22は、プレイヤあるいはペアが行動を実行する生活時間モードM1とチームにおいてプレイヤが行動を実行する就業時間モードM2とを実行し、プレイヤの属性が予め設定されたプレイヤ情報D1と、プレイヤあるいはペアが生活時間モードで実行する行動が予め設定された生活時間行動情報D2と、チームにおいてプレイヤが就業時間モードで実行する行動が予め設定された就業時間行動情報D3と、生活時間行動情報及び就業時間行動情報に基づく行動を実行する時間が予め設定された時間情報D4と、を備え、生活時間行動情報及び時間情報に基づいて生活時間モードにおけるプレイヤあるいはペアの行動が実行され、就業時間行動情報及び時間情報に基づいて就業時間モードにおけるチームとしてのプレイヤの行動が実行される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シミュレーションプログラムが格納されるサーバ及び該サーバにアクセス可能な複数のユーザ端末を備え、該ユーザ端末を介した複数のユーザによる前記サーバへのアクセスに応じて前記シミュレーションプログラムが実行されるシミュレーションシステムであって、
前記シミュレーションプログラムは、
前記ユーザ端末を介して前記ユーザに割り当てられるプレイヤあるいは前記ユーザ端末を介して他のユーザに割り当てられた他のプレイヤが前記プレイヤに割り当てられて成立するペアが行動を実行する生活時間モードと前記プレイヤが振り分けられて成立するチームにおいて前記プレイヤが行動を実行する就業時間モードとを実行し、
前記プレイヤの属性が予め設定されたプレイヤ情報と、
前記プレイヤあるいは前記ペアが前記生活時間モードで実行する行動が前記プレイヤ情報に基づいて予め設定された生活時間行動情報と、
前記チームにおいて前記プレイヤが前記就業時間モードで実行する行動が前記プレイヤ情報に基づいて予め設定された就業時間行動情報と、
前記生活時間行動情報に基づく行動及び前記就業時間行動情報に基づく行動を実行する時間が予め設定された時間情報と、を備え、
前記生活時間行動情報及び前記時間情報に基づいて前記生活時間モードにおける前記プレイヤあるいは前記ペアの行動が実行されるとともに前記就業時間行動情報及び前記時間情報に基づいて前記就業時間モードにおける前記チームとしての前記プレイヤの行動が実行される、
シミュレーションシステム。
【請求項2】
前記プレイヤ情報は、
前記生活時間モードにおいて前記生活時間行動情報に基づいて前記プレイヤが行動を実行する際の能力が家事力として設定される家事力パラメータ、前記就業時間モードあるいは前記生活時間モードにおいて前記就業時間行動情報あるいは前記生活時間行動情報に基づいて前記プレイヤが行動を実行する際の能力が仕事力として設定される仕事力パラメータを少なくとも含むキャラクタデータを有する、
請求項1に記載のシミュレーションシステム。
【請求項3】
前記生活時間モードにおいて実行される行動の際に要求される、前記家事力パラメータに設定された前記家事力が、前記行動に応じた重みづけが付与された要求家事力パラメータとして前記生活時間行動情報に設定され、
前記就業時間モードあるいは前記生活時間モードにおいて実行される行動の際に要求される、前記仕事力パラメータに設定された前記仕事力が、前記行動に応じた重みづけが付与された要求仕事力パラメータとして前記就業時間行動情報あるいは前記生活時間行動情報に設定される、
請求項2に記載のシミュレーションシステム。
【請求項4】
前記生活時間モードにおいて、前記生活時間行動情報に設定された前記要求家事力パラメータあるいは前記要求仕事力パラメータに基づいて前記時間情報を処理する、
請求項3に記載のシミュレーションシステム。
【請求項5】
前記就業時間モードにおいて、前記就業時間行動情報に設定された前記要求仕事力パラメータに基づいて前記時間情報を処理する、
請求項3または4に記載のシミュレーションシステム。
【請求項6】
前記キャラクタデータは、
前記プレイヤについて予め設定された前記プレイヤの属する年代に関する年代パラメータを含み、該年代パラメータと関連づけられて前記生活時間行動情報が前記ユーザ端末を介して前記ユーザに付与される、
請求項2~5のいずれか1項に記載のシミュレーションシステム。
【請求項7】
前記シミュレーションプログラムは、
前記就業時間モードにおける前記就業時間行動情報に基づく前記チームにおける前記プレイヤの行動に応じて前記チームに就業時間チーム行動ポイントを付与し、付与した前記就業時間チーム行動ポイントに応じて前記プレイヤが振り分けられて成立する複数の前記チームをランク付けする、
請求項1~6のいずれか1項に記載のシミュレーションシステム。
【請求項8】
前記シミュレーションプログラムは、
前記就業時間モードにおける前記就業時間行動情報に基づく前記チームにおける前記プレイヤの行動に応じて前記プレイヤに就業時間プレイヤ行動ポイントを付与する、
請求項1~7のいずれか1項に記載のシミュレーションシステム。
【請求項9】
前記就業時間モードにおいて付与される前記就業時間プレイヤ行動ポイントに応じて前記就業時間モードで就業時間イベントが発生する、
請求項8に記載のシミュレーションシステム。
【請求項10】
前記シミュレーションプログラムは、
前記生活時間モードにおける前記生活時間行動情報に基づく前記プレイヤあるいは前記ペアの行動に応じて前記プレイヤに生活時間行動ポイントを付与する、
請求項1~9のいずれか1項に記載のシミュレーションシステム。
【請求項11】
前記生活時間モードにおける前記生活時間行動情報に基づく前記プレイヤあるいは前記ペアの行動に応じて、あるいは前記生活時間モードにおいて付与される前記生活時間行動ポイントに応じて、前記生活時間モードで生活時間イベントが発生する、
請求項10に記載のシミュレーションシステム。
【請求項12】
前記プレイヤ情報は、
前記就業時間モードにおいて前記プレイヤが属する企業が予め付与された企業データを含み、該企業データに基づいて前記プレイヤが前記チームに振り分けられる、
請求項1~11のいずれか1項に記載のシミュレーションシステム。
【請求項13】
前記就業時間行動情報は、
前記企業データと関連づけられて前記ユーザ端末を介して前記ユーザに付与される、
請求項12に記載のシミュレーションシステム。
【請求項14】
前記プレイヤ情報は、
前記生活時間モードにおいて前記プレイヤに割り当てられる他の前記プレイヤが予め付与されたペアデータを含み、該ペアデータに基づいて他の前記プレイヤが前記プレイヤに割り当てられる、
請求項1~13のいずれか1項に記載のシミュレーションシステム。
【請求項15】
前記生活時間モードと前記就業時間モードとを繰り返し実行する、請求項1~14のいずれか1項に記載のシミュレーションシステム。
【請求項16】
サーバに格納され、該サーバにアクセス可能な複数のユーザ端末を介した複数のユーザによる前記サーバへのアクセスに応じて実行されるシミュレーションプログラムであって、
前記ユーザ端末を介して前記ユーザに割り当てられるプレイヤあるいは前記ユーザ端末を介して他のユーザに割り当てられた他のプレイヤが前記プレイヤに割り当てられて成立するペアが行動を実行する生活時間モードと前記プレイヤが振り分けられて成立するチームにおいて前記プレイヤが行動を実行する就業時間モードとを実行し、
前記プレイヤの属性が予め設定されたプレイヤ情報と、
前記プレイヤあるいは前記ペアが前記生活時間モードで実行する行動が前記プレイヤ情報に基づいて予め設定された生活時間行動情報と、
前記チームにおいて前記プレイヤが前記就業時間モードで実行する行動が前記プレイヤ情報に基づいて予め設定された就業時間行動情報と、
前記生活時間行動情報に基づく行動及び前記就業時間行動情報に基づく行動を実行する時間が予め設定された時間情報と、を備え、
前記生活時間行動情報及び前記時間情報に基づいて前記生活時間モードにおける前記プレイヤあるいは前記ペアの行動が実行されるとともに前記就業時間行動情報及び前記時間情報に基づいて前記就業時間モードにおける前記チームとしての前記プレイヤの行動が実行される、
シミュレーションプログラム。
【請求項17】
複数のユーザ端末を介した複数のユーザによるアクセスに応じて実行されるシミュレーションプログラムが格納されたサーバであって、
前記シミュレーションプログラムは、
前記ユーザ端末を介して前記ユーザに割り当てられるプレイヤあるいは前記ユーザ端末を介して他のユーザに割り当てられた他のプレイヤが前記プレイヤに割り当てられて成立するペアが行動を実行する生活時間モードと前記プレイヤが振り分けられて成立するチームにおいて前記プレイヤが行動を実行する就業時間モードとを実行し、
前記プレイヤの属性が予め設定されたプレイヤ情報と、
前記プレイヤあるいは前記ペアが前記生活時間モードで実行する行動が前記プレイヤ情報に基づいて予め設定された生活時間行動情報と、
前記チームにおいて前記プレイヤが前記就業時間モードで実行する行動が前記プレイヤ情報に基づいて予め設定された就業時間行動情報と、
前記生活時間行動情報に基づく行動及び前記就業時間行動情報に基づく行動を実行する時間が予め設定された時間情報と、を備え、
前記生活時間行動情報及び前記時間情報に基づいて前記生活時間モードにおける前記プレイヤあるいは前記ペアの行動が実行されるとともに前記就業時間行動情報及び前記時間情報に基づいて前記就業時間モードにおける前記チームとしての前記プレイヤの行動が実行される、
サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シミュレーションシステム、シミュレーションプログラム及びサーバ、特に、シミュレーションプログラムが格納されるサーバ及びサーバにアクセス可能な複数のユーザ端末を備え、ユーザ端末を介した複数のユーザによるサーバへのアクセスに応じてシミュレーションプログラムが実行されるシミュレーションシステム、そのシミュレーションプログラム及びサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
実世界の擬似的な処理を実行するシミュレーションシステムでは、擬似的な処理と同様の処理を実世界で実行した場合の結果に関する信頼性、すなわちシミュレーションの結果の信頼性が要求される。
【0003】
特許文献1には、シミュレーション内で定義された時間進行間隔と実世界での模擬的な処理に要する時間との比率によって定量的に表されるゲーム率に基づいて、シミュレーションの結果の信頼性を向上させることを目的としたシミュレーションシステムが開示されている。
【0004】
この種のシミュレーションシステムでは、実世界でのイベントをユーザが模擬的な処理を通して体験することによって、ユーザは、実世界における所望の行動を学習することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-210686公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、就業環境における従業者であるユーザに働きがいを与えることができる組織づくりを実現する観点から、就業時間と生活時間との関係を考えることが求められている。
【0007】
このような観点から、ゲーム要素で就業時間及び生活時間の管理をシミュレーションするゲーミフィケーションの手法を用いることができれば、ユーザの興趣を向上させながら、組織づくりに必要な要素を学習することができる。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、組織づくりに必要な要素を効果的に学習することができるシミュレーションシステム、シミュレーションプログラム及びサーバを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係るシミュレーションシステムは、シミュレーションプログラムが格納されるサーバ及びサーバにアクセス可能な複数のユーザ端末を備え、ユーザ端末を介した複数のユーザによるサーバへのアクセスに応じてシミュレーションプログラムが実行されるシミュレーションシステムであって、シミュレーションプログラムは、ユーザ端末を介してユーザに割り当てられるプレイヤあるいはユーザ端末を介して他のユーザに割り当てられた他のプレイヤがプレイヤに割り当てられて成立するペアが行動を実行する生活時間モードとプレイヤが振り分けられて成立するチームにおいてプレイヤが行動を実行する就業時間モードとを実行し、プレイヤの属性が予め設定されたプレイヤ情報と、プレイヤあるいはペアが生活時間モードで実行する行動がプレイヤ情報に基づいて予め設定された生活時間行動情報と、チームにおいてプレイヤが就業時間モードで実行する行動がプレイヤ情報に基づいて予め設定された就業時間行動情報と、生活時間行動情報に基づく行動及び就業時間行動情報に基づく行動を実行する時間が予め設定された時間情報と、を備え、生活時間行動情報及び時間情報に基づいて生活時間モードにおけるプレイヤあるいはペアの行動が実行されるとともに就業時間行動情報及び時間情報に基づいて就業時間モードにおけるチームとしてのプレイヤの行動が実行されるものである。
【0010】
これによれば、ユーザにはプレイヤが割り当てられて、割り当てられたプレイヤとして生活時間モードと就業時間モードとを実行するというゲーミフィケーションの手法がシミュレーションプログラムに導入されることから、シミュレーションプログラムの実行に際してユーザの興趣が向上する。
【0011】
このようなシミュレーションプログラムを用いて、ユーザは、生活時間と就業時間とのバランスを考慮しながら、生活時間モードにおいて生活時間行動情報に基づいた行動を実行し、就業時間モードにおいて就業時間行動情報に基づいた行動を実行する。
【0012】
したがって、ユーザは、生活時間モードにおける行動を意識しながら、就業時間モードにおいて行動することが可能となることから、組織づくりに必要な要素を効果的に学習することができる。
【0013】
このシミュレーションシステムで処理されるプレイヤ情報は、生活時間モードにおいて生活時間行動情報に基づいてプレイヤが行動を実行する際の能力が家事力として設定される家事力パラメータ、就業時間モードあるいは生活時間モードにおいて就業時間行動情報あるいは生活時間行動情報に基づいてプレイヤが行動を実行する際の能力が仕事力として設定される仕事力パラメータを少なくとも含むキャラクタデータを有するものである。
【0014】
さらに、シミュレーションシステムでは、生活時間モードにおいて実行される行動の際に要求される、家事力パラメータに設定された家事力が、行動に応じた重みづけが付与された要求家事力パラメータとして生活時間行動情報に設定され、就業時間モードあるいは生活時間モードにおいて実行される行動の際に要求される、仕事力パラメータに設定された仕事力が、行動に応じた重みづけが付与された要求仕事力パラメータとして就業時間行動情報あるいは生活時間行動情報に設定されるものである。
【0015】
このシミュレーションシステムは、生活時間モードにおいて、生活時間行動情報に設定された要求家事力パラメータあるいは要求仕事力パラメータに基づいて時間情報を処理し、就業時間モードにおいて、就業時間行動情報に設定された要求仕事力パラメータに基づいて時間情報を処理するものである。
【0016】
さらに、シミュレーションシステムで処理されるキャラクタデータは、プレイヤについて予め設定されたプレイヤの属する年代に関する年代パラメータを含み、年代パラメータと関連づけられて生活時間行動情報がユーザ端末を介してユーザに付与されるものである。
【0017】
シミュレーションシステムのシミュレーションプログラムは、就業時間モードにおける就業時間行動情報に基づくチームにおけるプレイヤの行動に応じてチームに就業時間チーム行動ポイントを付与し、付与した就業時間チーム行動ポイントに応じてプレイヤが振り分けられて成立する複数のチームをランク付けするものである。
【0018】
シミュレーションシステムのシミュレーションプログラムは、就業時間モードにおける就業時間行動情報に基づくチームにおけるプレイヤの行動に応じてプレイヤに就業時間プレイヤ行動ポイントを付与するものである。
【0019】
シミュレーションシステムでは、就業時間モードにおいて付与される就業時間プレイヤ行動ポイントに応じて就業時間モードで就業時間イベントが発生するものである。
【0020】
シミュレーションシステムのシミュレーションプログラムは、生活時間モードにおける生活時間行動情報に基づくプレイヤあるいはペアの行動に応じてプレイヤに生活時間行動ポイントを付与するものである。
【0021】
シミュレーションシステムでは、生活時間モードにおける生活時間行動情報に基づくプレイヤあるいはペアの行動に応じて、あるいは生活時間モードにおいて付与される生活時間行動ポイントに応じて、生活時間モードで生活時間イベントが発生するものである。
【0022】
シミュレーションシステムで処理されるプレイヤ情報は、就業時間モードにおいてプレイヤが属する企業が予め付与された企業データを含み、企業データに基づいてプレイヤがチームに振り分けられるものである。
【0023】
シミュレーションシステムで処理される就業時間行動情報は、企業データと関連づけられてユーザ端末を介してユーザに付与されるものである。
【0024】
シミュレーションシステムで処理されるプレイヤ情報は、生活時間モードにおいてプレイヤに割り当てられる他のプレイヤが予め付与されたペアデータを含み、ペアデータに基づいて他のプレイヤがプレイヤに割り当てられるものである。
【0025】
ところで、シミュレーションシステムは、生活時間モードと就業時間モードとを繰り返し実行するものであってもよい。
【0026】
上記目的を達成するための本発明に係るシミュレーションプログラムは、サーバに格納され、サーバにアクセス可能な複数のユーザ端末を介した複数のユーザによるサーバへのアクセスに応じて実行されるシミュレーションプログラムであって、ユーザ端末を介してユーザに割り当てられるプレイヤあるいはユーザ端末を介して他のユーザに割り当てられた他のプレイヤがプレイヤに割り当てられて成立するペアが行動を実行する生活時間モードとプレイヤが振り分けられて成立するチームにおいてプレイヤが行動を実行する就業時間モードとを実行し、プレイヤの属性が予め設定されたプレイヤ情報と、プレイヤあるいはペアが生活時間モードで実行する行動がプレイヤ情報に基づいて予め設定された生活時間行動情報と、チームにおいてプレイヤが就業時間モードで実行する行動がプレイヤ情報に基づいて予め設定された就業時間行動情報と、生活時間行動情報に基づく行動及び就業時間行動情報に基づく行動を実行する時間が予め設定された時間情報と、を備え、生活時間行動情報及び時間情報に基づいて生活時間モードにおけるプレイヤあるいはペアの行動が実行されるとともに就業時間行動情報及び時間情報に基づいて就業時間モードにおけるチームとしてのプレイヤの行動が実行されるものである。
【0027】
上記目的を達成するための本発明に係るサーバは、複数のユーザ端末を介した複数のユーザによるアクセスに応じて実行されるシミュレーションプログラムが格納されたサーバであって、シミュレーションプログラムは、ユーザ端末を介してユーザに割り当てられるプレイヤあるいはユーザ端末を介して他のユーザに割り当てられた他のプレイヤがプレイヤに割り当てられて成立するペアが行動を実行する生活時間モードとプレイヤが振り分けられて成立するチームにおいてプレイヤが行動を実行する就業時間モードとを実行し、プレイヤの属性が予め設定されたプレイヤ情報と、プレイヤあるいはペアが生活時間モードで実行する行動がプレイヤ情報に基づいて予め設定された生活時間行動情報と、チームにおいてプレイヤが前記就業時間モードで実行する行動がプレイヤ情報に基づいて予め設定された就業時間行動情報と、生活時間行動情報に基づく行動及び就業時間行動情報に基づく行動を実行する時間が予め設定された時間情報と、を備え、生活時間行動情報及び時間情報に基づいて生活時間モードにおけるプレイヤあるいはペアの行動が実行されるとともに就業時間行動情報及び時間情報に基づいて就業時間モードにおけるチームとしてのプレイヤの行動が実行されるものである。
【発明の効果】
【0028】
この発明によれば、組織づくりに必要な要素を効果的に学習することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の実施の形態に係るシミュレーションシステムの構成の概略を説明するブロック図である
図2】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムのサーバ及びユーザ端末が実装されるコンピュータのハードウェア構成の概略を説明するブロック図である。
図3】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムのサーバのストレージの構成の概略を説明するブロック図である。
図4】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムで処理されるプレイヤ情報の構成の概略を説明する図である。
図5】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムで処理されるキャラクタデータの構成の概略を説明する図である。
図6】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムで処理される生活時間行動情報の概略を説明する図である。
図7】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムで処理される生活時間行動情報の概略を説明する図である。
図8】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムで処理される就業時間行動情報の概略を説明する図である。
図9】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムで処理される就業時間行動情報の概略を説明する図である。
図10】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムのシミュレーションプログラムの画面インターフェースの一例を示す図である。
図11】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムのシミュレーションプログラムの画面インターフェースの一例を示す図である。
図12】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムのシミュレーションプログラムの処理の概略を説明するブロック図である。
図13】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムのシミュレーションプログラムの処理の概略を説明する図である。
図14】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムのシミュレーションプログラムで処理される生活時間行動ポイントの概略を説明する図である。
図15】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムのシミュレーションプログラムの処理の概略を説明するブロック図である。
図16】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムのシミュレーションプログラムの処理の概略を説明する図である。
図17】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムのシミュレーションプログラムで処理される就業時間チーム行動ポイント及び就業時間プレイヤ行動ポイントの概略を説明する図である。
図18】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムの運用の概略を説明するブロック図である。
図19】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムの運用の概略を説明するブロック図である。
図20】同じく、本実施の形態に係るシミュレーションシステムの運用の概略を説明するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、図1図20に基づいて、本発明の実施の形態に係るシミュレーションシステムについて説明する。
【0031】
図1は、本実施の形態に係るシミュレーションシステムの構成の概略を説明するブロック図である。シミュレーションシステム10は、ゲーム要素で就業時間及び生活時間の管理をシミュレーションするゲーミフィケーションの手法を用いたシミュレーションサービスを提供するシステムであって、図示のように、サーバ20及び複数のユーザ端末30を主要構成として備え、これらがインターネット網200を介して互いにアクセス可能に接続される。
【0032】
サーバ20は、本実施の形態では、シミュレーションシステム10によるサービスを運営する運営事業者1に配備され、ユーザ端末30は、運営事業者1が運営するサービスを利用する複数のユーザ2に配備される。
【0033】
これらサーバ20及びユーザ端末30は、本実施の形態では、ほぼ同様のハードウェア構成を具備するコンピュータ、例えばデスクトップ型あるいはノート型のコンピュータによって実装される。
【0034】
図2は、サーバ20及びユーザ端末30が実装されるコンピュータのハードウェア構成の概略を説明するブロック図である。
【0035】
図示のように、コンピュータは、プロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、送受信部104、及び入出力部105を主要構成として備え、これらが互いにバス106を介して電気的に接続される。
【0036】
プロセッサ101は、コンピュータの動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御や、アプリケーションプログラムの実行に必要な処理等を行う演算装置である。
【0037】
このプロセッサ101は、本実施の形態では例えばCPU(Central Processing Unit)であり、後述するストレージ103に格納されてメモリ102に展開されたアプリケーションプログラムを実行して各処理を行う。
【0038】
メモリ102は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置、及びフラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶装置を備える。
【0039】
このメモリ102は、プロセッサ101の作業領域として使用される一方、コンピュータの起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種の設定情報等が格納される。
【0040】
ストレージ103は、アプリケーションプログラムや各種の処理に用いられるデータ等が格納されている。
【0041】
送受信部104は、コンピュータをインターネット網200に接続する。この送受信部104は、Bluetooth(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy)といった近距離通信インターフェースを具備するものであってもよい。
【0042】
入出力部105には、必要に応じて、キーボードやマウスといった情報入力機器やディスプレイ等の出力機器が接続される。本実施の形態では、キーボード、マウス及びディスプレイがそれぞれ接続される。
【0043】
バス106は、接続したプロセッサ101、メモリ102、ストレージ103、送受信部104及び入出力部105の間において、例えばアドレス信号、データ信号及び各種の制御信号を伝達する。
【0044】
図3は、サーバ20のストレージ103の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、ストレージ103は、データベース21、及び生活時間モードM1と就業時間モードM2とを実行するシミュレーションプログラム22を備える。
【0045】
データベース21は、ストレージ103の記憶領域によって実現されるものであって、本実施の形態では、プレイヤ情報D1、生活時間行動情報D2、就業時間行動情報D3及び時間情報D4が格納される。
【0046】
図4は、プレイヤ情報D1の構成の概略を説明する図である。プレイヤ情報D1は、ユーザ端末30を介してユーザ2に提供されることによってユーザ2に任意のプレイヤを割り当てるものであって、図示のように、キャラクタデータD1A、企業カードとして実装される企業データD1B及びペアカードとして実装されるペアデータD1Cを有する。
【0047】
図5は、キャラクタデータD1Aの構成の概略を説明する図である。図示のように、キャラクタデータD1Aは、家事力パラメータd1a、仕事力パラメータd1b、年代パラメータd1c及び達成条件データd1d等のプレイヤのキャラクタ(属性)が設定されたデータである。
【0048】
家事力パラメータd1aは、生活時間モードM1において、生活時間行動情報D2に基づいてプレイヤが行動を実行する際の能力が設定されたパラメータである。
【0049】
仕事力パラメータd1bは、就業時間モードM2あるいは生活時間モードM1において、就業時間行動情報D3あるいは生活時間行動情報D2に基づいてプレイヤが行動を実行する際の能力が設定されたパラメータである。
【0050】
年代パラメータd1cは、プレイヤの属する年代が予め設定されたパラメータであり、達成条件データd1dは、シミュレーションにおけるプレイヤの目標及びその目標を達成するための条件が予め設定されたデータである。
【0051】
図4で示す企業データD1Bは、就業時間モードM2においてプレイヤが属する企業が予め付与されたデータであって、例えば「エース商事」、「ビーマガジン」あるいは「シードシステム」等の複数の企業が予め付与されている。
【0052】
本実施の形態では、複数のユーザ2のうち、同じ企業が付与された企業データD1Bを提供されたユーザ2どうし(例えば「エース商事」の企業データD1Bを提供されたユーザ2どうし)は、同じチーム(例えば「エース商事」の従業員)のプレイヤとして振り分けられる。
【0053】
ペアデータD1Cは、生活時間モードM1においてプレイヤに割り当てられる他のプレイヤが予め付与されたデータであって、例えば「A」~「Z」のアルファベットが予め付与されている。
【0054】
本実施の形態では、複数のユーザ2のうち、同じアルファベットが付与されて対となるペアデータD1Cを提供されたユーザ2どうし(例えば「F」のペアデータD1Cを提供されたユーザ2どうし)は、ペアのプレイヤとして成立する。
【0055】
一方、本実施の形態では、例えば「S」のペアデータD1Cを提供されたユーザ2のプレイヤには、他のユーザ2に割り当てられた他のプレイヤが割り当てられることがないから、ペアが成立しない。
【0056】
図3で示す生活時間行動情報D2には、ユーザ2が、ユーザ2に割り当てられたプレイヤとして、あるいはプレイヤに他のプレイヤが割り当てられて成立したペアとして、生活時間モードM1で実行する行動が予め設定されている。
【0057】
この生活時間行動情報D2は、本実施の形態では、プレイヤ情報D1のキャラクタデータD1Aに設定された年代パラメータd1cに基づいて設定される。
【0058】
図6及び図7は、生活時間行動情報D2の概略を説明する図である。図6で示すように、生活時間行動情報D2は、例えば「産休」、「保育園/習い事の送り迎え」や「手作り弁当で節約」等、生活時間において想定される種々の事象が、生活時間モードM1において実行される行動として設定されている。
【0059】
図7で示すように、生活時間行動情報D2には、生活時間モードM1において実行される行動のほか、ペア行動パラメータd2a、要求家事力パラメータ(要求仕事力パラメータ)d2b及び情報表示領域d2cが設定される。
【0060】
ペア行動パラメータd2aは、本実施の形態では、生活時間モードM1において、ペアで行動を実行する際にプレイヤに要求される能力である仕事力あるいは家事力が、生活時間行動情報D2に基づく行動を実行する際に費やされる時間に関する数値として設定されたパラメータである。
【0061】
本実施の形態では、「-3」の数値がペア行動パラメータd2aとして設定される。
【0062】
要求家事力パラメータ(要求仕事力パラメータ)d2bは、生活時間モードM1において、行動を実行する際にプレイヤに要求される能力が仕事力あるいは家事力として数値で設定されるとともに、これらの仕事力あるいは家事力が設定された生活時間行動情報D2に基づく行動を実行する際に費やされる時間に関する数値が設定されたパラメータである。
【0063】
この要求家事力パラメータ(要求仕事力パラメータ)d2bは、生活時間行動情報D2に設定された行動に応じた重みづけが付与されており、本実施の形態では、「家事力4以上」、「-3」、「家事力3以下」及び「-4」が要求家事力パラメータ(要求仕事力パラメータ)d2bとして設定される。
【0064】
なお、本実施の形態では、図7において、生活時間行動情報D2で実行される行動として「産休」が設定されており、要求家事力パラメータd2bが設定されている場合を説明したが、生活時間行動情報D2で実行される行動によっては、要求仕事力パラメータd2bが設定されている場合もある。
【0065】
例えば、生活時間行動情報D2で実行される行動として「祖母の介護サービス手続」が設定されているような場合には、要求仕事力パラメータd2bが設定されることが想定される。
【0066】
情報表示領域d2cには、本実施の形態では、生活時間行動情報D2に設定された行動が実行された場合に付与されるように設定された後述する生活時間行動ポイントが表示される。
【0067】
図3で示す就業時間行動情報D3には、ユーザ2が、ユーザ2に割り当てられたプレイヤが振り分けられて成立したチームにおけるプレイヤとして、就業時間モードM2で実行する行動が予め設定されている。
【0068】
この就業時間行動情報D3は、本実施の形態では、プレイヤ情報D1の企業データD1Bと関連づけられて設定される。具体的には、企業データD1Bに付与された企業ごとに就業時間モードM2で実行する行動が設定される。
【0069】
図8及び図9は、就業時間行動情報D3の概略を説明する図である。図8で示すように、就業時間行動情報D3は、例えば「ランチミーティングで近況や課題を共有」、「商品製造先と販路の検討」や「市場動向や消費者トレンドの検証」等、就業時間において想定される種々の事象が、就業時間モードM2において実行される行動として設定されている。
【0070】
図9で示すように、就業時間行動情報D3には、就業時間モードM2において実行される行動のほか、要求仕事力パラメータd3a及び情報表示領域d3bが設定される。
【0071】
要求仕事力パラメータd3aは、就業時間モードM2において、行動を実行する際にプレイヤに要求される能力が仕事力として数値で設定されるとともに、これらの仕事力が設定された就業時間行動情報D3に基づく行動を実行する際に費やされる時間に関する数値が設定されたパラメータである。
【0072】
この要求仕事力パラメータd3aは、就業時間行動情報D3に設定された行動に応じた重みづけが付与されており、本実施の形態では、「仕事力2以上」、「-1」、「仕事力1以下」及び「-2」が要求仕事力パラメータd3aとして設定される。
【0073】
情報表示領域d3bには、本実施の形態では、就業時間行動情報D3に設定された行動が実行された場合に付与されるように設定された後述する就業時間チーム行動ポイントあるいは就業時間プレイヤ行動ポイントが表示される。
【0074】
図3で示す時間情報D3には、生活時間行動情報D2及び就業時間行動情報D3に基づく行動を実行する際に費やされる時間に関するパラメータが予め設定される。
【0075】
同じく図3で示すシミュレーションプログラム22は、本実施の形態では、生活時間モードM1を実行する生活時間モード実行部22a及び就業時間モードM2を実行する就業時間モード実行部22bを備え、ユーザ端末30のディスプレイに表示されてユーザ端末30で情報の入出力が可能な画面インターフェースによって実装される。
【0076】
図10は、画面インターフェースの一例を示す図である。図示のように、画面インターフェースIFには、ユーザ2に割り当てられて複数のチームに振り分けられたプレイヤに関する各種の情報が表示されるユーザボードUBが一覧的に表示される。
【0077】
本実施の形態では、各プレイヤのユーザボードUBは、プレイヤ情報D1の企業データD1Bに基づいて「エース商事」、「ビーマガジン」及び「シードシステム」の3つのチームに振り分けられ、振り分けられたチームごとに表示される。
【0078】
図11は、ユーザボードUBの構成の概略を説明する図である。図示のように、ユーザボードUBは、プレイヤ名表示領域u1、プレイヤ番号表示領域u2、役職表示領域u3、年代表示領域u4、時間表示領域u5、仕事力表示領域u6、家事力表示領域u7及びポイント表示領域u8を備える。
【0079】
プレイヤ名表示領域u1は、本実施の形態では、ユーザ2に割り当てられたプレイヤの架空の氏名が表示される領域であり、プレイヤ番号表示領域u2は、プレイヤに付与された番号が表示される領域である。
【0080】
このプレイヤ番号表示領域u2を入力すると、本実施の形態では、キャラクタデータD1A、企業データD1B及びペアデータD1Cから構成されるプレイヤ情報D1が表示される。
【0081】
役職表示領域u3は、本実施の形態では、ユーザ2が振り分けられたチーム(企業)においてユーザ2に割り当てられた役職が表示される領域であり、この役職表示領域u3を入力すると、就業時間行動情報D3の一覧が表示される。
【0082】
年代表示領域u4は、本実施の形態では、年代パラメータd1cに設定されたプレイヤの属する年代が表示される領域であり、この年代表示領域u4を入力すると、生活時間行動情報D2の一覧が表示される。
【0083】
時間表示領域u5は、時間情報D3に予め設定された時間に関するパラメータが表示される領域である。
【0084】
仕事力表示領域u6は、本実施の形態では、キャラクタデータD1Aに設定された仕事力パラメータd1bが表示される領域であり、家事力表示領域u7は、キャラクタデータD1Aに設定された家事力パラメータd1aが表示される領域である。
【0085】
ポイント表示領域u8は、本実施の形態では、プレイヤに付与された後述する生活時間行動ポイント、就業時間チーム行動ポイントあるいは就業時間プレイヤ行動ポイントが表示される領域である。
【0086】
図12は、シミュレーションプログラム22の生活時間モード実行部22aの処理の概略を説明するブロック図である。図示のように、生活時間モード実行部22aは、行動実行処理S1、ポイント処理S2及びイベント処理S3を実行する。
【0087】
行動実行処理S1では、本実施の形態では、プレイヤあるいはペアによって選択されてユーザ端末30に入力された生活時間行動情報D2に基づいて、時間情報D3の処理を実行する。
【0088】
図13は、行動実行処理S1の概略を説明する図である。図示のように、行動実行処理S1において、例えば、ペアで実行する行動として「産休」が設定された生活時間行動情報D2がユーザ端末30に入力されると、行動を実行する際に費やされる時間に関する数値が設定されたペア行動パラメータd2aと対応する数値が、ユーザボードUBの時間表示領域u5に表示される数値から引かれる。
【0089】
本実施の形態では、「産休」が設定された生活時間行動情報D2をペアで実行すると、ペア行動パラメータd2aには「-3」が設定されていることから、ユーザボードUBの時間表示領域u5に表示される「7」から「-3」が減算される。
【0090】
一方、行動実行処理S1において、プレイヤが一人で実行する行動として「産休」が設定された生活時間行動情報D2がユーザ端末30に入力されると、行動を実行する際に費やされる時間に関する数値が設定された要求家事力パラメータd2bと対応する数値が、ユーザボードUBの時間表示領域u5に表示される数値から引かれる。
【0091】
本実施の形態では、要求家事力パラメータd2bが「4以上」と設定されたプレイヤが、一人で「産休」が設定された生活時間行動情報D2を実行すると、ユーザボードUBの時間表示領域u5に表示される「7」から「-3」が減算される。
【0092】
一方、要求家事力パラメータd2bが「3以下」と設定されたプレイヤが、一人で「産休」が設定された生活時間行動情報D2を実行すると、ユーザボードUBの時間表示領域u5に表示される「7」から「-4」が減算される。
【0093】
図12で示すポイント処理S2では、本実施の形態では、行動実行処理S1における処理結果に応じて、プレイヤあるいはペアにユーザ端末30を介して生活時間行動ポイントを付与し、付与した生活時間行動ポイントを処理する。
【0094】
生活時間行動ポイントは、生活時間行動情報D2に基づく行動の実行によって得られた任意の経験や能力が予め設定された情報である。
【0095】
図14は、生活時間行動ポイントの概略を説明する図である。図示のように、生活時間行動ポイントD4は、本実施の形態では「豊かな発想」、「レジリエンス」、「家族の信頼」、「健康」あるいは「家事力アップ」等の経験等が予め設定される。
【0096】
ポイント処理S2では、例えば、「健康に良い食事を作る」という行動が設定された生活時間行動情報D2に基づいて行動が実行されると、「家事力アップ」の経験等が設定された生活時間行動ポイントD4をプレイヤあるいはペアに付与し、付与した生活時間行動ポイントD4に基づいて、プレイヤ情報D1のキャラクタデータD1Aに設定された家事力パラメータd1aに家事力を付与する。
【0097】
家事力パラメータd1aに家事力が付与されると、家事力が付与されたプレイヤのユーザボードUBの家事力表示領域u7に表示される家事力パラメータd1aが加算される。
【0098】
一方、ポイント処理S2では、例えば、「フィットネスで身体づくり」という行動が設定された生活時間行動情報D2に基づいて行動が実行されると、「健康」の経験等が設定された生活時間行動ポイントD4をプレイヤに付与する。
【0099】
「健康」の経験等が設定された生活時間行動ポイントD4が付与されると、生活時間行動ポイントD4が付与されたプレイヤのユーザボードUBのポイント表示領域u8に「健康」の生活時間行動ポイントD4が表示される。
【0100】
図12で示すイベント処理S3では、生活時間行動情報D2に基づくプレイヤあるいはペアの行動に応じて、あるいは付与された生活時間行動ポイントD4に応じて、生活時間イベントを発生させ、発生させた生活時間イベントを処理する。
【0101】
本実施の形態では、例えば、生活時間行動情報D2に基づくプレイヤあるいはペアの行動によって、時間情報D3に設定された時間に関するパラメータが閾値を超えて減少した場合に、「体調不良」の生活時間イベントを発生させる。
【0102】
「体調不良」の生活時間イベントが発生すると、例えば、時間情報D3に設定された時間に関するパラメータが更に減少する。
【0103】
一方、「体調不良」の生活時間イベントが発生したプレイヤに、例えば「健康」の経験等が設定された生活時間行動ポイントD4が付与されていれば、時間情報D3に設定された時間に関するパラメータが閾値を超えて減少した場合であっても、「体調不良」の生活時間イベントが発生しないように処理される。
【0104】
他に例えば、「家族の信頼」の経験等が設定された生活時間行動ポイントD4が閾値を超えて付与されている場合に、プレイヤにとって好適な生活時間イベント(例えば「出産」や「新築」等。)を発生させる。
【0105】
プレイヤにとって好適な生活時間イベントが発生すると、例えば、「レジリエンス」の生活時間行動ポイントD4や「豊かな発想」の生活時間行動ポイントD4等が付与されるように処理される。
【0106】
図15は、シミュレーションプログラム22の就業時間モード実行部22bの処理の概略を説明するブロック図である。図示のように、就業時間モード実行部22bは、行動実行処理S10、ポイント処理S11及びイベント処理S12を実行する。
【0107】
行動実行処理S10では、本実施の形態では、プレイヤあるいはチームによって選択されてユーザ端末30に入力された就業時間行動情報D3に基づいて、時間情報D3の処理を実行する。
【0108】
図16は、行動実行処理S10の概略を説明する図である。図示のように、行動実行処理S10において、例えば、チームにおいてプレイヤが実行する行動として「ランチミーティングで近況や課題を共有」が設定された就業時間行動情報D3がユーザ端末30に入力されると、行動を実行する際に費やされる時間に関する数値が設定された要求仕事力パラメータd3aと対応する数値が、ユーザボードUBの時間表示領域u5に表示される数値から引かれる。
【0109】
本実施の形態では、「仕事力2以上」のプレイヤが、「ランチミーティングで近況や課題を共有」が設定された就業時間行動情報D3を実行すると、要求仕事力パラメータd3aには「-1」が設定されていることから、ユーザボードUBの時間表示領域u5に表示される「7」から「-1」が減算される。
【0110】
一方、「仕事力1以下」のプレイヤが、「ランチミーティングで近況や課題を共有」が設定された就業時間行動情報D3を実行すると、要求仕事力パラメータd3aには「-2」が設定されていることから、ユーザボードUBの時間表示領域u5に表示される「7」から「-2」が減算される。
【0111】
図15で示すポイント処理S11では、本実施の形態では、行動実行処理S10における処理結果に応じて、プレイヤにユーザ端末30を介して就業時間チーム行動ポイントあるいは就業時間プレイヤ行動ポイントを付与し、付与した就業時間チーム行動ポイント及び就業時間プレイヤ行動ポイントを処理する。
【0112】
就業時間チーム行動ポイント及び就業時間プレイヤ行動ポイントは、就業時間行動情報D3に基づく行動の実行によって得られた任意の経験や能力が予め設定された情報である。
【0113】
図17は、就業時間チーム行動ポイント及び就業時間プレイヤ行動ポイントの概略を説明する図である。図示のように、就業時間チーム行動ポイントD5は、本実施の形態では「商品力」、「販売力」、「関係性」等の経験等が予め設定され、就業時間プレイヤ行動ポイントD6は、「人脈」、「限界突破」等の経験等が予め設定される。
【0114】
ポイント処理S11では、例えば、「既存商品の廃止による資源の集中投下」という行動が設定された就業時間行動情報D3に基づいて行動が実行されると、「商品力」の経験等が設定された就業時間チーム行動ポイントD5をプレイヤの属するチームに付与する。
【0115】
一方、ポイント処理S11では、例えば、「商品製造先と販路の検討」という行動が設定された就業時間行動情報D3に基づいて行動が実行されると、「販売力」の経験等が設定された就業時間チーム行動ポイントD5をプレイヤの属するチームに付与する。
【0116】
これら「商品力」が設定された就業時間チーム行動ポイントD5及び「販売力」が設定された就業時間チーム行動ポイントD5は、ポイント処理S11において、そのプレイヤが属するチームの「売上」として把握され、把握された「売上」に基づいて複数のチームの間でランク付けをする。
【0117】
本実施の形態では、「エース商事」、「ビーマガジン」及び「シードシステム」の3つに振り分けられたチームの間でランク付けをする。
【0118】
一方、ポイント処理S11では、例えば、「市場動向や消費者トレンドの検証」という行動が設定された就業時間行動情報D3に基づいて行動が実行されると、「限界突破」の経験等が設定された就業時間プレイヤ行動ポイントD6をプレイヤに付与する。
【0119】
「限界突破」の経験等が設定された就業時間プレイヤ行動ポイントD6が付与されると、就業時間プレイヤ行動ポイントD6が付与されたプレイヤのユーザボードUBのポイント表示領域u8に、「限界突破」の就業時間プレイヤ行動ポイントD6が表示される。
【0120】
なお、本実施の形態では、任意の就業時間プレイヤ行動ポイントD6が閾値を超えて付与されることが、キャラクタデータD1Aの達成条件データd1dに設定された目標達成の条件として設定されている。
【0121】
図15で示すイベント処理S12では、就業時間プレイヤ行動ポイントD6に応じて就業時間イベントを発生させ、発生させた就業時間イベントを処理する。
【0122】
本実施の形態では、例えば、「人脈」の経験等が設定された就業時間プレイヤ行動ポイントD6が閾値を超えて付与されている場合に、「副業」の就業時間イベントを発生させる。
【0123】
「副業」の就業時間イベントが発生すると、例えば「豊かな発想」の生活時間行動ポイントD4が付与されるように処理される。
【0124】
次に、本実施の形態に係るシミュレーションシステム10の運用について説明する。
【0125】
図18は、シミュレーションシステム10の運用の概略を説明する図である。図示のように、シミュレーションシステム10では、全てのユーザ2のそれぞれのユーザ端末30に表示されるマスター画面MD、サブ画面SD1及サブ画面SD2でシミュレーションサービスが実行される。
【0126】
マスター画面MDでは、シミュレーションサービスの実行に際して、プレイヤ情報D1に基づいて全てのユーザ2にプレイヤが割り当てられ、割り当てられたプレイヤが複数のチームに振り分けられる。
【0127】
さらに、マスター画面MDでは、プレイヤ情報D1に基づいて、任意のプレイヤに他のプレイヤが割り当てられてペアが成立する。
【0128】
プレイヤが複数のチームに振り分けられると、マスター画面MDには、全てのプレイヤのユーザボードUBが一覧的に表示される画面インターフェースIFが表示される。本実施の形態では、「エース商事」、「ビーマガジン」及び「シードシステム」の3つのチームに振り分けられる。
【0129】
続いて、サブ画面SD1に遷移してプレイヤに割り当てられた他のプレイヤが存在する場合はそのプレイヤと合流して、プレイヤあるいはペアで生活時間モードM1を実行する。ペアが成立していないプレイヤは、単独でサブ画面SD1に遷移する。
【0130】
生活時間モードM1では、行動実行処理S1、ポイント処理S2及びイベント処理S3を実行する。
【0131】
生活時間モードM1の終了後、サブ画面SD2に遷移してチームと合流して、チームにおけるプレイヤとして就業時間モードM2を実行する。就業時間モードM2では、行動実行処理S10、ポイント処理S11及びイベント処理S12を実行する。
【0132】
この就業時間モードM2のポイント処理S11では、「商品力」が設定された就業時間チーム行動ポイントD5及び「販売力」が設定された就業時間チーム行動ポイントD5を、これらのポイントが付与されたプレイヤが属するチームの「売上」として把握する。
【0133】
この生活時間モードM1及び就業時間モードM2の実行を1セットとする場合、図19で示すように、本実施の形態では、生活時間モードM1及び就業時間モードM2を3セットに亘って実行する。
【0134】
その後、3セットを合計したチームごとの「売上」がポイント処理S11で算出されてランク付けされ、図20で示すように、その結果が売上ボードSBに表示される。この売上ボードSBは、例えば画面インターフェースIFに隣接して表示される。
【0135】
本実施の形態では、「シードシステム」が「12」でトップの売上であり、「エース商事」と「ビーマガジン」とが「11」で同点であるところ、同点の場合は、プレイヤ個人に設定された達成条件データd1dを達成したプレイヤが多く所属するチームを上位にランク付けするように処理される。
【0136】
このように、ユーザ2にはプレイヤが割り当てられて、割り当てられたプレイヤとして生活時間モードM1と就業時間モードM2とを実行するというゲーミフィケーションの手法がシミュレーションプログラム22に導入されることから、シミュレーションプログラム22の実行に際してユーザ2の興趣が向上する。
【0137】
このようなシミュレーションプログラム22を用いて、ユーザ2は、生活時間と就業時間とのバランスを考慮しながら、生活時間モードM1において生活時間行動情報D2に基づいた行動を実行し、就業時間モードM2において就業時間行動情報D3に基づいた行動を実行する。
【0138】
したがって、ユーザ2は、生活時間モードM1における行動を意識しながら、就業時間モードM2において行動することが可能となることから、組織づくりに必要な要素を効果的に学習することができる。
【0139】
このような学習効果を期待することができる本実施の形態のシミュレーションシステム10で提供するシミュレーションプログラム22を用いて、従業者に対して組織づくりに関する研修を好適に実施することができる。
【0140】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0141】
上記実施の形態では、プレイヤが「エース商事」、「ビーマガジン」及び「シードシステム」の3つのチームに振り分けられる場合を説明したが、チームの数は、シミュレーションプログラム22を実行するユーザ2の人数に応じて適宜増減されるものであってもよい。
【0142】
上記実施の形態では、ユーザ端末30がデスクトップ型あるいはノート型のコンピュータによって実装される場合を説明したが、携帯型情報端末であるスマートフォンやタブレット型のコンピュータで実装されるものであってもよい。
【0143】
上記実施の形態では、サーバ20が運営事業者1に配備される場合を説明したが、サーバ20はクラウド環境で実装されるサーバであってもよい。
【符号の説明】
【0144】
2 ユーザ
10 シミュレーションシステム
20 サーバ
21 データベース
22 シミュレーションプログラム
22a 生活時間モード実行部
22b 就業時間モード実行部
30 ユーザ端末
D1 プレイヤ情報
D1A キャラクタデータ
d1a 家事力パラメータ
d1b 仕事力パラメータ
d1c 年代パラメータ
D1B 企業データ
D1C ペアデータ
D2 生活時間行動情報
d2a ペア行動パラメータ
d2b 要求家事力パラメータ、要求仕事力パラメータ
D3 就業時間行動情報
d3a 要求仕事力パラメータ
D4 時間情報
M1 生活時間モード
M2 就業時間モード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20