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  • 特開-靴底除菌体 図1
  • 特開-靴底除菌体 図2
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  • 特開-靴底除菌体 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077472
(43)【公開日】2022-05-23
(54)【発明の名称】靴底除菌体
(51)【国際特許分類】
   A47G 27/02 20060101AFI20220516BHJP
【FI】
A47G27/02 101C
A47G27/02 101B
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020197614
(22)【出願日】2020-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】519084456
【氏名又は名称】株式会社あかりみらい
(72)【発明者】
【氏名】越智 文雄
【テーマコード(参考)】
3B120
【Fターム(参考)】
3B120EB26
3B120EB30
(57)【要約】
【課題】靴底を容易に除菌できる手段を提供する。
【解決手段】2個の凹部と各凹部間に位置する隔壁とを有する非通水性の除菌本体を設け、一方の凹部内に含液体と有孔クッション体を積層して設け、他方の凹部内に拭き取り布体を設けたことを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2個の凹部と各凹部間に位置する隔壁とを有する非通水性の除菌本体を設け、一方の凹部内に含液体と有孔クッション体を積層して設け、他方の凹部内に拭き取り布体を設けたことを特徴とする靴底除菌体。
【請求項2】
各凹部を分離して別体とし、これら別体を一組として用いてなる請求項1記載の靴底除菌体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、靴底を除菌するための除菌体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、種々の除菌手段が多用されているが、靴底専用の除菌手段は見当たらない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
除菌は古来より行われており、除菌液を含ませた布体での拭き取りや、霧化除菌液の室内放出、手動式の除菌液放出、紫外線照射などが一般的である。昨今はコロナウィルスの流行に伴い、除菌液の必要性が高まり、上記の手動式の除菌液放出を用いての手指除菌液が多用されている。しかし、靴底にも菌は付着するが、この靴底専用の除菌手段は見当たらないのが現状である。
本発明は以上に鑑み、歩行時における靴底の除菌を可能とする、新規かつ有用なる手段を提供することを目的として発明されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
課題を解決する手段として本発明は以下の構成とした。すなわち、
2個の凹部と各凹部間に位置する隔壁とを有する非通水性の除菌本体を設け、一方の凹部内に含液体と有孔クッション体を積層して設け、他方の凹部内に拭き取り布体を設ける。
本発明は以上の構成による靴底除菌体である。
【発明の効果】
【0005】
本発明は下記の効果を有する。
1.除菌部に並べて拭き取り部を設けたので、除菌と拭き取りを連続して行うことができ、床面を汚すことがない。
2.含液体の上に有孔クッション体を設けたので、靴底への除菌液接触度を適切に行うことができる。
3.中央隔壁を有するので、除菌時における除菌液の拭き取り部への移動を防止することができる。
4.除菌部と拭き取り部を別体に形成することで、載置面積が小さい場での対応が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の平面図
図2】A-A断面図
図3】本発明の除菌本体の斜視図
図4】本発明の変化例説明図
図5】本発明における斜面部角度の説明図
図6】本発明の簡易例説明図
図7】本発明の別例説明図
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図において、1は2個の凹部、すなわち前方凹部2と後方凹部3とを有する非通水性素材としての成形ゴムによる除菌本体で、各凹部間には中央隔壁4が形成されている。
この除菌本体前部には図のごとく前方斜面部5と後方斜面部6が形成される。
これらの斜面部には、やや凹んだ前方文字表示部7および後方文字表示部8が各々設けられる。また、中央隔壁上面にも同様に中央文字表示部9が設けられる。
前方凹部と後方凹部の内側面には指挿入部10が図のごとく4個が設けられる。
20はスポンジによる含液体、21は該含液体の上部に位置する有孔クッション体であり、図のごとく前方凹部内に位置して、これが除菌部となる。22は拭き取り布体で、後方凹部内に位置してこれが拭き取り部となる。
以上が、本発明の一実施形態である。
【0008】
次ぎに、本発明の使用について説明する。
まず、準備として除菌液を含液体に含ませる。除菌液種は任意であるが、例えば次亜塩素酸水溶液などが適当である。そして任意の床面に、客の進行方向に沿うように、前方凹部を前にして置く。客はまず有孔クッション上に乗る。乗ることにて有孔クッション体は押しつぶされて変形し、含液体より除菌液が染み出て靴底を濡らして除菌がなされる。
その後、拭き取り布体上に乗って靴底を拭き取り、除菌作業が完了する。
有孔のクッション体は復元力があるので、初期位置に復帰する。このクッション体は、例えば人工芝などでも代用できる。
【0009】
なお、使用者への表示として、文字表示部を設けている。例えば、前方文字表示部には「除菌部です。上に乗ってください」中央文字表示部には「拭き取り部です。靴底を拭ってください」後方文字表示部には「こちらからは入らないでください」などが表示される。
この表示はシール貼着、文字表示プラスチック板など適宜手段にてなされる。
これらの文字表示部は、一段下がった凹部内に設けられるので、使用者の靴底接触による汚れや破損は防止される。使用や蒸発にて除菌液は減少するので、適宜に除菌液を補充する。
【0010】
使用期間が経過すると、有孔クッション体や拭き取り布体は汚れるので、交換や洗浄が必要となる。そのために、指挿入部を設けている。この指挿入部は、各凹部の側面に設けた小凹部である。ここに指を入れて、上記の有孔クッション体や拭き取り布体の側面に指を掛けて除菌本体から容易に離脱させることができる。
【0011】
図4は、本発明の変化例を示すものである。本例では初例のように、本体と斜面部を一体にせず、図6に示す斜面部を有さない本体の前後面に、三角柱状の添付斜面体30を付設したものであって、最終形状は初例と同一となる。この例では、この添付斜面体を本体に固着してもよいし、または別体として、例えばこの斜面体のみを適当位置の床面に粘着させておき、この間に除菌本体を挿入して使用してもよい。
本発明は床面上に載置して用いるが、使用期間の経過とともにその位置がずれることが懸念されるが、上記方式では斜面体が床面上に粘着されるので、この恐れはなくなる。
図7は本発明の別例を示すものである。この例は、除菌部と拭き取り部を別体として形成したもので、2個1組で使用する。この方式は、設置面積が少ないときに有効である。
【0012】
以上、本発明について記したが、本発明は除菌部と拭き取り部にて靴底の除菌と拭き取りをほぼ同時に行うことができ、また使用後の靴底による床面の汚れを防止するものである。本発明例においては、斜面部を設けており、使用者が除菌本体につまづいて転び、けがをすることがないよう構成した。これがないと、転んでけがした場合の保障問題が発生する恐れが生じることとなる。この斜面部の角度は、図5にて示すように底面に対してaの30度、bの25度、cの20度が有効であるが、この角度が大きすぎるとつまずきやすくなり、小さすぎると除菌本体の載置面積が大きくなるために、この角度は25度前後が適当である。
【0013】
また、文字表示部にて、初めての使用者でも、その使用方法を容易に視認して理解することができる。これがないと、別の場所に使用方法の説明が必要となって、そのためのスペースが必要となる。図7に示す別体方式では、含液体と有孔クッション体による除菌部を一つの除菌本体に収め、他方の本体には拭き取り布体を収めて、これら2個一組で使用するために、例えば、車、バス、鉄道車両などの乗降口など、載置面積が限られ、段差のあるような場所でも利用可能としたものであって、除菌本体のための載置面積が小さい場所での利用に適する形態としたものである。
以上のごとく、本発明によって靴底その他の履き物底部の除菌に効果的なる物品を得ることができる。
【符号の説明】
【0014】
1 除菌本体
2 前方凹部
3 後方凹部
4 中央隔壁
5 前方斜面部
6 後方斜面部
7 前方文字表示部
8 後方文字表示部
9 中央文字表示部
10 指挿入部
20 含液体
21 有孔クッション体
22 拭き取り布体
30 添付斜面体
31 除菌本体
32 前方凹部
33 後方凹部
40 除菌本体
41 前方斜面部
42 前方文字表示部
43 指挿入部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7