(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077494
(43)【公開日】2022-05-23
(54)【発明の名称】中継装置、プログラム、システム、通信端末及び方法
(51)【国際特許分類】
H04L 13/00 20060101AFI20220516BHJP
H04L 43/00 20220101ALI20220516BHJP
【FI】
H04L13/00 307Z
H04L12/70 100Z
【審査請求】有
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021133544
(22)【出願日】2021-08-18
(31)【優先権主張番号】P 2020188345
(32)【優先日】2020-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】栗林 洋志
【テーマコード(参考)】
5K030
5K034
【Fターム(参考)】
5K030GA12
5K030HA08
5K030HD03
5K030JL01
5K030JT09
5K030KX30
5K030LA19
5K030MA04
5K030MB13
5K030MC08
5K034AA05
5K034EE03
5K034FF11
5K034FF13
5K034HH11
5K034KK27
5K034MM18
5K034MM26
5K034SS03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】中継装置、プログラム、システム、通信端末及び方法を提供する。
【解決手段】中継装置、複数の通信端末及び中継サービス受付装置を備えるシステムにおいて、中継装置100は、送信元端末が送信データから生成して移動体通信によって無線送信したパケットを受信するパケット受信部と、パケット受信部が受信したパケットを格納するパケット格納部と、パケット受信部が受信したパケットを送信元端末による送信データの送信先である送信先端末にインターネットを介して送信するパケット送信部と、パケット格納部に格納されている複数のパケットを用いて、送信元端末によって送信され、且つ、パケット受信部によって受信されていない欠落パケットが存在するか否かを判定する欠落判定部と、欠落パケットが存在すると欠落判定部によって判定されたことに応じて、欠落パケットの再送を要求する再送要求を送信元端末に送信する再送要求送信部と、を備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信元端末が送信データから生成して移動体通信によって無線送信したパケットを受信するパケット受信部と、
前記パケット受信部が受信した前記パケットを格納するパケット格納部と、
前記パケット受信部が受信した前記パケットを、前記送信元端末による前記送信データの送信先である送信先端末にインターネットを介して送信するパケット送信部と、
前記パケット格納部に格納されている複数の前記パケットを用いて、前記送信元端末によって送信され、且つ、前記パケット受信部によって受信されていない欠落パケットが存在するか否かを判定する欠落判定部と、
前記欠落パケットが存在すると前記欠落判定部によって判定されたことに応じて、前記欠落パケットの再送を要求する再送要求を前記送信元端末に送信する再送要求送信部と
を備え、
前記パケット送信部は、前記再送要求に応じて前記送信元端末が再送し、前記パケット受信部が受信した前記欠落パケットを前記送信先端末に送信する、
中継装置。
【請求項2】
前記欠落判定部による判定結果に基づいて、前記移動体通信の通信品質に関する通信品質レポートを生成する通信品質レポート生成部と、
前記通信品質レポート生成部によって生成された前記通信品質レポートを前記送信先端末に送信する通信品質レポート送信部と
を備える、請求項1に記載の中継装置。
【請求項3】
前記通信品質レポート生成部は、前記欠落パケットが存在すると前記欠落判定部によって判定されたことに応じて、前記通信品質レポートを生成する、請求項2に記載の中継装置。
【請求項4】
前記移動体通信の異常を判定する異常判定部を備え、
前記異常判定部は、前記パケット受信部が受信した前記パケットに対する前記欠落パケットの割合が予め定められた第1閾値を超えている場合、前記移動体通信に異常が発生したと判定する、請求項1から3のいずれか一項に記載の中継装置。
【請求項5】
前記移動体通信の異常を判定する異常判定部を備え、
前記異常判定部は、予め定められた第1期間内における前記欠落パケットの数が予め定められた第2閾値を超えている場合、前記移動体通信に異常が発生したと判定する、請求項1から3のいずれか一項に記載の中継装置。
【請求項6】
前記送信元端末の送信元アドレス及び前記送信先端末の送信先アドレスを対応付けて格納するアドレス格納部を備え、
前記パケット送信部は、前記パケット受信部が受信した前記パケットに含まれる前記送信元アドレスに対応付けられて前記アドレス格納部に格納されている前記送信先アドレスに当該パケットを送信する、請求項1から5のいずれか一項に記載の中継装置。
【請求項7】
前記送信データを中継する中継サービスの申し込みをユーザから受け付ける中継サービス受付装置から、前記送信元アドレス及び前記送信先アドレスを受信するアドレス受信部を備える、請求項6に記載の中継装置。
【請求項8】
前記送信データを中継する中継サービスの申し込みをユーザから受け付ける中継サービス受付部と、
前記申し込みに含まれる、前記送信元アドレス及び前記送信先アドレスを取得するユーザ情報取得部と、
前記中継サービス受付部が前記ユーザから前記申し込みを受け付けたことに応じて、前記中継装置のアドレスを前記ユーザに通知するアドレス通知部と
を備える、請求項6に記載の中継装置。
【請求項9】
前記パケット格納部に格納されていて、且つ、前記欠落判定部による判定に用いられていない予め定められた数のパケットを特定するパケット特定部を備え、
前記欠落判定部は、前記パケット特定部によって特定された前記予め定められた数のパケットを用いて前記欠落パケットが存在するか否かを判定し、
前記パケット送信部は、前記欠落判定部によって前記欠落パケットが存在しないと判定された場合、前記予め定められた数のパケットを送信し、前記欠落判定部によって前記欠落パケットが存在すると判定された場合、前記再送要求送信部によって前記再送要求が送信された後、前記パケット受信部が受信した前記欠落パケット及び前記予め定められた数のパケットを前記送信先端末に送信する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の中継装置。
【請求項10】
前記パケット送信部は、前記欠落パケットが存在すると前記欠落判定部によって判定された場合、前記パケット格納部に格納されている前記パケットを前記送信先端末に送信することを保留し、前記パケット受信部が前記欠落パケットを受信したことに応じて、送信を保留していた前記パケット及び前記欠落パケットを前記送信先端末に送信する、請求項9に記載の中継装置。
【請求項11】
前記パケット送信部は、前記再送要求送信部が前記再送要求を送信したときからタイムアウト時間が経過しても前記パケット受信部が前記欠落パケットを受信しない場合、送信を保留していた前記パケットを前記送信先端末に送信する、請求項10に記載の中継装置。
【請求項12】
前記タイムアウト時間を設定するタイムアウト時間管理部を備え、
前記タイムアウト時間管理部は、前記パケット受信部が受信した前記パケットに対する前記欠落パケットの割合が予め定められた第3閾値を超えている場合、前記タイムアウト時間を第1タイムアウト時間に設定し、前記割合が前記第3閾値を超えていない場合、前記タイムアウト時間を前記第1タイムアウト時間より短い第2タイムアウト時間に設定する、請求項11に記載の中継装置。
【請求項13】
前記タイムアウト時間を設定するタイムアウト時間管理部を備え、
前記タイムアウト時間管理部は、予め定められた第2期間内における前記欠落パケットの数が予め定められた第4閾値を超えている場合、前記タイムアウト時間を第3タイムアウト時間に設定し、前記第2期間内における前記欠落パケットの数が前記第4閾値を超えていない場合、前記タイムアウト時間を前記第3タイムアウト時間より短い第4タイムアウト時間に設定する、請求項11に記載の中継装置。
【請求項14】
前記パケット格納部は、前記送信元端末とは異なる他の送信元端末が前記送信元端末からの指示に応じて移動体通信によって無線送信し、前記パケット受信部が受信したパケットを格納し、
前記欠落判定部は、前記パケット格納部に格納されている前記複数のパケットを用いて、前記送信元端末によって送信され、及び、前記中継装置によって受信されていない欠落パケット、並びに、前記他の送信元端末によって送信され、及び、前記中継装置によって受信されていない欠落パケットの少なくともいずれかが存在するか否かを判定する、
請求項1から13のいずれか一項に記載の中継装置。
【請求項15】
前記再送要求送信部は、前記欠落パケットが存在すると前記欠落判定部によって判定されたことに応じて、前記再送要求を前記他の送信元端末に送信する、請求項14に記載の中継装置。
【請求項16】
前記欠落パケットが存在すると前記欠落判定部によって判定された場合に、前記再送要求を送信する送信先を前記送信元端末及び前記他の送信元端末から選択する要求先選択部
を備え、
前記再送要求送信部は、前記要求先選択部によって前記送信元端末が選択された場合に、前記再送要求を前記送信元端末に送信し、前記他の送信元端末が選択された場合に、前記再送要求を前記他の送信元端末に送信し、
前記パケット送信部は、前記再送要求に応じて前記他の送信元端末が再送した前記欠落パケットを前記パケット受信部が受信した場合、前記他の送信元端末が再送した前記欠落パケットを前記送信先端末に送信する、
請求項14に記載の中継装置。
【請求項17】
前記中継装置は、MECサーバである、請求項1から16のいずれか一項に記載の中継装置。
【請求項18】
コンピュータを、請求項1から17のいずれか一項に記載の中継装置として機能させるためのプログラム。
【請求項19】
中継サービス受付装置と、
中継装置と
を備え、
前記中継サービス受付装置は、送信元端末からの送信データを送信先である送信先端末に送信するよう前記送信データを中継する中継サービスの申し込みをユーザから受け付け、前記ユーザから取得した前記送信元端末の送信元アドレス及び前記送信先端末の送信先アドレスを前記中継装置に送信し、
前記中継装置は、
前記中継サービス受付装置から前記送信元アドレス及び前記送信先アドレスを受信するアドレス受信部と、
前記アドレス受信部が受信した前記送信元アドレス及び前記送信先アドレスを対応付けて格納するアドレス格納部と、
前記送信元端末が前記送信データから生成して移動体通信によって無線送信したパケットを受信するパケット受信部と、
前記パケット受信部が受信した前記パケットを格納するパケット格納部と、
前記パケット受信部が受信した前記パケットを、当該パケットに含まれる前記送信元アドレスに対応付けられて前記アドレス格納部に格納されている前記送信先アドレスに、インターネットを介して送信するパケット送信部と、
前記パケット格納部に格納されている複数の前記パケットを用いて、前記送信元端末によって送信され、且つ、前記パケット受信部によって受信されていない欠落パケットが存在するか否かを判定する欠落判定部と、
前記欠落パケットが存在すると前記欠落判定部によって判定されたことに応じて、前記欠落パケットの再送を要求する再送要求を、前記パケット受信部が受信した前記パケットに含まれる前記送信元アドレスに送信する再送要求送信部と
を有し、
前記パケット送信部は、前記再送要求に応じて前記送信元端末が再送し、前記パケット受信部が受信した前記欠落パケットを前記送信先アドレスに送信する、
システム。
【請求項20】
通信端末であって、
送信データからパケットを生成するパケット生成部と、
前記送信データを前記送信データの送信先である送信先端末にインターネットを介して送信すべく、前記パケット生成部によって生成された前記パケットを移動体通信によって中継装置に無線送信するパケット送信部と、
前記送信データを前記送信先端末にインターネットを介して送信すべくパケットを移動体通信によって前記中継装置に無線送信することを指示する送信指示情報を、他の通信端末に送信する指示情報送信部と、
前記中継装置が、前記パケット送信部によって送信され、及び、前記中継装置によって受信されていない欠落パケット、並びに、前記他の通信端末によって送信され、及び、前記中継装置によって受信されていない欠落パケットの少なくともいずれかが存在すると判定して送信した、前記欠落パケットの再送を要求する再送要求を受信する再送要求受信部と
を備え、
前記パケット送信部は、前記再送要求受信部が前記再送要求を受信したことに応じて、前記欠落パケットを前記中継装置に再送する、
通信端末。
【請求項21】
前記指示情報送信部は、前記再送要求受信部が前記再送要求を受信したことに応じて、前記欠落パケットを前記中継装置に再送することを指示する再送指示情報を、前記他の通信端末に送信する、請求項20に記載の通信端末。
【請求項22】
前記中継装置から、前記通信端末と前記中継装置との間の通信品質を示す通信品質レポートを受信する通信品質レポート受信部と、
前記再送要求受信部が前記再送要求を受信したことに応じて、前記通信端末と前記中継装置との間の前記通信品質に基づいて、前記再送指示情報を前記他の通信端末に送信するか否かを決定する指示決定部と
を備え、
前記指示情報送信部は、前記再送指示情報を前記他の通信端末に送信すると前記指示決定部が決定した場合、前記再送指示情報を前記他の通信端末に送信する、
請求項21に記載の通信端末。
【請求項23】
前記通信品質レポート受信部は、前記中継装置から、前記他の通信端末と前記中継装置との間の通信品質を示す通信品質レポートをさらに受信し、
前記指示決定部は、前記他の通信端末と前記中継装置との間の前記通信品質にさらに基づいて、前記再送指示情報を前記他の通信端末に送信するか否かを決定する、
請求項22に記載の通信端末。
【請求項24】
前記中継装置から、前記通信端末と前記中継装置との間の通信品質とを示す通信品質レポートと、前記他の通信端末と前記中継装置との間の通信品質を示す通信品質レポートとを受信する通信品質レポート受信部と、
前記再送要求受信部が前記再送要求を受信したことに応じて、前記通信端末と前記中継装置との間の前記通信品質と、前記他の通信端末と前記中継装置との間の前記通信品質とに基づいて、前記パケット送信部が前記欠落パケットを前記中継装置に再送するか否かを決定する再送決定部と
を備え、
前記パケット送信部が前記欠落パケットを前記中継装置に再送すると前記再送決定部が決定した場合、前記パケット送信部は前記欠落パケットを前記中継装置に再送し、
前記パケット送信部が前記欠落パケットを前記中継装置に再送しないと前記再送決定部が決定したこと場合、前記指示情報送信部は、前記欠落パケットを前記中継装置に再送することを指示する再送指示情報を、前記他の通信端末に送信する、
請求項20に記載の通信端末。
【請求項25】
コンピュータを、請求項20から24のいずれか一項に記載の通信端末として機能させるためのプログラム。
【請求項26】
コンピュータによって実行される方法であって、
パケット受信部が、送信元端末が送信データから生成して移動体通信によって無線送信したパケットを受信するステップと、
パケット格納部が、前記パケット受信部が受信した前記パケットを格納するステップと、
パケット送信部が、前記パケット受信部が受信した前記パケットを、前記送信元端末による前記送信データの送信先である送信先端末にインターネットを介して送信するステップと、
欠落判定部が、前記パケット格納部に格納されている複数の前記パケットを用いて、前記送信元端末によって送信され、且つ、前記パケット受信部によって受信されていない欠落パケットが存在するか否かを判定するステップと、
再送要求送信部が、前記欠落パケットが存在すると前記欠落判定部によって判定されたことに応じて、前記欠落パケットの再送を要求する再送要求を前記送信元端末に送信するステップと、
前記パケット受信部が、前記再送要求に応じて前記送信元端末が再送した前記欠落パケットを受信するステップと、
前記パケット送信部が、前記パケット受信部が受信した前記欠落パケットを前記送信先端末に送信するステップと
を備える、方法。
【請求項27】
コンピュータによって実行される方法であって、
パケット生成部が、送信データからパケットを生成するステップと、
パケット送信部が、前記送信データを前記送信データの送信先である送信先端末にインターネットを介して送信すべく、前記パケット生成部によって生成された前記パケットを移動体通信によって中継装置に無線送信するステップと、
指示情報送信部が、前記送信データを前記送信先端末にインターネットを介して送信すべくパケットを移動体通信によって前記中継装置に無線送信することを指示する送信指示情報を、他の通信端末に送信するステップと、
前記中継装置が、前記パケット送信部によって送信され、及び、前記中継装置によって受信されていない欠落パケット、並びに、前記他の通信端末によって送信され、及び、前記中継装置によって受信されていない欠落パケットの少なくともいずれかが存在すると判定して送信した、前記欠落パケットの再送を要求する再送要求を、再送要求受信部が受信するステップと、
前記パケット送信部が、前記再送要求受信部が前記再送要求を受信したことに応じて、前記欠落パケットを前記中継装置に再送するステップと
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中継装置、プログラム、システム、通信端末及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の回線のうちの一部の回線の状態が変化した場合であっても、システム全体の伝送速度の低下を防止する情報処理装置が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]国際公開第2017/183244号
【発明の概要】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、中継装置が提供される。中継装置は、送信元端末が送信データから生成して移動体通信によって無線送信したパケットを受信するパケット受信部を備えてよい。中継装置は、上記パケット受信部が受信した上記パケットを格納するパケット格納部を備えてよい。中継装置は、上記パケット受信部が受信した上記パケットを、上記送信元端末による上記送信データの送信先である送信先端末にインターネットを介して送信するパケット送信部を備えてよい。中継装置は、上記パケット格納部に格納されている複数の上記パケットを用いて、上記送信元端末によって送信され、且つ、上記パケット受信部によって受信されていない欠落パケットが存在するか否かを判定する欠落判定部を備えてよい。中継装置は、上記欠落パケットが存在すると上記欠落判定部によって判定されたことに応じて、上記欠落パケットの再送を要求する再送要求を上記送信元端末に送信する再送要求送信部を備えてよい。上記パケット送信部は、上記再送要求に応じて上記送信元端末が再送し、上記パケット受信部が受信した上記欠落パケットを上記送信先端末に送信してよい。
【0004】
中継装置は、上記欠落判定部による判定結果に基づいて、上記移動体通信の通信品質に関する通信品質レポートを生成する通信品質レポート生成部を備えてよい。中継装置は、上記通信品質レポート生成部によって生成された上記通信品質レポートを上記送信先端末に送信する通信品質レポート送信部を備えてよい。上記通信品質レポート生成部は、上記欠落パケットが存在すると上記欠落判定部によって判定されたことに応じて、上記通信品質レポートを生成してよい。
【0005】
中継装置は、上記移動体通信の異常を判定する異常判定部を備えてよい。上記異常判定部は、上記パケット受信部が受信した上記パケットに対する上記欠落パケットの割合が予め定められた第1閾値を超えている場合、上記移動体通信に異常が発生したと判定してよい。上記異常判定部は、予め定められた第1期間内における上記欠落パケットの数が予め定められた第2閾値を超えている場合、上記移動体通信に異常が発生したと判定してよい。
【0006】
中継装置は、上記送信元端末の送信元アドレス及び上記送信先端末の送信先アドレスを対応付けて格納するアドレス格納部を備えてよい。上記パケット送信部は、上記パケット受信部が受信した上記パケットに含まれる上記送信元アドレスに対応付けられて上記アドレス格納部に格納されている上記送信先アドレスに当該パケットを送信してよい。中継装置は、上記送信データを中継する中継サービスの申し込みをユーザから受け付ける中継サービス受付装置から、上記送信元アドレス及び上記送信先アドレスを受信するアドレス受信部を備えてよい。中継装置は、上記送信データを中継する中継サービスの申し込みをユーザから受け付ける中継サービス受付部を備えてよい。中継装置は、上記申し込みに含まれる、上記送信元アドレス及び上記送信先アドレスを取得するユーザ情報取得部を備えてよい。中継装置は、上記中継サービス受付部が上記ユーザから上記申し込みを受け付けたことに応じて、上記中継装置のアドレスを上記ユーザに通知するアドレス通知部を備えてよい。
【0007】
中継装置は、上記パケット格納部に格納されていて、且つ、上記欠落判定部による判定に用いられていない予め定められた数のパケットを特定するパケット特定部を備えてよい。上記欠落判定部は、上記パケット特定部によって特定された上記予め定められた数のパケットを用いて上記欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。上記パケット送信部は、上記欠落判定部によって上記欠落パケットが存在しないと判定された場合、上記予め定められた数のパケットを送信し、上記欠落判定部によって上記欠落パケットが存在すると判定された場合、上記再送要求送信部によって上記再送要求が送信された後、上記パケット受信部が受信した上記欠落パケット及び上記予め定められた数のパケットを上記送信先端末に送信してよい。上記パケット送信部は、上記欠落パケットが存在すると上記欠落判定部によって判定された場合、上記パケット格納部に格納されている上記パケットを上記送信先端末に送信することを保留し、上記パケット受信部が上記欠落パケットを受信したことに応じて、送信を保留していた上記パケット及び上記欠落パケットを上記送信先端末に送信してよい。上記パケット送信部は、上記再送要求送信部が上記再送要求を送信したときからタイムアウト時間が経過しても上記パケット受信部が上記欠落パケットを受信しない場合、送信を保留していた上記パケットを上記送信先端末に送信してよい。
【0008】
中継装置は、上記タイムアウト時間を設定するタイムアウト時間管理部を備えてよい。上記タイムアウト時間管理部は、上記パケット受信部が受信した上記パケットに対する上記欠落パケットの割合が予め定められた第3閾値を超えている場合、上記タイムアウト時間を第1タイムアウト時間に設定し、上記割合が上記第3閾値を超えていない場合、上記タイムアウト時間を上記第1タイムアウト時間より短い第2タイムアウト時間に設定してよい。上記タイムアウト時間管理部は、予め定められた第2期間内における上記欠落パケットの数が予め定められた第4閾値を超えている場合、上記タイムアウト時間を第3タイムアウト時間に設定し、上記第2期間内における上記欠落パケットの数が上記第4閾値を超えていない場合、上記タイムアウト時間を上記第3タイムアウト時間より短い第4タイムアウト時間に設定してよい。
【0009】
上記パケット格納部は、上記送信元端末とは異なる他の送信元端末が上記送信元端末からの指示に応じて移動体通信によって無線送信し、上記パケット受信部が受信したパケットを格納してよい。上記欠落判定部は、上記パケット格納部に格納されている上記複数のパケットを用いて、上記送信元端末によって送信され、及び、上記中継装置によって受信されていない欠落パケット、並びに、上記他の送信元端末によって送信され、及び、上記中継装置によって受信されていない欠落パケットの少なくともいずれかが存在するか否かを判定してよい。上記再送要求送信部は、上記欠落パケットが存在すると上記欠落判定部によって判定されたことに応じて、上記再送要求を上記他の送信元端末に送信してよい。
【0010】
中継装置は、上記欠落パケットが存在すると上記欠落判定部によって判定された場合に、上記再送要求を送信する送信先を上記送信元端末及び上記他の送信元端末から選択する要求先選択部を備えてよい。上記再送要求送信部は、上記要求先選択部によって上記送信元端末が選択された場合に、上記再送要求を上記送信元端末に送信し、上記他の送信元端末が選択された場合に、上記再送要求を上記他の送信元端末に送信してよい。上記パケット送信部は、上記再送要求に応じて上記他の送信元端末が再送した上記欠落パケットを上記パケット受信部が受信した場合、上記他の送信元端末が再送した上記欠落パケットを上記送信先端末に送信してよい。中継装置は、MECサーバであってよい。
【0011】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、上記中継装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0012】
本発明の一実施態様によれば、システムが提供される。システムは、中継サービス受付装置を備えてよい。システムは、中継装置を備えてよい。上記中継サービス受付装置は、送信元端末からの送信データを送信先である送信先端末に送信するよう上記送信データを中継する中継サービスの申し込みをユーザから受け付け、上記ユーザから取得した上記送信元端末の送信元アドレス及び上記送信先端末の送信先アドレスを上記中継装置に送信してよい。上記中継装置は、上記中継サービス受付装置から上記送信元アドレス及び上記送信先アドレスを受信するアドレス受信部を有してよい。上記中継装置は、上記アドレス受信部が受信した上記送信元アドレス及び上記送信先アドレスを対応付けて格納するアドレス格納部を有してよい。上記中継装置は、上記送信元端末が上記送信データから生成して移動体通信によって無線送信したパケットを受信するパケット受信部を有してよい。上記中継装置は、上記パケット受信部が受信した上記パケットを格納するパケット格納部を有してよい。上記中継装置は、上記パケット受信部が受信した上記パケットを、当該パケットに含まれる上記送信元アドレスに対応付けられて上記アドレス格納部に格納されている上記送信先アドレスに、インターネットを介して送信するパケット送信部を有してよい。上記中継装置は、上記パケット格納部に格納されている複数の上記パケットを用いて、上記送信元端末によって送信され、且つ、上記パケット受信部によって受信されていない欠落パケットが存在するか否かを判定する欠落判定部を有してよい。上記中継装置は、上記欠落パケットが存在すると上記欠落判定部によって判定されたことに応じて、上記欠落パケットの再送を要求する再送要求を、上記パケット受信部が受信した上記パケットに含まれる上記送信元アドレスに送信する再送要求送信部を有してよい。上記パケット送信部は、上記再送要求に応じて上記送信元端末が再送し、上記パケット受信部が受信した上記欠落パケットを上記送信先アドレスに送信してよい。
【0013】
本発明の一実施態様によれば、通信端末が提供される。通信端末は、送信データからパケットを生成するパケット生成部を備えてよい。通信端末は、上記送信データを上記送信データの送信先である送信先端末にインターネットを介して送信すべく、上記パケット生成部によって生成された上記パケットを移動体通信によって中継装置に無線送信するパケット送信部を備えてよい。通信端末は、上記送信データを上記送信先端末にインターネットを介して送信すべくパケットを移動体通信によって上記中継装置に無線送信することを指示する送信指示情報を、他の通信端末に送信する指示情報送信部を備えてよい。通信端末は、上記中継装置が、上記パケット送信部によって送信され、及び、上記中継装置によって受信されていない欠落パケット、並びに、上記他の通信端末によって送信され、及び、上記中継装置によって受信されていない欠落パケットの少なくともいずれかが存在すると判定して送信した、上記欠落パケットの再送を要求する再送要求を受信する再送要求受信部を備えてよい。上記パケット送信部は、上記再送要求受信部が上記再送要求を受信したことに応じて、上記欠落パケットを上記中継装置に再送してよい。
【0014】
上記指示情報送信部は、上記再送要求受信部が上記再送要求を受信したことに応じて、上記欠落パケットを上記中継装置に再送することを指示する再送指示情報を、上記他の通信端末に送信してよい。通信端末は、上記中継装置から、上記通信端末と上記中継装置との間の通信品質を示す通信品質レポートを受信する通信品質レポート受信部を備えてよい。通信端末は、上記再送要求受信部が上記再送要求を受信したことに応じて、上記通信端末と上記中継装置との間の上記通信品質に基づいて、上記再送指示情報を上記他の通信端末に送信するか否かを決定する指示決定部を備えてよい。上記指示情報送信部は、上記再送指示情報を上記他の通信端末に送信すると上記指示決定部が決定した場合、上記再送指示情報を上記他の通信端末に送信してよい。上記通信品質レポート受信部は、上記中継装置から、上記他の通信端末と上記中継装置との間の通信品質を示す通信品質レポートをさらに受信してよい。上記指示決定部は、上記他の通信端末と上記中継装置との間の上記通信品質にさらに基づいて、上記再送指示情報を上記他の通信端末に送信するか否かを決定してよい。
【0015】
通信端末は、上記中継装置から、上記通信端末と上記中継装置との間の通信品質とを示す通信品質レポートと、上記他の通信端末と上記中継装置との間の通信品質を示す通信品質レポートとを受信する通信品質レポート受信部を備えてよい。通信端末は、上記再送要求受信部が上記再送要求を受信したことに応じて、上記通信端末と上記中継装置との間の上記通信品質と、上記他の通信端末と上記中継装置との間の上記通信品質とに基づいて、上記パケット送信部が上記欠落パケットを上記中継装置に再送するか否かを決定する再送決定部を備えてよい。上記パケット送信部が上記欠落パケットを上記中継装置に再送すると上記再送決定部が決定した場合、上記パケット送信部は上記欠落パケットを上記中継装置に再送してよい。上記パケット送信部が上記欠落パケットを上記中継装置に再送しないと上記再送決定部が決定したこと場合、上記指示情報送信部は、上記欠落パケットを上記中継装置に再送することを指示する再送指示情報を、上記他の通信端末に送信してよい。
【0016】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、上記通信端末として機能させるためのプログラムが提供される。
【0017】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータによって実行される方法が提供される。方法は、パケット受信部が、送信元端末が送信データから生成して移動体通信によって無線送信したパケットを受信するステップを備えてよい。方法は、パケット格納部が、上記パケット受信部が受信した上記パケットを格納するステップを備えてよい。方法は、パケット送信部が、上記パケット受信部が受信した上記パケットを、上記送信元端末による上記送信データの送信先である送信先端末にインターネットを介して送信するステップを備えてよい。方法は、欠落判定部が、上記パケット格納部に格納されている複数の上記パケットを用いて、上記送信元端末によって送信され、且つ、上記パケット受信部によって受信されていない欠落パケットが存在するか否かを判定するステップを備えてよい。方法は、再送要求送信部が、上記欠落パケットが存在すると上記欠落判定部によって判定されたことに応じて、上記欠落パケットの再送を要求する再送要求を上記送信元端末に送信するステップを備えてよい。方法は、上記パケット受信部が、上記再送要求に応じて上記送信元端末が再送した上記欠落パケットを受信するステップを備えてよい。方法は、上記パケット送信部が、上記パケット受信部が受信した上記欠落パケットを上記送信先端末に送信するステップを備えてよい。
【0018】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータによって実行される方法が提供される。方法は、パケット生成部が、送信データからパケットを生成するステップを備えてよい。方法は、パケット送信部が、上記送信データを上記送信データの送信先である送信先端末にインターネットを介して送信すべく、上記パケット生成部によって生成された上記パケットを移動体通信によって中継装置に無線送信するステップを備えてよい。方法は、指示情報送信部が、上記送信データを上記送信先端末にインターネットを介して送信すべくパケットを移動体通信によって上記中継装置に無線送信することを指示する送信指示情報を、他の通信端末に送信するステップを備えてよい。方法は、上記中継装置が、上記パケット送信部によって送信され、及び、上記中継装置によって受信されていない欠落パケット、並びに、上記他の通信端末によって送信され、及び、上記中継装置によって受信されていない欠落パケットの少なくともいずれかが存在すると判定して送信した、上記欠落パケットの再送を要求する再送要求を、再送要求受信部が受信するステップを備えてよい。方法は、上記パケット送信部が、上記再送要求受信部が上記再送要求を受信したことに応じて、上記欠落パケットを上記中継装置に再送するステップを備えてよい。
【0019】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】中継装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図3】中継装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図4】中継装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図5】中継装置100の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図6】中継装置100の機能構成の他の一例を概略的に示す。
【
図7】中継サービス受付装置500の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図8】中継装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図9】通信端末200及び中継サービス受付装置500の動作の一例を概略的に示す。
【
図11】中継装置100の機能構成の他の一例を概略的に示す。
【
図12】通信端末200の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図13】通信端末250の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図14】中継装置100、通信端末200及び通信端末250の動作の一例を概略的に示す。
【
図15】中継装置100、通信端末200及び通信端末250の動作の他の一例を概略的に示す。
【
図16】中継装置100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
携帯電話によるデータ通信の品質低下要因の多くが無線通信区間にあることから、5G携帯網のMEC(Multi-access Edge Computing)で送信データを一旦受信し通信品質測定してフィードバックすることにより、受信端末でパケット制御を実施するよりも短時間で通信品質を改善できる。MECで受信した送信データは宛先アドレス、ポートを設定変更して受信端末へ転送する。併せてMECよりモバイル品質レポートを発送することにより障害区間がモバイル区間かそれ以外かの切り分けが可能となり障害復旧対応を迅速に進めることが可能となる。本通信品質向上法は5G端末と5G網内のMECに対応ソフトウエアを実装することにより動作する。
【0022】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0023】
図1は、システム10の一例を概略的に示す。一実施形態に係るシステム10は、中継装置100及び中継サービス受付装置500を備えてよい。システム10は、基地局装置50を備えてよい。システム10は、通信端末200を備えてよい。システム10は、カメラ300を備えてよい。システム10は、通信端末400を備えてよい。
【0024】
中継装置100は、通信端末200から通信端末400に送信する送信データの中継を行ってよい。通信端末200は、送信元端末の一例であってよい。通信端末400は、送信先端末の一例であってよい。中継装置100は、例えば、予め、送信元端末のアドレスと、送信先端末のアドレスとを対応付けて格納しておき、対応付けに従って送信データを中継してよい。
【0025】
中継装置100は、基地局装置50及びコアネットワーク20を介して、通信端末200から送信データを受信してよい。中継装置100は、例えば、通信端末200のアドレスに対応付けて格納されている通信端末400のアドレスに、送信データを送信してよい。中継装置100は、コアネットワーク20及びインターネット40を介して、通信端末400に送信データを送信してよい。
【0026】
中継装置100は、通信端末200から受信した送信データにデータの欠落が存在するか否かを判定してよい。中継装置100は、データの欠落が存在すると判定した場合、欠落したデータの再送を通信端末200に要求してよい。通信端末200は、中継装置100からの要求に応じて、欠落したデータを再送してよい。
【0027】
中継装置100は、例えば、MECとして機能してよい。すなわち、中継装置100は、MECサーバであってよい。例えば、複数の基地局装置50に対して1つの中継装置100が配置されてよい。中継装置100は、地区毎に配置されてよく、地区内の複数の基地局装置50に対応してよい。地区の例として、市区町村、都道府県等が挙げられる。1つの地区に対して複数の中継装置100が配置されてもよい。
【0028】
コアネットワーク20は、通信事業者によって提供されてよい。コアネットワーク20は、任意の移動体通信システムに準拠してよい。コアネットワークは、例えば、5G(5th Generation)通信システムに準拠してよい。コアネットワークは、6G(6th Generation)通信システム以降の移動体通信システムに準拠してもよい。コアネットワークは、3G(3rd Generation)通信システムに準拠してもよい。コアネットワークは、LTE(Long Term Evolution)通信システムに準拠してもよい。
【0029】
通信端末200は、通信端末400に送信する送信データを他の装置から受信してよい。通信端末200は、データを生成するデータ生成装置から、送信データを受信してよい。
図1では、データ生成装置の一例としてカメラ300を挙げている。通信端末200は、通信端末400に送信する送信データを自ら生成してもよい。
【0030】
通信端末200とデータ生成装置との間の通信は、例えば、無線通信であってよい。無線通信方式の例として、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)及びZigBee(登録商標)等が挙げられる。通信端末200とデータ生成装置との間の通信は、有線通信であってもよい。
【0031】
送信データは、画像データであってよい。送信データは、例えば、動画データであってよい。送信データは、例えば、静止画データであってよい。送信データは、ユーザによって入力された入力データであってもよい。送信データは、センサによって検出された検出データであってもよい。
【0032】
通信端末200は、送信データからパケットを生成し、生成したパケットを中継装置100に送信してよい。通信端末200は、例えば、UDP(User Datagram Protocol)パケットを生成してよい。
【0033】
パケットは、ヘッダ及びペイロードを含んでよい。ヘッダは、送信元アドレスを含んでよい。ヘッダは、送信先アドレスを含んでよい。ヘッダは、パケットを識別するためのシーケンス番号(Sequence Number;SN)を含んでよい。ヘッダは、ヘッダのエラーを検出するためのヘッダチェックサムを含んでよい。ヘッダは、ヘッダ長やパケット長等のその他の情報を含んでもよい。
【0034】
通信端末200は、ユーザによって携帯される端末であってよい。通信端末200は、例えば、スマートフォン等の携帯電話であってよい。通信端末200は、タブレット端末であってもよい。通信端末200は、ウェアラブル端末であってもよい。
【0035】
データ生成装置は、データを生成して送信することができればどのような装置であってもよい。データ生成装置は、いわゆるIoT(Internet Of Things)デバイスであってよい。データ生成装置は、遠隔手術等に用いられるロボットであってよい。データ生成装置は、例えば、自動車であってよい。データ生成装置は、例えば、ゲーム機であってよい。
【0036】
通信端末400は、インターネット40を介してデータを受信することが可能な端末であれば、どのような端末であってもよい。通信端末400は、例えば、PC(Personal Computer)であってよい。通信端末400は、スマートフォン及びタブレット端末等であってもよい。
【0037】
通信端末400は、中継装置100から受信した送信データにデータの欠落が存在するか否かを判定してよい。通信端末400は、データの欠落が存在すると判定した場合、欠落したデータの再送を中継装置100に要求してよい。中継装置100は、通信端末400に再送を要求されたデータをバッファに格納している場合、当該データを通信端末400に再送してよい。中継装置100は、通信端末400に再送を要求されたデータをバッファに格納していない場合、当該データの再送を通信端末200に要求してよい。
【0038】
中継サービス受付装置500は、送信データの中継サービスの申し込みを通信端末200のユーザから受け付けてよい。中継サービス受付装置500は、ユーザから申し込みを受け付けたことに応じて、申し込みに含まれる通信端末200のアドレス及び通信端末400のアドレスを中継装置100に送信してよい。中継サービス受付装置500は、ユーザから申し込みを受け付けたことに応じて、中継装置100のアドレスをユーザに通知してよい。なお、中継装置100と中継サービス受付装置500とは、一体であってもよい。すなわち、中継装置100は、中継サービス受付装置500の機能を有してもよい。
【0039】
従来の通信システムにおいて、移動体通信を利用する送信元端末が、インターネットに接続された送信先端末に送信データを送信する場合において、データに欠落が発生した場合、送信先端末が、インターネット及び移動体通信を介して、再送要求を送信元端末に送信していた。仮に、インターネットの伝送遅延を40msとし、移動体通信の伝送遅延を1msとした場合、再送要求に要する時間はおよそ82msとなり、エンド端末間のネットワーク全体での遅延時間はおよそ123msとなる。
【0040】
それに対して、システム10によれば、移動体通信においてデータに欠落が発生した場合、中継装置100が通信端末200に対して再送要求を送信することができる。したがって、エンド端末間のネットワーク全体での遅延時間を低減することができる。例えば、上記の例では、再送要求に要する時間はおよそ2msとなり、エンド端末間のネットワーク全体での遅延時間はおよそ43msに抑えることができる。移動体通信におけるデータの欠落は、インターネットにおけるデータの欠落と比較して非常に高頻度で発生し得る。環境によっては、送信元端末と送信先端末との間で発生するデータの欠落は、そのほとんどすべてが移動体通信において発生する。そのため、本実施形態に係るシステム10によれば、従来の通信システムに対して、通信品質を向上し得る。これにより、例えば遠隔手術等の通信品質に厳しいアプリケーションの実現、普及に貢献することができる。
【0041】
また、従来の通信システムでは、送信元端末と送信先端末との間でデータの欠落が発生した場合に、どの区間で発生したかを特定できなかった。それに対して、システム10によれば、欠落が発生した区間を特定することができる。これにより、障害区間が移動体通信区間かそれ以外かの切り分けが可能となり、障害復旧対応を迅速に進めることが可能となる。
【0042】
図2は、中継装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図2は、中継装置100が、通信端末200から通信端末400への送信データを中継している途中の状態を示す。
図2の開始状態では、中継装置100のバッファがパケットを格納していないものとする。
【0043】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102において、中継装置100は、通信端末200から受信した、シーケンス番号がそれぞれ79、80、及び81である3個のパケットをバッファに格納する。
【0044】
S104において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号79、80、及び81の3個のパケットを用いて、欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。欠落パケットとは、通信端末200が送信したパケットのうち中継装置100が受信していないパケットである。
【0045】
中継装置100は、シーケンス番号が79、80、81と連続しているので、欠落パケットが存在しないと判定してよい。S106において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号79、80、及び81の3個のパケットを通信端末400に送信する。
【0046】
S108において、中継装置100は、通信端末200から受信した、シーケンス番号がそれぞれ82、84、及び85である3個のパケットをバッファに格納する。
【0047】
S110において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号82、84、及び85の3個のパケットを用いて、欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。中継装置100は、シーケンス番号が82、84、85と連続していないので、欠落パケットが存在すると判定してよい。中継装置100は、シーケンス番号83のパケットが欠落パケットであると特定してよい。
【0048】
S112において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号82、84、及び85の3個のパケットを通信端末400に送信する。S114において、中継装置100は、シーケンス番号83のパケットの再送を要求する再送要求を通信端末200に送信する。
【0049】
S116において、中継装置100は、通信端末200から受信した、シーケンス番号がそれぞれ86、87、及び88である3個のパケットをバッファに格納する。
【0050】
S118において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号86、87、及び88の3個のパケットを用いて、欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。中継装置100は、シーケンス番号が86、87、88と連続しているので、欠落パケットが存在しないと判定してよい。S120において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号86、87、及び88の3個のパケットを通信端末400に送信する。
【0051】
S122において、中継装置100は、通信端末200から受信した、シーケンス番号83のパケットをバッファに格納する。S124において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号83のパケットを通信端末400に送信する。
【0052】
図2に示す処理で例示したように、中継装置100は、欠落パケットが存在するか否かの判定結果に関係なく、欠落パケットの判定に用いたパケットを通信端末400に送信してよい。
【0053】
図3は、中継装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図3は、中継装置100が、通信端末200から通信端末400への送信データを中継している途中の状態を示す。
図3の開始状態では、中継装置100のバッファがパケットを格納していないものと説明する。
【0054】
S202において、通信端末200から受信した、中継装置100は、シーケンス番号がそれぞれ79、80、及び81である3個のパケットをバッファに格納する。
【0055】
S204において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号79、80、及び81の3個のパケットを用いて、欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。中継装置100は、シーケンス番号が79、80、81と連続しているので、欠落パケットが存在しないと判定してよい。S206において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号79、80、及び81の3個のパケットを通信端末400に送信する。
【0056】
S208において、中継装置100は、通信端末200から受信した、シーケンス番号がそれぞれ82、84、及び85である3個のパケットをバッファに格納する。
【0057】
S210において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号82、84、及び85の3個のパケットを用いて、欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。中継装置100は、シーケンス番号が82、84、85と連続していないので、欠落パケットが存在すると判定してよい。中継装置100は、シーケンス番号83のパケットが欠落パケットであると特定してよい。中継装置100は、シーケンス番号82、84、及び85の3個のパケットの送信を保留してよい。
【0058】
S212において、中継装置100は、シーケンス番号83のパケットの再送を要求する再送要求を通信端末200に送信する。S214において、中継装置100は、通信端末200から受信した、シーケンス番号がそれぞれ86、87、及び88である3個のパケットをバッファに格納する。
【0059】
S216において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号82、84、85、86、87、及び88の6個のパケットのうち欠落パケットが存在するか否かの判定に用いられていないシーケンス番号86、87、及び88の3個のパケットを特定してよい。中継装置100は、特定したシーケンス番号86、87、及び88の3個のパケットを用いて、欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。
【0060】
中継装置100は、シーケンス番号が86、87、88と連続しているので、欠落パケットが存在しないと判定してよい。S218において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号86、87、及び88の3個のパケットを通信端末400に送信する。
【0061】
S220において、中継装置100は、通信端末200から受信した、シーケンス番号83のパケットをバッファに格納する。S222において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号82、83、84、及び85の4個のパケットを通信端末400に送信する。
【0062】
図3に示す処理で例示したように、中継装置100は、欠落パケットが存在すると判定した場合、当該判定に用いたパケットを通信端末400に送信することを保留してよい。その後、中継装置100は、通信端末200によって再送された欠落パケットを受信したことに応じて、送信を保留していたパケット及び欠落パケットを通信端末400に送信してよい。これにより、中継装置100は、欠落の無い状態で、パケットを通信端末400に送信できる。
【0063】
図4は、中継装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図4は、中継装置100が、通信端末200から通信端末400への送信データを中継している途中の状態を示す。
図4の開始状態では、中継装置100のバッファがパケットを格納していないものとする。
【0064】
S302において、中継装置100は、通信端末200から受信した、シーケンス番号がそれぞれ79、80、及び81である3個のパケットをバッファに格納する。
【0065】
S304において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号79、80、及び81の3個のパケットを用いて、欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。中継装置100は、シーケンス番号が79、80、81と連続しているので、欠落パケットが存在しないと判定してよい。S306において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号79、80、及び81の3個のパケットを通信端末400に送信する。
【0066】
S308において、中継装置100は、通信端末200から受信した、シーケンス番号がそれぞれ82、84、及び85である3個のパケットをバッファに格納する。
【0067】
S310において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号82、84、及び85の3個のパケットを用いて、欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。中継装置100は、シーケンス番号が82、84、85と連続していないので、欠落パケットが存在すると判定してよい。中継装置100は、シーケンス番号83のパケットが欠落パケットであると特定してよい。中継装置100は、シーケンス番号82、84、及び85の3個のパケットの送信を保留してよい。
【0068】
S312において、中継装置100は、シーケンス番号83のパケットの再送を要求する再送要求を通信端末200に送信する。S314において、中継装置100は、通信端末200から受信した、シーケンス番号がそれぞれ86、87、及び88である3個のパケットをバッファに格納する。
【0069】
S316において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号82、84、85、86、87、及び88の6個のパケットのうち欠落パケットが存在するか否かの判定に用いられていないシーケンス番号86、87、及び88の3個のパケットを特定してよい。中継装置100は、特定したシーケンス番号86、87、及び88の3個のパケットを用いて、欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。
【0070】
中継装置100は、シーケンス番号が86、87、88と連続しているので、欠落パケットが存在しないと判定してよい。中継装置100は、シーケンス番号86、87、88の3個のパケットの送信を保留してよい。
【0071】
S318において、中継装置100は、通信端末200から受信した、シーケンス番号83のパケットをバッファに格納する。S320において、中継装置100は、バッファに格納されているシーケンス番号82、83、84、85、86、87、及び88の7個パケットを通信端末400に送信する。
【0072】
図4に示す処理で例示したように、中継装置100は、欠落パケットが存在すると判定した場合、欠落パケットを受信するまでバッファに格納されているパケットの送信を保留してよい。これにより、中継装置100は、欠落パケットが存在する場合でも、パケットをシーケンス番号順に送信できる。
【0073】
図5は、中継装置100の機能構成の一例を概略的に示す。中継装置100は、アドレス格納部102、アドレス受信部104、パケット格納部106、パケット受信部108、パケット特定部110、欠落判定部112、再送要求送信部114、パケット送信部116、通信品質レポート生成部118、通信品質レポート送信部120、異常判定部122、及びタイムアウト時間管理部124を備えてよい。なお、中継装置100がこれら全ての構成を備えることは必須とは限らない。
【0074】
アドレス格納部102は、アドレスを格納してよい。アドレス格納部102は、例えば、通信端末200のアドレスと、1又は複数の通信端末400のアドレスを対応付けて格納してよい。アドレス格納部102は、中継装置100のアドレスを格納してよい。
【0075】
アドレス受信部104は、アドレスを受信してよい。アドレス受信部104は、例えば、通信端末200のアドレスを受信してよい。アドレス受信部104は、例えば、通信端末400のアドレスを受信してよい。アドレス受信部104は、受信したアドレスをアドレス格納部102に格納してよい。
【0076】
アドレス受信部104は、例えば、通信端末200からアドレスを受信してよい。アドレス受信部104は、例えば、通信端末400からアドレスを受信してよい。アドレス受信部104は、例えば、中継サービス受付装置500からアドレスを受信してよい。
【0077】
パケット格納部106は、パケットを格納してよい。パケット格納部106は、例えば、バッファであってよい。パケット格納部106は、例えば、メモリであってよい。パケット格納部106は、例えば、SSD(Solid State Drive)であってよい。パケット格納部106は、HDD(Hard Disk Drive)であってもよい。
【0078】
パケット受信部108は、通信端末200からパケットを受信してよい。パケット受信部108は、基地局装置50及びコアネットワーク20を介して、通信端末200からパケットを受信してよい。パケット受信部108は、受信したパケットをパケット格納部106に格納してよい。
【0079】
パケット特定部110は、欠落パケットが存在するか否かを判定するために用いる予め定められた数のパケットを特定してよい。パケット特定部110は、例えば、パケット格納部106に格納されていて、且つ、欠落パケットが存在するか否かを判定するために用いられていない予め定められた数のパケットを特定してよい。
【0080】
予め定められた数のパケットは、例えば、3個のパケットであってよい。予め定められた数のパケットは、2個のパケットであってもよく、3個より多くのパケットであってもよい。
【0081】
欠落判定部112は、欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。欠落判定部112は、例えば、パケット格納部106に格納されている複数のパケットを用いて、欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。欠落判定部112は、例えば、パケット特定部110によって特定された予め定められた数のパケットを用いて欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。
【0082】
欠落判定部112は、例えば、複数のパケットの各ヘッダに含まれるシーケンス番号に基づいて、欠落パケットの存在を判定してよい。欠落判定部112は、複数のパケットのシーケンス番号が連続している場合、欠落パケットが存在しないと判定してよい。一方、欠落判定部112は、複数のパケットのシーケンス番号の少なくとも一部が連続していない場合、欠落パケットが存在すると判定してよい。
【0083】
再送要求送信部114は、欠落パケットの再送を要求する再送要求を通信端末200に送信してよい。再送要求送信部114は、欠落パケットが存在すると欠落判定部112によって判定されたことに応じて、再送要求を通信端末200に送信してよい。パケット受信部108は、再送要求に応じて通信端末200が再送した欠落パケットを受信してよい。これによれば、パケット全体の再送を要求する場合と比較して通信端末200のデータ通信量を低減し得る。
【0084】
パケット送信部116は、通信端末400にパケットを送信してよい。パケット送信部116は、コアネットワーク20及びインターネット40を介して通信端末400にパケットを送信してよい。
【0085】
パケット送信部116は、例えば、パケット受信部108が受信したパケットに含まれる通信端末200のアドレスに対応付けられてパケット格納部106に格納されている通信端末400のアドレスにパケットを送信してよい。この場合、送信元が設定する宛先アドレスが一律に中継装置のアドレスになることから、悪意の第三者が宛先アドレスから対象パケットをフィルタリングしにくくなる。すなわち、一実施形態に係るシステム10は、セキュリティを向上し得る。パケット送信部116は、パケット受信部108が受信したパケットに通信端末400のアドレスが含まれる場合、当該通信端末400のアドレスにパケットを送信してよい。この場合、送信元の通信端末200で本来の送信先アドレスを設定したパケット生成し、これを中継装置100向けのパケットでカプセリングすることで、中継装置100におけるアドレス置換処理を簡素化することができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10によれば、中継装置100の設備を簡素化することで導入や管理等に係るコストを低減し得る。
【0086】
パケット送信部116は、パケット受信部108が受信したパケットを送信してよい。パケット送信部116は、パケット格納部106に格納されているパケットを送信してよい。
【0087】
パケット送信部116は、欠落判定部112による判定結果に応じて、パケットを送信してよい。パケット送信部116は、例えば、欠落判定部112によって欠落パケットが存在しないと判定された場合、パケット特定部110によって特定された予め定められた数のパケットを送信してよい。パケット送信部116は、例えば、欠落判定部112によって欠落パケットが存在すると判定された場合、再送要求送信部114によって再送要求が送信された後、パケット受信部108が受信した欠落パケット及びパケット特定部110によって特定された予め定められた数のパケットを送信してよい。
【0088】
パケット送信部116は、欠落判定部112によって欠落パケットが存在すると判定された場合、パケット格納部106に格納されているパケットを通信端末400に送信することを保留してもよい。パケット送信部116は、パケット受信部108が欠落パケットを受信したことに応じて、送信を保留していたパケット及び欠落パケットを通信端末400に送信してよい。これによれば、パケット格納部106に格納されているパケットを欠落のない状態で通信端末400に送信できる。また、パケット送信部116は、再送要求送信部114が再送要求を送信したときからタイムアウト時間が経過してもパケット受信部108が欠落パケットを受信しない場合、送信を保留していたパケットを通信端末400に送信してよい。例えば、温度記録などのリアルタイム性を必要としないデータであれば、受信側は、適宜順番を再構築することによりパケットを補完することができる。
【0089】
通信品質レポート生成部118は、通信品質レポートを生成してよい。通信品質レポート生成部118は、例えば、欠落パケットが存在すると欠落判定部112によって判定されたことに応じて、通信品質レポートを生成してよい。
【0090】
通信品質レポート生成部118は、例えば、欠落判定部112による判定結果に基づいて、通信品質レポートを生成してよい。通信品質レポートは、例えば、中継装置100受信したパケットに対する欠落パケットの割合を含んでよい。
【0091】
通信品質レポート送信部120は、通信品質レポート生成部118によって生成された通信品質レポートを送信してよい。通信品質レポート送信部120は、例えば、通信端末200に通信品質レポートを送信してよい。通信品質レポート送信部120は、例えば、通信端末400に通信品質レポートを送信してよい。通信品質レポート送信部120は、通信品質レポートを、基地局装置50を管理する管理装置に送信してもよい。これによれば、例えば、プロバイダ等は、通信品質レポートに基づいて、通信障害の報告や対応などの措置を取ることができる。すなわち、本実施形態に係るシステム10によれば、通信品質を向上し得る。
【0092】
通信端末200は、中継装置100から受信した通信品質レポートに基づいて、パケットを中継装置100に無線送信する送信設定を変更してよい。また、通信端末400は、中継装置100から受信した通信品質レポートに基づいて、通信端末200と基地局装置50との間の移動体通信に通信障害が発生しているか否かを判定してよい。通信端末400は、当該移動体通信に通信障害が発生していると判定した場合、基地局装置50を管理する管理装置に通信障害の復旧作業を要求する復旧要求を送信してよい。
【0093】
異常判定部122は、通信端末200と基地局装置50との間の移動体通信の異常を判定してよい。異常判定部122は、例えば、欠落パケットが存在すると欠落判定部112によって判定されたことに応じて、移動体通信の異常を判定してよい。通信品質レポート生成部118は、異常判定部122による判定結果を含む通信品質レポートを生成してもよい。これによれば、中継装置100は、移動体通信において通信障害等の異常が発生している箇所特定を容易にし得る。したがって、移動体通信の通信障害等に迅速に対応しやすくなるため、本実施形態に係るシステム10によれば、通信品質を向上し得る。
【0094】
異常判定部122は、例えば、欠落判定部112による判定結果に基づいて、移動体通信の異常を判定してよい。異常判定部122は、例えば、パケット格納部106が受信したパケットに対する欠落パケットの割合が予め定められた第1閾値を超えている場合、移動体通信に異常が発生したと判定してよい。異常判定部122は、予め定められた第1期間内における欠落パケットの数が予め定められた第2閾値を超えている場合、移動体通信に異常が発生したと判定してもよい。
【0095】
タイムアウト時間管理部124は、タイムアウト時間を管理してよい。タイムアウト時間管理部124は、例えば、タイムアウト時間を設定してよい。タイムアウト時間管理部124は、例えば、欠落パケットが存在すると欠落判定部112によって判定されたことに応じて、タイムアウト時間を設定してよい。これによれば、中継装置100は、メモリ資源等の計算リソースの無駄な消費を低減し得る。なお、タイムアウト時間の長さは任意に設定されてもよく、固定の長さであってもよい。
【0096】
タイムアウト時間管理部124は、例えば、欠落判定部112による判定結果に基づいて、タイムアウト時間を設定してよい。例えば、タイムアウト時間管理部124は、パケット受信部108が受信したパケットに対する欠落パケットの割合が予め定められた第3閾値を超えている場合、タイムアウト時間を第1タイムアウト時間に設定してよい。一方、タイムアウト時間管理部124は、パケット受信部108が受信したパケットに対する欠落パケットの割合が予め定められた第3閾値を超えていない場合、タイムアウト時間を第1タイムアウト時間より短い第2タイムアウト時間に設定してよい。
【0097】
例えば、タイムアウト時間管理部124は、予め定められた第2期間内における欠落パケットの数が予め定められた第4閾値を超えている場合、タイムアウト時間を第3タイムアウト時間に設定してよい。一方、タイムアウト時間管理部124は、予め定められた第2期間内における欠落パケットの数が予め定められた第4閾値を超えていない場合、タイムアウト時間を第3タイムアウト時間より短い第4タイムアウト時間に設定してよい。
【0098】
タイムアウト時間管理部124は、例えば、再送要求送信部114が再送要求を送信したときからタイムアウト時間が経過したか否かを判定してよい。パケット送信部116は、タイムアウト時間管理部124による判定結果に基づいて、送信を保留していたパケットを通信端末400に送信してよい。
【0099】
図6は、中継装置100の機能構成の他の一例を概略的に示す。中継装置100は、パケット格納部106、パケット受信部108、パケット特定部110、欠落判定部112、再送要求送信部114、パケット送信部116、通信品質レポート生成部118、通信品質レポート送信部120、異常判定部122、タイムアウト時間管理部124、情報格納部126、中継サービス受付部128、ユーザ情報取得部130及びアドレス通知部132を備えてよい。なお、中継装置100がこれら全ての構成を備えることは必須とは限らない。
図6では、
図5の中継装置100の機能構成とは異なる機能構成を主に説明する。
【0100】
情報格納部126は、各種情報を格納してよい。情報格納部126は、例えば、中継サービスのユーザに関するユーザ情報を格納してよい。情報格納部126は、中継装置100のアドレスを格納してよい。
【0101】
ユーザ情報は、通信端末200のアドレスを含んでよい。ユーザ情報は、通信端末400のアドレスを含んでよい。ユーザ情報は、通信端末200の位置を示す情報を含んでもよい。ユーザ情報は、ユーザの個人情報を含んでもよい。ユーザの個人情報は、ユーザの住所、通信端末200の電話番号、口座番号等を含んでよい。
【0102】
中継サービス受付部128は、中継サービスの申し込みをユーザから受け付けてよい。中継サービス受付部128は、例えば、ユーザが所有するユーザ端末から申し込みを受信することによって、中継サービスの申し込みをユーザから受け付けてよい。中継サービス受付部128は、中継装置100が備える不図示の入力デバイスが中継サービスの申し込みの入力を受け付けることによって、中継サービスの申し込みをユーザから受け付けてもよい。
【0103】
ユーザ端末は、例えば、通信端末200であってよい。ユーザ端末は、例えば、通信端末400であってよい。ユーザ端末は、その他の任意の端末であってよい。
【0104】
申し込みは、ユーザ情報を含んでよい。申し込みは、通信端末200が在圏している基地局装置50に関する在圏基地局情報を含んでもよい。
【0105】
ユーザ情報取得部130は、中継サービス受付部128が受け付けた申し込みに含まれるユーザ情報を取得してよい。ユーザ情報取得部130は、取得したユーザ情報を情報格納部126に格納してよい。
【0106】
アドレス通知部132は、中継装置100のアドレスをユーザに通知してよい。アドレス通知部132は、例えば、中継サービス受付部128がユーザから申し込みを受け付けたことに応じて、情報格納部126に格納されている中継装置100のアドレスをユーザに通知してよい。アドレス通知部132は、例えば、ユーザ端末に中継装置100のアドレスを送信することによって、中継装置100のアドレスをユーザに通知してよい。
【0107】
図7は、中継サービス受付装置500の機能構成の一例を概略的に示す。中継サービス受付装置500は、情報格納部502、中継サービス受付部504、ユーザ情報取得部506、中継装置決定部508、アドレス送信部510及びアドレス通知部512を備えてよい。なお、中継サービス受付装置500がこれら全ての構成を備えることは必須とは限らない。
【0108】
情報格納部502は、各種情報を格納してよい。情報格納部502は、例えば、中継サービスのユーザに関するユーザ情報を格納してよい。情報格納部502は、複数の中継装置100のアドレスを格納してよい。
【0109】
中継サービス受付部504は、中継サービスの申し込みをユーザから受け付けてよい。中継サービス受付部504は、例えば、ユーザが所有するユーザ端末から申し込みを受信することによって、中継サービスの申し込みをユーザから受け付けてよい。中継サービス受付部504は、中継サービス受付装置500が備える不図示の入力デバイスが中継サービスの申し込みの入力を受け付けることによって、中継サービスの申し込みをユーザから受け付けてもよい。
【0110】
ユーザ情報取得部506は、中継サービス受付部504が受け付けた申し込みに含まれるユーザ情報を取得してよい。ユーザ情報取得部506は、取得したユーザ情報を情報格納部502に格納してよい。
【0111】
中継装置決定部508は、通信端末200の送信データを中継する中継装置100を決定してよい。中継装置決定部508は、例えば、中継サービス受付部128がユーザから申し込みを受け付けたことに応じて、中継装置100を決定してよい。
【0112】
中継装置決定部508は、例えば、申し込みに含まれるユーザ情報に基づいて、通信端末200の送信データを中継する中継装置100を決定してよい。中継装置決定部508は、例えば、通信端末200の位置から最も近い中継装置100を、通信端末200のデータを中継する中継装置100として決定してよい。
【0113】
中継装置決定部508は、申し込みに含まれる在圏基地局情報に基づいて、通信端末200の送信データを中継する中継装置100を決定してもよい。中継装置決定部508は、例えば、通信端末200が在圏している基地局装置50から最も近い中継装置100を、通信端末200のデータを中継する中継装置100として決定してよい。
【0114】
アドレス送信部510は、情報格納部502に格納されているアドレスを送信してよい。アドレス送信部510は、例えば、中継装置決定部508が中継装置100を決定したことに応じて、通信端末200のアドレス及び通信端末400のアドレスを当該中継装置100に送信してよい。
【0115】
アドレス通知部512は、情報格納部502に格納されているアドレスを通知してよい。アドレス通知部512は、例えば、中継装置決定部508が中継装置100を決定したことに応じて、当該中継装置100のアドレスをユーザに通知してよい。アドレス通知部512は、例えば、ユーザ端末に中継装置決定部508によって決定された中継装置100のアドレスを送信することによって、当該中継装置100のアドレスをユーザに通知してよい。
【0116】
図8は、中継装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図8は、パケット格納部106がパケットを格納し、且つ、格納したパケットに基づいて欠落パケットが存在すると欠落判定部112が判定した状態を開始状態として、説明する。
【0117】
S402において、再送要求送信部114は、欠落パケットの再送要求を通信端末200に送信する。パケット送信部116は、パケット格納部106に格納されているパケットを通信端末400に送信することを保留してよい。
【0118】
S404において、中継装置100は、パケット受信部108が欠落パケットを受信したか否かを判定する。パケット受信部108が欠落パケットを受信した場合、S406に進む。パケット受信部108が第1パケットを受信していない場合、S408に進む。
【0119】
S406において、パケット送信部116は、送信を保留していたパケット及び欠落パケットを通信端末400に送信する。そして、パケット格納部106に格納されているパケットを通信端末400に送信する処理が終了する。
【0120】
S408において、タイムアウト時間管理部124は、S402で再送要求送信部114が再送要求を送信したときからタイムアウト時間が経過したか否かを判定してよい。タイムアウト時間が経過しているとタイムアウト時間管理部124が判定した場合、S412に進む。タイムアウト時間が経過していないとタイムアウト時間管理部124が判定した場合、S406に戻る。
【0121】
S410において、パケット送信部116は、送信を保留していたパケットを通信端末400に送信する。そして、パケット格納部106に格納されているパケットを通信端末400に送信する処理が終了する。尚、タイムアウト時間が経過した後にパケット受信部108が欠落パケットを受信した場合、パケット送信部116は、欠落パケットを通信端末400に送信する。
【0122】
図9は、通信端末200及び中継サービス受付装置500の動作の一例を概略的に示す。ここでは、ユーザが通信端末200を用いて中継サービス受付装置500に中継サービスの申し込みを行う場合における通信端末200及び中継サービス受付装置500の動作の一例を説明する。
【0123】
S502において、通信端末200は、中継サービスの申し込みを中継サービス受付装置500に送信する。S504において、ユーザ情報取得部506は、中継サービス受付部504が中継サービスの申し込みを通信端末200から受信したことに応じて、当該申し込みに含まれるユーザ情報を取得する。
【0124】
S506において、中継装置決定部508は、S504でユーザ情報取得部506が取得したユーザ情報に基づいて、通信端末200の送信データを中継する中継装置100を決定してよい。アドレス送信部510は、中継装置決定部508が決定した中継装置100に、通信端末200のアドレス及び通信端末400のアドレスを送信する。
【0125】
S508において、アドレス通知部512は、中継装置決定部508によって決定された中継装置100のアドレスを通信端末200に通知する。S510において、通信端末200は、中継サービス受付装置500が通知した中継装置100のアドレスに送信データの送信先を設定する。
【0126】
図10は、システム10の他の一例を概略的に示す。一実施形態に係るシステム10は、中継装置100及び中継サービス受付装置500を備えてよい。システム10は、基地局装置50を備えてよい。システム10は、通信端末200を備えてよい。システム10は、1又は複数の通信端末250を備えてよい。
図10では、システム10が2つの通信端末250を備える一例が示されている。システム10は、カメラ300を備えてよい。システム10は、通信端末400を備えてよい。
図10では、
図1のシステム10の構成とは異なる構成を主に説明する。
【0127】
通信端末200は、送信データからパケットを生成し、生成したパケットを基地局装置50及びコアネットワーク20を介して中継装置100に無線送信してよい。通信端末200は、送信データのパケットを移動体通信によって中継装置100に無線送信することを指示する送信指示情報を通信端末250に送信してよい。通信端末250は、通信端末200から送信指示情報を受信したことに応じて、基地局装置50及びコアネットワーク20を介して送信データのパケットを中継装置100に無線送信してよい。通信端末250は、送信元端末の一例であってよい。
【0128】
通信端末200と通信端末250との間の通信は、例えば、無線通信であってよい。無線通信方式の例として、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)及びZigBee(登録商標)等が挙げられる。通信端末200と通信端末250との間の通信は、有線通信であってもよい。
【0129】
通信端末250は、ユーザによって携帯される端末であってよい。通信端末200は、例えば、スマートフォン等の携帯電話であってよい。通信端末200は、タブレット端末であってもよい。通信端末200は、ウェアラブル端末であってもよい。
【0130】
中継装置100は、通信端末200及び通信端末250から通信端末400に送信する送信データの中継を行ってよい。中継装置100は、基地局装置50及びコアネットワーク20を介して、通信端末200及び通信端末250から送信データを受信してよい。
【0131】
中継装置100は、通信端末200から受信したパケット及び通信端末250から受信したパケットに基づいて、送信データにデータの欠落が存在するか否かを判定してよい。中継装置100は、データの欠落が存在すると判定した場合、再送要求を送信してよい。
【0132】
中継装置100は、例えば、通信端末200に再送要求を送信してよい。通信端末200は、例えば、中継装置100から再送要求を受信したことに応じて、欠落パケットを中継装置100に再送してよい。通信端末200は、中継装置100から再送要求を受信したことに応じて、欠落パケットを中継装置100に再送することを指示する再送指示情報を通信端末250に送信してもよい。通信端末250は、通信端末200から再送指示情報を受信したことに応じて、欠落パケットを中継装置100に再送してよい。
【0133】
中継装置100は、例えば、通信端末250に再送要求を送信してよい。通信端末250は、中継装置100から再送要求を受信したことに応じて、欠落パケットを中継装置100に再送してよい。中継装置100は、通信端末200及び通信端末250に再送要求を送信してもよい。
【0134】
従来の通信システムにおいて、複数の送信元端末を用いて高い通信品質が求められる業務用の送信データを送信先端末に伝送する場合、複数の送信元端末と送信先端末との間の移動体通信回線を制御する高価な専用機材が、送信元端末側及び送信先端末側の両方に必要であった。また、データに欠落が発生した場合、送信先端末側の専用機材が、インターネット及び移動体通信を介して、再送要求を送信元端末側の専用機材に送信していた。したがって、データに欠落が発生した場合、比較的大きな遅延時間が発生していた。
【0135】
それに対して、本実施形態に係るシステム10によれば、中継装置100が通信端末200及び通信端末250から通信端末400に送信するデータの中継を行う。さらに、通信端末200が通信端末250に送信指示情報や再送指示情報を送信し、通信端末250は、通信端末200からの指示に従って送信データのパケットの送信や再送を実施する。これにより、本実施形態に係るシステム10によれば、高価な専用機材を導入することなく、通信端末200及び通信端末250を用いて業務用の送信データを通信端末400に伝送できる。さらに、本実施形態に係るシステム10によれば、移動体通信においてデータに欠落が発生した場合、中継装置100が通信端末200や通信端末250に対して再送要求を送信する。これにより、本実施形態に係るシステム10によれば、データに欠落が発生した場合でも、従来の通信システムより遅延時間を短くすることができる。
【0136】
図11は、中継装置100の機能構成の他の一例を概略的に示す。中継装置100は、アドレス格納部102、アドレス受信部104、パケット格納部106、パケット受信部108、パケット特定部110、送信態様情報受信部111、欠落判定部112、再送要求送信部114、パケット送信部116、通信品質レポート生成部118、要求先選択部119、通信品質レポート送信部120、異常判定部122、及び、タイムアウト時間管理部124を備えてよい。なお、中継装置100がこれら全ての構成を備えることは必須とは限らない。
図11では、
図5の中継装置100の機能構成とは異なる機能構成を主に説明する。
【0137】
アドレス格納部102は、例えば、通信端末200のアドレスと、1又は複数の通信端末250のアドレスを対応付けて格納してよい。アドレス格納部102は、例えば、通信端末200のアドレスと、1又は複数の通信端末250のアドレスと、1又は複数の通信端末400のアドレスを対応付けて格納してもよい。
【0138】
アドレス受信部104は、例えば、通信端末250のアドレスを受信してよい。アドレス受信部104は、例えば、通信端末200から通信端末250のアドレスを受信してよい。アドレス受信部104は、通信端末250から通信端末250のアドレスを受信してもよい。
【0139】
パケット受信部108は、例えば、通信端末250が通信端末200からの指示に応じて無線送信したパケットを、基地局装置50及びコアネットワーク20を介して受信してよい。パケット受信部108は、通信端末250から受信したパケットをパケット格納部106に格納してよい。
【0140】
送信態様情報受信部111は、通信端末200及び通信端末250が中継装置100にパケットを無線送信する送信態様を示す送信態様情報を受信してよい。送信態様情報受信部111は、例えば、通信端末200から送信態様情報を受信してよい。
【0141】
送信態様は、例えば、通信端末200及び通信端末250が同一のパケットを中継装置100に無線送信する送信態様であってよい。送信態様は、通信端末200及び通信端末250が異なるパケットを中継装置100に無線送信する送信態様であってもよい。通信端末200及び通信端末250が異なるパケットを中継装置100に無線送信する送信態様である場合、送信態様情報は、パケットを無線送信する通信端末と当該パケットの対応関係を示す対応関係情報を含んでよい。
【0142】
欠落判定部112は、例えば、パケット受信部108が通信端末200から受信し、パケット格納部106に格納されている複数のパケット、及び、パケット受信部108が通信端末250から受信し、パケット格納部106に格納されている複数のパケットを用いて、欠落パケットの存在を判定してよい。欠落判定部112は、例えば、通信端末200によって送信され、及び、中継装置100によって受信されていない欠落パケット、並びに、通信端末250によって送信され、及び、中継装置100によって受信されていない欠落パケットの少なくともいずれかが存在するか否かを判定してよい。
【0143】
欠落判定部112は、通信端末200及び通信端末250が同一のパケットを中継装置100に無線送信する場合、通信端末200によって送信され、及び、中継装置100によって受信されていない欠落パケット、並びに、通信端末250によって送信され、及び、中継装置100によって受信されていない欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。一方で、欠落判定部112は、通信端末200及び通信端末250が異なるパケットを中継装置100に無線送信する場合、通信端末200によって送信され、及び、中継装置100によって受信されていない欠落パケット、又は、通信端末250によって送信され、及び、中継装置100によって受信されていない欠落パケットが存在するか否かを判定してよい。
【0144】
再送要求送信部114は、例えば、欠落パケットが存在すると欠落判定部112によって判定されたことに応じて、再送要求を通信端末250に送信してよい。パケット受信部108は、再送要求に応じて通信端末250が再送した欠落パケットを受信してよい。再送要求送信部114は、欠落パケットが存在すると欠落判定部112によって判定されたことに応じて、再送要求を通信端末200及び通信端末250に送信してもよい。
【0145】
通信品質レポート生成部118は、中継装置100と通信端末との間の通信品質を示す通信品質レポートを生成してよい。通信品質レポートは、例えば、通信端末が送信し、且つ、パケット受信部108が受信したパケットに対する、当該通信端末が送信し、且つ、パケット受信部108が受信していない欠落パケットの割合である欠落パケット割合を含んでよい。
【0146】
通信品質レポート生成部118は、例えば、中継装置100と通信端末200との間の通信品質を示す通信品質レポートを生成してよい。通信品質レポート生成部118は、中継装置100と通信端末250との間の通信品質を示す通信品質レポートを生成してもよい。
【0147】
通信品質レポート生成部118は、中継装置100と通信端末との間の通信品質に基づいて、通信端末が中継装置100に無線送信するパケットの前方誤り訂正(Forward Error Correction;FEC)の誤り訂正符号の長さを決定してもよい。通信品質レポート生成部118は、FECの誤り訂正符号の長さを示す情報を含む通信品質レポートを生成してよい。
【0148】
要求先選択部119は、欠落パケットが存在すると欠落判定部112によって判定された場合に、再送要求を送信する送信先を通信端末200及び通信端末250から選択してよい。要求先選択部119は、例えば、再送要求を送信する送信先として通信端末200を選択してよい。要求先選択部119は、例えば、再送要求を送信する送信先として通信端末250を選択してよい。要求先選択部119は、再送要求を送信する送信先として通信端末200及び通信端末250を選択してもよい。
【0149】
要求先選択部119は、例えば、通信品質レポート生成部118によって生成された通信品質レポートに基づいて、再送要求を送信する送信先を選択してよい。要求先選択部119は、例えば、欠落パケット割合が予め定められた割合より低い通信端末を、再送要求を送信する送信先を選択してよい。要求先選択部119は、欠落パケット割合が低い予め定められた数の通信端末を、再送要求を送信する送信先として選択してもよい。
【0150】
再送要求送信部114は、要求先選択部119によって通信端末200が選択された場合に、再送要求を通信端末200に送信してよい。パケット送信部116は、再送要求に応じて通信端末200が再送した欠落パケットをパケット受信部108が受信した場合、通信端末200が再送した欠落パケットを通信端末400に送信してよい。
【0151】
一方で、再送要求送信部114は、要求先選択部119によって通信端末250が選択された場合に、再送要求を通信端末250に送信してよい。パケット送信部116は、再送要求に応じて通信端末250が再送した欠落パケットをパケット受信部108が受信した場合、通信端末250が再送した欠落パケットを通信端末400に送信してよい。
【0152】
要求先選択部119は、例えば、パケット受信部108が通信端末200及び通信端末250から異なるパケットを受信する場合、欠落パケットのシーケンス番号及び送信態様情報受信部111が受信した送信態様情報に含まれる対応関係情報に基づいて、欠落パケットを送信した通信端末を特定してよい。要求先選択部119は、特定した通信端末を、再送要求を送信する送信先として選択してよい。
【0153】
再送要求送信部114は、要求先選択部119によって欠落パケットを送信した通信端末が特定された場合に、当該通信端末に送信してもよい。パケット送信部116は、再送要求に応じて当該通信端末が再送した欠落パケットをパケット受信部108が受信した場合、当該通信端末が再送した欠落パケットを通信端末400に送信してよい。
【0154】
図12は、通信端末200の機能構成の一例を概略的に示す。通信端末200は、アドレス格納部202、アドレス取得部204、送信データ取得部206、パケット生成部208、パケット格納部210、パケット送信部212、通信端末決定部214、送信態様決定部216、送信態様情報送信部218、指示決定部220、指示情報送信部222、再送要求受信部224、通信品質レポート受信部226、再送決定部228、及び通信品質レポート表示部230を備えてよい。なお、通信端末200がこれら全ての構成を備えることは必須とは限らない。
【0155】
アドレス格納部202は、アドレスを格納してよい。アドレス格納部202は、例えば、中継装置100のアドレスを格納してよい。アドレス格納部202は、例えば、通信端末250のアドレスを格納してよい。アドレス格納部202は、通信端末400のアドレスを格納してもよい。
【0156】
アドレス取得部204は、アドレスを取得してよい。アドレス取得部204は、外部装置からアドレスを受信することによって、アドレスを取得してよい。アドレス取得部204は、通信端末200が備える入力デバイスを用いてアドレスの入力を受け付けることによって、アドレスを取得してもよい。アドレス取得部204は、取得したアドレスをアドレス格納部202に格納してよい。
【0157】
アドレス取得部204は、例えば、中継装置100のアドレスを取得してよい。アドレス取得部204は、例えば、通信端末250のアドレスを取得してよい。アドレス取得部204は、通信端末400のアドレスを取得してもよい。
【0158】
送信データ取得部206は、送信データを取得してよい。送信データ取得部206は、例えば、データ生成装置から送信データを受信することによって、送信データを取得してよい。送信データ取得部206は、送信データを生成することによって、送信データを取得してもよい。
【0159】
パケット生成部208は、送信データ取得部206が取得した送信データからパケットを生成してよい。パケット生成部208は、生成したパケットをパケット格納部210に格納してよい。
【0160】
パケット格納部210は、パケットを格納してよい。パケット格納部210は、例えば、バッファであってよい。パケット格納部210は、例えば、メモリであってよい。パケット格納部210は、例えば、SSDであってよい。パケット格納部210は、HDDであってもよい。
【0161】
パケット送信部212は、送信データ取得部206によって取得された送信データを通信端末400にインターネット40を介して送信すべく、パケット生成部208によって生成されたパケットを中継装置100に無線送信してよい。パケット送信部212は、例えば、基地局装置50及びコアネットワーク20を介して、中継装置100にパケットを無線送信してよい。
【0162】
通信端末決定部214は、送信データのパケットを移動体通信によって中継装置100に無線送信する通信端末250を決定してよい。通信端末決定部214は、例えば、通信端末200が備える入力デバイスを用いて通信端末250を選択する入力を受け付けることによって、通信端末250を決定してよい。
【0163】
送信態様決定部216は、通信端末200及び通信端末決定部214によって決定された通信端末250が中継装置100にパケットを無線送信する送信態様を決定してよい。送信態様決定部216は、例えば、通信端末200が備える入力デバイスを用いて送信態様の入力を受け付けることによって、送信態様を決定してよい。
【0164】
送信態様決定部216は、通信端末200及び通信端末250が異なるパケットを中継装置100に無線送信する場合、パケットを無線送信する通信端末と当該パケットとの対応関係を決定してよい。送信態様決定部216は、例えば、パケットのシーケンス番号と中継装置100にパケットを無線送信する通信端末200の数と通信端末250の数との和である通信端末数とに基づいて、パケットを無線送信する通信端末と当該パケットとの対応関係を決定してよい。例えば、1つの通信端末200及び2つの通信端末250が中継装置100にパケットを無線送信する場合、通信端末数は3である。
【0165】
送信態様決定部216は、例えば、パケットのシーケンス番号を通信端末数で割った余りに基づいて、パケットを無線送信する通信端末と当該パケットとの対応関係を決定してよい。例えば、1つの通信端末200及び2つの通信端末250が中継装置100にパケットを無線送信する場合、送信態様決定部216は、通信端末200が3で割った余りが0のシーケンス番号のパケットを中継装置100に無線送信し、2つの通信端末250がそれぞれ、3で割った余りが1のシーケンス番号のパケット、3で割った余りが2のシーケンス番号のパケットを中継装置100に無線送信すると決定してよい。
【0166】
送信態様情報送信部218は、送信態様決定部216によって決定された送信態様を送信態様情報として中継装置100に送信してよい。通信端末200及び通信端末250が異なるパケットを中継装置100に無線送信する場合、送信態様情報は、対応関係情報を含んでよい。
【0167】
パケット送信部212は、送信態様決定部216によって決定された送信態様に基づいて、中継装置100にパケットを無線送信してよい。パケット送信部212は、通信端末200及び通信端末250が同一のパケットを中継装置100に無線送信する場合、中継装置100に全てのシーケンス番号のパケットを無線送信してよい。
【0168】
一方で、パケット送信部212は、通信端末200及び通信端末250が異なるパケットを中継装置100に無線送信する場合、対応関係情報に従って中継装置100にパケットを無線送信してよい。例えば、対応関係情報が、通信端末200が3で割った余りが0のシーケンス番号のパケットを中継装置100に無線送信することを示す場合、パケット送信部212は、中継装置100に3で割った余りが0のシーケンス番号のパケットを無線送信してよい。
【0169】
指示決定部220は、通信端末決定部214によって決定された通信端末250に対する指示を決定してよい。指示決定部220は、例えば、送信データを通信端末400にインターネット40に介して送信すべく送信指示情報を通信端末200に送信することを決定してよい。指示情報送信部222は、指示決定部220によって決定された送信指示情報を、通信端末決定部214によって決定された通信端末250に送信してよい。
【0170】
送信指示情報は、例えば、送信態様情報を含んでよい。送信指示情報は、例えば、送信データを含んでよい。送信指示情報は、例えば、通信端末200によって生成された送信データのパケットを含んでよい。送信指示情報は、例えば、中継装置100のアドレスを含んでよい。送信指示情報は、通信端末400のアドレスを含んでもよい。
【0171】
再送要求受信部224は、中継装置100から再送要求を受信してよい。パケット送信部212は、再送要求受信部224が再送要求を受信したことに応じて、欠落パケットを中継装置100に再送してよい。パケット送信部212は、例えば、欠落パケットがパケット格納部210に格納されている場合、パケット格納部210に格納されている欠落パケットを再送してよい。パケット送信部212は、欠落パケットがパケット格納部210に格納されていない場合、パケット生成部208によって生成された欠落パケットを再送してもよい。
【0172】
指示決定部220は、例えば、再送要求受信部224が再送要求を受信したことに応じて、再送指示情報を通信端末250に送信すると決定してよい。指示情報送信部222は、再送指示情報を、通信端末250に送信してよい。
【0173】
再送指示情報は、例えば、欠落パケットを含む。再送指示情報は、欠落パケットのシーケンス番号を含んでもよい。
【0174】
通信品質レポート受信部226は、中継装置100から、通信品質レポートを受信してよい。通信品質レポート受信部226は、例えば、中継装置100と通信端末200との間の通信品質を示す通信品質レポートを受信してよい。通信品質レポート受信部226は、中継装置100と通信端末250との間の通信品質を示す通信品質レポートを受信してもよい。
【0175】
指示決定部220は、例えば、再送要求受信部224が再送要求を受信したことに応じて、再送指示情報を通信端末250に送信するか否かを決定してよい。指示情報送信部222は、再送指示情報を通信端末250に送信すると指示決定部220が決定した場合、再送指示情報を、通信端末250を送信してよい。
【0176】
指示決定部220は、通信品質レポート受信部226が受信した通信品質レポートに示される通信端末200と中継装置100との間の通信品質に基づいて、再送指示情報を通信端末250に送信するか否かを決定してよい。指示決定部220は、例えば、通信端末200の欠落パケット割合が予め定められた割合より高い場合、再送指示情報を通信端末250に送信すると決定してよい。
【0177】
指示決定部220は、通信品質レポート受信部226が受信した通信品質レポートに示される通信端末250と中継装置100との間の通信品質にさらに基づいて、再送指示情報を通信端末250に送信するか否かを決定してもよい。指示決定部220は、例えば、通信端末250の欠落パケット割合が通信端末200の欠落パケット割合より低い場合、再送指示情報を当該通信端末250に送信すると決定してよい。
【0178】
再送決定部228は、再送要求受信部224が再送要求を受信したことに応じて、パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送するか否かを決定してよい。パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送すると再送決定部228が決定した場合、パケット送信部212は、欠落パケットを中継装置100に再送してよい。
【0179】
一方で、パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送しないと再送決定部228が決定したこと場合、指示決定部220は、再送指示情報を通信端末250に送信することを決定してよい。指示情報送信部222は、再送指示情報を通信端末250に送信すると指示決定部220が決定したことに応じて、再送指示情報を通信端末250に送信してよい。
【0180】
再送決定部228は、例えば、通信品質レポート受信部226が受信した通信品質レポートに示される通信端末200と中継装置100との間の通信品質と通信端末250と中継装置100との間の通信品質とに基づいて、パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送するか否かを決定してよい。再送決定部228は、例えば、欠落パケット割合が通信端末200の欠落パケット割合より低い通信端末250の数が予め定められた数より少ない場合、パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送すると決定してよい。
【0181】
再送決定部228は、例えば、通信端末200及び通信端末250が異なるパケットを中継装置100に無線送信する場合、再送要求受信部224が受信した再送要求に含まれる欠落パケットのシーケンス番号及び対応関係情報に基づいて、欠落パケットを送信した通信端末を特定してよい。再送決定部228は、特定した通信端末が通信端末200である場合、パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送すると決定してよい。
【0182】
一方で、再送決定部228は、特定した通信端末が通信端末250である場合、通信品質レポート受信部226が受信した通信品質レポートに示される通信端末200と中継装置100との間の通信品質と通信端末250と中継装置100との間の通信品質とに基づいて、パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送するか否かを決定してよい。再送決定部228は、例えば、特定した通信端末250の欠落パケット割合が通信端末200の欠落パケット割合より低い場合、パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送すると決定してもよい。
【0183】
通信品質レポート表示部230は、通信品質レポート受信部226が受信した通信品質レポートを表示してよい。通信品質レポート表示部230に表示された通信レポートを確認した通信端末200ユーザは、通信端末200が備える入力デバイスを用いて、送信データのパケットを中継装置100に無線送信する通信端末250や、中継装置100にパケットを無線送信する送信態様を変更してもよい。
【0184】
図13は、通信端末250の機能構成の一例を概略的に示す。通信端末250は、アドレス格納部252、アドレス受信部254、指示情報受信部256、パケット生成部258、パケット格納部260、パケット送信部262、及び再送要求受信部264を備えてよい。なお、通信端末250がこれら全ての構成を備えることは必須とは限らない。
【0185】
アドレス格納部252は、アドレスを格納してよい。アドレス格納部252は、例えば、中継装置100のアドレスを格納してよい。アドレス格納部252は、例えば、通信端末200のアドレスを格納してよい。アドレス格納部252は、通信端末400のアドレスを格納してもよい。
【0186】
アドレス受信部254は、アドレスを受信してよい。アドレス受信部254は、例えば、中継装置100のアドレスを受信してよい。アドレス受信部254は、例えば、通信端末200のアドレスを受信してよい。アドレス受信部254は、通信端末400のアドレスを受信してもよい。
【0187】
指示情報受信部256は、通信端末200から指示情報を受信してよい。指示情報受信部256は、例えば、通信端末200から送信指示情報を受信してよい。指示情報受信部256は、送信指示情報が通信端末200によって生成された送信データのパケットを含む場合、受信したパケットをパケット格納部260に格納してよい。
【0188】
パケット生成部258は、パケットを生成してよい。パケット生成部258は、例えば、指示情報受信部256が受信した送信指示情報が送信データを含む場合、受信した送信データのパケットを生成してよい。パケット生成部258は、例えば、UDPパケットを生成してよい。パケット生成部258は、生成したパケットをパケット格納部260に格納してよい。
【0189】
パケット格納部260は、パケットを格納してよい。パケット格納部260は、例えば、バッファであってよい。パケット格納部260は、例えば、メモリであってよい。パケット格納部260は、例えば、SSDであってよい。パケット格納部260は、HDDであってもよい。
【0190】
パケット送信部262は、パケットを中継装置100に無線送信してよい。パケット送信部262は、例えば、パケット生成部258によって生成されたパケットを中継装置100に無線送信してよい。パケット送信部262は、指示情報受信部256が受信した送信指示情報に含まれるパケットを中継装置100に無線送信してよい。
【0191】
パケット送信部262は、例えば、指示情報受信部256が受信した送信指示情報に含まれる送信態様情報に基づいて、中継装置100にパケットを送信してよい。パケット送信部262は、例えば、通信端末200及び通信端末250が同一のパケットを中継装置100に無線送信する場合、中継装置100に全てのシーケンス番号のパケットを無線送信してよい。
【0192】
一方で、パケット送信部262は、通信端末200及び通信端末250が異なるパケットを中継装置100に無線送信する場合、送信態様情報に含まれる対応関係情報に従って中継装置100にパケットを無線送信してよい。例えば、対応関係情報が、通信端末250が3で割った余りが1のシーケンス番号のパケットを中継装置100に無線送信することを示す場合、パケット送信部262は、中継装置100に3で割った余りが1のシーケンス番号のパケットを無線送信してよい。
【0193】
再送要求受信部264は、中継装置100から再送要求を受信してよい。パケット送信部262は、再送要求受信部264が再送要求を受信したことに応じて、欠落パケットを中継装置100に再送してよい。パケット送信部262は、例えば、欠落パケットがパケット格納部260に格納されている場合、パケット格納部260に格納されている欠落パケットを再送してよい。パケット格納部260は、欠落パケットがパケット格納部260に格納されていない場合、パケット生成部258によって生成された欠落パケットを再送してもよい。
【0194】
指示情報受信部256は、通信端末200から再送指示情報を受信してもよい。パケット送信部262は、指示情報受信部256が再送指示情報を受信したことに応じて、欠落パケットを中継装置100に再送してよい。パケット送信部262は、再送指示情報に欠落パケットが含まれている場合、当該欠落パケットを再送してよい。
【0195】
図14は、中継装置100、通信端末200及び通信端末250の動作の一例を概略的に示す。ここでは、通信端末200及び通信端末250が同一のパケットを中継装置100に無線送信する場合における中継装置100、通信端末200及び通信端末250の動作の一例を説明する。
【0196】
S602において、通信品質レポート受信部226は、中継装置100から通信品質レポートを受信する。通信品質レポートは、例えば、中継装置100と通信端末200との間の通信品質と、中継装置100と通信端末250との間の通信品質とを示してよい。
【0197】
S604において、再送要求受信部224は、中継装置100から再送要求を受信する。S606において、指示決定部220は、S604で再送要求受信部224が中継装置100から再送要求を受信したことに応じて、再送指示情報を通信端末250に送信するか否かを決定する。指示決定部220は、例えば、S602で通信品質レポート受信部226が中継装置100から受信した通信品質レポートに基づいて、再送指示情報を通信端末250に送信するか否かを決定してよい。ここでは、再送指示情報を少なくとも1つの通信端末250に送信すると指示決定部220が決定したものとして、説明を続ける。
【0198】
S608において、指示情報送信部222は、再送指示情報を少なくとも1つの通信端末250に送信する。S610において、パケット送信部212は、S604で再送要求受信部224が中継装置100から再送要求を受信したことに応じて、欠落パケットを中継装置100に無線送信する。S612において、パケット送信部262は、S608で指示情報受信部256が通信端末200から再送指示情報を受信したことに応じて、欠落パケットを中継装置100に無線送信する。
【0199】
図15は、中継装置100、通信端末200及び通信端末250の動作の他の一例を概略的に示す。ここでは、通信端末200及び通信端末250が同一のパケットを中継装置100に無線送信する場合における中継装置100、通信端末200及び通信端末250の動作の一例を説明する。
【0200】
S702において、通信品質レポート受信部226は、中継装置100から通信品質レポートを受信する。通信品質レポートは、例えば、中継装置100と通信端末200との間の通信品質と、中継装置100と通信端末250との間の通信品質とを示してよい。
【0201】
S704において、再送要求受信部224は、中継装置100から再送要求を受信する。S706において、再送決定部228は、S604で再送要求受信部224が中継装置100から再送要求を受信したことに応じて、パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送するか否かを決定する。再送決定部228は、例えば、S702で通信品質レポート受信部226が中継装置100から受信した通信品質レポートに基づいて、パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送するか否かを決定してよい。ここでは、パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送しないと再送決定部228が決定したものとして、説明を続ける。
【0202】
S708において、指示情報送信部222は、パケット送信部212が欠落パケットを中継装置100に再送しないと再送決定部228が決定したことに応じて、再送指示情報を少なくとも1つの通信端末250に送信してよい。S710において、パケット送信部262は、S708で指示情報受信部256が通信端末200から再送指示情報を受信したことに応じて、欠落パケットを中継装置100に無線送信する。
【0203】
図16は、中継装置100及び通信端末200として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、上記実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0204】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されてよい。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されてよい。DVDドライブ1226は、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボード1242のようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されてよい。
【0205】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにしてよい。
【0206】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信してよい。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納してよい。DVDドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1227等から読み取り、記憶装置1224に提供してよい。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込んでよい。
【0207】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納してよい。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0208】
プログラムは、DVD-ROM1227又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供されてよい。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行されてよい。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0209】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM1227、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込んでよい。
【0210】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ1226(DVD-ROM1227)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0211】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックしてよい。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0212】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供してよい。
【0213】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0214】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0215】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0216】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含んでよい。
【0217】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0218】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0219】
10 システム、20 コアネットワーク、40 インターネット、50 基地局装置、100 中継装置、102 アドレス格納部、104 アドレス受信部、106 パケット格納部、108 パケット受信部、110 パケット特定部、111 送信態様情報受信部、112 欠落判定部、114 再送要求送信部、116 パケット送信部、118 通信品質レポート生成部、119 要求先選択部、120 通信品質レポート送信部、122 異常判定部、124 タイムアウト時間管理部、126 情報格納部、128 中継サービス受付部、130 ユーザ情報取得部、132 アドレス通知部、200 通信端末、202 アドレス格納部、204 アドレス取得部、206 送信データ取得部、208 パケット生成部、210 パケット格納部、212 パケット送信部、214 通信端末決定部、216 送信態様決定部、218 送信態様情報送信部、220 指示決定部、222 指示情報送信部、224 再送要求受信部、226 通信品質レポート受信部、228 再送決定部、230 通信品質レポート表示部、250 通信端末、252 アドレス格納部、254 アドレス受信部、256 指示情報受信部、258 パケット生成部、260 パケット格納部、262 パケット送信部、264 再送要求受信部、300 カメラ、400 通信端末、500 中継サービス受付装置、502 情報格納部、504 中継サービス受付部、506 ユーザ情報取得部、508 中継装置決定部、510 アドレス送信部、512 アドレス通知部、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1226 DVDドライブ、1227 DVD-ROM、1230 ROM、1240 入出力チップ、1242 キーボード