IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ JB−Create株式会社の特許一覧

特開2022-77532ネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム
<>
  • 特開-ネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム 図1
  • 特開-ネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム 図2
  • 特開-ネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム 図3
  • 特開-ネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム 図4
  • 特開-ネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077532
(43)【公開日】2022-05-23
(54)【発明の名称】ネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20220516BHJP
【FI】
B65G1/137 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022025722
(22)【出願日】2022-02-22
(62)【分割の表示】P 2020187733の分割
【原出願日】2020-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】513016954
【氏名又は名称】JB-Create株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100069420
【弁理士】
【氏名又は名称】奈良 武
(72)【発明者】
【氏名】山岸 十郎
【テーマコード(参考)】
3F522
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522BB01
3F522CC01
3F522CC03
3F522DD04
3F522DD22
3F522DD34
3F522EE16
3F522GG13
3F522GG18
3F522GG45
3F522HH02
3F522HH13
3F522HH16
3F522HH37
3F522JJ01
3F522LL57
(57)【要約】      (修正有)
【課題】多くの商品タッチ作業を無くし、ピッキングやパッキングの作業の簡略化、迅速化を実現するシステムを提供する。
【解決手段】ネットスーパー物流センターにおいてシャトル自動倉庫2の商品収納BOX3に収納保管するとともに、商品収納BOXを出荷コンベア34にてピッキング・パッキングステーション31に搬入し、商品収納BOX3、出荷コンベア32が2列の出荷コンベア32にて作業者の手前に順次搬入されるとともに、作業者の左右両側の両脇にはピッキング・パッキング商品の収納コンテナ41が右側に3箱が2列で6箱、左側に同じく3箱2列で6箱、合計12箱がセットにて搬入され、1セットの全収納コンテナ41に対するピッキング・パッキングが完了し、以下同様のディスプレイに従うピッキング・パッキング作業を遂行することができるように構成したことを特徴とするオーダーピッキング・パッキングシステムである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットスーパー物流センターにおいて対象となる商品をシャトル自動倉庫の商品収納BOXに収納保管するとともに、
前記商品収納BOXを出荷コンベアにてピッキング・パッキングステーションに搬入し、当該ピッキングステーションにて作業者がピッキング・パッキングプログラムに基づくディスプレイの指示に従って所定のピッキング・パッキング作業を遂行するネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムにおいて、
前記ピッキングステーションにおける前記シャトル自動倉庫から出荷される商品収納BOXは、前記出荷コンベアが2列の出荷コンベアにて前記ディスプレイに従って前記作業者の手前に順次搬入されるとともに、
前記商品収納BOXの搬入に伴って前記ディスプレイに従って前記作業者の左右両側の両脇にはピッキング・パッキング商品の収納コンテナが右側に3箱が2列で6箱、左側に同じく3箱2列で6箱、合計12箱がセットにて搬入され、当該1セットの収納コンテナに対する各収納コンテナに対するディスプレイに従う前記商品収納BOXからの出荷商品のピッキング・パッキング作業を順次遂行しつつ前記1セットの全収納コンテナに対するピッキング・パッキングが完了し、以下同様の前記ディスプレイに従うピッキング・パッキング作業を遂行することができるように構成したことを特徴とするネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム。
【請求項2】
前記ピッキングステーションにおける前記2列の出荷コンベアによる前記商品収納BOXのピッキング・パッキング作業は、
前記作業者が手前に搬入される2列の商品収納BOXのうち前記ディスプレイの指示に従うピッキング作業が左右の商品収納BOXから交互に待ち時間なく連続してピッキングしつつ前記ディスプレイの指示に従う収納コンテナに対するピッキング・パッキング作業を遂行することができるように構成したことを特徴とする請求項1記載のネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムに関し、詳しくは、ネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキング作業での最大の問題である歩く、探す、判断する等の作業をなくし、誰でも、簡単に、早く、ピッキングとパッキングができる仕組みを採用したネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
拡大を続けているネット物流ビジネスにおいて、顧客の次なるニーズは、日々スーパーへ行き買い物する食品等を、ネットで購入することである。
【0003】
すなわち、頻度高く店舗に出かけて買い物する煩わしさ、店舗が遠い、行けない、など買い物難民と言われる顧客の増大が、ネット購入の拡大を招いている。
【0004】
ところが、ネット物流ビジネスにおいて、食品物流は、鮮度維持や温度帯管理など、高度な物流技術を必要とする。またネットスーパーの商品単価は1個200円前後と安く、生産性の高いローコストな物流システムを構築しない限り、利益確保は難しい。
【0005】
ネット物流の受注は、ほとんど1個単位のバラである。バラ物流で重要なのは、一番コストのかかるオーダーピッキングである。
一般的な物流システムでは、商品を保管棚に補充し、1オーダー単位で棚の間を歩きピッキングする方法である。このときの作業は、歩く、探す、判断するなどが多く、生産性は低い。この結果、ピッキング作業者の1時間当たりのピッキングは100個~150個位である。
【0006】
上記のオーダー単位のピッキング方式を、より生産性高くする方法として、よく見られるバッチピッキングとソーター仕分けシステムがある。これはオーダーを複数まとめて行い、ソーター機器で自動仕分けする方法である。20とか30オーダーをまとめてピッキングすればピッキング生産性も高くなる、
【0007】
そして、1時間に5000個くらいの仕分け能力を持った高速ソーターで、オーダー別に仕分けする方法である。商品の保管を自動倉庫に保管し、そこから払い出されたコンテナからピッキングすれば、歩く作業がなくなり効率的である。
【0008】
しかしながら、このような方法では、ピッキングで商品にタッチし、ソーターに流すときにも、タッチが発生し、シューターでオーダー別に仕分けられたあと、レジ袋若しくはコンテナに投入するパッキング作業が発生する。
【0009】
これらの方式は、自動倉庫や高速ソーターなど設備投資も高額であり、生産性はオーダー別ピッキングの2倍位の1時間当たり300個が限界となる。
【0010】
ネット物流ビジネスにおいて、機械化での課題は、食品の場合、商品としては生鮮品や瓶もの、等があり、高速ソーターに流せない商品が多くあることである。
また、商品タッチ数が多いことである、自動倉庫からのコンテナからのバッチピッキングで、生鮮品や、瓶もの等は、小型トレーに入れ、ずれないようにバンドを掛けるなどの余計なタッチ作業が必要である、
【0011】
その後、高速ソーターに投入する作業が発生し、仕分けられた後、箱に入るパッキング作業も必要となる。
以上のように、オーダーをまとめパッキングするまでに多くのタッチ作業があり、これらが生産性を向上できないことが問題となる。
【0012】
上述してきたインターネットにおける物流システムについては、特開2015-145302号公報に係る「作業指示装置及び収集仕分け方法」(特許文献1)が開示されている。
【0013】
すなわち、充分な作業スペースがなくでも注文商品の収集と仕分けが効率的にできる新たな作業指示装置と新たな収集仕分け方法を提供せんとするものであり、インターネットで注文された商品をストック場所から収集し、その商品を注文者別に仕分けるネットスーパー用収集仕分け装置である。
【0014】
先ず、注文された商品を注文者数の多い商品順に店舗からピッキングして仕分けスペースにおく。次にピッキングしてきた商品で注文商品がすべて揃う注文者に対しいて、ピッキングしてきた商品を優先的に仕分けていく。
【0015】
これにより狭い作業スペースしかない店舗でもピッキングしてきた少量の注文商品で全ての注文商品が揃う注文者向けの出荷コンテナを次々と作り出すことができる。
【0016】
これに対して特許文献2は、本件出願に係る発明者が発明した「ピッキング荷合わせシステム」に係るものである。
【0017】
特許文献2には、商品が入れられたトレーを収納するための棚を複数段で複数列設けられた格納棚と、所定の段の棚に収納された前記トレーが垂直方向に連続した複数段の棚に昇降可能な昇降装置を有した移載装置により受け渡しが行われ前記格納棚に沿って水平方向に移動可能なシャトルと、前記シャトルで受け取りされた前記トレーが搬送されるループコンベアと、前記ループコンベアに載せられた前記トレーをロボットピッキングか作業者ピッキングかの行先を選択してそれぞれに搬送するピッキングタイプ別レーンと、前記ピッキングタイプ別レーンで行先選択された前記トレーをクシ刃状のアームで受け取り垂直方向へ搬送するクシ刃アーム連続垂直搬送機又は垂直リフターと、前記クシ刃アーム連続垂直搬送機又は前記垂直リフターによって搬送された前記トレーの中から前記商品を前記ロボット又は前記作業者がピッキングするためのピッキングステーションと、前記ピッキングステーションでピッキングされた前記商品を荷合わせするためのソーターと、が設けられる構成のピッキング荷合わせシステムが開示されている。
【0018】
このピッキング荷合わせシステムは、特に物流センターにおいて商品の入ったトレーの取り出しを行い指定された商品をピッキングし、さらに仕分け荷合わせするようにしたものである。
【0019】
しかし、特許文献2のピッキング荷合わせシステムの場合も、オーダーをまとめピッキング・パッキングするまでに多くのタッチ作業が必要であり、これらが生産性を向上できないという問題を包含している。
【0020】
よって、本出願人は前記特許文献1、2における欠点を解消する目的をもって特願2020-187733(特許文献3)を出願したところである。
【0021】
しかして、前記特許文献3は、同出願の特許請求の範囲の請求項1~3に係る発明であり、その各発明により同特許文献3の段落〔0030〕~〔0032〕記載の作用効果を奏するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】特開2015-145302号公報
【特許文献2】特許第6600727号公報
【特許文献3】特願2020-187733
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明は前記した特許文献3がその発明により達成しようとして挙げた課題を工業生産的に実施する場合において効率よく適確に実施することのできる具体的なオーダーピッキング・パッキングシステムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明に係るネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムは、ネットスーパー物流センターにおいて対象となる商品をシャトル自動倉庫の商品収納BOXに収納保管するとともに、前記商品収納BOXを出荷コンベアにてピッキング・パッキングステーションに搬入し、当該ピッキングステーションにて作業者がピッキング・パッキングプログラムに基づくディスプレイの指示に従って所定のピッキング・パッキング作業を遂行するネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムにおいて、前記ピッキングステーションにおける前記シャトル自動倉庫から出荷される商品収納BOXは、前記出荷コンベアが2列の出荷コンベアにて前記ディスプレイに従って前記作業者の手前に順次搬入されるとともに、前記商品収納BOXの搬入に伴って前記ディスプレイに従って前記作業者の左右両側の両脇にはピッキング・パッキング商品の収納コンテナが右側に3箱が2列で6箱、左側に同じく3箱2列で6箱、合計12箱がセットにて搬入され、当該1セットの収納コンテナに対する各収納コンテナに対するディスプレイに従う前記商品収納BOXからの出荷商品のピッキング・パッキング作業を順次遂行しつつ前記1セットの全収納コンテナに対するピッキング・パッキングが完了し、以下同様の前記ディスプレイに従うピッキング・パッキング作業を遂行することができるように構成したことを特徴とする。
【0025】
本発明について説明する。
【0026】
ピッキング・パッキング作業者Mの手前には、オーダーピッキング・パッキングする商品が入った商品収納BOXが、2列の出荷コンベアで流れてくる。商品収納BOXが流れてくる商品収納BOXが2列あるのは、片側の商品収納BOXのピッキングが完了すると、商品収納BOXが下降してシャトル自動倉庫に戻るのだが、2列2箱の商品収納BOXがあることで、右左と交互にピッキングを行うことで待ち時間なく連続してピッキング・パックキングが生産性高く行える。ピッキング・パッキング作業者者Mの両脇には、例えば50リットル容量の組立式の完了商品収納体である商品収納コンテナが、右側に3箱が2列で6箱、左側に同じく3箱2列で6箱、合計12箱が搬送されセットされる。
【0027】
前記商品収納コンテナには、あらかじめピッキング・パッキング材であるレジ袋Rが3つ、その持ち手をコンテナのフックに引っかけてある。
【0028】
前記レジ袋Rをあらかじめコンテナに3袋セットする理由は、宅配時等に、コンテナからレジ袋ごと商品を取り出し、顧客にお渡しすることができ、また、トラックに積み易く梱包コストを安くすることを可能とするものである。
【0029】
ピッキング作業は、1箱3オーダーで左右12箱あり、合計36オーダーのバッチピッキングとなる。
【0030】
手前にはシャトル自動倉庫から、オーダー商品の収納保管される商品収納BOXが流れてくる。
【0031】
また、ピッキング作業は、ビツカー正面のディスプレイに表示されているピッキング指示に従い行う。例えば、右の商品収納BOXから商品を1個、右の5番目のレジ袋Rに入れるという指示が出ていれば、商品を1個取り、右の2箱目の真ん中5番目のレジ袋Rに商品を入れる動作となる。投入する5番目のレジ袋Rにはレーザー光で投入指示がされ、投入後にはコンテナの下面にセットされている秤が、正しい商品が入れられたか、重量チェックが行われる。
ピッキングが終了した空の商品収納BOXは、自動で下降し、シャトル自動倉庫に戻り、次の商品収納BOXが自動で送り出される。
【発明の効果】
【0032】
請求項1記載の発明によれば、多くの商品タッチ作業を無くし、ピッキングやパッキングの作業の簡略化、迅速化を実現することができるネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は本発明の実施例に係るネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムの全体構成を示す概略平面図及び立面図である。
図2図2は本実施例に係るネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムにおけるシャトル自動倉庫及びピッキング・パッキングステーションの構成を示す概略平面図である。
図3図3は本実施例に係るネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムにおけるピッキング・パッキングステーション及び自動倉庫の一部の構成を示す概略立面図である。
図4図4は本実施例に係るネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムにおけるピッキング・パッキングステーションの部分拡大平面図である。
図5図5は本実施例に係るネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムにおける制御系の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明は、ピッキングやパッキング作業時における多くの商品タッチ作業を無くし、ピッキングやパッキングの作業の簡略化、迅速化を実現するネットスーパー物流センターにおけるオーダーグ・パッキングシステムを提供するという目的を、オーダー商品が入れられた多数の商品収納BOXを保管するための棚を複数段で複数列設けられた格納棚を備えるシャトル自動倉庫と、前記商品が入れられた多数の商品収納BOXを前記シャトル自動倉庫に搬入する入荷コンベアと、前記シャトル自動倉庫の所定の段の棚に収納された前記商品収納BOXが垂直方向に連続した複数段の棚に昇降可能な昇降装置を有した移載装置により受け渡しが行われ、前記格納棚に沿って水平方向に移動可能な複数のシャトルと、前記シャトル自動倉庫と別位置に設けた作業者がピッキング・パッキングするためのピッキング・パッキングステーションと、前記シャトル自動倉庫の前記格納棚から前記シャトルで受け取りされた前記多数の商品収納BOXを搬出しピッキング・パッキングステーションに複数列配置で供給するループ状の出荷コンベアと、ピッキング・パッキング材を付帯させるともに、ピッキング・パッキング済の商品を収納するための完了商品収納コンテナをピッキング・パッキングステーションにおける作業者の両側を挟むように2列構成で供給する完了商品収納コンテナ供給コンベアと、前記完了商品収納コンテナ供給コンベアと連動させるとともに、前記ピッキング・パッキングステーションにてピッキング・パッキング材に商品を入れピッキング・パッキング済とした完了商品収納コンテナを出荷する完了商品収納コンテナ出荷コンベアと、前記ピッキング・パッキングステーションにおけるピッキング・パッキング済の多数の商品収納BOXをシャトル自動倉庫に戻す自動倉庫戻りコンベアと、を有し、ピッキング・パッキングステーションにおける作業者のピッキング・パッキング作業は、1箱3オーダーで左右12箱あり、合計36オーダーのバッチピッキング・パッキングとなる構成により構成により実現した。
【実施例0035】
以下に図面を参照して、本発明の実施例に係るネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステムについて詳細に説明する。
【0036】
本実施例に係るネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム1は、図1乃至図3に示すように、オーダー商品が入れられた多数の商品収納体である商品収納BOX3を保管するための棚2bを複数段で複数列設けた格納棚2aを備えるシャトル自動倉庫2と、前記商品が入れられた多数の商品収納BOX3を前記シャトル自動倉庫2に搬入する入荷コンベア11と、前記シャトル自動倉庫2の所定の段の棚2bに収納された前記商品収納BOX3が垂直方向に連続した複数段の棚2bに昇降可能な昇降装置12を有した移載装置13により受け渡しが行われ、前記格納棚2aに沿って水平方向に移動可能な複数のシャトル21と、前記シャトル自動倉庫2と別位置に設けた作業者Mがピッキング・パッキングするためのピッキング・パッキングステーション31と、前記シャトル自動倉庫2の前記格納棚2aから前記シャトル21で受け取りされた前記多数の商品収納BOX3を搬出しピッキング・パッキングステーション31に複数列配置で供給するループ状の出荷コンベア32と、レジ袋Rのようなピッキング・パッキング材42を付帯させるともに、ピッキング・パッキング済の商品を収納するための完了商品収納体である完了商品収納コンテナ41をピッキング・パッキングステーション31における作業者Mの両側を挟むように2列構成で供給する完了商品収納コンテナ供給コンベア33と、前記完了商品収納コンテナ供給コンベア33と連動させるとともに、前記ピッキング・パッキングステーション31にてピッキング・パッキング材42に商品を入れピッキング・パッキング済とした完了商品収納コンテナ41Aを出荷する完了商品収納コンテナ出荷コンベア34と、前記ピッキング・パッキングステーション32におけるピッキング・パッキング済の多数の商品収納体である商品収納BOX3をシャトル自動倉庫2に戻す自動倉庫戻りコンベア35と、を有している。
【0037】
図5は、本実施例に係るネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッングムシステム1の制御系を示すものであり、全体の動作プログラムを格納したプログラムメモリ50と、動作プログラムに基づき動作する制御部51と、ピッキング・パッキングステーション32におけるビツカー前に配置され、前記制御部51による制御で作業者Mに対するピッキング・パッキング指示情報を表示するディスプレイ52と、前記制御部51による制御で商品を投入すべきるレジ袋Rに対してレーザー光で投入指示行うためのレーザー光照射を実行するレーザー光源53と、前記制御部51による制御で既述した各コンベアを駆動するコンベア駆動部54と、ブザー55と、を具備している。
【0038】
次に、図4をも参照して本実施例に係るネットスーパー物流センターにおける本実施例に係るネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッングムシステム1の処理の流れについて説明する・
【0039】
このときの処理の流れは以下の通りである。
(1)ピッキング・パッキングステーション31のビツカー前のディスプレイ52にピッキング・パッキング指示表示する。
(2)例えばAの商品収納BOX3から商品を2個商品収納コンテナ41の右側のレジ袋Rに投入するように指示する。
(3)前記3番のレジ袋Rはレーザー光源53からのレーザー光でその存在場所が指示される。
この時違う場所に入れるとブザー55で警告が発せられる。
(4)投入完了後、側の秤で重量チェックが実行される
(5)重量チェックOKで次のピッキング・パッキング指示表示に対応
(6)ピッキング・パッキング指示表示に対応したレジ袋Rに商品を投入する。
(7)1袋分のピッキングが完了するとプリンター56からラベルが出力される。
(8)レジ袋Rを閉じラベルを添付する。
(9)A商品収納BOXのピッキング・パッキングが完了すると前記商品収納BOX3は自動下降する。
(10)次はB商品収納BOXのピッキング・パッキング開始し、前記Aと同様のピッキング・パッキングを完了する。
(11)作業者の左右の商品収納BOX3のピッキング・パッキング完了し、完了商品収納BOX3は、出荷コンベア34にて出荷ラインへ移送して搬送する。
(12)前記商品ピッキング後の空商品収納BOXは戻りコンベア35にて自動搬送されシャトル自動倉庫2に戻る。
(13)以降、ピッキング・パッキング繰り返し。
【0040】
以上説明したように、本実施例のネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム1によれば、多くの商品タッチ作業を無くし、ピッキングやパッキングの作業の簡略化、迅速化を実現することが可能となる。
尚、前記ピッキング・パッキング作業はレジ袋Rに対するピッキング・パッキング商品の投入について説明したが、その他の商品においても同様に処理される。
【0041】
すなわち、ピッキング・パッキングステーション31において、作業者Mは1度に最大36オーダーのバッチピッキングとオーダー別パッキングが歩きまわることなく実行できる。
【0042】
これまでの、ほとんどの機械化システムは、バッチピッキングとソーター仕分けの組み合わせである。そのため作業者のタッチ数も多く生産性には限界がある。
【0043】
これに対して、本実施例のピッキング・パッキングシステムは、バッチピッキングとパッキングを同時に行うことができ、機器構成もシンプルであり、生産性も高い。
【0044】
また、機械仕分けの難しい、生鮮品、例えば卵、豆腐、お酒、肉パック、果物、野菜等は、生産者から来た専用コンテナを直接そのままシャトル自動倉庫2に保管をし、ピッキング・パッキング作業者前に自動搬送されるようにすればよい。
【0045】
このとき、重いものは先に流す等のロジックを組みあわせれば、顧客に渡すレジ袋に順序よく、丁寧に、商品を入れることができる。
【0046】
シャトル自動倉庫2は、牛乳や豆腐、酒などの、専用コンテナのまま保管できる。青果などは生産者でパックをし、バーコードラベルを貼り、専用の商品収納BOX3として物流センターに運べば、商品に触れることなく、素早くシャトル自動倉庫2に格納保管できる。
【0047】
生産から販売までの無駄を省いたユニットロードの完成である。商品アイテムも多く、バッチ単位のケースの出し入れスピードもかなりの能力が要求されることから、クレーン方式の自動倉庫ではなく、サイズフリーのシャトル方式のシャトル自動倉庫が望ましい。
【0048】
このように、本実施例に係るオーダーピッキング・パッキングシステム1は、オーダーピッキング・パッキング作業での最大の問題である、歩く、探す、判断する等の作業をなくし、誰でも、簡単に、早く、ピッキングとパッキングができるという特有の効果を発揮する。
【0049】
しかも1度に最大36オーダーのバッチピッキングとオーダー別パッキングが作業者Mが歩くことなくできる画期的なシステムである。
【0050】
また、ピッキングとパッキングを含めての生産性は、低く見積もっても1時間当たり600個以上は可能であり、オーダー別ピッキングの5倍、自動倉庫とソーター仕分けの仕組みの倍以上の生産性を出すことができ、物流コストの低減に貢献する。
【0051】
この他、冷蔵品や冷凍品も上述した場合と同様な仕組みで、ピッキングとパッキングを生産性高く処理することが可能である。
【0052】
本発明は、いわゆるBtoCネットスーパーの物流だけではなく、BtoBである店舗間搬送の物流にも利用可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 ネットスーパー物流センターにおけるオーダーピッキング・パッキングシステム
2 シャトル自動倉庫
2a 格納棚
2b 棚
3 商品収納BOX
11 入荷コンベア
12 昇降装置
13 移載装置
21 シャトル
31 ピッキング・パッキングステーション
32 出荷コンベア
33 完了商品収納コンテナ供給コンベア
34 完了商品収納コンテナ出荷コンベア
35 自動倉庫戻りコンベア
41 商品収納コンテナ
41A 完了商品収納コンテナ
42 ピッキング・パッキング材
50 プログラムメモリ
51 制御部
52 ディスプレイ
53 レーザー光源
54 コンベア駆動部
55 ブザー
56 プリンター
M 作業者
R レジ袋
図1
図2
図3
図4
図5