特開 2022-77579 選挙ポスターの表示システム

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2022077579

(43)【公開日】2022-05-24

(54)【発明の名称】選挙ポスターの表示システム

(51)【国際特許分類】

   G06Q 50/26 20120101AFI20220517BHJP

   G09G 5/00 20060101ALI20220517BHJP

   G09G 5/377 20060101ALI20220517BHJP

   G09G 5/36 20060101ALI20220517BHJP

【ＦＩ】

G06Q50/26

G09G5/00 510A

G09G5/00 530M

G09G5/36 520L

G09G5/36 520E

【審査請求】未請求

【請求項の数】5

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2020188427

(22)【出願日】2020-11-12

(71)【出願人】

【識別番号】503292311

【氏名又は名称】株式会社ウィードプランニング

(74)【代理人】

【識別番号】100092727

【弁理士】

【氏名又は名称】岸本 忠昭

(74)【代理人】

【識別番号】100146891

【弁理士】

【氏名又は名称】松下 ひろ美

(72)【発明者】

【氏名】山田 孝

【テーマコード（参考）】

5C182

5L049

【Ｆターム（参考）】

5C182AA02

5C182AA03

5C182AB02

5C182AB11

5C182AC03

5C182BA01

5C182BA03

5C182BA04

5C182BA12

5C182BA68

5C182BA72

5C182BB01

5C182BC26

5C182CB12

5C182CB41

5C182CB47

5C182CB52

5C182CC21

5C182DA52

5L049CC37

(57)【要約】      （修正有）

【課題】選挙ポスターのデジタル化を図り、掲示板の設置、撤去の時間的及び費用的な無駄を抑えることができる選挙ポスターの表示システムを提供する。
【解決手段】選挙ポスターの表示システムにおいて、選挙を管理する団体８は、立候補者情報を登録する立候補者情報データベース１４と、掲示情報を登録する掲示情報データベース１６と、立候補者情報及び掲示情報を処理管理する情報処理管理装置１２と、立候補者情報及び掲示情報を表示する表示装置４を備える。情報処理管理装置１２は、選挙期間中には立候補者情報データベース１４に登録された立候補者情報を、公民館や集会場などの場所１０ａ～ｃの表示装置４ａ～ｃに優先的に表示し、選挙期間経過後には表示を禁止する。表示システムでは、選挙期間中には、立候補者情報（選挙画面情報）又はデータ合成画面情報（選挙画面情報及び掲示画面情報を合成した情報）を表示することが好ましい。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

立候補者情報を登録する立候補者情報データベースと、掲示情報を登録する掲示情報データベースと、前記立候補者情報及び前記掲示情報を処理管理するための情報処理管理装置と、前記立候補者情報及び前記掲示情報を表示するための表示装置とを備え、
前記情報処理管理装置は、選挙期間中においては前記立候補者情報データベースに登録された前記立候補者情報を前記表示装置に優先的に表示し、前記選挙期間経過後においては前記表示装置による前記立候補者情報の表示を禁止することを特徴とする選挙ポスターの表示システム。

【請求項2】

前記情報処理管理装置は、前記立候補者情報を処理するための立候補者情報処理手段と、前記掲示情報を処理するための掲示情報処理手段と、前記立候補者情報及び前記掲示情報を合成した合成画面情報を生成するためのデータ合成手段とを備え、前記選挙期間中においては、前記情報処理管理装置は、前記立候補者情報処理手段により処理された前記立候補者情報及び／又は前記データ合成手段により合成された前記合成画面情報を前記表示装置に表示することを特徴とする請求項１に記載の選挙ポスターの表示システム。

【請求項3】

前記情報処理管理装置は、複数の表示パターンのうちの一つを選択する表示パターン選択手段と、空きスペースを演算する空きスペース演算手段とを備え、前記表示パターン選択手段は、表示すべき前記立候補者情報の数に基づき且つ前記空きスペースが少なくとも一つ存在する特定表示パターンを選択し、前記特定表示パターンのポスター表示領域に前記立候補者情報が表示され、前記特定表示パターンの前記空きスペース領域に選挙情報が表示されることを特徴とする請求項１又は２に記載の選挙ポスターの表示システム。

【請求項4】

前記特定表示パターンの前記ポスター表示領域においては、前記立候補者情報を表示する複数の表示枠は、全て同じ形状で且つ同じ大きさに設定されることを特徴とする請求項３に記載の選挙ポスターの表示システム。

【請求項5】

前記表示装置には専用の個別情報処理装置が設けられており、前記個別情報処理装置は、前記掲示情報を対応する前記表示装置向けに処理するための掲示情報処理手段と、前記選挙期間中においては前記情報処理管理装置からの前記立候補者情報を強制的に表示するための強制表示手段とを含んでいることを特徴とする請求項１に記載の選挙ポスターの表示システム。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、選挙のときに掲示する立候補者の選挙ポスターを表示するための選挙ポスターの表示システムに関する。

【背景技術】

【0002】

従来から、選挙の際には、立候補者を知らせるために掲示板が設置されている（非特許文献１参照）。この掲示板は、枠材及びこの枠材に取り付けられた掲示ボードから構成され、この掲示ボードに立候補者全員の選挙ポスターが掲示されている。

【先行技術文献】

【非特許文献】

【0003】

【非特許文献1】インターネット上の情報「徒然なるママの３６５日／選挙ポスターの掲示板～費用は？番号は？撤去はどうするの」（https://tsurezure365.com/3912.html）

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

しかしながら、このような掲示板を用いた掲示では、次の通りの問題がある。即ち、この掲示板は、選挙毎に所望の大きさのもの（立候補者全員のポスターを掲示できる大きさのもの）を設置し、この掲示ボードに立候補者が各自の選挙ポスターを掲示している。また、選挙終了後は、直ちに掲示板及び選挙ポスターが撤去され、この掲示板の設置は、選挙期間中に一時的に行われるのみである。それ故に、掲示板の枠材及び掲示ボードを再利用するにしても無駄が多く、またこの掲示板の設置、撤去に多くの時間及び費用がかかるという問題がある。

【0005】

本発明の目的は、選挙ポスターのデジタル化を図り、掲示板の設置、撤去の時間的及び費用的な無駄を抑えることができる選挙ポスターの表示システムを提供することである。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明の請求項１に記載の選挙ポスターの表示システムは、立候補者情報を登録する立候補者情報データベースと、掲示情報を登録する掲示情報データベースと、前記立候補者情報及び前記掲示情報を処理管理するための情報処理管理装置と、前記立候補者情報及び前記掲示情報を表示するための表示装置とを備え、
前記情報処理管理装置は、選挙期間中においては前記立候補者情報データベースに登録された前記立候補者情報を前記表示装置に優先的に表示し、前記選挙期間経過後においては前記表示装置による前記立候補者情報の表示を禁止することを特徴とする。

【0007】

このような選挙ポスターの表示システムでは、選挙期間中においては、立候補者情報処理手段により処理された立候補者情報及び／又はデータ合成手段により合成された合成画面情報（立候補者情報及び掲示情報を合成した情報）を表示装置に表示するようにするのが望ましく、このように構成することにより、選挙期間中においては常に、表示装置に立候補者情報が表示され、立候補者の周知を図ることができる。また、立候補者情報を表示するために予め設定された表示パターンを利用し、表示すべき立候補者情報の数に基づき且つ空きスペースが少なくとも一つ存在する特定表示パターンを選択するようにするのが望ましく、このような特定表示パターンを選択することにより、特定表示パターンのポスター表示領域に立候補者全員の立候補者情報を表示し、特定表示パターンの空きスペース領域に選挙情報（例えば、投票日などの情報）を表示することができる。

【0008】

更に、特定表示パターンのポスター表示領域においては、立候補者情報を表示する複数の表示枠を、全て同じ形状で且つ同じ大きさに設定するのが好ましく、このように設定することにより、立候補者情報の表示に対する公正性を担保することができる。

【0009】

更にまた、表示装置に専用の個別情報処理装置を設け、この個別情報処理装置に掲示情報処理手段及び強制表示手段を含ませるのが好ましく、このように構成することにより、表示装置側において掲示情報処理手段により掲示情報を自由に追加、修正及び削除をすることが可能となる一方、選挙期間中においては強制表示手段により情報処理管理装置からの立候補者情報を強制的に表示するようになり、この立候補者情報の追加、修正及び削除が禁止される。

【発明の効果】

【0010】

本発明の請求項１に記載の選挙ポスターの表示システムによれば、立候補者情報を登録する立候補者情報データベースと、掲示情報を登録する掲示情報データベースとを備え、情報処理管理装置は、選挙期間中においては立候補者情報データベースに登録された立候補者情報を表示装置に優先的に表示し、選挙期間経過後においては表示装置による立候補者情報の表示を禁止するので、選挙期間中においてはこの表示装置を選挙ポスターの表示装置として機能させ、選挙後においてはこの表示装置を掲示情報（例えば、地域の催しもの情報、地域の案内情報、地域の連絡情報など）の表示装置として機能させることができ、地域の有用な表示装置として用いることができる。

【図面の簡単な説明】

【0011】

【図1】本発明に従う選挙ポスターの表示システムの一実施形態を概略的に示すシステム図。

【図2】図１の表示システムにおけるシステム管理装置を簡略的に示すブロック図。

【図3】図２のシステム管理装置における立候補者情報処理手段を簡略的に示すブロック図。

【図4】図１の表示システムの表示装置に表示された立候補者情報の一例を示す図。

【図5】図１の表示システムの表示装置に表示された立候補者情報の他の例を示す図。

【図6】図１の表示システムの表示装置に表示された合成画面情報の一例を示す図。

【図7】図１の表示システムの表示装置に表示された掲示情報の一例を示す図。

【図8】図１の表示システムの表示装置に関連する構成の変形形態を簡略的に示すブロック図。

【発明を実施するための形態】

【0012】

以下、添付図面を参照して、本発明に従う選挙ポスターの表示システムの一実施形態について説明する。図１において、図示の選挙ポスターの表示システムは、全体を管理するためのシステム管理装置２、情報を表示するための複数の表示装置４（４ａ，４ｂ，４ｃ）を備え、システム管理装置２及び複数の表示装置４（４ａ，４ｂ，４ｃ）がネットワーク回線6（例えば、インターネット回線）を介して接続されている。このシステム管理装置２は、例えば選挙を管理する団体８（例えば、都道府県庁、市役所、町役場などの地方公共団体）に設置され、また表示装置４は、例えば住民が集まる場所１０（１０ａ，１０ｂ，１０ｃ）（例えば、公民館、集会場など）に設置され、これら表示装置４（４ａ，４ｂ，４ｃ）として大型の液晶表示装置、有機ＥＬ表示装置（例えば、画面サイズが５５インチ、６０インチ程度のもの）などを用いることができる。尚、この実施形態では、表示装置４を３つ設置した例を示しているが、実際のシステムでは多数（例えば、１００台以上）の表示装置４を設置するようになる。

【0013】

図２をも参照して、図示のシステム管理装置２は情報処理管理装置１２を備えており、この情報処理管理装置１２には立候補者情報データベース１４、掲示情報データベース１６及び住基情報データベース１８が接続されている。立候補者情報データベース１４には、
選挙に立候補した立候補者に関する情報であって、従来の選挙ポスターに相当する情報（例えば、氏名、政党、選挙公約、顔写真などの情報）が登録され、立候補者情報データベース１４に登録された立候補者情報が、後述するように表示装置４（４ａ，４ｂ，４ｃ）に表示される。この立候補者に関する情報として、従来の選挙ポスターのようなＰＤＦデータを用いるようにしてもよい。

【0014】

また、掲示情報データベース１６には、地域の掲示板などに掲示される掲示情報（例えば、地域の催し情報、地域の案内情報、地域の連絡情報などの情報）が登録され、この掲示情報データベース１６に登録された掲示情報が、後述するようにして表示装置４（４ａ，４ｂ，４ｃ）に表示される。尚、この掲示情報として、掲示内容が記載された掲示紙などのＰＤＦデータを用いるようにしてもよい。

【0015】

更に、住基情報データベース１８には、地域の住民に関する情報（例えば、氏名、住所、年齢、家族、転入日、転出日などの情報）が登録される。この住基情報データベース１８に登録された住基情報は、例えば選挙人宛てに選挙通知書を送付するときに利用される。尚、表示装置４に選挙ポスターを表示することを主目的とする場合、この住基情報データベース１８については別の管理システムで管理し、この表示システムから外すようにしてもよい。

【0016】

次に、図示の情報処理管理装置１２について説明する。この情報処理管理装置は、例えばコンピュータなどから構成され、情報読込み手段２０、情報読出し手段２２、掲示情報処理手段２４，立候補者情報処理手段２６、データ合成手段２８、表示設定切換手段３０、表示情報切換手段３２、掲示禁止手段３４、メモリ手段３６及び掲示手段３８を含んでいる。情報読込み手段２０は、各種情報を登録するためのものであり、立候補者情報については立候補者情報データベース１４に読み込み、掲示情報については掲示情報データベース１６に読み込み、住基情報については住基情報データベース１８に読み込む。また、情報読出し手段２２は、登録された各種情報を読み出すためのものであり、立候補者情報については立候補者情報データベース１４から読み出し、掲示情報については掲示情報データベース１６から読み出し、住基情報については住基情報データベース１８から読み出す。

【0017】

掲示情報処理手段２４は、掲示情報データベース１６に登録された複数の掲示情報を所要の通りに処理して表示装置４に表示すべき掲示画面情報を作成する。例えば、表示装置４の表示画面４２に４つの掲示情報４４（４４ａ，４４ｂ，４４ｃ，４４ｄ）を配置して掲示したいときには、この掲示情報処理手段２４は、図７に示すように、これら掲示情報４４が表示画面４２に間隔をおいて配置されるように処理し、処理された掲示画面情報４３Ｄがメモリ手段３６に登録され、この掲示画面情報が表示装置４に表示される。

【0018】

また、立候補者情報処理手段２６は、立候補者情報データベース１４に登録された複数の立候補者情報を所要の通りに処理して表示装置４に表示すべき表示立候補者情報を作成する。例えば、表示装置４の表示画面４２に４つの立候補者情報４６（４６ａ，４６ｂ，４６ｃ，４６ｄ）を掲示したいときには、この立候補者情報処理手段２６は、図４に示すように処理し、処理された画面表示情報はメモリ手段３６に登録される。

【0019】

この実施形態では、メモリ手段３６に複数の表示パターンが登録されており、立候補者情報処理手段２６は、登録された複数の表示パターンのうち、立候補者情報の数（即ち、選挙に立候補した立候補者の人数）に基づき且つ空きスペースが少なくとも一つ存在するように特定表示パターンを選択する。

【0020】

図３を参照して更に説明すると、この立候補者情報処理手段２６は、立候補者数演算手段５２、表示パターン選択手段５４、空きスペース演算手段５６、特定選挙情報選定手段５８及び選挙データ合成手段６０を含んでいる。立候補者数演算手段５２は、選挙に立候補した立候補者数（換言すると、立候補者情報の数）を演算し、表示パターン選択手段５４は、立候補者数より少なくとも一つ多い表示枠を有する特定表示パターンを選択する。例えば、表示パターンとして表示枠が４つ、６つ、８つ・・・のものがメモリ手段３６に登録され、立候補者の届け出が４名である場合、表示パターン選択手段５４は、図４に示すように、６つの表示枠を有する第１特定パターンを選択する。

【0021】

また、空きスペース演算手段５６は、表示パターン選択手段５４により選択した表示パターンの空きスペースを演算し、例えば届け出が４名で第１特定パターンを選択した場合、この空きスペース演算手段５６は、空きスペース「２」と演算する。また、特定選挙情報選定手段５８は、空きスペース演算手段５６により演算した空きスペース数に応じて選挙情報を選定し、空きスペースが２つ存在する場合、メモリ手段３６に登録された複数の選挙情報から特定の選挙情報（１）及び（２）を選定する。選挙情報とは、例えば選挙に関する情報であって、例えば○○市長選挙、投票日、不在者投票の期間、場所、選挙のＰＲ情報などである。これらの選挙情報については、例えば優先順位を付けてメモリ手段３６に登録し、この優先順位の順に選定するようにすることができる。更に、選挙データ合成手段６０は、立候補者情報と選挙情報を合成した選挙画面情報を作成し、作成された選挙画面情報がメモリ手段３６に登録される。

【0022】

例えば、立候補者数が４名で第１特定パターンが選択された場合について説明すると、この第１特定パターンにおいては、立候補者情報を表示するポスター表示領域６２に４つの表示枠６４が存在し、またポスター表示領域６２を除く空きスペース領域６６に二つの表示枠６８が存在しており、この実施形態では、ポスター表示領域６２の表示枠６４及び空きスペース領域６６の表示枠６８が同じ矩形状の形状で且つ同じ大きさに設定され、このように設定することにより、立候補者情報の掲示の大きさなどについての公平性が保たれている。尚、ポスター表示領域６２の表示枠６４と空きスペース領域６６の表示枠６８との大きさなどを変えるなどしてもよいが、ポスター表示領域６２の表示枠６４については、同じ形状で且つ同じ大きさに設定するのが望ましい。

【0023】

この例では、立候補者情報処理手段２６は、ポスター表示領域６２の各表示枠６４に対応する立候補者情報４６（４６ａ，４６ｂ，４６ｃ，４６ｄ）を配置するように処理し、また空きスペース領域６６の表示枠６８の二つに選挙情報を配置するように処理する。そして、選挙データ合成手段６０は、ポスター表示領域６４の表示枠６４に配置された立候補者情報と空きスペース領域６６の表示枠６８に配置された選挙情報（１）及び（２）とを合成して図４に示す選挙画面情報４３Ａを生成し、このように生成された選挙画面情報４３Ａが表示装置４に表示される。尚、この表示枠６８の一つについては空欄（何も表示されない）となるように処理するようにすることもできる。

【0024】

また、立候補者の届け出が例えば１９名である場合、表示パターン選択手段５４は、図５に示すように、２０個の表示枠を有する第２特定パターンを選択する。この第２特定パターンにおいては、立候補者情報を表示するポスター表示領域７２に１９個の表示枠７４が存在し、またポスター表示領域７２を除く空きスペース領域７６には一つの表示枠７８が存在しており、ポスター表示領域７２の表示枠７４及び空きスペース領域７６の表示枠７８についても、上述したと同様に、同じ矩形状の形状で且つ同じ大きさに設定されている。

【0025】

この例では、立候補者情報処理手段２６は、ポスター表示領域７２の各表示枠７４に対応する立候補者情報４６（４６ａ～４６ｓ）を配置するように処理し、また空きスペース領域６６の表示枠６８に選挙情報を配置するように処理し、そして、選挙データ合成手段６０は、ポスター表示領域７２の表示枠７４に配置された立候補者情報と空きスペース領域７６の表示枠７８に配置された選挙情報とを合成して図５に示す選挙画面情報４３Ｂを生成し、このように生成され選挙画面情報４３Ｂが表示装置４に表示される。

【0026】

図２に戻って更に説明すると、データ合成手段２８は、立候補者情報処理手段２６により生成された選挙画面情報４３Ｐと掲示情報処理手段２４により作成された掲示画面情報４３Ｑとを合成した合成画面情報４３Ｃを作成し、この作成した合成画面情報４３Ｃがメモリ手段３６に登録される。この実施形態では、図６に示すように、選挙画面情報４３Ｐと掲示画面情報４３Ｑとが同じ表示大きさに設定され、表示画面４２の左半分に選挙画面情報４３Ｐが表示され、その右半分に掲示画面情報４３Ｑが表示されるが、これとは反対に、表示画面４２の右半分に選挙画面情報４３Ｐを表示し、その左半分に掲示画面情報４３Ｑを表示するようにしてもよい。

【0027】

また、この実施形態では、選挙画面情報４３Ｐと掲示画面情報４３Ｑとが同じ表示大きさとなるように設定されているが、例えば選挙画面情報４３Ｐが掲示画面情報４３Ｑよりも大きく表示されるように設定してもよく、或いはこれとは反対に、掲示画面情報４３Ｑが選挙画面情報４３Ｐよりも大きく表示されるように設定するようにしてもよい。

【0028】

この立候補者情報４６（４６ａ，４６ｂ）にＱＲコード（登録商標）情報ＱＲ（ＱＲ１，ＱＲ２）を含めるようにしてもよい。この場合、例えばスマートフォン（図示せず）のカメラでＱＲコード（登録商標）情報ＱＲ１(又はＱＲ２)を読み込むことにより、このＱＲコード（登録商標）情報ＱＲ１(又はＱＲ２)に対応する立候補者の４６ａ(又は４６ｂ)の詳細情報を入手してスマートフォンの画面に表示することができ、立候補者の選挙公約、所属政党、活動内容などを容易に知ることができる。

【0029】

また、表示設定切換手段３０は、選挙期間中において表示装置４に表示される画面情報を設定するためのもので、この形態では、図４及び図５に示すように表示画面４２の全体に選挙画面情報４３Ａ（４３Ｂ）を表示する選挙情報モードと図６に示すように表示画面４２の全体に合成画面情報４３Ｑ（例えば、選挙画面情報４３Ｐと掲示画面情報４３Ｑとを合成した画面情報）を表示する合成情報モードに切り換えることができる。表示情報切換手段３２は、選挙情報モードが設定されたときにはメモリ手段３６から選挙画面情報４３Ａ（４３Ｂ）を読み出して表示装置４に表示し、また合成情報モードが設定されたときにはメモリ手段３６から合成画面情報４３Ｑを読み出し、選挙画面情報４３Ａ（４３Ｂ）に代えてこの合成画面情報４３Ｑを表示装置４に表示する。

【0030】

更に、掲示禁止手段３４は、選挙期間中に機能し、例えば図７に示す掲示画面情報４３Ｄの表示装置４の表示画面４２の前面への表示を禁止し、この掲載禁止手段３４により、選挙期間中において表示装置に選挙画面情報４３Ａ（４３Ｂ）が表示されないことを防止することができる。

【0031】

また、メモリ手段３８には、上述した各種情報、例えば選挙画面情報４３Ａ（４３Ｂ）、掲示画面情報４３Ｄ及び合成画面情報４３Ｑなどが登録される。計時手段は時刻を計時し、選挙期間の開始時においては、選挙画面情報４３Ａ（４３Ｂ）及び合成画面情報４３Ｑの表示装置４への表示を許容し、これにより、表示装置４は選挙ポスターの掲示装置として機能させることができ、また選挙期間の終了後においては、選挙画面情報４３Ａ（４３Ｂ）及び合成画面情報４３Ｑの表示装置４への表示を禁止し、このときには掲示画面情報４３Ｄの表示装置４への表示が許容され、これにより、表示装置４は地域の各種情報を掲示する掲示板として機能させることができ、選挙後においても地域の掲示板として有効に用いることができる。

【0032】

このシステム管理装置２は、更に、情報処理管理装置１２に各種情報を入力操作するための入力操作手段８２及び画像情報を入力するための画像情報入力手段８４を含んでいる。入力操作手段８２は、例えばキーボード８５及びマウス８６などから構成され、キーボード８５及びマウス８６を操作して立候補者情報、掲示情報及び住基情報などの入力が行われるとともに、立候補者情報の読出し操作、選挙画面情報の形成操作、掲示情報の読出し操作、掲示画面情報の形成操作、合成画面情報の形成操作、表示装置４への表示設定操作などが行われる。また、画像情報入力手段８４はスキャナ装置などから構成され、画像情報の入力が行われる。

【0033】

この情報処理管理装置１２には、更に、表示装置８７、プリンタ８８及び送信手段８９が接続される。表示装置８７は、例えば液晶表示装置などから構成され、情報処理管理装置１２で取り扱う各種情報を表示し、プリンタ８８は、例えばレーザプリンタなどから構成され、例えば表示装置８７に表示される各種情報をプリントアウトし、また送信手段８９は、表示すべき各種画面情報（選挙画面情報、掲示画面情報、合成画面情報）を表示装置４に送信する。

【0034】

この選挙ポスターの表示システムでは、選挙が行われていないときには、立候補者情報がなく、立候補者情報データベース１４は機能せず、掲示情報データベース１６が機能して掲示画面情報の生成及び生成された掲示画面情報の表示装置４への掲示が行われ、この表示システムは地域の情報の掲示板として機能する。一方、選挙期間中になると、立候補者情報データベース１４に立候補者情報が登録され、立候補者情報データベース１４及び掲示情報データベース１６が機能し、立候補者情報が表示装置４に優先的に表示されるように働く。即ち、立候補者情報データベース１４からの立候補者情報により選挙画面情報が作成されるとともに、この立候補者情報による選挙画面情報と掲示情報データベース１６からの掲示情報による掲示画面情報とにより合成画面情報が生成され、選挙期間中おいては選挙画面情報又は合成画面情報が表示装置４に表示され（掲示画面情報が表示画面４２に全面的に表示されることがない）、これにより、主として選挙ポスターの掲示板として機能し、従来の立て看板式の掲示板に代えて用いることができ、その結果、従来の掲示板の設置、撤去などの作業をなくすことができる。

【0035】

図８は、表示装置に関連する構成の変形形態を示している。図８において、この変形形態においては、表示装置４に関連して専用の個別情報処理装置１０２が設けられている。この個別情報処理装置１０２は、掲示情報などを処理するためのパソコン１０４を備え、このパソコン１０４は、情報読込み手段１０６、情報読出し手段１０８、掲示情報処理手段１１０、データ合成手段１１２、表示切り替え手段１１４、強制表示手段１１６、メモリ手段１１８及び掲示手段１２０を含んでいる。更に、このパソコン１０４に関連して、入力操作手段１２２（例えば、キーボード及びマウスなどから構成される）、画像情報入力手段１２４（例えば、スキャナ装置から構成される）、送信手段１２６及び受信手段１２８が設けられている。

【0036】

情報読込み手段１０６は入力操作手段１２２及び／又は画像情報入力手段１２４により入力された入力情報をメモリ手段１１８に読み込み、情報読出し手段１０８は、メモリ手段１１８に読み込まれた情報を読み取る。また、掲示情報処理手段１１０は、選挙を管理する団体側の情報処置管理装置（図１及び図２参照）から送信された掲示情報（即ち、掲示画面情報）を所要の通りに修正処理し、修正処理された掲示情報がメモリ手段１１８に登録される。

【0037】

例えば、情報処理管理装置から送信された掲示情報（掲示画面情報）に、例えばこの表示装置４が設置された特定地域の特有情報を追加掲示する場合、入力操作手段１２２及び／又は画像情報入力手段１２４を操作して特定地域の特有情報を読み込み、掲示情報処理手段１１０により掲示情報に特定地域の特有情報を追加修正し、このようにして特有情報の追加が行われる。また、情報処理管理装置から送信された掲示情報（掲示画面情報）から例えば特定掲示情報を削除する場合、入力操作手段１２２により特定掲示情報の削除操作をし、掲示情報処理手段１１０により掲示画面情報から特定掲示情報を削除し、このようにして特定掲示情報の削除が行われる。

【0038】

この形態では、データ合成手段１１２は、情報処理管理装置から送信された立候補者情報（即ち、選挙画面情報）に掲示情報処理手段１１０により修正された掲示情報（即ち、掲示画面情報）を合成した合成画面情報を生成し、この合成画面情報はメモリ手段１１８に登録される。また、表示切換手段１１４は、情報処理装置から送信された選挙画面情報と合成画面情報との表示切換を行い、個別情報処理装置１０２側で選挙情報画面と合成画面情報との切換えを行うことができる。尚、個別情報処理装置１０２側で掲示画面情報を修正したときには、合成画面情報は、情報処理管理装置から送信された選挙画面情報と掲示情報処理手段１１０により修正された掲示画面情報とを合成したものとなる。

【0039】

更に、強制掲示手段１１６は、選挙期間中において情報処理管理装置から送信された立候補者情報（即ち、選挙画面情報）を強制的に掲示するように機能し、従って、この強制掲示手段１１６により、立候補者情報（即ち、選挙画面情報）については、表示装置４側の個別情報処理装置１０２により追加、修正及び削除などをすることができないように構成されており、この個別情報処理装置１０２により追加、修正及び削除できるのは掲示情報（即ち、掲示画面情報）のみであり、このように構成することにより、選挙画面情報が個別の表示装置４側において立候補者情報の書換えなどを防止することができる。

【0040】

以上、本発明に従う選挙ポスターの表示システムの一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。

【符号の説明】

【0041】

２ システム管理装置
４，４ａ，４ｂ，４ｃ 表示装置
１２ 情報処理管理装置
１４ 立候補者情報データベース
１６ 掲示情報データベース
２４ 掲示情報処理手段
２６ 立候補者情報処理手段
２８ データ合成手段
３０ 表示設定切換手段
４２ 表示画面
４３Ａ，４３Ｂ，４３Ｐ 選挙表示画面
４３Ｃ 合成表示画面
４３Ｄ，４３Ｑ 掲示表示画面
５２ 立候補者数演算手段
５４ 表示パターン選択手段
５６ 空きスペース演算手段
５８ 選挙情報選定手段
６０ 選挙データ合成手段
１０２ 個別情報処理装置
１０４ パソコン
１１０ 掲示情報処理手段
１１６ 強制掲示手段

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】