(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077619
(43)【公開日】2022-05-24
(54)【発明の名称】燃料電池システム
(51)【国際特許分類】
G10K 11/178 20060101AFI20220517BHJP
H01M 8/04 20160101ALI20220517BHJP
【FI】
G10K11/178 130
H01M8/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020188499
(22)【出願日】2020-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Daimler AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100176946
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 智恵
(74)【代理人】
【識別番号】100092978
【弁理士】
【氏名又は名称】真田 有
(74)【代理人】
【識別番号】100111143
【弁理士】
【氏名又は名称】安達 枝里
(72)【発明者】
【氏名】パルバール セイエド シャヒン
【テーマコード(参考)】
5D061
5H127
【Fターム(参考)】
5D061FF02
5H127AB04
5H127AB29
5H127AC04
5H127BA02
5H127BA22
5H127BA60
5H127BB02
5H127BB07
5H127BB12
5H127BB37
(57)【要約】
【課題】燃料電池システムにおいて騒音を低減する。
【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池へ空気を供給するコンプレッサ3と、コンプレッサ3の周囲を隔壁4で囲うエンクロージャ5と、エンクロージャ5に設けられたマイク6と、エンクロージャ5の隔壁4に設けられたアクチュエータ7と、制御装置とを備える。マイク6は、コンプレッサ3から発生する対象音を集める。アクチュエータ7は、隔壁4を振動させて制御音を発生させる。制御装置は、マイク6で集めた対象音を打ち消す逆位相の制御音が発生するようにアクチュエータ7を駆動する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素と酸素との化学反応により発電する燃料電池と、
前記燃料電池へ空気を供給するコンプレッサと、
前記コンプレッサの周囲を隔壁で囲うエンクロージャと、
前記エンクロージャに設けられ、前記コンプレッサから発生する対象音を集めるマイクと、
前記エンクロージャの前記隔壁に設けられ、前記隔壁を振動させて制御音を発生させるアクチュエータと、
前記マイクで集められた前記対象音を打ち消す逆位相の前記制御音が発生するように前記アクチュエータを駆動する制御装置と、
を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、水素と酸素との化学反応により発電する燃料電池を備えた燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料電池システムとして、発電に用いる酸素(空気)をコンプレッサで高圧化(圧縮)するものが知られている。コンプレッサは、作動時に音を出すことから、騒音の原因となりうる。これに対し、車両に適用された燃料電池システムにおいて、コンプレッサから発せられる周期的騒音を、ラジエータファンの気流による不規則騒音でマスクし、乗員が感じる騒音を低減するようにした技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような燃料電池システムがトラックやバスといった大型車両に適用される場合には、乗用車に適用される場合と比べて、燃料電池の大容量化に伴い、コンプレッサが大容量化してコンプレッサから発生する騒音も大きくなる虞がある。大きな騒音は、例えば、燃料電池システムが適用された車両の乗員に不快感を与えたり、車両の外部の周囲環境に影響を及ぼしたりする可能性がある。
【0005】
本件は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、燃料電池システムにおいて騒音を低減することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本件は上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現できる。
本適用例に係る燃料電池システムは、水素と酸素との化学反応により発電する燃料電池と、前記燃料電池へ空気を供給するコンプレッサと、前記コンプレッサの周囲を隔壁で囲うエンクロージャと、前記エンクロージャに設けられ、前記コンプレッサから発生する対象音を集めるマイクと、前記エンクロージャの前記隔壁に設けられ、前記隔壁を振動させて制御音を発生させるアクチュエータと、前記マイクで集めた前記対象音を打ち消す逆位相の前記制御音が発生するように前記アクチュエータを駆動する制御装置と、を備える。
【0007】
本適用例に係る燃料電池システムによれば、燃料電池へ空気を供給するコンプレッサの周囲がエンクロージャの隔壁で囲われるため、コンプレッサから発生した対象音がエンクロージャの外部へ漏れ出ることをパッシブノイズキャンセリング機能によって抑制できる。これに加えて、マイクで集められた対象音を打ち消す逆位相の制御音が発生するようにアクチュエータが駆動させられるため、コンプレッサから発生した対象音を隔壁においてアクティブノイズキャンセリング機能により低減できる。したがって、燃料電池システムにおいて騒音を低減できる。これにより、周囲環境に及ぼす影響を低減できる。
【発明の効果】
【0008】
本件によれば、燃料電池システムにおいて騒音を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】燃料電池システムが適用された車両の模式的な構成図である。
【
図4】マイクで取得される時間領域の波形の一例である。
【
図5】時間領域の波形から変換された周波数領域の波形の一例である。
【
図6】二つのマイクで取得された情報からそれぞれ得られた周波数領域の波形の例である。
【
図7】制御装置で実施される消音制御の手順を例示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照して、本件の実施形態について説明する。この実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
【0011】
[1.装置構成]
図1に示すように、本実施形態に係る燃料電池システム1は、水素と酸素との化学反応により発電する燃料電池2を備えている。ここでは、車両10に適用された燃料電池システム1を例示する。
車両10は、燃料電池2で発生した電力を用いて図示しない走行用モータを駆動することにより走行する電動車両である。本実施形態では、車両10がトラックやバスといった大型車両であるものとする。
【0012】
燃料電池システム1は、燃料電池2へ空気を供給するコンプレッサ3を備える。本実施形態では、回転子を回転させるモータ(図示略)を内蔵した回転式のコンプレッサ3を例示する。
コンプレッサ3には、車両10の外部から取り入れられた空気(外気)がフィルタ11で不純物を取り除かれた後に供給される。コンプレッサ3は、フィルタ11を通過した空気を、圧縮して高圧化した後に燃料電池2のカソード(空気極)へと供給する。
【0013】
一方、燃料電池2のアノード(燃料極)には、車両10に搭載された水素タンク12から調圧弁13を介して水素が供給される。燃料電池2は、コンプレッサ3から供給された空気中の酸素と水素タンク12から供給された水素とを化学反応させることにより発電する。燃料電池2で発生した電力は、例えば、車両10に搭載されたバッテリパック14に蓄えられ、必要に応じて走行用モータに供給される。
【0014】
図2に示すように、燃料電池システム1は、コンプレッサ3の周囲を隔壁4で囲うエンクロージャ5と、コンプレッサ3から発生する音(以下、対象音という)を集める複数のマイク6と、隔壁4を振動させる複数のアクチュエータ(バイブレータ)7とを備える。エンクロージャ5は、コンプレッサ3の周囲を隙間なく囲うことで、外部への対象音の漏出を物理的に遮断する機能(パッシブノイズキャンセリング機能)をもつ。これに対し、アクチュエータ7は、マイク6で集められた対象音と逆位相の制御音を発生させることで、デジタル処理により対象音を打ち消す機能(アクティブノイズキャンセリング機能)をもつ。このように、燃料電池システム1は、パッシブノイズキャンセリング機能とアクティブノイズキャンセリング機能との組み合わせにより、コンプレッサ3に起因する騒音を低減する。
【0015】
本実施形態のエンクロージャ5は、コンプレッサ3の全体を覆う大きさに形成されている。ここでは、外観が直方体形状である箱型のエンクロージャ5を例示する。具体的にいえば、エンクロージャ5は、矩形の平板状をなす六つの隔壁4を有する。隔壁4は、例えば金属で形成される。
【0016】
六つの隔壁4のうち、エンクロージャ5の底面部をなす一つには、ゴム製の複数のスペーサ9を介してコンプレッサ3が載置される。また、本実施形態では、六つの隔壁4のうち、上記の底面部をなす一つとは異なる三つに貫通孔41が形成されている。三つの貫通孔41には、コンプレッサ3に空気を供給する供給パイプ31と、コンプレッサ3から空気を排出する排出パイプ32と、コンプレッサ3に給電する配線33とがそれぞれ挿通される。三つの貫通孔41は、供給パイプ31、排出パイプ32及び配線33がそれぞれ挿通されたうえで、例えばバキュームフォームにより密閉される。
エンクロージャ5は、車両10のシャシフレームに固定される。なお、エンクロージャ5の具体的な構成は、上記の例示に限定されない。エンクロージャ5は、例えば、隣接する隔壁4同士がなす角部に沿って延びるフレームを更に有していてもよい。
【0017】
マイク6は、エンクロージャ5の内部において複数の隔壁4が互いに接続される箇所に設けられる。本実施形態では、エンクロージャ5の八つの角部のそれぞれに配置された八つのマイク6を例示する。すなわち、各マイク6は、三つの隔壁4が互いに接続される箇所(角部)に設けられている。ただし、マイク6の個数及び配置はここで例示するものに限定されず、エンクロージャ5の形状や大きさなどに応じて適宜変更可能である。
【0018】
アクチュエータ7は、各隔壁4に設けられる。本実施形態では、各隔壁4の外面における略中央部に設けられたアクチュエータ7を例示する。六つのアクチュエータ7は、個々に(互いに独立して)隔壁4を振動させ、マイク6で集められた対象音を打ち消す制御音を発生させる。
【0019】
図3に示すように、燃料電池システム1は、マイク6で取得された情報に基づいてアクチュエータ7を制御する制御装置8を備える。制御装置8は、例えばマイクロプロセッサやROM、RAM等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスとして構成された電子制御装置であり、車両10のネットワーク網の通信ラインに接続されている。本実施形態の制御装置8は、その入力側に八つのマイク6が接続されており、その出力側に六つのアクチュエータ7が接続されている。制御装置8は、コンプレッサ3に起因した騒音をアクティブノイズキャンセリング機能により低減する消音制御を実施する。
【0020】
[2.制御構成]
消音制御は、コンプレッサ3が作動中(オン)である場合に実施される。消音制御では、対象音の情報が各マイク6から制御装置8に伝達される。
図4に例示するように、各マイク6で取得される情報は、縦軸を振幅Aとするとともに横軸を時間Tとした時間領域の波形Wtである。
【0021】
本実施形態の制御装置8は、マイク6で対象音が検出された場合に、時間領域の波形Wtを
図5に例示するような周波数領域の波形Wfに変換する。これにより制御装置8は、低減すべき対象音の周波数を特定する。なお、このような時間領域から周波数領域への変換は、例えばフーリエ変換を用いて行われる。
【0022】
周波数領域の波形Wfは、具体的には、縦軸を振幅Aとするとともに横軸を周波数Fとして対象音を表している。制御装置8は、このような周波数領域の波形Wfを、各マイク6で集められた対象音について個々に取得する。本実施形態では、八つのマイク6がエンクロージャ5に設けられているため、制御装置8は、八つのマイク6から伝達された情報にそれぞれ基づいて、八つの周波数領域の波形Wfを取得する。
【0023】
制御装置8は、各々の周波数領域の波形Wfから振幅Aが突出して大きいスパイクSを抽出する。スパイクSは、消音制御において低減すべき対象音の周波数Fを表している。なお、騒音となる可能性の低い所定振幅Ao(例えば10[dB])未満の対象音は、スパイクSの抽出対象から除外(フィルタ処理)することができる。
【0024】
制御装置8は、各々の周波数領域の波形WfにおけるスパイクSの共通性に基づいて、低減すべき対象音の方向(低減すべき対象音がいずれの隔壁4に届いているのか)を判断する。そして、制御装置8は、低減すべき対象音の方向に位置するアクチュエータ7を駆動することで、アクティブノイズキャンセリング機能により対象音を低減する。具体的にいえば、制御装置8は、対象音を打ち消す逆位相の制御音が発生するように、アクチュエータ7を駆動する。
【0025】
ここで、
図6に示すように、二つのマイク6A,6Bをそれぞれ用いて得られた二つの周波数領域の波形W1,W2を例に挙げて説明する。
図6には、説明の簡素化のために二つの波形W1,W2を例示するが、制御装置8は全て(本実施形態では八つ)の周波数領域の波形Wfについて同様の処理を実施する。
【0026】
図6に例示する波形W1,W2には、互いに等しい周波数Fで突出した共通のスパイクS′と、一方の波形W1のみに固有のスパイクS″とが含まれている。
制御装置8は、二つの波形W1,W2に共通のスパイクS′を抽出した場合には、共通のスパイクS′に対応する周波数の騒音が、二つのマイク6A,6Bのいずれにも近い隔壁4′に届いていると判断する。したがって、この場合に制御装置8は、二つのマイク6A,6Bの双方に近い隔壁4′に設けられたアクチュエータ7′を駆動し、共通のスパイクS′に対応する対象音を打ち消す制御音を発生させる。
【0027】
一方、制御装置8は、一方の波形W1に固有のスパイクS″を抽出した場合には、固有のスパイクS″に対応する周波数の騒音が、一方のマイク6Aに近くて他方のマイク6Bからは遠い隔壁4″に届いていると判断する。したがって、この場合に制御装置8は、一方のマイク6Aに近くて他方のマイク6Bからは遠い隔壁4″に設けられたアクチュエータ7″を駆動し、固有のスパイクS″に対応する対象音を打ち消す制御音を発生させる。
このように、制御装置8は、全てのアクチュエータ7を個別に制御することで、アクティブノイズキャンセリング機能により各隔壁4において対象音を低減する。
【0028】
[3.フローチャート]
図7は、消音制御の手順を例示したフローチャートである。このフローは、制御装置8において所定の演算周期で繰り返し実施される。
まず、コンプレッサ3が作動中であるか否かを判定し(ステップS1)、コンプレッサ3が作動中であれば(ステップS1のYESルート)、対象音がマイク6で検出されたか否かを判定する(ステップS2)。コンプレッサ3が停止中(オフ)である場合(ステップS1のNOルート)、及び、対象音がマイク6で検出されない場合(ステップS2のNOルート)には、コンプレッサ3に起因した騒音の心配がないため、アクチュエータ7をオフ(待機状態)に制御して(ステップS7)、フローをリターンする。
【0029】
一方、ステップS2において対象音がマイク6で検出された場合は(ステップS2のYESルート)、各マイク6で取得された時間領域の波形Wtを周波数領域の波形Wfにそれぞれ変換する(ステップS3)。その後、各々の周波数領域の波形WfからスパイクSを抽出する(ステップS4)。さらに、抽出したスパイクSの共通性に基づき、低減すべき対象音の方向を判断する(ステップS5)。
【0030】
そして、ステップS5で判断した方向に位置するアクチュエータ7を駆動し、対象音を打ち消す制御音を発生させる(ステップS6)。ステップS6では、具体的には、対象音と逆位相の制御音が発生するようにアクチュエータ7を駆動する。その後、フローをリターンする。このように、消音制御では、コンプレッサ3の作動中に上記のステップS2からステップS6の処理が繰り返されることで、対象音が低減されていく。
【0031】
[4.作用及び効果]
燃料電池システム1によれば、燃料電池2へ空気を供給するコンプレッサ3の周囲がエンクロージャ5の隔壁4で囲われるため、コンプレッサ3から発生した対象音がエンクロージャ5の外部へ漏れ出ることをパッシブノイズキャンセリング機能によって抑制できる。これに加えて、マイク6で集められた対象音を落ち消す逆位相の制御音が発生するようにアクチュエータ7が駆動させられるため、コンプレッサ3から発生した対象音を隔壁4においてアクティブノイズキャンセリング機能により低減できる。
このように、燃料電池システム1によれば、パッシブノイズキャンセリング機能とアクティブノイズキャンセリング機能との組み合わせにより、コンプレッサ3に起因する騒音を低減できる。したがって、燃料電池システム1の周囲環境に及ぼす影響を低減できる。
【0032】
また、燃料電池システム1が車両10に適用される場合には、車両10の乗員に騒音による不快感を与えにくくすることができる。特に、車両10がトラックである場合は、車両10が乗用車である場合と比べて、大容量のコンプレッサ3が用いられることでコンプレッサ3から発生する対象音が大きくなり、乗員に不快感を与えやすくなる虞がある。これに対し、燃料電池システム1によれば、上記のとおりコンプレッサ3に起因する騒音を低減できるため、トラックにおいても周囲環境に及ぼす影響を低減できるとともに乗員に不快感を与えにくくすることできる。
【0033】
複数の隔壁4が接続される角部にマイク6が配置されれば、複数のマイク6で取得された対象音の共通性に基づいて、低減すべき対象音の方向を精度よく判断できる。このため、アクチュエータ7で発生させる制御音により対象音を精度よく打ち消すことができる。このように、マイク6の配置を工夫すれば、マイク6の個数を抑えつつ、アクティブノイズキャンセリング機能の精度を高められる。
【0034】
[5.変形例]
上記のエンクロージャ5の構成は一例である。エンクロージャ5は、コンプレッサ3の全体を覆う構成に代えて、コンプレッサ3の一部を覆う構成であってもよい。例えば、エンクロージャ5は、コンプレッサ3のうち特に大きな音を生じる部位(具体的に言えば、空気が旋回する部位)のみを覆ってもよく、大きな音を生じない部位(具体的に言えば、モータを内蔵する部位)は覆わなくてもよい。このような構成によれば、エンクロージャ5の小型化が可能となるため、マイク6の個数を削減可能となる。
【0035】
上記のコンプレッサ3の構造も一例である。コンプレッサ3としては、上記のような回転式のものに限らず、往復式や遠心式や軸流式といった種々の構造のものを適用できる。
なお、燃料電池システム1の適用対象は、車両10に限定されない。燃料電池システム1は、車両10以外のものに適用される場合であっても、上記のとおり騒音を低減できる。
【符号の説明】
【0036】
1 燃料電池システム
2 燃料電池
3 コンプレッサ
4,4′,4″ 隔壁
5 エンクロージャ
6,6A,6B マイク
7,7′,7″ アクチュエータ
8 制御装置
9 スペーサ
10 車両
11 フィルタ
12 水素タンク
13 調圧弁
14 バッテリパック
31 供給パイプ
32 排出ハイプ
33 配線
41 貫通孔
A 振幅
Ao 所定振幅
F 周波数
S,S′,S″ スパイク
T 時間
W1,W2 波形
Wf 周波数領域の波形
Wt 時間領域の波形