(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077871
(43)【公開日】2022-05-24
(54)【発明の名称】情報処理端末及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220517BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020188925
(22)【出願日】2020-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】513270796
【氏名又は名称】スマートニュース株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】特許業務法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 興一
(72)【発明者】
【氏名】井上 宏祐
(72)【発明者】
【氏名】水波 桂
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】地図上に示される店舗にて利用可能なクーポン情報を表示する際の操作性を向上させる。
【解決手段】情報処理端末300は、表示部と、地図上における店舗の位置を示す情報を含む地図情報を表示部に表示する第1表示制御手段と、表示部に表示される前記地図上に存在する前記店舗にて利用可能なクーポン情報を取得する取得手段と、取得したクーポン情報を表示部に表示する第2表示制御手段とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
地図上における店舗の位置を示す情報を含む地図情報を前記表示部に表示する第1表示制御手段と、
前記表示部に表示される前記地図上に存在する前記店舗にて利用可能なクーポン情報を取得する取得手段と、
該取得したクーポン情報を前記表示部に表示する第2表示制御手段と
を有する情報処理端末。
【請求項2】
前記情報処理端末の位置を取得する手段をさらに有し、
前記第2表示制御手段は、前記表示部に表示されている地図上に存在する店舗のうち、当該情報処理端末の位置を基準として定められる対象範囲に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報を表示する
請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項3】
前記地図情報の表示範囲についての指定をユーザから受け付ける受付手段をさらに備え、
前記第2表示制御手段は、前記表示部に表示されている地図上に存在する店舗のうち、当該表示範囲に対して予め定められる対象範囲に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報を表示する
請求項1または2に記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記第1表示制御手段は、前記対象範囲に存在する店舗の数が所定範囲内となるように、該表示される地図の縮尺を決定する
請求項2または3に記載の情報処理端末。
【請求項5】
前記第1表示制御手段は、前記対象範囲に存在する店舗によって提供されるクーポン情報の数が所定範囲内となるように、該表示される地図の縮尺を決定する
請求項2または3に記載の情報処理端末。
【請求項6】
複数の前記クーポン情報は、前記地図情報を表示するための第1画面領域とは別途設定された第2画面領域に、予め定められた配置に従って、スクロール可能に表示される
請求項1~5のいずれか一つに記載の情報処理端末。
【請求項7】
前記第2表示制御手段は、前記クーポン情報が利用可能なタイミングを示す情報をさらに表示する
請求項1~6のいずれか一つに記載の情報処理端末。
【請求項8】
前記第2表示制御手段は、前記クーポン情報の発行残数を示す情報をさらに表示する
請求項1~6のいずれか一つに記載の情報処理端末。
【請求項9】
各クーポン情報が表示される位置は、クーポン情報の利用についての制限の内容、当該クーポン情報を提供する店舗の現在位置からの距離、店舗またはクーポン情報に関してユーザが指定した条件、の少なくともいずれか一つに基づいて決定される
請求項6~8のいずれか一つに記載の情報処理端末。
【請求項10】
コンピュータに、
地図上における店舗の位置を示す情報を含む地図情報を表示部に表示するステップと、
前記表示部に表示される前記地図上に存在する前記店舗にて利用可能なクーポン情報を取得するステップと、
該取得したクーポン情報を前記表示部に表示するステップと
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗で利用可能なクーポン情報を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗で利用可能なクーポン情報をユーザに提供する技術が知られている。例えば特許文献1には、商品に関する有益な情報をユーザに提供する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、例えばユーザが地図上に表示されたストアアイコン及び商品アイコンを選択すると、選択されたアイコンに対応する店舗の商品に関するクーポン等の商品情報が表示される。しかし、このような技術を用いてクーポン情報を表示する場合には、複数の店舗のそれぞれについて利用可能なクーポン情報を見たいときに、ユーザは各店舗のアイコンを選択する操作を繰り返さなければならず、操作に手間がかかる。
本発明は、地図上に示される店舗にて利用可能なクーポン情報を表示する際の操作性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、表示部と、地図上における店舗の位置を示す情報を含む地図情報を前記表示部に表示する第1表示制御手段と、前記表示部に表示される前記地図上に存在する前記店舗にて利用可能なクーポン情報を取得する取得手段と、該取得したクーポン情報を前記表示部に表示する第2表示制御手段とを有する情報処理端末を提供する。
【0006】
前記情報処理端末は、前記情報処理端末の位置を取得する手段をさらに有し、前記第2表示制御手段は、前記表示部に表示されている地図上に存在する店舗のうち、当該情報処理端末の位置を基準として定められる対象範囲に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報を表示してもよい。
【0007】
前記情報処理端末は、前記地図情報の表示範囲についての指定をユーザから受け付ける受付手段をさらに備え、前記第2表示制御手段は、前記表示部に表示されている地図上に存在する店舗のうち、当該表示範囲に対して予め定められる対象範囲に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報を表示してもよい。
【0008】
前記第1表示制御手段は、前記対象範囲に存在する店舗の数が所定範囲内となるように、該表示される地図の縮尺を決定してもよい。
【0009】
前記第1表示制御手段は、前記対象範囲に存在する店舗によって提供されるクーポン情報の数が所定範囲内となるように、該表示される地図の縮尺を決定してもよい。
【0010】
複数の前記クーポン情報は、前記地図情報を表示するための第1画面領域とは別途設定された第2画面領域に、予め定められた配置に従って、スクロール可能に表示されてもよい。
【0011】
前記第2表示制御手段は、前記クーポン情報が利用可能なタイミングを示す情報をさらに表示してもよい。
【0012】
前記第2表示制御手段は、前記クーポン情報の発行残数を示す情報をさらに表示してもよい。
【0013】
各クーポン情報が表示される位置は、クーポン情報の利用についての制限の内容、当該クーポン情報を提供する店舗の現在位置からの距離、店舗またはクーポン情報に関してユーザが指定した条件、の少なくともいずれか一つに基づいて決定されてもよい。
【0014】
本発明の別の態様は、コンピュータに、地図上における店舗の位置を示す情報を含む地図情報を表示部に表示するステップと、前記表示部に表示される前記地図上に存在する前記店舗にて利用可能なクーポン情報を取得するステップと、該取得したクーポン情報を前記表示部に表示するステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、地図上に示される店舗にて利用可能なクーポン情報を表示する際の操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態に係るクーポンシステムの概要の一例を示す図である。
【
図2】配信サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】クーポンデータベースの一例を示す図である。
【
図4】情報処理端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図5】情報処理端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図9】クーポンシステムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【
図10】クーポン画面の操作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、実施形態に係るクーポンシステム10の概要の一例を示す図である。クーポンシステム10は、ユーザの店舗への来店を促進するためにクーポンサービスを提供する。クーポンサービスでは、基準位置周辺に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報がユーザに提供される。この基準位置は、ユーザの現在位置であってもよいし、ユーザにより指定された位置であってもよい。基準位置周辺に複数の店舗が存在する場合には、これらの店舗にてそれぞれ利用可能な複数のクーポン情報が提供される。クーポンシステム10は、地図サーバ100と、配信サーバ200と、情報処理端末300とを備える。配信サーバ200、地図サーバ100、及び情報処理端末300は、通信ネットワーク50を介して接続されている。通信ネットワーク50には、例えばインターネット及び移動体通信ネットワークが含まれる。
【0018】
地図サーバ100は、地図を示す地図情報を格納しており、基準位置周辺の地図情報を情報処理端末300に提供する。配信サーバ200は、各店舗のクーポン情報を格納しており、情報処理端末300に表示される地図上に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報を情報処理端末300に提供する。なお、ここでいう「地図上に存在する」とは、地図上に示されることを意味する。情報処理端末300は、地図サーバ100から取得した地図情報により示される地図と、配信サーバ200から取得したクーポン情報とを表示する。ユーザは、情報処理端末300に表示されたクーポン情報を店舗で利用することにより、店舗から特典を受けることができる。クーポン情報の利用方法としては、例えば情報処理端末300にクーポン情報を表示して提示する方法や、クーポン情報をプリントアウトして店舗に持参して提示する方法がある。
【0019】
店舗は、例えば飲食店である。ただし、店舗は飲食店に限定されない。例えば、店舗は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の商品を販売する店舗であってもよいし、美容室やホテルなどのサービスを提供する店舗であってもよい。クーポン情報は、割引、ポイントの付与、プレゼント、特別な待遇等の特典が受けられることを示す電子クーポンである。クーポン情報には、商品の購入又はサービスの提供に要する料金から決められた金額が差し引かれる割引券が含まれる。
【0020】
図2は、配信サーバ200のハードウェア構成の一例を示す図である。配信サーバ200は、汎用のコンピュータ装置である。配信サーバ200は、プロセッサ201と、メモリ202と、通信インターフェース203とを備える。これらの部位は、バス204を介して接続されている。
【0021】
プロセッサ201は、プログラムを実行することにより、配信サーバ200の各部を制御し、配信サーバ200の機能を実現する処理を行う。プロセッサ201には、例えばCPU(Central Processing Unit)が含まれる。なお、プロセッサ201の数は単一であってもよいし、複数であってもよい。複数のプロセッサ201が用いられる場合、これらのプロセッサ201は、同時に処理を実行してもよいし、逐次処理を実行してもよい。メモリ202は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体である。メモリ202には、例えばRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)が含まれる。また、メモリ202には、ストレージが含まれてもよい。ストレージには、例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、及びフラッシュメモリのうち少なくとも一つが含まれる。メモリ202には、プロセッサ201により実行されるプログラムやプロセッサ201により用いられるデータが記憶されている。このデータには、クーポンデータベース211が含まれる。通信インターフェース203は、通信ネットワーク50に接続され、通信ネットワーク50を介して情報処理端末300とデータ通信を行う。
【0022】
図3は、クーポンデータベース211の一例を示す図である。クーポンデータベース211には、店舗識別情報と、位置情報と、クーポン情報と、有効期限と、残日数と、発行可能枚数と、残数とが含まれる。店舗識別情報は、店舗を一意に識別する情報である。店舗識別情報には、例えば店舗名が用いられる。ただし、店舗識別情報は店舗名に限定されず、店舗に付与されたID(identification)であってもよい。位置情報は、店舗の位置を示す情報である。位置情報は、例えば緯度経度を用いて表現される。クーポン情報は、割引、ポイントの付与、特別な待遇等の特典が受けられることを示す情報である。有効期限は、クーポン情報を利用可能な期限を示す。残日数は、有効期限までの残り日数を示す。残日数は、例えば現在日時から有効期限までの日数を計数することにより求められる。発行可能枚数は、クーポン情報の発行可能な枚数を示す。なお、ここでいう「発行」とは、クーポン情報が情報処理端末300に表示されることをいう。発行可能枚数は、例えば店舗がクーポンサービスを提供する事業者に支払う広告料金に応じて予め定められる。残数は、クーポン情報の発行可能な残り枚数を示す。残数は、例えば発行可能枚数から既に発行されたクーポン情報の枚数を減ずることにより求められる。
【0023】
各店舗が発行するクーポン情報の数は、単一であってもよいし複数であってもよい。また、クーポン情報の数に上限が定められていてもよい。例えば一店舗当たりのクーポン情報の数の上限が四個に定められている場合には、単一の店舗についてクーポンデータベース211に登録可能なクーポン情報の数は四個以下に制限される。すなわち、単一の店舗について五個以上のクーポン情報をクーポンデータベース211に登録することができない。クーポン情報の数の上限は、固定であってもよいし、変動してもよい。例えば店舗がクーポンサービスを提供する事業者に追加料金を支払うことにより、クーポン情報の数の上限が四個から六個に増えてもよい。
【0024】
図3に示される例では、最初の行には、店舗識別情報「バーガーショップX」と、位置情報「P1」と、クーポン情報「バーガー 90円引き」と、有効期限「20XX/09/30」と、残日数「3」と、発行可能枚数「100」と、残数「15」とが含まれる。これは、「P1」で示される位置にある「バーガーショップX」という店舗は、バーガーが90円割引になるクーポン情報を発行しており、このクーポン情報の有効期限は20XX年9月30日、有効期限までの残り日数は3日であり、発行可能枚数は100枚、発行可能枚数までの残数は15枚であることを示す。
【0025】
クーポンデータベース211に含まれる情報は、例えば各店舗の店員により登録及び更新される。例えば店舗に設置された店舗端末(図示せず)が通信ネットワーク50を介して配信サーバ200と接続されている場合、店員は店舗端末を操作することにより
図3に示される情報をクーポンデータベース211に登録する。なお、店舗の位置情報については、例えば店員の操作により地図上にて指定された位置に基づいて、配信サーバ200が地図サーバ100から取得してもよい。また、店舗が提供するクーポン情報について後述するクーポン詳細画面が表示されると、プロセッサ201によりクーポンデータベース211に含まれる残数が更新される。例えば「バーガー 90円引き」というクーポン情報についてクーポン詳細画面が1回表示されると、このクーポン情報の残数が「15」から「14」に変更される。
【0026】
図4は、情報処理端末300のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理端末300は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末等のコンピュータ装置である。情報処理端末300は、例えばユーザにより持ち運ばれて使用される。情報処理端末300は、プロセッサ301と、メモリ302と、通信インターフェース303と、入力部304と、表示部305と、測位部306とを備える。これらの部位は、バス307を介して接続されている。
【0027】
プロセッサ301は、プログラムを実行することにより、情報処理端末300の各部を制御し、情報処理端末300の機能を実現する処理を行う。プロセッサ301には、例えばCPUが含まれる。なお、プロセッサ201と同様に、プロセッサ301の数は単一であってもよいし、複数であってもよい。複数のプロセッサ301が用いられる場合、これらのプロセッサ301は、同時に処理を実行してもよいし、逐次処理を実行してもよい。メモリ302は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体である。メモリ302には、例えばRAM及びROMが含まれる。また、メモリ302には、ストレージが含まれてもよい。ストレージには、例えばHDD、SSD、及びフラッシュメモリのうち少なくとも一つが含まれる。メモリ302には、プロセッサ301により実行されるプログラムやプロセッサ301により用いられるデータが記憶されている。このプログラムには、クーポン情報を表示する機能を実現するためのアプリケーションプログラム(以下、「クーポンアプリ」という。)が含まれる。通信インターフェース303は、通信ネットワーク50に接続され、通信ネットワーク50を介して配信サーバ200及び地図サーバ100とデータ通信を行う。入力部304は、情報処理端末300に情報を入力する操作を受け付ける。入力部304には、例えばボタン、タッチセンサ、マウス、及びキーボードのうち少なくとも一つが含まれる。表示部305は、地図及びクーポン情報を表示する。表示部305には、例えば液晶ディスプレイ及び有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイのうち少なくとも一つが含まれる。表示部305は、タッチセンサと一体となってタッチパネルとして構成されてもよい。測位部306は、所定の時間間隔で情報処理端末300の位置を測定し、測定した位置を示す位置情報を生成する。この位置情報は、例えば緯度経度により表現される。測位部306には、例えばGPS(Global Positioning System)受信機が含まれる。ただし、測位部306が位置を測定する方法は、GPSを利用した方法に限定されない。例えば測位部306は、無線基地局を利用して位置を測定してもよい。測位部306は、本発明に係る「情報処理端末300の位置を取得する手段」の一例である。
【0028】
図5は、情報処理端末300の機能構成の一例を示す図である。情報処理端末300は、地図サーバ100から地図情報を取得するとともに、配信サーバ200からクーポン情報を取得し、地図情報により示される地図とクーポン情報とを表示する機能を有する。情報処理端末300は、受付手段311と、第1取得手段312と、第1表示制御手段313と、第2取得手段314と、第2表示制御手段315として機能する。情報処理端末300の機能は、プロセッサ301がメモリ302に記憶されたプログラムを実行することにより、プロセッサ301が演算を行い又は情報処理端末300の各部を制御して実現される。
【0029】
受付手段311は、地図の表示範囲についての指定をユーザから受け付ける。ユーザは、例えば旅行先で店舗に行く予定がある場合等、現在位置とは異なる位置周辺に存在する店舗のクーポン情報を見たい場合がある。この場合、ユーザは、入力部304を用いて所望の位置を指定する操作を行う。所望の位置を指定する操作が行われた場合、所望の位置を基準として定められる範囲が地図の表示範囲となる。受付手段311はユーザから地図の表示範囲についての指定を受け付けると、ユーザにより指定された位置を示す位置情報を第1取得手段312に供給する。この位置情報は、例えば緯度経度により表現される。
【0030】
第1取得手段312は、地図サーバ100から基準位置周辺の地図情報を取得する。受付手段311が表示範囲についての指定をユーザから受け付けた場合には、ユーザにより指定された位置が基準位置として用いられる。一方、受付手段311が表示範囲についての指定をユーザから受け付けていない場合には、測位部306により測定された情報処理端末300の現在位置が基準位置として用いられる。
【0031】
具体的には、第1取得手段312は、基準位置周辺の地図情報の取得要求を通信インターフェース303から地図サーバ100に送信する。この取得要求には、基準位置を示す位置情報が含まれる。地図サーバ100は、この取得要求に応じて基準位置周辺の地図情報を情報処理端末300に送信する。この地図情報には、地図情報により示される地図上に存在する店舗の位置情報と店舗名とが含まれる。第1取得手段312は、地図サーバ100から地図情報を通信インターフェース303にて受信する。第1取得手段312は、このようにして地図サーバ100から取得した地図情報を第1表示制御手段313に供給する。
【0032】
第1表示制御手段313は、第1取得手段312が取得した地図情報により示される地図を表示部305に表示する。
図6は、表示部305に表示されるクーポン画面400の一例を示す図である。クーポン画面400は、第1画面領域401と第2画面領域402とに分割されている。すなわち、クーポン画面400においては、第2画面領域402が第1画面領域401とは別途設定されている。
図6に示される例では、第1画面領域401はクーポン画面400の下方に設けられ、第2画面領域402はクーポン画面400の上方に設けられている。ただし、第1画面領域401と第2画面領域402の配置は、
図6に示される例に限定されない。例えば第1画面領域401と第2画面領域402とがクーポン画面400の左右に配置されてもよい。
【0033】
第1画面領域401には、標準の縮尺にて基準位置410周辺の地図が表示される。上述したように、地図情報には、地図上に存在する店舗の位置情報と店舗名とが含まれる。例えば、地図上に「バーガーショップX」という店舗、「ベーカリーY」という店舗、「レストランZ」という店舗が存在する場合、地図情報には、これらの店舗の位置情報「P1」、「P2」及び「P3」と、これらの店舗の店舗名「バーガーショップX」、「ベーカリーY」、及び「レストランZ」とが含まれる。地図上には、店舗の位置情報に基づいて、その店舗を示すアイコンと店舗名とが付加される。
図6に示される例では、「バーガーショップX」という店舗の位置情報「P1」に対応する地図上の位置に、この店舗を示すアイコン411と「バーガーショップX」という店舗名とが付加される。「ベーカリーY」という店舗の位置情報「P2」に対応する地図上の位置に、この店舗を示すアイコン412と「ベーカリーY」という店舗名とが付加される。「レストランZ」という店舗の位置情報「P3」に対応する地図上の位置に、この店舗を示すアイコン413と「レストランZ」という店舗名とが付加される。アイコン411~413は、それぞれ、地図上における「バーガーショップX」という店舗、「ベーカリーY」という店舗、及び「レストランZ」という店舗の位置を示す情報である。
【0034】
また、地図上には、基準位置410を基準として定められる対象範囲420が示される。対象範囲420は、例えば基準位置410を中心とし、半径が所定の長さの円形の範囲である。ただし、対象範囲420は、円形に限定されず、四角形等の他の形状を有していてもよい。第1表示制御手段313は、対象範囲420に含まれる地図上の領域の位置情報を第2取得手段314に供給する。
【0035】
ここで、地図の縮尺は、基準位置410が属する地域、対象範囲420に存在する店舗の数、又は対象範囲420に存在する店舗により提供されるクーポン情報の数によって変更されてもよい。
図7は、地図の縮尺変更の一例を示す図である。例えば基準位置410の属する地域が都市部である場合には、徒歩で移動するユーザが多い。移動手段が徒歩である場合、現在位置から離れた場所にある店舗にユーザが移動するのは難しい。一方、基準位置410の属する地域が地方である場合、車で移動するユーザが多い。移動手段が車である場合、現在位置から離れた場所にある店舗であってもユーザは容易に移動することができる。そのため、基準位置410の属する地域が都市部である場合には、例えば
図6に示されるように、標準の縮尺で地図が表示される。標準の縮尺には、例えば対象範囲420の半径が100mとなるような縮尺が用いられる。一方、基準位置410の属する地域が地方である場合には、
図7に示される縮尺変更後のクーポン画面400のように、標準の縮尺より拡大率の小さい縮尺で地図が表示される。拡大率の小さい縮尺には、例えば対象範囲420の半径が500mとなるような縮尺が用いられる。なお、都市部と地方とは、地図上で予め定義されている。
【0036】
また、基準位置410が店舗の数が比較的少ない地域、すなわち店舗密度が低い地域に含まれる場合には、
図7に示される縮尺変更前のクーポン画面400のように標準の縮尺で地図を表示すると、対象範囲420に店舗が存在しないことがある。対象範囲420に店舗が存在しない場合には、クーポン情報が表示されない。一方、基準位置410が店舗の数が比較的多い地域、すなわち店舗密度が高い地域に含まれる場合には、対象範囲420に多数の店舗が存在することがある。対象範囲420に多数の店舗が存在する場合には、多数の店舗のクーポン情報が表示されるため、表示が煩雑になる。このような不都合を回避するために、対象範囲420に存在する店舗の数が所定範囲内となるように、地図の縮尺が決定されてもよい。ここでは、所定範囲が2以上5以下であるものとする。この場合、
図7に示される縮尺変更前のクーポン画面400のように、標準の縮尺で地図が表示された場合において対象範囲420に店舗が存在しないときは、
図7に示される縮尺変更後のクーポン画面400のように、対象範囲420に存在する店舗の数が2以上5以下の所定範囲に入るように、標準の縮尺よりも拡大率の小さい縮尺が決定され、決定された縮尺で地図が表示される。縮尺を決定する方法としては、例えば対象範囲420に存在する店舗の数が2以上5以下の所定範囲に入るまで、拡大率を徐々に減らしていくという方法がある。地図の縮尺が変更されても、画面に対する対象範囲420の大きさは変わらない。そのため、地図の拡大率が小さくなると、対象範囲420に含まれる地図上の領域は相対的に広くなる。一方、標準の縮尺で地図が表示された場合において対象範囲420に店舗が10軒存在するときは、対象範囲420に存在する店舗の数が2以上5以下の所定範囲に入るように、標準の縮尺よりも拡大率の大きい縮尺が決定され、決定された縮尺で地図が表示される。縮尺を決定する方法としては、例えば対象範囲420に存在する店舗の数が2以上5以下の所定範囲に入るまで、拡大率を徐々に増やしていくという方法がある。上述したように、地図の縮尺が変更されても、画面に対する対象範囲420の大きさは変わらない。そのため、地図の拡大率が大きくなると、対象範囲420に含まれる地図上の領域は相対的に狭くなる。
【0037】
さらに、地図上に存在する店舗の中にはクーポン情報を提供していない店舗もある。そのため、対象範囲420に存在する店舗により提供されるクーポン情報の数が所定範囲内となるように、地図の縮尺が決定されてもよい。この場合、まず第1表示制御手段313は、地図上に存在する各店舗がクーポン情報を提供しているか否かを配信サーバ200に問い合わせる。配信サーバ200は、クーポンデータベース211を参照してこの問合せに対する応答を行う。例えば地図上に存在する店舗の店舗識別情報がクーポンデータベース211に含まれる場合には、その店舗はクーポン情報を提供していることを示すため、その店舗はクーポン情報を提供していることを示す応答が行われる。一方、地図上に存在する店舗の店舗識別情報がクーポンデータベース211に含まれない場合には、その店舗はクーポン情報を提供していないことを示すため、その店舗はクーポン情報を提供していないことを示す応答が行われる。配信サーバ200から応答が行われると、第1表示制御手段313は、地図上に存在する店舗をクーポン情報を提供している店舗とクーポン情報を提供していない店舗とに識別する。
図7に示される例と同様に、標準の縮尺で地図が表示された場合において対象範囲420にクーポン情報を提供している店舗が存在しないときは、対象範囲420に存在するクーポン情報を提供している店舗の数が2以上5以下の所定範囲に入るように、標準の縮尺よりも拡大率の小さい縮尺が決定され、決定された縮尺で地図が表示される。一方、標準の縮尺で地図が表示された場合において対象範囲420にクーポン情報を提供している店舗が10軒存在するときは、対象範囲420に存在するクーポン情報を提供している店舗の数が2以上5以下の所定範囲に入るように、標準の縮尺よりも拡大率の大きい縮尺が決定され、決定された縮尺で地図が表示される。
【0038】
図5に戻り、第2取得手段314は、表示部305に表示される地図上に存在する店舗のうち、対象範囲420に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報を配信サーバ200から取得する。
図6に示される例では、「バーガーショップX」という店舗と「ベーカリーY」という店舗とが対象範囲420に存在する。この場合、「バーガーショップX」という店舗のクーポン情報と「ベーカリーY」という店舗のクーポン情報とが取得される。また、クーポン情報とともに、クーポン属性情報が取得されてもよい。
図3に示される例では、クーポン属性情報には、有効期限、残日数、発行可能枚数、及び残数が含まれる。
【0039】
具体的には、第2取得手段314は、対象範囲420に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報及びクーポン属性情報の取得要求を通信インターフェース303から配信サーバ200に送信する。この取得要求には、対象範囲420に含まれる地図上の領域の位置情報が含まれる。この位置情報は、例えば緯度経度により表現される。配信サーバ200は、情報処理端末300からの取得要求に応じて対象範囲420に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報及びクーポン属性情報を情報処理端末300に送信する。
図3に示される例では、「バーガーショップX」という店舗の位置情報「P1」と、「ベーカリーY」という店舗の位置情報「P2」とが対象範囲420に含まれる。この場合、「バーガーショップX」という店舗及び「ベーカリーY」という店舗のクーポン情報、有効期限、残日数、発行可能枚数、及び残数がクーポンデータベース211から抽出され、情報処理端末300に送信される。第2取得手段314は、通信インターフェース303にて配信サーバ200からこれらの情報を受信する。第2取得手段314は、このようにして配信サーバ200から取得したクーポン情報及びクーポン属性情報を第2表示制御手段315に供給する。
【0040】
なお、この実施形態では、対象範囲420に存在する店舗のクーポン情報だけが取得されるが、この例に限定されない。例えば表示部305に表示される地図上に存在する、対象範囲420外の店舗も含む全ての店舗のクーポン情報が取得されてもよい。
【0041】
第2表示制御手段315は、第2取得手段314が取得したクーポン情報を表示部305に表示する。
図6に示されるように、クーポン情報は第2画面領域402に表示される。
図6に示される例では、地図とクーポン情報とは一画面に表示される。ただし、地図とクーポン情報とは必ずしも一画面に表示されなくてもよい。例えばクーポン情報はポップアップ画面に表示される等、地図とクーポン情報とは別々の画面に表示されてもよい。
【0042】
図6に示される例では、「バーガーショップX」という店舗と「ベーカリーY」という店舗との2つの店舗のクーポン情報が表示される。このように、複数の店舗のクーポン情報が表示される場合、これらのクーポン情報は、予め定められた配置に従って第2画面領域402にスクロール可能に表示される。
図6に示される例では、同一の店舗のクーポン情報は、一つのグループにまとめて表示される。従って、表示対象となるクーポン情報を提供する店舗が複数存在する場合には、複数のグループが形成される。これらのグループの配置は、クーポン情報を提供する店舗の基準位置410からの距離に基づいて決定されてもよい。例えばグループの配置は、店舗の位置が基準位置410から近い順に決定される。このようにグループの配置が決定されることにより、基準位置410に近い店舗のクーポン情報のグループは、基準位置410から遠い店舗のクーポン情報のグループよりも優先して表示される。
【0043】
図8は、クーポン情報の表示の一例を示す図である。
図8に示される例では、「バーガーショップX」という店舗が基準位置410に最も近く、「ベーカリーY」という店舗が基準位置410に二番目に近い。この場合、「バーガーショップX」という店舗のクーポン情報のグループが左端に配置され、「ベーカリーY」という店舗のクーポン情報のグループが左から二番目に配置される。ただし、
図8に示される例では、第2画面領域402は、一店舗のクーポン情報のグループのみが表示可能な大きさを有している。そのため、第2画面領域402には、
図8に示されるスクロール前のクーポン画面400のように、まず「バーガーショップX」という店舗のクーポン情報のグループだけが表示される。ユーザが入力部304を用いて第2画面領域402を右側にスクロールする操作を行うと、
図8に示されるスクロール後のクーポン画面400のように、第2画面領域402が右側にスクロールされ、「バーガーショップX」という店舗のクーポン情報に代えて「ベーカリーY」という店舗のクーポン情報のグループが第2画面領域402に表示される。
【0044】
なお、スクロール操作の方向は、左右方向に限定されない。例えばスクロール操作の方向は、上下方向であってもよい。この場合、クーポン情報のグループは、上下方向に並べて配置される。また、複数の店舗のクーポン情報を表示する方法は、スクロール可能に表示する方法に限定されない。例えば、複数の店舗のクーポン情報が第2画面領域402に収まるように全体を縮小して表示されてもよい。
【0045】
図6に示されるように、第2画面領域402には複数の枠421が設けられている。これらの枠421は、マトリックス状に並べて配置されている。店舗のクーポン情報は、例えば
図6に示されるように、これらの枠421内に一つずつ表示される。他の例において、一つの店舗には2つの枠421が割り当てられ、一方の枠421には予め指定された店舗の代表クーポン情報が表示され、他方の枠421にはその他の3個のクーポン情報の表示が省略されていることを示す「+3」という文字が表示されてもよい。この場合、ユーザが入力部304を用いて他方の枠421を選択する操作を行うと、店舗の全クーポン情報が表示される。
【0046】
なお、
図6に示される例では、一つの枠421に一つのクーポン情報が表示されているが、目立たせたいクーポン情報については、複数の枠421を統合し、統合された枠421にて一つのクーポン情報が表示されてもよい。また、目立たせたいクーポン情報については、枠421の色が金色等の目立つ色に変更されてもよい。目立たせたいクーポン情報は、クーポン情報を登録する際に店舗の店員により定められてもよいし、割引率の高いクーポン情報等、所定の条件に従って定められてもよい。
【0047】
図6に示されるクーポン画面400において、クーポン情報とともに、クーポン情報が利用可能なタイミングを示す情報及びクーポン情報の発行残数を示す情報がさらに表示されてもよい。例えばクーポン情報の残日数が所定日数以下である場合には、クーポン情報が利用可能な期間の終わりに近づいていることを示す情報がさらに表示されてもよい。
図3に示される例では、「バーガー 90円引き」というクーポン情報の残日数は3日である。ここでは、所定日数が5日であるものとする。この場合、残日数は所定日数以下となるため、
図6に示されるように、「バーガー 90円引き」というクーポン情報に対して、「まもなく終了」という文字が記載された付加画像422が付加されてもよい。同様に、クーポン情報の残数が所定枚数以下である場合には、クーポン情報の発行残数が少なくなっていることを示す情報がさらに表示されてもよい。
図3に示される例では、「サラダセット 100円引き」というクーポン情報の残数は3枚である。ここでは、所定枚数が5枚であるものとする。この場合、残数は所定枚数以下となるため、
図6に示されるように、「サラダセット 100円引き」というクーポン情報に対して、「残りわずか」という文字が記載された付加画像423が付加されてもよい。
【0048】
なお、クーポン情報が利用可能なタイミングを示す情報及びクーポン情報の発行残数を示す情報は、それぞれ、付加画像422及び423に限定されない。クーポン情報が利用可能なタイミングを示す情報は、例えば有効期限又は残日数そのものであってもよい。また、残日数に代えて有効期限までの残時間が用いられてもよい。この残時間は、時間の経過に伴ってカウントダウンされる。クーポン情報の発行残数を示す情報は、例えば残数そのものであってもよい。この残数は、他のユーザへのクーポン情報の発行に応じてカウントダウンされる。配信サーバ200は、他のユーザへのクーポン情報の発行に応じてクーポンデータベース211に含まれるクーポン情報の残数を更新する度、更新後の残数を情報処理端末300に送信する。第2表示制御手段315は、配信サーバ200から受信した更新後の残数に応じて、表示されている残数を更新する。さらに、有効期限、残日数、残時間、及び残数は、店舗を示すアイコンに対して設けられた表示領域内に表示されてもよい。
【0049】
第2画面領域402に表示されるクーポン情報は、ユーザが指定した条件に従って絞り込まれてもよい。ユーザが指定した条件には、例えば店舗が提供する料理のジャンルを用いた条件が含まれる。第1画面領域401には、料理のジャンルを示すボタン431~434が含まれる。例えばユーザが中華料理を提供する店舗のクーポン情報だけを見たい場合には、中華料理に対応するボタン431を押す操作を行う。この操作が行われると、対象範囲420に存在する店舗の中から中華料理を提供する店舗が抽出され、抽出された店舗のクーポン情報だけが第2画面領域402に表示される。すなわち、中華料理以外のジャンルの料理を提供する店舗のクーポン情報は非表示になる。店舗が提供する料理のジャンルは、地図情報に含まれていてもよいし、店舗の店員の操作等により予め設定されてもよい。対象範囲420に存在する店舗から中華料理を提供する店舗を抽出する処理は、配信サーバ200が行ってもよいし、情報処理端末300が行ってもよい。配信サーバ200が店舗を抽出する処理を行う場合、抽出された店舗を示す情報が配信サーバ200から情報処理端末300に送信される。
【0050】
他の例において、クーポン情報を絞り込む条件には、所定の割引率以上割引されるクーポン情報を提供している店舗等の店舗が提供するクーポン情報の割引率を用いた条件、地元の店舗等の店舗の属性を用いた条件、及び現在営業中の店舗等の店舗の営業時間を用いた条件のうち少なくとも一つが含まれてもよい。この場合にも、料理のジャンルを用いた条件が指定された場合と同様に、条件を満たす店舗が抽出され、抽出された店舗のクーポン情報だけが表示される。
【0051】
図9は、クーポンシステム10の動作の一例を示すシーケンスチャートである。この動作は、例えばユーザの入力部304を用いた操作により、クーポンアプリが起動されたことを契機に開始される。
【0052】
ステップS11において、情報処理端末300の第1取得手段312は、基準位置410周辺の地図情報の取得要求を地図サーバ100に送信する。基準位置410には、例えば測位部306により測定された現在位置が用いられる。ステップS12において、地図サーバ100は、基準位置410周辺の地図情報を情報処理端末300に送信する。第1取得手段312は、地図サーバ100から地図情報を受信する。ステップS13において、情報処理端末300の第2取得手段314は、ステップS12において受信された地図情報により示される地図上において対象範囲420に存在する店舗のクーポン情報及びクーポン属性情報の取得要求を配信サーバ200に送信する。ステップS14において、配信サーバ200は、対象範囲420に存在する店舗のクーポン情報及びクーポン属性情報を情報処理端末300に送信する。第2取得手段314は、配信サーバ200からクーポン情報を受信する。ステップS15において、情報処理端末300の第1表示制御手段313及び第2表示制御手段315は、ステップS12において受信された地図情報により示される地図と、ステップS14において受信されたクーポン情報とを含むクーポン画面400を表示部305に表示する。例えば、
図6、
図7、又は
図8に示されるクーポン画面400が表示される。ステップS14において複数の店舗のクーポン情報が取得された場合には、
図8に示されるように、ユーザが第2画面領域402上でスクロールする操作を行うことにより、これらのクーポン情報が順番に表示される。ユーザが入力部304を用いて所望のクーポン情報を選択する操作を行うと、クーポン画面400の上に重ねて、このクーポン情報を提示するためのクーポン詳細画面が表示される。クーポン詳細画面には、クーポンを利用する操作を受け付けるボタンが含まれる。ユーザが入力部304を用いてこのボタンを押す操作を行うと、クーポン利用画面が表示される。例えばユーザはこのクーポン利用画面を店員に提示することにより、クーポン情報を利用することができる。
【0053】
クーポン画面400が表示された後、ユーザは、地図を移動する操作を行うことにより、第2画面領域402に表示されるクーポン情報を変更してもよい。
図10は、クーポン画面400の操作の一例を示す図である。
図10に示される移動前のクーポン画面400では、対象範囲420に「バーガーショップX」という店舗と「ベーカリーY」という店舗とが存在するため、第2画面領域402にはこれらの店舗のクーポン情報が表示される。ここで、ユーザが「レストランZ」という店舗のクーポン情報を見たい場合には、この店舗を示すアイコン413が対象範囲420に入るように、入力部304を用いて地図を右側に移動させる操作を行う。
図10に示される移動後のクーポン画面400のように、この操作により地図が右側に移動するため、地図の新たな表示範囲が指定されることになる。この操作が行われると、受付手段311は、地図の新たな表示範囲の指定を受け付ける。地図の新たな表示範囲の指定を受け付けると、
図9に示されるステップS11に戻り、ステップS11以降の処理が繰り返される。
【0054】
図10に示される例では、移動後のクーポン画面400における対象範囲420の中心が新たな基準位置415となる。ステップS11では、新たな基準位置415周辺の地図情報の取得要求が送信される。これにより、地図サーバ100から新たな基準位置415周辺の地図情報が取得される。また、
図10に示されるように、ユーザの操作により地図が右側に移動する一方、対象範囲420は移動しないため、対象範囲420に含まれる地図上の領域が変更される。ステップS13では、移動後の地図において対象範囲420に存在する店舗のクーポン情報の取得要求が送信される。これにより、配信サーバ200から移動後の地図において対象範囲420に存在する店舗のクーポン情報が取得される。
図10に示される移動後のクーポン画面400では、「レストランZ」という店舗と「ベーカリーY」という店舗とが対象範囲420に存在する。そのため、これらの店舗のクーポン情報が取得される。なお、「ベーカリーY」という店舗のクーポン情報は既に取得されているため、「レストランZ」という店舗のクーポン情報だけが取得されてもよい。ステップS15では、新たに取得された地図情報により示される地図と新たに取得されたクーポン情報とを含むクーポン画面400が表示される。例えば
図10に示される移動後のクーポン画面400のように、第1画面領域401には移動後の地図が表示される。第2画面領域402には、移動後の地図上において対象範囲420に存在する「レストランZ」という店舗のクーポン情報及び「ベーカリーY」という店舗のクーポン情報が表示される。
【0055】
なお、地図の新たな表示範囲を指定する操作は、地図を移動させる操作に限定されない。例えば地名や緯度経度を入力する操作により、地図の新たな表示範囲が指定されてもよい。また、ユーザは、地図の縮尺を変更する操作を行ってもよい。この操作により地図の縮尺が変更される場合にも、地図の新たな表示範囲が指定されることになり、対象範囲420に含まれる地図上の領域も変更されるため、地図が移動された場合と同様の動作が行われる。
【0056】
ユーザが気に入ったクーポン情報を見つけた場合、そのクーポン情報が保存されてもよい。クーポン情報が保存された場合、ユーザが入力部304を用いて保存されたクーポン情報の表示を指示する操作を行うと、そのクーポン情報を提供する店舗が地図上の対象範囲420に存在するか否かに関係なく、そのクーポン情報が表示される。
【0057】
また、ユーザにより或る店舗のクーポン情報が保存された場合において、ユーザがその店舗の近くを通ったときは、ユーザにクーポン情報の利用をレコメンドするために、ユーザの操作を介さずにそのクーポン情報が表示されてもよい。
【0058】
上述した実施形態によれば、ユーザが地図上の店舗を示すアイコンを選択する操作を行わなくても、地図上に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報が表示されるため、地図上に示された店舗にて利用可能なクーポン情報を表示する際の操作性が向上する。また、情報処理端末300の位置を基準に定められた対象範囲420に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報が表示されるため、ユーザが情報処理端末300を持ち運んでいる場合には、ユーザは自分の位置周辺のクーポン情報を得ることができる。ユーザが現在位置とは異なる位置を指定する操作を行った場合には、ユーザの指定した位置を基準に定められた対象範囲420に存在する店舗にて利用可能なクーポン情報が表示されるため、ユーザは自分が興味のある場所のクーポン情報を得ることができる。さらに、対象範囲に存在する店舗の数又は対象範囲に存在する店舗によって提供されるクーポン情報の数に応じて地図の縮尺が調整されるため、ユーザが所望のクーポン情報を見つけやすい。さらに、地図とクーポン情報とが一画面に表示されるため、ユーザは、店舗の位置とクーポン情報の内容とを併せて確認することができる。さらに、クーポン情報が利用可能なタイミングを示す情報及びクーポン情報の発行残数を示す情報がクーポン情報とともに表示されるため、ユーザのクーポン情報の利用が促される。さらに、クーポン情報のグループが表示される位置は、クーポン情報を提供する店舗の現在位置からの距離に基づいて決定されるため、基準位置から近い店舗のクーポン情報が迅速に見つかる。
【0059】
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態は、以下の変形例のように変形して実施されてもよい。実施形態と変形例とは、組み合わせて用いられてもよいし、実行に伴って切り替えて用いられてもよい。同様に、以下の変形例は、組み合わせて用いられてもよいし、実行に伴って切り替えて用いられてもよい。
【0060】
上述した実施形態において、クーポン情報のグループの配置は、店舗に関してユーザが指定した条件に基づいて決定されてもよい。この場合、ユーザは入力部304を用いて店舗に関する条件を指定する操作を行う。店舗に関してユーザが指定した条件には、店舗の人気度を用いた条件が含まれる。例えば、人気度が高い順に店舗のクーポン情報のグループが配置される。これにより、人気度が高い店舗のクーポン情報が、人気度が低い店舗のクーポン情報のグループよりも優先して表示される。
図8に示される例では、人気度が最も高い店舗のクーポン情報のグループが左端に配置され、人気度が二番目に高い店舗のクーポン情報のグループが左から二番目に配置される。これにより、第2画面領域402には、まず人気度が最も高い店舗のクーポン情報のグループだけが表示される。ユーザが入力部304を用いて第2画面領域402を右側にスクロールする操作を行うと、第2画面領域402が右側にスクロールされ、人気度が二番目に高い店舗のクーポン情報のグループが第2画面領域402に表示される。店舗の人気度は、例えば配信サーバ200が予めクーポン情報の利用履歴を収集し、この利用履歴に基づいて決定してもよい。例えば店舗が提供するクーポン情報の利用数が多い程、その店舗の人気度が高くなってもよい。各店舗の人気度は、配信サーバ200から情報処理端末300に送信される。配信サーバ200から取得された店舗の人気度を用いて、クーポン情報のグループの配置が決定される。この変形例によれば、人気度が高い店舗のクーポン情報が優先して表示されるため、このようなクーポン情報が迅速に見つかる。
【0061】
他の例において、店舗に関してユーザが指定した条件には、ユーザの属性情報を用いた条件が含まれてもよい。この属性情報には、性別、年代、及び住所のうち少なくとも一つが含まれる。この場合、ユーザは、入力部304を用いて予め自分の属性情報を入力しておく。配信サーバ200は、予め各ユーザの属性情報とクーポン情報の利用履歴とを収集し、ユーザの属性毎にクーポン情報の利用傾向を分析しておく。クーポン情報の利用履歴は、例えば店舗の店員の操作により配信サーバ200に入力される。ユーザと同じ又は類似する属性を有する他のユーザがよく利用する店舗のクーポン情報のグループが他の店舗のクーポン情報のグループよりも優先して表示される。クーポン情報が優先して表示される店舗は、配信サーバ200から情報処理端末300に通知される。ここでは、ユーザが20代女性である場合を想定する。配信サーバ200の分析の結果、20代女性のユーザは「ベーカリーY」という店舗をよく利用する傾向がある場合には、例えばこの店舗のクーポン情報のグループが左端に配置される。これにより、
図6に示される第2画面領域402には、まず「ベーカリーY」という店舗のクーポン情報が表示される。この変形例によれば、ユーザの属性に応じた店舗のクーポン情報が優先して表示されるため、このようなクーポン情報が迅速に見つかる。
【0062】
上述した実施形態において、一の店舗が複数のクーポン情報を提供する場合、これらのクーポン情報の配置は、クーポン情報の利用についての制限の内容に基づいて決定されてもよい。クーポン情報の利用についての制限の内容には、例えば残日数が所定日数以下又は残数が所定枚数以下であるという内容が含まれる。例えば店舗が提供する複数のクーポン情報のうち、残日数が所定日数以下又は残数が所定枚数以下であるクーポン情報が他のクーポン情報よりも目立つ位置に表示される。
図6に示される例では、「バーガーショップX」という店舗のクーポン情報のうち、残日数が所定日数以下又は残数が所定枚数以下であるクーポン情報が第2画面領域402の上段の左端の枠421aに表示される。この変形例によれば、クーポン情報の利用についての制限があるクーポン情報が目立つ位置に表示されるため、このようなクーポン情報が迅速に見つかる。
【0063】
上述した実施形態において、同一の店舗が複数のクーポン情報を提供する場合、これらのクーポン情報の配置は、クーポン情報に関してユーザが指定した条件に基づいて決定されてもよい。この場合、ユーザは、入力部304を用いてクーポン情報に関する条件を指定する操作を行う。クーポン情報に関してユーザが指定した条件には、クーポン情報の人気度を用いた条件が含まれる。例えば人気度が高い順にクーポン情報が配置される。これにより、人気度の高いクーポン情報は、人気度の低いクーポン情報より優先して表示される。
図6に示される例では、「バーガーショップX」という店舗のクーポン情報のうち、人気度が最も高いクーポン情報が第2画面領域402の上段の左端の枠421aに表示され、人気度が二番目に高いクーポン情報が上段の左から二番目の枠421bに表示される。クーポン情報の人気度は、例えば配信サーバ200が予めクーポン情報の利用履歴を収集し、この利用履歴に基づいて決定してもよい。例えばクーポン情報の利用数が多い程、そのクーポン情報の人気度が高くなってもよい。各店舗の人気度は配信サーバ200から情報処理端末300に送信される。配信サーバ200から取得されたクーポン情報の人気度を用いて、クーポン情報の配置が決定される。この変形例によれば、人気度が高いクーポン情報が目立つ位置に表示されるため、このようなクーポン情報が迅速に見つかる。
【0064】
他の例において、クーポン情報に関してユーザが指定した条件には、ユーザの属性情報を用いた条件が含まれてもよい。この属性情報には、性別、年代、及び住所のうち少なくとも一つが含まれる。この場合、ユーザは、入力部304を用いて予め自分の属性情報を入力しておく。配信サーバ200は、予め各ユーザの属性情報とクーポン情報の利用履歴とを収集し、ユーザの属性毎にクーポン情報の利用傾向を分析しておく。クーポン情報の利用履歴は、例えば店舗の店員の操作により配信サーバ200に入力される。ユーザと同じ又は類似する属性を有する他のユーザがよく利用するクーポン情報が他のクーポン情報よりも優先して表示される。優先して表示されるクーポン情報は、配信サーバ200から情報処理端末300に通知される。ここでは、ユーザが20代女性である場合を想定する。配信サーバ200の分析の結果、20代女性のユーザは「バーガーショップX」という店舗の「サラダセット 100円引き」というクーポン情報をよく利用する傾向がある場合には、例えば
図6に示される第2画面領域402の上段の左端の枠421aにこのクーポン情報が表示される。この変形例によれば、ユーザの属性に応じたクーポン情報が目立つ位置に表示されるため、このようなクーポン情報が迅速に見つかる。
【0065】
上述したクーポン情報の利用についての制限の内容、クーポン情報を提供する店舗の現在位置からの距離、店舗またはクーポン情報に関してユーザが指定した条件は、各クーポン情報が表示される位置の決定に単独で用いられてもよいし、これらのうち少なくとも二つを組み合わせて用いられてもよい。
【0066】
上述した実施形態において、表示されているクーポン情報を提供する店舗の位置を容易に認識できるように、第2表示制御手段315は、表示されているクーポン情報を提供する店舗のアイコンの表示を変化させてもよい。例えば、
図6に示されるように、第2画面領域402に「バーガーショップX」という店舗のクーポン情報が表示されている場合には、第1画面領域401に含まれるこの店舗のアイコン411の表示が変化する。アイコン411の表示を変化させる方法としては、例えば色又は大きさの変更、点滅表示、及び付加画像の付加のうち少なくとも一つが用いられてもよい。また、
図8に示されるように、ユーザのスクロール操作により、第2画面領域402に「ベーカリーY」という店舗のクーポン情報が表示された場合には、第1画面領域401に含まれるこの店舗のアイコン412の表示が変化する。この場合、「バーガーショップX」という店舗のアイコン411の表示は元に戻る。
【0067】
上述した実施形態において、クーポンシステム10の構成は上述した例に限定されない。クーポンシステム10は、上述した装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。例えば配信サーバ200と地図サーバ100とは一体の装置であってもよい。
【0068】
上述した実施形態において、クーポンシステム10の動作は上述した例に限定されない。クーポンシステム10の処理手順は、矛盾の無い限り、順序が入れ替えられてもよい。また、クーポンシステム10の一部の処理手順が省略されてもよい。例えばクーポン画面400において地図が表示された後に、クーポン情報が取得され、クーポン画面400にクーポン情報が表示されてもよい。また、クーポンシステム10の動作の主体は上述した例に限定されない。例えば情報処理端末300の処理の少なくとも一部が配信サーバ200により行われてもよい。配信サーバ200と情報処理端末300との間では、必要に応じて情報の授受が行われる。
【0069】
本発明の別の形態は、配信サーバ200、地図サーバ100、又は情報処理端末300において行われる処理のステップを有する方法を提供してもよい。また、本発明の更に別の形態は、配信サーバ200、地図サーバ100、又は情報処理端末300において実行されるプログラムを提供してもよい。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されて提供されてもよいし、インターネット等を介したダウンロードによって提供されてもよい。
【0070】
上述した実施形態において、クーポン画面はクーポン情報の利用対象の種別毎に分けられてもよい。例えばユーザの操作により「飲食」という種別が選択された場合には、飲食用のクーポン画面が表示される。この飲食用のクーポン画面には、飲食店で利用可能なクーポン情報だけが含まれる。一方、ユーザの操作により「買い物サービス」という種別が選択された場合には、買い物サービス用のクーポン画面が表示される。この買い物サービス用のクーポン画面には、飲食店以外の店舗で利用可能なクーポン情報、例えば商品を販売する店舗や飲食の提供以外のサービスを提供する店舗で利用可能なクーポン情報だけが含まれる。
【0071】
上述した実施形態において、ランチで利用可能なクーポン情報には、ランチで利用可能なことを示す付加画像、例えば「ランチ可」という文字が記載されたラベルが付加されてもよい。
【0072】
上述した実施形態において、クーポン詳細画面には、地図サーバ100により提供される地図の表示を指示する操作を受け付けるボタンが含まれてもよい。ユーザの操作によりこのボタンが押されると、地図サーバ100により提供される地図情報に応じて、情報処理端末300の表示部305に地図が表示される。
【符号の説明】
【0073】
10:クーポンシステム、100:地図サーバ、200:配信サーバ、300:情報処理端末、301:プロセッサ、302:メモリ、303:通信インターフェース、304:入力部、305:表示部、306:測位部、311:受付手段、312:第1取得手段、313:第1表示制御手段、314:第2取得手段、315:第2表示制御手段