(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077877
(43)【公開日】2022-05-24
(54)【発明の名称】地図店舗一括配信システム、地図店舗一括配信方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220517BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20220517BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20220517BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/06
G06F13/00 540R
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020188934
(22)【出願日】2020-11-12
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】519263198
【氏名又は名称】株式会社カンリー
(74)【代理人】
【識別番号】230116539
【弁護士】
【氏名又は名称】恩田 俊明
(72)【発明者】
【氏名】秋山 祐太朗
(72)【発明者】
【氏名】辰巳 衛
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA12
5B084AB01
5B084AB06
5B084BA02
5B084BB15
5B084CD07
5B084CD22
5B084DB02
5B084DC02
5B084DC03
5L049BB72
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】本発明は、地図データ上の複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信することが可能な地図店舗一括配信システム、地図店舗一括配信方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信する地図店舗一括配信システム1は、前記地図データ上に点在している複数の店舗を、所定の観点からグルーピングし、前記グルーピングしたグループの中から、所望するグループを指定し、前記店舗情報を生成し、前記指定したグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信する地図店舗一括配信システムであって、
前記地図データ上に点在している複数の店舗を、所定の観点からグルーピングするグルーピング手段と、
前記グルーピングしたグループの中から、所望するグループを指定する指定手段と、
前記店舗情報を生成する生成手段と、
前記指定したグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信する配信手段と、
を備える地図店舗一括配信システム。
【請求項2】
配信した前記店舗情報の閲覧数を集計する集計手段と、
集計した前記閲覧数を分析する分析手段と、
分析結果に基づいて、前記閲覧数を増加させるアドバイスを実行するアドバイス手段と、
をさらに備える請求項1に記載の地図店舗一括配信システム。
【請求項3】
前記店舗情報の更新内容及び配信時間を決定する決定手段と、
をさらに備え、
前記配信手段は、決定した前記配信時間に、決定した前記店舗情報の更新内容を配信する、
請求項1に記載の地図店舗一括配信システム。
【請求項4】
前記グルーピング手段は、前記地図データ上に点在している複数の店舗を、所望する複数の観点からグルーピングする、
請求項1に記載の地図店舗一括配信システム。
【請求項5】
前記指定手段は、前記グルーピングしたグループの中から、複数の所望するグループを指定する、
請求項1に記載の地図店舗一括配信システム。
【請求項6】
地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信する地図店舗一括配信システムが実行する地図店舗一括配信方法であって、
前記地図データ上に点在している複数の店舗を、所定の観点からグルーピングするステップと、
前記グルーピングしたグループの中から、所望するグループを指定するステップと、
前記店舗情報を生成するステップと、
前記指定したグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信するステップと、
を備える地図店舗一括配信方法。
【請求項7】
コンピュータに、
地図データ上に点在している複数の店舗を、所定の観点からグルーピングするステップ、
前記グルーピングしたグループの中から、所望するグループを指定するステップ、
店舗情報を生成するステップ、
前記指定したグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信するステップ、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図データ上に点在する複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信する地図店舗一括配信システム、地図店舗一括配信方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地図データ上で店舗情報(例えば、店舗名、写真、営業時間、ブログやSNS(Social Networking Service)の投稿)を管理する技術が注目されている。
例えば、特許文献1では、ユーザにとって必要な広告のみを配信することができ、また、設定した店舗に関連するチェーン店の広告情報を配信することができ、さらに、ユーザの移動手段に則した適切な店舗情報を配信する技術が開示されている。
また、特許文献2では、ウェブページの広告にアクセスしたユーザを商品の購入に誘導する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-078305号公報
【特許文献2】特開2014-032567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
消費者は、地図データ上で店舗を検索することが多く、地図データ上に店舗情報を掲載することが、店舗の売上拡大に大きく貢献するようになってきている。
しかしながら、地図データ上の店舗には、店舗情報を一店舗ずつでしか配信することができない。
そのため、複数の店舗をチェーン展開やフランチャイズ展開する企業にとっては、地図データ上に点在している複数の店舗に対して、一店舗ずつ店舗情報を配信することは、非常に効率が悪かった。
【0005】
特許文献1の技術でも、地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信することができなかった。
また、特許文献2の技術でも、地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信することができなかった。
【0006】
本発明は、地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信することが可能な地図店舗一括配信システム、地図店舗一括配信方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0008】
本発明は、地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信する地図店舗一括配信システムであって、前記地図データ上に点在している複数の店舗を、所定の観点からグルーピングするグルーピング手段と、前記グルーピングしたグループの中から、所望するグループを指定する指定手段と、前記店舗情報を生成する生成手段と、前記指定したグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信する配信手段と、を備える地図店舗一括配信システムを提供する。
【0009】
本発明によれば、地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信する地図店舗一括配信システムは、前記地図データ上に点在している複数の店舗を、所定の観点からグルーピングし、前記グルーピングしたグループの中から、所望するグループを指定し、前記店舗情報を生成し、前記指定したグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信する。
【0010】
本発明は、地図店舗一括配信システムのカテゴリであるが、方法及びプログラム等の他のカテゴリにおいても、そのカテゴリに応じた同様の作用・効果を発揮する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信することが可能な地図店舗一括配信システム、地図店舗一括配信方法及びプログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、地図店舗一括配信システム1の概要を示す図である。
【
図2】
図2は、地図店舗一括配信システム1の全体構成図である。
【
図3】
図3は、コンピュータ10が実行するグルーピング処理のフローチャートを示す図である。
【
図4】
図4は、コンピュータ10が実行する配信処理のフローチャートを示す図である。
【
図5】
図5は、コンピュータ10が実行するアドバイス処理のフローチャートを示す図である。
【
図6】
図6は、コンピュータ10が実行する予約配信処理のフローチャートを示す図である。
【
図7】
図7は、コンピュータ10が生成する店舗情報の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、コンピュータ10が行うアドバイスの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して、同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
【0014】
[基本概念/基本構成]
図1は、地図店舗一括配信システム1の概要を説明するための図である。地図店舗一括配信システム1は、地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報(例えば、上述した店舗名、写真、営業時間、メニュー、ブログやSNS(Social Networking Service)の投稿)を配信するコンピュータ10を少なくとも含むシステムである。複数の店舗5が、既に、地図データに登録されており、地図データの利用者等からの操作に応じて、店舗5の店舗情報を端末等に表示することを前提する。地図データは、地図上の店舗を検索可能な地図検索エンジンが出力するデータを含んでも良い。
【0015】
地図店舗一括配信システム1が実行する処理ステップについて概要を説明する。
最初にコンピュータ10は、地図データ上に点在している複数の店舗5を、所定の観点からグルーピングする(ステップS1)。所定の観点は、例えば、同一チェーンの店舗、同一ブランド名の店舗、特定エリアに位置する店舗、全店舗である。
コンピュータ10は、予め設定された観点又は管理者が指定した観点に基づいて、複数の店舗5を一又は複数のグループにグルーピングする。このとき、コンピュータ10は、一の店舗に対して、一のグループのみにグルーピングしても良いし、一の店舗に対して、複数のグループにグルーピングしても良い。
図1では、グルーピングの例として、円で囲われた店舗5を一のグループとして示している。
【0016】
コンピュータ10は、グルーピングしたグループの中から、所望するグループを指定する(ステップS2)。
コンピュータ10は、物理又は仮想キーボードやマウスやタッチパネル等の入力デバイスや地図店舗一括配信システム1の管理者が所持する管理者端末を介して、管理者が所望するグループの入力を受け付ける。コンピュータ10は、受け付けたグループを、管理者が所望するグループに指定する。
図1では、管理者が所望するグループを、実線で示される円として示している。
【0017】
コンピュータ10は、店舗情報を生成する(ステップS3)。
コンピュータ10は、入力デバイスや管理者端末を介して、店舗情報として上述の店舗名、写真、営業時間、メニュー、ブログやSNSの投稿の入力を受け付ける。コンピュータ10は、受け付けたこれらの情報に基づいて、店舗情報を生成する。
【0018】
コンピュータ10は、指定したグループに属する地図データ上の店舗5に対して、生成した店舗情報を一括で配信する(ステップS4)。
コンピュータ10は、生成した店舗情報を地図データに送信し、指定したグループに属する各店舗5に、この店舗情報を登録させる。本実施形態における配信は、地図データに対して、送信するだけでなく、地図データに既に登録させた店舗情報の変更や追加を含むとともに、店舗情報がブログやSNSの投稿である場合、これを店舗情報として投稿することを含むものである。
【0019】
このような地図店舗一括配信システム1によれば、指定したグループに属する地図データ上の複数の店舗5に対して、生成した店舗情報を一括配信することができる。
【0020】
[機能構成]
図2に基づいて、地図店舗一括配信システム1の機能構成について説明する。地図店舗一括配信システム1は、図示していない地図データと、公衆回線網等のネットワークを介して、データ通信可能に接続されたコンピュータ10を備える。
地図店舗一括配信システム1は、地図店舗一括配信システム1の管理者が所持する管理者端末やその他の端末や装置類等が含まれていても良い。この場合、地図店舗一括配信システム1は、後述する処理を、コンピュータ10や管理者端末等の何れか又は複数の組み合わせにより構成される。
【0021】
コンピュータ10は、サーバ機能を有するコンピュータやパーソナルコンピュータ等であり、上述した地図データとネットワークを介して、データ通信可能に接続されており、必要なデータの送受信や各種処理を実行する。
【0022】
なお、コンピュータ10は、例えば、1台のコンピュータで実現されても良いし、クラウドコンピュータのような複数のコンピュータで実現されても良い。
【0023】
コンピュータ10は、制御部として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス、例えば、IEEE802.11に準拠したWi―Fi(Wireless―Fidelity)対応デバイス等を備える。また、コンピュータ10は、記憶部として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。また、コンピュータ10は、処理部として、各種処理を実行する各種デバイス等を備える。
【0024】
コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部と協働して、配信モジュール20を実現する。また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部と協働して、記憶モジュール30を実現する。また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、処理部と協働して、グルーピングモジュール40、指定モジュール41、生成モジュール42、集計モジュール43、分析モジュール44、アドバイスモジュール45、決定モジュール46を実現する。
【0025】
[グルーピング処理]
図3に基づいて、コンピュータ10が実行するグルーピング処理について説明する。
図3は、コンピュータ10が実行するグルーピング処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。なお、本グルーピング処理は、上述のグルーピング処理(ステップS1)の詳細である。
【0026】
グルーピングモジュール40は、地図データ上に点在している複数の店舗5を、所定の観点からグルーピングする(ステップS10)。所定の観点は、上述した通り、同一チェーンの店舗、同一フランチャイズの店舗、同一ブランドの店舗、特定エリアに位置する店舗、全店舗等である。同一チェーンの店舗とは、チェーン展開する同じ店舗や加盟店等である。同一フランチャイズの店舗とは、フランチャイズ展開する同じ店舗や加盟店等である。同一ブランドの店舗とは、名称が同じ店舗等である。特定エリアに位置する店舗とは、特定の住所(例えば、都道府県、市町村)や地域(例えば、都市部、地方)に存在する店舗等である。全店舗とは、管理者が管理する全ての店舗等である。グルーピングモジュール40は、コンピュータ10により予め設定された観点や、管理者が指定した観点に基づいて、複数の店舗5をグルーピングする。
【0027】
グルーピングモジュール40は、一又は複数の観点に基づいて、各店舗5を、一又は複数のグループにグルーピングする。グルーピングモジュール40は、同一チェーンの店舗という観点から、グルーピングする場合、各店舗5のうち、同一チェーンの店舗5を一のグループとしてグルーピングする。グルーピングモジュール40は、他の観点も同様に、この観点に該当する店舗5を、一のグループにグルーピングする。複数の観点に基づいてグルーピングするとは、例えば、特定のエリアに位置し、かつ、同一ブランドの店舗等である。つまり、渋谷区に位置する同一の焼肉ブランドの店舗等で、グルーピングできる。また、例えば、特定のエリアに位置し、同一フランチャイズ、かつ、同一ブランドの店舗等である。つまり、渋谷区に位置し、同一フランチャイズにより展開され、かつ、同一の焼肉ブランドの店舗等で、グルーピングできる。
【0028】
この結果、グルーピングモジュール40は、一のグループに、一又は複数の店舗5をグルーピングすることになる。グルーピングモジュール40は、一の店舗5を、一のグループにのみグルーピングしても良いし、複数のグループにグルーピングしても良い。すなわち、あるグループに属する店舗5が、このグループとは別の観点に基づいたグループに属することも可能である。
【0029】
記憶モジュール30は、グルーピングの結果を記憶する(ステップS11)。記憶モジュール30は、グルーピングモジュール40がグルーピングしたグループの名称や管理番号等の識別子と、このグループに属する店舗5とを対応付けて記憶する。記憶モジュールが記憶するグルーピングの結果は、グループの識別子毎に、店舗5を記憶する形式であっても良いし、店舗5毎にグループの識別子を記憶する形式であっても良いし、それ以外の形式であっても良い。
【0030】
以上が、グルーピング処理である。
【0031】
[配信処理]
図4に基づいて、コンピュータ10が実行する配信処理について説明する。
図4は、コンピュータ10が実行する配信処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本配信処理は、上述したグルーピング処理を実行後に行われる処理である。なお、本配信処理は、上述のグループ指定処理(ステップS2)、店舗情報生成処理(ステップS3)及び店舗情報一括配信処理(ステップS4)の詳細である。
【0032】
指定モジュール41は、グルーピングしたグループの中から、一又は複数の所望するグループを指定する(ステップS20)。指定モジュール41は、上述した入力デバイスや管理者端末を介して、管理者が所望するグループの入力を受け付ける。指定モジュール41は、上述したステップS11の処理により記憶したグループや店舗5の入力、地図データ上に表示された店舗5の入力を受け付ける。指定モジュール41は、受け付けたグループを所望するグループとして指定する。また、指定モジュール41は、受け付けた店舗5が属するグループを、所望するグループとして指定する。指定モジュール41は、受け付けた店舗5が、一のグループのみにグルーピングされている場合、このグループを、所望するグループとして指定し、複数のグループにグルーピングされている場合、更に、このグルーピングされた複数のグループの中から一のグループの入力を受け付け、受け付けた一のグループを、所望するグループとして指定する。複数の所望するグループを指定するとは、例えば、特定のエリアに位置する店舗のグループと、同一のブランドの店舗のグループとを、同時に指定できる。この場合、特定のエリアに位置する店舗のグループも配信の対象にするし、同一のブランドの店舗のグループも配信の対象にすることになる。つまり、渋谷区の店舗か、同一の焼肉ブランドの店舗か、どちらかのグループに属している店舗が全て配信対象となる。また、例えば、特定のエリアに位置する店舗のグループと、同一のチェーンの店舗のグループと、同一のブランド名の店舗のグループと、を同時に指定できる。この場合、特定のエリアに位置する店舗のグループも配信の対象にするし、同一のチェーンの店舗のグループも配信の対象にするし、同一のブランドの店舗のグループも配信の対象にすることになる。つまり、渋谷区の店舗か、同一のチェーンの店舗か、同一の焼肉ブランドの店舗か、何れかのグループに属している店舗が全て配信対象となる。
【0033】
記憶モジュール30は、指定したグループを記憶する(ステップS21)。記憶モジュール30は、今回指定したグループの識別子を、指定したグループとして記憶する。
【0034】
生成モジュール42は、店舗情報を生成する(ステップS22)。店舗情報は、上述した通り、店舗名、写真、営業時間、メニュー、ブログやSNSの投稿等が挙げられる。また、店舗情報は、これらに限らず、例えば、ウェブサイトや公式通販ショップのURL(Uniform Resource Locator)、開催中又は開催予定のキャンペーンの内容、様々なお知らせ、店舗のリニューアル情報、他店舗の開店や閉店に関する情報、採用情報が含まれていても良い。生成モジュール42は、このような店舗情報の入力を受け付け、受け付けたものを店舗情報として生成する。
【0035】
図7に基づいて、生成モジュール42が生成する店舗情報について説明する。
図7は、生成モジュール42が生成する店舗情報の一例を示す図である。生成モジュール42は、店舗情報として、店舗名、写真、営業時間、メニュー、ブログやSNSの投稿の入力を受け付ける。店舗名は、店舗の名称であり、写真は、管理者が撮影した画像や他の端末等から取得した画像であり、営業時間は、この店舗の営業時間であり、メニューは、この店舗で提供する商品や飲食物の説明や画像であり、ブログやSNSの投稿は、管理者が作成したこれらの投稿そのものや投稿先のリンクとなるURLである。生成モジュール42は、これらの入力を受け付け、受け付けたものを、まとめたものを店舗情報として生成する。生成モジュール42は、この例に限らず、店舗情報として、ウェブサイトや公式通販ショップのURL、開催中又は開催予定のキャンペーンの内容、様々なお知らせ、店舗のリニューアル情報、他店舗の開店や閉店に関する情報、採用情報等の入力を受け付け、
図7で示す店舗情報と同様に、生成しても良い。
【0036】
図4に戻り、配信処理の続きを説明する。
配信モジュール20は、指定したグループに属する地図データ上の複数の店舗5に対して、生成した店舗情報を一括で配信する(ステップS23)。配信モジュール20は、上述したステップS21の処理により記憶したグループに属する全ての店舗5に対して、ステップS22の処理により生成した店舗情報を一括で配信する。配信モジュール20は、生成した店舗情報を、地図データに送信し、地図データ上における指定されたグループに属する店舗5に店舗情報を登録させる。配信モジュール20は、店舗5に店舗情報が登録されていない場合、新たに店舗5に店舗情報を登録させ、店舗5に店舗情報が既に登録されている場合、登録された店舗情報を、今回送信する店舗情報の内容で更新又は追加させる。配信とは、更新、追加、変更、削除等を含む。地図データは、利用者に対して登録された店舗情報を表示することになる。
なお、配信モジュール20は、指定したグループに属する地図データ上の複数の店舗5の内、所定の条件を満たす店舗5に対して、生成した店舗情報を一括で配信しても良い。所定の条件は、例えば、来店者数、来店者の来店時間、従業者数、店舗面積、店舗限定のサービスやメニュー等の有無、深夜営業の有無、駐車場の有無、座敷の有無、クレジットカードや電子マネーの使用可否である。この場合、記憶モジュール30は、予め所定の条件とこの条件を満たす店舗5とを対応付けて記憶する。指定モジュール41は、条件の入力を受け付けることにより条件を指定する。配信モジュール20は、指定されたグループに属する店舗、かつ、指定された条件に対応付けられた店舗を満たす全ての店舗5に対して、ステップS22の処理により生成した店舗情報を、地図データに送信し、地図データ上における指定されたグループに属し、かつ、指定された条件を満たす店舗5に店舗情報を登録させる。
【0037】
以上が、配信処理である。
【0038】
地図店舗一括配信システム10は、上述したグルーピング処理及び配信処理により、指定したグループに属する地図データ上の複数の店舗5に対して、生成した店舗情報を一括配信することができる。
【0039】
[アドバイス処理]
図5に基づいて、コンピュータ10が実行するアドバイス処理について説明する。
図5は、コンピュータ10が実行するアドバイス処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本アドバイス処理は、上述した配信処理を実行後に行う処理である。
【0040】
集計モジュール43は、配信した店舗情報の閲覧数を集計する(ステップS30)。店舗情報の閲覧数は、地図データの利用者が、地図データにおいて、各店舗5の店舗情報を閲覧した回数である。集計モジュール43は、コンピュータ10が地図データから取得した、店舗情報を配信した各店舗5における店舗情報の閲覧数を集計する。このとき、集計モジュール43は、所定時間単位(例えば、1時間毎、12時間毎、24時間毎)や店舗情報の配信前後の所定タイミング(例えば、配信前、配信直後、配信後一定時間経過後)における各閲覧数を集計する。集計モジュール43は、店舗情報を配信したグループに属する各店舗5における店舗情報の閲覧数を集計しても良いし、このグループに属する全ての店舗5における店舗情報の閲覧数をまとめて集計しても良い。また、集計モジュール43は、店舗情報全体の閲覧数だけでなく、個別の閲覧数、例えば、ブログの閲覧数、メニューの閲覧数の其々を集計しても良い。
【0041】
分析モジュール44は、集計した閲覧数を分析する(ステップS31)。分析モジュール44は、時間経過に伴う閲覧数の推移、店舗情報の配信に伴う閲覧数の推移、各時間における閲覧数等を、集計した店舗情報の閲覧数に基づいて分析する。コンピュータ10は、分析の結果として、閲覧数が最大となるタイミングや、逆に閲覧数が最小となるタイミング、閲覧数が多いメニュー、逆に閲覧数が少ないメニュー、閲覧数が多いブログやSNSの投稿内容、逆に閲覧数が少ないブログやSNSの投稿内容等を取得することになる。
【0042】
アドバイスモジュール45は、分析結果に基づいて、閲覧数を増加させるアドバイスを実行する(ステップS32)。アドバイスモジュール45は、上述したステップS31の処理による分析の結果から取得した内容や店舗情報の閲覧数の推移や閲覧数そのもの等に基づいて、閲覧数を増加させるタイミングに店舗情報を配信することを提案する、閲覧数を増加させるメニューを提案する、閲覧数を増加させるブログやSNSの投稿内容を提案するといったことをアドバイスとして作成する。
なお、アドバイスモジュール45は、閲覧数を増加させるアドバイスの内容が複数存在する場合、閲覧数を増加させるために有効な順に、重み付けを行い、有効な順にアドバイスを作成し、作成したアドバイスをランキング形式やグラフ形式等の順位を視覚的に認識可能な状態で実行しても良い。
アドバイスモジュール45は、作成したアドバイスを自身の表示部等に出力することにより、管理者に対して、このアドバイスを示すことになる。すなわち、アドバイスモジュール45は、作成したアドバイスを出力することにより、アドバイスを実行することになる。
【0043】
管理者は、このアドバイスに基づいて、店舗情報を配信するタイミングや、メニューの内容、ブログやSNSの投稿内容等をより閲覧数が増えるように行うことが容易となる。
【0044】
図8に基づいて、アドバイスモジュール45が実行するアドバイスについて説明する。
図8は、アドバイスモジュール45が、実行するアドバイスの一例を示す図である。
図8において、アドバイスモジュール45は、作成したアドバイスを表示部に表示した状態である。アドバイスの内容として、店舗情報の投稿タイミング、ブログやSNSの投稿内容、メニューの内容について示している。本実施形態では、複数のアドバイスをまとめて出力しているが、一のアドバイスのみを出力しても良いし、複数のアドバイスが存在する場合、個別に表示しても良い。また、上述した通り、閲覧数の増加に有効な順にアドバイスを出力しても良い。
なお、アドバイスの内容は、上述した例に限らず、その他の内容であっても良い。
【0045】
以上が、アドバイス処理である。
【0046】
[予約配信処理]
図6に基づいて、コンピュータ10が実行する予約配信処理について説明する。
図6は、コンピュータ10が実行する予約配信処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。本予約配信処理は、上述した配信処理やアドバイス処理を実行後に行う処理である。また、上述した各処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0047】
指定モジュール41は、グルーピングしたグループの中から、所望するグループを指定する(ステップS40)。ステップS40の処理は、上述したステップS20の処理と同様である。
【0048】
記憶モジュール30は、指定したグループを記憶する(ステップS41)。ステップS41の処理は、上述したステップS21の処理と同様である。
【0049】
決定モジュール46は、店舗情報の更新内容及び配信時間を決定する(ステップS42)。店舗情報の更新内容は、例えば、営業時間の変更、メニューの追加や変更、ブログやSNSの新たな投稿や過去の投稿内容の修正である。決定モジュール46は、上述したステップS22の処理により配信した店舗情報に対する更新内容の入力を受け付け、受け付けた内容に基づいて、店舗情報の更新内容を決定する。また、決定モジュール46は、上述したステップS32の処理により実行されたアドバイスに基づいた配信時間や、管理者からの入力を受け付けた配信時間に基づいて、店舗情報の配信時間を決定する。また、決定モジュール46は、配信スケジュールを決定することもできる。例えば、毎週水曜日の12:00に配信するスケジュール等を決定できる。また、決定モジュール46は、生成した店舗情報の、一部を配信するのか、全部を配信するのか等も決定できる。例えば、決定モジュール46は、生成した店舗情報のうち、毎週水曜日に割引情報を配信して、毎月1日に新メニューの追加を配信する等を決定できる。
【0050】
配信モジュール20は、現在時間が配信時間になったか否かを判断する(ステップS43)。配信モジュール20は、現在時間が配信時間になっていないと判断した場合(ステップS43 NO)、配信時間になるまで、本処理を繰り返す。
【0051】
一方、配信モジュール20は、現在時間が配信時間になったと判断した場合(ステップS43 YES)、配信モジュール20は、指定したグループに属する地図データ上の複数の店舗5に対して、決定した店舗情報の更新内容を一括で配信する(ステップS44)。配信モジュール20は、上述したステップS41の処理により記憶したグループに属する全ての店舗5に対して、ステップS42の処理により決定した店舗情報の更新内容を一括で配信する。配信モジュール20は、店舗情報の更新内容を地図データに送信し、地図データ上における指定されたグループに属する店舗5に登録された店舗情報を更新内容に従って更新させる。配信モジュール20は、更新内容が、既に登録されているものに関する場合、今回送信する更新内容で登録された店舗情報を更新させる。また、配信モジュール20は、更新内容が、登録されていないものに関する場合、今回送信する更新内容で登録された店舗情報を追加させ店舗情報を更新させる。配信とは、更新、追加、変更、削除等を含む。地図データは、利用者に対して更新された店舗情報を表示することになる。
【0052】
以上が、予約配信処理である。
【0053】
(1)地図データ上に点在する複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信する地図店舗一括配信システムであって、
前記地図データ上に点在する複数の店舗を、所定の観点からグルーピングするグルーピング手段(例えば、グルーピングモジュール40)と、
前記グルーピングしたグループの中から、所望するグループを指定する指定手段(例えば、指定モジュール41)と、
前記店舗情報(例えば、
図7)を生成する生成手段(例えば、生成モジュール42)と、
前記指定したグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信する配信手段(例えば、配信モジュール20)と、
を備える地図店舗一括配信システム。
【0054】
(2)配信した前記店舗情報の閲覧数を集計する集計手段(例えば、集計モジュール43)と、
集計した前記閲覧数を分析する分析手段(例えば、分析モジュール44)と、
分析結果に基づいて、前記閲覧数を増加させるアドバイス(例えば、
図8)を実行するアドバイス手段(例えば、アドバイスモジュール45)と、
をさらに備える(1)に記載の地図店舗一括配信システム。
【0055】
(3)前記店舗情報の更新内容及び配信時間を決定する決定手段(例えば、決定モジュール46)と、
をさらに備え、
前記配信手段は、決定した前記配信時間に、決定した前記店舗情報の更新内容を配信する、
(1)に記載の地図店舗一括配信システム。
【0056】
(4)前記グルーピング手段は、前記地図データ上に点在している複数の店舗を、所望する複数の観点からグルーピングする、
(1)に記載の地図店舗一括配信システム。
【0057】
(5)前記指定手段は、前記グルーピングしたグループの中から、複数の所望するグループを指定する、
(1)に記載の地図店舗一括配信システム。
【0058】
(6)地図データ上に点在する複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信する地図店舗一括配信システムが実行する地図店舗一括配信方法であって、
前記地図データ上に点在する複数の店舗を、所定の観点からグルーピングするステップ(例えば、ステップS10)と、
前記グルーピングしたグループの中から、所望するグループを指定するステップ(例えば、ステップS20)と、
前記店舗情報を生成するステップ(例えば、ステップS22)と、
前記指定したグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信するステップ(例えば、ステップS23)と、
を備える地図店舗一括配信方法。
【0059】
(7)コンピュータに、
地図データ上に点在する複数の店舗を、所定の観点からグルーピングするステップ(例えば、ステップS10)、
前記グルーピングしたグループの中から、所望するグループを指定するステップ(例えば、ステップS20)、
店舗情報を生成するステップ(例えば、ステップS22)、
前記指定したグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信するステップ(例えば、ステップS23)、
を実行させるためのプログラム。
【0060】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、単数又は複数のコンピュータからネットワーク経由で提供される(クラウドサービス、SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態で提供される。また、プログラムは、例えば、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送し記録して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記録装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記録装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0062】
1 地図店舗一括配信システム
10 コンピュータ
20 配信モジュール
30 記憶モジュール
40 グルーピングモジュール
41 指定モジュール
42 生成モジュール
43 集計モジュール
44 分析モジュール
45 アドバイスモジュール
46 決定モジュール
【手続補正書】
【提出日】2021-06-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信する地図店舗一括配信システムであって、
前記地図データ上に点在している複数の店舗を、所定の観点から一又は複数のグループにグルーピングするグルーピング手段と、
前記グルーピングしたグループの中から、一又は複数の所望するグループを指定する指定手段と、
前記店舗情報を生成する生成手段と、
前記指定した一又は複数のグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信する配信手段と、
を備える地図店舗一括配信システムであって、
配信手段は、
指定した一又は複数のグループに属する前記地図データ上の複数の店舗の内、所定の条件を満たす店舗に対して、前記店舗情報を一括で配信可能な地図店舗一括配信システム。
【請求項2】
配信した前記店舗情報の閲覧数を集計する集計手段と、
集計した前記閲覧数を分析する分析手段と、
分析結果に基づいて、前記閲覧数を増加させるアドバイスを実行するアドバイス手段と、
をさらに備える請求項1に記載の地図店舗一括配信システム。
【請求項3】
前記店舗情報の更新内容及び配信時間を決定する決定手段と、
をさらに備え、
前記配信手段は、決定した前記配信時間に、決定した前記店舗情報の更新内容を配信する、
請求項1に記載の地図店舗一括配信システム。
【請求項4】
前記グルーピング手段は、前記地図データ上に点在している複数の店舗を、所望する複数の観点からグルーピングする、
請求項1に記載の地図店舗一括配信システム。
【請求項5】
前記指定手段は、前記グルーピングしたグループの中から、複数の所望するグループを指定する、
請求項1に記載の地図店舗一括配信システム。
【請求項6】
地図データ上に点在している複数の店舗に対して、店舗情報を一括で配信する地図店舗一括配信システムが実行する地図店舗一括配信方法であって、
前記地図データ上に点在している複数の店舗を、所定の観点から一又は複数のグループにグルーピングするステップと、
前記グルーピングしたグループの中から、一又は複数の所望するグループを指定するステップと、
前記店舗情報を生成するステップと、
前記指定した一又は複数のグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信するステップと、
を備える地図店舗一括配信方法であって、
前記配信するステップは、
指定した一又は複数のグループに属する前記地図データ上の複数の店舗の内、所定の条件を満たす店舗に対して、前記店舗情報を一括で配信可能な地図店舗一括配信方法。
【請求項7】
コンピュータに、
地図データ上に点在している複数の店舗を、所定の観点から一又は複数のグループにグルーピングするステップ、
前記グルーピングしたグループの中から、一又は複数の所望するグループを指定するステップ、
店舗情報を生成するステップ、
前記指定した一又は複数のグループに属する前記地図データ上の店舗に対して、生成した前記店舗情報を一括で配信するステップ、
を実行させるためのプログラムであって、
前記配信するステップは、
指定した一又は複数のグループに属する前記地図データ上の複数の店舗の内、所定の条件を満たす店舗に対して、前記店舗情報を一括で配信可能な地図店舗一括配信方法。