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特開2022-77942計器指示値読取方法及び管理サーバ、計器指示値読取システム、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077942
(43)【公開日】2022-05-24
(54)【発明の名称】計器指示値読取方法及び管理サーバ、計器指示値読取システム、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08C 19/00 20060101AFI20220517BHJP
   G08C 19/36 20060101ALI20220517BHJP
【FI】
G08C19/00 301B
G08C19/36
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021025570
(22)【出願日】2021-02-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-07-07
(31)【優先権主張番号】P 2020188624
(32)【優先日】2020-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】518156358
【氏名又は名称】株式会社センシンロボティクス
(71)【出願人】
【識別番号】000217686
【氏名又は名称】電源開発株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】童 年
(72)【発明者】
【氏名】河野 健之
(72)【発明者】
【氏名】黒田 浩明
(72)【発明者】
【氏名】有森 映二
(72)【発明者】
【氏名】実政 正記
(72)【発明者】
【氏名】木村 陽一
(72)【発明者】
【氏名】立野 賢二
(72)【発明者】
【氏名】宮坂 啓
【テーマコード(参考)】
2F073
【Fターム(参考)】
2F073AA01
2F073AA03
2F073AA32
2F073AA34
2F073AB01
2F073BB01
2F073BB07
2F073BB09
2F073BC01
2F073BC02
2F073BC04
2F073CC03
2F073CC06
2F073CC12
2F073CC14
2F073CD11
2F073DD06
2F073DD07
2F073DE13
2F073FF01
2F073FF12
2F073FG01
2F073FG02
2F073FG03
2F073FG09
2F073FG11
2F073GG01
2F073GG04
2F073GG08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】計器の設置角度や屋外などで計器の指示値が正常に読み取りにくい状況でも読取精度を向上することができる計器指示値読取方法を提供する。
【解決手段】飛行体が移動する飛行経路を設定するステップと、飛行経路に基づき飛行体を所定の撮影ポイントまで移動するステップと、所定の撮影ポイントにおいて複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得するステップと、複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択するステップと、選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取るステップと、読取結果生成部により、前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成するステップと、を含む。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛行体を用いて複数の計器の指示値を読み取る計器指示値読取方法であって、
飛行経路設定部により、前記飛行体が移動する飛行経路を設定するステップと、
飛行経路移動制御部により、前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動するステップと、
撮影動作制御部により、前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得するステップと、
画像フィルタリング部により、前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択するステップと、
画像読取部により、前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取るステップと、
読取結果生成部により、前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成するステップと、を含む、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項2】
請求項1に記載の計器指示読取方法であって、
前記二次元コードは、ArUcoコードである、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
前記複数の画像を取得するステップは、
各計器が少なくとも二以上の計器画像に含まれるように撮影する、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
前記読取結果として生成するステップは、
所定の関連付け規則に従い、一の計器識別情報と複数の指示値に基づく計器が示す指示値とを互いに関連付ける、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
複数の計器画像に第1の計器が含まれている場合、
前記所定の関連付け規則は、前記第1の計器が含まれる各計器画像に対して二次元座標を定義し、前記計器画像内における前記第1の計器の位置が中央座標に近い計器画像の前記第1の計器が示す値を前記第1の計器の指示値として関連付けを行うという規則である、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
複数の計器画像に第2の計器が含まれている場合、
前記所定の関連付け規則としては、前記第2の計器が含まれる各計器画像において前記第2の計器に対して形状補正を行い、当該形状補正の補正量が少ない前記第2の計器が示す値を前記第2の計器の指示値として関連付けを行う規則である、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項7】
飛行体を用いて複数の計器の指示値の読み取りを実行する管理サーバであって、
前記飛行体が移動する飛行経路を設定する飛行経路設定部と、
前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動する飛行経路移動制御部と、
前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得する撮影動作制御部と、
前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択する画像フィルタリング部と、
前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取る画像読取部と、
前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成する読取結果生成部と、を含む、
ことを特徴とする管理サーバ。
【請求項8】
飛行体を用いて複数の計器の指示値の読み取りを実行する計器指示値読取システムであって、
前記飛行体が移動する飛行経路を設定する飛行経路設定部と、
前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動する飛行経路移動制御部と、
前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得する撮影動作制御部と、
前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択する画像フィルタリング部と、
前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取る画像読取部と、
前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成する読取結果生成部と、を含む、
ことを特徴とする計器指示値読取システム。
【請求項9】
飛行体を用いて複数の計器の指示値を読み取る計器指示値読取方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記計器指示値読取方法は、
飛行経路設定部により、前記飛行体が移動する飛行経路を設定するステップと、
飛行経路移動制御部により、前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動するステップと、
撮影動作制御部により、前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得するステップと、
画像フィルタリング部により、前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択するステップと、
画像読取部により、前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取るステップと、
読取結果生成部により、前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成するステップと、を含む、
ことを特徴とするプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計器指示値読取方法及び管理サーバ、計器指示値読取システム、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から制御盤やメータなどのアナログ表示方式の計器を撮像し、撮像画像から計測値を読み取ってデジタル化する技術が研究開発されている。しかしながら、外的要因等により撮像画像が計器の計測値を読み取りやすい角度からの撮像結果でない場合があり得る。これに対応する技術として、例えば特許文献1には、撮像画像内に写っているマーカの形状に基づき読み取り値を補正する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-204238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の開示技術では、複数の計器が同じ方向を正面として並んで配置されていることが前提となっているが、実際の現場においては異なる方向を正面として複数の計器が近傍に配置されていることがある。そのため、撮像画像内に写っているマーカだけでは対応できない場合がある。
【0005】
さらに、屋外の場合には、外的要因(例えば、計器のガラス板に反射した太陽光や、風により飛来したゴミ、虫など)によって、設定された同じ位置からであっても計測値が読み取りづらいこともあり得る。
【0006】
また、近年、ドローン(Drone)や無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)などの飛行体(以下、「飛行体」と総称する)が産業に利用され始めており、飛行体を用いた計器の読み取りに対しての最適なシステムが望まれる。
【0007】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、計器の設置角度や屋外などでの外的要因により計器の指示値が正常に読み取りにくい状況においても、読取精度を向上することが可能となる計器指示値読取方法及び管理サーバ、計器指示値読取システム、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、飛行体を用いて複数の計器の指示値を読み取る計器指示値読取方法であって、飛行経路設定部により、前記飛行体が移動する飛行経路を設定するステップと、飛行経路移動制御部により、前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動するステップと、撮影動作制御部により、前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得するステップと、画像フィルタリング部により、前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択するステップと、画像読取部により、前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取るステップと、読取結果生成部により、前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成するステップと、を含む、ことを特徴とする計器指示読取方法、である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、計器の設置角度や屋外などでの外的要因により計器の指示値が正常に読み取りにくい状況においても、読取精度を向上することが可能となる計器指示値読取方法及び管理サーバ、計器指示値読取システム、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態にかかる管理システムの構成を示す図である。
図2図1の管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図1のユーザ端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図1の飛行体のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5図1の管理サーバの機能を示すブロック図である。
図6】本発明の実施の形態にかかる計器指示値読取方法のフローチャートである。
図7】本発明の実施の形態にかかる飛行経路の一例を示す図である。
図8】本発明の実施の形態にかかる撮影ポイントの一例を示す図である。
図9】本発明の実施の形態にかかる撮影方法の一例を示す図である。
図10】本発明の実施の形態にかかる撮影方法の他の例を示す図である。
図11】本発明の実施の形態にかかる連続撮影による計器画像の一例を示す図である。
図12】本発明の実施の形態にかかる選択計器画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態による計器指示値読取方法及び管理サーバ、計器指示値読取システム、プログラムは、以下のような構成を備える。
[項目1]
飛行体を用いて複数の計器の指示値を読み取る計器指示値読取方法であって、
飛行経路設定部により、前記飛行体が移動する飛行経路を設定するステップと、
飛行経路移動制御部により、前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動するステップと、
撮影動作制御部により、前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得するステップと、
画像フィルタリング部により、前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択するステップと、
画像読取部により、前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取るステップと、
読取結果生成部により、前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成するステップと、を含む、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
[項目2]
項目1に記載の計器指示読取方法であって、
前記二次元コードは、ArUcoコードである、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
[項目3]
項目1または2のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
前記複数の画像を取得するステップは、
各計器が少なくとも二以上の計器画像に含まれるように撮影する、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
[項目4]
項目1乃至3のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
前記読取結果として生成するステップは、
所定の関連付け規則に従い、一の計器識別情報と複数の指示値に基づく計器が示す指示値とを互いに関連付ける、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
[項目5]
項目1乃至4のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
複数の計器画像に第1の計器が含まれている場合、
前記所定の関連付け規則は、前記第1の計器が含まれる各計器画像に対して二次元座標を定義し、前記計器画像内における前記第1の計器の位置が中央座標に近い計器画像の前記第1の計器が示す値を前記第1の計器の指示値として関連付けを行うという規則である、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
[項目6]
項目1乃至4のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
複数の計器画像に第2の計器が含まれている場合、
前記所定の関連付け規則としては、前記第2の計器が含まれる各計器画像において前記第2の計器に対して形状補正を行い、当該形状補正の補正量が少ない前記第2の計器が示す値を前記第2の計器の指示値として関連付けを行う規則である、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
[項目7]
飛行体を用いて複数の計器の指示値の読み取りを実行する管理サーバであって、
前記飛行体が移動する飛行経路を設定する飛行経路設定部と、
前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動する飛行経路移動制御部と、
前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得する撮影動作制御部と、
前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択する画像フィルタリング部と、
前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取る画像読取部と、
前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成する読取結果生成部と、を含む、
ことを特徴とする管理サーバ。
[項目8]
飛行体を用いて複数の計器の指示値の読み取りを実行する計器指示値読取システムであって、
前記飛行体が移動する飛行経路を設定する飛行経路設定部と、
前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動する飛行経路移動制御部と、
前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得する撮影動作制御部と、
前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択する画像フィルタリング部と、
前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取る画像読取部と、
前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成する読取結果生成部と、を含む、
ことを特徴とする計器指示値読取システム。
[項目9]
飛行体を用いて複数の計器の指示値を読み取る計器指示値読取方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記計器指示値読取方法は、
飛行経路設定部により、前記飛行体が移動する飛行経路を設定するステップと、
飛行経路移動制御部により、前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動するステップと、
撮影動作制御部により、前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得するステップと、
画像フィルタリング部により、前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択するステップと、
画像読取部により、前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取るステップと、
読取結果生成部により、前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成するステップと、を含む、
ことを特徴とするプログラム。
【0012】
<実施の形態の詳細>
以下、本発明の実施の形態による計器指示値読取方法及び管理サーバ、計器指示値読取システム、プログラムについての実施の形態を説明する。添付図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号及び名称が付され、各実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。また、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
【0013】
<構成>
図1に示されるように、本実施の形態における管理システムは、管理サーバ1と、一以上のユーザ端末2と、一以上の飛行体4とを有している。管理サーバ1と、ユーザ端末2と、飛行体4は、ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0014】
<管理サーバ1>
図2は、管理サーバ1のハードウェア構成を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。
【0015】
図示されるように、管理サーバ1は、ユーザ端末2と、飛行体4と接続され本システムの一部を構成する。管理サーバ1は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0016】
管理サーバ1は、少なくとも、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、送受信部13、入出力部14等を備え、これらはバス15を通じて相互に電気的に接続される。
【0017】
プロセッサ10は、管理サーバ1全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えばプロセッサ10はCPU(Central Processing Unit)および/またはGPU(Graphics Processing Unit)であり、ストレージ12に格納されメモリ11に展開された本システムのためのプログラム等を実行して各情報処理を実施する。
【0018】
メモリ11は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ11は、プロセッサ10のワークエリア等として使用され、また、管理サーバ1の起動時に実行されるBIOS(Basic Input / Output System)、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)及び各種設定情報等を格納する。
【0019】
ストレージ12は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ12に構築されていてもよい。
【0020】
送受信部13は、管理サーバ1をネットワークおよびブロックチェーンネットワークに接続する。なお、送受信部13は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)の近距離通信インターフェースを備えていてもよい。
【0021】
入出力部14は、キーボード・マウス類等の情報入力機器、及びディスプレイ等の出力機器である。
【0022】
バス15は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
【0023】
<ユーザ端末2>
図3に示されるユーザ端末2もまた、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、送受信部23、入出力部24等を備え、これらはバス25を通じて相互に電気的に接続される。各要素の機能は、上述した管理サーバ1と同様に構成することが可能であることから、各要素の詳細な説明は省略する。
【0024】
<飛行体4>
図4は、飛行体4のハードウェア構成を示すブロック図である。フライトコントローラ41は、プログラマブルプロセッサ(例えば、中央演算処理装置(CPU))などの1つ以上のプロセッサを有することができる。
【0025】
また、フライトコントローラ41は、メモリ411を有しており、当該メモリにアクセス可能である。メモリ411は、1つ以上のステップを行うためにフライトコントローラが実行可能であるロジック、コード、および/またはプログラム命令を記憶している。また、フライトコントローラ41は、慣性センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)、GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)等のセンサ類412を含みうる。
【0026】
メモリ411は、例えば、SDカードやランダムアクセスメモリ(RAM)などの分離可能な媒体または外部の記憶装置を含んでいてもよい。カメラ/センサ類42から取得したデータは、メモリ411に直接に伝達されかつ記憶されてもよい。例えば、カメラ等で撮影した静止画・動画データが内蔵メモリ又は外部メモリに記録されてもよいが、これに限らず、カメラ/センサ42または内蔵メモリからネットワークNWを介して、少なくとも管理サーバ1やユーザ端末2のいずれかに記録されてもよい。カメラ42は飛行体4にジンバル43を介して設置される。
【0027】
フライトコントローラ41は、飛行体の状態を制御するように構成された図示しない制御モジュールを含んでいる。例えば、制御モジュールは、6自由度(並進運動x、y及びz、並びに回転運動θ、θ及びθ)を有する飛行体の空間的配置、速度、および/または加速度を調整するために、ESC44(Electric Speed Controller)を経由して飛行体の推進機構(モータ45等)を制御する。バッテリー48から給電されるモータ45によりプロペラ46が回転することで飛行体の揚力を生じさせる。制御モジュールは、搭載部、センサ類の状態のうちの1つ以上を制御することができる。
【0028】
フライトコントローラ41は、1つ以上の外部のデバイス(例えば、送受信機(プロポ)49、端末、表示装置、または他の遠隔の制御器)からのデータを送信および/または受け取るように構成された送受信部47と通信可能である。送受信機49は、有線通信または無線通信などの任意の適当な通信手段を使用することができる。
【0029】
例えば、送受信部47は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネットワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信などのうちの1つ以上を利用することができる。
【0030】
送受信部47は、センサ類42で取得したデータ、フライトコントローラ41が生成した処理結果、所定の制御データ、端末または遠隔の制御器からのユーザコマンドなどのうちの1つ以上を送信および/または受け取ることができる。
【0031】
本実施の形態によるセンサ類42は、慣性センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)、GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)、またはビジョン/イメージセンサ(例えば、カメラ)を含み得る。
【0032】
<管理サーバの機能>
図5は、管理サーバ1に実装される機能を例示したブロック図である。本実施の形態においては、管理サーバ1は、通信部110、飛行経路設定部120、飛行経路移動制御部130、撮影動作制御部140、画像フィルタリング部150、記憶部160、画像読取部170、読取結果生成部180、読取結果出力部190を備えている。プロセッサ10の各機能部は、メモリに格納されているプログラムをCPU等が実行することにより実現することができる。また、記憶部160は、例えばストレージ12に対応してもよく、飛行情報記憶部162、飛行経路記憶部164、撮影情報記憶部166、読取結果記憶部168などを含む。なお、記憶部160は、撮像を行うために必要な情報を記憶する記憶部をさらに有していてもよく、例えば、飛行条件に関する情報(例えば、飛行速度やウェイポイント間隔など)や、撮影対象物に関する情報(例えば、位置座標や高さ情報、各撮影ポイントに配置された計器の数など)、撮影対象物の周辺環境に関する情報(例えば、地形や周辺の構造物に関する情報)を記憶する記憶部(不図示)をそれぞれ有していてもよい。
【0033】
通信部110は、ユーザ端末2や飛行体4と通信を行う。通信部110は、ユーザ端末2から、撮影リクエストを受け付ける受付部としても機能する。
【0034】
飛行経路設定部120は、飛行情報記憶部162に記憶される飛行情報またはユーザ端末2から撮影リクエストと共に受け付けた飛行情報の少なくとも何れか一方に基づき、飛行体4が飛行する飛行経路を設定する。飛行情報は、例えば少なくとも撮影ポイント情報(いわゆる、ウェイポイントであり、例えば緯度経度情報及び飛行高度情報を含む)及び撮影方向情報、撮影時間情報を含む情報である。飛行経路の設定は既知の方法で行われてもよく、例えば、手動で飛行体4を飛行制御して撮影ポイント及び撮影方向を決定して、当該撮影ポイント情報等を順次登録したり、ユーザ端末2上で例えば撮影対象物に関する情報及び当該撮影対象物の周辺環境に関する情報(例えば、二次元または三次元地図情報)などに基づき、手動または自動で撮影ポイント情報等を設定したりしてもよい。また、飛行経路設定部120は、過去に生成された飛行経路を飛行経路記憶部164に記憶しておき、これをユーザ端末2上で選択してもよいし、指定された時間に所定の飛行経路情報を読み出してもよい。
【0035】
飛行経路移動制御部130は、設定された飛行経路情報に基づき、飛行体4を移動制御する。例えば、設定された飛行経路情報に基づき、スタート地点SPから最初の撮影ポイントWPまで飛行体4を移動させ、後述の撮影制御の後、次の撮影ポイントへと順次移動させ、最後にゴール地点GPまで移動させて終了としてもよい。スタート地点SPとゴール地点GPは同じであってもよいし、ゴール地点GPが次の異なる飛行経路のスタート地点SPとなってもよい。
【0036】
撮影動作制御部140は、撮影情報記憶部166に記憶される撮影情報に基づき、各撮影ポイントにおいて撮影対象物を撮影する。撮影情報とは、例えば、本発明においては、撮影対象物を連続撮影するので、各撮影ポイントでの撮影回数情報、各撮影の撮影順番情報、当該撮影順番情報に関連付けられた撮影画角情報及び撮影角度情報(カメラの撮影角度または機体の旋回・傾斜角度)、撮影位置情報を含む撮影条件情報などの情報である。なお、詳細は後述するが、撮影位置情報に代えて、連続撮影の撮影間隔情報及び撮影経路情報を撮影条件情報として用いてもよい。
【0037】
画像フィルタリング部150は、撮影動作制御部140により各撮影ポイントで連続撮影された複数の計器画像の中から、本発明の主たる撮影対象である各計器の指示値を読取可能な計器画像を選択する。例えば、読取やすい角度から撮影した各種計器の指示値が読み取り可能な画像を教師データとして学習させた計器画像学習モデルを用いて、計器の形状やピント、ノイズ(例えば計器のガラス板に反射した太陽光や、風により飛来したゴミ、虫など)の有無などを考慮した適切な計器画像をAIにより選択させるようにしてもよい。
【0038】
画像読取部170は、画像フィルタリング部150により選択された計器画像から、計器に貼付された二次元コード(例えば、ArUcoコードやQRコードなど)から計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取る。計器の指示値の読取方法については、既知の技術を用いてよい。すなわち、計器が、例えば指示針が単針の圧力計などであって、指示針が基準線(例えば0を示す位置)となす角度に応じて、当該角度に対応する指示値を読み取る、といった方法であってもよい。
【0039】
読取結果生成部180は、画像読取部170により解析した計器の識別情報と、読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成する。ここで、画像フィルタリング部150による計器画像選択の結果、画像読取部170において一の計器識別情報に対して一の指示値が得られた場合にはそのまま関連付けが可能であるが、一の計器識別情報に対して複数の指示値が得られた場合(例えば、複数の計器画像に同一の計器が写されている場合など)には、所定の関連付け規則に従い関連付けを行う必要があり得る。
【0040】
所定の関連付け規則としては、例えば、複数の指示値を互いに比較し、最大値を示す指示値、または、最小値を示す指示値を計器が示す指示値として関連付けを行うという規則であってもよい。その他、例えば、複数の指示値の平均値を計器が示す指示値として関連付けを行うという規則であってもよい。
【0041】
また、所定の関連付け規則としては、例えば、複数の計器画像に計器Aが写っている場合、各計器画像に対して二次元座標を定義し、計器画像内における計器Aが写っている位置が中央座標に近い計器画像の計器Aが示す値を計器Aの指示値として関連付けを行うという規則であってもよい。計器画像内の計器の位置は、例えば既知の画像解析技術を用いて計器の範囲を矩形等の枠で判定し、当該枠の中央座標を計器の中央座標とするなどしてもよい。
【0042】
その他、所定の関連付け規則としては、例えば、複数の計器画像に計器Bが写っている場合、各計器画像の計器Bに対して形状補正(例えば、計器が丸形状の場合は既知の正円補正など)を行い、その補正量が少ない計器Bが示す値を計器Bの指示値ととして関連付けを行う規則であってもよい。
【0043】
読取結果出力部190は、読取結果生成部180により生成された読取結果をユーザが視認しやすい形式で出力する。読取結果の出力形式は、どのような形式であってもよいが、例えば上述の計器画像を含み、各計器画像に計器識別情報及び指示値を重畳して表記するようにしてもよい。その他の読取結果の態様としては、少なくとも計器識別情報及び指示値が互いに対応付けて記載された表形式の結果であってもよい。出力された読取結果は、読取結果記憶部168に記憶されてもよい。
【0044】
<撮像方法の一例>
図6-12を参照して、本実施形態にかかる計器の指示値読取方法について説明する。図6には、本実施形態にかかる計器の指示値読取方法のフローチャートが例示されており、図7には、本実施形態にかかる飛行経路の一例が例示されている。
【0045】
まず、飛行経路設定部120により飛行経路を設定する(SQ101)。例えば、飛行経路記憶部164から予め登録された飛行経路を読み出して設定してもよい。
【0046】
次に、飛行経路移動制御部130により飛行体4をスタート地点SPから最初の撮影ポイントWP1まで移動する(SQ102)。例えば、図8に示されるように、測定対象物T1の計器K1は複数の計器により構成されており、各計器には二次元コードが貼付されている。ここで、実際の現場においては、計器K11のように他の計器とは違う方向を正面として設置されている計器が存在することが多々あり、従来の計器の指示値読取方法では、計器K11の指示値を正常に読み取ることが考慮されていなかった。しかしながら、1つの計器が読み取れないことで、結局作業員が現場を訪れる必要があるようでは飛行体4を用いた自動化の意味がない。また、これは、計器の設置角度だけでなく、GPS誤差による撮影ポイントの位置ズレや外的要因(例えば、太陽光やゴミ、虫など)によっても読み取れない状況が発生し得る。
【0047】
そこで、次に、撮影動作制御部140により撮影ポイントWP1において計器K1を連続撮影する(SQ103)。本発明においては、例えば図9に示されるように、各撮影ポイントにおいて、撮影条件情報に基づき、複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影を行う。すなわち、連続撮影は、例えば図9に示されるように、撮影条件情報に基づき、水平方向に撮影位置を所定回数変更しながら、各撮影位置に応じた撮影角度(例えば、カメラのパン方向の撮影角度、または、機体のヨー方向の旋回角度)に変更して実行されてもよいし、垂直方向に撮影位置を所定回数変更しながら、各撮影位置に応じた撮影角度(例えば、カメラのチルト方向の撮影角度、または、機体のピッチ方向の傾斜角度)に変更して実行されてもよいし、両者を組み合わせたり、カメラのロール方向の制御も適宜組み合わせて実行されてもよく、特にカメラのロール方向の制御を加えることで、計器が地面に対して垂直に設置されていない場合にも対応可能となる。また、連続撮影は、例えば図10に示されるように、撮影条件情報に基づき、弧を描くような撮影経路を飛行しながら、所定の撮影間隔ごとに撮影をするように構成をなしてもよい。
【0048】
なお、連続撮影の形式については、全ての撮影ポイントWPで同一の形式としてもよいし、各撮影ポイントWPで、例えば計器Kの状態や撮影環境に合わせて個別に設定してもよい。さらに、その際、計器Kの並びによっては、図10の構成の変形として、直線的な撮影経路を飛行しながら、所定の撮影間隔ごとに撮影をするように構成をなしてもよい。
【0049】
これにより、例えば図11に示されるように、水平方向に3つの角度、垂直方向に2つの角度を組み合わせて、計6枚の計器画像を撮影するようにしてもよい。水平方向や垂直方向の撮影回数や撮影角度はこれに限らず任意の値に設定されてもよいが、より好ましくは、例えば各計器が少なくとも二以上の計器画像に含まれるように撮影すると、読取精度が向上する。
【0050】
次に、飛行経路移動制御部130により、現在の撮影ポイントが最後の撮影ポイントWP5であるかを判定する(SQ104)。もし最後の撮影ポイントWP5でない場合には、飛行経路移動制御部130により、次の撮影ポイントWP2に移動し、ステップSQ103の連続撮影を行う(SQ105)。
【0051】
次に、ステップSQ104において、飛行経路移動制御部130により、最後の撮影ポイントWP5であると判定された場合に、画像フィルタリング部150により、各撮影ポイントで撮影した複数の計器画像の中から、計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択する(SQ106)。例えば、図11において、画像G1、G2に示されるように計器の一部のみしか写っていないものや、画像G2に示されるように撮影角度が悪い(計器の形状が適切でない)もの、画像G5に示されるように外的要因(例えば、太陽光による反射)により指示値が読みとれないもの、画像G6に示されるように計器が写っていないものなどは、その計器の読取に対して適していないと判定される。これによって、例えば図12には、画像G1-G4が選択されることが示されている。
【0052】
次に、画像フィルタリング部150により選択された計器画像から、画像読取部170により各計器の計器識別情報及び指示値を読み取る(ステップSQ107)。
【0053】
次に、読取結果生成部180は、画像読取部170により解析した計器の識別情報と、読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成する。
【0054】
次に、読取結果出力部190により、読取結果生成部180により生成された読取結果をユーザが視認しやすい形式で出力する(SQ108)。
【0055】
このように、計器の設置角度や屋外などでの外的要因により計器の指示値が正常に読み取りにくい状況においても、読取精度を向上することが可能となる。
【0056】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0057】
1 管理サーバ
2 ユーザ端末
4 飛行体

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2021-05-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛行体を用いて複数の計器の指示値を読み取る計器指示値読取方法であって、
飛行経路設定部により、前記飛行体が移動する飛行経路を設定するステップと、
飛行経路移動制御部により、前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動するステップと、
撮影動作制御部により、前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得するステップと、
画像フィルタリング部により、前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択するステップと、
画像読取部により、前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取るステップと、
読取結果生成部により、前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成するステップと、を含む、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項2】
請求項1に記載の計器指示読取方法であって、
前記二次元コードは、ArUcoコードである、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
前記複数の計器画像を取得するステップは、
各計器が少なくとも二以上の計器画像に含まれるように撮影する、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
前記読取結果として生成するステップは、
所定の関連付け規則に従い、一の計器識別情報と複数の指示値に基づく計器が示す指示値とを互いに関連付ける、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
複数の計器画像に第1の計器が含まれている場合、
前記所定の関連付け規則は、前記第1の計器が含まれる各計器画像に対して二次元座標を定義し、前記計器画像内における前記第1の計器の位置が中央座標に近い計器画像の前記第1の計器が示す値を前記第1の計器の指示値として関連付けを行うという規則である、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれかに記載の計器指示読取方法であって、
複数の計器画像に第2の計器が含まれている場合、
前記所定の関連付け規則としては、前記第2の計器が含まれる各計器画像において前記第2の計器に対して形状補正を行い、当該形状補正の補正量が少ない前記第2の計器が示す値を前記第2の計器の指示値として関連付けを行う規則である、
ことを特徴とする計器指示読取方法。
【請求項7】
飛行体を用いて複数の計器の指示値の読み取りを実行する管理サーバであって、
前記飛行体が移動する飛行経路を設定する飛行経路設定部と、
前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動する飛行経路移動制御部と、
前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得する撮影動作制御部と、
前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択する画像フィルタリング部と、
前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取る画像読取部と、
前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成する読取結果生成部と、を含む、
ことを特徴とする管理サーバ。
【請求項8】
飛行体を用いて複数の計器の指示値の読み取りを実行する計器指示値読取システムであって、
前記飛行体が移動する飛行経路を設定する飛行経路設定部と、
前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動する飛行経路移動制御部と、
前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得する撮影動作制御部と、
前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択する画像フィルタリング部と、
前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取る画像読取部と、
前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成する読取結果生成部と、を含む、
ことを特徴とする計器指示値読取システム。
【請求項9】
飛行体を用いて複数の計器の指示値を読み取る計器指示値読取方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記計器指示値読取方法は、
飛行経路設定部により、前記飛行体が移動する飛行経路を設定するステップと、
飛行経路移動制御部により、前記飛行経路に基づき前記飛行体を所定の撮影ポイントまで移動するステップと、
撮影動作制御部により、前記所定の撮影ポイントにおいて前記複数の計器に対して複数の異なる撮影角度及び撮影位置で連続撮影し、複数の計器画像を取得するステップと、
画像フィルタリング部により、前記複数の計器画像から各計器の指示値を読み取り可能な計器画像を選択するステップと、
画像読取部により、前記選択された計器画像中の各計器に貼付された二次元コードから計器識別情報を解析すると共に、各計器の指示値を読み取るステップと、
読取結果生成部により、前記解析した計器の識別情報と、前記読み取った計器の指示値をそれぞれ関連付けて各計器の読取結果として生成するステップと、を含む、
ことを特徴とするプログラム。