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特開2022-77970可変ギア式ステアリングコラムを微調整する方法及び可変ギア式パワーステアリングシステムを備える車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022077970
(43)【公開日】2022-05-24
(54)【発明の名称】可変ギア式ステアリングコラムを微調整する方法及び可変ギア式パワーステアリングシステムを備える車両
(51)【国際特許分類】
   B62D 6/00 20060101AFI20220517BHJP
   B62D 101/00 20060101ALN20220517BHJP
   B62D 113/00 20060101ALN20220517BHJP
【FI】
B62D6/00
B62D101:00
B62D113:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021169423
(22)【出願日】2021-10-15
(31)【優先権主張番号】2011601
(32)【優先日】2020-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】511110625
【氏名又は名称】ジェイテクト ユーロップ
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラーミニー ピエール
(72)【発明者】
【氏名】ミシェリ アンドレ
【テーマコード(参考)】
3D232
【Fターム(参考)】
3D232CC02
3D232CC08
3D232CC12
3D232CC50
3D232DA03
3D232DA05
3D232DA23
3D232DC08
3D232DD01
3D232DD02
3D232EB05
3D232EB12
3D232EC22
3D232EC29
3D232EC37
(57)【要約】      (修正有)
【課題】車両の速度Vに従って可変ギアステアリングコラムを微調整する方法を提供する。
【解決手段】方法は、速度Vのための車両の所望の取扱いを特徴付け、速度Vのための所望の安定性を特徴付ける工程と、速度Vにおいて所望のハンドリングを得ることができるようにギア比の値G及び速度Vにおいて所望の安定性を得ることができるようにするギア比の値Gを決定する工程と、速度Vが第1の閾値と第2の閾値との間で構成される場合に、車両のギア比Gと速度Vとの関係が式G=p+p/Vによって定義されるように、速度V、速度V、値G及び値Gに応じてパラメータpを算出する工程とを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のパワーステアリングシステム(10)の可変ギアステアリングコラムのギア比(G)を規定する関係を、車両の速度(V)にしたがって、
前記パワーステアリングシステム(10)のラック位置(Pc)と前記パワーステアリングシステム(10)のハンドル角度位置(Pv)の比、
又は前記パワーステアリングシステム(10)のハンドル角度位置(Pv)と前記パワーステアリングシステム(10)のラック位置(Pc)との比、
又は前記パワーステアリングシステム(10)のハンドル角度位置(Pv)と前記パワーステアリングシステム(10)の操舵輪ヨー角度位置との比
をそれぞれ規定するギア比(G)に応じて微調整する方法(100)であって、
前記方法(100)が、
前記車両の第1の速度Vに対する前記車両の所望の取扱いを特徴付け、前記車両の第2の速度Vに対する前記車両の所望の安定性を特徴付ける工程(101)と、
前記車両の第1の速度Vで所望の取扱いを得ることができるように、前記ギア比(G)の第1の値Gと、前記車両の第2の速度Vで所望の安定性を得ることができるように、前記ギア比(G)の第2の値Gとをそれぞれ決定する工程(102)と、
前記車両のギア比(G)と速度(V)との関係が、前記車両の速度(V)が第1の閾値と第2の閾値との間で構成され、n=1又はn=-1のとき、
G=(p+p/V)
によって定義されるように、第1の速度V、第2の速度V、第1の値G及び第2の値Gに従って第1のパラメータp及び第2のパラメータpを計算する工程(103)と、
を含む方法(100)。
【請求項2】
前記ギア比(G)は、前記車両の速度(V)が前記第1の閾値よりも遅い場合に、最大値に等しい、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のパラメータpが、前記第2の値Gに等しい、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
車両のパワーステアリングシステム(10)のラック位置(Pc)と前記パワーステアリングシステム(10)のハンドル角度位置(Pv)との比、
又は前記パワーステアリングシステム(10)のハンドル角度位置(Pv)と前記パワーステアリングシステム(10)のラック位置(Pc)との比、
又は前記パワーステアリングシステム(10)のハンドル角度位置(Pv)と前記パワーステアリングシステム(10)の操舵輪ヨー角度位置との比
をそれぞれ規定するギア比(G)が、n=1又はn=-1のとき、前記車両の速度(V)に依存するように、速度(V)が第1の閾値と第2の閾値の間に含まれる場合、pとpはそれぞれ第1パラメータと第2パラメータであり、下記式
G=(p+p/V)
に従って構成された可変ギアステアリングコラムを備える、
請求項1から3のいずれか1つに記載の車両のパワーステアリングシステム(10)。
【請求項5】
ギア比の第1の値Gが、車両の第1の速度Vに対して車両の所望の取扱いを得ることを可能にし、
ギア比の第2の値Gが、車両の第2の速度Vに対して車両の所望の安定性を得ることを可能にし、
第1のパラメータp1及び第2のパラメータp2が、下記式の解である、
【数4】
請求項1から4のいずれか1つに記載の車両のパワーステアリングシステム(10)。
【請求項6】
前記ギア比Gは、前記速度Vが前記第1の閾値よりも低いときの最大値に等しい、
請求項4又は5に記載のパワーステアリングシステム(10)。
【請求項7】
前記第2のパラメータpが前記第2の値Gに等しい、
請求項5又は6に記載のパワーステアリングシステム(10)。
【請求項8】
請求項4から7のいずれか1つに記載のパワーステアリングシステム(10)を備える、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーステアリングシステムの分野に関し、特に可変ギアステアリングコラムを含むパワーステアリングシステム及び可変ギアステアリングコラムを微調整する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
可変ギアステアリングコラムを用いて、ハンドル角度位置と、操舵輪のヨー方向を決定するラック位置との関係を、システムの状態(角度位置、…)及び車両の状態(車速、…)に応じて動的に調整することが知られており、従来、この調整は、例えば、ラック位置(mm)とハンドル角度(回転)との比、又は、ハンドル角度と車輪角度との比の形で、可変ギア比を規定することにつながり、低車速において、第1の場合には高速で第2の場合には低速で、第1の場合には加速し第2の場合には減速している。これにより、この調整は、可変ギア比を規定することにつながり、これにより、例えば、低車速ではより手軽/受動的であり、高車速ではより安定している車両を有することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存の調整方法の欠点は、ギア比の変動が運転者によって「自然な」ものとして認識されず、固定ギア比と比較して運転者にとって不快感の原因となり得ることであり、この不快感は運転者が適応するための時間を必要とし、変動があまりにも顕著すぎる場合には安全性の問題につながり得る。
【0004】
したがって、本発明は、これらの問題のすべて又は一部に対する解決策を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のために、本発明は、車両の速度Vに従って、車両のパワーステアリングシステムのステアリングコラムのギア比Gを定義する関係を微調整する方法に関し、前記ギア比Gは、パワーステアリングシステムのラック位置とパワーステアリングシステムのハンドル角度位置との比、又はパワーステアリングシステムのハンドル角度位置とパワーステアリングシステムのラック位置との比、又はパワーステアリングシステムのハンドル角度位置とパワーステアリングシステムの操舵輪ヨー角度位置との比をそれぞれ定義し、
車両の第1の速度に対する車両の所望の取扱いを特徴付け、車両の第2の速度に対する車両の所望の安定性を特徴付ける工程と、
前記車両の第1の速度で所望のハンドリングを得ることを可能にする前記ギア比の第1の値と、前記車両の第2の速度で所望の安定性を得ることを可能にする前記ギア比の第2の値と、を決定する工程と、
速度Vが第1の閾値と第2の閾値との間に含まれる場合、車両のギア比Gと速度Vとの関係が、n=1又はn=-1のときに
G=(p+p/V)
によって定義されるように、第1の速度、第2の速度、第1の値及び第2の値に従って第1のパラメータp及び第2のパラメータpを計算する工程とを含む。
【0006】
これらの構成によれば、速度の逆数に応じたギア比の変動は、非可変ギアに比べて特に不快感を生じない、この可変ギアに適応する時間を必要としない運転者にとっても自然である。
【0007】
これらの構成によれば、特定するパラメータの数が限られているため、速度に応じてギア比を規定する関係を微調整する時間が短い。
【0008】
1実施態様によれば、本発明は、次の特徴のうちの1つ又は複数を、単独で、又は技術的に実現可能な組合せで含む。
【0009】
他の実施形態によれば、ギア比は、車両速度が最初の閾値よりも低いときに最大値に等しい。
【0010】
1実施形態によると、2番目のパラメータpは、2番目の値Gに等しくなる。
【0011】
これらの構成によれば、識別されるべきパラメータの数は、さらに制限される。
【0012】
本発明はまた、車両のパワーステアリングシステムに関し、パワーステアリングシステムが、パワーステアリングシステムのラック位置とパワーステアリングシステムのハンドル角度位置との比、又はパワーステアリングシステムのハンドル角度位置とパワーステアリングシステムのラック位置との比、又はパワーステアリングシステムのハンドル角度位置とパワーステアリングシステムの操舵輪ヨー角度位置との比をそれぞれ規定するギア比が、速度Vが第1の閾値と第2の閾値の間に含まれる場合、pとpはそれぞれ第1パラメータと第2パラメータであり、n=1又はn=-1のとき
G=(p+p/V)
に従って車両の速度に依存するように構成された可変ギアステアリングコラムを備える。
【0013】
1実施形態によれば、本発明は、次の特徴のうちの1つ又は複数を、単独で、又は技術的に実現可能な組合せで含む。
【0014】
1実施形態によれば、ギア比の第1の値Gは、車両の第1の速度Vに対して車両の所望の取扱いを得ることを可能にし、ギア比の第2の値Gは、車両の第2の速度Vに対して車両の所望の安定性を得ることを可能にし、第1のパラメータp及び第2のパラメータpは、下記式の解である。
【0015】
【数1】
1実施形態によれば、ギア比は、車両速度が第1閾値よりも低い場合に最大値に等しい。
【0016】
1実施形態によれば、第2のパラメータは、第2の値に等しい。
【0017】
本発明はまた、前述の実施形態のいずれかによるパワーステアリングシステムを備える車両に関する。
【0018】
より良い理解のために、本発明の実施形態及び/又は実施例は、本発明による装置及び/又は方法のそれぞれの実施形態又は実施例を非限定的な例として表す添付の図面を参照して説明される。図面中の同じ参照番号は、同様の要素又はその機能が同様である要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】可変ギアステアリングコラムを備えるパワーステアリングシステムの概略斜視図である。
図2】可変ギア式ステアリングコラムを備えるパワーステアリングシステムの概略図である。
図3a】1実施形態による、パワーステアリングシステムのステアリングコラムの可変ギア機能の概略図である。
図3b】同等の実施形態による、パワーステアリングシステムのステアリングコラムの可変ギア機能の概略図である。
図4】本発明に係る、車両のパワーステアリングシステムのステアリングコラムのmm/回で表される縦軸で表されるギア比と、前記車両のkm/hで表される横軸で表される速度Vとの間の関係を示すグラフである。
図5】本発明に係る、車両のパワーステアリングシステムのステアリングコラムの回/mm(又は回/ヨー角度)の縦軸で表される、図4に表されるギア比の逆数である、別のギア比と、前記車両のkm/hの横軸で表される速度Vとの間の関係を示すグラフである。
図6】本発明の実施形態による方法の工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
公知の方法では、パワーステアリングシステム10では、ハンドル21とステアリングラック11との間の機械的連結が消失する。パワーステアリングシステム10は、図1及び図2に示す2つのサブシステムと、ラック11を変位させるアクチュエータによって構成され、操舵輪12,13に接続された操舵サブシステム1(低レベルシステムとも呼ばれる)と、ハンドル21に接続されたアクチュエータによって構成され、運転者に抵抗力を感じさせる力覚フィードバックサブシステム2(高レベルシステムとも呼ばれる)とによって構成される。従来、この抵抗力は、従来のステアリングシステムで遭遇するであろう同じ感覚を再現するために、ステアリングサブシステム1の情報から計算される。
【0021】
連結構造は、ステアリングサブシステム1と力覚フィードバックサブシステム2とを連結することを可能にする。従来、ステアリングサブシステム1は、力覚フィードバックサブシステム2のレベルで測定された位置と、ハンドル角度位置Pvと車輪12,13の操舵角との間の運動学的関係を管理することを可能にするルックアップテーブル又はマッピングとから計算された位置設定値を受け取るように構成されたコントローラ22を使用して、位置が制御される。
【0022】
可変ギアステアリングコラムは、車両データ(車速、安定性制御、…)に従って、運転者のハンドル21に対する作用に連動して車輪の操舵角を修正するように構成されたアクチュエータ3を備えている。したがって、可変ギア式ステアリングコラムを備えたパワーステアリングシステム10は、ハンドル21の位置Pvとラック11の位置Pcとの関係を調整することができる。特に、この関係は、ステアリングサブシステム1の状態Es、例えば角度位置、及び、例えば車両の速度に応じて動的に調整することができる。
【0023】
典型的には、アクチュエータ3の可変ギア比Gは、低速では高く、速度が増加すると減少するように、予め規定されている。これにより、低速でより便利/反応性が高く、高速でより安定する車両を有することができる。
【0024】
図3は、図3aに図示されている実施形態による、又は図3bに図示されている同等の実施形態による、パワーステアリングシステムのステアリングコラムの可変ギア機能の概略図である。
【0025】
図3aは、検討したギア比が、パワーステアリングシステム10のラック位置Pcとパワーステアリングシステム10のハンドル角度位置Pvとの比で定義される実施例を示す。あるいは、図3bは、ステアリングシステム10のハンドル21の角度位置Pv(例えば、回転)とラック11の位置Pc(例えば、mm)との間、又はハンドル21の角度位置Pv(例えば、回転)と操舵輪の角度位置(ヨー角度)との間の、上述したギア比の逆数である他のギア比G’が考慮される実施形態を示す。この代替実施形態によれば、他方の可変ギア比G’は、アクチュエータ3のギア比Gの逆数が、低速で低く、速度が増加すると大きくなるように、予め規定されている。当業者であれば、図3a及び図3bにそれぞれ示されている代替案は同等であることを理解できるはずである。
【0026】
本発明に係る方法は、車両の速度Vに応じて、車両のパワーステアリングシステム10のステアリングコラムのギア比Gを規定する関係を微調整することを可能にし、
ギア比Gの変動は、運転者によって自然と認識され、自然の様相は、運転者がこの可変ギアに適応する時間を必要とせず、この変動は、非可変ギア比と比較して、特に不快感を生じないという事実によって反映され、
車両の速度Vに応じてギア比Gを規定する関係の微調整は、単純である、すなわち限られた数のパラメータに基づいている。
【0027】
図6を参照すると、本発明による方法は、以下の工程を含む。
【0028】
車両の第1の速度Vのための車両の所望の取扱いを特徴付ける工程101であって、例えば、シティーカーの場合は30km/h、スポーツカーの場合は100km/h、又はロードカーの場合は130km/hであり、
車両の第2の速度Vのための車両の所望の安定性、例えば、車両の最大速度、又は車両のヨーレスポンスに関して任意の他の臨界速度を特徴付ける工程と、
前に定義された2つの速度V1及びV2で適切なゲインを得るために該ゲインGを適合させることにより、車両の第1の速度Vで所望の取扱いを得ることができるようにギア比の第1の値G及び車両の第2の速度Vで所望の安定性を得ることができるようにギア比の第2の値Gを決定する工程102と、
車両のギア比Gと速度Vとの関係が、速度Vが第1の閾値と第2の閾値との間に含まれる場合、
G=p+p/V
によって定義されるように、第1の速度V、第2の速度V、第1の値G及び第2の値Gに従って第1のパラメータp及び第2のパラメータpを計算する工程103とを含む。
【0029】
図3bに示される代替案によれば、他方の可変ギア比G’を考慮すると、アクチュエータ3のギア比Gの逆数は、他方のギア比G’と車両の速度Vとの関係が、前述のものと同等の、別の式
G'=1/(p+p/V)=V/(p×V+p
によって定義される。
【0030】
したがって、パラメータpとpの選択を通して、オペレータは関数を完全にパラメータ化することができる。車速による変更は逆関数(1/V)により考慮した。
【0031】
パラメータpとpは、2つの特徴点を考慮して計算される。
第1点は、所望の取扱いを得るための、ギア比G=Gのときの低速Vであり、
第2点は、車両の安定性を確保するために、ギア比G=Gのときの高速Vである。
【0032】
とpは、公知の方法で次式を解くことによって求められる。
【0033】
【数2】
1実施形態では、ギア比Gは、mm/回(ラック位置Pc mmに対するハンドル角度位置Pv)で表すことができる。点Vは、例えば、95mm/回に等しいギア比Gが選択された25km/hに等しい。点Vは、例えば、50mm/回のギア比Gが選択された250km/hに配置される。他の点は、化学式G=p+p/Vの適用を通して得られる(図4)。ここで、pとpは、上記数式を解くことによって決定される。
【0034】
図4に代えて、図5は、車両のパワーステアリングシステムのステアリングコラムの、回/mm(又は回/ヨー角度)の縦軸で表される、図4に表されるものの逆数である他のギア比G’と、横軸でkm/hで表される前記車両の速度Vとの間の関係をグラフで表している。
【0035】
1実施形態によれば、速度Vが0になると無限大になる傾向がある関数1/Vは、図4に表されるように、低速で最大値に制限される。ここでは、横軸でkm/hで表される車両速度Vの関数として、縦軸でmm/回で表されるギア比Gの変形例が存在する。
【0036】
1実施形態では、ギア比Gは、基準ギアに対するゲインとして表すことができる。例えば、基準ギアは50mm/回であってもよい。この例では、点Vは、1.9のギア比が選択された25km/hに等しい。点Vは、1のゲインが選択された250km/hのVmaxに位置する。他のものは、上記方法を適用することによって得られる。
【0037】
1実施形態では、p/Vは非常に低速であり、p=Gを選択することができる。そして、速度Vに応じてギア比Gを規定する関連性を完全にパラメータ化するために、pのみが依然として決定されるべきである。
【0038】
1態様によれば、本発明は、車両のパワーステアリングシステムにも関し、前記パワーステアリングシステムは、前記車両の速度Vに従って、前記ハンドル21の角度位置Pvと前記ラック11の位置Pcとの間のギア比Gが
G=p+p/V
によって定められるように構成された可変ギアステアリングコラムを含み、
速度Vが第1の閾値と第2の閾値の間に含まれる場合、pとpはそれぞれ次式の解である、第1のパラメータと第2のパラメータである。
【0039】
【数3】
ここで、第1の値Gは、車両の第1の速度Vのための車両の所望の取扱いを得ることを可能にするギア比で、第2の値Gは、車両の第2の速度Vのための車両の所望の安定性を得ることを可能にするギア比である。
【0040】
1態様によれば、本発明は、前述の実施形態によるパワーステアリングシステム10を備える車両に関する。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
【外国語明細書】