(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022078056
(43)【公開日】2022-05-24
(54)【発明の名称】周辺デバイスと無線ペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するデバイス、方法、並びにグラフィカルユーザインタフェース
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20220517BHJP
H04W 76/10 20180101ALI20220517BHJP
H04W 8/00 20090101ALI20220517BHJP
H04M 1/00 20060101ALI20220517BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20220517BHJP
【FI】
G06F3/0484 120
H04W76/10
H04W8/00 110
H04M1/00 U
G06F3/0481
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022018022
(22)【出願日】2022-02-08
(62)【分割の表示】P 2019207313の分割
【原出願日】2017-07-20
(31)【優先権主張番号】15/271,114
(32)【優先日】2016-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PA201670727
(32)【優先日】2016-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(31)【優先権主張番号】62/383,976
(32)【優先日】2016-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
2.UNIX
3.WINDOWS
4.VXWORKS
5.iOS
6.OS X
7.Lightning
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベハザディ, アリアン
(72)【発明者】
【氏名】スタック, カーラン ジー.
(72)【発明者】
【氏名】チャウダリ, イムラン
(72)【発明者】
【氏名】コフマン, パトリック, エル.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための、より速く、より効率的な方法及びインタフェースを備える電子デバイスを提供する。
【解決手段】電子デバイスは、第1の周辺機器からのペアリング要求を検出したことに応じて、当該第1の周辺機器が第2の周辺機器に結合されていることを必要とする結合基準を満たしているかどうかを判定する。同結合基準を満たしているという判定時には、デバイスは、ユーザ入力によってアクティブ化されたときに電子デバイスと第1の周辺機器とのペアリングを開始する、ペアリングアフォーダンスを表示する。一方、同結合基準を満たしていないという判定時には、デバイスは、第1の周辺機器と第2の周辺機器との結合に関する情報を表示する。
【選択図】
図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ、1つ以上の周辺デバイスと無線通信する無線周波数(RF)回路、及びユーザから入力を受け取る1つ以上の入力デバイスを備える電子デバイスにおいて、
第1のユーザインタフェースを前記ディスプレイ上に表示することと、
前記第1のユーザインタフェースを表示している間に、第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングするペアリング要求を検出することと、
前記ペアリング要求を検出したことに応じて、
前記第1の周辺機器が、前記第1の周辺機器が第2の周辺機器に結合されていることを必要とする結合基準を満たしているかどうかを判定することと、
前記第1の周辺機器が前記結合基準を満たしているという判定に従って、ユーザ入力によってアクティブ化されたときに前記電子デバイスと前記第1の周辺機器とのペアリングを開始するペアリングアフォーダンスを表示することと、
前記第1の周辺機器が前記結合基準を満たしていないという判定に従って、前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器との結合に関する情報を表示することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングする前記ペアリング要求を検出することは、前記第1の周辺デバイスから送信された無線信号を検出し、前記検出した無線信号に基づいて、前記第1の周辺デバイスが近接基準を満たしていると判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記結合基準は、前記第1の周辺機器が、前記第2の周辺機器とは別個の第3の周辺機器に結合されているときに満たされる基準を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の周辺機器は1つ以上のイヤーバッドであり、前記第2の周辺機器は前記1つ以上のイヤーバッド用のケースである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記結合基準は、前記1つ以上のイヤーバッドが、前記ケースの内部にある、及び前記ケースに電気結合されている、のうちの少なくとも一方であるときに満たされる基準を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記電子デバイスが前記第1の周辺機器とペアリングされた後に、前記第1の周辺機器及び前記第2の周辺機器に関するステータス情報を第2のユーザインタフェースに表示すること、
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記電子デバイスと前記第1の周辺機器とのペアリングの後に、前記第2の周辺機器及び前記第1の周辺機器が、前記電子デバイスと以前にペアリングされたことがある関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部であるかどうかを判定することと、
前記第2の周辺機器及び前記第1の周辺機器が、前記電子デバイスと以前にペアリングされたことがある関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部であるという判定に従って、前記第1の周辺機器及び前記第2の周辺機器に関するステータス情報を表示することと、
前記第2の周辺機器及び前記第1の周辺機器が、前記電子デバイスと以前にペアリングされた関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部ではないという判定に従って、前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器との間のミスマッチに関する情報を表示することと、
を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器との間の前記ミスマッチに関する情報を表示することは、ユーザ入力によってアクティブ化されたときに前記電子デバイスと前記第2の周辺機器とのペアリングを開始する、第2のペアリングアフォーダンスを表示することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の周辺機器及び前記第2の周辺機器に関する前記ステータス情報を表示することは、前記第1の周辺機器の第1の周辺機器ステータス特性と前記第2の周辺機器の第2の周辺機器ステータス特性との間の差が所定の閾値未満であり、前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器とが同じタイプの周辺機器であるという判定に従って、前記第1の周辺機器及び前記第2の周辺機器に関する単一の複合周辺機器ステータス特性を表示することを含む、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の周辺機器及び前記第2の周辺機器に関するステータス情報を表示することは、前記第1の周辺機器の第1の周辺機器ステータス特性と前記第2の周辺機器の第2の周辺機器ステータス特性との間の差が所定の閾値よりも大きく、前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器とが同じタイプの周辺機器であるという判定に従って、前記第1の周辺機器に関する前記第1の周辺機器ステータス特性及び前記第2の周辺機器に関する第2の前記周辺機器ステータス特性を表示することを含む、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の周辺機器の前記ステータス情報を表示することは、前記第1の周辺機器に関するバッテリレベルが最小電荷閾値を下回っているという判定に従って、低バッテリグラフィックを表示することを含む、請求項7から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の周辺機器の前記ステータス情報を表示することは、第1の周辺機器が電源に接続されているという判定に従って、バッテリ充電グラフィックを表示することを含む、請求項7から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記電子デバイスは、前記第1のユーザインタフェースを表示している間、ロック状態であり、前記方法は、
前記ペアリングアフォーダンスのアクティブ化の後に、前記第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングするために、ユーザからの認証入力の要求を提示することと、
前記ユーザから前記認証入力を受け取ることと、
前記認証入力を受け取ったことに応じて、
前記第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングすることと、
前記電子デバイスを前記ロック状態に維持することと、
を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングしている間、前記電子デバイスの前記ロック状態と関連付けられた前記第1のユーザインタフェースの表示を維持すること、
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の周辺機器と前記電子デバイスとのペアリングを完了した後に、前記電子デバイスの前記ロック状態と関連付けられた前記第1のユーザインタフェースの表示を維持すること、
を含む、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の周辺機器と前記電子デバイスとのペアリングが完了した後に、前記電子デバイスの前記ロック状態と関連付けられた前記第1のユーザインタフェースの表示を維持している間、前記第1の周辺機器に関するステータス情報を表示すること、
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
ディスプレイと、
1つ以上の周辺デバイスと無線通信する無線周波数(RF)回路と、
ユーザから入力を受け取る1つ以上の入力デバイスと、
1つ以上のプロセッサと、
メモリと、
1つ以上のプログラムと、を備える、電子デバイスであって、前記1つ以上のプログラムは前記メモリに記憶され、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成されており、前記1つ以上のプログラムは、
前記ディスプレイ上に第1のユーザインタフェースを表示し、
前記第1のユーザインタフェースを表示している間に、第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングするペアリング要求を検出し、
前記ペアリング要求を検出したことに応じて、
前記第1の周辺機器が、前記第1の周辺機器が第2の周辺機器に結合されていることを必要とする結合基準を満たしているかどうかを判定し、
前記第1の周辺機器が前記結合基準を満たしているという判定に従って、ユーザ入力によってアクティブ化されたときに前記電子デバイスと前記第1の周辺機器とのペアリングを開始する、ペアリングアフォーダンスを表示し、
前記第1の周辺機器が前記結合基準を満たしていないという判定に従って、前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器との結合に関する情報を表示する、
ための命令を含む、電子デバイス。
【請求項18】
ディスプレイと、
1つ以上の周辺デバイスと無線通信する無線周波数(RF)回路と、
ユーザから入力を受け取る1つ以上の入力デバイスと、
前記ディスプレイ上に第1のユーザインタフェースを表示する手段と、
前記第1のユーザインタフェースを表示している間に、第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングするペアリング要求を検出する手段と、
前記ペアリング要求を検出したことに応じて有効化される手段であって、
前記第1の周辺機器が、前記第1の周辺機器が第2の周辺機器に結合されていることを必要とする結合基準を満たしているかどうかを判定する手段、
前記第1の周辺機器が前記結合基準を満たしているという判定に従って、ユーザ入力によってアクティブ化されたときに前記電子デバイスと前記第1の周辺機器とのペアリングを開始する、ペアリングアフォーダンスを表示する手段、及び
前記第1の周辺機器が前記結合基準を満たしていないという判定に従って、前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器との結合に関する情報を表示する手段、
を含む、手段と、
を備える、電子デバイス。
【請求項19】
1つ以上のプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ以上のプログラムは、命令を含み、前記命令は、ディスプレイ、1つ以上の周辺デバイスと無線通信する無線周波数(RF)回路、及びユーザから入力を受け取る1つ以上の入力デバイスを備える電子デバイスによって実行されたときに、前記デバイスに、
前記ディスプレイ上に第1のユーザインタフェースを表示させ、
前記第1のユーザインタフェースを表示している間に、第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングするペアリング要求を検出させ、
前記ペアリング要求を検出したことに応じて、
前記第1の周辺機器が、前記第1の周辺機器が第2の周辺機器に結合されていることを必要とする結合基準を満たしているかどうかを判定させ、
前記第1の周辺機器が前記結合基準を満たしているという判定に従って、ユーザ入力によってアクティブ化されたときに前記電子デバイスと前記第1の周辺機器とのペアリングを開始する、ペアリングアフォーダンスを表示させ、
前記第1の周辺機器が前記結合基準を満たしていないという判定に従って、前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器との結合に関する情報を表示させる、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
ディスプレイと、
1つ以上の周辺デバイスと無線通信する無線周波数(RF)回路と、
ユーザ1つ以上のプロセッサから入力を受け取る1つ以上の入力デバイスと、
メモリと、
1つ以上のプログラムと、を備える、電子デバイスであって、前記1つ以上のプログラムは前記メモリに記憶され、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成され、前記1つ以上のプログラムは、請求項1から16に記載の方法のいずれか1つを実行する命令を含む、電子デバイス。
【請求項21】
1つ以上のプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ以上のプログラムは、命令を含み、前記命令は、ディスプレイ、1つ以上の周辺デバイスと無線通信する無線周波数(RF)回路、及びユーザから入力を受け取る1つ以上の入力デバイスを備える電子デバイスによって実行されたときに、前記デバイスに、請求項1から16に記載の方法のいずれか1つを実行させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
ディスプレイ、1つ以上の周辺デバイスと無線通信する無線周波数(RF)回路、ユーザから入力を受け取る1つ以上の入力デバイス、メモリ、及び前記メモリに記憶された1つ以上のプログラムを実行する1つ以上のプロセッサを備える電子デバイス上のグラフィカルユーザインタフェースであって、前記グラフィカルユーザインタフェースは、請求項1から16に記載の方法のいずれか1つに従って表示されるユーザインタフェースを備える、グラフィカルユーザインタフェース。
【請求項23】
ディスプレイと、
1つ以上の周辺デバイスと無線通信する無線周波数(RF)回路と、
ユーザ1つ以上のプロセッサから入力を受け取る1つ以上の入力デバイスと、
メモリと、
請求項1から16に記載の方法のいずれか1つを実行する手段と、
を備える、電子デバイス。
【請求項24】
ディスプレイユニットと、
1つ以上の周辺デバイスと無線通信する無線周波数(RF)回路ユニットと、
ユーザから入力を受け取る1つ以上の入力デバイスユニットと、
前記ディスプレイユニット、前記RF回路ユニット、及び前記1つ以上の入力デバイスに結合された処理ユニットと、
を備える、電子デバイスであって、前記処理ユニットは、
前記ディスプレイユニット上での第1のユーザインタフェースの表示を有効化し、
前記第1のユーザインタフェースを表示している間に、第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングするペアリング要求を検出し、
前記ペアリング要求を検出したことに応じて、
前記第1の周辺機器が、前記第1の周辺機器が第2の周辺機器に結合されていることを必要とする結合基準を満たしているかどうかを判定し、
前記第1の周辺機器が前記結合基準を満たしているという判定に従って、ユーザ入力によってアクティブ化されたときに前記電子デバイスと前記第1の周辺機器とのペアリングを開始する、ペアリングアフォーダンスの表示を有効化し、
前記第1の周辺機器が前記結合基準を満たしていないという判定に従って、前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器との結合に関する情報の表示を有効化する、
ように構成されている、電子デバイス。
【請求項25】
前記第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングする前記ペアリング要求を検出することは、前記第1の周辺デバイスから送信された無線信号を検出し、前記検出した無線信号に基づいて、前記第1の周辺デバイスが近接基準を満たしていると判定することを含む、請求項24に記載の電子デバイス。
【請求項26】
前記結合基準は、前記第1の周辺機器が、前記第2の周辺機器とは別個の第3の周辺機器に結合されているときに満たされる基準を含む、請求項24又は25に記載の電子デバイス。
【請求項27】
前記第1の周辺機器は1つ以上のイヤーバッドであり、前記第2の周辺機器は前記1つ以上のイヤーバッド用のケースである、請求項24から26のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項28】
前記結合基準は、前記1つ以上のイヤーバッドが、前記ケースの内部にある、及び前記ケースに電気結合されている、のうちの少なくとも一方であるときに満たされる基準を含む、請求項27に記載の電子デバイス。
【請求項29】
前記処理ユニットは、
前記電子デバイスが前記第1の周辺機器とペアリングされた後に、第2のユーザインタフェースにおいて、前記第1の周辺機器及び前記第2の周辺機器に関するステータス情報の表示を有効化する、
ように構成されている、請求項24から28のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項30】
前記処理ユニットは、
前記電子デバイスと前記第1の周辺機器とのペアリングの後に、前記第2の周辺機器及び前記第1の周辺機器が、前記電子デバイスと以前にペアリングされたことがある関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部であるかどうかを判定し、
前記第2の周辺機器及び前記第1の周辺機器が、前記電子デバイスと以前にペアリングされたことがある関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部であるという判定に従って、前記第1の周辺機器及び前記第2の周辺機器に関するステータス情報の表示を有効化し、
前記第2の周辺機器及び前記第1の周辺機器が、前記電子デバイスと以前にペアリングされた関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部ではないという判定に従って、前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器との間のミスマッチに関する情報の表示を有効化する、
ように構成されている、請求項24~29のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項31】
前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器との間の前記ミスマッチに関する情報を表示することは、ユーザ入力によってアクティブ化されたときに前記電子デバイスと前記第2の周辺機器とのペアリングを開始する、第2のペアリングアフォーダンスを表示することを含む、請求項30に記載の電子デバイス。
【請求項32】
前記第1の周辺機器及び前記第2の周辺機器に関する前記ステータス情報を表示することは、前記第1の周辺機器の第1の周辺機器ステータス特性と前記第2の周辺機器の第2の周辺機器ステータス特性との間の差が所定の閾値未満であり、前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器とが同じタイプの周辺機器であるという判定に従って、前記第1の周辺機器及び前記第2の周辺機器に関する単一の複合周辺機器ステータス特性を表示することを含む、請求項30又は31に記載の電子デバイス。
【請求項33】
前記第1の周辺機器及び前記第2の周辺機器に関するステータス情報を表示することは、前記第1の周辺機器の第1の周辺機器ステータス特性と前記第2の周辺機器の第2の周辺機器ステータス特性との間の差が所定の閾値よりも大きく、前記第1の周辺機器と前記第2の周辺機器とが同じタイプの周辺機器であるという判定に従って、前記第1の周辺機器に関する前記第1の周辺機器ステータス特性及び前記第2の周辺機器に関する前記第2の周辺機器ステータス特性を表示することを含む、請求項30から32のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項34】
前記第1の周辺機器の前記ステータス情報を表示することは、前記第1の周辺機器に関するバッテリレベルが最小電荷閾値を下回っているという判定に従って、低バッテリグラフィックを表示することを含む、請求項30から33のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項35】
前記第1の周辺機器の前記ステータス情報を表示することは、第1の周辺機器が電源に接続されているという判定に従って、バッテリ充電グラフィックを表示することを含む、請求項30から34のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項36】
前記電子デバイスは、前記第1のユーザインタフェースを表示している間、ロック状態であり、前記処理ユニットは、
前記ペアリングアフォーダンスのアクティブ化の後に、前記第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングするために、ユーザからの認証入力の要求を提示し、
前記ユーザから前記認証入力を受け取り、
前記認証入力を受け取ったことに応じて、
前記第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングし、
前記電子デバイスを前記ロック状態に維持する、
ように構成されている、請求項30から35のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項37】
前記処理ユニットは、
前記第1の周辺機器を前記電子デバイスとペアリングしている間、前記電子デバイスの前記ロック状態と関連付けられた前記第1のユーザインタフェースの表示を維持する、
ように構成されている、請求項36に記載の電子デバイス。
【請求項38】
前記処理ユニットは、
前記第1の周辺機器と前記電子デバイスとのペアリングを完了した後に、前記電子デバイスの前記ロック状態と関連付けられた前記第1のユーザインタフェースの表示を維持する
ように構成されている、請求項36又は37に記載の電子デバイス。
【請求項39】
前記処理ユニットは、
前記第1の周辺機器と前記電子デバイスとのペアリングが完了した後に、前記電子デバイスの前記ロック状態と関連付けられた前記第1のユーザインタフェースの表示を維持している間、前記第1の周辺機器に関するステータス情報の表示を有効化する、
ように構成されている、請求項38に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示することを含むがこれらには限定されない、電子デバイスの無線ペアリングに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの電子デバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、又は他のコンピューティングデバイス)と通信する無線周辺デバイスの使用は、近年、大幅に増加してきている。周辺機器をそのようなデバイスに接続(「ペアリング」)するために、Bluetooth(登録商標)などの無線ペアリング技術がしばしば使用される。
【0003】
しかし、ペアリングを実行するための従来の方法は、特に複数の周辺デバイスが関与するときに、煩雑かつ非効率的である。例えば、ユーザは、デバイスと共に周辺機器を使用する前に、各周辺機器を所与の電子デバイスと個別にペアリングする必要があることがある。
【発明の概要】
【0004】
したがって、周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための、より速く、より効率的な方法及びインタフェースを備える電子デバイスが必要とされている。このような方法及びインタフェースは、任意選択的に、周辺機器をペアリングするための従来の方法を補完する、又はそれらに置き換わる。このような方法及びインタフェースは、ユーザからの入力の数、範囲、及び/又は種類を減少させ、より効率的な人間機械インタフェースを生成する。バッテリ動作デバイスでは、そのような方法及びインタフェースは、電力を節約し、バッテリ充電間の時間を延ばす。
【0005】
電子デバイスのユーザインタフェースに関連付けられた上記の欠点及び他の問題は、開示されるデバイスによって低減又は解消される。いくつかの実施形態では、デバイスは、デスクトップコンピュータである。いくつかの実施形態では、このデバイスは、ポータブル(例えば、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、又はハンドヘルドデバイス)である。いくつかの実施形態では、デバイスは、パーソナル電子デバイス(例えば、時計などのウェアラブル電子デバイス)である。いくつかの実施形態では、デバイスは、タッチパッドを有する。いくつかの実施形態では、デバイスは、タッチ感知ディスプレイ(「タッチスクリーン」又は「タッチスクリーンディスプレイ」としても知られる)を有する。いくつかの実施形態では、デバイスは、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)、1つ以上のプロセッサ、メモリ、及び複数の機能を実行するためのメモリに記憶された1つ以上のモジュール、プログラム、又は命令セットを有する。いくつかの実施形態では、ユーザは主にタッチ感知面上のスタイラス並びに/又は指の接触及びジェスチャを通じてGUIと対話する。いくつかの実施形態では、機能は任意選択で、画像編集、描画、プレゼンティング、ワードプロセッシング、スプレッドシートの作成、ゲームプレイ、電話をかけること、ビデオ会議、電子メール送信、インスタントメッセージング、トレーニングサポート、デジタル写真撮影、デジタルビデオ撮影、ウェブブラウジング、デジタル音楽の再生、メモ取り、及び/又はデジタルビデオの再生を含む。それらの機能を実行する実行可能命令は任意選択で、非一時的コンピュータ可読記憶媒体又は1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された他のコンピュータプログラム製品に含まれる。
【0006】
いくつかの実施形態によれば、方法は、ディスプレイ、1つ以上の周辺デバイスと無線通信するための無線周波数(RF)回路、及びユーザから入力を受け取るための1つ以上の入力デバイスを備える電子デバイスにおいて実行される。デバイスは、第1のユーザインタフェースをディスプレイ上に表示する。第1のユーザインタフェースを表示している間に、デバイスは、第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングするペアリング要求を検出する。ペアリング要求を検出したことに応じて、デバイスは、第1の周辺機器が、第1の周辺機器が第2の周辺機器に結合されていることを必要とする結合基準を満たしているかどうかを判定する。第1の周辺機器が結合基準を満たしているという判定に従って、デバイスは、ユーザ入力によってアクティブ化されたときに電子デバイスと第1の周辺機器とのペアリングを開始するペアリングアフォーダンスを表示する。第1の周辺機器が結合基準を満たしていないという判定に従って、デバイスは、第1の周辺機器と第2の周辺機器との結合に関する情報を表示する。
【0007】
いくつかの実施形態によれば、電子デバイスは、ディスプレイと、1つ以上の周辺デバイスと無線通信するための無線周波数(RF)回路と、ユーザから入力を受け取るための1つ以上の入力デバイスと、ディスプレイユニット、無線周波数(RF)回路及び1つ以上の入力デバイスに結合された処理ユニットとを含む。処理ユニットは、ディスプレイユニット上での第1のユーザインタフェースの表示を有効化する。第1のユーザインタフェースを表示している間に、処理ユニットは、第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングするペアリング要求を検出する。ペアリング要求を検出したことに応じて、処理ユニットは、第1の周辺機器が、第1の周辺機器が第2の周辺機器に結合されていることを必要とする結合基準を満たしているかどうかを判定する。第1の周辺機器が結合基準を満たしているという判定に従って、処理ユニットは、ユーザ入力によってアクティブ化されたときに電子デバイスと第1の周辺機器とのペアリングを開始するペアリングアフォーダンスの表示を有効化する。第1の周辺機器が結合基準を満たしていないという判定に従って、処理ユニットは、第1の周辺機器と第2の周辺機器との結合に関する情報の表示を有効化する。
【0008】
これにより、ディスプレイ、無線周波数(RF)回路、及び1つ以上の入力デバイスを備える電子デバイスには、周辺デバイスとペアリングし、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するためのより高速でより効率的な方法及びインタフェースが設けられており、それにより、有効性、効率、及びそのようなデバイスに対するユーザの満足度が増大する。このような方法及びインタフェースは、周辺機器をペアリングするための従来の方法を補完する、又はそれらに置き換わることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
説明される様々な実施形態をより良く理解するため、以下の図面と併せて、以下の「発明を実施するための形態」が参照されるべきである。ここで、類似の参照番号は、それらの図の全てを通じて、対応する部分を指す。
【0010】
【
図1A】いくつかの実施形態に係る、タッチ感知ディスプレイを有するポータブル多機能デバイスを示すブロック図である。
【0011】
【
図1B】いくつかの実施形態に係る、イベント処理のための例示的な構成要素を示すブロック図である。
【0012】
【
図2】いくつかの実施形態に係る、タッチスクリーンを有するポータブル多機能デバイスを示す。
【0013】
【
図3】いくつかの実施形態に係る、ディスプレイ及びタッチ感知面を有する例示的な多機能デバイスのブロック図である。
【0014】
【
図4A】いくつかの実施形態に係る、ポータブル多機能デバイス上のアプリケーションのメニューのための例示的なユーザインタフェースを示す。
【0015】
【
図4B】いくつかの実施形態に係る、ディスプレイと分離したタッチ感知面を有する多機能デバイスのための例示的なユーザインタフェースを示す。
【0016】
【
図5A】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5B】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5C】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5D】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5E】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5F】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5G】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5H】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5I】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5J】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5K】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5L】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5M】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5N】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5O】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5P】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5Q】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5R】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5S】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5T】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5U】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5V】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5W】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5X】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5Y】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【
図5Z】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【0017】
【
図6A】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示する方法を示すフロー図である。
【
図6B】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示する方法を示すフロー図である。
【
図6C】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示する方法を示すフロー図である。
【0018】
【
図7】いくつかの実施形態に係る、電子デバイスの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
多くの従来の電子デバイスは、周辺機器とペアリングする能力を有する。しかし、2つ以上の周辺機器が関連する場合(例えば、2つのイヤーバッド、又は2つのイヤーバッドとイヤーバッド用ケース)、従来の電子デバイスは、典型的には、使用前に各周辺機器と個別にペアリングする必要がある。対照的に、本明細書に記載するように、関連する周辺機器を所与のデバイスに同時にペアリングすることができ、それによって、単一のペアリングアクションに応じて複数の周辺機器間のペアリングを同期させるに能力が提供される。改善されたペアリング機能をユーザに提供することにより、デバイスの操作性が向上し、(例えば、ユーザが単一のアクションで複数の関連する周辺機器と効率的にペアリングすることを助け、それによって、所与のデバイスを複数の関連する周辺機器にペアリングしようとするときのユーザのミスを低減することによって)ユーザデバイスインタフェースをより効率的にする。この改善されたペアリングプロセスを用いないと、ユーザは、本明細書に記載されているものと同じ機能性を実現するために、デバイスに異なる周辺機器と個別にペアリングさせる追加のステップをとらなければならない。デバイスを複数の周辺機器と個別にペアリングすることは、時間がかかるプロセスである場合があり、ペアリングプロセスを完了するために要求されるユーザ入力の数が増加することに起因して、ユーザは、ミスをより起こしやすくなる。
【0020】
更に、従来の電子デバイスは、ペアリングされた周辺機器に関するステータス情報をほとんど又は全く表示しない。しかし、本明細書に記載されているように、周辺機器がデバイスに近接している場合、周辺機器に関するステータス情報(例えば、1つ以上のバッテリレベル)が表示される。周辺機器のステータス情報を提供すると、デバイスの操作性が向上し、(例えば、ユーザが各周辺機器を物理的に検査する必要なしに、周辺機器に関する情報へのアクセスを提供することによって)ユーザデバイスインタフェースがより効率的になり、それによって、ユーザがより迅速かつ効率的にデバイス及び周辺機器を使用することが可能になる。
【0021】
以下、
図1A~
図1B、
図2、
図3及び
図7は、例示的なデバイスの説明を提供する。
図4A~
図4B及び
図5A~
図5Zは、周辺機器を例示的なデバイスと選択的にペアリングして、周辺機器に関するステータス情報を例示的なデバイス上に選択的に表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6A~
図6Cは、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示する方法を示すフロー図である。
図5A~
図5Zのユーザインタフェースは、
図6A~
図6Cのプロセスを説明するために使用される。
例示的なデバイス
【0022】
ここで、添付図面に実施例が示される実施形態への詳細な参照が行われる。以下の詳細な説明では、説明される様々な実施形態の完全な理解を提供するために数多くの具体的な詳細が記載されている。しかしながら、記載されている様々な実施形態は、これらの具体的な詳細を伴わずとも実践し得ることが、当業者には明らかであろう。他の例では、周知の方法、手順、構成要素、回路、及びネットワークは、実施形態の態様を不必要に不明瞭にしないよう詳細には説明されていない。
【0023】
本明細書では、第1、第2などの用語は、いくつかの実施例で、様々な要素を説明するために使用されるが、これらの要素は、それらの用語によって限定されるべきではないことも理解されるであろう。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、説明されている様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の接触は、第2の接触と称することができ、同様に、第2の接触は、第1の接触と称し得る。第1の接触及び第2の接触は両方とも接触であるが、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、それらは同じ接触ではない。
【0024】
本明細書において記載する様々な実施形態の説明で使用される術語は、特定の実施形態について説明することのみを目的とし、限定的であることが意図されるものではない。記載する様々な実施形態の説明及び添付の特許請求の範囲内では、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈上別途明白に記載しない限り、複数形も同様に含むことが意図される。また、本明細書で使用されるように、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上のいずれか及び全ての考えられる組合せを指し、かつこれを含むことを理解されたい。用語「includes(含む)」、「including(含む)」、「comprises(含む、備える)」、及び/又は「comprising(含む、備える)」は、本明細書で使用する場合、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/若しくはそれらのグループの存在又は追加を除外しないことが更に理解されるであろう。
【0025】
本明細書に記載される場合、用語「if(~の場合)」は、任意選択で、文脈に依存して「when(~のとき)」、「upon(~すると)」、「in response to determining(~と判定したことに応じて)」、又は「in response to detecting(~を検出したことに応じて)」を意味するものと解釈される。同様に、「~と判定された場合(if it is determined)」又は「[記載の状態又はイベント]が検出された場合(if [a stated condition or event]is detected)」という語句は、任意選択的に、文脈に応じて、「~と判定したとき(upon determining)」若しくは「~と判定したことに応じて(in response to determining)」、又は「[記載の状態又はイベント]を検出したとき(upon detecting [the stated condition or event])」若しくは「[記載の状態又はイベント]を検出したことに応じて(in response to detecting [the stated condition or event])」を意味すると解釈される。
【0026】
電子デバイス、そのようなデバイス用のユーザインタフェース、及びそのようなデバイスを使用するための関連するプロセスの実施形態が説明される。いくつかの実施形態では、デバイスは、PDA機能及び/又は音楽プレーヤ機能などの他の機能も含む、携帯電話などのポータブル通信デバイスである。ポータブル多機能デバイスの例示的な実施形態は、Cupertino、CaliforniaのApple Inc.からのiPhone(登録商標)、iPod Touch(登録商標)、及びiPad(登録商標)デバイスを含むが、これらに限定されない。タッチ感知面(例えば、タッチスクリーンディスプレイ及び/又はタッチパッド)を有するラップトップ又はタブレットコンピュータなどの他のポータブル電子デバイスが任意選択で使用される。いくつかの実施形態では、デバイスはポータブル通信デバイスではなく、タッチ感知面(例えば、タッチスクリーンディスプレイ及び/又はタッチパッド)を有するデスクトップコンピュータであることも理解されたい。
【0027】
以下の議論では、ディスプレイ及びタッチ感知面を含む電子デバイスについて説明する。しかしながら、電子デバイスは任意選択で、物理キーボード、マウス、及び/又はジョイスティックなどの、1つ以上の他の物理ユーザインタフェースデバイスを含むことを理解されたい。
【0028】
デバイスは、一般的に、メモ取りアプリケーション、描画アプリケーション、プレゼンテーションアプリケーション、ワードプロセッシングアプリケーション、ウェブサイト作成アプリケーション、ディスクオーサリングアプリケーション、スプレッドシートアプリケーション、ゲームアプリケーション、電話アプリケーション、ビデオ会議アプリケーション、電子メールアプリケーション、インスタントメッセージングアプリケーション、トレーニングサポートアプリケーション、写真管理アプリケーション、デジタルカメラアプリケーション、デジタルビデオカメラアプリケーション、ウェブブラウジングアプリケーション、デジタル音楽プレーヤアプリケーション及び/又はデジタルビデオプレーヤアプリケーションのうちの1つ以上などの様々なアプリケーションをサポートする。
【0029】
本デバイス上で実行される様々なアプリケーションは、タッチ感知面などの、少なくとも1つの共通の物理ユーザインタフェースデバイスを、任意選択的に使用する。タッチ感知面の1つ以上の機能、並びにデバイス上に表示される対応する情報は、アプリケーションごとに、及び/又はそれぞれのアプリケーション内で、任意選択的に、調節及び/又は変更される。このように、デバイスの共通の物理アーキテクチャ(タッチ感知面など)は、任意選択的に、ユーザにとって直観的かつ透過的なユーザインタフェースを備える様々なアプリケーションをサポートする。
【0030】
ここで、タッチ感知ディスプレイを備えるポータブルデバイスの実施形態に注意を向ける。
図1Aは、いくつかの実施形態に係る、タッチ感知ディスプレイシステム112を有するポータブル多機能デバイス100を示すブロック図である。タッチ感知ディスプレイシステム112は、便宜上「タッチスクリーン」と呼ばれる場合があり、単にタッチ感知ディスプレイと呼ばれる場合もある。デバイス100は、メモリ102(任意選択で、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含む)、メモリコントローラ122、1つ以上の処理ユニット(CPU)120、周辺機器インタフェース118、RF回路108、音声回路110、スピーカ111、マイクロフォン113、入出力(I/O)サブシステム106、その他の入力又は制御デバイス116、及び外部ポート124を含む。デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の光センサ164を含む。デバイス100は、デバイス100(例えば、デバイス100のタッチ感知ディスプレイシステム112などのタッチ感知面)上の接触の強度を検出するための、1つ以上の強度センサ165を任意選択で含む。デバイス100は、任意選択的に、デバイス100上で触知出力を生成する(例えばデバイス100のタッチ感知ディスプレイシステム112又はデバイス300のタッチパッド355などのタッチ感知面上で触知出力を生成する)1つ以上の触知出力生成器167を含む。これらの構成要素は、任意選択的に、1つ以上の通信バス又は信号ライン103を介して通信する。
【0031】
本明細書及び特許請求の範囲で使用するとき、用語「触知出力」は、ユーザの触覚でユーザによって検出されることになる、デバイスの従前の位置に対する、そのデバイスの物理的変位、デバイスの構成要素(例えば、タッチ感知面)の、そのデバイスの別の構成要素(例えば、筐体)に対する物理的変位、又は、デバイスの質量中心に対する構成要素の変位である。例えば、デバイス又はデバイスの構成要素が、タッチに敏感なユーザの表面(例えば、ユーザの手の指、手のひら、又は他の部分)に接触している状況では、物理的変位によって生成された触知出力は、そのデバイス又はデバイスの構成要素の物理的特性の認識される変化に相当する触感として、ユーザによって解釈されることになる。例えば、タッチ感知面(例えば、タッチ感知ディスプレイ又はトラックパッド)の移動は、ユーザによって、物理アクチュエータボタンの「ダウンクリック」又は「アップクリック」として、任意選択的に解釈される。いくつかの場合、ユーザの動作により物理的に押された(例えば、変位された)タッチ感知面に関連付けられた物理アクチュエータボタンの移動がない時でさえ、ユーザは「ダウンクリック」又は「アップクリック」などの触感を感じる。別の実施例として、タッチ感知面の移動は、タッチ感知面の平滑度に変化がない場合であっても、ユーザによって、そのタッチ感知面の「粗さ」として、任意選択的に解釈又は感知される。そのようなユーザによるタッチの解釈は、ユーザの個人的な感覚認知に左右されるが、大多数のユーザに共通する、多くのタッチの感覚認知が存在する。したがって、触知出力が、ユーザの特定の感覚認知(例えば、「アップクリック」「ダウンクリック」、「粗さ」)に対応するものと記述される場合、別途記載のない限り、生成された触知出力は、典型的な(又は、平均的な)ユーザの記述された感覚認知を生成するデバイス、又はデバイスの構成要素の物理的変位に対応する。
【0032】
デバイス100は、ポータブル多機能デバイスの一実施例に過ぎず、デバイス100は、任意選択的に、示されているものよりも多くの構成要素又は少ない構成要素を有するものであり、任意選択的に、2つ以上の構成要素を組合せるものであり、又は、任意選択的に、それらの構成要素の異なる構成若しくは配置を有するものであることを理解されたい。
図1Aに示す様々な構成要素は、1つ以上の信号処理回路及び/又は特定用途向け集積回路を含む、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの組み合わせで実装される。
【0033】
メモリ102は、任意選択的に、高速ランダムアクセスメモリを含み、また任意選択的に、1つ以上の磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステートメモリデバイスなどの不揮発性メモリを含む。CPU(単数又は複数)120及び周辺機器インタフェース118などのデバイス100の他の構成要素によるメモリ102へのアクセスは任意選択で、メモリコントローラ122により制御される。
【0034】
周辺機器インタフェース118が使用され、デバイスの入力及び出力周辺機器を、CPU(単数又は複数)120及びメモリ102と結合することができる。1つ以上のプロセッサ120は、メモリ102に記憶された様々なソフトウェアプログラム及び/又は命令セットを動作させる、又は実行して、デバイス100のための様々な機能を実行し、データを処理する。
【0035】
いくつかの実施形態では、周辺機器インタフェース118、CPU(単数又は複数)120、及びメモリコントローラ122は任意選択で、チップ104などの単一チップ上で実装される。いくつかの他の実施形態では、それらは別々のチップ上に任意選択的に実装される。
【0036】
RF(radio frequency)(無線周波数)回路108は、電磁信号とも呼ばれるRF信号を送受信する。RF回路108は、電気信号を電磁信号に、又は電磁信号を電気信号に変換し、電磁信号を介して通信ネットワーク及び他の通信デバイスと通信する。RF回路108は、任意選択的に、これらの機能を実行するための周知の回路を含み、それらの回路としては、限定するものではないが、アンテナシステム、RF送受信機、1つ以上の増幅器、同調器、1つ以上の発振器、デジタル信号プロセッサ、CODECチップセット、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリなどが挙げられる。RF回路108は、任意選択的に、ワールドワイドウェブ(World Wide Web、WWW)とも呼ばれるインターネット、イントラネット、並びに/又はセルラー電話ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)及び/若しくはメトロポリタンエリアネットワーク(metropolitan area network、MAN)などの無線ネットワークなどのネットワークと、また他のデバイスと、無線通信によって通信する。無線通信は、複数の通信規格、通信プロトコル、及び通信技術のうちのいずれかを、任意選択で使用し、それらの通信規格、通信プロトコル、及び通信技術としては、移動通信用のグローバルシステム(Global System for Mobile Communications)(GSM)、拡張データGSM環境(Enhanced Data GSM Environment)(EDGE)、高速ダウンリンクパケット接続(high-speed downlink packet access)(HSDPA)、高速アップリンクパケット接続(high-speed uplink packet access)(HSUPA)、Evolution、Data-Only(EV-DO)、HSPA、HSPA+、2重セルHSPA(Dual-Cell HSPA)(DC-HSPDA)、ロングタームエボリューション(long term evolution)(LTE)、近距離無線通信(near field communication)(NFC)、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access)(W-CDMA)、符号分割多元接続(code division multiple access)(CDMA)、時分割多元接続(time division multiple access)(TDMA)、Bluetooth、Wireless Fidelity(Wi-Fi)(登録商標)(例えば、IEEE 802.11a、IEEE 802.11ac、IEEE 802.11ax、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g、及び/又はIEEE 802.11n)、ボイスオーバーインターネットプロトコル(voice over Internet Protocol)(VoIP)、Wi-MAX、電子メール用のプロトコル(例えば、インターネットメッセージアクセスプロトコル(Internet message access protocol)(IMAP)及び/又はポストオフィスプロトコル(post office protocol)(POP))、インスタントメッセージング(例えば、拡張可能メッセージング及びプレゼンスプロトコル(extensible messaging and presence protocol)(XMPP)、インスタントメッセージング及びプレゼンス利用拡張向けセッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol for Instant Messaging and Presence Leveraging Extensions)(SIMPLE)、インスタントメッセージング及びプレゼンスサービス(Instant Messaging and Presence Service)(IMPS))、及び/又はショートメッセージサービス(Short Message Service)(SMS)、あるいは本文書の出願日現在までにまだ開発されていない通信プロトコルを含めた任意の他の好適な通信プロトコルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0037】
オーディオ回路110、スピーカ111、及びマイクロフォン113は、ユーザとデバイス100との間のオーディオインタフェースを提供する。オーディオ回路110は、周辺機器インタフェース118からオーディオデータを受信し、このオーディオデータを電気信号に変換し、この電気信号をスピーカ111に伝送する。スピーカ111は、電気信号を人間の可聴音波に変換する。また、オーディオ回路110は、マイクロフォン113によって音波から変換された電気信号を受信する。オーディオ回路110は、電気信号をオーディオデータに変換し、このオーディオデータを処理のために周辺機器インタフェース118に伝送する。オーディオデータは、任意選択的に、周辺機器インタフェース118によって、メモリ102及び/若しくはRF回路108から取得され、かつ/又はメモリ102及び/若しくはRF回路108に伝送される。いくつかの実施形態では、音声回路110は、更にヘッドセットジャック(例えば、212、
図2)も含む。ヘッドセットジャックは、オーディオ回路110と、出力専用ヘッドホン又は出力(例えば片耳又は両耳用のヘッドホン)及び入力(例えばマイクロフォン)の両方を有するヘッドセットなどの着脱可能なオーディオ入出力周辺機器との間のインタフェースを提供する。
【0038】
I/Oサブシステム106は、タッチ感知ディスプレイシステム112及びその他の入力又は制御デバイス116などのデバイス100上の入出力周辺機器を周辺機器インタフェース118と結合する。I/Oサブシステム106は、任意選択的に、ディスプレイコントローラ156、光センサコントローラ158、強度センサコントローラ159、触覚フィードバックコントローラ161、及び他の入力若しくは制御デバイスのための1つ以上の入力コントローラ160を含む。1つ以上の入力コントローラ160は、その他の入力又は制御デバイス116から電気信号を受信し、それらへ電気信号を送信する。その他の入力又は制御デバイス116は任意選択で、物理的ボタン(例えば、プッシュボタン、ロッカボタンなど)、ダイヤル、スライダスイッチ、ジョイスティック、クリックホイールなどを含む。いくつかの代替的実施形態では、入力コントローラ(単数又は複数)160は任意選択で、キーボード、赤外線ポート、USBポート、スタイラス、及び/又はマウスなどのポインタデバイスのうちのいずれかと結合される(又は、いずれにも結合されない)。1つ以上のボタン(例えば、208、
図2)は、任意選択で、スピーカ111及び/又はマイクロフォン113の音量制御のためのアップ/ダウンボタンを含む。1つ以上のボタンは、任意選択で、プッシュボタン(例えば、206、
図2)を含む。
【0039】
タッチ感知ディスプレイシステム112は、デバイスとユーザの間の入力インタフェース及び出力インタフェースを提供する。ディスプレイコントローラ156は、タッチ感知ディスプレイシステム112から電気信号を受信し、及び/又はタッチ感知ディスプレイシステム112へ電気信号を送信する。タッチ感知ディスプレイシステム112は、ユーザに視覚出力を表示する。この視覚出力は、グラフィック、テキスト、アイコン、ビデオ、及びそれらの任意の組合せ(総称して「グラフィック」)を任意選択的に含む。いくつかの実施形態では、視覚出力の一部又はすべては、ユーザインタフェースオブジェクトに対応する。本明細書で使用されるように、用語「アフォーダンス」は、ユーザ-対話形式のグラフィカルユーザインタフェースオブジェクト(例えば、グラフィカルユーザインタフェースオブジェクトに向かって方向付けられた入力に応答するように構成されたグラフィカルユーザインタフェースオブジェクト)を指す。ユーザ-対話形式のグラフィカルユーザインタフェースオブジェクトの例は、ボタン、スライダ、アイコン、選択可能メニュー項目、スイッチ、ハイパーリンク、又はその他のユーザインタフェース制御を含むが、それらに限定されない。
【0040】
タッチ感知ディスプレイシステム112は、触覚及び/又は触知の接触に基づくユーザからの入力を受け付けるタッチ感知面、センサ、又はセンサのセットを有する。(メモリ102内の任意の関連するモジュール及び/又は命令セットとともに)タッチ感知ディスプレイシステム112及びディスプレイコントローラ156は、タッチ感知ディスプレイシステム112上の接触(及び、接触の任意の移動又は中断)を検出し、検出された接触をタッチ感知ディスプレイシステム112上で表示されるユーザインタフェースオブジェクト(例えば、1つ以上のソフトキー、アイコン、ウェブページ、又は画像)との相互作用に変換する。ある例示的な実施形態では、タッチ感知ディスプレイシステム112とユーザの間の接触点は、ユーザの指又はスタイラスに対応する。
【0041】
タッチ感知ディスプレイシステム112は任意選択で、LCD(liquid crystal display)(液晶ディスプレイ)技術、LPD(light emitting polymer display)(発光ポリマディスプレイ)技術、又はLED(light emitting diode)(発光ダイオード)技術を使用するが、他の実施形態では、他のディスプレイ技術が使用される。タッチ感知ディスプレイシステム112及びディスプレイコントローラ156は任意選択で、容量技術、抵抗性技術、赤外線技術、及び表面音響波技術、並びに、タッチ感知ディスプレイシステム112との1つ以上の接触点を判定するためのその他の近接センサアレイ又は他の要素を含むが、これらに限定されない、現在既知の又は後に開発される複数のタッチ感知技術のうちのいずれかを使用して、接触及びその任意の移動又は中断を検出する。例示的な実施形態では、Apple Inc.(Cupertino、California)からのiPhone(登録商標)、iPod Touch(登録商標)、及びiPad(登録商標)などにおいて見られるような、投影型相互容量感知技術が使用されている。
【0042】
タッチ感知ディスプレイシステム112は任意選択で、100dpiを超えるビデオ解像度を有する。いくつかの実施形態では、タッチスクリーンの映像解像度は、400dpiを超える(例えば、500dpi、800dpi、又はより高い)。ユーザは任意選択で、スタイラス、指などの任意の適切な物体又は付属物を使用して、タッチ感知ディスプレイシステム112と接触する。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースは、指に基づく接触及びジェスチャで機能するように設計されるが、これらは、指の接触がタッチスクリーン上での面積がより広いことに起因して、スタイラスに基づく入力よりも精度が低い場合がある。いくつかの実施形態では、デバイスは、指に基づく粗い入力を、ユーザによって所望されているアクションを実行するための、正確なポインタ/カーソルの位置又はコマンドに変換する。
【0043】
いくつかの実施形態では、タッチスクリーンに加えて、デバイス100は、任意選択的に、特定の機能をアクティブ化又は非アクティブ化するためのタッチパッド(図示せず)を含む。いくつかの実施形態では、タッチパッドは、タッチスクリーンとは異なり、視覚出力を表示しない、デバイスのタッチ感知エリアである。タッチパッドは任意選択で、タッチ感知ディスプレイシステム112と分離したタッチ感知面、又はタッチスクリーンによって形成されたタッチ感知面の延長である。
【0044】
デバイス100は、また、様々なコンポーネントに電力を供給する電力システム162を含む。電力システム162は、任意選択的に、電力管理システム、1つ以上の電源(例えば、バッテリ、交流(AC))、再充電システム、停電検出回路、電力コンバータ又はインバータ、電力状態インジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))、並びにポータブルデバイス内での電力の生成、管理、及び分配に関連付けられた任意の他の構成要素を含む。
【0045】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の光センサ164を含む。
図1Aは、I/Oサブシステム106内の光センサコントローラ158と結合された光センサを示す。光センサ(単数又は複数)164は、任意選択で、電荷結合デバイス(CCD)又は相補的金属酸化物半導体(CMOS)フォトトランジスタを含む。光センサ(単数又は複数)164は、1つ以上のレンズを通じて投影された、環境からの光を受信し、画像を表すデータに光を変換する。撮像モジュール143(カメラモジュールとも呼ばれる)と連携して、光センサ(単数又は複数)164は任意選択で、静止画像及び/又はビデオをキャプチャする。いくつかの実施形態では、タッチスクリーンを静止画像及び/又はビデオ画像取得のためのビューファインダとして使用することができるように、光センサは、デバイスの前面上のタッチ感知ディスプレイシステム112の反対である、デバイス100の背面上に配置される。いくつかの実施形態では、ユーザの画像が取得されるように(例えば、自撮りのため、ユーザがタッチスクリーン上でその他のビデオ会議参加者を見ている間のビデオ会議のためなど)、別の光センサがデバイスの前面上に配置される。
【0046】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の接触強度センサ165を含む。
図1Aは、I/Oサブシステム106内の強度センサコントローラ159と結合された接触強度センサを示す。接触強度センサ(単数又は複数)165は、1つ以上のピエゾ抵抗ひずみゲージ、電気容量式力センサ、電気力センサ、圧電力センサ、光学力センサ、容量式タッチ感知面、又は他の強度センサ(例えば、タッチ感知面上の接触の力(若しくは圧力)を測定するために使用されるセンサ)を任意選択で含む。接触強度センサ(単数又は複数)165は、環境から接触強度情報(例えば、圧力情報又は圧力情報のためのプロキシ)を受信する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの接触強度センサは、タッチ感知面(例えばタッチ感知ディスプレイシステム112)と並置される、又はそれに近接している。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの接触強度センサは、デバイス100の前面上に位置するタッチスクリーンディスプレイシステム112の反対である、デバイス100の背面上に配置される。
【0047】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の近接センサ166を含む。
図1Aは、周辺機器インタフェース118と結合された近接センサ166を示す。代わりに、近接センサ166は、I/Oサブシステム106内の入力コントローラ160と結合される。いくつかの実施形態では、多機能デバイスがユーザの耳の近くに配置されるとき(例えば、ユーザが電話通話を行っているとき)、近接センサは、タッチ感知ディスプレイシステム112をターンオフ及び無効にする。
【0048】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の触知出力生成器167を含む。
図1Aは、I/Oサブシステム106内の触知フィードバックコントローラ161と結合され触知出力生成器を示す。触知出力生成器(単数又は複数)167は、スピーカ若しくは他の音声構成要素などの1つ以上の電気音響デバイス、及び/又はモータ、ソレノイド、電気活性ポリマ、圧電アクチュエータ、静電アクチュエータ、若しくは他の触知出力生成構成要素(例えば、デバイス上で電気信号を触知出力に変換する構成要素)などの、エネルギーを直線運動に変換する電気機械デバイスを、任意選択で含む。触知出力生成器(単数又は複数)167は、触覚フィードバックモジュール133から触知フィードバック生成命令を受信し、デバイス100のユーザが感知できる触知出力をデバイス100上に生成する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの触知出力生成器は、タッチ感知面(例えば、タッチ感知ディスプレイシステム112)に配置されているか、又はそれに近接しており、任意選択的に、タッチ感知面を垂直方向(例えば、デバイス100の表面の内/外)に、又は水平方向(例えば、デバイス100の表面と同じ平面内の前後)に動かすことによって、触知出力を生成する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの触知出力生成器センサは、デバイス100の前面上に位置するタッチ感知ディスプレイシステム112の反対である、デバイス100の背面上に配置される。
【0049】
また、デバイス100は、任意選択的に、1つ以上の加速度計168を含む。
図1Aは、周辺機器インタフェース118と結合された加速度計168を示す。代わりに、加速度計168は任意選択で、I/Oサブシステム106内の入力コントローラ160と結合される。いくつかの実施形態では、情報は、1つ以上の加速度計から受信されたデータの分析に基づいて、縦方向ビュー又は横方向ビュー内でタッチスクリーンディスプレイ上に表示される。デバイス100は任意選択で、加速度計(単数又は複数)168に加えて、磁気計(図示せず)並びにデバイス100の位置及び向き(例えば、縦向き又は横向き)に関する情報を取得するためのGPS(又はGLONASS又は他のグローバルナビゲーションシステム)受信機(図示せず)を含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、メモリ102に記憶されたソフトウェア構成要素は、オペレーティングシステム126、通信モジュール(又は、命令セット)128、接触/動きモジュール(又は、命令セット)130、グラフィックモジュール(又は、命令セット)132、触覚フィードバックモジュール(又は、命令セット)133、テキスト入力モジュール(又は、命令セット)134、全地球測位システム(Global Positioning System)(GPS)モジュール(又は、命令セット)135、及びアプリケーション(又は、命令セット)136を含む。更に、いくつかの実施形態では、
図1A及び
図3に示されるように、メモリ102は、デバイス/グローバル内部状態157を記憶する。デバイス/グローバル内部状態157は、現在アクティブ状態のアプリケーションがある場合に、どのアプリケーションがアクティブであるかを示す、アクティブアプリケーション状態、どのアプリケーション、ビュー、又は他の情報がタッチ感知ディスプレイシステム112の様々な領域を占有しているかを示す表示状態、デバイスの様々なセンサ及びその他の入力又は制御デバイス116から取得される情報を含むセンサ状態、並びにデバイスの位置及び/又は姿勢に関する位置及び/若しくは位置情報、のうちの1つ以上を含む。
【0051】
オペレーティングシステム126(例えば、iOS、Darwin、RTXC、LINUX、UNIX、OS X、WINDOWS、又はVxWorksなどの組み込みオペレーティングシステム)は、全体的なシステムタスク(例えば、メモリ管理、記憶デバイス制御、電力管理など)を制御及び管理するための様々なソフトウェア構成要素及び/又はドライバを含み、様々なハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素の間の通信を促進する。
【0052】
通信モジュール128は、1つ以上の外部ポート124を介して他のデバイスとの通信を容易にし、RF回路108及び/又は外部ポート124が受信したデータを処理するための様々なソフトウェア構成要素をも含む。外部ポート124(例えばユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)、FIREWIRE(登録商標)など)は、直接的に、又はネットワーク(例えばインターネット、無線LANなど)を介して間接的に、他のデバイスに連結するように適合されている。いくつかの実施形態では、外部ポートは、Cupertino、CaliforniaのApple Inc.からのいくつかのiPhone(登録商標)、iPod Touch(登録商標)、及びiPad(登録商標)デバイス内で使用される30ピンコネクタと同一若しくは類似した、及び/又は互換性のあるマルチピン(例えば、30ピン)コネクタである。いくつかの実施形態では、外部ポートは、Cupertino、CaliforniaのApple Inc.からのいくつかのiPhone(登録商標)、iPod Touch(登録商標)、及びiPad(登録商標)デバイス内で使用されるLightningコネクタと同一若しくは類似した、及び/又は互換性のあるLightningコネクタである。
【0053】
接触/動きモジュール130は任意選択で、タッチ感知ディスプレイシステム112との接触(ディスプレイコントローラ156と連携して)、及び他のタッチ感知デバイスとの接触(例えば、タッチパッド又は物理クリックホイール)を検出する。接触/動きモジュール130は、接触が発生したかを判定すること(例えば、指ダウンイベントを検出する)、接触の強度を判定すること(例えば、接触の力若しくは圧力、又は接触の力若しくは圧力に代替するもの)、接触の動きがあるかを判定すること及びタッチ感知面を横切る動きを追跡すること(例えば、1つ以上の指のドラッグイベントを検出する)、及び接触が停止したかどうかを判定すること(例えば、指アップイベント又は接触の中断を検出する)などの、接触の検出(例えば、指又はスタイラスによる)に関連する様々な動作を実行するためのソフトウェア構成要素を含む。接触/動きモジュール130は、タッチ感知面から接触データを受信する。一連の接触データによって表される、接触点の移動を判定することは、任意選択的に、接触点の速さ(大きさ)、速度(大きさ及び方向)、及び/又は加速度(大きさ及び/又は方向の変化)を判定することを含む。これらの動作は、任意選択で、単一の接触(例えば、1本の指の接触又はスタイラスの接触)又は複数の同時接触(例えば、「マルチタッチ」/複数の指の接触)に適用される。いくつかの実施形態では、接触/動きモジュール130及びディスプレイコントローラ156は、タッチパッド上の接触を検出する。
【0054】
接触/動きモジュール130は、任意選択的に、ユーザによるジェスチャ入力を検出する。タッチ感知面上の異なるジェスチャは、異なる接触パターンを有する(例えば検出される接触の動き、タイミング、及び/又は強度が異なる)。したがって、ジェスチャは、任意選択的に、特定の接触パターンを検出することによって検出される。例えば、指のタップジェスチャを検出することは、指ダウンイベントを検出し、続いて(例えば、アイコンの位置での)その指ダウンイベントと同一の位置(又は、実質的に同一の位置)で指アップ(リフトオフ)イベントを検出することを含む。別の実施例として、タッチ感知面上の指のスワイプジェスチャの検出は、指ダウンイベントを検出し、続いて1つ以上の指のドラッグイベントを検出し、その後、指アップ(リフトオフ)イベントを検出することを含む。同様に、タップ、スワイプ、ドラッグ、及びその他のジェスチャは任意選択で、スタイラスに対して、スタイラスに対する特定の接触パターンを検出することにより、検出される。
【0055】
いくつかの実施形態では、指のタップジェスチャを検出することは、指ダウンイベントを検出することと指アップイベントを検出することとの間の時間の長さに依存するが、指ダウンイベントを検出することと指アップイベントを検出することとの間の指の接触の強度とは関連しない。いくつかの実施形態では、タップジェスチャは、タップの間の指の接触の強度が、軽い押圧又は深い押圧強度閾値などの所与の強度閾値を満たす(名目上の接触検出強度閾値よりも大きい)かに関わらず、指ダウンイベントと指アップイベントの間の時間の長さが予め定められた値よりも短い(例えば、0.1、0.2、0.3、0.4又は0.5秒よりも短い)との判定に従って検出される。したがって、指のタップジェスチャは、特定の入力基準が満たされるために、接触の特性強度が所与の強度閾値を満たすことを必要としない特定の入力基準を満たすことができる。明確にするために、タップジェスチャにおける指の接触は一般的に、指ダウンイベントを検出するために、それを下回ると接触が検出されない名目上の接触検出強度閾値を満たす必要がある。同様の分析は、スタイラスによるタップジェスチャ又は他の接触を検出することに適用される。デバイスがタッチ感知面上をホバリングする指又はスタイラスの接触を検出することが可能なケースでは、名目上の接触検出強度閾値は任意選択で、指又はスタイラスとタッチ感知面の間の物理的接触に対応しない。
【0056】
同様の方式で、同一の概念が他のタイプのジェスチャに適用される。例えば、スワイプジェスチャ、ピンチジェスチャ、デピンチジェスチャ、及び/又は長い押圧ジェスチャは任意選択で、ジェスチャに含まれる接触の強度と関係しない、又は認識されるためにジェスチャを実行する接触が強度閾値に到達することを必要としないのいずれかである基準を満たすことに基づいて検出される。例えば、スワイプジェスチャは、1つ以上の接触の移動量に基づいて検出され、ピンチジェスチャは、相互に向かう2つ以上の接触の移動に基づいて検出され、デピンチジェスチャは、相互に離れる2つ以上の接触の移動に基づいて検出され、長い押圧ジェスチャは、閾値移動量よりも小さいタッチ感知面上の接触の期間に基づいて検出される。したがって、特定のジェスチャ認識基準が満たされるために、接触(単数又は複数)の強度がそれぞれの強度閾値を満たすことを特定のジェスチャ認識基準が必要としないという記述は、ジェスチャにおける接触(複数可)がそれぞれの強度閾値に到達しない場合に特定のジェスチャ認識基準が満たされることが可能であること、及びジェスチャにおける接触のうちの1つ以上がそれぞれの強度閾値に到達せず、又は強度閾値を超えない状況で満たされることも可能であることを意味する。いくつかの実施形態では、タップジェスチャは、接触が所定の時間期間の間にそれぞれの強度閾値を上回るか又は下回るかに関わらず、指ダウンイベント及び指アップイベントが所定の時間期間内で検出されたという判定に基づいて検出され、スワイプジェスチャは、接触が接触の移動の終わりにそれぞれの強度閾値を上回る場合でさえ、接触の移動が所定の大きさよりも大きいという判定に基づいて検出される。ジェスチャの検出がジェスチャを実行する接触の強度によって影響される実施態様でさえ(例えば、接触の強度が強度閾値を上回るときにデバイスが長い押圧をより素早く検出し、又は接触の強度がより高いときにデバイスがタップ入力の検出に遅れる)、接触が特定の強度閾値に到達しない状況でジェスチャを認識する基準を満たすことができる限り(例えば、ジェスチャを認識するために要する時間量が変化する場合でさえ)、それらのジェスチャの検出は、接触が特定の強度閾値に到達することを必要としない。
【0057】
接触強度閾値、期間閾値、及び移動閾値は、一部の状況では、同一の入力要素又は領域に方向付けられる2つ以上の異なるジェスチャを区別するためのヒューリスティックを作成するために、様々な異なる組み合わせで組み合わされ、それによって、同一の入力要素との複数の異なる対話がより豊かなセットのユーザ対話及び応答を提供するように有効化される。特定のジェスチャ認識基準が満たされるために、接触(単数又は複数)の強度がそれぞれの強度閾値を満たすことをジェスチャ認識基準の特定のセットが必要としない記述は、ジェスチャがそれぞれの強度閾値を上回る強度を有する接触を含むときに満たされる基準を有する他のジェスチャを識別するための他の強度依存ジェスチャ認識基準の同時評価を排除しない。例えば、いくつかの状況では、第1のジェスチャ認識基準が満たされるために、接触(単数又は複数)の強度がそれぞれの強度閾値を満たすことを必要としない第1のジェスチャのための第1のジェスチャ認識基準は、それぞれの強度閾値に到達する接触(複数可)に依存する第2のジェスチャのための第2のジェスチャ認識基準との競争関係にある。そのような競争では、ジェスチャは任意選択で、第2のジェスチャのための第2のジェスチャ認識基準が最初に満たされる場合に、第1のジェスチャのための第1のジェスチャ認識基準を満たすものとして認識されない。例えば、接触が所定の移動量を移動する前に接触がそれぞれの強度閾値に到達する場合、スワイプジェスチャではなく深い押圧ジェスチャが検出される。逆に、接触がそれぞれの強度閾値に到達する前に接触が所定の移動量を移動する場合、深い押圧ジェスチャではなくスワイプジェスチャが検出される。そのような状況でさえ、第1のジェスチャのための第1のジェスチャ認識基準は、第1のジェスチャ認識基準が満たされるために、接触(単数又は複数)の強度がそれぞれの強度閾値を満たすことをなおも必要としないが、これは、ジェスチャの終わりまで接触がそれぞれの強度閾値を下回ったままであった場合(例えば、それぞれの強度閾値を上回る強度まで増加しない接触を有するスワイプジェスチャ)、ジェスチャは、スワイプジェスチャとして第1のジェスチャ認識基準によって認識されているからである。そのようにして、特定のジェスチャ認識基準が満たされるために、接触(単数又は複数)の強度がそれぞれの強度閾値を満たすことを必要としない特定のジェスチャ認識基準は、(A)いくつかの状況では、強度閾値(例えば、タップジェスチャのための)に関して接触の強度を無視し、及び/又は(B)いくつかの状況では、特定のジェスチャ認識基準が入力に対応するジェスチャ(例えば、認識のための深い押圧ジェスチャと競争する長い押圧ジェスチャのための)を認識する前に、強度依存ジェスチャ認識基準の競争するセット(例えば、深い押圧ジェスチャのための)が強度依存ジェスチャに対応するものとして入力を認識する場合、特定のジェスチャ認識基準(例えば、長い押圧ジェスチャのための)が機能しないという意味で、強度閾値に関して接触の強度になおも依存している。
【0058】
グラフィックモジュール132は、表示されるグラフィックの視覚的影響(例えば、輝度、透明度、彩度、コントラスト、又は他の視覚特性)を変更するための構成要素を含む、タッチ感知ディスプレイシステム112又は他のディスプレイ上でグラフィックをレンダリング及び表示するための様々な既知のソフトウェア構成要素を含む。本明細書で使用される場合、用語「グラフィック」は、テキスト、ウェブページ、アイコン(ソフトキーを含むユーザインタフェースオブジェクトなど)、デジタル画像、ビデオ、及びアニメーションなどを含むがこれらに限定されない、ユーザに対して表示することができるいずれかのオブジェクトを含む。
【0059】
いくつかの実施形態では、グラフィックモジュール132は、使用されるグラフィックを表すデータを記憶する。各グラフィックには、任意選択的に、対応するコードが割り当てられる。グラフィックモジュール132は、アプリケーションなどから、必要に応じて、座標データ及び他のグラフィック特性データと共に、表示されることとなるグラフィックを指定する1つ以上のコードを受信し、次にディスプレイコントローラ156に出力するスクリーンの画像データを生成する。
【0060】
触覚フィードバックモジュール133は、デバイス100とのユーザ対話に応じて、デバイス100上の1つ以上の場所で触知出力を生成するために、触知出力生成器(単数又は複数)167によって使用される命令を生成するための、様々なソフトウェア構成要素を含む。
【0061】
テキスト入力モジュール134は任意選択的に、グラフィックモジュール132の構成要素であり、様々なアプリケーション(例えば、連絡先137、電子メール140、IM141、ブラウザ147、及びテキスト入力を必要とする任意の他のアプリケーション)においてテキストを入力するための、ソフトキーボードを提供する。
【0062】
GPSモジュール135は、デバイスの位置を判定し、この情報を、様々なアプリケーションで使用するために(例えば、位置に基づく電話発信で使用するために電話138へ、写真/ビデオのメタデータとしてカメラ143へ、並びに、気象ウィジェット、地域のイエローページウィジェット、及びマップ/ナビゲーションウィジェットなどの、位置に基づくサービスを提供するアプリケーションへ)提供する。
【0063】
アプリケーション136は、任意選択的に、以下のモジュール(又は命令セット)又はそれらのサブセット若しくはスーパーセットを含む。
●連絡先モジュール137(時には、アドレス帳又は連絡先リストとも呼ぶ)、
●電話モジュール138、
●ビデオ会議モジュール139、
●電子メールクライアントモジュール140、
●インスタントメッセージ(IM)モジュール141、
●トレーニングサポートモジュール142、
●静止画像及び/又はビデオ画像用のカメラモジュール143、
●画像管理モジュール144、
●ブラウザモジュール147、
●カレンダーモジュール148、
●気象ウィジェット149-1、株価ウィジェット149-2、計算機ウィジェット149-3、アラーム時計ウィジェット149-4、辞書ウィジェット149-5、及びユーザによって取得された他のウィジェット、並びにユーザ作成ウィジェット149-6のうちの1つ以上を任意選択的に含む、ウィジェットモジュール149、
●ユーザ作成ウィジェット149-6を作成するためのウィジェット作成モジュール150、
●検索モジュール151、
●任意選択的にビデオプレーヤモジュール及び音楽プレーヤモジュールから構成されている、ビデオ及び音楽プレーヤモジュール152、
●メモモジュール153、
●マップモジュール154、及び/又は
●オンラインビデオモジュール155。
【0064】
任意選択的にメモリ102に記憶される他のアプリケーション136の例としては、他のワードプロセッシングアプリケーション、他の画像編集アプリケーション、描画アプリケーション、プレゼンテーションアプリケーション、JAVA(登録商標)対応アプリケーション、暗号化、デジタル著作権管理、音声認識、及び音声複製が挙げられる。
【0065】
タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134とともに、連絡先モジュール137は、(例えば、メモリ102又はメモリ370内の連絡先モジュール137のアプリケーション内部状態192に記憶される)アドレス帳又は連絡先リストを管理するための実行可能命令を含み、それには、アドレス帳に名前(単数又は複数)を加えること、アドレス帳から名前(単数又は複数)を削除すること、電話番号(単数又は複数)、電子メールアドレス(単数又は複数)、住所(単数又は複数)、又は他の情報を名前に関連付けること、画像を名前に関連付けること、名前を分類して並べ替えること、電話番号及び/又は電子メールアドレスを提供して、電話138、ビデオ会議139、電子メール140、又はIM141による通信を開始及び/若しくは促進すること、などが含まれる。
【0066】
RF回路108、音声回路110、スピーカ111、マイクロフォン113、タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、電話モジュール138は、電話番号に対応する一連の文字を入力し、アドレス帳137内の1つ以上の電話番号にアクセスし、入力されている電話番号を変更し、それぞれの電話番号をダイヤルし、会話を実行し、会話が完了したときに切断し又は電話を切る実行可能命令を含む。上述のように、無線通信は、任意選択で、複数の通信規格、プロトコル、及び技術のうちのいずれかを使用する。
【0067】
RF回路108、音声回路110、スピーカ111、マイクロフォン113、タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、光センサ(単数又は複数)164、光センサコントローラ158、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、連絡先リスト137、及び電話モジュール138と連携して、ビデオ会議モジュール139は、ユーザの命令に従って、ユーザと1人以上の他の参加者の間のビデオ会議を開始し、行い、終了する実行可能命令を含む。
【0068】
RF回路108、タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、電子メールクライアントモジュール140は、ユーザの指示に応じて、電子メールを作成し、送信し、受信し、管理する実行可能命令を含む。画像管理モジュール144に関連して、電子メールクライアントモジュール140は、カメラモジュール143で撮影された静止画像又はビデオ画像を有する電子メールを作成及び送信することを非常に容易にする。
【0069】
RF回路108、タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134とともに、インスタントメッセージモジュール141は、インスタントメッセージと対応する文字列を入力し、入力済みの文字を変更し、それぞれのインスタントメッセージを送信し(例えば、電話ベースのインスタントメッセージのためのショートメッセージサービス(SMS)若しくはマルチメディアメッセージサービス(Multimedia Message Service、MMS)プロトコルを使用して、又はインターネットベースのインスタントメッセージのためのXMPP、SIMPLE、Apple Push Notification Service(APNs)、若しくはIMPSを使用して)、インスタントメッセージを受信し、受信したインスタントメッセージを見る、実行可能命令を含む。いくつかの実施形態では、送信及び/又は受信されたインスタントメッセージは任意選択で、MMS及び/又は拡張メッセージングサービス(Enhanced Messaging Service、EMS)でサポートされるような、グラフィック、写真、音声ファイル、ビデオファイル、及び/又は他の添付ファイルを含む。本明細書で使用される場合、「インスタントメッセージ」は、電話ベースのメッセージ(例えば、SMS又はMMSを使用して送信されたメッセージ)及びインターネットベースのメッセージ(例えば、XMPP、SIMPLE、APNs、又はIMPSを使用して送信されたメッセージ)の両方を指す。
【0070】
RF回路108、タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックスモジュール132、テキスト入力モジュール134、GPSモジュール135、マップモジュール154、及び音楽プレーヤモジュール146とともに、トレーニングサポートモジュール142は、トレーニング(例えば、時間、距離、及び/又はカロリー燃焼の目標を有する)を作成し、(スポーツデバイス及びスマートウォッチ内の)トレーニングセンサと通信し、トレーニングセンサデータを受信し、トレーニングをモニタするために使用されるセンサを較正し、トレーニングのための音楽を選択して再生する、並びに、トレーニングデータを表示し、記憶し、送信する、実行可能命令を含む。
【0071】
タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、光センサ(単数又は複数)164、光センサコントローラ158、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及び画像管理モジュール144とともに、カメラモジュール143は、静止画像又はビデオ(ビデオストリームを含む)をキャプチャしてメモリ102にそれらを記憶する、静止画像又はビデオの特性を変更する、及び/又はメモリ102から静止画像若しくはビデオを削除する、実行可能命令を含む。
【0072】
タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びカメラモジュール143とともに、画像管理モジュール144は、静止画像及び/又はビデオ画像を配置し、変更し(例えば、編集し)、又はその他の方式で操作し、ラベルを付け、削除し、提示し(例えば、デジタルスライドショー又はアルバム内で)、並びに記憶する、実行可能命令を含む。
【0073】
RF回路108、タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134とともに、ブラウザモジュール147は、ウェブページ又はそれらの一部、並びにウェブページにリンクされた添付ファイル及び他のファイルの、検索、リンク付け、受信、及び表示を含め、ユーザの命令に従って、インターネットをブラウズする、実行可能命令を含む。
【0074】
RF回路108、タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、電子メールクライアントモジュール140、及びブラウザモジュール147とともに、カレンダーモジュール148は、ユーザの命令に従って、カレンダー及びカレンダーに関連付けられたデータ(例えば、カレンダー項目、するべきことのリストなど)を作成、表示、変更、及び記憶する、実行可能命令を含む。
【0075】
RF回路108、タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びブラウザモジュール147とともに、ウィジェットモジュール149は、任意選択で、ユーザによってダウンロードされ使用されるミニアプリケーション(例えば、気象ウィジェット149-1、株価ウィジェット149-2、計算機ウィジェット149-3、アラーム時計ウィジェット149-4、及び辞書ウィジェット149-5)、又はユーザによって作成されるミニアプリケーション(例えば、ユーザ作成ウィジェット149-6)である。いくつかの実施形態では、ウィジェットは、HTML(Hypertext Markup Language;ハイパーテキストマークアップ言語)ファイル、CSS(Cascading Style Sheets;カスケーディングスタイルシート)ファイル、及びJavaScript(登録商標)ファイルを含む。いくつかの実施形態では、ウィジェットは、XML(拡張可能マークアップ言語)ファイル及びJavaScriptファイル(例えば、Yahoo!ウィジェット)を含む。
【0076】
RF回路108、タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びブラウザモジュール147と連携して、ウィジェット作成モジュール150は、ウィジェットを作成する(例えば、ウェブページのユーザ指定部分をウィジェットに変える)実行可能命令を含む。
【0077】
タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、検索モジュール151は、ユーザの命令に従って、1つ以上の検索基準(例えば、1つ以上のユーザ指定の検索語句)と一致する、メモリ102内のテキスト、音楽、サウンド、画像、ビデオ、及び/又は他のファイルを検索する実行可能命令を含む。
【0078】
タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、音声回路110、スピーカ111、RF回路108、及びブラウザモジュール147と連携して、ビデオ及び音楽プレーヤモジュール152は、MP3又はAACファイルなどの1つ以上のファイル形式で記憶された記録された音楽又は他のサウンドファイルをユーザがダウンロード及び再生することを可能にする実行可能命令、並びにビデオを表示し、提示し、又はその他の方式で再生する(例えば、タッチ感知ディスプレイシステム112上で、又は無線で若しくは外部ポート124を介して接続された外部のディスプレイ上で)実行可能命令を含む。いくつかの実施形態では、デバイス100は、任意選択的に、iPod(Apple社の商標)などのMP3プレーヤの機能を含む。
【0079】
タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と連携して、メモモジュール153は、ユーザの命令に従って、メモ、するべきことのリストなどを作成及び管理する実行可能命令を含む。
【0080】
RF回路108、タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、GPSモジュール135、及びブラウザモジュール147と連携して、マップモジュール154は、ユーザの命令に従って、地図及び地図と関連付けられたデータ(例えば、運転方向、特定の位置における又はその近くの店舗及び対象となる他の地点についてのデータ、並びに位置に基づく他のデータ)を受信し、表示し、変更し、記憶する実行可能命令を含む。
【0081】
タッチ感知ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、音声回路110、スピーカ111、RF回路108、テキスト入力モジュール134、電子メールクライアントモジュール140、及びブラウザモジュール147と連携して、オンラインビデオモジュール155は、ユーザがH.264などの1つ以上のファイル形式のオンラインビデオにアクセスし、閲覧し、受信し(例えば、ストリーミング及び/又はダウンロードにより)、再生し(例えば、タッチスクリーン112上で、又は無線で若しくは外部ポート124を介して接続された外部のディスプレイ上で)、特定のオンラインビデオへのリンクを有する電子メールを送信し、別の方法で管理することを可能にする実行可能命令を含む。いくつかの実施形態では、特定のオンラインビデオへのリンクを送信するために、電子メールクライアントモジュール140ではなく、インスタントメッセージングモジュール141が使用される。
【0082】
上記特定されたモジュール及びアプリケーションの各々は、上記説明された1つ以上の機能、並びに本出願で説明される方法(例えば、コンピュータにより実行される方法、及び本明細書で説明される他の情報処理方法)を実行する実行可能な命令セットに対応する。それらのモジュール(すなわち、命令セット)は、別々のソフトウェアプログラム、手順、又はモジュールとして実装される必要はなく、よって、それらのモジュールの様々なサブセットは、任意選択で、様々な実施形態において、組み合わされ、又はその他の方式で再配置される。いくつかの実施形態では、メモリ102は、任意選択的に、上記で特定したモジュール及びデータ構造のサブセットを記憶する。更に、メモリ102は、上記で説明されていない追加のモジュール及びデータ構造を任意選択的に記憶する。
【0083】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、そのデバイスにおける所定の機能のセットの動作がタッチスクリーン及び/又はタッチパッドのみを通じて実行されるデバイスである。デバイス100が動作するための主要な入力制御デバイスとしてタッチスクリーン及び/又はタッチパッドを使用することにより、任意選択的に、デバイス100上の物理的な入力制御デバイス(プッシュボタン、ダイヤルなど)の数が削減される。
【0084】
タッチスクリーン及び/又はタッチパッドを通じてのみ実行される所定の機能のセットは、任意選択的に、ユーザインタフェース間のナビゲーションを含む。いくつかの実施形態では、タッチパッドは、ユーザによってタッチされたときに、デバイス100上に表示される任意のユーザインタフェースから、メインメニュー、ホームメニュー、又はルートメニューにデバイス100をナビゲートする。このような実施形態では、「メニューボタン」は、タッチパッドを使用して実装される。いくつかの他の実施形態では、メニューボタンは、タッチパッドではなく、物理プッシュボタン又はその他の物理入力制御デバイスである。
【0085】
図1Bは、いくつかの実施形態に係る、イベント処理のための例示的な構成要素を示すブロック図である。いくつかの実施形態では、メモリ102(
図1Aにおける)又は370(
図3)は、イベントソート部170(例えば、オペレーティングシステム126内)及びそれぞれのアプリケーション136-1(例えば、上述したアプリケーション136、137~155、380~390のいずれか)を含む。
【0086】
イベントソート部170は、イベント情報を受信し、イベント情報が配信されるアプリケーション136-1及びアプリケーション136-1のアプリケーションビュー191を判定する。イベントソート部170は、イベントモニタ171及びイベントディスパッチャモジュール174を含む。いくつかの実施形態では、アプリケーション136-1は、アプリケーションがアクティブ又は実行中のとき、タッチ感知ディスプレイシステム112上で表示される現在のアプリケーションビュー(単数又は複数)を示す、アプリケーション内部状態192を含む。いくつかの実施形態では、デバイス/グローバル内部状態157は、どのアプリケーション(単数又は複数)が現在アクティブであるかを判定するためにイベントソート部170によって使用され、アプリケーション内部状態192は、イベント情報が配信されるアプリケーションビュー191を決定するためにイベントソート部170によって使用される。
【0087】
いくつかの実施形態では、アプリケーション内部状態192は、アプリケーション136-1が実行を再開するときに使用される再開情報、アプリケーション136-1によって表示されている、又は表示される準備ができている情報を示すユーザインタフェース状態情報、ユーザがアプリケーション136-1の以前の状態又はビューに戻ることを可能にする状態待ち行列、及びユーザが行った以前のアクションのリドゥ/アンドゥ待ち行列のうちの1つ以上などの追加の情報を含む。
【0088】
イベントモニタ171は、周辺機器インタフェース118からイベント情報を受信する。イベント情報は、サブイベント(例えば、マルチタッチジェスチャの一部としての、タッチ感知ディスプレイシステム112上のユーザのタッチ)についての情報を含む。周辺機器インタフェース118は、I/Oサブシステム106、又は近接センサ166、加速度計(単数又は複数)168、及び/若しくは(オーディオ回路110を介した)マイクロフォン113などのセンサから受信する情報を伝送する。周辺機器インタフェース118がI/Oサブシステム106から受信する情報は、タッチ感知ディスプレイシステム112又はタッチ感知面からの情報を含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、イベントモニタ171は、所定の間隔で周辺機器インタフェース118に要求を送信する。それに応じて、周辺機器インタフェース118は、イベント情報を伝送する。他の実施形態では、周辺機器インタフェース118は、重要なイベント(例えば、予め定められたノイズ閾値を上回り、及び/又は予め定められた期間よりも長い入力を受信すること)が存在するときのみ、イベント情報を送信する。
【0090】
いくつかの実施形態では、イベントソート部170はまた、ヒットビュー判定モジュール172及び/又はアクティブイベント認識部判定モジュール173を含む。
【0091】
ヒットビュー判定モジュール172は、タッチ感知ディスプレイシステム112が2つ以上のビューを表示するとき、1つ以上のビュー内のどこにおいてサブイベントが発生したかを判定するためのソフトウェア手順を提供する。ビューは、ユーザがディスプレイ上で見ることができる制御及び他の要素から構成されている。
【0092】
アプリケーションに関連付けられたユーザインタフェースの別の態様は、本明細書ではアプリケーションビュー又はユーザインタフェースィンドウと呼ばれることもあるビューのセットであり、その中で情報が表示され、タッチに基づくジェスチャが生じる。タッチが検出される(それぞれのアプリケーションの)アプリケーションビューは、任意選択的に、アプリケーションのプログラム階層又はビュー階層内のプログラムレベルに対応する。例えば、タッチが検出される最下位レベルビューは、任意選択的に、ヒットビューと呼ばれ、また、適切な入力として認識されるイベントのセットは、任意選択的に、タッチによるジェスチャを開始する初期タッチのヒットビューに少なくとも部分的に基づいて決定される。
【0093】
ヒットビュー判定モジュール172は、タッチに基づくジェスチャのサブイベントに関連する情報を受信する。アプリケーションが階層状に構成された複数のビューを有するときには、ヒットビュー判定モジュール172は、サブイベントを処理すべき階層内の最下位のビューとして、ヒットビューを特定する。ほとんどの状況では、ヒットビューは、開始するサブイベント(すなわち、イベント又は潜在的なイベントを形成する一連のサブイベントにおける最初のサブイベント)が発生する最下位レベルのビューである。ヒットビューがヒットビュー判定モジュールによって特定されると、ヒットビューは典型的には、それがヒットビューとして特定された同一のタッチ又は入力元に関連するすべてのサブイベントを受信する。
【0094】
アクティブイベント認識部判定モジュール173は、ビュー階層内のどのビュー(単数又は複数)がサブイベントの特定のシーケンスを受信すべきかを判定する。いくつかの実施形態では、アクティブイベント認識部判定モジュール173は、ヒットビューのみがサブイベントの特定のシーケンスを受信すべきであると判定する。他の実施形態では、アクティブイベント認識部判定モジュール173は、サブイベントの物理位置を含む全てのビューがアクティブに関わりがあるビューであると判定し、したがって、全てのアクティブに関わりがあるビューが、サブイベントの特定のシーケンスを受信すべきであると判定する。他の実施形態では、タッチサブイベントが1つの特定のビューに関連する領域に完全に限定された場合でも、階層内の上位のビューは、依然としてアクティブに関わりがあるビューであり続ける。
【0095】
イベントディスパッチャモジュール174は、イベント情報をイベント認識部(例えばイベント認識部180)にディスパッチする。アクティブイベント認識部判定モジュール173を含む実施形態において、イベントディスパッチャモジュール174は、アクティブイベント認識部判定モジュール173により判定されたイベント認識部にイベント情報を配信する。いくつかの実施形態では、イベントディスパッチャモジュール174は、それぞれのイベント受信部モジュール182によって取得されたイベント情報をイベント待ち行列に記憶する。
【0096】
いくつかの実施形態では、オペレーティングシステム126は、イベントソート部170を含む。代替として、アプリケーション136-1がイベントソート部170を含む。更に他の実施形態では、イベントソート部170は、独立型のモジュール、又は接触/動きモジュール130などの、メモリ102に記憶された別のモジュールの一部である。
【0097】
いくつかの実施形態では、アプリケーション136-1は、それぞれがアプリケーションのユーザインタフェースのそれぞれのビュー内で発生するタッチイベントを処理する命令を含む、複数のイベント処理部190及び1つ以上のアプリケーションビュー191を含む。アプリケーション136-1の各アプリケーションビュー191は、1つ以上のイベント認識部180を含む。典型的には、それぞれのアプリケーションビュー191は、複数のイベント認識部180を含む。他の実施形態では、イベント認識部180のうちの1つ以上は、ユーザインタフェースキット(図示せず)又はアプリケーション136-1が方法及び他の特性を継承する上位レベルのオブジェクトなどの、別個のモジュールの一部である。いくつかの実施形態では、対応するイベント処理部190は、データ更新部176、オブジェクト更新部177、GUI更新部178及び/又はイベントソート部170から受信されたイベントデータ179、のうちの1つ以上を含む。イベント処理部190は任意選択で、アプリケーション内部状態192を更新するために、データ更新部176、オブジェクト更新部177、又はGUI更新部178を利用し、又は呼び出す。代わりに、アプリケーションビュー191のうちの1つ以上は、1つ以上のそれぞれのイベント処理部190を含む。また、いくつかの実施形態では、データ更新部176、オブジェクト更新部177及びGUI更新部178のうちの1つ以上は、対応するアプリケーションビュー191に含まれる。
【0098】
それぞれのイベント認識部180は、イベントソート部170からイベント情報(例えば、イベントデータ179)を受信し、イベント情報からイベントを特定する。イベント認識部180は、イベント受信部182及びイベント比較部184を含む。いくつかの実施形態では、イベント認識部180はまた、メタデータ183及びイベント配信命令188(任意選択的にサブイベント配信命令を含む)の少なくともサブセットも含む。
【0099】
イベント受信部182は、イベントソート部170からイベント情報を受信する。イベント情報は、サブイベントについての情報、例えば、タッチ又はタッチの移動についての情報を含む。サブイベントに応じて、イベント情報はまた、サブイベントの位置などの追加の情報を含む。サブイベントがタッチの動きに関わるとき、イベント情報はまた任意選択的に、サブイベントの速さ及び方向を含む。いくつかの実施形態では、イベントは、1つの向きから別の向きへの(例えば、縦向きから横向きへ、又はその逆の)デバイスの回転を含み、イベント情報は、デバイスの現在の向き(デバイスの姿勢とも呼ぶ)についての対応する情報を含む。
【0100】
イベント比較部184は、イベント情報を既定のイベント又はサブイベントの定義と比較し、その比較に基づいて、イベント又はサブイベントを判定するか、あるいはイベント又はサブイベントの状態を判定若しくは更新する。いくつかの実施形態では、イベント比較部184は、イベント定義186を含む。イベント定義186は、例えばイベント1(187-1)及びイベント2(187-2)などのイベント(例えば所定のサブイベントのシーケンス)の定義を含む。いくつかの実施形態では、イベント187におけるサブイベントは、例えば、タッチの始め、タッチの終わり、タッチの移動、タッチの中止、及び複数のタッチを含む。一実施例では、イベント1(187-1)についての定義は、表示されたオブジェクト上のダブルタップである。ダブルタップは、例えば、表示されたオブジェクト上の予め定められた段階についての第1のタッチ(タッチの始め)、予め定められた段階についての第1のリフトオフ(タッチの終わり)、表示されたオブジェクト上の予め定められた段階についての第2のタッチ(タッチの始め)、及び予め定められた段階についての第2のリフトオフ(タッチの終わり)を含む。別の実施例では、イベント2(187-2)の定義は、表示されたオブジェクト上のドラッグである。ドラッグは、例えば、表示されたオブジェクト上の予め定められた段階についてのタッチ(又は、接触)、タッチ感知ディスプレイシステム112を横切るタッチの移動、及びタッチのリフトオフ(タッチの終わり)を含む。いくつかの実施形態では、イベントはまた、1つ以上の関連付けられたイベント処理部190に関する情報を含む。
【0101】
いくつかの実施形態では、イベント定義187は、それぞれのユーザインタフェースオブジェクトについてのイベントの定義を含む。いくつかの実施形態では、イベント比較部184は、どのユーザインタフェースオブジェクトがサブイベントに関連付けられているかを判定するヒットテストを実行する。例えば、3つのユーザインタフェースオブジェクトがタッチ感知ディスプレイシステム112上で表示されるアプリケーションビューにおいて、タッチ感知ディスプレイシステム112上でタッチが検出されたとき、イベント比較部184は、3つのユーザインタフェースオブジェクトのうちのどれがタッチ(サブイベント)と関連付けられているかを判定するためにヒットテストを実行する。表示された各オブジェクトが、対応するイベント処理部190に関連付けられている場合、イベント比較部は、ヒットテストの結果を用いて、どのイベント処理部190をアクティブ化すべきかを判定する。例えば、イベント比較部184は、ヒットテストをトリガするサブイベント及びオブジェクトと関連付けられたイベント処理部を選択する。
【0102】
いくつかの実施形態では、それぞれのイベント187の定義は、一連のサブイベントがイベント認識部のイベントタイプに対応するかどうかが判定されるまで、イベント情報の配信を遅らせる遅延アクションも含む。
【0103】
それぞれのイベント認識部180が一連のサブイベントがイベント定義186のいずれのイベントとも一致しないと判断した場合には、それぞれのイベント認識部180は、イベント不可能、イベント失敗、又はイベント終了の状態になり、その後は、タッチによるジェスチャの後続のサブイベントを無視する。この状況では、ヒットビューについてアクティブのままである他のイベント認識部があれば、そのイベント認識部は、進行中のタッチによるジェスチャのサブイベントの追跡及び処理を続行する。
【0104】
いくつかの実施形態では、対応するイベント認識部180は、イベント配信システムがどのようにサブイベント配信を実行すべきかをアクティブに関与しているイベント認識部に示す構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はリストを有するメタデータ183を含む。いくつかの実施形態では、メタデータ183は、イベント認識部が互いにどのように対話するか、又はイベント認識部が互いにどのように対話することができるようになっているかを示す構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はリストを含む。いくつかの実施形態では、メタデータ183は、サブイベントがビュー階層又はプログラム階層における多様なレベルに配信されるかを示す構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はリストを含む。
【0105】
いくつかの実施形態では、それぞれのイベント認識部180は、イベントの1つ以上の特定のサブイベントが認識されるときに、イベントと関連付けられたイベント処理部190をアクティブ化する。いくつかの実施形態では、それぞれのイベント認識部180は、イベントと関連付けられたイベント情報をイベント処理部190に配信する。イベント処理部190をアクティブ化することは、それぞれのヒットビューにサブイベントを送信する(及び、送信を延期する)こととは別個である。いくつかの実施形態では、イベント認識部180は、認識したイベントと関連付けられたフラグを投入し、そのフラグと関連付けられたイベント処理部190は、そのフラグを捕らえ、既定のプロセスを実行する。
【0106】
いくつかの実施形態では、イベント配信命令188は、イベント処理部をアクティブ化することなくサブイベントについてのイベント情報を配信するサブイベント配信命令を含む。代わりに、サブイベント配信命令は、一連のサブイベントと関連付けられたイベント処理部に、又はアクティブに関与しているビューにイベント情報を配信する。一連のサブイベント又はアクティブに関与しているビューと関連付けられたイベント処理部は、イベント情報を受信し、所定の処理を実行する。
【0107】
いくつかの実施形態では、データ更新部176は、アプリケーション136-1で使用されるデータを作成及び更新する。例えば、データ更新部176は、連絡先モジュール137で使用される電話番号を更新、又はビデオプレーヤモジュール145で使用されるビデオファイルを記憶する。いくつかの実施形態では、オブジェクト更新部177は、アプリケーション136-1で使用されるオブジェクトを作成及び更新する。例えば、オブジェクト更新部177は、新たなユーザインタフェースオブジェクトを作成するか、又はユーザインタフェースオブジェクトの位置を更新する。GUI更新部178は、GUIを更新する。例えば、GUI更新部178は、表示情報を準備し、タッチ感知ディスプレイ上に表示するために表示情報をグラフィックモジュール132に送る。
【0108】
いくつかの実施形態では、イベント処理部(単数又は複数)190は、データ更新部176、オブジェクト更新部177、及びGUI更新部178を含むか又はそれらへのアクセスを有する。いくつかの実施形態では、データ更新部176、オブジェクト更新部177、及びGUI更新部178は、それぞれのアプリケーション136-1又はアプリケーションビュー191の単一モジュールに含まれる。他の実施形態では、それらは、2つ以上のソフトウェアモジュールに含まれる。
【0109】
タッチ感知ディスプレイ上のユーザのタッチのイベント処理に関する前述の記載は、入力デバイスを用いて多機能デバイス100を動作させるための他の形態のユーザ入力にも適用されるが、そのすべてがタッチスクリーン上で開始されるわけではないことを理解されたい。例えば、キーボードの単一又は複数の押圧若しくは保持と任意選択的に連携される、マウスの移動及びマウスボタンの押圧、タッチパッド上のタップ、ドラッグ、スクロールなどの接触の移動、ペンスタイラス入力、デバイスの移動、口頭による命令、検出された眼球運動、バイオメトリック入力、並びに/又はそれらの任意の組合せを、任意選択的に、認識するイベントを定義するサブイベントに対応する入力として利用する。
【0110】
図2は、いくつかの実施形態に係る、タッチスクリーン(例えば、タッチ感知ディスプレイシステム112、
図1A)を有するポータブル多機能デバイス100を示す。タッチスクリーンは、任意選択的に、ユーザインタフェース(user interface、UI)200内に1つ以上のグラフィックを表示する。本実施形態、並びに以下で説明される他の実施形態では、ユーザは、例えば、1本以上の指202(図には正確な縮尺では描かれていない)又は1つ以上のスタイラス203(図には正確な縮尺では描かれていない)を使用して、グラフィック上でジェスチャを実施することによって、それらのグラフィックのうちの1つ以上を選択することが可能となる。いくつかの実施形態では、1つ以上のグラフィックの選択は、ユーザが、その1つ以上のグラフィックとの接触を中断する場合に実施される。いくつかの実施形態では、ジェスチャは、1回以上のタップ、1回以上のスワイプ(左から右へ、右から左へ、上向きに及び/若しくは下向きに)、並びに/又は、デバイス100と接触した指のローリング(右から左へ、左から右へ、上向きに及び/若しくは下向きに)を、任意選択で含む。いくつかの実装形態又は状況では、グラフィックとの不測の接触は、そのグラフィックを選択するものではない。例えば、選択に対応するジェスチャがタップである場合、アプリケーションアイコンの上をスイープするスワイプジェスチャは、任意選択的に、対応するアプリケーションを選択するものではない。
【0111】
デバイス100は、任意選択で、「ホーム」又はメニューボタン204などの1つ以上の物理的ボタンも含む。前述のように、メニューボタン204は、任意選択で、デバイス100上で任意選択的に実行される、アプリケーションのセットにおける任意のアプリケーション136にナビゲートするために使用される。あるいは、いくつかの実施形態では、メニューボタンは、タッチスクリーンディスプレイ上で表示されるGUI内のソフトキーとして実装される。
【0112】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、タッチスクリーンディスプレイと、メニューボタン204と、デバイスへの電源供給のオン/オフ及びデバイスのロックのためのプッシュボタン206と、ボリューム調節ボタン(単数又は複数)208と、加入者識別モジュール(SIM)カードスロット210と、ヘッドセットジャック212と、ドッキング/充電用外部ポート124と、を含む。プッシュボタン206は、任意選択的に、ボタンを押し下げて、所定の期間にわたってボタンを押し下げた状態に保持することによって、デバイスの電源をオン/オフするため、ボタンを押し下げて、所定の期間が経過する前にボタンを解放することによって、デバイスをロックするため、及び/又はデバイスをロック解除する、若しくはロック解除プロセスを開始するために、使用される。いくつかの実施形態では、デバイス100は、マイクロフォン113を通して、一部の機能をアクティブ化又は非アクティブ化するための口頭入力をも受け入れる。デバイス100は、任意選択で、タッチ感知ディスプレイシステム112上の接触強度を検出するための1つ以上の接触強度センサ165、及び/又はデバイス100のユーザに対する触知出力を生成するための1つ以上の触知出力生成器167をも含む。
【0113】
図3は、いくつかの実施形態に係る、ディスプレイ及びタッチ感知面を有する例示的な多機能デバイスのブロック図である。デバイス300は、ポータブル型である必要はない。いくつかの実施形態では、デバイス300は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、マルチメディア再生デバイス、ナビゲーションデバイス、教育的デバイス(子供の学習玩具など)、ゲームシステム、又は制御デバイス(例えば、家庭用又は業務用コントローラ)である。デバイス300は、典型的には、1つ以上の処理ユニット(CPU)310と、1つ以上のネットワーク又は他の通信インタフェース360と、メモリ370と、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ以上の通信バス320とを含む。通信バス320は、任意選択的に、システム構成要素間の通信を相互接続及び制御する回路(チップセットと呼ばれることもある)を含む。デバイス300は典型的にはタッチスクリーンディスプレイであるディスプレイ340を含む、入出力(I/O)インタフェース330を含む。I/Oインタフェース330は、任意選択で、キーボード及び/又はマウス(又は、他のポインティングデバイス)350、並びにタッチパッド355、(例えば、
図1Aを参照して上記説明された触知出力生成器(単数又は複数)167と同様の)デバイス300上で触知出力を生成するための触知出力生成器357、センサ359(例えば、光センサ、加速度センサ、近接センサ、タッチ感知センサ、及び/又は
図1Aを参照して上記説明された接触強度センサ(単数又は複数)165と同様の接触強度センサ)をも含む。メモリ370は、DRAM、SRAM、DDR RAM、又は他のランダムアクセスソリッドステートメモリデバイスなどの高速ランダムアクセスメモリを含み、任意選択で、1つ以上の磁気ディスク記憶デバイス、光ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステート記憶デバイスなどの不揮発性メモリを含む。メモリ370は、CPU310からリモートに位置する1つ以上の記憶デバイスを任意選択的に含む。いくつかの実施形態では、メモリ370は、ポータブル多機能デバイス100(
図1A)のメモリ102に記憶されたプログラム、モジュール、及びデータ構造に類似するプログラム、モジュール、及びデータ構造、又はそれらのサブセットを記憶する。更に、メモリ370は任意選択で、ポータブル多機能デバイス100のメモリ102に存在しない追加のプログラム、モジュール、及びデータ構造を記憶する。例えば、デバイス300のメモリ370は任意選択で、描画モジュール380、プレゼンテーションモジュール382、ワードプロセッシングモジュール384、ウェブサイト作成モジュール386、ディスクオーサリングモジュール388、及び/又はスプレッドシートモジュール390を記憶するが、ポータブル多機能デバイス100(
図1A)のメモリ102は、任意選択で、それらのモジュールを記憶しない。
【0114】
上記特定された
図3における要素の各々は、任意選択で、前に言及したメモリデバイスのうちの1つ以上に記憶される。上記特定されたモジュールのうちの各々は、上記説明された機能を実行する命令セットに対応する。上記特定されたモジュール又はプログラム(すなわち、命令セット)は、別々のソフトウェアプログラム、手順、又はモジュールとして実装される必要はなく、したがって、それらのモジュールの様々なサブセットは任意選択で、様々な実施形態において組み合わされ、又はその他の方式で再配置される。いくつかの実施形態では、メモリ370は、任意選択的に、上記で特定したモジュール及びデータ構造のサブセットを記憶する。更に、メモリ370は、上記で説明されていない追加のモジュール及びデータ構造を任意選択的に記憶する。
【0115】
ここで、ポータブル多機能デバイス100上で任意選択的に実装されるユーザインタフェース(「UI」)の実施形態に着目する。
【0116】
図4Aは、いくつかの実施形態に係る、ポータブル多機能デバイス100上のアプリケーションのメニューのための例示的なユーザインタフェースを示す。同様のユーザインタフェースは、デバイス300上に任意選択的に実装される。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース400は、以下の要素、又はそれらのサブセット若しくはスーパーセットを含む。
●セルラー信号及びWi-Fi信号などの無線通信(単数又は複数)のための信号強度インジケータ(単数又は複数)402、
●時刻404、
●Bluetoothインジケータ405、
●バッテリ状態インジケータ406、
●以下のような、頻繁に使用されるアプリケーション用のアイコンを有するトレイ408、
○不在着信又はボイスメールメッセージの数のインジケータ414を任意選択的に含む、「電話」とラベル付けされる、電話モジュール138用のアイコン416、
○未読電子メールの数のインジケータ410を任意選択的に含む、「メール」とラベル付けされる、電子メールクライアントモジュール140用のアイコン418、
○「ブラウザ」とラベル付けされる、ブラウザモジュール147用のアイコン420、及び
○「iPod」とラベル付けされる、iPod(Apple Inc.の商標)モジュール152とも称されるビデオ及び音楽プレーヤモジュール152用のアイコン422、及び
●以下のような、他のアプリケーション用のアイコン、
○「メッセージ」とラベル付けされる、IMモジュール141用のアイコン424、
○「カレンダー」とラベル付けされる、カレンダーモジュール148用のアイコン426、
○「写真」とラベル付けされる、画像管理モジュール144用のアイコン428、
○「カメラ」とラベル付けされる、カメラモジュール143用のアイコン430、
○「オンラインビデオ」とラベル付けされる、オンラインビデオモジュール155用のアイコン432、
○「株価」とラベル付けされる、株式ウィジェット149-2用のアイコン434、
○「マップ」とラベル付けされる、マップモジュール154用のアイコン436、
○「天気」とラベル付けされる、気象ウィジェット149-1用のアイコン438、
○「時計」とラベル付けされる、アラーム時計ウィジェット149-4用のアイコン440、
○「トレーニングサポート」とラベル付けされる、トレーニングサポートモジュール142用のアイコン442、
○「メモ」とラベル付けされる、メモモジュール153用のアイコン444、及び
○デバイス100及びその様々なアプリケーション136に関する設定へのアクセスを提供する、設定アプリケーション若しくはモジュール用のアイコン446。
【0117】
図4Aに示されたアイコンのラベルは単なる例に過ぎないことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、ビデオ及び音楽プレーヤモジュール152用のアイコン422は、「Music(音楽)」又は「Music Player(音楽プレーヤ)」とラベル付けされる。他のラベルが、様々なアプリケーションアイコンのために、任意選択的に使用される。いくつかの実施形態では、それぞれのアプリケーションアイコンに関するラベルは、それぞれのアプリケーションアイコンに対応するアプリケーションの名前を含む。いくつかの実施形態では、特定のアプリケーションアイコンのラベルは、その特定のアプリケーションアイコンに対応するアプリケーションの名前とは異なる。
【0118】
図4Bは、ディスプレイ450と分離したタッチ感知面451(例えば、タブレット又はタッチパッド355、
図3)を有するデバイス(例えば、デバイス300、
図3)上の例示的なユーザインタフェースを示す。デバイス300はまた任意選択で、タッチ感知面451上の接触の強度を検出するための1つ以上の接触強度センサ(例えば、センサ357のうちの1つ以上)、及び/又はデバイス300のユーザに対して触知出力を生成するための1つ以上の触知出力生成器359を含む。
【0119】
図4Bは、ディスプレイ450と分離したタッチ感知面451(例えば、タブレット又はタッチパッド355、
図3)を有するデバイス(例えば、デバイス300、
図3)上の例示的なユーザインタフェースを示す。以下の実施例のうちの多くはタッチスクリーンディスプレイ112上の入力(タッチ感知面とディスプレイとが組み合わされている場合)を参照して与えられるが、いくつかの実施形態では、デバイスは、
図4Bに示すように、ディスプレイと分離したタッチ感知面上の入力を検出する。いくつかの実施形態では、タッチ感知面(例えば、
図4Bにおける451)は、ディスプレイ(例えば、450)上の主軸(例えば、
図4Bにおける453)に対応する主軸(例えば、
図4Bにおける452)を有する。それらの実施形態によれば、デバイスは、ディスプレイ上のそれぞれの位置に対応する位置(例えば、
図4Bにおいて、460は468に対応し、462は470に対応する)におけるタッチ感知面451との接触(例えば、
図4Bにおける460及び462)を検出する。このように、タッチ感知面がディスプレイと分離しているとき、タッチ感知面(例えば、
図4Bにおける451)上でデバイスによって検出されたユーザ入力(例えば、接触460及び462、及びそれらの移動)は、多機能デバイスのディスプレイ(例えば、
図4Bにおける450)上でユーザインタフェースを操作するためにデバイスによって使用される。同様の方法が、本明細書に記載の他のユーザインタフェースに任意選択的に使用されることを理解されたい。
【0120】
加えて、以下の実施例は、主に指入力(例えば、指の接触、指のタップジェスチャ、指のスワイプジェスチャなど)を参照して与えられるが、いくつかの実施形態では、それらの指の入力のうちの1つ以上は、別の入力デバイスからの入力(例えば、マウスに基づく入力又はスタイラス入力)と置換されることを理解されたい。例えば、スワイプジェスチャは、(例えば、接触の代わりの)マウスクリックに続けた、(例えば、接触の移動の代わりの)スワイプの経路に沿ったカーソルの移動によって、任意選択的に置き換えられる。別の例として、タップジェスチャは、任意選択的に、カーソルがタップジェスチャの位置の上に位置する間はマウスクリックと置き換えられる(例えば、接触を検出して、それに続いて接触の検出を停止する代わりに)。同様に、複数のユーザ入力が同時に検出されるとき、複数のコンピュータマウスが、任意選択的に、同時に使用され、又はマウス及び指の接触が、任意選択的に、同時に使用されることを理解されたい。
【0121】
本明細書で使用される場合、用語「フォーカスセレクタ」は、ユーザが対話しているユーザインタフェースの現在の部分を示す入力要素を指す。カーソル又は他のロケーションマーカを含むいくつかの実装形態では、カーソルは、カーソルが特定のユーザインタフェース要素(例えば、ボタン、ウィンドウ、スライダ、又は他のユーザインタフェース要素)の上にある間に、タッチ感知面(例えば、
図3におけるタッチパッド355、又は
図4Bにおけるタッチ感知面451)上で入力(例えば、押圧入力)が検出されると、特定のユーザインタフェース要素が検出された入力に従って調整されるように、「フォーカスセレクタ」として機能する。タッチスクリーンディスプレイ上のユーザインタフェース要素との直接的な対話を有効化するタッチスクリーンディスプレイ(例えば、
図1Aにおけるタッチ感知ディスプレイシステム112、又は
図4Aにおけるタッチスクリーン)を含むいくつかの実装形態では、タッチスクリーン上で検出された接触は、入力(例えば、接触による押圧入力)がタッチスクリーンディスプレイ上で特定のユーザインタフェース要素(例えば、ボタン、ウィンドウ、スライダ、又は他のユーザインタフェース要素)の位置において検出されると、特定のユーザインタフェース要素が検出された入力に従って調節されるように、「フォーカスセレクタ」として機能する。いくつかの実装では、タッチスクリーンディスプレイ上の対応するカーソルの移動又は接触の移動なしに、(例えば、タブキー又は矢印キーを使ってフォーカスを1つのボタンから別のボタンに移動させることにより)フォーカスが、ユーザインタフェースの1つの領域からユーザインタフェースの別の領域に移動される。これらの実装形態では、フォーカスセレクタは、ユーザインタフェースの種々の領域間でのフォーカスの移動に従って移動する。フォーカスセレクタによってとられる具体的な形態とは関わりなく、フォーカスセレクタは一般的に、ユーザインタフェースとのユーザの意図した対話を通信するために(例えば、ユーザが対話することを意図しているユーザインタフェースの要素をデバイスに示すことによって)、ユーザによって制御されるユーザインタフェース要素(又は、タッチスクリーンディスプレイ上の接触)である。例えば、タッチ感知面(例えば、タッチパッド又はタッチスクリーン)上で押圧入力が検出されている間の、対応のボタンの上のフォーカスセレクタ(例えば、カーソル、接触、又は選択ボックス)の位置は、その対応のボタンを(そのデバイスのディスプレイ上に示される他のユーザインタフェース要素ではなく)アクティブ化することをユーザが意図していることを示すものである。
ユーザインタフェース及び関連付けられた処理
【0122】
ここで、ディスプレイ、1つ以上の周辺デバイスと無線通信するための無線波数(RF)回路、ユーザから入力を受け取るための1つ以上の入力デバイス(例えば、タッチ感知面)、及び(任意選択的に)タッチ感知面との接触の強度を検出する1つ以上のセンサを備える、ポータブル多機能デバイス100又はデバイス300などの電子デバイス上に実装され得る、ユーザインタフェース(「UI」)及び関連する処理の実施形態に着目する。
【0123】
図5A~
図5Zは、いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。これらの図におけるユーザインタフェースは、
図6A~
図6Cにおける処理を含む、以下で説明される処理を示すために使用される。説明の便宜上、実施形態のいくつかは、タッチ感知ディスプレイシステム112を有するデバイス上で実行される操作を参照して議論される。そのような実施形態では、フォーカスセレクタは任意選択で、それぞれの指若しくはスタイラスの接触、指若しくはスタイラスの接触に対応する代表的な点(例えば、それぞれの接触の面心若しくはそれぞれの接触と関連付けられた点)、又はタッチ感知ディスプレイシステム112上で検出された2つ以上の接触の面心である。しかしながら、同様の操作は任意選択で、フォーカスセレクタと共に、ディスプレイ450上の図に示されるユーザインタフェースを表示する間、タッチ感知面451上の接触を検出したことに応じて、ディスプレイ450及び別々のタッチ感知面451を有するデバイス上で実行される。
【0124】
図5Aは、デバイス112のディスプレイ100上の例示的なユーザインタフェースを示している。ユーザインタフェースを表示している間、デバイス100は、1つ以上の周辺機器(例えば、イヤーバッド502-1及び502-2並びにイヤーバッドケース502-3)からの無線ブロードキャスト信号(例えば、ペアリング要求)を周期的に繰り返しリッスンして、周辺機器をデバイス100とペアリングする。いくつかの実施形態では、
図5A~
図5Z全体にわたって示すように、デバイス100は、周辺機器がデバイス100の閾値距離508内にあるときには、周辺機器からのペアリング要求を検出することができ、周辺機器が閾値距離508の外側にあるときには、周辺機器からのペアリング要求を検出することができない。例えば、
図5Aの下部は、デバイス100とイヤーバッド502-1及び502-2並びにイヤーバッドケース502-3との間の例示的な空間関係(例えば、物理的距離)を示しており、イヤーバッド502-1及び502-2並びにイヤーバッドケース502-3は、デバイス100の閾値距離508の外側にある。対照的に、
図5Bは、(集合的に、イヤーバッドセット503と呼ばれる)イヤーバッド502-1、イヤーバッド502-2及びイヤーバッドケース502-3は、デバイス100の閾値距離508内にあり、デバイスが、周辺機器からのペアリング要求を検出することが可能な場合を示している。(イヤーバッドは、イヤーポッド、イヤホン及び耳内ヘッドホンとも呼ばれることに留意されたい。)
【0125】
図5Bは、
図5Aのユーザインタフェースに続いて表示される、デバイス100と周辺機器(例えばイヤーバッド502-1)とのペアリングを開始するための例示的なユーザインタフェースを示している。
図5Bにおいて、デバイス100は、閾値距離508内にある周辺機器(例えば、
図5Aに示したイヤーバッド502-1及びイヤーバッドセット503の一部)からのペアリング要求を検出する。イヤーバッド502-1からのペアリング要求を検出したことに応じて、デバイス100は、イヤーバッド502-1が結合基準を満たしているかどうかを判定する。
図5Bに示した例では、結合基準は、イヤーバッドセット503を形成するためにイヤーバッド502-1がイヤーバッドケース502-3内に置かれている、及び/又はイヤーバッドケース502-3に電気結合されているときに満たされている。イヤーバッド502-1が結合基準を満たしているとデバイス100が判定した後、デバイス100は、第1のユーザインタフェースに重ねて、イヤーバッドセット503を示すウィンドウ520-1を表示する。ウィンドウ520-1は、ユーザ入力(例えば、タップジェスチャ)によってアクティブ化されると、デバイス100とイヤーバッドセット503の周辺機器(例えば、
図5Aに示したイヤーバッド502-1及び502-2並びにイヤーバッドケース502-3)とのペアリングを開始する「接続(Connect)」ボタン522-1を含む。
【0126】
図5C~
図5Eは、
図5Bのユーザインタフェースに続いて表示される、デバイス100と周辺機器(例えば、イヤーバッドセット503のイヤーバッド502-1)とのペアリングを開始するための例示的なユーザインタフェースを示している。
図5Cにおいて、デバイス100は、ボタン522-1上のタップジェスチャ530-1を検出する。タップジェスチャ530-1を検出したことに応じて、デバイス100は、デバイス100とイヤーバッドセット503の周辺機器とのペアリングを開始する。
図5Dにおいて、デバイス100がイヤーバッドセット503の周辺機器とペアリングしている間、デバイス100は、「接続中(Connect)...」通知グラフィック523-1をウィンドウ520-1に表示する。
図5Eにおいて、デバイス100がイヤーバッドセット503の周辺機器とペアリングした後、デバイス100は、イヤーバッド502-1及び502-2のバッテリレベルを示すバッテリレベルグラフィック526-1並びにイヤーバッドケース502-3のバッテリレベルを示すバッテリレベルグラフィック526-2を含むステータス情報をウィンドウ520-1に表示する。デバイス100はまた、タップジェスチャなどのユーザ入力によってアクティブ化されると、ウィンドウ520-1の表示を中止し、ユーザがデバイス100上の他の従来の動作を実行することを可能にする「完了(Done)」ボタン524-1を表示する。いくつかの実施形態では、ウィンドウ520-1は、「完了(Done)」ボタンがアクティブ化されていない場合であっても、所定の時間期間の後に表示が中止される。
【0127】
図5Fは、
図5Aのユーザインタフェースに続いて表示される、結合基準が満たされないときのデバイス100と周辺機器(例えばイヤーバッド502-1)とのペアリングに関する情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示している。
図5Fにおいて、デバイス100は、閾値距離508内にあるイヤーバッド502-1からのペアリング要求を検出する。イヤーバッド502-1からのペアリング要求を検出したことに応じて、デバイス100は、イヤーバッド502-1が結合基準を満たしているかどうかを判定する。
図5Fに示した例では、イヤーバッド502-1がイヤーバッドケース502-3内に置かれていない及び/又はイヤーバッドケース502-3に電気結合されていないときには、結合基準が満たされていない。イヤーバッド502-1が結合基準を満たさない2つの異なる例が
図5Fの下部に示される。
図5Fの左下部では、イヤーバッド502-1及びイヤーバッドケース502-3は閾値距離508内にあるが、イヤーバッド502-2は閾値距離508内にない。
図5Fの右下部では、イヤーバッド502-1、イヤーバッド502-2及びイヤーバッドケース502-3は全て、閾値距離508内にある。しかし、どちらの例示的実施形態でも、イヤーバッド502-1は、イヤーバッドケース502-3内に置かれても、イヤーバッドケース502-3に電気結合されてもいなく、したがって、結合基準を満たさない。イヤーバッド502-1が結合基準を満たしていないとデバイス100が判定した後、デバイス100は、第1のユーザインタフェースに重ねて、ケース502-3へのイヤーバッド502-1(任意選択的には、イヤーバッド502-2)の結合に関する情報を表示するウィンドウ520-2(「イヤーポッドをケースに置く(Place Earpods in Case)」及び「両方のイヤーポッドがケースの中にあるか確認する!(Make sure both earpods are in the case!)」ようにユーザに指示するグラフィックなど)を表示する。イヤーバッド502-1が結合基準を満した後(例えば、
図5Bに示すように、イヤーバッド502-1がイヤーバッドケース502-3に置かれた後)、デバイス100は、デバイス100をイヤーバッドセット503とペアリングするために、
図5Bに示したようなユーザインタフェースを表示する。
【0128】
図5Gは、
図5Eのユーザインタフェースに続いて表示される、周辺機器がデバイス100と以前にペアリングした後の周辺機器に関する特定のステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示している。
図5Gにおいて、デバイス100は、イヤーバッド502-1からのペアリング要求を検出する。ペアリング要求を検出した後、デバイス100は、ユーザインタフェースに重ねてウィンドウ520-3を表示する。ウィンドウ520-3は、イヤーバッド502-1のバッテリレベルグラフィック526-3を含む。この例では、イヤーバッド502-1は、ウィンドウ520-3に表示されたグラフィック(例えば、「L」)によって、ユーザエミリーの左側のイヤーバッド(Emily's left earbud)と特定される。他の例では、イヤーバッドは、別のグラフィック(例えば、
図5Hのイヤーバッド502-2について示された「R」グラフィック)を表示することによって、右側のイヤーバッドとして特定されることがある。また、図示のとおり、イヤーバッド502-1のバッテリレベルグラフィック526-3は、バッテリレベル「50%」を示している。
【0129】
図5H~
図5Pは、
図5Eのユーザインタフェースに続いて表示される、少なくとも1つの周辺機器がデバイス100とペアリングした後の2つ以上の周辺機器に関する特定の情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示している。
【0130】
図5Hにおいて、デバイス100は、イヤーバッド502-1及び502-2のそれぞれからのペアリング要求を検出する。ペアリング要求を検出した後、デバイス100は、例えば、イヤーバッド502-1及び502-2が共に、単一のペアリングプロセスにおいてデバイス100と以前にペアリングしたことがあるので、イヤーバッド502-1及び502-2が定義済みセットの一部であると判定する。イヤーバッド502-1及び502-2が定義済みセットの一部であると判定したことに応じて、デバイス100は、ユーザインタフェースに重ねてウィンドウ520-4を表示する。ウィンドウ520-4は、イヤーバッド502-1のバッテリレベル「50%」を示すバッテリレベルグラフィック526-4、及びイヤーバッド502-2のバッテリレベル「100%」を示すバッテリレベルグラフィック526-5を表示する。
【0131】
図5Iにおいて、デバイス100は、イヤーバッド502-4及び502-5並びにイヤーバッドケース502-3からのペアリング要求を検出する。イヤーバッド502-4及び502-5がデバイス100と以前にペアリングして定義済みセットの一部を形成したことがないことを示すために、これらのイヤーバッドは
図5Iの下部に黒い太線で示されている。ペアリング要求を検出した後、デバイス100は、例えば、両方のイヤーバッド502-4及び502-5がデバイス100と以前にペアリングされたことがないので、イヤーバッド502-4及び502-5は定義済みセットの一部でないと判定する。イヤーバッド502-4及び502-5が定義済みセットの一部でないと判定したことに応じて、デバイス100は、ユーザインタフェースに重ねてウィンドウ520-5を表示する。イヤーバッド502-4及び502-5が(イヤーバッド502-4及び502-5のそれぞれに隣接して表示された「!」)などのグラフィックによって示されるように)デバイス100と以前にペアリングされたことがないのに対し、イヤーバッドケース502-3はデバイス100と以前にペアリングしたことがあるので、ウィンドウ520-5は、イヤーバッド502-4及び502-5とイヤーバッドケース502-3との間のミスマッチに関する情報を含む。ウィンドウ520-5はまた、ユーザ入力(例えば、タップジェスチャ)によってアクティブ化されると、イヤーバッド502-4及び502-5が結合基準を満たしているという判定に従ってイヤーバッド502-4及び502-5とデバイス100とのペアリングを開始する「接続(Connect)」ボタン522-2を含む。
【0132】
図5J~
図5Kは、
図5Eのユーザインタフェースに続いて表示される、2つ以上の周辺機器についての別個のステータス情報又は複合ステータス情報を周辺機器のステータス特性に基づいて選択的に表示するための例示的なユーザインタフェースを示している。これらの例では、デバイス100は、イヤーバッド502-1及び502-2のそれぞれからのペアリング要求を検出する。ペアリング要求を検出した後、デバイス100は、例えば、イヤーバッド502-1及び502-2が共に、単一のペアリングプロセスにおいてデバイス100と以前にペアリングしたことがあるので、イヤーバッド502-1及び502-2が定義済みセットの一部であると判定する。イヤーバッド502-1及び502-2が定義済みセットの一部であると判定したことに応じて、デバイス100は、イヤーバッド502-1とイヤーバッド502-2との間のバッテリレベル(ステータス特性の一例である)の差が、所定の閾値(例えば、10%)を超えているか超えていないかを判定する。
図5Jに示すように、差が所定の閾値を超えていないとデバイス100が判定した場合、デバイス100は、ユーザインタフェースに重ねて、イヤーバッド502-1と502-2の両方についての複合ステータス情報(例えば、イヤーバッド502-1及び502-2についての50%の単一のバッテリレベルグラフィック526-6を表示する)を含むウィンドウ520-6をウィンドウ520-4に表示する。逆に、
図5Kに示すように、差が所定の閾値を超えているとデバイス100が判定した場合、デバイス100は、ユーザインタフェースに重ねて、(例えば、イヤーバッド502-1のバッテリレベル50%を示すバッテリレベルグラフィック526-7と、イヤーバッド502-2のバッテリレベル100%を示すバッテリレベルグラフィック526-8とを表示する)イヤーバッド502-1及び502-2のそれぞれについて別個のステータス情報を含むウィンドウ520-7をウィンドウ520-5に表示する。
【0133】
図5L~
図5Pは、
図5H~
図5Kに表示されたユーザインタフェースに対する代替的な例示的ユーザインタフェースを示している。
【0134】
図5Lにおいて、デバイス100がイヤーバッド502-1及び502-2並びにイヤーバッドケース502-3のうちの少なくとも1つからのペアリング要求を検出し、イヤーバッド502-1及び502-2並びにイヤーバッドケース502-3が定義済みセットの一部であると判定した後、デバイス100は、ユーザインタフェースに重ねて、(例えば、イヤーバッド502-1のバッテリレベル50%を示すバッテリレベルグラフィック526-9、イヤーバッド502-2のバッテリレベル100%を示すバッテリレベルグラフィック526-10、及びイヤーバッドケース502-3のバッテリレベル100%を示すバッテリレベルグラフィック526-11を表示する)イヤーバッド502-1及び502-2並びにイヤーバッドケース502-3のそれぞれについてのステータス情報を含むウィンドウ520-8をウィンドウ520-8に表示する。
【0135】
図5Mは、イヤーバッド502-1のバッテリレベルが最小電荷閾値を下回っているとデバイス100が判定することを除いて、
図5Lと同様である。イヤーバッド502-1のバッテリレベルが最小電荷閾値を下回っていると判定したことに応じて、デバイス100は、ユーザインタフェースに重ねて、イヤーバッド502-1のステータス情報として低バッテリグラフィック527を含むウィンドウ520-9を表示する。
【0136】
図5Nは、イヤーバッドセット503を形成するために、
図5Mのイヤーバッド502-1及び502-2が
図5Mの(イヤーバッドのための電源を含む)イヤーバッドケース502-3に結合されているとデバイス100が判定することを除いて、
図5Mと同様である。イヤーバッド502-1及び502-2が電源に結合されていると判定したことに応じて、デバイス100は、ユーザインタフェースに重ねて、イヤーバッド502-1及び502-2が充電中であることを示すステータス情報(例えば、イヤーバッド502-1及び502-2が充電中であることを示すバッテリ充電グラフィック528-1、並びにイヤーバッドケース502-3のバッテリレベル100%を示すバッテリレベルグラフィック526-11)を含むウィンドウ520-10を表示する。
【0137】
図5Oは、イヤーバッドセット503が外部電源535(例えば、壁コンセント)に結合されているとデバイス100が判定することを除いて、
図5Nと同様である。イヤーバッドセット503が外部電源535に結合されていると判定したことに応じて、デバイス100は、ユーザインタフェースに重ねて、イヤーバッド502-1及び502-2並びにイヤーバッドケース502-3が充電中であることを示す(例えば、イヤーバッド502-1が充電中であり、バッテリレベルが30%であることを示すバッテリ充電グラフィック528-2、イヤーバッド502-2が充電中であり、バッテリレベルが70%であることを示すバッテリ充電グラフィック528-3、及びイヤーバッドケース502-3が充電であり、バッテリレベルが70%であることを示すバッテリ充電グラフィック528-4を表示する)ステータス情報を含むウィンドウ520-11を表示する。
【0138】
図5Pは、イヤーバッド502-1がデバイス100と以前にペアリングしたことがあるのに対し、イヤーバッド502-5はデバイス100と以前にペアリングしたことがないことを除いて、
図5Iと同様である。デバイス100がイヤーバッド502-1及び502-5からのペアリング要求を検出し、イヤーバッド502-1及び502-5が定義済みセットの一部でないと判定した後、デバイス100は、ユーザインタフェースに重ねてウィンドウ520-12を表示する。ウィンドウ520-12は、イヤーバッド502-1及び502-5が定義済みセットの一部でなく、かつ、使用前にペアリングする必要があることをユーザに示すイヤーバッド502-1と502-5との間のミスマッチに関する情報を含む。ウィンドウ520-12はまた、ユーザ入力(例えば、タップジェスチャ)によってアクティブ化されると、定義済みセットを形成するためにイヤーバッド502-1及び502-5とデバイス100とのペアリングを開始する「接続(Connect)」ボタン522-3を含む。
【0139】
図5Q~
図5Zは、いくつかの実施形態に係る、電子デバイスがロック状態である間に、電子デバイスを1つ以上の周辺機器とペアリングして、周辺機器(単数又は複数)に関するステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示す。
【0140】
図5Qは、デバイス100がロック状態である間のデバイス100のディスプレイ112上の例示的なユーザインタフェースを示している。この例では、デバイス100がロック状態である間、例示的なユーザインタフェースはロックスクリーンである。ロックスクリーンを表示している間、デバイス100は、周辺機器をデバイス100とペアリングするために、イヤーバッド502-1、イヤーバッド502-2及びイヤーバッドケース502-3などの周辺機器からのペアリング要求を繰り返しリッスンする。この例では、イヤーバッド502-1、イヤーバッド502-2及びイヤーバッドケース502-3は、デバイス100の閾値距離508の外側にある。したがって、デバイス100は、イヤーバッド502-1、イヤーバッド502-2又はイヤーバッドケース502-3からのペアリング要求を検出することができない。
【0141】
図5Rは、
図5Qのユーザインタフェースに続いて表示される、デバイス100と周辺機器(例えばイヤーバッドセット503のイヤーバッド)とのペアリングを開始するための例示的なユーザインタフェースを示している。
図5Rにおいて、デバイス100は、イヤーバッドセット503が閾値距離508内にあるときにイヤーバッド503からのペアリング要求を検出する。イヤーバッドからのペアリング要求を検出したことに応じて、デバイス100は、イヤーバッドが結合基準を満たしているかどうかを判定する。この例では、結合基準は、イヤーバッドセット503を形成するために、イヤーバッドがイヤーバッドケース内に置かれている、及び/又はイヤーバッドケースに電気結合されているときに満たされている。イヤーバッドが結合基準を満たしているとデバイス100が判定した後、デバイス100は、第1のユーザインタフェースに重ねて、デバイス100の閾値距離508内にあるイヤーバッドセット503を示すウィンドウ520-13を表示する。ウィンドウ520はまた、ユーザ入力(例えば、タップジェスチャ)によってアクティブ化されたときにデバイス100とイヤーバッドセット503の周辺機器(例えば、
図5Qに示したイヤーバッド502-1及び502-2並びにイヤーバッドケース502-3)とのペアリングを開始する「ロック解除して接続(Unlock to Connect)」ボタン522-4を含む。
【0142】
図5S~
図5Uは、
図5Rのユーザインタフェースに続いて表示される、第1の認証入力(例えば、指紋センサ204上のフィンガ入力)に基づいてデバイス100と周辺機器とのペアリングを開始するための例示的なユーザインタフェースを示している。
図5Sにおいて、イヤーバッド502-1が結合基準を満たしているとデバイス100が判定した後、デバイス100デバイス100は、指紋センサ204上のタッチ入力530-2(例えば、静止押圧又はタップ)を検出する。タッチ入力530-2による有効なユーザ認証入力を検出したことに応じて、デバイス100は、デバイス100とイヤーバッドセット503の周辺機器とのペアリングを開始する。
図5Tにおいて、デバイス100がイヤーバッドセット503の周辺機器をペアリングしている間、デバイス100は、「接続中(Connect)...」通知グラフィック523-2をウィンドウ520-13に表示する。
図5Uにおいて、デバイス100がイヤーバッド502-1、イヤーバッド502-2及びイヤーバッドケース502-3とペアリングした後に、デバイス100は、ステータス情報(例えば、イヤーバッド502-1及び502-2が充電中であることを示すバッテリ充電グラフィック528-5、並びにイヤーバッドケース502-3のバッテリレベル100%を示すバッテリレベルグラフィック526-12)をウィンドウ520-13に表示する。デバイス100はまた、タップジェスチャなどのユーザ入力によってアクティブ化されると、ウィンドウ520-13の表示を中止し、ユーザがデバイス100上の他の動作を実行することを可能にする「完了(Done)」ボタン524-2を表示する。
【0143】
図5V~
図5Yは、
図5Rのユーザインタフェースに続いて表示される、第2の認証入力(例えば、キーパッドでタイプ入力されたパスコード)に基づいてデバイス100と周辺機器(例えば、イヤーバッドセット503のイヤーバッド)とのペアリングを開始するための例示的なユーザインタフェースを示している。
図5Vにおいて、イヤーバッドセット503のイヤーバッドが結合基準を満たしているとデバイス100が判定した後、デバイス100は「ロック解除して接続(Unlock to Connect)」ボタン522-4上のタップジェスチャ530-3を検出する。
図5Wにおいて、タップジェスチャ530-3を検出したことに応じて、デバイス100は、ユーザを認証するためにキーパッド536を含むユーザインタフェースを表示する。この例では、キーパッド536は、数値1~9にそれぞれ対応する固有の数字入力537-1~537-9を有する数字キーパッドである。次いで、デバイス100は、数字入力537-1~537-9のうちの1つ以上の上でのタップジェスチャ530-4(例えば、タップジェスチャ)によるユーザ認証入力を検出する。デバイス100が有効な認証入力を検出したことに応じて、デバイス100は、デバイス100とイヤーバッドセット503の周辺機器とのペアリングを開始する。
図5Xにおいて、デバイス100がイヤーバッドセット503とペアリングしている間、デバイス100は、「接続中(Connect)...」通知グラフィック523-3をウィンドウ520-13に表示する。更に、デバイス100がペアリングしている間、デバイス100は、ロックスクリーンの表示を維持し、ロック状態で動作を継続する。
図5Yにおいて、
図5Uに同様に示したように、デバイス100がイヤーバッドセット503の周辺機器とペアリングした後、デバイス100は、(例えば、イヤーバッドセット503のイヤーバッド502-1及び502-2が充電中であることを示すバッテリ充電グラフィック528-6、並びにイヤーバッドセット503のイヤーバッドケース502-3に関する100%のバッテリレベルを示すバッテリレベルグラフィック526-13を表示する)ステータス情報をウィンドウ520-13に表示する。デバイス100はまた、タップジェスチャなどのユーザ入力によってアクティブ化されると、ウィンドウ520-13の表示を中止し、ユーザがデバイス100上の他の従来の動作を実行することを可能にする「完了(Done)」ボタン524-2を表示する。
【0144】
図5Zは、
図5Y又は
図5Uのユーザインタフェースに続いて表示される、周辺機器がデバイス100と以前にペアリングした後の周辺機器に関する特定のステータス情報を表示するための例示的なユーザインタフェースを示している。
図5Zにおいて、デバイス100は、イヤーバッド502-1及び502-2からのペアリング要求を検出する。ペアリング要求を検出した後、デバイス100は、ユーザインタフェースに重ねてウィンドウ520-14を表示する。ウィンドウ520-14は、イヤーバッド502-1及びイヤーバッド502-2に関する(ステータス情報の一例である)バッテリレベルグラフィック526-14を含む。図示のとおり、イヤーバッド502-1及び502-2のバッテリレベルグラフィック526-14は、バッテリレベル「50%」を示している。
【0145】
図6A~
図6Cは、いくつかの実施形態に係る、電子デバイスを周辺デバイスとペアリングして、周辺デバイスに関するステータス情報を表示する方法600を示すフロー図である。この方法600は、ディスプレイ、1つ以上の周辺デバイスと無線通信するため無線周波数(RF)回路、及びユーザから入力を受け取るための1つ以上の入力デバイス(例えば、タッチ感知面)を備える電子デバイス(例えば、
図3のデバイス300、又は
図1Aのポータブル多機能デバイス100)において実行される。いくつかの実施形態では、ディスプレイはタッチスクリーンディスプレイであり、タッチ感知面がディスプレイ上にあるか又はこれに組み込まれている。いくつかの実施形態では、ディスプレイはタッチ感知面から分離している。方法600の一部の動作が任意選択的に組み合わされ、かつ/又は、一部の動作の順序が任意選択的に変更される。
【0146】
以下に説明するように、方法600は、周辺機器をデバイスとペアリングして、周辺機器のステータス情報を表示する直観的なやり方を提供する。方法は、周辺機器をデバイスとペアリングして、周辺機器のステータス情報を表示するときにユーザからの入力の数、範囲、及び/又は特性を削減し、それによって、更に効率的なヒューマンマシンインタフェースを生成する。バッテリ動作電子デバイスでは、ユーザが、より高速かつ効率的に周辺機器をデバイスとペアリングして、ステータス情報を表示できるようにすることにより、節電し、バッテリを充電する間隔が増大する。
【0147】
デバイスは、第1のユーザインタフェース(例えば、ホームスクリーン、アプリケーションのユーザインタフェース、ウェイクスクリーン、ロックスクリーン、など)をディスプレイ上に表示する(602)。
【0148】
第1のユーザインタフェースを表示している間に、デバイスは、第1の周辺機器(例えば、イヤーバッド502-1及び502-2、イヤーバッドケース502-3など)を電子デバイスとペアリングするペアリング要求を検出する(604)。いくつかの実施形態では、ペアリング要求は、ユーザが電子デバイスのイヤーバッドの一方もしくは両方に、又はイヤーバッドのケースにタッチしたとき、あるいは電子デバイス及びイヤーバッドを互いの閾値距離内に持ってきたときに検出される。いくつかの実施形態では、電子デバイスは、イヤーバッド(単数又は複数)又はイヤーバッドのケースにより発せられた無線信号(例えば、ブロードキャストBluetooth信号又はBluetoothペアリング要求)によって、イヤーバッド(単数又は複数)又はイヤーバッドのケースの存在及び近接を検出する。いくつかの実施形態では、電子デバイスは、電子デバイス並びにイヤーバッド及び/又はイヤーバッドのケースに埋め込まれた他の近接感知機構(例えば、他のRF信号感知機構)によって、イヤーバッド(単数又は複数)又はイヤーバッドのケースの存在及び近接を検出する。
【0149】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングするペアリング要求を検出することは、第1の周辺デバイスから送信された無線信号を検出し、検出した無線信号に基づいて、第1の周辺デバイスが近接基準を満たしていると判定することを含む(606)。いくつかの実施形態では、近接基準は、第1の周辺機器からの無線信号の信号強度が信号強度閾値を超えているときに満たされる基準を含む。いくつかの実施形態では、近接基準は、電子デバイス及びイヤーバッドが互いの閾値距離内にあるときに満たされる基準を含む。例えば、
図5Fに示すように、第1の周辺機器(例えば、イヤーバッド502-1)は、電子デバイス100の閾値距離508内にある。
【0150】
ペアリング要求を検出したことに応じて、デバイスは、第1の周辺機器が、第1の周辺機器が第2の周辺機器に結合(例えば、電気結合、磁気結合及び/又は無線結合)されていることを必要とする結合基準を満たしているかどうかを判定する(608)。第2の周辺機器は、電子デバイスとは別個であり、第1の周辺機器と第2の周辺機器の両方が電子デバイスに外付けされている。いくつかの実施形態では、(イヤーバッドセット503の一部として)
図5Bに示すように、第1の周辺機器はイヤーバッド(例えば、イヤーバッド502-1)であり、第2の周辺機器は第1のイヤーバッドを格納して充電するためのイヤーバッドケース(例えば、イヤーバッドケース502-3)であり、結合基準は、イヤーバッドとケースとが互いに近接しており(例えば、イヤーバッドがケースの中にあり、任意選択的にはケースに電気接続されており)、また、電子デバイスに近接していることを必要とする。いくつかの実施形態では、第1の周辺機器はイヤーバッド(例えば、イヤーバッド502-1)であり、第2の周辺機器は第2のイヤーバッド(例えば、イヤーバッド502-2)であり、結合基準は、第1のイヤーバッドと第2のイヤーバッドとが、ケース(例えば、イヤーバッドケース502-3)を介して互いに結合されていることを必要とする。例えば、両方のイヤーバッドは、(例えば、蓋が閉じている状態でケースの内側に置かれているときには)ケースに電気接続されている。いくつかの実施形態では、第1の周辺機器は第1のイヤーバッドであり、第2の周辺機器は第2のイヤーバッドであり、結合基準は、第1のイヤーバッドと第2のイヤーバッドとが互いにかつデバイスに近接している(例えば、第1のイヤーバッド及び第2のイヤーバッドの両方がイヤーバッドケースに格納されている、又はケースはないが互いに近くに置かれている)ことを必要とする。いくつかの実施形態では、第1の周辺機器はイヤーバッドのケースであり、第2の周辺機器は片方のイヤーバッド又は両方のイヤーバッドであり、結合基準は、イヤーバッドとケースとが互いに結合されている、あるいは互いにかつデバイスに近接して置かれていることを必要とする。
【0151】
いくつかの実施形態では、結合基準は、第1の周辺機器が、第2の周辺機器とは別個の第3の周辺機器に結合(例えば、電気結合、磁気結合及び/又は無線結合)されているときに満たされる基準を含む(610)。いくつかの実施形態では、第1の周辺機器はイヤーバッドであり、第2の周辺機器は別のイヤーバッドであり、第3の周辺機器はイヤーバッドのケースであり、結合基準は、第1のイヤーバッドと第2のイヤーバッドとがイヤーバッドケースを介して互いに電気結合されていることを要求する。例えば、
図5Bに示すように、イヤーバッドセット503を形成するために、イヤーバッド502-1、イヤーバッド502-2及びイヤーバッドケース502-3が全て結合している。
【0152】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器は1つ以上のイヤーバッドであり、第2の周辺機器は1つ以上のイヤーバッド用のケースである(612)。
【0153】
いくつかの実施形態では、結合基準は、1つ以上のイヤーバッドがケースの内部にある、及びケースに電気結合されている、のうちの少なくとも一方であるときに満たされる基準を含む(614)。いくつかの実施形態では、
図5Bに示すように、イヤーバッド502-1及び502-2は、イヤーバッドセット503を形成するために、イヤーバッドケース502-3の内側にあり、イヤーバッドケース502-3に電気結合されている。いくつかの実施形態では、結合基準は、ケースの蓋が閉じられたときに満たされる追加の基準を含む。
【0154】
第1の周辺機器が結合基準を満たしているという判定に従って、
図5Bに示すように、デバイスは、第1のユーザインタフェースに重ねて、ユーザ入力によってアクティブ化されると電子デバイスと第1の周辺機器とのペアリングを開始するペアリングアフォーダンス(例えば、ボタン又は他のアイコン(例えば、「接続(Connect)」522-1))をウィンドウ(例えば、ウィンドウ520-1)に表示する(616)。いくつかの実施形態では、ペアリングアフォーダンスはまた、ユーザ入力によってアクティブ化されると第2の周辺機器(並びに第1及び/又は第2の周辺機器に結合されている任意の他の周辺機器)とのペアリングも開始する。
【0155】
第1の周辺機器が結合基準を満たしていないという判定に従って、デバイスは、第1の周辺機器と第2の周辺機器との結合に関する情報を(例えば、
図5Fに示すように、グラフィカルディスプレイをウィンドウ520-2に)表示する(618)。
【0156】
選択的に、周辺機器が他の周辺機器に結合されているときなど、周辺機器に関連するペアリングは、単一のペアリングアクションに応じて、複数の周辺機器の間のペアリングを同期させる能力をユーザに提供する。改善されたペアリング機能をユーザに提供することにより、デバイスの操作性が向上し、(例えば、ユーザが単一のアクションに応じて所与のデバイスを複数の関連する周辺機器と効率的にペアリングすることを助け、それによって、所与のデバイスを複数の関連する周辺機器にペアリングしようとする時のユーザのミスを低減することによって)ユーザデバイスインタフェースをより効率的にする。この改善されたペアリングプロセスを用いないと、ユーザは、本明細書に記載されているものと同じ機能性を実現するために、デバイスに異なる周辺機器と個別にペアリングさせる追加のステップをとらなければならない。デバイスを複数の周辺機器と個別にペアリングすることは、時間がかかるプロセスである場合があり、ペアリングプロセスを完了するために要求されるユーザ入力の数が増加することに起因して、ユーザは、ミスをより起こしやすくなる。
【0157】
いくつかの実施形態では、電子デバイスが第1の周辺機器とペアリングされた後、デバイスは、第1の周辺機器及び第2の周辺機器に関するステータス情報(例えば、モデル、製造業者、アイコン、色及び/又はバッテリレベル)を第2のユーザインタフェースに表示する(620)。例えば、
図5Hに示すように、第1の周辺機器はイヤーバッド502-1であり、第2の周辺機器はイヤーバッド502-2であり、第2のユーザインタフェースはウィンドウ520-4である。ウィンドウ520-4は、イヤーバッド502-1のバッテリレベルグラフィック526-4及びイヤーバッド502-2のバッテリレベルグラフィック526-5を表示している。
【0158】
周辺機器がデバイスとペアリングした後に周辺機器に関するステータス情報を表示することにより、周辺機器がデバイスに近接しているときの周辺機器(例えば、1つ以上のバッテリレベル)に関する情報をユーザに提供する。周辺機器のステータス情報を提供すると、デバイスの操作性が向上し、(例えば、ユーザが各周辺機器を物理的に検査する必要なしに、周辺機器に関する情報へのアクセスを提供することによって)ユーザデバイスインタフェースがより効率的になり、それによって、ユーザがより迅速かつ効率的にデバイス及び周辺機器を使用することが可能になる。
【0159】
いくつかの実施形態では、電子デバイスと第1の周辺機器とのペアリングの後に、デバイスは、第2の周辺機器及び第1の周辺機器が、電子デバイスと以前にペアリングされたことがある関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部であるかどうかを判定する(622)。例えば、電子デバイスが(例えば
図5C~
図5Eに示すように)単一のペアリングプロセスでイヤーバッドとそれらのケースとのセットと以前にペアリングされたことがあるとき、電子デバイスは、イヤーバッドとそれらのケースとのセットを関連付けられた周辺機器のセットとして定義するペアリングプロファイルを記憶する。いくつかの実施形態では、関連付けられた周辺機器の1つのセットが2つのイヤーバッド及びケースを含み、関連付けられた周辺機器の別のセットがスピーカのセットを含む場合、スピーカとイヤーバッドとは、それらが単一のペアリングプロセスで電子デバイスとペアリングされなかったので、同じ関連付けられた周辺機器のセットには属さない。いくつかの実施形態では、第1の周辺機器及び第2の周辺機器は、第1の周辺機器と第2の周辺機器とが単一のペアリングプロセスで電子デバイスに以前にペアリングされたことがある場合、定義済みセットの一部である。第2の周辺機器及び第1の周辺機器が、電子デバイスと以前にペアリングされた関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部であるという判定に従って、デバイスは、(例えば
図5H及び
図5J~
図5Oに示すように)第1の周辺機器及び第2の周辺機器に関するステータス情報(例えば、モデル、製造業者、アイコン、色及び/又はバッテリレベル)を表示する。いくつかの実施形態では、周辺機器ヒューリスティック(例えば、ケースの蓋が開くことを示すグラフィック)を示すために、対応するグラフィクスを表示することができる。第2の周辺機器及び第1の周辺機器が、電子デバイスと以前にペアリングされた関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部ではないという判定に従って、デバイスは、(例えば、
図5I及び
図5Pに示すように)第1の周辺機器と第2の周辺機器との間のミスマッチに関する情を表示する。
【0160】
2つ以上の周辺機器が、単一のペアリングプロセスにおいてデバイスと以前にペアリングされたことがあり、したがって、関連付けられた周辺機器のセットを形成するかどうかに関する情報を表示することによって、周辺機器を直ぐに使用することが可能であるかどうか、又は使用前に周辺機器同士をペアリングする必要があるかどうかを迅速に識別する能力をユーザに提供する。複数の周辺機器の改善されたペアリング機能を所与のデバイスに提供すると、(例えば、周辺機器が使用可能であるとき、あるいは代替的には、使用前に周辺機器をデバイスと一緒にペアリングする必要があるときをユーザが迅速に理解するのを補助することによって)デバイスの操作性が向上し、ユーザデバイスインタフェースがより効率的になる。この情報がないと、ユーザは、(例えば、1つ以上のペアリングされていないイヤーバッドを使用すること、及びデバイスからイヤーバッドにメディアコンテンツをストリーミングしようとすることによって)定義済みセットの一部ではない周辺機器の使用を誤って試み、その後、周辺機器のうちの少なくとも1つがデバイスと一緒には動作できないということに気づく可能性がある。
【0161】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器と第2の周辺機器との間のミスマッチに関する情報を表示することは、
図5Iに示すように、ユーザ入力によってアクティブ化されると、第1のユーザインタフェースに重ねて、電子デバイスと第2の周辺機器とのペアリングを開始する第2のペアリングアフォーダンス(例えば、ボタン又は他のアイコン(例えば、「接続(Connect)」522-2))をウィンドウ(例えば、ウィンドウ520-5)に表示する(624)。いくつかの実施形態では、第2のペアリングアフォーダンスはまた、ユーザ入力によってアクティブ化されると第1及び/又は第2の周辺機器に結合されている任意の他の周辺機器とのペアリングも開始する。
【0162】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器及び第2の周辺機器に関するステータス情報(例えば、モデル、製造業者、アイコン、色及び/又はバッテリレベル)を表示することは、(例えば
図5H及び
図5Nに示すように)第1の周辺機器の第1の周辺機器ステータス特性(例えば、バッテリレベル)と第2の周辺機器の第2の周辺機器ステータス特性(例えば、バッテリレベル)との間の差が所定の閾値未満であり、第1の周辺機器と第2の周辺機器とが同じタイプの周辺機器(例えば、イヤーバッド)であるという判定に従って、第1の周辺機器及び第2の周辺機器に関する単一の複合周辺機器ステータス特性(例えば、複合バッテリレベル)を表示することを含む(626)。いくつかの実施形態では、数値差の所定の閾値は、5%、10%、15%、又は20%である。
【0163】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器及び第2の周辺機器に関するステータス情報(例えば、モデル、製造業者、アイコン、色及び/又はバッテリレベル)を表示することは、(例えば
図5Lに示すように)第1の周辺機器の第1の周辺機器ステータス特性(例えば、バッテリレベル)と第2の周辺機器の第2の周辺機器ステータス特性(例えば、バッテリレベル)との間の差が所定の閾値よりも大きく、第1の周辺機器と第2の周辺機器とが同じタイプの周辺機器(例えば、イヤーバッド)であるという判定に従って、第1の周辺機器に関する第1の周辺機器ステータス特性(例えば、第1の周辺機器のバッテリレベル)を表示し、第2の周辺機器に関する第2の周辺機器ステータス特性(第2の周辺機器の例えば、バッテリレベル)を表示する(628)。いくつかの実施形態では、数値差の所定の閾値の差は、5%、10%、15%、又は20%である。
【0164】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器のステータス情報を表示することは、(例えば、
図5Mに示すように)第1の周辺機器に関するバッテリレベルが最小電荷閾値を下回っているという判定に従って、低バッテリグラフィックを表示することを含む(630)。いくつかの実施形態では、最小電荷閾値は、10%、15%、又は20%である。
【0165】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器のステータス情報を表示することは、(例えば、
図5N~
図5Oに示すように)第1の周辺機器が電源に接続されているという判定に従って、バッテリ充電グラフィックを表示することを含む(632)。いくつかの実施形態では、電源は、バッテリ又は壁コンセントである。いくつかの実施形態では、第1の周辺機器はイヤーバッドであり、電源は第2の周辺機器(例えば、ケース)に組み込まれている。
【0166】
いくつかの実施形態では、電子デバイスは、第1のユーザインタフェースを表示している間、ロック状態(例えば、
図5Q~
図5Yに示すように、ロックスクリーン、ロック状態に対するウェイクスクリーンなど)である(634)。ペアリングアフォーダンス(例えば、
図5Vのウィンドウ520-12の「接続(Connect)」ボタン522-3)をアクティブ化した後、デバイスは、第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングするために、ユーザからの(例えば、
図5Wに示すようなパスコードキーパッド536を表示する)認証入力についての要求を(例えば、ディスプレイ上に及び/又は聴覚的に)提示する。デバイスは、ユーザから認証入力を受け取る。いくつかの実施形態では、受け取られた認証入力は、電子デバイスをロック解除する認証入力(例えば、指紋スキャン、パスコード、スライドジェスチャなど)と同じ入力である。認証入力を受け取ったことに応じて、デバイスは、(例えば、
図5X~
図5Yに示すように)第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングして、電子デバイスをロック状態に維持する。
【0167】
デバイスがロック状態である間にデバイスと周辺機器との間にペアリング機能を提供すると、デバイスを周辺機器とペアリングするために必要なユーザ入力の数を削減することによって、デバイスの操作性が向上し、ユーザデバイスインタフェースがより効率的になり、それによって、デバイスを動作させる/と対話するときのユーザのミスが低減される。
【0168】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングしている間、電子デバイスのロック状態と関連付けられた第1のユーザインタフェースの表示を維持する(636)。
【0169】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第1の周辺機器と電子デバイスとのペアリングが完了した後、電子デバイスのロック状態と関連付けられた第1のユーザインタフェースの表示を維持する(638)。
【0170】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器と電子デバイスとのペアリングが完了した後に、電子デバイスのロック状態と関連付けられた第1のユーザインタフェースの表示を維持している間、デバイスは、(例えば、
図5Zのウィンドウ520-13に示すように)第1の周辺機器に関するステータス情報(例えば、単一のイヤーバッドの場合、ミスマッチの場合、バッテリ状態の場合など)を表示する(640)。
【0171】
図6A~
図6Cにおける動作について説明された特定の順序は単なる例であり、説明された順序は、動作を実行することができる唯一の順序であることを示すことを意図するものではないことを理解されたい。当業者であれば、本明細書に記載される動作を再順序付けるための様々な方法を認識するであろう。
【0172】
いくつかの実施形態によれば、
図7は、様々な記載される実施形態の原理に従って構成された電子デバイス700の機能ブロック図を示す。このデバイスの機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって、任意選択で実施され、様々な記載される実施形態の原理を実行する。
図7に記載される機能ブロックは、任意選択で、組み合わされ、又はサブブロックに分離されて、様々な記載される実施形態の原理を実施することが当業者には理解されよう。したがって、本明細書における説明は、本明細書で説明されている機能ブロックの任意の可能な組合せ若しくは分離、又は更なる定義を任意選択的にサポートする。
【0173】
図7に示すように、電子デバイス700は、ユーザインタフェースを表示するように構成されたディスプレイユニット702と、1つ以上の周辺デバイスと無線通信するためのRF回路ユニット704と、ユーザから入力を受け取るための1つ以上の入力デバイスユニット706と、ディスプレイユニット702、RF回路ユニット704及び1つ以上の入力デバイスユニット706に結合された処理ユニット708とを含む。処理ユニット708は、表示有効化ユニット710、検出ユニット712、判定ユニット714、提示ユニット716、受信ユニット718、ペアリングユニット720及び維持ユニット722を含む。
【0174】
処理ユニット708は、(例えば、表示有効化ユニット710を用いて)ディスプレイユニット702上での第1のユーザインタフェースの表示を有効化するように構成される。第1のユーザインタフェースを表示している間、処理ユニット708は、(例えば、検出ユニット712を用いて)第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングするペアリング要求を検出するように構成される。ペアリング要求を検出したことに応じて、処理ユニット708は、(例えば、判定ユニット714を用いて)第1の周辺機器が、第1の周辺機器が第2の周辺機器に結合されていることを必要とする結合基準を満たしているかどうかを判定するに構成される。第1の周辺機器が結合基準を満たしているという判定に従って、処理ユニット708は、(例えば、表示有効化ユニット710を用いて)ユーザ入力によってアクティブ化されたときに電子デバイスと第1の周辺機器とのペアリングを開始するペアリングアフォーダンスの表示を有効化するように構成される。第1の周辺機器が結合基準を満たしていないという判定に従って、(例えば、表示有効化ユニット710を用いて)処理ユニット708は、第1の周辺機器と第2の周辺機器との結合に関する情報の表示を有効化するように構成される。
【0175】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングするペアリング要求を検出することは、第1の周辺デバイスから送信された無線信号を検出し、検出した無線信号に基づいて、第1の周辺デバイスが近接基準を満たしていると判定することを含む。
【0176】
いくつかの実施形態では、結合基準は、第1の周辺機器が、第2の周辺機器とは別個の第3の周辺機器に結合されているときに満たされる基準を含む。
【0177】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器は1つ以上のイヤーバッドであり、第2の周辺機器は1つ以上のイヤーバッド用のケースである。
【0178】
いくつかの実施形態では、結合基準は、1つ以上のイヤーバッドがケースの内部にある、及びケースに電気結合されている、のうちの少なくとも一方であるときに満たされる基準を含む。
【0179】
いくつかの実施形態では、処理ユニット708は、電子デバイスが第1の周辺機器とペアリングされた後に、(例えば、表示有効化ユニット710を用いて)第2のユーザインタフェースにおける第1の周辺機器及び第2の周辺機器に関するステータス情報の表示を有効化するように構成される。
【0180】
いくつかの実施形態では、処理ユニット708は、電子デバイスと第1の周辺機器とのペアリングの後に、(例えば、判定ユニット714を用いて)第2の周辺機器及び第1の周辺機器が、電子デバイスと以前にペアリングされたことがある関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部であるかどうかを判定するように構成される。第2の周辺機器及び第1の周辺機器は、電子デバイスと以前にペアリングされたことがある関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部であるという判定に従って、処理ユニット708は、(例えば、表示有効化ユニット710を用いて)第1の周辺機器及び第2の周辺機器に関するステータス情報の表示を有効化するように構成される。第2の周辺機器及び第1の周辺機器は、電子デバイスと以前にペアリングされたことがある関連付けられた周辺機器の定義済みセットの一部であるという判定に従って、処理ユニット708は、(例えば、表示有効化ユニット710を用いて)第1の周辺機器と第2の周辺機器との間のミスマッチに関する情報の表示を有効化するように構成される。
【0181】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器と第2の周辺機器との間のミスマッチに関する情報を表示することは、ユーザ入力によってアクティブ化されたときに電子デバイスと第2の周辺機器とのペアリングを開始する第2のペアリングアフォーダンスを表示することを含む。
【0182】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器及び第2の周辺機器に関するステータス情報を表示することは、第1の周辺機器の第1の周辺機器ステータス特性と第2の周辺機器の第2の周辺機器ステータス特性との間の差が所定の閾値未満であり、第1の周辺機器と第2の周辺機器とが同じタイプの周辺機器(例えば、イヤーバッド)であるという判定に従って、第1の周辺機器及び第2の周辺機器に関する単一の複合周辺機器ステータス特性を表示することを含む。
【0183】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器及び第2の周辺機器に関するステータス情報を表示することは、第1の周辺機器の第1の周辺機器ステータス特性と第2の周辺機器の第2の周辺機器ステータス特性との間の差が所定の閾値よりも大きく、第1の周辺機器と第2の周辺機器とが同じタイプの周辺機器(例えば、イヤーバッド)であるという判定に従って、第1の周辺機器に関する第1の周辺機器ステータス特性及び第2の周辺機器に関する第2の周辺機器ステータス特性を表示することを含む。
【0184】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器のステータス情報を表示することは、第1の周辺機器に関するバッテリレベルが最小電荷閾値を下回っているという判定に従って、低バッテリグラフィックを表示することを含む。
【0185】
いくつかの実施形態では、第1の周辺機器のステータス情報を表示することは、第1の周辺機器が電源に接続されているという判定に従って、バッテリ充電グラフィックを表示することを含む。
【0186】
いくつかの実施形態では、電子デバイスは、第1のユーザインタフェースを表示している間、ロック状態であり、処理ユニット708は、ペアリングアフォーダンスのアクティブ化の後に、(例えば、提示ユニット716を用いて)第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングするために、ユーザからの認証入力の要求を提示し、(例えば、受信ユニット718を用いて)ユーザから認証入力を受け取り、認証入力を受け取ったことに応じて、(例えば、ペアリングユニット720を用いて)第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングし、(例えば、維持ユニット722を用いて)電子デバイスをロック状態に維持するように構成される。
【0187】
いくつかの実施形態では、処理ユニット708は、(例えば、維持ユニット722を用いて)第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングしている間、電子デバイスのロック状態と関連付けられた第1のユーザインタフェースの表示を維持するように構成される。
【0188】
いくつかの実施形態では、処理ユニット708は、(例えば、維持ユニット722を用いて)第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングした後に、電子デバイスのロック状態と関連付けられた第1のユーザインタフェースの表示を維持するように構成される。
【0189】
いくつかの実施形態では、処理ユニット708は、第1の周辺機器を電子デバイスとペアリングした後に、電子デバイスのロック状態と関連付けられた第1のユーザインタフェースの表示を維持している間に、(例えば、表示有効化ユニット710を用いて)第1の周辺機器に関するステータス情報の表示を有効化するように構成される。
【0190】
上述の情報処理方法における動作は、任意選択で、(例えば、
図1A及び
図3に関して上述したような)汎用プロセッサ又は特定用途向けチップなどの、情報処理装置内の1つ以上の機能モジュールを実行することによって実施される。
【0191】
図6A~
図6Cを参照して上述された動作は、
図1A~
図1B又は
図7に示される構成要素によって、任意選択的に実施される。例えば、
図6A~
図6Cで説明する少なくともいくつかの機能は、イベントソート部170、イベント認識部180、及びイベント処理部190によって、任意選択的に実施される。イベントソート部170のイベントモニタ171は、タッチ感知ディスプレイ112上の接触を検出し、イベントディスパッチャモジュール174は、イベント情報をアプリケーション136-1に配信する。アプリケーション136-1の対応するイベント認識部180は、そのイベント情報を対応するイベント定義186と比較し、タッチ感知面上の第1の位置における第1の接触(又は、デバイスの回転)が、ユーザインタフェース上のオブジェクトの選択、又は1つの向きから別の向きへのデバイスの回転などの、所定のイベント又はサブイベントに対応するかどうかを判定する。対応する既定のイベント又はサブイベントが検出されると、イベント認識部180は、そのイベント又はサブイベントの検出に関連付けられたイベント処理部190をアクティブ化する。イベント処理部190は、アプリケーション内部状態192を更新するために、データ更新部176又はオブジェクト更新部177を、任意選択で使用するか又は呼び出す。いくつかの実施形態では、イベント処理部190は、アプリケーションにより表示されるものを更新するために、対応するGUI更新部178にアクセスする。同様に、当業者にとって、他の処理が
図1A~
図1Bに記される構成要素に基づいてどのように実施されるかは明らかであろう。
【0192】
上述した説明は、説明の目的上、特定の実施形態を参照して説明されている。しかし、上記の例示的な議論は、網羅的であること、又は開示される厳密な形態に本発明を限定することを意図するものではない。上記の教示を考慮して、多くの修正及び変形が可能である。本発明の原理及びその実際的な応用を最良の形で説明し、それによって他の当業者が、想到される特定の用途に適した様々な変更で本発明及び様々な記載された実施形態を最良の形で使用することを有効化するために、これらの実施形態を選択し記載した。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
電子デバイスにおいて、
異なるアプリケーションのための複数のアプリケーションアイコンを含む、ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェースを表示することと、
前記ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェースを表示している間に、無線イヤーバッドのペアのペアリング可用性を検出することであって、前記無線イヤーバッドのペアは、第1の無線イヤーバッドと、前記第1の無線イヤーバッドとは分離された第2の無線イヤーバッドとを含み、前記無線イヤーバッドのペアは前記電子デバイスとはペアリングされていない、ことと、
前記無線イヤーバッドのペアの前記ペアリング可用性を検出したことに応じて、前記ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェース上にオーバーレイして、前記無線イヤーバッドのペアのグラフィカル表現と選択可能アフォーダンスとの同時の表示を含むペアリング・ユーザ・インタフェースを表示することと、
前記ペアリング・ユーザ・インタフェースを、前記ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェース上にオーバーレイして表示している間に、前記選択可能アフォーダンスの選択に対応する単一入力を検出することと、
前記選択可能アフォーダンスの選択に対応する前記単一入力を検出したことに応じて、前記無線イヤーバッドのペアと前記電子デバイスとをペアリングすることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記選択可能アフォーダンスの選択に対応する前記単一入力は、タップ入力である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
表示された前記ペアリング・ユーザ・インタフェースは、前記ペアリング・ユーザ・インタフェースを消去するためのユーザが選択可能なオプションを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記選択可能アフォーダンスの選択に対応する前記単一入力を検知した後に、前記ペアリング・ユーザ・インタフェースを、ペアリングの進捗を示すように更新することを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記無線イヤーバッドを前記電子デバイスとペアリングした後に、前記ペアリング・ユーザ・インタフェースを、前記無線イヤーバッドのペアの名前を示すように更新することを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記無線イヤーバッドを前記電子デバイスとペアリングした後に、前記ペアリング・ユーザ・インタフェースを、前記無線イヤーバッドのペアのステータス情報を示すように更新することを含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記無線イヤーバッドのペアの前記ペアリング可用性を検出することは、前記無線イヤーバッドのペアのための充電ケースのペアリング可用性を検出することを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ペアリング・ユーザ・インタフェースは、前記無線イヤーバッドのペアの前記充電ケース内における前記無線イヤーバッドのペアのグラフィック表現を更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記無線イヤーバッドのペアの前記ペアリング可用性は、前記充電ケースとの所定のユーザインタラクションに従って検出される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記充電ケースとの前記所定のユーザインタラクションは、前記充電ケースを開くこと、前記充電ケースを閉じること、或いは、前記充電ケースのボタンを押圧すること、を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
電子デバイスであって、
ディスプレイと、
1以上の周辺デバイスと無線通信するための無線周波数(RF)回路と、
ユーザからの入力を受け付けるための1以上の入力デバイスと、
1以上のプログラムを格納したメモリと、
を備え、前記1以上のプログラムは、
異なるアプリケーションのための複数のアプリケーションアイコンを含む、ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェースを表示することと、
前記ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェースを表示している間に、無線イヤーバッドのペアのペアリング可用性を検出することであって、前記無線イヤーバッドのペアは、第1の無線イヤーバッドと、前記第1の無線イヤーバッドとは分離された第2の無線イヤーバッドとを含み、前記無線イヤーバッドのペアは前記電子デバイスとはペアリングされていない、ことと、
前記無線イヤーバッドのペアの前記ペアリング可用性を検出したことに応じて、前記ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェース上にオーバーレイして、前記無線イヤーバッドのペアのグラフィカル表現と選択可能アフォーダンスとの同時の表示を含むペアリング・ユーザ・インタフェースを表示することと、
前記ペアリング・ユーザ・インタフェースを、前記ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェース上にオーバーレイして表示している間に、前記選択可能アフォーダンスの選択に対応する単一入力を検出することと、
前記選択可能アフォーダンスの選択に対応する前記単一入力を検出したことに応じて、前記無線イヤーバッドのペアと前記電子デバイスとをペアリングすることと
を実行するための命令群を含む、電子デバイス。
【請求項12】
前記1以上のプログラムは、請求項2から10のいずれか1項に記載の方法を実行するための命令群を含む、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項13】
命令群を含むコンピュータプログラムであって、前記命令群は、ディスプレイと、1以上の周辺デバイスと無線通信するための無線周波数(RF)回路と、ユーザからの入力を受け付けるための1以上の入力デバイスとを備える電子デバイスにより実行されると、前記電子デバイスに、
異なるアプリケーションのための複数のアプリケーションアイコンを含む、ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェースを表示することと、
前記ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェースを表示している間に、無線イヤーバッドのペアのペアリング可用性を検出することであって、前記無線イヤーバッドのペアは、第1の無線イヤーバッドと、前記第1の無線イヤーバッドとは分離された第2の無線イヤーバッドとを含み、前記無線イヤーバッドのペアは前記電子デバイスとはペアリングされていない、ことと、
前記無線イヤーバッドのペアの前記ペアリング可用性を検出したことに応じて、前記ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェース上にオーバーレイして、前記無線イヤーバッドのペアのグラフィカル表現と選択可能アフォーダンスとの同時の表示を含むペアリング・ユーザ・インタフェースを表示することと、
前記ペアリング・ユーザ・インタフェースを、前記ホーム・スクリーン・ユーザ・インタフェース上にオーバーレイして表示している間に、前記選択可能アフォーダンスの選択に対応する単一入力を検出することと、
前記選択可能アフォーダンスの選択に対応する前記単一入力を検出したことに応じて、前記無線イヤーバッドのペアと前記電子デバイスとをペアリングすることと
を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項14】
前記電子デバイスにより実行されると、前記電子デバイスに請求項2から10のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令群を更に含む、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【外国語明細書】