(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022078259
(43)【公開日】2022-05-24
(54)【発明の名称】ハードカプセル用コーティング剤及びそれを用いたハードカプセル剤の製造方法
(51)【国際特許分類】
A61K 9/48 20060101AFI20220517BHJP
A61K 47/14 20060101ALI20220517BHJP
A61K 47/44 20170101ALI20220517BHJP
【FI】
A61K9/48
A61K47/14
A61K47/44
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022036756
(22)【出願日】2022-03-10
(62)【分割の表示】P 2018070740の分割
【原出願日】2018-04-02
(71)【出願人】
【識別番号】315001213
【氏名又は名称】三生医薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081271
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 芳春
(72)【発明者】
【氏名】冨田 慎介
(72)【発明者】
【氏名】大塚 貴宏
(72)【発明者】
【氏名】原田 祥光
(72)【発明者】
【氏名】滝口 景介
(57)【要約】
【課題】予め腸溶性のコーティング膜を形成したハードカプセルについて、キャップとボディとの分離性を向上させることができるハードカプセル用コーティング剤、及び、キャップとボディとの分離性を向上させて、効率よくハードカプセル剤を製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明のハードカプセル用コーティング組成物は、セラック及びコーティング膜軟質化成分を含み、かつ固形分として、セラックを45~70重量%及びコーティング膜軟質化成分を10~35重量%含有する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラック及びコーティング膜軟質化成分を含み、かつ固形分として、セラックを45~70重量%及びコーティング膜軟質化成分を10~35重量%含有することを特徴とするハードカプセル用コーティング剤。
【請求項2】
前記コーティング膜軟質化成分がグリセリン脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1に記載のハードカプセル用コーティング剤。
【請求項3】
キャップとボディからなる空のハードカプセルに、請求項1又は2に記載のハードカプセル用コーティング剤を塗布又は噴霧し、乾燥させて、空のハードカプセルにコーティング膜を形成する膜形成工程と、
前記コーティング膜が形成された空のハードカプセルのキャップとボディとを分離させる分離工程と、
前記ボディに内容物を充填する充填工程と、を有するハードカプセル剤の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康食品又は機能性食品等の食品類、医薬品等の分野で用いられるハードカプセルをコーティングするために用いられるハードカプセル用コーティング剤及びそれを用いたハードカプセル剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
健康食品や医薬品に用いられるハードカプセルに腸溶性を付与するため、ハードカプセル(「硬質カプセル」ともいう)に腸溶性皮膜を形成することが行われている。この種の腸溶性カプセルは、一般的に、空のハードカプセルをキャップとボディに分離させてボディ内に内容物を充填した後、ボディとキャップを再び結合させ、カプセルの外周全体に腸溶性のコーティング剤を噴霧し、温風で乾燥させることにより製造される。
【0003】
ところが、上述した製造方法では、コーティング剤の噴霧と乾燥を連続的に行うため、カプセル内に充填した内容物が熱などの負荷により失活してしまうという問題があった。また、コーティングが失敗してしまった場合には、内容物が充填されたカプセル全体を破棄しなければならないため、ロスが大きいという問題があった。
【0004】
そこで、特許文献1では、キャップとボディとがセミロック状態で結合された空のハードカプセルに対し、腸溶性のコーティング剤を噴霧し、温風で乾燥させて予め腸溶性皮膜を形成させた後、ハードカプセルをキャップとボディとに分離させてボディ内に内容物を充填し、腸溶性皮膜の一部をボディとキャップの隙間に挟み込みしたロック状態でボディとキャップを結合させる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的に腸溶性のコーティング剤としては、セラックをアルコール等の溶媒に溶解させてなるセラック溶液が用いられている。しかしながら、特許文献1に記載されているように、空のハードカプセルにセラック溶液を用いて予め腸溶性のコーティング膜を形成し、得られたカプセルをカプセル充填装置に供給して、ボディ側を下方に真空で引き抜きすることによりキャップとボディとを分離させようとしたところ、両者が分離され難く、内容物を充填できないカプセルが生じてしまうというおそれがあった。
【0007】
したがって、本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、その目的は、予め腸溶性のコーティング膜を形成したハードカプセルについて、キャップとボディとの分離性を向上させることができるハードカプセル用コーティング剤を提供すること、及び、キャップとボディとの分離性を向上させて、効率よくハードカプセル剤を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明のハードカプセル用コーティング剤は、セラック及びコーティング膜軟質化成分を含み、かつ固形分として、セラックを45~70重量%及びコーティング膜軟質化成分を10~35重量%含有する。このコーティング剤でハードカプセルにコーティング膜が形成されることにより、カプセル充填装置に供給されたカプセルのキャップとボディの分離性が著しく向上し、内容物の充填をスムーズに行うことができる。
【0009】
また、上述したコーティング膜軟質化成分がグリセリン脂肪酸エステルであることも好ましい。これにより、コーティング膜軟質化成分として、好適な成分が選択される。
【0010】
また、本発明のハードカプセル剤の製造方法は、キャップとボディからなる空のハードカプセルに、上述したハードカプセル用コーティング剤を塗布又は噴霧し、乾燥させて、空のハードカプセルにコーティング膜を形成する膜形成工程と、コーティング膜が形成された空のハードカプセルのキャップとボディとを分離させる分離工程と、ボディに内容物を充填する充填工程と、を有する。これにより、空のハードカプセルに予めコーティング膜を形成し、その後に内容物を充填する製造方法においても、効率よくハードカプセル剤を製造することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、以下のような優れた効果を有するハードカプセル用コーティング剤を提供することができる。
(1)腸溶性のコーティング膜が予め形成されたハードカプセルについて、キャップとボディの分離性を向上させ、内容物の充填をスムーズに行うことができる。
(2)効率の良いハードカプセル剤の製造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例1におけるハードカプセルの分離状況を示す写真である。
【
図2】本発明の比較例1におけるハードカプセルの分離状況を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のハードカプセル用コーティング剤は、セラック及びコーティング膜軟質化成分を含み、かつ、固形分として、セラックを45~70重量%及びコーティング膜軟質化成分を10~35重量%含有している。このコーティング剤は、空のハードカプセルにコーティング膜を形成するために使用される。ハードカプセルとは、キャップとボディから構成されるハードカプセルのことをいい、ゼラチン、HPMC又はプルランなどあらゆる公知の材料で形成されたものが含まれる。また、カプセル機構としてロック方式やスナップフィット方式などのあらゆる嵌合機構を備えたものが含まれる。カプセルに充填される内容物としては、特に限定されず、健康食品又は機能性食品等の食品類、医薬品等の分野で用いられるあらゆる物が充填され得る。
【0014】
本発明で用いられるセラック(シェラック)は、天然樹脂の一種であり、ラックカイガラムシ(Laccifer lacca)及びその近縁の数種のカイガラムシの樹脂状分泌物を精製加工して得られる物質である。本発明のコーティング剤においては、固形分としてセラックが45~70重量%含有されていることが好ましく、50~70重量%含有されていることがより好ましい。このセラックとしては、市販されている各種セラック含有製品を用いることができ、特に限定されないが、例えば、ドラックHAA-314、ドラックHAS-312、ドラックEAS-315、脱色セラックPEARL-N5、脱色セラックPEARL-N811(いずれも株式会社岐阜セラツク製造所製品)、ラックグレーズ32E(日本シェラック工業株式会社製品)等が挙げられる。
【0015】
また、本発明で用いられるコーティング膜軟質化成分は、固形分として、コーティング剤に10~35重量%含有されていることが好ましく、10~30重量%含有されていることがより好ましい。コーティング膜軟質化成分としては、形成されたコーティング膜を軟質化させることのできる成分であればよく、具体的には、グリセリン脂肪酸エステルが好ましい。グリセリン脂肪酸エステルとしては、特に限定されないが、食品添加物として用いられるものが好ましく、一例として、酢酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リノシール酸エステル等が挙げられる。
【0016】
本発明のコーティング剤には、固形分として、さらに他の成分を含有させることも可能である。他の成分としては、コーティング膜を安定化させるHPC、HPMC、MC、HEC、CMEC、HPMCP等のセルロース類、油脂、pH調整剤、でんぷん類、パラフィン類、糖類等の甘味料、着色料、香料等が挙げられる。
【0017】
本発明のコーティング剤において、固形分であるセラック及びコーティング膜軟質化成分の溶媒としては、セラックを溶解することのできるアルコール系溶剤が好ましく、エタノール、メタノール、イソプロパノールが挙げられるが、安全性の観点から特にエタノールが好ましい。コーティング剤中に含まれる溶媒の配合割合としては、70~90重量%とすることが好ましく、80~90重量%とすることがより好ましい。
【0018】
本発明のコーティング剤によるハードカプセルのコーティングは、通気式コーティング装置、流動層コーティング装置等を用いて行うことができるが、ハードカプセルの外周全体にコーティング膜を形成することができれば、いかなる方法又は装置によってもコーティングすることができる。コーティング膜は、本発明のコーティング剤をハードカプセルに噴霧又は塗布したのち、乾燥させて、エタノール等の溶媒を揮発させることにより、形成される。
【0019】
コーティング膜が形成されたハードカプセルについて、キャップとボディとに分離する際には、カプセルのキャップとボディとを分離する機構を備えた装置を用いて分離を行うことができる。一般的には、カプセル充填装置が用いられ、カプセルホルダにカプセルが挿入されたのち、ホルダのボディ側から真空装置によってカプセルのボディが引き抜かれることによって、カプセルがキャップとボディとに分離される。分離したボディには、内容物が充填され、再度キャップと結合することによって、所望のハードカプセル剤が得られる。
【0020】
次に、本発明のコーティング剤の作用を説明する。発明者は、ハードカプセルに対し、セラックとエタノールのみからなるコーティング剤でハードカプセルにコーティングを施すと、キャップとボディとの境界部分にコーティング剤が吹き寄せられて粉溜りが形成され、他の部分よりも膜厚が大きくなっていることを見出した。それゆえ、発明者は、カプセルホルダのボディ側からカプセルのボディが引き抜かれる際に、この膜厚が大きくなっている部分が抵抗となってボディが引き抜かれ難くなっていると推測した。本発明のコーティング剤には、コーティング膜軟質化成分が含まれていることにより、コーティング膜が展延性を有するため、真空でカプセルのボディが引き抜かれる際に、膜厚の大きな粉溜り部分が塑性流動により平滑になるか、コーティング膜に柔軟性が生じることにより、ボディ部分をスムーズに引き抜くことができると考えられる。
【0021】
以下、本発明の実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例0022】
以下方法により、実施例及び比較例に係る試験を行った。
1.ハードカプセル用コーティング剤の調製
以下実施例及び比較例で用いたコーティング剤は、エタノール(特定アルコール99度1級発酵;日本アルコール販売株式会社製品)、精製セラックのエタノール溶液(ドラックEAS-315;株式会社岐阜セラツク製造所製品、成分として、精製セラック19.5重量%、ヒドロキシプロピルセルロース3.9重量%、酢酸ナトリウム2.1重量%、食用加工油脂1%及びエタノール73.5重量%を含む)、グリセリン脂肪酸エステル(マイバセット9-45K;Kerry Bio-Science社製品、成分として、グリセリン脂肪酸エステル99.91重量%、ミックストコフェロール0.07重量%及びクエン酸0.02重量%を含む)を所定の割合で混合することにより調製した。
【0023】
2.空のハードカプセルへのコーティング
空のハードカプセルとして、1カプセルあたりの重量が72.7mg、容量0.49mLのHPMCで形成されたハードカプセル(QUALI-V(登録商標)-N HPMCカプセル1号;クオリカプス株式会社製品)を用いた。この空のハードカプセル100gを通気式コーティング装置(HICOATER(登録商標)HCT-30;フロイント産業株式会社製品)に仕込み、各種コーティング剤を用いて、ハードカプセルの外周全体にコーティングを行った。コーティング条件は、吸気温度が約55℃、カプセル温度が37~40℃、スプレー速度が1.5g/min、スプレー圧が0.11MPa、パン回転数が15rpmとし、1カプセル当たりのコーティング剤の固形分重量が25mgとなるまでコーティングを行った。このようにして、コーティング膜が形成された空のハードカプセルを得た。
【0024】
3.コーティング膜が形成されたハードカプセルの分離性
上述のようにして得られたコーティング膜が形成された空のハードカプセルを、カプセル充填機(CAP8(登録商標)カプセル充填機;カプスゲル・ジャパン株式会社製品)に投入した。投入したカプセルは、上下にリング状ホルダが重なった構造で、カプセルを保持するための孔を420個有するカプセルホルダに保持された。カプセルホルダに420個のカプセルが保持された後、ボディ側(下側)のリングホルダの孔の下方からカプセルのボディ側を真空装置で引き抜きした。真空装置の引っ張り圧力は15~20kPaとした。引き抜き処理後のカプセルのキャップとボディの分離状況について、キャップ側カプセルホルダ及びボディ側カプセルホルダの状態を目視で確認し、キャップとボディに分離したカプセルの数を分離個数として記録し、カプセルの分離性を評価した。
【0025】
[実施例1]
294gのエタノール(特定アルコール99度1級発酵;日本アルコール販売株式会社製品)に精製セラックのエタノール溶液(ドラックEAS-315;株式会社岐阜セラツク製造所製品)を200g加え、攪拌機にて常温で攪拌溶解した。これに6gのグリセリン脂肪酸エステル(マイバセット9-45K;Kerry Bio-Science社製品)を加えて攪拌溶解し、実施例1で用いるコーティング剤を得た。このコーティング剤に含まれる成分及びその配合割合は下記表1の実施例1に示す通りである。このコーティング剤を用いて、空のハードカプセルへのコーティング及びコーティング膜が形成されたハードカプセルの分離性を試験した。結果を下記表1及び
図1に示す。
【0026】
[実施例2]
275gのエタノール(特定アルコール99度1級発酵;日本アルコール販売株式会社製品)に精製セラックのエタノール溶液(ドラックEAS-315;株式会社岐阜セラツク製造所製品)を200g加え、攪拌機にて常温で攪拌溶解した。これに25gのグリセリン脂肪酸エステル(マイバセット9-45K;Kerry Bio-Science社製品)を加えて攪拌溶解し、実施例2で用いるコーティング剤を得た。このコーティング剤に含まれる成分及びその配合割合は下記表1の実施例2に示す通りである。このコーティング剤を用いて、空のハードカプセルへのコーティング及びコーティング膜が形成されたハードカプセルの分離性を試験した。結果を下記表1に示す。
【0027】
【0028】
[比較例1]
300gのエタノール(特定アルコール99度1級発酵;日本アルコール販売株式会社製品)に精製セラックのエタノール溶液(ドラックEAS-315;株式会社岐阜セラツク製造所製品)を200g加え、攪拌機にて常温で攪拌溶解し、比較例1で用いるコーティング剤を得た。このコーティング剤に含まれる成分及びその配合割合は下記表2の比較例1に示す通りである。このコーティング剤を用いて、空のハードカプセルへのコーティング及びコーティング膜が形成されたハードカプセルの分離性を試験した。結果を下記表2及び
図2に示す。
【0029】
[比較例2]
297gのエタノール(特定アルコール99度1級発酵;日本アルコール販売株式会社製品)に精製セラックのエタノール溶液(ドラックEAS-315;株式会社岐阜セラツク製造所製品)を200g加え、攪拌機にて常温で攪拌溶解した。これに3gのグリセリン脂肪酸エステル(マイバセット9-45K;Kerry Bio-Science社製品)を加えて攪拌溶解し、比較例2で用いるコーティング剤を得た。このコーティング剤に含まれる成分及びその配合割合は下記表2の比較例2に示す通りである。このコーティング剤を用いて、空のハードカプセルへのコーティング及びコーティング膜が形成されたハードカプセルの分離性を試験した。結果を下記表2に示す。
【0030】
【0031】
実施例1、2及び比較例1、2の結果によれば、コーティング剤に配合されるグリセリン脂肪酸エステルを固形分換算で一定割合含有させることにより、ハードカプセルのキャップとボディの分離割合は著しく向上することがわかった。具体的には、グリセリン脂肪酸エステルを固形物換算で10重量%以上配合させたコーティング剤を用いることにより、カプセルのキャップとボディとの分離割合が100%となり、ロスなく空のハードカプセルへの内容物の充填が行うことができることが明らかとなった(実施例1、2)。
図1に示すように、実施例1では、カプセルがキャップとボディとに確実に分離されたため、カプセルのキャップはキャップ側(上側)のリングホルダの孔内に収容され、カプセルのボディはボディ側(下側)のリングホルダの孔内に収容されている。
【0032】
他方、グリセリン脂肪酸エステルを配合しないか、配合量が少ないコーティング剤では、カプセルのキャップとボディとの分離がなされず、分離割合が0%であった(比較例1、2)。
図2に示すように、比較例1では、カプセルが全く分離されなかったため、カプセルのボディ部分がキャップ側(上側)のリングホルダの下方に見えている。
【0033】
これらのことから、グリセリン脂肪酸エステルを所定割合でコーティング剤に配合させることによりコーティング膜に可塑性が生じ、カプセルのキャップとボディの境目の部分に他の部分よりも厚く形成されていたコーティング膜が塑性流動により平滑になるか、コーティング膜に柔軟性が生じることによりキャップとボディの分離性が向上するものと考えられた。コーティング剤に配合するグリセリン脂肪酸エステルの配合量としては、固形分として35重量%を超えて配合させることも可能であるが、量を増やしすぎるとコーティング膜の成形性に影響を及ぼすおそれがあるため、固形分として10~35重量%が特に適していると考えられた。
【0034】
本発明は、上記の実施形態又は実施例に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載された発明の要旨を逸脱しない範囲内での種々、設計変更した形態も技術的範囲に含むものである。