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特開2022-78293胸から圧搾された母乳量を査定するためのシステム、デバイス、および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022078293
(43)【公開日】2022-05-24
(54)【発明の名称】胸から圧搾された母乳量を査定するためのシステム、デバイス、および方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20220517BHJP
   A61B 5/107 20060101ALI20220517BHJP
【FI】
A61B5/00 N
A61B5/107 600
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022039623
(22)【出願日】2022-03-14
(62)【分割の表示】P 2020088794の分割
【原出願日】2015-09-16
(31)【優先権主張番号】62/050,902
(32)【優先日】2014-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/062,232
(32)【優先日】2014-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516239596
【氏名又は名称】ウィロー・イノベイションズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Willow Innovations, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア・マコウワー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ワイ・チャン
(72)【発明者】
【氏名】セオドア・エム・ベンダー
(72)【発明者】
【氏名】ブレンダン・エム・ドノホー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】胸内の母乳量、胸から圧搾された母乳量、および乳児によって消費された母乳量を査定するためのシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】近位装着部分14は、付勢されない状態(伸張されないまたは圧縮されない)状態に置く場所において皮膚に接着される。電気抵抗器、ひずみゲージ、磁石などのセンサ20が、近位装着部分に設けられ、ブリッジ部分16の圧縮および拡張がひずみ/力をセンサ20にかけるように構成され、センサは、ひずみ測定の技術分野においてよく理解されている方法にしたがって拡張または圧縮の量を測定する。ブリッジ部分の伸張または収縮は、センサによって感知される。デバイス10が胸の皮膚に接着されたとき、センサからの信号は、胸体積内の変化に相関付けられることとにより母乳量が算出される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
胸から圧搾された母乳量を査定する方法であって:
測定デバイスを胸に関連付けることと;
胸組織の変化を感知することと;
胸体積の変化を算出することと;
圧搾されたまたは生成された母乳の量を算出することと;
胸体積の変化および圧搾されたまたは生成された母乳の量のうちの少なくとも1つを出力することとを含む、方法。
【請求項2】
さらに、前記胸の円周方向測定を行うことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
さらに、前記胸の前後方向測定を行うことを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記デバイスが、複数のマーカを含み、さらに、マーカ間の距離の変化を査定することを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
さらに、前記測定デバイスと無線式に通信するように構成された制御装置を提供することを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記測定デバイスが、事前構成された外部デバイスと情報を自動的にやりとりする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記測定デバイスが、インターネットサーバと情報を自動的にやりとりする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記測定デバイスが、スマートホンと通信する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記測定デバイスが、アンテナを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
胸組織の変化を感知することが、視覚的に実施される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
さらに、前記測定デバイスにマーカを設けることと、マーカ間の距離を測定することとを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
さらに、胸体積を出力することを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
さらに、前記測定デバイスにマーカを設けることと、デバイスマーカの最初の測定を行い、最初の胸体積を算出することとを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
さらに、母乳を与えるのに先立って、およびその後に測定を行うことを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
さらに、胸体積または母乳量を追跡することを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
胸から圧搾された母乳量を査定するための測定システムであって:
胸または他の組織に関連付けられ、胸体積または母乳の生成もしくは消費の変化を測定することを容易にするように構成された、測定デバイスと;
前記測定デバイスと無線式に通信する制御装置であって、胸体積および前記胸から圧搾された母乳の変化のうちの1つまたは複数を算出するように構成される、制御装置とを備える、測定システム。
【請求項17】
前記測定デバイスが:
遠位装着部分と;
近位装着部分と;
前記近位部分および遠位部分可撓性を架橋する中間部分とを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記近位および遠位部分が、前記測定デバイスを組織に固着するための接着剤を含み、前記中間部分は、接着剤を有さない、請求項16または17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記測定デバイスが、さらに、前記中間部分の圧縮および拡張を感知し、胸サイズの変化に関する情報を与えるように構成されたセンサを含む、請求項16から18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記測定デバイスが、さらに、システムの作動のための電力を供給するように構成された電池を備える、請求項16から19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記測定デバイスが、さらに、回路に電気的に接続されたアンテナであって、外部デバイスと無線で通信し、またはデータをネットワークまたはクラウドベースサーバにアップロードするように構成されたアンテナを含む、請求項16から20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
母乳を与える種々の段階において前記センサから信号を記録し、前記胸の体積の結果として生じる変化を考慮することによって較正されるように構成される、請求項16から20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
さらに、前記センサからの信号を前記胸の比体積変化に相関付けるルックアップテーブルを備える、請求項16から21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記システムが、応力/ひずみ測定によって変位計量を測定する、請求項16から22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
測定が、インピーダンス変化、圧力変化、音響特性、重量、質量、密度、コンプライアンス、電気抵抗、またはキャパシタンス計量のうちの1つまたは複数によって提供される、請求項16から23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項26】
前記測定デバイスが、外部デバイスによって無線式に電力供給される、請求項16から24のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項27】
前記測定デバイスが、複数のマーカを含む、請求項16から25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項28】
前記マーカが、知られている寸法を有する、請求項16から26のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項29】
前記マーカが、前記胸に個々に固着される、請求項16から27のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項30】
前記マーカが、裏当てに固着される、請求項16から28のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記マーカが、マーカによって施与される、請求項16から29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項32】
マーカ場所の変化が、視覚的に検出される、請求項16から30のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項33】
前記測定デバイスが、さらに、拡張または収縮しない固定されたマーカと、1つまたは複数の拡張マーカとを備える、請求項16から31のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項34】
マーカに関連づけられたベクトルの長さおよび指向性が、測定を容易にする、請求項16から32のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項35】
前記測定デバイスが、2本の主要軸に沿って拡張し、延びるように設計される、請求項16から34のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項36】
前記測定デバイスが:
遠位装着部分と;
近位装着部分と;
前記近位部分および遠位部分を架橋する可撓性中間部分であって、前記遠位および近位装着部分の各々内で摺動するように構成される、中間部分とを含む、請求項16から35のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項37】
前記測定デバイスが、両方の拡張アームと、1つまたは複数の固定されたマーカとを含む、請求項16から36のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項38】
前記測定デバイスが、前記胸の乳首を取り囲むように構成された拡張リングを含む、請求項16から37のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項39】
さらに、マーカ施与ツールであって、前記胸をマークするための穴を含む、マーカ施与ツールを備える、請求項16から38のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項40】
前記マーカが、再使用可能および取り外し可能な電力ユニットを含む、請求項16から39のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項41】
1つまたは複数のセンサが、設けられて、心拍数、温度、呼吸または動作のうちの1つまたは複数を検出してユーザの他の健康管理を容易にする、請求項16から40のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項42】
前記システムが、搾乳ポンプと統合され、電話またはクラウドと通信して母乳生成に関する情報を送信しまとめる、請求項16から41のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項43】
前記システムが、搾乳ポンプシステムによって集められた情報にしたがって較正され得る、請求項16から42のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項44】
前記システムが、体の熱または動作のうちの1つまたは複数によって電力供給され得る、請求項16から43のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項45】
前記胸の堅さが、査定されて、堅さを定量化し、母乳の生成または圧搾に相関付ける、請求項16から44のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項46】
さらに、カメラまたは他の画像収集デバイスと、スマートホンまたは他の電子デバイスのために開発されたアプリとを備え、前記カメラは、あるパターンの画像を感知し、前記パターン内の変化を、任意の所定の基準値測定を使用して相関付け、前記パターンの前記変化に相関付ける体積変化/量をレンダリングするように構成される、請求項16から45のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、胸内の母乳量、胸から圧搾された母乳量、および乳児によって消費された母乳量を査定するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
米国小児科学会(American Academy of Pediatrics (AAP))、米国家庭医学会(American Academy of Family Physicians (AAFP))、米国疾病管理センター(Center for Disease Control (CDC))、アメリカ合衆国保健福祉省(U.S. Department of Health and Human Services (USDHHS))、米国公衆衛生協会(American Public Health Association (APHA))、および国際母乳コンサルタント協会 (International Lactation Consultant Association (ILCA))はすべて、出産から少なくとも1年間乳児の母乳育児を推奨している。米国家庭の90パーセントがこの指針にしたがった場合、この結果として、年間900人の乳児の死亡が防止され、130億ドルのコストが回避されると推定される。
【0003】
赤ん坊が飲む母乳の量を測定することは、赤ん坊が適切に授乳されていることを確実にするために重要である。赤ん坊によって摂取された母乳の量を知ることは、赤ん坊の栄養状態、母乳栄養の指針の必要性、または母乳代用品の使用を評価するのに役立ち得る。この情報は、母乳を与える母親およびその担当医療専門家にとって有用になり得る。
【0004】
母乳を与える間圧搾された母乳量を決定するための方法およびシステムが、これまでも提案されている。1つの方法は、母乳を与える前後に赤ん坊の体重を測ることを伴う。測定前後間の体重の相違が、赤ん坊が摂取した母乳の量の推定値に相関付けられ得る。この方法の正確度は、使用されるスケールの正確度に応じて変動し得る。さらに、授乳期の母親または関係者が母乳を与えるたびにその前後に赤ん坊の体重を測ることは常に可能ではなく、母乳を与える間これが可能である場合であっても、不便である。
【0005】
参照によって本明細書に全体的に組み込まれる米国特許第5,827,191号明細書は、母乳を与える間現れる女性の胸の乳首領域を覆って多孔性の弾性乳首形状のカバーをあてることによって、母乳を与える間、母乳の量を監視する方法を開示する。ミクロ測定センサが、乳首と弾性カバーの間の空間内に配置されて、そこを流れる母乳の量を測定する。センサからのデータは、集められ、次いで、赤ん坊によって取り込まれた総母乳量を示すように処理される。この方法は、母乳を与えるセッションに悪影響を与えることがあり、その理由は、機械的に回転するデバイスが、母乳流路内に置かれ、胸から赤ん坊への母乳の流れを少なくとも部分的に妨げやすくなり、その結果、赤ん坊に送出される母乳の量は少なくなり、および/または母乳の量を送出するのに必要とされる、母乳を与えるセッションはより長くなり得る。この母乳量は、この回転機構が存在しなかった場合、通常はより短い時間で送出されるものである。さらに、構成要素は母乳に露出されるため、これらは、頻繁に掃除することが必要とされ、これは不便である。
【0006】
参照によって本明細書に全体的に組み込まれる米国特許出願第2005/0059928号明細書は、胸の変化を感知するように構成された1つまたは複数のセンサを含む胸シールドを開示する。センサ(複数可)は、光学的、音響的、熱的、または電気的なものであってもよく、超音波、たとえば胸の2つの離間された領域間の抵抗およびインピーダンスなどを記録する電気的活動の検出および測定などに使用され得る。電極が、電気信号を測定するために胸の皮膚上に置かれ、光学センサが、たとえば光の吸収または反射を検出するおよび/または測定するために使用され、音響センサが、超音波を検出および/または測定するために使用される。センサ(複数可)は、搾乳ポンプを使用して母乳を絞り出す間、胸のコンダクタンスの変化を検出するために使用することができ、それにより、ポンプは、信号内の変化に応答するようにプログラムされ得る。光感知デバイスを組み込む胸シールドが使用されて、胸から反射された光の感知を容易にして光を光スペクトル分析器に伝えることができる。反射された光の変化によって検出可能な胸の変化は、母乳生成および圧搾を調査するのに使用されてよく、また、搾乳ポンプを制御する際の制御信号として使用されてよい。
【0007】
参照によって本明細書に全体的に組み込まれる国際公開第01/54488A号パンフレットは、母乳を与えるセッションに先立って授乳期の母親の乳首を覆って装着されるように構成された授乳キャップを開示する。授乳キャップは、その中の出口を通過する母乳の量を測定する流量計を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,827,191号明細書
【特許文献2】国際公開第01/54488A号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
胸から圧搾された母乳の量を測定するための便利で正確なデバイスおよび方法が必要とされている。
【0010】
胸から圧搾された母乳と接触する必要なく、胸から圧搾された母乳の量を測定することができるデバイスおよび方法が、必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の1つの態様によれば、胸内の母乳量の変化を査定するための方法は:デバイスを胸に取り付けることであって、デバイスは、少なくとも1つの拡張部分と、デバイスが取り付けられた胸の皮膚の拡張または収縮の量を感知するように構成されたセンサとを含む、取り付けることと;デバイスが取り付けられた皮膚の収縮または拡張の量を感知するステップと;感知された収縮または拡張の量に基づいて胸の体積変化を算出するステップとを含む。
【0012】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、算出された胸の体積変化に基づいて、生成されたまたは圧搾された母乳の量を算出することを含む。
【0013】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、感知された収縮または拡張の量を表す信号を外部コンピューティングデバイスに送信することを含み、体積変化を算出することは、外部コンピューティングデバイスによって実行される。
【0014】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、信号および算出された体積変化の少なくとも1つをネットワークにアップロードすることを含む。
【0015】
少なくとも1つの実施形態では、ネットワークは、インターネットである。
【0016】
少なくとも1つの実施形態では、信号および体積変化の少なくとも1つは、クラウドベースサーバにアップロードされる。
【0017】
少なくとも1つの実施形態では、体積変化算出は、デバイスによって実行される。
【0018】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、皮膚の収縮または拡張の量を感知した結果生じる信号および算出された体積変化のうちの少なくとも1つをネットワークに自動的にアップロードすることを含む。
【0019】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに:胸と胸を支持するブラとの間の圧力変化を感知することを含み;胸の体積変化を感知することは、感知された収縮または拡張の量および感知された圧力の変化に基づく。
【0020】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、胸の収縮を感知するデバイスの能力を強化するために、取り付けに先立ってデバイスを伸長させることを含む。
【0021】
本開示の別の態様では、胸を監視する方法は:少なくとも1つのインジケータを胸の皮膚にあてることと;少なくとも1つのインジケータがあてられた場所内の皮膚の収縮または拡張の量を感知することと;感知された収縮または拡張の量に基づいて、胸の体積および胸の体積変化のうちの少なくとも1つを算出することとを含む。
【0022】
少なくとも1つの実施形態では、算出することは、コンピュータの少なくとも1つのプロセッサによって実行され、方法は、さらに、ユーザによって使用するために、算出された胸体積および胸体積の変化のうちの少なくとも1つを出力することを含む。
【0023】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、母乳量および胸の母乳量の変化のうちの少なくとも1つを算出することを含む。
【0024】
少なくとも1つの実施形態では、算出は、コンピュータの少なくとも1つのプロセッサによって実行され、方法は、さらに、ユーザによって使用するために、算出された母乳量および母乳量の変化のうちの少なくとも1つを出力することを含む。
【0025】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、圧力変化の感知、胸体積変化の算出、ならびに母乳量の変化および胸の母乳量の変化の少なくとも1つの算出を複数の異なる時間で反復することと、算出の結果を記録することとを含む。
【0026】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、反復的に実行される算出をプロットし、または一覧にすることと、ユーザによって使用するために、プロットするまたは一覧にする結果から生じるプロットまたは表を出力することとを含む。
【0027】
少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つのインジケータを胸の皮膚に取り付けることは、デバイスを皮膚に取り付けることを含み、デバイスは、少なくとも1つの拡張しない部分と、拡張する部分とを含む。
【0028】
少なくとも1つの実施形態では、感知することは、デバイスによって実施され、方法は、さらに、デバイスによって感知された皮膚の拡張または収縮の量を表す信号を外部コンピュータに送信することを含み、算出することは、外部コンピュータによって実行される。
【0029】
少なくとも1つの実施形態では、感知することおよび算出することは、デバイスによって実施される。
【0030】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、デバイスによって感知された皮膚の拡張または収縮の量のうちの少なくとも1つを表す信号および算出の結果を外部コンピュータに送信することを含む。
【0031】
少なくとも1つの実施形態では、デバイスは、電源内臓式であり、感知することおよび送信することは、能動的に実行される。
【0032】
少なくとも1つの実施形態では、デバイスは、送信を実行するために外部コンピュータによって電力供給される、受動デバイスである。
【0033】
少なくとも1つの実施形態では、送信することは、信号を外部コンピュータに自動的にアップロードすることを含む。
【0034】
少なくとも1つの実施形態では、外部コンピュータは、スマートホンを含む。
【0035】
少なくとも1つの実施形態では、外部コンピュータは、タブレットコンピュータを含む。
【0036】
少なくとも1つの実施形態では、外部コンピュータは、クラウドベースサーバを含む。
【0037】
少なくとも1つの実施形態では、感知することは、拡張しない部分上の固定された点と拡張する部分上の所定の点との間の距離を測定することを含む。
【0038】
少なくとも1つの実施形態では、感知することは、デバイスのデジタル画像を作成することと、デジタル画像を、測定を実行するように構成された外部コンピュータ上のプログラムにアップロードすることと、プログラムを実行して測定を実行することとを含む。
【0039】
少なくとも1つの実施形態では、算出することは、外部コンピュータのプロセッサによるプログラムの実行によって実行される。
【0040】
少なくとも1つの実施形態では、外部コンピュータは、カメラを備え、デジタル画像を作成することは、カメラを使用して撮影することを含む。
【0041】
少なくとも1つの実施形態では、感知することは、デバイスを走査することと、走査の結果生じたデータを、測定を実行するように構成された外部コンピュータ上のプログラムにアップロードすることと、プログラムを実行して測定を実行することとを含む。
【0042】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、感知に先立って胸の基準値測定を行うことと、基準値測定値を、感知された収縮または拡張の量に基づいて胸の体積および胸の体積変化のうちの少なくとも1つを算出するための入力として含むこととを含む。
【0043】
少なくとも1つの実施形態では、基準値測定は、胸の円周方向測定および胸の前後方向(AP)測定を含む。
【0044】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、胸カップサイズに基づいて胸の基準体積値を算出することと、基準体積値を、感知された収縮または拡張の量に基づいて胸の体積および胸の体積変化のうちの少なくとも1つを算出するために含むこととを含む。
【0045】
少なくとも1つの実施形態では、感知することは、胸が第1の状態にあることをユーザが示すときを感知することと、胸が第2の状態にあることをユーザが示すときを感知することとを含み;算出することは、胸が第1の状態にあることをユーザが示すときの感知結果を使用してベンチマークの第1の状態の体積を算出することと、胸が第2の状態にあることをユーザが示すときの感知結果を使用してベンチマークの第2の状態の体積を算出することとを含む。
【0046】
少なくとも1つの実施形態では、第1の状態は満杯であり、第2の状態は空である。
【0047】
少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つのインジケータを胸の皮膚にあてることは、デバイスを皮膚に取り付けることであって、デバイスは拡張部分を含む、取り付けることを含み;少なくとも1つのインジケータがあてられた場所内の皮膚の収縮または拡張の量を感知することは、胸上の拡張部分上の所定の場所と、比較的固定された点との間の距離を測定することを含む。
【0048】
少なくとも1つの実施形態では、比較的固定された点は、胸の乳首上にある。
【0049】
少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つのインジケータを胸の皮膚にあてることは、胸に、少なくとも1つのマークによって、胸の別の所定場所から所定の距離にある場所においてマーキングすることを含む。
【0050】
少なくとも1つの実施形態では、別の所定の場所は、胸の乳首上にある。
【0051】
少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つのインジケータは、互いに対して所定の場所に施与された2つのマークを含む。
【0052】
少なくとも1つの実施形態では、感知することおよび算出することは、赤ん坊に母乳を与える前後に実行され、方法は、さらに:搾乳ポンプを胸にあて、母乳を胸から搾り出すことと;搾乳ポンプが母乳絞り出し中に圧搾された母乳の量を感知することと、母乳絞り出し中に圧搾された母乳の量を算出することとを含む。
【0053】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、胸の母乳量および母乳量変化のうちの少なくとも1つの算出と、母乳を絞り出す間に圧搾された母乳量の算出を組み合わせて、母乳を与え搾乳する間の全体的な母乳生成および圧搾を経時的に追跡することを含む。
【0054】
少なくとも1つの実施形態では、方法は、さらに、搾乳ポンプを胸にあて、母乳を胸から絞り出すことを含み;感知することおよび算出することは、絞り出す前後にすぐに実行され;方法は、母乳を与え、搾乳する前後の感知および算出から生じた算出を追跡して、全体的な母乳生成および圧搾を追跡することを含む。
【0055】
本開示の別の態様では、体部分の変化を監視するためのシステムであって:体部分を覆う皮膚にあてられるように構成され寸法設定された少なくとも1つのインジケータと;外部コンピュータであって、少なくとも1つのインジケータと一緒になって:少なくとも1つのインジケータがあてられる場所内の皮膚の収縮または拡張の量を感知し;
【0056】
体部分の体積および体部分の体積変化のうちの少なくとも1つを算出するように構成される、外部コンピュータとを含むシステムが、提供される。
【0057】
1つの方法では、1つまたは複数のセンサが、提供され皮膚に固着されて、温度、心拍数、呼吸または動作の1つまたは複数を検出することができる。そのような変数は、他の健康パラメータを管理するのに有用になり得る。
【0058】
少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つのインジケータは、皮膚に取り付けられるように構成されたデバイスであって:比較的拡張しない部分と;比較的拡張しない部分に対する皮膚の拡張によって拡張および収縮するように構成された拡張部分とを含む、デバイスを備える。
【0059】
少なくとも1つの実施形態では、システムは、さらに、デバイス上に装着されたセンサであって、拡張部分の拡張および収縮を感知するように構成される、センサを含む。
【0060】
少なくとも1つの実施形態では、システムは、さらに、センサに電気的に接続された回路と、回路に電気的に接続されたアンテナとを含み;回路は、センサからの入力を受信し、感知された拡張または収縮を表す信号をアンテナを介して外部コンピュータに送るように構成される。
【0061】
少なくとも1つの実施形態では、デバイスは、さらに、デバイスに電力供給するために回路に電気的に接続された電池を含む。
【0062】
少なくとも1つの実施形態では、デバイスは、さらに、回路によってセンサから受信したデータを記憶するように構成された電子メモリを含む。
【0063】
少なくとも1つの実施形態では、センサは、拡張部分および比較的拡張しない部分のうちの少なくとも1つの部分に取り外し可能に取り付けられたパッチ上に装着され、拡張部分および比較的拡張しない部分は、使い捨て可能であり、パッチは再使用可能である。
【0064】
少なくとも1つの実施形態では、センサ、回路、およびアンテナのうちの少なくとも1つは、拡張部分および比較的拡張しない部分のうちの少なくとも1つに取り外し可能に取り付けられたパッチ上に装着され、拡張部分および比較的拡張しない部分は、使い捨て可能であり、パッチは再使用可能である。
【0065】
少なくとも1つの実施形態では、センサ、回路、アンテナ、および電池のうちの少なくとも1つは、拡張部分および比較的拡張しない部分のうちの少なくとも1つに取り外し可能に取り付けられたパッチ上に装着され、拡張部分および比較的拡張しない部分は、使い捨て可能であり、パッチは再使用可能である。
【0066】
少なくとも1つの実施形態では、センサ、回路、アンテナ、電池、およびメモリのうちの少なくとも1つは、拡張する部分および比較的拡張しない部分のうちの少なくとも1つに取り外し可能に取り付けられたパッチ上に装着され、拡張する部分および比較的拡張しない部分は、使い捨て可能であり、パッチは再使用可能である。
【0067】
少なくとも1つの実施形態では、デバイスは、外部コンピュータによって作動され電力供給される受動デバイスを含む。
【0068】
少なくとも1つの実施形態では、外部コンピュータは、デジタルカメラを含み、皮膚の収縮または拡張の量は、デバイスのデジタル撮影を行い、デジタルデータを、外部コンピュータの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なプログラムに入力することによって感知され;プログラムは:比較的拡張しない部分上の所定場所と、拡張部分上の所定場所との間の距離を測定し;体部分の体積および体部分の体積変化のうちの少なくとも1つの算出を実行するように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能である。
【0069】
少なくとも1つの実施形態では、プログラムは、さらに、感知に先立って体部分の体積に関する基準値データを受信するように構成され、基準値データは、測定された距離からのデータと併用されて、体部分の体積および体部分の体積変化のうちの少なくとも1つの算出を実行する。
【0070】
少なくとも1つの実施形態では、システムから検出されたデータは、ポンプシステムと統合させることができ、ポンプシステムは、電話またはクラウドまたはコンピュータを介して母乳生成も報告し、それにより、生成された総母乳量/消費された母乳量の推定値が、算出され得る。システムはまた、検出された測定値を較正することができるように、ポンプによって直接的に、または電話を介して間接的に検出されるように構成され得る。
【0071】
少なくとも1つの実施形態では、体部分は胸である。
【0072】
少なくとも1つの実施形態では、体部分は、赤ん坊の胃である。
【0073】
少なくとも1つの実施形態では、外部コンピュータは、さらに、胸内の母乳の量および胸内の母乳の量の変化のうちの少なくとも1つを算出するように構成される。
【0074】
少なくとも1つの実施形態では、体部分は胸であり、システムは、さらに:搾乳ポンプを含み;外部コンピュータは、少なくとも1つのインジケータと一緒になって:搾乳中、少なくとも1つのインジケータがあてられた場所において胸の皮膚の収縮または拡張の量を感知し、胸の体積および胸の体積変化のうちの少なくとも1つを算出するように構成される。
【0075】
少なくとも1つの実施形態では、体部分は、胸であり、システムは、さらに:搾乳ポンプを含み;搾乳ポンプは、搾乳ポンプを使用する搾乳セッション中に圧搾された母乳の流れおよび母乳量のうちの少なくとも1つを測定するように構成され;外部コンピュータは、母乳の流れおよび母乳量のうちの少なくとも1つの測定値を表すデータを受信し、母乳の流れおよび母乳量のうちの少なくとも1つの測定値を表すデータを、胸の体積および胸の体積変化のうちの少なくとも1つの算出に組み込んで、複数の母乳を与えるセッションおよび搾乳セッションにわたって母乳量の生成を算出および追跡するように構成される。
【0076】
本開示の別の態様では、胸を監視する方法は:少なくとも1つのセンサを胸の皮膚にあてることと;少なくとも1つのセンサがあてられた場所において皮膚の縮小または拡張の量を感知することと;感知された収縮または拡張の量に基づいて、胸の体積および胸の体積変化のうちの少なくとも1つを算出することとを含む。
【0077】
少なくとも1つの実施形態では、感知することは、少なくとも1つのセンサにおいてキャパシタンスの変化を測定することによって収縮または拡張の量を感知することを含む。
【0078】
少なくとも1つの実施形態では、感知することは、少なくとも1つのセンサにおいてインピーダンス変化を測定することによって収縮または拡張の量を感知することを含む。
【0079】
少なくとも1つの実施形態では、感知することは、胸内に送出された音響波の音響変化を感知することによって収縮または拡張の量を感知することを含む。
【0080】
少なくとも1つの実施形態では、感知することは、支持ブラに対して胸によってかけられた圧力の変化を感知することによって収縮または拡張の量を感知することを含む。
【0081】
少なくとも1つの実施形態では、感知することは、胸内の電気抵抗変化を測定することによって収縮または拡張の量を感知することを含む。
【0082】
少なくとも1つの実施形態では、感知することは、胸の密度変化を測定することによって収縮または拡張の量を感知することを含む。
【0083】
本開示のこれらおよび他の利点および特徴は、以下でより完全に説明するシステムおよび方法の詳細を読み取ることにより、当業者に明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0084】
図1】本開示の実施形態による、皮膚の拡張および収縮を検出するために対象者の皮膚に接着されるように構成されたデバイスの概略斜視図である。
【0085】
図2図1のデバイスの別の概略斜視図である。
【0086】
図3】本開示の実施形態による、胸に接着されているデバイスを示す図である。
【0087】
図4】本開示の実施形態による、円周方向およびAP方向の測定によって画定される胸の一部分を示す図である。
【0088】
図5】本開示の実施形態による、図1のデバイスからの信号が、信号を処理するように構成された1つまたは複数のコンピュータに無線式に送信され得ることを示す図である。
【0089】
図6】本開示の実施形態による、胸によって圧搾された母乳の量を測定するプロセス中実施され得るイベントを示す図である。
【0090】
図7】本開示の別の実施形態による、胸によって圧搾された母乳の量を測定するプロセス中、実施され得るイベントを示す図である。
【0091】
図8】本開示の別の実施形態による、皮膚の拡張および収縮を検出するために対象者の皮膚に接着されるように構成されたデバイスの概略斜視図である。
【0092】
図9】本開示の別の実施形態による、皮膚の拡張および収縮を検出するのに使用するために対象者の皮膚に接着されるように構成されたデバイスの概略図である。
【0093】
図10】本開示の実施形態による、胸に接着されている図9のデバイスを示す図である。
図11】本開示の実施形態による、胸に接着されている図9のデバイスを示す図である。
【0094】
図12】本開示の実施形態による、胸の体積変化を検出し、胸が再拡張するときに、胸から圧搾された母乳量および生成された母乳量の推定値を算出するために使用されるシステムを示す図である。
【0095】
図13】本開示の実施形態による、母乳を与える/母乳を搾り出す前後の異なる条件において胸の一連の測定/画像をとった後、外部コンピュータのディスプレイ上に視覚的に表すことができ、および/またはユーザによって見るために印刷することができる1つのタイプのグラフの概略図である。
【0096】
図14】本開示の別の実施形態による、胸内に含まれた母乳の量を測定するプロセス中に実施され得るイベントを示す図である。
【0097】
図15】本開示の別の実施形態による、胸の体積、胸の体積の変化および/または胸によって圧搾されたまたは生成された母乳の量を算出するプロセス中に実施され得るイベントを示す図である。
【0098】
図16】本開示の別の実施形態による、胸にあてられたデバイスを示す図である。
【0099】
図17図16に示すデバイスの分離された図である。
【0100】
図18図17のデバイスの別の図である。
【0101】
図19】本開示の別の実施形態による、皮膚収縮および拡張を測定するために皮膚に取り付けられ得る/接着され得るデバイスを示す図である。
【0102】
図20】本開示の別の実施形態による、皮膚の収縮および拡張を測定するために皮膚に取り付けられ得る/接着され得るデバイスを示す図である。
【0103】
図21】本開示の別の実施形態による、皮膚の収縮および拡張を測定するために皮膚に取り付けられ得るおよび/または接着され得るデバイスを示す図である。
【0104】
図22】本開示の別の実施形態による、皮膚の収縮および拡張を測定するために皮膚に取り付けられ得る/接着され得るデバイスを示す図である。
【0105】
図23】本開示の別の実施形態による、皮膚の収縮および拡張を測定するために皮膚に取り付けられ得る/接着され得るデバイスを示す図である。
【0106】
図24A】本開示の実施形態による、マークを参照点から固定された距離および配向で胸に施与するために使用され得るツールを示す図である。
【0107】
図24B】本開示の実施形態による、マーキングを実行するために胸上を覆ったツールを示す図である。
【0108】
図24C】本開示の実施形態による、マーキングプロセスの完了およびツールの取り外し後に残るマークを示す図である。
【0109】
図25】本開示の実施形態による、電気接続線(または無線接続)を介してデバイスから電気的に接続可能であり、取り外し可能である電力ユニットと組み合わせて使用されるデバイスを示す図である。
【0110】
図26】本開示の別の実施形態による、デバイスを示す図である。
【0111】
図27】本開示の実施形態による、母乳の生成および圧搾を算出し監視するために使用され得るシステムを示す図である。
【0112】
図28】本開示の実施形態による、授乳している赤ん坊の胃を覆う皮膚に接着されているデバイスを示す図である。
【0113】
図29】本開示の実施形態による、エコーが、胃内の容積の従属関数として変化しながら受け取られている、超音波を乳児の胃に充てるために使用される超音波機を示す図である。
【0114】
図30】本開示の実施形態による、アプリケータを示す図である。
【0115】
図31】本開示の実施形態による、胸の体積を推定するために使用されるために胸に取り付けられた音響センサを示す図である。
【0116】
図32】本開示の実施形態による、基準値測定を行うために、母乳を与える前に赤ん坊の胃に押し付けて置かれたデバイスを示す図である。
【0117】
図33A】本開示の実施形態による、圧力センサを含むデバイス、および支持ブラと接触するように胸の皮膚上にデバイスを置くことを示す図である。
図33B】本開示の実施形態による、圧力センサを含むデバイス、および支持ブラと接触するように胸の皮膚上にデバイスを置くことを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0118】
本発明のデバイス、システムおよび方法が説明される前に、本開示は、説明する特定の実施形態に限定されず、したがって、当然ながら変化し得ることを理解されたい。また、本明細書において使用する用語は、特定の実施形態を説明する目的にすぎず、本開示の範囲は付属の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、限定的であるようには意図されないことも理解されたい。
【0119】
値の範囲が提供される場合、文脈がそうではないと明確に定めない限り下限の単位の10分の1までの、その範囲の上限値と下限値の間の各々の介在する値もまた、詳細に開示されることが、理解される。記述する範囲内の任意の記述する値または介在する値と、その記述する範囲内の任意の他の記述するまたは介在する値との間の各々のより小さい範囲は、本開示に包含される。これらのより小さい範囲の上限値および下限値は、独立的に、その範囲内に含まれても、除外されてもよく、いずれかの限界値または両方の限界値が、そのより小さい範囲内に含まれる場合、またはいずれの限界値もそのより小さい範囲内に含まれない場合の各々の範囲もまた、任意の具体的に除外される限界値が記述する範囲内にあることを条件として、その開示に包含される。記述する範囲が、限界値の一方または両方を含む場合、これらの含まれた限界値のいずれかまたは両方を除外する範囲もまた、本開示内に含まれる。
【0120】
別途定義されない限り、本明細書において使用するすべての技術的および科学的用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書において説明するものに類似するまたは等価の任意の方法および材料が、本開示の実践または試験において使用することができるが、好ましい方法および材料は、次に、説明される。本明細書において記載するすべての公報は、その公報が関連して引用される方法および/または材料を開示し、説明するために、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0121】
本明細書および付属の特許請求の範囲において使用するように、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」、および「その」は、文脈が別途明確に定めない限り、複数の指示対象も含むことが留意されなければならない。したがって、たとえば、「一パターン」への参照は、複数のそのようなパターンを含み、「そのアルゴリズム」への参照は、1つまたは複数のアルゴリズムおよび当業者に知られているその等価物などへの参照などを含む。
【0122】
本明細書において論じる公報は、本願の出願日より前のその開示のためだけに提供される。 提供される公報の日付は、実際の公報日付とは異なる場合があり、独立的に確認することが必要になり得る。
【0123】
本開示の1つの態様では、非侵襲性の方法およびデバイスが、人の胸内の母乳量変化を査定するために提供される。これは、胸の皮膚組織の拡張または収縮を検出し、これらの変化を所定の基準値に相関付けて胸内の体積の変化に関する算出をレンダリングするための手段を含む。システムは、皮膚に直接的にあてられるデバイスと、皮膚デバイスを検出し、また、内部アルゴリズムおよび場合によっては胸自体における最初の基準測定値に基づく算出をレンダリングするための手段を伴って事前構成された別のデバイスとを含む。算出された後、体積および体積の変化が、ユーザに提示される。
【0124】
胸組織上の距離またはひずみの変化を査定することに加えて、胸の硬さが、感知され、定量化され、母乳生成および圧搾に相関付けられ得る。基準の硬さ値、および胸状態の他の段階もまた、特定され、母乳生成および圧搾との相関付けを容易にするのに含まれ得る。硬度試験および堅さまたは緊張状態の査定は、胸の硬さをさらにまたは詳細に定量化するために行われ得る。1つまたは複数の方法において、1つまたは複数のセンサもまた、提供され、皮膚に固着されて、温度、心拍数、呼吸、または動作のうちの1つまたは複数を検出することができる。そのような変数は、他の健康パラメータを管理するのに有用になり得る。
【0125】
少なくとも1つの実施形態では、皮膚にあてられたデバイスは、皮膚表面に密接に接着させることができる非常に可撓性の拡張表面上にあるパターンを含む。このパターンは、寸法において変化できない少なくとも1つの領域と、少なくとも1つまたは複数の方向に変化することができる別の領域とを有する。
【0126】
カメラを備えたスマートホンまたは他の電子デバイスのために開発されたアプリが、使用されて、パターンの画像を感知し、その結果、任意の基準測定値を使用してパターン内の変化を相関づけ、パターンの変化に相関付ける体積変化/量をレンダリングすることができる。
【0127】
別の実施形態では、皮膚に接着するように構成されたデバイスは、皮膚の領域の伸長または圧縮によって機械的に変更させることができる少なくとも1つの弾性要素を備える。この弾性要素との結合関係では、抵抗器などの電子要素、磁石、またはひずみゲージが、結合され、それにより、弾性要素の引っ張りまたは圧縮の変化は、電子要素内の変化に移行される。電子要素は、さらに、電力を受信することができるアンテナ、および送信することができる同じまたは別のアンテナに結合される。第2のデバイスによる起動時、皮膚デバイスは起動され、皮膚デバイスの伸長状態に対応して信号を送り戻す。信号は、第2のデバイスによって解釈され、アルゴリズムを使用して相関付けられて胸の測定された体積変化を出力する。
【0128】
別の実施形態では、皮膚に接着されたデバイスは、電源と、第2のデバイスとハンドシェークし、必要とされる場合に起動し、引っ張り/圧縮電子情報を第2のデバイスに送るための回路とを含むことができる。
【0129】
別の実施形態では、皮膚に接着されたデバイスは、引っ張り/圧縮情報の複数のデータ点を記憶するように構成されたメモリを含み、これらの情報は、第2のデバイスによっていつでもダウンロード可能であり、この場合、有用な情報を提供するために母乳を与えるサイクル内の特有のインターバルにおいて問い合わせる必要は無い。
【0130】
別の実施形態では、第2のデバイスは、母乳を与える間に得られた母乳量および時間データを、搾乳ポンプシステムによって母乳を絞り出すことから得られた母乳量および時間データと組み合わせて、任意の指定された時間にわたる母乳生成の総量を追跡する。
【0131】
参照によって本明細書に全体的に組み込まれるDalyらの、「The Determination of Short-Term Breast Volume Changes and the Rate of Synthesis of Human Milk Using Computerized Breast Measurement」、 Experimental Physiology 91992) 79-87は、胸体積変化と、母乳生成の速度との間の関係を実証した。したがって、胸体積の変化を測定して、胸内に含まれた母乳量の推定値を算出することが可能である。また、胸が収縮するときの胸体積の変化を測定することにより、圧搾された母乳量の推定値の算出を行うことができる。以下の実施形態は、拡張または収縮するときの胸サイズの変化を物理的に測定する。代替的には、そのような胸サイズの変化は、インピーダンス、電気抵抗、または音響測定によって監視され得る。
【0132】
図1は、本開示の実施形態による、皮膚の拡張および収縮を検出するために対象者の皮膚に接着されるように構成されたデバイス10の概略斜視図である。本明細書において説明するすべての実施形態の好ましい用途は、授乳期の母親の胸の皮膚に対するものであるが、本明細書におけるすべての実施形態は、皮膚の変化(拡張および収縮)を測定することが望まれる皮膚の任意の領域に適用することができることが、留意される。デバイス10は、遠位装着部分12と、近位装着部分14と、近位14および遠位12の装着部分を架橋する可撓性の中間部分16とを含む。近位装着部分は、これに装着された、デバイス10が接着された皮膚の変化を測定する構成要素を有する。遠位および近位装着部分10、12の裏表面は、これに施与された接着剤18を有し、それにより、デバイス10を皮膚に接着させることができ、一方で中間(ブリッジ)部分16は、これに施与される接着剤を有さず、それにより、これはより自由に拡張および収縮することができる。デバイス10を構成することができるさまざまな方法が存在する。1つの好ましい実施形態では、弾性的に拡張可能な材料(シリコーン、または任意の数のエラストマ)が、すべての部分12、14、および16に対して使用可能であり、それによって製造をより容易にし、比較的より安価にする。部分10および12内に取り付けられるまたは埋め込まれるのは、部分10、12を変形に耐えるようにする、補強構造(たとえば、織物または拡張できないプラスチックまたは繊維)になり得る。補強構造を提供するのに加えて、または代替的には、部分10、12がそれによって皮膚に取り付けられる接着剤が、変形に対する抵抗をもたらす機能を提供し、または補うことができる。同じ材料ですべての部分12、14、16を作製する代わりに、複合材料を選択することができ、それにより、部分12、14に提供された複合材料は、エラストマー材料によって包まれた、またはこれに別の形で取り付けられた非エラストマー材料を含むことができ、これは、部分16を形成するために使用された弾性材料と同じでよく、または異なっていてよい。エラストマー材料は、それだけに限定されないが、シリコーン、ポリウレタン、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE),低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリアミド、および/または他の生体適合性熱可塑性エラストマーを含むことができる。補強繊維として織られ得る材料は、それだけに限定されないが:ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、パララミド合成繊維、および/または織物を作製するために使用される他の生体適合性ポリマーの1つまたは複数を含む。使用され得る拡張できないまたは非エラストマー材料は、それだけに限定されないが:アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエステル繊維ガラス、高密度ポリエチレン(HDPE)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネートおよび/または他の生体適合性、熱硬化性ポリマーまたは拡張できない、非エラストマー材料のうちの少なくとも1つを含む。使用される織物は、これらがどのように構成されるかに応じてエラストマーまたは剛性の特性を有することができ、したがって、エラストマー特性または剛性特性のための構成に応じて、部分12、14、または部分16に使用され得る。部分12、14を皮膚に接着させるために使用され得る接着剤は、それだけに限定されないが:ポリブタジエンおよびポリイソブチレンなどのさまざまなゴム様有機分子を含む、造孔術用途に使用されるタイプの感圧性接着剤、ポリアクリレート感圧接着剤、シリコーン接着剤、やわらかい肌用接着剤(DOW Corning(登録商標))、皮膚にやさしい接着剤((コネッチカット州(Connecticut)、ウインザー(Windsor)、Scapa Healthcare)、除去可能な接着剤(Avery Dennisonから入手可能なものなどの、ラベルまたは基板に損傷を与えることなく除去することができる、エッジリフトすることなく基板に付着するように設計された接着剤)および/または皮膚の一時的な接着に有効に使用される任意の他の接着剤のうちの少なくとも1つを含む。
【0133】
遠位および近位装着部分12、14は、最初、ブリッジ部分16を付勢されない状態(伸張されないまたは圧縮されない)状態に置く場所において皮膚に接着される。電気抵抗器、ひずみゲージ、磁石などのセンサ20が、近位装着部14に設けられ、ブリッジ部分16の圧縮および拡張がひずみ/力をセンサ20にかけるように構成され、センサ20は、ひずみ測定の技術分野においてよく理解されている方法にしたがって拡張または圧縮の量を測定する。図1に示す実施形態では、回路22が近位装着部に設けられ、この回路22は、電池24によって電力供給され、センサ20の出力を処理し、処理された信号をメモリ26内に記憶するように構成され得る。追加的に、アンテナ28が、回路22に電気的に接続され、このアンテナ28は、メモリ26内に記憶されたデータを、スマートホン、タブレット、または他のコンピュータなどの外部デバイスに送信し、および/またはデータを、クラウドベースサーバなどのネットワークにアップロードするために使用され得る。少なくとも1つの実施形態では、システムから検出されたデータは、ポンプシステムと統合させることができ、ポンプシステムは、電話またはクラウドまたはコンピュータを介して母乳生成も報告し、それにより、生成された総母乳量/消費された母乳量の推定値が、算出され得る。システムはまた、検出された測定値を較正することができるように、ポンプによって直接的に、または電話を介して間接的に検出されるように構成され得る。
【0134】
説明するように皮膚に接着した後、皮膚の拡張または収縮は、ブリッジ部分16が皮膚の移動に伴って伸張または収縮するときに、ブリッジ部分16内の力を増大または低減させる。図2を参照すれば、力30がデバイスにかけられるとき(図2に示すように拡張力)、ブリッジ部分16の長さは、皮膚の拡張または収縮に伴って変化する。遠位装着部および近位装着部12、14の相対位置が変化する距離32、すなわちブリッジ部分16の伸張または収縮の量でもある距離は、センサ20によって感知される。デバイス10が胸の皮膚に接着されたとき、センサ20からの信号は、胸体積内の変化に相関付けられ得る。
【0135】
基準値測定が行われる実施形態では、胸は、デバイス10が胸の皮膚に接着されたとき(またはその直前に)測定されて、ベースライン測定値を提供し、この測定値は、胸体積内の変化を算出するためにセンサ20からの信号と共に使用可能である。図3は、胸2に接着されているデバイス10を示す。想像線に示されるのは、周囲長さ(円周方向)の基準値測定がその周りで行われる場所である。追加的に、胸2の突起部の前後方向(AP)基準値測定が、想像線36に沿って線34上の点38から点40まで測定することによって行われ、ここではAP方向測定の平面は、円周方向測定の平面に対して垂直である。
【0136】
代替的には、システムは、本開示の別の実施形態により、基準値測定を行う必要無く使用され得る。この実施形態では、ユーザは、システムに、測定されるユーザの全体的な胸カップサイズを入力し、このカップサイズを使用して基準となる胸の体積推定値を算出することができる。さらに代替的には、基準値測定は行われず、胸カップのサイズの入力も行われない。そうではなく、ユーザは、胸が満杯であると感じたときにシステムに入力し、また、ユーザは、胸が「空である」または母乳が比較的空になったと感じたときにもシステムに入力する。これらの満杯および空である入力の開始時、システムは、胸の測定を行って、これらの相対的な主観的ベンチマークを使用して、満杯状態と空状態を対比させて追跡する。この技法はまた、胸測定を全く行う必要無く、母乳を与える前および母乳を与えた後に赤ん坊の体重に対してベンチマークされ得る。
【0137】
胸に接着されたときのデバイス10の配向は、重要になり得、デバイス10およびシステムの使用のための指示の中でユーザに提供され得る。現在、デバイスが接着される好ましい場所は、鎖骨と乳首3の間の約半分のところの胸2の上面になり得る。双方向の拡張性を有するデバイス10の場合、拡張性の1つの軸は、AP線に沿って揃えられなければならず、拡張性の他の軸は、次いで、自然に円周方向に配向される。1つの軸のみが必要とされてよく、その場合、その軸は、変化に対して最も敏感であることが実験を通じて示され、センサも同様に、これらは、理想的には、胸2の基部の、支持ブラと接触する領域に押しつけて置かれて、胸の重量に関するさらなるデータも追加することができる。圧力センサ340(たとえば、図33A~33Bを参照)によって出力された信号は、図33A~33Bに示すように、胸2と支持ブラ130の間の圧力変化を表す。圧力センサ340は、胸サイズの変化に比例する力を測定し、この力は、胸2の体積変化を推定するために使用され得る。
【0138】
図4は、円周方向およびAP方向の測定によって画定された胸2の一部分を示す。この部分の体積は、測定値34および36として算出することができ、半径42および44は、知られているものである。
【0139】
たとえば、胸を、半球体に対応しない自然な胸の外側形状の実際または正確な反映としてではなく、胸2の体積の近似値として半球体としてモデル化することにより、半球体内に含まれる最初の体積は、

となり、
【0140】
式中、
【0141】
は、最初の状態にある半球体の最初の体積であり、
【0142】
は、最初の状態にある半球体の半径である。
【0143】
胸2をモデルに適合させるために、基部において測定された胸2の最初の円周は、

となる。
【0144】
式中、
は、測定されたときの胸2の最初の円周であり、
【0145】
球体の上部から底部までの胸2の弓状経路に沿った(最初のAP方向測定によって測定された)長さは、

となる。
【0146】
式中、
【0147】
は、基部の最初のAP方向測定値である。
【0148】
胸円周が、胸2の基部において測定されない場合、平行等式が、胸の円周の測定の場所に対して導出されて、これを、胸2の基部における測定の推定値に合わせて拡縮することができる。
【0149】
胸の体積が変化するとき(ここではVと称される)、2つの状態間の相違は、rおよびr(Vにおける胸モデルの半径)が知られているまたは算出されている場合に算出され得る。長さLの変化または円周Cの変化のみが測定される場合、rは以下の通りになる。デバイス10は、長さ(L)または円周(C)の全孤の一部分を測定し、それにより、センサ(デバイス10)によって測定されたより小さい変化は、全円周Cに外挿され、このとき最初の円周Cは知られており、センサ(デバイス10)の拡張可能な領域(ブリッジ16)の長さは、VおよびVの両方において知られている。ブリッジ16の長さは、s状態1(すなわち体積がVである)として、および状態2(体積Vであるとき)においてsとして示される。Cが知られているとして、Cは、以下の通りに算出され得る。
【0150】
式中、
1cは、最初の状態(状態1、V)にあるブリッジ16の長さであり、
aは、デバイス10によって測定された弧(円周のその部分の長さ)である。
【0151】
ここで「a」の値を知ることにより、Cは、以下の通りに解くことができる。
【0152】
式中、
2cは、システムによって感知され算出されたときの、変更された体積状態(状態2、V)におけるブリッジ16の長さである。
【0153】
類似の方法が使用されて状態2における長さLを算出することができ、ここでL1は知られており、状態1および2におけるブリッジs1Lおよびs2Lの長さは、システムによって感知され、算出される。
【0154】
状態2と1の間の円周における変化は、以下によって算出される。
【0155】
、s1c、s2c、およびaは知られているため、R2が算出される。これは、体積公式に代入され、体積は、以下の通りに算出される。
【0156】
デバイス10は、母乳を与える種々の段階においてセンサ20から受信した信号および結果として生じた胸2の体積の変化を記録することによって較正され得る。胸2が母乳の圧搾の結果サイズが変更するときに種々の時間において円周方向34およびAP方向36の測定を行うことにより、ルックアップテーブルを生成することができ、このルックアップテーブルは、センサ20からの信号を胸2内の比体積変化と相関付ける。さらに任意選択により、連続する測定値からアルゴリズムを導出して、基準の円周方向34の測定値およびAP方向36の測定値に対する、センサ20の信号と胸2の体積変化との間の関係を生み出すことができる。
【0157】
デバイス1のセンサ20は、応力/ひずみ測定によって変位計量を測定するように構成されるのに加えて、またはその代替策として:インピーダンス変化;圧力変化;音響特性;重量;質量;密度;コンプライアンス;電気抵抗;および/またはキャパシタンスの計量のうちの少なくとも1つを直接的にまたは間接的に測定するように構成され得る。キャパシタンスを測定する1つの非限定的な方法は、伸長されるときにキャパシタンスが変化する材料の使用によるものであってもよい(たとえばニュージーランド、オークランド州、StetchSenseからのセンサ)。計量(複数可)が、デバイス10によって査定または登録された後、デバイス10は、この計量(複数可)をさまざまな異なる機構を介して外部コンピュータに送ることができる。図1に示す実施形態には、1つまたは複数のアンテナ28が設けられる。1つの変形形態では、単一のアンテナ28が、信号をデバイス10から受信し、これに送信するために設けられる。別の変形形態では、第1のアンテナ28は、信号を送信するために設けられ、第2のアンテナ28は、信号を受信するために設けられる。デバイス10は、1つまたは複数の外部デバイスと通信することができ、この外部デバイスは、デバイス10に問い合わせ、センサ20によって行われた測定を表す信号をデバイス10から受信し、信号を処理して、胸の体積の変化、および胸体積の変化の関数として算出される、圧搾された母乳量の推定値などの所望の結果を出力するように構成される。圧搾された母乳量は、胸体積の変化と1対1の関係として、または圧搾された母乳の量の実際の測定を行い、これらをセンサ20から受信した測定値と相関づけることによって実験的に決定され得る因数によって修正された胸体積の変化の関数として算出され得る。
【0158】
上記で留意されたように、図1の実施形態は、それ固有の電源24を含み、それにより、デバイスによって集められたデータは、事前構成された外部デバイスに自動的に送信され、および/またはクラウドベースサーバなどのインターネットにアップロードされ得る。図5は、図10からの信号が、信号を処理するように構成された1つまたは複数のコンピュータ60に無線式に送信され得ることを示す。コンピュータ60は、次いで、信号および/または信号を処理する結果生じた出力データを、1つまたは複数の追加のコンピュータ60および/またはサーバにインターネット70上で再送信することができる。代替的には、デバイス10は、信号を、すべての予め指定された外部コンピュータ60および/またはサーバ(複数可)にインターネット70上で直接的に送信することができる。1つの特定の実施形態では、デバイス10は、測定が行われるときに、信号をユーザのスマートホン60またはタブレット60に自動的に送信する。
【0159】
デバイス10の接着剤18は、デバイス10の皮膚への接着を少なくとも数分間、好ましくは数日間、最大で少なくとも1週間の間維持する。したがって、最初の基準値測定が行われたとき、同じデバイス10が胸2に接着されたままである限り、これらは、その後の母乳供給のために再度実施される必要はない。また、システムは、母乳供給が、実際に赤ん坊が飲んでいるものか、または搾乳ポンプを用いて実行された母乳圧搾セッションであるかに関わらず、母乳量の圧搾を推定することができる。デバイス10は、一意識別コードによって各々が符号化されてよく、それにより、複数のデバイス10が(たとえば各胸2に1つずつ)同時に使用されて、両方の胸2の体積変化を可能にすることができるが、その理由は、外部コンピュータ60は、その一意識別子に基づいて、種々のデバイス10から受信した信号間を区別することができるためである。
【0160】
図6は、胸2によって圧搾された母乳の量を測定するプロセス中に実施され得るイベントを示す。イベント602において、デバイス10は、好ましくは接着剤を用いて上記で説明したような方法で胸2に取り付けられる。イベント604において、デバイスが取り付けられた胸2の皮膚の収縮または拡張の量が、感知される。感知イベントは、所定の時間に周期的に、たとえば1分毎、5分毎、10分毎、または何らかの他の所定の時間スキームにしたがって行うことができる。
代替的には、デバイス10は、胸体積の変化を連続的に感知することができるが、信号をリクエストする外部コンピュータ60、70によってピングされたときにのみ、そのような測定値を表す信号を送信してもよい。
【0161】
イベント606において、イベント604における収縮または拡張を感知することからのデータが使用されて、以前の感知イベントから現在の感知イベントの時間の間、および/またはデバイス10を胸に最初に取り付けたときから現在の感知イベントまでの時間の間に起こった胸2の体積の変化を算出する。
【0162】
任意選択により、イベント608において、圧搾されたまたは生成された母乳の量が、イベント606において算出された胸の体積(収縮または拡張)の変化に基づいて算出され得る。イベント610において、胸体積の変化および圧搾された/生成された母乳の量のうちの少なくとも1つが、ユーザが見るために出力される。
【0163】
図7は、本開示の別の実施形態による、胸2によって圧搾された母乳量を測定するプロセス中に実施され得るイベントを示す。イベント702において、胸2の円周方向およびAP方向測定が、上記で説明したような方法で行われる。円周方向およびAP方向の測定は、デバイス10それ自体、または好ましくは外部コンピュータ60上に含まれるプロセッサによって実行されるプログラム内に入力される。プログラムは、デバイス10が胸に取り付けられたときの(ほぼそのときの)胸2の開始体積を算出する。
【0164】
イベント704において、円周方向およびAP方向の測定を行うのに先立って、またはその直後、デバイス10は、好ましくは接着剤を使用して上記で説明したような方法で胸2に取り付けられる。
【0165】
イベント706において、デバイスが取り付けられた胸2の皮膚の収縮または拡張の量が、感知される。感知イベントは、所定の時間に周期的に、たとえば1分毎、5分毎、10分毎、または何らかの他の所定の時間スキームにしたがって行うことができる。代替的には、デバイス10は、長さの変化が所定の時間にわたって感知されなかったときにスリープモードに入ることができ、一方または両方の寸法における長さの変化が再度検出されたときに再起動することができる。別の代替策は、支持ブラ内に圧力センサを設け、それにより、ブラによって支持された胸2の体積の変化によって引き起こされた、ブラに対する圧力の変化が感知され使用されて、胸の体積変化を推定することができる。
【0166】
イベント708において、イベント706において収縮または拡張を感知することからのデータは、円周方向およびAP方向の測定値(および最初の体積算出)として入力された基準値データと共に使用されて、以前の感知イベントから現在の感知イベントまでの時間の間、および/またはデバイス10を胸に最初に取り付けた時間から現在の感知イベントまでの時間の間起こった胸2の体積変化を算出する。
【0167】
任意選択により、イベント710において、圧搾または生成された母乳の量が、イベント708において算出された胸の体積の変化(収縮または拡張)に基づいて算出され得る。イベント712において、胸体積の変化および圧搾された/生成された母乳の量のうちの少なくとも1つが、ユーザが見るために出力される。
【0168】
図8は、本開示の別の実施形態による、皮膚の拡張および収縮を検出するために対象者の皮膚に接着されるように構成されたデバイス10’の概略斜視図である。デバイス10’は、遠位装着部分12と、近位装着部分14と、近位14および遠位12装着部分を架橋する可撓性の中間部分16とを含む。近位装着部分14は、これに装着された、デバイス10が接着された皮膚の変化を測定する構成要素を有する。遠位および近位装着部分10、12の裏表面は、これに施与された接着剤18を有し、それにより、デバイス10を皮膚に接着させることができ、一方で中間(ブリッジ)部分16は、これに施与される接着剤を有さず、それにより、これはより自由に拡張および収縮することができる。
【0169】
遠位および近位装着部分12、14は、最初、ブリッジ部分16を不勢されない(伸張されないまたは圧縮されない)状態に置く場所において皮膚に接着される。電気抵抗器、ひずみゲージ、磁石などのセンサ20が、近位装着部14に設けられ、ブリッジ部分16の圧縮および拡張がひずみ/力をセンサ20にかけるように構成され、センサ20は、ひずみ測定の技術分野においてよく理解されている方法にしたがって拡張または圧縮の量を測定する。図1に示す実施形態では、回路22が、近位装着部14上に設けられ、この回路22は、外部コンピューティングデバイス60によって電力供給され、センサ20の出力を処理し、センサ20の出力を表す処理された信号をアンテナ28を介して外部デバイス60に送るように構成され得る。図1の実施形態のように、送信は無線式であり、たとえば、BLUETOOTH(登録商標)送信機または2G、3G、もしくは4Gなどの携帯電話に使用されるタイプの無線送信機によって実施され得る。別の方法では、体の動作または体の熱によって電力供給が可能である回路が、デバイス内に組み込まれ得る。アンテナ28が使用されて、信号および電力の両方を外部コンピュータ60から受信し、信号を外部コンピュータ60に送信することができる。代替的には、信号を受信し、送るための第1のアンテナ28が、電力を外部コンピュータ60から受信するために使用される第2のアンテナ28’(図8に想像線で示す)と共に設けられ得る。外部コンピュータ60によって起動されたとき、デバイス10は、センサ20によって測定を行い、回路22は、センサから測定データを受信し、データを処理し、これをアンテナ28を介して外部コンピュータに送る。
【0170】
図9は、本開示の別の実施形態による、皮膚の拡張および収縮を検出するのに使用するために対象者の皮膚に接着されるように構成されたデバイス110の概略図である。デバイス110は、高さ114および幅116の両方の知られている寸法の複数のマーカ要素112を含む。図9に示すマーカ112は、すべて同じ高さ114および幅116のものであるが、各々の高さおよび幅が知られている限り、これは必要ではない。マーカ112は、互いから離して、知られている距離118、120、122、124で組織に個々に接着することができるが、マーカ112を、透明、白、またはマーカ112から容易に区別可能である何らかの他の色スキームである主要本体または裏当て126上に設けることがより便利であり、その理由は、これは、単一のユニットを皮膚にあてることをより容易にし、マーカ112は、これらが施与されるよう意図されたもの以外の距離を離して施与されにくくなるためである。距離118、120、122、および124は、すべて等しいものとして図9に示されているが、これは、知られている限り、等しくなくてよいので、これは必要ではない。マーカ112の数は、より多くのまたはより少ない数のマーカを使用して同じ機能を実施することができるため、4つに限定されない。また、図示するように、マーカの各々が異なるパターンを有するようにすることにより、これは、各々のマーカが胸2の皮膚の伸長または縮小によって移動するときにその配向を決定するのを助け、それによって円周方向測定と長手方向(AP)方向測定の間の差別化を容易にし、それにより、その後の比較測定が、「写真」がとられるたびに適切に参照される。
【0171】
図10~11は、胸2に接着されているデバイス110を示す。デバイス110が胸に取り付けられた後、胸2の円周方向34およびAP方向36の測定が、その現在の状態において行われて、先に論じたのと同じ方法で胸2の体積に関する基準値データを生み出す。マーカ要素112間の距離118、120、122、124は、基準値において知られているため、胸2が拡張または収縮するときに起こる距離間の小さい変化が、検出され得る。マーカ要素112それら自体は、寸法が固定されているため、いかなる視覚的ゆがみも、視覚結果を調整して、マーカ112の見られている寸法をそれらの知られている寸法に正規化し、さらに、見られている距離118、120、122、124に比例補正を適用することによって対応することができる。これは、スケールの追跡を保つが、その理由は、連続的に写真をとる際にマーカ要素に対して可変の角度および距離でカメラを置くことができるためである。距離118、120、122、124の測定値を、基準体積値に対応する最初の距離と比較することにより、体積の変化が算出され得る。
【0172】
図12は、胸2の体積変化を検出し、胸2が再拡張するときに、胸2から圧搾された母乳量および生成された母乳量の推定値を算出するために使用されるシステム200を示す。図12では、デバイス110は、すでに説明した方法で胸2に接着されており、円周方向およびAP方向の測定が、すでに行われており、スマートホン60上で実行するアプリに入力されている。スマートホン60は、図12に示されているが、カメラを有するタブレットコンピュータまたはラップトップコンピュータが、システムにおいて代替的に使用されて監視および算出を実行することができる。さらに代替的には、任意のデジタルカメラを使用し、そのカメラによって形成されたデジタル画像を、胸体積および母乳生成の算出のためのアプリを実行するコンピュータにアップロードすることができる。さらに代替的には、距離118、120、122、124の変化を、キャリパまたは何らかの他の機械的測定デバイスなどによって手動で測定し、外部コンピュータのアプリに手動で入力することができ、または距離の変化を測定する何らかの他の自動化手段を使用することができる。ペンまたは他の筆記具によって皮膚上に直接的に作製されたマーク、または入れ墨、インクスタンプ、またはステンシルなどに関連づけられたマークを撮影することができ、さまざまな画像の副部分間の距離が、画像をコンピュータにアップロードするなどによって追跡され得る。基準値情報は、胸が満杯である、空である、または何らかの他の知られている状態であるとみなされるなどの知られている時間において、または特有のタイムテーブルで画像を撮影することによって生み出すことができる。画像パターン化が、距離変化の複数の寸法を査定するために使用可能であり、カメラ配向を補正または追跡することに役立ち得る。カメラ配向はまた、加速度計によって決定され得る。再較正が、単回または複数回の使用後に企図される。さらに代替的には、実際の「写真」をとるのではなく、センサ112の画像は、スマートホンのカメラまたは走査能力を装備した他のコンピュータデバイスなどを通して、アプリによって直接的に決定可能であり、この場合、写真は保存されず、その画素が、バーコードが走査によって現在処理されるのと同じようにして、プロセッサ(アプリまたはプロセッサ上で実行する他のアプリケーション)に直接的に入力される。画像の要素が補正された後、データは、視覚データを残さずに保たれる。
【0173】
デバイス110の画像が、次に、外部コンピュータ60によって得られ、最初の胸体積が、胸体積を算出するように構成されたアプリを実行するコンピュータ60のプロセッサによって算出される。コンピュータ60は、最初の胸体積を保存し、この最初の算出が行われた時間および日付、およびどちらの胸2が測定されたかなどの他の関連する情報を記録する。追加的に、ユーザは、測定を行う際に胸2がどの状態にあったか(たとえば、母乳を与える前または後、搾乳をする前または後など)などのさらなる関連情報を入力することができる。
【0174】
さらなる画像が、コンピュータ60によってとられて、母乳を与える/搾り出す間の母乳の生成および/または母乳の圧搾の記録を確立することができる。ユーザは、所望に応じて、各々の追加の画像に対応する任意の他の注意点を入力することができる。デバイス110は、接着剤が、通常は数日から数週間の長さで保持される間、胸2に接着されたままになることができるが、これより短いまたは長い時間になることもできる。デバイス110が胸2に接着されたままである限り、所望であるときはいつでも画像をとり、体積を算出することができるが、このとき、さらなる基準値測定を行う必要はない。デバイス110を失うまたは取り外し、別のデバイス110を再度使用することができる場合、また、前のデバイス110の取り外しまたは損失後すぐに再度使用した場合、新しい基準値測定を行う必要はない。
【0175】
図13は、母乳を与える/搾り出す前後の異なる条件において胸2の一連の測値/画像をとった後、外部コンピュータ60のディスプレイ上に視覚的に表すことができ、および/またはユーザによって見るために印刷することができる1つのタイプのグラフの概略図である。グラフ180は、3日間にわたる監視された胸2内の算出された母乳量レベルを示し、このときグラフ180のピークは、示された時間において母乳を与えるまたは搾乳するのに先立って胸2に対して算出された母乳量値であり、谷間値184は、母乳を与えた/搾り出したすぐ後に胸に対して算出された母乳量値である。ピーク値182とピーク値のすぐ後に続く谷間値との間の相違は、赤ん坊によって消費された、または搾り出された母乳の算出された量である。経時的に、このグラフは、胸2によって生成された母乳の量が、増大しており、消費されたまたは搾乳された量もまた増大していることを示している。
【0176】
図14は、本開示の別の実施形態による、胸2内に含まれた母乳の量を測定するプロセス中に実施され得るイベントを示す図である。イベント1502において、デバイス110は、好ましくは接着剤を用いて胸2に取り付けられる。
【0177】
イベント1504において、デバイスが取り付けられた胸2の皮膚の収縮または拡張の量が、外部器具を使用して、デバイスのマーカ間の距離の変化を測定することによって感知される。好ましい実施形態では、この測定は、外部カメラを使用してデバイスを撮影し、その写真のデジタル描写を、距離を測定し体積を算出する外部コンピュータによって実行されるアプリ内にロードすることによって行われる。感知イベントは、所定の時間に周期的に、たとえば1分毎、5分毎、10分毎、または何らかの他の所定の時間スキームにしたがって行うことができる。
【0178】
イベント1506において、デバイスのマーカ間の距離を測定することからのデータが、胸2の体積または体積の変化を算出するために使用される。
【0179】
任意選択により、圧搾されたまたは生成された母乳の量が、イベント1506において算出された胸の体積の変化(収縮または拡張)に基づいて算出され得る。イベント1510において、胸体積、胸体積の変化、圧搾された/生成された母乳の量のうちの少なくとも1つが、ユーザが見るために出力される。
【0180】
図15は、本開示の別の実施形態による、胸の体積、胸の体積変化および/または胸2によって圧搾されたまたは生成された母乳の量を算出するプロセス中に実施され得るイベントを示す。イベント1602において、デバイス110は、好ましくは接着剤を用いて上記で説明したような方法で胸2に取り付けられる。
【0181】
イベント1604において、胸2の円周方向およびAP方向測定が、上記で説明したような方法で行われる。円周方向およびAP方向の測定は、外部コンピュータ60のプロセッサよって実行されるアプリなどのプログラム内に入力される。
【0182】
イベント1606において、胸2に取り付けた後のデバイスマーカ112間の距離が、測定される。これらの最初の測定を行うために、好ましくは、写真画像が、外部コンピュータ60のカメラを使用してとられ、外部コンピュータ60は、次いで、この画像データを、さらなる処理のために外部コンピュータ上で実行するアプリに自動的に入力する。最初の測定を行う代替の方法が、上記で説明したように実行され得る。最初の胸体積が、胸体積を算出するように構成されたアプリを実行するコンピュータ60のプロセッサによって、円周方向およびAP方向測定からの基準値データおよびイベント1606中に得られた距離データを使用して算出される。コンピュータ60は、最初の胸体積を保存し、この最初の測定が行われた時間および日付、およびどちらの胸2が測定されたかなどの他の関連する情報を記録する。追加的に、ユーザは、測定を行う際に胸2がどの状態にあったか(たとえば、母乳を与える前または後、搾乳をする前または後など)などのさらなる関連情報を入力することができる。
【0183】
イベント1608において、一定期間が過ぎた後、マーカ112間の距離の追加の測定が、母乳を与えるまたは搾り出す直前、または母乳を与えたまたは搾り出した直後などに実行される。追加の測定から得られたデータを使用することにより、新しい胸体積が、算出され得る。追加的に、アプリは、前の算出から胸体積の変化を算出することができると共に、算出された胸体積に対応する母乳量を推定することができる。算出された値は、コンピュータ60のメモリ内に保存される。イベント1608および1610は、母乳を与える/搾り出す前後に反復して、生成され圧搾された母乳量の記録を追跡し続けることができる。
【0184】
イベント1612において、外部コンピュータは、算出された胸体積データおよび胸体積が算出されていた間の関連する時間を表示しおよび/または印刷し、または別の形で出力することができる。さらに任意選択により、出力は、授乳している赤ん坊によって消費された母乳量、胸2によって圧搾された総母乳量、搾乳中、圧搾された母乳量などの算出された推定値を含むことができる。
【0185】
図16は、本開示の別の実施形態による胸2にあてられたデバイス110を示す。図17は、図16に示すデバイス110の分離された図である。この実施形態では、デバイス110は、デバイスの一部分上に、これが取り付けられた皮膚が拡張または収縮するときに拡張または収縮しないように構成された、固定されたマーカ132を含む。1つまたは複数の拡張マーカ134もまた、デバイス上に設けられ、デバイス110が取り付けられた皮膚の拡張および収縮にともなって拡張および収縮するように構成される。拡張マーカ134は、固定されたマーカ132が作製されるものとは異なる材料から、図1の部分16バージョン部分12および14に関して上記で説明した方法と同じようにして作製され得る。また、図1の説明と同じようにして、固定されたマーカ132は、伸長しないデバイス110の部分上にあって配向/距離を維持することができ、デバイスの他の部分は、体積算出と相関付ける何らかの測定と相関付ける寸法/配向を変更する材料から作製される。
【0186】
デバイス110は、アプリケータと共に置かれてよく、それにより、アプリケータ自体上にデバイス110のいくらかの「内蔵された」伸長が存在して、胸2のサイズが低減する場合にデバイス110のサイズが低減することを可能にすることができ、したがって、胸2の皮膚の伸長だけでなく、胸2の皮膚の収縮も測定する能力を有する。これは、デバイス10にも当てはまる。当然ながら、胸がほとんど空であるとき、したがってその最小体積であるときにデバイス10、110を使用することが推奨され、その理由は、これは、デバイスを胸2に取り付けるのに先立って、デバイス10、110が事前に伸長される必要がないためである。図30は、本開示の実施形態による、アプリケータ3100を示す。本明細書において説明する同じ機能を実施することができる他のタイプのアプリケータが、アプリケータ3100の代わりに代用され得る。そのようなアプリケータは、デバイス10、110を胸に取り付けるのに先立ってこれを事前伸長させることができるような場所においてデバイス110または10に一時的に取り付ける能力を有する。事前伸長の量は、円周方向(軸C-C)および長さ(AP軸LL-図31に示すように)の方向の両方にアプリケータによってかけられた伸長力の所定の量によって事前に決定され得る。代替的には、かけられた伸長力の量は、図30のアプリケータ3100の場合のように可変でよく、この場合、アクチュエータ3102がアクチュエータ3100の主要本体3104に向かって遠くに押し出されるにつれて、アクチュエータアーム31Lは、互いから、また同様にアクチュエータアーム31Cからもますます離れるように延び、こうして可変に増大する伸張力をデバイス110、10に与える。
【0187】
マーカ132、134に沿ったすべての点が、マッピングされ、外部コンピュータ上で実行するプログラム(アプリまたは他のプログラムなど)に入力され、それにより、マーカ132に沿ったすべての点間の距離およびマーカ(複数可)134に沿ったすべての点が、デバイスが伸長されない(拡張されない)または圧縮されないとき、つまり皮膚に取り付ける前のデバイス110の状態であるときの最初の状態において知られる。皮膚に取り付けた後、皮膚が拡張または収縮するとき、マーカ134(複数可)は、皮膚と同じまたは一部の知られている比例量だけ拡張または収縮し、その間マーカ132は、その元の状態のままであり、拡張されない、または収縮されないままである。
【0188】
マーカ132の長さ136(図18を参照)および幅(この例では無視可能)が、知られており、すべての点に沿ったマーカ132、134間の元の距離が知られているため、皮膚の拡張の量は、マーカ132および134に沿った点間で距離測定値を比較し、不勢されない状態から拡張されたまたは収縮された状態までの距離の変化を見出すことによって容易に決定され得る。固定されたマーカ132に沿った1つまたは複数の点(図18の132a、132b、および132cであるが、1つだけでもよく、または所望に応じて、または利用可能な計算能力に応じて処理するのに実用的な多さでもよい)と拡張マーカ134に沿った1つまたは複数の点(図示するよう134a~134gであるが、マーカ134あたり1つだけでもよく、または所望に応じて、または利用可能な計算能力に応じて処理するのに実用的な多さでもよい)との間の距離は、皮膚の拡張または収縮の量を決定するように算出され、これは、次いで、デバイス110が胸の皮膚にあてられる実施形態において、胸体積または胸体積の変化を算出するために使用され得る。長さ136が知られており、固定されたままであるので、これは、たとえば図18の想像線で示すようなベクトル136などの、測定されたすべての他の距離のための参照として適用され得る。すべてのベクトル136は、例示を明確にするために示されていないことを留意されたい。皮膚上のデバイス110の元の配向、およびベクトル136の長さおよび指向性を知ることにより、ベクトル136の任意のものを使用して、所望の任意の方向の皮膚の拡張の量を算出することができる。胸2の測定の場合、任意のベクトル136は、円周方向およびAP方向測定の平面に平行な成分ベクトルに分割されて、円周方向およびAP方向平面内の拡張または収縮の量を決定することができる。これは、次いで、基準値測定と共に使用して、胸体積および胸体積の変化を決定することができる。これはまた、胸2が均一に空になっているか、または緊張または緩和の不均一性に基づいて1つの領域または別の領域内に一部の母乳が残り得るかを検出するために使用され得る。
【0189】
これまでに留意されたように、本明細書において説明するすべてのデバイスは、皮膚の拡張または収縮の量を決定することが望まれる任意の皮膚の場所にあてることができる。1つの代替的な例では、デバイス110、または本明細書において説明する皮膚に取り付けるための他のデバイスの任意のものが、赤ん坊の胃の上の皮膚にあてられて胃容積の変化を検出することができる。この場合の皮膚の収縮または拡張の測定値は、哺乳瓶で与えるなどの、知られている乳の量を赤ん坊に与える間、較正され得る。
【0190】
図19は、本開示の別の実施形態による、皮膚の収縮および拡張を測定するために皮膚に取り付けられ得る/接着され得るデバイス110を示す。この実施形態では、デバイス110は、拡張性であり、互いに直行する2本の主要軸142、144に沿って延びるように設計される。胸2にあてられたとき、デバイス110は、軸142が、基準値データのために胸2の最初の円周方向測定を実行するために使用される円周方向平面と位置合わせされるように、胸の皮膚に取り付けられ得る。このようにして、軸142に沿ったデバイス110の端点146、148の間の測定は、円周方向の胸2の拡張の測定値を与える。皮膚が拡張されまたは収縮された後の軸142と144の間の角度150を測定し、軸144に沿って端点152、154の間の距離を測定することにより、AP方向の収縮または拡張の量が、算出され得る。円周方向およびAP方向に沿った距離のこれらの変化は、次いで、基準値測定と一緒に使用されて、胸体積およびまたは胸体積の変化を算出すると共に、胸2内の母乳量および/または母乳量の変化を算出することができる。
【0191】
図20は、本開示の別の実施形態による、皮膚の収縮および拡張を測定するために皮膚に取り付けられ得る/接着され得るデバイス110を示す。この実施形態では、第1および第2の固定されたマーカ160、162が、皮膚に取り付けられ、このとき、ブリッジ要素164は、固定されたマーカ要素160、162それぞれのチャネル166、168内に摺動式に受け入れられる。皮膚が拡張または収縮するにつれて、皮膚に固定された要素160、162は、皮膚と共に移動する。ブリッジ要素164は、皮膚に固定されず、要素160、162が互いに近づく、またはさらに離れるにつれてチャネル166、168の内外を摺動する。要素160、162上の固定された点172、174間の距離170を、皮膚拡張または収縮の前後に(デバイス110の先の実施形態に関して説明したように、画像を撮影する、または手動測定を行うなどによって)測定することにより、点間の距離の相違を測定することができ、この相違を基準値データと一緒に使用して、胸体積、胸体積の変化、胸内の母乳量、および胸内の母乳量の変化を算出することができる。
【0192】
代替的には、デバイス110の任意のものは、説明されたように測定を行い、これらを、たとえば、搾乳中に得られ得るものなどの、胸から圧搾された母乳の実際の量に相関付けることによって較正され得る。
【0193】
別の代替の実施形態では、デバイス110は、電子構成要素を備えて構成されて、たとえば図1および8のデバイス10の実施形態のように、外部コンピュータ60に信号を与える能動センサを形成することができる。
【0194】
データを外部コンピュータ60に能動的に送るように構成された、本明細書において説明するデバイスのいずれも、それだけに限定されないが:誤って与える;所定の時間にわたる所定または平均の母乳生成の変化より大きいまたは小さい母乳生成の変化;所定の体積を超える胸2の拡大などのデータ内の所定の異常性が存在する場合、通知を外部コンピュータに送るように構成されることが可能であり、または外部コンピュータ60が、通知を生成するように構成されることが可能である。
【0195】
図21は、本開示の別の実施形態による、皮膚の収縮および拡張を測定するために皮膚に取り付けられ得る/接着され得るデバイス110を示す。この実施形態では、デバイス110は、図19の実施形態のように成形されるが、その中心に、これが取り付けられた皮膚が拡張または収縮するときに拡張または収縮しないように構成されたマーカ132を含む。デバイス110のアーム190は、拡張性であり、デバイス110が取り付けられた皮膚の拡張および収縮に伴って拡張および収縮するように構成される。図18の実施形態のように、固定されたマーカ132の寸法が知られており、アーム190の開始寸法(拡張または収縮前)が知られているため、アーム190の拡張または収縮の量は、マーカ132の寸法を参照として使用して算出され得る。
【0196】
図22は、本開示の別の実施形態による、皮膚の収縮および拡張を測定するために皮膚に取り付けられ得る/接着され得るデバイス110を示す。この実施形態は、これが中心内に、皮膚が拡張するときに拡張しないまたは収縮しないように構成された固定されたマーカ132を有するため、図21の実施形態に類似するものである。図22のデバイス110は、拡張アームの対を含み、その拡張または収縮は、円周方向およびAP方向の両方に沿った測定値になることができる。
【0197】
図23は、本開示の別の実施形態による、皮膚の収縮および拡張を測定するために皮膚に取り付けられ得る/接着され得るデバイス110を示す。この実施形態では、デバイス110は、胸2の一部分を取り囲むように胸2に取り付け可能/接着可能である拡張リングを備える。乳首3は、胸2の拡張および収縮中、ほぼ変化しないままであるため(母乳を与えるとき以外)、乳首3の直径を測定することにより、これは、リング110の収縮および拡張が測定され得る参照点として使用され得る。
【0198】
図24Aは、たとえば、乳首3の中心などの、基準点から固定された距離および配向で胸にマークを施与するために使用され得るツール210を示す。ツール210は、可撓性材料から作製され、それにより、これは、マークを作製するために胸2上に置かれたときに胸2の湾曲に容易に適合することができる。参照場所216とマークが作製される場所218、220との間の距離212、214は、216と218、および216と220を連結する線の角度222および224が、それぞれ長手方向軸226に対するものであるように予め定義され、予め測定される。図示するように、距離212、214は等しく、角度222、224は、等しくおよび対向しているが、距離または角度は等しくなくてよく、すべて知られていることだけが必要である。
【0199】
図24Bは、マーキングを実行するために胸2上に置かれたツール210を示し、図24Cは、マーキングプロセスの完了後およびツール210の取り外し後に残るマーク228、230を示す。マーク228、230は、安全であり、皮膚をマークすることが認められており、目に見える任意のタイプのマーカで作製され得る。乳首3は、固定された参照として使用されて、図23に関して上記で説明したのと同じ方法で、マーカ228、230の拡張および収縮をそこから測定することができる。ツール210は、胸の上部上にマークを作製するように示されているが、マーク228、230は、胸2の底部分上、胸の側部分上、または胸2の円周に対する、乳首3からの任意の半径角度のところに作製され得ることが、留意される。
【0200】
図25は、本開示の実施形態による、電気接続線242(または無線接続)を介してデバイス10から電気的に接続可能であり、取り外し可能である電力ユニット240と組み合わせて使用されるデバイス10を示す。デバイス10は、図1に関して説明するデバイス10の実施形態のように作動するが、電池24、任意選択のメモリ26、および制御回路22が、電力ユニット240上に設けられる。これは、デバイス10を、より安価に製造して使い捨て可能なユニットとしてその生産を容易にする。比較的より高価な制御ユニット、電池、およびメモリは、再使用可能であり、その理由は、これらを、1つのデバイス10から容易に取り外し、または別の形でこれから電気的に接続解除し、別のデバイス10に取り付け、または別の形でこれに電気的に接続することができるためである。電力ユニットの代替的な装着場所は、ブラ130のストラップ上に示される。
【0201】
図26は、本開示の別の実施形態によるデバイス10を示す。図示する実施形態は、図1の実施形態のもののようであるが、電子構成要素(図示するようにすべてであるが、これより少なくてよい)の1つまたは複数が、近位部分14から取り外し可能である基板250上に設けられることが異なる。これは、パッチ部分12、14、16を使い捨て可能にすることを可能にするが、基板およびその構成要素は、再使用可能であることができ、1つのパッチから取り外し可能であり、別のパッチに再取り付け可能であり、それによってコストを削減する。この同じ原理は、図8に示す実施形態などの電子構成要素を含む他のデバイスの任意のものに適用され得ることが、留意される。
【0202】
図27は、本開示の実施形態による、母乳の生成および圧搾を算出し監視するために使用され得るシステムを示す。図5に示すシステムに関して説明する方法およびデバイスに加えて、搾乳ポンプ510をシステム内に統合させることができ、それにより、母乳圧搾を、所望の場合、母乳を与える間搾乳ポンプ510によって追跡することができ、外部コンピュータ60上のソフトウェアを使用して算出され追跡されたデータ内に統合することができる。これは、任意選択であることに留意されたい。その理由は、母乳生成および圧搾は、デバイス10または110(または他の開示されたデバイス)および測定および算出を実行するために使用される関連する装置を使用して監視し、算出することができるためである。しかし、特にデバイス10、110が、測定データを能動的に送信しない受動的なものである場合、ポンプ510が、代替的に、母乳圧搾量の算出を実行し、このデータを外部コンピュータに送信することができる。システム内に統合され得る搾乳ポンプ510の例は、参照によって本明細書に組み込まれる、2014年7月22日出願の表題「Breast Pump System and Methods」である同時継続の米国仮特許出願第62/027,685号明細書に開示された搾乳ポンプを含む。搾乳ポンプ510は、少なくとも1つのセンサ54と、圧搾された母乳量の推定値を算出するために少なくとも1つのセンサ54からの信号を処理するように構成された回路22’とを含む。搾乳ポンプ510にアンテナ28を設けることにより、送信機を含む回路22’は、母乳量圧搾データを外部コンピュータ(複数可)/サーバ70に送信して、デバイス10/110から受信されたデータと統合することができる。
【0203】
さらに、任意選択により、デバイス10/110および搾乳ポンプ510(または他の開示されたデバイス)の両方からのデータが、外部コンピュータによって受信されて、データの1つのセットを他のセットに対して検証し、および/または受信された2つのデータセットの平均のいくつかのタイプを算出することができる。
【0204】
図28は、母乳を飲んでいる赤ん坊5の胃6を覆う皮膚に接着されているデバイス10または110を示す。デバイス10は、能動的なものであり、胸実施形態と同じ方法で皮膚の伸張に関する変化を送信することができる。代替的には、110などの受動デバイスが使用可能であり、赤ん坊の胃内の量を算出するために使用されるデータを入力するために、母乳を与える前後にスマートホン60を使用して撮影することができる。皮膚の寸法の物理的変化を測定するデバイス10、110の代替策として、デバイス210は、胃の上の皮膚に取り付けられてインピーダンスを測定することができる。この実施形態では、リード21OAが、胃6の上に取り付けられ、プローブ210Bが、リード210Aの反対側の裏側に取り付けられ、またはその逆の形で取り付けられる。上記で説明したように、インピーダンスを測定することによって胸体積の変化を算出するのと同じようにして、赤ん坊の胃を貫通するおよび/またはその周囲のインピーダンスの変化が、胃が含む体積と相関付けられ得る。センサ/電極201A、210Bは、胴体上に置かれて、わずかな電流がかけられた後のインピーダンスの変化を決定する。
【0205】
さらに代替的には、胃6内の量の音響的査定が、実行されてもよい。外部コンピューティングデバイス60、好ましくは、ただし必要ではないが、たとえば可搬式超音波デバイス、スマートホン、もしくは超音波変換器およびオペレーティングソフトウェアを備えて構成された他のコンピュータなどの小さい携帯用デバイスが、音響波を発し、受信するように構成され、または他の外部コンピューティングデバイス60’が、音響波を発し、受信するように構成される。デバイス60’は、受信した波を処理するように構成されてもよく、または受信した波を、処理のためにデバイス60、70に出力される信号に変換するだけでもよい。デバイス60’はまた、母乳を与える前に胃6に押しつけて置かれ、基準値測定を行うことができ、これは図32を参照されたい。母乳を与えた後、ユーザはデバイス60’を同じまたは類似の場所に置き、別の読み取りを行う。デバイス60’は、トーンまたはトーンのスペクトラム(必ずしも可聴範囲ではない)を発する。反射された信号は、特徴的なものであり、流体量の変化、故に摂取された母乳の量に相関付ける。これはまた、摂取された空気の量を評価することができてもよい。
【0206】
図29は、母乳を与えるセッション中、赤ん坊5によって消費された母乳の量を推定する方法を示す。1つの実施形態では、マイクロホン310が、赤ん坊5の喉に接着されまたは押しつけて置かれ、嚥下音が記録される。母乳が満杯である嚥下および母乳が空である嚥下に対して変化するする音間、ならびに満杯と空の間のどこかの中間量を有する嚥下を差別化することにより、嚥下音の兆候を、嚥下するもの中に含まれる母乳の量と相関付けるモデルが、作り出され得る。追加的に、任意選択により、カメラが設けられて、赤ん坊5が嚥下するときの喉を見ることができ、これは、母乳を与えるセッション中の嚥下の数を計数するのを助ける。別の形で嚥下の数が、マイクロホン310(および当技術分野で知られているタイプの、関連する増幅器および録音装置312)を使用して音響的に決定され得る。超音波機330が使用されて超音波を胃にかけることができ、このとき受信したエコーは、胃内の量の依存関数として変化する。
【0207】
少なくとも1つの実施形態では、エコーは、信号、たとえば黒/無響領域および体積の変化に対応するエコー領域を平均化するように処理され得る。超音波の画像化は、胃の輪郭をその内容物から差別化するために使用され得る。走査することにより、内容物の量の三次元画像を生み出すこともでき、その画像は、1つまたは複数の二次元画像に基づく推定と比較してより正確な体積の推定値になり得る。
【0208】
音響感知は、消費された母乳の量のより正確な推定値を与えるために、赤ん坊の口が満杯であるとき、またはかなりの量の母乳を含むとき、および赤ん坊の口がほぼ空であり、赤ん坊がほとんど空気を嚥下しているときを対比させて嚥下の信号特性を差別化するように構成される。較正が、ほ乳瓶を介して赤ん坊に母乳を与える間較正測定を行うことによって実行され得る。ほ乳瓶の容積は、入力され、信号と相関付け、これらの相関データは、デバイス内に記憶されて、母乳を与える間、正確な測定を可能にすることができる。
【0209】
図31は、音響センサ320が、胸2の体積を推定するために使用されるために胸2に取り付けられる実施形態を示す。この実施形態では、音響センサ320は、「ピング」、すなわち、胸内への音波を発し、次いで、そこから、胸体積を算出するために使用され得るエコー信号を受信するように構成される。このエコー信号の特性は、基準値および体積の変化を定義/相関付けることができる。単一のセンサ320が、信号を発すると共にエコー信号を受信するための音波エミッタ/レシーバとして使用されてよく、エコー信号は、センサ320に搭載するコンピュータプロセッサによって分析することができるが、より好ましくは処理のために外部コンピュータ60、70に出力される。代替的には、システムは、2つのセンサ320および320”を使用することができ(図31に想像線で示される)、センサ320は、信号を発し、センサ320’は、胸を通過する信号を受信する。この代替の実施形態では、センサ320、320’は、代替的にまたは追加的に、体積胸2内のインピーダンスおよび胸体積の変化に相関付けられ得るインピーダンス変化を測定するために使用することができる。
【0210】
本開示は、その特有の実施形態を参照して説明されてきたが、本開示の真の趣旨および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更がなされてよく、等価物が代用されてよいことが、当業者によって理解されなければならない。加えて、多くの改変形態が、特定の状況、材料、物質の組成、プロセス、プロセスステップまたは複数のステップを本開示の目的、趣旨、および範囲に適合させるために加えられてよい。すべてのそのような改変形態は、本明細書において説明する本開示の範囲内にあるように意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24A
図24B
図24C
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33A
図33B
【手続補正書】
【提出日】2022-04-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
胸から圧搾された母乳量を査定する方法であって、
前記方法は、
測定デバイスを前記胸に関連付けるステップを含み、
前記測定デバイスは、前記胸に複数のマークを施与することを容易にするように構成されたツールを含み、
前記ツールは、前記胸の乳首と関連する参照場所、および前記ツールを取り除いたあとも前記胸に残留する複数のマークを個々に配置するための一対の離間した場所を含み、
前記方法はまた、
胸組織の変化を感知するステップと、
前記測定デバイスによって前記胸の上のマークを使って胸体積の変化を算出するステップと、
圧搾されたまたは生成された母乳の量を算出するステップと、
胸体積の変化および圧搾されたまたは生成された母乳の量のうちの少なくとも1つを出力するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記デバイスが、複数のマーカを含み、
マーカ間の距離の変化を査定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測定デバイスと無線式に通信するように構成された制御装置を提供するステップをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記測定デバイスが、外部デバイスと情報を自動的にやりとりする、請求項1~3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
前記測定デバイスが、インターネットサーバに情報を自動的に送信する、請求項1~4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
前記測定デバイスが、スマートホンと通信する、請求項1~5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記測定デバイスが、アンテナを含む、請求項1~6のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
胸組織の変化を感知することが、画像化視覚デバイスによって視覚的に実施される、請求項1~7のいずれか1つ記載の方法。
【請求項9】
前記測定デバイスにマーカを設けるステップと、マーカ間の距離を測定するステップをさらに含む、請求項1~8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
胸の体積を出力するステップをさらに含む、請求項1~9のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
マーカを備えた前記測定デバイスを提供するステップと、マーカの最初の測定を行うステップと、最初の胸体積を算出するステップと、をさらに含み、前記最初の測定は、前記胸が母乳を与える前、母乳を与えた後、搾乳前、または搾乳後のうちの1つの状態であるときに行われる、請求項1~10のいずれか1つに記載の方法。
【請求項12】
乳児による前記胸からの母乳摂取に先立って、およびその後に、測定を行うステップをさらに含む、請求項1~11のいずれか1つに記載の方法。
【請求項13】
算出された胸体積または算出された母乳量を追跡するステップをさらに含む、請求項1~12のいずれか1つに記載の方法。