(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022078339
(43)【公開日】2022-05-24
(54)【発明の名称】交通量の取得方法、交通量の取得装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G08G 1/01 20060101AFI20220517BHJP
【FI】
G08G1/01 A
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022043297
(22)【出願日】2022-03-18
(31)【優先権主張番号】202110662879.6
(32)【優先日】2021-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】シュウ, キキ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】交通量の取得方法、交通量の装置及び電子機器を提供し、人工知能の分野に関し、具体的には、深層学習、ビッグデータ及びインテリジェント交通技術の分野に関する。
【解決手段】対象道路区間内における各位相の第1の特徴情報及び信号時間配分情報を取得し、第1の特徴情報及び前記信号時間配分情報に基づいて、対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得するものである。これにより、検出手段によって収集されたデータを交通量を取得する唯一の根拠とすることに依存しなくなり、収集されたデータに基づいて、クローズドフロー蓄積概念、信号機ライトの状態及び道路網のチャネライゼーションを組み合わせて、対象道路区間内の道路区間全体の交通量の蓄積を正確に取得することができ、交通量を取得する過程における効率、精度及び信頼性を向上させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端が2つの交差点であり、かつ各前記交差点が同一運転方向における少なくとも2つの位相を含む対象道路区間に適用される交通量の取得方法であって、
前記対象道路区間内における各前記位相の第1の特徴情報及び信号時間配分情報を取得するステップと、
前記第1の特徴情報及び前記信号時間配分情報に基づいて、前記対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得するステップと、
を含む、交通量の取得方法。
【請求項2】
前記第1の特徴情報及び前記信号時間配分情報に基づいて、前記対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得する前記ステップが、
各前記位相に対して、前記位相の信号時間配分情報に基づいて、前記位相の通行状態を取得するステップと、
各前記位相の前記第1の特徴情報及び前記通行状態に基づいて、前記道路区間全体の交通量を取得するステップと、
を含む、請求項1に記載の交通量の取得方法。
【請求項3】
各前記位相の前記第1の特徴情報及び前記通行状態に基づいて、前記道路区間全体の交通量を取得する前記ステップが、
前記信号機ライト制御周期内において、各前記位相の前記第1の特徴情報及び前記通行状態に対して積分演算を行い、前記積分演算の結果の合計を求めて、前記道路区間全体の交通量を取得するステップを含む、請求項2に記載の交通量の取得方法。
【請求項4】
各前記位相に対して、前記位相の信号時間配分情報に基づいて、前記位相の通行状態を取得する前記ステップが、
各前記位相に対して、前記位相の前記信号時間配分情報に基づいて、前記位相に対応する通行時間長を取得するステップと、
前記通行時間長に基づいて、前記位相の前記通行状態を取得するステップと、
を含む、請求項2に記載の交通量の取得方法。
【請求項5】
前記現在の信号機ライト制御周期内の前記対象道路区間内における各前記位相に対応する第1の交通量を取得するステップと、
前記第1の交通量に基づいて、前記対象道路区間の現在の周期の滞留交通量を取得するステップと、
を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の交通量の取得方法。
【請求項6】
前記第1の交通量に基づいて、前記対象道路区間の現在の周期の滞留交通量を取得する前記ステップが、
前記第1の交通量に基づいて、前記対象道路区間における各前記交差点の第2の交通量を取得するステップと、
1つ前の信号機ライト制御周期内における前記対象道路区間の1つ前の周期の滞留交通量を取得するステップと、
各前記第2の交通量及び前記1つ前の周期の滞留交通量に基づいて、前記対象道路区間の前記現在の周期の滞留交通量を取得するステップと、
を含む、請求項5に記載の交通量の取得方法。
【請求項7】
前記対象道路区間の最大容量及びオーバーフロー早期警報閾値を取得するステップと、
前記最大容量、前記オーバーフロー早期警報閾値及び前記現在の周期の滞留交通量に基づいて、前記対象道路区間に対してオーバーフロー認識を行うステップと、
前記現在の周期の滞留交通量が前記最大容量と前記オーバーフロー早期警報閾値との積よりも大きい場合、前記対象道路区間に対するオーバーフロー早期警報を生成して送信するステップと、
を含む、請求項5に記載の交通量の取得方法。
【請求項8】
前記対象道路区間の最大容量を取得する前記ステップが、前記対象道路区間の第2の特徴情報を取得し、前記第2の特徴情報に基づいて前記対象道路区間の前記最大容量を取得するステップを含む、請求項7に記載の交通量の取得方法。
【請求項9】
両端が2つの交差点であり、かつ各前記交差点が同一運転方向における少なくとも2つの位相を含む対象道路区間に適用される交通量の取得装置であって、
前記対象道路区間内における各前記位相の特徴情報及び信号時間配分情報を取得するように構成される第1の取得モジュールと、
前記第1の特徴情報及び前記信号時間配分情報に基づいて、前記対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得するように構成される第2の取得モジュールと、
を備える、交通量の取得装置。
【請求項10】
前記第2の取得モジュールが、
各前記位相に対して、前記位相の信号時間配分情報に基づいて、前記位相の通行状態を取得し、
各前記位相の前記第1の特徴情報及び前記通行状態に基づいて、前記道路区間全体の交通量を取得するように構成される、請求項9に記載の交通量の取得装置。
【請求項11】
前記第2の取得モジュールが、
前記信号機ライト制御周期内において、各前記位相の前記第1の特徴情報及び前記通行状態に対して積分演算を行い、前記積分演算の結果の合計を求めて、前記道路区間全体の交通量を取得するように構成される、請求項10に記載の交通量の取得装置。
【請求項12】
前記第2の取得モジュールが、
各前記位相に対して、前記位相の前記信号時間配分情報に基づいて、前記位相に対応する通行時間長を取得し、
前記通行時間長に基づいて、前記位相の前記通行状態を取得するように構成される、請求項10に記載の交通量の取得装置。
【請求項13】
前記現在の信号機ライト制御周期内の前記対象道路区間内における各前記位相に対応する第1の交通量を取得し、
前記第1の交通量に基づいて、前記対象道路区間の現在の周期の滞留交通量を取得するように構成される第3の取得モジュールを備える、請求項9から12のいずれか一項に記載の交通量の取得装置。
【請求項14】
前記第3の取得モジュールが、
前記第1の交通量に基づいて、前記対象道路区間における各前記交差点の第2の交通量を取得し、
1つ前の信号機ライト制御周期内における前記対象道路区間の1つ前の周期の滞留交通量を取得し、
各前記第2の交通量及び前記1つ前の周期の滞留交通量に基づいて、前記対象道路区間の前記現在の周期の滞留交通量を取得するように構成される、請求項13に記載の交通量の取得装置。
【請求項15】
前記対象道路区間の最大容量及びオーバーフロー早期警報閾値を取得し、
前記最大容量、前記オーバーフロー早期警報閾値及び前記現在の周期の滞留交通量に基づいて、前記対象道路区間に対してオーバーフロー認識を行い、
前記現在の周期の滞留交通量が前記最大容量と前記オーバーフロー早期警報閾値との積よりも大きい場合、前記対象道路区間に対するオーバーフロー早期警報を生成して送信するように構成される早期警報モジュールを備える、請求項13に記載の交通量の取得装置。
【請求項16】
前記早期警報モジュールが、前記対象道路区間の第2の特徴情報を取得し、前記第2の特徴情報に基づいて前記対象道路区間の前記最大容量を取得するように構成される、請求項15に記載の交通量の取得装置。
【請求項17】
少なくとも1つのプロセッサと、
該少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、
を備え、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合、請求項1から8のいずれか一項に記載の交通量の取得方法を実現できる電子機器。
【請求項18】
コンピュータに、請求項1から8のいずれか一項に記載の交通量の取得方法を実行させるコンピュータ命令を記憶した非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項19】
プロセッサによって実行される場合、請求項1から8のいずれか一項に記載の交通量の取得方法を実現するコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品。
【請求項20】
プロセッサによって実行される場合、請求項1から8のいずれか一項に記載の交通量の取得方法を実現するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、全体的には、データ処理技術の分野に関し、より具体的には、人工知能の分野に関し、特に深層学習、ビックデータ及びインテリジェント交通技術の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
正確な交通量及び渋滞車列の長さは、交通信号制御において極めて重要且つ基本的な交通指標であり、しかしながら、経済や取り付けコストの制限によって、関連技術における交通検知器は道路区間全体をカバーすることができないため、正確なデータを取得することができない。特に、コイル地磁気など従来の検出ツールの検出範囲及び監視カメラ付きの交通ゲートの視野範囲が限られており、インターネットデータのカバレッジ及び精度が低いため、ほとんどの交差点では視界を超える死角が存在する問題が発生しやすくなる。こういう場合、関連技術における交通量を取得する過程では、得られた結果の信頼度が低く、実用性が高くないという課題が存在するのが必然である。
【0003】
そのため、交通量を取得する過程の効率及び信頼性をいかに高めるかは、重要な研究方向の1つになっている。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、交通量の取得方法、交通量の取得装置及び電子機器を提供する。
【0005】
第1の態様は、両端が2つの交差点であり、かつ各前記交差点が同一運転方向における少なくとも2つの位相を含む対象道路区間に適用される交通量の取得方法であって、前記対象道路区間内における各前記位相の第1の特徴情報及び信号時間配分情報を取得するステップと、前記第1の特徴情報及び前記信号時間配分情報に基づいて、前記対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得するステップと、を含む交通量の取得方法である。
【0006】
第2の態様は、両端が2つの交差点であり、かつ各前記交差点が同一運転方向における少なくとも2つの位相を含む対象道路区間に適用される交通量の取得装置であって、前記対象道路区間内における各前記位相の第1の特徴情報及び信号時間配分情報を取得するように構成される第1の取得モジュールと、前記第1の特徴情報及び前記信号時間配分情報に基づいて、前記対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得するように構成される第2の取得モジュールと、を備える交通量の取得装置である。
【0007】
第3の態様は、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を備え、前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサが本開示の第1の態様に記載の交通量の取得方法を実現できる、電子機器である。
【0008】
第4の態様は、コンピュータに、本開示の第1の態様に記載の交通量の取得方法を実行させるコンピュータプログラムを記憶した非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【0009】
第5の態様は、プロセッサによって実行される場合、本開示の第1の態様に記載の交通量の取得方法を実現するコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品である。
第6の態様は、プロセッサによって実行される場合、本開示の第1の態様に記載の交通量の取得方法を実現するコンピュータプログラムである。
【0010】
なお、この概要部分で説明された内容は、本開示の実施例の肝心又は重要な特徴を特定するものではなく、本開示の範囲を限定するものでもないことを理解されたい。本開示の他の特徴は以下の説明により理解しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図面は、本解決案をよりよく理解するためのものであり、本開示を限定するものではない。
【
図1】本開示の第1の実施例に係る交通量の取得方法の概略フローチャートである。
【
図3】本開示の第2の実施例に係る交通量の取得方法の概略フローチャートである。
【
図4】本開示の第3の実施例に係る交通量の取得方法の概略フローチャートである。
【
図5】本開示の第4の実施例に係る交通量の取得方法の概略フローチャートである。
【
図6】本開示の第5の実施例に係る交通量の取得方法の概略フローチャートである。
【
図7】本開示の第6の実施例に係る交通量の取得方法の概略フローチャートである。
【
図8】オーバーフロー早期警報の認識の概略図である。
【
図9】本開示の実施例に係る交通量の取得方法を実現するための交通量の取得装置のブロック図である。
【
図10】本開示の実施例に係る交通量の取得方法を実現するための交通量の取得装置のブロック図である。
【
図11】本開示の実施例に係る交通量の取得方法を実現可能な電子機器の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に合わせて本開示の例示的な実施例を説明し、理解を助けるために本開示の実施例の様々な詳細が含まれているが、それらを例示的なものと見なすべきである。そのため、当業者であれば、本開示の範囲及び精神を逸脱しない限り、ここで説明された実施例に対して様々な変更と修正を行うことができることを理解されたい。同様に、明確さ及び簡潔さのために、以下の説明では周知技術及び構造に対する説明を省略する。
【0013】
以下、本開示の解決案に関わる技術分野を簡単に説明する。
【0014】
データ処理(Data Processing)とは、データの収集、記憶、検索、加工、変換及び伝送である。データ処理は、乱雑で理解し難い大量のデータから、特定の人にとって価値や意味のあるデータを抽出し導き出すことを基本的な目的とする。データ処理は、システムエンジニアリング及び自動制御の基本的な一環である。データ処理は、社会生産及び社会生活の様々な分野に浸透している。
【0015】
AI(Artificial Intelligence、人工知能)は、コンピュータに人間のある思考過程及び知能行為(学習、推論、思考、計画など)をシミュレートさせることを研究する学科であり、ハードウェアレベルの技術もあるし、ソフトウェアレベルの技術もある。人工知能ハードウェア技術は、一般にコンピュータ視覚技術、音声認識技術、自然言語処理技術及びその学習/深層学習、ビッグデータ処理技術、ナレッジグラフ技術などのいくつかの方向を含む。
【0016】
深層学習(Deep Learning)は、サンプルデータの内的法則及び表現レベルを学習するものであり、これらの学習の過程で取得された情報は、文字、画像及び音声などのデータの解釈に大いに役立つ。その最終的な目標は、機械が人間のように分析学習能力を持ち、文字、画像及び音声などのデータを認識できるようにすることである。深層学習は、複雑な機械学習アルゴリズムであり、音声及び画像認識の面で奏した効果は、従来の関連技術を遥かに上回る。
【0017】
ビッグデータ(Big Data)とは、一定の時間範囲内で通常のソフトウェアツールを使用してキャプチャ、管理及び処理できないデータの集合を指し、より強い意思決定力、洞察発見力及びプロセス最適化能力を備えるように新しい処理モードを必要とする大量の、高成長率及び多様化の情報資産である。
【0018】
インテリジェント交通は、一般に、インテリジェント交通システム(Intelligent Traffic System、ITSと略す)のことを指し、高度道路交通システム(Intelligent Transportation System)とも呼ばれ、高度な科学技術(情報技術、コンピュータ技術、データ通信技術、センサ技術、電子制御技術、自動制御理論、オペレーションズリサーチ、人工知能など)を統合して交通輸送、サービス制御及び車両製造に効果的に適用し、車両、道路、使用者の三者間の繋がりを強化し、それにより、安全保証、効率向上、環境改善、及びエネルギー節約を図った統合的交通システムを生成する。
【0019】
以下、図面を参照しながら本開示の実施例に係る交通量の取得方法、交通量の取得装置及び電子機器を説明する。
【0020】
図1は、本開示の第1の実施例に係る交通量の取得方法の概略フローチャートである。ここで、本実施例に係る交通量の取得方法の実行主体は、交通量の取得装置であり、交通量の取得装置は、具体的には、ハードウェアデバイス、又はハードウェアデバイス内のソフトウェアなどであってもよい。ハードウェアデバイスは、例えば端末デバイス、サーバなどである。
【0021】
図1に示すように、本実施例によって提供される交通量の取得方法は、両端が2つの交差点であり、かつ各交差点が同一運転方向における少なくとも2つの位相を含む対象道路区間に適用され、前記方法は、以下のステップS101とステップS102を含む。
【0022】
S101において、対象道路区間内における各位相の第1の特徴情報及び信号時間配分情報を取得する。
【0023】
なお、本開示に係る交通量の取得方法は、両端が2つの交差点であり、かつ各交差点が同一運転方向における少なくとも2つの位相を含む対象道路区間に適用される。
【0024】
例えば、
図2に示すように、対象道路区間の両端は、交差点O
1及び交差点O
2であり、交差点O
1と交差点O
2との間の長さはLである。交差点O
1から交差点O
2の西入口車線に入る車両を例として、標準の位相制御に基づいて、任意の交差点は、位相番号が1~8である南直(1)、南左(2)、北直(3)、北左(4)、西直(5)、西左(6)、東直(7)、及び東左(8)の位相を含む。
【0025】
ここで、各位相の第1の特徴情報は、車線-交通量流出速度、車線数、流量比などの情報を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0026】
信号時間配分情報(Signal Timing Dial)とは、交差点における信号機ライトの時間配分を指す。
【0027】
S102において、第1の特徴情報及び信号時間配分情報に基づいて、対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得する。
【0028】
本開示の実施例では、第1の特徴情報及び信号時間配分情報に基づいて、対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得することができる。
【0029】
道路区間全体の交通量とは、対象道路区間全体における周期レベルの出入りの総交通量を指す。
【0030】
本開示の実施例に係る交通量の取得方法によれば、対象道路区間内における各位相の第1の特徴情報及び信号時間配分情報を取得し、そして、第1の特徴情報及び信号時間配分情報に基づいて、対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得することにより、道路区間全体の交通量の取得を実現することができる。これにより、本開示は、検出手段によって収集されたデータを交通量を取得する唯一の根拠とすることに依存しなくなり、収集されたデータに基づいて、クローズドフロー蓄積概念、信号機ライトの状態及び道路網のチャネライゼーションを組み合わせて、対象道路区間内の道路区間全体の交通量の蓄積を正確に取得することができ、交通量を取得する過程における効率、精度及び信頼性を向上させることができる。
【0031】
なお、本開示では、第1の特徴情報及び信号時間配分情報に基づいて、対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得しようとする時、位相の通行状態を取得し、さらに道路区間全体の交通量を取得することができる。
【0032】
1つの可能な実現形態として、
図3に示すように、上記実施例のもとに、具体的には、以下のステップS301~ステップS303を含むことができる。
【0033】
S301において、対象道路区間内における各位相の第1の特徴情報及び信号時間配分情報を取得する。
【0034】
当該ステップS301は、前述の実施例におけるステップS101と同じであるため、ここで説明を省略する。
【0035】
上記ステップS102は、具体的には、以下のステップS302~ステップS303を含む。
【0036】
S302において、各位相に対して、位相の信号時間配分情報に基づいて、位相の通行状態を取得する。
【0037】
1つの可能な実現形態として、
図4に示すように、上記実施例のもとに、各位相に対して、位相の信号時間配分情報に基づいて、位相の通行状態を取得するステップS302ステップは、具体的には、以下のステップS401~ステップS402を含む。
【0038】
S401において、各位相に対して、位相の信号時間配分情報に基づいて、位相に対応する通行時間長を取得する。
【0039】
位相に対応する通行時間長とは、1つの信号機ライト制御周期内における、各位相の通行できる時間の長さを指し、青信号時間及び黄色信号時間を含む。
【0040】
例えば、1つの150sの信号機ライト制御周期に対して、交差点O1の8つの位相の通行時間長は、それぞれ23s、14s、16s、26s、30s、20s、1s及び20sである。
【0041】
S402において、通行時間長に基づいて、位相の通行状態を取得する。
【0042】
本開示の実施例では、位相の通行時間長を得た後、以下の式により、位相の通行状態を取得することができる。
【数1】
【0043】
ここで、Signalij(t)は、交差点iの位相jの通行状態であり、通行状態1及び0は、それぞれ、当該位相が通行可能な場合及び当該位相が通行不可能な場合を表す。
【0044】
S303において、各位相の第1の特徴情報及び通行状態に基づいて、道路区間全体の交通量を取得する。
【0045】
本開示の実施例では、信号機ライト制御周期内において、各位相の第1の特徴情報及び通行状態に対して積分演算を行い、積分演算の結果の合計を求めて、道路区間全体の交通量を取得することができる。
【0046】
選択可能に、以下の式により、各位相の第1の特徴情報及び通行状態に対して積分演算を行うことができる。
【数2】
【0047】
ここで、Qijは、信号機ライト制御周期T内の積分値であり、qij(t)は、各位相の車線交通量流出速度であり、Njは、各位相に対応する車線数である。
【0048】
各位相の車線交通量流出速度は、飽和流量に基づいて取得することができる。選択可能に、各位相の車線に対応する飽和流量を取得し、そして飽和流量を3600で割ることで、各位相の車線交通量流出速度を取得することができる。
【0049】
なお、異なる車線について、飽和流量も異なる。
【0050】
ここで、各位相の車線交通量流出速度及び各位相に対応する車線数は、すべて位相の第1の特徴情報であり、各種の方法で取得することができ、本開示では限定されない。例えば、インターネットデータを検索することで取得することができる。
【0051】
さらに、すべての積分演算の結果の合計を求めて、道路区間全体の交通量を取得することができる。
【0052】
本開示の実施例に係る交通量の取得方法によれば、各位相に対して、位相の信号時間配分情報に基づいて、位相の通行状態を取得し、さらに、各位相の第1の特徴情報及び通行状態に基づいて、道路区間全体の交通量を取得することができる。これにより、本開示は、収集されたデータに基づいて、クローズドフロー蓄積概念を組み合わせて、各位相の第1の特徴情報及び通行状態に対して積分演算を行い、積分演算の結果の合計を求めて、道路区間全体の交通量を取得することができ、交通量を取得する過程における精度及び信頼性をさらに向上させることができる。
【0053】
さらに、本開示では、収集されたデータに基づいて、対象道路区間の現在の周期の滞留交通量を取得することができる。
【0054】
1つの可能な実現形態として、
図5に示すように、上記実施例のもとに、具体的には、以下のステップS501~ステップS502を含む。
【0055】
S501において、現在の信号機ライト制御周期内の対象道路区間内における各位相に対応する第1の交通量を取得する。
【0056】
ここで、第1の交通量は、いずれかの位相の交通量であってもよい。
【0057】
例えば、南左位相1を例とすると、南左位相1の第1の交通量はQ1l
nである。
【0058】
なお、本開示では、第1の交通量を取得する具体的な方式を限定せず、実際の状況に応じて選択することができる。選択可能に、検出装置によって収集されたビデオ又は地磁気検出データに基づいて取得することができる。
【0059】
S502において、第1の交通量に基づいて、対象道路区間の現在の周期の滞留交通量を取得する。
【0060】
ここで、対象道路区間の現在の周期の滞留交通量は、対象道路区間の現在の周期内のリアルタイムの渋滞状況、リアルタイムの並ぶ車列の状況を表すことができる。
【0061】
1つの可能な実現形態として、
図6に示すように、上記実施例のもとに、第1の交通量に基づいて、対象道路区間の現在の周期の滞留交通量を取得する上記ステップS502は、具体的には、以下のステップS601~ステップS603を含む。
【0062】
S601において、第1の交通量に基づいて、対象道路区間における各交差点の第2の交通量を取得する。
【0063】
ここで、第2の交通量は、いずれかの交差点の交通量であってもよい。
【0064】
本開示の実施例では、第2の交通量は、いずれかの交差点に対応する各位相の第1の交通量を合計することで取得することができる。
【0065】
例えば、交差点O
1に対応する第1の交通量は、それぞれQ
1s
n、Q
1l
n、Q
1r
nであり、交差点O
2に対応する第1の交通量は、それぞれQ
2s
n、Q
2l
n、Q
2r
nである。この場合、交差点O
1及びO
2の第2の交通量Q
1
n及びQ
2
nは、以下の式により取得することができる。
【数3】
【0066】
S602において、1つ前の信号機ライト制御周期内における対象道路区間の1つ前の周期の滞留交通量を取得する。
【0067】
なお、本開示では、1つ前の周期の滞留交通量を取得する具体的な方式が限定されず、実際の状況に応じて選択することができる。選択可能に、インターネットデータを検索することで取得することができる。
【0068】
S603において、各第2の交通量及び1つ前の周期の滞留交通量に基づいて、対象道路区間の現在の周期の滞留交通量を取得する。
【0069】
例えば、交差点O
1から交差点O
2の西入口車線に入る車両を例とすると、対象道路区間の現在の周期の滞留交通量は、以下の式により取得することができる。
【数4】
【0070】
Qq
nは現在の周期の滞留交通量であり、Q1
nは交差点O1の第2の交通量であり、Q2
nは交差点O2の第2の交通量であり、Qq
n-1は1つ前の周期の滞留交通量である。
【0071】
本開示の実施例に係る交通量の取得方法によれば、現在の信号機ライト制御周期内の対象道路区間内における各位相に対応する第1の交通量を取得し、第1の交通量に基づいて、対象道路区間の現在の周期の滞留交通量を取得することによって、現在の周期の滞留交通量を取得することを実現することができる。これにより、本開示は、検出手段によって収集されたデータを交通量を取得する唯一の根拠とすることに依存しなくなり、収集されたデータに基づいて、対象道路区間内の現在の周期の滞留交通量を正確に取得することができ、交通量を取得する過程における効率、精度及び信頼性を向上させることができる。
【0072】
さらに、本開示では、現在の周期の滞留交通量に基づいて、対象道路区間に対してオーバーフロー早期警報を行うことができる。
【0073】
1つの可能な実現形態として、
図7に示すように、上記実施例のもとに、具体的には、以下のステップS701~ステップS703を含むことができる。
【0074】
S701において、対象道路区間の最大容量及びオーバーフロー早期警報閾値を取得する。
【0075】
なお、本開示では、対象道路区間の最大容量及びオーバーフロー早期警報閾値を取得する具体的な方式が限定されず、実際の状況に応じて選択することができる。
【0076】
ここで、対象道路区間の最大容量とは、対象道路区間が収容可能な最大の並ぶ車両台数を指す。
【0077】
1つの可能な実現形態として、対象道路区間の第2の特徴情報を取得し、そして第2の特徴情報に基づいて対象道路区間の最大容量を取得することができる。選択可能に、第2の特徴情報から道路区間の長さ、車線数及び車両間隔を抽出し、且つインターネットデータから平均車体長を取得し、そして道路区間の長さ、車線数、車両間隔及び平均車体長に基づいて、以下の式により対象道路区間の最大容量を取得することができる。
【数5】
【0078】
ここで、Lは道路区間の長さ、Nは車線数、Hcは車両間隔、1は平均車体長である。
【0079】
さらに、第2の特徴情報からオーバーフロー早期警報閾値を抽出することができる。
【0080】
S702において、最大容量、オーバーフロー早期警報閾値及び現在の周期の滞留交通量に基づいて、対象道路区間に対してオーバーフロー認識を行う。
【0081】
S703において、現在の周期の滞留交通量が最大容量とオーバーフロー早期警報閾値との積よりも大きい場合、対象道路区間に対するオーバーフロー早期警報を生成して送信する。
【0082】
本開示の実施例では、最大容量及びオーバーフロー早期警報閾値を取得すると、現在の周期の滞留交通量、並びに最大容量とオーバーフロー早期警報閾値との積を比較することができる。選択可能に、現在の周期の滞留交通量が最大容量とオーバーフロー早期警報閾値との積よりも大きい場合、対象道路区間に対するオーバーフロー早期警報を生成して送信する。選択可能に、現在の周期の滞留交通量が最大容量とオーバーフロー早期警報閾値との積以下である場合、改めて現在の周期の滞留交通量を取得する。
【0083】
なお、本開示では、オーバーフロー早期警報の具体的な方式が限定されず、実際の状況に応じて設定することができる。例えば、オーバーフロー早期警報を、音声警報、文字警報及び光電警報などの方式の少なくとも1つにすることができる。
【0084】
例えば、
図8に示すように、最大容量とオーバーフロー早期警報閾値との積を縦座標として作成した線8-1をオーバーフロー臨界条件とし、オーバーフロー臨界条件を超えると、オーバーフロー早期警報がトリガされる。
【0085】
本開示の実施例に係る交通量の取得方法によれば、対象道路区間の最大容量及びオーバーフロー早期警報閾値を取得し、最大容量、オーバーフロー早期警報閾値及び現在の周期の滞留交通量に基づいて、対象道路区間に対してオーバーフロー認識を行い、現在の周期の滞留交通量が最大容量とオーバーフロー早期警報閾値との積よりも大きい場合、対象道路区間に対するオーバーフロー早期警報を生成して送信することができる。これにより、本開示は、正確な現在の周期の滞留交通量に基づいて、対象道路区間をリアルタイムで且つ正確に監視することができ、正確なオーバーフロー臨界条件に基づいて、対象道路区間を、オーバーフロー早期警報をトリガしない上限と、通行車両のない青信号の無駄損失を無くす下限との間に維持することを確保し、交通量を取得する過程における適応性を向上させることができる。
【0086】
本開示の技術案では、関わるユーザ個人情報の取得、記憶及び適用は、いずれも関連する法律および法規に準拠し、且つ公序良俗に違反しない。本開示は、無意識又は許可なしの使用・アクセスリスクを最小限に抑える方式で個人情報データを管理し処理すべきであることを意図している。データ収集を規制し、且つ必要がなくなった際にデータを削除することでリスクを最小限に抑える。なお、本開示では、個人に関連するすべての情報は、当事者が事情を知り且つ同意したうえで収集されたものである。
【0087】
上記いくつかの実施例によって提供される交通量の取得方法に対応して、本開示の1つの実施例は、交通量の取得装置をさらに提供し、本開示の実施例によって提供される交通量の取得装置が上記いくつかの実施例によって提供される交通量の取得方法に対応するため、交通量の取得方法における実施形態は同様に、本実施例によって提供される交通量の取得装置に適用され、本実施例では詳しい説明を省略する。
【0088】
図9は、本開示の1つの実施例に係る交通量の取得装置の概略構成図である。
【0089】
図9に示すように、当該交通量の取得装置900は、両端が2つの交差点である対象道路区間に適用され、各交差点が同一運転方向における少なくとも2つの位相を含み、第1の取得モジュール910及び第2の取得モジュール920を備える。
【0090】
第1の取得モジュール910は、前記対象道路区間内における各前記位相の第1の特徴情報及び信号時間配分情報を取得するように構成される。
第2の取得モジュール920は、前記第1の特徴情報及び前記信号時間配分情報に基づいて、前記対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得するように構成される。
【0091】
図10は、本開示の他の実施例に係る交通量の取得装置の概略構成図である。
【0092】
図10に示すように、当該交通量の取得装置1000は、両端が2つの交差点である対象道路区間に適用され、各交差点が同一運転方向における少なくとも2つの位相を含み、第1の取得モジュール1010及び第2の取得モジュール1020を備える。
【0093】
第2の取得モジュール1020は、さらに、各前記位相に対して、前記位相の信号時間配分情報に基づいて、前記位相の通行状態を取得し、各前記位相の前記第1の特徴情報及び前記通行状態に基づいて、前記道路区間全体の交通量を取得するように構成される。
【0094】
第2の取得モジュール1020は、さらに、前記信号機ライト制御周期内において、各前記位相の前記第1の特徴情報及び前記通行状態に対して積分演算を行い、前記積分演算の結果の合計を求めて、前記道路区間全体の交通量を取得するように構成される。
【0095】
第2の取得モジュール1020は、さらに、各前記位相に対して、前記位相の前記信号時間配分情報に基づいて、前記位相に対応する通行時間長を取得し、前記通行時間長に基づいて、前記位相の前記通行状態を取得するように構成される。
【0096】
交通量の取得装置1000は、前記現在の信号機ライト制御周期内の前記対象道路区間内における各前記位相に対応する第1の交通量を取得し、前記第1の交通量に基づいて、前記対象道路区間の現在の周期の滞留交通量を取得するように構成される第3の取得モジュール1030をさらに備える。
【0097】
第3の取得モジュール1030は、さらに、前記第1の交通量に基づいて、前記対象道路区間における各前記交差点の第2の交通量を取得し、1つ前の信号機ライト制御周期内における前記対象道路区間の1つ前の周期の滞留交通量を取得し、各前記第2の交通量及び前記1つ前の周期の滞留交通量に基づいて、前記対象道路区間の前記現在の周期の滞留交通量を取得するように構成される。
【0098】
交通量の取得装置1000は、前記対象道路区間の最大容量及びオーバーフロー早期警報閾値を取得し、前記最大容量、前記オーバーフロー早期警報閾値及び前記現在の周期の滞留交通量に基づいて、前記対象道路区間に対してオーバーフロー認識を行い、前記現在の周期の滞留交通量が前記最大容量と前記オーバーフロー早期警報閾値との積よりも大きい場合、前記対象道路区間に対するオーバーフロー早期警報を生成して送信するように構成される早期警報モジュール1040をさらに備える。
【0099】
早期警報モジュール1040は、さらに、前記対象道路区間の第2の特徴情報を取得し、前記第2の特徴情報に基づいて前記対象道路区間の前記最大容量を取得するように構成される。
【0100】
なお、第1の取得モジュール1010は、第1の取得モジュール910と同じ機能及び構成を有する。
【0101】
本開示の実施例に係る交通量の取得装置は、対象道路区間内における各位相の第1の特徴情報及び信号時間配分情報を取得し、第1の特徴情報及び信号時間配分情報に基づいて、対象道路区間の現在の信号機ライト制御周期内における道路区間全体の交通量を取得することによって、道路区間全体の交通量の取得を実現することができる。これにより、本開示は、検出手段によって収集されたデータを交通量を取得する唯一の根拠とすることに依存しなくなり、収集されたデータに基づいて、クローズドフロー蓄積概念、信号機ライトの状態及び道路網のチャネライゼーションを組み合わせて、対象道路区間内の道路区間全体の交通量の蓄積を正確に取得することができ、交通量を取得する過程における効率、精度及び信頼性を向上させることができる。
【0102】
本開示の実施例に基づいて、本開示は、電子機器、読み取り可能な記憶媒体及びコンピュータプログラム製品をさらに提供する。
【0103】
図11は、本開示の実施例に係る交通量の取得方法を実現可能な電子機器1100の概略ブロック図である。電子機器1100は様々な態様のデジタルコンピュータ、例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、携帯情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータを表すこと意図している。電子機器1100はさらに、様々な態様のモバイル装置、例えば、携帯情報端末、セルラー電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス及び他の同様なコンピューティングデバイスを表すことができる。本明細書に示されている部品、それらの接続と関係、及びそれらの機能は例示的なものに過ぎず、本明細書で説明された及び/又は求められた本開示の実現を限定するものではない。
【0104】
図11に示すように、電子機器1100は、読み取り専用のメモリ(ROM)1102内に記憶されるコンピュータプログラム又は記憶ユニット1108からランダムアクセスメモリ(RAM)1103内にロードされるコンピュータプログラムに基づいて様々な適切な動作及び処理を実行できる計算ユニット1101を備える。RAM1103内では、電子機器1100の操作に必要な様々なプログラム及びデータを記憶することができる。計算ユニット1101、ROM1102及びRAM1103はバス1104を介して互いに接続されている。入力/出力(I/O)インターフェース1105もバス1104に接続されている。
【0105】
電子機器1100内の複数の部品はI/Oインターフェース1105に接続され、キーボード、マウスなどのような入力ユニット1106と、様々なディスプレイ、スピーカーなどのような出力ユニット1107と、磁気ディスク、光ディスクなどのような記憶ユニット1108と、ネットワークカード、モデム、無線通信送受信機などのような通信ユニット1109と、を備える。通信ユニット1109は、電子機器1100がインターネットのようなコンピュータネットワーク及び/又は様々な電気通信ネットワーク経由で他のデバイスと情報/データを交換することを可能にする。
【0106】
計算ユニット1101は処理及び計算能力を備える様々な汎用及び/又は専用処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット1101のいくつかの例は中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理装置(GPU)、様々な専用の人工知能(AI)計算チップ、機械学習モデルアルゴリズムを実行する様々な計算ユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び如何なる適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどを含むが、これらに限定されない。計算ユニット1101は前文で説明された各方法及び処理、例えば本開示の第1の態様の実施例に記載の交通量の取得方法を実行する。例えば、いくつかの実施例では、交通量の取得方法は、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現することができ、記憶ユニット1108のような機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれる。いくつかの実施例では、コンピュータプログラムの一部又はすべてはROM1102及び/又は通信ユニット1109を介して電子機器1100にロード及び/又はインストールされる。コンピュータプログラムがRAM1103にロードされ且つ計算ユニット1101によって実行される際に、前文で説明された交通量の取得方法における1つ又は複数のステップを実行することができる。代替的に、他の実施例では、計算ユニット1101は他の如何なる適切な方式(例えば、ファームウェアを介して)を介して本開示の第1の態様の実施例に記載の交通量の取得方法を実行するように構成される。
【0107】
以上で説明された本明細書のシステム及び技術の様々な実施形態はデジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途用標準品(ASSP)、システムオンチップのシステム(SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせにおいて実現することができる。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムにおける実施を含むことができ、当該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサを備えるプログラム可能なシステムにおいて実行及び/又は説明することができ、当該プログラム可能なプロセッサは専用又は汎用のプログラム可能なプロセッサであってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、且つデータ及び命令を当該記憶システム、当該少なくとも1つの入力装置、及び当該少なくとも1つの出力装置に送信することができる。
【0108】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは1つのプログラミング言語或いは複数のプログラミング言語の如何なる組み合わせで書くことができる。これらのプログラムコードは、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行される際にフローチャート及び/又はブロック図で規定された機能/操作が実施されるように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、或いは他のプログラム可能なキャラクタ画像復元装置のプロセッサ又はコントローラに提供することができる。プログラムコードは完全に機械上で実行されたり、部分的に機械上で実行されたり、独立したソフトウェアパッケージとして部分的に機械上で実行され且つ部分的にリモートデバイス上で実行されたり、或いは完全にリモートデバイスやサーバ上で実行されたりすることができる。
【0109】
本開示の前後文では、機械読み取り可能な媒体は有形の媒体であってもよく、命令実行システム、装置或いは機械によって使用される又は命令実行システム、装置或いは機械に合わせて使用されるプログラムを含む又は記憶することができる。機械読み取り可能な媒体は機械読み取り可能な信号媒体或いは機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線、或いは半導体のシステム、装置又はデバイス、或いは上記内容の如何なる適切な組み合わせを含むが、これらに限定されたい。機械読み取り可能な媒体のより具体的な例は、1つ又は複数の回線に基づく電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、或いは上記内容の如何なる適切な組み合わせを含む。
【0110】
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータにおいて、ここで説明されたシステムと技術を実施することができる。該コンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(ブラウン管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボードとポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)と、を含み、ユーザは該キーボードと該ポインティングデバイスを介して入力をコンピュータに提供することができる。他の種類のデバイスはさらにユーザとのインタラクションを提供することができ、例えば、ユーザに提供されたフィードバックは、任意の形式のセンサフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であっても良い以上、ユーザからの入力を任意の形式(音の入力、音声入力又は触覚入力を含む)で受信することもできる。
【0111】
ここで説明されたシステムと技術を、バックグラウンドパーツを備える計算システム(例えば、データサーバとして)、又はミドルウェアパーツを備える計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドパーツを備える計算システム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータ、ユーザは該グラフィカルユーザインタフェース又は該ウェブブラウザ介して、ここで説明されたシステムと技術の実施形態と対話することができる)、又はこれらのバックグラウンドパーツ、ミドルウェアパーツ又はフロントエンドパーツの任意の組み合わせを備える計算システムにおいて実行することができる。任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を介して、システムのパーツを互いに接続することができる。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、及びブロックチェーンネットワークを含む。
【0112】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバを備えてもよい。クライアントとサーバは通常離れており、一般に通信ネットワークを介してインタラクションを行う。対応するコンピュータにおいて実行されかつ互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムを介してクライアントとサーバとの関係を生成する。サーバーサイドはクラウドサーバーとすることができ、クラウドサーバーはクラウドコンピューティングサーバ又はクラウドホストとも呼ばれ、クラウドコンピューティングサービスシステムにおけるホスト製品であり、従来の物理ホスト及びVPSサービス(「Virtual Private Server」、或いは「VPS」と略す)に存在する、管理の難易度が高く、事業拡張性が低いという欠陥を解決する。サーバは分散システムのサーバであってもよいし、ブロックチェーンと組み合わせたサーバであってもよい。
【0113】
本開示は、プロセッサによって実行される場合、本開示の第1の態様の実施例に記載の交通量の取得方法を実現するコンピュータプログラムを含む、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。
【0114】
なお、上記に示された各態様の流れを用いてステップを改めて並べ替えたり追加したり削除したりすることができることを理解されたい。例えば、本開示に記載の各ステップは、本開示に開示された技術案の所望の結果を実現できる限り、並列に実行してもよいし、順に実行してもよいし、又は異なる順序で実行してもよい。ここでは制限されない。
【0115】
上記具体的な実施形態は、本開示の保護範囲を限定するものではない。当業者であれば、設計要件及び他の要因に応じて、様々な修正、組み合わせ、一部の組み合わせ及び代替を行うことができる。本開示の趣旨及び原則内で行われる修正、同等の置換及び改良は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。