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▶ パテントフレア株式会社の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022007841
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】「有機物蛍光体」光電効果発電法
(51)【国際特許分類】
   H01L 51/44 20060101AFI20220105BHJP
   H01L 51/46 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
H01L31/04 112Z
H01L31/04 160
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020133380
(22)【出願日】2020-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
【テーマコード(参考)】
5F151
【Fターム(参考)】
5F151AA11
(57)【要約】
【課題】従来の太陽電池(光電池)は、「半導体の内部光電効果」、「色素の外部光電効果」などを利用していた。
従来使われていた発電方法と比較して、よりエネルギー変換効率の高さ、設置場所など利用方法の多様化が期待できる太陽電池(光電池)の新しい発電方法を提供する。
【解決手段】有機ELの材料である有機物蛍光体は、電気エネルギーを光エネルギーに変換する物質特性を有している。
又、同時にエネルギー相互変換作用により、光エネルギーを電気エネルギーに変換する物質特性も有している。
この「有機物蛍光体の光電効果、光起電力」を利用した太陽電池(光電池)を提供し課題を解決する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛍光体に電界を加えると発光する現象をエレクトロルミネセンスという。
蛍光体に有機材料を用いるものを有機ELという。
有機ELは、照明、ディスプレーなどの光源の材料として利用されている。
エレクトロルミネセンスとは、電気エネルギーから光エネルギーへのエネルギー変換作用である。
エネルギー変換作用には、相互変換の特性があるため、エレクトロルミネセンスの対象物である蛍光体は、光エネルギーから電気エネルギーへのエネルギー変換作用も有している。
光エネルギーから電気エネルギーへのエネルギー変換作用を、光電効果、光起電力という。
この有機物蛍光体が有する光電効果、光起電力を利用して発電する方法。
(有機物蛍光体には、ベンゼン、アニリン、アントラセン、フタレイン系色素、ポルフィリン系色素、シアニン系色素などがある。)
【請求項2】
請求項1に記戴の方法を使用した製品。
【請求項3】
請求項2に記載の製品を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機物蛍光体における電気エネルギーと光エネルギーのエネルギー相互交換特性の応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池(光電池)の技術
同種の半導体のPn接合部に光を照射して発電する。(ホモ接合)
異種の半導体のPn接合部に光を照射して発電する。(ヘテロ接合)
半導体と金属の接合部に光を照射して発電する。(ショットキー接合)
有機半導体、カーボン系薄膜を利用するもの。
色素が光を吸収して電子を放出する性質を利用して電解質溶液の酸化還元反応によって発電する。(色素増感型)
【0003】
エレクトロルミネセンスの技術
蛍光体に電界を加えると発光する現象、またその技術。
蛍光体に有機材料を用いるものを有機ELという。
発光ダイオード(LED)が点光源であるのに対し、エレクトロルミネセンスは面全体を均一に発光させることができる。
低消費電力で高輝度が得られ薄型、軽量化が可能なため、照明やディスプレーなどの光源の材料として利用されている。
【0004】
光電素子の技術
光電素子とは、光エネルギーを電気エネルギーに変換する素子である。
光照射により物質内の電子がエネルギーを得て励起され、その物質の電気的性質を変化させる現象を内部光電効果といい、光電導現象と光起電力効果がある。
光照射により物質内の電子が入射した光のエネルギーを吸収して物質外に放出される現象を外部光電効果といい、光電子放出現象がある。
太陽電池(光電池)に利用される光電素子は、「半導体の内部光電効果」を利用した技術と「色素の外部光電効果」を利用した技術に大別することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の太陽電池(光電池)は、「半導体の内部光電効果」、「色素の外部光電効果」などを利用していた。
従来使われていた発電方法と比較してよりエネルギー変換効率の高さ、設置場所など利用方法の多様化が期待できる太陽電池(光電池)の新しい発電方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
有機ELの材料である有機物蛍光体は、電気エネルギーを光エネルギーに変換する物質特性を有している。
又、同時にエネルギー相互変換作用により、光エネルギーを電気エネルギーに変換する物質特性も有している。
発光ダイオード(LED)は点光源であるのに対し、有機ELは面全体を均一に発光することができ、低消費電力で高輝度が得られ薄型化、軽量化が可能である。
従来の太陽電池(光電池)は、半導体の接合部などの限定された領域が光起電力発生源であるのに対し、有機物蛍光体を利用した太陽電池(光電池)は、面全体が光起電力発生源であるため、同じ面積の太陽電池(光電池)であっても光起電力発生領域が広い,そのため、よりエネルギー変換効率が高いと期待される。
又、有機EL照明、ディスプレーと同様に太陽電池(光電池)も薄型化、軽量化が可能なため、設置場所など利用方法の多様化も期待できる。
この「有機物蛍光体の光電効果、光起電力」を利用した太陽電池(光電池)を提供し課題を解決する。
(有機物蛍光体には様々な種類があり、その材料によって光電効果、光起電力作用は異なるが、従来の太陽電池(光電池)に使用されている半導体材料も、その点においては同様である。)