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2022-78425双環性ピラゾール誘導体および当該誘導体を有効成分とする除草剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022078425
(43)【公開日】2022-05-25
(54)【発明の名称】双環性ピラゾール誘導体および当該誘導体を有効成分とする除草剤
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20220518BHJP
   C07D 498/04 20060101ALI20220518BHJP
   A01N 43/90 20060101ALI20220518BHJP
   A01P 13/00 20060101ALI20220518BHJP
   A01M 21/04 20060101ALI20220518BHJP
【FI】
C07D471/04 106A
C07D471/04 CSP
C07D498/04 112Q
A01N43/90 103
A01P13/00
A01M21/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020189096
(22)【出願日】2020-11-13
(71)【出願人】
【識別番号】000242002
【氏名又は名称】北興化学工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】大▲高▼聡仁
(72)【発明者】
【氏名】守屋 有香
(72)【発明者】
【氏名】山岸 茜
(72)【発明者】
【氏名】平野 達也
【テーマコード(参考)】
2B121
4C065
4C072
4H011
【Fターム(参考)】
2B121AA19
2B121CC05
2B121EA25
2B121EA26
4C065AA03
4C065BB05
4C065CC01
4C065DD02
4C065EE02
4C065HH01
4C065JJ01
4C065KK03
4C065KK04
4C065KK06
4C065LL01
4C065PP03
4C065PP04
4C065PP09
4C065PP16
4C072AA01
4C072BB02
4C072CC02
4C072CC11
4C072EE07
4C072FF04
4C072GG01
4C072HH07
4C072HH08
4C072UU02
4H011AB01
4H011BB09
4H011DA16
4H011DD01
(57)【要約】
【課題】低薬量で高い除草効果を示す優れた除草活性を有する除草剤を提供すること。
【手段】下記一般式(1)(式中、Yが水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子が置換したC1-C6アルキル基又はシアノ基であり、Wがメチレン又は酸素原子であり、Qが、所定の置換基で置換されたフェニル基又は3,3-ジフルオロインドリノニル基)で表される双環性ピラゾール誘導体および当該双環性ピラゾール誘導体を有効成分として含有することを特徴とする除草剤の提供。

【化1】
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】
(式中、
Yが水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子が置換したC1-C6アルキル基又はシアノ基であり、
Wがメチレン又は酸素原子であり、
Qが、式(2)
【化2】
(式中、
及びXは、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子が置換したC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基又はシアノ基を表し、各々のX及びXはそれぞれ同一又は異なってもよく、
は、式(3)
【化3】
(式中、
は、
ヒドロキシ基又はシアノ基が置換したC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキル基、
C2-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシカルボニル基、
カルバモイル基(該基はC1-C6アルキル基、C2-C6ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基、C3-C6ハロシクロアルキルC1-C6アルキル基、C2-C6アルケニル基、C2-C6アルキニル基、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルコキシC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子又はシアノ基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルコキシC1-C6アルキル基、
C3-C6アルケニルオキシC1-C6アルキル基、
C3-C6アルキニルオキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
C1-C6ハロアルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
フェニルカルボニルオキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
ピリジルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルキルチオC1-C6アルキル基、
アミノC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C2-C6ハロアルキル基、又はハロゲン原子が置換していても良いフェニル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基、
フェニルスルホニルオキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
フェニルチオC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルキル基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
フェノキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6
アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又
はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
フェニル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
酸素原子上にC1-C6アルキル基が置換していても良い(C1-C6アルコキシイミノ)基、
C7-C11アラルキルオキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アシル基(該基はシアノ基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)
又は、シアノ基を示す。)を表し、
又はRは、式(4)
【化4】
(式中、
及びRは、
水素原子、
C1-C6アルキル基(該基はヒドロキシ基、ハロゲン原子又はシアノ基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
カルバモイルC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
複素環C1-C6アルキル基、
C2-C6アシル基、
又はC7-C11のアラルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)を表し、各々のR及びRはそれぞれ同一又は異なっていてもよい。又、RとRがアルキレン鎖で繋がって環を形成していても良い。)を表し、
又はRは、式(5)
【化5】
(式中、
Aは、
水素原子、
ヒドロキシ基、
ハロゲン原子、
C1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシカルボニル基、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基、
又はC1-C6アルコキシ基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)を表し、
nは、1~5のいずれかの整数を示す(nが2~5のとき各々のAは同一又は異なっていてもよい))を表し、
又はQが、式(6)
【化6】
(式中、
は、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子が置換したC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基又はシアノ基を表し、
11は、
水素原子、
C1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルキル基、
C7-C11のアラルキル基(該基はC1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
又はC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基を示す。)表す)
で表される双環性ピラゾール誘導体。
【請求項2】
請求項1に記載の一般式(1)で表される化合物であって、
Yが水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子が置換したC1-C6アルキル基又はシアノ基であり、
Wがメチレン又は酸素原子であり、
Qが、式(2)
【化7】
(式中、
及びXは、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子が置換したC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基又はシアノ基を表し、各々のX及びXはそれぞれ同一又は異なってもよく、
は、式(3)
【化8】
(式中、
は、
ヒドロキシ基又はシアノ基が置換したC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキル基、
C2-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシカルボニル基、
カルバモイル基(該基はC1-C6アルキル基、C2-C6ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基、C3-C6ハロシクロアルキルC1-C6アルキル基、C2-C6アルケニル基、C2-C6アルキニル基、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルコキシC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子又はシアノ基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルコキシC1-C6アルキル基、
C3-C6アルケニルオキシC1-C6アルキル基、
C3-C6アルキニルオキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
C1-C6ハロアルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
フェニルカルボニルオキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
ピリジルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルキルチオC1-C6アルキル基、
アミノC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C2-C6ハロアルキル基、又はハロゲン原子が置換していても良いフェニル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基、
フェニルスルホニルオキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
フェニルチオC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルキル基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
フェノキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又
はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
フェニル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
酸素原子上にC1-C6アルキル基が置換していても良い(C1-C6アルコキシイミノ)基、
C7-C11アラルキルオキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アシル基(該基はシアノ基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)
又は、シアノ基を示す。)を表し、
又はRは、式(4)
【化9】
(式中、
及びRは、
水素原子、
C1-C6アルキル基(該基はヒドロキシ基、ハロゲン原子又はシアノ基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
カルバモイルC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
複素環C1-C6アルキル基、
C2-C6アシル基、
又はC7-C11のアラルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)を表し、各々のR及びRはそれぞれ同一又は異なっていてもよい。又、RとRがアルキレン鎖で繋がって環を形成していても良い。)を表し、
又はRは、式(5)
【化10】
(式中、
Aは、
水素原子、
ヒドロキシ基、
ハロゲン原子、
C1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシカルボニル基、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基、
又はC1-C6アルコキシ基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)を表し、
nは、1~5のいずれかの整数を示す(nが2~5のとき各々のAは同一又は異なっていてもよい))を表す。)
である双環性ピラゾール誘導体。
【請求項3】
請求項1に記載の一般式(1)で表される化合物であって、
Yが水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子が置換したC1-C6アルキル基又はシアノ基であり、
Wがメチレン又は酸素原子であり、
Qが、式(6)
【化11】
(式中、
は、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子が置換したC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基又はシアノ基を表し、
11は、
水素原子、
C1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルキル基、
C7-C11のアラルキル基(該基はC1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
又はC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基を示す。)
である双環性ピラゾール誘導体。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の双環性ピラゾール誘導体を有効成分として含有する除草剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、双環性ピラゾール誘導体およびそれらを有効成分とする農園芸栽培場面あるいは非農耕地における有害な雑草に対して極めて優れた防除効果を有する除草剤に関する。
【背景技術】
【0002】
イネ、コムギ、トウモロコシ、ダイズ、ワタ、ビート等、有用作物を雑草から守り増収を図るために除草剤を使用することは欠くことができない。近年、これらの有用作物と雑草の混在する耕地において、作物に対して薬害を示さず雑草のみを選択的に枯殺しうる選択性除草剤が望まれている。また、環境汚染防止、輸送・散布の際の経済コスト低減等の観点から、できるだけ低薬量で高い除草効果を示す剤が必要となっている。
【0003】
ところで、本発明に化学構造が類似した双環性ピラゾール誘導体が除草活性を示すことについては、特許文献1~9および非特許文献1に報告されているものの、本発明の一般式(1)に示した双環性ピラゾール誘導体の例示は皆無であり、またそれらの化合物が除草活性を示すという報告も皆無である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2004/072065号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2004/008837号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2003/029225号パンフレット
【特許文献4】米国公開第2003/0130122号パンフレット
【特許文献5】国際公開第2001/070671号パンフレット
【特許文献6】国際公開第2000/013508号パンフレット
【特許文献7】国際公開第1999/05125号パンフレット
【特許文献8】国際公開第1993/15074号パンフレット
【特許文献9】米国公開第1997/5670455号パンフレット
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】バイオオーガニックアンドメディシナルケミストリーレターズ(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters)、第23巻、第16号 2013年 P.4523-4527
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、低薬量で高い除草効果を示す優れた除草活性を有する除草剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)で表される双環性ピラゾール誘導体が、優れた除草活性を示すことを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
したがって本願の第一の発明は、下記一般式(1)
【化1】
(式中、
Yが水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子が置換したC1-C6アルキル基又はシアノ基であり、
Wがメチレン又は酸素原子であり、
Qが、式(2)
【化2】
(式中、
及びXは、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子が置換したC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基又はシアノ基を表し、各々のX及びXはそれぞれ同一又は異なってもよく、
は、式(3)
【化3】
(式中、
は、
ヒドロキシ基又はシアノ基が置換したC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキル基、
C2-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシカルボニル基、
カルバモイル基(該基はC1-C6アルキル基、C2-C6ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基、C3-C6ハロシクロアルキルC1-C6アルキル基、C2-C6アルケニル基、C2-C6アルキニル基、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルコキシC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子又はシアノ基により
モノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルコキシC1-C6アルキル基、
C3-C6アルケニルオキシC1-C6アルキル基、
C3-C6アルキニルオキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
C1-C6ハロアルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
フェニルカルボニルオキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置
換又はポリ置換されても良い)、
ピリジルカルボニルオキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルキルチオC1-C6アルキル基、
アミノC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C2-C6ハロアルキル基、又はハロゲン原子が置換していても良いフェニル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基、
フェニルスルホニルオキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1
-C6ハロアルキル基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
フェニルチオC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキ
シ基、C1-C6ハロアルキル基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
フェノキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、
C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
フェニル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロア
ルキル基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
酸素原子上にC1-C6アルキル基が置換していても良い(C1-C6アルコキシイミ
ノ)基、
C7-C11アラルキルオキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アシル基(該基はシアノ基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)
又は、シアノ基を示す。)を表し、
又はRは、式(4)
【化4】
(式中、
及びRは、
水素原子、
C1-C6アルキル基(該基はヒドロキシ基、ハロゲン原子又はシアノ基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
カルバモイルC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
複素環C1-C6アルキル基、
C2-C6アシル基、
又はC7-C11のアラルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)を表し、各々のR及びRはそれぞれ同一又は異なっていてもよい。又、RとRがアルキレン鎖で繋がって環を形成していても良い。)を表し、
又はRは、式(5)
【化5】
(式中、
Aは、
水素原子、
ヒドロキシ基、
ハロゲン原子、
C1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C2-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシカルボニル基、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基、
又はC1-C6アルコキシ基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)を表し、
nは、1~5のいずれかの整数を示す。(nが2~5のとき各々のAは同一又は異なっていてもよい))を表し、
又はQが、式(6)
【化6】
(式中、
は、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子が置換したC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基又はシアノ基を表し、
11は、
水素原子、
C1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルキル基、
C7-C11のアラルキル基(該基はC1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、
又はC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基を示す。)を表す)
で表される双環性ピラゾール誘導体(本明細書において「本発明化合物」と記す場合がある。)に関するものである。
【0009】
本願の第二の発明は、一般式(1)で表される双環性ピラゾール誘導体を有効成分として含有することを特徴とする除草剤に関する。
【発明の効果】
【0010】
前記一般式(1)で表される本発明の双環性ピラゾール誘導体は優れた除草剤効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明化合物に係わる双環性ピラゾール誘導体、それらの製造方法並びに有効成分として含有する除草剤について具体的に説明する。
【0012】
本発明の双環性ピラゾール誘導体(1)において、
Yで示されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を例示することができる。
【0013】
Yで示されるフッ素原子が置換したC1-C6アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、モノフルオロメチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、5,5,5-トリフルオロペンチル基等を例示することができる。
【0014】
又はXで表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を例示することができる。
【0015】
又はXで表されるフッ素原子が置換したC1-C6アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、モノフルオロメチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、5,5,5-トリフルオロペンチル基等を例示することができる。
【0016】
又はXで表されるC1-C6アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基等を例示することができる。
【0017】
で表されるヒドロキシ基又はシアノ基が置換したC1-C6アルキル基としては、シアノメチル基、1-シアノエチル基、2-シアノエチル基、ヒドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、1-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、3-ヒドロキシプロピル基等を例示することができる。
【0018】
で表されるC3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、シクロプロピルメチル基、2-シクロプロピルエチル基、1-メチルシクロプロピルメチル基、2-メチルシクロプロピルメチル基、2,2-ジメチルシクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、1-クロロシクロプロピルメチル基、1-フルオロシクロプロピルメチル基、1-ブロモシクロプロピルメチル基、2,2-ジフルオロシクロプロピルメチル基等を例示することができる。
【0019】
で表されるC3-C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、1-メチルシクロプロピル基、2-メチルシクロプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を例示することができる。
【0020】
で表されるC2-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1-メチル-2-プロペニル基、2-メチル-2-プロペニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-メチル-2-ブテニル基、2-メチル-2-ブテニル基、1-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、3,3-ジクロロ-2-プロペニル基、3,3,3-トリフルオロ-1-プロペニル基、4,4-ジフルオロ-3-ブテニル基、3,4,4-トリフルオロ-3-ブテニル基等を例示することができる。
【0021】
で表されるC2-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、エチニル基、1-プロピニル基、プロパルギル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、2-メチル-3-ブチニル基、1-ペンチニル基、2-ペンチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-メチル-2-ブチニル基、2-メチル-3-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、1,1-ジメチル-2-ブチニル基、3-フルオロ-2-プロピニル基、3-クロロ-2-プロピニル基、3-クロロ-1-プロピニル基、5-クロロ-4-ペンチニル基、3,3,3-トリフルオロ-1-プロピニル基、3,3-ジフルオロ-1-プロピニル基、4,4,4-トリフルオロ-2-ブチニル基等を例示することができる。
【0022】
で表されるC1-C6アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、n-ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、2-ペンチルオキシカルボニル基、3-ペンチルオキシカルボニル基等を例示することができる。
【0023】
で表されるカルバモイル基(該基はC1-C6アルキル基、C2-C6ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基、C3-C6ハロシクロアルキルC1-C6アルキル基、C2-C6アルケニル基、C2-C6アルキニル基、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルコキシC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていても良いフェニル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、N-メチルカルバモイル基、N-エチルカルバモイル基、N-(2,2,2-トリフルオロエチル)カルバモイル基、N-シクロプロピルカルバモイル基、N-シクロブチルカルバモイル基、N-シクロペンチルカルバモイル基、N-(2-フルオロシクロプロピル)カルバモイル基、N-シクロプロピルメチルカルバモイル基、N-(2-フルオロシクロプロピル)メチルカルバモイル基、N-(2-プロペニル)カルバモイル基、N-プロパルギルカルバモイル基、N-メトキシメチルカルバモイル基、N-トリフルオロメトキシメチルカルバモイル基、N-メトキシカルバモイル、N-メトキシ-N-メチルカルバモイル基、N-フェニルカルバモイル基、N-(2-クロロフェニル)カルバモイル基、N-(3-クロロフェニル)カルバモイル基、N-(4-クロロフェニル)カルバモイル基、N,N-ジメチルカルバモイル基、N,N-ジエチルカルバモイル基、N-メチル-N-フェニルカルバモイル基、N-メチル-N-(2-クロロフェニル)カルバモイル基、N-メチル-N-(3-クロロフェニル)カルバモイル基、N-メチル-N-(4-クロロフェニル)カルバモイル基等を例示することができる。
【0024】
で表されるC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子又はシアノ基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n-プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、n-ブトキシメチル基、sec-ブトキシメチル基、tert-ブトキシメチル基、1-ペンチルオキシメチル基、1-ヘキシルオキシメチル基、2-メトキシエチル基、2-エトキシエチル基、2-イソプロポキシエチル基、2-イソブトキシエチル基、3-メトキシプロピル基、2-メトキシプロピル基、2-メトキシ-1-メチルエチル基、クロロメトキシメチル基、2,2,2-トリフルオロエトキシメチル、シアノメトキシメチル基等を例示することができる。
【0025】
で表されるC3-C6シクロアルコキシC1-C6アルキル基としては、シクロプロポキシメチル基、1-メチルシクロプロポキシメチル基、2-メチルシクロプロポキシメチル基、2,2-ジメチルシクロプロポキシメチル基、シクロブトキシメチル基、シクロペントキシメチル基、シクロヘトキシメチル基等を例示することができる。
【0026】
で表されるC3-C6アルケニルオキシC1-C6アルキル基としては、1-プロペニルオキシメチル基、2-プロペニルオキシメチル基、1-ブテニルオキシメチル基、2-ブテニルオキシメチル基、3-ブテニルオキシメチル基等を例示することができる。
【0027】
で表されるC3-C6アルキニルオキシC1-C6アルキル基としては、1-プロピニルオキシメチル基、プロパルギルオキシメチル基、1-ブチニルオキシメチル基、2-ブチニルオキシメチル基、3-ブチニルオキシメチル基、1-メチル-2-プロピニルオキシメチル基、2-メチル-3-ブチニルオキシメチル基等を例示することができる。
【0028】
で表されるC1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基としては、メトキシメトキシメチル基、(2-メトキシエトキシ)メチル基、(2-エトキシエトキシ)メチル基、2-(2-メトキシエトキシ)エチル基、2-(2-エトキシエトキシ)エチル基等を例示することができる。
【0029】
で表されるC1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基としては、(2-メトキシエトキシ)メトキシメチル基、(2-エトキシエトキシ)メトキシメチル基、2-(2-メトキシエトキシ)エトキシメチル基、2-(2-エトキシエトキシ)エトキシメチル基等を例示することができる。
【0030】
で表されるC3-C6シクロアルキルC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基としては、シクロプロピルメトキシメチル基、1-メチルシクロプロピルメトキシメチル基、2-メチルシクロプロピルメトキシメチル基、2,2-ジメチルシクロプロピルメトキシメチル基、シクロブチルメトキシメチル基、シクロペンチルメトキシメチル基、シクロヘキシルメトキシメチル基等を例示することができる。
【0031】
で表されるC1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基としては、メトキシカルボニルメトキシメチル基、エトキシカルボニルメトキシメチル基、n-プロポキシカルボニルメトキシメチル基、イソプロポキシカルボニルメトキシメチル基、n-ブトキシカルボニルメトキシメチル基、イソブトキシカルボニルメトキシメチル基、sec-ブトキシカルボニルメトキシメチル基、tert-ブトキシカルボニルメトキシメチル基、n-ペンチルオキシカルボニルメトキシメチル基、ネオペンチルオキシカルボニルメトキシメチル基、2-ペンチルオキシカルボニルメトキシメチル基、3-ペンチルオキシカルボニルメトキシメチル基等を例示することができる。
【0032】
で表されるC1-C6アルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基としては、メチルカルボニルオキシメチル基、エチルカルボニルオキシメチル基、n-プロピルカルボニルオキシメチル基、イソプロピルカルボニルオキシメチル基、n-ブチルカルボニルオキシメチル基、イソブチルカルボニルオキシメチル基、sec-ブチルカルボニルオキシメチル基、tert-ブチルカルボニルオキシメチル基、1-ペンチルカルボニルオキシメチル基、1-ヘキシルカルボニルオキシメチル基等を例示することができる。
【0033】
で表されるC1-C6ハロアルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基としては、モノフルオロメチルカルボニルオキシメチル基、ジフルオロメチルカルボニルオキシメチル基、トリフルオロメチルカルボニルオキシメチル基、2,2,2-トリフルオロエチルカルボニルオキシメチル基、2-クロロエチルカルボニルオキシメチル基、トリクロロメチルカルボニルオキシメチル基、1-フルオロエチルカルボニルオキシメチル基、2-フルオロエチルカルボニルオキシメチル基、6-フルオロヘキシルカルボニルオキシメチル基等を例示することができる。
【0034】
で表されるC3-C6シクロアルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル基としては、シクロプロピルカルボニルオキシメチル基、1-メチルシクロプロピルカルボニルオキシメチル基、2-メチルシクロプロピルカルボニルオキシメチル基、2,2-ジメチルシクロプロピルカルボニルオキシメチル基、シクロブチルカルボニルオキシメチル基、シクロペンチルカルボニルオキシメチル基、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル基等を例示することができる。
【0035】
で表されるフェニルカルボニルオキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、フェニルカルボニルオキシメチル基、2-クロロフェニルカルボニルオキシメチル基、3-クロロフェニルカルボニルオキシメチル基、4-クロロフェニルカルボニルオキシメチル基等を例示することができる。
【0036】
で表されるピリジルカルボニルオキシC1-C6アルキル基としては、2-ピリジルカルボニルオキシメチル基、3-ピリジルカルボニルオキシメチル基、4-ピリジルカルボニルオキシメチル基等を例示することができる。
【0037】
で表されるC1-C6アルキルチオC1-C6アルキル基としては、メチルチオメチル基、エチルチオメチル基、n-プロピルチオメチル基、イソプロピルチオメチル基、n-ブチルチオメチル基、sec-ブチルチオメチル基、tert-ブチルチオメチル基、1-ペンチルチオメチル基、1-ヘキシルチオメチル基、2-メチルチオエチル基、2-エチルチオエチル基、2-イソプロピルチオエチル基、2-イソブチルチオエチル基、3-メチルチオプロピル基、2-メチルチオプロピル基、2-メチルチオ-1-メチルエチル基、2-メチルチオ-1-メチルプロピル基等を例示することができる。
【0038】
で表されるアミノC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C2-C6ハロアルキル基、又はハロゲン原子が置換していても良いフェニル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、アミノメチル基、N-(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノメチル基、N-フェニルアミノメチル基、N-(2-クロロフェニル)アミノメチル基、N-(3-クロロフェニル)アミノメチル基、N-(4-クロロフェニル)アミノメチル基、N,N-ジメチルアミノメチル基、N,N-ジエチルアミノメチル基、N-メチル-N-フェニルアミノメチル基、N-メチル-N-(2-クロロフェニル)アミノメチル基、N-メチル-N-(3-クロロフェニル)アミノメチル基、N-メチル-N-(4-クロロフェニル)アミノメチル基等を例示することができる。
【0039】
で表されるC1-C6アルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、メチルスルホニルオキシメチル基、エチルスルホニルオキシメチル基、プロピルスルホニルオキシメチル基、イソプロピルスルホニルオキシメチル基、クロロメチルスルホニルオキシメチル基、トリフルオロメチルスルホニルオキシメチル基等を例示することができる。
【0040】
で表されるC3-C6シクロアルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基としては、シクロプロピルスルホニルオキシメチル基、1-メチルシクロプロピルスルホニルオキシメチル基、2-メチルシクロプロピルスルホニルオキシメチル基、2,2-ジメチルシクロプロピルスルホニルオキシメチル基、シクロブチルスルホニルオキシメチル基、シクロペンチルスルホニルオキシメチル基、シクロヘキシルスルホニルオキシメチル基等を例示することができる。
【0041】
で表されるC3-C6シクロアルキルC1-C6アルキルスルホニルオキシC1-C6アルキル基としては、シクロプロピルメチルスルホニルオキシメチル基、1-メチルシクロプロピルメチルスルホニルオキシメチル基、2-メチルシクロプロピルメチルスルホニルオキシメチル基、2,2-ジメチルシクロプロピルメチルスルホニルオキシメチル基、シクロブチルメチルスルホニルオキシメチル基、シクロペンチルメチルスルホニルオキシメチル基、シクロヘキシルメチルスルホニルオキシメチル基等を例示することができる。
【0042】
で表されるフェニルスルホニルオキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、フェニルスルホニルオキシメチル基、2-メチルフェニルスルホニルオキシメチル基、3-メチルフェニルスルホニルオキシメチル基、2-トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシメチル基、3-トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシメチル基、4-トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシメチル基、2-フルオロフェニルスルホニルオキシメチル基、3-フルオロフェニルスルホニルオキシメチル基、4-フルオロフェニルスルホニルオキシメチル基、2-クロロフェニルスルホニルオキシメチル基、3-クロロフェニルスルホニルオキシメチル基、4-クロロフェニルスルホニルオキシメチル基等を例示することができる。
【0043】
で表されるフェニルチオC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルキル基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、フェニルチオメチル基、2-メチルフェニルチオメチル基、3-メチルフェニルチオメチル基、4-メチルフェニルチオメチル基、2-メトキシフェニルチオメチル基、3-メトキシフェニルチオメチル基、4-メトキシフェニルチオメチル基、2-トリフルオロメチルフェニルチオメチル基、3-トリフルオロメチルフェニルチオメチル基、4-トリフルオロメチルフェニルチオメチル基、2-クロロフェニルチオメチル基、3-クロロフェニルチオメチル基、4-クロロフェニルチオメチル基等を例示することができる。
【0044】
で表されるフェノキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、フェノキシメチル基、2-メチルフェノキシメチル基、3-メチルフェノキシメチル基、4-メチルフェノキシメチル基、2-メトキシフェノキシメチル基、3-メトキシフェノキシメチル基、4-メトキシフェノキシメチル基、2-トリフルオロメチルフェノキシメチル基、3-トリフルオロメチルフェノキシメチル基、4-トリフルオロメチルフェノキシメチル基、2-メトキシカルボニルフェノキシメチル基、2-(エトキシカルボニルメトキシ)フェノキシメチル基、2-クロロフェノキシメチル基、3-クロロフェノキシメチル基、4-クロロフェノキシメチル基等を例示することができる。
【0045】
で表されるフェニル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキシフェニル基、4-メトキシフェニル基、2-トリフルオロメチルフェニル基、3-トリフルオロメチルフェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、2-メトキシカルボニルフェニル基、2-エトキシカルボニルフェニル基、2-メトキシカルボニルメトキシフェニル基、2-エトキシカルボニルメトキシフェニル基、2-ヒドロキシフェニル基、3-ヒドロキシフェニル基、4-ヒドロキシフェニル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフェニル基、4-クロロフェニル基等を例示することができる。
【0046】
で表される酸素原子上にC1-C6アルキル基が置換していても良い(C1-C6アルコキシイミノ)基としては、メトキシイミノ基、エトキシイミノ基、n-プロポキシイミノ基、イソプロポキシイミノ基、n-ブトキシイミノ基、イソブトキシイミノ基、sec-ブトキシイミノ基、tert-ブトキシイミノ基等を例示することができる。
【0047】
で表されるC7-C11アラルキルオキシC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、ベンジルオキシメチル基、2-メチルベンジルオキシメチル基、2-トリフルオロメチルベンジルオキシメチル基、1-フェネチルオキシメチル基、2-フェネチルオキシメチル基、1-フェニルプロポキシメチル基、2-フェニルプロポキシメチル基、3-フェニルプロポキシメチル基、ベンジルオキシエチル基、2-メトキシカルボニルベンジルオキシメチル基、2-エトキシカルボニルベンジルオキシメチル基、2-メトキシカルボニルメトキシベンジルオキシメチル、2-エトキシカルボニルメトキシベンジルオキシメチル、2-クロロベンジルオキシメチル基、3-クロロベンジルオキシメチル基、4-クロロベンジルオキシメチル基、2-クロロベンジルオキシメチル基、3-クロロベンジルオキシメチル基、4-クロロベンジルオキシメチル基等を例示することができる。
【0048】
で表されるC2-C6アシル基(該基はシアノ基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、アセチル基、エチルカルボニル基、n-プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、n-ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、sec-ブチルカルボニル基、tert-ブチルカルボニル基、1-ペンチルカルボニル基、1-ヘキシルカルボニル基、シアノメチルカルボニル基等を例示することができる。
【0049】
又はRで表されるC1-C6アルキル基(該基はヒドロキシ基、ハロゲン原子又はシアノ基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、1,1-ジメチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、1-エチルプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-エチルブチル基、2-エチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、2-エチル-2-メチルブチル基、n-ペンチル基、ネオペンチル基、2-ペンチル基、3-ペンチル基、tert-ペンチル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、1-エチルペンチル基、2-エチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、2-ヘキシル基、3-ヘキシル基、ヒドロキシメチル基、1-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、2,2,2-トリクロロエチル基、2-クロロエチル基、シアノメチル基、2-シアノエチル基等を例示することができる。
【0050】
又はRで表されるC3-C6シクロアルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、シクロプロピル基、1-メチルシクロプロピル基、2-メチルシクロプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1-クロロシクロプロピル基、1-フルオロシクロプロピル基、1-ブロモシクロプロピル基、2,2-ジフルオロシクロプロピル基等を例示することができる。
【0051】
又はRで表されるC3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、シクロプロピルメチル基、2-シクロプロピルエチル基、1-メチルシクロプロピルメチル基、2-メチルシクロプロピルメチル基、2,2-ジメチルシクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、1-クロロシクロプロピルメチル基、1-フルオロシクロプロピルメチル基、1-ブロモシクロプロピルメチル基、2,2-ジフルオロシクロプロピルメチル基等を例示することができる。
【0052】
又はRで表されるC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n-プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、n-ブトキシメチル基、sec-ブトキシメチル基、tert-ブトキシメチル基、n-ペンチルオキシメチル基、n-ヘキシルオキシメチル基、2-メトキシエチル基、2-エトキシエチル基、2-イソプロポキシエチル基、2-イソブトキシエチル基、3-メトキシプロピル基、2-メトキシプロピル基、2-メトキシ-1-メチルエチル基等を例示することができる。
【0053】
又はRで表されるC1-C6アルコキシC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基としては、メトキシメトキシメチル基、(2-メトキシエトキシ)メチル基、(2-エトキシエトキシ)メチル基、2-(2-メトキシエトキシ)エチル基、2-(2-エトキシエトキシ)エチル基等を例示することができる。
【0054】
又はRで表されるC1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、メトキシカルボニルメチル基、トリフルオロメトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルジフルオロメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n-プロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルメチル基、n-ブトキシカルボニルメチル基、sec-ブトキシカルボニルメチル基、tert-ブトキシカルボニルメチル基等を例示することができる。
【0055】
又はRで表されるC3-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1-メチル-2-プロペニル基、2-メチル-2-プロペニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-メチル-2-ブテニル基、2-メチル-2-ブテニル基、1-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、3,3-ジクロロ-2-プロペニル基、3,3,3-トリフルオロ-1-プロペニル基4,4-ジフルオロ-3-ブテニル基、3,4,4-トリフルオロ-3-ブテニル基等を例示することができる。
【0056】
又はRで表されるC3-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、1-プロピニル基、プロパルギル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、2-メチル-3-ブチニル基、1-ペンチニル基、2-ペンチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-メチル-2-ブチニル基、2-メチル-3-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、1,1-ジメチル-2-ブチニル基、3-フルオロ-2-プロピニル基、3-クロロ-2-プロピニル基、3-クロロ-1-プロピニル基、5-クロロ-4-ペンチニル基、3,3,3-トリフルオロ-1-プロピニル基、3,3-ジフルオロ-1-プロピニル基、4,4,4-トリフルオロ-2-ブチニル基等を例示することができる。
【0057】
又はRで表されるカルバモイルC1-C6アルキル基(該基はC1-C6アルキル基によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、カルバモイルメチル基、1-カルバモイルエチル基、2-カルバモイルエチル基、N-メチルカルバモイルメチル基、N-メチル-1-カルバモイルエチル基、N-メチル-2-カルバモイルエチル基、N,N-ジメチルカルバモイルメチル基、N,N-ジエチルカルバモイルメチル基等を例示することができる。
【0058】
又はRで表される複素環C1-C6アルキル基としては、(2-オキシラニル)メチル基、(3-オキシラニル)メチル基、(2-メチル-2-オキシラニル)メチル基、(3-メチル-3-オキシラニル)メチル基、(2-テトラヒドロフリル)メチル基、(3-テトラヒドロフリル)メチル基、(2-チエニル)メチル基、(3-チエニル)メチル基、(2-ピリジル)メチル基、(3-ピリジル)メチル基、(4-ピリジル)メチル基、1-(2-チエニル)エチル基、2-(2-チエニル)エチル基、1-(3-チエニル)エチル基、2-(3-チエニル)エチル基、1-(2-ピリジル)エチル基、2-(2-ピリジル)エチル基、1-(3-ピリジル)エチル基、2-(3-ピリジル)エチル基、1-(4-ピリジル)エチル基、2-(4-ピリジル)エチル基等を例示することができる。
【0059】
又はRで表されるC2-C6アシル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、n-プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、n-ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、sec-ブチルカルボニル基、tert-ブチルカルボニル基、1-ペンチルカルボニル基、1-ヘキシルカルボニル基等を例示することができる。
【0060】
又はRで表されるC7-C11のアラルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、ベンジル基、2-クロロベンジル基、3-クロロベンジル基、4-クロロベンジル基、1-フェネチル基、2-フェネチル基、1-フェニルプロピル基、2-フェニルプロピル基、3-フェニルプロピル基、1-フェニル-2-メチルプロピル基、1-フェニルブチル基、1-フェニルペンチル基等を例示することができる。
【0061】
とRがアルキレン鎖で繋がって環を形成していても良い構造としては、3,6-ジヒドロオキサジン環、4-メチル-3,6-ジヒドロオキサジン環、5-メチル-3,6-ジヒドロオキサジン環、4,5-ジメチル-3,6-ジヒドロオキサジン環、3,4,5,6-テトラヒドロオキサジン環等を例示することができる。
【0062】
Aが、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、C2-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、C2-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又はC1-C6アルコキシ基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)を表し、Aは同一又は異なっていてもよく、nは、1~5のいずれかの整数を示す式(5)のベンゾイル基としては、ベンゾイル基、2-ヒドロキシベンゾイル基、2-クロロベンゾイル基、2-フルオロベンゾイル基、2-ブロモベンゾイル基、2-メチルベンゾイル基、2-エチルベンゾイル基、2-(n-プロピル)ベンゾイル基、2-イソプロピルベンゾイル基、2-(1,1-ジメチルプロピル)ベンゾイル基、2-(1,2-ジメチルプロピル)ベンゾイル基、2-(1-エチルプロピル)ベンゾイル基、2-n-ブチルベンゾイル基、2-イソブチルベンゾイル基、2-sec-ブチルベンゾイル基、2-tert-ブチルベンゾイル基、2-(2-メチルブチル)ベンゾイル基、2-(3-メチルブチル)ベンゾイル基、2-(1-エチルブチル)ベンゾイル基、2-(2-エチルブチル)ベンゾイル基、2-(1,1-ジメチルブチル)基、2-(1,2-ジメチルブチル)ベンゾイル基、2-(2,3-ジメチルブチル)ベンゾイル基、2-(3,3-ジメチルブチル)ベンゾイル基、2-(2-エチル-2-メチルブチル)ベンゾイル基、2-n-ペンチルベンゾイル基、2-ネオペンチルベンゾイル基、2-ペンチルベンゾイル基、3-ペンチルベンゾイル基、2-tert-ペンチルベンゾイル基、2-(1-メチルペンチル)ベンゾイル基、2-(2-メチルペンチル)ベンゾイル基、2-(3-メチルペンチル)ベンゾイル基、2-(4-メチルペンチル)ベンゾイル基、2-フルオロメチルベンゾイル基、2-ジフルオロメチルベンゾイル基、2-トリフルオロメチルベンゾイル基、2-(2,2,2-トリフルオロエチル)ベンゾイル基、2-(2-クロロエチ)ベンゾイル基、2-トリクロロメチルベンゾイル基、2-(1-フルオロエチル)ベンゾイル基、2-(2-フルオロエチル)ベンゾイル基、2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)ベンゾイル基、2-(4,4,4-トリフルオロブチル)ベンゾイル基、2-(5,5,5-トリフルオロペンチル)ベンゾイル基、2-(6-フルオロヘキシル)ベンゾイル基、2-(6,6,6-トリフルオロヘキシル)ベンゾイル基、2-ビニルベンゾイル基、2-(1-プロペニル)ベンゾイル基、2-(2-プロペニル)ベンゾイル基、2-(3,3-ジクロロ-2-プロペニル)ベンゾイル基、2-(3,3,3-トリフルオロ-1-プロペニル)ベンゾイル基、2-(4,4-ジフルオロ-3-ブテニル)ベンゾイル基、2-(3,4,4-トリフルオロ-3-ブテニル)ベンゾイル基、2-エチニルベンゾイル基、2-(1-プロピニル)ベンゾイル基、2-プロパルギルベンゾイル基、2-(3-フルオロ-2-プロピニル)ベンゾイル基、2-(3-クロロ-2-プロピニル)ベンゾイル基、2-(3-クロロ-1-プロピニル)ベンゾイル基、2-(5-クロロ-4-ペンチニル)ベンゾイル基、2-(3,3,3-トリフルオロ-1-プロピニル)ベンゾイル基、2-(3,3-ジフルオロ-1-プロピニル)ベンゾイル基、2-(4,4,4-トリフルオロ-2-ブチニル)ベンゾイル基、2-メトキシカルボニルベンゾイル基、2-エトキシカルボニルベンゾイル基、2-メトキシカルボニルメチルベンゾイル基、2-エトキシカルボニルメトキシベンゾイル基、2-フルオロメトキシベンゾイル基、2-ジフルオロメトキシベンゾイル基、2-トリフルオロメトキシベンゾイル基、2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル基、2-(2-クロロエトキシ)ベンゾイル基、2-トリクロロメトキシベンゾイル基、2-(1-フルオロエトキシ)ベンゾイル基、2-(2-フルオロエトキシ)ベンゾイル基、2-メトキシベンゾイル基、2-エトキシベンゾイル基、2-トリフルオロメチルベンゾイル、2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル基等を例示することができる。
【0063】
11で表されるC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、1,1-ジメチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、1-エチルプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1-エチルブチル基、2-エチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、2-エチル-2-メチルブチル基、n-ペンチル基、ネオペンチル基、2-ペンチル基、3-ペンチル基、tert-ペンチル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、2-ヘキシル基、3-ヘキシル基、、2,2,2-トリフルオロエチル基、2-クロロエチル基、1-フルオロエチル基、2-フルオロエチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、5,5,5-トリフルオロペンチル基、6-フルオロヘキシル基、6,6,6-トリフルオロヘキシル基等を例示することができる。
【0064】
11で表されるC3-C6アルケニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1-メチル-2-プロペニル基、2-メチル-2-プロペニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-メチル-2-ブテニル基、2-メチル-2-ブテニル基、1-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、3,3-ジクロロ-2-プロペニル基、3,3,3-トリフルオロ-1-プロペニル基、4,4-ジフルオロ-3-ブテニル基、3,4,4-トリフルオロ-3-ブテニル基等を例示することができる。
【0065】
11で表されるC3-C6アルキニル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、1-プロピニル基、プロパルギル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、2-メチル-3-ブチニル基、1-ペンチニル基、2-ペンチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-メチル-2-ブチニル基、2-メチル-3-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、1,1-ジメチル-2-ブチニル基、3-フルオロ-2-プロピニル基、3-クロロ-2-プロピニル基、3-クロロ-1-プロピニル基、5-クロロ-4-ペンチニル基、3,3,3-トリフルオロ-1-プロピニル基、3,3-ジフルオロ-1-プロピニル基、4,4,4-トリフルオロ-2-ブチニル基等を例示することができる。
【0066】
11で表されるC3-C6シクロアルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、シクロプロピル基、1-メチルシクロプロピル基、2-メチルシクロプロピル基、2,2-ジメチルシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1-クロロシクロプロピル基、1-フルオロシクロプロピル基、1-ブロモシクロプロピル基、2,2-ジフルオロシクロプロピル基等を例示することができる。
【0067】
11で表されるC3-C6シクロアルキルC1-C6アルキル基(該基はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、シクロプロピルメチル基、シクロプロピルエチル基、1-メチルシクロプロピルメチル基、2-メチルシクロプロピルメチル基、2,2-ジメチルシクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、1-クロロシクロプロピルメチル基、1-フルオロシクロプロピルメチル基、1-ブロモシクロプロピルメチル基、2,2-ジフルオロシクロプロピルメチル基等を例示することができる。
【0068】
11で表されるC1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルキル基としては、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n-プロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルメチル基、n-ブトキシカルボニルメチル基、sec-ブトキシカルボニルメチル基、tert-ブトキシカルボニルメチル基等を例示することができる。
【0069】
11で表されるC7-C11のアラルキル基(該基はC1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルコキシカルボニルC1-C6アルコキシ基又はハロゲン原子によりモノ置換又はポリ置換されても良い)としては、ベンジル基、2-メトキシカルボニルベンジル基、2-エトキシカルボニルベンジル基、2-メトキシカルボニルメトキシベンジル基、2-エトキシカルボニルメトキシベンジル基、2-クロロベンジル基、2-フルオロベンジル基、2-ブロモベンジル基、1-フェネチル基、2-フェネチル基、1-フェニルプロピル基、2-フェニルプロピル基、3-フェニルプロピル基、1-フェニル-2-メチルプロピル基、1-フェニルブチル基、1-フェニルペンチル基等を例示することができる。
【0070】
11で表されるC1-C6アルコキシC1-C6アルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n-プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、n-ブトキシメチル基、sec-ブトキシメチル基、tert-ブトキシメチル基、1-ペンチルオキシメチル基、1-ヘキシルオキシメチル基、2-メトキシエチル基、2-エトキシエチル基、2-イソプロポキシエチル基、2-イソブトキシエチル基、3-メトキシプロピル基、2-メトキシプロピル基、2-メトキシ-1-メチルエチル基等を例示することができる。
【0071】
なお、式(1)において表される双環性ピラゾール誘導体の代表例を下記表1にまとめて例示するが、これらの化合物に限定されるものではない。これらの化合物には光学異性体およびE体、Z体を含む化合物が含まれる。化合物番号は以後の記載において参照される。
【0072】
また、表中の次の表記は、下記のとおりそれぞれの該当する基を示す。
「H」は水素原子、「Me」はメチル基、「Et」はエチル基、「n-Pr」はノルマルプロピル基、「i-Pr」はイソプロピル基、「c-Pr」はシクロプロピル基、、「n-Bu」はノルマルブチル基、「s-Bu」はsec-ブチル基、「i-Bu」はイソブチル基、「c-Bu」はシクロブチル基、「t-Bu」はtert-ブチル基、「c-Pen」はシクロペンチル基、「Ph」はフェニル基、「Bn」はベンジル基、「Py」はピリジル基、「THF」はテトラヒドロフラニル基を示す。
【0073】
【表1-1-1】
【0074】
【表1-1-2】
【0075】
【表1-1-3】
【0076】
【表1-1-4】
【0077】
【表1-1-5】
【0078】
【表1-1-6】
【0079】
【表1-1-7】
【0080】
【表1-1-8】
【0081】
【表1-1-9】
【0082】
【表1-1-10】
【0083】
【表1-1-11】
【0084】
【表1-1-12】
【0085】
【表1-1-13】
【0086】
【表1-1-14】
【0087】
【表1-1-15】
【0088】
【表1-1-16】
【0089】
【表1-1-17】
【0090】
【表1-1-18】
【0091】
【表1-1-19】
【0092】
【表1-1-20】
【0093】
【表1-1-21】
【0094】
【表1-1-22】
【0095】
【表1-1-23】
【0096】
【表1-1-24】
【0097】
【表1-1-25】
【0098】
【表1-1-26】
【0099】
【表1-1-27】
【0100】
【表1-1-28】
【0101】
【表1-2-1】
【0102】
【表1-2-2】
【0103】
【表1-2-3】
【0104】
【表1-2-4】
【0105】
【表1-2-5】
【0106】
【表1-2-6】
【0107】
【表1-2-7】
【0108】
【表1-2-8】
【0109】
【表1-2-9】
【0110】
【表1-2-10】
【0111】
【表1-2-11】
【0112】
【表1-2-12】
【0113】
【表1-2-13】
【0114】
【表1-2-14】
【0115】
【表1-2-15】
【0116】
【表1-2-16】
【0117】
【表1-2-17】
【0118】
【表1-2-18】
【0119】
【表1-3-1】
【0120】
【表1-3-2】
【0121】
【表1-3-3】
【0122】
【表1-3-4】
【0123】
【表1-3-5】
【0124】
【表1-4-1】
【0125】
【表1-4-2】
【0126】
【表1-4-3】
【0127】
次に、本発明の双環性ピラゾール誘導体(1)の製造方法について詳細に説明するが、これらの方法に限定されるものではない。なお、反応装置はマグネチックスターラー、メカニカルスターラーのほかにマイクロウェーブ合成装置による反応も可能である。
【0128】
[製造方法1]
【化7】
(X、X及びRは前記と同じ意味を示す。Xは臭素原子又はヨウ素原子を示す。R12はトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、1-ヒドロキシ-1-メチルエチル基を示す。)
【0129】
工程-1は、式(Q1)で示される臭素原子又はヨウ素原子が置換した化合物とトリメチルシリルアセチレン(51)とをパラジウム触媒存在下に反応させることによって、アセチレン誘導体(Q2)を製造する工程である。式(Q1)で示される化合物は、国際公開第2010/009243号パンフレットに記載の方法に準じて調製することができる。
【0130】
工程-1では、アセチレン化合物(51)は基質(Q1)に対して1~10当量用いて反応させることにより、収率よく目的物を得ることができる。
【0131】
工程-1では、パラジウム触媒存在下に反応を行うことが必須である。本発明で用いることのできるパラジウム触媒としては、パラジウム黒、パラジウム等のパラジウム金属を例示することができる。また、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、硝酸パラジウム、酸化パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、シアン化パラジウム、ジクロロビス(トリ-オルト-トリルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(アセチルアセトナート)パラジウム、ジクロロ-(1,5-シクロオクタジエン)-パラジウム、ジクロロジアンミンパラジウム、硝酸テトラアンミンパラジウム、テトラアンミンパラジウムテトラクロロパラデート、ジクロロジピリジンパラジウム、ジクロロ(2,2’-ビピリジル)パラジウム、ジクロロ(フェナントロリン)パラジウム、ジクロロ[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム、ジクロロ[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム、ジクロロ[1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]パラジウム、ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム、アリルパラジウム(II)クロリドダイマー、アリルクロロ-[1,3-ビス-(ジイソプロピルフェニル)-イミダゾール-2-イリデン]パラジウム、フェニルアリルクロロ-[1,3-ビス-(ジイソプロピルフェニル)-イミダゾール-2-イリデン]パラジウム、ジクロロ-[1,3-ビス(ジイソプロピルフェニル)イミダゾリリデン]-(3-クロロピリジル)パラジウム等を例示することができる。パラジウム化合物の使用量は、ハロベンゼン誘導体(Q1)に対して0.01~30モル%が好ましく、1~20モル%がさらに好ましい。
【0132】
これらのパラジウム触媒は単独で用いても良いが、さらに三級ホスフィンと組み合わせて用いても良い。具体的な三級ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリ(オルトトリル)ホスフィントリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリ-(tert-ブチル)ホスフィン、トリネオペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン、トリス(ヒドロキシメチル)ホスフィン、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニルおよび2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル等を例示することができる。
【0133】
工程-1は銅試薬もしくは塩基存在下に反応を行うことによって、目的物を収率良く合成できることがある。本発明で用いることのできる銅試薬としては、塩化銅(I)、塩化銅(II)、臭化銅(I)、臭化銅(II)、ヨウ化銅(I)、酢酸銅(I)、酢酸銅(II)、水酸化銅(II)、銅トリフラート(I)、2-チオフェンカルボン酸銅(I)等を例示することができる。銅試薬の使用量は、ハロベンゼン誘導体(Q1)に対して0.01~30モル%が好ましく、1~20モル%がさらに好ましい。本発明で用いることのできる塩基としては例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジブチルアミン、ピペリジン、ピリジン等の有機塩基や、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム、リン酸カリウム、ナトリウム-tert-ブトキシド、カリウム-tert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基を挙げることができる。
【0134】
工程-1は溶媒存在下で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジブチルアミン、ピペリジン、ピリジン等のアミン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド、水あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。
【0135】
反応は反応条件によっても異なるが、0℃から200℃までの範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0136】
[製造方法2]
【化8】
(X、X、R及びR12は前記と同じ意味を示す。)
【0137】
工程-2は、式(Q2)で示されるトリメチルシリルエチニル基を有する誘導体を塩基又はフッ素アニオンを放出する化合物存在下にて反応させることによって、エチニル基を有するベンゼン誘導体(Q3)を製造する工程である。
【0138】
本発明で用いることのできる塩基としては例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピペリジン、ピリジン、N,N’-ジメチルアミノピリジン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン等の有機塩基や、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム-tert-ブトキシド、カリウム-tert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等のアルカリ金属塩基等を挙げることができる。また、本発明で用いることのできるフッ素アニオンを放出する化合物としては、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属塩や、テトラメチルアンモニウムフルオリド、テトラエチルアンモニウムフルオリド、テトラプロピルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムフルオリド等の4級アンモニウム塩等を挙げることができる。
【0139】
工程-2は溶媒存在下で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド、水あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。
【0140】
反応は反応条件によっても異なるが、0℃から200℃までの範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0141】
[製造方法3]
【化9】
(X及びXは前記と同じ意味を示す。)
【0142】
工程-3は、式(Q4)で示されるイサチン誘導体をフッ素化剤によって処理することにより、フッ素化されたインドリノン誘導体(Q5)を製造する工程である。式(Q4)で示される化合物は、国際公開第2012/058671号パンフレットに記載の方法に準じて調製することができる。
【0143】
本発明で用いることのできるフッ素化剤としては、三フッ化ジエチルアミノ硫黄、デオキソフルオロ、1,1,2,2-テトラフルオロ-N,N-ジメチルエチルアミン、クリスタルフルオロ、フルオリード、フェノフルオル等を挙げることができる。
【0144】
工程-3は溶媒存在下で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド、水あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。
【0145】
反応は反応条件によっても異なるが、-40℃から200℃までの範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0146】
[製造方法4]
【化10】
(X、X及びR11前記と同じ意味を表し、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を示す。)
【0147】
工程-4は、フッ素化されたインドリノン誘導体(Q5)の窒素原子上に置換基を導入し、化合物(Q6)を製造する工程である。フッ素化されたインドリノン誘導体(Q5)と反応させる(52)で示される化合物は、購入可能であるが、場合によっては、オーガニックレターズ(Organic Letters)、第5巻、第21号 2003年 P.3787-3790に記載の方法に準じて調製することができる。
【0148】
工程-4は塩基存在下に反応させることで収率良く目的物を得ることができ、使用できる塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピペリジン、ピリジン、N,N’-ジメチルアミノピリジン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、テトラブチルアンモニウムフルオリド等の有機塩基や、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム-tert-ブトキシド、カリウム-tert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等のアルカリ金属塩基等を挙げることができる。
【0149】
工程-4は溶媒存在下で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド、水あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。
【0150】
反応は反応条件によっても異なるが、-40℃から200℃までの範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0151】
[製造方法5]
【化11】
(X、X、R11及びR12は前記と同じ意味を示す。)
【0152】
工程-5は、化合物(Q6)とトリメチルシリルアセチレン(51)とをパラジウム触媒存在下に反応させることによって、アセチレン誘導体(Q7)を製造する工程である。
【0153】
工程-5では、アセチレン化合物(51)は基質(Q6)に対して1~10当量用いて反応させることにより、収率よく目的物を得ることができる。
【0154】
工程-5では、パラジウム触媒存在下に反応を行うことが必須である。本発明で用いることのできるパラジウム触媒としては、パラジウム黒、パラジウム等のパラジウム金属を例示することができる。また、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、硝酸パラジウム、酸化パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、シアン化パラジウム、ジクロロビス(トリ-オルト-トリルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(アセチルアセトナート)パラジウム、ジクロロ-(1,5-シクロオクタジエン)-パラジウム、ジクロロジアンミンパラジウム、硝酸テトラアンミンパラジウム、テトラアンミンパラジウムテトラクロロパラデート、ジクロロジピリジンパラジウム、ジクロロ(2,2’-ビピリジル)パラジウム、ジクロロ(フェナントロリン)パラジウム、ジクロロ[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム、ジクロロ[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム、ジクロロ[1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]パラジウム、ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム、アリルパラジウム(II)クロリドダイマー、アリルクロロ-[1,3-ビス-(ジイソプロピルフェニル)-イミダゾール-2-イリデン]パラジウム、フェニルアリルクロロ-[1,3-ビス-(ジイソプロピルフェニル)-イミダゾール-2-イリデン]パラジウム、ジクロロ-[1,3-ビス(ジイソプロピルフェニル)イミダゾリリデン]-(3-クロロピリジル)パラジウム等を例示することができる。パラジウム化合物の使用量は、インドリノン誘導体(Q6)に対して0.01~30モル%が好ましく、1~20モル%がさらに好ましい。
【0155】
これらのパラジウム触媒は単独で用いても良いが、さらに三級ホスフィンと組み合わせて用いても良い。具体的な三級ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリ(オルトトリル)ホスフィントリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリ-(tert-ブチル)ホスフィン、トリネオペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン、トリス(ヒドロキシメチル)ホスフィン、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニルおよび2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル等を例示することができる。
【0156】
工程-5は銅試薬もしくは塩基存在下に反応を行うことによって、目的物を収率良く合成できることがある。本発明で用いることのできる銅試薬としては、塩化銅(I)、塩化銅(II)、臭化銅(I)、臭化銅(II)、ヨウ化銅(I)、酢酸銅(I)、酢酸銅(II)、水酸化銅(II)、銅トリフラート(I)、2-チオフェンカルボン酸銅(I)等を例示することができる。本発明で用いることのできる塩基としては例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジブチルアミン、ピペリジン、ピリジン等の有機塩基や、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム、リン酸カリウム、ナトリウム-tert-ブトキシド、カリウム-tert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基を挙げることができる。
【0157】
工程-5は溶媒存在下で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジブチルアミン、ピペリジン、ピリジン等のアミン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド、水あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。
【0158】
反応は反応条件によっても異なるが、0℃から200℃までの範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0159】
[製造方法6]
【化12】
(X、R11及びR12は前記と同じ意味を示す。)
【0160】
工程-6は、式(Q7)で示されるトリメチルシリルエチニル基を有する誘導体を塩基又はフッ素アニオンを放出する化合物存在下にて反応させることによって、エチニル基を有するインドリノン誘導体(Q8)を製造する工程である。
【0161】
本発明で用いることのできる塩基としては例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピペリジン、ピリジン、N,N’-ジメチルアミノピリジン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、テトラブチルアンモニウムフルオリド等の有機塩基や、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム-tert-ブトキシド、カリウム-tert-ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等のアルカリ金属塩基等を挙げることができる。また、本発明で用いることのできるフッ素アニオンを放出する化合物としては、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属塩や、テトラメチルアンモニウムフルオリド、テトラエチルアンモニウムフルオリド、テトラプロピルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムフルオリド等の4級アンモニウム塩等を挙げることができる。
【0162】
工程-6は溶媒存在下で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド、水あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。
【0163】
反応は反応条件によっても異なるが、-40℃から200℃までの範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0164】
[製造方法7]
【化13】
(Q及びWは、前記と同じ意味を示す。)
【0165】
工程-7は、式(Q9)で示されるアセチレン誘導体と式(53)で示される双極子化合物を反応させ、双環性ピラゾール誘導体(1)を製造する工程である。式(53)で示される化合物は、ジャーナルオブザケミカルソサエティー(Journal of the Chemical Society)、1961年 P3303-3308に記載の方法に準じて調製することができる。
【0166】
工程-7は溶媒存在下で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に害を及ぼさない溶媒であれば使用することができ、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド、水あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。
【0167】
工程-7は加熱することが必須であり、反応条件によっても異なるが、50℃から200℃までの範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。反応終了後は、通常の後処理操作により目的物を得ることができるが、必要であればカラムクロマトグラフィーあるいは再結晶等により精製することもできる。
【0168】
本発明化合物は、必要に応じて、融点、赤外線吸収スペクトル、H-NMR、13C-NMR、質量分析、X線構造解析等によって分析、確認、同定することができる。
【0169】
なお、本発明化合物は、上記製造方法に限定されることはなく、任意の有機合成手法により製造することができる。
【0170】
また本発明化合物は、後述する試験例にも示す通り、優れた除草活性を示し、また以下に示す雑草と作物との間で優れた選択的殺草活性を示すので、水稲作および畑作の雑草等の幅広い対象に使用することができる。具体的な雑草例としては以下のものが挙げられる。
【0171】
具体的には、例えば、イヌビエ(Echinochloa crus-galli)、タイヌビエ(Echinochloa oryzicola)、メヒシバ(Difitaria sanguinalis、Digitaria ischaem、Digitaria adscendens、Digitaria microbachne、Digitaria horizontalis)、エノコログサ(Setaria Viridis)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)、キンエノコロ(Setaria lutescens)、オヒシバ(Eleusine indica)、カラスムギ(Avena fatua)、セイバンモコロコシ(Sorghum halepense)、シバムギ(Aropyron repens)、ビロードキビ(Brachiaria plantaginea)、ギネアキビ(Panicum maximum)、パラグラス(Panicum purpurascens)、オオクサキビ(Panicum dichotomiflorum)、アゼガヤ(Leptochloa chinensis)、イトアゼガヤ(Leptochloa panicea)、スズメノカタビラ(Poa annua)、スズメノテッポウ(Alopecurus aequalis)、ノスズメノテッポウ(Alopecurus myosuroides)、カモジグサ(Agropyron tsukushiense)、メリケンニクキビ(Brachiaria platyphylla)、シンクリイノガ(Cenchrus echinatus)、ネズミムギ(Lolium multiflorum)、ギョウギシバ(Cynodon dactylon)、カズノコグサ(Beckmannia syzigache)、イヌムギ(Bromus catharticus)、アシカキ(Leersia japonica)、サヤヌカグサ(Leersia sayanuka)、ボウムギ(Lolium rigidum)、キシュウスズメノヒエ(Paspalum distichum)、オオアワガエリ(Phleum pratense)のようなイネ科雑草(gramineae);コゴメガヤツリ(Cyperus iria)、ハマスゲ(Cyperus rotundus)、キハマスゲ(Cyperus esculentus)、ホタルイ(Scirpus hotarui)、ミズガヤツリ(Cyperus serotinus)、タマガヤツリ(Cyperus serotinus)、マツバイ(Eleocharis acicularis)、クログワイ(Eleocharis kuroguwai)、ヒナガヤツリ(Cyperus flaccidus)、ヒメクグ(Kyllinga brevifolia)、イヌホタルイ(Scirpus juncoides)のようなカヤツリグサ科雑草(cyperaceae);ウリカワ(Sagittaria pygmaea)、オモダカ(Sagittaria trifolia)、ヘラオモダカ(Alisma canaliculatum)のようなオモダカ科雑草(alismataceae);コナギ(Monochoria vaginalis)、アメリカコナギ(Heteranthera limosa)、ミズアオイ(Monochoria kosakowii)のようなミズアオイ科雑草(pontderiaceae);アゼナ(Lindernia pyxidaria)のようなアゼナ科雑草(linderniaceae);オオバコ(Plantago asiatica)、オオアブノメ(Gratiola japonica)、アブノメ(Dopatrium junceum)、イヌノフグリ(Veronica polita)のようなオオバコ科雑草(plantaginaceae);キカシグサ(Rotala india)、ヒメミソハギ(Ammannia multifflora)、キカシグサ(Rotala indica)のようなミソハギ科雑草(lythraceae);ミゾハコベ(Elatine triandra)のようなミゾハコベ科雑草(elatinaceae);イチビ(Abutiol theophrsti)、アメリカキンゴジカ(Sida spinosa)のようなアオイ科雑草(malvaceae);オナモミ(Xanthium strumarim)、ブタクサ(Ambrosia elatior)、エゾノキツネアザミ(Breea serosa )、ハキダメギク(Galinsoga ciliata)、カミツレ(Matricaria chamomilla)、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)、ヒメムカシヨモギ(Erigeron Canadensis)、アメリカセンダングサ(Bidens frondosa)、コセンダングサ(Bidens pilosa)、タウコギ(Bidens tripartita)、ハハコグサ(Gnaphalium affine)、ノボロギク(Senecio vulgaris)のようなキク科雑草(compositae);ホトケノザ(Lamium amplexinale weber)のようなシソ科雑草;イヌホウズキ(Solanum nigrum)、シロバナチョウセンアサガオ(Datura stramonium)のようなナス科雑草(solanaceae);アオビユ(Amaranthus viridis)、シロザ(Chenopodium album)、ホウキギ(Kochia scoparia)、ホソアオゲイトウ(Amaranthus hybridus)のようなヒユ科雑草(amarathaceae);サナエタデ(Polygonum lapathifolium)、ハルタデ(Polygonum persicaria)、ソバカズラ(Polygonum convolvulus)、ミチヤナギ(Polygonum aviculare)、イヌタデ(Persicaria longiseta)、タニソバ(Persicaria nepalensis)のようなタデ科雑草(polygonaceeae);タネツケバナ(Cardamine flexuosa)、ナズナ(Capsella bursapastoris)、セイヨウカラシナ(Brassica juncea)、イヌガラシ(Rorippa indica)のようなアブラナ科雑草(crpurea);マルバアサガオ(Ipomoea purpurea)、セイヨウヒルガオ(Convolvulus arvensis)、アメリカアサガオ(Ipomoea hederacea)、ヒルガオ(Calystegia pubescens)、マルバルコウ(Ipomoea coccinea)のようなヒルガオ科雑草(convolvulaceae);スベリヒユ(portulacaceae)のようなスベリヒユ科雑草(portulacaceae);エビスグサ(Cassia obtusifolia)、クサネム(Aeschynomene indica)、アメリカツノクサネム(Sesbania exaltata)、シロツメクサ(Trifolium repens)、カラスノエンドウ(Vicia sativa)のようなマメ科雑草(fabaceae);コハコベ(Stellaria media)、ハコベ(Stellaria neglecta)、ノミノフスマ(Stellaria uliginosa)のようなナデシコ科雑草(carypha australis);トウダイグサ(Euphorbia helioscopia)、エノキグサ(Acalypha australis)のようなトウダイグサ科雑草(euphoribiaceae);ツユクサ(Commelina communis)、イボクサ(Murdannia keisak)のようなツユクサ科雑草(commelinaceae);ヒルムシロ(Potamogeton distinctus)などのヒルムシロ科雑草(potamogetonaceae);ウキクサ(Spirodela polyrhiza)などのサトイモ科雑草(araceae);アレチウリ(Sicyos angulatus)などのウリ科雑草(cucurbitaceae);ヤエムグラ(Galium spurium)などのアカネ科雑草(rubiaceae)、セリ(Oenanthe javanica)などのセリ科雑草(apiaceae);スミレ(Viola mandshuria)などのスミレ科雑草(violaceae);チョウジタデ(Ludwigia epilobioides)、マツヨイグサ(Oenothera odorata)などのアカバナ科雑草(onagraceae);カタバミ(Oxalis corniculata)などのカタバミ科雑草(oxalidaceae);スギナ(Equisetum arvense)などのトクサ科雑草(equisetaceae);アオミドロ(Spirogyra sp.)などのホシミドロ科雑草(zygnemataceae)などの各種有害雑草を防除することができる。よって、有用作物である、例えば、イネ(Oryza sativa L.)、トウモロコシ(Zea mays)、ダイズ(Glycine max)、ワタ(Gossypium spp.)、コムギ(Triticum spp.)、オオムギ(Hordeum Vulgare)、ライムギ(Secalecereale)、エンバク(Avena sativa)、ソルガム(Sorghum bicolor)、アブラナ(Brassica napus)ヒマワリ(Helianthus annuus)、テンサイ(Beta Vulgaris)、サトウキビ(Saccharum officinarum)、芝(Zoysia japonicaa)、ピーナッツ(Arachis hypogaea)、アマ(Linum usitatissmum)、タバコ(Nicotiana tabacum)、コーヒー(Coffea spp.)などの栽培において、選択的に有害雑草を防除する場合或いは非選択的に有害雑草を防除する場合において有効に使用される。
【0172】
なお、本発明の除草剤の施用は、上記に例示した雑草および作物に限定されるものではない。
【0173】
本発明化合物は必要に応じて製剤又は散布時に他種の除草剤、各種殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤(殺かび剤、殺細菌剤、抗ウィルス剤、植物抵抗性誘導剤)、鳥類忌避剤、植物生長調節剤、薬害軽減剤(セイフナー)、肥料、土壌改良剤又は共力剤等と混合製剤とし、あるいは散布時にタンクミックスで混用施用してもよい。
特に、他の除草剤と混合施用することにより、使用する除草剤の薬量を軽減させ、省力化を図ることができ、しかも両薬剤の協力作用により、除草剤の施用対象(殺草スペクトラム)が拡大し、さらに両薬剤の相乗作用による一層強力な効果を得ることも期待できる。この際、同時に複数の公知除草剤や薬害軽減剤(セイフナー)を組み合わせて配合することもできる。
【0174】
上記任意成分のうち、除草剤の代表例を以下に示すが、これらのみに限定されるものではない。
【0175】
(1)2,4-D、2,4-Dブトチル(2,4-D-butotyl)、2,4-Dブチル(2,4-D-butyl)、2,4-D-ジメチルアンモニウム(2,4-D-dimthylammonimum)、2,4-ジオールアミン(2,4-D-diolamine)、2,4-Dエチル(2,4-D-ehthyl)、2,4-D-2-エチルヘキシル(2,4-D-2-ethyllhexyl)、2,4-Dイソブチル(2,4-D-isobutyl)、2,4-Dイソオクチル(2,4-D-isoctyl)、2,4-Dイソプロピル(2,4-D-isopropyl)、2,4-Dイソプロピルアンモニウム(2,4-D-isopropylammonium)、2,4-Dナトリウム(2,4-D-sodium)、2,4-Dイソプロパノールアンモニウム(2,4-D-isopropylammonium)、2,4-Dトロールアミン(2,4-D-trolamine)2,4-DB、2,4-DBブチル(2,4-DB-butyl)、2,4-DBジメチルアンモニウム(2,4-DB-dimethylammonium)、2,4-DBイソオクチル(2,4-DB-isoctyl)、2,4-DBカリウム(2,4-DB-potassium)、2,4-DBナトリウム(2,4-DB-sodium)2,4-Dコリン塩(2,4-D chloinesalt)、ジクロロプロップ(dichlorprop)、ジクロロプロップブトチル(dichlorprop-butotyl)、ジクロロプロップジメチルアンモニウム(dichlorprop-dimethylammonium)、ジクロロプロップイソオクチル(dichlorprop-isoctyl)、ジクロロプロップカリウム(dichlorprop-potassium)、ジクロロプロップーP(dichlorprop-P)、ジクロロプロップーPジメチルアンモニウム(dichlorprop-P-dimethylammonium)、ジクロロプロップーPカリウム(dichlorprop-P-potassium)、ジクロロプロップーPナトリウム(dichlorprop-P-sodium)、MCPA、MCPAブトチル(MCPA-butotyl)、MCPAジメチルアンモニウム(MAPA-dimethylammonium)、MCPA-2-エチルヘキシル(MCPA-2-ethylhexyl)、MCPAカリウム(MCPA-potassium)、MCPAナトリウム(MCPA-sodium)、MCPAチオエチル(NCAP-thioetyl)、MCPB、MCPBエチル(MCPB-ethyl)、MCPBナトリウム(NCPB-sodium)、メコプロップ(mecoprop)、メコプロップブトチル(mecoprop-butotyl)、メコプロップナトリウム(mecoprop-sodium)、メコプロップーP(mecoprop-P)、メコプロップーPブトチル(mecoprop-P-butotyl)、メコプロップーPジメチルアンモニウム(mecoprop-P-dimethylammonium)、メコプロップーP―2エチルヘキシル(mecoprop-P-ethylhexyl)、メコプロップーPカリウム(mecoprop-P-potassium)、ナプロアニリド(naproanilide)、クロメプロップ(clomeprop)、HIA-1のようなフェノキシ系化合物;2,3,6-TBA、ジカンバ(dicamba)、ジカンバブトチル(dicamba-butotyl)、ジカンバグリコールアミン(dicamba-diglycolamine)、ジカンバジメチルアンモニウム(dicamba-dimethylammonium)、ジカンバオールアミン(dicamba-diolamine)、ジカンバイソプロピルアンモニウム(dicamba-isopropylammonium)、ジカンバカリウム(dicamba-potassium)、ジカンバナトリウム(dicamba-sodium)、ピクロラム(picloram)、ピクロラムジメチルアンモニウム(picloram-dimethylammonium)、ピクロラムイソオクチル(picloram-isoctyl)、ピクロラムカリウム(picloram-potassium)、ピクロラムトリイソプロパノールアンモニウム(picloram-triisopronoammonium)、ピクロラムトリイソプロピルアンモニウム(picloram-triisopronoammonium)、ピクロラムトロールアミン(picloram-trolamine)、トリクロピル(tricolopyr)、トリクロピルブトチル(tricolopyr-butotyl)、トリクロピルトリエチルアンモニウム(tricolopyr-triethylammonium)、クロピラリド(clopyralid)、クロピラリドオールアミン(clopyralid-olaammine)、クロピラリドカリウム(clopyralid-potassium)、クロピラリドトリイソプロパノールアンモニウム(clopyralid-triisopronoammonium)、アミノピラリド(aminocyclopyrachlor)、アミノシクロピラクロール(aminocyclopyrachlor)、ハロウキシフェン(halauxifen)、フロルピロウキシフェン(florpyrauxifen)、ハロウキシフェンメチル(halauxifen-methyl)、DAS-534のような芳香族カルボン酸系化合物;その他、ナプタラム(naptalam)、ナプラタラムナトリウム(naptalam-sodium)、ベナゾリン(benazolin)、ベナゾリンエチル(benazolin-ethyl)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、ダイフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、ダイフルフェンゾピルナトリウム(diflufenzopyr-sodium)、フルオキシピル(fluroxypyr)、フルオキシピル-2-ブトキシ-1-メチルエチル(fluroxypyr-2-butoxy-1-methyl)、フルオキシルピルメプチル(fluroxypyr-meptyl)、クロロフルレノール(chlorflurenol)、クロロフルレノールメチル(chlorflurenol-methyl)、クラシフォス(clacyfos)などのように植物のホルモン作用を攪乱することで除草効力を示すとされている化合物。
【0176】
(2)クロロトルロン(chlorotoluron)、ジウロン(diuron)、フルオメツロン(fluometuron)、リニュロン(linuron)、イソプロチュロン(isoproturon)、メトベンズロン(metobenzuron)、テブチウロン(tebuthiuron)、ジメフロン(dimefuron)、イソウロン(isouron)、カルブチレート(karbutilate)、メタベンズチアゾロン(methabenztiazuron)、メトクスロン(metoxuron)、メトブトムロン(metoburomuron)、モノリニュロン(monolinuron)、ネブロン(neburon)、シデュロン(siduron)、ターブメトン(terbumeton)、トリエタジン(trietazine)のような尿素系化合物;シマジン(simazine)、アトラジン(atrazine)、アトラトン(atratone)、シメトリン(simetryn)、プロメトリン(prometryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ヘキサジノン(hexazinone)、メトリブジン(metribuzin)、ターブチラジン(terbuthylazine)、シアナジン(cyanazine)、アメトリン(ametryn)、シブトリン(cybutryne)、ターブトリン(terbutryn)、プロパジン(propazine)、メタミトロン(metamitron)、プロメトン(prometon)のようなトリアジン系化合物;ブロマシル(bromacil)ブロマシルリチウム(bromacyl-lithium)、レナシル(lenacil)、ターバシル(terbacil)のようなウラシル系化合物;プロパニル(propanil)、シプロミッド(cypromid)のようなアニリド系化合物;スエップ(swep)デスメディファム(desmedipham)、ファンメディファム(phenmedipham)のようなカーバーメート系化合物;ブロモキシニル(bromoxynil)、ブロモキシニルオクタノエート(bromoxynil-octanoate)、ブロモキシニルヘプタノエート(bromoxynil-heptanoate)、アイオキシニル(ioxynil)、アイオキシニルオクタノエート(ioxynil-octanoate)、アイオキシニルカリウム(ioxynil-potassium)、アイオキシニルナトリウム(ioxynil-sodium)のようなヒドロキシベンゾニトリル系化合物;その他、ピリデート(pyridate)、ベンタゾン(bentazone)、ベンタゾンナトリウム(bentazone-,sodium)、アミカルバゾン(amicarbazone)、メタゾール(methazole)、ペンタノクロール(pentanochlor)、フェンメディファム(phenmedipham)などのように植物の光合成を阻害することで除草効力を示すとされている化合物。
【0177】
(3)それ自身が植物体中でフリーラジカルとなり、活性酸素を生成させて速効的な除草効力を示すとされているパラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)のような4級アンモニウム塩系化合物。
【0178】
(4)ニトロフェン(nitrofen)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、ビフェンノックス(bifenox)、アシフルオルフェン(acifluorfen)、アシフルオルフェンナトリウム(acifluorfen-sodium)、ホメサフェン(fomesafen)、ホメサフェンナトリウム(fomesafen-sodium)、オキシフルオフェン(oxyfluorfen)、ラクトフェン(lactofen)、アクロニフェン(aclonifen)、エトキシフェンエチル(ethoxysulfuron-ethyl)、フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen-ethyl)、フルオログリコフェン(fluoroglycofen)のようなジフェニルエーテル系化合物;クロルフタリム(chlorphthalim)、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルミクロラック(flumiclorac)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac-pentyl)、シニドンエチル(cinidon-ethyl)、フルチオアセットメチル(fluthiacet-methyl)、EK-5385のような環状イミド系化合物;その他、オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone-ethyl)、チジアジミン(thidiazimin)、ペントキサゾン(pentoxazone)、アザフェンジゾン(azafenidin)、イソプロパゾール(isopropazole)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen-ethyl)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ブタフェナシル(butafenacil)、サフルフェナシル(saflufenacil)、フルアゾレート(fluazolate)、プロフルアゾール(profluazol)、フルフェンピルエチル(flufenpyr-ethyl)、ベンカルバゾン(bencabazone)、チアフェナシル(tiafenacil)、ピラクロニル(pyrachlonil)、トリフルジモキサジン(trifludimoxazin)、シクロピラニル(cyclopyranil)、エピリフェナシル(epyrifenacil)、HNPC-B4047、IR-6396、EK-5498、SYN-523、WO2008/008763(FMC)に記載の化合物などのように植物のクロロフィル生合成を阻害し、光増感過酸化物質を植物体中に異常蓄積させることで除草効力を示すとされている化合物。
【0179】
(5)ノルフラゾン(norflurazon)、クロリダゾン(chloridazon)、メトルフルラゾン(metflurazon)のようなピリダジノン系化合物;ピラゾリネート(pyrazolynete)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、トプラメゾン(topramezone)、ピラスルフォトール(pyrasulfotole)、トルピラレート(tolpyralate)のようなピラゾール系化合物;その他、アミトロール(amitrole)、フルリドン(fluridone)、フルルタモン(flurtamone)、ジフルフェニカン(diflufenican)、メトキシフェノン(methoxyphenone)、クロマゾン(clomazone)、スルコトリオン(sulcotrione)、メソトリオン(mesotrione)、テンボトリオン(tembotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrione)、フェンキノトリオン(fenquinotrione)、ランコトリオン(lancotrione)、シクロピリモレート(cyclopyrimorate)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ジフェンゾコートメチルサルフェート(difenzoquat-metilsulfate)、イソキサクロロトール(isoxachlortole)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ビシクロピロン(bicyclopyron)、ピコリナフェン(picolinafen)、ビフルブタミド(beflubutamid)、ケトスピラドックス(ketospiradox)、ケトスピラドックスカリウム(ketospiradox-potassium)、ビクスロゾン(bixlozone)、JP2012/2571(住友化学)記載化合物などのようにカロチノイドなどの植物の色素生合成を阻害し、白化作用を特徴とする除草効力を示すとされている化合物。
【0180】
(6)ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、ジクロホップ(dichlorprop)、ピリフェノナップナトリウム(pyriphenop-sodium)、フルアジホップブチル(fluazifop-butyl)、フルアジホップ(fluazifop)、フルアジホップーP(fluazifop-P)、フルアジホップーP―ブチル(fluazifop-P-butyl)、ハロキシホップ(haloxyfop)、ハロキシホップエトチル(haloxyfop-etotyl)、ハロキシホップ-P(haloxyfop-P)、ハロキシホップ-P-メチル(haloxyfop-P-methyl)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、キザロホップ―P(quizalofop-P)、キザロホップ―P-エチル(quizalofop-P-ethyl)、キザロホップ―P―テフリル(quizalofop-P-tefuryl)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop-ethyl)、フェノキサプロップーP(fenoxaprop-P)、フェノキサプロップーP-エチル(fenoxaprop-P-ethyl)、メタミホッププロピル(metamifop-propyl)、メタミホップ(metamifop)、クロジナホッププロパギル(clodinafop-propargyl)、プロパキザホップ(propaquizafop)、HNPC-A8169、SYP-1924のようなアリールオキシフェノキシプロピオン酸系化合物;アロキシジムナトリウム(alloxydim-sodium)、アロキシジム(alloxydim)、クレソジム(clethodim)、セトキシジム(sethoxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、プロホキシジム(profoxydim)、シクロキシジム(cycloxydim)のようなシクロヘキサンジオン系化合物;ピノキサデン(pinoxaden)のようなフェニルピラゾリン系化合物;などのように脂肪酸の生合成を阻害し、植物に除草効力を示すとされている化合物。
【0181】
(7)クロリムロンエチル(chlorimuron-ethyl)、クロリムロン(shlorimuron)、スルホメツロンメチル(sulfometuron-methyl)、スルホメツロ(sulfometuron)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron-methyl)、プリミスルフロン(primisulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、ベンスルフロン(bensulfuron)、クロスルフロン(chlorsulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulforon-methyl)、メトスルフロン(metsulforon)、シノスルフロン(cinosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、ピラゾスルフロン(pyrazosulfuron)、フラザスルフロン(flazasufuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、フルセトスルフロン(flazasufuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、プロスルフロン(prosulfuron)、フルピルシルフロンメチルナトリウム(flupyrsulfuron-methyl-sodium)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、トリフルスルフロン(triflusulfuron)、フルピルスルフロンメチルナトリウム(flupyrsulfuron-methyl-sodium)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron-methyl)、トリフルスルフロン(triflusulfuron)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron-methyl)、ハロスルフロン(halosulfuron)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron-methyl)、チフェンスルフロン(thifensulfuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、エタメトスルフロン(ethametsulfuron)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron-methyl)、イオドスルフロン(iodosulfuron)、イオドスルフロンメチルナトリウム(iodosulfuron-methyl-sodium)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロンメチル(tribenuron-methyl)、トリベヌロン(tribenuron)、トリトスルフロン(tritosufuron)、フォーラムスルフロン(foramsulfuron)、トリフルオキシスルフロン(trifloxysulfuron)、トリフルオキシスルフロンナトリウム(trifloxysulfuron-sodium)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron-methyl)、メソスルフロン(mesosulfuron)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、プロピリスルフロン(propyrisulfuron)、メタゾスルフロン(metazosulfuron)、メチオピルスルフロン(methiopyrsulfuron)、モノスルフロンメチル(monosulfuron-methyl)、オルソスルフロン(orsosulfuron)、イオフェンスルフロン(iofensulfuron)、イオフェンスルフロンナトリウム(iofensulfuron-sodium)のようなスルフォニルウレア化合物;フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ジクロスラム(diclosulam)、クロランスラムメチル(cloransulam-methyl)、フロラスラム(florasulam)、ペノクススラム(penoxsulam)、ピロクススラム(pyroxsulam)のようなトリアゾロピリミジンスルホンアミド系化合物;イマザピル(imazapyr)、イマザピルイソプロピルアンモニウム(imazapyr-isopropylammonium)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマゼタピルアンモニウム(imazethapyr-ammonium)、イマザキン(imazaquin)、イマザキンアンモニウム(imazaquin-ammonium)、イマザモックス(imazamox)、イマザモックスアンモニウム(imazamox-ammonium)、イマザメタベンズ(imazamethabenz)、イマザメタベンズメチル(imazamethabenz-methyl)、イマザピック(imazapic)のようなイミダゾリノン系化合物;ピリチオバックナトリウム(pyrithiobac-sodium)、ビスピリバックナトリウム(bispyribac-sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyrifalid)、ピリミスルファン(pyrimisuflfan)、トリアファモン(triafamone)のようなピリミジニルサリチル酸系化合物;フルカーバゾン(flucarbazone)、フルカーバゾンナトリウム(flucarbazone-sodium)、プロポキシカバーゾンナトリウム(propoxycarbazone-sodium)、プロポキシカーバゾン(propoxycarbazone)、チエンカルバゾンメチル(thiencarbazone-methyl)のようなスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系化合物;その他、グリホサート(glyphosate)、グリホサートナトリウム(glyphosate-sodium)、グリホサートカリウム(glyphosate-potassium)、グリホサートアンモニウム(glyphosate-ammonium)、グリホサートイソプロピルアンモニウム(glyphosate-isopropylammonium)、グリホサートトリメシウム(glyphosate-trimesium)、グリホサートセスキナトリウム(glyphosate-sesquisodium)、グルホシネート(glufosinate)、グルホシネートアンモニウム(glufosinate-ammonium)、グルホシネート―P(glufosinate-P)、グルホシネート―P-アンモニウム(glufosinate-P-ammonium)、グルホシネート―Pナトリウム(glufosinate-P-sodium)、ビラナホス(bilanafos)、ビラナホスナトリウム(bilanafos-sodium)、シンメチリン(cinmethylin)などのように植物のアミノ酸生合成を阻害することで除草効力を示すとされている化合物。
【0182】
(8)トリフルラリン(trifluralin)、オリザリン(oryzalin)、ニトラリン(nitralin)、ペンディメタリン(pendimethalin)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、ベンフルラリン(benfluralin)、プロジアミン(prodiamine)、ブトラリン(butralin)、ジニトラミン(dinitramine)のようなジニトロアニリン系化合物;ベンスリド(bensulide)、ナプロパミド(napropamide)、ナプロパミ-M(napropamide-M)、プロピザミド(propyzamide)、プロナミド(pronamide)のようなアミド系化合物;アミプロホスメチル(amiprofos-methyl)、ブタミホス(butamifos)、アニロホス(anilofos)、ピペロホス(piperophos)のような有機リン系化合物;プロファム(propham)、クロルプロファム(chlorpropham)、バーバン(barban)、カルベタミド(carbetamide)のようなフェニルカーバメート系化合物;ダイムロン(daimuron)、クミルロン(cumyluron)、ブロモブチド(bromobutide)、メチルダイムロン(methyldymron)のようなクミルアミン系化合物;その他、アシュラム(asulam)、アシュラムナトリウム(asulam-sodium)、ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr)、クロルタールジメチル(chlorthal-dimethyl)、クロルタール(chlorthal)、ジフェナミド(diphenamid)、フロプロップ―M-メチル(flamoprop-M-methyl)、フロプロップ-M(flamoprop-M)、フロプロップ―M-イソプロピル(flamoprop-M-isopropyl)などのように植物の細胞有糸分裂を阻害することで除草効力を示すとされている化合物。
【0183】
(9)アラクロール(alachlor)、メタザクロール(metazachlor)、ブタクロール(butachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、メトラクロール(metolachlor)、S-メトラクロール(S-metolachlor)、テニクロール(thenylchlor)、ペトキサマイド(pethoxamid)、アセトクロール(acetochlor)、プロパクロール(propachlor)、ジメテナミド(dimethenamide)、ジメテナミド―P(dimethenamide-P)、プロピソクロール(propisochlor)、ジメタクロール(dimethachlor)のようなクロロアセトアミド系化合物;モリネート(molinate)、ジメピぺレート(dimepiperate)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、EPTC、ブチレート(butylate)、ベルノレート(vernolate)、シクロエート(cycloate)、プロスルカルブ(prosulfocarb)、エスプロカルブ(esprocarb)、チオベンカルブ(thiobencaeb)、ジアレート(diallate)、トリアレート(tri-allate)、オルベンカルブ(orbencarb)のようなチオカーバメート系化合物;その他、エトベンザニド(etobenzaid)、メフェナセット(mefenacet)、フルフェナセット(flufenacet)、トリディファン(teridiphane)、カフェンストロール(cafenstrole)、フェントラザミド(fentrazamide)、イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone)、オキサジクロメフォン(oxaziclamefone)、イノダンノファン(indanofan)、ベンフレセート(benfuresate)、ピロキサスルフォン(pyroxasulfone)、フェノキサスルフォン(fenoxasulfone)、メチオゾリン(methiozolin)、ダラポン(dalapom)、ダラポンナトリウム(dalapon-sodium)、TCAナトリウム(TCA-sodium)、ジメスルファゼット(dimesulfazet)、トリクロロ酢酸(trichloracetic acid)などのように植物のタンパク質生合成あるいは脂質生合成を阻害することで除草効力を示すとされている化合物。
【0184】
(10)ジクロベニル(dichlobenil)、トリアジフラム(triaziflam)、インダジフラム(indaziflam)、フルポキサム(flupoxam)、イソキサベン(isoxaben)などのように植物のセルロース生合成を阻害することで除草効力を示すとされている化合物。
【0185】
(11)MSMA、DSMA、CMA、エンドタール(endothall)、エンドタールジカリウム(endothall-dipotassium)、エンドタールナトリウム(endothall-sodium)、エンドタールモノ(N,N-ジメチルアルキルアンモニウム)(endothall-mono(N,N-dimethylalkylammonium))、エトフメセート(ethofumesate)、ソディウムクロレート(sodium chlarate)、ペラルゴン酸(pelargonic acid)、ノナン酸(nonanoic acid)、ホスアミン(fosamine)、ホスアミンアンモニウム(fosamine-ammonium)、アクロレイン(aclolein)、スルファミン酸アンモニウム(ammonium sulfamate)、ボラックス(borax)、クロロ酢酸(chloroacetic acid)、クロロ酢酸ナトリウム(sodium chloroacetate)、シアナミド(cyanamide)、メチルアルソン酸(methylarsonic acid)、ジメチルアルソン酸(dimethylarsinic acid)、ジメチルアルソン酸ナトリウム(sodium dimethylarsinate)、ジノターブ(dinoterb)、ジノターブアンモニウム(dinoterb-ammonium)、ジノターブジオールアミン(dinoterb-diolamine)、ジノターブアセテート(dinoterb-acetate)、DNOC、硫酸第一鉄(ferroussulfate)、フルプロパネート(flupropanate)、フルプロパネートナトリウム(flupropanate-sodium)、メフルイジド(mefluidide)、メフルイジドジオールアミン(mefluidide-diolamine)、メタム(metam)、メタムアンモニウム(metam-ammonium)、メタムカリウム(metam-potassium)、メタムナトリウム(metam-sodium)、イソチオシアン酸メチル(methyl isothiocyanate)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペンタクロロフェノールナトリウム(sodium pentachlorophenol)、ペンタクロロフェノールラウレート(pentachlorophenol laurate)、キノクラミン(quinoclamine)、硫酸(sulfuric acid)、ウレアサルフェート(urea sulfate)、ザンチノシン(zanthinosin)、ハービマイシン(herbimycin)、アングイノール(unguinol)、メタチロシン(metatyrosine)、サルメンチン(sarmentine)、タキシトミンA(thaxtominA)、メバロシジン(mevalocidin)、α-リモネン(alpha-limonene)、ピリバムベンズプロピル(pyribambenz-propyl)、ピリバムベンズイソプロピル(pyribambenz-isopropyl)、テトフルピロリメット(tetflupyrolimet)、JS-913、KHG-23844、H-9201、SIOC-0163、SIOC-0171、SIOC-0172、SIOC-0285、SIOC-0426、SIOC-H-057、ZJ-0166、ZJ-1835、ZJ-0453、ZJ-0777、ZJ-0862、WO2008/096398(クミアイ化学)記載の化合物などのその他の除草剤。
【0186】
(12)ザントモナス キャンペストリス(Xanthomonas campestris)、エピココシルス ネマトソルス(Epicoccosirus nematosorus)、エピココロシルス ネマトスペラス(Epicoccosirus nematosperus)、エキセロヒラム モノセラス(Exserohilum monoseras)、ドレクスレラ モノセラス(Drechsrela monoceras)などのように植物に寄生することで除草効力を示すとされているもの。
【0187】
本発明化合物を除草剤として使用するにあたっては、そのままでも使用できるが、製剤化して使用することもできる。製剤化においては、農薬製剤ガイド(編集:日本農薬学会施用法研究会、発行:社団法人日本植物防疫協会、1997年)に記載される適当な担体、補助剤、界面活性剤、結合剤および安定剤等を配合してもよい。
【0188】
本発明化合物を含む除草剤は、剤型として一般に使用されている任意の剤型に製剤化することができ、例えば、粒剤、微粒剤、細粒剤、水和剤、顆粒水和(ドライフロアブル)剤、乳剤、水溶剤、ゾル剤(フロアブル剤)、液剤、粉剤、粗粉剤、DL(ドリフトレス型)粉剤、フローダスト剤、油剤、マイクロカプセル剤、ペースト剤、ジャンボ剤等の形態として使用できるが、これらに限定されるものではない。
【0189】
製剤化に際して、用いられる担体としては、一般に農薬製剤用に常用される担体ならば、固体又は液体のいずれでも使用することができる。このような担体は特定のものに限定されるものではないが、具体的には以下のものが挙げられる。固体担体としては、例えば、鉱物質粉末(カオリン、ベントナイト、クレー、モンモリロナイト、タルク、珪藻土、雲母、バーミキュライト、石英、炭酸カルシウム、リン灰石、ホワイトカーボン、消石灰、珪砂、酸性白土、ゼオライト、セピオライト、膨張パーライト粉砕品、シラスバルーン、アルミナバルーン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン等よりなるマイクロスフェアー等)、植物質粉末(大豆粉、小麦粉、木粉、タバコ粉、デンプン、結晶セルロース等)、高分子化合物(石油樹脂、ポリ塩化ビニル、ケトン樹脂等)、アルミナ、ケイ酸塩、ブドウ糖、ショ糖、乳糖、糖重合体、硫安、塩化ナトリウム、塩化カリウム、尿素、高分散性ケイ酸、ワックス類等が挙げられる。
【0190】
液体担体としては、例えば、水、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、ベンジルアルコール等)、芳香族炭化水素類(トルエン、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等)、エーテル類(エチルエーテル、エチレンオキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールアセテート、酢酸アミル等)、酸アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アルコールエーテル類(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等)、脂肪族又は脂環式炭化水素類(n-ヘキサン、シクロヘキサン等)、工業用ガソリン(石油エーテル、ソルベントナフサ等)、石油留分(パラフィン類、灯油、軽油等)等が挙げられる。
【0191】
また、除草剤を、乳剤、水和剤、フロアブル剤等に製剤化する場合には、乳化、分散、可溶化、湿潤、発泡、潤滑、拡展等の目的で、各種の界面活性剤が配合される。このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル等の非イオン型界面活性剤、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート、アリールスルホネート、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェート、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ポリカルボン酸塩等の陰イオン型界面活性剤、アルキルアミン類(ラウリルアミン、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等)、ポリオキシエチレンアルキルアミン類、アルキルピリジニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアンモニウム塩等の陽イオン型界面活性剤、カルボン酸(ベタイン型)、硫酸エステル塩等の両性型界面活性剤等が挙げられるが、これらの例示に限定されるものでない。
【0192】
また、これらの他に、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アラビアゴム、ポリビニルアセテート、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、トラガカントゴム、デキストリン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース(MC)等の各種補助剤、添加剤等を使用することができる。
【0193】
本発明化合物を有効成分とする除草剤の好ましい使用方法としては、土壌処理、水面処理、茎葉部処理等が挙げられ、防除雑草の発芽前から幼芽時の施用により特に優れた効果をあげることができる。
【0194】
本発明化合物の除草剤としての施用薬量は、適用場面、施用時期、施用方法、対象雑草および栽培作物等により差異はあるが、一般には有効成分量としてヘクタール(ha)当たり0.001及至10Kg程度、好ましくは0.01及至1Kg程度が適当である。
【実施例0195】
以下、本発明化合物の合成例、製剤例および試験例により、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はそれらに何ら限定されるものではない。
【0196】
合成例1
2-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]2-ピリジニル)4-フルオロフェニル]-2,2-ジフルオロエタノールの合成
2-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]-2-ピリジニル)フェニル]2,2-ジフルオロエタノール(6.30g、19.0mmol)をクロロホルム(300mL)に溶解させ、N-クロロスクシンイミド(2.70g、20.0mmol)を加え70℃で40時間加熱還流した。反応混合物に水(100mL)を注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して白色固体の2-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]2-ピリジニル)4-フルオロフェニル]-2,2-ジフルオロエタノール(収量7.00g、収率100%)を得た。
融点:122-125℃
H-NMR(CDCl)σ:1.88-1.98(2H,m),2.04-2.14(2H,m),2.33(1H,brs),2.78(2H,t,J=6.4Hz),4.09-4.25(4H,m),6.41(1H,d,J=4.0Hz),7.30(1H,d,J=9.6Hz),7.89(1H,d,J=7.2Hz).
【0197】
合成例2
3-クロロ-2-[4-クロロ-5-(1,1-ジフルオロ-2-メトキシ-エチル)-2-フルオロ-フェニル]-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジンの合成
2-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]2-ピリジニル)4-フルオロフェニル]-2,2-ジフルオロエタノール(100mg、0.274mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解させ氷浴中で攪拌した。続いて55%水素化ナトリウム(17.9mg、0.410mmol)を加え氷浴中で攪拌した後、ヨードメチル(77.7mg、0.548mmol)を加え室温で2時間攪拌した。反応混合物に希塩酸(10mL)加えた後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して薄黄色液体の3-クロロ-2-[4-クロロ-5-(1,1-ジフルオロ-2-メトキシ-エチル)-2-フルオロ-フェニル]-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン(92.8mg、収率89%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:1.91-1.95(2H,m),2.05-2.11(2H,m),2.78(2H,t,J= 6.4Hz),3.44(3H,s),4.04(2H,t,J=13.7Hz),4.18(2H,t,J=6.0Hz),7.29(1H,d,J=9.6Hz),7.89(1H,d,J=7.3Hz).
【0198】
合成例3
[2-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-フェニル]-2,2-ジフルオロ-エチル]シクロプロパンカルボキシレートの合成
2-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]2-ピリジニル)4-フルオロフェニル]-2,2-ジフルオロエタノール(100mg、0.274mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解させた後、ジイソプロピルエチルアミン(53.1mg、0.411mmol)を加え氷浴中で攪拌しながらシクロプロパンカルボニルクロリド(1.39g、4.39mmol)を滴下した。氷浴を外し室温で2時間攪拌した。反応混合物に水(5mL)を注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して薄黄色液体の[2-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-フェニル]-2,2-ジフルオロ-エチル]シクロプロパンカルボキシレート(収量90.0mg、収率76%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:0.86-0.88(2H,m),0.96-1.00(2H,m),1.59-1.65(1H,m),1.93-1.95(2H,m),2.08-2.10(2H,m),2.78(2H,t,J=6.4Hz),4.18(2H,t,J=6.0Hz),4.72(2H, t,J=13.5Hz),7.30(1H,d,J=9.2Hz),7.89(1H,d,J=7. Hz).
【0199】
合成例4
[2-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-フェニル]-2,2-ジフルオローエチル]トリフルオロメタンスルホネートの合成
2-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]2-ピリジニル)4-フルオロフェニル]-2,2-ジフルオロエタノール(1.50g、4.11mmol)をジクロロエタン(20mL)に溶解させた後、ジイソプロピルエチルアミン(796mg、6.16mmol)を加え氷浴中で攪拌しながらトリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.39g、4.39mmol)を滴下した。氷浴を外し室温で2時間攪拌した。反応混合物に水(20mL)を注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して白色固体の[2-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-フェニル]-2,2-ジフルオロ-エチル]トリフルオロメタンスルホネート(収量1.50g、収率73%)を得た。
融点:81-82℃
H-NMR(CDCl)σ:1.92-1.95(2H,m),2.06-2.12(2H,m),2.78(2H,t,J=6.4Hz),4.18(2H,t,J=6.2Hz),4.97(2H,t,J=12.4 Hz),7.35(1H,d,J=9.2Hz),7.93(1H,d,J=6.9Hz).
【0200】
合成例5
3-クロロ-2-[4-クロロ-5-[2-(4-クロロフェノキシ)-1,1-ジフルオロ-エチル]-2-フルオロ-フェニル]-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジンの合成
[2-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-フェニル]-2,2-ジフルオロ-エチル]トリフルオロメタンスルホネート(100mg、0.201mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解させた後、炭酸カリウム(41.7mg、0.302mmol)と4-クロロフェノール(38.8mg、0.302mmol)を加え60℃で2時間攪拌した。反応混合物に希塩酸(5mL)加えた後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して無色液体の3-クロロ-2-[4-クロロ-5-[2-(4-クロロフェノキシ)-1,1-ジフルオロ-エチル]-2-フルオロ-フェニル]-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン(収量86.1mg、収率90%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:1.93-1.95(2H,m),2.08-2.09(2H,m),2.79(2H,t,J=6.4Hz),4.19(2H,t,J=6.0Hz),4.58(2H,t,J=12.6Hz),6.83(2H,d,J=9.2Hz),7.22(2H,d,J=8.7Hz),7.30(1H,d,J=9.2Hz),7.95(1H,d,J=7.3Hz).
【0201】
合成例6
2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-N-メトキシ-N-メチル-ベンザミドの合成
2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-安息香酸(5.00g、15.2mmol)をクロロホルム(30mL)に溶解させ、オキサリルクロリド(5.78g、45.6mmol)とN,N-ジメチルホルムアミドを1滴加え室温で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後、クロロホルム(30mL)に溶解させ、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.80g、18mmol)を加えた。その後氷冷下でトリエチルアミン(4.60g、46.0mmol)を滴下し、室温で1時間攪拌した。反応混合物に水(100mL)を注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して薄黄色液体の2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-N-メトキシ-N-メチル-ベンザミド(収量26.0g、収率88%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:1.93-1.94(2H,m),2.07-2.09(2H,m),2.77(2H,t,J=6.4Hz),3.37(3H,brs),3.51(3H,brs),4.17(2H,t,J=6.2Hz),7.26(1H,d,J=9.2Hz),7.61(1H,d,J=7.3Hz).
【0202】
合成例7
(2-ベンジルオキシフェニル)-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-フェニル]メタノンの合成
2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-N-メトキシ-N-メチル-ベンザミド(400mg、1.08mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解させた後、(2-ベンジルオキシフェニル)-ブロモ-マグネシウム(618mg、2.15mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解させた溶液を室温下で滴下した。5時間還流加熱した後、反応混合物を氷水で冷やした1N-塩酸(10mL)に加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して黄色液体の(2-ベンジルオキシフェニル)-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-フェニル]メタノン(収量170mg、収率32%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:1.90-1.92(2H,m),2.03-2.09(2H,m),2.75(2H,t,J=6.4Hz),4.15(2H,t,J=6.2Hz),4.91(2H,s),6.94(1H,d,J=9.6Hz),6.98(1H,d,J=8.2Hz),7.05-7.08(3H,m),7.25(3H,tt,J=7.3,2.4Hz),7.48-7.52(1H,m),7.65(1H,d,J=7.3Hz),7.75(1H,dd,J=7.8,1.8Hz).
【0203】
合成例8
[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-フェニル]-(2-ヒドロキシフェニル)メタノンの合成
(2-ベンジルオキシフェニル)-[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-フェニル]メタノン(200mg、0.404mmol)、10%パラジウム-カーボン(85.9mg、0.0807mmol)、トルエン(10mL)をオートクレーブに加えた後、オートクレーブの内圧が5気圧になるように水素ガスを封入し100℃で3時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して茶色液体の[2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-フェニル]-(2-ヒドロキシフェニル)メタノン(収量49.2mg、収率30%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:1.93(2H,dt,J=10.4,3.5Hz),2.06-2.09(2H,m),2.77(2H,t,J=6.4Hz),4.16(2H,t,J=6.0Hz),7.06(1H,dd,J=8.5,1.1Hz),7.33-7.35(2H,m),7.50-7.54(1H,m),7.62(1H,d,J=7.3Hz),11.89(1H,s).
【0204】
合成例9
6-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-3,3,5-トリフルオロ-1-メチルインドリン-2-オンの合成
3,3,5-トリフルオロ-1-メチル-6-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)インドリン-2-オン(74.1mg、0.231mmol)をクロロホルム(3mL)に溶解させた後、氷冷下でN-クロロスクシンイミド(31.8mg、0.242mmol)を添加した。反応混合物を70℃で6時間加熱還流した後、反応混合物に水(10mL)を注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して薄黄色固体の6-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-3,3,5-トリフルオロ-1-メチルインドリン-2-オン(収量82.0g、収率100%)を得た。
融点:141-142℃
H-NMR(CDCl)δ:1.91-1.98(2H,m),2.07-2.13(2H,m),2.79(2H,t,J=6.4Hz),3.23(3H,s),4.19(2H,t,J=6.0Hz),7.09(1H,d,J=5.0Hz),7.39(1H,d,J=7.8 Hz).
上記合成例および前記製造方法に基づき製造した本発明に係る化合物のHNMRスペクトル(CDCl) σ(ppm)値および融点(℃)等を、表2に示す。HNMRデータは、JNM-ECS400スペクトロメーター(日本電子株式会社製)により測定した。
【0205】
【表2-1】
【0206】
【表2-2】
【0207】
【表2-3】
【0208】
【表2-4】
【0209】
【表2-5】
【0210】
【表2-6】
【0211】
【表2-7】
【0212】
【表2-8】
【0213】
以下、参考例は上記合成の出発物質を市販品から合成する合成例を示すものであるが、それらに何ら限定されるものではない。
【0214】
[参考例1]
4-ブロモ-5-フルオロ-2-ヨードアニリンの合成
4-ブロモ-3-フルオロアニリン(50.0g、190mmol)をアセトニトリル(400mL)に溶解させた後、N-ヨードスクシンイミド(65.1g、290mmol)を加え室温で8時間攪拌した。反応混合物をロータリーエバポレーターで濃縮後、反応混合物に水(100mL)を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を5%水酸化ナトリウム水溶液、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/3)により精製して褐色固体の4-ブロモ-5-フルオロ-2-ヨードアニリン(収量83.0g、収率99%)を得た。
H-NMR (CDCl) σ:4.22(2H,br s),6.53(1H,d,J=10Hz),7.74(1H,d,J=7.6Hz).
【0215】
[参考例2]
1-ブロモ-4-クロロ-2-フルオロ-5-ヨードベンゼンの合成
4-ブロモ-5-フルオロ-2-ヨードアニリン(53.7g、170mmol)に35%塩酸(250mL)と水(250mL)を加えた後攪拌し、-5℃下で亜硝酸ナトリウム(14.5g、204mmol)を水(20mL)に溶かした溶液を滴下した。-5℃下で30分攪拌した後、塩化銅(25.2g、255mmol)を水(100mL)に懸濁させた溶液を-5℃下で滴下した。室温まで昇温し30分攪拌した後、100℃で2時間加熱還流した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し褐色液体の1-ブロモ-4-クロロ-2-フルオロ-5-ヨードベンゼン(収量50.4g、収率88%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:7.27(1H,d,J=7.6Hz),8.02(1H,d,J=6.8Hz).
【0216】
[参考例3]
エチル-2-(5-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロフェニル)-2,2-ジフルオロアセテートの合成
1-ブロモ-4-クロロ-2-フルオロ-5-ヨードベンゼン(60.0g、179mmol)をジメチルスルホキシド(100mL)に溶解させた後、エチル-2-ブロモ-2,2-ジフルオロアセテート(72.6g、358mmol)と銅粉末(28.4g、447mmol)を加え、70℃で3時間攪拌した。反応混合物に水(200mL)を注ぎ、セライト濾過した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/9)により精製して黄色液体のエチル-2-(5-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロフェニル)-2,2-ジフルオロアセテート(収量40.0g、収率67%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:1.33(3H,t,J=7.2Hz)、4.37(2H,d,J=7.2Hz),7.25(1H,d,J=8.8Hz),7.94(1H,d,J=7.6Hz).
【0217】
[参考例4]
エチル-2-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(2-トリメチルシリルエチニル)フェニル]-2,2-ジフルオロアセテートの合成
エチル-2-(5-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロフェニル)-2,2-ジフルオロアセテート(20.0g、60.3mmol)をトリエチルアミン(100mL)に溶解させ、塩化(II)パラジウム(535mg、3.02mmol)、トリフェニルホスフィン(1.58g、6.03mmol)、ヨウ化銅(I)(919mg、4.83mmol)、トリメチルシリルアセチレン(7.11g、72.4mmol)を加え、窒素置換した後、50℃で5時間攪拌した。反応混合物に水(100mL)を注ぎ、セライト濾過した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/9)により精製して黄色液体のエチル-2-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(2-トリメチルシリルエチニル)フェニル]-2,2-ジフルオロアセテート(収量20.0g、収率95%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:0.27(9H,s),1.31(3H,t,J=4.0Hz),4.35(2H,d,J=7.2Hz),7.19(1H,d,J=8.4Hz),7.83(1H,d,J=7.6Hz).
【0218】
[参考例5]
メチル-2-(2-クロロ-5-エチニル-4-フルオロフェニル)-2,2-ジフルオロアセテートの合成
エチル-2-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(2-トリメチルシリルエチニル)フェニル]-2,2-ジフルオロアセテート(11.5g、33.0mmol)をメタノール(50mL)に溶解させ、炭酸カリウム(457mg、3.30mmol)を加え室温で1時間攪拌した。反応混合物を濾過し、ろ液を減圧濃縮して黄色液体のメチル-2-(2-クロロ-5-エチニル-4-フルオロフェニル)-2,2-ジフルオロアセテート(収量5.80g、収率67%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:3.41(1H,s),3.90(3H,s),7.23(1H,d,J=8.4Hz),7.86(1H,d,J=6.8Hz).
【0219】
[参考例6]
メチル-2-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]-2-ピリジニルフェニル)]-2,2-ジフルオロアセテートの合成
メチル-2-(2-クロロ-5-エチニル-4-フルオロフェニル)-2,2-ジフルオロアセテート(9.60g、37.0mmol)と4,5,6,7-テトラヒドロジアゾロ[3,4-a]ピリジン-8-イウム-3-オレート(7.70g、55.0mmol)をメシチレン(100mL)に溶解させ、130℃で10時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/3)により精製して黄色固体のメチル-2-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]-2-ピリジニルフェニル)]-2,2-ジフルオロアセテート(収量8.00g、収率61%)を得た。
融点:82-92℃
H-NMR(CDCl)σ:1.85-1.95(2H,m),2.05-2.15(2H,m),2.85(2H,t,J=6.4Hz),3.88(3H,s),4.21(2H,t,J=6.4Hz),6.43(1H,d,J=4.0Hz),7.23(1H,d,J=10.4Hz),8.39(1H,d,J=8.0Hz)
【0220】
[参考例7]
2-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]-2-ピリジニル)フェニル]-2,2-ジフルオロエタノールの合成
メチル-2-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]-2-ピリジニルフェニル)]-2,2-ジフルオロアセテート(8.00g、22.3mmol)をエタノール(30mL)に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム(1.10g、26.8mmol)を加え室温で1時間攪拌した。反応混合物に1N-塩酸(100mL)を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して白色固体の2-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]-2-ピリジニル)フェニル]-2,2-ジフルオロエタノール(収量6.30g、収率85%)を得た。
融点:182-186℃
H-NMR(CDCl)σ:1.85-1.93(2H,m),2.04-2.12(2H,m),2.33(1H,brs),2.84(2H,t,J=6.4Hz),4.14-4.25(4H,m),6.41(1H,d,J=4.0Hz),7.22(1H,d,J=10.0Hz),8.26(1H,d,J=8.0Hz)
【0221】
[参考例8]
メチル 5-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロ-ベンゾエートの合成
メチル 2-クロロ-4-フルオロ-ベンゾエート(50.0g、265mmol)を濃硫酸(150mL)に溶解させた後、N-ブロモスクシンイミド(53.0g、292mmol)をゆっくりと添加した。室温で一晩攪拌した。反応混合物を氷水に加えた後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮してメチル 5-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロ-ベンゾエートの粗生成物(収量70.1g、収率100%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:3.94(3H,s),7.26(1H,d,J=7.3Hz),8.13(1H,d,J=7.3 Hz).
【0222】
[参考例9]
メチル 2-クロロ-4-フルオロ-5-(2-トリメチルシリルエチニル)ベンゾエートの合成
メチル 5-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロ-ベンゾエート(73.6g、275mmol)をトリエチルアミン(230mL)に溶解させ、塩化(II)パラジウム(4.88g、27.5mmol)、トリフェニルホスフィン(14.4g、55.0mmol)、ヨウ化銅(I)(5.24g、27.5mmol)、トリメチルシリルアセチレン(54.0g、550mmol)を加え、窒素置換した後、60℃で5時間攪拌した。反応混合物に水(100mL)を注ぎ、セライト濾過した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/5)により精製して黄色液体のメチル 2-クロロ-4-フルオロ-5-(2-トリメチルシリルエチニル)ベンゾエート(収量37.6g、収率48%)を得た。
H-NMR(CDCl)σ:.36(9H,s),4.01(3H,s),7.29(1H,d,J=9.2Hz),8.10(1H,d,J=7.8Hz).
【0223】
[参考例10]
メチル 2-クロロ-5-エチニル-4-フルオロ-ベンゾエートの合成
2-クロロ-4-フルオロ-5-(2-トリメチルシリルエチニル)ベンゾエート(37.6g、132mmol)をメタノール(80mL)に溶解させ、炭酸カリウム(1.82g、13.2mmol)を加え室温で1時間攪拌した。反応混合物を濾過し、ろ液を減圧濃縮して茶色固体のメチル 2-クロロ-5-エチニル-4-フルオロ-ベンゾエート(収量5.80g、収率67%)を得た。
融点:64-70℃
H-NMR(CDCl)σ:3.93(3H,s),7.23(1H,d,J=9.2Hz),8.05(1H,d,J=7.3Hz).
【0224】
[参考例11]
メチル-2-クロロ-4-フルオロ-5-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)ベンゾエートの合成
2-クロロ-5-エチニル-4-フルオロ-ベンゾエート(26.0g、122mmol)と4,5,6,7-テトラヒドロジアゾロ[3,4-a]ピリジン-8-イウム-3-オレート(25.7g、183mmol)をメシチレン(100mL)に溶解させ、150℃で3時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して黄色固体のメチル-2-クロロ-4-フルオロ-5-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)ベンゾエート(収量26.0g、収率69%)を得た。
融点:88-94℃
H-NMR(CDCl)σ:1.88-1.91(2H,m),2.05-2.11(2H,m),2.85(2H,t,J=6.4Hz),3.9 (3H,s),4.21(2H,t,J=6.2Hz),6.42(1H,d,J=4.1Hz),7.24(1H,d,J=10.5Hz),8.52(1H,d,J=7.8Hz).
【0225】
[参考例12]
メチル 2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-ベンゾエートの合成
メチル-2-クロロ-4-フルオロ-5-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)ベンゾエート(27.0g、87.4mmol)をクロロホルム(300mL)に溶解させ、N-クロロスクシンイミド(12.1g、91.7mmol)を加え8時間加熱還流した。反応混合物に水(100mL)を注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して白色固体のメチル 2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-ベンゾエート(収量26.0g、収率88%)を得た。
融点:103-108℃
H-NMR(CDCl)σ:1.92-1.94(2H,m),2.07-2.10(2H,m),2.78(2H,t,J=6.4Hz),3.92(3H,s),4.18(2H,t,J=6.2Hz),7.30(1H,d,J=9.6Hz),8.17(1H,d,J=7.3Hz)
【0226】
[参考例13]
2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-安息香酸の合成
メチル 2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-ベンゾエート(16.0g、46.6mmol)をエタノール(300mL)に溶解させ、3N-水酸化ナトリウム水溶液(46.6mL、140mmol)を加え室温で3時間攪拌した。反応混合物をロータリーエバポレーターで濃縮した後、水(100mL)を注ぎ得られた固体を溶解させ、トルエンで洗浄した。その後、水層を3N-塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し白色固体の2-クロロ-5-(3-クロロ-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-4-フルオロ-安息香酸(収量14.9g、収率97%)を得た。
融点:194-203℃
H-NMR(CDCl)σ:1.91-1.98(2H,m),2.08-2.13(2H,m),2.80(2H,t,J=6.4Hz),4.33(2H,t,J=6.0Hz),7.31(1H,d,J=9. Hz),8.37(1H,d,J=7.8Hz).
【0227】
[実施例14]
(2E)-N-(3-ブロモ-4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシイミノ-アセトアミドの合成
3-ブロモ-4-フルオロアニリン(10.0g、52.6mmol)、抱水クロラール(10.5g、63.2mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(11.7g、168mmol)、無水硫酸ナトリウム(50g、352mmol)を水(600mL)に溶解させた後、12N-塩酸(15mL)を室温でゆっくり滴下した。反応混合物を90℃で3時間攪拌した後、吸引濾過した。得られた固体を減圧乾燥し白色固体の(2E)-N-(3-ブロモ-4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシイミノ-アセトアミド(収量11.1g、収率81%)を得た。
融点:166-169℃
H-NMR(DMSO-D6)δ:7.35(1H,t,J=8.7Hz),7.62-7.69(2H,m),8.11(1H,dd,J=6.0,2.3Hz),10.36(1H,brs),12.24(1H,brs).
【0228】
[参考例15]
6-ブロモ-5-フルオロ-インドリン-2,3-ジオンの合成
硫酸(400mL)を氷冷し、(2E)-N-(3-ブロモ-4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシイミノ-アセトアミド(50.0g、192mmol)を添加した。反応混合物を90℃で5時間攪拌した。反応混合物を氷水(1000mL)に注いだ。吸引ろ過により褐色固体の6-ブロモ-5-フルオロ-インドリン-2,3-ジオン(粗収量58.0g、粗収率100%)を得た。粗生成物は精製することなく次の反応に用いた。
H-NMR(CDCl)σ:6.821-6.851(1H,dd,J=11Hz,4Hz),7.173-7.186(1H,d,J=6.5Hz),8.758(1H,brs).
【0229】
[参考例16]
6-ブロモ-3,3,5-トリフルオロ-インドリン-2-オンの合成
6-ブロモ-5-フルオロ-インドリン-2,3-ジオン(5.00g、20.5mmol)をクロロホルム(200mL)に溶解させた後、氷冷下で(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(14.9g、92.2mmol)を添加し、氷冷下で2時間攪拌した。3日間室温で放置した後、炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)に反応混合物を添加し、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して白色固体の6-ブロモ-3,3,5-トリフルオロ-インドリン-2-オン(収量0.91g、収率17%)を得た。
融点:
H-NMR(DMSO-D6)σ:7.26-7.27(1H,d,J=6.5Hz),7.90-7.92(1H,d,J=10Hz),11.35(1H,brs).
【0230】
[参考例17]
6-ブロモ-3,3,5-トリフルオロ-1-メチル-インドリン-2-オンの合成
6-ブロモ-3,3,5-トリフルオロ-インドリン-2-オン(646mg、2.43mmol)をジメチルホルムアミド(3mL)に溶解させた後、室温で炭酸カリウム(403mg、2.91mmol)、ヨウ化メチル(1.72g、12.1mmol)を添加した後、反応混合物を60℃で3時間攪拌した。反応混合物に希塩酸10mLを添加し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1)により精製して白色固体の6-ブロモ-3,3,5-トリフルオロ-1-メチル-インドリン-2-オン(収量580mg、収率85%)を得た。
融点:141-143℃
H-NMR(CDCl)δ:3.22(3H,s),7.10(1H,dt,J=3.2,1.7 Hz),7.35(1H,dt,J=6.7,1.6Hz).
【0231】
[参考例18]
3,3,5-トリフルオロ-1-メチル-6-(2-トリメチルシリルエチニル)-インドリン-2-オンの合成
6-ブロモ-3,3,5-トリフルオロ-1-メチル-インドリン-2-オン(530mg、1.89mmol)をトリエチルアミン(5mL)に溶解させた後、反応混合物に窒素をバブリングさせた。反応混合物にトリフェニルホスフィン(99.3mg、0.379mmol)、塩化パラジウム(33.6g、0.189mmol)、ヨウ化銅(I)(36.0mg、0.189mmol)を添加した後、60℃に昇温させた。反応混合物にトリメチルシリルアセチレン(371mg、3.79mmol)を滴下した後、80℃で3時間攪拌した。反応混合物に希塩酸5mLを添加し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1)により精製して黒色固体の3,3,5-トリフルオロ-1-メチル-6-(2-トリメチルシリルエチニル)-インドリン-2-オン(収量290mg、収率52%)を得た。
融点:107-109℃
H-NMR(CDCl)δ:0.29(9H,s),3.21(3H,s),6.93(1H,d,J=5.5Hz),7.29(1H,d,J=7.3Hz).
【0232】
[参考例19]
6-エチニル-3,3,5-トリフルオロ-1-メチル-インドリン-2-オンの合成
3,3,5-トリフルオロ-1-メチル-6-(2-トリメチルシリルエチニル)-インドリン-2-オン(258mg、0.868mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させた後、氷浴で5℃まで冷却し1mol/Lのテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(1.04mL、1.04mmol)を添加した後、反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物に水10mLを添加した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して、黒色固体の6-エチニル-3,3,5-トリフルオロ-1-メチル-インドリン-2-オン(111mg、0.493mmol)を得た。
融点:155-158℃
H-NMR(CDCl)δ:3.22(3H,s),3.49(1H,s),6.96(1H,dd,J=5.0,1.4Hz),7.33(1H,dt,J=7.2,1.6 Hz).
【0233】
[参考例20]
3,3,5-トリフルオロ-1-メチル-6-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)インドリン-2-オンの合成
6-エチニル-3,3,5-トリフルオロ-1-メチルインドリン-2-オン(111mg、0.493mmol)をメシチレン(2mL)に溶解させた後、4,5,6,7-テトラヒドロジアゾロ[3,4-a]ピリジン-8-イウム-3-オレート(104g、0.739mmol)を添加した。反応混合物を160℃で6時間反応させた。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)により精製して茶色固体の3,3,5-トリフルオロ-1-メチル-6-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)インドリン-2-オン(収量78.0g、収率49%)を得た。
融点:201-203℃
H-NMR(CDCl)δ:1.87-1.96(2H,m),2.06-2.14(2H,m),2.87(2H,t,J=6.4Hz),3.27(3H,s),4.22(2H,t,J=6.2Hz),6.52(1H,d,J=4.6Hz),7.33(1H,dd,J=10.8,1.6Hz),7.55(1H,d,J=5.5Hz).
【0234】
[参考例21]
4,5,6,7-テトラヒドロジアゾロ[3,4-a]ピリジン-8-イウム-3-オレートの合成
2-ピぺリジンカルボン酸(100g、774mmol)を水(800mL)に溶解させ、氷冷下で亜硝酸ナトリウム(71.1g、1.03mol)を添加し、-3℃で10分攪拌した。-3℃下で35%塩酸(105g、1.01mol)を内温が1℃を超えないようにゆっくり滴下し、2時間攪拌したのちに、室温に昇温し、2時間攪拌した。反応混合物に水を100mL加え、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して黄色固体の1-ニトロソピぺリジン-2-カルボン酸の粗生成物(収量117g、収率96%)を得た。
1-ニトロソピぺリジン-2-カルボン酸の粗生成物(117g、740mmol)をトルエン(400mL)に溶解させ、氷冷下で攪拌した。トリフルオロ酢酸無水物(163mL)を内温が10℃を超えないようにゆっくりと滴下し、室温まで昇温し4時間攪拌した。反応混合物と炭酸カリウム(88.3g、 639mmol)を氷水(200mL)に溶かした溶液に少しずつ加え、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して薄茶色固体の4,5,6,7-テトラヒドロジアゾロ[3,4-a]ピリジン-8-イウム-3-オレート(収量90g、収率83%)を得た。
融点:96-97℃
H-NMR(CDCl)σ:1.90-2.00(2H,m),2.05-2.15(2H,m),2.66(2H,t,J=6.4Hz),4.27(2H,t,J=6.2Hz).
【0235】
次に、本発明化合物を除草剤として製剤化する方法を以下の製剤例により具体的に説明する。ただし、除草剤はこれらの製剤例のみに限定されるものではなく、他の種々の添加物と任意の割合で混合し、製剤化することもできる。
【0236】
[製剤例1] (粒剤)
合成例1の化合物1部、リグニンスルホン酸カルシウム1部、ラウリルサルフェート1部、ベントナイト30部およびタルク67部に水15部を加えて、混練機で混練した後、押出式造粒機で造粒した。これを流動層乾燥機で乾燥して、除草活性成分を1%含有する粒剤を得ることができる。さらに合成例1の化合物に替えて、表1に記載の各化合物を用いること以外は、同様の方法により、それぞれ粒剤を得ることができる。
【0237】
[製剤例2] (フロアブル剤)
合成例1の化合物20.0部、スルホコハク酸ジ-2-エチルヘキシルエステルナトリウム塩2.0部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル2.0部、プロピレングリコール5.0部、消泡剤0.5部および水70.5部を、湿式ボールミルで均一に混合粉砕し、除草活性成分を20%含有するフロアブル剤を得ることができる。さらに合成例1の化合物に替えて、表1に記載の各化合物を用いること以外は、同様の方法により、それぞれフロアブル剤を得ることができる。
【0238】
[製剤例3] (ドライフロアブル剤)
合成例1の化合物75部、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物10部、ラウリル硫酸ナトリウム5部、ホワイトカーボン5部およびクレー5部を均一に混合微粉砕して、除草活性成分を75%含有するドライフロアブル(顆粒水和)剤を得ることができる。さらに合成例1の化合物に替えて、表1に記載の各化合物を用いること以外は、同様の方法により、それぞれドライフロアブル(顆粒水和)剤を得ることができる。
【0239】
[製剤例4] (水和剤)
合成例1の化合物15部、ホワイトカーボン15部、リグニンスルホン酸カルシウム3部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル2部、珪藻土5部およびクレー60部を、粉砕混合機により均一に混合して、除草活性成分を15%含有する水和剤を得ることができる。さらに合成例1の化合物に替えて、表1に記載の各化合物を用いること以外は、同様の方法により、それぞれ水和剤を得ることができる。
【0240】
[製剤例5] (乳剤)
合成例1の化合物20部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル18部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム2部およびキシレン60部を混合して、除草活性成分を20%含有する乳剤を得ることができる。さらに合成例1の化合物に替えて、表1に記載の各化合物を用いること以外は、同様の方法により、それぞれ乳剤を得ることができる。
【0241】
[製剤例6] (粉剤)
合成例1の化合物0.5部、ホワイトカーボン0.5部、ステアリン酸カルシウム0.5部、クレー50.0部およびタルク48.5部を均一に混合粉砕して、除草活性成分を0.5%含有する粉剤を得ることができる。さらに合成例1の化合物に替えて、表1に記載の各化合物を用いること以外は、同様の方法により、それぞれ粉剤を得ることができる。
【0242】
[製剤例7] (ジャンボ剤)
合成例1の化合物15部、ラウリル硫酸ナトリウム2部、スルホコハク酸ジ-2-エチルヘキシルエステルナトリウム塩5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩5部、シラスバルーン35部、乳糖10部および膨張パーライト28部を混合後、水35部を加えて混練機で混練した後、押出式造粒機で造粒した。これを流動層乾燥機で乾燥して、除草活性成分を15%含有するジャンボ剤を得ることができる。さらに合成例1の化合物に替えて、表1に記載の各化合物を用いること以外は、同様の方法により、それぞれジャンボ剤を得ることができる。
【0243】
次に、本発明化合物の除草効果を例証するため、試験例を示す。
【0244】
[試験例1]
水稲作土壌処理による除草効果試験
1/10000アールの広さのワグネルポットに水田土壌を充填し、水を加え化成肥料(N:P:K=17:17:17)を混入し、代かきを行った。その後、タイヌビエ、広葉雑草(アゼナ、コナギ)、イヌホタルイの種子を0~1cmの深さにそれぞれ30粒ずつを播種した。播種直後ただちに湛水し、水深を約3cmに保った。その後の管理はガラス温室内で行った。その直後に、下記表3に示した化合物を用いて製剤例5に準じて調製した乳剤を水希釈し、その水希釈薬液の所定量を滴下した。活性成分の施用量を換算すると10アール当たり30gに相当した。
本試験は1薬液濃度区当たり2連制で行い、薬剤処理14日後に、下記式(数1)により抑草率(%)を求めた。
【0245】
【数1】

その結果を下記表3に示す。なお表3中の化合物番号は、前記表1~表2に示したものと同様のものである。
【0246】
【表3-1】
【0247】
【表3-2】
【0248】
[試験例2]
水稲作生育期処理による除草効果試験
1/10000アールの広さのワグネルポットに水田土壌を充填し、水を加え化成肥料(N:P:K=17:17:17)を混入し、代かきを行った。その後、タイヌビエ、広葉雑草(アゼナ、コナギ)、イヌホタルイの種子を0~1cmの深さにそれぞれ30粒ずつを播種した。播種後ただちに湛水し、水深を約3cmに保った。その後の管理はガラス温室内で行った。播種7日後に、下記表4に示した化合物を用いて製剤例5に準じて調製した乳剤を水希釈し、その水希釈薬液の所定量を滴下した。活性成分の施用量を換算すると10アール当たり30gに相当した。試験は1薬液濃度区当たり2連制で行い、薬剤処理14日後に、数式(数1)により抑草率(%)を求めた。その結果を表4に示す。
【0249】
【表4-1】
【0250】
【表4-2】
【0251】
[試験例3]
畑作土壌処理による除草効果試験
36cmの大きさのポットに畑土壌(沖積壌土)をつめ、表層1cmの土壌とメヒシバ、イヌビエ、シロザ、アオビユの各雑草種子それぞれ20粒を均一に混合し、表層を軽く押圧した。播種1日後に、下記表5に示した化合物を用い、製剤例5に準じて調製した乳剤を水で希釈し、その水希釈薬液を10アール当たり100リットルの割合で土壌表面に噴霧した。活性成分の施用量を換算すると10アール当たり30gに相当した。薬剤処理14日後に除草効果を試験例1と同じ基準で評価した。その結果を、表5に示す。
【0252】
【表5-1】
【0253】
【表5-2】
【0254】
[試験例4]
畑作茎葉処理による除草効果試験
36cmの大きさのポットに畑土壌(沖積壌土)をつめ、表層1cmの土壌とメヒシバ、イヌビエ、シロザ、アオビユの各雑草種子それぞれ20粒を均一に混合し、表層を軽く押圧した。播種7日後に、下記表6に示した化合物を用い、製剤例5に準じて調製した乳剤を水で希釈し、その水希釈薬液を10アール当たり100リットルの割合で土壌表面に噴霧した。活性成分の施用量を換算すると10アール当たり30gに相当した。薬剤処理14日後に除草効果を試験例1と同じ基準で評価した。その結果を、表6に示す。
【0255】
【表6-1】
【0256】
【表6-2】