(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022078433
(43)【公開日】2022-05-25
(54)【発明の名称】地球発電方法および地球発電機
(51)【国際特許分類】
H02N 11/00 20060101AFI20220518BHJP
【FI】
H02N11/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020189110
(22)【出願日】2020-11-13
(71)【出願人】
【識別番号】000215198
【氏名又は名称】追立 隆義
(72)【発明者】
【氏名】追立 隆義
(57)【要約】
【課題】地球の地殻構造における電位差を利用して直接的に電力を得る地球発電を提供する。
【解決手段】地殻を構成する第1の地層および前記第1の地層とは電位差を以って存在する第2の地層とを設定し、前記第1の地層に帯びる第1電位と前記第2の地層に帯びる第2電位とを取り出して人類が利用できる所定の電力に調整する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地球が派生的に持っている地殻内に存在する電位差を利用して電力を得る地球発電方法であって、
前記地殻を構成する第1の地層および前記第1の地層とは電位差を以って存在する第2の地層とを設定し、
前記第1の地層に帯びる第1電位と前記第2の地層に帯びる第2電位とを取り出して人類が利用できる所定の電力に調整することを特徴とする地球発電方法。
【請求項2】
地球が派生的に持っている地殻内に存在する電位差を利用して電力を得る地球発電機であって、
地球の地殻に設定された第1の地層および前記第1の地層とは電位差を以って存在する第2の地層と、
前記第1の地層に帯びる第1電位を取り出す第1電位取り出し手段と前記第2の地層に帯びる第2電位を取り出す第2電位取り出し手段と、
前記第1電位取り出し手段で取り出した第1電位と前記第2電位取り出し手段で取り出した第2電位から人類が利用できる所定の電力形式に変換する電力形式変換手段を有することを特徴とする地球発電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地球が自然派生的に持っている電気・電圧の電力をタダで利用することを可能にした地球発電方法および地球発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
今現在、地球・人類の文明を支えている電気・電力を生成するための手段にはいくつかある。1つに水力発電所、1つに火力発電所、1つに原子力発電所、1つに地熱発電所、1つに太陽光発電所、1つに風力発電所、などがある。
【0003】
大電力の発電を行える水力・火力・原子力などは、人類社会を支えていく上でいろいろと弊害がでてきている。また、太陽光・風力などは、日照時間とか、風の吹く時間などで一日24時間、1年365日を通して安定した電力の供給は難しい状態である。また、これらすべての発電所は、負荷の変動により、それに合わせて発電所側の方も発電力の調整を随時細かく追いかけなければならない。この調整が狂うと、大規模停電などの弊害を招くことになる。
【0004】
地球磁場を利用した発電に関しては、特許文献1を挙げることができる。特許文献1は、正円型永久磁石と曲線という弧を持たせた非磁性体の金属でできた軸を組み合わせることによって、地球系内のエネルギーである地球磁場との相互作用を継続という形の回転動力を得る動力装置を開示する。この回転動力を利用した発電は外部よりのエネルギーを一切必要とせず、マグマがある限り続くと説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示の発明は、地球磁場と永久磁石の干渉を利用して回転を得ようとするもので、地球の内部構造を利用したものでない。用いる永久磁石のサイズに自ずと制限が有り、所謂発電所の構成は難しいと考えられる。
本発明の目的は、地球の地殻構造に存在する莫大な電位差を利用して直接的に電力を得る地球発電方法および地球発電機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、下記に記す構成とすることにより、今までの水力・火力・原子力その他の発電所などが持っているいろいろな弊害・欠点・問題点などを補って余りある電力を生成できる地球発電方法と地球発電機を実現するものである。
【0008】
本発明は、地球が派生的に持っている地殻内に存在する電位差を利用して電力を得る地球発電方法および地球発電機である。すなわち、
(1)上記地球発電方法は、上記地殻を構成する第1の地層および前記第1の地層とは電位差を以って存在する第2の地層とを設定し、
前記第1の地層に帯びる第1電位と前記第2の地層に帯びる第2電位とを取り出して人類が利用できる所定の電力に調整することを特徴とする。
(2)上記地球発電機は、地球の地殻に設定された第1の地層および前記第1の地層とは電位差を以って存在する第2の地層と、
前記第1の地層に帯びる第1電位を取り出す第1電位取り出し手段と前記第2の地層に帯びる第2電位を取り出す第2電位取り出し手段と、
前記第1電位取り出し手段で取り出した第1電位と前記第2電位取り出し手段で取り出した第2電位から人類が利用できる所定の電力形式に変換する電力形式変換手段を有することを特徴とする。
【0009】
上記第1の地層と第2の地層は、地殻の深度方向における帯電電位が異なる地層、あるいは近くの横方向における帯電電位が異なる地層を検知して設定する。
【0010】
第1電位と第2電位の電位差は電位レベルが交番しない直流である。これを取出し、直流電動機を回転させて同軸設置した交流発電機を駆動することで所要の交流電力に変換する。あるいは、取り出した第1電位と第2電位をインバーターによって所要の交流電力に変換する。
【発明の効果】
【0011】
地球の地殻から取り出せる電力は地球が生きているかぎり無尽蔵であり、利用する側の負荷の変動に影響されることがなく、需要増による停電などの発生は皆無となる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
今現在地球を取り巻いている電離層には莫大な電流が流れていると言われている。この電流は、どういう原因で派生しているのか。もし、太陽から放射されている磁力線が原因であるならば、電離層そのものが太陽磁場の中を高速回転していなければ発電効果は生じない。
【0013】
これを地球が自転しているためであると考えるならば、太陽磁場の中を地球そのものが自転しているために地球そのものに発電効果が含まれているのではないか。
【0014】
今現在地球の表層磁場は、0.4ガウスぐらいであると言われているが、この磁場を生み出すために磁力線の強さは距離の二乗に反比例すると言われているので、地球の深度の深いところでは相当な磁力が生まれていると思われる。その磁力を生み出すためには莫大な電流が流れていなければならない。
【0015】
またここで、地球の表層磁場が単に太陽磁場の刷り込みであるとするならば、電離層の莫大な電流の説明がつかない。この様に地球発電機という考え方を追いかけていくと、深度の深い地層の岩盤部は高温・高圧状態であるため、本来ならば電気的に不良導体であるはずの岩盤が良導体に近い状態となっているのではないか。
【0016】
この地球を大電流が流れている状態となっているが、どこにも電気抵抗がない状態ならば、電離層と同じようにただ莫大な電流が流れているというだけで済むが、地層プレートの境目あたりでは電気抵抗が生じ、電気抵抗が生じれば必ず電圧が生まれる。電圧が生まれれば必ず発熱作用が生まれる。それが、地球の火山活動となっているのではないだろうか。
【0017】
ちなみに、質量に対して重力が生じるのであれば、地球の表面からは地球中心部に対して重力が生じるが、地球の中心部では地球表層部に対して重力が働くことになる。
こういう考え方でいくと、地球中心部では骨粗鬆症状態になっているのではないか。
【0018】
地球中心部では、高圧状態で高温になっておると言われているが、いくら土圧があっても岩石が融けるまでの高温にはなり得ない。これらのことから、この地球上で地層の電圧が生じている所を見つけ出し、そこは直流なので、それで直流モーターを回し交流発電機を回して交流電力を作り出すか、あるいは、大電力のインバーター回路を作り出すことができるならば、直接インバートして交流電力を作り出せると思う。
【0019】
この地球発電機という形で電力を取り出せば、一応取り出し電圧は場所によっては違うが、その場所その場所の電圧変動は無いと思われ、最初取り出せるであろう電力により如何ほどの電力量を取り出そうとするかが、取り出し電線の径などにより設計された取り出し電力量を超えない限り、発電所側の発電能力調整は行わなくてもよいと思われる。
これらのことから、負荷による周波数変動調整などは行わなくてもよいことになる。また、出力調整も行わなくてもよい。
【0020】
なお、この地球から電位差を取り出すには、地下深度による電位差を求めるか、横面位置によって電位差を求めるかがあると思われる。
これら地中の電位差を地表で感知するには、地表に現れている電界遊乱、磁界遊乱をそれぞれのセンサーを用いて探していけば、どこの地中に電位差が生まれているかを検知できると思われる。