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特開2022-7885仮想スポーツ用インターフェース機器、これを利用する仮想ゴルフ装置、及び仮想スポーツ装置
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  • 特開-仮想スポーツ用インターフェース機器、これを利用する仮想ゴルフ装置、及び仮想スポーツ装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022007885
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】仮想スポーツ用インターフェース機器、これを利用する仮想ゴルフ装置、及び仮想スポーツ装置
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/36 20060101AFI20220105BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20220105BHJP
【FI】
A63B69/36 522A
A63B69/36 522B
A63B69/36 541
G06F3/0484
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020181391
(22)【出願日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】10-2020-0077733
(32)【優先日】2020-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520330571
【氏名又は名称】エスジーエム・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SGM Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【弁理士】
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100218604
【弁理士】
【氏名又は名称】池本 理絵
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウィボム
(72)【発明者】
【氏名】キム,ガプス
(72)【発明者】
【氏名】アン,ヒョウォン
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA04
5E555AA76
5E555BA20
5E555BB20
5E555BC01
5E555BE17
5E555CB68
5E555CC01
5E555CC02
5E555DA01
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】仮想スポーツ用インターフェース機器、これを利用する仮想ゴルフ装置、及び仮想スポーツ装置を提供する。
【解決手段】本発明の実施例による仮想スポーツ用インターフェース機器は、本体と、前記仮想スポーツのプレイにおいてユーザーが使用することができるコマンドの少なくとも一部を入力することができる入力部とを含み、リモコン方式のポータブル機器で構成されるか、または、前記入力部がユーザーが踏んでコマンドを入力することができる入力手段を含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想スポーツ用インターフェース機器であって、
本体と、
前記仮想スポーツのプレイにおいて、ユーザーが使用することができるコマンドの少なくとも一部を入力することができる入力部と、
を含み、
リモコン方式のポータブル機器で構成されるか、または、前記入力部がユーザーが踏んでコマンドを入力することができる入力手段を含む、
仮想スポーツ用インターフェース機器。
【請求項2】
請求項1に記載の仮想スポーツ用インターフェース機器を含む仮想スポーツ装置。
【請求項3】
ユーザーが実際のゴルフボールを打撃すると、前記打撃された実際のゴルフボールの軌跡を算出する制御部と、
仮想のゴルフコースにおいて前記算出された軌跡に沿って動く仮想のゴルフボールを表示する表示部と、
仮想ゴルフのプレイにおいて、ユーザーが使用することができるコマンドの少なくとも一部を入力するためのユーザーインターフェース機器と、
を含む、仮想ゴルフ装置。
【請求項4】
前記ユーザーインターフフェース機器は、第1及び第2パッティングモードのうちのいずれかを設定するための入力手段を含み、
前記仮想のゴルフコースは、ホールカップと前記ホールカップに配置される旗竿とを含み、
前記第1パッティングモードでは前記ホールカップと前記旗竿の両方が表示され、前記第2パッティングモードでは前記旗竿を除いて前記ホールカップのみが表示される、
請求項3に記載の仮想ゴルフ装置。
【請求項5】
打撃前の前記実際のゴルフボールが置かれる打撃マットであって、第1領域と第2領域を含む前記打撃マットをさらに含み、
前記仮想のゴルフコースは、前記第1領域に対応する第1仮想領域と前記第2領域に対応する第2仮想領域とを含み、
前記ユーザーインターフェース機器は、第1及び第2打撃モードのうちのいずれかを設定するための入力手段を含み、
前記第1打撃モードでは、ユーザーの打撃時に前記実際のゴルフボールと前記仮想のゴルフボールとが互いに対応する領域に位置する場合にのみ打撃が有効であると認められ、
前記第2打撃モードでは、ユーザーの打撃時に前記実際のゴルフボールと前記仮想のゴルフボールが互いに対応しない領域に位置する場合にも打撃が有効であると認められる、
請求項3に記載の仮想ゴルフ装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第2打撃モードにおいて、前記実際のゴルフボールが前記打撃マットの前記第1領域に置かれている状態で打撃された場合にのみ打撃が有効であると認めて前記打撃された実際のゴルフボールの軌跡を算出し、
前記制御部は、前記第2打撃モードにおいて、前記仮想のゴルフボールが前記第2仮想領域にあり且つ前記実際のゴルフボールが前記第1領域に置かれている状態で打撃されると、前記打撃された実際のゴルフボールの軌跡を算出し、及び、前記算出された軌跡による飛距離を調整する、
請求項5に記載の仮想ゴルフ装置。
【請求項7】
前記ユーザーインターフェース機器は、打撃をキャンセルするための入力手段、仮想のキャディーを要請する入力手段、ユーザーに打撃用ゴルフボールを提供するように要請する入力手段、前記仮想のゴルフコースに傾斜を表示するための入力手段、及び前記仮想のゴルフコースが表示される画面を調整するための入力手段のうちの少なくともいずれか一つを含む、請求項3に記載の仮想ゴルフ装置。
【請求項8】
前記ユーザーインターフェース機器は、リモコン方式のポータブル機器で構成されるか、または、ユーザーが踏んでコマンドを入力することができる入力手段を含む、請求項3に記載の仮想ゴルフ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想スポーツ用インターフェース機器、これを利用する仮想ゴルフ装置、及び仮想スポーツ装置に関する。より詳細には、仮想スポーツプレイ中にユーザーが簡単に必要なコマンドを実行することができる仮想スポーツ用インターフェース機器、これを利用する仮想ゴルフ装置、及び仮想スポーツ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、3次元立体映像とコンピュータシミュレーション技術を用いて現場に出なくてもスポーツ競技を楽しむことができるシミュレーション装置が開発されており、ゴルフや野球などのような仮想の屋内スポーツ競技が広く普及している。このような仮想の屋内スポーツ競技は、屋外で実際の競技をしているような感じを与えながらも、屋外のフィールドで試合することに比べて時間とコストがセーブされるので、時間や経済的な理由などで実際の競技をプレイし難い現代人に人気が高い。
【0003】
仮想スポーツの競技は、プレイ画面が大きなスクリーンに表示されるためにスクリーンスポーツとも呼ばれる。スクリーンスポーツはプレイ方式等について様々な設定が必要であり、また、実際のスポーツをプレイしているような臨場感を与えるために、ユーザーが様々なオプションを選択することができるように構成されている。例えば、スクリーンゴルフの場合、ユーザーはゴルフプレイの難易度を選択することができる。また、ユーザーはゴルフ場の風の強さや方向などのような気象条件を変更することができる。また、スクリーンゴルフのプレイ中に、ユーザーは正確なショットをすることができるようにゴルフボールが位置する地点の周辺地形を見てみることができる。このように、オプションを選択したり、設定を変更したりするためには、ユーザーは実行を希望するコマンドを入力する必要がある。しかし、プレイ中に入力機器が具備されている場所に移動して、キーボードやマウスなどを利用してコマンドを入力することは、ユーザーにとって非常に不便である。したがって、ユーザーがコマンドを実行させるときの入力手順を簡素化することができる新しい機器の開発が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記のような事情を勘案して発明されたものであり、ユーザーがスクリーンスポーツをプレイしながら希望するコマンドを簡単に実行させることができる仮想スポーツ用インターフェース機器を提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明は、前記仮想スポーツ用インターフェース機器を利用する仮想スポーツ装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、前記スポーツがゴルフである仮想ゴルフ装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明の他の目的は、以下の説明と添付した図面から明確に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の実施例による仮想スポーツ用インターフェース機器は、本体と、前記仮想スポーツのプレイにおいて、ユーザーが使用することができるコマンドの少なくとも一部を入力することができる入力部とを含み、リモコン方式のポータブル機器で構成されるか、または、前記入力部がユーザーが踏んでコマンドを入力することができる入力手段を含む。
【0009】
本発明の実施例による仮想スポーツ装置は、前記仮想スポーツ用インターフェース機器を含む。
【0010】
本発明の実施例による仮想ゴルフ装置は、ユーザーが実際のゴルフボールを打撃すると、前記打撃された実際のゴルフボールの軌跡を算出する制御部と、仮想のゴルフコースにおいて前記算出された軌跡に沿って動く仮想のゴルフボールを表示する表示部と、仮想ゴルフのプレイにおいて、ユーザーが使用することができるコマンドの少なくとも一部を入力するためのユーザーインターフェース機器とを含む。
【0011】
前記仮想ゴルフ装置において、前記ユーザーインターフェース機器は第1及び第2パッティングモードのうちのいずれかを設定するための入力手段を含み、前記仮想のゴルフコースはホールカップと前記ホールカップに配置される旗竿(ピン)とを含み、前記第1パッティングモードでは前記ホールカップと前記旗竿(ピン)の両方が表示され、前記第2パッティングモードでは前記旗竿を除いて前記ホールカップのみが表示される。
【0012】
前記仮想ゴルフ装置は、打撃前の前記実際のゴルフボールが置かれる打撃マットであって、第1領域と第2領域を含む前記打撃マットをさらに含み、前記仮想のゴルフコースは、前記第1領域に対応する第1仮想領域と前記第2領域に対応する第2仮想領域を含み、前記ユーザーインターフェース機器は、第1及び第2打撃モードのうちのいずれかを設定するための入力手段を含み、前記第1打撃モードでは、ユーザーの打撃時に前記実際のゴルフボールと前記仮想のゴルフボールが互いに対応する領域に位置する場合にのみ打撃が有効であると認められ、前記第2打撃モードでは、ユーザーの打撃時に前記実際のゴルフボールと前記仮想のゴルフボールが互いに対応しない領域に位置する場合にも打撃が有効であると認められる。
【0013】
前記仮想ゴルフ装置において、前記制御部は、前記第2打撃モードにおいて、前記実際のゴルフボールが前記打撃マットの前記第1領域に置かれている状態で打撃された場合にのみ打撃が有効であると認めて前記打撃された実際のゴルフボールの軌跡を算出し、前記制御部は、前記第2打撃モードにおいて、前記仮想のゴルフボールが前記第2仮想領域にあり且つ前記実際のゴルフボールが前記第1領域に置かれている状態で打撃されると、前記打撃された実際のゴルフボールの軌跡を算出し、及び、前記算出された軌跡による飛距離を調整する。
【0014】
前記仮想ゴルフ装置において、前記ユーザーインターフェース機器は、打撃をキャンセルするための入力手段、仮想のキャディーを要請する入力手段、ユーザーに打撃用ゴルフボールを提供するように要請する入力手段、前記仮想のゴルフコースに傾斜を表示するための入力手段、及び前記仮想のゴルフコースが表示される画面を調整するための入力手段のうちの少なくともいずれか一つを含む。
【0015】
前記仮想ゴルフ装置において、前記ユーザーインターフェース機器は、リモコン方式のポータブル機器で構成されるか、または、ユーザーが踏んでコマンドを入力することができる入力手段を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明の仮想スポーツ用インターフェース機器、これを利用する仮想ゴルフ装置、及び仮想スポーツ装置によれば、ユーザーがスクリーンスポーツをプレイしながら希望するコマンドを簡単に実行させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施例による仮想野球装置の概略的な構成図である。
図2図1の仮想野球装置に使用されることができる仮想スポーツ用インターフェース機器の例を示す図である。
図3図1の仮想野球装置に使用されることができる仮想スポーツ用インターフェース機器の他の例を示す図である。
図4】本発明の実施例による仮想ゴルフ装置の概略的な構成図である。
図5図4の仮想ゴルフ装置に使用されることができる仮想スポーツ用インターフェース機器の例を示す図である。
図6】第1及び第2パッティングモードについて説明するための図である。
図7】第1及び第2打撃モードについて説明するための図である。
図8】第1及び第2打撃モードについて説明するための図である。
図9】第1及び第2打撃モードについて説明するための図である。
図10】第1及び第2打撃モードについて説明するための図である。
図11】第1及び第2打撃モードについて説明するための図である。
図12】第1及び第2打撃モードについて説明するための図である。
図13】仮想のキャディーが表示されるスクリーンの画面を示す図である。
図14】打撃マットに設置されているゴルフボールの提供手段を概略的に示す図である。
図15】グリッドとインジケーターが表示されるスクリーン画面を示す図である。
図16】調整ボタンでスクリーン画面を調整する一例を示す図である。
図17】本発明の他の実施例による仮想スポーツ用インターフェース機器を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。本発明の目的、特徴、利点は以下の実施例から容易に理解できるであろう。本発明は、ここで説明される実施例に限定されず、他の形態に具体化されることもできる。ここで紹介される実施例は、開示された内容が徹底的で完全なものとなるように、かつ本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明の思想が十分に伝達されるようにするために提供されるものである。よって、以下の実施例により本発明が限定されてはならない。
【0019】
本明細書において、第1、第2などの用語が様々な要素(elements)を記述するために使用されているが、前記要素がこのような用語によって限定されてはならない。この用語は、単に前記要素を相互に区別するために使用されただけである。また、とある層(膜)が他の層(膜)または基板上にあると言及されている場合に、それは、他の層(膜)または基板上に直接形成されること、またはそれらの間に第3の層(膜)が介在することもできることを意味する。
【0020】
図面において、要素の大きさ、または要素間の相対的な大きさは、本発明に対するさらに明確な理解のために多少誇張して図示され得る。また、図示した要素の形状が製造工程上の変異などによって多少変更できるであろう。したがって、本明細書で開示した実施例は、特別な記載がない限り、図示した形状に限定されてはならず、ある程度の変形を含むものと理解されるべきである。
【0021】
図1は本発明の実施例による仮想野球装置の概略的な構成図であり、図2及び図3図1の仮想野球装置に使用されることができる仮想スポーツ用インターフェース機器の例を示す。
【0022】
図1を参照すると、仮想野球装置(100)は、打撃プレート(110)、制御部(120)、感知部(130)、入力部(140)、表示部(150)、及びボールピッチング部(160)を含む。また、表示部(150)はビームプロジェクター(151)とスクリーン(152)を含む。
【0023】
打撃プレート(110)はユーザーが位置して野球ボールを打撃するための場所である。打撃プレート(110)はスクリーン(152)から所定の距離離隔されている。前記離隔距離は実際の野球で投手と捕手との間の距離に対応する。又は設置スペースが不足する場合、前記離隔距離は実際の野球で投手と捕手との間の距離より短く設定される。
【0024】
制御部(120)は仮想野球装置(100)の構成要素の間の全体的な動作を制御する役割をする。例えば、打撃プレート(110)にユーザーが位置すると、ユーザーに野球ボールがピッチングされるようにボールピッチング部(160)を制御する。また制御部(120)は、ユーザーがピッチングされた野球ボールを打撃すると、打撃された野球ボールの打撃結果(ゴロ、フライ、ヒット、ホームランなど)を算出する役割をする。図面に図示されていないが、制御部(120)はデータベースを具備することが好ましい。前記データベースにはユーザーが打撃した野球ボールの打撃結果を算出するために必要な情報やスクリーン(152)に表示される野球関連映像に対する情報が保存される。
【0025】
感知部(130)はユーザーが打撃した野球ボールの動きなどを感知して打撃された野球ボールの全体的な物理的状態(野球ボールの速度や移動方向など)を把握する。把握された情報は制御部(120)に伝達されて制御部(120)の算出動作に使用される。感知部(130)としてカメラや感知センサーなどのような任意の感知手段を使用することができる。前記カメラや感知センサーなどは単独に使用されたり又は一緒に使用されたりすることができる。また、一個のみが使用されたり又は複数個が使用されたりすることもできる。
【0026】
入力部(140)はユーザーから各種の情報を受けるためのものであり、キーボード、マウス、タッチスクリーンなどが使用されることができる。スクリーン野球ではさまざまな状況でユーザーからの入力が必要である。例えば、スクリーン野球では複数のユーザーが先攻(各イニングの先攻撃)と後攻(各イニングの後攻撃)の2つのチームに分けられて勝敗を争う。このような方式の試合でチームメンバーのニックネームやチームの名前などを入力する必要があり、この時に入力部(140)が必要である。
【0027】
表示部(150)のビームプロジェクター(151)は、ピッチングする投手の姿、ユーザーが打撃した野球ボールに対応してスクリーン(152)に表示される仮想の野球ボール、前記仮想の野球ボールを守備するディフェンダーの姿などの映像をスクリーン(152)に投射する役割をする。スクリーン(152)はビームプロジェクター(151)によって投射された映像を表示してユーザーに提供する。
【0028】
スクリーン(152)において打撃プレート(110)と向かい合う面を便宜上「前面」とし、その反対面を「後面」とすると、スクリーン(152)の後面側にボールピッチング部(160)が設置されている。ボールピッチング部(160)は打撃プレート(110)に位置するユーザーが打撃することができるように野球ボールを発射する。図面に図示されていないが、スクリーン(152)にはピッチングホールが形成されており、ボールピッチング部(160)から発射された野球ボールは前記ピッチングホールを通じてスクリーン(152)を通過してユーザーに到達することができる。
【0029】
なお、図面に図示されていないが、仮想野球装置(100)はユーザーにゲームの進行状況を案内しゲームの進行に応じた各種の効果音を再生する音響機器を具備することが好ましい。
【0030】
上記のような構成を有する仮想野球装置(100)でのプレイ過程は、次のとおりである。ユーザーが打撃プレート(110)においてピッチングされた野球ボールを打撃すると、感知部(130)が打撃された野球ボールの状態を感知し、制御部(120)が感知部(130)からの感知情報に基づいて打撃された野球ボールの軌跡と打撃結果を算出し、スクリーン(152)は前記算出された結果の映像を表示する。チームプレイの場合、一つのチームがスリーアウトになるまで上記の過程を繰り返し、スリーアウトになると、攻守が交代されて他のチームがスリーアウトになるまで上記の過程を繰り返す。この方法で互いに攻守を交代しながら試合が終了するまでプレイを進行して、高得点を得たチームが勝者となる。
【0031】
仮想野球装置(100)でのプレイ中に、ユーザーはさまざまなコマンドを実行しようとする場合があり得る。例えば、ユーザーは自分が希望するプレイオプションなどを設定することができる。具体的には、ボールピッチング部(160)から発射される野球ボールの球速や球質を変更したい場合がある。球速や球質を変更するために打撃プレート(110)を離れて入力部(140)まで移動することは、ユーザーにとって非常に不便である。ユーザーの不便を勘案して、本実施例による仮想野球装置(100)にはユーザーの便宜のためのインターフェース機器が具備されている。このインターフェース機器は制御部(120)と連動してユーザーがより便利に希望するコマンドを実行することができるように動作する。
【0032】
図2を参照すると、インターフェース機器(1)は打撃プレート(110)の近傍に配置され、足でボタンを踏んで動作するように構成されている。インターフェース機器(1)が打撃プレート(110)の近傍に配置されていれば、野球ボールを打撃するために打撃プレート(110)に位置するユーザーは、近傍にあるインターフェース機器(1)を利用していつでも容易に必要なコマンドを実行させることができる。例えば、インターフェース機器(1)は球速を変更するための球速ボタン(11)と球質を変更するための球質ボタン(12)を含む。ユーザーは球速ボタン(11)の弱い(遅い)球速ボタン(11a)と強い(速い)球速ボタン(11b)のうちのいずれかを足で踏むことにより、ボールピッチング部(160)から遅いボール又は速いボールが発射されるようにすることができる。また、ユーザーは球質ボタン(12)の直球ボタン(12a)と変化球ボタン(12b)のうちのいずれかを足で踏むことにより、ボールピッチング部(160)から直球や変化球が発射されるようにすることができる。
【0033】
図3を参照すると、インターフェース機器(2)はリモコン方式のポータブル機器で構成されている。インターフェース機器(2)がリモコン方式で構成されると、ユーザーはインターフェース機器(2)をポケットなどに携帯している状態で、必要な時にインターフェース機器(2)を操作して容易に目的のコマンドを実行させることができる。図2を参照して説明したものと同様に、本実施例のインターフェース機器(2)は球速を変更するための球速ボタン(21)と球質を変更するための球質ボタン(22)などを含む。球速を変更するのための球速ボタン(21)は弱い(遅い)球速ボタン(21a)と強い(速い)球速ボタン(21b)などを含み、球質を変更するための球質ボタン(22)は直球ボタン(22a)と変化球ボタン(22b)などを含む。
【0034】
図2及び図3を参照して説明したインターフェース機器(1、2)では球速や球質を変更する例を説明したが、球速や球質の変更以外の他のコマンドを入力するようにすることができ、また足で踏む動作やリモコンの形態以外の他の構造が適用されることも可能である。上記のインターフェース機器は野球以外の他の仮想スポーツ装置にも使用することができ、以下では仮想ゴルフ装置に使用される実施例を説明する。本明細書では「仮想」という用語を使用しているが、これはユーザーのプレイ結果がスクリーンに表示される点とスクリーンの中の映像自体は現実世界の対象物ではないという点を考慮したものである。またスクリーンに表示される一部の対象について、現実に存在しないという意味をより明確に示すために、「仮想」という用語を付けて表現する。例えば、「仮想のゴルフコース」とはスクリーンに表示されるゴルフコースという意味であり、「仮想のゴルフボール」とはスクリーンに表示されるゴルフボールという意味である。
【0035】
図4は本発明の実施例による仮想ゴルフ装置の概略的な構成図である。
【0036】
図4を参照すると、仮想ゴルフ装置(200)は、打撃プレート(210)、制御部(220)、感知部(230)、入力部(240)、及び表示部(250)を含む。
【0037】
打撃プレート(210)には打撃マット(M)が具備され、打撃マット(M)には打撃用ゴルフボールが置かれる。スクリーンゴルフのプレイ時、ユーザーは打撃プレート(210)に位置して打撃マット(M)に置かれるゴルフボールを打撃する。
【0038】
制御部(220)は仮想ゴルフ装置の構成要素の間の全体的な動作を制御する役割をする。例えば、図面に図示されていないが、打撃マット(M)には自動的に打撃用ゴルフボールを提供する提供手段が具備され、制御部(220)はユーザーが打撃する時点に合わせてゴルフボールが提供されるように前記ゴルフボールの提供手段を制御する。また、制御部(220)はユーザーがゴルフボールを打撃すると、前記ゴルフボールが実際のゴルフ場で飛行すると仮定したときにどのような軌跡及び/又はどの程度の飛距離で飛行するかを算出する役割をする。図面に図示されていないが、制御部(220)にはデータベースが具備されており、前記データベースにはユーザーが打撃したゴルフボールの打撃結果を算出するために必要な情報や表示部(250)に表示されるゴルフ関連映像の情報が保存される。
【0039】
感知部(230)はユーザーによって打撃されたゴルフボールの速度、移動方向、回転角度などの物理的状態を感知する。感知部(230)はゴルフボールの物理的な状態を感知するためのセンシング手段を含み、前記センシング手段としては、各種センサーやカメラなどを使用することができる。前記カメラや感知センサーなどは単独に使用されたり、又は一緒に使用されたりすることができる。また、一個のみが使用されたり、又は複数個が使用されたりすることもできる。感知部(230)で感知された情報は制御部(220)に伝達され、制御部(220)は感知部(230)からの情報に基づいてゴルフボールの軌跡や飛距離などを算出する。
【0040】
入力部(240)はユーザーから各種の情報を受けるためのものであり、キーボード、マウス、タッチスクリーンなどを使用することができる。スクリーンゴルフでは、ユーザーがログインのために自分のIDやパスワードを入力する場合、ユーザーがプレイしたいゴルフコースやプレイ難易度を選択する場合などのように、ユーザーから情報の入力が必要な場合があり得る。このような場合のために入力部(240)が具備される。入力部(240)を通じて入力された情報は制御部(220)に伝達され、制御部(220)は伝達された情報に基づいてユーザーの要求を処理する。例えば、ユーザーが特定のゴルフコースを選択した場合、そのゴルフコースでプレイできるように制御部(220)は必要な処理を行う。すなわち、制御部(220)は映像を処理する映像処理手段を具備しており、ユーザーが特定のゴルフコースを選択した場合に、前記映像処理手段はそのゴルフコースの映像を生成して表示部(250)に伝達し、表示部(250)は伝達された映像を表示してユーザーに提供する。
【0041】
表示部(250)はビームプロジェクター(251)とスクリーン(252)を含む。ビームプロジェクター(251)は仮想ゴルフコースと仮想ゴルフボールがスクリーン(252)に表示されるように関連映像をスクリーン(252)に投射し、スクリーン(252)は投射されたゴルフ関連映像を表示してユーザーに提供する役割をする。
【0042】
なお、図面に図示されていないが、仮想ゴルフ装置(200)はユーザーにゲームの進行状況を案内しゲームの進行に応じた各種の効果音を再生する音響機器を具備することが好ましい。
【0043】
上記のような構成を有する仮想ゴルフ装置(200)でのスクリーンゴルフのプレイ過程は、次のとおりである。ユーザーが打撃プレート(210)に置かれるゴルフボールを打撃すると、感知部(230)が打撃されたゴルフボールの状態を感知し、制御部(220)が感知部(230)からの感知情報に基づいて打撃されたゴルフボールの飛行軌跡を算出し、スクリーン(252)では前記算出された結果により仮想のゴルフボールが動く映像が表示される。この時に、スクリーン(252)の中の仮想のゴルフボールは算出された軌跡により飛行した後にスクリーン(252)の中の仮想のゴルフコースでの特定地点に着地し、ユーザーはスクリーン(252)の中の仮想のゴルフボールが着地した地点から打撃を続ける。ユーザーはこのような過程をホールカップにホールインするまで繰り返す。
【0044】
図5図4の仮想ゴルフ装置に使用されることができる仮想スポーツ用インターフェース機器の例を示す。
【0045】
図5を参照すると、インターフェース機器(3)は(ユーザーが)踏んでコマンドを実行することができる構造を有する。しかし、前述のリモコンの形の構造やこれまで説明しない他の構造が適用されることも可能である。インターフェース機器(3)には、スクリーンゴルフのプレイに必要な様々な操作やオプションの設定のためのボタンが具備されている。例えば、打撃キャンセルボタン(31)、パッティングモードボタン(32)、打撃モードボタン(33)、キャディーボタン(34)、ゴルフボールボタン(35)、グリッドボタン(36)及び調整ボタン(37)などが具備されている。これらのボタンは所定のコマンドに対する一種のホットキー(hot key)または短縮キーとすることができ、ユーザーはこのようなホットキーを利用してスクリーンゴルフのプレイ中に必要なコマンドを簡単に実行することができる。以下では、これらのボタンの具体的な動作について説明する。
【0046】
打撃キャンセルボタン(31)は実際のゴルフにおけるいわゆる「マリガン(mulligan)」を実行するための入力手段である。「マリガン」とは打撃がワーストショットである場合に、罰打なく与えられるセカンドショットを意味する。これは、実力差が大きいゴルファーと試合をしたとき、同等に試合をすることが難くて再打撃の機会を要求したマリガンという人の名前から由来したゴルフ用語である。ユーザーはゴルフボールを打撃した結果が最悪である場合に、打撃キャンセルボタン(31)を利用して簡単に該当打撃を取り消すことができる。
【0047】
パッティングモードボタン(32)は第1及び第2パッティングモードのいずれかを選択するための入力手段である。図6は第1及び第2パッティングモードについて説明するための図である。図6(a)を参照すると、第1パッティングモードでは、スクリーンに表示される仮想のゴルフコースにおいてホールカップ(HC)と旗竿(F)がすべて表示される。これに対し、図6(b)を参照すると、第2パッティングモードでは、スクリーンに表示される仮想のゴルフコースにおいて旗竿(F)を除いてホールカップ(HC)のみ表示される。旗竿(F)を表示するか否かはスクリーンゴルフのプレイに実質的な影響を与えることができる。
【0048】
図6(a)に図示されたように、旗竿(F)を表示する第1パッティングモードにおいて、仮想のゴルフボール(VB)が出発点(SP)に位置する状態でユーザーが実際のゴルフボールをパッティングすると仮定する。ユーザーがパッティングすると、パッティングされた実際のゴルフボールの物理的状態に基づいて制御部(図4の図面符号220を参照)が実際のゴルフボールの軌跡を算出し、スクリーンの中の仮想のゴルフボール(VB)は前記算出された軌跡に沿って動く。前記算出された軌跡により仮想のゴルフボール(VB)が第1経路(P1)に沿って動くと仮定すれば、第1経路(P1)に旗竿(F)が位置する場合、仮想のゴルフボール(VB)は旗竿(F)と衝突することになる。衝突の結果は仮想のゴルフボール(VB)がどのような方向でどのような速度で旗竿(F)と衝突したかに基づいて決まり、これは制御部で追加的に計算することができる。
【0049】
例えば、制御部が仮想のゴルフボール(VB)に対する軌跡として第1経路(P1)を算出した後に第1経路(P1)に旗竿(F)が存在することを把握した場合、制御部は第1経路(P1)に沿って移動する仮想のゴルフボール(VB)が旗竿(F)に到達したときにどのような方向とどのような速度で移動するかを把握し、前記把握結果に基づいて旗竿(F)との衝突後における仮想のゴルフボール(VB)の軌跡を追加で算出することができる。前記追加算出の結果、仮想のゴルフボール(VB)は衝突後に旗竿(F)からはじき出されて第2経路(P2)に沿って移動することができる。または、前記追加算出の結果、仮想のゴルフボール(VB)は衝突後に旗竿(F)の下方に第3経路(P3)に沿って移動してホールカップ(HC)にホールインすることができる。したがって、旗竿(F)はホールインするか否かを決める突発変数として作用することができる。
【0050】
図6(b)に図示されたように、旗竿(F)を表示しない第2パッティングモードにおいて、仮想のゴルフボール(VB)が出発点(SP)に位置する状態でユーザーがパッティングすると仮定する。ユーザーがパッティングすると、パッティングされた実際のゴルフボールの物理的状態に基づいて制御部が実際のゴルフボールの軌跡を算出し、スクリーンの中の仮想のゴルフボール(VB)は前記算出された軌跡に沿って動く。前記算出された軌跡により仮想のゴルフボール(VB)が第4経路(P4)に沿って動き、第4経路(P4)がホールカップ(HC)の上を過ぎると仮定する場合、第1パッティングモードではホールカップ(HC)に旗竿(F)が配置されているので、仮想のゴルフボール(VB)が旗竿(F)と衝突してその経路が変更されるが、第2パッティングモードでは、旗竿(F)がないので仮想のゴルフボール(VB)がその経路を変更せず第4経路(P4)に沿って移動して所定の位置にとまる。
【0051】
このように、第1及び第2パッティングモードは、旗竿(F)を表示するかどうかによる単なる視覚的な違いだけを発生させるのではなく、旗竿(F)が仮想のゴルフボール(VB)の経路に影響を与えるのでスクリーンゴルフのプレイの結果に直接影響を与えることができる。旗竿(F)に衝突した後に仮想のゴルフボール(VB)の経路がどのように変更されるかを予測することはできないので、「旗竿(F)」は一種の突発変数であるとすることができる。ユーザーは、本人の好みに応じて、このような突発変数が適用されることを希望する場合には第1パッティングモードを利用し、このような突発変数が適用されないことを希望する場合には第2パッティングモードを利用することで、ユーザーは自分が希望するさまざまな方法でスクリーンゴルフをプレイすることができる。ユーザーがスクリーンゴルフのプレイ中に第1及び第2パッティングモードのうちの希望するモードを選択しようとする場合、ユーザーはインターフェース機器(3)のパッティングモードボタン(32)を利用することで簡単に選択を完了することができる。すなわち、ユーザーはパッティングモードボタン(32)を踏んで第1パッティングモードを設定したり、またはパッティングモードボタン(32)を再び踏んで第2パッティングモードを設定したりすることができる。
【0052】
打撃モードボタン(33)は第1及び第2打撃モードのいずれかを選択するための入力手段である。また、図7乃至図12は第1及び第2打撃モードについて説明するための図である。
【0053】
図7を参照すると、第1及び第2打撃モードを提供するために打撃マット(M)は互いに区別されている複数の領域を含む。具体的には、打撃マット(M)は第1打撃領域(M1)と第2打撃領域(M2)に区分され、第2打撃領域(M2)はさらに互いに異なる2つのサブ領域(S1、S2)に区分される。その結果、打撃マット(M)は全体的に3つの領域に区分されている。
【0054】
打撃マット(M)における区分された各領域は、実際のゴルフ場でのさまざまな属性を持つ地形に対応するように構成される。例えば、実際のゴルフ場にはフェアウェイ、ラフ、バンカーなどの様々な属性を持つ地形がある。ラフはフェアウェイに比べて芝の長さが長い地域であり、芝が長いラフでは草が短いフェアウェイより打撃が難しくて打撃難易度が高い。また、バンカーは主に砂からなる地域であり、砂では打撃がさらに難しくて芝の地形(フェアウェイ、ラフ)に比べて打撃難易度が高い。
【0055】
打撃マット(M)は、フェアウェイ、ラフ、バンカーのような実際のゴルフ場でのさまざまな属性を持つ地形に対応するように構成される。例えば、第1打撃領域(M1)は実際のゴルフにおいて打撃難易度が最も低いフェアウェイに対応し、第2打撃領域(M2)はフェアウェイに比べて打撃難易度が高い非フェアウェイ(ラフ、バンカーなどフェアウェイに比べて打撃難易度が高い領域を便宜上「非フェアウェイ」とする)に対応し、第2打撃領域(M2)の2つの区分領域(S1、S2)は互いに打撃難易度が異なるラフとバンカーに対応するように構成される。このため、フェアウェイとラフに対応するフェアウェイ領域とラフ領域(M1、S1)は長さが互いに異なる人工芝で形成され、バンカーに対応するバンカー領域(S2)は砂で打撃するような打撃感を与えることができる材料で形成されることが好ましい。実際のゴルフでは、ウォーターハザードのようにフェアウェイ、ラフ、バンカー以外の他の地形があり、ラフやバンカーもライトラフ、ヘビーラフ、フェアバンカー、グリーンバンカーのように細分化されるので、打撃マット(M)は実際のゴルフ場の地形を様々な方法で反映することができるように様々な形態で構成されることができ、複数領域を有する打撃マットは図7に図示された構造のみに限定されない。
【0056】
図8を参照すると、スクリーンに表示される仮想のゴルフコースは実際のゴルフコースをそのまま再現して表現することができる。つまり、実際のゴルフコースにフェアウェイ、ラフ、バンカーなどのような様々な属性を持つ地形があるように、スクリーンの中の仮想のゴルフコースにも仮想フェアウェイ、仮想ラフ、仮想バンカーなどのような様々な属性を持つ地形が表示される。
【0057】
このように、打撃マット(M)はスクリーンに表示される複数の領域と対応するように複数領域に区分されているので、ユーザーはスクリーンの仮想ゴルフボールが置かれている領域と打撃マット(M)の実際のゴルフボールが置かれている領域が互いに対応するように実際のゴルフボールを配置した後、実際のゴルフボールを打撃することができる(第1打撃モード)。または、ユーザーはスクリーンの仮想ゴルフボールが置かれている領域に関係なく、自分がプレイしたい打撃マット(M)の領域に実際のゴルフボールを置いて打撃することもできる(第2打撃モード)。ユーザーは自分のプレイ性向に合わせて互いに異なる第1及び第2打撃モードのうちのいずれかを選択してプレイすることができ、前記プレイモードを選択するときに打撃モードボタン(33)を利用することができる。
【0058】
第1打撃モードでは、スクリーンの中の仮想のゴルフボールが位置する地形と打撃マット(M)の実際のゴルフボールが位置する領域とが互いに対応する場合にのみ、有効な打撃であると認められる。例えば、図9(a)に図示されたように、スクリーンの仮想のゴルクコースにおいて仮想のゴルフボール(VB)が仮想フェアウェイに位置する場合、実際のゴルフボール(RB)が打撃マットのフェアウェイ領域に置かれている場合での打撃は有効である。また、図9(b)、(c)に図示されたように、スクリーンの仮想ゴルフコースにおいて仮想のゴルフボール(VB)が仮想ラフ/仮想バンカーに位置する場合、実際のゴルフボール(RB)が打撃マットのラフ領域/バンカー領域に置かれている場合での打撃は有効である。ゴルフボールの打撃が有効と認められると、制御部(図4の図面符号220を参照)はゴルフボールの軌跡を算出し、スクリーンには算出された軌跡を沿って動く仮想のゴルフボールの映像が表示される。これに対して、無効であると認められるゴルフボールの打撃については、ユーザーがゴルフボールを打撃しても、制御部、スクリーンなどでゴルフボールの打撃による後続動作(軌跡を算出、算出された軌跡に沿って動く仮想のゴルフボールを表示など)が行われない。第1打撃モードでの打撃が有効であるか否かは、実際のゴルフボール(RB)が置かれている打撃マットの現在位置を感知部(図4の図面符号230を参照)が感知することにより把握されることができる。つまり、打撃マットの実際のゴルフボール(RB)が置かれている領域がスクリーンの中の仮想のゴルフボール(VB)が着地されている領域と対応するかどうかをチェックすることにより、実際のゴルフボール(RB)が置かれている打撃マットの位置(現在位置)に関して、打撃が有効であるか否かを把握することができる。実際のゴルフボール(RB)が置かれている打撃マットの現在位置が有効な打撃の位置でない場合には、ユーザーがゴルフボールを打撃することができる準備状態(ball ready 状態)に進入しないようにして、ユーザーがゴルフボールを打撃マットの正しい位置に置いて打撃するように誘導することができる。
【0059】
第2打撃モードでは、図10(a)に図示されたように、スクリーンの仮想のゴルフコースにおいて仮想のゴルフボール(VB)が仮想フェアウェイに位置する場合、実際のゴルフボール(RB)が打撃マットのフェアウェイ領域に置かれている場合での打撃は有効である。また、図10(b)、(c)に図示されたように、スクリーンの仮想のゴルフコースにおいて仮想のゴルフボール(VB)が仮想ラフ/仮想バンカーに位置する場合、実際のゴルフボール(RB)が打撃マットのフェアウェイ領域に置かれている場合での打撃も有効である。図10(a)に図示された状況は、スクリーンの中の仮想のゴルフボール(VB)の位置と打撃マットの実際のゴルフボール(RB)が置かれている領域とが互いに対応しているが、図10(b)、(c)に図示された状況は、スクリーンの中の仮想のゴルフボール(VB)の位置と打撃マットの実際のゴルフボール(RB)が置かれている領域とが互いに対応しない。第2打撃モードでは、スクリーンの中の仮想のゴルフボール(VB)の位置と関係なく、無条件に打撃マットのフェアウェイの領域に実際のゴルフボール(RB)を置いて打撃する場合にのみ、有効な打撃であると認められる。ゴルフボールの打撃が有効であると認められると、制御部はゴルフボールの軌跡を算出し、スクリーンには算出された軌跡を沿って動く仮想のゴルフボールの映像が表示される。これに対して、無効であると認められるゴルフボールの打撃については、ユーザーがゴルフボールを打撃しても、制御部、スクリーンなどでゴルフボールの打撃による後続動作(軌跡を算出、算出された軌跡に沿って動く仮想のゴルフボールを表示など)が行われない。第2打撃モードでの打撃が有効であるか否かは、実際のゴルフボール(RB)が打撃マットのフェアウェイ領域に置かれているかどうかを感知部が感知することにより把握されることができる。第2打撃モードで、実際のゴルフボール(RB)が置かれている打撃マットの位置(現在位置)が有効な打撃の位置でない場合には、ユーザーがゴルフボールを打撃することができる準備状態(ball ready 状態)に進入しないようにして、ユーザーがゴルフボールを打撃マットの正しい位置に置いて打撃するように誘導することができる。
【0060】
第1及び第2打撃モードではゴルフボールの軌跡を算出する方法に違いがある。第1打撃モードでは第1方式を用いて軌跡を算出し、第2打撃モードでは第1及び第2方式を混用して軌跡を算出する。
【0061】
第1方式では、ユーザーが打撃したゴルフボールの物理的状態に基づいてゴルフボールがどのような軌跡で飛行するかを算出する。前記ゴルフボールの物理的な状態は感知部で感知され、具体的にはゴルフボールの物理的状態を示す様々な物理的パラメータの値が感知される。前記物理的なパラメータはその種類が非常に多様であり、打撃されたゴルフボールの動きも刻々と変動するため、これらをすべて勘案して軌跡を算出する場合には、その計算過程が非常に複雑になる。したがって、説明の便宜上、ゴルフボールに対する様々な物理的パラメータの一部(例えば、ゴルフボールの移動速度と移動方向)のみを用いた単純化されたゴルフボールの軌跡の算出過程を説明する。
【0062】
図11を参照すると、ユーザーが打撃したゴルフボール(B)は所定の速度(V1)と方向(θ1)を持って飛行する。速度(V1)はゴルフボールが打撃された後の速度であり、方向(θ1)は打撃によって飛行する方向を示す因子として水平面について傾いた角度である。制御部はゴルフボール(B)が上記の物理的なパラメータ(V1、θ1)を持って運動する際にどのような軌跡(T)を持つかを算出する。このようにゴルフボール(B)の物性を示すパラメータを抽出した後、そのパラメータをそのまま利用して軌跡(T)を算出することが第1方式でのゴルフボールの軌跡の算出方法である。
【0063】
第2方式では、ゴルフボールの飛距離を算出した後にこれを人為的に減少させる。図12を参照すると、第2方式では、まず第1方式と同様にゴルフボールの軌跡(T)を算出する。つまり、ユーザーが打撃したゴルフボール(B)が所定の速度(V1)と方向(θ1)を有するとき、制御部はゴルフボール(B)が上記の物理的なパラメータ(V1、θ1)を持って運動する際にどのような軌跡(T)を持つかを算出する。このように軌跡(T)を算出した後に、人為的にゴルフボール(B)の飛距離を所定の距離(d)だけ減少させる。飛距離の減少量はスクリーンにおいて仮想のゴルフボールが位置する地形の属性により異なるように設定される。
【0064】
第1打撃モードでは第1方式に基づいてゴルフボールの軌跡を算出する。第2打撃モードでは、スクリーンの中の仮想のゴルフボールが仮想フェアウェイに位置する場合には第1方式に基づいてゴルフボールの軌跡を算出し、スクリーンの中の仮想のゴルフボールが仮想ラフや仮想バンカーに位置する場合には第2方式に基づいてゴルフボールの軌跡を算出する。要するに、第1及び第2打撃モードにおいて、第1方式はスクリーンの中の仮想ゴルフボールが位置する地形と打撃マットの実際のゴルフボールが置かれている領域が対応する場合に適用され、第2方式はスクリーンの中の仮想のゴルフボールが位置する地形と打撃マットの実際のゴルフボールが置かれている領域が対応しない場合に適用される。具体的には第2方式は図10の(b)、(c)に図示されている状況に適用される。図10(b)のようにスクリーンの中の仮想のゴルフボールが仮想ラフに位置する状況では、実際のゴルフボールを打撃マットのラフ領域に置いて打撃しなければならないが、第2打撃モードを選択したユーザーは実際のゴルフボールを打撃マットのフェアウェイ領域に置いて打撃することができる。フェアウェイ領域で打撃することはラフ領域で打撃することに比べてゴルフボールを打撃し易いので算出された飛距離が増加する可能性が高い。第2方式では算出された飛距離を所定の距離(d)だけ減少させることで、フェアウェイ領域で打撃して飛距離が増加した分を補正する。同様に、図10(c)のようにスクリーンの中の仮想ゴルフボールが仮想バンカーに位置する状況では、実際のゴルフボールを打撃マットのバンカー領域に置いて打撃しなければならないが、第2打撃モードを選択したユーザーは実際のゴルフボールを打撃マットのフェアウェイ領域に置いて打撃することができる。フェアウェイ領域で打撃することはバンカー領域で打撃することに比べてゴルフボールを打撃し易いので算出された飛距離が増加する可能性が高い。第2方式では算出された飛距離を所定の距離(d)だけ減少させることで、フェアウェイ領域で打撃して飛距離が増加した分を補正する。ラフとバンカーを比較すると、一般的にバンカーでの打撃時の飛距離がさらに減少するので、スクリーンの中の仮想のゴルフボールが仮想バンカーにあるときの飛距離の減少率は、スクリーンの中の仮想のゴルフボールが仮想ラフにあるときの飛距離の減少率より大きく設定される。例えば、前者が20%であれば、後者は10%に設定される。
【0065】
第1及び第2打撃モードは打撃モードボタン(33)を利用して容易に選択することができる。特に、インターフェース機器がユーザーが足で踏んでコマンドを入力することができように構成されたりまたはリモコン方式のポータブル機器で構成されたりする場合、ユーザーはスクリーンゴルフのプレイ中にいつでも第1及び第2打撃モードのいずれかを容易に選択することができる。
【0066】
キャディーボタン(34)はキャディーを呼び出すための入力手段である。図13は仮想のキャディーが表示されるスクリーンの画面を示す。図13を参照すると、ユーザーはキャディーボタン(34)を利用してスクリーンに仮想キャディー(VC)が表示されるようにすることができる。実際のゴルフにおいてキャディーが各種プレイのアドバイスを提供するように、スクリーンゴルフでも仮想のキャディー(VC)を呼び出してアドバイスを受けることができる。仮想のキャディー(VC)が提供するプレイのアドバイスとして、図13に図示されたようなショットに対するアドバイスがあり得る。また、仮想のキャディー(VC)が提供するプレイのアドバイスとして、ショットに対するアドバイス以外にゴルフコースに対する情報(現在の仮想のゴルフボールの位置からホールカップまでの距離など)があり得る。キャディーボタン(34)は、仮想のキャディー(VC)がない状態で、このボタンをクリックして仮想のキャディー(VC)が表示されるように呼び出す用途で使用することができる。または、ユーザーが打撃する前に、仮想のキャディー(VC)を呼び出してアドバイスを受け仮想のキャディー(VC)が消えた後に、ユーザーがこのボタンをクリックして仮想のキャディー(VC)を再呼出することで、前記アドバイスを再度提供するように要求する用途で使用することができる。
【0067】
ゴルフボールのボタン(35)はゴルフボールが提供されるように要求する入力手段である。図14は打撃マットに設置されているゴルフボールの提供手段を概略的に示す図である。図14を参照すると、打撃マット(M)の下部にはゴルフボールの提供手段(4)が設置されている。ゴルフボールの提供手段(4)はティー部材(5)を具備し、普段ティー部材(5)は打撃マット(M)の下に埋没しており、打撃マット(M)上に露出されない。ゴルフボールボタン(35)はユーザーが打撃マット(M)にゴルフボールを提供するように要求する用途で使用することができる。つまり、ユーザーがゴルフボールボタン(35)をクリックすると、ゴルフボールの提供手段(4)はティー部材(5)の上側にゴルフボール置かれた状態でティー部材(5)を上昇させることでティー部材(5)とゴルフボールを打撃マット(M)上に露出させる。複数の領域(M1、S1、S2)に区分されている打撃マット(M)が使用される際に、ゴルフボールの提供手段(4)は主にフェアウェイ領域(M1)にゴルフボールを提供する。また、ゴルフボールの提供手段(4)は制御部(図4の図面符号220を参照)の制御下にユーザーの打撃前の適正な時期に自動的に打撃マット(M)にゴルフボールを提供することができる。ゴルフボールが必要なときに自動的に提供される場合、通常ゴルフボールボタン(35)を使用する必要はない。しかし、ゴルフボールボタン(35)は動作エラーで自動的にゴルフボールを提供することができない場合に使用されたり、またはユーザーのミスなどで新しいゴルフボールが必要なとき(例えば、ユーザーが自動的に供給されたゴルフボールに触れてゴルフボールが打撃マット(M)をはずれて他の場所に転がって行った場合など)などに使用されたりすることができる。
【0068】
グリッドボタン(36)は地形の傾斜を示すためにスクリーンにグリッドとインジケーターを表示するように要請する入力手段である。図15はグリッドとインジケーターが表示されるスクリーン画面を示す。図15を参照すると、ユーザーはグリッドボタン(36)を利用してスクリーンにグリッド(G)が表示されるようにすることができ、グリッド(G)には地形の傾斜を示すインジケーター(I)が表示される。スクリーンゴルフのプレイ中に仮想のゴルフボール(VB)が仮想のゴルフコースにおけるグリーン領域に着地すると、使用者はホールカップ(HC)に向けてパッティングをする。実際のゴルフコースでのグリーン地形は様々な傾斜を有し、スクリーンゴルフでは実際のゴルフのグリーン地形の傾斜が仮想のゴルフコースに再現されている。実際のゴルフではグリーン地形の傾斜をゴルファーが肉眼で直接確認することができるが、スクリーンゴルフではスクリーンの中の映像だけではグリーン地形の傾斜を把握し難いので、グリッド(G)やインジケーター(I)等を利用してグリーン地形の傾斜を示す。具体的には、グリッド(G)は複数の横線(G1)と縦線(G2)を含み、インジケーター(I)はグリッド(G)の横線(G1)/縦線(G2)の上を移動する横インジケーター(I1)と縦インジケーター(I2)を含む。横インジケーター(I1)がグリッド(G)の横線(G1)の上を移動する方向はグリーンの傾斜方向(傾斜が高い所から傾斜が低い所に移動)を示し、横インジケーター(I1)の長さは傾斜に比例するように表示される(または横インジケーター(I1)をポイントの形態として表示する場合、前記ポイントの移動速度によって傾斜(移動速度が速いほど急傾斜)を表現することも可能である)。同様に、縦インジケーター(I2)がグリッド(G)の縦線(G2)の上を移動する方向はグリーンの傾斜方向(傾斜が高い所から傾斜が低い所に移動)を示し、縦インジケーター(I2)の長さは傾斜に比例するように表示される(または縦インジケーター(I2)をポイントの形態として表示する場合、前記ポイントの移動速度によって傾斜(移動速度が速いほど急傾斜)を表現することも可能である)。
【0069】
上記のように、ユーザーはグリッドボタン(36)を利用してグリッド(G)とインジケーター(I)を表示することでグリーン地形の傾斜を把握することができ、把握された傾斜に基づいて適切にパッティングをすることができる。
【0070】
調整ボタン(37)はスクリーン画面を調整するための入力手段である。図16は調整ボタンでスクリーン画面を調整する一例を示す。スクリーンゴルフのプレイ中にスクリーン画面を調整する例を挙げると、ユーザーは調整ボタン(37)を利用してスクリーンゴルフにおけるエイミングを調整することができる。図16(a)に図示されたように、ユーザーがパッティングをする時にスクリーンにはグリーン地形に置かれている仮想のゴルフボール(VB)とホールカップ(HC)が表示される。図16(a)においては仮想のゴルフボール(VB)の正面にホールカップ(HC)が位置しているが、このような状況で仮想のゴルフボール(VB)を正面にパッティングしてもパッティングに失敗する可能性がある。なぜなら、グリーンが傾斜のある地形であれば(例えば、左側が高く右側が低い傾斜地形)、正面にパッティングしても仮想のゴルフボール(VB)がホールカップ(HC)に近づくにつれて右側に転がって行く可能性が高いからである。したがって、パッティングではグリーン地形を考慮する必要がある。実際のゴルフでは、ゴルファーがグリーンとホールカップの周りの傾斜を認知して適切なパッティングをすることができるが、スクリーンゴルフでは、仮想のゴルフコースが2次元的に表示されているので実際のゴルフのようにグリーン地形を把握し難い。したがって、パッティング状況でグリーン地形の傾斜を勘案してユーザーにパッティング方向を案内するためのパッティングガイド(PG)が表示される。パッティングガイド(PG)が表示される場合、パッティングガイド(PG)が案内する方向(図16(a)において左上方向)にパッティングすることができる。又は、エイミング(Aiming)を実行した後にパッティングすることもできる。この場合、ユーザーは調整ボタン(37)における「右向き三角形」ボタンをクリックすることで、図16(b)に図示されたように、パッティングガイド(PG)が正面を向くように画面を調整(エイミング)した後に、正面方向にパッティングすることができる。調整ボタン(37)において「左向き三角形」ボタンは反対方向へのエイミングに使用することができ、その他の「上向き三角形(△)」ボタンや「下向き三角形(▽)」ボタンも該当方向へのスクリーン画面の調整に使用することができる。
【0071】
図17は本発明の他の実施例による仮想スポーツ用インターフェース機器を示す。
【0072】
図17を参照すると、インターフェース機器はリモコン方式のポータブル機器で構成されている。インターフェース機器は多数の入力ボタンを含み、各入力ボタンには数字が表示されている。数字に代わり、他の記号、テキスト、イメージなどが表示されてもよい。本実施例のインターフェース機器と前述の実施例のインターフェース機器との違いは、それぞれの入力ボタンの用途が固定されず、ユーザーが自身の便宜によりそれぞれの入力ボタンの用途を変更することができるという点である。例えば、本実施例によるリモコン方式のインターフェース機器がスクリーンゴルフ用インターフェース機器として使用されると仮定する。図5を参照して説明したように、スクリーンゴルフ用インターフェース機器には、打撃キャンセルボタン、パッティングモードボタン、打撃モードボタン、キャディーボタン、ゴルフボールボタン、グリッドボタン、調整ボタンなどが使用される。また、ユーザーがスクリーンゴルフのプレイ中に使用するコマンドはいろいろなものがありえるので、図5に図示されているボタン以外の他のボタンが必要な場合が発生する。インターフェース機器がスクリーンゴルフのプレイ中に必要なすべてのコマンドを実行することができるように、すべてのコマンドに対応するボタンをすべて備えることは不可能である。ユーザーごとに主に使用するコマンドが異なるので、本実施例によるインターフェース機器は、入力ボタンの数が増加されないようにしながら、入力ボタンによって実行されるコマンドが特定されず、ユーザーが自分の希望するコマンドで入力ボタンをセッティングすることができるように構成されている。例えば、特定のユーザーが打撃モードボタン、パッティングモードボタン、グリッドボタン、キャディーボタンのみを主に使用すると仮定すれば、図17に図示されたように、該当ユーザーはスクリーンゴルフをプレイする前に、自分のインターフェース機器の各入力ボタンを上記主に使用するコマンドを実行させることができるようにセッティングすることで、該当機能を便利に使用することができる。コマンドの実行は制御部(図4の図面符号220を参照)でコントロールされるので、上記のセッティング過程は制御部と連係して実行される。
【0073】
インターフェース機器がリモコン方式のポータブル機器であれば、その体積が大きくないので、複数のユーザーがスクリーンゴルフをプレイする場合、ユーザーごとに自身の專用インターフェース機器を使用しながらインターフェース機器のボタンを自身が希望する通り設定することができる。インターフェース機器が図5に図示されているものと同一又は類似の形態であれば、複数のユーザーが各自の専用インターフェース機器を使用することはできない。しかし、このような形態のインターフェース機器でも、ユーザーごとに入力ボタンの機能を自身が希望する通り設定することができる。例えば、ユーザーA、Bが一緒にスクリーンゴルフをプレイしながら、ユーザーAは第1設定でインターフェース機器をセッティングし、ユーザーBは第2設定でインターフェース機器をセッティングしたと仮定すると、スクリーンゴルフではゴルフプレイの進行状況により打撃順序が自動的に決まるので、ユーザーAの打撃時にはインターフェース機器が第1設定で動作されるようにし、ユーザーBの打撃時にはインターフェース機器が第2設定で動作されるようにすることで、ユーザーごとに入力ボタンの機能を自身が希望する通り設定して使用することが可能である。または、カメラなどを別に設置(カメラを別に設置する代わりに、ゴルフボールの物理的な状態を感知する感知部(図4の図面符号230を参照)のカメラを使用することも可能である)した後、前記カメラにより打撃プレートに位置するユーザーを感知して、打撃プレートにユーザーAが位置する場合にはインターフェース機器が第1設定で動作されるようにし、打撃プレートにユーザーBが位置する場合にはインターフェース機器が第2設定で動作されるようにすることができる。
【0074】
以上、本発明の具体的な実施例について考察した。本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明が本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形した形態で具現できることを理解することができるであろう。したがって、開示された実施例は限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されるべきである。本発明の範囲は前述した説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等の範囲内にあるすべての差異点は本発明に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0075】
1,2,3:インターフェース機器
100:仮想野球装置
110,210:打撃プレート
120,220:制御部
130,230:感知部
140,240:入力部
150,250:表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17