(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022078920
(43)【公開日】2022-05-25
(54)【発明の名称】虫刺されかゆみ止めバーム
(51)【国際特許分類】
A61K 33/14 20060101AFI20220518BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20220518BHJP
A61P 17/04 20060101ALI20220518BHJP
A61K 9/06 20060101ALI20220518BHJP
A61K 8/20 20060101ALI20220518BHJP
A61K 35/08 20150101ALI20220518BHJP
A61K 8/31 20060101ALI20220518BHJP
A61K 47/06 20060101ALI20220518BHJP
A61K 8/92 20060101ALI20220518BHJP
A61K 47/44 20170101ALI20220518BHJP
【FI】
A61K33/14
A61Q19/00
A61P17/04
A61K9/06
A61K8/20
A61K35/08
A61K8/31
A61K47/06
A61K8/92
A61K47/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020200616
(22)【出願日】2020-11-13
(71)【出願人】
【識別番号】514237024
【氏名又は名称】長屋 幸助
(72)【発明者】
【氏名】長屋 幸助
【テーマコード(参考)】
4C076
4C083
4C086
4C087
【Fターム(参考)】
4C076AA06
4C076BB31
4C076CC18
4C076DD34A
4C076EE53A
4C076FF01
4C076FF04
4C076FF70
4C083AA021
4C083AA022
4C083AA121
4C083AA122
4C083AA161
4C083AA162
4C083AB331
4C083AB332
4C083AC011
4C083AC012
4C083BB12
4C083BB13
4C083BB22
4C083BB23
4C083CC02
4C083DD21
4C083DD22
4C083EE06
4C083EE10
4C083EE11
4C083FF05
4C086AA01
4C086AA02
4C086MA02
4C086MA05
4C086MA27
4C086MA28
4C086MA63
4C086NA03
4C086ZA89
4C087AA01
4C087AA02
4C087BA06
4C087CA01
4C087MA05
4C087MA27
4C087MA28
4C087MA63
4C087NA03
4C087ZA89
(57)【要約】 (修正有)
【課題】虫刺されかゆみ止めに好適な、天然塩を含む天然素材バームを提供する。
【解決手段】虫刺されかゆみ止めバームは、極微細自然塩と、人体に安全でアレルギーの原因となる化学成分を含まない油を混練りして形成されることを特徴とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パウダー状の極微細自然塩と人体に安全でアレルギーの原因となる化学成分を含まない油を混練りして形成されることを特徴とする虫刺されかゆみ止めバーム。
【請求項2】
請求項1の油にホワイトワセリンを用いて形成される虫刺されかゆみ止めバーム。
【請求項3】
請求項1の油に人体に無害な植物油を用いて形成される虫刺されかゆみ止めバーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は虫刺されとかゆみ止めに好適な天然素材バームに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より虫刺されとかゆみ止めには、ほとんどが化学的に合成された医薬品が用いられており、数多くの薬品が市販されている。
【0003】
医薬品を用いない虫刺されおよびかゆみ止め対策として、古来より塩の効果が知られている。しかし、塩水は塩の飽和濃度が小さいため、その効果は小さい。そこで、天然塩を虫刺され箇所に直接すり込む方法が用いられてきた。この方法を用いると、かゆみは大幅に緩和し、また塩を用いているため、脱水作用があり、特殊な好塩菌や耐塩菌を除き殺菌効果もあるので、虫刺され部の自然治癒を促進する効果もある。したがって、化学薬品アレルギーの人に適した虫刺されかゆみ止め対策といえる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】医療法人社団徳仁会中野病院 青島周一,鎮痒薬~虫刺されにはどんな痒み止めがイイですか?-前編,https://ptweb.jp/article/3019/190705003737/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記医薬品は虫刺され時に用いると、化膿を止め、かゆみも抑えるなどの効果が大きいため、多くの人間にこれらの医薬品が用いられているが、問題がないわけではない。
【0006】
上述のように、虫刺され用の医薬品は単に薬を塗布することで足りので、治療法が手軽であるが、化学薬品を用いているため、化学薬品にアレルギーを持つ人に用いることはできないという難点がある。
【0007】
塩を用いた虫刺されかゆみ止め対策では、塩をすり込むときに塩が散乱して部屋を汚し、肌に付着した塩の粒がざらざらして感触が悪いのみならず、付着した塩が簡単に落下するという難点があった。
一方、塩の人体からの脱落を防ぐため、天然塩を油で練る方法が考えられるが、通常の天然塩と油を混練りしたときは、粘性が高くべたべたして虫刺され等の部位に塗ったときに、下着にも付着し、ザラザラ感があり、感触が悪くなるという欠点がある。
本発明は前記天撚塩の方法を用いるが、その欠点を解消する新たな製品を提供する。すなわち、使用法が市販軟膏のように簡単で、肌へのざらざら感がなく、塩の脱落もなく、べたつきもなく、かつアレルギー性の無い虫刺されかゆみ止め用対策品(以下単に虫刺されかゆみ止めバームと称する)を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に関わる虫刺されかゆみ止めバーム30は極微細加工したパウダー状の天撚塩11と人体に安全でアレルギーの原因となる化学成分を含まない油12を混練りして形成する。
【0009】
前記の油12として、アレルギー性の無いホワイトワセリン13を天然塩11と混練りして軟膏状の虫刺されかゆみ止めバーム31を形成する。
【0010】
前記の油12として人体に安全な植物油20を用いて植物由来の虫刺されかゆみ止めバーム32を形成する。
【発明の効果】
【0011】
虫刺されかゆみ止めバーム30~33を用いると、通常の虫刺され薬が肌に合わない人および化学薬品アレルギーを持つ人が安心して通常のつけ薬のような扱いで、虫刺され後の対策をすることができる。
【0012】
天然塩を用いた従来の古典的虫刺され対策では、前述のような種々の欠点があったが、本虫刺されかゆみ止めバーム30~33は軟膏薬ではないが、形状が軟膏のように構成されているので、軟膏薬とまったく同じ使い方で虫刺され後の対策ができる。
【0013】
従来の天然塩を用いた虫刺され対策では、塩粒が肌に残り、ざらざらして感触が悪く、それが脱落して周りを汚す等の欠点があったが、虫刺されかゆみ止めバーム30~33では、油が塩粒の人体からの落下を防止し、さらに天然塩11がパウダー状になっているので、ざらざら感がなく、軟膏を塗ったと同じ感触に改善できている。
【0014】
本発明の虫刺されかゆみ止めバーム30~33は、肌に対するアレルギー性がなく、かつ安全・無毒の原料で作られているので、人体に付着しても、食しても問題なく、まったく安全である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
塩を塗りつける虫刺されとかゆみ止め対策では、古くから天然塩が良いとされている。そこで、本発明では、もっとも重要な構成要素である塩11には、パウダー状の極微細天然塩を用いる。パウダー状の天然塩の作製はかなり難しいものであったが、近年その製法が確立した。
【0016】
塩を油に飽和溶解させても、塩分不足で、虫刺され対策には不十分である。そこで、本発明では、パウダー状の天然塩11をアレルギー性が無く、幼児の肌の保湿用にも用いられているホワイトワセリン13で混練りし、軟膏状に形成する。このようにして作られた虫刺されかゆみ止めバーム31では、極微細の塩粒を虫刺され箇所に直接すり込むことができ、古典的虫刺され後対策を手軽に実現するものである。とくにこのバームはホワイトワセリンによる保湿効果もある。
【0017】
天然塩を練りこむ油としては、人体に安全な植物油も使用できるが、安全な引火温度と適度の粘度が必要である。粘度を満たすものとして、オリーブ油13が考えられる。なお、オリーブ油の引火温度は約230℃であり、自然界で用いるには問題ない。 パウダー状の天然塩11を例えばオリーブ油20で混練りすると、軟膏状の虫刺されかゆみ止めバーム32が得られる。このバームでは、オリーブ油の量の調整で、べたつきを調整できるため、べたつきの少ないバームを作ることができる。
【符号の説明】
【0018】
11…パウダー状の天然塩、12…人体に安全な油、13…ホワイトワセリン、20…オリーブ油、30…虫刺されかゆみ止めバーム、31…ワセリンを用いた虫刺されかゆみ止めバーム、32…植物由来の虫刺されかゆみ止めバーム