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特開2022-78933弦楽器用支え装置及びそれを有する弦楽器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022078933
(43)【公開日】2022-05-25
(54)【発明の名称】弦楽器用支え装置及びそれを有する弦楽器
(51)【国際特許分類】
   G10D 3/18 20200101AFI20220518BHJP
   G10G 5/00 20060101ALI20220518BHJP
   G10D 1/08 20060101ALI20220518BHJP
【FI】
G10D3/18
G10G5/00
G10D1/08
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021081580
(22)【出願日】2021-05-13
(31)【優先権主張番号】10-2020-0152121
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521206361
【氏名又は名称】ジュン、ジェ ソク
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ジェ ソク
【テーマコード(参考)】
5D002
5D182
【Fターム(参考)】
5D002AA04
5D002CC58
5D182BB01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】保管が容易で別途の脱着過程が不要な弦楽器用支え装置及びそれを有する弦楽器を提供する。
【解決手段】弦楽器用支え装置100は、弦楽器1のボディー2に固定される固定板120、固定板に回転可能に連結される第1回転板140及び第1回転板に回転可能に結合される第2回転板160を含む。第1回転板は、ボディーの側板2cの一部分に対応する形状を有し、第2回転板は、ボディーの側板2cの一部分とは別の部分に対応する形状を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弦楽器用支え装置であって、
弦楽器のボディーに固定される固定板;
前記固定板に回転可能に連結される第1回転板;及び
前記第1回転板に回転可能に結合される第2回転板;を含み、
前記第1回転板は、前記ボディーの側板の一部分に対応する形状を有し、前記第2回転板は、前記ボディーの側板の一部分とは別の部分に対応する形状を有する、弦楽器用支え装置。
【請求項2】
前記固定板は、
前記側板の一部分に固定され、前記第1回転板の一面に接触する第1固定板;及び
前記第1固定板に結合され、前記第1回転板に回転可能に結合される第2固定板;を含み、
前記第1固定板は、
前記第1回転板が一方向と反対となる他方向に回転することを防止する、請求項1に記載の弦楽器用支え装置。
【請求項3】
前記第1回転板は、
一端と他端にそれぞれ設けられるヒンジ部;を含み、
前記ヒンジ部は、
前記第1回転板の前記一端に設けられ、前記第2固定板に結合される第1ヒンジ部;及び
前記第1回転板の前記一端に反対となる前記他端に設けられ、前記第2回転板に結合される第2ヒンジ部;を含む、請求項2に記載の弦楽器用支え装置。
【請求項4】
前記第1回転板と前記第2回転板は、前記第2回転板の一部分が前記第1回転板に接触した状態で前記第2固定板から回転して第1位置に配置される、請求項2に記載の弦楽器用支え装置。
【請求項5】
前記第1回転板と前記第2回転板は、前記第1位置に配置された状態で前記第2回転板が前記第1回転板から回転して第2位置に配置される、請求項4に記載の弦楽器用支え装置。
【請求項6】
前記第1回転板と前記第2回転板は、前記第2位置に配置された状態で前記第2回転板が前記第1回転板から回転して第3位置に配置される、請求項5に記載の弦楽器用支え装置。
【請求項7】
前記第1回転板と前記第2回転板は、前記第3位置に配置された状態で前記第2固定板から回転して第4位置に配置される、請求項6に記載の弦楽器用支え装置。
【請求項8】
前記第1回転板と前記第2回転板は、
前記第3位置に配置された状態が前記第1位置に配置された状態に対応する、請求項6に記載の弦楽器用支え装置。
【請求項9】
前記固定板の前記第1固定板に回転可能に結合され、前記第1回転板の形状に対応する形状を有する固定部;をさらに含む、請求項3に記載の弦楽器用支え装置。
【請求項10】
前記第1回転板は、
前記固定部を支持し、前記第1ヒンジ部に対して垂直方向に配置される複数のホール;をさらに含む、請求項9に記載の弦楽器用支え装置。
【請求項11】
前記第2固定板と前記第1回転板に結合され、前記第1回転板を前記第2固定板から回動させる第1回動部材;及び
前記第1回転板と前記第2回転板に結合され、前記第2回転板を前記第1固定板から回動させる第2回動部材;を含む回動部材;をさらに含む、請求項2に記載の弦楽器用支え装置。
【請求項12】
サウンドホールを有するボディー;及び
前記ボディーを支持する弦楽器用支え装置;を含み、
前記弦楽器用支え装置は、
前記ボディーの側板に固定される第1固定板;
前記第1固定板に結合され、一端が他端に対して傾斜するように配置される第2固定板;
前記第2固定板に回転可能に結合され、前記第1固定板の一部分に接触する第1回転板;及び
前記第1回転板に回転可能に結合され、前記第1回転板の一部分に接触する第2回転板;を含み、
前記第1回転板は、その一端が前記第2固定板の前記一端に対して平行に配置され、その他端が前記第2回転板の一端に対して傾斜するように配置される、弦楽器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弦楽器用支え装置及びそれを有する弦楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、弦楽器は、多数個の弦を利用して音を出す楽器の一種類であって、弦楽器の本体に張られた状態で固定された弦を弾くか、あるいは弓等でこすることで音が発生する。
【0003】
弦楽器のうち一つであるギターは、中が空いているボディー(body)と、ボディーに固定されて一定の長さ延びたネック(neck)と、ネックの一端に連結され、糸巻きが設けられたヘッド(head)部分、及び糸巻きにより張られた状態でボディーの前板に一定間隔離隔されて位置するギター弦を含んで構成される。
【0004】
ギターを演奏するためには、片手でコードを押さえ、もう片手でギター弦を弾かなければならないが、円滑な演奏のためには、ヘッド(head)部分がボディー(body)部分より相対的に高い位置に位置されなければならない。
【0005】
韓国公開実用新案公報第20-2015-0003969号には、ギターを演奏するとき、演奏するに楽な姿勢を取ることができるように構成されるギター演奏補助器具が開示されている。
【0006】
前記文献に開示されたギター演奏補助器具は、ギターのボディーと結合される押し板、腿に支持される膝支え板及び高さを調節できる棒を連結する円筒形スタンドで構成される。
【0007】
しかし、前記文献に開示されたギター演奏補助器具は、構造が複雑で、ギターの使用時に毎回脱着しなければならない煩わしさがあり、ギターのケースに収納できないので別に所持しなければならない不便さがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の前記のような問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、保管が容易で別途の脱着過程が不要な弦楽器用支え装置及びそれを有する弦楽器を提供することである。
【0009】
本発明の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するための本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置は、弦楽器用支え装置であって、弦楽器のボディーに固定される固定板;前記固定板に回転可能に連結される第1回転板;及び、前記第1回転板に回転可能に結合される第2回転板;を含み、前記第1回転板は、前記ボディーの側板の一部分に対応する形状を有し、前記第2回転板は、前記ボディーの側板の一部分とは別の部分に対応する形状を有する。
【0011】
前記固定板は、前記側板の一部分に固定され、前記第1回転板の一面に接触する第1固定板;及び、前記第1固定板に結合され、前記第1回転板に回転可能に結合される第2固定板;を含み、前記第1固定板は、前記第1回転板が一方向と反対となる他方向に回転することを防止することができる。
【0012】
前記第1回転板は、一端と他端にそれぞれ設けられるヒンジ部;を含み、前記ヒンジ部は、前記第1回転板の前記一端に設けられ、前記第2固定板に結合される第1ヒンジ部;及び、前記第1回転板の前記一端に反対となる前記他端に設けられ、前記第2回転板に結合される第2ヒンジ部;を含むことができる。
【0013】
前記第1回転板と前記第2回転板は、前記第2回転板の一部分が前記第1回転板に接触した状態で前記第2固定板から回転して第1位置に配置され得る。
【0014】
前記第1回転板と前記第2回転板は、前記第1位置に配置された状態で前記第2回転板が前記第1回転板から回転して第2位置に配置され得る。
【0015】
前記第1回転板と前記第2回転板は、前記第2位置に配置された状態で前記第2回転板が前記第1回転板から回転して第3位置に配置され得る。
【0016】
前記第1回転板と前記第2回転板は、前記第3位置に配置された状態で前記第2固定板から回転して第4位置に配置され得る。
【0017】
前記第1回転板と前記第2回転板は、前記第3位置に配置された状態が前記第1位置に配置された状態に対応し得る。
【0018】
前記固定板の前記第1固定板に回転可能に結合され、前記第1回転板の形状に対応する形状を有する固定部;をさらに含むことができる。
【0019】
前記第1回転板は、前記固定部を支持し、前記第1ヒンジ部に対して垂直方向に配置される複数のホール;をさらに含むことができる。
【0020】
前記第2固定板と前記第1回転板に結合され、前記第1回転板を前記第2固定板から回動させる第1回動部材;及び、前記第1回転板と前記第2回転板に結合され、前記第2回転板を前記第1固定板から回動させる第2回動部材;を含む回動部材;をさらに含むことができる。
【0021】
また、本発明の一実施例に係る弦楽器は、サウンドホールを有するボディー;及び、前記ボディーを支持する弦楽器用支え装置;を含み、前記弦楽器用支え装置は、前記ボディーの側板に固定される第1固定板;前記第1固定板に結合され、一端が他端に対して傾斜するように配置される第2固定板;前記第2固定板に回転可能に結合され、前記第1固定板の一部分に接触する第1回転板;及び、前記第1回転板に回転可能に結合され、前記第1回転板の一部分に接触する第2回転板;を含み、前記第1回転板は、その一端が前記第2固定板の前記一端に対して平行に配置され、その他端が前記第2回転板の一端に対して傾斜するように配置される。
【発明の効果】
【0022】
本発明の実施例によれば、弦楽器用支え装置が弦楽器に取り付けられた状態で弦楽器用ケースに収納され得るので、不要な空間の浪費を減らすことができる。
【0023】
それぞれの構成が互いに結合された状態を維持するので、構成を組み立てるか脱着するために消費される時間を節約することができる。
【0024】
本発明の実施例に係る効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本発明内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置が弦楽器に固定された状態で折り畳まれた様子を示した図である。
図2】本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置が使用される様子を示した図である。
図3】本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置が弦楽器と共に弦楽器用ケースに収納された様子を示した図である。
図4】本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置が広げられた様子を示した斜視図である。
図5】本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置の折り畳まれた状態を示した正面図である。
図6】本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置の折り畳まれた状態を示した背面図である。
図7】本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置の折り畳まれた状態を示した側面図である。
図8】本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置の広げられた状態を示した正面図である。
図9a】本発明の他の実施例に係る弦楽器用支え装置に固定部が配置された様子を示した正面図である。
図9b】本発明の他の実施例に係る弦楽器用支え装置に複数のホールが配置された様子を示した背面図である。
図10】固定部が複数のホールのいずれか一つに結合された様子を示した図である。
図11】本発明のまた他の実施例に係る弦楽器用支え装置に回動部材を示した図である。
図12】回動部材により第1回転板及び第2回転板が広げられた様子を示した図である。
図13】回動部材の他の実施例を示した図である。
図14】回動部材の使用状態を示した図である。
図15】回動部材のまた他の実施例を示した図である。
図16】回動部材が弦楽器用支え装置に結合された様子を示した断面図である。
図17】本発明のまた他の実施例に係る弦楽器用支え装置が弦楽器に固定されている様子を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本明細書に記載の実施例は、多様に変形され得る。特定の実施例が図面で描写され、詳細な説明で詳しく説明され得る。しかし、添付の図面に開示された特定の実施例は、多様な実施例を容易に理解するようにするためのものであるだけである。従って、添付の図面に開示された特定実施例により技術的思想が制限されるものではなく、発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての均等物または代替物を含むものと理解されるべきである。
【0027】
第1、第2等のように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するのに使用され得るが、このような構成要素は、上述した用語により限定されることはない。上述した用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0028】
本明細書において、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか、「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているか、または接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいと理解されるべきである。これに対して、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか、「直接接続されて」いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
【0029】
一方、本明細書において使用される構成要素に対する「モジュール」または「部」は、少なくとも一つの機能または動作を遂行する。そして、「モジュール」または「部」は、ハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより機能または動作を遂行することができる。また、特定ハードウェアで遂行されなければならないか、少なくとも一つのプロセッサで遂行される「モジュール」または「部」を除く複数の「モジュールら」または複数の「部ら」は、少なくとも一つのモジュールに統合されてもよい。単数の表現は、文脈上、明らかに異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0030】
その他にも、本発明を説明するにあたって、関連した公知機能あるいは構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、それについての詳細な説明は、縮約または省略する。
【0031】
以下においては、添付の図面を参照して、弦楽器用支え装置をより詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置が弦楽器に固定された状態で折り畳まれた様子を示した図であり、図2は、本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置が使用される様子を示した図であり、図3は、本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置が弦楽器と共に弦楽器用ケースに収納された様子を示した図である。
【0033】
図1から図3を参照すると、弦楽器1は、弦を弾いて音を出すように構成され、弦楽器用ケース10の内部に収納され得る。
【0034】
弦楽器1は、発生した音を共鳴させて音を伝達するボディー(body)2、及びボディー2に固定され、ボディー2から一定の長さ延びたネック(neck)4を含む。ボディー2は、サウンドホールを有する上板2a、上板2aの縁形状に対応する形状を有し、上板2aと離隔配置される下板2b、及び上板2aと下板2bとの間に配置され、上板2aと下板2bにそれぞれ結合されるように構成される側板2cを含む。
【0035】
弦楽器用ケース10は、弦楽器1を収容するように構成される。弦楽器用ケース10の内部は、弦楽器1が弦楽器用ケース10の内部に収容された状態で揺れによる損傷を防止するために弦楽器1の形状に対応する形状に設けられる。
【0036】
弦楽器用支え装置100は、弦楽器1のボディー2の側板2cの上部に結合され得るように側板2cの上部の形状に対応する形状を有する。弦楽器用支え装置100は、弦楽器1を支持して演奏者の腿に支持されるように構成される。
【0037】
図4は、本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置が広げられた様子を示した斜視図である。図5は、本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置の折り畳まれた状態を示した正面図である。図6は、本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置の折り畳まれた状態を示した背面図である。図7は、本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置の折り畳まれた状態を示した側面図である。図8は、本発明の一実施例に係る弦楽器用支え装置の広げられた状態を示した正面図である。
【0038】
図4から図8を参照すると、弦楽器用支え装置100は、固定板120、第1回転板140及び第2回転板160を含む。
【0039】
固定板120は、弦楽器1のボディー2に固定され、第1回転板140を通して弦楽器1を回転させるように構成される。固定板120は、第1回転板140に対してその傾きが調節され得る。
【0040】
固定板120は、第1固定板122及び第2固定板124を含む。
【0041】
第1固定板122は、弦楽器1のボディー2の側板2cの一部分に固定され、第1回転板140の一面に接触する。第1固定板122の一部分が第1回転板140の一面に接触する。第1回転板140は、第1固定板122により一方向にのみ回転でき、第1回転板140は、第1固定板122により一方向と反対となる他方向に回転することを防止する。第1回転板140は、第1固定板122から離れる方向にのみ回転できる。
【0042】
第2固定板124は、その一面が第1固定板122の一部分に結合され、一端124aが第1回転板140の第1ヒンジ部142aに回転可能に結合される。
【0043】
第1回転板140の第1ヒンジ部142aと回転可能に結合される第2固定板124の一端124aは、他端124bに対して傾斜するように形成される。第2固定板124の一端124aの形状は、第1回転板140の一端の形状に対応する。
【0044】
第1回転板140は、固定板120の第1固定板122の一部分と接触し、第2固定板124に回転可能に結合される。第1回転板140は、その幅が一側から他側に向かって次第に減少する台形状を有する。
【0045】
第1回転板140は、ヒンジ部142を含む。ヒンジ部142は、第1ヒンジ部142a及び第2ヒンジ部142bを含む。
【0046】
第1ヒンジ部142aは、第1回転板140の一端に設けられる。第1ヒンジ部142aは、固定板120の第2固定板124の一端124aに結合される。
【0047】
第2ヒンジ部142bは、第1回転板140の他端に設けられる。第2ヒンジ部142bは、第2回転板160に結合される。
【0048】
第1回転板140は、台形状を有するので、図6に示されたように、第1ヒンジ部142aを形成する第1回転板140の一端が第2固定板124の他端124bに対して傾斜するように形成される。第2ヒンジ部142bを形成する第1回転板140の一端に反対となる他端は、第2回転板160の一端160aに対して傾斜するように形成される。第1ヒンジ部142aと第2ヒンジ部142bは、互いに対して平行しない。
【0049】
第1回転板140が第1ヒンジ部142aを中心に回転し、第2回転板160が第2ヒンジ部142bを中心に回転すると、第1回転板140を基準に固定板120と第2回転板160が互いに離れるように配置される。
【0050】
第2回転板160は、その一面が側板2cに接触し、第1回転板140の第2ヒンジ部142bに回転可能に結合される。
【0051】
第2回転板160は、第1回転板140の他端に連結され、第2ヒンジ部142bを中心に広げられるか折り畳まれるように回転する。
【0052】
弦楽器用支え装置100は、固定板120に配置される接着部材180をさらに含むことができる。接着部材180は、固定板120の第1固定板122の一側と他側に配置され得る。接着部材180は、両面テープで構成され得る。接着部材180を通して支え板が弦楽器1のボディー2に堅固に固定され得る。
【0053】
また、図示はしないが、接着部材180は、磁石でも構成され得る。接着部材180は、弦楽器1のボディー2の側板2cに配置される第1部材と、固定板120の第1固定板122に配置される第2部材とを含むことができる。第1部材及び第2部材は、複数の個数にも設けられ得る。
【0054】
第2部材が第1部材に固定されると、強い固定力で第1固定板122が側板2cに固定され得る。また、第2部材は、第1部材に脱着可能に結合され得る。
【0055】
以下においては、第1回転板と第2回転板が第1位置、第2位置、第3位置及び第4位置に配置された様子を説明する。
【0056】
第1回転板140と第2回転板160は、第2回転板160の一部分が第1回転板140に接触した状態で第2固定板124から時計回りに回転して第1位置P1に配置され得る。
【0057】
第1回転板140と第2回転板160が第1位置P1に配置されると、第1回転板140は、第1固定板122から広げられ、第2回転板160は、第1回転板140に接触した状態を維持できる。
【0058】
第1回転板140と第2回転板160が第1位置P1に配置された状態で第2回転板160が第1回転板140から回転すると、第1回転板140と第2回転板160は、第2位置P2に配置され得る。
【0059】
第1回転板140と第2回転板160が第2位置P2に配置されると、第2回転板160は、第1回転板140から広げられた状態を維持できる。
【0060】
第1回転板140と第2回転板160が第2位置P2に配置されると、第2回転板160は、演奏者の腿に支持されるように接触し得る。第2回転板160が第2位置P2に配置された状態では、演奏者が固定板120を第1回転板140から回転させて弦楽器1が傾く傾きを調節できる。また、演奏者は、第2回転板160を通して弦楽器1を安定的に支持した状態で弦楽器1を演奏するための楽な姿勢を取ることができる。
【0061】
第2位置P2に配置された第2回転板160が時計回りと反対となる反時計回りに回転すると、第1回転板140と第2回転板160は、第3位置P3に配置され得る。
【0062】
第1回転板140と第2回転板160が第3位置P3に配置されると、第2回転板160が第1回転板140の一部分に接触し得る。第3位置P3に配置された第1回転板140と第2回転板160の配置状態が第1位置P1に配置された第1回転板140と第2回転板160の配置状態に対応する。
【0063】
第1回転板140と第2回転板160が第3位置P3に配置された状態で反時計回りに回転すると、第1回転板140と第2回転板160が第4位置P4に配置され得る。
【0064】
第1回転板140と第2回転板160が第4位置P4に配置されると、図1に示されたように、第2回転板160は、側板2cの一部分に接触し、第2回転板160は、第1回転板140と側板2cとの間に配置され得る。第1回転板140と第2回転板160が第4位置P4に配置されると、重力により第2回転板160が側板2cから離れるように回転することが防止され得る。
【0065】
第1回転板140と第2回転板160が第4位置P4に配置されると、第2回転板160が側板2cに接触するので、第2回転板160と連結された第1回転板140も重力により側板2cから離れるように回転することが防止され得る。
【0066】
第1回転板140と第2回転板160が第4位置P4に配置されると、弦楽器用支え装置100は、図3に示されたように、第1回転板140と第2回転板160が折り畳まれた状態で弦楽器用ケース10に収納され得る。
【0067】
図9aは、本発明の他の実施例に係る弦楽器用支え装置に固定部が配置された様子を示した正面図である。図9bは、本発明の他の実施例に係る弦楽器用支え装置に複数のホールが配置された様子を示した背面図である。図10は、固定部が複数のホールのいずれか一つに結合された様子を示した図である。
【0068】
図9aから図10を参照すると、弦楽器用支え装置200は、第1回転板140に形成され、互いに離隔配置される複数のホール220及び固定板120の第2固定板124に結合され、複数のホール220に結合されて支持される固定部240を含むことができる。
【0069】
複数のホール220は、固定板120と結合された第1回転板140の一側に配置され得る。
【0070】
複数のホール220は、第1ヒンジ部142aに対して垂直方向に配置され得る。第1ヒンジ部142aを形成する第1回転板140の一端は、第2固定板124の他端124bに対して傾斜するように形成される。複数のホール220は、第1ヒンジ部142aに対して垂直方向に配置されるので、複数のホール220は、第2固定板124の他端124bに対して傾斜するように配置され得る。
【0071】
本実施例においては、複数のホール220の形状を四角形状に示したが、これに限定されず、複数のホール220の形状は、三角形状、円形状、楕円形状及び多角形状にも変形され得る。
【0072】
また、複数のホール220の個数を3個に示したが、これに限定されず、複数のホール220の個数は、3個以下または3個以上にも配置され得る。
【0073】
固定部240は、固定板120の第1固定板122に回転可能に結合され得る。
【0074】
固定部240は、第1回転板140が第1位置P1に配置され、第2回転板160が第2位置P2に配置された状態で複数のホール220のいずれか一つに結合されて支持され得る。弦楽器1は、固定部240が複数のホール220のいずれか一つに結合される位置によって傾きが調節され得る。演奏者は、固定部240を通して弦楽器1の傾きを調節して演奏のための最適な姿勢を取ることができる。
【0075】
固定部240は、第1回転板140の形状に対応する形状を有し得るため、第1回転板140に対応接触し得る。固定部240は、第1回転板140に接触した状態で弦楽器1と共に弦楽器用ケース10に収納され得る。
【0076】
本実施例においては、固定部240の形状を楔状に示したが、これに限定されず、固定部240が複数のホール220のいずれか一つに結合されて支持され得るならば、四角形状、楕円形状または多角形状にも変形され得る。
【0077】
図11は、本発明のまた他の実施例に係る弦楽器用支え装置に回動部材を示した図であり、図12は、回動部材により第1回転板及び第2回転板が広げられた様子を示した図である。
【0078】
図11から図12を参照すると、本発明の他の実施例に係る弦楽器用支え装置300は、第2固定板124と第1回転板140に結合され、第1回転板140を固定板120から回転させる第1回動部材320、及び第1回転板140と第2回転板160に結合され、第2回転板160を第1回転板140から回転させる第2回動部材340を含むことができる。
【0079】
第1回動部材320は、固定板120に固定される第1固定体322、第1回転板140に固定され、第1固定体322に結合される第1回動体324、及び第1回動体324が第1固定体322から回転できるように設けられる第1ヒンジ軸326を含むことができる。
【0080】
第2回動部材340は、第1回転板140に固定される第2固定体342、第2回転板160に固定され、第2固定体342に結合される第2回動体344、及び第2回動体344が第2固定体342から回転できるように設けられる第2ヒンジ軸346を含むことができる。
【0081】
第1回動体324が第1ヒンジ軸326を中心に第1固定体322から時計回りに回転すると、第1回転板140と第2回転板160が第1位置P1に配置され得る。
【0082】
第1回転板140と第2回転板160が第1位置P1に配置された状態で第2回動体344が第2ヒンジ軸346を中心に第2固定体342から時計回りに回転すると、第1回転板140と第2回転板160が第2位置P2に配置され得る。
【0083】
第1回転板140と第2回転板160が第2位置P2に配置されると、第2回転板160が演奏者の腿に支持されるように接触し得、固定板120は、弦楽器1を支える状態を維持できる。
【0084】
演奏者は、第1回動部材320及び第2回動部材340により弦楽器1を演奏できる楽な姿勢を取ることができるようになる。
【0085】
第2回動体344が第2ヒンジ軸346を中心に第2固定体342から反時計回りに回転すると、第1回転板140と第2回転板160は、第3位置P3に配置され得る。
【0086】
第1回転板140と第2回転板160が第3位置P3に配置された状態で第1回動体324が第1ヒンジ軸326を中心に第1固定体322から反時計回りに回転すると、第1回転板140と第2回転板160が第4位置P4に配置され得る。
【0087】
第1回転板140と第2回転板160が第4位置P4に配置されると、第2回転板160が側板2cに接触し得る。
【0088】
第2回転板160が側板2cに接触すると、弦楽器用支え装置300が折り畳まれた状態で弦楽器1と共に弦楽器用ケース10に収納され得るか、弦楽器用スタンドに据え置かれ得る。
【0089】
以下においては、添付の図面を参照して、回動部材の他の実施例を説明する。
【0090】
図13は、回動部材の他の実施例を示した図であり、図14は、回動部材の使用状態を示した図である。
【0091】
図13から図14を参照すると、本発明のまた他の実施例に係る弦楽器用支え装置400は、第1回転板140が固定板120から回動できるように構成される回動部材420を含むことができる。
【0092】
回動部材420は、固定板120に固定される固定体422、第1回転板140に固定され、固定体422に結合される回動体424、及び回動体424と固定体422との間に配置される弾性部材426を含むことができる。
【0093】
回動部材420の初期状態は、回動体424が弾性部材426を中心に固定体422から回転せずに広げられた状態であるので、弦楽器用支え装置100は、第1回転板140が固定板120から回転していない状態に維持され得る。
【0094】
上述の状態で、回動体424が弾性部材426を中心に固定体422から時計回りに回転すると、弾性部材426のねじれにより第1回転板140と第2回転板160が第2固定板124から回転して第1位置P1に配置され得る。
【0095】
第1回転板140と第2回転板160が第1位置P1に配置された状態で第2回転板160が第1回転板140から時計回りに回転すると、第1回転板140と第2回転板160が第2位置P2に配置され得る。
【0096】
第1回転板140と第2回転板160が第2位置P2に配置されると、第2回転板160が演奏者の腿に支持されるように接触し得、固定板120は、弦楽器1を支える状態を維持できる。
【0097】
演奏者は、回動部材420により弦楽器1を演奏できる楽な姿勢を取ることができるようになる。
【0098】
第1回転板140と第2回転板160が第2位置P2に配置された状態で演奏者が第2回転板160を腿から分離させ、第2回転板160を第1回転板140から反時計回りに回転させると、第1回転板140と第2回転板160が第3位置P3に配置され得る。
【0099】
第1回転板140と第2回転板160が第3位置P3に配置された状態では、第2回転板160が演奏者の腿から分離されている状態であるので、ねじれを受けた弾性部材426が、ねじれが解除されながら弾性復帰され得る。回動体424は、弾性復帰される弾性部材426を中心に回転するので、回動体424と結合された第1回転板140及び第1回転板140と結合された第2回転板160は、第4位置P4に配置され得る。
【0100】
第1回転板140と第2回転板160が第4位置P4に配置された状態では、第2回転板160が側板2cの一部分に接触し得るので、弦楽器用支え装置400が折り畳まれた状態で弦楽器1と共に弦楽器用ケース10に収納され得るか、弦楽器用スタンドに据え置かれ得る。
【0101】
図15は、回動部材のまた他の実施例を示した図であり、図16は、回動部材が弦楽器用支え装置に結合された様子を示した断面図である。
【0102】
図15から図16を参照すると、本発明のまた他の実施例に係る弦楽器用支え装置500は、第2回転板160に形成される第1結合ホール520及び第2回転板160を第1回転板140から回動させるように構成される回動部材540をさらに含むことができる。
【0103】
第1結合ホール520は、第2回転板160の一側に形成され得る。第1結合ホール520には、回動部材540の回動軸546が収容され得る。
【0104】
回動部材540は、第1回転板140と第2回転板160に結合され得る。
【0105】
回動部材540は、固定体542、回動体544、回動軸546及びブロック548を含むことができる。
【0106】
固定体542は、第1回転板140の一部分に結合され得、固定体542は、回動体544と結合され得る。
【0107】
回動体544は、ブロック548を挟んで第2回転板160と離隔配置される。回動体544は、ブロック548と結合されて第2回転板160を回転させることができる。
【0108】
回動体544は、第2結合ホール544aを含むことができる。第2結合ホール544aには、回動軸546が収容され得る。
【0109】
回動軸546は、第1結合ホール520、第2結合ホール544a及び第3結合ホール548aに収容され得る。回動軸546を中心に第2回転板160が回転できる。第2回転板160は、回動軸546を中心に時計回りまたは反時計回りに回転できる。
【0110】
ブロック548は、第2回転板160と回動体544との間に配置され、回動体544と回動軸546との間に配置される。ブロック548は、回動軸546が第2回転板160と回動体544から離脱されないように回動軸546を第2回転板160と回動体544に固定させることができる。ブロック548は、第3結合ホール548aを含むことができる。第3結合ホール548aは、第1結合ホール520及び第2結合ホール544aと共に回動軸546を収容できる。
【0111】
演奏者は、回動部材540を通して弦楽器1の傾きを微細に調節できる。演奏者は、回動部材540を通して第2回転板160を回転させながら演奏のための最適な姿勢を取ることができる。
【0112】
以下においては、添付の図面を参照して、弦楽器用支え装置のまた他の実施例を説明する。
【0113】
図17は、本発明のまた他の実施例に係る弦楽器用支え装置が弦楽器に固定されている様子を示した図である。
【0114】
図17を参照すると、弦楽器1の側板2cに結合される弦楽器用支え装置600は、固定板120を基準に第1回転板140と第2回転板160が側板2cの下部に向かうように配置され得る。
【0115】
弦楽器用支え装置600は、第1回転板140と第2回転板160に結合される回動部材620を含むことができる。
【0116】
回動部材620は、第1回転板140に固定される固定体、第2回転板160に固定され、第1回転板140に結合される回動体、及び固定体と回動体との間に配置される弾性部材を含むことができる。
【0117】
回動部材620が弦楽器用支え装置600に結合されると、第1回転板140と第2回転板160が第4位置P4に配置された状態を維持できる。回動部材620は、弦楽器1が移動される過程で第1回転板140と第2回転板160が側板2cから離れるように揺れる現象を防止できる。また、回動部材620により第1回転板140と第2回転板160が揺れながら演奏者または事物と衝突して発生する損傷が未然に防止され得る。
【0118】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を制限するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が制限されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、下記の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0119】
1.弦楽器
2.ボディー
10.弦楽器用ケース
100、200、300、400、500、600.弦楽器用支え装置
120.固定板
122.第1固定板
124.第2固定板
140.第1回転板
142.ヒンジ部
160.第2回転板
P1.第1位置
P2.第2位置
P3.第3位置
P4.第4位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17