(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022078942
(43)【公開日】2022-05-25
(54)【発明の名称】光電コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/639 20060101AFI20220518BHJP
G02B 6/36 20060101ALI20220518BHJP
H01R 13/46 20060101ALI20220518BHJP
H01R 13/633 20060101ALI20220518BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
G02B6/36
H01R13/46 D
H01R13/633
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021132640
(22)【出願日】2021-08-17
(31)【優先権主張番号】63/113,195
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521362793
【氏名又は名称】劉 美妙
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 美妙
【テーマコード(参考)】
2H036
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
2H036QA02
2H036QA31
2H036QA46
2H036QA57
5E021FA03
5E021FA09
5E021FA14
5E021FB07
5E021FC29
5E021FC36
5E021HB07
5E021HB11
5E021HB15
5E021HC11
5E021HC31
5E021HC35
5E087EE02
5E087EE07
5E087FF03
5E087HH01
5E087HH02
5E087PP06
5E087RR25
(57)【要約】
【課題】光電コネクタを提供する。
【解決手段】本発明は、コネクタソケットに挿入するための光電コネクタを提供し、光電コネクタは、光接続モジュール、電気接続モジュール、ベース、およびスライドカバーを含む。電気接続モジュールは光接続モジュールとスライド可能に接続され、電気接続モジュールはコネクタソケットに互いに係止するように接続される。ベースは光接続モジュールと接続されており、ベースにはスライド穴があり、電気接続モジュールはスライド穴内にスライド可能に配置されている。スライドカバーはベースにスライド可能に配置されており、スライドカバーは、まず、電気接続モジュールとコネクタソケットとの間の係止関係をスライドさせて解放し、次に光接続モジュールとコネクタソケットとの間の係止関係を解放する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタソケットに挿入するための光電コネクタであり、光接続モジュール、電気接続モジュール、ベース、スライドカバーを備え、
前記電気接続モジュールは、前記光接続モジュールと、スライド可能に接続され、前記電気接続モジュールは前記コネクタソケットに係止するように接続され、
前記ベースは、前記光接続モジュールに接続され、前記ベースにはスライド穴を有し、前記電気接続モジュールは前記スライド穴内にスライド可能に配置され、
前記スライドカバーは、前記ベースにスライド可能に配置され、前記スライドカバーは、スライドにより、最初に前記電気接続モジュールとコネクタソケットの係止関係を解除してから、前記光接続モジュールと前記コネクタソケットとの係止関係を解除することを特徴とする、光電コネクタ。
【請求項2】
前記コネクタソケットに挿入されると、前記光接続モジュールは前記電気接続モジュールより、先に前記コネクタソケットに接続されるか、または、前記光接続モジュールと前記電気接続モジュールが同時に前記コネクタソケットに接続されることを特徴とする、請求項1に記載の光電コネクタ。
【請求項3】
前記ベースは、解放部を受容するための受容溝を有し、前記光接続モジュールは係止アームを有する外側ハウジングを有し、前記係止アームは、前記光接続モジュールが前記コネクタソケットに挿入されるとき、前記コネクタソケットと係止し、前記解放部は、前記係止アームの一端にさらに当接し、前記スライドカバーがスライドしているとき、前記解放部に力が加えられ、前記解放部が前記係止アームに圧力をかけ、それによって前記係止アームと前記コネクタソケットとの係止関係を解放することを特徴とする、請求項1に記載の光電コネクタ。
【請求項4】
前記ベースはさらに制限部材を有し、前記電気接続モジュールはさらに当接部を有するスライドハウジングを有し、前記電気接続モジュールは、前記スライドカバーをスライドさせることによって移動し、前記当接部が前記制限部材に当接するようになり、前記当接部は、ロック解除力によって前記制限部材に力を加え、それにより、前記光接続モジュールを駆動して前記コネクタソケットから脱出させることを特徴とする、請求項1に記載の光電コネクタ。
【請求項5】
前記スライドカバーの両側には、前記ベースの両側にスライド可能に配置されたガイドレール溝がそれぞれ設けられており、前記スライドハウジングの両側に、さらに前記電気接続モジュールを位置決めするため、前記コネクタソケットの第2係止部と係止する、第1係止部を有し、前記スライドカバーは、スライドすることにより、前記第1係止部を前記第2係止部から分離させることを特徴とする、請求項4に記載の光電コネクタ。
【請求項6】
前記スライドカバーの両側には、前記スライドカバーのスライドによって前記第2係止部を外側に押す、ロック解除部がそれぞれ設けられているので、前記第1係止部は前記第2係止部から分離されることを特徴とする、請求項5に記載の光電コネクタ。
【請求項7】
前記ベースの両側には、前記スライドカバーの側面にスライド可能に接続されたガイドレール構造がそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の光電コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコネクタ、特に光信号および電気信号を伝送する、光電コネクタである。
【背景技術】
【0002】
本出願は、35 U.S.C. §119(e)に基づいて、2020年11月13日に出願された米国の臨時特許出願第63 /113,195号の権利を要求し、そのすべての内容は本明細書に含まれている。
【0003】
光ファイバは、広い周波数幅および低損失の利点を有しているので、近年信号伝送媒体として広く用いられている。光ファイバの使用は、通信業界に大きな革命的な影響を与えた。現在、100Gの光モジュール通信の使用はもう十分ではなく、将来は400Gの光学モジュールになると予想されている。通信技術の進歩により、データセンターまたはコンピュータルームは高密度配線の使用の必要性を満たさなければならない。
【0004】
上記の使用上のニーズを満たすために、光ファイバ伝送媒体である光ファイバコネクタは、データセンターにおけるデータ量と伝送速度の増加の主要素である。しかしながら、送信塔または中継局のような特定の使用状況では、光ファイバが情報の伝送に使用するに加えて、受信機および送信機に電力を供給するためのワイヤが必要である。このようなニーズに基づいて、同時に光信号と電力を伝送できる光電コネクタの製品がある。
【0005】
従来技術において、同時に光信号と電力を発生するコネクタはあるが、光信号と電力の操作上における性質の違いにより、光電コネクタがコネクタソケットに挿入されるか、またはコネクタソケットから引き抜かれるとき、光信号を送信する光電コネクタおよび電力を伝送する電気コネクタは、コネクタソケットとのカップリングまたは電気的に接続するタイミングが非常に重要である。従来の光電コネクタの外側ケースが緩んでいる場合、電気接続モジュールは依然として電力を伝導することができる。しかしながら、軸方向の力が損なわれているため、光接続モジュールをオンにすることはできない。電気を停止させず、光信号を送信するコネクタは信号伝送を中断するという問題が起きる。したがって、従来技術によって発生した問題を解決する光電コネクタが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記背景技術の段落において、開示された説明は、本発明の背景技術をより解りやすくさせるためのものである。したがって、上記説明は、本発明を妨害しない従来技術が含まれ、それは当業者にはよく知られているはずである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、光電コネクタを提供し、これは光信号および電気信号を同時に提供することができる。光信号および電気信号を伝送する接続モジュールはそれぞれ、ロック装置を有し、光電コネクタをコネクタソケットに挿入した後、光接続モジュールと電気接続モジュールは同時にコネクタソケットで係止ロック効果を生成する。あるいは、光接続モジュールは最初にコネクタソケットと係止ロックを生成し、次いで電気接続モジュールはコネクタソケットと係止ロックを生成する。さらに、光電コネクタは二段階ロック解除の設計により、不意に挿入/抜きの方向に沿って光電コネクタを引き抜くか、または、コネクタソケットから光電コネクタを引き抜くとき、電力伝送の電気接続モジュールをロック解除してから、光信号送信の光接続モジュールをロック解除することができる。ユーザが光電コネクタを引っ張って誤作動をするとき、光信号を伝送する光接続モジュールがコネクタソケットから取り外され、信号を中断する問題を回避できる。光ケーブルを引き抜くことができない限り、光信号を伝送する通路は必ずオンの効果を有する。
【0008】
一実施形態では、本発明は、コネクタソケットを挿入するための光電コネクタであり、光接続モジュールと、電気接続モジュールと、ベースと、スライドカバーと、を備える光電コネクタを提供する。電気接続モジュールは光接続モジュールにスライド可能に接続されており、電気接続モジュールはコネクタソケットに互いに係止するように接続されている。ベースは光接続モジュールに接続され、ベースはスライド穴を有し、電気接続モジュールはスライド穴内にスライド可能に設けられている。スライドカバーはベースにスライド可能に設けられ、スライドカバーはスライドすることにより、先に電気接続モジュールとコネクタソケットとの係止関係を解除してから、光接続モジュールとコネクタソケットとの係止関係を解除する。
【0009】
上記の目的、技術的特徴、および実施後の利点をより明白にするため、実施形態において、図示とともに、より詳細に説明する。
【0010】
詳細な説明および図面を通して、本発明の実施形態の図のみがより完全に理解されるであろう。したがって、以下の図面は、本発明の実施形態を説明するために使用されることを意図しており、本発明の請求項の範囲を限定するものではない。
【発明の効果】
【0011】
本発明の光電コネクタは、同時に光信号および電気信号を送信することができる。光信号および電気信号を伝送する、接続モジュールは、それぞれ、ロック装置を有する。その結果、光電コネクタがコネクタソケットに挿入された後、光接続モジュールおよび電気接続モジュールは同時に、または、光接続モジュールが電気接続モジュールより先に、コネクタソケットとのロック効果を形成する。また、光電コネクタは、二段階ロック解除の設計により、光電コネクタを引き抜き方向に抜く場合において、先に送電のコネクタモジュールのロックを解除し、続いて、光信号送信のコネクタモジュールのロックを解除することができる。ユーザが光電コネクタを誤操作することにより、光信号を送信する、光接続モジュールがコネクタソケットから取り外され、信号が中断される問題を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本発明の光電モジュールおよび光電子コネクタの実施形態の分解斜視図である。
【
図1B】本発明の光電子モジュールおよび光電子コネクタの実施形態の分解斜視図である。
【
図2A】コネクタソケットに挿入された本発明の光電コネクタの実施形態の動作概略図である。
【
図2B】コネクタソケットに挿入された本発明の光電コネクタの実施形態の動作概略図である。
【
図2C】コネクタソケットに挿入された本発明の光電コネクタの実施形態の動作概略図である。
【
図2D】コネクタソケットに挿入された本発明の光電コネクタの実施形態の動作概略図である。
【
図2E】コネクタソケットに挿入された本発明の光電コネクタの実施形態の動作概略図である。
【
図2F】コネクタソケットに挿入された本発明の光電コネクタの実施形態の動作概略図である。
【
図3A】コネクタソケットから抜かれた本発明の光電コネクタの実施形態の動作概略図である。
【
図3B】コネクタソケットから抜かれた本発明の光電コネクタの実施形態の動作概略図である。
【
図3C】コネクタソケットから抜かれた本発明の光電コネクタの実施形態の動作概略図である。
【
図3D】コネクタソケットから抜かれた本発明の光電コネクタの実施形態の動作概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の利点および特徴、ならびにそれを達成するための方法は、理解を容易にするために、例示的な実施形態および添付の図面を参照してより詳細に説明される。しかしながら、本発明は、異なる形態で実施することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると理解されるべきではない。この技術分野の通常の知識を有する人々にとって、提供される実施形態は、本開示をより徹底的、包括的かつ完全に本発明の範囲を伝える。そして、本発明は、添付の請求項の範囲によってのみ定義されるであろう。添付の図示において、コンポーネントのサイズと相対サイズは、明確で理解しやすいように誇張されている。明細書全体を通して、いくつかの異なるコンポーネント符号が同じコンポーネントである場合がある。以下で使用されるように、「および/または」という用語は、すべての1つまたは複数の関連コンポーネントの任意の組み合わせに含まれる。
【0014】
図1Aおよび
図1Bを参照すると、本発明の光電モジュールおよび光電コネクタの一実施形態の概略分解図である。本実施形態では、光電モジュールはコネクタソケット3と、コネクタソケット3に接合された光電コネクタ2とを含む。コネクタソケット3の上半分は第1溝30を有し、コネクタソケット3の下半分は第2溝31を有し、光電コネクタ2は第1溝30および第2溝31に挿入されている。本実施形態では、光電コネクタ2は、コネクタソケット3の第1挿入側3Aからコネクタソケット3内に挿入されている。
コネクタソケット3は、第1挿入側3Aの側壁に第2係止部32を有し、コネクタソケット3の上面33は複数のロック部34を有する。本実施形態では、ロック部34は貫通孔の構造である。第2係止部32およびロック部34の作用については後述する。
【0015】
光電コネクタ2は、光接続モジュール20と、電気接続モジュール21と、ベース22と、スライドカバー23とを備える。光接続モジュール20は、ベース22上に配置された複数のコネクタハウジング200を有する。なお、本実施形態では、複数のコネクタハウジング200は一例であるが、これに限定されず、単一のコネクタハウジング200を実施することもできる。各コネクタハウジング200は第1溝30に対応し、コネクタハウジング200内部は接続端子201を有し、第2挿入側3Bから挿入された光電コネクタ(図示せず)と接続し、互いに光信号を伝送する。コネクタハウジング200の上面は係止アーム202を有し、各係止アーム202の両側はロック部材203を有する。各コネクタハウジング200が対応する第1溝30に挿入されるとき、係止アーム202両側のロック部材203がロック部34に接続されて、各コネクタハウジング200をコネクタソケット3の第1溝30内に位置決めされ、配置されることを確保することができる。 本実施形態では、ロック部34は貫通孔であり、ロック部材203は貫通孔に埋め込むことができる突起である。
【0016】
ベース22は、支持面220を有し、支持面220にはそれを2つの領域に分けて、それぞれ、コネクタハウジング200を受容する仕切り座221を有する。仕切り座221はさらに、制限部221aと制限溝221bとを含む。ネクタハウジング200が支持面220上に配置されると、コネクタハウジング200の端部205が制限部221aに当接し、制限溝221bは、コネクタハウジング200上の拘束部材204を受容することを提供する。その結果、コネクタハウジング200はその軸方向の正反両方向に拘束される。ベース22は、電気接続モジュール21を通過させるためのスライド穴222を有する。ガイドレール部223およびスライドカバー23は、それぞれ、ベース22の両側にスライド可能に取り付けられている。本実施形態では、ベース22の両側には、突起224を有し、その上下両側にはガイドレール部223が形成されている。仕切り座221の上部は、解放部24を受容するための受容溝225を有し、本実施形態では、受容溝225は、ピボット溝225aと、構造溝225bとを備え、解放部24は構造体242、ピボット240、および押さえ棒241を含む。ピボット240は構造体242の一端に接続され、押さえ棒241は、構造体242の他端に接続されている。ピボット240はピボット溝225aに受容されており、構造体242は構造溝225bに受容されている。本実施形態では、一対の押さえ棒241は、それぞれ係止アーム202に対応し、構造体242は溝243を有し、両側は押さえ棒241を有する。溝243内は当接面244を有する。押さえ棒241と係止アーム202との間の動作モードについては後述する。受容溝225の片側には、両側に制限部材226aを有する制限溝226がある。
【0017】
電気接続モジュール21は、スライドハウジング210と固定座212とを有し、スライドハウジング210は、スライド穴222を通って、スライド穴222とスライドできるように接続され、固定座212はスライドハウジング210の一端に接続されている。 スライドハウジング210はスライド穴222内をスライドさせることができ、スライドハウジング210は、互いに接続可能または未接続することができる2つの受容空間210aおよび210bを有する。受容空間210a、210bは導電端子211を有する。
スライドハウジング210が第1挿入側3Aから、コネクタソケット3の第2溝31に挿入されると、導電端子211は、第2挿入側3Bから第2溝31内に他の電気接続モジュール(図示せず)と電気的に接続されて電力を伝送する。固定座212は、光ファイバ導線を通るための貫通孔2121を有しており、通過した光ファイバは光接続モジュール20に接続されている。固定座212は、一端が固定座212とを接続し、他端が当接部213に接続されている支柱212bを有し、本実施形態では、当接部213が制限溝226内に受容され、当接部213は当接部材213aを有する。本実施形態では、制限部材226aと当接部材213aとがフックの設計であり、スライドハウジング210が特定の位置にスライドすると互いに当接することができる。さらに、固定座212の両側は、電気接続モジュール21とコネクタソケット3が接続されたときに、第2係止部と係止する、第1係止部214を有する。
【0018】
スライドカバー23の両側は、それぞれガイドレール部223と互いにスライドするためのガイドレール溝230を有する。各ガイドレール溝230の外面231はロック解除部232と押し込み部233を有し、ロック解除部232は、スライドカバー23のスライドにより、第2係止部32を外部に押し込み、第1係止部214と第2係止部32との間の係止関係を解除する。押し込み部233は、スライドカバー23が特定の位置にスライドされたときに第1係止部214に当接することができ、その結果、スライドカバー23がスライドするときに電気接続モジュール21を駆動することができる。また、スライドカバー23は、さらに突起部材234を有し、突起部材234はスライドカバー23がスライドすると、溝243内の当接面244が押され、光接続モジュール20とコネクタソケット3の係止状態が解除される。
【0019】
次に、
図1Aおよび
図1Bに示す光電コネクタの動作モードについて説明する。まず、光電コネクタ2がコネクタソケット3に挿入されるときの動作について説明する。
図2Aに示すように、ユーザは、光電コネクタ2のテールスリーブ25を捕捉し、推力F1を印加してコネクタソケット3に挿入する。なお、本発明の設計の精神によれば、光電コネクタ2がコネクタソケット3内に挿入されると、一実施形態では、光接続モジュール20は電気接続モジュール21より、先にコネクタソケット3に接続されていること、または別の実施形態では、光接続モジュール20は、電気接続モジュール21と同時に、コネクタソケット3に接続されていることに留意されたい。
【0020】
図2B~
図2Eは、光電コネクタ2およびコネクタソケット3の側面図で説明されている。初期光電コネクタ2の電気接続モジュール21上の第1係止部214は、スライドカバー23上の押し込み部233の間にスライド空間Sを維持する。光電コネクタ2がコネクタソケット3に挿入されると、スライドカバー23のロック解除部232はコネクタソケット3の第2係止部32と接している。本実施形態では、ロック解除部232は、スライドカバー23の側面から突出する構造であり、第1案内斜面232a、凸面232b、および第2案内斜面232cを有する。凸面232bは、第1案内斜面232aと第2案内斜面232cとの間に配置され、スライドカバー23の側面から突出する高さHを有する。第2係止部32は、カンチレバー320、位置決めフック321、およびロック解除体322を有する。カンチレバー320は、コネクタソケット3の本体構造から延伸し、位置決めフック321は、カンチレバー320の一端に配置され、ロック解除体322は、対応する位置決めフック321の両側から突出している。光電コネクタ2が
図2Aの状態からコネクタソケット3に向かって移動し続けると、
図2Aに示す状態となり、このとき、第1案内斜面232aは、ロック解除体322に当接する。電気接続モジュール21はベース22にスライド可能に接続されているので、第1案内斜面232aがロック解除体322に接触すると、推力F1に従って挿入方向Dに移動し続ける。電気接続モジュール21が挿入方向Dに移動し続けると、スライド空間Sは徐々に収縮し、最後に、第1係止部214がスライドカバー23の押し込み部233に当接し、
図2Cに示す状態を形成する。
図2Cの状態では、テールスリーブ25から加えられる推力F1が光電コネクタ2を駆動して、光接続モジュール20と電気接続モジュール21が連動される。
【0021】
次に、光電コネクタ2は、挿入方向Dに移動し続ける。光電コネクタ2が移動すると、第1案内斜面232aは、ロック解除体322を外側に押し、カンチレバー320を駆動して、凸面232bがロック解除体322に接触するまで外側に柔軟に拡張し、
図2Dに示されるような状態を形成する。光電コネクタ2が挿入方向Dに移動し続けると、凸面232bがロック解除体322を通過した後、第2案内斜面232cの高さが低下する。電気接続モジュール21が底部に挿入されて位置決めされると、第2案内斜面232cがロック解除体322を通過する。このとき、ロック解除体322は外力で押されないため、カンチレバー320により初期位置に戻り、
図2Eに示す状態を形成する。
図2Eの状態では、位置決めフック321は、電気接続モジュール21の第1係止部214に拘束効果を及ぼす。同時に、光接続モジュール20の係止アーム202上のロック部材203もロック部34に埋め込まれるので、光接続モジュール20および電気接続モジュール21は両方ともロックされる。次に、
図2Fに示すように、スライドカバー23は挿入方向に移動し続け、その結果、スライドカバー23の第1係止部214と押し込み部233との間にスライド空間Sが形成される。
【0022】
次に、光電コネクタ2をコネクタソケット3から取り外す操作方法について説明する。光電コネクタ2がコネクタソケット3に挿入されると、光接続モジュール20および電気接続モジュール21が同時にロックされる状態である。したがって、光電コネクタ2をコネクタソケット3から取り外す場合は、まずロック状態を解除する必要がある。本実施形態では、光電コネクタ2がロック解除張力Rによってコネクタソケット3から引き抜かれると、電気接続モジュール21は、最初に、光接続モジュール20に対してスライドしてロック解除され、コネクタソケット3に接続された状態から解放される。次に、電気接続モジュール21は、光接続モジュール20を駆動してロック解除し、光電コネクタ2をコネクタソケット3から引き離す。詳細な動作については、
図3Aに示すように、コネクタソケット3に挿入された光電コネクタ2の状態である。まず、ユーザはロック解除力Rを適用してスライドカバー23を引き抜き方向D2に移動させる。次に
図3A、
図3Bを同時に参照されたい。
図3Aの状態では、第1係止部214とスライドカバー23の押し込み部233の間に、スライド空間Sが形成されている。スライドカバー23がD2方向に移動すると、押し込み部233が第1係止部214に向かって移動し、スライド空間Sを縮小する。最後に、第1係止部214に、
図3Bに示すような状態が形成される。この状態では、光接続モジュール20と電気接続モジュール21とが依然としてロック状態にある。
図3Bの右下領域に示されているのは、光電コネクタ2が
図3Bの状態において、領域A1の制限溝226と当接部213との間の位置関係である。
図3Bの状態では、当接部213の当接部材213aと制限部材226aとの間は、特定の距離Lを維持している。
【0023】
図3B~
図3Cに示すように、スライドカバー23が引き抜き方向D2に移動し続けると、
図3Cの左下の領域に示すように、スライドカバー23のロック解除部232の第2案内斜面232cは、ロック解除体322に触れる。スライドカバー23の移動に従い、第2案内斜面232cがロック解除体322を外側に押し、位置決めフック321と第1係止部214との係止状態を解放する。このとき、第1係止部214は、位置決めフック321によって拘束されず、電気接続モジュール21およびコネクタソケット3のロック状態が解除される。したがって、ロック解除力Rが引き抜き方向D2を連続的に引くと、電気接続モジュール21全体が引き抜き方向D2に移動し始める。
スライドハウジング210がベース22内にスライド可能に設けられているので、ロック解除力Rの連続的にスライドカバー23を引くことにより、スライドハウジング210は、引き抜き方向D2に移動する。スライドハウジング210の移動は、
図3Cの領域A1に示すように、最終的に、スライドハウジング210の当接部213の当接部材213aは、ベース22の制限溝226内の制限部材226aに当接する。当接部213が制限部材226aに当接した後、スライドカバー23が電気接続モジュール21を押すと、電気接続モジュール21は推力を光接続モジュール20に伝達する。その結果、光接続モジュール20は、ロック解除力Rによって引っ張られる電気接続モジュール21と同時に移動することができる。
【0024】
図3Cの最上部に示されているのは、スライドカバー23内部の対応する解放部24の位置に、当接面234aを有し、解放部24の当接面244に対応する突起部材を有することに留意されたい。本実施形態では、当接面234a、244は斜面である。したがって、スライドカバー23が引き抜き方向D2により牽引されるため、当接部213は、制限部材226aに当接すると同時に、当接面234aは、当接面244と接触している位置にスライドする。スライドカバー23の引き抜き方向D2への移動中に当接面244に力を施す。力を施す過程では、解放部24のピボット240はピボット溝225aにより支持され、反時計回り方向RC1で回転させて押さえ棒241を係止アーム202に押し付ける。係止アーム202は、押さえ棒241の力を受けることによって、コネクタハウジング200との接続を支点として回転させる。そしてロック部34内部に嵌め込んだロック部材203は、ロック部34を出ることにより、光接続モジュール20のロック状態を解除する。
図3Cに示すように、ロック解除力Rは、連続的に引き抜き方向D2に移動すると同時に、光接続モジュール20および電気接続モジュール21を引き抜き方向D2に移動させる。最終的に、
図3Dに示すように、光電コネクタ2全体がコネクタソケット3から引き抜かれる。
【0025】
上記説明は、本発明の好ましい実施形態にすぎず、本発明を限定するものではない。本発明は実際に所望の機能および目的を達成することができ、当業者が上記詳細な記述に基づいて実施することが可能であるため、上記の実施例より、同等の構造における変化は、依然として本発明の権利の範囲から逸脱していない。即ち、本発明に関連する同じ創造的な精神において行われた変更または改変は、本発明の保護の範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0026】
2 光電コネクタ
2a 光電コネクタ
20 光接続モジュール
200 コネクタハウジング
201 接続端子
201a 受容空間
201b 受容空間
202 係止アーム
203 ロック部材
204 拘束部材
205 端部
21 電気接続モジュール
210 スライドハウジング
211 導電端子
212 固定座
212b支柱
2120壁面
2121貫通孔
213 当接部
213a 当接部材
214 第1係止部
22 ベース
22a ベース
220 支持面
221 仕切り座
221a 制限部
221b 制限溝
222 スライド穴
223 ガイドレール部
224 突起
225 受容溝
225a ピボット溝
225b構造溝
226 制限溝
226a 制限部材
23 スライドカバー
230 ガイドレール溝
231 外面
232 ロック解除部
232a 第1案内斜面
232b 凸面
232c 第2案内斜面
233 押し込み部
234 突起部材
234a 当接面
24 解放部
240 ピボット
241 押さえ棒
242 構造体
243 溝
244 当接面
25 テールスリーブ
3 コネクタソケット
30 第1溝
31 第2溝
32 第2係止部
320 カンチレバー
321 位置決めフック
322 ロック解除体
33 上面
34 ロック部
3A 第1挿入側
3B 第2挿入側
A1 領域
F1 推力
H 高さ
R ロック解除力
R1 圧力
R2 推力
RC1 反時計回り
D 挿入方向
D2 引き抜き方向
S スライド空間