(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022078976
(43)【公開日】2022-05-25
(54)【発明の名称】換気システム及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
F24F 11/65 20180101AFI20220518BHJP
F24F 1/0038 20190101ALI20220518BHJP
F24F 7/007 20060101ALI20220518BHJP
【FI】
F24F11/65
F24F1/0038 441
F24F7/007 B
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184505
(22)【出願日】2021-11-12
(31)【優先権主張番号】10-2020-0151718
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】ジュキョン リ
(72)【発明者】
【氏名】ヤンジョ シン
【テーマコード(参考)】
3L056
3L260
【Fターム(参考)】
3L056BD02
3L056BE06
3L260AB17
3L260BA13
3L260BA80
3L260CA32
3L260CB52
3L260CB53
3L260CB62
3L260CB63
3L260CB70
3L260EA07
3L260FA02
3L260FA16
3L260FC02
3L260FC03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ある室内空間に配置された複数の外気専用システムを効率的に運転できる換気システム及びその動作方法を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る換気システムは、それぞれ一つ以上の温度センサを備え、室外空気を室内に流動させて、室内空気を室外に流動させる複数の外気専用システム、及び、前記複数の外気専用システムに備えられる温度センサでセンシングされる温度データに基づいて、前記複数の外気専用システムを制御する制御器を含み、前記制御器は、前記複数の外気専用システムが配置された室内空間の温度均一度が既設定された温度均一度の基準を満たすと、全外気専用システムが設定温度によって動作する第1運転モードで制御し、前記温度均一度が前記温度均一度の基準を満たさないと、少なくとも一つの外気専用システムが残りの外気専用システムと異なる運転モードで動作する第2運転モードで制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
換気システムであって、
それぞれ一つ以上の温度センサを備え、室外空気を室内に流動させて、室内空気を室外に流動させる複数の外気専用システム、及び、
前記複数の外気専用システムに備えられる温度センサでセンシングされる温度データに基づいて、前記複数の外気専用システムを制御する制御器を備えてなり、
前記制御器は、
前記複数の外気専用システムが配置された室内空間の温度均一度が既設定された温度均一度の基準を満たすと、全外気専用システムが設定温度によって動作する第1運転モードで制御し、
前記温度均一度が前記温度均一度の基準を満たさないと、少なくとも一つの外気専用システムが残りの外気専用システムと異なる運転モードで動作する第2運転モードで制御する、換気システム。
【請求項2】
前記制御器は、
それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがない場合、前記第1運転モードで制御する、請求項1に記載の換気システム。
【請求項3】
前記第1運転モードは、室外温度、室内温度、及び設定温度に基づいて、暖房運転、又は冷房運転、又はファンのみ動作するファン運転を行う、請求項1に記載の換気システム。
【請求項4】
前記第1運転モードで、
前記複数の外気専用システムが、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行う、請求項1に記載の換気システム。
【請求項5】
前記第2運転モードで、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、請求項1に記載の換気システム。
【請求項6】
前記第2運転モードで、
前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、
残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行う、請求項1に記載の換気システム。
【請求項7】
前記制御器は、
それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがある場合、前記第2運転モードで制御する、請求項1に記載の換気システム。
【請求項8】
前記制御器は、
前記第2運転モードで、前記外気専用システムの台数、及びセンシングされる室内温度データが、前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムの台数に基づいて、前記複数の外気専用システムを制御する、請求項7に記載の換気システム。
【請求項9】
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが2台であると、
一つの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
残りの一つの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、請求項8に記載の換気システム。
【請求項10】
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが3台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが1台である場合、
センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
残りの2台の外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、請求項8に記載の換気システム。
【請求項11】
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが3台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが2台である場合、
センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、
残りの2台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行う、請求項8に記載の換気システム。
【請求項12】
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが4台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが1台である場合、
センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
残りの3台の外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、請求項8に記載の換気システム。
【請求項13】
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが4台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが2台である場合、
センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい2台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
残りの2台の外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、請求項8に記載の換気システム。
【請求項14】
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが4台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが3台である場合、
センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、
残りの3台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行う、請求項8に記載の換気システム。
【請求項15】
換気システムの動作方法であって、
複数の外気専用システムが配置された室内空間の温度均一度を判別するステップと、
前記判別された温度均一度が既設定された温度均一度の基準を満たすと、全外気専用システムが設定温度によって動作する第1運転モードで動作するステップと、
前記判別された温度均一度が前記温度均一度の基準を満たさないと、少なくとも一つの外気専用システムが残りの外気専用システムと異なる運転モードで動作する第2運転モードで動作するステップと、を含む、換気システムの動作方法。
【請求項16】
室外温度、室内温度、及び設定温度に基づいて、暖房運転モード又は冷房運転モードを決定するステップをさらに含む、請求項15に記載の換気システムの動作方法。
【請求項17】
前記温度均一度の基準は、それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがないものである、請求項15に記載の換気システムの動作方法。
【請求項18】
前記第2運転モードで動作するステップは、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、請求項15に記載の換気システムの動作方法。
【請求項19】
前記第2運転モードで動作するステップは、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行い、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行う、請求項15に記載の換気システムの動作方法。
【請求項20】
前記第2運転モードで動作するステップは、
前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、
残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行う、請求項15に記載の換気システムの動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、換気システム及びその動作方法に関し、より詳細には、複数の外気専用システム(Dedicated Outdoor Air System:DOAS)を含む換気システム及びその動作方法に関する。
【0002】
〔関連技術〕
本願は、韓国特許出願第10-2020-0151718号(出願日:2020年11月13日)に基づくパリ条約4条の優先権主張を伴ったものであり、本願発明は、当該韓国特許出願に開示された内容に基づくものである。参考のために、当該韓国特許出願の明細書、特許請求の範囲及び図面の内容は本願明細書の一部に包摂されるものである。
【背景技術】
【0003】
室内空気を循環して室内空間の温度を調節する空気調和機の場合、室内空間の停滞した空気のみを循環するので、ユーザに快適な空気を持続的に提供できないという問題がある。
【0004】
従って、室外空気を流入し、室内空気を排出して、室内空間へ外部の新鮮な空気を持続的に流入できる換気装置に対する関心が増加し得る。
【0005】
外気専用システム(Dedicated Outdoor Air System:DOAS)に基づく換気装置の場合、室外に排出される室内空気と室内に供給される室外空気との間の熱交換を介して、室内に供給される空気の温度を調節するか、更なる加熱/冷却手段を装着し、内部に流入する空気を加熱/冷却することができる。
【0006】
韓国特許出願第10-2015-0122092号(特許文献1)は、外気専用システムに基づく換気システムを開示しており、室外空気と室内空気との熱交換を介して、室外から流入する空気を室内に供給する内容を開示している。また、液体式除湿剤を用いた除湿を通じて、室外空気を室内空間に流動させている。
【0007】
また、韓国特許登録第10-0901441号(特許文献2)は、単一の冷暖房熱源機器を空調機及び冷暖房室内ユニットと連携し、換気と冷暖房の運転を行う冷暖房換気複合システムを開示している。
【0008】
しかし、このような換気システムは、個別機器の動作について記述しているだけである。大型ビルの事務室空間等、特定の空間に多数の機器が設置された場合、多数の機器を状況に応じて最適に制御することができる方案が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国特許出願第10-2015-0122092号
【0010】
【特許文献2】韓国特許登録第10-0901441号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、ある室内空間に配置された複数の外気専用システムを効率的に運転できる換気システム及びその動作方法を提供することにある。
【0012】
本発明の目的は、複数の外気専用システムを用いて、より速く室内の快適度を向上させることができる換気システム及びその動作方法を提供することにある。
【0013】
本発明の目的は、室内空間の温度均一度に基づいて、複数の外気専用システムを制御し、室内空間内の快適度を均一に向上することができる換気システム及びその動作方法を提供することにある。
【0014】
本発明の目的は、以上で言及した目的に制限されず、言及されないまた別の目的は、以下の記載から当業者にとって明確に理解されることができるものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
〔本発明の一の態様〕
本発明は、その一の態様として以下の発明を提案することができる。
〔1〕
換気システムであって、
それぞれ一つ以上の温度センサを備え、室外空気を室内に流動させて、室内空気を室外に流動させる複数の外気専用システム、及び、
前記複数の外気専用システムに備えられる温度センサでセンシングされる温度データに基づいて、前記複数の外気専用システムを制御する制御器を備えてなり、
前記制御器は、
前記複数の外気専用システムが配置された室内空間の温度均一度が既設定された温度均一度の基準を満たすと、全外気専用システムが設定温度によって動作する第1運転モードで制御し、
前記温度均一度が前記温度均一度の基準を満たさないと、少なくとも一つの外気専用システムが残りの外気専用システムと異なる運転モードで動作する第2運転モードで制御する、換気システム。
〔2〕
前記制御器は、
それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがない場合、前記第1運転モードで制御する、〔1〕に記載の換気システム。
〔3〕
前記第1運転モードは、室外温度、室内温度、及び設定温度に基づいて、暖房運転、又は冷房運転、又はファンのみ動作するファン運転を行う、〔1〕に記載の換気システム。
〔4〕
前記第1運転モードで、
前記複数の外気専用システムが、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行う、〔1〕に記載の換気システム。
〔5〕
前記第2運転モードで、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、〔1〕に記載の換気システム。
〔6〕
前記第2運転モードで、
前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、
残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行う、〔1〕に記載の換気システム。
〔7〕
前記制御器は、
それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがある場合、前記第2運転モードで制御する、〔1〕に記載の換気システム。
〔8〕
前記制御器は、
前記第2運転モードで、前記外気専用システムの台数、及びセンシングされる室内温度データが、前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムの台数に基づいて、前記複数の外気専用システムを制御する、〔7〕に記載の換気システム。
〔9〕
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが2台であると、
一つの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
残りの一つの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、〔8〕に記載の換気システム。
〔10〕
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが3台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが1台である場合、
センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
残りの2台の外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、〔8〕に記載の換気システム。
〔11〕
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが3台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが2台である場合、
センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、
残りの2台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行う、〔8〕に記載の換気システム。
〔12〕
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが4台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが1台である場合、
センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
残りの3台の外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、〔8〕に記載の換気システム。
〔13〕
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが4台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが2台である場合、
センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい2台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
残りの2台の外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、〔8〕に記載の換気システム。
〔14〕
前記第2運転モードで、前記外気専用システムが4台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが3台である場合、
センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、
残りの3台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行う、〔8〕に記載の換気システム。
〔15〕
換気システムの動作方法であって、
複数の外気専用システムが配置された室内空間の温度均一度を判別するステップと、
前記判別された温度均一度が既設定された温度均一度の基準を満たすと、全外気専用システムが設定温度によって動作する第1運転モードで動作するステップと、
前記判別された温度均一度が前記温度均一度の基準を満たさないと、少なくとも一つの外気専用システムが残りの外気専用システムと異なる運転モードで動作する第2運転モードで動作するステップと、を含む、換気システムの動作方法。
〔16〕
室外温度、室内温度、及び設定温度に基づいて、暖房運転モード又は冷房運転モードを決定するステップをさらに含む、〔15〕に記載の換気システムの動作方法。
〔17〕
前記温度均一度の基準は、それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがないものである、〔15〕に記載の換気システムの動作方法。
〔18〕
前記第2運転モードで動作するステップは、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行う、〔15〕に記載の換気システムの動作方法。
〔19〕
前記第2運転モードで動作するステップは、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行い、
前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行う、〔15〕に記載の換気システムの動作方法。
〔20〕
前記第2運転モードで動作するステップは、
前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、
前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、
残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行う、〔15〕に記載の換気システムの動作方法。
【0016】
前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る換気システム及びその動作方法は、室内空間の温度状況に基づいて、換気の風向を制御することによって、室内の快適度を向上することができる。
【0017】
前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る換気システムは、それぞれ一つ以上の温度センサを備え、室外空気を室内に流動させて、室内空気を室外に流動させる複数の外気専用システム、及び、前記複数の外気専用システムに備えられる温度センサでセンシングされる温度データに基づいて、前記複数の外気専用システムを制御する制御器を含み、前記制御器は、前記複数の外気専用システムが配置された室内空間の温度均一度が既設定された温度均一度の基準を満たすと、全外気専用システムが設定温度によって動作する第1運転モードで制御し、前記温度均一度が前記温度均一度の基準を満たさないと、少なくとも一つの外気専用システムが残りの外気専用システムと異なる運転モードで動作する第2運転モードで制御する。
【0018】
一方、前記制御器は、それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがない場合、前記第1運転モードで制御できる。
【0019】
一方、前記第1運転モードは、室外温度、室内温度、及び設定温度に基づいて、暖房運転、又は冷房運転、又はファンのみ動作するファン運転を行うことができる。
【0020】
一方、前記第1運転モードで、前記複数の外気専用システムが、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行うことができる。
【0021】
一方、前記第2運転モードで、前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行うことができる。
【0022】
一方、前記第2運転モードで、前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行うことができる。
【0023】
一方、前記制御器は、それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがある場合、前記第2運転モードで制御できる。
【0024】
一方、前記制御器は、前記第2運転モードで、前記外気専用システムの台数、及びセンシングされる室内温度データが、前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムの台数に基づいて、前記複数の外気専用システムを制御することができる。
【0025】
また、前記第2運転モードで、前記外気専用システムが2台であると、一つの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、残りの一つの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行うことができる。
【0026】
さらに、前記第2運転モードで、前記外気専用システムが3台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが1台である場合、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、残りの2台の外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行うことができる。
【0027】
また、前記第2運転モードで、前記外気専用システムが3台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが2台である場合、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、残りの2台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行うことができる。
【0028】
さらに、前記第2運転モードで、前記外気専用システムが4台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが1台である場合、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、残りの3台の外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行うことができる。
【0029】
また、前記第2運転モードで、前記外気専用システムが4台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが2台である場合に、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい2台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、残りの2台の外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行うことができる。
【0030】
さらに、前記第2運転モードで、前記外気専用システムが4台であり、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが3台である場合、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、残りの3台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行うことができる。
【0031】
前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る換気システムの動作方法は、複数の外気専用システムが配置された室内空間の温度均一度を判別するステップと、前記判別された温度均一度が既設定された温度均一度の基準を満たすと、全外気専用システムが設定温度によって動作する第1運転モードで動作するステップと、前記判別された温度均一度が前記温度均一度の基準を満たさないと、少なくとも一つの外気専用システムが残りの外気専用システムと異なる運転モードで動作する第2運転モードで動作するステップと、を含む。
【0032】
前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る換気システムの動作方法は、室外温度、室内温度、及び設定温度に基づいて、暖房運転モード又は冷房運転モードを決定するステップをさらに含むことができる。
【0033】
一方、前記温度均一度の基準は、それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがないものであり得る。
【0034】
一方、前記第2運転モードで動作するステップは、前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行うことができる。
【0035】
一方、前記第2運転モードで動作するステップは、前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行い、前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行うことができる。
【0036】
一方、前記第2運転モードで動作するステップは、前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行うことができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明の実施形態の少なくとも一つによると、ある室内空間に配置された複数の外気専用システムを効率的に運転できる。
【0038】
また、本発明の実施形態の少なくとも一つによると、複数の外気専用システムを利用して、より速く室内の快適度を向上することができる。
【0039】
さらに、本発明の実施形態の少なくとも一つによると、室内空間の温度均一度に基づいて、複数の外気専用システムを制御し、室内空間内の快適度を均一に向上することができる。
【0040】
一方、その他の多様な効果は、後述される本発明の実施形態に係る詳細な説明で直接的に又は暗示的に開示されるはずだ。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本発明の一実施形態に係る外気専用システムに関する説明に参照される図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る外気専用システムに関する説明に参照される図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る外気専用システムに関する説明に参照される図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る外気専用システム及びダンパー動作を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る外気専用システムの簡略な内部のブロック図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る外気専用システムの温度制御モードに関する説明に参照される図である。
【
図7a】本発明の一実施形態に係る外気専用システムの動作モードに関する説明に参照される図である。
【
図7b】本発明の一実施形態に係る外気専用システムの動作モードに関する説明に参照される図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る換気システムの構成図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係るノーマル(normal)運転モードに関する説明に参照される図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る風向制御モードに関する説明に参照される図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る風向制御モードに関する説明に参照される図である。
【
図12】本発明の一実施形態に係る風向制御モードに関する説明に参照される図である。
【
図13】本発明の一実施形態に係る換気システムの動作方法を示すフローチャートである。
【
図14】本発明の一実施形態に係る換気システムの動作方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下では、添付した図面を参照として、本発明の実施形態を詳しく説明する。しかしながら、本発明がこのような実施形態に限定されるわけではなく、様々な形態で変形され得ることはもちろんである。
【0043】
一方、以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は、単純に本明細書の作成の容易さのみが考慮されて与えられるものであって、それ自体で特別に重要な意味又は役割を与えるわけではない。従って、前記「モジュール」及び「部」は、互いに混用されて使用されることもある。
【0044】
また、本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の異なる特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加の可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。
【0045】
また、本明細書において、多様な要素を説明するために第1、第2等の用語が用いられ得るが、このような要素は、このような用語により制限されない。このような用語は、ある要素を他の要素から区別するためにのみ用いられる。
【0046】
図1乃至
図3は、本発明の一実施形態に係る外気専用システムに関する説明に参照される図である。
【0047】
図1は外気専用システムと制御器の簡略な構成図であり、
図2及び
図3は、一般的な外気専用システムの構造のうちの一つを例示したものである。
【0048】
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る換気システムは、一つ以上の外気専用システム(Dedicated Outdoor Air System:DOAS)100を含むことができる。
【0049】
外気専用システム100は、100%の外気だけで換気が可能であり、全熱交換器による廃熱の回収を利用し、冷暖房の効率を向上することができる。
【0050】
図2及び
図3を参照すると、外気専用システム100は、全熱交換器10、顕熱交換器20、冷却コイル30を含むことができる。また、外気専用システム100は、室内空間1の給気と排気のための給気ファン40a、排気ファン40bを含むことができる。
【0051】
夏季に、全熱交換器10は、導入される高温多湿な外気に含まれた熱と湿気を相対的に低温乾燥した排気側に伝達し、冷却コイル30が耐えるべき冷却/除湿の負荷を減少させることができる。
【0052】
冬季に、全熱交換器10は、排気側に含まれた熱及び湿気を回収して、冷たくて乾燥した外気側に伝達することによって、暖房及び加湿に入るエネルギーを削減することができる。
【0053】
外気専用システム100は、少なくとも一つの温度センサを含むことができる。例えば、外気専用システム100は、室内温度センサを備え、室内空気の温度をセンシングすることができる。実施形態によって、各外気専用システム100は、室外温度センサを備えて、室外空気の温度をセンシングすることができる。
【0054】
外気専用システム100は、制御器50を介して受信される設定温度によって、動作できる。
【0055】
また、外気専用システム100は、制御器50の制御によって、換気運転を行うことができる。場合に応じて、外気専用システム100は、制御器50の制御によって、冷房又は暖房運転を行うことができる。
【0056】
制御器50は、各外気専用システム100に有線で連結された有線リモコンであり得る。又は、制御器50は、外気専用システム100を制御することができる無線リモコンであり得る。或いは、制御器50は、有線又は無線で通信し、複数の外気専用システム100を制御することができる中央制御器であり得る。
【0057】
実施形態によって、外気専用システム100は、室内機で動作し、室外機(図示せず)と連結されて、室外機から冷媒の供給を受けて、より速く冷房又は暖房運転を行うことができる。
【0058】
実施形態によって、外気専用システム100は、冷房又は暖房運転する空気調和機と連動して動作することによって、室内空気をより効率的に管理することができる。
【0059】
本発明の一実施形態に係る換気システムは、室外空気を流入し、室内空気を排出して、室内空間へ外部の新鮮な空気を持続的に流入できるDOAS100を含むことができる。この場合、DOAS100は、室内空気を熱交換して外部に排出し、室外空気を熱交換して室内に供給できる。このため、室内機100は、ダクト(duct)等の給気、排気構造(
図9の900参照)と連結されることができる。
【0060】
図4は、本発明の一実施形態に係る外気専用システム及びダンパー動作を示す図である。
【0061】
外気専用システム100は、室内空気を室外に排出するための、排気排出口440と排気吸入口445と排気ファン(図示せず)とを備え、室外空気(外気、OA)を室内に排出するための、吸気吸入口450と吸気排出口455と吸気ファン(図示せず)とを備える。また、ケースの内部に、排気口440、445と吸気口450、455とが交差する地点に、吸気される室外空気と、排気される室内空気とを熱交換する全熱交換器410が備えられる。
【0062】
また、全熱交換器100の動作を制御するダンパー420をさらに備える。このとき、
図4の(a)に示すように、外気導入のバイパス運転の場合には、外気(OA)が室内に供給される給気流路(OA-SA)と、内気(RA)が室外に排出される排気流路(RA-EA)との間に熱交換が行われないようにダンパー420が配置できる。但し、
図4の(b)に示すように、全熱交換運転の場合には、外気(OA)が室内に供給される給気流路(OA-SA)と、内気(RA)が室外に排出される排気流路(RA-EA)との間に熱交換が行われるようにダンパー420が配置できる。
【0063】
外気専用システム100の動作例は、次の通りである。
【0064】
まず、室内空気がある程度汚染されたとき、排気ファンが動作して、室内の汚染空気が排気吸入口445を介して流入した後、全熱交換器410を通って排気排出口440を介して室外に排出される。
【0065】
また、給気ファンが動作し、新鮮な室外空気が給気吸入口450を介して流入した後、全熱交換器410を通って給気排出口455を介して室内に供給される。
【0066】
このとき、全熱交換器410を通る室内空気と室外空気は相互熱交換されて、室内に適した温度の室外空気が供給される。これにより、室内温度と室内に流入する空気の温度差を減らして、室内温度の急激な変化を防止することができる。
【0067】
一方、ダンパー420は、全熱交換器410の動作状態を制御し、外気専用システム100が前述した全熱交換運転モードで動作するか、普通の換気運転モードで動作するように制御することができる。
【0068】
例えば、夏、冬のように、室内と室外の温度又は湿度の差が多い場合、ダンパー420は、全熱交換器410の高さが最も高いように制御することができる。すなわち、四角形の断面積を有する全熱交換器410の上下の高さが、その断面積の対角線になるように制御する。これによって、吸気される空気と排気される空気との間に全熱交換が活発に行われることになる。
【0069】
次に、春、秋のように、室内と室外の温度、湿度の差が少ない場合、ダンパー420は、全熱交換器410の高さが最も低いように制御することができる。すなわち、四角形の断面積を有する全熱交換器410の上下の高さが最も小さくなるように制御する。すなわち、全熱交換器410がバイパスモードになるように制御する。これによって、吸気される空気と排気される空気との間に全熱交換は最小になる。
【0070】
図5は、本発明の一実施形態に係る外気専用システムの簡略な内部のブロック図である。
【0071】
外気専用システム100は、外気専用システム100の全般的な動作を制御する制御部510、ファン570を回転させるファンモータ560、ファンモータ560を駆動するモータ駆動部520、ダンパー420、ダンパー420を駆動するダンパー駆動部530、及び通信部540を備えることができる。
【0072】
通信部540は、制御器50、他の外気専用システム100、各種の外部センサと有線及び/又は無線で通信することができる。通信部540は、他の機器と、制御命令又は動作状態の情報を送信又は受信するのに使用されることができる。
【0073】
制御部510は、前述したように、ダンパー420が全熱交換運転モードで動作するか、普通の換気運転モードで動作するように、ダンパー駆動部530を制御することができる。これによって、ダンパー駆動部530は、ダンパー420の位置等を制御することになる。
【0074】
一方、制御部510は、ファンモータ560を動作させるモータ駆動部520を制御することができる。例えば、排気ファンと給気ファンのオン/オフ又はその動作速度等を制御することができる。
【0075】
このため、モータ駆動部520は、入力される交流電源を直流電源に変換するコンバーター(図示せず)、直流電源を平滑するキャパシタ(図示せず)、及び直流電源を所定の周波数及び所定の大きさの交流電源に変換するインバーター(図示せず)を含むことができる。
【0076】
そして、モータ駆動部520は、モータの正確な動作の制御のために、ファンモータ560に流れる出力電流、出力電圧、キャパシタに保存される直流電源、又は入力交流電圧等を感知し、これを利用して、モータ560の回転速度等を制御することができる。一方、このようなモータ駆動部520の動作は、制御部510により制御される。
【0077】
一方、本発明の一実施形態に係る換気システムは、室内、室外で空気と関連した各種データを獲得するセンサを含むことができる。センサは、少なくとも室内空間の温度、湿度、空気質をセンシングするものであって、温度センサ、湿度センサ、埃、CO2、揮発性有機化合物(Total Volatile Organic Compounds:TVOC)等の一つ以上の空気質をセンシングすることができるセンサであり得る。例えば、埃センサは、埃粒子のサイズ別に埃の濃度を感知することができ、PM1.0、PM2.5、及びPM10.0である埃の濃度を区分して感知することができる。また、センサは、多数のセンサユニットで構成されることができる。
【0078】
一方、センサの少なくとも一部は、換気システム内の各外気専用システム100が含むセンサ部580に備えられたセンサであり得る。例えば、換気システムは、一つ以上の外気専用システム100が備える温度センサ、湿度センサを使用することができる。また、換気システムは、各機器に備えられたセンサのセンシングデータを組み合わせて、位置別のデータを管理するか、センシングデータの正確度を向上することができる。
【0079】
また、センサは、室外に配置されたセンサを含むことができる。例えば、室外に配置された温度センサ、埃センサが該当し得る。
【0080】
又は、換気システムは、外部センサ(図示せず)がセンシングしたデータを受信して使用できる。換気システム内の少なくとも一つの機器は、外部センサから直接センシングデータを受信するか、サーバ(図示せず)を介して伝達を受けることができる。
【0081】
一方、制御器50、外気専用システム100等の換気システムに含まれる機器は、有線及び/又は無線通信モジュールを備えて、他の機器、サーバと通信するか、ネットワークに接続することができる。
【0082】
また、換気システムに含まれる機器は、有/無線ルーター(図示せず)を介して、通信連結されることができる。換気システムに含まれる機器は、ワイファイ(wi-fi)通信モジュール等を介して所定のサーバと連結可能であり、リモートモニタリング、リモートコントロール等、スマート機能をサポートすることができる。
【0083】
ユーザは、制御器50を利用し、換気システムに含まれる機器を操作することができる。実施形態によって、制御器50はディスプレイを備え、換気システムに含まれる機器の少なくとも一つに対する情報を視覚的情報として提供することができる。
【0084】
制御器50は、換気システムに含まれる機器を全般的に制御できる統合制御器であるか、特定の機器のための制御器であり得る。制御器50が特定の機器のための制御器である場合にも、該当特定の機器が、優先順位の高い機器である場合、他の機器を直接又は特定の機器を介して制御できる。
【0085】
一方、実施形態によって、制御器50は、換気システムに含まれる複数の外気専用システム100のいずれかの制御部510であり得る。以下で説明する制御器50の動作は、複数の外気専用システム100のいずれかの制御部510が実行することができる。制御器50は、換気システムでマスター(master)の役割をする機器の制御部であり得る。
【0086】
一方、ユーザは、移動端末機(図示せず)を介して、換気システムに関する情報を確認するか制御することができる。
【0087】
前記サーバは、換気システムのメーカー、又はメーカーがサービスを委託した会社が運営するサーバであり得、換気システムから伝達される情報を保存及び管理することができる。換気システムと関連した情報は、制御器50、移動端末機、個別機器に伝送されることができ、制御器50、移動端末機、個別機器は、受信した情報を表示することができる。
【0088】
また、本発明の一実施形態に係る外気専用システム100は、換気システム内のセンサでセンシングされる温度データに基づいて、温度制御モードで動作することができる。温度制御モードは、室内温度の管理のための動作を行うものであって、温度データに応じて他の細部モードで動作することができる。
【0089】
さらに、本発明の一実施形態に係ると、複数の外気専用システム100が備えるセンサのセンシングデータに基づいて、複数の機器を連動して制御できる。本発明の一実施形態に係る換気システムは、少なくとも一つの外気専用システム100が備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データに基づいて、温度制御モードで動作することができる。
【0090】
図6は、本発明の一実施形態に係る外気専用システムの温度制御モードに関する説明に参照される図である。
【0091】
本発明の一実施形態に係る換気システムは、温度制御が可能であり、室内/外の温度を設定温度と比べて運転モードを決定することができる。室内温度を制御する温度制御モードは、ノーマル(Normal)運転モード又は第1運転モードとも名付けられる。
【0092】
図6の例示で、第1運転モードは、下記のような三つの下位の運転モードを有することができる。
【0093】
Heating Mode(暖房モード)
Cooling Mode(冷房モード)
Fan Only Mode(ファン専用モード)
運転モードのうち、暖房/冷房モードは、冷凍サイクルに基づいて制御される。運転モードのうち、ファン専用(Fan only)モードは、現在の状態でファンのみ動作することができる。ファン専用モードのときは、室外空気が現在状態の温度で室内に流入する。
【0094】
制御器50は、室外温度と設定温度とを比較し、冷房(Cooling)/暖房(heating)運転モードを決定することができる。また、制御器50は、室内/外の温度を比較し、冷房/暖房運転モードを決定することができる。さらに、制御器50は、設定温度と室内温度とを比較し、最終の運転モードを決定することができる。
【0095】
図6を参照すると、設定温度が外部温度以上であり、室内温度が外部温度よりも低いと、暖房モードで最終の運転モードを決定することができる。
【0096】
また、設定温度及び室内温度が外部温度以上であり、設定温度が室内温度よりも高くても、暖房モードで最終の運転モードを決定することができる。
【0097】
さらに、設定温度及び室内温度が外部温度以上であり、設定温度が室内温度よりも低いと、ファン専用(Fan only)モードでファンのみ動作し、暖房のためのエネルギー消費を削減することができる。
【0098】
図6を参照すると、設定温度が外部温度よりも低く、室内温度が外部温度以上であると、冷房モードで最終の運転モードを決定することができる。
【0099】
また、設定温度及び室内温度が外部温度よりも低く、室内温度が設定温度よりも高くても、冷房モードで最終の運転モードを決定することができる。
【0100】
さらに、設定温度及び室内温度が外部温度よりも低く、室内温度が設定温度以下であると、ファン専用(Fan only)モードでファンのみ動作し、冷房のためのエネルギー消費を削減することができる。
【0101】
図7aと
図7bは、本発明の一実施形態に係る外気専用システムの動作モードに関する説明に参照される図である。
【0102】
換気システムは、外部空気を室内に導入して換気を行うことができる。換気システムは、温度を制御する運転モードと風量を制御する換気モードとを並行して、室内換気を行うことができる。また、換気システムは、冷房及び/又は暖房運転を行う空調システムとの連動時、効率を極大化することができる。一方、換気システムは、ファンの速度を制御し、風量を調節して換気をより速く行うことができる。
【0103】
外部空気(OA)、室内空気(SA)、排出空気(RA)は、換気システムの動作の主要因子である。換気システムは、排出空気(RA)と外部空気(OA)との間のエネルギー交換を通じてエネルギー効率を向上している。
【0104】
図7aと7bを参照すると、ダンパー420の動作で排出空気(RA)及び外部空気(OA)が全熱交換器410を通るか、そうでないように制御されることができる。
【0105】
図7aを参照すると、外部空気(OA)が23度で室内空気(SA)の温度が高く、設定温度が24度で室内空気(SA)の温度が高いと、全熱交換器410を利用した冷房運転を行うことができる。
【0106】
排気ファンが動作し、排出空気(RA)が外気専用システム100に流入した後、全熱交換器410を通って室外に排出される。また、給気ファンが動作し、外部空気(OA)が外気専用システム100に流入した後、全熱交換器410を通り、給気排出口455を介して室内に供給される。このとき、全熱交換器410を通る室内空気と室外空気は相互熱交換され、室内に適した温度の室外空気が供給される。
【0107】
外部空気(OA)が23度で室内空気(SA)の温度と同一であると、冷房のための追加動作が必要ではない。
【0108】
図7bの例示では、排出空気(RA)が全熱交換器410を通って室外に排出されるが、外部空気(OA)は全熱交換器410を通ることなく、室内に流入できる。
【0109】
或いは、ダンパー420及び流路の構成を異にして、冷房が必要ではないとき、排出空気(RA)も全熱交換器410を通ることなく、外部に吐出されるように構成されることができる。
【0110】
一方、換気時、室内環境は様々な要因により、均一な温度及び空気質を維持するのは難しい。したがって、室内構造、人の数、様々な装置から発生する劣等の環境を考慮して設定された温度の空気を均一に維持するのは難しい。特に、広い室内空間は、全体空間の室内の快適性を確保するのは難しい。
【0111】
本発明の一実施形態に係ると、それぞれ一つ以上の温度センサを備え、室外空気を室内に流動させて、室内空気を室外に流動させる複数の外気専用システム100、及び前記複数の外気専用システム100に備えられる温度センサでセンシングされる温度データに基づいて、前記複数の外気専用システム100を制御する制御器50を含むことができる。
【0112】
制御器50は、前記複数の外気専用システム100に備えられる温度センサでセンシングされる温度データを利用して、室内状況を予測し、換気制御することによって、室内の快適性を極大化することができる。
【0113】
図8は、本発明の一実施形態に係る換気システムの構成図である。
【0114】
図8を参照すると、本発明の一実施形態に係る換気システムは、外気専用システム100a、100b、100c、100d及び制御器50を含むことができる。
【0115】
外気専用システム100a、100b、100c、100dは、ある室内空間に所定の距離離隔されて、配置されることができる。
【0116】
制御器50は、外気専用システム100a、100b、100c、100dを全般的に制御できる中央制御器であり得る。或いは、制御器50は、外気専用システム100a、100b、100c、100dのいずれかに有線又は無線で連結されることができる。
図8では、第1乃至第4外気専用システム100a、100b、100c、100dのうち、第4外気専用システム100dに有線で連結された制御器50を例示したが、本発明はこれに限定されない。一方、制御器50は、外気専用システム100a、100b、100c、100dのいずれかの制御部510であり得る。
【0117】
外気専用システム100a、100b、100c、100dは、それぞれ少なくとも室内温度センサを含むことができる。これによって、各外気専用システム100a、100b、100c、100dは、最も近い領域の室内空気の温度をセンシングすることができる。
【0118】
換気システムは、外気専用システム100a、100b、100c、100dでセンシングされた室内温度データを取り合わせて、室内空間の温度均一度を判別することができる。
【0119】
一方、外気専用システム100a、100b、100c、100dの少なくとも一つは、室外温度センサを含むことができる。さらに好ましくは、外気専用システム100a、100b、100c、100dは、いずれも室外温度センサを備え、それぞれが導入する室外空気の温度をセンシングすることができる。
【0120】
制御器50は、複数の外気専用システム100に備えられる温度センサでセンシングされる温度データに基づいて、前記複数の外気専用システム100を制御することができる。
【0121】
制御器50は、外気専用システム100a、100b、100c、100dでセンシングされた室内温度データを取り合わせて、平均値を算出することができる。また、制御器50は、算出された平均値と外気専用システム100a、100b、100c、100dがそれぞれセンシングした温度データとを比較し、その差値に基づいて、該当室内空間の温度均一度を判別することができる。
【0122】
仮に、全ての外気専用システム100a、100b、100c、100dがセンシングした室内温度と平均値との差が設定された基準値以下であると、温度均一度が良好なもので、外気専用システム100a、100b、100c、100dは、
図6を参照として説明した第1運転モードによって動作することができる。
【0123】
一方、外気専用システム100a、100b、100c、100dの風向などを制御する換気運転は、多様なモードを含むことができる。例えば、換気運転は、DOASモード、排出(Exhaust)モード、供給(Supply)モードで動作することができる。DOASモードは、室内空気を排出して室外空気を流入するモードであって、同時運転モードとも名付けることができる。排出(Exhaust)モードは、室内空気を外部に排出する吐出運転のみ行うモードであり、供給(Supply)モードは、室外空気の室内空間の内部に吸入する吸入運転のみ行うモードである。
【0124】
一方、前記第1運転モードで、基本的に外気専用システム100a、100b、100c、100dは、室内空気を排出して室外空気を流入する同時運転を行うことができる。
【0125】
前記制御器50は、前記外気専用システム100a、100b、100c、100dが配置された室内空間の温度均一度に基づいて、全外気専用システム100a、100b、100c、100dが設定温度によって動作する第1運転モードで制御するか、少なくとも一つの外気専用システムが残りの外気専用システムと異なる運転モードで動作する第2運転モードで制御する。
【0126】
前記制御器50は、それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがない場合、前記第1運転モードで制御することができる。
【0127】
前記制御器50は、室外温度、室内温度及び設定温度に基づいて、暖房運転、又は冷房運転、又はファンのみ動作するファン運転を行うように外気専用システム100a、100b、100c、100dを制御することができる。基本的に、第1運転モードで外気専用システム100a、100b、100c、100dは、同じモード及び設定によって動作するが、それぞれの外気専用システム100a、100b、100c、100dに対する入力があれば、該当入力によって動作することができる。
【0128】
前記第1運転モードで、前記外気専用システム100a、100b、100c、100dは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行うことができる。
【0129】
図9は、本発明の一実施形態に係るノーマル運転モード(第1運転モード)に関する説明に参照される図であって、4台の外気専用システム100a、100b、100c、100dが同時運転を行う場合を例示する。
【0130】
温度均一度が良好であると、外気専用システム100a、100b、100c、100dは、第1運転モードによって動作することができる。この場合、冷暖房運転の可否等は、室外温度、室内温度及び設定温度の比較結果により決定されることができる。
【0131】
図9を参照すると、外気専用システム100a、100b、100c、100dは、排気と吸気を同時に行うことができる。これによって、各外気専用システム100a、100b、100c、100dは、隣接した領域を換気させることになる。
【0132】
外気専用システム100a、100b、100c、100dが複数個設置される空間であれば、広い空間とみなすことができ、領域別に温度差が発生し得る。
【0133】
本発明の一実施形態に係ると、特定の室内空間に領域別の温度差が発生した場合、外気専用システム100a、100b、100c、100dが複数のモードで動作する第2運転モードで制御することができる。これによって、他のモードで動作する外気専用システム100a、100b、100c、100dの組み合わせで、室内の快適性を均一に向上することができる。
【0134】
一方、前記制御器50は、それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び、前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがある場合、前記第2運転モードで制御することができる。
【0135】
本発明の一実施形態に係ると、前記第2運転モードで、制御器50は、少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転のみを行うか、前記室内空気の吐出運転のみを行うように制御することができる。この場合、残りの外気専用システムは、同時運転等の他のモードで動作することができる。
【0136】
例えば、冷房運転時、第2運転モードで動作すると、前記複数の外気専用システム100a、100b、100c、100dのうち最も温度が高い外気専用システムは、排出専用に室内の空気を外部に排出のみすることになり、他の外気専用システムは、DOASモードで動作することになる。このとき、室内空間に空気の渦流が発生し、均一に室内の空気質の向上を誘導して、室内空気の快適性を向上させることができる。
【0137】
或いは、前記第2運転モードで、制御器50は、少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行うように制御することができる。
【0138】
また、前記第2運転モードで、制御器50は、少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行うように制御することができる。
【0139】
本発明の一実施形態に係ると、制御器50は、少なくとも一つの外気専用システムは吐出運転のみ行い、少なくとも一つの外気専用システムは吸入運転のみ行うように制御することによって、室内空間の渦流を大きく発生させることができる。室内空間に形成された渦流は、空気の循環を助けて、これによって、空気質が均一になることができる。
【0140】
本発明の一実施形態に係ると、冷房運転時、室内温度が設定温度よりも小さいと、外気専用システム100a、100b、100c、100dがDOASモードで動作することができる。もし、室内温度が設定温度よりも大きいと、室内温度データが最大値(Max)である外気専用システムは、排出(Exhaust)モードで動作し、室内温度データが最小値(Min)である外気専用システムは、供給(Supply)モードで動作し、残りはDOASモードで動作することができる。
【0141】
本発明の一実施形態に係ると、前記第2運転モードで、前記複数の外気専用システム100a、100b、100c、100dのうち、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、前記複数の外気専用システム100a、100b、100c、100dのうち、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行うことができる。
【0142】
一方、前記制御器50は、前記第2運転モードで、前記外気専用システムの台数、及び、センシングされる室内温度データが、前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムの台数に基づいて、前記複数の外気専用システムを制御することができる。
【0143】
例えば、前記外気専用システムが2台であると、前記第2運転モードで、一つの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、残りの一つの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行うことができる。吸入運転を行う外気専用システムは、室内空気を吸入して外部に吐出し、吐出運転を行う外気専用システムは、室外空気を吸入して室内空間に吐出することができる。これによって、室内空間は、吐出運転を行う外気専用システムで吸入運転を行う外気専用システムの方向に渦流が形成でき、室内の空気質の均一度が改善できる。
【0144】
設置された外気専用システムが3台である場合には、温度差が感知された外気専用システムの台数に応じて、前記第2運転モードの詳細動作が変わり得る。温度差が感知された外気専用システムが多いほど、室内空気を吸入して外部に吐出する吐出運転を行う外気専用システムを増加させて、より速く温度等の空気質を均一にすることができる。
【0145】
例えば、センシングされる室内温度データが、前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが1台である場合に、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、残りの2台の外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行うことができる。
【0146】
また、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが2台である場合に、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、残りの2台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行うことができる。
【0147】
設置された外気専用システムが4台である場合にも、温度差が感知された外気専用システムの台数に応じて、前記第2運転モードの詳細動作が変わり得る。
【0148】
図10乃至
図12は、本発明の一実施形態に係る風向制御モード(第2運転モード)に関する説明に参照される図であって、設置された外気専用システムが4台である場合を例示する。
【0149】
図10は、センシングされる室内温度データが前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが1台である場合を例示する。
【0150】
制御器50は、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システム100dは、前記室内空気の吐出運転を行い、残りの3台の外気専用システム100a、100b、100cは、前記室外空気の吸入運転を行うように制御することができる。
【0151】
図10を参照すると、第4外気専用システム100dは、室内空気を吸入して外部に吐出する吐出運転を行うことができ、第1乃至第3外気専用システム100a、100b、100cは、室外空気を吸入して内部に吐出する吸入運転を行うことができる。これによって、第1乃至第3外気専用システム100a、100b、100cから第4外気専用システム100dに向かう方向に空気の流れが生成できる。
【0152】
逆に、センシングされる室内温度データが、前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが3台である場合、制御器50は、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、残りの3台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行うように制御することができる。
【0153】
図11及び
図12は、センシングされる室内温度データが、前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが2台である場合を例示する。
【0154】
制御器50は、センシングされる室内温度データが、前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい2台の外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、残りの2台の外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行うように制御することができる。
【0155】
図11を参照すると、第3、4外気専用システム100c、100dは、室内空気を吸入して外部に吐出する吐出運転を行うことができ、第1、2外気専用システム100a、100bは、室外空気を吸入して内部に吐出する吸入運転を行うことができる。これによって、第1外気専用システム100aから第4外気専用システム100dに向かう方向、及び、第2外気専用システム100bから第3外気専用システム100cに向かう方向に空気の流れが生成できる。
【0156】
図12を参照すると、第2、4外気専用システム100b、100dは、室内空気を吸入して外部に吐出する吐出運転を行うことができ、第1、3外気専用システム100a、100cは、室外空気を吸入して内部に吐出する吸入運転を行うことができる。これによって、第1外気専用システム100aと第3外気専用システム100cから第2外気専用システム100bに向かう方向、及び、第3外気専用システム100cから第4外気専用システム100dに向かう方向に空気の流れが生成され得る。
【0157】
本発明の一実施形態に係ると、室内の空気質の不均衡条件を満たすとき、強制に室内空気を渦流させて、空気質を均等に換気させることができる。
【0158】
図13は、本発明の一実施形態に係る換気システムの動作方法を示すフローチャートである。
【0159】
図13を参照すると、制御器50は、複数の外気専用システム100が配置された室内空間の温度均一度を判別することができる(S1320)。
【0160】
制御器50は、複数の外気専用システム100でセンシングされた室内温度データを取り合わせて平均値を算出することができる。また、制御器50は、算出された平均値と複数の外気専用システム100がそれぞれセンシングした温度データとを比較し、その差値に基づいて、該当室内空間の温度均一度を判別することができる。
【0161】
また、制御器50は、算出された平均値と複数の外気専用システム100がそれぞれセンシングした温度データとを比較し、その差値に基づいて、温度均一度の基準を満たすか否かを判別することができる。前記温度均一度の基準は、それぞれの外気専用システムが備える室内温度センサでセンシングされる室内温度データ、及び前記室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムがないものであり得る。
【0162】
すなわち、制御器50は、室内温度データの平均値の差が基準値よりも大きい外気専用システムが一つでもあれば、該当室内空間が温度均一度の基準を満たすことができず、不均一なものと判別することができる。
【0163】
一方、前記温度均一度の基準を満たすと、制御器50は、全外気専用システムが設定温度によって動作する第1運転モードで動作するように制御する(S1330)。
【0164】
制御器50は、室外温度、室内温度及び設定温度に基づいて、暖房運転モード又は冷房運転モードを決定することができる(S1310)。第1運転モードは、決定された運転モードによって運転するとともに、吸入/吐出等の換気動作を行うことができる。
【0165】
図14は、本発明の一実施形態に係る換気システムの動作方法を示すフローチャートであって、温度に基づいた運転モードの制御過程を示したものである。
【0166】
図14を参照すると、制御器50は、外部温度と設定温度とを比較することができる(S1410)。また、制御器50は、室内/外の温度を比較して、冷房/暖房運転モードを決定することができる(S1420、S1425)。さらに、制御器50は、設定温度と室内温度とを比較し、最終の運転モードを決定することができる(S1430、S1435)。
【0167】
図14を参照すると、設定温度が外部温度以上であり(S1410)、室内温度が外部温度よりも低いと(S1420)、暖房モードと最終の運転モードを決定することができる(S1450)。
【0168】
また、設定温度及び室内温度が外部温度以上であり(S1410、S1420)、設定温度が室内温度よりも高くても(S1430)、暖房モードと最終の運転モードを決定することができる(S1450)。
【0169】
さらに、設定温度及び室内温度が外部温度以上であり(S1410、S1420)、設定温度が室内温度よりも低いと(S1430)、ファン専用(Fan only)モードでファンのみ動作して(S1460)、暖房のためのエネルギー消費を削減することができる。
【0170】
図13を参照すると、設定温度が外部温度よりも低く(S1410)、室内温度が外部温度以上であると(S1425)、冷房モードと最終の運転モードを決定することができる(S1470)。
【0171】
また、設定温度及び室内温度が外部温度よりも低く(S1410、S1425)、室内温度が設定温度よりも高くても(S1435)、冷房モードと最終の運転モードを決定することができる(S1470)。
【0172】
さらに、設定温度及び室内温度が外部温度よりも低く(S1410、S1425)、室内温度が設定温度以下であると(S1435)、ファン専用(Fan only)モードでファンのみ動作して(S1460)、冷房のためのエネルギー消費を削減することができる。
【0173】
一方、前記温度均一度の基準を満たさないと(S1320)、制御器50は、少なくとも一つの外気専用システムが残りの外気専用システムと異なる運転モードで動作する第2運転モードで動作するように制御する(S1340)。
【0174】
前記制御器50は、少なくとも一つの外気専用システムを吸入運転又は吐出運転のみ行うように制御することによって、室内空間に渦流を形成することができる。これによって、室内空間の空気の流れが活発になり、温度等の空気質の均一度が向上することができる。
【0175】
前記第2運転モードで、制御器50は、換気システムが含む外気専用システム100の台数及び温度不均一の程度によって、複数の外気専用システム100を制御することができる。
【0176】
例えば、前記制御器50は、少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行うように制御することができる。
【0177】
また、前記制御器50は、前記複数の外気専用システム100のうち、少なくとも一つの外気専用システムが、前記室外空気の吸入運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行い、前記少なくとも一つの外気専用システムが、前記室内空気の吐出運転を行う場合、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行うように制御することができる。
【0178】
さらに、前記制御器50は、前記複数の外気専用システム100のうち、センシングされる室内温度データが最大値である外気専用システムは、前記室内空気の吐出運転を行い、前記複数の外気専用システムのうち、センシングされる室内温度データが最小値である外気専用システムは、前記室外空気の吸入運転を行い、残りの外気専用システムは、前記室外空気の吸入と前記室内空気の吐出を並行する同時運転を行うように制御することができる。
【0179】
本発明の実施形態の少なくとも一つによると、ある室内空間に配置された複数の外気専用システムを効率的に運転できる。
【0180】
また、本発明の実施形態の少なくとも一つによると、複数の外気専用システムを利用して、より速く室内の快適度を向上することができる。
【0181】
さらに、本発明の実施形態の少なくとも一つによると、室内空間の温度均一度に基づいて、複数の外気専用システムを制御し、室内空間内の快適度を均一に向上することができる。
【0182】
本発明に係る換気システム及びその動作方法は、前記したように説明された実施形態の構成と方法が限定されるように適用できるものではなく、前記実施形態は、多様な変形が行われるように各実施形態の全部又は一部が選択的に組み合わせられて構成されることもある。
【0183】
また、以上では、本発明の好ましい実施形態について図示して説明したが、本発明は、前述した特定の実施形態に限定されず、請求範囲で請求する本発明の要旨を外れることなく、当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であるのは勿論であり、このような変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【符号の説明】
【0184】
100、100a、100b、100c、100d 外気専用システム
580 センサ部
510 制御部