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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022079050
(43)【公開日】2022-05-26
(54)【発明の名称】電磁石実験装置
(51)【国際特許分類】
   G09B 23/18 20060101AFI20220519BHJP
   H01F 7/06 20060101ALI20220519BHJP
【FI】
G09B23/18 Z
H01F7/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020189995
(22)【出願日】2020-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】595020883
【氏名又は名称】株式会社はくぶん
(74)【代理人】
【識別番号】100101409
【弁理士】
【氏名又は名称】葛西 泰二
(74)【代理人】
【識別番号】100175662
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 英明
(74)【代理人】
【識別番号】100175385
【弁理士】
【氏名又は名称】葛西 さやか
(72)【発明者】
【氏名】塚本 修
【テーマコード(参考)】
2C032
5E048
【Fターム(参考)】
2C032BD07
5E048AB10
(57)【要約】
【課題】 電磁石及び磁性体の磁力がおもりに影響しにくい電磁石実験装置を提供する。
【解決手段】 電磁石実験装置1は、第1の電磁石10、第1の磁性体20及び第1の測定器30と、第2の電磁石40、第2の磁性体50及び第2の測定器60とを備える。第1の測定器30は1本のアーム体よりなり、一方端部31を軸として上下方向に回動自在となるように第1の電磁石ホルダーの下部に接続し、第1の磁性体20を、第1の電磁石10の通電時には第1の電磁石10に吸着される位置において、第1の電磁石10の非通電時には第1の電磁石10から脱離する位置において保持する。第1の測定器30の他方端部36は、第1の測定器30が接続している状態において、第1の電磁石10、第1の磁性体20、第2の電磁石40及び第2の磁性体50のいずれもから離れた場所に位置するように形成され、おもり21a~21cを吊り下げ可能とするフック部37を有する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁石実験装置であって、
第1のコイルが一定方向に巻回されてなるコイル体と、前記コイル体の内方に配置される鉄心とを備え、前記第1のコイルに電流が流れることにより磁力が発生する第1の電磁石と、
第1の磁性体と、
おもりと、
一方において前記第1の磁性体を固定的又は脱着自在に取り付け可能とすると共に、他方において前記おもりを保持可能とする第1の保持手段とを備え、
前記第1の保持手段は、前記第1の磁性体が前記第1の保持手段に保持されて前記第1の電磁石に吸着されている状態において、前記第1の電磁石及び前記第1の磁性体のいずれもから離れた位置において保持する前記おもりが、前記第1の磁性体に加重可能なように構成されている、電磁石実験装置。
【請求項2】
前記第1の保持手段は、前記第1の磁性体を、通電時には前記第1の電磁石に吸着される位置において留め置き可能とし、非通電時には前記第1の電磁石から脱離する位置において留め置き可能とする、請求項1記載の電磁石実験装置。
【請求項3】
前記第1の電磁石を立てた状態で保持する第1の電磁石ホルダーを更に備え、
前記第1の保持手段は、1本のアーム形状に成形した第1の測定器よりなり、
前記第1の測定器の一方端部は、前記第1の電磁石ホルダーの下方において、前記第1の測定器が前記一方端部を軸として上下方向に回動自在となるように接続すると共に前記第1の磁性体を保持可能な磁性体保持部を有し、
前記第1の測定器の他方端部は、前記おもりを吊り下げ可能とするフック部を有する、請求項2記載の電磁石実験装置。
【請求項4】
前記第1の電磁石ホルダーは、前記第1の測定器の回動時における前記フック部に吊り下げられた前記おもりの下部の軌道が、設置面に接触しない高さにおいて支持体により支持され、
前記支持体は、前記第1の測定器の下方への回動を止めるストッパー部を有し、
前記ストッパー部は、前記おもりが前記フック部から外れる前に、前記第1の測定器の回動を止める、請求項3記載の電磁石実験装置。
【請求項5】
少なくとも前記第1のコイルに電流を流す電池と、
前記電池を収納可能とする電池ボックスとを更に備え、
前記電池ボックスは、前記支持体の下方端部を挿入可能とする、請求項4記載の電磁石実験装置。
【請求項6】
前記おもりは、前記フック部に吊り下げ可能な少なくとも1つのゼムクリップよりなり、前記第1の磁性体は、前記おもりの1つと同様の前記ゼムクリップよりなる、請求項3から請求項5のいずれかに記載の電磁石実験装置。
【請求項7】
前記第1の保持手段は、おもり本体よりなり、
前記おもり本体には、少なくとも一方が磁性体よりなる一対のフック体が、離隔して対向するように固定的に取り付けられ、
前記フック体は、他の前記おもり本体に取り付けられた前記フック体を引っ掛けて吊り下げ可能に構成されると共に、磁性体よりなる前記フック体は更に、前記第1の磁性体としても機能可能であり、
前記おもり本体及び前記フック体の各々よりなる構造物は、前記おもりとしても使用可能である、請求項1記載の電磁石実験装置。
【請求項8】
前記第1の電磁石と電気的に直列に接続し、第2のコイルの巻回数においてのみ前記第1の電磁石と異なる構成よりなる第2の電磁石と、
前記第1の磁性体と同様の構成よりなる第2の磁性体と、
前記第1の保持手段と同様の構成よりなる第2の保持手段とを更に備え、
前記第1の保持手段及び前記第2の保持手段はいずれも、前記おもりを、前記第1の電磁石、前記第1の磁性体、前記第2の電磁石及び前記第2の磁性体のいずれもから離れた位置において保持可能とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載の電磁石実験装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は電磁石実験装置に関し、特に学校教材等に用いられる電磁石実験装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラスチック等からなる筒状の枠にエナメル線等の導線を巻回したコイル体の内部に鉄芯を入れたものに電流を流すと電磁石化することが知られている。従来、このようにして作られた電磁石にゼムクリップ等を吸着させる等することで電流と磁石との仕組みを学ぶ実験が学校現場では広く行われている。
【0003】
図9は、従来の電磁石実験装置を示す模式図である。
【0004】
図を参照して、電磁石実験装置100は、電磁石110と磁性体(ゼムクリップ)120a、120b、120c、120d、120e及び120fとからなる。
【0005】
電磁石110は、エナメル線等のコイル(導線)111をプラスチック等からなる筒状体112に、例えば右巻き方向といった一定方向に巻回した円筒形状のコイル体113と、コイル体113の内方に配置される円柱型の鉄芯114とを備える。
【0006】
電磁石110は、導線115a及び115bを介して図示しない電源に電気的に接続しており、コイル111に電流を流すことにより磁力を発生させる。通電時には図に示すように、磁性体120a~120fが電磁石110に吸着してぶら下がる。
【0007】
電磁石実験装置100を用いての実験としては例えば、コイル111の巻回数やコイル111に流す電流の大きさを適宜変更し、各々の場合における磁性体120a~120fの吸着数を比較して、コイル111の巻回数や電流の大きさと電磁石110の磁力の強さとの関係を検証するものがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述の電磁石実験装置100による実験では、電磁石110に近づくことで磁性体120a~120fの各々も磁化してしまうため、電磁石110の磁力のみによって磁性体120a~120fの全てを吸着できているかが不明確であった。特に、磁性体120e及び120fは、各々と電磁石110との間に磁性体120c又は120dを介して吸着しているため、これらの吸着が電磁石110の磁力によるものか、磁化した磁性体120c又は120dの磁力によるものかが不明であった。又、コイル111の巻回数やコイル111に流す電流の大きさを変更した場合に本来生じるはずの実験結果の差が出にくかった。
【0009】
尚、磁性体120a~120fの磁化による影響を低減するため、電磁石110に磁性体120a~120fの全てを直接吸着させようとした場合も、電磁石110の吸着面の面積が狭く限りあるため、吸着させられる磁性体120a~120fの個数が実験者の技量に左右されるという問題があった。特に児童においてはその技量差が大きく、正しい実験結果が得難い。
【0010】
すなわち、電磁石実験装置100では精度の高い実験が困難であった。
【0011】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、電磁石及び磁性体の磁力がおもりに影響しにくい電磁石実験装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、電磁石実験装置であって、第1のコイルが一定方向に巻回されてなるコイル体と、コイル体の内方に配置される鉄心とを備え、第1のコイルに電流が流れることにより磁力が発生する第1の電磁石と、第1の磁性体と、おもりと、一方において第1の磁性体を固定的又は脱着自在に取り付け可能とすると共に、他方においておもりを保持可能とする第1の保持手段とを備え、第1の保持手段は、第1の磁性体が第1の保持手段に保持されて第1の電磁石に吸着されている状態において、第1の電磁石及び第1の磁性体のいずれもから離れた位置において保持するおもりが、第1の磁性体に加重可能なように構成されているものである。
【0013】
このように構成すると、第1の電磁石及び第1の磁性体の磁力がおもりに影響しにくい。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、第1の保持手段は、第1の磁性体を、通電時には第1の電磁石に吸着される位置において留め置き可能とし、非通電時には第1の電磁石から脱離する位置において留め置き可能とするものである。
【0015】
このように構成すると、通電時非通電時を問わず第1の磁性体が不用意に移動しない。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、第1の電磁石を立てた状態で保持する第1の電磁石ホルダーを更に備え、第1の保持手段は、1本のアーム形状に成形した第1の測定器よりなり、第1の測定器の一方端部は、第1の電磁石ホルダーの下方において、第1の測定器が一方端部を軸として上下方向に回動自在となるように接続すると共に第1の磁性体を保持可能な磁性体保持部を有し、第1の測定器の他方端部は、おもりを吊り下げ可能とするフック部を有するものである。
【0017】
このように構成すると、てこの原理により、少量のおもりでも第1の磁性体に大きな力がかかる。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、第1の電磁石ホルダーは、第1の測定器の回動時におけるフック部に吊り下げられたおもりの下部の軌道が、設置面に接触しない高さにおいて支持体により支持され、支持体は、第1の測定器の下方への回動を止めるストッパー部を有し、ストッパー部は、おもりがフック部から外れる前に、第1の測定器の回動を止めるものである。
【0019】
このように構成すると、おもりが電磁石実験装置の設置面に接触せず、又、第1の測定器の動きが制御される。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の構成において、少なくとも第1のコイルに電流を流す電池と、電池を収納可能とする電池ボックスとを更に備え、電池ボックスは、支持体の下方端部を挿入可能とするものである。
【0021】
このように構成すると、電池ボックスが支持体の土台となる。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項3から請求項5のいずれかに記載の発明の構成において、おもりは、フック部に吊り下げ可能な少なくとも1つのゼムクリップよりなり、第1の磁性体は、おもりの1つと同様のゼムクリップよりなるものである。
【0023】
このように構成すると、おもりと第1の磁性体とで共通の物を使用できる。
【0024】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、第1の保持手段は、おもり本体よりなり、おもり本体には、少なくとも一方が磁性体よりなる一対のフック体が、離隔して対向するように固定的に取り付けられ、フック体は、他のおもり本体に取り付けられたフック体を引っ掛けて吊り下げ可能に構成されると共に、磁性体よりなるフック体は更に、第1の磁性体としても機能可能であり、おもり本体及びフック体の各々よりなる構造物は、おもりとしても使用可能であるものである。
【0025】
このように構成すると、おもりにより第1の磁性体へ直接加重可能となる。
【0026】
請求項8記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載の発明の構成において、第1の電磁石と電気的に直列に接続し、第2のコイルの巻回数においてのみ第1の電磁石と異なる構成よりなる第2の電磁石と、第1の磁性体と同様の構成よりなる第2の磁性体と、第1の保持手段と同様の構成よりなる第2の保持手段とを更に備え、第1の保持手段及び第2の保持手段はいずれも、おもりを、第1の電磁石、第1の磁性体、第2の電磁石及び第2の磁性体のいずれもから離れた位置において保持可能とするものである。
【0027】
このように構成すると、同一条件下にてコイルの巻回数が異なる電磁石の実験ができる。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、第1の電磁石及び第1の磁性体の磁力がおもりに影響しにくいので、実験の精度が向上する。
【0029】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、通電時非通電時を問わず第1の磁性体が不用意に移動しないので、扱いやすい電磁石実験装置となる。
【0030】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、てこの原理により、少量のおもりでも第1の磁性体に大きな力がかかるので、経済的な電磁石実験装置となる。
【0031】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、おもりが電磁石実験装置の設置面に接触せず、又、第1の測定器の動きが制御されるので、おもりが不用意に外れにくくなる。
【0032】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の効果に加えて、電池ボックスが支持体の土台となるので、電磁石実験装置の設置状況がより安定する。
【0033】
請求項6記載の発明は、請求項3から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、おもりと第1の磁性体とで共通の物を使用できるので、より経済的な、又、使いやすい電磁石実験装置となる。
【0034】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、おもりにより第1の磁性体へ直接加重可能となるので、シンプル且つ直感的に分かりやすい電磁石実験装置となる。
【0035】
請求項8記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載の発明の効果に加えて、同一条件下にてコイルの巻回数が異なる電磁石の実験ができるので、実験の精度がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】この発明の第1の実施の形態による電磁石実験装置の斜視図である。
図2図1で示した第1の測定器の動きを示す模式図である。
図3図1で示した電磁石実験装置におもりを吊り下げた状態を示す斜視図である。
図4図3で示した第1の測定器の動きを示す模式図である。
図5図3で示した電磁石実験装置に電池ボックス等を加えた状態を示す斜視図である。
図6図5で示した電磁石実験装置を電池ボックス側から見た場合の斜視図である。
図7】この発明の第2の実施の形態による電磁石実験装置の模式図である。
図8図7で示した電磁石実験装置のおもりの動きを示した模式図である。
図9】従来の電磁石実験装置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1は、この発明の第1の実施の形態による電磁石実験装置の斜視図であり、図2は、図1で示した第1の測定器の動きを示す模式図である。
【0038】
まず図1を参照して、電磁石実験装置1は、第1の電磁石10、第1の磁性体20及び第1の測定器(第1の保持手段)30と、第2の電磁石40、第2の磁性体50及び第2の測定器(第2の保持手段)60とを備える。
【0039】
第1の電磁石10は、エナメル線等の第1のコイル(導線)11をプラスチック等からなる筒状体12に、例えば右巻き方向といった一定方向に巻回した円筒形状のコイル体13と、コイル体13の内方に配置される円柱型の鉄芯14とを備える。第1のコイル11に電流を流すことにより、第1の電磁石10は磁力を発生させる。尚、第1のコイル11の巻回数は50回である。
【0040】
第2の電磁石40は、第2のコイル(導線)41の巻回数においてのみ第1の電磁石10と異なる構成、言い換えれば、第2のコイル41の巻回数を除く他の構成が第1の電磁石10と同様の構成よりなる。尚、第2のコイル41の巻回数は100回、すなわち第1のコイル11の巻回数の二倍となっている。
【0041】
第1の電磁石10は第1の電磁石ホルダー17に、第2の電磁石40は第2の電磁石ホルダー47に、それぞれ立てた状態で保持され、略T字形状に形成された支持体70の横棒の一方端部に第1の磁石ホルダー17を、他方端部に第2の磁石ホルダー47を配置することで所定高さにおいて並列して支持される。このように構成したことによる効果及び所定高さの詳細については後述する。尚、支持体70は、第1の電磁石10等との重量バランスを取るために、根元から上端にかけて第1の電磁石10等を保持する方向とは逆方向に偏心する形状を有している。又、第1の電磁石ホルダー17、第2の電磁石ホルダー47及び支持体70はいずれもプラスチック等の非磁性体により成形されている。
【0042】
第1の磁性体20及び第2の磁性体50はいずれも線径0.8mmの針金により形成されたゼムクリップよりなり、第1の磁性体20と第2の磁性体50とは同様の構成を有する。
【0043】
第1の測定器30は、図1及び図2を参照して、プラスチック等の非磁性体を1本のアーム形状に成形したものよりなる。
【0044】
第1の測定器30の一方端部31は、支持体70に形成された横方向(図2では紙面の手前側から奥側への方向)に延びる軸体71aに接続可能なように、下方が開放された鉤型部38を有する。第1の測定器30は、鉤型部38が軸体71aに接続することにより第1の電磁石ホルダー17の下方18において、図2(1)及び(2)に示すように、一方端部31を軸として上下方向に回動自在となるように接続する。尚、第1の測定器30の下方への回動は、支持体70の第1の測定器30の側の面に形成された突起状のストッパー部72aに第1の測定器30が当接することにより、所定位置にて止められる。このように構成したことによる効果及び所定位置については後述する。
【0045】
第1の測定器30の一方端部31は更に、第1の磁性体20を脱着自在に取り付け可能な磁性体保持部32を有する。磁性体保持部32は、第1の磁性体20を挿入可能な挿入孔33と、挿入孔33の底近傍の側壁に形成された突起状の磁性体係止部34と、磁性体係止部34に対向して形成され磁性体係止部34及び磁性体係止部34の周辺を露出させる開口部35とを備える。第1の磁性体20を保持させる際には、挿入孔33に第1の磁性体20を挿入し、第1の磁性体20の下端を磁性体係止部34に係止する。第1の磁性体20を外す際には、挿入孔33から第1の磁性体20を引き抜く。磁性体係止部34に第1の磁性体20が引っかかって外れにくい場合は、開口部35から指等を差し入れて第1の磁性体20の下端を磁性体係止部34から外し、第1の磁性体20を挿入孔33から引き抜く。
【0046】
尚、上述したように第1の測定器30は上下方向に回動自在であり、第1の測定器30に保持された第1の磁性体20は図2(1)及び(2)に示すように、第1の電磁石10に当接する位置と、第1の電磁石10から離れる位置とを往来可能となっている。すなわち第1の測定器30は、第1の磁性体20を、第1の電磁石10の通電時には第1の電磁石10に吸着される位置において留め置き可能とし、第1の電磁石10の非通電時には第1の電磁石10から脱離する位置において留め置き可能とするものとなっている。このように構成すると、通電時非通電時を問わず第1の磁性体20が不用意に移動しないので、扱いやすい電磁石実験装置1となる。又、このように構成したことによる他の効果は後述する。
【0047】
第1の測定器30の他方端部36は、第1の測定器30が軸体71aに接続している状態において、第1の電磁石10、第1の磁性体20、第2の電磁石40及び第2の磁性体50のいずれもから離れた場所に位置するように形成され、上方が解放された形状であって後述するおもりを吊り下げ可能とするフック部37を有する。尚、フック部37は、第1の磁性体20も吊り下げ可能な形状に、言い換えれば第1の磁性体20はフック部37に吊り下げ可能な形状に、それぞれ形成されている。このように構成したことによる効果は後述する。又、他方端部36も、第1の測定器30の回動を伴って上下方向に往来可能となっている。このように構成したことによる効果も後述する。
【0048】
第2の測定器60は、第1の測定器30と同様の構成よりなり、鉤型部68と、第2の電磁石ホルダー47の下方48において軸体71aと同様に形成された軸体71bとを介して、一方端部61を軸として上下方向に回動自在となるように接続する。尚、第2の測定器60の下方への回動も、ストッパー部72aと同様に形成されたストッパー部72bにより所定位置にて止められる。このように構成したことによる効果も後述する。
【0049】
図3は、図1で示した電磁石実験装置におもりを吊り下げた状態を示す斜視図であり、図4は、図3で示した第1の測定器の動きを示す模式図である。
【0050】
まず、図3を参照して、第1のコイル11及び第2のコイル41の各々には同一大きさの電流が流れているものとする。このような第1の電磁石10には第1の磁性体20が、第2の電磁石40には第2の磁性体50が、それぞれ吸着している。この状態において、第1の測定器30のフック部37にはおもり21a、21b及び21cが、第2の測定器60のフック部67にはおもり21d、21e、21f及び21gが、それぞれ吊り下げられている。
【0051】
尚、おもり21a~21gの各々はいずれも、第1の磁性体20及び第2の磁性体50と同様の構成のゼムクリップよりなる。したがって、第1の磁性体20及び第2の磁性体50の形状は上述した通りであるから、おもり21a~21gの形状もフック部37又はフック部67に吊り下げ可能なものとなっている。このように構成すると、おもり21a~21gと、第1の磁性体20及び第2の磁性体50とで共通の物(ゼムクリップ)を使用できるので、電磁石実験装置1がより経済的な、又、使いやすいものとなる。
【0052】
又、他方端部36及び他方端部66の形成位置は上述の通りであるから、おもり21a~21gのいずれもが、第1の電磁石10、第1の磁性体20、第2の電磁石40及び第2の磁性体50のいずれもから離れた位置において保持されている。このように構成すると、第1の電磁石10の磁力の影響を大きく受けるのは第1の磁性体20のみと、第2の電磁石40の磁力の影響を大きく受けるのは第2の磁性体50のみとなり、おもり21a~21gの各々には第1の電磁石10、第1の磁性体20、第2の電磁石40及び第2の磁性体50のいずれもの磁力が影響しにくい。よって、実験の精度が向上する。
【0053】
軸体71aへの接続状態における第1の測定器30は上述した通り、一方端部31を軸に上下方向に回動自在であるから、第1の測定器30は、一方端部31を支点、他方端部36を力点とする、いわゆる第2種てこの構造となっている。そしてこの構造において、一方端部31と他方端部36との間に位置する第1の磁性体20は作用点にあたる。すなわち、第1の測定器30は、第1の測定器30に保持される第1の磁性体20が第1の電磁石10に吸着されている状態において、第1の電磁石10、第1の磁性体20、第2の電磁石40及び第2の磁性体50のいずれもから離れた位置において保持されるおもり21a~21cが、第1の磁性体20に加重可能なように構成されている。又、他方端部36に下方向きの力を加えると、第1の磁性体20には、他方端部36に加わった力よりも大きな下方向きの力が加わる。このように構成すると、てこの原理により、少量のおもり21a~21cでも第1の磁性体20に大きな力がかかるので、経済的な電磁石実験装置1となる。尚、第2の測定器60においても同様である。
【0054】
実験に当たっては、まず図4(1)を参照して、第1の電磁石10に第1の磁性体20を吸着させた状態で、フック部37におもり21a~21cを吊り下げて加重し、他方端部36に下方向きの力を加える。すると、第1の磁性体20にも下方向きの力が加わる。尚、上述したようにおもり21a~21cは磁力の影響を受けにくいから、他方端部36及び第1の磁性体20に新たに加わる力はほぼ、おもり21a~21cの重量に対応したものとなるので、第1の磁性体20におもり21a~21cによる加重がなされていると言える。この時点においては図に示すように、第1の磁性体20が第1の電磁石10に吸着されている状態で第1の測定器30の位置が保たれているため、おもり21a~21cによる加重で第1の磁性体20に加わる下方向きの力が、第1の電磁石10の磁力により第1の磁性体20を吸着する上方向きの力よりも小さい又は釣り合っていることが分かる。
【0055】
次に、図4(2)を参照して、フック部37におもり21a~21cと同様の構成よりなるおもり21hを追加して吊り下げて加重し、第1の磁性体20に下方向きの力を更に加える。その結果、図に示すように、第1の電磁石10から第1の磁性体20が引き離され、第1の測定器30が下方に回動したので、この時点でおもり21a~21c及び21hによる加重で第1の磁性体20に加わる下方向きの力が、第1の電磁石10の磁力により第1の磁性体20を吸着する上方向きの力を上回ったことが分かる。このようにして、図3及び図4にて示した、吊り下げるおもり21a~21hの個数を基準に第1の電磁石10の磁力の大きさを測定する。
【0056】
尚、第1の電磁石ホルダー17は、第1の測定器30の回動時におけるフック部37に吊り下げられたおもり21a~21c及び21hの各々の下部の軌道が、電磁石実験装置1の設置面(図4においては支持体70の下方端部73の設置面L)に接触しない高さにおいて支持体70に支持されている。又、第1の測定器30の下方への回動は、おもり21a~21c及びおもり21hがフック部37から外れる前の第1の測定器30の傾きの位置において、ストッパー部72aにより止められる。このように構成すると、おもり21a~21c及び21hが電磁石実験装置1の設置面Lに接触せず、又、第1の測定器30の動きが制御されるから、おもり21a~21c及び21hが不用意に外れにくくなる。
【0057】
尚、上述したように、第1のコイル11の巻回数は50回であり、第2のコイル41の巻回数は100回であり、第1のコイル11及び第2のコイル41にはそれぞれ同一大きさの電流が流れている。この点を踏まえて図3及び図4を参照すると、第1の電磁石10ではおもり21a~21cとおもり21hの計4つをフック部37に吊り下げた時点で、第1の磁性体20が第1の電磁石10から引き離されてしまったが、第2の電磁石40はおもり21d~21gの計4つをフック部67に吊り下げているにも関わらず、第2の磁性体50が第2の電磁石40に吸着されたままである。すなわち、第1の電磁石10の磁力よりも第2の電磁石40の磁力の方が大きいと言える。このような結果から、他の条件が同一の場合において、コイルの巻回数が多くなると磁力が大きくなることが分かる。
【0058】
図5は、図3で示した電磁石実験装置に電池ボックス等を加えた状態を示す斜視図であり、図6は、図5で示した電磁石実験装置を電池ボックス側から見た場合の斜視図である。
【0059】
これらの図を参照して、電磁石実験装置1は、電池ボックス80と、電池90a及び90bとを更に備える。電池ボックス80は平面視略矩形形状の箱型を有し、電池90a及び90bを収納可能とする電池収納部81と、電池収納部81に収納された電池90a及び90bによる通電状態と非通電状態とを切り替え可能なスイッチ82と、支持体70の下方端部73を挿入可能とする支持体挿入部83とを備える。
【0060】
支持体70は、電池ボックス80の支持体挿入部83に下方端部73を挿入した状態で立っている。このように構成すると、電池ボックス80が支持体70の土台となるので、電磁石実験装置1の設置状況がより安定する。尚、支持体挿入部83は、電池ボックス80においてスイッチ82に対向する面の中心付近において、下方端部73の形状(下方に向かって窄む四角柱型)に対応する形状の孔として形成されている。このように構成すると、支持体70等の重さと電池ボックス80等の重さとのバランスが取りやすく、支持体70をより安定した状態で立てることができる。又、支持体70は、第1の電磁石10等と電池ボックス80との重量バランスを取るために、根元から上端にかけて電池ボックス80の側に偏心する形状を有している。
【0061】
第1の電磁石10(第1のコイル11)、第2の電磁石40(第2のコイル41)、電池90a及び90bは、脱着自在な端子受85a、85b、85c、85d、85e、85f、85g及び85hと端子受85a~85hに適宜連結する導線86a、86b、86c及び86dとを介して電気的に直列に接続しており、電磁石実験装置1においては、電池90a及び90bにより、第1のコイル11と第2のコイル41との各々に同一大きさの電流を同時に流すことができる。尚、電磁石実験装置1のその他の構成については上述の通りである。よって、同一条件下にてコイルの巻回数が異なる第1の電磁石10と第2の電磁石40との実験ができるから、実験の精度がより向上する。
【0062】
図7は、この発明の第2の実施の形態による電磁石実験装置の模式図であり、図8は、図7で示した電磁石実験装置のおもりの動きを示した模式図である。
【0063】
まず図7を参照して、電磁石実験装置2は、第1の電磁石91と、おもり92a及び92bとを備える。第1の電磁石91は第1の実施の形態による第1の電磁石10と同様の構成よりなり、導線99a及び99bを介して図示しない電源に電気的に接続しており、電流が流れることにより磁力を発生させる。
【0064】
おもり92aは、プラスチック等の非磁性体を円盤状に成形したものよりなるおもり本体93aと、おもり本体93aに取り付けられている一対のフック体94及び95とを備える。
【0065】
フック体94及び95は鉄等の磁性体をフック状に成形したものよりなり、隔離して対向するように、おもり本体93にa固定的に取り付けられている。すなわち、フック体94及び95は、磁力により引き寄せられるものであって第1の電磁石91に吸着する第1の磁性体として機能可能であるものとなっている。又、他のフック状の物を引っ掛けて吊り下げ可能に構成されているものである。更に、おもり本体93aは、一方において第1の磁性体として機能可能なフック体94又は95を固定的に取り付け、他方においてフック体94又は95を介しておもり92bを保持可能とする、第1の保持手段として機能する。
【0066】
おもり92bはおもり92aと同様の構成よりなり、おもり本体93bと、一対のフック体96及び97とを備える。
【0067】
尚、図7においては、フック体94が第1の磁性体として機能して、通電中の第1の電磁石91に吸着している。又、フック体95が他のおもり92bのフック体96を引っ掛けて他のおもり92bを吊り下げており、フック体94にはおもり92bによる加重がなされている。すなわち、おもり本体93b及びフック体96、97よりなる構造物であっておもり92aと同様の構造物であるおもり92bが、電磁石実験装置2の磁力を測定するおもりとして機能している。ここで、フック体94とフック体95の間には非磁性体であるおもり本体93aが介在しているから、第1の電磁石91の磁力はフック体94を通じてはフック体95に影響しない。又、おもり92bは第1の電磁石91及びフック体94のいずれもから離れた位置において保持されている。よって、第1の電磁石91及びフック体94の磁力がおもり92bに影響しにくいので、実験の精度が向上する。この状態において、おもり92bによる加重でフック体94に加わる下方向きの力が、第1の電磁石91の磁力によりフック体94を吸着する上方向きの力よりも小さい又は釣り合っていることが分かる。
【0068】
次に、図8を参照して、図7のおもり92bのフック体97に、おもり92aと同様の構成よりなるおもり92cのフック体98を引っ掛けておもり92cを追加して吊り下げて加重し、フック体94に下方向きの力を更に加える。その結果、図8に示すように、第1の電磁石91からフック体94が引き離され、おもり92a~92cが落下したので、この時点でおもり92b及び92cによる加重でフック体94に加わる下方向きの力が、第1の電磁石91の磁力によりフック体94を吸着する上方向きの力を上回ったことが分かる。このようにして、図7及び図8にて示した、吊り下げるおもり92a~92cの個数を基準に第1の電磁石91の磁力の大きさを測定する。
【0069】
このように構成すると、おもり92a~92cにより第1の磁性体であるフック体94へ直接加重可能となるので、シンプル且つ直観的にわかりやすい電磁石実験装置2となる。
【0070】
尚、上記の第1の実施の形態では、電磁石実験装置は電池及び電池ボックスを備えるものであったが、これらは無くてもよく、他の構成の電源より電流を流してもよい。
【0071】
又、上記の第1の実施の形態では、支持体の下方端部の形状が特定形状であったが、他の形状でもよい。例えば平面視略コの字型であってもよく、支持体挿入部の形状も対応して平面視略コの字型であってもよい。
【0072】
更に、上記の第1の実施の形態では、支持体挿入部は電池ボックスの特定位置に形成されていたが、支持体とのバランス及び視認性の向上等を考慮して電池ボックスの他の場所に形成されていてもよい。
【0073】
更に、上記の第1の実施の形態では、特定構成を有し特定位置に配置される端子受及び導線を備えるものであったが、第1の電磁石、第2の電磁石及び電池を電気的に直列に接続する他の構成を備えていてもよい。
【0074】
更に、上記の第1の実施の形態では、第1の電磁石と第2の電磁石とは電気的に直列に接続していたが、独立していてもよい。
【0075】
更に、上記の第1の実施の形態では、第1の電磁石と第2の電磁石とは、第1のコイルと第2のコイルとの巻回数の差にて磁力の差を有するように構成されているものであったが、巻回数を同一にして一方の鉄心の太さを変更する、鉄心を焼きなます、導線の太さを変更する等、他の手段にて磁力の差を有するように構成されていてもよい。
【0076】
更に、上記の第1の実施の形態では、電磁石実験装置は第2の電磁石、第2の磁性体及び第2の測定器を備えていたが、これらは無くてもよい。
【0077】
更に、上記の第1の実施の形態では、おもりの各々と第1の磁性体とは同様のゼムクリップよりなるものであったが、互いに異なる構成及び形状のゼムクリップよりなってもよく、又、釘等異なる物からなってもよい。
【0078】
更に、上記の第1の実施の形態では、おもりが不用意に外れにくくなるように第1の電磁石は特定位置にて支持され、ストッパー部にて第1の測定器の回動が制御されていたが、他の構成により外れにくくしてもよい。例えば、フック部を小型化する、第1の測定器を含む電磁石実験装置を小型化する等で外れにくくしてもよい。
【0079】
更に、上記の第1の実施の形態では、支持体はストッパー部を有するものであったが、無くてもよい。
【0080】
更に、上記の第1の実施の形態では、支持体は特定方向に偏心する特定形状を有するものであったが、他の形状であってもよい。例えば、下方端部に接続する土台を有し、第1の電磁石側に偏心するものでもよく、又、略T字形状ではあるが縦棒が横棒の中心からずれた場所に位置するように形成してもよい。更に、立てて使用するものでなくてもよい。例えば、机の縁に取り付けて机の外縁側において第1の電磁石ホルダー等を支持するものであってもよい。
【0081】
更に、上記の第1の実施の形態では、電磁石実験装置は支持体を備えるものであったが、無くてもよい。
【0082】
更に、上記の第1の実施の形態では、電磁石実験装置は第1の電磁石ホルダーを備えるものであったが、無くてもよい。
【0083】
更に、上記の第1の実施の形態では、第1の測定器は特定形状を有する1本のアーム形状に成形したものであったが、他の形状よりなるものであってもよい。又、第1の測定器が第1の保持手段として機能していたが、第1の保持手段として他の手段や構造物を用いてもよい。例えば、第1の保持手段はおもりを乗せて第1の磁性体にぶら下げ可能な吊り籠状の構造物よりなるものであってもよく、おもりによる加重によって第1の電磁石から落下する構成であってもよい。第2の保持手段も同様である。
【0084】
更に、上記の第2の実施の形態では、電磁石実験装置は第1の電磁石と、第1の磁性体及び第1の保持手段を備えるおもりとを備えるものであったが、同様のおもりを追加し、第1の電磁石と電気的に直列に接続してコイルの巻回数においてのみ異なる構成の第2の電磁石を更に備え、おもりの各々を第1の電磁石及び第2の電磁石のいずれもから離れた位置において保持可能に構成したものであってもよい。
【0085】
更に、上記の第2の実施の形態では、おもりは特定形状を有するおもり本体と一対のフック体を備える構造物であったが、おもり本体及びフック体が他の形状を有していてもよく、一方のフック体が他方のフック体と異なる形状を有していてもよい。
【0086】
更に、上記の第2の実施の形態では、フック体のいずれもが鉄等の磁性体よりなるものであったが、対になるフック体の少なくとも一方が磁性体よりなるものであればよい。
【0087】
更に、上記の各実施の形態では、第1の保持手段(第1の測定器又はおもり本体)はプラスチック等の非磁性体よりなるものであったが、おもりが第1の磁性体に加重可能なように構成されていれば、磁性体よりなるものであってもよい。
【0088】
更に、上記の各実施の形態では、電磁石実験装置は、第1の磁性体に加わる下向きの力が上向きの力を上回った場合に第1の測定器が下方向きに回動する、又は、おもりが落下するものであったが、同様の現象は第1の電磁石の通電状態が非通電状態に切り替わった際にも生じる。よって、電磁石の性質(電流と磁力との関係)を学ぶ実験装置として用いてもよい。
【符号の説明】
【0089】
1…電磁石実験装置
2…電磁石実験装置
10…第1の電磁石
11…第1のコイル
13…コイル体
14…鉄芯
17…第1の電磁石ホルダー
18…下方
20…第1の磁性体
21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g、21h…おもり
30…第1の測定器(第1の保持手段)
31…一方端部
32…磁性体保持部
36…他方端部
37…フック部
40…第2の電磁石
41…第2のコイル
47…第2の電磁石ホルダー
48…下方
50…第2の磁性体
60…第2の測定器(第2の保持手段)
61…一方端部
66…他方端部
67…フック部
70…支持体
72…ストッパー部
73…下方端部
80…電池ボックス
83…支持体挿入部
90…電池
91…第1の電磁石
92a、92b、92c…おもり
93a、93b…おもり本体(第1の保持手段)
94…フック体(第1の磁性体)
95…フック体
96…フック体
97…フック体
98…フック体
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9