(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022079063
(43)【公開日】2022-05-26
(54)【発明の名称】歪みゲージ及び荷重測定装置
(51)【国際特許分類】
G01L 5/1627 20200101AFI20220519BHJP
G01G 19/04 20060101ALI20220519BHJP
G01G 3/14 20060101ALI20220519BHJP
【FI】
G01L5/1627
G01G19/04 A
G01G3/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020190016
(22)【出願日】2020-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000127570
【氏名又は名称】株式会社A&Dホロンホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100088214
【弁理士】
【氏名又は名称】生田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100129805
【弁理士】
【氏名又は名称】上野 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100189315
【弁理士】
【氏名又は名称】杉原 誉胤
(72)【発明者】
【氏名】三昌 洋一
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 雄一
【テーマコード(参考)】
2F051
【Fターム(参考)】
2F051AA02
2F051AB09
2F051BA07
(57)【要約】
【課題】従来技術の歪みゲージと比べて、生産性の向上、及び、計測誤差が改善される構造の歪みゲージを提供する。
【解決手段】板状の絶縁ベース11と、絶縁ベース11の一方面に設けられた4つのグリッドG1、G2、G3、G4とを有する歪みゲージ10であって、4つのグリッドG1、G2、G3、G4は、絶縁ベース11の一方面に、互いに重ならないようにX状に配置され貼り付けられており、4つのグリットG1、G2、G3、G4のうちの2つのグリッドG1、G3は、絶縁ベース11に対して第1斜め方向に折り返して延びる第1傾斜ストライプパターンを備え、4つのグリットG1、G2、G3、G4のうちの他の2つのグリッドG2、G4は、絶縁ベース11に対して、第1斜め方向と直交する第2斜め方向に折り返して延びる第2傾斜ストライプパターンを備えていることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状の絶縁ベースと、該絶縁ベースの一方面に設けられた4つのグリッドとを有する歪みゲージであって、
4つの前記グリッドは、前記絶縁ベースの一方面に、互いに重ならないようにX状に配置され貼り付けられており、
4つの前記グリットのうちの2つのグリッドは、前記絶縁ベースに対して第1斜め方向に折り返して延びる第1傾斜ストライプパターンを備え、
4つの前記グリットのうちの他の2つのグリッドは、前記絶縁ベースに対して、前記第1斜め方向と直交する第2斜め方向に折り返して延びる第2傾斜ストライプパターンを備えていることを特徴とする歪みゲージ。
【請求項2】
4つの前記グリッドが前記絶縁ベース上でブリッジ回路を形成するように接続されることを特徴とする請求項1に記載の歪みゲージ。
【請求項3】
鉄道線路のレールから鉄道車両の車輪に作用する輪重或いは横圧を測定する荷重測定装置であって、
前記レールに貼り付けられた複数の歪みゲージと、
複数の前記歪みゲージに電源電圧を供給する電圧供給源と、
複数の前記歪みゲージを接続して構成されたブリッジ回路が検出した歪みから輪重或いは横圧を算出する計測器とを備え、
複数の前記歪みゲージは、それぞれ、板状の絶縁ベースと、該絶縁ベースの一方面に設けられた4つのグリッドとを有し、
前記歪みゲージは、4つの前記グリッドが、前記絶縁ベースの一方面に、互いに重ならないようにX状に配置され貼り付けられており、4つの前記グリットのうちの2つのグリッドが前記絶縁ベースに対して第1斜め方向に折り返して延びる第1傾斜ストライプパターンを備え、4つの前記グリットのうちの他の2つのグリッドが前記絶縁ベースに対して、前記第1斜め方向と直交する第2斜め方向に折り返して延びる第2傾斜ストライプパターンを備えていることを特徴とする荷重測定装置。
【請求項4】
鉄道線路のレールから鉄道車両の車輪に作用する輪重を測定する荷重測定装置であって、
前記レールの腹部の両側面に該レールの延設方向に沿って貼り付けられた4つの歪みゲージと、
4つの前記歪みゲージに電源電圧を供給する電圧供給源と、
前記歪みゲージを接続して構成されたブリッジ回路が検出した歪みから輪重を算出する計測器とを備え、
複数の前記歪みゲージは、それぞれ、板状の絶縁ベースと、該絶縁ベースの一方面に設けられた4つのグリッドとを有し、
前記歪みゲージは、4つの前記グリッドが、前記絶縁ベースの一方面に、互いに重ならないようにX状に配置され貼り付けられており、4つの前記グリットのうちの2つのグリッドが前記絶縁ベースに対して第1斜め方に折り返して延びる第1傾斜ストライプパターンを備え、4つの前記グリットのうちの他の2つのグリッドが前記絶縁ベースに対して、前記第1斜め方向と直交する第2斜め方向に折り返して延びる第2傾斜ストライプパターンを備えていることを特徴とする荷重測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歪みゲージ及び荷重測定装置に関し、例えば、鉄道線路のレールから鉄道車両の車輪に作用する輪重或は横圧の測定に用いることができる歪みゲージ及び輪重或は横圧を測定する荷重測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、鉄道線路のレールから鉄道車両の車輪に作用する輪重(鉛直荷重)や横圧(水平荷重)を測定するために、レールに、歪みゲージを貼り付け、鉄道車両の通過時のレールの歪を検出することにより、輪重や横圧を測定することが行われている。例えば、特許文献1に、レールに、歪みゲージを貼り付けて鉄道車両の車輪の輪重・横圧を測定する輪重・横圧測定装置が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載された輪重・横圧測定装置は、鉄道線路のレールに貼付されて当該レールに作用する輪重や横圧によって生ずる歪を検出する複数の歪みゲージ(2軸歪みゲージ)と、歪みゲージのリード線がそれぞれ着脱自在に接続される複数の摩擦接触式の端子と、これら端子が取り付けられ、上記の歪みゲージをホイットストーンブリッジ回路に構成する回路基板と、上記の回路基板に接続され、歪みゲージに電源電圧を供給するとともにホイットストーンブリッジ回路からの出力を計測器へ供給する入出力線と、上記の回路基板を収納しかつ上記のリード線の接続のために上記の端子を露出可能に覆う開閉自在な防水型のケーシングと、当該ケーシングに設けられ、当該ケーシング内部へ上記のリード線および上記の入出力線を挿抜自在とする防水型のインレットとを備えている。
【0004】
なお、特許文献1に記載の輪重・横圧測定装置が輪重を測定する場合、
図10に示すように、4つの2軸歪みゲージ100が、鉄道線路を構成するレールRのレールウェブ(腹部)の両面において、それぞれ、一定間隔を開けて貼り付けられ、4つの2軸歪みゲージ100をブリッジ接合することでセンサ回路を構成している。
また、上記の2軸歪みゲージ100は、2つの1軸歪みゲージ201のグリッド同士が直交するように重ね合わせて配置された構成になっており、レールRに貼り付けられると、レールRが延びる方向の歪みと、レールRが縮む方向の歪みを検出できるようになっている。
なお、2つの1軸歪みゲージのグリット同士を直交するように重ね合わせて配置された構成の2軸歪みゲージをレールに貼り付け、鉄道車両の車輪の輪重を測定する装置は、例えば、特許文献2にも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-20322号公報
【特許文献1】特開2002-202182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、
図11に示すように、上述した従来技術に用いられている「2軸歪みゲージ100)」は、無誘導歪みゲージ200のグリッドを2つ折りにして形成した「1軸歪みゲージ201」を2つ用意し、2つの「1軸歪みゲージ201」のグリッドを直交するように重ね合わせて配置することにより構成されている。このように、グリッドを2つ折りにすることにより、反対方向の誘導電圧を発生させて、誘導ノイズを打ち消し合うようにしている。
【0007】
しかしながら、上記の2軸歪みゲージ100の構造は、無誘導歪みゲージ200のグリッドを2つ折りにする工程や、2つ折りにして形成した、2つの1軸歪みゲージ201を直交するように重ね合わせる工程等の手間がかかる工程を有しており、生産性が悪いという課題を有している。さらに、上述した2軸歪みゲージ100のように、2つの歪みゲージのグリッド同士を重ね合わせた構造は、計測誤差が発生し易いという課題が指摘されている。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、従来技術のものと比べて、生産性の向上、及び、計測誤差が改善される構造の歪みゲージ及び当該歪みゲージを備え、輪重或いは横圧を測定する荷重測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためになされた本発明は、板状の絶縁ベースと、該絶縁ベースの一方面に設けられた4つのグリッドとを有する歪みゲージであって、4つの前記グリッドは、前記絶縁ベースの一方面に、互いに重ならないようにX状に配置され貼り付けられており、4つの前記グリットのうちの2つのグリッドは、前記絶縁ベースに対して第1斜め方向に折り返して延びる第1傾斜ストライプパターンを備え、4つの前記グリットのうちの他の2つのグリッドは、前記絶縁ベースに対して、前記第1斜め方向と直交する第2斜め方向に折り返して延びる第2傾斜ストライプパターンを備えていることを特徴とする。
【0010】
このように、本発明の歪みゲージは、上述した従来技術(
図11参照)のように「グリッドを2つ折りにした上で重ね合わせる構成」にはなっていないため、従来技術と比べて、生産性が向上するという作用効果が得られる。
また、本発明の歪みゲージは、グリッドが重ね合わされた構成になっていないため、例えば、鉄道線路のレールに貼り付けられ、当該レールから鉄道車両の車輪に作用する輪重或いは横圧を測定するために用いられたときに、上述した従来技術(
図10参照)のものと比べて、計測誤差が発生する可能性が低減される。
なお、本発明の歪みゲージは、直交する2方向のグリッドが配置されているので、例えば、歪みゲージをレールに貼り付けた場合に、レールが延びる方向の歪みと、レールが縮む方向の歪みを検出できる。
【0011】
また、4つの前記グリッドが前記絶縁ベース上でブリッジ回路を形成するように接続されることが望ましい。
この構成により、歪みゲージに対して電源や計測器を接続することで、すぐに使用することができる。
【0012】
また、本発明は、鉄道線路のレールから鉄道車両の車輪に作用する輪重或いは横圧を測定する荷重測定装置であって、前記レールに貼り付けられた複数の歪みゲージと、複数の前記歪みゲージに電源電圧を供給する電圧供給源と、複数の前記歪みゲージを接続して構成されたブリッジ回路が検出した歪みから輪重或いは横圧を算出する計測器とを備え、複数の前記歪みゲージは、それぞれ、板状の絶縁ベースと、該絶縁ベースの一方面に設けられた4つのグリッドとを有し、前記歪みゲージは、4つの前記グリッドが、前記絶縁ベースの一方面に、互いに重ならないようにX状に配置され貼り付けられており、4つの前記グリットのうちの2つのグリッドが前記絶縁ベースに対して第1斜め方向に折り返して延びる第1傾斜ストライプパターンを備え、4つの前記グリットのうちの他の2つのグリッドが前記絶縁ベースに対して、前記第1斜め方向と直交する第2斜め方向に折り返して延びる第2傾斜ストライプパターンを備えていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、鉄道線路のレールから鉄道車両の車輪に作用する輪重を測定する荷重測定装置であって、前記レールの腹部の両側面に該レールの延設方向に沿って貼り付けられた4つの歪みゲージと、4つの前記歪みゲージに電源電圧を供給する電圧供給源と、前記歪みゲージを接続して構成されたブリッジ回路が検出した歪みから輪重を算出する計測器とを備え、複数の前記歪みゲージは、それぞれ、板状の絶縁ベースと、該絶縁ベースの一方面に設けられた4つのグリッドとを有し、前記歪みゲージは、4つの前記グリッドが、前記絶縁ベースの一方面に、互いに重ならないようにX状に配置され貼り付けられており、4つの前記グリットのうちの2つのグリッドが前記絶縁ベースに対して第1斜め方に折り返して延びる第1傾斜ストライプパターンを備え、4つの前記グリットのうちの他の2つのグリッドが前記絶縁ベースに対して、前記第1斜め方向と直交する第2斜め方向に折り返して延びる第2傾斜ストライプパターンを備えていることを特徴とする。
【0014】
このように、本発明によれば、上述した従来技術(
図10参照)のものと比べて、計測誤差が発生する可能性が低減される、輪重或いは横圧を測定する荷重測定装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、従来技術のものと比べて、生産性の向上、及び、計測誤差が改善される構造の歪みゲージを提供することができる。また、本発明によれば、前記歪みゲージを備えた、輪重或いは横圧を測定する荷重測定装置を提供することがきる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態の歪みゲージの構成を示した模式図である。
【
図2】本発明の実施形態の荷重測定装置を用いて鉄道車両の車輪に作用する輪重を測定する場合の歪みゲージのレールへの貼り付け状態を説明するための模式図である。
【
図3】本発明の実施形態の荷重測定装置の全体構成を示した模式図である。
【
図4】本発明の実施形態の荷重測定装置の4つの歪みゲージにより構成されたブリッジ回路を示した模式図である。
【
図5】本発明の実施形態の荷重測定装置を用いて鉄道車両の車輪に作用する横圧を測定する場合の歪みゲージのレールへの貼り付け状態を説明するための模式図である。
【
図6】本発明の実施形態の歪みゲージの第1変形例の構成を示した模式図である。
【
図7】本発明の実施形態の歪みゲージの第2変形例の構成を示した模式図である。
【
図8】本発明の実施形態の歪みゲージの第3変形例の構成を示した模式図である。
【
図9】本発明の実施形態の歪みゲージの第4変形例の構成を示した模式図である。
【
図10】従来技術の鉄道車両の輪重・横圧測定装置の歪みゲージを示した模式図であり、歪みゲージが鉄道線路を構成するレールに貼り付けられた状態を示している。
【
図11】従来技術の鉄道車両の輪重・横圧測定装置に用いられる歪みゲージの構造を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
《実施形態》
以下、本発明の実施形態の歪みゲージ、及び鉄道線路のレールから鉄道車両の車輪に作用する輪重或は横圧を測定する荷重測定装置について図面を参照しながら説明する。
【0018】
<歪みゲージ10>
先ず、本実施形態の歪みゲージ10の構成について
図1を参照しながら説明する。
ここで、
図1は、本実施形態の歪みゲージの構成を示した模式図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の歪みゲージ10は、合成樹脂等で形成された絶縁ベース(以下、単に「ベース」という)11及び合成樹脂等で形成された絶縁カバー(図示せず)に、導体(グリッドG1、G2、G3、G4等の導体)が挟まれた構造になっている。
【0020】
具体的には、歪みゲージ10は、平面視で矩形板状(図示する例では正方形)のベース11と、ベース11の一方面に設けられた4つのグリッドG1、G2、G3、G4とを有している。
また、4つのグリッドG1、G2、G3、G4は、ベース11の一方面に、且つベース11の対角線上に互いに重ならないようにX状に近接して配置され貼り付けられている。また、ベース11上の一方面の一辺部側(図中では、向かって右辺部側)には、上方側(上辺側)から下方側(下辺側)に向けて順番に、電源用端子12a、計測用端子13a、電源用端子12b、計測用端子13bが設けられている。
【0021】
なお、電源用端子12aがグリッドG1、G2に電気的に接続され、電源用端子12bがグリッドG3、G4に電気的に接続されている。また、計測用端子13aがグリッドG2、G3に電気的に接続され、計測用端子13bがグリッドG1、G4に電気的に接続されている。
さらに、矩形板状のベース11の4辺(上辺、下辺、右辺、左辺)には、いずれも、その中央部に、位置合わせマーク15が設けられている。
【0022】
また、4つのグリッドG1、G2、G3、G4は、銅ニッケル合金等の金属箔により形成された抵抗体であり、いずれも、平面視で矩形状(図示する例では、正方形)に形成されている。
また、4つのうちの2つのグリッドG1、G3は、平面視した矩形状内において、ベース11に対して斜め方向(説明の便宜上、「第1斜め方向」)に折り返して延びる傾斜ストライプパターンを備えている。すなわち、グリッドG1及びグリッドG3が同じ方向の傾斜ストライプパターン(第1傾斜ストライプパターン)を形成している。図示する例では、「第1斜め方向」がベース11の対角線L1と同じ角度(45度)になっている。
また、4つのうちの2つのグリッドG2、G4は、平面視した矩形状内において、ベース11に対して、「第1斜め方向」と直交方向(説明の便宜上、「第2斜め方向」)に折り返して延びる傾斜ストライプパターン(第2傾斜ストライプパターン)を備えている。すなわち、グリッドG2及びグリッドG4が同じ方向の傾斜ストライプパターンを形成している。
このように、歪みゲージ10に、直交する2方向のグリッド(「グリッドG1、G3」と、「グリッドG2、4」)を配置する構成にすることで、例えば、歪みゲージ10をレールRに貼り付けた場合に、レールRが延びる方向の歪みと、レールRが縮む方向の歪みを検出できる。
【0023】
なお、グリッドG1は、ベース11の一方面の下方側において、ベース11の一方の対角線L1上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。
また、グリッドG2は、ベース11の一方面の上方側において、ベース11の他方の対角線L2上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。また、グリッドG2は、グリッドG1に対して所定寸法分上側に離間した位置に配置されている。また、グリッドG2は、グリッドG1と左右方向(X方向)の位置が一致している。
【0024】
グリッドG3は、ベース11の一方面の上方側において、ベース11の一方の対角線L1上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。また、グリッドG3は、グリッドG2に対して所定寸法分右側に離間した位置に配置されている。また、グリッドG3は、グリッドG2と上下方向(Y方向)の位置が一致している。
グリッドG4は、ベース11の一方面の下方側において、ベース11の他方の対角線L2上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。また、グリッドG4は、グリッドG1と所定寸法分右側に離間した位置に配置されている。また、グリッド4は、グリッドG1と上下方向(Y方向)の位置が一致している。また、グリッドG4は、グリッドG3と左右方向(X方向)の位置が一致している。
【0025】
また、4つのグリッドG1、G2、G3、G4は、全てが電気的に接続され、歪みゲージ10のベース11上でブリッジ回路が形成されている。具体的には、グリッドG1は、グリッドG2に接続されていると共に、グリットG4に接続されている。また、グリッドG3がグリッドG2に接続されていると共に、グリットG4に接続されている。このように、歪みゲージ10では、4つのグリッドG1、G2、G3、G4がサークルを形成するように環状をなして繋がっている。
【0026】
この構成により、本実施形態の歪みゲージ10は、各端子(電源用端子12a、計測用端子13a、電源用端子12b、計測用端子13b)に、電源や計測器を接続することで、すぐに使用することができる。
【0027】
また、本実施形態の歪みゲージ10は、上述した従来技術(
図11参照)のように「グリッドを2つ折りにした上で重ね合わせる構成」にはなっていないため、従来技術と比べて、生産性が向上するという作用効果が得られる。
また、本実施形態の歪みゲージ10は、グリッドを重ね合わせる構成になっていないため、例えば、鉄道線路のレールから鉄道車両の車輪に作用する輪重或いは横圧を測定に用いられたときに、上述した従来技術(
図10参照)のものと比べて、計測誤差が発生する可能性が低減される。
【0028】
<輪重或は横圧を測定する荷重測定装置W>
次に、本実施形態の歪みゲージ10を有する、輪重或は横圧を測定する荷重測定装置Wについて、上述した
図1と、
図2~4を参照しながら説明する。
ここで、
図2は、本実施形態の荷重測定装置を用いて鉄道車両の車輪に作用する輪重を測定する場合の歪みゲージのレールへの貼り付け状態を説明するための模式図である。
図3は、本実施形態の荷重測定装置の全体構成を示した模式図である。
図4は、本実施形態の荷重測定装置の4つの歪みゲージにより構成されたブリッジ回路を示した模式図である。
なお、
図2~4に示す例では、荷重測定装置が、鉄道線路のレールRから鉄道車両の車輪に作用する輪重を測定する場合の例を示している。
【0029】
本実施形態の荷重測定装置Wにより、鉄道線路のレールRから鉄道車両の車輪に作用する輪重を測定する場合、
図2に示すように、鉄道線路を構成するレールRの腹部Raの両側面に、且つレールRに沿って、4つの歪みゲージ10(10a、10b、10c、10d)を貼り付ける。
【0030】
具体的には、レールRの腹部Raの一方面の位置Aに歪みゲージ10aが貼り付けられると共に、レールRの腹部Raの一方面であって且つレールRの延設方向に沿って歪みゲージ10aから所定距離L・離れた位置Bに、歪みゲージ10bが貼り付けられている。歪みゲージ10bは、歪みゲージ10aに対して180度回転させた姿勢で貼り付けられている。
また、レールRの腹部Raの他方面であって、位置Aの裏側の位置Dに歪みゲージ10dが貼り付けられ、レールRの腹部Raの他方面であって且つレールRの延設方向に沿って歪みゲージ10dから所定距離L・離れた位置C(位置Bの裏側の位置C)に、歪みゲージ10cが貼り付けられている。歪みゲージ10cは歪みゲージ10dに対して180度回転させた姿勢で貼り付けられている。
【0031】
すなわち、歪みゲージ10a及び歪みゲージ10dが、レールRの腹部Raを挟んで、相対向するようにレールRの腹部Raに取り付けられている。また、歪みゲージ10b及び歪みゲージ10cが、レールRの腹部Raを挟んで相対向するように、レールRの腹部Raに取り付けられている。
なお、所定距離Lは、例えば、50~100cmである。
【0032】
そして、レールRに貼り付けた4つの歪みゲージ10(10a、10b、10c、10d)の各端子(電源用端子12a、計測用端子13a、電源用端子12b、計測用端子13b)に、計測器21及び電圧供給源22を有する制御装置20を接続することにより、本実施形態の鉄道車両の輪重を測定する荷重測定装置Wが構成される。
【0033】
具体的には、
図3に示すように、本実施形態の輪重を測定する荷重測定装置Wは、鉄道線路を構成するレールRの腹部Raの両面に、且つレールRに沿って貼り付けられた4つの歪みゲージ10a、10b、10c、10dと、計測器21及び電圧供給源22を有する制御装置20とを備えている。
【0034】
また、
図4に示すように、レールRに貼り付けられた4つの歪みゲージ10(10a、10b、10c、10d)は接続されてブリッジ回路を形成している。すなわち、本実施形態では、4つの歪みゲージ10(10a、10b、10c、10d)の16素子のグリッドG1、G2、G3、G4は、それぞれの歪みゲージ10毎に4つずつ接続されブリッジ回路が形成された上で、各ブリッジ回路が並列接続された構成になっている。
【0035】
なお、
図3の歪みゲージ10a、10b、10c、10dは
図4のブリッジ回路を構成するように接続されている。具体的には、
図3の歪みゲージ10aのグリッドG1、G2、G3、G4が
図4の符号A1、A2、A3、A4に対応するように接続され、
図3の歪みゲージ10bのグリッドG1、G2、G3、G4が
図4の符号B4、B3、B2、B1が対応するように接続され、
図3の歪みゲージ10cのグリッドG1、G2、G3、G4が
図4の符号C1、C2、C3、C4に対応するように接続され、
図3の歪みゲージ10dのグリッドG1、G2、G3、G4が
図4の符号D4、D3、D2、D1が対応するように接続される。
【0036】
また、計測器21は、信号線s1、s2を介して、各歪みゲージ10(10a、10b、10c、10d)の計測用端子13a、13bに接続されている。また、計測器21は、4つの歪みゲージ10の16素子のグリッドG1、G2、G3、G4により構成されるブリッジ回路(
図4参照)から検出した電位差から歪みを検出し、検出した歪みから輪重を算出する。
また、電圧供給源22は、電圧供給線s3、s4を介して各歪みゲージ10(10a、10b、10c、10d)の電源用端子12a、12bに接続されており、各歪みゲージ10(10a、10b、10c、10d)に電源電圧を供給する。
【0037】
このように構成したのは、従来技術(
図10参照)のように「グリッドを2つ折りにしなくても」、ブリッジ回路内で誘導ノイズを打ち消し合い、従来技術と同様の効果が得られるためである。そのため、本実施形態によれば、鉄道車両の輪重を測定することができる。
また、本実施形態の歪みゲージ10は、上述した従来技術(
図11参照)のように「グリッドを2つ折りにした上で重ね合わせる構成」にはなっていないため、従来技術が有している生産性が低いという問題や計測誤差が生じる問題が解消される。
【0038】
<荷重装置Wにより横圧を測定する例>
次に、本実施形態の荷重装置Wにより、鉄道線路のレールRから鉄道車両の車輪に作用する横圧を測定する場合の、歪みゲージ10の設置位置について、
図5を参照しながら説明する。
ここで、
図5は、本実施形態の荷重測定装置を用いて、鉄道線路のレールRから鉄道車両の車輪に作用する横圧を測定する場合の歪みゲージのレールへの貼り付け状態を説明するための模式図である。
【0039】
図5に示すように、鉄道線路を構成するレールRの底部Rbの両側の上面に、且つレールRに沿って、4つの歪みゲージ10(10a、10b、10c、10d)を貼り付ける(図中では、歪みゲージ10a、10dだけを示している)。
具体的には、レールRの底部Raの一方側の上面の位置に歪みゲージ10aが貼り付けられる。また、レールRの腹部Raの一方側の上面であって且つレールRの延設方向に沿って歪みゲージ10aから所定距離L・離れた位置に、歪みゲージ10b(図示せず)が貼り付けられている。
また、レールRの底部Raの他方側の上面の位置であって且つ、レール断面の中心線Cを基準にして、歪みゲージ10aの取付位置と線対称となる位置に、歪みゲージ10dが貼り付けられる。また、レールRの底部Raの他方側の上面の位置であって且つ、歪みゲージ10dから所定距離L・離れた位置に、歪みゲージ10c(図示せず)が貼り付けられている。
【0040】
そして、
図5に示すように、レールRに貼り付けた4つの歪みゲージ10(10a、10b、10c、10d)の各端子(電源用端子12a、計測用端子13a、電源用端子12b、計測用端子13b)に、計測器21及び電圧供給源22を接続し、
図3、4に示した荷重測定装置Wを構成する。これにより、荷重測定装置Wは、鉄道線路のレールRから鉄道車両の車輪に作用する横圧の測定ができるようになる。すなわち、計測器21は、4つの歪みゲージ10の16素子のグリッドG1、G2、G3、G4により構成されるブリッジ回路(
図4参照)から検出した電位差から歪みを検出し、検出した歪みから横圧を算出する。
【0041】
以上、説明したように本実施形態によれば、従来技術のものと比べて、生産性の向上、及び、計測誤差が改善される構造の歪みゲージ10を提供することができる。また、本実施形態によれば、来技術のものと比べて、計測誤差が改善される鉄道車両の車輪の輪重・横圧測定装置Wを提供することができる。
【0042】
なお、本発明の上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変更が可能である。
【0043】
<歪みゲージの変形例>
例えば、上述した歪みゲージ10を、
図6~9に示す変形例の構成にしても、上述した実施形態と同様の作用効果が得られる。
ここで、
図6は、本実施形態の歪みゲージの第1変形例の構成を示した模式図である。
図7は、本実施形態の歪みゲージの第2変形例の構成を示した模式図である。
図8は、本実施形態の歪みゲージの第3変形例の構成を示した模式図である。
図9は、本実施形態の歪みゲージの第4変形例の構成を示した模式図である。
なお、
図6~9の歪みゲージ110、120、130、140は、上述した実施形態の歪みゲージ10に対して、グリッドの並び、或いは、グリッドの形状を変更したものであり、それ以外の構成は同じであるため、説明に必要な構成だけを示している。また、上述した実施形態の歪みゲージ10と同じ構成には同じ符号を付している。
【0044】
図6に示す第1変形例の歪みゲージ110は、上述した実施形態と同様、平面視で正方形状のベース11の一方面に、4つのグリッドG11、G12、G13、G14が、ベース11の対角線上に互いに重ならないようにX状に近接して配置され貼り付けられている。
この第1変形例のグリッドG11、G12、G13、G14は、上述した実施形態と同様、平面視で正方形に形成され、正方形内において、ベース11に対して斜め方向に折り返して延びる傾斜ストライプパターンが形成されている。
【0045】
但し、第1変形例の歪みゲージ110は、同じ方向の傾斜ストライプパターンのグリッドが横並びで配置されている。
具体的には、グリッドG11及びグリッド14が、上述した実施形態の歪みゲージ10のグリッドG1及びG3と同様、ベース11に対して「第1斜め方向」に折り返して延びる傾斜ストライプパターンを形成している。
また、グリッドG12及びグリッド13が、上述した実施形態の歪みゲージ10のグリッドG2及びG4と同様、ベース11に対して、「第1斜め方向」と直交方向の「第2斜め方向」に折り返して延びる傾斜ストライプパターンか形成されている。
【0046】
なお、グリッドG11は、ベース11の一方面の下方側において、ベース11の一方の対角線上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。グリッドG12は、ベース11の一方面の上方側において、ベース11の他方の対角線上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。グリッドG13は、ベース11の一方面の上方側において、ベース11の一方の対角線上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。グリッドG14は、ベース11の一方面の下方側において、ベース11の他方の対角線上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。
【0047】
そして、第1変形例の歪みゲージ110においても、上述した実施形態と同様、直交する2方向のグリッド(「グリッドG11、G14」と、「グリッドG12、13」)が配置された構成になっており、この歪みゲージ110をレールRに貼り付けることで、レールRが延びる方向の歪みと、レールRが縮む方向の歪みを検出できる。
【0048】
また、
図7に示す第2変形例の歪みゲージ120は、上述した実施形態と同様、平面視で正方形状のベース11の一方面に、4つのグリッドG21、G22、G23、G24が、ベース11の対角線上に互いに重ならないようにX状に近接して配置されて貼り付けられている。
この第2変形例のグリッドG21、G22、G23、G24は、上述した実施形態と同様、平面視で正方形に形成され、正方形内において、ベース11に対して斜め方向に折り返して延びる傾斜ストライプパターンが形成されている。
【0049】
但し、第2変形例の歪みゲージ120は、同じ方向の傾斜ストライプパターンのグリッドが縦並びで形成されている。
具体的には、グリッドG21及びグリッドG22が、上述した実施形態の歪みゲージ10のグリッドG2及びG4と同様、ベース11に対して「第2斜め方向」に折り返して延びる傾斜ストライプパターンを形成している。
また、グリッドG23及びグリッドG24が、上述した実施形態の歪みゲージ10のグリッドG1及びG3と同様、ベース11に対して、「第2斜め方向」と直交方向の「第1斜め方向」に折り返して延びる傾斜ストライプパターンか形成されている。
【0050】
なお、グリッドG21は、ベース11の一方面の下方側において、ベース11の一方の対角線上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。グリッドG22は、ベース11の一方面の上方側において、ベース11の他方の対角線上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。グリッドG23は、ベース11の一方面の上方側において、ベース11の一方の対角線上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。グリッドG24は、ベース11の一方面の下方側において、ベース11の他方の対角線上の位置に、自身の対角線が一致するように配置されている。
【0051】
そして、第2変形例の歪みゲージ210においても、上述した実施形態と同様、直交する2方向のグリッド(「グリッドG21、G22」と、「グリッドG23、24」)が配置された構成になっており、この歪みゲージ210をレールRに貼り付けることで、レールRが延びる方向の歪みと、レールRが縮む方向の歪みを検出できる。
【0052】
また、
図8に示す第3変形例の歪みゲージ130は、上述した実施形態と同様、平面視で正方形状のベース11の一方面に、4つのグリッドG31、G32、G33、G34が、ベース11の対角線上に互いに重ならないようにX状に近接して配置されて貼り付けられている。
この第3変形例のグリッドG31、G32、G33、G34は、上述した実施形態のような平面視・正方形ではなく、平面視・長方形に形成されており、一方の短辺が、ベース11の中心に向けて配置されている。
【0053】
また、4つのうちの2つのグリッドG31、G33は、平面視した長方形内において、ベース11に対して「第1斜め方向」に折り返して延びる傾斜ストライプパターンが形成されている。すなわち、グリッドG31及びグリッドG33が同じ方向の傾斜ストライプパターンを形成している。
また、4つのうちの2つのグリッドG32、G34は、平面視した長方形内において、ベース11に対して、「第1斜め方向」と直交方向の「第2斜め方向」に折り返して延びる傾斜ストライプパターンが形成されている。すなわち、グリッドG32及びグリッドG34が同じ方向の傾斜ストライプパターンを形成している。
【0054】
なお、グリッドG31は、ベース11の一方面の下方側において、ベース11の一方の対角線上の位置に、自身の短辺方向の中心線が一致するように配置されている。グリッドG32は、ベース11の一方面の上方側において、ベース11の他方の対角線上の位置に、自身の短辺方向の中心線が一致するように配置されている。グリッドG33は、ベース11の一方面の上方側において、ベース11の一方の対角線上の位置に、自身の短辺方向の中心線が一致するように配置されている。グリッドG34は、ベース11の一方面の下方側において、ベース11の他方の対角線上の位置に、自身の短辺方向の中心線が一致するように配置されている。
【0055】
そして、第3変形例の歪みゲージ140においても、上述した実施形態と同様、直交する2方向のグリッド(「グリッドG31、G33」と、「グリッドG32、34」)が配置された構成になっており、この歪みゲージ310をレールRに貼り付けることで、レールRが延びる方向の歪みと、レールRが縮む方向の歪みを検出できる。
【0056】
また、
図9に示す第4変形例の歪みゲージ140は、上述した実施形態と同様、平面視で正方形状のベース11の一方面に、4つのグリッドG41、G42、G43、G44が、ベース11の対角線上に互いに重ならないようにX状に近接して配置されて貼り付けられている。
この第4変形例のグリッドG41、G42、G43、G44は、上述した実施形態のような平面視・正方形ではなく、平面視・細長の六角形に形成されており、長手方向の一方の頂点が、ベース11の中心に向けて配置されている。
【0057】
また、第4変形例の歪みゲージ140では、4つのうちの2つのグリッドG41、G43は、平面視・細長の六角形内において、ベース11に対して「第1斜め方向」に折り返して延びる傾斜ストライプパターンが形成されている。すなわち、グリッドG41及びグリッドG43が同じ方向の傾斜ストライプパターンを形成している。
また、4つのうちの2つのグリッドG42、G44は、平面視・細長の六角形内において、ベース11に対して、「第1斜め方向」と直交方向の「第2斜め方向」に折り返して延びる傾斜ストライプパターンが形成されている。すなわち、グリッドG42及びグリッドG44が同じ方向の傾斜ストライプパターンを形成している。
【0058】
なお、グリッドG41は、ベース11の一方面の下方側において、ベース11の一方の対角線上の位置に、自身の長手方向の対角線が一致するように配置されている。グリッドG42は、ベース11の一方面の上方側において、ベース11の他方の対角線上の位置に、自身の長手方向の対角線が一致するように配置されている。グリッドG43は、ベース11の一方面の上方側において、ベース11の一方の対角線上の位置に、自身の長手方向の対角線が一致するように配置されている。グリッドG44は、ベース11の一方面の下方側において、ベース11の他方の対角線上の位置に、自身の長手方向の対角線が一致するように配置されている。
【0059】
そして、第4変形例の歪みゲージ140においても、上述した実施形態と同様、直交する2方向のグリッド(「グリッドG41、G43」と、「グリッドG42、44」)が配置された構成になっており、この歪みゲージ410をレールRに貼り付けることで、レールRが延びる方向の歪みと、レールRが縮む方向の歪みを検出できる。
【0060】
このように、
図6~9に示した第1~4変形例においても、従来技術のように「グリッドを2つ折りにした上で重ね合わせる構成」にはなっていないため、従来技術が有している生産性や計測誤差の問題が解消される。
【0061】
また、上述した実施形態及び変形例では、歪みゲージ10、110、120、130、140が鉄道車両の輪重及び横圧を検出に用いられる場合について述べたが、特にこれに限定されるものではない。鉄道車両の輪重及び横圧の検出以外の用途に用いることもできる。
【0062】
また、上述した実施形態及び変形例では、ベース11が正方形に形成されているが、これは一例に過ぎない。ベース11の形状は、適宜設計されるものである。
また、上述した実施形態及び変形例では、グリッド(G1~4、G11~14、G21~24、G31~34、G41~44)が、いずれも、多角形に形成されているが、これは一例に過ぎず、グリッドの形状は、適宜設計されるものである。
【符号の説明】
【0063】
10(10a、10b、10c、10d)…歪みゲージ
G1、G2、G3、G4…グリッド
11…ベース(絶縁ベース)
12a、12b…電源用端子
13a、13b…計測用端子
15…位置合わせマーク
20…制御装置
21…計測器
22…電圧供給源
s1、s2…信号線
s3、s4…電圧供給線
R…レール
Ra…腹部
Rb…底部
110…歪みゲージ
G11、G12、G13、G14…グリッド
120…歪みゲージ
G21、G22、G23、G24…グリッド
130…歪みゲージ
G31、G32、G33、G34…グリッド
140…歪みゲージ
G41、G42、G43、G44…グリッド