IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社不二越の特許一覧

<>
  • 特開-ロボット及び配線ケース 図1
  • 特開-ロボット及び配線ケース 図2
  • 特開-ロボット及び配線ケース 図3
  • 特開-ロボット及び配線ケース 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022079269
(43)【公開日】2022-05-26
(54)【発明の名称】ロボット及び配線ケース
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/00 20060101AFI20220519BHJP
【FI】
B25J19/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020190361
(22)【出願日】2020-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005197
【氏名又は名称】株式会社不二越
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(74)【代理人】
【識別番号】100169225
【弁理士】
【氏名又は名称】山野 明
(72)【発明者】
【氏名】松井 岳
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS09
3C707CX09
3C707CY03
3C707CY12
3C707DS01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】配線ケースを容易に組み付けることができるロボット、及び、ロボットに容易に組み付けることができる配線ケースを提供する。
【解決手段】ロボットは、固定側ロボットアーム12と、当該固定側ロボットアーム12に支持される回転軸に沿って回転可能な可動側ロボットアーム14と、当該固定側ロボットアーム12に組み付けられる固定体と当該可動側ロボットアーム14に組み付けられる可動体を有する配線ケース16と、を備えるロボットであって、配線ケース16は、ロボットに組み付けられる前に固定体と可動体の相対的な回転を規制し、当該組み付けられる際に当該固定体と当該可動体の規制を解除する位置決め手段を備え、可動体は、可動側ロボットアーム14に組み付けられた後、当該可動側ロボットアーム14と連動して回転可能となる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定側ロボットアームと、当該固定側ロボットアームに支持される回転軸に沿って回転可能な可動側ロボットアームと、当該固定側ロボットアームに組み付けられる固定体と当該可動側ロボットアームに組み付けられる可動体を有する配線ケースと、を備えるロボットであって、
前記配線ケースは、前記ロボットに組み付けられる前に前記固定体と前記可動体の相対的な回転を規制し、当該組み付けられる際に当該固定体と当該可動体の前記規制を解除する位置決め手段を備え、
前記可動体は、前記可動側ロボットアームに組み付けられた後、当該可動側ロボットアームと連動して回転可能となる、
ロボット。
【請求項2】
前記位置決め手段には、位置決めピンとピン穴が用いられる、
請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
前記位置決めピンは、先端に爪部を有しており、
前記ピン穴は、前記爪部が抜脱可能に形成されており、
前記爪部は、前記ピン穴の端部と係合することによって前記固定体と前記可動体の相対的な回転を規制し、当該係合が解放されて当該ピン穴から抜脱することによって当該規制を解除する、
請求項2に記載のロボット。
【請求項4】
前記位置決め手段には、磁力が用いられる、
請求項1に記載のロボット。
【請求項5】
前記位置決め手段には、板バネが用いられる、
請求項1に記載のロボット。
【請求項6】
固定側ロボットアームに組み付けられる固定体と、当該固定側ロボットアームに支持される回転軸に沿って回転可能な可動側ロボットアームに組み付けられる可動体と、を有する配線ケースであって、
前記可動体が前記可動側ロボットアームに組み付けられる前に前記固定体と前記可動体の相対的な回転を規制し、当該組み付けられる際に当該固定体と当該可動体の前記規制を解除する位置決め手段と、
を備え、
前記可動体は、前記可動側ロボットアームに組み付けられた後、当該可動側ロボットアームと連動して回転可能となる、
配線ケース。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット及び配線ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、相対的に回転する2つの部材から構成される回転関節を有するロボットが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ロボットの回転関節に適用可能な配線ケース(配線装置)を用いる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-58504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の記載の技術では、ロボットの回転関節に用いられる配線ケースを組み付ける際、当該配線ケースの固定側(固定体)と可動側(可動体)の相対的な回転が固定される仕組みがない。このため、配線ケースの組み付け(例えば組付ロボットによる自動組付)を行う際、固定側と可動側が相対回転し、配線ケースに設けられた取付穴の位置が定まらず、組み付けが困難であるという問題があった。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、配線ケースを容易に組み付けることができるロボット、及び、ロボットに容易に組み付けることができる配線ケースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係るロボットは、固定側ロボットアームと、当該固定側ロボットアームに支持される回転軸に沿って回転可能な可動側ロボットアームと、当該固定側ロボットアームに組み付けられる固定体と当該可動側ロボットアームに組み付けられる可動体を有する配線ケースと、を備えるロボットであって、前記配線ケースは、前記ロボットに組み付けられる前に前記固定体と前記可動体の相対的な回転を規制し、当該組み付けられる際に当該固定体と当該可動体の前記規制を解除する位置決め手段を備え、前記可動体は、前記可動側ロボットアームに組み付けられた後、当該可動側ロボットアームと連動して回転可能となる。
【0008】
また、本発明の第二態様では、前記位置決め手段には、位置決めピンとピン穴が用いられる。
【0009】
また、本発明の第三態様では、前記位置決めピンは、先端に爪部を有しており、前記ピン穴は、前記爪部が抜脱可能に形成されており、前記爪部は、前記ピン穴の端部と係合することによって前記固定体と前記可動体の相対的な回転を規制し、当該係合が解放されて当該ピン穴から抜脱することによって当該規制を解除する。
【0010】
また、本発明の第四態様では、前記位置決め手段には、磁力が用いられる。
【0011】
また、本発明の第五態様では、前記位置決め手段には、板バネが用いられる。
【0012】
また、本発明の第六態様に係る配線ケースは、固定側ロボットアームに組み付けられる固定体と、当該固定側ロボットアームに支持される回転軸に沿って回転可能な可動側ロボットアームに組み付けられる可動体と、を有する配線ケースであって、前記可動体が前記可動側ロボットアームに組み付けられる前に前記固定体と前記可動体の相対的な回転を規制し、当該組み付けられる際に当該固定体と当該可動体の前記規制を解除する位置決め手段と、を備え、前記可動体は、前記可動側ロボットアームに組み付けられた後、当該可動側ロボットアームと連動して回転可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、配線ケースを容易に組み付けることができる。なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本技術中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係るロボットが備える回転関節の概略構成を示す図である。
図2】本実施形態に係る配線ケースの概略構成を示す図である。図2(A)は、配線ケースが回転関節に組み付けられる前の状態を示す図である。図2(B)は、配線ケースが回転関節に組み付けられた後の状態を示す図である。
図3】本実施形態に係る位置決めピンの概略構成を示す図である。図3(A)は、位置決めピンを側面から見た拡大図である。また、図3(B)は、位置決めピンが有する爪部がピン穴の端部と係合されている係合状態を示す拡大図である。また、図3(C)は、位置決めピンがピン穴から抜脱可能な解放状態を示す拡大図である。
図4】本実施形態に係る回転関節の断面構成を示す図である。図4(A)は、配線ケースが回転関節に組み付けられる前の状態を示す断面図である。図4(B)は、配線ケースが回転関節に組み付けられた後の状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0016】
(具体例1)
図1は、本実施形態に係るロボットが備える回転関節10の概略構成を示す図である。
【0017】
図1に示すように、回転関節10は、一例として、固定側ロボットアーム12(フレーム)と、固定側ロボットアーム12に支持される水平方向の回転軸Jに沿って回転可能な可動側ロボットアーム14と、配線ケース16と、を有する。例えば、固定側ロボットアーム12は、可動側ロボットアーム14を挟み込む形状(例えばコの字型)となっている。なお、図1は、配線ケース16が回転関節10(ロボット)に組み付けられる前の回転関節10の一例を示している。
【0018】
図2は、本実施形態に係る配線ケース16の概略構成を示す図である。ここで、図2(A)は、配線ケース16が回転関節10に組み付けられる前の状態を示す図である。また、図2(B)は、配線ケース16が回転関節10に組み付けられた後の状態を示す図である。
【0019】
図2(A)及び図2(B)に示すように、配線ケース16は、固定体18と、可動体20と、を備えている。
固定体18は、上述した固定側ロボットアーム12に組み付けられる。例えば、固定体18は、固定側ロボットアーム12にボルト(図示しない)で組み付けを行うための固定体固定用ボルト穴19を4つ有している。また、固定体18は、中央部に円形穴が空いている。この固定体18は、可動体20と係合状態である場合は可動体20の回転を規制するが、可動体20と離隔された場合は当該規制を解除し、固定側ロボットアーム12の一部として機能する。すなわち、固定体18は、可動体20の回転を規制及び当該規制を解除する機能を有するとともに、ロボットの一部として機能する。これにより、固定体18を用いることで、可動体20の回転を規制及び当該規制を解除する機能のみを有する固定体と比較して、組み付け(例えば組付ロボットによる組み付け)の工数(手間)を軽減することができる。
可動体20は、上述した可動側ロボットアーム14に組み付けられる。例えば、可動体20は、当該可動体20の中心点以外の箇所において、可動側ロボットアーム14の内側にボルトで組み付けを行うための可動体固定用ボルト穴21を3つ有している。ここで、可動体20は、固定体18の円形穴からボルトの組み付けが可能となるよう、円筒形状(カップ型)となっている。この可動体20には、例えば螺旋状に巻かれた電線又はFPCやFFC等のフラットケーブル(コイル)が格納され、例えば可動体20の側面に設けられた不図示の穴から可動側ロボットアーム14の内部方向への配線を可能とする。そして、可動体20は、可動側ロボットアーム14に組み付けられた後、可動側ロボットアーム14と連動して回転可能となる。
【0020】
また、配線ケース16は、回転関節10(ロボット)に組み付けられる前に固定体18と可動体20の相対的な回転を規制し、回転関節10に組み付けられる際に固定体18と可動体20の当該規制を解除する位置決め手段を備えている。例えば、位置決め手段には、位置決めピン22とピン穴24が用いられる。具体的には、固定体18は、位置決めピン22を左右に2つ有し、可動体20は、ピン穴24を左右に2つ有している。
位置決めピン22は、可動体20が可動側ロボットアーム14に組み付けられる前にはピン穴24に挿入されており、固定体18と可動体20を係合(係着)する。この係合は、例えば位置決めピン22が後述する爪部23(図3参照)を有することにより実現される。この係合により、固定体18と可動体20は、互いの相対的な回転が規制される。なお、この係合は、位置決めピン22がピン穴24に挿入されるだけでも実現できるので、爪部23は省略することができる。したがって、図2では、爪部23を省略している。
また、位置決めピン22は、可動体20が可動側ロボットアーム14に組み付けられる際にはピン穴24から抜脱され、固定体18と可動体20を離隔させることができる。この離隔により、固定体18と可動体20は、相対的な回転の規制が解除される。なお、位置決めピン22は、可動体20が可動側ロボットアーム14に組み付けられた際に、ピン穴24から抜ける長さになっており、可動体20を可動側ロボットアーム14と連動して回転可能にすることができる。
【0021】
図3は、本実施形態に係る位置決めピン22の概略構成を示す図である。ここで、図3(A)は、位置決めピン22を側面から見た拡大図である。また、図3(B)は、位置決めピン22が有する爪部23がピン穴24の端部と係合されている係合状態を示す拡大図である。また、図3(C)は、位置決めピン22がピン穴24から抜脱可能な解放状態を示す拡大図である。
【0022】
図3(A)に示すように、位置決めピン22は、一例として、先端に爪部23を有する。また、図3(B)に示すように、上述した配線ケース16が回転関節10(ロボット)に組み付けられる前には、爪部23は、ピン穴24の端部と係合することによって、上述した固定体18と可動体20を固定させ、固定体18と可動体20の相対的な回転を規制する。これにより、配線ケース16を回転関節10(ロボット)に組み付ける際、例えば組付ロボットが可動体20を下向きにしても可動体20は落下しない。
【0023】
また、図3(C)に示すように、上述した配線ケース16が回転関節10(ロボット)に組み付けられる際には、上述した固定体18が可動体20と相対的に回転軸周り(矢印方向)に回転することにより、爪部23とピン穴24の端部との係合が解放される。ここで、例えば、ピン穴24は、爪部23よりも一回り大きい形状であって、爪部23(位置決めピン22)が抜脱可能に形成されている。このため、可動体20が可動側ロボットアーム14に組み付けられることによって、爪部23は、ピン穴24から抜脱する。この抜脱によって、位置決め手段(位置決めピン22とピン穴24)は、固定体18と可動体20を離隔させ、固定体18と可動体20の相対的な回転の規制を解除する。
【0024】
図4は、本実施形態に係る回転関節10の断面構成を示す図である。ここで、図4(A)は、配線ケース16が回転関節10に組み付けられる前の状態を示す断面図である。また、図4(B)は、配線ケース16が回転関節10に組み付けられた後の状態を示す断面図である。なお、図4では電線等の記載は省略している。
【0025】
図4(A)に示すように、配線ケース16が回転関節10に組み付けられる前には、配線ケース16は、固定側ロボットアーム12の外側から可動側ロボットアーム14の内部方向に向けて載置される。また、図4(B)に示すように、固定体18と固定側ロボットアーム12は、固定体固定用ボルト穴19にボルト(図示しない)が嵌着されることで組み付けられる。そして、可動体20と可動側ロボットアーム14は、可動体固定用ボルト穴21にボルト(図示しない)が嵌着されることで組み付けられる。例えば、3つある可動体固定用ボルト穴21の中心点は、可動側ロボットアーム14の回転軸となる。なお、この可動体固定用ボルト穴21にボルトが嵌着される際には、位置決めピン22がピン穴24から抜脱可能な解放状態となっている。ここで、可動体20が可動側ロボットアーム14に組み付けられると、固定体18と可動体20は離隔される。すなわち、固定体18と可動体20は、互いの相対的な回転の規制が解除され、可動体20は、可動側ロボットアーム14と連動して回転可能となる。
【0026】
(具体例2)
上述した具体例1では、位置決め手段には、位置決めピン22(爪部23)とピン穴24が用いられ、当該位置決めピン22(爪部23)とピン穴24によって固定体18と可動体20の相対的な回転の規制と当該規制の解除を行うことを説明したが、磁力によって当該規制(係合)及び当該規制の解除(離隔)を行うこととしてもよい。例えば、固定体18は、可動体20との接着部に磁石を有し、可動体20は、固定体18との係合部に鉄板(又は磁石)を有することとしてもよい。なお、この磁力の大きさは、可動体20が可動側ロボットアーム14に組み付けられると、磁石と鉄板(又は磁石)の位置が離れて吸着しなくなる大きさが好ましい。これにより、具体例1と比較して、位置決めピン22の長さだけ余分な空間が生まれることを抑制し、もってロボットが大きくなることを抑制できる。
【0027】
(具体例3)
また、位置決め手段には、板バネが用いられてもよい。例えば、可動体20には、板バネが食い込む溝を付けることにより、組み付けの際の相対回転を規制する。そして、可動体20を可動側ロボットアーム14に組み付けた後、当該板バネを離すことで可動体20が可動側ロボットアーム14と連動して回転可能となるようにしてもよい。これにより、具体例1と比較して、位置決めピン22の長さだけ余分な空間が生まれることを抑制し、もってロボットが大きくなることを抑制できる。
【0028】
<効果>
以上、本実施形態では、固定側ロボットアーム12と、当該固定側ロボットアーム12に支持される回転軸に沿って回転可能な可動側ロボットアーム14と、当該固定側ロボットアーム12に組み付けられる固定体18と当該可動側ロボットアーム14に組み付けられる可動体20を有する配線ケース16と、を備えるロボットであって、配線ケース16は、ロボットに組み付けられる前に固定体18と可動体20の相対的な回転を規制し、当該組み付ける際に当該固定体18と当該可動体20の規制を解除する位置決め手段を備え、可動体20は、可動側ロボットアーム14に組み付けられた後、当該可動側ロボットアーム14と連動して回転可能となる。
【0029】
この構成によれば、配線ケース16が、固定体18と可動体20の相対的な回転を規制及び当該規制を解除する位置決め手段を備えるため、配線ケース16を組み付ける際に回転方向と回転軸方向の位置決めを可能にすることができ、もって配線ケース16を容易に組み付けることができる。
【0030】
また、本実施形態では、位置決め手段には、位置決めピン22とピン穴24が用いられる。
【0031】
この構成によれば、位置決め手段として位置決めピン22とピン穴24を用いることにより、安価かつ容易に固定体18と可動体20の相対的な回転を規制及び当該規制の解除をすることができる。
【0032】
また、本実施形態では、位置決めピン22は、先端に爪部23を有しており、ピン穴24は、爪部23が抜脱可能に形成されており、爪部23は、ピン穴24の端部と係合することによって固定体18と可動体20の相対的な回転を規制し、当該係合が解放されて当該ピン穴24から抜脱することによって当該規制を解除する。
【0033】
この構成によれば、爪部23とピン穴24の端部を係合及び解放させることにより、安価かつ容易に固定体18と可動体20の相対的な回転を規制及び当該規制の解除をすることができる。
【0034】
また、本実施形態では、位置決め手段には、磁力が用いられる。
【0035】
この構成によれば、位置決め手段として磁力を用いることにより、余分な空間が生まれることを抑制し、もってロボットが大きくなることを抑制できる。
【0036】
また、本実施形態では、位置決め手段には、板バネが用いられる。
【0037】
この構成によれば、位置決め手段として板バネを用いることにより、余分な空間が生まれることを抑制し、もってロボットが大きくなることを抑制できる。
【0038】
また、本実施形態では、固定側ロボットアーム12に組み付けられる固定体18と、当該固定側ロボットアーム12に支持される回転軸に沿って回転可能な可動側ロボットアーム14に組み付けられる可動体20と、を有する配線ケース16であって、可動体20が可動側ロボットアーム14に組み付けられる前に固定体18と可動体20の相対的な回転を規制し、当該組み付ける際に当該固定体18と当該可動体20の規制を解除する位置決め手段と、を備え、可動体20は、可動側ロボットアーム14に組み付けられた後、当該可動側ロボットアーム14と連動して回転可能となる。
【0039】
この構成によれば、配線ケース16は、固定体18と可動体20の相対的な回転を規制及び当該規制を解除する位置決め手段を備えるため、配線ケース16を組み付ける際に回転方向と回転軸方向の位置決めを可能にすることができ、もって配線ケース16を容易に組み付けることができる。
【0040】
<変形例>
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0041】
上記実施形態では、固定体18が位置決めピン22を有し、可動体20がピン穴24を有している場合を説明したが、固定体18がピン穴24を有し、可動体20が位置決めピン22を有することとしてもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、配線ケース16は、ロボットが備える回転関節10に組み付ける場合を説明したが、ロボット以外の回転関節を備える各種製品に組み付けられてもよい。
【符号の説明】
【0043】
10…回転関節、12…固定側ロボットアーム、14…可動側ロボットアーム、16…配線ケース、18…固定体、20…可動体、22…位置決めピン、23…爪部、24…ピン穴

図1
図2
図3
図4