(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022007934
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】スタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法及び管理システム
(51)【国際特許分類】
A01K 29/00 20060101AFI20220105BHJP
A01K 11/00 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
A01K29/00 A
A01K11/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020220110
(22)【出願日】2020-12-23
(31)【優先権主張番号】10-2020-0005516
(32)【優先日】2020-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0146274
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521054795
【氏名又は名称】▲呉▼ 英俊
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 英俊
(57)【要約】 (修正有)
【課題】牛の餌摂取状況を遠隔地でリアルタイムに容易に管理できるようにするスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法及び管理システムを提供する。
【解決手段】牛の摂餌量を管理するための方法であって、牛の飼料桶がある側に牛の頭が突出しているかどうかを判断する餌摂取判断段階S100と、前記首固定台を拘束位置に駆動させるスタンチョン拘束駆動段階S200と、一つ以上の検出モジュールを通じて牛の餌摂取が完了したかどうかを判断する餌摂取完了判断段階S300と、首固定台を拘束解除位置に駆動させるスタンチョン拘束解除駆動段階S400と、前記各段階がユーザー端末装置に通信する通信段階S500とを含み、映像装置及び位置検出センサーのうち少なくとも一つの検出信号を通じて判断結果の情報をユーザー端末装置に伝送するように構成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
牛の首を拘束させる拘束位置及び牛の首の拘束を解除する拘束解除位置に駆動する首固定台を含むスタンチョンが設備された畜舎で牛の摂餌量を管理するための方法であって、牛の飼料桶がある側に牛の頭が突出しているかどうかを判断する餌摂取判断段階と、前記餌摂取判断段階で牛の頭が突出していると判断される場合、前記首固定台を拘束位置に駆動させるスタンチョン拘束駆動段階と、前記スタンチョン拘束駆動段階以降、一つ以上の検出モジュールを通じて牛の餌摂取が完了したかどうかを判断するように構成される餌摂取完了判断段階と、前記餌摂取完了判断段階で餌摂取が完了したと判断される場合、首固定台を拘束解除位置に駆動させるスタンチョン拘束解除駆動段階と、前記各段階がユーザー端末装置に伝達されるように通信する通信段階と、を含み、前記餌摂取判断段階は、映像装置及び位置検出センサーのうち少なくとも一つの検出信号を通じて判断し、判断結果の情報をユーザー端末装置に伝送するように構成され、前記スタンチョン拘束駆動段階及びスタンチョン拘束解除駆動段階のそれぞれは、前記ユーザー端末装置から伝送されるユーザーの制御信号で制御されることを特徴とする、スタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法。
【請求項2】
前記餌摂取完了判断段階は、前記牛の頭の動きを撮影した撮影映像を取得し、撮影映像に基づいて餌摂取完了を判断するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法。
【請求項3】
前記餌摂取完了判断段階は、音響検出センサーを通じて検出された音響データが予め設定された鳴き声の基準値に相応する場合、餌摂取が完了したと判断するように構成されることをさらに含む、請求項2に記載のスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法。
【請求項4】
前記鳴き声の基準値は、牛の鳴き声の一周期のうち音の大きさが最大値を有する周波数及び大きさ(dB)を確認し、前記確認された周波数の範囲が200Hz~300Hzであることが確認される場合、700Hz~900Hzの周波数範囲で前記音の最大値の90%以上であるデータが確認されると、餌摂取が完了したと判断することを特徴とする、請求項3に記載のスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法。
【請求項5】
音響検出センサーは、互いに異なる位置に配置された複数の音響センサーを備えており、制御モジュールは、前記複数の音響センサーを通じて収集された各データに基づいて複数匹の牛のうちどの牛の餌摂取が完了したのかを推論し、餌摂取が完了したと判断された牛を指定し、ユーザー端末装置にアラームを伝達することを特徴とする、請求項4に記載のスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法。
【請求項6】
前記制御モジュールは、前記アラームが伝達された後、経過した時間及び前記鳴き声の基準値に該当する鳴き声を追加的に発生した回数を用いて特定の牛の餌摂取完了判断点数を数値化し、前記数値化したデータを視覚化してユーザー端末装置に伝送することを特徴とする、請求項5に記載のスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法。
【請求項7】
映像受信部で受信された撮影映像が前記ユーザー端末装置にリアルタイムに伝送されるように構成され、前記ユーザー端末装置の管理アプリケーションは、前記餌摂取完了判断点数が一定の点数を超える場合、自動的にスタンチョン拘束解除命令を伝送するように形成されることを特徴とする、請求項6に記載のスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法及び管理システムに関し、より詳細には、牛の餌(飼料)摂取状況を遠隔地でリアルタイムに容易に管理できるようにし、特に、牛の餌摂取状況を正確に判断できる検出モジュールを通じて管理することによって、牛の摂餌量の管理信頼性を確保できるスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法及び管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
牛を飼育する牛舎には、周りに沿って垣根が設置され、牛達が休息できる運動場が設けられており、この運動場の前方外側には飼料桶が設置される。そして、前記飼料桶が設置される垣根には、牛が飼料を食べる間に牛の首を固定し、牛達を互いに一定の間隔だけ離隔できるようにし、一定の位置で自分の餌のみを食べるようにするためのスタンチョンが設置される。
【0003】
このようなスタンチョンの一例は、大韓民国登録実用新案第158968号に開示されている。
【0004】
これを参照すると、牛舎用スタンチョンは、上部横木と、下部横木と、上部横木と下部横木との間に等間隔で立てられるように設置された多数個の縦支持台と、各縦支持台の間に配置され、一定角度だけ折り曲げて傾斜するように設置された回動支持台と、前記回動支持台の中央部にヒンジを中心にシーソー方式で回動可能に設置され、垂直に又は傾斜するように回動する回動台と、前記回動台が垂直状態を維持できるように回動台を固定する固定手段とを含んで構成される。
【0005】
このように構成される牛舎用スタンチョンは、牛に餌を与えるときは、回動台が垂直に回動及び固定され、縦支持台と回動台との間に牛の首が掛かって動かないように規制するようになり、牛が餌を食べ終えると、回動台を固定していた規制が解除されながら、牛達が頭を抜いて運動場で自由に休息できるように作動する。
【0006】
しかし、従来のスタンチョンにおいては、回動台の作動を飼育者が手動で直接操作するので、牛が餌を食べ終えるまで飼育者が牛舎から離れることができないという短所があった。
【0007】
すなわち、牛が餌を食べ終えると、飼育者は、回動台が自由に回動するように回動台を固定していた規制を解除し、牛達が自由に動けるようにする必要がある。ところが、このために、飼育者は、牛が餌を食べ終えるまで牛舎から離れることができないか、トイレに行った後にも一定時間以内に速く戻ってきて回動台の規制を解除しなければならないという不便さがあった。
【0008】
このような問題を解決するために、電動装置及びタイマーが付いた補助装備が開発されたが、タイマー方式の装置は、牛が実際に餌を食べ終えたかどうかを確認することができなく、予測による方式であるので、牛が餌を食べる時間が毎日変わる状況で多くの問題を引き起こし得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】大韓民国登録実用新案公報20-0158968(1999.10.15.公告)
【特許文献2】大韓民国登録特許公報10-1021624(2011.03.17.公告)
【特許文献3】大韓民国登録特許公報10-0953875(2010.04.20.公告)
【特許文献4】大韓民国登録特許公報10-1741000(2017.06.15.公告)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、前記のような従来の問題を解決するための本発明は、牛の餌摂取状況を遠隔地でリアルタイムに容易に管理できるようにするスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法及び管理システムを提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、牛の餌摂取状況を正確に判断できる検出モジュールを通じて管理することによって、牛の摂餌量の管理信頼性を確保できるスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法及び管理システムを提供することを他の目的とする。
【0012】
本発明の解決課題は、以上で言及したものに限定されなく、言及していない他の解決課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的及び他の特徴を達成するための本発明の一観点によると、牛の首を拘束させる拘束位置及び牛の首の拘束を解除する拘束解除位置に駆動する首固定台を含むスタンチョンが設備された畜舎で牛の摂餌量を管理するための方法であって、牛の飼料桶がある側に牛の頭が突出しているかどうかを判断する餌摂取判断段階と、前記餌摂取判断段階で牛の頭が突出していると判断される場合、前記首固定台を拘束位置に駆動させるスタンチョン拘束駆動段階と、前記スタンチョン拘束駆動段階以降、一つ以上の検出モジュールを通じて牛の餌摂取が完了したかどうかを判断するように構成される餌摂取完了判断段階と、前記餌摂取完了判断段階で牛の餌摂取が完了したと判断される場合、首固定台を拘束解除位置に駆動させるスタンチョン拘束解除駆動段階と、前記各段階がユーザー端末装置に伝達されるように通信する通信段階とを含むことを特徴とするスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法が提供される。
【0014】
本発明の一観点において、前記餌摂取判断段階は、映像装置及び位置検出センサーのうち少なくとも一つの検出信号を通じて判断し、判断結果の情報をユーザー端末装置に伝送するように構成され、前記スタンチョン拘束駆動段階及びスタンチョン拘束解除駆動段階のそれぞれは、前記ユーザー端末装置から伝送されるユーザーの制御信号で制御され得る。
【0015】
本発明の一観点において、前記餌摂取完了判断段階は、前記スタンチョンの前方側で牛の頭の動きを撮影した撮影映像を取得し、撮影映像に基づいて餌摂取完了を判断するように構成され得る。
【0016】
本発明の一観点において、前記餌摂取完了判断段階は、牛の頭の上下動回数をカウントし、カウントした回数が予め設定された回数に到逹する場合に餌摂取が完了したと判断し、判断結果の情報をユーザー端末装置に伝送するように構成され得る。
【0017】
本発明の一観点において、前記餌摂取完了判断段階は、音響検出センサーを通じて検出された音響周波数及び音響レベルのうち少なくとも一つが予め設定された鳴き声の基準値に相応する場合、餌摂取が完了したと判断するように構成されることをさらに含むことができる。
【0018】
本発明の一観点において、前記音響周波数は800hz~900hzで、前記音響レベルは80デシベルであることを特徴とする。
【0019】
本発明の他の観点によると、牛の首を拘束させる拘束位置及び牛の首の拘束を解除する拘束解除位置に駆動する首固定台を含むスタンチョンが設備された畜舎で牛の摂餌量を管理するためのシステムであって、下記の制御モジュールの制御信号を受け取り、首固定台を拘束位置又は拘束解除位置に駆動させるように構成されるスタンチョン駆動装置と、前記スタンチョンの一側に設備され、牛が餌を摂取する状況を検出するように構成される検出モジュールと、前記検出モジュールからの検出信号を受け取り、受け取った検出信号に基づいてアラーム信号を生成し、これを下記のユーザー端末装置に伝送する制御モジュールと、前記制御モジュールと通信し、前記制御モジュールに制御信号を伝達するように管理する管理アプリケーションが設けられて構成されるユーザー端末装置とを含むことを特徴とするスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムが提供される。
【0020】
本発明の他の観点において、前記検出モジュールは、映像取得のための映像撮影装置と、牛の頭の位置を検出するための光センサーと、牛の鳴き声を検出するための音響検出モジュールとを含むことができる。
【0021】
本発明の他の観点において、前記制御モジュールは、前記検出モジュールの映像撮影装置から撮影された撮影映像を受け取る映像受信部と、前記音響検出モジュールで検出された音響信号を受け取る音響受信部と、前記映像受信部及び音響受信部のそれぞれで受信された撮影映像及び音響信号に基づいて餌摂取状況を分析・判断する状況判断部と、前記状況判断部で判断された結果の情報をユーザー端末装置に伝送し、そのユーザー端末装置からユーザー制御信号を受信する通信モジュール部と、前記通信モジュール部を通じて受信されるユーザー制御信号によって前記スタンチョン駆動装置の動作を制御する駆動装置制御部とを含むことができる。
【0022】
本発明の他の観点において、前記状況判断部は、牛の頭の上下動回数をカウントし、カウントした回数が予め設定された回数に到逹する場合に餌摂取が完了したと判断し、判断結果を前記ユーザー端末装置で知らせるように構成され得る。
【0023】
本発明の他の観点において、前記状況判断部は、前記音響検出モジュールで検出された音響周波数及び音響レベルのうち少なくとも一つが予め設定された鳴き声の基準値に相応する場合、餌摂取が完了したと判断し、判断結果を前記ユーザー端末装置で知らせるように構成され得る。
【0024】
本発明の他の観点において、前記映像受信部で受信された撮影映像が前記ユーザー端末装置にリアルタイムに伝送されるように構成され、前記ユーザー端末装置の管理アプリケーションは、前記駆動装置制御部の駆動制御のためのユーザーの入力命令を行う手動設定モード、及び前記状況判断部の判断結果によって前記駆動装置制御部を自動的に実行させる自動設定モードを含み、前記制御モジュールは、前記自動設定モードの設定時、前記状況判断部で判断した結果に基づいて前記駆動装置制御部を自動的に制御するように構成される自動実行制御部をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法及び管理システムによると、次のような効果を提供する。
【0026】
第一、本発明は、牛の餌摂取状況を遠隔地でリアルタイムに容易に管理することができ、畜舎の運営をスマートに管理できるという効果を有する。
【0027】
第二、本発明は、牛の餌摂取状況を遠隔管理するにおいて、牛の行動及び鳴き声などを通じて牛の餌摂取状況を判断することによって遠隔地での管理信頼性を向上できるという効果を有する。
【0028】
第三、本発明は、ユーザー端末装置の設定モードによって又は現場制御盤の設定モードによって自動又は手動で管理できるようにし、管理性を向上できるという効果を有する。
【0029】
本発明の効果は、以上で言及したものに限定されなく、言及していない他の解決課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】 本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法を概略的に示すフローチャートである。
【
図2】 牛が怒ったとき及びお腹が空いたときに出す音響信号を示すグラフである。
【
図3】 本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムの構成を図式化して概略的に示す図である。
【
図4】 本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムを構成する制御盤の制御モジュールの構成をブロック化して示すブロック図である。
【
図5】 本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムを構成するスタンチョン駆動装置部の拘束解除状態を示す使用状態図である。
【
図6】 本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムを構成するスタンチョン駆動装置部の拘束状態を示す使用状態図である。
【
図7】 本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムを構成するユーザー端末装置の一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の追加的な目的、特徴及び長所は、次の詳細な説明及び添付の図面からより明瞭に理解され得る。
【0032】
本発明を詳細に説明する前に、本発明は、多様な変更を図ることができ、様々な実施形態を有し得るので、下記で説明し、図面に示した各例示は、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物及び代替物を含むものと理解しなければならない。
【0033】
一つの構成要素が他の構成要素に「連結されている」又は「接続されている」と言及したときは、その他の構成要素に直接連結又は接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在する場合もあると理解すべきであろう。その一方で、一つの構成要素が他の構成要素に「直接連結されている」又は「直接接続されている」と言及したときは、中間に他の構成要素が存在しないと理解すべきであろう。
【0034】
本明細書で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味を有さない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わの存在を指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせなどの存在又は付加可能性を予め排除しないものと理解しなければならない。
【0035】
また、明細書に記載の「…部」、「…ユニット」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアやソフトウェア又はハードウェアとソフトウェアとの結合で具現され得る。
【0036】
また、添付の図面を参照して説明するにおいて、図面符号とは関係なく、同一の構成要素には同一の参照符号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。本発明を説明するにおいて、関連する公知の技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に不明瞭にし得ると判断される場合、それについての詳細な説明は省略する。
【0037】
以下、本発明の好適な実施形態に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法及び管理システムに対して添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
まず、
図1を参照して、本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法に対して詳細に説明する。以下で説明する段階は、時系列的な表現ではなく、言い換えると、序数的表現ではない基数的表現である。
【0039】
図1は、本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法を概略的に示すフローチャートである。
【0040】
本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法は、牛の首を拘束させたり、牛の首の拘束を解除するようにスタンチョンが設備された畜舎で牛の摂餌量を管理するための方法であって、
図1に示したように、大きく分けて、餌摂取判断段階(S100)と、スタンチョン拘束駆動段階(S200)と、餌摂取完了判断段階(S300)と、スタンチョン拘束解除駆動段階(S400)と、通信段階(S500)とを含む。
【0041】
具体的に、本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法は、牛の首を拘束させたり、牛の首の拘束を解除するようにスタンチョンが設備された畜舎で牛の摂餌量を管理するための方法であって、
図1に示したように、スタンチョンで牛の飼料桶がある側に牛の頭が突出しているかどうかを判断するように構成される餌摂取判断段階(S100)と、前記餌摂取判断段階(S100)で牛の頭が突出していると判断される場合、スタンチョン駆動装置を駆動させ、スタンチョンが牛の首を拘束させる拘束位置に駆動させるスタンチョン拘束駆動段階(S200)と、前記スタンチョン拘束駆動段階(S200)以降、所定時間が経過した後、一つ以上の検出モジュールを通じて牛の餌摂取が完了したかどうかを判断するように構成される餌摂取完了判断段階(S300)と、前記餌摂取完了判断段階(S300)で餌摂取が完了したと判断される場合、スタンチョン駆動装置を駆動させ、スタンチョンが牛の首の拘束を解除する解除位置に駆動させ、スタンチョンから牛の首が離脱できるようにするスタンチョン拘束解除駆動段階(S400)と、前記各段階(S100~S400)が遠隔地のユーザー端末装置と相互通信されるように構成される通信段階(S500)とを含むことができる。
【0042】
前記餌摂取判断段階(S100)は、スタンチョンで牛の飼料桶がある側に牛の頭が突出しているかどうかを判断するように構成されるものであって、スタンチョンの外側に、すなわち、牛の飼料桶側に設置されるセンサー(例えば、光センサー)やカメラセンサーなどの検出モジュールを通じて牛の頭が牛の飼料桶側に出ているかどうかを検出するようになり、検出モジュールの検出信号は、畜舎に設備された制御盤の制御モジュールに伝達される。
【0043】
ここで、スタンチョンは、平常時、牛の頭が牛の飼料桶側に突出したり自由に出入りすることが可能な状態になり、好ましくは、牛の頭が牛の飼料桶側に突出しない拘束状態になるように制御される。
【0044】
続いて、前記スタンチョン拘束駆動段階(S200)は、前記餌摂取判断段階(S100)で牛の頭が突出していると判断される場合、スタンチョン駆動装置を駆動させ、スタンチョンが牛の首を拘束させる、すなわち、牛の首がスタンチョンから離脱できないようにする拘束位置に駆動させるように構成される。
【0045】
具体的に、前記スタンチョン拘束駆動段階(S200)は、前記検出モジュールで牛の頭が牛の飼料桶側に出ていると検出される場合、この検出信号を制御盤の制御モジュールで受け取り、制御モジュールでは、スタンチョンで牛の首を拘束させたり、牛の首の拘束を解除するように駆動する首固定台(又は首制御部材)を駆動させるスタンチョン駆動装置を駆動させ、牛の首を拘束させる(すなわち、牛の首がスタンチョンから抜けないようにする)位置にスタンチョンの首固定台を駆動させるようになる。
【0046】
次に、前記餌摂取完了判断段階(S300)は、前記スタンチョン拘束駆動段階(S200)以降、所定時間が経過した後、一つ以上の検出モジュールを通じて牛の餌摂取が完了したかどうかを判断するように構成されるものであって、視覚的、映像的及び/又は聴覚的判断を通じて餌摂取の完了有無を判断するようになる。
【0047】
具体的に、前記餌摂取完了判断段階(S300)は、スタンチョンの前方側に設置される映像カメラ(又はカメラセンサー)から牛の頭の動きを撮影した撮影映像を取得し、取得された撮影映像は、前記制御盤の制御モジュールに伝達され、制御モジュールでは、撮影映像を分析し、餌摂取の完了有無を判断し、判断結果をユーザー(ユーザー端末装置)に伝達するように構成され得る。
【0048】
前記餌摂取完了判断段階(S300)において、撮影映像分析を通じた餌摂取の完了有無の判断は、カメラセンサーを通じて牛が首を上げたり下げたりする動作を感知し、感知された動作信号が予め設定された動作基準値に相応する場合、餌摂取が完了したと判断する。
【0049】
このとき、動きの検出は、牛が餌を食べ終えてから頭を上下に振る動作を行う場合、頭が特定位置に到逹したときを検出し、制御モジュールでは、該当の動きの回数をカウントし、一定の回数に到逹したときを基準値と比較して判断するようになる。
【0050】
このように動きを検出し、餌摂取の完了を判断する根拠は、通常、牛が餌を全て摂取した場合に頭を振る習慣を用いることにある。
【0051】
また、前記餌摂取完了判断段階(S300)は、検出モジュールで音響検出センサーを用いて牛の鳴き声を検出し、検出された鳴き声の信号値(例えば、周波数及び/又は音量レベル)が予め設定された鳴き声の基準値に相応する場合、餌摂取が完了したと判断するように構成され得る。
【0052】
図2は、牛が出す音響信号を示すグラフであって、緑色は、怒ったときの鳴き声(ストレス性鳴き声)の周波数波形を示し、紫色は、お腹が空いたときの鳴き声の周波数波形を示すものである。
図2のグラフは、本発明の発明者が繰り返し測定し、平均値をグラフ化したものである。
【0053】
前記グラフは、音響測定アプリケーションを活用して測定した値を示すものであって、餌を食べ終えた状態で50回測定した値の平均値をグラフ化したデータ(上側の緑色グラフ)、及び餌を食べる前の状態で50回測定した値の平均値をグラフ化したデータ(下側の紫色グラフ)を示す。
【0054】
牛がストレスで怒るようになると、800hz~900hz帯の音が80デシベル以上に感知され、700hz~900hz帯で確実に異なる周波数波形を示す。
【0055】
すなわち、お腹が空いた状態で出す牛の鳴き声は200Hz~300Hzで最も大きい音を出した後、他の周波数領域では音が漸次小さくなるパターンを示す一方で、餌を食べ終えてからお腹が一杯になった状態で捕まっているときは700Hz~900Hzの領域でもう一度大きい音を出すパターンを確認することができる。
【0056】
言い換えると、牛のお腹が一杯になった状態では200Hz~300Hzで最も大きい音を出し、700Hz~900Hzでもう一度これに劣らない大きい音を出すパターンを確認することができ、このとき、音の大きさの最大値は、200Hz~300Hzでの音の大きさの最大値とほぼ同一であることが確認された。
【0057】
したがって、制御モジュールで設定される鳴き声の基準値は800hz~900hz帯の80デシベルであって、このような感知信号が検出されたと判断される場合、アラーム信号をユーザー(ユーザー端末装置)に伝達するように構成され得る。
【0058】
このような鳴き声に基づいた餌摂取完了の判断は、前記牛の頭の動きに基づいた判断と共に判断根拠として用いられてもよく、単独で用いられてもよい。
【0059】
ここで、前記餌摂取完了判断段階(S300)で牛の頭の動きを撮影した撮影映像は、ユーザー端末装置(例えば、管理アプリケーションが設置されたスマートフォン)にリアルタイムに伝送され得る。
【0060】
次に、前記スタンチョン拘束解除駆動段階(S400)は、前記餌摂取完了判断段階(S300)で餌摂取が完了したと判断される場合、スタンチョン駆動装置を駆動させ、スタンチョンが牛の首の拘束を解除する解除位置に駆動させ、スタンチョンから牛の首が離脱できるようにするものであって、ユーザー端末装置からユーザーの拘束解除入力信号を受け取って実行してもよく(手動モード)、自動的に実行してもよい。
【0061】
前記通信段階(S500)は、制御モジュールに備えられた無線通信部を介して遠隔地のユーザー端末装置と相互通信して構成され、公知の無線通信網を用いることができる。
【0062】
一方、本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムに対して
図3~
図7を参照して詳細に説明する。
【0063】
図3は、本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムの構成を図式化して概略的に示す図で、
図4は、本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムを構成する制御盤の制御モジュールの構成をブロック化して示すブロック図で、
図5は、本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムを構成するスタンチョン駆動装置部の拘束解除状態を示す使用状態図で、
図6は、本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムを構成するスタンチョン駆動装置部の拘束状態を示す使用状態図で、
図7は、本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムを構成するユーザー端末装置の一実施形態を示す図である。
【0064】
本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムは、牛の首を拘束させたり、牛の首の拘束を解除するようにスタンチョンが設備された畜舎(牛舎)で牛の摂餌量を管理するためのシステムであって、
図3~
図7に示したように、大きく分けて、スタンチョン駆動装置100と、検出モジュール200と、制御モジュール300と、ユーザー端末装置400とを含む。
【0065】
具体的に、本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理システムは、牛の首を拘束させたり、牛の首の拘束を解除するようにスタンチョンが設備された畜舎で牛の摂餌量を管理するためのシステムであって、
図3~
図7に示したように、牛の首がスタンチョンに拘束されたり、牛の首がスタンチョンから自由になるように、下記の制御モジュールの制御信号を受け取り、スタンチョン10の首固定台11を駆動させるように構成されるスタンチョン駆動装置100と、前記スタンチョン10の一側に設備され、牛が餌を摂取する状況を検出するように構成される検出モジュール200と、畜舎の一側に設備される制御盤301に備えられ、前記検出モジュール200からの検出信号を受け取り、受け取った検出信号に基づいて特定のアラーム信号を生成し、これを下記のユーザー端末装置400に伝送するように下記のユーザー端末装置400と通信する制御モジュール300と、前記制御モジュール300と通信し、前記制御モジュール300に制御信号を伝達するように構成されるユーザー端末装置400とを含む。
【0066】
本発明で用いられるスタンチョン10は、スタンチョン駆動装置100によって牛の首が自由に出入りしたり、牛の首が飼料桶に突出した状態で抜け出ないように拘束させるために首固定台11が構成される構成であれば特に限定されない。
【0067】
また、本発明は、畜舎に構成される各構成部で電力を必要とする各構成部に対して、常時に電力網を介して電力を受け取ったり、非常時に備えて太陽光モジュールを介して必要な電力を受け取るように構成され得る。
【0068】
前記スタンチョン駆動装置100は、首固定台11を駆動できる装置であれば特に限定されない。例えば、前記スタンチョン駆動装置100は、駆動方式として、電動駆動(モーター駆動)方式、油圧シリンダー駆動方式、移送スクリュー駆動方式などを採用して構成され得る。
【0069】
また、前記スタンチョン駆動装置100は、有事時に手動で操作し、拘束及び拘束解除が可能になるように構成され得る。また、前記スタンチョン駆動装置100は、リミットスイッチなどの安全装置を備えており、首固定台11の駆動を制限することができる。
【0070】
次に、前記検出モジュール200は、牛が餌を摂取する状況を検出するように構成されるものであって、カメラセンサーや映像カメラなどの映像撮影装置で構成され、撮影映像を制御モジュール300に伝達し、これに加えて、赤外線センサーなどの光センサーをさらに含み、牛の頭が牛の飼料桶側に突出していたり、突出している状態で上下に動くときの位置を検出し、検出信号を制御モジュール300に伝達するように構成され得る。
【0071】
また、前記検出モジュール200は、映像撮影装置と共に音響検出モジュールをさらに含み、検出された音響を制御モジュール300に伝達するように構成され得る。
【0072】
前記検出モジュール200に含まれる映像撮影装置及び音響検出モジュールは一体型で構成され得る。
【0073】
次に、前記制御モジュール300は、畜舎の一側に設備される制御盤301に備えられ、前記検出モジュール200からの検出信号を受け取り、受け取った検出信号に基づいて餌摂取状況を分析・判断することによって特定のアラーム信号を生成し、生成されたアラーム信号によるアラームを下記のユーザー端末装置400に伝送するように構成される。
【0074】
具体的に、前記制御モジュール300は、
図4に示したように、前記検出モジュール200の映像撮影装置から撮影された撮影映像を受け取る映像受信部310と、前記音響検出モジュールで検出された音響信号を受け取る音響受信部320と、前記映像受信部310及び音響受信部320で受信された撮影映像及び音響信号に基づいて餌摂取状況を分析・判断する状況判断部330と、前記状況判断部330で判断された結果の情報をユーザー端末装置400に伝送し、そのユーザー端末装置400からユーザー制御信号を受信する通信モジュール部340と、前記通信モジュール部340を介して受信されるユーザー制御信号によって前記スタンチョン駆動装置100の動作を制御し、そのスタンチョン10の首固定台11を拘束位置又は拘束解除位置に駆動させる駆動装置制御部350とを含む。
【0075】
前記状況判断部330は、前記検出モジュール200の撮影映像及び/又は光センサーの検出信号に基づいて牛の頭が飼料桶側に出ていると判断し、判断結果の情報を通信モジュール部340を介してメッセージ又はアラーム音の方式でユーザー端末装置400で知らせるように実行させる。
【0076】
このとき、ユーザー端末装置400は、首固定台11の拘束位置への駆動のためのユーザー制御信号を受け取り、これを前記通信モジュール部340を介して駆動装置制御部350に伝達し、駆動装置制御部350では、牛の首を拘束させる(すなわち、牛の首がスタンチョンから抜け出ないようにする)位置に首固定台11を駆動・制御するようになる。
【0077】
また、前記状況判断部330は、牛の餌摂取が完了したかどうかを判断し、判断結果の情報を通信モジュール部340を介してメッセージ又はアラーム音の方式でユーザー端末装置400で知らせるように実行させる。
【0078】
前記状況判断部330は、首固定台11の拘束位置に駆動してから所定時間が経過した後、前記検出モジュール200を通じて牛の餌摂取が完了したかどうかを判断するようになる。
【0079】
具体的に、前記状況判断部330は、映像撮影装置及び/又はカメラセンサーや光センサーを介した動作信号が予め設定された動作基準値に相応するかどうかを分析し、餌摂取の完了有無を判断するようになる。
【0080】
このような動作信号に対する分析は、牛が餌摂取を完了するとき、頭を上下に振る特性に基づいたものであって、動きの回数をカウントし、一定の回数に到逹したときを予め設定された基準値と比較して判断するようになる。
【0081】
また、前記状況判断部330は、音響検出モジュールを通じて受信された音響信号(例えば、周波数及び/又は音量レベル)が予め設定された鳴き声の基準値に相応する場合、餌摂取が完了したと判断するように構成され得る。
【0082】
このような音響に基づいた判断は上述した通りであるので、これに対する説明は省略する。
【0083】
前記のように状況判断部330で餌摂取が完了したと判断される場合、判断結果の情報を通信モジュール部340を介してメッセージ又はアラーム音の方式でユーザー端末装置400で知らせるように実行させる。
【0084】
このとき、ユーザー端末装置400は、首固定台11の拘束解除位置への駆動のためのユーザー制御信号を受け取り、これを前記通信モジュール部340を介して駆動装置制御部350に伝達し、駆動装置制御部350では、牛の首の拘束を解除させる(すなわち、牛の首をスタンチョンから自由にする)位置に首固定台11を駆動・制御するようになる。
【0085】
次に、前記ユーザー端末装置400は、前記制御モジュール300と通信し、管理アプリケーションが設置される端末装置であれば特に限定されなく、好ましくは、スマートフォンやタブレットなどで構成可能であり、
図7では、タブレットの場合を例示している。
【0086】
前記ユーザー端末装置400の管理アプリケーションは、ユーザーが前記駆動装置制御部350の制御のための入力命令を直接行える手動設定モードを含んでおり、これに加えて、自動設定モードをさらに含むことができる。
【0087】
前記自動設定モードで設定されている場合、前記制御モジュール300は、前記状況判断部330で判断した結果に基づいて、前記駆動装置制御部350を自動的に制御するように構成される自動実行制御部360をさらに含む。
【0088】
前記ユーザー端末装置400と前記制御モジュール300の通信モジュール部340との間は公知の無線通信網を介して相互通信される。
【0089】
本発明の一実施形態によると、制御モジュールは、牛の鳴き声の一周期のうち音の大きさが最大値を有する周波数及び大きさ(dB)を確認し、前記確認された周波数の範囲が200Hz~300Hzであることが確認される場合、700Hz~900Hzの周波数範囲で前記音の最大値の90%以上であるデータが確認されるときに餌摂取が完了したと判断する。
【0090】
音響検出センサーは、互いに異なる位置に配置された複数の音響センサーを備えており、制御モジュールは、前記複数の音響センサーを通じて収集された各データに基づいて複数匹の牛のうちどの牛の餌摂取が完了したのかを推論し、餌摂取が完了したと判断された牛を指定し、ユーザー端末装置にアラームを伝達することができる。
【0091】
また、制御モジュールは、アラームが伝達された後、経過した時間及び前記鳴き声の基準値に該当する鳴き声を追加的に発生した回数を用いて特定の牛の餌摂取完了判断点数を数値化し、前記数値化したデータを視覚化してユーザー端末装置に伝送することができる。
【0092】
例えば、
図7を参照すると、ユーザー端末機には、畜舎のリアルタイム映像が伝達され、牛の餌摂取完了判断点数がバーの形態で表示され得る。
【0093】
図示したように、牛1 20の鳴き声及び動作に基づいた餌摂取完了判断点数が牛2 30の点数より高く策定された。よって、牛1 20のバー21は全体の2/3程度が充填され、牛2 30のバー31は全体の1/3程度が充填された。
【0094】
本実施形態では、このように視覚的に各牛の状態を表示し、ユーザーがどの牛を解放しなければならないのかを直観的に確認できるようになる。
【0095】
本発明の他の実施形態によると、ユーザー端末装置の管理アプリケーションは、前記餌摂取完了判断点数が一定の点数を超える場合、自動的にスタンチョン拘束解除命令を伝送するように形成され得る。
【0096】
手動モードにおいて、ユーザーが忙しくて既に餌を食べ終えた牛を長時間解放できない場合、牛が激しいストレスを受けるようになる。よって、本実施形態では、牛が餌を食べ終えたと判断される場合、特定の条件によって牛をスタンチョンから自動的に解放し、予期せずに牛がストレスを受けることを防止することができる。
【0097】
以上説明した本発明に係るスタンチョンを用いた牛の摂餌量管理方法及び管理システムによると、牛の餌摂取状況を遠隔地でリアルタイムに容易に管理することができ、畜舎の運営をスマートに管理することができ、牛の餌摂取状況を遠隔管理するにおいて牛の行動及び鳴き声などを通じて牛の餌摂取状況を判断することによって遠隔地での管理信頼性を向上させることができ、ユーザー端末装置の設定モード又は現場制御盤での設定モードによって自動又は手動で管理できるようにし、管理性を向上できるという利点がある。
【0098】
本明細書で説明する実施形態及び添付の図面は、本発明に含まれる技術的思想の一部を例示的に説明するものに過ぎない。よって、本明細書に開示された実施形態は、本発明の技術的思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであるので、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されないことは自明である。本発明の明細書及び図面に含まれた技術的思想の範囲内で当業者が容易に類推できる変形例及び具体的な実施形態は、いずれも本発明の権利範囲に含まれるものと解釈すべきであろう。
【符号の説明】
【0099】
S100 餌摂取判断段階
S200 スタンチョン拘束駆動段階
S300 餌摂取完了判断段階
S400 スタンチョン拘束解除駆動段階
S500 通信段階
10 スタンチョン
11 首固定台
100 スタンチョン駆動装置
200 検出モジュール
300 制御モジュール
301 制御盤
310 映像受信部
320 音響受信部
330 状況判断部
340 通信モジュール部
350 駆動装置制御部
360 自動実行制御部
400 ユーザー端末装置