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特開2022-79456輸送経路相関技術および関連するシステム、方法、およびデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022079456
(43)【公開日】2022-05-26
(54)【発明の名称】輸送経路相関技術および関連するシステム、方法、およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   B05C 13/00 20060101AFI20220519BHJP
   B05C 5/00 20060101ALI20220519BHJP
   B05C 9/14 20060101ALI20220519BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20220519BHJP
【FI】
B05C13/00
B05C5/00 101
B05C9/14
B41J2/01 305
B41J2/01 451
B41J2/01 401
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022024244
(22)【出願日】2022-02-18
(62)【分割の表示】P 2020070208の分割
【原出願日】2017-07-06
(31)【優先権主張番号】62/359,969
(32)【優先日】2016-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/459,402
(32)【優先日】2017-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/489,768
(32)【優先日】2017-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/642,037
(32)【優先日】2017-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】513317345
【氏名又は名称】カティーバ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140833
【弁理士】
【氏名又は名称】岡東 保
(72)【発明者】
【氏名】ディグビー プン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド シー. ダロウ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ビー. ローランス
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ソウ-カン コー
(57)【要約】
【課題】好適な輸送経路相関技術および関連するシステム、方法、およびデバイスを提供すること。
【解決手段】プリンタは、電子製品のための製造プロセスの一部として、基板上に材料を堆積させる。少なくとも1つの機械的構成要素は、例えば、「理想的な」運搬経路を提供するように、輸送されるものの位置を均一化する変換器を使用して軽減される、機械的誤差を受ける。基板運搬システムおよび/またはプリントヘッド運搬システムはそれぞれ、このようにして、変換器を使用し、精密な液滴設置を改良することができる。一実施形態では、誤差は、事前に測定され、訂正は、再現可能輸送経路誤差を軽減するように、生産中に「再生」される。なおもさらに詳細な実施形態では、変換器は、浮動式テーブルおよび浮動式機械的枢動アセンブリと協働し、摩擦がないが機械的に支持された誤差訂正を提供する、ボイスコイルを前提とし得る。
【選択図】図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
堆積装置の運搬システムであって、前記運搬システムは、
第1の方向に延在する経路と、
前記第1の方向に移動するために前記経路に結合された第1の構成要素と、
前記第1の構成要素に結合され、前記第1の方向に沿ってオブジェクトを運搬する第2の構成要素と、
前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間に結合され、前記第2の構成要素を前記第1の方向と直交する第2の方向に移動させて、前記第2の構成要素の位置誤差を修正する少なくとも1つのアクチュエータと、を備える運搬システム。
【請求項2】
前記第2の構成要素は、真空チャックを備える、請求項1に記載の運搬システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのアクチュエータは、ボイスコイル、リニアモータ、または圧電変換器のいづれか1つを備える、請求項1に記載の運搬システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのアクチュエータは、
第1の位置で前記第1の構成要素と前記第2の構成要素の間に結合された第1のアクチュエータと、
第2の位置で前記第1の構成要素と前記第2の構成要素の間に結合された第2のアクチュエータとを備え、
各アクチュエータは、前記第2の構成要素を第2の方向に動かすように配置され、前記基板の位置誤差を検出する位置検出器と、
前記位置検出器および前記アクチュエータに動作可能に結合されたコントローラと、をさらに備え、
前記コントローラは前記位置誤差に基づき前記アクチュエータを動作するよう構成される、請求項1に記載の運搬システム。
【請求項5】
前記第1位置と前記第2位置との間で前記第1構成要素と前記第2構成要素とを結合する浮動式枢動点をさらに備える、請求項4に記載の運搬システム。
【請求項6】
前記コントローラは、前記位置検出器によって検出された平行移動誤差および回転誤差に基づいて、前記第1および前記第2のアクチュエータを動作させる、請求項5に記載の運搬システム。
【請求項7】
前記位置検出器は、光源と光検出器とを備え、前記光源と前記光検出器の一方は、前記第2の構成要素に結合される、請求項6に記載の運搬システム。
【請求項8】
前記第2の構成要素は、前記基板と選択的に係合する真空チャックを備え、
前記少なくとも1つのアクチュエータは、第1の位置で前記第1の構成要素と前記第2の構成要素の間に結合されて、前記第1の位置で、前記第2の構成要素を前記第2の方向に移動させる第1のアクチュエータと、
第2の位置で前記第1の構成要素と前記第2の構成要素の間に結合されて、前記第2の位置で、前記第2の構成要素を前記第2の方向に移動させる第2のアクチュエータと、を備える、請求項1記載の運搬システム。
【請求項9】
前記第1および第2の位置の間で前記第1の構成要素を前記第2の構成要素に結合する浮動式枢動点をさらに備える、請求項8に記載の運搬システム。
【請求項10】
前記第2の構成要素に結合されたレーザー干渉計システムと、前記レーザー干渉計システムから信号を受信し、前記信号に基づいて前記第1及び第2のアクチュエータを動作させるように構成されるコントローラとをさらに備える、請求項9に記載の運搬システム。
【請求項11】
前記コントローラは、前記第1及び第2のアクチュエータを操作して、前記基板の平行移動誤差及び回転誤差を修正する、請求項9に記載の運搬システム。
【請求項12】
電子製品製造装置であって、 前記電子製品製造装置は、
基板上に材料を堆積させる堆積機構と
前記材料が前記基板上に堆積されている間、前記基板をガスクッション上に支持する浮動式テーブルと、
基板運搬システムと、を備える前記電子製品製造装置であって、
前記基板運搬システムは、
電気信号に従って基板輸送経路に沿って移動する第1の構成要素であって、前記基板輸送経路は第1の方向に延在する、第1の構成要素と、
前記基板を前記第1の方向に輸送するように、前記基板と選択的に係合する第2の構成要素と、
前記第1構成要素と前記第2の構成要素に結合する少なくとも1つの基板移動のためのアクチュエータであって、前記第2の構成要素を前記第1の方向と直交する第2の方向へ移動させる、少なくとも1つの基板移動のためのアクチュエータと、を備え、
前記少なくとも1つの基板移動のためのアクチュエータは、前記第2の構成要素が前記第1の方向に沿って移動する際に、前記第2の構成要素の前記第2の方向における位置を調整する、電子製品製造装置。
【請求項13】
前記堆積機構は、前記材料の液滴を前記基板上に射出するノズルを有するプリントヘッドを備えるプリントヘッドアセンブリを備え、前記材料は膜形成材料を含む、請求項12記載の電子製品製造装置。
【請求項14】
前記プリントヘッドアセンブリは、前記第2の方向に延在するプリントヘッドアセンブリ経路に結合されたプリントヘッドアセンブリ運搬システムをさらに備え、前記プリントヘッドアセンブリ運搬システムは、さらに、以下を備える、
電気信号に従って前記プリントヘッドアセンブリ経路に沿って移動する第1のプリントヘッドアセンブリ構成要素と、
前記プリントヘッドを前記第2の方向に移動させるように前記プリントヘッドに結合された第2のプリントヘッドアセンブリ構成要素と、
前記第1のプリントヘッドアセンブリ構成要素と前記第2のプリントヘッドアセンブリ構成要素に結合する少なくとも1つのプリントヘッド移動のためのアクチュエータであって、前記第2のプリントヘッドアセンブリ構成要素および前記プリントヘッドを前記第1の方向と平行な方向に移動させる前記少なくとも1つのプリントヘッド移動のためのアクチュエータとを備え、
前記少なくとも1つのプリントヘッド移動のためのアクチュエータは、前記第2のプリントヘッドアセンブリ構成要素が前記第2の方向に沿って移動する際に、前記第1の方向における前記第2のプリントヘッドアセンブリ構成要素の位置を調整する、請求項13に記載の電子製品製造装置
【請求項15】
前記基板運搬システムと結合され、前記膜形成材料の硬化または乾燥の少なくとも一方のプロセスで前記膜形成材料を固化させて薄膜層を形成する基板処理装置をさらに備える、請求項14の電子製品製造装置。
【請求項16】
前記薄膜層は、発光デバイスの有機カプセル化層または前記発光デバイスの有機発光層の少なくとも一方をさらに含む、請求項15に記載の電子製品製造装置。
【請求項17】
前記第2の構成要素は、前記基板に選択的に係合する真空チャックを備える、請求項12に記載の電子製品製造装置。
【請求項18】
前記基板運搬システムは、前記第1の構成要素と前記第2の構成要素とを結合して、前記第2の構成要素が前記第1の構成要素に対して回転することを可能にする機械的枢動点をさらに備える、請求項12に記載の電子製品製造装置。
【請求項19】
前記電子製品製造装置は、制御された雰囲気のためのエンクロージャを備え、かつ前記堆積機構は、前記エンクロージャ内で前記材料の供給源を備える、請求項12に記載の電子製品製造装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つの基板移動のためのアクチュエータは、ボイスコイル、リニアモータまたは圧電変換器のいずれか1つを備える、請求項12に記載の電子製品製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、それぞれ「Transport Path Correction Techniques And Related Systems, Methods And Devices」と題された、最初に指名された発明者Digby Punを代表して2017年7月5日に出願された米国特許出願第15/642037号、最初に指名された発明者Digby Punを代表して2017年4月25日に出願された米国仮出願第62/489768号、および最初に指名された発明者Digby Punを代表して2016年7月8日に出願された米国仮出願第62/359969号、および「Precision Position Alignment, Calibration and Measurement in Printing And Manufacturing Systems」に関して最初に指名された発明者David C. Darrowを代表して2017年2月15日に出願された米国仮特許出願第62/459402号の利益を請求し、これらの出願はそれぞれ、参照することによって本明細書に組み込まれる。本開示はまた、以下の文書、すなわち、「Techniques for Print Ink Droplet Measurement And Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」に関して第1の発明者Nahid Harjeeを代表して2014年7月24日に出願として出願された米国特許第9352561(USSN 14/340403)号、「Printing System Assemblies and Methods」に関して第1の発明者Robert B. Lowranceを代表して2015年6月12日に出願として出願された米国特許公開第20150360462(USSN 14/738785)号、「Techniques for Arrayed Printing of a Permanent Layer with Improved Speed and Accuracy」に関して最初に指名されたMichael Bakerを代表して2015年6月30日に出願として出願された米国特許公開第20150298153(USSN 14/788609)号、および「Ink-Based Layer Fabrication Using Halftoning To Control Thickness」に関して最初に指名された発明者Eliyahu Vronskyを代表して2014年8月12日に出願として出願された米国特許第8995022号も参照することによって組み込む。
【背景技術】
【0002】
あるタイプの工業プリンタは、精密製造に、例えば、電子デバイスの加工に適用されることができる。
【0003】
1つの非限定的実施例を挙げると、インクジェットプリンタが、電子ディスプレイデバイスまたは太陽電池パネルデバイスの1つ以上の超薄層を堆積させるために使用されることができる。この場合の「インク」は、所望の色の染料としてのインクの従来の概念と異なり、代わりに、若干拡散してともに混合するが、吸収されず、代わりに、構造、電磁、または光学的性質を完成したデバイスに付与することに役立つ意図的な層厚さを保つ離散液滴として堆積される有機モノマーであることができる。インクはまた、典型的には、半透明であるように意図的に作製され、結果として生じた層は、光を生成および/または透過させるために使用される。印刷によって堆積されるインクの連続コートが、次いで、用途に応じて、例えば、1~10ミクロンの非常に緊密に調整された厚さを有する恒久層を形成するように、定位置で処理される(例えば、紫外線を使用して硬化される、または別様に焼成または乾燥させられる)。これらのタイプのプロセスは、OLEDピクセルの正孔注入層(「HIL」)、正孔移送層(「HTL」)、正孔輸送層(「HTL」)、放出または発光層(「EML」)、電子輸送層(「ETL」)、電子注入層(「EIL」)、アノードまたはカソード層等の種々の導体、正孔遮断層、電子遮断層、偏光子、障壁層、プライマ、カプセル化層、および他のタイプの層を堆積させるために使用されることができる。参照された材料、プロセス、および層は、例示的にすぎない。1つの用途では、インクは、例えば、個々の微視的流体リザーバ内(例えば、「ウェル」内)の多くの個々の電子構成要素または構造のそれぞれの中に層を作成し、個々のディスプレイピクセルまたは太陽電池層を形成するように、堆積されることができる。別の用途では、インクは、巨視的次元を有し、例えば、(例えば、何百万ものピクセルを有するディスプレイ画面面積にまたがる)多くのそのような構造を被覆する、1つ以上のカプセル化層を形成するように、堆積されることができる。
【0004】
要求される精度は、非常に細かくあり得、例えば、有機発光ダイオード(「OLED」)ピクセルの薄い層を加工するための製造業者の仕様は、ピコリットルの分解能に(またはより高いレベルの精度にさえも)ピクセルウェル内の凝集流体堆積を特定し得る。仕様からの堆積流体の体積のわずかな局所変動さえも、問題を生じさせ得る。例えば、構造間(例えば、ピクセル間)のインク体積の変動は、人間の眼には顕著である色相の差または強度差または他の性能の相違を生じさせ得る。カプセル化または他の「巨視的」層では、そのような変動は、層機能を損ない得る(例えば、層は、不要な粒子状物質、酸素、または湿気に対して敏感な電子構成要素を確実に密閉しない場合がある)、または別様に観察可能な相違を生じさせ得る。デバイスがますます小さくなり、関連層がますます薄くなるにつれて、これらの問題は、さらに有意になる。典型的用途が、1~30ピコリットル(「pL」)の体積をそれぞれ有する、離散液滴を堆積させる何万個ものノズルを有する、プリンタを特徴とすることができ、プリントヘッドのための製造プロセスコーナが、動作不能なノズルおよび液滴サイズ、ノズル場所、液滴速度、または液滴降着位置の個々の誤差につながり、それによって、局所的インク体積送達変動を生じさせ得ることが考慮されるとき、所望の製造仕様を密接に辿る、薄い均質な層を生産することに非常に大きな課題があることを理解されたい。
【0005】
微細な精度を達成する際の誤差の1つの原因は、製造されている製品の規模に対する加工プロセスにおける機械的構成要素の使用に関する。非限定的実施例として、殆どのプリンタは、印刷を実施するために、1つ以上のプリントヘッド、基板、または両方を移動させる、機械的輸送システムを有する。いくつかのプリンタはまた、構成要素を回転またはオフセットする(例えば、プリントヘッドを移動または回転させ、ノズルの間の有効ピッチを変化させる)ための輸送システムを特徴とすることができ、これらの輸送システムはそれぞれ、微細な機械的または位置付け誤差を付与し得、ひいては、非一様性につながり得る。例えば、たとえこれらの輸送システムが、典型的には、高精度部品(例えば、精密トラックまたは縁ガイド)に依拠しても、それらは、製造に使用される輸送経路長の全体を通して、要求される精度および一様性を達成することを困難にする、ジッタまたは平行移動または回転の不正確性(例えば、輸送経路内のミリメートル、ミクロン、またはより小さい規模の偏位)を依然として付与し得る。状況を提供すると、大型HDTV画面を加工するために使用される装置は、個々の液滴送達がナノメートル規模の座標に計画される、メートル幅×メートル長の基板上に極薄材料層を堆積させるように制御される、「部屋のサイズの」プリンタを特徴とし得る。そのような装置の中の輸送経路は、長さがメートルであることができる。そのようなシステム、例えば、プリントヘッドを交換するために使用される輸送経路システム、基板を整合させる、または点検するカメラアセンブリ、および他のタイプの可動部品において、ある形態の誤差を生じさせ得る、多くの他の機械的構成要素があることに留意されたい。そのようなシステムでは、非常に微細な精度の機械的部品でさえも、上記で参照されるナノメートル規模の座標に影響を及ぼす偏位を生成し得る。したがって、要求される層は、ますます薄くなり、要求される精度は、加工されている製品に対してますます小さくなり、潜在的な位置誤差の原因を慎重に制御および/または軽減することが、さらに必須になる。
【0006】
概して、これらのタイプの加工システムにおける位置および平行移動誤差を低減させるためのいくつかの従来の技法が存在する。第1に、基板は、プリンタ輸送と粗く整合され、次いで、(潜在的に、加工プロセス中に繰り返し)手動で細かく整合されることができる。そのようなプロセスは、時間がかかり、すなわち、概して、消費者製品を生産するための自動高速アセンブリライン型プロセスを有するという目標を妨げる。また、概して、そのような手動プロセスを用いて要求されるミクロンまたはナノメートル精度を取得することも極めて困難である。また、そのような技法を用いて十分に対処されることができない、いくつかの誤差、例えば、上記でちょうど導入されたような輸送経路の相違によって引き起こされる誤差(例えば、基板が整合された後に現れる誤差)もある。第2の実施例として、米国特許公開第20150298153号は、基板位置における微細な位置および/または回転誤差を測定し、例えば、印刷するために使用されるノズルを再び割り当てることによって、または別様にノズルを発射するために使用されるノズル駆動波形を変化させることによって、ソフトウェアにおいてこれらの誤差を訂正する、プロセスに関する。換言すると、一般的に言えば、これらの技法は、微細な位置および回転誤差と「共存」しようとし(それによって、印刷速度を保ち)、次いで、(例えば、誤差に依存するスキャン経路を再調節する必要なく、事前計画されたラスタを使用して)誤差を是正するように、使用されるノズル、およびこれらのノズルが電子的に制御される時間および方法を調節しようとする。しかしながら、ソフトウェアにおいて整合誤差を補償するという有用性にもかかわらず、ソフトウェアにおいて本誤差を測定および考慮し、何千ものノズルのための発射割当を再計算することは、かなりの計算リソースおよび時間を要し得る。
【0007】
必要とされるものは、製造装置の中の機械的システムにおいて、運動、回転、および位置誤差を訂正するための付加的技法である。なおもさらに、必要とされるものは、「理想的な」縁または輸送経路をシミュレーションするために製造システムの可動構成要素の誤差を訂正するための技法である。そのような技法は、精密製造プロセス、特に、説明されるタイプの印刷システムに適用された場合、ラスタ制御データを再レンダリングするためのかなりの計算リソースおよび時間の必要性を低減させ、全体的に、より単純および/またはより高速および/またはより正確な印刷プロセスにつながるであろう。本発明は、これらの必要性に対処し、さらなる関連利点を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、輸送経路107に沿って工業印刷システムを通して輸送される際の基板103を図示する。その右側で、図1は、個別の回転および平行移動誤差(Δx、Δy、およびΔθ)を伴う2つの仮説的位置(103’および103”)における基板を示す。輸送経路誤差および関連付けられる基板回転および平行移動誤差は、解説を支援するために図面の尺度に対して誇張されているものとして見なされる。
【0009】
図2A図2Aは、微細な機械的調節を実施し、図1に関連して(すなわち、本実施例では基板を前進させる「グリッパ」の一部として)参照される誤差を訂正する、1つ以上の変換器を示す、概略図である。一実施形態では、再現可能機械的誤差が、事前に測定され、1つ以上の変換器「T」が、理想的な(例えば、「完全に直線状」または「ジッタを含まない」)輸送経路に対して再現可能基板回転および平行移動誤差を訂正するように、輸送経路位置に応じて駆動される。
【0010】
図2B図2Bは、図1と同様に機械的欠陥を有する輸送経路107を描写する。しかしながら、この場合、図2Aに対して導入されるような変換器「T」は、グリッパが経路107上で前進するにつれて基板位置および/または配向の微調整を実施するために使用される。結果は、仮想直線状縁223によって表されるように、基板がここで、「理想的な」運動(例えば、完全に直線状の「理想的な」縁および/またはジッタを含まない経路)に従って移動することである。
【0011】
図2C図2Cは、輸送経路誤差を訂正するための変換器「T」の使用を示すという点で、図2Bに類似する。しかしながら、この場合、誤差はまた、この場合、矢印254の一般的方向に進行するにつれて、プリントヘッド(またはカメラまたは他のアセンブリ)の非理想的運動を呈する、第2の輸送経路256から潜在的に生じる。
【0012】
図2D図2Dは、縁またはトラック256に沿ったプリントヘッドの運動を描写するという点で図2Cに類似するが、図示されるように、プリントヘッドアセンブリはまた、ここでは、その独自の変換器センブリを有し、縁またはトラック256の誤差を軽減する微調整位置および回転訂正を提供し、結果は、プリントヘッドがまた、ここでは、仮想「理想的」経路225(または以下で議論されるであろうように269)を効果的に進行することである。
【0013】
図2E図2Eは、1つの輸送経路(例えば、プリントヘッド輸送経路)内の誤差が、異なる輸送経路内の誤差訂正機構によって軽減されることができる、代替実施形態を表す。例えば、グリッパ203と関連付けられる変換器「T」等の誤差訂正機構は、異なる輸送経路(例えば、プリントヘッド輸送経路等)内の誤差を補償する基板位置または配向への微調整を実施することができる。訂正は、複数の変数に依存し得、例えば、それらは、時間依存性運動または他の輸送経路に沿った位置に依存して行われ得ることに留意されたい。例えば、変換器「T」は、基板が仮想経路107’”または仮想経路107””を辿るように(すなわち、グリッパ位置およびプリントヘッドアセンブリ位置の両方に応じて)、トラック256に沿ったプリントヘッドアセンブリ位置にも依存する様式で、グリッパ203が「y」次元内で移動するにつれて制御されることができる。
【0014】
図3A図3Aは、輸送されるものが輸送経路に沿って前進されるにつれて位置および/または回転誤差を訂正することと関連付けられる、フローチャートである。
【0015】
図3B図3Bは、例えば、最大6つの異なる次元(例えば、3つの平行移動次元、およびヨー、ピッチ、および/またはロールを潜在的に含む)内で補償対抗運動(または他の誤差軽減)を実施することによって、輸送経路誤差を訂正するための機構を示す、例証的略図である。
【0016】
図4A図4Aは、基板の平面図を提供し、ラスタまたはスキャンプロセスを示す。影付きの面積407が、単一のスキャン経路を表す一方で、透明な面積408は、別の経路を表す。図中の次元凡例によって示されるように、本実施例では、「x」軸が、クロススキャン次元に対応する一方で、「y」軸は、インスキャン次元に対応する。
【0017】
図4B図4Bは、そのうちの1つ(415)が制御された雰囲気内のプリンタを特徴とする、複数のモジュールを含む、加工機械の平面概略図を提供する。
【0018】
図4C図4Cは、工業印刷システムにおいて再現可能輸送経路誤差を測定し、記録し、次いで、訂正する1つの方法431を図示する、ブロック図である。
【0019】
図4D図4Dは、1つ以上のプリントヘッドが、初期化プロセス中にグリッパと整合され、それによって、プリンタによって使用される座標参照系(例えば、プリンタ支持テーブルによって使用される座標系)を確立する方法を図示する。生産中に、一連の中の各新しい基板がプリンタの中に導入されると、その基板はまた、次いで、印刷の一部としてこの同一の参照系に整合される。プリントヘッドのそれぞれおよび各基板を共通参照系に整合させることは、プリントヘッドおよび基板が印刷中に常に相互に適切に整合されることを可能にする。
【0020】
図5図5は、本明細書で導入される技法をそれぞれ独立して具現化することができる、一連の随意の層、製品、またはサービスを示す、例証的な図であり、例えば、これらの技法は、(数字503による)ソフトウェアの形態で、またはプリンタを制御して基板上に印刷するために、または別様に再現可能誤差を訂正するために使用される、(数字507による)プリンタ制御データとして、または(例えば、数字511、513、515、または517によって例示されるように)これらの技法に依拠して作製される製品として実装されることができる。
【0021】
図6A図6Aは、図4Bの印刷モジュールの内側のプリンタ等の工業プリンタの一実施形態の詳細な斜視図である。
【0022】
図6B図6Bは、グリッパの実施形態の詳細な斜視図である。
【0023】
図6C図6Cは、図6Bのグリッパからの変換器アセンブリの接近斜視図である。
【0024】
図6D図6Dは、図6Bのグリッパからの浮動式機械的枢動アセンブリの接近斜視図である。
【0025】
図6E図6Eは、浮動式機械的枢動アセンブリの設計に重点を置いた、図6B-6Dによって表される誤差訂正システムの概略斜視図である。
【0026】
図7A図7Aは、誤差を測定するために使用される(例えば、グリッパのための)基板および輸送システムの斜視図である。レーザ干渉法システムは、グリッパの変位可能または「第2の構成要素705」に搭載された光学系707または輸送されているもの(例えば、基板705)を通して光を指向し、干渉技法が、非常にわずかな(例えば、ミクロン/ミリラジアン規模またはより小さい)位置または角度偏差(振動を含む)を測定するために使用される。
【0027】
図7B図7Bは、プリントヘッド(またはカメラ)トラベラアセンブリの側面図を提供し、すなわち、カメラまたはプリントヘッドアセンブリ745は、カメラまたはプリントヘッドアセンブリに搭載された光学系743とともにトラベラ747に沿って前後に移動し、アセンブリ745の移動および配向に影響を及ぼす非常にわずかな位置または角度偏差を測定する。
【0028】
列挙された請求項によって定義される主題は、添付図面と併せて熟読されるべきである、以下の発明を実施するための形態を参照することによって、より深く理解され得る。請求項によって記載される技術の種々の実装を構築して使用することを可能にするように以下で立案される、1つ以上の特定の実施形態の本説明は、列挙された請求項を限定することではなく、それらの用途を例示することを意図している。前述の内容を限定することなく、本開示は、製造装置またはプリンタにおける輸送経路誤差を軽減するため、および/または再現可能印刷プロセスの一部として基板の1つ以上の製品のための薄膜を加工するための技法のいくつかの異なる実施例を提供する。種々の技法は、種々の形態で、例えば、プリンタまたは製造装置またはその構成要素の形態で、制御データ(例えば、事前算出された訂正データまたは変換器制御データ)の形態で、または(例えば、説明される技法に従って生産される1つ以上の層を有する)これらの技法の結果として加工される電子デバイスまたは他のデバイスの形態で、具現化されることができる。具体的実施例が提示されているが、本明細書に説明される原理はまた、他の方法、デバイス、およびシステムにも適用され得る。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示は、輸送経路誤差を訂正するため、および/または高度な位置正確性で基板上に層を加工するための改良された技法を提供する。一実施形態では、これらの技法は、電子ディスプレイ、太陽電池パネルまたは別の電子デバイスまたは製品の層を生産する、製造装置またはシステムに適用される。
【0030】
より具体的には、本明細書で議論される具体的実施形態では、プリンタは、基板上に液体の液滴を堆積させ、液滴は、混合して液体の連続コートを形成し、液体は、材料源としての役割を果たし、所望の層を形成するために使用されるであろう。液体は、例えば、次いで、ポリマーを形成するように原位置で硬化されるモノマーであることができる、または液体が乾燥または焼成されるにつれて所望の層を形成するであろう材料を担持することができる。液滴の堆積中に、基板またはカメラまたはプリントヘッド等のプリンタの別の構成要素は、輸送経路に沿って前進される。輸送経路または運搬システムは、基板上の材料および/または個々の液滴の堆積に影響を及ぼす、平行移動誤差または回転誤差のうちの少なくとも1つの誤差を生成する、非常にわずかな機械的欠陥によって特徴付けられる。これらの誤差は、再現可能であり得、例えば、アセンブリライン型プロセスでは、輸送経路における欠陥は、予測可能な方法で全ての新しい基板に影響を及ぼし得る。
【0031】
誤差を訂正および/または軽減するために、一実施形態では、微細位置付け変換器が、機械的欠陥に対抗するように固定枢動点を伴わずに駆動される。これらの変換器は、基板位置および/または配向の微調整を実施し、それによって、少なくとも1つの次元内で機械的欠陥の効果に対抗する。このようにして、運搬システム(例えば、グリッパ、基板、プリントヘッド、カメラ、または他の輸送経路)は、機械的欠陥によって特徴付けられ続けるが、基板および/またはプリントヘッドの運動は、理想的な進行に近似するように行われる。一実施形態では、輸送経路が、線形であり、輸送が、第1の次元(例えば、「y」次元)に沿って起こる一方で、2つ以上の変換器はそれぞれ、独立して、独立した次元(例えば、「x」次元)内で線形オフセットを適用する。共通モードで駆動されると、これらの変換器は、基板の「x」次元位置に影響を及ぼす、運搬システムと関連付けられる欠陥のオフセットを可能にする。例えば、輸送されるものは、「y」次元内で仮想直線状縁を進行させられることができる。差分モードで駆動されると、輸送されるものはまた、輸送経路の機械的欠陥によって同様に引き起こされる配向誤差を訂正するように、「xy」面内で回転させられることもできる。
【0032】
例えば、基板上で電子デバイスを加工するために使用される分割軸システムでは、「グリッパ」は、第1の次元(例えば、「y」次元)に沿って基板を移動させるために使用されることができる。グリッパは、縁またはトラックに沿って乗設する第1の構成要素と、基板に係合および係止する第2の構成要素(典型的には、真空デバイス)とを有する。変換器は、2つ以上の個別の相互作用の点において第1の構成要素と第2の構成要素との間の選択的オフセットを提供し、上記で参照されるような共通モード変位および差分モード変位の両方を提供するように、これらの構成要素の間に動作可能に位置付けられることができる。第1の構成要素が、(例えば、第2の次元内で)運搬システムの機械的欠陥によって引き起こされる平行移動および回転偏位を受けると、変換器は、その次元内のこれらの偏位を正確に均一化するように駆動され、機械的誤差によって特徴付けられていない「仮想縁」または「仮想輸送経路」を第2の構成要素に本質的に提供する。誤差は、線形および非線形であり得、訂正は、それに対応して線形および非線形であり得ることに留意されたい。随意の実施形態では、本タイプのシステムは、プリンタまたは印刷システムで具現化されることができ、例えば、y次元は、基板輸送次元および/または「インスキャン」または「クロススキャン」次元のうちの一方であり、x次元は、プリントヘッド輸送次元および/または「インスキャン」または「クロススキャン」次元のうちの他方である。説明される技法は、そのようなシステムでさえも、プリントヘッド/基板輸送に限定されず、例えば、限定ではないが、カメラ、測定デバイス、または他の構成要素の運動を訂正するためにも適用され得ることに留意されたい。また、種々の記述された次元、軸、および関連付けられる基準枠は、恣意的であり、反転され得る、または他の基準枠または他の自由度と交換され得ることに留意されたい。
【0033】
一実施形態では、機械的欠陥は、事前に測定されることができ、訂正は、次いで、少なくとも1つの次元内の再現可能機械的誤差に対抗するように、各新しい堆積中に(例えば、一連の中のその後に続く基板毎に)記憶される、算出される、「再生される」、および/または「読み出される」ことができる。これらの訂正は、任意の所望の変数、例えば、輸送経路位置、温度、具体的印刷レシピ、および/または他の変数に従って、インデックス化されることができる。そのような実施形態では、機械的欠陥は、随意に、変化する条件(例えば、機械的部品の劣化)を考慮するように、場合によっては、または周期的に再測定されることができる。例えば、アセンブリライン型加工プロセスでは、そのような技法は、運搬システムの(例えば、第1の構成要素の)位置に応じて、記憶された誤差訂正を「再生」し、再現可能または予測可能な運動または位置誤差を打ち消すように、適用されることができる。
【0034】
製造システムの中に複数の輸送経路が存在し得、これらの技法は、これらの輸送経路のうちのいずれか1つまたはそれらの組み合わせに適用されることができ、1つの次元内の位置誤差(または回転誤差)または複数の次元内の誤差を訂正するように適用されることができる。いくつかの実施例が、この点を強調することに役立つであろう。
【0035】
第1に、1つの考慮される実装では、これらの技法は、輸送経路に沿ったグリッパ位置に応じて、基板位置におけるクロススキャン次元誤差を訂正するために使用される。グリッパは、上記で参照されるような第1および第2の構成要素と、少なくとも2つの相互作用点でこれらの構成要素を動作可能に結合する線形変換器とを有し、変換器は、「浮動式」枢動点を提供するように構造化される。第1の構成要素が運搬経路を進行すると、変換器は、クロススキャン次元内の平行移動オフセットおよび基板の回転調節を繰り返し提供する、「共通モード」および「差分モード」オフセットを提供するように制御される。基板は、したがって、輸送システムの機械的欠陥にもかかわらず、直線状経路で前進される。記述された変換器の種々の実施形態は、以下で提供されるであろうが、簡潔には、一実施形態では、「ボイスコイル」が、非常に精密な微視的スローを提供するように、これらの変換器のために使用されることができる。第1の構成要素と第2の構成要素との間に構造支持および相互接続を提供することに役立つために、共通駆動モードおよび差分駆動モードと互換性がある浮動式機械的枢動アセンブリもまた、随意に、使用されることができる。
【0036】
第2に、この第1の実施例への随意の拡張では、グリッパ位置(および/またはグリッパの第2の構成要素の位置)もまた、インスキャン次元内で訂正されることができる。例えば、一実施形態では、電子駆動信号(グリッパを前進させるために使用される、または別様にプリンタノズル発射をトリガするために使用される)は、インスキャン次元内で基板の位置誤差を訂正するように調節される。また、別の変換器(例えば、別のボイスコイルまたは他の変換器)を使用し、インスキャン次元内で第2の構成要素に対して第1の構成要素をオフセットすることも可能である。第1の技法では、インスキャン位置誤差は、測定され、個々のノズル発射をオフセットするために(すなわち、精密に訂正された意図
したインスキャン位置においてノズル発射を達成するように、プリントヘッドおよび基板が相互に対して移動すると)使用されることができる。例えば、ノズル発射の遅延は、計算され、ノズル毎にプリントヘッドにプログラムされることができ、発射は、次いで、共通トリガ信号から駆動される。第2の技法では、共通または共有ノズルトリガ信号が、グリッパ位置(および/またはグリッパの第1の構成要素の位置)に応じて生成されることができ、トリガ信号がグリッパの誤差のない移動をシミュレーションするように生成されるように、誤差に関して訂正されることができる。
【0037】
さらに別の考慮される実装では、基本的技法は、なおも他の方法で誤差を訂正するために適用されることができる。例えば、クロススキャン次元内で進行するプリントヘッドアセンブリは、経路または縁を辿る第1の構成要素と、1つ以上のプリントヘッドを搭載する第2の構成要素とを有する。変換器は、グリッパに関して上記で参照されるように、少なくとも2つの相互作用点で第1の構成要素を第2の構成要素に結合するために使用され、変換器は同様に、「浮動式」枢動点を提供するように構造化される。第1の構成要素が運搬経路を進行すると、変換器は、インスキャン次元に対して平行移動および回転調節を繰り返し提供する、「共通モード」および「差分モード」オフセットを提供するように制御される。プリントヘッド位置の誤差は、したがって、軽減され、そのような液滴は、精密に、プリンタの基準枠に対して正しい位置において放出される。再び、記述された変換器の種々の実施形態は、以下で提供されるであろうが、簡潔には、一実施形態では、これらの変換器もまた、微視的スローを提供するボイスコイルであることができる。
【0038】
随意の拡張では、この第2の実施例における第1および第2の構成要素および変換器は、代わりに、クロススキャン次元訂正、またはインスキャンおよびクロススキャン次元訂正の両方を提供するように構造化されることができる。既に示唆したように、上記で参照される第1の実施例における変換器もまた、代わりに、(すなわち、基板位置の)インスキャン次元訂正、またはインスキャンおよびクロススキャン次元訂正の両方を提供するように構造化されることができる。これらの種々の技法は、任意の所望の組み合わせまたは順列で混合および合致されることができる。また、既に示唆したように、1つの可能性として考えられる用途では、1つの運搬システム(例えば、グリッパ)と関連付けられる変換器は、(例えば、独立した輸送経路に沿ったプリントヘッド位置に応じて)別の運搬システムにおける誤差を訂正するために使用されることができる。以下でさらに議論されるであろうように、そのような技法はまた、座標系非直交性の相違を訂正するために適用されることもできる。
【0039】
ここまで議論されてきた原理を熟考すると、少なくとも1つの変換器は、共通モードおよび差分モード制御の両方を使用して、輸送の方向に直交する次元内で輸送されているものを変位させることによって、輸送経路誤差を訂正するために使用されることができる。なおもさらに詳細な実施形態では、本タイプの制御は、変換器の個別のセットを使用して、2つの異なる輸送経路内の輸送経路誤差を訂正するように、例えば、第1の輸送システムの「y」軸運動に、および第2の輸送システムの「x」軸運動に、適用されることができる。このようにして、2つの異なる輸送経路を訂正し、一実装では、各輸送されるオブジェクトに仮想直線状縁を辿らせることは、堆積および/または加工パラメータにわたって精密な訂正を促進する。例えば、上記で導入される分割軸印刷システムとの関連で、グリッパ/基板経路およびプリントヘッド経路の両方の訂正は、印刷格子を効果的に正規化し、システムの印刷格子座標の理解が精密に正しく、輸送と関連付けられる機械的システム内の誤差によって弱体化されない、システムを提供する。これらの技法およびそれらの種々の組み合わせおよび順列は、随意に、本明細書および/または参照することによって組み込まれる種々の文書に説明される技法のうちの他のものを用いて、堆積液滴に対する精密な位置制御を提供することに役立つ。例えば、これらの技法はさらに、「z軸」(例えば、高度)または他の次元運動制御に適用されることができる。代替として、本明細書に説明される技法は、例えば、米国特許第9352561号および米国特許第公開第20150298153号で説明されるように、ノズル毎の液滴パラメータおよび/またはノズルパラメータの使用と組み合わせられることができる。
【0040】
本開示は、大まかに以下のように組織化されるであろう。(1)図1-2Fは、基板上に材料を堆積させること、微細な整合誤差の原因、および関連付けられる改善策に関する導入を提供するために使用されるであろう。(2)図3A-4Dは、より具体的な技法を導入するために、すなわち、考慮される印刷環境内の誤差を測定/検出し、それに対抗することに関する、オンラインおよびオフラインプロセスに関して、使用されるであろう。(3)図5-6Eは、1つ以上の詳細な実施形態において具体的な機械的構造を説明するために使用されるであろう。(4)図7A-Bは、輸送経路の測定誤差を測定および/または事前記録するために使用されるシステムについて議論するために使用されるであろう。
【0041】
導入部に進むことに先立って、最初に、本明細書で使用されるある用語を導入することが有用であろう。
【0042】
具体的に考慮される実装は、非一過性の機械可読媒体上に記憶された命令を備える、装置を含むことができる。そのような命令論理は、命令が最終的に実行されたときに、具体的アクションをとる、または別様に具体的出力を生じる命令に依存して、入力オペランド上で説明されたタスクを必然的に実施する構造を有する、専用機械として、1つ以上の汎用機械(例えば、プロセッサ、コンピュータ、または他の機械)をそれぞれ挙動させるように、ある構造(アーキテクチャ特徴)を有する様式で、書かれる、または設計されることができる。本明細書で使用されるような「非一過性の」機械可読またはプロセッサアクセス可能「媒体」または「記憶装置」は、その媒体上にデータを記憶するために使用される技術にかかわらず、例えば、限定ではないが、命令が後に機械によって読み出され得る、ランダムアクセスメモリ、ハードディスクメモリ、光学メモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、CD、ソリッドステートドライブ(SSD)、サーバ記憶装置、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、および他の有形機構を含む、任意の有形(すなわち、物理的)記憶媒体を意味する。媒体または記憶装置は、独立型形態(例えば、プログラムディスクまたはソリッドステートデバイス)であることができる、またはより大型の機構、例えば、ラップトップコンピュータ、携帯用デバイス、サーバ、ネットワーク、プリンタ、または1つ以上のデバイスの他のセットの一部として具現化されることができる。命令は、異なる形式で、例えば、呼び出されたときにあるアクションを起動するために効果的であるメタデータとして、Java(登録商標)コードまたはスクリプトとして、具体的プログラミング言語で書かれたコードとして(例えば、C++コードとして)、プロセッサ特有の命令セットとして、または何らかの他の形態で、実装されることができる。命令はまた、実施形態に応じて、同一のプロセッサまたは異なるプロセッサまたはプロセッサコアによって実行されることもできる。本開示の全体を通して、いずれかが、概して、非一過性の機械可読媒体上に記憶された命令として実装され得、いずれかが、製品を加工するために使用され得る、種々のプロセスが説明されるであろう。製品設計に応じて、そのような製品は、密閉可能形態であるように、またはこれらの製品が特殊加工された層を組み込む、販売、配布、輸出、または輸入のための完成した製品を最終的に作成するであろう、他の印刷、硬化、製造、または他の処理ステップのための予備ステップとして、加工されることができる。また、実装に応じて、命令は、単一のコンピュータによって実行されることができ、他の場合において、例えば、1つ以上のサーバ、ウェブクライアント、またはアプリケーション特有のデバイスを使用して、分散ベースで記憶および/または実行されることができる。本明細書の種々の図を参照して記述される各機能は、ともに単一の媒体表現(例えば、単一のフロッピー(登録商標)ディスク)上または複数の別個の記憶デバイス上のいずれか一方で記憶される、複合プログラムの一部として、または独立型モジュール
として、実装されることができる。同じことが、本明細書に説明されるプロセスに従って生成される誤差訂正情報にも当てはまり、すなわち、輸送経路位置に応じて位置誤差を表すテンプレートは、同一のマシン上で、または1つ以上の他のマシン上で使用するためのいずれかで、一時的または恒久的使用のために非一過性の機械可読媒体上に記憶されることができる。例えば、そのようなデータは、第1のマシンを使用して生成され、次いで、プリンタまたは製造デバイスへの転送のため、例えば、インターネット(または別のネットワーク)を介したダウンロードのため、または別のマシン上で使用するために(例えば、DVDまたはSSD等の輸送媒体を介した)手動輸送のために、記憶されることができる。本明細書で使用されるような「ラスタ」または「スキャン経路」は、基板に対するプリントヘッドまたはカメラの運動の進行を指し、すなわち、これは、全ての実施形態において線形または連続的である必要はない。その用語としての層の「硬質化」、「凝固」、「処理」、および/または「レンダリング」は、流体形態から作製されているものの恒久構造に変換するように、堆積したインクに適用する、プロセスを指す。これらの用語は、相対的用語であり、例えば、用語「硬質化される」は、完成した形態がプリンタによって堆積される液体インクよりも「硬質」である限り、完成した層が客観的に「硬質」であることを必ずしも要求するわけではない。「恒久層」の中のような用語「恒久」は、(例えば、典型的には、製造プロセスの一部として除去される製造マスク層とは対照的に)無期限の使用のために意図されるものを指す。本開示の全体を通して、種々のプロセスが説明され、そのうちのいずれかは、概して、実施形態または具体的設計に応じて、命令論理として(例えば、非一過性の機械可読媒体または他のソフトウェア論理上に記憶された命令として)、ハードウェア論理として、またはこれらのものの組み合わせとして実装されることができる。本明細書で使用されるような「モジュール」は、具体的機能に対して専用の構造を指し、例えば、第1の具体的機能を果たす「第1のモジュール」、および第2の具体的機能を果たす「第2のモジュール」は、命令(例えば、コンピュータコード)との関連で使用されるときに、相互排他的コードセットを指す。機械的または電気機械的構造(例えば、「暗号化モジュール」)との関連で使用されるとき、用語「モジュール」は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアを含み得る、構成要素の専用セットを指す。全ての場合において、用語「モジュール」は、記載される機能を果たすための一般的プレースホルダまたは「手段」または「何であろうとあらゆる構造」(例えば、「雄牛のチーム」)としてではなく、具体的技術分野で使用される従来の構造(例えば、ソフトウェアモジュールまたはハードウェアモジュール)として、主題が関連する当業者によって理解されるであろう機能または動作を実施するための具体的構造を指すために使用される。「電子」はまた、通信の方法を指すために使用されるとき、可聴、光学、または他の通信機能を含むこともでき、例えば、一実施形態では、電子伝送は、カメラまたはセンサアレイによってデジタル化され、電子デジタル信号に変換され、次いで、電子的に交換される、(例えば、画像化された2Dバーコードを介した)情報の光学的伝送を包含することができる。
【0043】
また、本明細書では、検出機構、および各基板上で、またはプリンタプラテンまたは輸送経路の一部として、またはプリントヘッドの一部として認識される整合マークまたは基準が参照される。多くの実施形態では、検出機構は、センサアレイ(例えば、カメラ)を使用し、基板上(および/またはプリンタ内の物理的構造上)の認識可能な形状またはパターンを検出する、光学検出機構である。他の実施形態は、センサアレイを前提とせず、例えば、基板がプリンタの中へ装填される、またはプリンタ内で前進されるにつれて、線センサが基準を感知するために使用されることができる。いくつかの実施形態が、専用パターン(例えば、特殊整合マーク)に依拠する一方で、他の実施形態は、認識可能な光学特徴(プリンタまたはプリントヘッドの中の基板または物理的特徴上の任意の事前に堆積した層の幾何学形状を含む)に依拠し、これらはそれぞれ、「基準」であることに留意されたい。可視光を使用することに加えて、他の実施形態は、予期される印刷位置に対する基板詳細の紫外線または他の非可視光、磁気、高周波、または他の形態の検出に依拠する
ことができる。また、本明細書の種々の実施形態は、プリントヘッド、複数のプリントヘッド、またはプリントヘッドアセンブリを参照して議論されるであろうことに留意されたいが、本明細書に説明される印刷システムは、概して、1つ以上のプリントヘッドとともに使用され得ることを理解されたい。1つの考慮される用途では、例えば、工業プリンタは、3つのプリントヘッドアセンブリを特徴とし、各アセンブリは、(例えば、プリントヘッドアセンブリの)構成プリントヘッドおよび/またはプリントヘッドアセンブリが、個別に所望の格子システムに精密に整合されることができるように、位置および/または回転調節を可能にする機械的搭載システムを伴う3つの別個のプリントヘッドを有する。種々の他の用語が、以下で定義される、または文脈から明白な様式で使用されるであろう。
【0044】
I.緒言
図1および2A-2Fは、本開示で議論されるいくつかの技法と、これらの技法が対処する問題のうちのいくつかとを導入するために使用される。
【0045】
より具体的には、図1は、あるタイプの輸送機構と関連付けられる従来技術のプロセス101を表す。この具体的実施例では、印刷格子105の選択されたノードにおいて堆積される液滴で印刷される基板103が存在することが想定される。印刷格子105は、この位置では、プリントヘッドからのインクの液滴が、層一様性に変換する予測可能性で精密な位置に降着するであろうことが意図されることを表すように、基板の中で中心に置かれるものとして図示されている。しかしながら、印刷格子は、このようにして図示されているが、プリンタ(必ずではないが基板)に対して画定され、印刷が起こり得る任意の場所まで延在する(例えば、印刷可能面積は、基板よりも大きくあり得る)ことに留意されたい。また、垂直線および水平線の間隔は、概して、予測可能に離間されると考えられるが、しかしながら、これは、典型的には、xおよびy輸送経路に沿った前進が正確(および/または線形)であるという想定に基づく。最終的に、また、プリンタ、基板、および印刷格子がここで例示されるが、これらの問題は、プリンタに特有ではなく、本明細書に説明される技法は、何かが機械的に輸送、回転、または移動される、多種多様な状況に適用され得ることに留意されたい。印刷プロセス、基板、および印刷格子の文脈は、本開示に説明される問題および技法を導入するために非限定的な例証的実施例として使用されるものである。
【0046】
基板が、概して、矢印104によって表されるように輸送されるにつれて、印刷が起こり、さらに、輸送機構は、経路107に沿って基板を誘導するものであると想定される。本輸送経路は、わずかに湾曲しているものとして図1に図示され、本実施例では、輸送機構の(例えば、あるタイプの縁ガイド、トラックまたはトラベラ、または基板103を操向するために使用される他の運搬システムの)機械的欠陥を表す。前述のようなOLEDディスプレイパネルを作製するため等の典型的工業印刷プロセスでは、基板は、サイズが約2メートル×3メートルであり得る一方で、経路107の非線形性は、数ミクロンまたはさらに小さくあり得ることに留意されたい。図1で描写されるような経路107の湾曲性(または他の誤差)は、したがって、議論および例証の目的のために誇張されている。この規模の誤差は、多くの用途では重要ではない一方で、ある製造プロセス(例えば、OLEDディスプレイおよび/または大型基板上の何らかの他の電子デバイスの製造)では、本タイプの誤差は、達成可能な製品サイズ、寿命、または品質を限定し得る。すなわち、液滴は、一般的に言えば、ともに混合し、間隙またはピンホールを残すことなく均質な層を生産するように、精密な位置において堆積される必要がある。液滴は、降着に応じて、限定された程度のみに拡散し、完成した層における表面不規則性は、達成可能な層薄さを限定し、別様に品質の問題を生じ得る。液滴降着場所のわずかな誤った位置さえも、製品の品質および/または製造信頼性に影響を及ぼし得る。
【0047】
図としての図1は、左半分および右半分を含む、2つの半分に概念的に分割される。図の左半分は、基板103およびわずかに湾曲した輸送経路107を示す。基板103は、概して、矢印104によって参照されるように、「y」次元と指定されるものにおいて、本経路107に沿って前後に前進されるものである。数字103は、基板が印刷格子105と適切に整合された、何らかの点にあることを表す。本図で描写されるような印刷格子は、垂直線が、プリントヘッドおよび基板が相互に移動される際のプリントヘッドの個別のノズルの見掛けの経路を表す一方で、水平線が、デジタル発射信号、または再充填されてインクの反復液滴を発射するノズルの他の能力を表す(すなわち、これらの水平線の間隔が、典型的には、ノズルが発射され得る「速さ」を表す)抽象化である。あるいは、別様に記述すると、印刷格子105は、そのそれぞれがインクの液滴を放出する機会を表す、ノードを有する。既に示されたように、部分的に、各液滴が基板上に降着するであろう場所に関する精密な知識を有することに応じて達成される、位置に関して精密に制御され、ピンホールを残さない様式で、インクを堆積させることが所望される。さらに、液滴は、離散位置において堆積されるが、粘性であり、したがって、典型的には、拡散し、間隙または不規則性を有していない連続液体コートを形成することに留意されたい。単位面積あたりの体積は、概して、最終的な層の所望の厚さまたは他の性質と事前に相関付けられ、したがって、液滴密度および相対的位置は、理論上、所望の効果を生じる、例えば、液滴の拡散および混合後に所望の厚さの均等な層を助長する様式で(期待液滴サイズを考慮して)選択されることができる(これは、参照することによって組み込まれる、米国特許第8995022号で議論されている)。
【0048】
印刷格子105は、印刷が、概して、所望の液滴降着場所において起こるであろうことを表す、基板103とともに「スクエア・アップ(squared up)」様式で、図の左半分で図式的に描写される。
【0049】
残念ながら、輸送経路107の誤差(すなわち、湾曲性)は、印刷格子105を効果的に歪曲し得、このことは基板が前進されるにつれて微細な位置および回転誤差を受けるので、液滴が基板に対して存在することが想定される場所に必ずしも降着しないことを意味する。図1の右側は、基板が輸送経路107に沿って第1の位置d0から前進される際の基板の平行移動および/または配向の誤差を示し、基板位置およびヨーは、輸送経路に沿った第2の位置d1まで、(仮想)理想的「参照縁」109に対して103’によって表され、基板位置およびヨーは、参照縁109に対して103”によって表される。見て分かるように、基板は、輸送経路107の誤差(例えば、湾曲性)に起因して、複数の次元内でオフセットおよび回転誤差を受ける。誤差は、本実施例では、基板が第1の位置d0まで移動されたときに、水平オフセットおよび垂直オフセットΔx0およびΔy0、角度オフセットΔθ0であり、基板が第2の輸送経路位置d1まで前進されたときに、異なる水平オフセットおよび垂直オフセットΔx1およびΔy1、角度オフセットΔθ1であることが分かる。基板が前進されるにつれて、これらの誤差の性質が変化するため、これらの誤差は、印刷格子を歪曲し、このことは、計画された印刷プロセスが(理論上)所望の層性質を生成するが、実際には、液滴堆積が歪曲され得、潜在的品質問題を生じることを意味する。訂正されないままにされた場合、これらの種々の誤差は、ピンホール、薄いゾーン、および他の欠陥を生成し得、それは、印刷システムを用いて達成可能な精度および/または品質を限定する。再度、これは、デバイスサイズを限定し得る(例えば、高品質小型化製品または非常に薄い大面積ディスプレイ画面等のより良好な品質または解像度を有する製品を生産することが困難または不可能であり得る)。記述されるタイプの誤差の影響は、印刷格子を歪曲することである。例えば、システムおよび印刷計画は、直線印刷格子(図1では105)を効果的に想定し得るが、その一方で、「y」誤差および/またはジッタ(すなわち、輸送経路と平行)は、その印刷格子の水平線の間の分離を効果的に歪曲する。同様に、「x」次元誤差および/またはジッタは、その印刷格子の垂直線の間の分離を効果的に歪曲し、これらの誤差の影響は、個々の液滴が堆積される場所についてのシステムの理解の誤差である。これらのタイプの誤差は、種々のピクセルウェルの中の少なすぎるまたは多すぎる流体堆積、または他の非一様性をもたらし、潜在的に、完成したディスプレイにおける輝度および/または色相変動または他の誤差につながり得る。
【0050】
また、本実施例では、描写される誤差は、ある場合には、単純に、輸送経路107の再現可能機能であり得る、すなわち、輸送経路が本実施例では曲線状として見なされるため、x次元内の非線形変位、y次元内の非線形変位、および非線形傾斜があることに留意されたい。z次元誤差、ピッチ、およびロール等の他のタイプの誤差もまた、再現可能な基準で潜在的に生じ得るが、本特定の図では描写されていない。したがって、記述されるタイプの一様性に依拠する、微細な(例えば、ミクロンまたはより小さい規模)電子、光学、または他の構造を作成するために使用される工業プリンタ等の用途では、一連の基板が「アセンブリライン」型加工プロセスの一部として印刷されるものである場合、同一の誤差が、潜在的に基板別に生じ得る。
【0051】
基板経路内の誤差が図示されているが、潜在的に、デバイス品質および/またはプロセス信頼性に影響を及ぼし得る、類似誤差の他の原因もある。例えば、分割軸プリンタは、典型的には、基板だけではなく、プリントヘッドまたはカメラ、または他の機械的構成要素を移動させる。簡潔には、(概して、図1に対して「x」次元内で)1つ以上のプリントヘッドを移動させるシステムでは、類似経路誤差は、(図1の次元に対して)プリントヘッドにおいて「x」、「y」回転または他の誤差をもたらし得る。例えば、プリントヘッドが異なる位置において誤差を有する場合、そのようなものはまた、典型的には、印刷格子105の垂直線を歪曲するという影響を及ぼす(すなわち、それらを不均等に離間させる)。同様の類似性が、参照されるタイプの工業印刷システムにおける他の輸送経路類似性に関して記述されることができる。概して、これらの層の影響を低減させ、層加工における予測可能性および信頼性を向上させること、および概して、より薄い均質な層を加工する能力を有することが所望される。
【0052】
図2Aは、これらの問題のうちのいくつかを低減または排除するための一実施形態201を示す。より具体的には、図2Aは、再度、基板が、矢印104によって表される経路に沿って前後に前進されるものであることが想定される、図1からの基板103を示す。本実施例では、基板は、基板103のコーナーまたは縁を握持するグリッパ203を使用して前進されるであろう。グリッパの第1の構成要素204は、概して、「y」次元内で(図1からの)経路107に沿って進行するであろう。グリッパはまた、第1の構成要素204を、基板の縁に係合する第2の構成要素207と動作可能に接続する、2つの変換器(T)205および206も有する。1つの例示的な場合において、基板は、浮動式テーブルの上方の空気軸受上で支持され、基板のコーナーは、ほぼ摩擦のない支持を提供するように、真空機構を使用して握持され、他の実施例では、他の機構が、支持および輸送のために使用されることができる。2つの変換器はそれぞれ、矢印210によって表されるように、(例えば、図に図示されるように「x」次元内で)共通方向に沿って第1の構成要素に対して第2の構成要素を変位させるように制御される。各変換器は、独立して制御されることができ、「共通モード」制御が、個別の係合点においてx次元内で第1の構成要素204から離れるように線形に第2の構成要素をオフセットする一方で、「差分モード」制御が、枢動点「Xpvt」を中心として第1の構成要素に対して第2の構成要素を枢動させる状況につながる。変換器は、共通駆動構成要素および差分駆動構成要素の両方を有する方式で電子的に駆動されることができるため、枢動点「Xpvt」は、浮動式枢動点であることが分かる。いくつかの実施形態では、本浮動式枢動点が、抽象概念であり得る一方で、他の実施形態では、機械的構造は、グリッパの2つの構成要素の間に構造結合も提供しながら本枢動点を提供する。第1の構成要素204が、(図1からの誤差で妨害された経路107)を辿る一方で、第2の構成要素は、輸送されているもの(例えば、この場合、例えば、真空ロックを使用する、基板103)に係止する。変換器205および206は、矢印208および209によって示されるように、基板を移動させるように独立して制御可能であることが分かり、経路107内でx次元およびθ回転誘発型誤差を正確に無効化するような様式で制御され、結果は、基板が理想的な「参照縁」(図1からの線109を参照)に対応する様式で移動される。代替的設計では、相互と平行である線形スローを有する代わりに、変換器205が、回転を達成し得る一方で、変換器206は、線形スローを達成し得る、または変換器は、基板位置または回転誤差を軽減するという対応する効果を伴って、「y」次元または任意の他の所望の次元内でオフセットを生成させられ得ることに留意されたい。図2Aでは、グリッパの第1の構成要素204が、「y」次元に沿って移動する一方で、変換器205および206はそれぞれ、個別の接触点「c」における接触を介して、「x」次元に沿った線形可動域に沿って、基板を押動および引動する。各変換器は、本実施例では、リニアモータ、圧電変換器、ボイスコイル、または別のタイプの変換器であることができることに留意されたい。
【0053】
本実施例における分割軸印刷システムでは、基板は、特定の「スキャン」またはラスタ運動のためにプリントヘッドに対して「y」次元内で前進されることに留意されたい。本実施例における「y」次元はまた、したがって、「インスキャン」次元も形成する。プリントヘッドは、次いで、その後に続くスキャンのためにプリントヘッドを再配置するように「x」次元内で(すなわち、「クロススキャン」次元内で)移動され、基板は、次いで、その後に続くスキャンのために逆方向に前進され、連続的なスキャンは、液体コート全体が作成されるまで継続する。基板は、次いで、(典型的には、別のチャンバまでプリンタから外へ)前進されることができ、これは、所望の電気的、光学的、および/または機械的性質を有する恒久構造に連続液体コートを変換するように、硬化、乾燥、または別様に処理される。印刷システムは、次いで、別の基板を受容し、例えば、一般的な所定の「レシピ」に従って、その後に続く基板上で類似印刷を実施する準備ができている。
【0054】
図1からの)輸送経路107に沿った誤差が、複数の次元内の誤差(すなわち、x次元内のオフセットだけではない)につながり得ることが、既に記述された。例えば、経路107に沿った運動は、一定の速度のために制御され得るが、その経路の角度の変動は、基板のy位置における非線形性にもつながり得る。図2Aの実施形態に関して、y次元誤差は、随意に、「インスキャン」次元内の基板運動を訂正するための手段211を使用して、例えば、インスキャン次元内でグリッパの第1のおよび/または第2の構成要素のスローを達成し、基板のy次元前進を正規化する、第3の変換器214を使用して、訂正されることができる。他の実施形態では、フィードバックが、代わりに、グリッパの前進のために(例えば、フィードバック信号、デルタ信号、または電子駆動信号として)電子制御信号215を調節し、わずかな速度増加または減少(Δv)を付与し、y次元誤差に対抗するために使用されることができる、またはグリッパの運動が、位置マーカを合致させるように引き起こされることができる(さらに以下を参照)。さらに別の随意の実施形態では、(ボックス217によって表されるような)個々のy位置依存性ノズル発射遅延を算出およびプログラムすることも可能であり、すなわち、プリントヘッドのノズルは、いくつかの実施形態では、プリンタに対する基板の「y」次元位置誤差を正確に打ち消す様式で、基板およびプリントヘッドが「y」次元内で相互に対して移動されるにつれて、わずかに早くまたは遅く印刷するように「命じられる」ことができる。また、数字219により、別の実施形態では、ノズル発射の時間を決めるために使用される「トリガ」信号を調節し、プリンタに対する基板の位置誤差を打ち消すように、印刷格子(図1からの数字105を参照)の水平線を偏移させる効果を及ぼすことが可能である。グリッパの「インスキャン」または「y軸」補償は、全ての実施形態のために要求されるわけではないことに留意されたい。
【0055】
図2Aの主題を熟考すると、機械的輸送システムの中の2つ以上の変換器を使用することによって、(例えば、非線形ガイドまたはトラックまたは縁に関して)輸送経路の誤差
または他の運動誤差を訂正することができると観察されるはずである。経路誤差が、図1の数字107によって表されるように存在し得る一方で、上記で導入される技法および構造は、輸送経路の本再現可能誤差と「共存」することを試みる(例えば、グリッパの第1の構成要素204は、本誤差で妨害された経路を進行し続ける)が、変換器は、スローまたは他の訂正を達成し、少なくとも1つの次元内で本経路誤差を無効化し、したがって、移動されているもの(本実施例では基板)は、理想化された経路を進行する(または少なくとも、図1の数字109によって表されるような理想的な縁をシミュレーションさせられる)。一実施形態では、これらの訂正は、相互と平行であり、運搬の方向に実質的に直交する線形スローをそれぞれ有する、2つ以上の変換器(例えば、矢印104の方向に実質的に直交する方向(例えば、210)へそれぞれ独立して制御可能である、変換器205および206)によって、達成される。
【0056】
これらの技法は、事実上あらゆる機械的輸送システムに適用されることができるが、これらの技法から利益を享受し得る1つの分野は、インク液滴が非常に精密な位置で堆積される必要がある、工業プリンタに関することが、既に記述された。例えば、1つの考慮される実施形態は、有機LEDディスプレイデバイス(例えば、携帯電話画面、HDTV画面、および他のタイプのディスプレイ)等の発光デバイス、および太陽電池パネル等の「パネル」デバイスを加工するために使用されるプリンタとして存在する。この点に関して、(例えば、メートル幅および長さの基板が上に印刷される)上記で議論される用途では、いくつかの従来のシステムは、印刷中に基板を前進させるために空気浮動式テーブルに依拠する。そのようなシステムの中のガスの進入および退出は、完成した層に潜在的に欠陥を生じ得る効果(例えば、温度、静電気の蓄積、またはインク挙動に影響を及ぼし得る他の効果)を基板に付与することを回避するように、慎重に制御されることができる。換言すると、ガス流が、基板の下に流体軸受を生成し、印刷中に基板が移動される実質的に摩擦のない表面を作成するために使用される。そのような用途における図2Aからのグリッパ203は、基板上の1つの接触点に効果的に係合する(第2の構成要素207の一部としての)単一の真空チャック、または基板に沿った個別の接触点に係合する複数の真空ロックを特徴とする、真空グリッパであることができる。そのような用途では、非線形性を無効化するために使用される「ミクロン規模」(またはより小さい)スローを達成し、精密な経路前進を提供するために、変換器205および206は、有利なこととして、(すなわち、浮動式テーブルの気体軸受によって支持される力の方向に対して法線方向である方向に)圧縮および膨張を使用し、基板との精密なプリントヘッドおよびノズル整合を達成するために使用される微視的スローを達成する、ボイスコイルとして形成されることができる。すなわち、具体的には電子フラットパネル加工に関して、および具体的にはOLEDディスプレイデバイス加工に関して、(摩擦のない)浮動支持および真空グリッパの使用は、欠陥を最小限にし、デバイス寿命を最大限にするために重要であり、変換器としてのボイスコイルの使用は、そのようなシステムにおいて要求されるスローを提供するための効果的な構成要素を提供することが見出されている。しかしながら、他のタイプの変換器もまた、例えば、圧電変換器、リニアモータ、または他のタイプの変換器の使用を通して、特定のタイプの用途に関するスローを達成するために使用されることができる。そのようなシステムでは、浮動式機械的枢動機構が、誤差訂正のための構造的リンケージおよび機械的支持を提供するために、ボイスコイルを補助して使用されることができる。
【0057】
図2Bは、図1の図に類似する図221を提供するが、図2Aの機構を使用して到達可能な目標をさらに図示する。より具体的には、図2Bは、経路107に沿って前進する際の図2Aからの基板103およびグリッパ203を示す。図1と同様に、経路107は、再度、ある形態の湾曲性または変動を呈する誤差を有すると想定され、再度、これは、縁ガイド、トラック、または他の機構における誤差であり得、本誤差は、位置および/または回転誤差をグリッパ203に付与する。しかしながら、この場合、グリッパは、例えば、経路107の変動を補償または均一化するボイスコイル変位の形態で、本誤差に対抗するように制御される、変換器「T」を有するものとして見なされる。再び、誤差の規模は、図2Bの規模に対して大いに誇張されているものとして見なされ、例えば、実践では、経路が、メートル長であり得る(例えば、長さ3メートルの基板が部屋のサイズのプリンタを通して輸送される)一方で、湾曲性は、規模がミクロンまたはサブミクロンであり得ることに留意されたい。
【0058】
経路に沿ったグリッパの位置d0において、本来の輸送経路誤差がΔx0、Δy0、およびΔθ0と等しかったことが図1から思い起こされるであろう。しかしながら、図2Bのシステムに関して、変換器は、図2Bの右下側で見られるように、かつ数字103’によって指定されるように、基板を変位および/または回転させるように作動させられる。すなわち、変換器「T」は、絶対位置x3、y3、およびθ3を有するように、グリッパの第1の構成要素およびトラックまたは縁ガイド107に対してグリッパの第2の構成要素および基板を変位させる。図2Bとの関連で、数量x3は、誤差で妨害された輸送経路107からオフセットされた仮想縁223を効果的に画定する絶対x位置を表し、数量y3は、インスキャン(または輸送)方向に対する恣意的な「平滑化」または正規化前進にそれをオフセットする基板の随意の位置付けオフセットに対応し、数量θ3は、基板の所望の角度配向に対応する。図2Bの実施例に関して、差し当たり、y3およびθ3は、「ゼロ」である、例えば、基板は、正確に垂直であるように配向される(すなわち、「y」次元訂正を伴わずに浮動式支持テーブルに対してスクエア・オフされる(squared off)が、これは全ての実施形態に当てはまる必要はない)と想定されることができる。図2Bでは、印刷格子は、基板103’に対して一貫したxおよびθ関係を有することが数字105’において描写される。基板が位置d0から位置d1まで前進されると、変換器は、基板と印刷格子の垂直線との間でこの一貫した位置関係を維持するように、すなわち、基板が、(経路107に沿った誤差にもかかわらず)絶対位置x3およびθ3を有するように整合され、したがって、105”において印刷格子に対して本関係を正確に有するものとして103”において描写されるように、制御される。これらの実施例では、印刷格子は、基板に対して事前判定された関係を維持するものとして図示されるが、印刷格子は、プリントヘッド位置付けおよび基板およびプリントヘッド運搬システムによって画定され、本当に所望されるものは、プリントヘッドおよび基板運搬機構が相互に対して一貫した事前判定された関係を維持し、このリンケージによって確立される座標系が、加工されている各製品に対して精密に整合されることであることに留意されたい。いくつかの実施形態では、基板(またはその上で加工されている製品)は、したがって、製品毎または基板毎の整合プロセスを介して、印刷格子に対して(すなわち、プリンタに)特別に整合される。これは、以下でさらに例示されるであろう。差し当たって、基板(例えば、その参照縁、または基板上の基準の並置)は、印刷格子に対して事前判定された関係で維持されているものであると想定されるであろう。
【0059】
方程式が、一定の位置関係が維持される方法を示すように、図中の種々の位置において描写される。より具体的には、位置d0における輸送経路107の本来の再現可能誤差が、Δx0、Δy0、およびΔθ0の位置および回転オフセットに等しかったことが思い起こされるであろう。変換器「T」は、したがって、Δx2、Δy2、およびΔθ2のさらなるオフセットを追加するように制御され、これらの値は、輸送経路に沿った位置d0および対応する輸送経路位置(経路107に沿った位置d0)おける事前測定された誤差の関数である。すなわち、一実施形態では、これらの値は、事前に判定(測定)され、誤差Δx0、Δy0、およびΔθ0の負数に依存する、すなわち、それらは、誤差を正確に打ち消し、随意に、ある事前判定されたx/y/θ値に基板をオフセットする。これらの値は、記憶され、次いで、アセンブリライン型プロセスにおいて連続または一連の基板の中の各基板上に正確に印刷するために、多くの基板からの同様の製品の加工を表す、事前判定された「レシピ」と組み合わせて使用されることができる。一実施形態では、描写される変換器「T」は、xおよびθにおける基板位置のみを訂正する(例えば、任意の「y」
次元訂正は、随意に、図で描写されていない1つ以上の他の変換器または機構を使用して達成される)。位置d1において、輸送経路107上の位置に応じて異なるオフセットを追加するように、すなわち、Δx4、Δy4、およびΔθ4のオフセットを追加するように、変換器がどのように制御されるかに留意されたい。図2Bで描写されるように、値x5およびθ5は、値x3およびθ3と正確に等しくあり得るが、再度、これは全ての実施形態に当てはまる必要はない。
【0060】
1つの考慮される実施形態では、プリンタの支持プラテン(すなわち、上記で議論される実施例では、浮動式テーブル)は、プリンタ用の位置参照システムを提供する所定の光学マーキングを有し、すなわち、印刷格子は、本システムにリンクされ、かつそれに対して画定されることに留意されたい。光学マーキングは、例えば、支持テーブル上に物理的に形成される、または例えば、粘着テープを介して追加されることができる。
【0061】
ミクロン規模またはより良好な位置制御は、多くの点で、見た目ほど直観的ではなく、例えば、一実施形態では、グリッパ輸送システムおよびプリントヘッド輸送システムはそれぞれ、カメラを搭載し、該カメラは、共通整合マークを見出し、それによって、2つの輸送経路に合致する座標系の原点を確立するために使用される。本プロセス、およびそのようなシステムの中のプリントヘッドおよび基板毎の運搬システムは、プリンタの座標参照系を効果的に画定する(かつ大部分は、それに従って液滴が堆積されることができる印刷格子の構成を判定する)。参照することによって既に組み込まれた米国仮特許出願第62/459402号は、これらのカメラの使用、位置検出、および関連較正に関する情報を提供する。基本的に言えば、1つの開示されるシステムにおいて共通座標点(または「原点」)を見出すことに加えて、各運搬システムが、光学テープおよび光学センサを使用し、精密な(例えば、ミクロン単位)位置検出およびフィードバックを提供するため、運搬システム(例えば、グリッパの第1の構成要素)は、それがプリンタの座標系に対して存在している場所を正確に「把握」し、これらの種々の構成要素は、協働して完全なプリンタ座標系を効果的に画定する。実際に、そのようなシステムの使用は、y次元グリッパ経路訂正の必要性を除去することができ、例えば、グリッパは、単純に、y次元に沿った具体的位置値へと駆動される。
【0062】
いったん「原点」が、参照されたカメラ整合プロセスによって確立されると、2つの運搬システムは、各運搬システムのカメラと運搬システムの参照点(例えば、プリントヘッドノズル位置に対応する)との間の相対的座標を判定するように関節運動され、これは、次いで、プリンタの座標系に対する任意の点の精密な識別を可能にする。前述のように、そのようなシステムでは、プリンタの液滴降着場所の「理解」は、印刷格子に依存し、これは、ひいては、本座標系によって画定される。そのようなシステムにおける輸送経路運動誤差は、潜在的に、特定の印刷格子場所(例えば、組み合わされた具体的なグリッパ/プリントヘッド位置の理解と関連付けられる)がこれらの構成要素の実際の位置から逸脱する状況につながり得る。本明細書に説明される種々のデバイスを使用して、本明細書に説明される様式で輸送経路誤差を訂正することによって、これは、基板およびプリントヘッドがそれぞれ、印刷格子想定に対応する様式で位置付けられるように、システムがその経路誤差を訂正することを可能にする。実際には、事前記録された誤差測定に対して上記で記述されるように、輸送経路の間の軽微な非直交性等の誤差さえも、随意の回転オフセット(例えば、θ3およびθ5のゼロではない値)を使用して訂正されることができる。
【0063】
図2Bによって提供される実施例を継続すると、次いで、システムの中に導入される各基板は、印刷中に基板(またはその上のパネル製品)の位置を精密に理解するために識別および使用される、1つ以上の基準を有する。各基板が導入されると、その基準が、(例えば、カメラのうちの1つ以上のものを使用して)検出され、機械的システムが、期待位置に対応するように基板を適切に配向/整合させるために使用されることができる(本プロセスは、全ての実施形態のために必要なわけではない、例えば、既知の基板不整合または角度配向喪失に適応するように、プリンタ制御情報を調節することも可能であることに留意されたい)。
【0064】
較正プロセス中に、試験基板は、所望のレシピに対応する様式でプリンタを通して前進されることができる。光学検査デバイス(例えば、カメラ)が、各着目次元内の位置および回転誤差を精密に測定するために画像処理技法とともに使用されることができる。運動および/または印刷は、次いで、所望のレシピに従って起こり、光学検査は、基板が前進されるにつれて位置および配向誤差を測定するように、例えば、(それらの個別の経路に沿った)運搬システムのそれぞれの前進に対して判定されるような期待位置/配向から逸脱する再現可能誤差を検出するように、連続的または断続的に実施される。これらの誤差および/または対応する訂正は、次いで、運搬経路位置(例えば、経路107に沿ったグリッパの第1の構成要素の位置)に従って、時間に従って、または別の様式でインデックス化される様式で、システムのデジタルメモリの中に(例えば、SSD、RAM、または他の非一過性の媒体の中に)記憶される。含意されるように、測定された誤差は、変換器の再現可能誤差訂正値を生じるために使用される。
【0065】
アセンブリライン型プロセスにおける基板の「ライブ印刷」中に、各基板上の基準は、次いで、プリンタに対して基板毎の精密な位置を判定し、かつ/または試験基板を用いて行われたように基板を再整合/再配向するために、再度、使用される。記憶された変換器訂正は、次いで、グリッパ/プリントヘッドアセンブリ測定位置に応じてメモリから読み出され、プリントヘッドに対して精密に基板を位置付ける補償運動を提供するために、(プリントヘッドおよび/またはグリッパ)誤差訂正機構の変換器を駆動するように使用される。印刷中に、プリントヘッドおよびグリッパ位置は、浮動式テーブルおよびプリントヘッドに対する基板の正しい「クロススキャン」位置(および/または他の位置または配向)に基板を駆動するために、記憶される事前判定された誤差測定/訂正とともに継続的に使用される。
【0066】
図2Bの下の部分は、グリッパ上の2つの線形変換器(例えば、ボイスコイル)が、回転誤差を訂正するとともに、(例えば、「x」次元内の変位を介して)理想化された縁に対応する様式で基板を位置的にオフセットすることができる方法を示す。より具体的には、輸送経路の局所的部分は、輸送経路の理想化された直線状縁109から逸脱する、かなりの量の湾曲を有するものとして、数字227によって指定される。(それぞれ、「c1」および「c2」と指定される)基板と輸送経路との間の2つの有効接触点において、本誤差は、それぞれ、「xi」(負の方向への理想化された直線状縁に対するオフセットとして描写される)および「xj」(正の方向への理想化された直線状縁に対するオフセットとして描写される)であると想定される。ここでは、(例えば、描写される仮想縁223に対応する)理想化された輸送経路からの絶対位置「xk」において、基板(または基板の印刷可能面積)の左縁を精密に位置付けることが所望されると想定される。数字105’は、システムによって付与される「x」位置誤差の範囲全体に適応し、随意に、いくらかのわずかなバッファを提供するように、印刷格子のわずかなオフセットを表す。本訂正を達成するために、位置「c1」における正の誤差(すなわち、xi)が、「xk-|xi|」の量だけさらにオフセットされる一方で、位置「c2」における負の誤差(すなわち、xj)は、「xk+|xj|」の量だけさらにオフセットされる。2つの描写される変換器「T」は、この目的のために制御され、したがって、理想化された直線状縁に対して基板を直線化する。類似の訂正が、関連位置における誤差に依存して、すなわち、基板が絶対位置「xk」と関連付けられる仮想経路を辿るように、輸送経路107に沿ったグリッパの移動中の全ての他の時間に実施される。
【0067】
いくつかの点が、本議論に関して記述されるはずである。第1に、グリッパ203は、
本図では単一のユニットとして描写されているが、実際には、多くの部品(例えば、前述の第1および第2の構成要素、または異なる場所で基板に係合する、分散された一連の2つ、3つ、5つ、または別の数のグリッパまたはグリッパ構成要素)から成ることができる。第2に、本実施形態では、2つの変換器が平行線形アクチュエータ(例えば、それぞれ、ボイスコイルまたは圧電変換器)として描写されているが、これは、全ての実施形態のために要求されるわけではない。すなわち、実施形態に応じて、変換器「T」は、直列に結合されることができ、回転、線形、または他のタイプのアクチュエータであることができる。なおも他の実施形態では、2つよりも多いまたは少ない変換器が、使用されることができる。第3に、種々の他の実施形態または実装では、輸送経路位置に応じて変換器によって付与される訂正は、いくつかの方法で導出および/または適用され得ることに留意されたい。第1の実施形態では、位置センサ(例えば、光学、高周波数、または他の検出器)を有する試験デバイス(例えば、試験基板)は、オフラインプロセスにおいて輸送経路に沿って前進され、輸送経路に沿った前進に応じて記録される、位置および/または回転誤差に関して連続的に測定される。一連の時間ベースまたは位置ベースの訂正が、次いで、開発され、変換器のための制御信号としてフォーマットされることができる。次いで、製造(または輸送経路の他の実行時間使用)中に、輸送経路に沿った位置に対応する入力が受信され(例えば、時間測定、位置測定、アナログ信号またはデジタル信号、または何らかの他の値)、輸送経路位置(および潜在的に複数の輸送経路位置)に応じて、効果的に「再生」されるかまたは別様に適用される、適切な変換器制御信号を調べる、またはインデックス化するために使用される。最終的に、上記のように、種々の機構が、輸送経路に沿った位置を識別するために存在し、例えば、信号(例えば、駆動信号、タイミング信号等)が、数字228によって表されるように、本目的のために使用されることができる、または位置センサ229が使用されることができる。上記で参照され、米国仮特許出願第62/459402号で議論されるような1つの具体的に考慮される実施形態では、位置マーキングシステムおよび位置検出器が、(例えば、プリントヘッド輸送および基板輸送のための)関連付けられる位置を測定するために、運搬経路毎に使用される。明らかに、多くの代替物が可能である。
【0068】
既に参照されたように、加工装置またはシステムは、複数の運搬経路を有することができる。分割軸プリンタとの関連で、一実施形態では、既に参照されたように、プリンタ座標参照系は、別個のプリントヘッドおよび基板輸送経路に依存して画定されることができる。図2Cは、プリントヘッド輸送経路等の第2の輸送経路における不正確性から生じる位置誤差について議論するために使用される。そのような状況は、概して、図2Cの数字251によって描写される。基板は、(矢印104によって表される)第1の次元内でグリッパによって前進され、プリントヘッドは、(矢印254によって表される)第2の次元内で第2の輸送経路256に沿って前進される。第2の輸送経路に沿ったプリントヘッドの第1の位置253で、プリントヘッドは、Δi0、Δj0、およびΔφ0の誤差を受ける。変数i、j、およびφは、xおよびyオフセット(およびxy面内の角度回転)を表すが、i、j、およびφは、x、y、およびθの代わりに、本実施例とグリッパ運搬システムのものとを区別するために使用されることに留意されたい。図の右側において想像線で表されるように、プリントヘッドが位置253’まで前進されると、誤差は、Δi1、Δj1、およびΔφ1である。再度、本誤差は、輸送経路256に沿った位置の関数であり、誤差の変化は、潜在的に線形または非線形である。訂正されないままにされた場合、本誤差はまた、印刷を歪曲し、既に参照されたような製造精度の問題を生じ得る。本実施例では、グリッパの輸送経路に対する基板103の任意の運動は、描写されるグリッパ203(およびその変換器「T」)を使用して訂正されると想定されるが、問題は、プリントヘッドトラベラもまた、誤差を生成し得、プリントヘッドのx、y、またはθ誤差をもたらし、プリントヘッドのノズルから放出される液滴の期待降着位置を変化させることであると留意されたい。これらの誤差の影響は、矢印255によって示されるように、意図された印刷格子257に対して例示され、すなわち、意図しないプリントヘッド回転(および/または意図しない「x」次元変位)の影響が、歪曲した印刷格子257’を介して見られる(類似様式で、「y」次元内の意図しないプリントヘッド回転変位は、垂直印刷格子線を「ともに圧搾すること」を効果的にもたらすであろう)。
【0069】
図との関連で、プリントヘッドが、理想的な運動、すなわち、意図しない機械的誤差によって特徴付けられていない運動を受けることも所望される。すなわち、本実施例では、プリントヘッドはまた、(例えば、数字257によって表される)非摂動印刷格子に効果的に対応するであろうような仮想の理想的(例えば、直線状)輸送経路225も辿ることが所望される。これは、一実施形態では、垂直線109によって表される仮想「理想的」グリッパ運動および水平線225によって表される仮想「理想的」プリントヘッド運動の両方を引き起こすことによって達成される。
【0070】
グリッパ経路訂正とほぼ同一の様式で、プリントヘッド輸送経路のための運搬システムはまた、随意に、理想化されたプリントヘッド位置付けを促進するために変換器のセットを使用することもできる。この趣旨で、変換器は、有利なこととして、プリントヘッド運動が、「オフセット」印刷格子(図2Bからの105’)に対応する固定された既知の位置も提供する、仮想経路269に対応するように、随意に、いくらかのわずかなバッファを提供するプリントヘッドの「y」位置誤差の範囲全体に適応する、恣意的な「絶対」位置への変位を提供する。
【0071】
図2Dは、本タイプの誤差を是正することを意図しているシステム261の説明図を提供する。すなわち、図2Dは、矢印254によって示される一般的方向への1つ以上のプリントヘッドの側方運動をサポートするために使用される、第2の輸送経路256を示す。プリントヘッドアセンブリは、輸送経路256に沿って(例えば、トラックまたはガイドに沿って)乗設する、第1の構成要素263と、プリントヘッドを搭載する第2の構成要素264とを含む。これらの第1および第2の構成要素は、1つ以上の変換器265によって動作可能に結合される。変換器は、本実施例では、それぞれ、「y」次元内で第2の構成要素をオフセットするマイクロスローをサポートする、線形アクチュエータであり、共通モードおよび差分モード駆動が、再度、線形変位および/またはxy面回転(θ)を選択的に達成するために使用される。数字267および数字267’(それぞれ、「クロススキャン」または「x」次元に沿った個別の位置におけるプリントヘッドを表す)の両方によって表されるように、訂正は、プリントヘッドが機械的誤差によって特徴付けられていない(すなわち、たとえ第1の構成要素263が誤差で妨害された第2の輸送経路256を進行し続けても)仮想の理想的経路269を辿ることを可能にする。グリッパ実施形態と同様に、図2Dの変換器は、プリントヘッドが位置267にあるときに、Δi0、Δj0、およびΔφ0の前述の誤差が、Δi2、Δj2、およびΔφ2によってさらにオフセットされるように、かつプリントヘッドが位置267’にあるときに、変換器がプリントヘッドをオフセットし、オフセットΔi4、Δj4、およびΔφ4を追加するために制御されるように、プリントヘッドを絶対y位置(すなわち、線269に対応する)にオフセットするために制御されることができる。iおよびφは、典型的には、位置267および位置267’において一定の値を有し、また、両方とも、典型的には、ゼロであるが、再び、これは、全ての実施形態のために要求されるわけではない。以前のグリッパ実施例と同様に、描写される変換器構成は、例示的にすぎず、異なる変換器(例えば、回転変換器)が、使用されることができ、かつ異なる運搬システムおよび/または次元に適用されることができる。さらに、以前の実施例と同様に、描写される変換器は、本実施形態では、浮動式枢動点を達成するために共通モード制御および差分モード制御の両方を使用して、プリントヘッドをオフセットする。結果は、所望の「誤差のない」輸送経路225が、第2の輸送経路256における欠陥に起因する任意の「y」またはインスキャン次元ジッタを包含するために十分である、恣意的な位置269にオフセットされることである。数字255’によって示されるように、これらの訂正(および既に参照されたようなグリッパ訂正の随意の使用)の結果は、数字257”によって示されるように、印刷格子を効果的に正規化する。機能ボックス271によって参照されるように、プリントヘッドアセンブリの一部または全ての位置をオフセットし、クロススキャン位置誤差を訂正するために、別の変換器273を使用すること、駆動信号訂正技法275を使用することも可能であることに留意されたい。
【0072】
ここまで議論されてきた原理を熟考すると、「仮想」直線状縁への基板経路のそれぞれ、および「仮想」直線状縁へのプリントヘッド経路の訂正は、機械的システムによって付与される微細な誤差にもかかわらず、印刷格子想定(例えば、プリンタの座標参照系)に適合するような様式で、基板およびプリントヘッドの両方が設置されることを可能にする。これらの技法は、随意に、システム正確度をさらに向上させるように、駆動制御技法(またはその輸送次元に沿って各輸送されるものを訂正するための他の説明される技法)と組み合わせられてもよい。再度、これらの技法はまた、他の運動次元および加工および/または機械的システムにも拡張されることができる。
【0073】
図2Eは、別の実施例281、すなわち、1つの輸送経路の誤差が、第2の輸送経路と関連付けられる1つ以上の変換器「T」を使用して訂正されることができる、代替的実施形態を提示する。この場合、グリッパアセンブリ203は、固定枢動点を伴わずに、クロススキャンオフセットおよび回転訂正を達成するように、再度、共通駆動モードおよび差分駆動モードで制御される、2つの線形変換器を含むと想定されることができる。本図の場合、誤差は、再度、ミクロンまたはナノメートル規模であることに留意されたい。描写される角度およびオフセットは、したがって、説明を支援するために図では大いに誇張されている。この場合、図は、実際には、正確に同一のグリッパおよび2つの異なるスキャンのための「インスキャン」次元に沿ったグリッパの位置を表す、「2つのグリッパ」203を示す。しかしながら、この場合、運搬経路のうちの1つ(すなわち、プリントヘッドアセンブリに関して経路256)は、その独自の誤差訂正システムを有していない。グリッパの誤差訂正システムは、したがって、この場合、スキャンに依存するグリッパ経路誤差を訂正するために使用されるこれらの訂正上に、プリントヘッド輸送システムを訂正するオフセットを線形に重ね合わせることによって、プリントヘッド運搬経路誤差を訂正するためにも制御される。すなわち、本実施形態では、2つのグリッパが、それぞれ、プリントヘッド位置273’におけるプリントヘッドシステム誤差{Δi0、Δj0、およびΔφ0}およびプリントヘッド位置273”における(すなわち、個別のスキャンに対応する)プリントヘッドシステム誤差{Δi1、Δj1、およびΔφ1}を訂正する、変換器制御信号の2つの代替的セットを表すと想定されるはずである。すなわち、図2Bに関連して、グリッパシステムの変換器によって提供される軽減オフセットおよび角度の使用を通して、たとえ「y」次元内のグリッパ輸送が(グリッパ輸送経路に関する)理想的な縁に訂正されると想定されたとしても、一実施形態では、これらの同一の変換器を使用して、プリントヘッド経路内の誤差(または別の個別の輸送経路)も訂正し得る。描写されるように、さらなるオフセットおよび/または回転が、プリントヘッドに対して意図された位置および配向を有するように(例えば、代替的な変換された縁107’”および107””によって表されるように、プリントヘッド誤差に合致する方法で運動を生成するように)、基板を効果的に再配置するように追加される。
【0074】
前述の議論が含意するように、先の実施例は、2つの輸送経路内の誤差の訂正を示すが、図2Eを参照して説明される原理は、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ等の任意の数の輸送経路内の微細な誤差を訂正するために適用されることができ、複数の輸送経路に関する訂正が、単一の駆動経路に(例えば、基板運搬のために使用される変換器に)、または第2のより少数の駆動経路に適用される。本議論はまた、例えば、グリッパおよびプリントヘッド輸送経路が、正確には90度の分離ではない、非直交性にも適用される。これは、測定されたプリントヘッドx位置依存性誤差の場合と同等として扱われることができる。また、用語「輸送経路」は、曲線経路に沿った位置変化として図で例示されるが、上記で議論される原理および微細誤差訂正手順もまた、任意の輸送次元内の微細な誤差(すなわち、回転および正確な角度配向を含む)を訂正するために適用されることができ、例えば、機構が回転される実施形態では、角度変化率または配向の「ジッタ」を測定すること、およびそのような微細な誤差を訂正するために上記で例示されるような変換器および/または駆動信号訂正を使用することが可能である。
【0075】
II.加工装置において誤差を測定および/または検出し、それに対抗するステップ
図3Aは、上記で導入される技法のうちのいくつかを実装する、方法ステップ301を描写するフローチャートである。数字303によって表されるように、本方法は、運動システムの微細な運動、位置、または配向誤差を訂正することが所望される、輸送経路を有するシステムで具現化されることができる。例えば、システムは、前述で導入されたように、材料堆積のためにプリンタを使用する、高精度製品「アセンブリライン型」製造を実施することができる。誤差が、随意に、数字307によって示されるように、1つを上回る次元内で、または1つを上回る輸送経路に関して、305により、測定される。本誤差、または1つ以上の変換器に適用される、関連付けられる訂正のいずれかが、次いで、数字309により、経路位置に応じて(または別の類似参照、例えば、経過時間、駆動信号、温度等に応じて)デジタルメモリの中に記憶される。数字311によって示されるように、一実施形態では、経路位置が、カメラまたは他の光学センサを使用して、光学的に検出される。例えば、既に参照されたように、分割軸精度印刷システムでは、そのようなセンサは、例えば、輸送経路に沿った1ミクロンの進行毎に整合マークを伴って、運搬経路に近接する粘着テープ上のマークを測定するために使用されることができる。輸送中に(例えば、製品製造中に)、記憶された誤差および/または訂正は、この位置および/または他の要因に応じてメモリから読み出され、数字313により、位置および/または配向訂正を達成するために1つ以上の変換器を駆動するために使用される。数字315および317によって表されるように、一実施形態では、図2Aで導入されるように、随意に、固定枢動点を伴わずに、随意に、平行マイクロスローを達成するようにそれぞれ構成される、複数の変換器が存在し得る。結果は、輸送されているものが、既に参照されたように、かつ数字319によって識別されるように、仮想の理想的経路を辿ることである。
【0076】
図3Bは、上記で提示される技法が、概して、数字351によって表されるように、輸送経路誤差を訂正するように、多くの異なる形態で具現化され得ることを示す。製造用途のためのプリンタとの関連で、印刷レシピは、例えば、数字352によって示されるように、アセンブリライン型プロセスの一部として連続的基準で多くの基板上に再現可能に印刷するために使用されるであろう様式で、事前に記憶またはキャッシュされることができる。非限定的実施例として、本明細書に説明される技法は、次いで、基板の運動、1つ以上のプリントヘッドまたはプリントヘッドアセンブリの運動、カメラアセンブリまたは点検ツールの運動等に対応する経路に沿って、再現可能微細運動誤差を訂正するように適用されることができる。温度、プリントヘッド位置等の他の要因もまた、使用されることができる。これらの技法は、実際の輸送駆動機構(例えば、グリッパ、縁ガイド、トラベラ等の運動)が、意図しないオフセット、非線形性、および他の誤差を付与する、経路誤差によって依然として妨害されるにもかかわらず、基板(または随意に、これらのシステムのうちのいずれか)の運動が理想的な経路に対応させられるように、微細な誤差に関して、これらの輸送経路に沿った運動の自動訂正を可能にする。一般的に言えば、訂正は、印刷計画を可能にし、基板が理想的に設置されていると想定する様式で、印刷レシピから独立したサブシステムによって行われる。例えば、本明細書に説明される構造は、一実施形態では、第1の次元が輸送経路から独立している(それに直交する少なくとも1つの構成要素を含むことを意味する)、輸送経路に対して第1の次元内で誤差または意図しないオフセット「Δx」に対抗するための手段を提供する。そのような手段は、図3Bの数字353によって表されるように、「Δx」を低減または排除するように、輸送経路位置に応
じて制御される、少なくとも1つの変換器を備えることができる。そのような手段は、概して、輸送経路に沿った位置および/または他の要因に応じて位置変位を達成するように電子的に制御される、変換器を備える。数字354によって表されるように、これらの構造(または構造の異なる潜在的に重複するセット)は、第1の次元内の具体的な恣意的位置において(例えば、図2Bからの実施形態では「x3」において)仮想縁を画定し、輸送経路(または輸送されている構造)に対してグリッパ構成要素をそのような位置にオフセットするための手段を提供することができる。以前のように、そのような手段はまた、概して、変換器と、変換器に誤差を無効化または均一化させる、関連付けられるハードウェアおよび/または命令論理とを備える。数字355により、別の実施形態では、本明細書に説明される構造は、輸送経路に対して第2の次元内で誤差「Δy」に対抗するための手段を提供する。この第2の次元は、随意に、輸送経路から独立しているが、(代わりに)輸送経路への共通次元を表すこともできる、または別様に輸送経路と略同義であり得る。そのような手段は、例えば、上記で描写される実施形態に関して、輸送される「もの」の位置を訂正することによって、または別様に輸送経路に沿った速度または運動を調節するため等に、「Δy」を低減または排除するように輸送経路位置(および/または他の要因)に応じて制御される、少なくとも1つの変換器を備えることができる。さらに別の変形例では、数字356により、「Δy」に対抗するように適用され得る同一の構造は、第2の次元内の具体的(絶対または相対)位置において(例えば、上記の実施形態に対するゼロではない「y3」において)仮想縁を画定し、輸送経路(または輸送されている構造)をそのような位置にオフセットするための手段を提供することができる。そのような手段はまた、概して、変換器と、変換器に輸送経路に沿った位置に応じて位置変位を達成させる論理とを備える。一実施形態では、本手段は、別の輸送経路または関連付けられる誤差訂正システム、例えば、(例えば、ノズル発射時間、基板、プリントヘッドまたは他の位置誤差、または誤差の他の原因を補償するように)プリントヘッド輸送と関連付けられる誤差訂正システムを包含することができる。さらに別の実施形態(357)では、上記で議論されるものに類似する変換器は、回転誤差(Δθ)に対抗するように適用されることができる。一実施形態では、本手段は、電気エネルギーを構造回転に変換する単一の変換器を備えることができ、他の実施形態では、2つ以上の位置変換器が、同一の趣旨で適用されることができる。例えば、上記で議論されるように、1つの実装は、2つのボイスコイルを使用することができ、それぞれ、独立して動作されたときに、輸送されているものの回転調節を提供する、線形変換器であり、浮動式機械的枢動機構が、ボイスコイルを支持して構造的硬直性を提供するために使用される。これらの構造(または構造の異なる潜在的に重複するセット)はまた、(例えば、上記の実施形態における「θ3」において)上記で議論される第1および第2の次元に対する具体的(絶対または相対)角度関係において仮想縁を画定する(358)ため、およびそのような配向に対応する様式で輸送経路(または輸送されている構造)をオフセットするための手段を提供することもできる。なおも別の実施形態(359)では、本明細書に説明される構造は、輸送経路に対して第3の次元内でオフセット「Δz」に対応するための手段を提供し、第3の次元は、随意に、輸送経路、および上記で参照される第1および第2の次元から独立している。そのような手段は、再度、誤差を低減または排除するように、輸送経路位置に応じてハードウェアおよび/またはソフトウェア論理によって制御される、少なくとも1つの変換器を備えることができる。変換器および支持論理はまた、Z3において仮想縁を画定するために使用されることもできる(360)。数字361および関連付けられる楕円のセットにより、これらの技法は、3つの位置次元のうちのいずれかおよび3つの回転次元(すなわち、ヨー、ピッチ、および/またはロール)のうちのいずれかの訂正および/またはオフセットを含む、多数の自由度に適用されることができる。いくつかの実施形態では、数字363によって表されるように、不整合を訂正するための手段が、基板をプリンタの参照系に整合させるために適用されることができる。そのような手段は、カメラ等の位置センサ、ハンドラまたは他の輸送デバイス、プロセッサ、および関連付けられるサポート命令および/またはハードウェア論理を含むことができる。数字365により、プリントヘッド(PH)の誤差を訂正する、および/またはプリントヘッド(PH)を整合させるための手段は、上記で参照されるように、浮動式枢動点および/または共通訂正モードおよび差分訂正モードのためのサポートを伴う変換器を含むことができる。数字366により、誤差(または変換器のための訂正制御)を記録するための手段は、ハードウェアおよび/または命令論理およびメモリを備えることができる。システムはまた、(例えば、複数の輸送経路に関する)誤差の複数の原因を訂正するように、誤差および/または訂正信号を組み合わせるための手段(367)を含むこともできる。
【0077】
例えば、「x」、「y」、「θ」、または他の次元の参照された次元の言及はそれぞれ、恣意的であり、すなわち、これらは、任意の次元を指し得、デカルト座標または直交座標または直線座標に限定されないことに留意されたい。一実施形態では、「x」および「y」次元は、それぞれ、加工システムの「クロススキャン」および「インスキャン」次元に対応するが、これは、全ての実施形態に当てはまる必要はない。
【0078】
そのような様式で運動誤差を訂正することによって、説明されるプロセスは、機械的運動システムが依然として妨害され得、かつ既存の再現可能な欠陥を辿り続け得るにもかかわらず、「仮想」および/または理想的および/または直線状輸送経路を提供する。前述の工業プリンタ等の製造システムとの関連で適用されると、これらの技法は、精密位置付けおよび製造を可能にする強力なツールを提供する。
【0079】
図4Aは、個々のパネル製品を表すいくつかの鎖線のボックスとともに、基板401を描写する。図の左下で見られる、1つのそのような製品は、参照数字402を使用して指定される。(一連の基板の中の)各基板は、一実施形態では、数字403によって表されるようないくつかの整合マークを有する。一実施形態では、2つのそのようなマーク403は、全体として基板に使用され、プリンタ(例えば、グリッパ)の機械的構成要素に対する基板位置オフセットの測定を可能にし、別の実施形態では、3つ以上のそのようなマーク403は、付加的調節(例えば、回転調節)を促進するために使用される。さらに別の実施形態では、各パネル(4つの描写されるパネルのうちのいずれか等)は、マーク405等のパネル毎の整合マークを伴い、本後者の方式は、印刷されている個々のパネルがプリンタの座標参照系に精密に整合されるように、グリッパ調節を可能にする。いずれの方式が使用されようと、1つ以上のカメラ406が、プリンタの座標参照系に対する基板位置を識別するために、整合マークを撮像するように使用される。1つの考慮される実施形態では、単一の静止カメラが使用され、プリンタの輸送機構(例えば、ハンドラおよび/または空気浮動機構)は、基板を移動させ、単一のカメラの視野内で各整合マークを順に位置付ける。異なる実施形態では、カメラは、基板に対する輸送のための運動システム(例えば、前述で議論されたようなプリントヘッドアセンブリ)上に搭載される。カメラは、実施形態に応じて、プリントヘッドの共通アセンブリまたは第2のアセンブリに、プリントヘッド輸送に使用される共通トラベラに、または完全に独立したトラベラに搭載されることができる。さらに他の実施形態では、低および高倍率画像が撮影され、低倍率画像は、高解像度倍率のための基準を粗く位置付けるものであり、高倍率画像は、プリンタ座標系に従って精密な基準位置を識別するものである。線またはCCDスキャナもまた、使用されることができる。以前の議論を熟考すると、一実施形態では、プリンタの輸送機構(および関連付けられるフィードバック/位置検出機構)は、意図された位置の約1ミクロン以内まで運動を制御し、撮像システムが、基板をプリンタの座標参照系に整合させる(かつ随意に、機械的に再配置する)ために基板毎に使用される。事前記録された誤差または変換器訂正信号が、次いで、説明される様式で再現可能運動誤差を訂正するために適用されることができる。
【0080】
典型的実装では、印刷は、一度に(すなわち、複数の製品のための層を提供する単一の印刷プロセスを用いて)基板全体の上に所与の材料層を堆積させるように実施されるであろう。そのような堆積は、個々のピクセルウェル(図4Aに図示されていない、すなわち、典型的には、テレビ画面のために何百万ものそのようなウェルがあろう)内に発光層を堆積させるようにそのようなウェル内で、またはカプセル化層等の障壁または保護層を堆積させるように「ブランケット」基準で、実施されることができる。いずれの堆積プロセスが問題になっていようと、図4Aは、基板の長軸に沿って2つの例証的スキャン407および408を示す。分割軸プリンタでは、基板は、典型的には、スキャンの合間に位置的に(すなわち、図面のページに対して垂直方向に)プリントヘッドを前進させるプリンタを伴って、前後に(すなわち、描写された矢印の方向に)移動される。スキャン経路は、線形として描写されているが、これは、いかなる実施形態でも要求されるわけではないことに留意されたい。また、スキャン経路(例えば、407および408)は、被覆された面積の観点から、隣接し、相互排他的であるものとして図示されるが、これもまた、いかなる実施形態でも要求されるわけではない(例えば、プリントヘッドは、必要または所望に応じて、印刷の帯状部分に対して部分基準で適用されることができる)。最終的に、任意の所与のスキャン経路は、典型的には、基板の印刷可能長全体にわたって通過し、単一の通過で複数の製品のための層を印刷することにも留意されたい。各通過は、印刷レシピに従ったノズル発射決定を使用し、変換器に対する制御(図4Aに示されていない)は、各スキャンにおける各液滴が基板および/またはパネル境界に対して堆積されるべき場所で精密に堆積されることを確実にするために使用される。
【0081】
図4Bは、本明細書に開示される技法を適用するために使用されることができる、1つの考慮されるマルチチャンバ型加工装置411を示す。一般的に言えば、描写される装置411は、移送モジュール413、印刷モジュール415、および処理モジュール417を含む、いくつかの一般的モジュールまたはサブシステムを含む。各モジュールは、印刷が、例えば、第1の制御された雰囲気内の印刷モジュール415および他の処理によって実施されることができ、例えば、(例えば、印刷された材料のための)無機カプセル化層堆積等の別の堆積プロセスまたは硬化プロセスが、第2の制御された雰囲気内で実施されることができるように、制御された環境を維持する。これらの雰囲気は、所望される場合、同一であり得る。装置411は、1つ以上の機械的ハンドラを使用し、基板を制御されていない雰囲気に暴露することなくモジュールの間で基板を移動させる。任意の所与のモジュール内で、そのモジュールのために実施される処理に適合される、他の基板取扱システムおよび/または具体的デバイスおよび制御システムを使用することが可能である。印刷モジュール415内で、議論されるように、機械的取扱は、上記で議論されるように、浮動式テーブル、グリッパ、および整合/微細誤差訂正機構の(制御された雰囲気内の)使用を含むことができる。
【0082】
移送モジュール413の種々の実施形態は、入力ロードロック419(すなわち、制御された雰囲気を維持しながら、異なる環境の間で緩衝を提供するチャンバ)と、移送チャンバ421(基板を輸送するためのハンドラも有する)と、雰囲気緩衝チャンバ423とを含むことができる。印刷モジュール415内で、印刷プロセス中の基板の安定した支持のために浮動式テーブル等の他の基板取扱機構を使用することが可能である。加えて、xyz運動システム(分割軸またはガントリ運動システム等)が、基板を再配置する、および/またはプリンタに再整合させるため、基板に対する少なくとも1つのプリントヘッドの精密な位置付けを提供するため、および印刷モジュール415を通した基板の輸送のためのy軸運搬システムを提供するために、使用されることができる。また、例えば、2つの異なるタイプの堆積プロセスが、制御された雰囲気の中の印刷モジュール内で実施されることができるように、例えば、個別のプリントヘッドアセンブリを使用して、印刷のために複数のインクを使用することも印刷チャンバ内で可能である。印刷モジュール415は、非反応性雰囲気(例えば、窒素または希ガス)を導入し、別様に環境調整(例えば、温度および圧力、ガス構成および粒子状物質の存在)のために雰囲気を制御するための手段とともに、インクジェット印刷システムを収納するガスエンクロージャ425を備える
ことができる。
【0083】
処理モジュール417の種々の実施形態は、例えば、移送チャンバ426を含むことができ、本移送チャンバはまた、基板を輸送するためのハンドラも含む。加えて、処理モジュールはまた、出力ロードロック427と、窒素スタックバッファ428と、硬化チャンバ429を含むこともできる。いくつかの用途では、硬化チャンバは、モノマーフィルムを一様なポリマーフィルムに硬化、焼成、または乾燥させるために使用されることができる。例えば、2つの具体的に考慮されるプロセスは、加熱プロセスと、紫外線放射硬化プロセスとを含む。
【0084】
1つの用途では、装置411は、液晶ディスプレイ画面またはOLEDディスプレイ画面の大量生産、例えば、単一の大型基板上で一度に(例えば)8つの画面のアレイの加工のために適合される。装置411は、一連の基板が連続して処理され、1つの基板が上に印刷され、次いで、硬化のために前進される一方で、一連の中の第2の基板が印刷モジュール415の中に同時に導入されるように、アセンブリライン型プロセスをサポートすることができる。一実施例で製造される画面は、テレビに、および他の形態の電子デバイス用のディスプレイ画面として使用されることができる。第2の用途では、本装置は、ほぼ同一の様式で太陽電池パネルの大量生産に使用されることができる。
【0085】
印刷モジュール415は、有利なこととして、OLEDディスプレイデバイスの敏感な要素を保護することに役立つ、有機発光層またはカプセル化層を堆積させるために、そのような用途で使用されることができる。例えば、描写される装置411は、基板を装填されることができ、カプセル化プロセス中に制御されていない雰囲気への暴露によって途切れない様式で、種々のチャンバの間に基板を移動させるように制御されることができる。基板は、入力ロードロック419を介して装填されることができる。移送モジュール413の中に位置付けられるハンドラは、入力ロードロック419から印刷モジュール415まで基板を移動させることができ、印刷プロセスの完了後、硬化のために基板を処理モジュール417に移動させることができる。それぞれ制御された厚さの後続の層の繰り返しの堆積によって、凝集カプセル化が、任意の所望の用途に適するように蓄積されることができる。再度、上記で説明される技法は、カプセル化プロセスに限定されず、また、多くの異なるタイプのツールが使用され得ることに留意されたい。例えば、装置411の構成は、異なる並置で種々のモジュール413、415、および417を設置するように変動されることができ、また、付加的なより少ないまたは異なるモジュールもまた、使用されることができる。一実施形態では、描写される装置411は、潜在的に(例えば、異なるプロセスを介して)所望の製品の他の層を生産するように、他のモジュールおよび/またはシステムと結び付けられることができる。一連の中の第1の基板が完成した(例えば、問題になっている層を形成するであろう材料を堆積させるように処理された)とき、一連の基板の中の別の基板が、次いで、導入され、同一の様式で、例えば、同一のレシピに従って、処理される。
【0086】
図4Bは、連結されたチャンバまたは加工構成要素のセットの一実施例を提供するが、明らかに他の可能性も存在する。上記で導入される技法は、図4Bで描写されるデバイスとともに、または実際に、任意の他のタイプの堆積機器によって実施される加工プロセスを制御するために、使用されることができる。
【0087】
いったん印刷が終了すると、基板および湿潤インク(すなわち、堆積液体)は、次いで、恒久層への堆積液体の硬化または処理のために輸送されることができる。例えば、図4Bの議論に簡潔に戻ると、基板は、全て制御された雰囲気(すなわち、有利なこととして、湿気、酸素、または粒子状物質汚染を阻止するために使用される)を破壊することなく、印刷モジュール415の中で適用され、次いで、硬化チャンバ429に輸送される、「インク」を有することができる。異なる実施形態では、紫外線スキャナまたは他の処理機構が、原位置で使用されることができ、例えば、前述のプリントヘッド/カメラアセンブリとほぼ同一の様式で、分割軸トラベラ上で使用される。
【0088】
図4Cは、具体的には、今回は分割軸プリンタ433の文脈に根差した、プロセスフロー431を図示する。種々のプロセスオプションが、「インク」としての液体モノマーの使用、(堆積インクとともに不要な粒子状物質および/または湿気の存在を最小限にする目的のために)制御された雰囲気の存在下で印刷が起こることを可能にするプリンタエンクロージャの使用、複数のプリントヘッド、カメラ、紫外線、または他のアセンブリの使用、およびそれを通して複数の基板が連続的に通過させられ、同一の製造プロセスを受けるであろう、「アセンブリライン」型プロセスの使用等のオプションブロック434-437に図示されている。プロセスブロック439-456は、そのようなプリンタの環境内で再現可能誤差を事前測定するために使用される、オフライン較正プロセスを指す。例えば、誤差が測定される輸送経路に関して、輸送されるものが導入され、随意に、適切なセンサが、数字439により、位置および/または回転誤差を測定するように、それに搭載される。これは、全ての実装に要求されるわけではなく、例えば、1つのシステムでは、較正プロセスが、増分量でグリッパを前進させ、次いで、基板基準の正確な位置を測定するために(例えば、高解像度カメラを前提として)光学検出システムを使用し、補間447が、任意の中間位置に対応する誤差を導出するように適用される。別の考慮される実施形態では、グリッパ(例えば、グリッパの「第2の構成要素」)は、レーザビームを方向転換する光学デバイス(例えば、鏡セット)を搭載し、1つ以上の標的が、グリッパが前進されるにつれて「オンザフライで」「x誤差」の規模を連続的に検出するために使用される。明らかに、多くのオプションが、当業者に想起されるであろう。
【0089】
いずれの誤差検出システムが使用されようと、特定の輸送経路は、次いで、所望の印刷プロセス441に従って駆動され、輸送されているものの位置が(例えば、輸送経路に沿った前進を登録し、微細な誤差を伴うその前進を試験基板の各前進と関連付けるように)測定される443。図の右側のオプションブロックによって示されるように、例示的プロセスは、位置信号444(例えば、輸送されているものの駆動を表すアナログまたはデジタル信号)の使用、位置センサ445の使用、および/または位置を導出する別の機構446の使用を含む。数字449により、問題になっている輸送経路に沿った位置毎に、誤差および/または訂正が、輸送経路位置または前進および/または他の要因に(または複数の輸送経路のための位置に、例えば、現在のグリッパ位置およびプリントヘッドアセンブリ位置に応じて)理想的にインデックス化される453様式で、非一過性の記憶装置452の中に記録される451、変換器制御信号を生成するために算出および使用される。先の実施例を維持して、グリッパがデジタル位置信号に従って前進される場合には、誤差を訂正する変換器制御信号は、グリッパと関連付けられるデジタル位置信号のデジタル値によってインデックス化される様式で記憶されることができ、類似値が、随意に、各他の輸送経路位置および/または他の着目要因の値に応じて登録される。経路位置に応じてそれぞれ独立して駆動される、複数の変換器を有する実施形態に関して、変換器毎の制御信号は、随意に、平行トラックとして記憶されることができる454。数字455によってさらに示されるように、変換器制御信号はまた、随意に、各独立した変換機構に対して第2のまたは付加的な反復で(すなわち、制御信号が、変換器の各セットに対し、例えば、グリッパの誤差軽減システムのための訂正のセットおよびプリントヘッドアセンブリの誤差軽減システムのための訂正のセットのために発生されるように)、算出されることもできる。1つの誤差訂正システムが複数の輸送経路を訂正するものである状況では、次いで、訂正信号のアレイが、全ての関連付けられる輸送経路に沿った位置に応じて記憶されることができる。誤差軽減が、複数の運搬経路内の誤差を網羅するように1つの運搬経路のために訂正システムによって実施される、前述のような一実施形態では、訂正信号は、各関連輸送経路位置に従って、重畳されてもよく(または別様に数式または方程式に応じて発生されてもよく)、例えば、error(i,j)=fn{gripper:pos(i),printhead assembly:pos(j)}である。他の実施例が、当業者に想起されるであろう。数字456によって表されるように、訂正が複数の輸送経路位置の関数である場合、訂正信号の事前算出は、随意に、各輸送経路位置を独立した自由度として扱う、各輸送経路位置に対するまたは各個別の輸送経路位置の組み合わせに対する運動/誤差測定の反復を含むことができる。
【0090】
鎖線457が、実行時間タスク(線の下方)からオフライン較正タスク(線の上方)を区分するために使用される。
【0091】
実行時間中に、各新しい生産の基板が、例えば、x、y、およびθ次元のそれぞれにおいて正規化された関係を有するように、導入および整合される459。各輸送経路(例えば、基板、プリントヘッド、その他)が、次いで、数字460により、事前プログラムされた印刷命令に従って、すなわち、レシピに依存して、駆動される。数字461による、各輸送経路のもの(例えば、基板、プリントヘッド等)の位置(および適宜、各他の関連変数)が、次いで、メモリ462を直接インデックス化し、訂正および/または所望の位置が識別または算出されることができる、誤差、位置値、変換器駆動値、または何らかの他の値を読み出すために使用される。これらの目的のため、および迅速アクセスのために好適な任意のタイプのメモリ、例えば、特定の設計に関するようなハードドライブ、ソリッドステート記憶装置、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、コンテンツアドレス指定可能メモリ等が、使用されることができる。別の実施形態では、記述されたように、式が記憶され、実行時間における誤差/オフセットの算出のために、プロセッサまたは他の回路に提供されることができる。変換器訂正が、次いで、数字463により、仮想の完全輸送経路または縁を提供するように、運搬経路位置に応じて出力される。本プロセスの一部として、特定の実施形態が複数の輸送機構または輸送次元を訂正するものである場合、各関連訂正および/または変換器制御値は、本時点で、随意に、複数の輸送経路の集約誤差465の訂正を生じるように、重畳される、および/または別様に組み合わせられることができる。数字466および467により、1つの随意の設計では、本システムが、各輸送経路内のヨーおよび平行移動誤差(例えば、「x」、「y」、および「θ」)を訂正する一方で、別の実施形態では、輸送経路のうちの1つ以上のもののための輸送駆動信号が、(例えば、一次輸送次元内で平行移動誤差を生じさせる欠陥を訂正するように)修正されることができる。変換器は、次いで、輸送経路のうちの1つ以上のものの中の機械的欠陥を均一化するために、適宜、駆動される468。前述のように、一実施形態では、変換器は、数字469により、グリッパ経路輸送に対して法線方向に基板をそれぞれオフセットする、線形変換器を含むことができる。別の実施形態では、オフセットは、「仮想縁」471を生成することができ、さらに別の実施形態472では、変換器は、補助経路(例えば、プリントヘッド経路、グリッパ駆動等)をオフセットするために使用されることができる。印刷が、再整合された基板上で実施され、プロセスが、すなわち、次の基板が導入されるまで、終了する473。明白となるはずであるように、これらのプロセスは、一連の中の各基板を処理するために使用されることができる、再現可能プロセスを提供する。
【0092】
図4Dは、一連のステップが、概して、数字475を使用して指定される、今回はシステム整合に関する、システム動作に関する別のフローチャートを提供する。本方法は、数字476による、システム初期化から始まる。例えば、本初期化は、各電源投入時に、またはアドホック(例えば、オペレータコマンド)または周期的基準で実施されることができる。整合/検出動作477が、その後、例えば、既に示されたように、原点または共通基準枠を識別するように、種々の運搬経路に関して実施される。図の左側において示されるように、本動作(またはシステム初期化)が、例えば、保守動作後に、所望される場合に実施されることができ、プリントヘッドまたは他のシステム構成要素の変化をもたらす。数字478は、典型的プリントヘッドアセンブリ構成、すなわち、アセンブリが9つのプリントヘッドを搭載する構成を表すことに留意されたい(これは、1つの大型アセンブリまたはいくつかのサブアセンブリ、例えば、交互配置構成で3つのプリントヘッドをそれぞれ搭載する、3つの「インクスティック」であってもよい)。一実施形態では、プリントヘッドあたり256~1,024個のノズルが存在し得る。随意に、各プリントヘッドが充填されると、較正が、次いで、数字479により継続し、グリッパシステムの「上向きの」カメラが、プリントヘッドの下側を撮像し、数字481により、プリンタの座標参照系に従って各ノズルの正確なx、y位置を測定するために使用される。すなわち、各プリントヘッドは、検出され、次いで、検索アルゴリズムおよび画像処理技法を使用して各ノズルを識別するために使用される、1つ以上の基準を特徴とすることができる。必要に応じて、プリントヘッド位置は、ステッピングモータまたは機械的調節の使用を通して調節されることができる(例えば、プリントヘッド間の間隔が調節される)。数字483により、参照することによって既に組み込まれた仮特許出願(第62/459402号)によって参照されるように、プリントヘッドアセンブリによって搭載されるカメラシステムが、同様に、これらの種々の位置検出機能を促進するように、グリッパの「上向きの」カメラの場所を識別するために使用されることができる。
【0093】
各基板が導入されると485、基板の位置は、精密に識別され、基板(およびその上で加工されている任意の製品)をプリンタの座標参照系に整合させるために使用される。新しい基板が装填され487、プリンタの輸送システムと大まかに整合される(例えば、縁が整合される、または別様に初期輸送プロセスを使用する)。プリントヘッドアセンブリによって搭載される「下向きの」カメラシステムが、次いで、1つ以上の基板基準を精密に見出すために、検索アルゴリズムおよび好適な画像処理を使用して、採用される489。例えば、本検出は、精密な基準位置および/または配向が検出されるまで、基準期待位置について検索する螺旋検索パターンまたは類似検索パターンを使用して、実施されることができる。一連の随意および/または代替的訂正プロセスが、次いで、基板を精密に位置付けるように、採用されることができる。例えば、プロセスボックス491によって様々に示されるように、一実施形態では、前述の変換器は、精密な基板位置付けを提供するように駆動されることができる(例えば、グリッパの「第2の構成要素」の真空ロックは、調節されないが、変換器は、基板基準が正確に正しい開始位置および配向を有するまで、共通駆動モードおよび/または差分駆動モードで連動される)。本基板位置/配向に対応する変換器位置は、次いで、ゼロレベルまたは位置として使用されることができ、(生産中の)誤差訂正が、次いで、その上に重畳される。代替として、または加えて、機械的ハンドラが、必要に応じて基板を再配置するために使用されることができる。なおも別の代替物として、レシピは、整合誤差を訂正するように、米国特許公開第20150298153号で開示されるようにソフトウェアにおいて調節されることができる(例えば、既に参照されたように、グリッパおよび/またはプリントヘッド運搬システムと関連付けられる変換器に関して残された再現可能誤差の訂正を伴う)。数字493により、印刷が、次いで、起こる。印刷後、印刷されたばかりの基板が、硬化のために装填解除される一方で、システムは、ロボットまたは人間の指図の下で新しい基板を受容する準備をする。
【0094】
図5は、参照番号501によって集合的に指定される、いくつかの異なる実装層を表す。これらの層のそれぞれ1つは、本明細書で導入される技法の可能性として考えられる別個の実装を表す。第1に、本開示で導入されるような技法は、グラフィック503によって表されるように、非一過性の機械可読媒体上に記憶された命令(例えば、コンピュータまたはプリンタを制御するための実行可能命令またはソフトウェア)の形態をとることができる。第2に、コンピュータアイコン505により、これらの技法はまた、随意に、例えば、販売または他の製品での使用のための構成要素を設計または製造する企業内のコンピュータまたはネットワークの一部として、実装されることもできる。第3に、記憶媒体グラフィック507を使用して例示されるように、既に導入された技法は、例えば、作用
されたときに、上記の議論により、整合誤差を軽減する異なるインク体積または位置の使用に依存して、プリンタに構成要素の1つ以上の層を加工させるであろう、データとして、記憶されたプリンタ制御命令の形態をとることができる。プリンタ命令は、例えば、LANを経由して、プリンタに直接伝送され得ることに留意されたい。これに関連して、記憶媒体グラフィックは、(限定ではないが)コンピュータまたはプリンタの内側にある、またはそれにアクセス可能なRAM、またはフラッシュドライブ等の携帯用媒体を表すことができる。第4に、加工デバイスアイコン509によって表されるように、上記で導入される技法は、加工装置または機械の一部として、またはそのような装置または機械内のプリンタの形態で実装されることができる。加工デバイス509の特定の描写は、例えば、図4Bに関連して議論されるように、1つの例示的プリンタデバイスを表すことが留意される。上記で導入される技法はまた、製造された構成要素のアセンブリとして具現化されることもできる。例えば、図5では、いくつかのそのような構成要素は、分離され、最終消費者製品に組み込むために販売されるであろう、半完成フラットパネルデバイスのアレイ511の形態で描写されている。描写されるデバイスは、例えば、上記で導入される方法に依存して加工される、1つ以上の発光層またはカプセル化層または他の層を有してもよい。上記で導入される技法はまた、参照されるような最終消費者製品の形態で、例えば、携帯用デジタルデバイス513(例えば、電子パッドまたはスマートフォン等)用のディスプレイ画面の形態で、テレビディスプレイ画面515(例えば、OLED TV)、太陽電池パネル517、または他のタイプのデバイスとして、具現化されることもできる。
【0095】
このように位置誤差の原因および関連付けられる改善策について詳細に議論してきたが、本開示はここで、具体的加工装置のより詳細な実施形態の議論に取り掛かるであろう。
【0096】
III.具体的実装
図6A-6Eは、OLEDディスプレイまたは太陽電池パネルの製造に適用されるような、具体的プリンタ実装について議論するために使用される。製品設計に応じて、これらの図で見られるプリンタは、基板上の一度に沢山の製品(例えば、図4Aからの基板411上の個々の配列された製品によって概念的に表されるような、おそらく一度に何百もの多くのスマートフォンまたは他の携帯用デバイスディスプレイ)のための層または図4AからのHDTV415または太陽電池パネル417のディスプレイ画面等の基板あたり単一の製品のための層を堆積させるために、使用されることができる。多くの他の例示的用途が、当業者に明白となろう。
【0097】
より具体的には、図6Aは、基板上の具体的場所の上へのインク滴の確実な設置を可能にするように動作する、いくつかの構成要素を有するものとしてプリンタ601を示す。図示されるシステムにおける印刷は、各プリントヘッドアセンブリと基板との間の相対運動を要求する。これは、運動システム、典型的には、ガントリまたは分割軸システムを用いて達成されることができる。プリントヘッドアセンブリが、静止基板にわたって移動することができる(ガントリ型)か、またはプリントヘッドアセンブリおよび基板が両方とも、分割軸構成の場合に移動することができるかのいずれかである。別の実施形態では、プリントヘッドアセンブリが、実質的に静止し得る一方で、基板は、プリントヘッドに対してxおよびy軸の両方に沿って移動される。
【0098】
プリンタは、プリンタ支持テーブル603と、ブリッジ605とを備える。プリンタ支持テーブル603が、フレーム604によって搭載される平面状浮動式支持表面を使用して、基板(基板609等)を輸送するために使用される一方で、ブリッジ605は、いくつかのプリントヘッドおよび種々の支持ツール、例えば、光学検査ツール、硬化デバイス等の輸送に使用される。前述のように、グリッパ(例えば、本図では見られない真空グリッパ)が、(例えば、本明細書の他の場所では「y」次元(例えば、次元凡例602を参照)と称されるものの中で)基板を運搬するための「高速軸」を提供する一方で、ブリッジは、1つ以上のプリントヘッドアセンブリ611Aおよび611Bが「低速軸」に沿ったブリッジ605に沿って前後に移動することを可能にする。印刷を達成するために、プリントヘッドアセンブリ(例えば、一次アセンブリ611A)が、ブリッジに沿った好適な位置に位置付けられるであろう一方で、真空グリッパは、「y」次元に沿って略線形様式で基板を移動させ、第1のスキャンまたはラスタを提供する。プリントヘッドアセンブリ611Aまたは611Bは、次いで、典型的には、ブリッジ605に沿って異なる位置まで移動されて停止され、真空グリッパが、次いで、新しいプリントヘッドアセンブリ位置の下で反対方向に戻るように基板609を移動させ、その後に続くスキャンまたはラスタ等を提供する。
【0099】
プリンタ支持テーブル603は、平面状浮動式支持表面を提供する多孔質媒体を有することができる。平面状浮動式支持表面は、それぞれ、数字606-608を使用して指定される、入力ゾーン、印刷ゾーン、および出力ゾーンを含む。基板609は、印刷される準備ができている、入力ゾーン606の中で描写される。ガス陽圧および真空の組み合わせは、ポートの配列を通して、または支持テーブルによって提供される分散型多孔質媒体を使用して、適用されることができる。圧力および真空制御の両方を有する、そのようなゾーンは、浮動式テーブル表面と各基板609との間に流体ばねを提供するために効果的に使用されることができる。陽圧および真空制御の組み合わせは、双方向剛性を伴う流体ばねを提供することができる。基板609と浮動式テーブルの表面との間に存在する間隙は、「飛行高度」と称されることができ、本高度は、陽圧および真空ポート状態を制御することによって調整される。このようにして、基板のz軸高度は、限定ではないが、印刷ゾーン607の中を含む、プリンタ支持テーブルの種々の部分において慎重に制御されることができる。いくつかの実施形態では、ピンまたはフレーム等の機械的保定技法が、基板がガスクッションによって支持されている間に基板の側方平行移動を制限するために使用されることができる。そのような保定技法は、基板が保定されている間に基板の側面に入射する瞬発力を低減させるため等に、ばね荷重構造を使用することを含むことができる。これは、側方に平行移動する基板と保定手段との間の高い力の衝撃が、基板の欠けまたは壊滅的な破損を潜在的に引き起こし得るため、有益であり得る。プリンタ支持テーブルの他の領域において、飛行高度は、例えば、入力ゾーンまたは出力ゾーン606および608内では、それほど精密に制御される必要がない。圧力対真空ノズルの比が徐々に増加または減少する場所等の領域の間の「遷移ゾーン」が、提供されることができる。例証的実施例では、公差内で3つのゾーンが本質的に1つの平面内に位置することができるように、圧力・真空ゾーン、遷移ゾーン、および圧力のみのゾーンの間に本質的に一様な高度が存在し得る。他の場所の圧力のみのゾーンにわたる基板の飛行高度は、基板が圧力のみのゾーン内でプリンタ支持テーブルと衝突しないように、十分な高度を可能にすること等のために、圧力・真空ゾーンにわたる基板の飛行高度よりも大きくあり得る。例証的実施例では、OLEDパネル基板は、圧力のみのゾーンの上方の約150ミクロン(μ)~約300μ、次いで、圧力・真空ゾーンの上方の約30μ~約50μの飛行高度を有することができる。例証的実施例では、プリンタ支持テーブル603または他の加工装置の1つ以上の部分は、NewWay Air Bearings(Aston, Pennsylvania, United States of America)によって提供される空気軸受アセンブリを含むことができる。基板609の全体を占有するように規定される物理的次元、またはディスプレイ領域またはディスプレイ領域の外側の領域等の基板の規定領域を有するもの等の多孔質媒体が、Nano TEM Co., Ltd.(Niigata, Japan)等から入手されることができる。そのような多孔質媒体は、ムラまたは他の可視欠陥形成を低減または排除しながら、規定面積にわたって所望の加圧ガス流を提供するように規定される細孔径を含むことができる。
【0100】
図6Aの実施例では、ハンドラまたは他の運搬システム(図示せず)は、各基板609
をプリンタ支持テーブル603の入力領域606に送達する。真空グリッパは、基板609に係合し、それを入力ゾーン606から印刷ゾーン607の中へ輸送し、次いで、印刷のために基板を前後に移動させ、特定のレシピに従って、プリンタの高速軸に沿って個別の「ほぼ摩擦のない」低粒子生成高速スキャンを達成する。印刷が終了したとき、真空グリッパは、次いで、基板を出力ゾーン608に輸送し、そこで、機械的ハンドラが、基板を引き継ぎ、次の処理装置に運搬する。本時間中に、新しい基板が、入力ゾーン606の中で受容されることができ、真空グリッパは、次いで、新しい基板に係合するように、そのゾーンに戻るように輸送される。一実施形態では、インクの堆積液滴は、例えば、基板が出力ゾーンの中に留まることを可能にされる、短い静置または定着周期を介して、出力ゾーンの中でともに混合することを可能にされ、印刷および定着およびその後に続く硬化は、制御された環境内で(例えば、概して、窒素または希ガス雰囲気または他の非反応性環境内で)実施される。
【0101】
描写されるプリンタ601はまた、それぞれが、一方または両方のプリントヘッドアセンブリによるモジュール式係合のためのツール615-620、例えば、プリントヘッド、カメラ、「インクスティック」を格納し得る、1つ以上の保守または管理ベイ612Aおよび612Bを含むこともできる。同様に、一実施形態では、これらのベイは、随意に、同一の封入空間(エンクロージャ容積)または第2の容積内で、液滴測定モジュール、パージベイスンモジュール、ブロッタモジュール等の他の構成要素との相互作用のために構成される。一実施形態では、プリントヘッドアセンブリは、数字622によって表されるように、3つの「インクスティック」を同時に搭載することができ、各「インクスティック」は、3つのプリントヘッドを支持し、かつプリントヘッドアセンブリとのモジュール式係合のために適合される様式で流体接触および回路接触を支持する。インク送達システム(図6Aでは個別に示されていない)は、1つ以上のインクリザーバと、リザーバとプリントヘッドアセンブリのうちの1つ以上のものの間でインクを運搬するインク供給管類と、好適な制御回路とを備える一方で、運動システム(同様に図6Aでは個別に示されていない)は、サブシステムマスタプロセッサおよび制御システム等の電子制御要素と、グリッパおよびプリントヘッドアセンブリのための作動要素と、好適な制御コードとを備える。
【0102】
プリントヘッドアセンブリ611A/611Bはそれぞれ、ブリッジに沿って(すなわち、トラックまたはガイド上に)乗設するトラベラ623A/623Bと、各支持ベイ612A/612Bを用いて、所望に応じてモジュール式基準で、ロボット式にインクスティックまたは他のツールに係合および係脱するように、ブリッジの前面625A/625Bに近接して搭載される、係合機構624A/624Bとを備える。各プリントヘッドアセンブリ(611A/611B)は、それがブリッジ605に沿って移動することを可能にするように、線形空気軸受運動システム(本質的に低粒子生成である)または他の線形運動システムによって支持される。各プリントヘッドアセンブリは、少なくとも1つのプリントヘッドへの流体接続および電子接続を伴い、各プリントヘッドは、制御されたレート、速度、およびサイズにおいてインクを放出することが可能な何百から何千ものノズルを有する。一例証的実施例を提供すると、プリントヘッドアセンブリは、約1~約60個のプリントヘッドデバイスを含むことができ、各プリントヘッドデバイスは、約1~90個のプリントヘッドを有することができ、各プリントヘッドは、設計に応じて、約1~20ピコリットル(pL)の体積を有する液滴を放出することがそれぞれ可能な16~約2,048個のノズルを有する。前面625A/625Bはそれぞれ、基板の表面の上方の係合機構(したがって、プリントヘッドまたは他のツール)の高度を制御する、個別のz軸移動プレートを提供する。トラベラおよび係合機構は、プリントヘッドアセンブリに関して既に参照された「第1」および「第2の」構成要素としての役割を果たすことができ、例えば、これらの構成要素は、一実施形態では、x、y、およびz次元のそれぞれにおいて輸送されるツールのロボット式調節を可能にする、電気機械インターフェース(図6Aでは見られない)によって結合される。この点に関して、既に参照された米国仮特許出願第62/459402号は、一般に、プリントヘッドおよびプリンタの座標参照系の種々の他の要素のz軸較正に関する詳細を提供する。電気機械インターフェースは、有利なこととして、ステッピングモータと、微調整ねじと、(a)関連係合機構に対する各ツールのx、yおよび/またはz搭載、および(b)個別のツールの間のピッチ(例えば、インクスティックの間のピッチ)を調節するための他の機構とを含むことができる。加えて、各ツールはまた、例えば、各インクスティックによって担持される複数のプリントヘッドの間のピッチ調節のための種々の微調整機構を含むこともできる。電気機械インターフェースは、随意に、係合機構に対する各ツールの精密な位置調節のためのフィードバックを提供するように構成される、ロボット式調節機構とともに、各次元内の意図された位置の1ミクロン以内に各ツールを再現可能かつ確実に係合するための運動学的マウントまたは類似マウントを含むことができる。
【0103】
電気機械インターフェースはまた、有利なこととして、既に参照されたような変換器のセットを含み、例えば、関連付けられるトラベラ623A/623Bに対して「y」次元内で線形に係合機構624A/624Bをオフセットする。ここまでの議論から明白となるはずであるように、プリントヘッドのための「仮想直線状縁」を提供する変換器訂正機構の提供およびグリッパ(図6Aでは見られない)のための別の「仮想直線状縁」を提供する変換器訂正機構の提供は、より「規則的」である印刷格子を促進し、例えば、印刷格子と関連付けられる精密な規則的間隔において一様な液滴設置を確実にすることに役立ち、それによって、層の一様性を助長する。
【0104】
明白となるはずであるように、描写される構造要素は、個別のボイスコイルアセンブリによる基板の共通モード変位を使用する基板x軸位置に対する制御、およびθ次元に関する基板の配向(すなわち、z軸に関する回転)に対する制御を可能にする。描写されるグリッパシステムの種々の実施形態は、実装に応じて、+/-4,300マイクロラジアンまたはそれ未満の範囲内に進行のy軸と平行な基板の配向を維持することができる。前述のように、プリントヘッド(プリントヘッドアセンブリ)位置および配向における偏差にさらに合致するように基板位置を調節することも所望されるとき、共通モードx軸変位とともに配向に対する本制御、および基板のための浮動式枢動点の効果的な実装は、基板の精密な再配置を可能にし、基板運動およびトラベラ運動(例えば、プリントヘッド、カメラ等)毎に完全な仮想縁(またはガイド)をシミュレーションする。前述のように、真空グリッパおよびプリントヘッドアセンブリ/トラベラはそれぞれ、整合マークを検出するための、すなわち、関連付けられる輸送経路に沿ったグリッパまたはプリントヘッドアセンブリの場所を精密に示す電子位置信号を提供する、光学システム(図では見られない)も含む。
【0105】
観察されるはずであるように、基板の空気(気体)軸受支持と組み合わせたボイスコイルの使用、およびグリッパと基板との間の真空ベースの係合は、基板の輸送および位置の微調整の両方のための摩擦のない効果的な機構のための効率的な機構を提供する。本構造は、電子構成要素加工中に(例えば、層堆積および/または硬化中に)基板との接触を最小限にした相互作用を維持することに役立ち、これは、基板変形、接触によって誘発される局所的な基板温度の変動、または静電エネルギー蓄積等の他の影響の結果として別様に生じ得る、歪曲および欠陥を回避することに役立つ。同時に、ほぼ摩擦のない支持および変換器システムは、組み合わせで、基板位置の微調整を実施するために使用されるミクロン規模またはより良好なスローを提供することに役立つ。これらの構造は、既に参照されたような機械的欠陥にもかかわらず、そして堆積標的としての役割を果たす基板がメートル長およびメートル幅であり得るにもかかわらず、1つ以上の「仮想輸送経路」を取得するために必要である精密な基板訂正を実施することに役立つ。ボイスコイルはまた、例えば、実装に応じて(例えば、問題になっているシステムが、その製造公差を考慮して、この規模のジッタを受けるときに)重要であり得る、7ミクロン以上の、比較的大きい最大スローを提供するように構成されることもできる。
【0106】
図6Bは、付加的詳細で真空グリッパ631を示す。真空グリッパ631は、再度、第1の構成要素633(図では見られない、y軸キャリッジの上に乗設する)と、基板に係合する第2の構成要素635と、2つの線形変換器637および639とを備える。描写されるように、第2の構成要素は、両方がグリッパの輸送方向に沿って(例えば、凡例632によって描写される「y次元」に沿って)前進されるにつれて、第1の構成要素の上方に垂直に位置し、第2の構成要素は、基板に選択的に係合するために使用される真空チャック643を支持することに留意されたい。仮想枢動点の使用を前提とする先の実施例と異なり、本実施例はさらに、グリッパがy次元に沿って前進されるにつれて、第1および第2の構成要素633/635の間に機械的リンケージを提供し、線形変換器がボイスコイルとして具現化される実施形態のための構造支持を提供することに役立つ、浮動式機械的枢動アセンブリまたは機構641を含む。浮動式枢動機構は、枢動シャフト651と、アセンブリ上部プレート653(グリッパの第2の構成要素635に搭載される)と、グリッパの第1の構成要素633によって提供される支持フレーム644に対してレール上で移動するx軸摺動下部プレート655とを含む。アセンブリ上部プレートは、好ましくは、撓曲を提供し、例えば、基板および浮動式テーブルに対してグリッパの第2の構成要素の水平化を可能にするように、比較的薄い材料で作製され、搭載ブラケット656を使用して第2のグリッパの第2の構成要素に堅く固定される。簡潔に述べると、構成要素633がy次元に沿って前進されると、浮動式機械的枢動機構641は、これらの構成要素633/635の間のx軸摺動相互作用および浮動式枢動軸649に関する回転を可能にしながら、y次元に沿って同様に前進するように構成要素635を制約する。
【0107】
浮動式枢動点は、前述で議論されたように、変換器637および639の差分モード駆動または共通モード駆動を可能にする。これらの種々の運動はさらに、運動矢印のセット645/647によって表される。一般的に言えば、各変換器は、搭載ブロック657(例えば、グリッパの第1の構成要素のフレーム644に対して搭載される)および搭載プレート661(グリッパの第2の構成要素に搭載される)を結合し、線形アクチュエータ659が、搭載ブロックおよび搭載プレートを結合し、x軸に沿って精密な変位を提供する。数字662は、関連付けられる変換器の各ナノメートル変位に対して信号を生成する、すなわち、精密変位値に駆動するフィードバックを提供する、線形エンコーダを識別する。鎖線の輪郭663および665によって表されるように、変換器637/639および浮動式機械的枢動機構641の設計は、図6Cおよび6Dに関連してさらに詳細に示され、議論されるであろう。
【0108】
着目すべきこととして、図6Bはまた、各導入された基板の粗い機械的整合のための「停止」を提供する機械的バンカ658と、真空グリッパおよびプリントヘッドアセンブリ(図示せず)を整合させてプリンタの座標参照系を画定する目的のために、光学経路669(図では焦点円錐として表される)を介して基準を撮像するため、そして種々のプリントヘッドアセンブリ構成要素の相対距離および位置(例えば、プリンタの座標参照系の観点から、図に示されていない、精密なプリントヘッドノズル位置およびプリントヘッドアセンブリカメラ)を識別するために使用される、「上向きの」カメラ667とを示す。
【0109】
図6Cは、図6Bからの線形変換器637の拡大図を示す。再度、他方の変換器(図6Bの数字639によって指定される)は、変換器637と設計が略同一または対称である。
【0110】
より具体的には、線形変換器は、本実施例では、空気軸受上で支持されるグリッパの第1および第2の構成要素633/635を伴うボイスコイル設計を前提とする。ボイスコ
イルは、二重矢印645の一般的方向に沿って第2の構成要素に対して第2の構成要素(例えば、真空チャックバーおよび基板)の変位を可能にするように、円筒形筐体659内に含有される。調節プレート670は、有利なこととして、x次元軸(図6Bの次元凡例632参照)に沿って第2の構成要素を線形に移動させるように、これら2つの構成要素の間としての変換器xyz配向の微調整を可能にする。再度、これは、低頻度で調節および/または較正される、手動で調節可能なねじの構成を提供されることができる。ボイスコイルは、再度、高速の正確な微視的スローを提供し、電子制御信号に応じて、すなわち、再度、二重矢印645の方向に、搭載ブロック657に向かって、そしてそこから離れるように、搭載プレート661を変位させる、磁石ベースの設計を有する。
【0111】
図6Dは、図6Bからの浮動式機械的枢動機構641を示す。前述のように、アセンブリ上部プレート653は、枢動軸649に関するアセンブリ上部プレート(およびグリッパの第2の構成要素および真空チャック)の枢動を可能にするブッシングを担持する。本軸は、z次元と平行に垂直方向下向きに延在し、x軸摺動下部プレート655に結合する、枢動シャフト651によって画定される。図では見られないが、x軸摺動下部プレート655は、一般的に、構成要素633(および支持フレーム644)に対して、アセンブリ上部プレート653、枢動シャフト651、真空チャック643、およびグリッパの第2の構成要素635の比較的摩擦のないx軸変位を可能にし、その一方で同時に、y次元内でともに移動するようにこれら2つの構成要素633/635を制約するように、レールによって(支持フレーム644を介して)グリッパの第1の構成要素に結合される。本構造は、浮動式枢動点のための機械的支持を提供し、共通モードおよび差分モードのボイスコイル変位が、矢印673および回転矢印675の方向に沿って第2の構成要素の誤差軽減オフセットをそれぞれ提供するために使用される。浮動式枢動点は、全ての実施形態に要求されるわけではなく、例えば、変換器が十分な出力インピーダンスを提供する実施形態では、機械的枢動機構が潜在的に省略され得ることに留意されたい。機械的支持構造が使用されるかどうかにかかわらず、浮動式枢動点は、有利なこととして、x次元およびθ次元内で基板を再配置し、したがって、「直線状縁」の理想的輸送経路を近似するように、複数の変換器に対する共通モードおよび差分モード制御を可能にする。種々の修正および同等物が、疑いなく当業者に想起されるであろう。
【0112】
図6Eは、図6B-6Dによって表される枢動機構の要素を図示する、概略図681を提供する。より具体的には、本図はここで、x軸摺動下部プレート655の両側に軸受685を効果的に提供し、その構造(およびその上方で支持される全て)が図面ページの中および外に乗設することを可能にする、線形x軸レール683を図示する。同時に、アセンブリ上部プレート653は、枢動軸649を中心としてx軸摺動下部プレート655に対するそのプレートの自由回転を可能にするように、ブッシング686を搭載する。より具体的には、ブッシング686は、軸受689を支持し、本回転を可能にする。図6Eはまた、グリッパの第2の構成要素635および変換器637/639に対してアセンブリ上部プレート653によって提供される撓曲を図示する。
【0113】
図6A-6Dで描写される変換器訂正機構が、グリッパアセンブリとの関連で例示されているが、同一の基本構造はまた、プリントヘッドアセンブリに(または各プリントヘッドアセンブリまたは他のツールキャリアに)使用されることもできる。具体的には、第1の構成要素が、気体軸受の上のトラック(またはx軸キャリッジアセンブリ)に乗設する一方で、プリントヘッド(または他のツール)を担持する第2の構成要素は、x軸位置(および/または他の要因、例えば、温度)に応じたその次元内の位置誤差に応じて、「y」および/または「z」次元内で変位される。所与の次元内の訂正に関して、2つの変換器が、基板に対するプリントヘッドの相対位置においてyおよびθ訂正の両方(またはzおよびxz面角度訂正)を達成し、そうする際に、プリントヘッドに仮想直線状縁経路を辿らせるために、仮想または浮動式枢動点とともに再び使用される。随意に、2つのその
ような訂正機構をともに使用して、それぞれ、グリッパおよびプリントヘッド輸送システム毎に直線状縁経路を提供するために、液滴設置にわたってさらなる精度を提供する、非常に精密な規則的印刷格子を効果的に提供し得る。プリントヘッドのZ軸調節はまた、基板表面に対するプリントヘッドオリフィスプレートの高度の訂正を提供し、それによって、高度差を管理し、向上した精度も有するように、類似設計の変換器ベースの運動訂正システムを使用して制御されることもできる。他の自由度もまた、このようにして訂正されることができる。精密運動システム、特に、印刷/製造に使用される座標参照系が複数の輸送経路と効果的に関係している、プリンタベースの加工システムでは、本タイプの複数の訂正システムの使用が、液滴降着場所にわたる精度を向上させ、したがって、加工された層においてさらなる一様性を促進する。ひいては、これは、例えば、5ミクロンまたはそれ未満の厚さを有する、より薄い層を生産することをより容易にする。再び、上記で議論される設計が、印刷格子の規則性を向上させる目的のために、「仮想直線状縁」の使用を強調するが、全ての実施形態がそのように限定されるわけではなく、ほぼあらゆる所望の「理想的」経路が、本明細書で提供される教示を使用して近似され得ることに留意する必要がある。
【0114】
IV.誤差測定
再現可能運動誤差を訂正するシステムでは、概して、信頼性のある動作を確実にするように、誤差を精密に測定することが所望されることに留意されたい。これは、手動および自動誤差測定プロセスを使用して、適宜、グリッパ輸送システム、プリントヘッド輸送システム、および/または別の輸送システムに関して実施されることができる。手動プロセスが、最初に、以下で説明され、その後に、あまり面倒ではない自動測定プロセスが続く。
【0115】
第1の技法では、高解像度カメラが、随意に、輸送経路に沿った各前進点において、随意に、輸送経路のための誤差モデルを識別するためにこれらの前進点のサブセットおよび補間を使用して、輸送経路に沿った前進に関連して、輸送されているものの位置および/または配向を精密に識別するために使用されることができる。
【0116】
例えば、前述で示唆したように、一実施形態では、本較正/誤差測定は、試験基板を導入し、(例えば、前述のような高解像度撮像プロセスおよび基板基準を使用して)その基板をグリッパに整合させ、所望の印刷レシピに従って基板を前進させることによって、グリッパ運搬システムに関して実施されることができる。しかしながら、対応する印刷レシピにより印刷する代わりに、高解像度カメラが、xおよびyの両方で(輸送経路前進の合間に増分的に)輸送され、プリンタの座標参照系の観点から、基板の基準のうちの1つ以上のものの具体的位置を見出すために使用される。検索アルゴリズムおよび画像処理が、精密な位置を見出すために使用されることができ、これは、次いで、期待座標からの偏差のプロセッサ導出を可能にする。本誤差算出(および軽減変換器駆動信号の算出)は、較正サブシステム(すなわち、グリッパサーボ制御サブシステムとは別個であり、誤差/変換器軽減が、次いで、グリッパサーボ制御サブシステムに転送される)によって実施されることができる、または較正プロセスは、グリッパサーボ制御システムに直接内蔵されることができる。別の可能性として考えられる実装では、基板全体の上に印刷し、次いで、プリンタ液滴堆積パターンを分析することに依存して、ジッタ/訂正を識別するためにフォレンジック(例えば、潜在画像処理)を使用することも可能である。画像処理は、堆積した湿潤または硬化フィルムの液滴降着場所および/またはパラメータを識別するため、そして識別された場所/パラメータからジッタおよび軽減訂正を推測するために使用される。さらに別の可能性として考えられるプロセスでは、CCDまたは線スキャナが、堆積中に基板上の認識可能な特徴を連続的に分析するため、そして基板が動的に前進されるにつれてxおよびθにおける平行移動および角度偏差からジッタを推定するために、使用されることができる。ほぼ同一の様式で、輸送されるプリントヘッドはまた、プリントヘッ
ドアセンブリ上の基準(おそらく、個々のノズル位置を含む)を周期的に識別するように、かつプリントヘッドのyおよび/またはz位置偏差および各プリントヘッドオリフィスプレートの水平度の変化を識別するように、例えば、「上向きの」カメラを使用して分析されることもできる。例えば、軽微な位置および/または角度偏差を識別するために、別個のカメラシステムに、プリントヘッド輸送の次元に沿った異なる位置においてプリントヘッドを撮像させることが可能である。
【0117】
図7Aは、再度、グリッパ運搬システムに適用される、自動誤差測定プロセスを示す。再度、同一のプロセスはまた、(例えば、プリントヘッドアセンブリが輸送される際に干渉光学系をそれに搭載することによって、かつその前進の経路に沿ってプリントヘッドアセンブリの微細な位置および角度偏差を検出することによって)プリントヘッド位置を測定するために使用され得ることが留意される。
【0118】
図7Aは、基板(またはグリッパ)位置誤差が測定される方法を描写するために使用される、例証的な図を提供する。測定システムは、概して、数字701によって表され、(本実施例では)xおよびy次元のそれぞれにおける位置偏差および基板回転(本明細書の他の場所で変数θによって表されるヨー)を測定するために、レーザ干渉法の使用に依拠する。より具体的には、試験基板703は、それに搭載された干渉法光学系707を有する、真空チャック705(例えば、既に参照されたようなグリッパの「第2の構成要素」によって担持される)によって保持される。基板は、上記で導入されるように、整合マークを有し、グリッパはまた、真空チャックに対して基板を精密に位置付けるために、位置し、初期基板導入中にカメラまたは他の撮像システムによって撮像される、1つ以上の整合マークも有する。一実施形態では、機械的ハンドラまたは電動バンカが、適切な相対的位置が達成されるまで基板を再配置するために使用される一方で、第2の実施形態では、上記で導入される誤差補償システム(例えば、2つ以上の変換器および浮動式枢動点)は、基板を再配置し、適切な配向を有するために使用され、対応する変換器位置が、誤差訂正システムの「ゼロになった」または初期化された位置として採用される。基板および真空チャックは、次いで、理想的には所望の印刷レシピの一部として実施されるであろうように、数字727によって表されるように、グリッパ輸送経路に沿って移動される。本時間中に、レーザ709は、グリッパ搭載型光学系707を通して進行し、1つ以上の経路727に沿って鏡/標的713に指向され、次いで、光学系アセンブリを通して戻るように経路729を介して検出器711に跳ね返される、具体的波長の光を発する。標的の性質は、基板が測定されている次元に沿ってジッタまたは偏差(例えば、平行移動または配向変動)を受ける場合、これが、検出器711によって感知され、コンピュータ719にフィードされ、グリッパの位置または前進に応じて精密な誤差/位置値を算出するために使用される、値を生成するために使用される、回折パターンを生成するようなものである。レーザ干渉法システム(レーザ源709、検出器711、および標的713)が、プリンタシャーシ717に固定された様式で搭載される一方で、レーザ709および標的713に対する光学系707の移動が、誤差に関して測定される干渉パターンを生成することに留意されたい。光学系の好適な構成を介して、x、y、θ、または他の次元誤差のうちのいずれかは、基板が前進されるにつれて動的に測定されることができる。他の誤差(例えば、z軸または他の角度偏差)もまた、光学系が構成される方法、および使用される検出器および/または光源の数に応じて、測定され得ることに留意されたい。レーザ干渉法測定システムは、現在、ある機械ツールで使用されており、各着目次元を測定する既知の技法を使用して、レーザ源および/または標的を構成することは、当業者のレベル内であることに留意されたい。例えば、好適な干渉法システムは、光学系位置付けおよび微細位置測定についての訓練資料も公開する、Renishaw, PLCから入手可能な「XL-80」レーザシステムである。基板および/またはグリッパ位置の測定にこれらの材料を適合させることは、当業者のレベル内である。測定後、誤差の算出/補償が、次いで、コンピュータによって(すなわち、好適なソフトウェア721の制御下で作用する1つ以上のプロセッサによって)実施される。前述のように、誤差および/または訂正731は、グリッパ位置および/または他の要因(例えば、温度、具体的レシピ、具体的パネル等)によってインデックス化される様式で、生産行程中の後続の読出のために、非一過性の記憶装置723(例えば、ルックアップテーブル)の中に記憶されることができる。
【0119】
図7Bは、図7Aに類似するが、印刷システム内のプリントヘッド位置またはカメラ位置の誤差を生成する、微細な機械的欠陥を測定するための構成741を示す。以前のように、コンピュータ719、ソフトウェア721、および非一過性の記憶装置723が、誤差を測定するために使用される。図7Bでは、プリントヘッドアセンブリ(または他の輸送されるもの)は、数字745によって表され、干渉法光学系が、数字743によって表されるように本アセンブリに搭載される。アセンブリは、トラベラ747に沿って数字755によって示されるように前後に移動し、レーザ源749、標的751、および検出器753は、再度、測定されている次元に沿って位置偏差を測定するために使用される。以前のように、レーザ源749、標的751、および検出器753は全て、シャーシ717に精密に搭載され、測定中に移動しない。図7Bが図示するように、任意の機械的輸送経路が、このようにして測定されることができ、そのような経路は、基板または他の輸送経路(訂正変換器が搭載される)から独立し得る。再度、記憶された誤差および/または訂正値757は、次いで、プリントヘッド/カメラ位置および/または他の要因(例えば、温度、具体的レシピ、具体的パネル等)によって必要に応じてインデックス化される、加工行程中に必要に応じて非一過性の記憶装置(例えば、ルックアップテーブル)から読み出されることができる。
【0120】
既に参照されたように、カメラおよび/またはプリントヘッドがグリッパに対して存在している場所(図7Bでは見られない)を識別することが必要であり得る。上記のように、各輸送システムは、1つ以上の整合マークを有し、したがって、アセンブリ745は、その「位置ゼロ」までのグリッパの前進と同時に、特定の場所(例えば、トラベラ747の左側の「位置ゼロ」)まで移動されることができ、検索プロセスおよびカメラ撮像が、既に参照されたように、座標系「原点」を識別するために使用される。同様に、整合マーク(および既知の幾何学形状)を伴う試験基板が、次いで、それらの位置関係が精密に把握されるように、グリッパ(および浮動式テーブル)に関する座標系を測定し、相互に関係付けるために導入されることができる。本タイプの処理はまた、有利なこととして、好適なソフトウェア721の制御下で作用する、コンピュータおよび/またはプロセッサ719によって実施される。
【0121】
自動誤差測定プロセスは、試験工程が較正プロセス中に実施されることができ、誤差および/または訂正が、各輸送システムの連続動作中に動的に記録されることを含む、多くの利点を提供する。記録された誤差および/または訂正は、次いで、説明されるように再生されることができる。必要に応じて、誤差測定プロセスは、前もって識別された誤差および/または訂正値を更新または置換するために、例えば、システム始動時に、画期的事象時に(例えば、プリントヘッド変更、事前判定された誤差閾値が満たされるとき、または周期的間隔において)、または要求(またはオペレータコマンド)に応じて、再実施されることができる。
【0122】
V.結語
上記で導入される種々の技法および考慮事項を熟考すると、低い単位あたりの費用で迅速に製品を大量生産するように、製造プロセスが実施されることができる。ディスプレイデバイスまたは太陽電池パネル製造、例えば、フラットパネルディスプレイに適用されると、これらの技法は、随意に、複数のパネルが共通基板から生成される、高速のパネル毎の印刷プロセスを可能にする。(例えば、パネル毎に共通インクおよびプリントヘッドを使用して)高速の再現可能印刷技法を提供することによって、印刷が実質的に改良させら
れ得る、例えば、全て各基板の所望の標的面積内で一貫してインクの精密堆積を保障しながら、層あたりの印刷時間を、上記の技法を用いることなく必要とされるであろう時間のわずかな一部まで短縮すると考えられる。再度、大型HDテレビディスプレイの実施例に戻って、各色成分層が、実質的なプロセス改良を表す、180秒またはそれ未満、または90秒またはそれ未満でさえも、大型基板(例えば、約220cm×250cmである8.5世代基板)のために正確かつ確実に印刷され得ると考えられる。印刷の効率および質を向上させることにより、大型HDテレビディスプレイを生産する費用の有意な削減、したがって、より低い最終消費者費用のために道を開く。前述のように、ディスプレイ製造(具体的には、OLED製造)は、本明細書で導入される技法の1つの用途であるが、これらの技法は、多種多様なプロセス、コンピュータ、プリンタ、ソフトウェア、製造機器、およびエンドデバイスに適用されることができ、ディスプレイパネルに限定されない。具体的には、開示される技法は、プリンタが、限定ではないが、多くのマイクロ電子用途を含む、共通印刷動作の一部として、複数の製品の層を堆積させるために使用される、任意のプロセスに適用され得ることが予測される。
【0123】
説明される技法は、多数のオプションを提供することに留意されたい。一実施形態では、パネル(または製品毎の)不整合または歪曲が、単一のアレイ内で、または単一の基板上で、製品毎の基準で調節されることができる。プリンタスキャン経路は、基板(またはプリントヘッド等の他の輸送されるアイテム)の配向不一致が、基板および運搬システム(例えば、グリッパ)を結合する変換器を介して自動的に補償されるように、1つ以上の整合誤差に基づく調節/適合を必要とすることなく、計画されることができる。一実施形態では、変換器訂正が、異なる輸送経路(例えば、プリントヘッド輸送経路)内の誤差を軽減するために使用されることができる。随意に、そのような訂正は、基板毎に(またはパネル毎に)繰り返すことが予期される、事前測定された誤差に基づくことができる。
【0124】
また、種々の実施形態は、グリッパ(または基板を運搬機構に結合する機構)の使用および微調整を達成するための2つの変換器の使用を例証しているが、他の実施形態は、異なる数のこれらの要素を使用することができる。例えば、一実施形態では、それらの独自の専用変換器をそれぞれ有する、2つ以上のグリッパが、使用されることができる。代替として、2つを上回る変換器および/または2つを上回る訂正軸のための変換器を使用することが可能である。加えて、上記で説明される技法は、真空グリッパシステムを使用するプリンタに適用されるものとして例示されているが、異なるタイプの運搬機構、異なるタイプのプリンタ、異なるタイプの堆積機構、または別のタイプの輸送経路または機構を使用する用途を含む、多くの他の用途が、説明される技法から利益を享受し得る。明らかに、多くの変形例が、本明細書に説明される発明の原理から逸脱することなく存在する。
【0125】
前述の説明および添付の図面では、具体的用語および図面の記号が、開示される実施形態の徹底的な理解を提供するように記載されている。場合によっては、用語および記号は、これらの実施形態を実践するために要求とされない、具体的詳細を含意し得る。用語「例示的」および「実施形態」は、選好または要件ではなく実施例を表すために使用される。
【0126】
示されるように、本開示のより広義の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書で提示される実施形態に種々の修正および変更が行われ得る。例えば、実施形態のうちの任意のものの特徴または側面は、少なくとも実用的である場合、実施形態のうちの任意の他のものと組み合わせて、またはその対応特徴または側面の代わりに適用され得る。したがって、例えば、全ての特徴がありとあらゆる図面に示されているわけではなく、例えば、1つの図面の実施形態に従って示される特徴または技法は、随意に、たとえ本明細書で具体的に宣言されていなくても、任意の他の図面または実施形態の特徴の要素として、または特徴と組み合わせて、採用可能であることが想定される。したがって、本明細書および図面は、制限的な意味ではなく例証的な意味で見なされるものである。
(項目1)
電子製品の層を加工するための装置であって、
基板上に材料を堆積させるプリンタであって、上記材料は、上記層を形成する、プリンタと、
上記材料の堆積中に上記基板を輸送する運搬システムと、
輸送経路に沿って前進される構成要素を有する上記プリンタまたは上記運搬システムのうちの少なくとも1つであって、上記構成要素の前進は、上記基板上の上記材料の堆積に影響を及ぼす、平行移動誤差および回転誤差のうちの少なくとも1つの誤差を生成する、機械的欠陥によって特徴付けられる、上記プリンタまたは上記運搬システムのうちの少なくとも1つと、
上記輸送経路および上記基板を動作可能に結合する少なくとも1つの変換器であって、上記少なくとも1つの変換器は、上記機械的欠陥を補償するように、上記構成要素の前進に対して上記基板をオフセットするように、上記少なくとも1つの誤差に応じて駆動される、少なくとも1つの変換器と
を備える、装置。
(項目2)
上記構成要素は、上記基板のためのグリッパを備え、上記機械的欠陥は、上記運搬システムまたは上記基板のうちの少なくとも1つにおける欠陥を備える、項目1に記載の装置。
(項目3)
上記運搬システムは、気体軸受上で上記基板を支持する浮動式テーブルと、上記基板に動作可能に係合し、上記浮動式テーブルに対して上記輸送経路に沿って上記基板を輸送するグリッパとを備える、項目1に記載の装置。
(項目4)
上記少なくとも1つの変換器のうちの各変換器は、ボイスコイル、リニアモータ、または圧電変換器のうちの1つを備える、項目3に記載の装置。
(項目5)
上記運搬システムは、第1の運搬システムであり、上記構成要素は、第1の構成要素であり、
上記プリンタは、プリントヘッド経路に沿ってプリントヘッドを輸送するものである、第2の運搬システムを備え、
上記プリンタまたは上記第2の運搬システムのうちの少なくとも1つはさらに、上記プリントヘッド経路に沿って前進される第2の構成要素を備え、上記第2の構成要素の前進は、上記基板上の上記材料の堆積に影響を及ぼす、平行移動誤差および回転誤差のうちの少なくとも1つの誤差を生成する、機械的欠陥によって特徴付けられ、
上記装置は、上記第2の構成要素の前進を特徴付ける上記少なくとも1つの誤差に応じて駆動される、上記プリントヘッド経路および上記プリントヘッドを動作可能に結合する少なくとも1つの変換器を備える、項目1に記載の装置。
(項目6)
上記プリントヘッドは、上記運搬システムによって上記基板の輸送の方向に対して直交する方向に上記プリントヘッド経路に沿って移動するように制約され、上記プリントヘッドは、上記第1の運搬システムによって作動される相対運動の連続スキャンの合間に上記プリントヘッド経路に沿って再配置されるものである、項目5に記載の装置。
(項目7)
上記第1の運搬システムは、気体軸受と、上記基板に動作可能に係合する真空グリッパとを備え、上記第2の運搬システムは、気体軸受を備え、各変換器は、ボイスコイルを備える、項目6に記載の装置。
(項目8)
上記運搬システムは、第1の運搬システムであり、上記構成要素は、第1の構成要素で
あり、
上記プリンタは、カメラ経路に沿ってカメラを輸送するものである第2の運搬システムを備え、
上記プリンタまたは上記第2の運搬システムのうちの少なくとも1つはさらに、上記カメラ経路に沿って前進される第2の構成要素を備え、上記第2の構成要素の前進は、平行移動誤差および回転誤差のうちの少なくとも1つの誤差を生成する、機械的欠陥によって特徴付けられ、
上記装置は、上記第2の構成要素の前進を特徴付ける上記少なくとも1つの誤差に応じて駆動される、上記カメラ経路および上記カメラを動作可能に結合する少なくとも1つの変換器を備える、項目1に記載の装置。
(項目9)
上記装置は、制御された雰囲気を含有するものであるエンクロージャを備え、
上記プリンタは、上記エンクロージャ内のインクジェットプリンタであり、
上記運搬システムは、気体軸受上で上記基板を支持する浮動式テーブルと、上記基板に動作可能に係合し、上記気体軸受によって支持されている間に上記輸送経路に沿って上記基板を輸送するグリッパとを備え、
上記機械的欠陥は、上記運搬システムおよび上記基板のうちの少なくとも1つにおける欠陥を備える、項目1に記載の装置。
(項目10)
上記少なくとも1つの変換器のうちの各変換器は、上記輸送経路に直交する次元内で線形に上記基板を変位させるものである、項目9に記載の装置。
(項目11)
上記少なくとも1つの変換器は、少なくとも2つの変換器を備え、上記装置はさらに、上記少なくとも2つの変換器が上記輸送経路に直交する方向に上記輸送経路に対して上記基板を線形に変位させるように駆動されるものである共通モード制御、および、上記少なくとも2つの変換器が上記輸送経路に対して上記基板を回転させるように駆動されるものである差分モード制御のそれぞれに従って、上記少なくとも2つの変換器を制御するものであり、上記装置はさらに、上記輸送経路および上記基板を結合する機械的アセンブリを備え、上記機械的アセンブリは、上記構成要素が上記運搬経路に対して枢動するための浮動式枢動部を提供する、項目1に記載の装置。
(項目12)
上記輸送経路に沿った基板前進に応じてインデックス化される、上記誤差または変換器駆動情報のうちの少なくとも1つを記録するための手段を備える、項目11に記載の装置。
(項目13)
電子製品の層を加工するための装置であって、
制御された雰囲気のためのエンクロージャと、
基板上に材料を堆積させる、上記エンクロージャ内のインクジェットプリンタであって、上記材料は、上記層を形成する、インクジェットプリンタと、
上記材料の堆積中に上記基板を輸送する運搬システムと、
上記エンクロージャ内の輸送経路に沿って前進される構成要素を有する上記プリンタまたは上記運搬システムのうちの少なくとも1つであって、上記構成要素の前進は、上記基板上の上記材料の堆積に影響を及ぼす、平行移動誤差および回転誤差のうちの少なくとも1つの誤差を生成する、機械的欠陥によって特徴付けられる、上記プリンタまたは上記運搬システムのうちの少なくとも1つと、
上記輸送経路および上記基板を動作可能に結合する2つ以上の変換器であって、上記2つ以上の変換器は、上記機械的欠陥を補償するように、上記構成要素の前進に対して上記基板をオフセットするように、上記少なくとも1つの誤差に応じて駆動され、上記2つ以上の変換器はそれぞれ、上記輸送経路に直交する方向に上記基板を変位させる個別のスローを達成する、2つ以上の変換器と
を備える、装置。
(項目14)
上記運搬システムは、気体軸受上で上記基板を支持する浮動式テーブルと、上記基板に動作可能に係合し、上記浮動式テーブルに対して上記第1の輸送経路に沿って上記基板を輸送するグリッパとを備え、上記2つ以上の変換器のうちの各変換器は、ボイスコイルを備える、項目13に記載の装置。
(項目15)
上記輸送経路に沿った基板前進に応じてインデックス化される、上記誤差または変換器駆動情報のうちの少なくとも1つを記録するための手段を備える、項目14に記載の装置。
(項目16)
上記インクジェットプリンタは、トラベラと、第2の輸送経路に沿って進行するものであるプリントヘッドとを備え、
上記第2の輸送経路は、第2の誤差を生成する機械的欠陥によって特徴付けられ、上記第2の誤差は、平行移動誤差および回転誤差のうちの少なくとも1つを備え、
上記装置はさらに、2つ以上の第2の変換器を備え、上記2つ以上の第2の変換器は、上記第2の輸送経路を特徴付ける上記機械的欠陥を補償するように、上記第2の誤差に応じて駆動され、上記2つ以上の第2の変換器はそれぞれ、上記第2の輸送経路に直交する方向に上記プリントヘッドを変位させるスローを達成する、項目13に記載の装置。
(項目17)
上記装置はさらに、上記2つ以上の変換器が上記輸送経路に直交する方向に上記輸送経路に対して上記基板を線形に変位させるように駆動されるものである共通モード制御、および、上記2つ以上の変換器が上記輸送経路に対して上記基板を回転させるように駆動されるものである差分モード制御のそれぞれに従って、上記2つ以上の変換器を制御するものであり、上記装置はさらに、上記輸送経路および上記基板を結合する機械的アセンブリを備え、上記機械的アセンブリは、上記構成要素が上記運搬経路に対して枢動するための浮動式枢動部を提供する、項目13に記載の装置。
(項目18)
電子製品の層を加工する方法であって、
プリンタを用いて基板上に材料を堆積させることであって、上記材料は、上記層を形成する、ことと、
運搬システムを用いて上記材料の堆積中に上記基板を輸送することであって、上記プリンタまたは上記運搬システムのうちの少なくとも1つは、輸送経路に沿って前進される構成要素を有し、上記構成要素の前進は、上記基板上の上記材料の堆積に影響を及ぼす、平行移動誤差および回転誤差のうちの少なくとも1つの誤差を生成する、機械的欠陥によって特徴付けられる、ことと、
上記機械的欠陥を補償するように、上記構成要素の前進に対して上記基板をオフセットするように、上記少なくとも1つの誤差に応じて、上記輸送経路および上記基板を動作可能に結合する少なくとも1つの変換器を駆動することと
を含む、方法。
(項目19)
上記運搬システムは、気体軸受上で上記基板を支持する浮動式テーブルと、上記基板に動作可能に係合し、上記浮動式テーブルに対して上記輸送経路に沿って上記基板を輸送するグリッパとを備える、項目18に記載の方法。
(項目20)
上記少なくとも1つの変換器のうちの各変換器は、ボイスコイル、リニアモータ、または圧電変換器のうちの1つを備える、項目18に記載の方法。
(項目21)
上記運搬システムは、第1の運搬システムであり、上記構成要素は、第1の構成要素であり、
上記方法はさらに、第2の運搬システムを使用して、プリントヘッド経路に沿ってプリントヘッドを輸送することを含み、
上記プリンタまたは上記第2の運搬システムのうちの少なくとも1つはさらに、上記プリントヘッド経路に沿って前進される第2の構成要素を備え、上記第2の構成要素の前進は、上記基板上の上記材料の堆積に影響を及ぼす、平行移動誤差および回転誤差のうちの少なくとも1つの誤差を生成する、機械的欠陥によって特徴付けられ、
上記方法はさらに、上記第2の構成要素の前進を特徴付ける上記少なくとも1つの誤差に応じて、上記プリントヘッド経路および上記プリントヘッドを動作可能に結合する、少なくとも1つの変換器を駆動することを含む、項目18に記載の方法。
(項目22)
上記プリントヘッドは、上記運搬システムによって上記基板の輸送の方向に対して直交する方向に上記プリントヘッド経路に沿って移動するように制約され、上記プリントヘッドは、上記第1の運搬システムによって作動される相対運動の連続スキャンの合間に上記プリントヘッド経路に沿って再配置されるものである、項目21に記載の方法。
(項目23)
上記第1の運搬システムは、気体軸受と、上記基板に動作可能に係合する真空グリッパとを備え、上記第2の運搬システムは、気体軸受を備え、各変換器は、ボイスコイルを備える、項目22に記載の方法。
(項目24)
上記運搬システムは、第1の運搬システムであり、上記構成要素は、第1の構成要素であり、
上記方法はさらに、第2の運搬システムを使用して、カメラ経路に沿ってカメラを輸送することを含み、
上記プリンタまたは上記第2の運搬システムのうちの少なくとも1つはさらに、上記カメラ経路に沿って前進される第2の構成要素を備え、上記第2の構成要素の前進は、平行移動誤差および回転誤差のうちの少なくとも1つの誤差を生成する、機械的欠陥によって特徴付けられ、
上記方法はさらに、上記第2の構成要素の前進を特徴付ける上記少なくとも1つの誤差に応じて、上記カメラ経路および上記カメラを動作可能に結合する、少なくとも1つの変換器を駆動することを含む、項目18に記載の方法。
(項目25)
上記プリンタは、インクジェットプリンタであり、
上記材料を堆積させることは、上記制御された雰囲気内で上記インクジェットプリンタおよび上記材料を動作させることを含み、
上記運搬システムは、気体軸受上で上記基板を支持する浮動式テーブルを備え、上記方法はさらに、上記基板をグリッパと係合させ、上記気体軸受によって支持されている間に上記輸送経路に沿って上記基板を輸送することを含み、
上記機械的欠陥は、上記運搬システムおよび上記基板のうちの少なくとも1つにおける欠陥を備える、項目18に記載の方法。
(項目26)
上記少なくとも1つの変換器のうちの各変換器は、上記輸送経路に直交する次元内で線形に上記基板を変位させるものである、項目25に記載の方法。
(項目27)
上記少なくとも1つの変換器は、少なくとも2つの変換器を備え、上記方法はさらに、上記少なくとも2つの変換器が上記輸送経路に直交する方向に上記輸送経路に対して上記基板を線形に変位させるように駆動されるものである共通モード制御、および、上記少なくとも2つの変換器が上記輸送経路に対して上記基板を回転させるように駆動されるものである差分モード制御のそれぞれに従って、上記少なくとも2つの変換器を制御することを含み、上記方法はさらに、上記構成要素が上記運搬経路に対して枢動するための浮動式枢動部を提供することを含む、項目18に記載の方法。
(項目28)
上記輸送経路に沿った基板前進に応じてインデックス化される、上記誤差または変換器駆動情報のうちの少なくとも1つを記録することをさらに含む、項目27に記載の方法。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7A
図7B
【外国語明細書】