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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022079521
(43)【公開日】2022-05-26
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/10 20060101AFI20220519BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20220519BHJP
【FI】
A61L2/10
B65G1/137 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022041542
(22)【出願日】2022-03-16
(62)【分割の表示】P 2020160384の分割
【原出願日】2020-09-25
(31)【優先権主張番号】P 2019174670
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】511285716
【氏名又は名称】株式会社アヴァンザ
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】岡村 裕利
(72)【発明者】
【氏名】杉山 和也
(72)【発明者】
【氏名】前野 竜一
(57)【要約】
【課題】だれが、いつ、なにをキャビネットから出し入れしたか、出し入れするか等のキャビネットの入出庫管理を総合的に行えるようにする。
【解決手段】サーバ2は、キャビネット1への物品Gの入出庫を管理する。サーバ2の認証部61は、1以上の物品Gのうち所定物品について前記キャビネット1の前記収容部11への入出庫を試みるユーザUが、前記キャビネット1に対するアクセスが許可されている者か否かの認証を試みる。情報取得部60は、前記認証部61により認証されたユーザUにより前記所定物品が入出庫されるとき、当該所定物品を識別可能な情報であるICタグ17のタグIDと、当該所定物品の入出庫の状況を示す入出庫情報とを前記キャビネット1から取得する。キャビネット情報管理部66は、取得したICタグ17のタグIDと、物品Gの入出庫情報と、認証に用いたユーザUのユーザ情報とを対応させて管理する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネットであって、
前記収容部の開放又は閉鎖をする開閉手段と、
前記開閉手段の開放又は閉鎖を検出する検出手段と、
前記収容部に配置され、前記収容部内を殺菌するためのライトを照射する照射手段と、
前記検出手段により前記開閉手段の閉鎖が検出されてから開放が検出されるまでの間、前記ライトを点灯させるよう前記照射手段を制御する制御手段と、
を備えるキャビネット。
【請求項2】
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネットであって、
前記収容部に前記1以上の物品を入庫又は出庫する人又は前記収容部の開閉手段の動作を検出する検出手段と、
前記検出手段により前記入庫又は出庫する動作が少なくとも検出されている間、前記キャビネットの前記収容部の方向に光軸を向けて設置された撮像手段により撮像される画像を記憶手段に記憶する記憶制御手段と、
を備えるキャビネット。
【請求項3】
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネットであって、
前記1以上の物品を前記収容部に収容するための操作を受け付ける操作受付手段と、
前記物品に接着可能な第1の面と、当該第1の面と対向し印字可能な第2の面と、当該第1及び第2の面に挟持された無線タグとを備えるラベルを出力するラベル出力手段と、
前記操作受付手段により前記操作が受け付けられた日時を前記第2の面に印字して出力するように前記ラベル出力手段を制御する制御手段と、
を備えるキャビネット。
【請求項4】
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネットであって、
アラートを発報可能なアラート発報手段と、
前記収容部から持ち出す予約がなされた第1物品と実際に持ち出しされた第2物品とが異なる場合、アラートを発報するよう前記アラート発報手段を制御する制御手段と、
を備えるキャビネット。
【請求項5】
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネットであって、
前記収容部における前記1以上の物品の入庫及び出庫の状態を示すステータスと前記収容部から出庫された1以上の物品の返却予定日時とが対応して記憶された記憶手段と、
前記返却予定日時を超過して前記ステータスが出庫の状態の前記物品が検出された場合、所定の連絡先へ通知する通知手段と、
を備えるキャビネット。
【請求項6】
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネットであって、
前記キャビネットに収容されている前記1以上の物品と前記収容部における前記1以上の前記物品の夫々の保管位置とを対応付けて記憶した記憶手段と、
前記1以上の物品の位置を提示可能な提示手段と、
前記収容部から所定物品を取り出す操作がなされた場合、前記記憶手段の情報に基づいて、前記収容部における前記所定物品の保管位置を提示するよう前記提示手段を制御する制御手段と、
を備えるキャビネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、倉庫等では、物品の管理にICタグが用いられてきたが、人が倉庫から物品を持ち出すときに、持ち出された物品の持ち出し履歴をとっておく程度のことしかできず、今後、さらなる機能の向上が望まれている。
従来のICタグに関する技術としては、例えば複数のキャビネット内に収容された各ファイルから情報の読み取りを夫々行うことにより、どのファイルがどのキャビネットから持ち出され、どのキャビネットに収容されたかを管理する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-133534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許技術の場合、物品そのものの移動管理はできるものの、物品を誰が持ち出したか等、物品を持ち出す人の管理や物品の種別や重要度に応じて異なる持ち出し管理を行う等のことはできない。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、だれが、いつ、なにをキャビネットから出し入れしたか、出し入れするか等の入出庫管理を総合的に行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネットに対して、当該1以上の物品の夫々の入出庫を管理する情報処理装置であって、
前記1以上の物品のうち所定物品について前記キャビネットの前記収容部への入出庫を試みるユーザが、前記キャビネットに対するアクセスが許可されている者か否かの認証を試みる認証手段と、
前記認証手段により認証された前記ユーザにより前記所定物品が入出庫されたとき、当該所定物品を識別可能な情報である物品識別情報と、当該所定物品の入出庫の状況を示す入出庫情報とを前記キャビネットから取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記物品識別情報と、前記入出庫情報と、認証に用いられた前記ユーザのユーザ情報と、を対応付けて管理する管理手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、だれが、いつ、なにをキャビネットから出し入れしたか、出し入れするか等のキャビネットの入出庫管理を総合的に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の情報処理装置に係る第1実施形態に係る情報処理システムを示す図である。
図2図1の情報処理システムのサーバのハードウェア構成を示す図である。
図3図1の情報処理システムの機能的構成を示す図である。
図4】情報処理システムの基本動作の一例を示す遷移図である。
図5】情報処理システムのドアの閉め忘れアラート動作の一例を示す遷移図である。
図6】ユーザがキャビネットに預けた車のキーをキャビネットから取り出す際の動作の一例を示す遷移図である。
図7】ユーザがキャビネットの利用予約をする際の動作例を示す遷移図である。
図8】本発明の情報処理装置に係る第2実施形態に係る情報処理システムのうちキャビネットの機能的構成を示す図である。
図9図8のキャビネットを撮像するカメラの配置例を示す図である。
図10図8のキャビネットの庫内のUVライト照射部の一例を示す図である。
図11】第2実施形態の情報処理システムのネットワーク構成を示す図である。
図12図11の情報処理システムのサーバキャビネットのキャビネット管理マスタの一例を示す図である。
図13図8のサーバの管理情報記憶部に記憶されている貸出管理マスタの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバを含む情報処理システムの構成を示す図である。
【0010】
図1に示す情報処理システムは、キャビネット1と、サーバ2と、管理端末3と、ユーザ端末4とがネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
この情報処理システムは、キャビネット1に入出庫される物品Gとその物品Gを入出庫するユーザUとを管理するものであり、例えばレンタルロッカー等のサービスに利用される。
サーバ2は、キャビネット1に入出庫される物品Gの情報とその物品Gを入出庫するユーザUの情報とを管理する。管理端末3は、管理者が操作することでキャビネット1の管理状況が閲覧可能である。ユーザ端末4は、ユーザUがキャビネット1を利用する際にWeb上から予約を行うための端末である。
【0011】
ここで、キャビネット1について説明する。キャビネット1は、収容部11を有する。収容部11は、複数の棚で仕切られており、複数の物品Gの夫々を各棚の上に載置することが可能である。収容部11には、開口12が設けられている。開口12は、ドア13によって開閉可能である。キャビネット1では、ドア13が開放されることで、開口12を通じて収容部11に対する物品Gの入出庫が可能になる。
【0012】
物品Gには、ICタグ17が取り付けられている。
ICタグ17は、例えばHF(High Frequency)帯を利用したRFID(Radio Frequency IDentifier)であり、個体識別情報(以下これを「タグID」と称す)を記憶した記憶素子(ICチップ)とアンテナを1チップで構成したものである。ICタグ17は、無線タグともいう。
ICタグ17は、電波を用いたICタグリーダ等のICタグ通信装置(この例では後述の図3のICタグ通信部41)と近距離の無線通信によって情報をやりとりする。近距離とは、キャビネット1の収容範囲程度を言う。
即ち、本例では、キャビネット1に収容されて入出庫の対象となる1以上の物品Gの夫々は、夫々に取り付けられたICタグ17のタグIDにより特定可能となるように管理される。
【0013】
ドア13の表面には、カードリーダ15及びタッチパネル16が設けられている。カードリーダ15は、例えば非接触式のICカード情報読み取り装置であり、数cm以内に接近したICカード14から情報を読み取る。
ICカード14は、例えばカード番号、有効期限、及びユーザID等のユーザ識別情報を含むカード情報がICチップに記憶されたカード状の記録媒体である。ICカード14は、カードリーダ15に接近させることで、カードリーダ15によってICチップの情報が読み取られてユーザ認証に利用される。
タッチパネル16は、タッチ操作可能なディスプレイである。タッチ操作が不要な場合は単純なディスプレイのみであってもよい。この他のキャビネット1の機能については、後述の図3の説明で詳述する。
【0014】
図2は、図1の情報処理システムのうち、サーバ2のハードウェア構成を示す図である。
図2に示すように、サーバ2は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、バス24と、入出力インターフェース25と、出力部27と、入力部28と、記憶部29と、通信部30と、ドライブ31と、を備えるコンピュータである。
【0015】
CPU21は、ROM22に記録されているプログラム、又は、記憶部29からRAM23にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM23には、CPU21が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0016】
CPU21、ROM22及びRAM23は、バス24を介して相互に接続されている。このバス24にはまた、入出力インターフェース25も接続されている。入出力インターフェース25には、出力部27、入力部28、記憶部29、通信部30及びドライブ31が接続されている。
【0017】
出力部27は、液晶等のディスプレイにより構成され、出力対象の情報(キャビネット1の利用を予約するための予約サイトや広告等)を出力(表示)する。出力部27は、この他、プリンタや外部出力インターフェース等を含む。
入力部28は、各種ハードウェア釦等を備え、利用者の指示操作に応じて入力される各種情報を受け付ける。
【0018】
記憶部29は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部30は、例えばLANインターフェース等であり、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図1の例では管理端末3やユーザ端末4等)との間で通信を行う。
【0019】
ドライブ31は、必要に応じて設けられる。ドライブ31には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア32が適宜装着され、リムーバブルメディア32に対してデータやプログラムを読み出し動作、及び書き込み動作する。ドライブ31によってリムーバブルメディア32から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部29にインストールされる。また、リムーバブルメディア32は、記憶部29に記憶されている各種データも、記憶部29と同様に記憶することができる。
【0020】
なお、サーバ2以外の例えば管理端末3やユーザ端末4のハードウェアは、サーバ2とほぼ同様であり、図示は省略する。管理端末3は、例えばノート型のコンピュータ(ノートPC)やタブレット端末であれば、タッチ操作入力部を備える。タッチ操作入力部は、入力部28と出力部27が一体のタッチパネルを構成する。
【0021】
次に、図3を参照して情報処理システムの機能的構成を説明する。図3は、図1の情報処理システムの機能的構成を示す図である。
【0022】
図3に示すように、キャビネット1は、ICタグ通信部41、保管情報記憶部42、カードリーダ15、タッチパネル16、通信部45、ドアセンサ43、施錠部47、アラート部48及び制御部49を備える。
【0023】
ICタグ通信部41は、物品Gに取り付けられたICタグ17と近距離(キャビネット1の収容範囲程度)の無線通信によって情報をやりとりする。
保管情報記憶部42には、ユーザUによりキャビネット1に預けられた物品Gの情報、及びユーザUによりキャビネット1から取り出された物品Gの情報が記憶される。即ち保管情報記憶部42には、キャビネット1に入出庫された物品Gの情報が記憶される。
【0024】
カードリーダ15は、ICカード14の情報を読み取る。ICカード14としては、例えばドア13の解錠のみに利用する解錠用のICカード等の第1認証カードを利用する。この他、ユーザUがチェック者にアルコールチェックを受けて許可された場合にチェック者からユーザUに提供されるアルコールチェック済の人を示す第2認証カード(これを「許可カード」と称す)も利用可能である。
タッチパネル16は、サーバ2から提供される情報を表示し、ユーザUのタッチ操作にて入力を受け付ける。
【0025】
通信部45は、例えばLANインターフェースであり、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図1の例ではサーバ2等)との間で通信を行う。
ドアセンサ43は、ドア13の開閉を検出する。施錠部47は、閉じたドア13を施錠する。施錠部47は、制御部49により制御されてドア13を施錠又は解錠する。
【0026】
アラート部48は、例えばブザーやスピーカなどであり、サーバ2から提供されるアラート情報(制御信号)に応じた警報(アラート)を音声等で発報する。詳細に説明すると、アラート部48は、ドアセンサ43によりドア13の開放が検出されてから一定時間、ドア13の閉鎖が検出されなかった場合、警報を出力するようキャビネット1を制御する。
【0027】
なお、タイムアップの時間である一定時間は、設定を変更することで任意の時間に変更可能である。また、キャビネット1の設定によって、アラート情報をメッセージやオブジェクト等の形態でタッチパネル16に表示するようにもできる。
制御部49は、サーバ2から受信される制御情報に応じてキャビネット1の各部を制御する。
【0028】
サーバ2は、物品Gを入出庫可能な収容部11を有するキャビネット1にネットワークNを介して接続されている。
サーバ2の記憶部29には、キャビネット1の情報を管理するための管理情報記憶部51が設けられている。管理情報記憶部51には、物品管理テーブルが設けられている。
物品管理テーブルは、物品識別情報と、物品Gの名称や種別、特定の物品を示す属性情報等の物品情報とが対応して記憶されたテーブルである。
物品識別情報は、個々の物品Gを識別するための識別情報である物品IDや、物品Gに取り付けられているICタグ17のタグID等を含む。特定の物品としては、例えば車のキー等が該当する。特定の物品の属性情報には、特定の物品を示すフラグが付与される。
管理情報記憶部51には、入出庫管理テーブルが設けられている。入出庫管理テーブルには、キャビネット1内の物品Gの現在の在庫情報等が記憶されている。現在の在庫情報は、例えばキャビネット1内に保管されている物品Gの物品IDと数量等である。
管理情報記憶部51には、予約テーブルが設けられている。予約テーブルには、予約日時、物品ID、収容部11における物品Gの収容位置等が記憶されている。
管理情報記憶部51には、履歴管理テーブルが設けられている。履歴管理テーブルには、入出庫された物品Gの物品ID、入出庫日時等が記憶されている。
管理情報記憶部51には、ユーザ管理テーブルが設けられている。ユーザ管理テーブルには、ユーザ認証情報が記憶されている。ユーザ認証情報は、会員登録したユーザUのユーザID及びカード情報が含まれる。
【0029】
管理情報記憶部51には、キャビネット管理テーブルが設けられている。キャビネット管理テーブルには、ユーザ認証が成功したユーザ情報と物品識別情報と入出庫情報とを対応付けた情報が記憶されている。この他、キャビネット管理テーブルには、例えばキャビネット1のドア13の開閉状況、施錠部47の施錠状況、カードリーダ15及びICタグ通信部41の動作状況等)が記憶されている。
入出庫情報は、物品Gが入庫されたか出庫されたかを示すステータスや、入庫日時、出庫日時等の日付情報を含む。日付情報には、時刻なども含まれる。
【0030】
サーバ2のCPU21は、情報取得部60、認証部61、予約制御部62、物品管理部63、ユーザ管理部64、履歴管理部65、キャビネット情報管理部66、キャビネット制御部67及びWebサイト公開部68等として機能する。
【0031】
情報取得部60は、当該ユーザUに関する情報であるユーザ情報をキャビネット1から取得する。取得したユーザ情報を基づいて認証部61による認証が成功した場合、情報取得部60は、1以上の物品Gのうち所定物品が当該ユーザUにより入出庫されたとき、当該所定物品を識別可能な情報である物品識別情報と、当該所定物品の入出庫の状況を示す入出庫情報とをキャビネット1から取得する。
【0032】
認証部61は、1以上の物品Gのうち所定物品についてキャビネット1の収容部11への入出庫を試みるユーザUが、キャビネット1に対するアクセスが許可されている者であることについての認証を試みる。
【0033】
ここで、キャビネット1に対するアクセスの許可には、次の第1の許可と第2の許可との両方が含まれる。即ち、第1の許可とは、キャビネット1全体に対するアクセスの許可、即ちキャビネット1に収容可能な1以上の物品Gの全てに対する入出庫の許可を意味する。第2の許可とは、キャビネット1に収容可能な1以上の物品Gのうち所定物品のみに対する入出庫の許可、即ち所定物品の入出庫の目的でのキャビネット1に対するアクセスの許可を意味する。
【0034】
具体的には例えば、本例では、上述の第1の許可が採用されているものとする。また、ユーザUのうち、キャビネット1に対するアクセスが許可されている者については、そのユーザIDが、管理情報記憶部51のユーザ管理テーブル内のユーザ情報の一部として予め登録されているものとする。また、全てのユーザUは、上述したようにユーザIDが記憶されたICカード14を保有しているものとする。
【0035】
この場合、ユーザUは、キャビネット1に対して物品G(所定物品)を入出庫する際に、自身のICカード14を、キャビネット1にあるカードリーダ15にかざす。すると、カードリーダ15は、ICカード14からユーザIDを読み取って、サーバ2に送信してくる。そこで、情報取得部60は、このユーザIDを取得する。
【0036】
認証部61は、情報取得部60により取得されたユーザIDが管理情報記憶部51のユーザ管理テーブルに予め登録されているか否かを判定する。
認証部61は、情報取得部60により取得されたユーザIDが管理情報記憶部51のユーザ管理テーブルに予め登録されていると判定した場合、キャビネット1に対するアクセスがユーザUに許可されていると判定し、認証結果として「認証成功」を出力する。
【0037】
これに対して、認証部61は、情報取得部60により取得されたユーザIDが予め登録されていなかったと判定した場合、キャビネット1に対するアクセスがユーザUには許可されていないと判定し、認証結果として「認証失敗」と出力する。
なお、認証部61による認証処理は、キャビネット全体に対してアクセスが許可されている場合と、物品単位でアクセスが許可されている場合との両方を含む。
【0038】
ユーザ認証用のICカード14以外に、例えばユーザUがアルコールチェックで許可された人であることを示すアルコールチェック済の人認証用の第2ユーザ情報が記録されたICカードである許可カード14a(第2認証用カード)も利用可能である。第2ユーザ情報は、ユーザIDとアルコールチェック済を示すフラグを含む。
【0039】
この場合、認証部61は、カードリーダ15が読み取ったICカード14のユーザIDによりユーザ認証(1回目の認証)したとき、出庫対象の物品Gが特定の物品(車のキー等)の場合に、さらにカードリーダ15がICカード14とは異なる許可カード14aから読み取った第2ユーザ情報にてユーザ認証(2回目の認証)を行い、このように2段階認証を経た認証結果として「認証成功」又は「認証失敗」を出力する。許可カード14aによる2回目の認証は、1回目の認証と同一ユーザIDでありフラグが付されているか否かを確認する処理である。
【0040】
予約制御部62は、キャビネット1への所定物品の入出庫についての予約を受け付ける。詳細に説明すると、予約制御部62は、予約サービスのWebサイトにある予約フォームに利用予定日(日時)や物品の情報(物品種別やサイズ等)を含む予約情報が入力されると、その予約情報を受け付ける。
予約制御部62は、受け付けた予約情報を基に、管理情報記憶部51の入出庫情報(現在の在庫情報)と予約テーブルの予約情報とを参照して、予約可能か否かを判定し、判定の結果、予約可能であれば、ユーザに予約を促すメッセージを提示する。
予約制御部62は、予約を促すメッセージを提示後、ユーザにより予約確定の操作が行われると、予約の確定と判定し、その予約情報を予約テーブルに登録する。
【0041】
予約可能か否かは、管理情報記憶部51の入出庫情報(現在の在庫情報)と予約テーブルの予約情報とを基に利用予約日にキャビネット1内の収容部11に空きスペースがある否かで判定する。
【0042】
物品管理部63は、入出庫管理テーブルにてキャビネット1内の物品Gの入出庫情報(在庫情報)を管理する。
具体的には、物品管理部63は、キャビネット1に収容された物品Gを入庫(入荷)、キャビネット1から取り出された物品Gを出庫(出荷)として、入出庫管理テーブルの物品IDに対応する数量を加算及び減算して、キャビネット1の庫内における物品Gの在庫状況を管理する。
ユーザ管理部64は、ユーザ管理テーブルにてユーザUのユーザ情報を管理する。ユーザ情報は、ユーザUを識別するためのユーザID及びパスワード、ユーザUが事前登録したICカード14のカード情報を含む。カード情報は、例えばカード番号、有効月日などを含む。
【0043】
履歴管理部65は、入出庫履歴テーブルにてキャビネット1から入出庫された物品Gの入出庫履歴(入出庫された物品Gの物品ID、タグIDと入出庫の日時)を管理する。
【0044】
キャビネット情報管理部66は、認証部61によるユーザ認証の結果、ユーザ認証が成功したユーザ情報と物品識別情報と入出庫情報とを対応させて管理情報記憶部51のキャビネット管理テーブルに記憶し、キャビネット管理テーブルにてキャビネット1の状態を管理する。
【0045】
この他、キャビネット管理テーブルには、キャビネット1から取得される検出情報、例えばキャビネット1のドア13の開閉状態(開放中、ドア13を開放してからの経過時間、閉鎖中等)、施錠部47の状態(施錠中、解錠中)、カードリーダ15及びICタグ通信部41の動作状態(通信可、異常等)等が記憶され、これらの状況がキャビネット情報管理部66により管理される。
【0046】
キャビネット制御部67は、情報取得部60によりキャビネット1から取得された情報、認証部61の認証結果、キャビネット管理テーブルの情報等を基に、キャビネット1の制御部49を介してキャビネット1の各部を制御する。キャビネット制御部67は、キャビネット1の各部を制御するための制御情報を、通信部30及びネットワークNを通じてキャビネット1へ送信する。
【0047】
Webサイト公開部68は、ネットワークN(Web)上にWebサイトを公開する。Webは、World Wide Web(ワールド・ワイド・ウェブ)の略称である。この例では、Webサイトとして、例えば管理端末3からアクセスされるキャビネット管理用のWebサイトやユーザ端末4からアクセスされるWebサイト(これを「予約サイト」と称す)が公開される。予約サイトでは、キャビネット1への物品Gの入出庫を予約するサービスが提供される。
【0048】
管理端末3は、この情報処理システムの管理者が操作する端末であり、通信部71、CPU72、入力部73、出力部74を有する。通信部71は、例えばLANインターフェースであり、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図1の例ではサーバ2等)との間で通信を行う。
【0049】
CPU72は、記憶部にインストールされたWebブラウザ等のプログラムを読み出して閲覧部81として機能する。閲覧部81は、サーバ2が公開するキャビネット1管理用のWebサイトにアクセスして、管理者としてログインすることで、サーバ2が提供する管理ページが提供され、管理情報記憶部51の各種テーブルの管理情報を閲覧及び編集が可能である。入力部73は、キーボードやマウスなどである。出力部74は、ディスプレイ等である。
【0050】
ユーザ端末4は、入力部93、出力部94、CPU92の機能として閲覧部101を備える。入力部73は、キーボードやマウスなどである。出力部74は、ディスプレイ等である。
【0051】
閲覧部101は、ユーザUが入力部93を操作して、サーバ2が公開する予約サービスのWebサイト(予約サイト)にアクセスし、ログインすることで、サーバ2から提供される予約サイトの予約フォームを出力部94(ディスプレイ)に表示し、予約情報の入力が可能になる。
【0052】
続いて、図4乃至図7を参照して情報処理システムの各種動作を説明する。まず図4を参照してこの情報処理システムの第1動作例として、例えば基本動作を説明する。
この情報処理システムでは、ユーザUがキャビネット1の利用予約を行う際、又はその前にユーザ端末4において予約サイトから会員登録をしておく必要がある。ユーザUが事前に会員登録を行うことで、会員に対してユーザIDが発行され、ユーザUに通知される。会員登録したユーザUの情報は、サーバ2の管理情報記憶部51のユーザ管理テーブルに記憶される。
【0053】
物品Gをキャビネット1に入庫する際に、事前に保管対象の物品Gの情報、例えば封書等の情報(物品ID、物品種別、サイズ、属性情報等)をICタグ17に登録しておく。
そして、図4のステップS1において、ユーザUは、保管対象の物品GにICタグ17を貼り付けて、物品Gをキャビネット1の設置場所に持参する。
【0054】
続いて、ステップS2において、ユーザUが、キャビネット1のカードリーダ15に、解錠用のICカード14をかざすと、カードリーダ15は、ICカード14からカード情報を読み取り、読み取ったカード情報をユーザ情報として受け付け、通信部45を通じてサーバ2に送信する。
【0055】
サーバ2では、キャビネット1から送信されてきたユーザ情報が通信部30を通じて情報取得部60により受信されると、認証部61が、受信されたユーザ情報と管理情報記憶部51のユーザ情報管理テーブルのユーザ情報とを照合してユーザ認証する。
【0056】
ユーザ認証の結果、互いのユーザ情報が合致し、ユーザ認証が成功すると、キャビネット制御部67は、解錠するよう制御情報をキャビネット1へ出力し、キャビネット1の通信部45及び制御部49を通じて施錠部47を制御する。
施錠部47は、上記情報を受けてドア13の施錠を解錠する。これにより、ユーザUは、ステップS3において、キャビネット1のドア13を自身の手で開放し、持参した物品Gを入庫することができる。
【0057】
物品Gが入庫されると、物品Gに貼り付けられていたICタグ17とICタグ通信部41との間で情報がやり取りされて、ICタグ17の情報がサーバ2へ送信される。
サーバ2では、ICタグ17の情報が受信されると、キャビネット情報管理部66は、受信されたICタグ17の情報を基に、管理情報記憶部51の各テーブルを参照して、入庫された物品Gの物品管理情報を生成し、入出庫管理テーブルに記憶する。
物品管理情報は、例えば物品ID、物品種別、物品名、タグID、属性情報(車のキー等の特定の物品にはフラグが付与される)、ユーザID、入庫日時、ステータス(入庫又は在庫)などが対応付けられた情報である。この他、庫内に収容された物品Gの位置(収容部11の棚の何段目等の棚番号や右から何枠目といった枠番等)が特定された場合は、物品Gの保管位置も物品管理情報の1つとして記憶される。
【0058】
このようにして入庫(又は出庫)された物品Gの情報は、ステップS4において、管理者が管理端末3から、サーバ2により公開されるキャビネット管理用のWebサイトにアクセスし、管理者としてログインすることで、サーバ2がキャビネット1の情報を管理するためのフロントページ(システム管理用のトップ画面)が管理端末3に表示されるので、フロントページから管理情報記憶部51の各種テーブルの管理情報を閲覧することが可能になり、キャビネット1の物品Gの保管状況が一目で確認することができる。
【0059】
次に、図5を参照して、この情報処理システムの第2動作例として、例えばユーザUがキャビネット1に物品Gを預ける際にドア13を閉め忘れた場合のアラート動作を説明する。
この場合、上記ICカード14によるユーザ認証により、認証が成功した場合、キャビネット1のドア13の施錠が解錠されるので、ユーザUは、図5のステップS11のように、ドア13を開けて、物品Gを入庫する。
【0060】
この際に、キャビネット1において、ドアセンサ43がドア13の開放を検出する。このドア13の開放を示す検出情報は、通信部45を通じてサーバ2に通知される。
サーバ2では、ドア13の開放を示す検出情報を受け取ったキャビネット制御部67が、ステップS12において、タイマー動作を開始する。
【0061】
そして、ドア13の閉鎖を示す検出情報が受信されないまま、予め設定された一定時間が経過すると、キャビネット制御部67は、警報を出力するようキャビネット1のアラート部48にアラート情報(制御信号)を送信し、ステップS13において、アラート部48から警報を出力させる。警報出力とは、例えばアラート部48から警報音や音声メッセージを発報したり、タッチパネル16に「ドアを正しく閉めてください」等のメッセージを表示させる。
【0062】
これにより、ユーザUは、ドア13の閉め忘れやドア13が正常に閉まっていない等のことを自覚し、ドア13をきちんと閉め、施錠することができる。
このようにこの第2動作例によれば、キャビネット1に保管する物品Gの紛失等を防ぎ、セキュリティを向上することができる。
【0063】
次に、図6を参照して、この情報処理システムの第3動作例として、ユーザUがキャビネット1に預けた特定の物品(車のキー)をキャビネット1から取り出す際の動作を説明する。
この場合、図6に示すように、ユーザUが、キャビネット1のカードリーダ15に、解錠用のICカード14をかざすと、カードリーダ15は、ICカード14からカード情報を読み取り、読み取ったカード情報をユーザ情報として受け付け、通信部45を通じてサーバ2に送信する。
【0064】
サーバ2では、キャビネット1から送信されてきたユーザ情報が通信部30により受信されると、認証部61が、受信されたユーザ情報と管理情報記憶部51のユーザ情報管理テーブルのユーザ情報とを照合してユーザ認証する。
【0065】
ユーザ認証の結果、互いのユーザ情報が合致し、ユーザ認証が成功すると、次に、ステップS22において、認証部61は、管理情報記憶部51の入出庫管理テーブルの物品管理情報を参照して、該ユーザUが入庫している物品Gの属性情報にフラグが付与されているか否かを判定する。この例では、車のキーは、特定の物品のため、属性情報にフラグが付与されている。
【0066】
このように、認証部61によりユーザ認証が成功したユーザ情報に対応付けられている物品G、つまりキャビネット1から出庫される物品Gが、属性情報にフラグが付された特定の物品(車のキー)であった場合、キャビネット制御部67は、第2ユーザ情報(アルコールチェックを受けて渡されるアルコールチェック認証用のICカードである許可カード14aのカード情報)を取得するようキャビネット1を制御する。
【0067】
具体的に説明すると、キャビネット制御部67は、キャビネット1のカードリーダ15に許可カード14aをかざすことを促すメッセージをタッチパネル16に表示させるとともに、カードリーダ15をアクティブにする。
【0068】
ステップS23において、上記メッセージを確認したユーザUが、アルコールチェックを行った結果として、許可した人(管理者等)から渡される許可カード14aをカードリーダ15にかざすと、カードリーダ15は、許可カード14aのカード情報を読み取り、読み取ったカード情報を第2ユーザ情報として受け付け、通信部45を通じてサーバ2に送信する。
【0069】
サーバ2では、キャビネット1から送信されてきた第2ユーザ情報が通信部30により受信されると、認証部61が、受信された第2ユーザ情報と予め設定されている許可カード14aのカード情報とを照合して第2ユーザ認証を行う。
【0070】
第2ユーザ認証の結果、互いの情報が合致し、第2ユーザ認証が成功すると、キャビネット制御部67は、解錠するようキャビネット1の制御部49を介して施錠部47を制御する。この制御により、施錠部47は、ドア13の施錠を解錠する。
ドア13の施錠が解錠されると、ステップS24において、ユーザUは、キャビネット1のドア13を自身の手で開放し、預けていた車のキーを出庫し、車を運転して帰宅することができる。
【0071】
このようにこの第3動作例によれば、ユーザUがキャビネット1から物品Gを出庫する際に、入庫されている物品Gが特定の物品(車のキー等)の場合、解錠用のICカード14と許可カード14aとを用いて2段階認証を行うことで、物品Gの管理をより安全に行うことができる。なお、ここでは、一例として「車のキー」を特定の物品に設定した例を説明したが、これ以外に、例えば貴重品や薬品、機密書類、薬品等を特定の物品として設定してもよい。
【0072】
次に、図7を参照して、この情報処理システムの第4動作例として、ユーザUがキャビネット1の利用予約を行う際の動作を説明する。
この場合、サーバ2では、Webサイト公開部68が、キャビネット1への物品Gの入出庫を予約するサービスを提供する予約サイト(Webサイト)をネットワークN上に公開する。
【0073】
ユーザUは、ユーザ端末4を操作して閲覧部101を起動し、起動した閲覧部101によってユーザ端末4に表示されたブラウザ画面に予約サイトのアドレス(URL)を入力することで、閲覧部101が予約サイトにアクセスする。これにより、ステップS31のように、ユーザ端末4に予約サイトの画面が表示される。そして、ユーザUは、予約サイトの会員ログイン用の欄に、予め発行されたユーザIDとパスワードを入力して会員としてログインする。
【0074】
すると、ステップS32において、ブラウザ画面に予約フォームが表示されるので、表示された予約フォームに、予約情報(キャビネット1を利用する日時と入出庫を希望する物品Gの情報(物品の種別及びサイズ等))を入力した後、「照会」等のボタン操作を行う。
【0075】
すると、サーバ2では、予約制御部62が、予約フォームに入力された予約情報を受け付け、受け付けた予約情報を基に、管理情報記憶部51のキャビネット1の物品Gの入出庫管理テーブルの入出庫情報(在庫情報)と予約テーブルの情報から、予約日にキャビネット1の利用が可能か否かを判定する。
【0076】
この判定の結果、キャビネット1の利用が可能な場合、予約制御部62は、ステップS33において、予約情報と共に「予約しますか?」等の確認を促すメッセージをユーザ端末4に表示させる。
【0077】
このメッセージを確認したユーザUが予約を確定する場合、ユーザUは「予約確定ボタン」を操作することで、予約制御部62は、予約確定と判定してその指示操作を受け付け、予約情報を管理情報記憶部51の予約テーブルに記憶し、ステップS34において、予約を完了する。
【0078】
なお、判定の結果、入力された予約情報での予約が不可の場合、予約制御部62は、ステップS35において、予約情報と共に「予約できません。他の日を確認しますか?終了しますか?」等の選択を促すメッセージを表示する。
【0079】
このメッセージに対して、他の日を調べる場合、ステップS36において、予約フォームに戻る操作を行うことで、ステップS32で表示した予約フォームがブラウザ画面に表示されるので、再度入力を行うことになる。
【0080】
このようにこの第4動作例によれば、ユーザUは、キャビネット1の設置場所やキャビネット1の運用会社に出向くことなく、キャビネット1の利用予約ができるので、ユーザUの利便性を向上することができる。また、サーバ2側で予約情報を管理できるので、今後、だれが、いつ、なにをキャビネット1から出し入れするか等の未来のキャビネット1の入出庫管理を行うことができる。
【0081】
以上説明したように、本実施形態によれば、キャビネット1から物品Gを貸し出す際に、PC操作等が不要になる。キャビネット1からの物品Gの持ち出しや返却の履歴を自動記録し、常に保管状況をモレなく把握でき、棚卸等も不要になる。また、キャビネット1を解錠できるのは、ICカード登録者のみであり、不正な持ち出しや情報漏洩、紛失を防ぎ、セキュリティを強化することができる。
即ち、だれが、いつ、なにをキャビネット1から出し入れしたか、出し入れするか等の入出庫管理を総合的に行うことができる。
【0082】
上記実施形態の他に、以下のような機能や活用方法も考えられる。
上記実施形態では、予約サイトでキャビネット1の利用予約をする例を説明したが、この他、例えばマンションのシェア用共有部の予約に活用してもよい。
キャビネット1を物品Gのレンタルサービスに利用する場合、物品Gを貸し出した際にレンタル期間内に物品Gが返却されたかどうか、返却予定日が近づいたら、ユーザ端末4に通知するようにしてもよい。
オフィスにキャビネット1を配置する際に、キャビネット1に設けたタッチパネルやディスプレイにオフィスで利用する商品の広告を表示することで、オフィスからのオフィス製品の注文を受けることができる。キャビネット1を配置するオフィスの掲示板等に活用することができる。キャビネット1のドア13の全面にディスプレイを配置してもよい。
キャビネット1と自動販売機とをセットにしたシステムとし、レンタル品の貸し出しと商品の販売とを同時に行うことで、レンタル品を借りた人と商品を買った人の情報を全て収集し、利用者の分析に利用してもよい。
キャビネット1を用いた傘の貸し出しサービスや大学生協での利用等も想定できる。また、複数のICカードを用いた2段階認証でアルコールの販売等も可能になる。
キャビネット1に機密書類を保管する際には、ユーザUに応じた解錠権限を設定し、持ち出せる人を限定するようにしてもよい。上記実施形態ではユーザ認証用にICカード14を用いたが、生体認証等でユーザ認証を行ってもよい。
【0083】
キャビネット1から物品を持ち出せなくするのではなく、物品が持ち出された後にキャビネット1に施錠し、ICカード14をかざさないと物品Gをキャビネット1に戻せないようにしてもよい。物品Gがキャビネット1から持ち出された後にキャビネット1を配置した部屋のドアを施錠するようにしてもよい。
会社の出入口にキャビネット1を配置し、従業員が退出する際にICタグ17やICタグ17を貼り付けた媒体をキャビネット1に収容し、出勤したときにキャビネット1から媒体を持ち出すようにして、タイムカードの代わりに運用してもよい。
【0084】
上記実施形態では、個体識別手段としてICタグ17を用いたが、個体識別手段は、実施形態のみに限定されるものではなく、個体識別できれば違う仕組みのものであってもよい。個体識別手段は、例えばNFC、QRコード等であってもよい。QRコードは登録商標である。
【0085】
ドア13の閉め忘れアラートの他に、例えばキャビネット1から物品Gが持ち出されて、キャビネット1の内部に物が少なくなってきた場合にアラートを出力するようにしてもよい。この場合、キャビネット1の庫内の物品Gの重量を測定したり、収容部の空きスペースを計測したり物品数の残量を検出し、計測値や検出数(残量)が予め設定した閾値以下になった場合にアラートを出力するものとする。キャビネット1に例えば医療品や薬品を収容しておき、医療品や薬品が少なくなってきたら医薬品会社へ連絡する等の運用が考えられる。
出前サービスにキャビネット1を活用し、出前の容器がキャビネット1に返却されると、店のアドレスにアラートを出力するようにしてもよい。無人販売機としての運用も考えられる。
【0086】
(第2実施形態)
以下、本発明の情報処理装置に係る第2実施形態を説明する。
まず、図8乃至図10を参照して、第2実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムのうちのキャビネットの機能的構成を説明する。
図8は、本発明の情報処理装置に係る第2実施形態に係る情報処理システムのうちキャビネットの機能的構成を示す図である。図9は、図8のキャビネットを撮像するカメラの配置例を示す図である。図10は、図8のキャビネットの庫内のUVライト照射部の一例を示す図である。
なお、図8において、キャビネット以外の情報処理装置、例えばサーバ2、管理端末3及びユーザ端末4等の機能的構成については、第1実施形態の図3と同様であり、夫々の名称の枠(ブロック図)で略記する。また、キャビネットの構成についても、図3と同じ機能的構成については、同一の符号を付しその説明は省略する。
【0087】
(カメラ連携機能)
図8図9に示すように、キャビネット1には、カメラ18が接続されている。
図9に示すように、カメラ18は、キャビネット1の収容部11の方向に光軸を向けて設置されている。具体的には、カメラ18は、キャビネット1のドア13の開閉エリアを撮像するよう、例えばキャビネット1が設置された場所の壁等に固定されている。
カメラ連携機能は、保管情報記憶部42と、ドアセンサ43と、制御部49と、により実現される。
制御部49は、カメラ18を制御する。具体的には、制御部49は、ドア13の開放がドアセンサ43により検知されることで撮像を開始し、ドア13の閉鎖がドアセンサ43により検知されることで撮像を停止するようカメラ18を制御する。
制御部49は、ドアセンサ43により物品Gを入庫又は出庫する動作が少なくとも検出されている間、カメラ18により撮像される画像を保管情報記憶部42に記憶する。
このカメラ連携機能では、ユーザUが物品Gを入出庫する操作の際に、ユーザUを含む映像を自動録画することで、入出庫記録に映像としてのエビデンス(証拠)を残すことができる。また、ドア13を解錠(開閉)する者とは別の利用者が物品Gを入出庫してしまった場合の確認や人の判別等に利用することができる。
【0088】
キャビネット1は、指紋センサ111、UVライト照射部112、プリンタ113を備える。
(生体認証機能)
生体認証機能は、キャビネット1のドア13に設けられた指紋センサ111と、キャビネット1に設けられた制御部49と、サーバ2の認証部61により実現される。
指紋センサ111は、ユーザUの生体情報を認証する。具体的には、指紋センサ111は、指紋を検出する。指紋センサ111は、制御部49により制御される。
指紋センサ111により読み取られた指紋は、サーバ2の認証部61により認証されてその結果、許可された場合、制御部49は、ドア13を開放するよう制御する。つまり制御部49は、指紋認証(生体認証)によりドア13の開閉制御を行う。
【0089】
認証部61は、予め登録された指紋と指紋センサ111により読み取られた指紋とが一致した場合、認証結果として許可を制御部49へ出力する。
なお、この実施形態では、指紋を用いて生体認証をしたが、これ以外に、例えば音声、網膜、顔、血管等を検出するセンサを備えることで、他の生体認証を行ってもよい。また、複数の生体認証を組み合わせてもよく、これら生体認証のいずれかとICカード14による認証とを組み合わせてもよい。
【0090】
キャビネット1を開閉する際に本人認証するパターンとしては、例えばキャビネット1を導入する企業が採用するパターンが考えられる。
第1実施形態で説明したICカード14(認証カード)での本人認証は、ユーザ本人だけが持っているはずの物でユーザ本人を認証する技術である。また、生体認証は、ユーザ本人の身体的特徴で認証する技術である。さらに認証ICカード+生体認証は、上記認証技術を組み合わせた2要素認証である。これらの認証技術のいずれかを採用、又は認証技術の組み合わせを採用することで、セキュリティ及び認証レベルを強化することができる。
【0091】
(防疫保管機能)
防疫保管機能は、キャビネット1のドア13の開放又は閉鎖を検出するドアセンサ43と、収容部11に配置されたUVライト照射部112と、UVライト照射部112を制御する制御部49等により実現される。
制御部49は、UVライト照射部112を制御する。具体的には、制御部49は、ドアセンサ43によりドアセンサ43の閉鎖が検出されてから開放が検出されるまでの間、UVライトを点灯させるようUVライト照射部112を制御する。
換言すると、制御部49は、キャビネット1が閉庫中の間だけUVライトを点灯させる。
【0092】
UVライト照射部112は、収容部内を殺菌するためのライトを照射する。UVライト照射部112は、例えば紫外線殺菌灯(低圧水銀ランプ)等であり、キャビネット1の庫内に設置される。
【0093】
具体的には、図10に示すように、UVライト照射部112は、キャビネット1の庫内の複数の保管区画を形成する中の1つの枠部121の天井部に配置されている。
UVは、Ultra Violetの略称である。UVの波長の領域のうち、UV―Cの領域(100~280nm)のUVが殺菌作用を示し、特に260nm付近のUVが最大に作用するためこの領域のUV光を発光するものを使用することが好ましい。
【0094】
枠部121の内壁122は、全周に渡ってUVライトを反射する鏡面(UVライト反射面)に形成されている。また、枠部121の底部には、多数の網目を全面に設けた保管台123が配置されている。保管台123は、多数の網目を設けた板状部材(金網やメッシュ板)を台の形状に加工したものである。保管台123は、保管対象物である物品Gを載せておくものである。
このキャビネット1では、キャビネット1の庫内に保管中の物品Gに対する殺菌、ウィルス除去等がUVライトの照射により自動的に行われる。
【0095】
一般に、保管庫内に物品を保管する際に、物品の配置状況により、ある位置からライトを照射した場合、ライトが当たらない部分(面)が生じる。
そこで、本実施形態のキャビネット1では、枠部121の内壁122を鏡面にしてUVライト照射部112から照射されるUVライトを乱反射させると共に、UVライトが保管台123の網目を通して、保管台123に載置した物品Gの上部、側部、底部の夫々の方向から当たり、物品Gの表面を広い範囲で殺菌及びウィルス除去することができる。
UVライト照射部112によりUVライトの照射は、100%の防疫を満たすものではないが、主に複数人が共有利用する物品Gについては、一定の防疫効果を期待することができる。
【0096】
(ICタグ付きラベル印刷機能)
ICタグ付きラベル印刷機能は、図8に示すキャビネット1のタッチパネル16と、プリンタ113と、制御部49と、図3に示すサーバ2の物品管理部63及び管理情報記憶部51により実現される。
タッチパネル16は、1以上の物品Gを収容部11に収容するための操作を受け付ける。
【0097】
プリンタ113は、ICタグ17が埋め込まれたラベルRを印刷する。ラベルRは、ユーザUがキャビネット1に保管する物品Gに貼り付けるものであり、裏面が物品Gに貼り付けるための接着面とされている。接着面は、ユーザUが物品GからラベルRを簡単に剥せる程度の接着強度を有する。
具体的には、ラベルRは、物品Gに接着可能な第1の面と、当該第1の面と対向し印字可能な第2の面と、当該第1及び第2の面に挟持された無線タグ(例えば図8のICタグ17等)とを備える。
【0098】
制御部49は、プリンタ113を制御する。具体的には、制御部49は、ユーザ認証後、ドア13を開放する際に、ラベルRに時刻を印字して出力するようプリンタ113を制御する。ラベルRには、少なくとも認証時点又はドア開放時点の日付と時刻等の日時情報が印字される。ICタグ17にもICタグ通信部41を通じてラベルRと同様の情報が書き込まれる。
ラベルRに印字された情報、つまりラベルRに埋め込まれたICタグ17の情報は、キャビネット1の保管情報記憶部42に記憶されると共に、サーバ2に登録される。
【0099】
サーバ2では、ICタグ17の情報が受信されると、物品管理部63は、受信されたICタグ17の情報が管理情報記憶部51の物品管理テーブル及び入出庫管理テーブルに既登録か否かを確認する。
確認の結果、ICタグ17の情報が新規のものであれば、ICタグ17の情報は、物品管理テーブルと入出庫管理テーブルに登録され、以降、サーバ2で管理される。
【0100】
サーバ2に未登録のICタグ17を物品Gに貼り付けてキャビネット1に収納することで、物品管理部63は、ICタグ17の情報(日時情報やタグIDを含む情報)を含む物品管理情報を生成し、生成した物品管理情報を物品管理テーブルに登録する。
【0101】
物品管理情報について、ユーザUは、任意のタイミングで物品名等の人が認識するための情報を登録可能である。
具体的には、物品Gをキャビネット1に預ける際であれば、例えばタッチパネル16の預かり物登録画面(図示せず)に表示された保管対象物のアイコン(例えば「鍵」、「財布」、その他の「金品」等)の中から何れかのアイコンを選択して登録ボタンを押下することで、登録ボタンを押下(操作)された日時とその物品Gの情報(「鍵」、「財布」、「金品」)とが共にラベルRのICタグ17に記録される。アイコンの選択以外に、物品Gの情報をタッチパネル16にキー入力してもよい。
【0102】
ラベルRに記録されたICタグ17の情報は、サーバ2の管理情報記憶部51の物品管理テーブル及び入出庫管理テーブルに夫々登録される。
これにより、どういった物をキャビネット1に預けられたかのエビデンス(証拠)を残せるので、その後の物品Gの紛失等の際に補助情報として有効に利用することができる。
【0103】
(複数のキャビネットの一元管理機能)
図11図12を参照して第2実施形態の情報処理システムの一元管理機能を説明する。
図11は、第2実施形態の情報処理システムのネットワーク構成を示す図である。図12は、図11の情報処理システムのサーバキャビネットのキャビネット管理マスタの一例を示す図である。
第1実施形態では、サーバ2にネットワークNを介してキャビネット1を接続する構成を例示したが、この第2実施形態の情報処理システムは、図11に示すように、ネットワークNに複数のキャビネットを接続し、そのうち1台をサーバキャビネット201、他をクライアントキャビネット202とし、第1実施形態のサーバ2の機能(図3参照)をサーバキャビネット201に包含して構成する。
【0104】
サーバキャビネット201には、図12に示すように、キャビネット管理マスタ131を設ける。
このキャビネット管理マスタ131には、キャビネット#0乃至#4と、カードリーダ#0乃至#4と、ICタグ通信部#0乃至#4とが対応付けられている。
つまり、キャビネット管理マスタ131は、キャビネット201、202と、カードリーダ15と、ICタグ通信部41とを対応付ける記憶手段であり、サーバキャビネット201において、図3に示すCPU21の各機能が、自他共の複数のキャビネット201、202の動作及び物品Gの入出庫を一元管理する。
【0105】
このように情報処理システムを構成することで、外観が同じ複数のキャビネットを量産し、そのうち一台をサーバキャビネット201として、自キャビネットを含めて複数のキャビネット201、202の動作や物品Gの情報を一元管理することができる。また、第1実施形態のように管理用のサーバ2(ハードウェア)を設けない分、製造コストを削減することができる。
【0106】
(未返却通知機能)
図3図13を参照して第2実施形態の情報処理システムの未返却通知機能を説明する。
図13は、図8のサーバの管理情報記憶部に記憶されている貸出管理マスタの一例を示す図である。
例えばキャビネット1内に貸出用の物品Gを予め収容しておき、ユーザUが必要なときにキャビネット1から所望の物品Gを持ち出し、一定の期間で返却するサービスにこの情報処理システムを利用するものとする。
【0107】
この場合、未返却通知機能は、図3のキャビネット情報管理部66と、図13の貸出管理マスタ132とにより実現される。
貸出管理マスタ132は、サーバ2の管理情報記憶部51に記憶されている。図13に示すように、貸出管理マスタ132には、物品IDに、物品名、物品の状態(貸出中か否か)を示すステータス、貸出中の物品Gの返却予定日等が対応して記憶されている。ステータスは、出庫(貸出中)のフラグ“1”、在庫のフラグ“0”とする。
【0108】
この場合、サーバ2では、キャビネット情報管理部66が、貸出管理マスタ132を参照して、物品Gの貸出状況をチェックする。
このチェックの結果、返却予定日を超過した物品IDの物品Gが貸出中のフラグ“1”のままとなっている場合、キャビネット情報管理部66は、返却予定日を過ぎても返却されないものがある旨のメッセージを記載した電子メール(通知メール)を所定のメールアドレスへ送信する。所定のメールアドレスは、例えば管理者等のアドレスであり、この場合、通知メールは、管理端末3に着信する。
【0109】
この第2実施形態では、未返却通知を電子メールで行ったが、これ以外に、例えば管理者用の管理ページ等に表示して通知してもよい。また、電子メールではなく、ソーシャルネットワークサービス(SNS)等のメッセージで管理端末3に通知してもよい。
なお、物品Gが事前に貸出予約されている場合は、予約制御部62により管理される予約テーブルに、予約者の欄(ユーザIDの欄)を設けて、予定日時と、ユーザIDと、物品管理部63により管理される入出庫管理テーブルにある入出庫ステータスとを用いて、予約者情報と在庫状況とを把握することができる。
【0110】
サーバ2からの通知メールを受信した管理端末3で、管理者が未返却の物品Gを把握することで、次の利用予定者に対する対処や管理対象の物品数の適正化を図ることができる。
また、物品Gの貸し出しサービスにおける運用ルールを徹底するようユーザUに呼びかけたり、返却を忘れているユーザUに対して返却を促す等の注意喚起を行うことで、未返却の物品Gを削減したり貸し出した物品Gの紛失を未然に防止する等の効果を奏することができる。
【0111】
(他のシステムとの連携機能)
この場合、キャビネット1に、販売対象の商品を物品Gとして収容しておき、ユーザUがキャビネット1から取り出した所望の物品Gを販売するサービスにこの情報処理システムを利用するものとする。
【0112】
第1実施形態の情報処理システムでは、サーバ2の物品管理部63が、管理情報記憶部51に記憶されている入出庫管理テーブルを用いて物品Gの入出庫を管理していたが、管理の範囲がキャビネット1にとどまっていた。
【0113】
そこで、第2実施形態では、物品管理部63が、キャビネット1に収容した物品Gを入庫(入荷)、キャビネット1から取り出した物品Gを出庫(出荷)として入出庫管理テーブルでキャビネット1内の物品Gの数量を管理し、出庫(出荷)数が例えば1個や2個等の閾値以下になった場合、その物品Gの品目、数量等を、サーバ2とネットワークNを介して接続されている他のシステムに通知する。
【0114】
他のシステムが、例えば物品Gの受発注システムであれば、キャビネット1で欠品しそうな物品Gを発注する等の処理を自動で行うことができる。 このように構成することで、物品Gの管理をキャビネットだけにとどまらずに他のシステムと連携することで、例えば物品Gの欠品補充等の処理を自動で行うことができる。
【0115】
(物品の保管場所表示機能)
キャビネット1に収容されている複数の商品の中から、予約した所定の商品(物品G)をユーザUが取り出す際に、キャビネット1の収容スペースが広いものの場合、ユーザUは、その物品Gが広い収容スペースのどこに置かれているか分らないことがある。
また、外観が同じ物品Gがキャビネット1に複数収容されていた場合、どちらがユーザU自身の物か見分けが付かないこともある。
【0116】
そこで、第2実施形態では、物品の保管場所表示機能を備える。
物品の保管場所表示機能は、図8に示す保管情報記憶部42と、タッチパネル16と、制御部49とにより実現される。
保管情報記憶部42には、キャビネット1に収容されている1以上の物品Gの識別情報である物品IDと、収容部11における1以上の物品Gの夫々の棚番や枠番等の保管位置とが対応付けて記憶されている。
タッチパネル16は、制御部49により制御されて1以上の物品の保管位置をユーザUに提示可能である。
【0117】
制御部49は、タッチパネル16を制御する。
具体的には、制御部49は、タッチパネル16のタッチ又はICカード14の提示、指紋センサへの指紋のタッチ操作等により、収容部11から所定物品を取り出す操作がなされた場合、保管情報記憶部42の情報(物品ID及び保管位置)に基づいて、収容部11における所定物品Gの保管位置を提示するようタッチパネル16を制御する。
この制御により、タッチパネル16には、庫内の配置図が表示され、その配置図の中に、取り出し対象の物品Gの位置を示すマークが表示される。
【0118】
具体的には、例えばICカード14がカードリーダ15にかざされて、ユーザ認証した際に、サーバ2は、キャビネット1の庫内における物品Gの位置を特定し、特定した物品Gの位置をキャビネット1の制御部49に通知する。
キャビネット1の庫内における物品Gの位置を特定する方法としては、図10に示した枠部121毎にICタグ通信部41を設け、物品Gが枠部121に置かれたときにICタグ17とICタグ通信部41とで通信して枠部121と物品G(ICタグ17)との位置とを対応付けて予約テーブルや入出庫管理テーブル等に登録しておくものとする。
【0119】
制御部49は、物品Gの位置を受信して、ドア13の施錠を解錠しつつタッチパネル16に庫内における物品Gの位置を表示する。そして、ユーザUがタッチパネル16の確認ボタンを操作すると、ドア13を開放する。
これにより、ユーザUは、庫内における物品Gの保管位置を予め確かめた上で、キャビネット1から物品Gを取り出すことができる。
【0120】
なお、上記実施形態では、キャビネット1の庫内における物品Gの位置を通知する手段として、タッチパネル16を用いたが、これに限定されない。
ユーザ認証後、ドア13を開放した際に、例えば図10に示した枠部121の中に配置されたUVライト照射部112を制御部49が点灯制御してユーザUに取出対象の物品Gの位置を通知するようにしてもよい。また、UVライト照射部112を兼用するのではなく、独立した位値提示手段(LED等)を夫々の枠部121に設けてもよい。
さらに、スピーカから音声メッセージを出力して取り出し対象の物品Gの位置を通知するようにしてもよい。音声メッセージの一例としては、例えば「取り出す物品Gは、下から3段目の棚の左から2番目の枠の中にあります。」等である。
【0121】
(不正持出アラート機能)
上記第1実施形態では、キャビネット1の利用予約を行い物品Gを預ける動作を説明した。また、第2動作例として、ドア13の閉め忘れアラートの動作について説明したが、これらを組み合わせることで、物品Gの不正持出アラート機能を実現することができる。
具体的には、不正持出アラート機能は、図8に示すキャビネット1のアラート部48と、アラート部48を制御する制御部49と、図3に示すサーバ2の物品管理部63と、管理情報記憶部51の入出庫管理テーブル及び予約テーブルとにより実現される。
アラート部48は、アラートを発報可能であり、制御部49により制御されてアラートを発報する。
制御部49は、収容部11から持ち出す予約がなされた第1物品Gと実際に収容部11から持ち出しされた第2物品Gとが異なる場合、アラートを発報するようアラート部48を制御する。
不正持出アラート機能が活用される場面として、例えばユーザUがキャビネット1に預けた物品Gを受け取りに来たとき、又は、予めキャビネット1に収容された貸出対象の物品Gの貸出予約をしてユーザUが受け取りに来たときに、誤って別の物品Gを取り出してしまうことがある。
【0122】
例えば、ユーザUがキャビネット1に預けた物品Gを取り出す際に、物品管理部63は、ユーザUにより取り出された物品GのICタグ17から取得した物品IDの入出庫管理テーブルの状態を「入庫」から「出庫」に変更する際に、予約テーブルの物品IDと取り出し予約の日時とを読み出して、取り出された物品Gの物品IDと照合し、物品IDが一致するか否かにより予約済みの物品Gか否かを判定する。
この判定の結果、物品IDが不一致の場合、物品管理部63は、取り出し予約された物品Gと取り出された物品Gとが異なるものと判定し、キャビネット1にアラートを発報するよう信号を送信する。キャビネット1では、サーバ2からの信号を受けて制御部49がアラート部48を制御してアラートを発報する。
【0123】
これにより、ユーザUが預けた物品Gと異なる物を出庫してしまった場合は、間違って取り出した物品Gを元に戻して、預けた本物の物品Gを取り出すことができる。
また、不正に別の物を持ち出そうとした場合は、アラートが発報されるので、不正な行為が知られることになる。
つまり、ユーザUが事前に貸出予約した場合、貸出予約した物品Gとは異なる物をキャビネット1から持ち出す、つまり出庫することを防止することができる。
【0124】
上記第2実施形態では、キャビネット1に設けた又は接続された機能要素(ドア13、タッチパネル16、カメラ18、アラート部48、指紋センサ111、UVライト照射部112、プリンタ113等)の制御や条件判定をキャビネット1の制御部49が主に行うものとして説明したが、サーバ2のキャビネット制御部67やキャビネット情報管理部66が行ってもよい。また、上記の制御や判定を管理端末3が行ってもよい。
【0125】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0126】
上記実施形態では、認証用の元データを乱数データとしたが、この他、認証用の元データは、このユーザ端末4に保存された画像データ、テキストファイル(テキストデータ)、動画データ等の、所要者本人しか持たない電子データを利用できる。この他、認証用の元データは、タイムスタンプやコードなどであってもよい。
【0127】
また、例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。また、1つの機能ブロック及びデータベースは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0128】
上記実施形態では、キャビネット1のドア13の開放又は閉鎖を検出する検出手段として、キャビネット1のドアセンサ43を用いる例を示したが、これ以外に、カメラ18(撮像手段)の画像からドア13の開放又は閉鎖を検出してもよい。つまりサーバ2に設けた画像処理回路等により、カメラ18から取得した画像を処理してドア13の開放又は閉鎖を検出する。
【0129】
換言すると、図3及び図8の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能ブロック及びデータベースが情報処理装置又はキャビネットに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及びデータベースを用いるのかは特に図3の例に限定されない。また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、図3に特に限定されず、任意でよい。
【0130】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートホンやPC等であってもよい。
【0131】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザUにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザUに提供される記録媒体等で構成される。
【0132】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0133】
換言すると、本発明が適用される情報処理システムは、上述の図1の実施形態としての情報処理システムを含め、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
【0134】
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば図3のサーバ2)は、
1以上の物品Gを収容可能な収容部11を有するキャビネット1に対して、当該1以上の物品Gの夫々の入出庫を管理する情報処理装置(例えば図3のサーバ2)であって、
前記1以上の物品Gのうち所定物品について前記キャビネット1の前記収容部11への入出庫を試みるユーザUが、前記キャビネット1に対するアクセスが許可されている者であることについての認証を試みる認証手段(例えば図3の認証部61)と、
前記認証手段により認証された前記ユーザUにより前記所定物品が入出庫されたとき、当該所定物品を識別可能な情報である物品識別情報(例えば図3のICタグ17のタグID又は物品ID)と、当該所定物品の入出庫の状況を示す入出庫情報(入出庫日時)とを前記キャビネット1から取得する取得手段(例えば図3の情報取得部60)と、
前記取得手段により取得された前記物品識別情報と、前記入出庫情報と、認証に用いられた前記ユーザUのユーザ情報(例えば図3のICカード14のカード認証情報)と、を対応付けて管理する管理手段(例えば図3のキャビネット情報管理部66)と、
を備える。
この構成を備えることにより、物品Gの入出庫管理だけでなく、物品Gをキャビネット1に入出庫する人(ユーザU)の管理も行えるようになり、この結果、だれが、いつ、なにをキャビネット1から出し入れしたか等のキャビネット1の入出庫管理を総合的に行うことができる。
また、キャビネット1には、前記収容部11の開放又は閉鎖をする開閉手段(例えば図1のドア13)がさらに設けられ、
情報処理装置(例えば図3のサーバ2)は、
前記開閉手段(ドア13)の開放又は閉鎖を検出する検出手段(例えば図3のドアセンサ43)と、
前記開閉手段の開放が検出されてから一定時間、前記開閉手段の閉鎖が検出されなかった場合、前記キャビネット1のアラート部48から警報(アラート)を出力するよう前記キャビネット1を制御するキャビネット制御手段(例えば図3のキャビネット制御部67)と、
を備える。
この構成を備えることにより、キャビネット1に保管する物品Gの紛失等を防ぎ、セキュリティを向上することができる。
また、前記情報処理装置(例えば図3のサーバ2)は、
前記キャビネット1への所定物品の入出庫についての予約を受け付ける予約制御手段(例えば図3の予約制御部62)、
を備える。
この構成を備えることにより、ユーザUは、キャビネット1の設置場所やキャビネット1の運用会社に出向くことなく、キャビネット1の利用予約ができるので、ユーザUの利便性を向上することができる。また、予約情報から、だれが、いつ、なにをキャビネットから出し入れするかといった未来のキャビネット1への物品Gの入出庫管理を行うことができる。
また、前記キャビネット1には、情報を表示する表示手段(例えば図3のタッチパネル16)がさらに設けられ、
前記情報処理装置(例えば図3のサーバ2)は、
予め設定された広告情報を前記キャビネット1の前記表示手段に表示するよう前記キャビネット1を制御するキャビネット制御手段(例えば図3のキャビネット制御部67)、
を備える。
この構成を備えることにより、キャビネット1を広告の発信媒体として利用することができる。
【0135】
また、キャビネット1には、情報を表示する表示手段(例えば図1のタッチパネル16)がさらに設けられ、
前記情報処理装置(例えば図3のサーバ2)は、
前記1以上の物品Gの夫々について、前記管理手段により管理されている前記入出庫情報に基づいて、前記キャビネット1の前記収容部11内の在庫状況を前記表示手段に表示させるように前記キャビネット1を制御するキャビネット制御手段(例えば図3のキャビネット制御部67)、
を備える。
この構成を備えることにより、キャビネット1内の物品Gの現在の在庫状況が一目でわかるので、ユーザUの利便性を向上することができる。
また、キャビネット1には、前記収容部11の開放又は閉鎖をする開閉手段(例えば図1のドア13)がさらに設けられ、
前記情報処理装置(例えば図3のサーバ2)は、
前記認証手段(例えば図3の認証部61)によるユーザ認証が成功した場合、前記開閉手段による前記収容部11の開放を許可し、前記認証手段による前記認証が失敗した場合には前記開閉手段による前記収容部11の開放を禁止するよう前記キャビネットを制御するキャビネット制御手段(例えば図3のキャビネット制御部67)、
を備える。
この構成を備えることにより、認証されたユーザでなければ開閉手段が開放しないため、人を含めた物品Gの入庫及び出庫の管理をより安全に行うことができる。
さらに、前記情報処理装置(例えば図3のサーバ2)は、
前記認証手段(例えば図3の認証部61)により前記ユーザ認証が成功した前記ユーザが前記キャビネットに入庫している前記物品が予め設定された特定の物品(車のキー)であった場合、前記ユーザがアルコールチェックで許可された人であることを示す第2ユーザ情報((例えば図3の許可カード14aのカード情報)を取得するよう前記キャビネットを制御するキャビネット制御手段(例えば図3のキャビネット制御部67)、
を備える。
この構成を備えることにより、キャビネット1に特定の物品(車のキー等)を預けたユーザUに対して出庫時に2段階認証を行うことができ、物品Gの種別に応じた物品Gの出庫管理を行うことができる。
【0136】
1以上の物品(例えば図8の物品G等)を収容可能な収容部(例えば図1の収容部11等)を有するキャビネット(例えば図8のキャビネット1等)であって、
前記収容部の開放又は閉鎖をする開閉手段(例えば図1のドア13等)と、
前記開閉手段の開放又は閉鎖を検出する検出手段(例えば図8のドアセンサ43等)と、
前記収容部に配置され、前記収容部内を殺菌するためのライトを照射する照射手段(例えば図8のUVライト照射部112等)と、
前記検出手段により前記開閉手段の閉鎖が検出されてから開放が検出されるまでの間、前記ライトを点灯させるよう前記照射手段を制御する制御手段(例えば図8の制御部49等)と、
を備える。
このようにキャビネットに防疫保管(UVライト照射)機能を備えることで、キャビネット内に物品を保管中にライトが照射されて物品が殺菌及びウィルス除去されるので、物品に対する防疫効果を奏することができる。
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネット(例えば図8のキャビネット1等)であって、
前記収容部に前記1以上の物品を入庫又は出庫する人又は前記収容部の開閉手段(例えば図1のドア13等)の動作を検出する検出手段(例えば図8のドアセンサ43等)と、
前記検出手段により前記入庫又は出庫する動作が少なくとも検出されている間、前記キャビネットの前記収容部(例えば図9の収容部11等)の方向に光軸を向けて設置された撮像手段(例えば図9のカメラ18等)により撮像される画像を記憶手段(例えば図8の保管情報記憶部42等)に記憶する記憶制御部(例えば図8の制御部49等)と、
を備える。
このようにキャビネットにカメラ連携機能を設け、入出庫操作時の映像を自動録画することで、入出庫記録に映像としてのエビデンスを残すことができる。録画した映像は、ドア解錠(開閉)者とは別のユーザが物品を入出庫した場合の人の判別に利用することができる。
前記認証手段は、
前記ユーザの生体情報を認証する生体認証手段(例えば図8の指紋センサ111等)、
を含む。
このように認証手段に生体認証機能を含めることで、物品を預ける人又は物品を取り出す人、夫々が本人しかキャビネットを利用できなくなり、セキュリティを向上することができる。
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネット(例えば図8のキャビネット1等)であって、
前記1以上の物品を前記収容部に収容するための操作を受け付ける操作受付手段(例えば図8のタッチパネル16等)と、
前記物品に接着可能な第1の面と、当該第1の面と対向し印字可能な第2の面と、当該第1及び第2の面に挟持された無線タグ(例えば図8のICタグ17等)とを備えるラベル(例えば図8のラベルR等)を出力するラベル出力手段(例えば図8のプリンタ113等)と、
前記操作受付手段により前記操作が受け付けられた日時を前記第2の面に印字して出力するように前記ラベル出力手段を制御する制御手段(例えば図8の制御部49等)と、
を備える。
このようにICタグ付きのラベルを印刷する機能をキャビネットに備えることで、キャビネットの場所に来たときに、その場でラベルを印刷し預ける物品に貼り付けてキャビネットに収容することができるので、キャビネットの付近に物品を受け付ける人を配置することなく、ユーザ自身の操作だけで物品をキャビネットに預けることができ、キャビネット運用の無人化が可能になる。
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネット(例えば図8の指紋センサ111等)であって、
アラートを発報可能なアラート発報手段(例えば図8のアラート部48等)と、
前記収容部から持ち出す予約がなされた第1物品と実際に持ち出しされた第2物品とが異なる場合、アラートを発報するよう前記アラート発報手段を制御する制御手段(例えば図3の制御部49等)と
を備える。
このように不正持出アラート機能をキャビネットに備えることで、ユーザが予約していない物品をキャビネットから持ち出すと、アラートが出力されるので、ユーザが間違がってキャビネットから他の物品を出庫することを防止することができる。また、ユーザが予約なしでキャビネットから物品を出庫することを防止することができる。
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネット(例えば図8のキャビネット1等)であって、
前記収容部における前記1以上の物品の入庫及び出庫の状態を示すステータスと前記収容部から出庫された1以上の物品の返却予定日時とが対応して記憶された記憶手段(例えば図13の貸出管理マスタ132等)と、
前記返却予定日時を超過して前記ステータスが出庫の状態の前記物品が検出された場合、所定の連絡先へ通知する通知手段(例えば図3のキャビネット情報管理部66等)と
を備える。
このように未返却通知機能をキャビネットに備えることにより、返却予定日を過ぎても返却されない未返却物を管理者が把握することができる。この結果、例えば次の利用予定者に対する対処や管理する物品数の適正化を図ることができる。また、運用ルールを徹底する等の効果がある。運用ルールの徹底の具体例としては、例えば返却を忘れているユーザに対して返却を促す。返却をよく忘れるユーザに対して注意する。等の行為を行うことであり、これにより、物品の紛失を未然に防止する効果を奏することができる。
情報処理システムは、
1以上の物品を収容可能な収容部を有する複数のキャビネット(例えば図11のサーバキャビネット201やクライアントキャビネット202等)がネットワークNを介して通信し、前記複数のキャビネットの中の1つのキャビネット(例えば図11のサーバキャビネット201等)が前記複数のキャビネットの前記1以上の物品の夫々の入出庫を管理する。
このように複数のキャビネット(例えば図11のサーバキャビネット201やクライアントキャビネット202等)を一元管理する機能をその中の1台のキャビネット(例えば図11のサーバキャビネット201等)に備えることで、同じバードウェアを量産することができるので、キャビネットとは別に管理用のサーバを立てるよりもコストダウンを図ることができる。
1以上の物品を収容可能な収容部を有するキャビネット(例えば図8のキャビネット1等)であって、
前記キャビネットに収容されている前記1以上の物品の識別情報(物品ID)と前記収容部における前記1以上の前記物品の夫々の保管位置(例えば棚番、枠番等)とを対応付けて記憶した記憶手段(例えば図8の保管情報記憶部42等)と、
前記1以上の物品の位置を提示する提示手段(例えば図8のタッチパネル16や図10のUVライト照射部112、LED、音声等)と、
前記収容部から所定物品を取り出す操作がなされた場合、前記記憶手段の情報(物品ID及び保管位置)に基づいて、前記収容部における前記所定物品の保管位置を提示するよう前記提示手段を制御する制御手段(例えば図8の制御部49等)と、
を備える。
このように物品の保管場所表示機能を備えることで、ユーザが物品を取り出す際に、取り出し対象の物品がキャビネット内のどこに収容されているのかが分かり、誤って取り出し対象ではない物品を取り出してしまうようなことを防止することができる。
前記提示手段は、情報を表示する表示手段(例えば図8のタッチパネル16等)を含み、
前記情報処理装置(例えば図8サーバ2等)は、
前記収容部における前記所定物品の保管位置を前記表示手段に表示させるよう前記キャビネットを制御するキャビネット制御手段(例えば図3のキャビネット制御部67等)をさらに備える。
このように、キャビネットにおける物品の保管位置を表示手段に表示する機能を備えることで、ユーザがキャビネットの前で物品を取り出す操作をしたときに表示手段に物品の位置を表示することで、取り出し対象の物品がキャビネット内のどこに収容されているかが分かり、ユーザは、迷うことなくキャビネットから物品を取り出すことができる。
【符号の説明】
【0137】
G・・・物品、N・・・ネットワーク、U・・・ユーザ、1・・・キャビネット1・・・サーバ、3・・・管理端末、4・・・ユーザ端末、11・・・収容部、12・・・開口、13・・・ドア、14・・・ICカード、15・・・カードリーダ、16・・・タッチパネル、17・・・ICタグ、18・・・カメラ、21・・・CPU、42・・・保管情報記憶部、51・・・管理情報記憶部、60・・・情報取得部、61・・・認証部、62・・・予約制御部、63・・・物品管理部、64・・・ユーザ管理部、65・・・履歴管理部、66・・・キャビネット情報管理部、67・・・キャビネット制御部、68・・・Webサイト公開部、81、101・・・閲覧部、111・・・指紋センサ、112・・・UVライト照射部、113・・・プリンタ、121・・・枠部、122・・・内壁、123・・・保管台、201・・・サーバキャビネット、202・・・クライアントキャビネット
図1
図2
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図10
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