IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アムジエン・インコーポレーテツドの特許一覧

特開2022-79563ライブボタンまたはユーザインタフェースフィールドを含む薬物送達装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022079563
(43)【公開日】2022-05-26
(54)【発明の名称】ライブボタンまたはユーザインタフェースフィールドを含む薬物送達装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/20 20060101AFI20220519BHJP
   A61M 5/145 20060101ALI20220519BHJP
   A61M 5/32 20060101ALI20220519BHJP
【FI】
A61M5/20 572
A61M5/145 502
A61M5/145 504
A61M5/32 510K
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052984
(22)【出願日】2022-03-29
(62)【分割の表示】P 2020032832の分割
【原出願日】2015-12-10
(31)【優先権主張番号】62/094,516
(32)【優先日】2014-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500049716
【氏名又は名称】アムジエン・インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アダム・ビー・マッカロー
(72)【発明者】
【氏名】スコット・アール・ギブソン
(57)【要約】
【課題】薬物の投与過程の次のステップを同時に強調しながら、装置が準備完了または注入準備完了である場合を明確にするかまたは示す薬物送達装置を提供する。
【解決手段】薬物送達装置は、容器が薬物を放出するためのストッパを有する薬物を収容する容器と、薬物を放出するためにストッパに直接的または間接的に作用するエネルギー源を含む注入ドライブと、薬物送達装置と患者の身体の接触を検出するためのセンサ14と、注入ドライブを作動させるかまたは作動を引き起こすためのユーザインタフェース(UI)とを含む。装置は、センサが薬物送達装置と患者の身体との間の接触を検出し、これによって注入ドライブが作動可能であることを示す場合、UIに対する注目を促すように動作可能であり、この作動は薬物の投与過程における次のステップである。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物送達装置であって、
容器が薬物を放出するためのストッパを含む、薬物を収容する容器と、
薬物を放出するようにストッパを容器を介して選択的に移動させるためストッパに動作可能に連結されたエネルギー源を含む注入ドライブと、
薬物送達装置が患者の身体と接触していない場合の第1状態を有し、かつ、薬物送達装置が患者の身体と接触している場合の第2状態を有するセンサと、
ユーザ入力に応答して注入ドライブを選択的に作動させるためのセンサおよび注入ドライブに動作可能に連結された装置作動機構とを含み、装置作動機構は、センサが第1状態を占める場合の休止状態からセンサが第2状態を占める場合の準備完了状態への外部状態の変化を受け、準備完了状態は装置作動部材に対する注目を促す、薬物送達装置。
【請求項2】
外面を有するケーシングをさらに含み、装置作動機構が、休止状態にある場合の下降位置と準備完了状態にある場合の上昇位置との間でケーシングの外面に対して移動可能である、請求項1に記載の薬物送達装置。
【請求項3】
下降位置が外側ケーシングの下にあり、上昇位置が下降位置とケーシングの外面との間にある、請求項2に記載の薬物送達装置。
【請求項4】
下降位置が、ケーシングの外面と同一平面、ケーシングの外面の下、またはケーシングの外面の上にある、請求項2に記載の薬物送達装置。
【請求項5】
上昇位置がケーシングの外面の上にある、請求項2または4に記載の薬物送達装置。
【請求項6】
装置作動機構が準備完了状態にある場合に露出される縁部を含み、縁部が、対比色、テクスチャ面、光反射面またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項2から5のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
【請求項7】
装置作動機構の少なくとも一部分が休止状態と準備完了状態との間で移動するときに回転する、請求項2から6のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
【請求項8】
装置作動機構が封鎖部とディスプレイとを含み、封鎖部がケーシングに動作可能に連結されて閉鎖状態と開放状態との間で移動可能であり、装置作動機構は、封鎖部が閉鎖位置にある場合にディスプレイを見えないように隠蔽する休止状態に配置され、装置作動機構は、封鎖部が開放位置にある場合にディスプレイを露出させる準備完了状態に配置される、請求項2から7のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
【請求項9】
装置作動機構が、センサに機械的に連結される、センサに電気的に連結される、および、センサに電気機械的に連結される装置作動機構のうちの少なくとも1つである、請求項1から8のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
【請求項10】
装置作動機構をセンサに機械的に連結する第1リンケージを含む、請求項8または9に記載の薬物送達装置。
【請求項11】
封鎖部が、ケーシングに摺動可能に連結される、および、ハウジングに回転可能に連結される封鎖部のうちの少なくとも1つである、請求項8から10のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
【請求項12】
装置作動機構が、装置作動機構が準備完了状態を占める場合に作動する少なくとも1つのインジケータを含み、インジケータが、光源、音源、振動源またはグラフィックディスプレイのうち少なくとも1つを含む、請求項8から11のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
【請求項13】
センサが、機械センサ、電気機械センサ、静電容量センサ、抵抗センサ、インピーダンスセンサ、近接センサ、赤外線センサおよび距離センサのうち少なくとも1つを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
【請求項14】
センサが、センサが第1状態を占める場合の第1位置と、センサが第2状態を占める場合の第2位置との間で移動可能な機械検知部材を含む、請求項13に記載の薬物送達装置。
【請求項15】
エネルギー源が、1つ以上のばね、ガス圧またはガス放出装置、または1つ以上のモータのうち少なくとも1つを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
【請求項16】
容器に連結された注射針をさらに含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
【請求項17】
薬物送達装置が自動注射器を含み、センサが自動注射器の注入端に配置された針ガードを含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
【請求項18】
薬物を送達するために薬物送達装置を準備する方法であって、方法が、
容器が薬物を放出するためのストッパを有する、薬物を収容する容器と、
薬物を放出するようにストッパを容器を介して選択的に移動させるためのストッパに動作可能に連結されたエネルギー源を含む注入ドライブと、
センサと、
センサおよび注入ドライブに動作可能に連結された装置作動機構とを含む、
薬物送達装置を提供するステップと、
センサを用いて薬物送達装置と注射部位との間の接触を検出して、センサを第1状態から第2状態へ変化させるステップと、
センサが第2状態を占める場合にセンサを用いて接触情報を装置作動機構へ送達するステップであって、接触情報が薬物送達装置と注射部位との間の関係を示す、ステップと、
接触情報を受信すると、装置作動機構に対する注目を促して薬物送達装置が使用可能であるという信号を送信するために、装置作動機構の少なくとも一部分に休止状態から準備完了状態への外部状態の変化を受けさせるステップと
を含む、方法。
【請求項19】
装置作動機構の少なくとも一部分に外部状態の変化を受けさせるステップが、装置作動機構の外観を変化させるステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
装置作動機構を休止状態から準備完了状態へ変化させるステップが、
(a)装置作動機構の少なくとも一部分を、薬物送達装置のケーシングの内側の下降位置と薬物送達装置のケーシングの外側の上昇位置との間で直線移動させるステップ、
(b)装置作動機構の少なくとも一部分を薬物送達装置のケーシングに対して回転させるステップ、
(c)装置作動機構の封鎖部を開放するステップ、
(d)光源を点灯させるステップ、
(e)音源を駆動するステップ、
(f)振動源を駆動するステップ、または
(g)ディスプレイを駆動するステップ
のうち少なくとも1つを含む、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
接触情報を装置作動機構へ送達するステップが、
(a)機械力をセンサから装置作動機構へ送達するステップ、または
(b)電気信号をセンサから装置作動機構へ送達するステップ
のうち少なくとも1つを含む、請求項18から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
接触情報を装置作動機構へ送達するステップが、センサを装置作動機構に接続するリンケージを介して機械力を装置作動機構へ送達するステップを含む、請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
接触情報を装置作動機構へ送達するステップが、センサを装置作動機構に接続する中央処理装置を介して電気信号を装置作動機構へ送達するステップを含む、請求項18から22のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
2014年12月19日出願の米国特許仮出願第62/094,516号明細書の優先権を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は薬物送達装置に関する。より詳細には、本開示は、装置が送達または注入可能であることを示し、かつ、送達または注入過程における次のステップを示唆する作動ボタンまたはユーザインタフェースを有する薬物送達装置に関する。
【背景技術】
【0003】
装着型注射器および手持ち式注射器などの薬物送達装置は、当技術分野において周知である。このような薬物送達装置を、使い捨てまたは再利用可能な装置として構成することができ、装置の自動動作を可能にする構成要素を含んでもよい。
【0004】
装着型注射器および手持ち式注射器は、一般的に薬物を自己投与する患者に処方され、典型的には、患者集団および治療の必要性に基づいて好ましい注射器の型を提供する。これらの注入装置は、使い易く、かつ一般的にいくつかある要素の中でも特に注入過程に対する恐れが少ないと考えられているため、バイアルまたはプレフィルドシリンジを超える結果に対して説得力のある改善を提供することができる。
【0005】
処方薬の自己投与において患者を支援することが望ましい。残念なことに、装着型および/または手持ち式注射器は、それらに精通していない患者にとって複雑であるかまたは彼らを怖気づかせるものに見えることがある。装着型注射器は、例えば投与部位の準備、開封、粘着性ライナの除去、薬剤移送、身体への適用、注射、取り外しおよび廃棄のうち1つ以上を含む操作段階を有するが、これらに限定されない。
【0006】
これらの注射器を改善する機会の1つは、過程の次のステップを同時に強調しながら、装置が「準備完了」または「注入準備完了」である場合を明確にすることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、薬物の投与過程の次のステップを同時に強調しながら、装置が準備完了または注入準備完了である場合を明確にするかまたは示す薬物送達装置が必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書では、薬物送達装置、薬物送達装置を準備する方法、および薬物送達装置を使用する方法が開示される。薬物送達装置の様々な実施例は、容器が薬物を放出するためのストッパを有する薬物を収容する容器と、薬物を放出するようにストッパに直接的または間接的に作用するエネルギー源を含む注入ドライブと、薬物送達装置と患者の身体の接触を検出するためのセンサと、注入ドライブを作動させるかまたは作動を引き起こすためのユーザインタフェース(UI)とを含み、センサが薬物送達装置と患者の身体との間の接触を検出し、これによって注入ドライブが作動可能であることを示す場合、UIの外部状態に変化をもたらすことでUIに対する注目が促される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】本開示の実施例による装着型薬物送達装置の立面図である。
図1B】本開示の実施例による手持ち式薬物送達装置の立面図である。
図2A】本開示の実施例による装着型薬物注入装置の上面を示す斜視図である。
図2B図2Aの装着型薬物注入装置の底面を示す斜視図である。
図2C図2Aおよび図2Bの装着型注入装置の断面に示される特定の要素を含む立面図である。
図2D図2Cに示された装置作動機構の実施例の拡大立面図である。
図3A図2Aから図2Dの装着型注入装置の動作を示す、断面に示される特定の要素を含む立面図である。
図3B図2Aから図2Dの装着型注入装置の動作を示す、断面に示される特定の要素を含む立面図である。
図4A】本開示の他の実施例による装着型注入装置の断面に示される特定の要素を含む立面図である。
図4B図4Aに示された装置作動機構の拡大立面図である
図4C】スイッチアセンブリを針挿入ドライブに接続する1つの非限定的な方法を示す図4Aの装置の断面斜視図である。
図4D】スイッチアセンブリをストッパドライブに接続する1つの非限定的な方法を示す図4Aの装置の内部の一部分の平面図である。
図5A図4Aおよび図4Bの装着型注入装置の動作を示す、断面に示される特定の要素を含む立面図である。
図5B図4Aおよび図4Bの装着型注入装置の動作を示す、断面に示される特定の要素を含む立面図である。
図5C図4Aおよび図4Bに示す装置作動機構の動作を示す拡大立面図である。
図6】本開示の他の実施例による装着型薬物注入装置の上面を示す斜視図である。
図7A】本開示のさらなる実施例による装着型薬物注入装置の上面を示す斜視図である。
図7B】本開示のさらなる実施例による装着型薬物注入装置の上面を示す斜視図である。
図7C】本開示のさらなる実施例による装着型薬物注入装置の上面を示す斜視図である。
図8】本開示のさらなる実施例による装着型薬物注入装置の上面を示す斜視図である。
図9A】本開示の実施例による手持ち式注入装置の断面に示される特定の要素を含む立面図である。
図9B図9Aの手持ち式注入装置の動作を示す、断面に示される特定の要素を含む立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本図面では、様々な実施例における同一または類似の要素および構造を識別するために同一の参照番号を用いる。
【0011】
容器、注入ドライブ、センサおよび装置作動機構を含む薬物送達装置を本明細書に開示する。容器は、薬物を収容するためのものであり、薬物を放出するためのストッパを有することができる。注入ドライブは、薬物を放出するように容器を介してストッパを選択的に移動させるための、ストッパに動作可能に連結されたエネルギー源を含むことができる。センサは、薬物送達装置が患者の身体に接触していない場合の第1状態と、薬物送達装置が患者の身体に接触している場合の第2状態とを有することができる。装置作動機構は、ユーザ入力に応答して注入ドライブを選択的に作動させるために、センサおよび注入ドライブに動作可能に連結されてもよい。装置作動機構は、センサが第1状態を占める場合の休止状態からセンサが第2状態を占める場合の準備完了状態への外部状態の変化を受けることがあり、準備完了状態は装置作動部材に対する注目を促す。
【0012】
また、薬物を送達するための薬物送達装置を本明細書に開示し、その様々な実施例は、容器、注入ドライブ、センサおよびユーザインタフェースを含む。容器は、容器に収容された薬物を放出するためのストッパを有してもよい。注入ドライブは、薬物を放出するためのエネルギー源を含んでもよい。センサは、薬物送達装置と患者の身体との間の接触を検出し、ユーザインタフェースは注入ドライブを作動させるかまたは作動を引き起こす。センサが薬物送達装置と患者の身体との間の接触を検出し、これによって注入ドライブが作動可能であることを示す場合、ユーザインタフェースに対する注目が促される。
【0013】
薬物を投与するための方法が本明細書にさらに開示され、その方法が、その様々な実施例において、容器が薬物を放出するためのストッパを有する、薬物を収容する容器を提供するステップと、薬物を放出するようにストッパに直接的または間接的に作用するエネルギー源を含む注入ドライブを提供するステップと、注入ドライブを作動させるための開始部材を提供するステップと、センサを用いて薬物送達装置と患者の身体との間の接触を検出するステップと、センサが薬物送達装置と患者の身体との間の接触を検出し、これによって注入ドライブが作動可能であることを示す場合に、開始部材に対する注目を促すステップと、開始部材に対する注目を引いた後に開始部材を用いて注入ドライブを作動させるステップとを含む。
【0014】
薬物を送達するために薬物送達装置を準備する方法が本明細書にさらに開示され、この方法は、容器、注入ドライブ、センサおよび装置作動機構を有する薬物送達装置を提供するステップを含んでもよい。容器は、薬物を収容するためのものであり、薬物を放出するためのストッパを有する。注入ドライブは、薬物を放出するように容器を介してストッパを選択的に移動させるための、ストッパに動作可能に連結されたエネルギー源を含む。装置作動機構はセンサおよび注入ドライブに動作可能に連結される。本方法は、センサを用いて薬物送達装置と注射部位との間の接触を検出して、センサを第1状態から第2状態へ変化させるステップをさらに含む。その後、センサが第2状態を占める場合、本方法は、センサを用いて接触情報を装置作動機構へ送達するステップを含み、接触情報は、薬物送達装置と注射部位との間の関係を示す。その後、接触情報を受信すると、本方法は、装置作動機構の少なくとも一部分の外観を休止状態から準備完了状態へ変化させ、これによって、薬物送達装置が使用可能であるという信号をユーザへ送信するように装置作動機構に対する注目を促すステップを含む。
【0015】
図1Aおよび図1Bを参照して、薬物送達装置は、薬物の固定用量またはユーザ/患者が設定可能な用量の皮下注射を自動的に送達する再利用可能または使い捨ての注射器または自動注射器を含むことができる。図1Aに示すように、薬物送達装置の様々な実施例は、患者の身体に付着して、制御された期間または所定の期間(例えば30秒から1時間以上)にわたって薬物を自動的に送達する装着型注入装置または注射器10として構成されてもよい。様々な他の実施例では、図1Bに示すように、薬物送達装置は、患者の身体に対して瞬間的に配置され、かつ、比較的短い期間(例えば10秒未満)にわたって薬物を自動的に送達する手持ち式注入装置または注射器20として構成されてもよい。このような薬物送達装置は自己投与(患者)向けであるが、当然ながら、介護者または正式に訓練された医療提供者(操作者)が注射を投与するために用いてもよい。
【0016】
図1Aおよび図1Bを再び参照して、注入装置10および20は、身体接触センサ14および24が注入装置10および20と患者の身体との間の接触を検出した後に、注入装置10および20がUI12および22を介して作動可能であり、それは注入過程の次のステップであることを信号で伝えるかまたは表示すために、ボタン型アクチュエータ12および22などのユーザインタフェース(UI)に対する患者または操作者の注目を促すように構成することができる。いくつかの実施例では、例えば動き、音、光、色、およびそれらの任意の組み合わせなどの外部状態の変化をもたらすことで作動可能状態を信号で伝えるかまたは示すことができるが、これらに限定されない。例えば、図1Aおよび図1Bに示す実施例では、外部状態の変化は、アクチュエータ12および22の上昇または「飛び出し」を含む。他の実施例では、外部状態の変化は、アクチュエータを回転させること、アクチュエータを点灯させること、アクチュエータの色を変更すること、アクチュエータを露出させること、音を生成すること、振動を生成すること、およびこれらの任意の組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。様々な実施例において、患者の身体に対する注入装置の配置は、UIおよび/または装置作動機構を係止解除してUIに対する注目を促す外部状態を変化させることができる。様々な実施例では、信号/表示およびUIおよび/または装置作動機構の係止解除はほぼ同時に発生する可能性がある。他の実施例では、装置の適用前状態(患者の身体と係合していない装置)は、信号/表示機能の動作がUIおよび/または装置作動機構を係止解除するように、UIおよび/または装置作動機構を係止することができる。
【0017】
様々な他の実施例では、装置を作動させることなく患者の身体から取り外すことは、UIおよび/または作動機構をロックアウトし、かつ、UIを元の状態に戻す(例えば、アクチュエータを下降させるかまたは隠ぺいする、照明、音、振動およびこれらの任意の組み合わせをオフにする)ことができる。このような実施例では、患者の身体に対する装置の再配置は、UIおよび/または装置作動機構を係止解除してUIに対する注目を促す外部状態を変化させることができる。
【0018】
図2Aから図2Dは、本開示による装着型注入装置100の実施例を集合的に示している。装置100は、頂壁112と、基壁または底壁114と、頂壁112と底壁114との間に延びる1つ以上の側壁116とを有する外側ケーシング110を含む。ケーシング110の頂壁112または側壁114(図2Aに示す頂壁112)は、患者または操作者が装置100を作動することを可能にするUI164を含んでもよい。図2Bに示すように、注入装置100は、装置100を患者の身体Bに取り外し可能に取り付けるための粘着性パッド118または任意の他の適切な装置または機構をさらに含んでもよい。粘着性パッド118は、ケーシング110の底壁114の全体または底壁114の1つ以上の選択された部分を実質的に覆う。装置100の使用前に粘着性パッド118を覆うために、取り外し可能な無菌バリアフィルム(図示せず)を設けてもよい。ケーシング110の底壁114および粘着性パッド118は、注射針138(図2Cおよび図3B)または他の任意の適切な薬物送達部材、要素または装置が患者の身体B(例えば皮膚)を貫通する注入過程の間に装置ケーシング110から延出することを可能にする第1の対の同軸上に整列した開口部120を含むことができる。電気機械式身体接触センサ190の押圧可能身体検知ピン192、または他の押圧可能または偏向可能な部材は、ケーシング110の底壁114および粘着性パッド118内に画定される第2の対の同軸上に整列した開口部122を介して延在してもよい。身体検知ピン192または偏向可能部材は、直線的、回転してまたは圧縮した態様で、押圧可能または偏向可能であってもよい。身体接触センサ190は、患者の身体などの注射部位に接触する際に第1状態から第2状態へ変化するセンサを含んでもよく、センサ情報を中央処理装置194、機械的リンケージまたはそれ以外のものを介して装置作動機構160へ伝達することが可能である。電気機械センサは、身体検知過程の間に押圧されるかまたは偏向されるときのピンまたは他の押圧可能または偏向可能な部材の移動を監視するスイッチなどを含んでもよい。圧縮性の押圧可能部材および偏向可能部材を圧縮可能パッドとともに実装してもよい。このようなセンサは、パッドの圧縮を検出するために静電容量性または抵抗性の方法を用いてもよい。様々な他の実施例では、身体接触センサ190は、例えば静電容量性感知装置、インピーダンスセンサ、または赤外線近接または距離センサなどのこれに限定されない近接センサなどであるが、これらに限定されない電気センサを含んでもよく、これらは押圧可能または偏向可能なピンまたは他の部材を使用しない。さらなる実施例では、身体接触センサ190は、装置100と患者の身体Bとの間の接触を感知して前記接触の際に第1状態から第2状態へ変化する純機械式センサまたは光センサを含んでもよい。
【0019】
図2Cに示すように、装着型注入装置100は、患者に投与するための薬物を収容する薬剤容器130と、ストッパドライブ140および/または針挿入ドライブ150を含む注入ドライブと、装置作動機構160と、スイッチ昇降機構180とをさらに含んでもよい。装置100の再利用可能な実施例におけるケーシング110は、薬剤容器140の取り外しおよび挿入を可能にするように構成されてもよい。例えば、装置100のいくつかの実施例では、ケーシング110は、薬剤容器130の挿入および取り外しを可能にする封鎖部(図示せず)を有してもよい。装置100の他の実施例では、ケーシング110は、薬剤容器130の挿入および取り外しを可能にするケーシング110の残りの部分から底壁114を取り外すことができるように構成されてもよい。
【0020】
様々な実施例では、薬剤容器130には薬物132が予め充填されていてもよい。ストッパ134は、薬物132を容器130から放出するために薬剤容器130内に移動可能に配置されてもよい。薬剤容器130を遠隔に位置決めされた注射針138に流体連結するための管136を設けてもよく、これによって、薬物132が容器130から放出されて注射針138から分注されることが可能になる。
【0021】
ストッパドライブ140は、薬剤容器130を介して薬物132を放出するようにストッパ134に作用してこれを移動させる。様々な実施例では、ストッパドライブ140はプランジャおよびプランジャを推進するためのエネルギー源を含んでもよい。エネルギー源は、1つ以上のばねの機械的構成、または、1つ以上のモータおよび/またはソレノイド、駆動系または変速機を含む電気的/機械的構成、または、加圧されたガスまたは流体を生成するかまたは放出する構成を含んでもよい。他の実施例では、ストッパドライブは、ストッパに直接作用してストッパを薬剤容器130を介して移動させる、加圧されたガスまたは流体を生成するかまたは放出する構成を含んでもよい。
【0022】
針挿入ドライブ150は、第1位置と第2位置との間で注射針138を移動させるように構成されてもよい。第1位置では、注射針138はケーシング110の内部に全体的に配置され、図3Aに示すように見えないように隠蔽されてもよい。第2位置では、図3Bに示すように注射針138の少なくとも一部分がケーシング110の底壁114および粘着性パッド118内の開口部122を介して延出してもよい。
【0023】
CPU194または同様の装置はケーシング110内に収容されてもよく、または、装置100から遠隔に位置決めされてもよい。ストッパドライブ140および/または針挿入ドライブ150を作動させるか、作動を停止させるか、および/または制御するように、CPU194、装置作動機構160および身体接触センサ190を連動させてもよい。いくつかの実施例では、CPU194は、装置100が薬物を制御された速度で患者に投与することができるようにストッパドライブ140を制御することができる。CPU194はまた、患者または操作者が装置100の薬物投与速度を設定することができるように構成されてもよい。他の実施例では、ストッパドライブ140および針挿入ドライブ150の作動順序および/または作動停止順序を制御するようにCPU194を構成することができる。
【0024】
装置作動機構160は、UI164での患者または操作者の入力に応答して装置100を開始するか、トリガするかまたは作動させる。図2Cおよび図2Dに示すように、UI164および装置作動機構160は、UI164が押圧可能アクチュエータとして実装される電気機械式スイッチアセンブリ162を含む単一の構成要素に統合されてもよい。他の実施例では、UIおよび装置作動機構は、別個の動作可能に接続された構成要素であってもよい。装置作動機構160はスイッチング情報をCPU194に伝達し、これに応答して、針挿入ドライブ150およびストッパドライブ140の一方または両方を作動させる。
【0025】
図2Cおよび図2Dをさらに参照して、スイッチ昇降機構180(スイッチリフト)は、装置作動機構160の外部状態を変化させるために装置ケーシング110の底壁114に取り付けられてもよい。具体的には、スイッチリフト180は、装置100が患者の身体Bと適切に係合しているかまたは接触してUI/アクチュエータ164に対する注目を促す場合に、装置作動機構160のスイッチアセンブリ162を図示の休止状態(つまり下降位置)からケーシング100内で準備完了状態(つまり上昇位置)(図3A)へ上昇させるためのものである。スイッチアセンブリ162は、UI/アクチュエータ164、ひいては装置作動機構160を係止解除するラッチ170を含んでもよい。スイッチアセンブリ162は、スイッチリフト180によって昇降されるときに装置ケーシング100内に形成されたガイド導管176に乗ることができる。CPU194は、CPU194が身体接触センサ190から受信する信号に基づいてスイッチリフト180を制御する。具体的には、身体接触センサ190が、装置100が患者の身体Bと適切に係合することによって第2状態を占めていることを示す信号を送信すると、CPU194はスイッチアセンブリ162を休止状態から準備完了状態へ上昇させるスイッチリフト180へ信号を送信することができる。これは、スイッチアセンブリ262を薬物送達装置100から顕著に突出させることによって装置作動機構160の外観を変化させる。スイッチアセンブリ162を上昇させた後で、かつ患者がUI/アクチュエータ164を介して装置100を作動させる前に、CPU194が、装置作動機構160が患者の身体Bから部分的または完全に係合を解除されることによって第1状態を占めているという別の信号を身体接触センサ190から受信すると、CPU194は、スイッチリフト180がスイッチアセンブリ162を下降させ、これによってUI/アクチュエータおよび装置作動機構160を再係止させることができる。
【0026】
押圧可能UI/アクチュエータ164に加えて、電気機械式スイッチアセンブリ162は、スイッチハウジング166とスイッチハウジング166に配置された作動スイッチ168とをさらに含んでもよい。UI/アクチュエータ164は、第1(非押圧)位置と第2(押圧)位置との間でスイッチハウジング166に対して伸縮自在に移動することができる。UI/アクチュエータ164は、装置100が本明細書では休止状態とも呼ばれる状態、すなわちスイッチアセンブリ162が下降位置にあってUI/アクチュエータ164が非押圧位置にある注入準備未完了状態にある場合、ケーシング110(例えば頂壁112)と同一平面にあるかまたはケーシング110から陥凹していてもよい。スイッチアセンブリ162が装置ケーシング110内で下方位置(すなわち休止状態または注入準備未完了状態)にある場合、UI/アクチュエータ164を第1位置に係止するようにラッチ170をUI/アクチュエータ164に回転可能に連結することができる。
【0027】
図2Dに最良に示されているように、スイッチハウジング166は、円筒状の側壁166sw、側壁166swの下端部を閉じる基壁166bw、および、側壁166swの開口上端部に配置された外側に延びるフランジ166fによって形成されるカップ状の構造を有してもよい。UI/アクチュエータ164は、ボタン部材164bによって形成されるプラグ状の構造と、ボタン部材164bの周辺から垂下する弾性側壁164swとを有してもよい。ラッチ170は、基端面170bと、凸状の第1側端面170si、平坦な第2側端面17052、および、第1側端面170siと第2側端面170s2との交差部分に配置されるかまたは形成される枢動ピン170pを含む平面三角形構造を含んでもよい。枢動ピン170oは、ラッチ170をUI/アクチュエータ164の側壁164swに形成されたスロット164s1内にこの側壁164swに隣接して、またはその上端部に回転可能に取り付ける。注入装置100が、スイッチアセンブリ162が下方位置にあってUI/アクチュエータ164が第1の非押圧位置にある休止状態にある場合、ラッチ170は下方に自由に回転して、これにより、基端170b面がスイッチハウジング166のフランジ166fに面することで、UI/アクチュエータ164を押下されないように係止することができる。スイッチハウジング166内のUI/アクチュエータ164の第1位置および第2位置を設定するために、戻り止め装置を設けてもよい。戻り止め装置は、UI/アクチュエータ側壁164swの外面またはスイッチハウジングの側壁166swの内面に形成される突出したキャッチ要素172と、UI/アクチュエータ側壁164swおよびスイッチハウジングの側壁166swの他方に形成される一対の切欠き174とを含んでもよい。作動スイッチ168は、UI/アクチュエータ164の下方のスイッチハウジング166の基壁166bwに取り付けられてもよい。作動スイッチ168は、電気機械式スイッチ、またはスイッチング情報をCPUへ伝達可能な、例えば静電容量型、誘導式またはタッチセンサ式のスイッチなどの、これらに限定されない任意の他の適切なスイッチを含んでもよい。
【0028】
上述のように、スイッチアセンブリ162を、ガイド導管176において休止状態と準備完了状態との間で昇降することができる。1つ以上の係止ピン178(図3B)を、スイッチアセンブリ162を上昇位置に係止するために設けてもよい。1つ以上の係止ピン178は、スイッチアセンブリ162が上昇位置にある場合に互いの位置が一致するガイド導管176wおよびスイッチハウジング166の側壁内の開口部179を介して延在してもよい。様々な実施例では、係止ピン178は、図2Dに示すようにピンソレノイド178psで実現することができる。様々な他の実施例では、例えばばね(図示せず)などの、これに限定されない付勢部材によってピン178をスイッチアセンブリ162に向けて付勢してもよい。
【0029】
スイッチリフト180は、スイッチハウジング166および付勢部材182の下方のケーシング110の底壁114に取り付けられた線形アクチュエータまたは電気ソレノイド181を、これに限定することなく含んでもよい。いくつかの実施例では、アクチュエータまたはソレノイド181を、下降位置(図2Cおよび図2D)から上昇位置(図3Bおよび図3C)へスイッチアセンブリ162を上昇させるように構成してもよく、アクチュエータまたはソレノイド181の作動が停止された場合に、付勢部材182がスイッチアセンブリ162を下降位置に維持するかまたはスイッチアセンブリ162を上昇位置から下降位置へ戻すことができるように、スイッチアセンブリ162を下降位置に向けて付勢するように付勢部材182を構成してもよい。このような実施例では、付勢部材182は引張ばねを含んでもよいが、これに限定されない。
【0030】
他の実施例では、スイッチアセンブリ162を下降位置に維持するかまたはスイッチアセンブリ162を上昇位置から下降位置へ下降させるように、アクチュエータまたはソレノイド181を構成してもよく、スイッチアセンブリ162を下降位置から上昇位置へ上昇させるように付勢部材182を構成してもよい。このような実施例では、付勢部材182は圧縮ばねを含んでもよいが、これに限定されない。
【0031】
図3Aおよび図3Bは、図2Aから図2Dの注入装置100の外部状態の変化の特徴を示している。図3Aは、装置取付け過程の間に患者の身体Bに接触して適切に配置された後の注入装置100を示している。装置100が身体Bに取り付けられると、第1状態から第2状態へ後退する身体接触センサ190の検知ピン192によって検知された身体接触情報がCPU194へ伝達される。身体接触情報に応答して、CPU194は、スイッチアセンブリ162を上昇させるようにスイッチリフト180を作動させ、UI/アクチュエータ164を装置ケーシング110から上昇させるかまたは「飛び出す」ようにして準備完了状態にし、これによってUI/アクチュエータ164に対する患者または操作者の注目を促す。UI/アクチュエータ164は、図3Aに示すようにケーシング110の外面(例えば頂壁112)に配置されるか、またはケーシング110に対して他の位置に配置されてもよい。スイッチアセンブリ162が準備完了状態になると、スイッチアセンブリ162は上昇位置を占め、係止ピン178は、ガイド導管176の壁176wおよびスイッチハウジング166の側壁166sw内の開口部179に入って、スイッチアセンブリ162を上昇位置に係止する。スイッチアセンブリ162が上昇すると、ラッチ170はケーシング110の内面(例えば頂壁112)に係合し、UI/アクチュエータ164を回転させて係止解除して注入装置100を注入準備完了状態とも呼ばれる準備完了状態にする。こうして、UI/アクチュエータ164の状態の移動または変化は、注射の投与過程の次のステップはUI/アクチュエータ164の押下であることを、患者または操作者に信号で伝える。
【0032】
図3Bは、患者または操作者がUI/アクチュエータ164を押下して、戻り止め装置172および174によって設定された第1の非押圧位置から第2の押圧位置へ移動させた後の注入装置100を示している。UI/アクチュエータ164が第2の押圧位置に入ると、UI/アクチュエータ164は、作動スイッチ168に係合するか、そうでなければこれを作動させる。一旦作動すると、作動スイッチ168はスイッチング情報をCPU194へ伝達する。スイッチング情報に応答して、CPU194は、注射針138を患者の身体B内へ押し込み、かつ、薬剤容器130に収容された薬物132を注射針138を介して患者の身体B内へ放出するストッパドライブ140を駆動するように、針挿入ドライブ150を作動させる。
【0033】
図4Aから図4Dは、装着型薬物注入装置200の他の実施例を集合的に示している。装置200は、装置作動機構260が機械式スイッチアセンブリ262および機械式身体接触センサ290に統合されるUI/アクチュエータ264を含むこと、および、スイッチリフトとして機能することを除いて、図2Aから図2Dおよび図3Aから図3Bに示す装置100に類似している。図から分かるように、ユーザ機械式スイッチアセンブリ262は、機械式身体接触センサ290の検知ピン292に直接連結されてもよい。機械式身体接触センサは、例えば装置ケーシング110の底壁114に取り付けられてもよい。他の実施例では、UI/機械式スイッチアセンブリをリンケージまたは他の機構(図示せず)によって機械式身体接触センサの検知ピンに連結してもよい。
【0034】
身体接触センサ290の検知ピン292は、スイッチアセンブリ262に作用する第1端部2921と、装置200が取り付けられた場合に患者の身体Bに接触する第2端部2922とを含んでもよい。検知ピン292に加えて、機械式身体接触センサ290は、検知ピン292および付勢要素293を収容するハウジング291を含んでもよい。検知ピン292は、ピンの各端部2921および2922がハウジング291から出現するようにハウジング291を介して長手方向に延びてもよい。付勢要素293は、ハウジング291の頂部291tに隣接してハウジング291の頂部291tから離間しているハウジング291の内面に固定された第1環状支持部材291に着座している第1端部293と、ピン292の第2端部292に隣接してピン292の第2端部292から離間している検知ピン292の外面に固定された第2環状支持部材2912に、第2端部着座293とを有する円錐状の圧縮ばねまたは同様の付勢要素を含んでもよい。付勢要素293は、ピン292が押下されない場合に装置ケーシングの底壁114およびパッド118の開口部122を介して延出することができるように、検知ピン292を身体Bの方向に付勢する。
【0035】
図4Aから図4Dをさらに参照して、機械式スイッチアセンブリ262は、スイッチベース266、押圧可能なUI/アクチュエータ264、およびスイッチアセンブリ262を介して延びるトリガワイヤまたはケーブル294を含んでもよい。スイッチベース266は、円筒状の側壁266sw、および側壁266swの下端部を閉じる底壁266bwを含んでもよい。底壁266bwの中央部分は、検知ピン292の第1端部2921を受ける受け部266rを形成するように構成されてもよい。受け部266rを形成する底壁の中央部分およびスイッチベース266の側壁266swは、環状の折り曲げ溝266cを画定する。UI/アクチュエータ264は、ボタン部材264bを含むカップ状の構造と、ボタン部材264bの周辺から垂下する側壁264swとを有してもよい。UI/アクチュエータ264は、第1位置と第2位置との間でスイッチベース266に対して伸縮自在に移動することができる。ボタン部材264bは、ボタン部材264bの内面に延び、かつ、スイッチベース266の折り曲げ溝266cに面する1つ以上の折り曲げアーム264aを含んでもよい。止めフランジ264fは、UI/アクチュエータ側壁264swの下縁部から外側に延びてもよい。トリガワイヤ294は、ケーシング110の内面、壁または部材110aに固定された第1端部2941と、さらに詳細に後述するようにトリガワイヤ294がUI/アクチュエータ264とスイッチベース266との間で折り曲げされる場合に、針挿入ドライブ150および/またはストッパドライブ140をトリガするように動作可能に接続された第2端部2942とを有してもよい。
【0036】
図4Cは、スイッチアセンブリ262(図4Aおよび図4B)を針挿入ドライブ150に動作可能に接続する1つの非限定的な方法を示している。図示の通り、針挿入ドライブ150は、不連続のまたは区分された針ホルダのガイド壁152と、注射針138を保持する針ホルダ154と、針ホルダ154が針の隠蔽位置に上昇された場合に針ホルダ154を針の伸長位置に向けて付勢する、針ホルダ154とケーシング110の頂壁112との間に配置された圧縮ばね156(図4A)とを含んでもよい。針ホルダのガイド壁152は、ケーシング110の底壁114から上方に延びて、針ホルダ154が針の挿入中に下方へ推進されるように案内する。針ホルダ154から横方向に延びるロックアウトピン158または他の適切な突起は、装置200の作動の前に針ホルダ154を針の隠蔽位置に保持するように針ホルダのガイド壁152の上縁部152t上に載っている。スイッチアセンブリ262のトリガワイヤ294の第2端部2942または他の部分は、針ホルダ154に巻き付いてもよい。スイッチアセンブリ262のUI/アクチュエータ264(図4Aおよび図4B)が押下されると、トリガワイヤ294は矢印A1の方向へ引かれ、次に針ホルダ154を数度回転させて、ピン158が針ホルダのガイド壁152の上縁部152tから外れるようにし、これによって針挿入ドライブ150を作動させる。一旦作動されると、針挿入ドライブ150の圧縮された圧縮ばね156は、注射針138がケーシング110の底壁114から延出して患者の身体組織を貫通することができるように、ガイド壁152を介して針ホルダ154を下方へ推進する。
【0037】
図4Dは、スイッチアセンブリ262(図4Aおよび図4B)をストッパドライブ140に動作可能に接続する1つの非限定的な方法を示している。図示の通り、ストッパドライブ140は、中空プランジャ142と、プランジャ142の作用端壁142ewとケーシング110内に設けられた逆転防止壁148との間でプランジャ142内に配置された圧縮ばね144と、ばね144を介して延び、プランジャ142の作用端壁142ewに固定された第1端部1461と、逆転防止壁148内の開口部148oを介して延在する第2端部1462とを有するばね解放ロッド146と、ばね解放ロッド146の第2端部1462内の開口部146oを介して延在する送達ロックアウトピン149とを含んでもよい。針挿入ドライブ150の針ホルダ154から延びる二次ワイヤまたはケーブル294sは、ロックアウトピン149に接続されてもよい。したがって、スイッチアセンブリ262が上述のように針挿入ドライブ150を作動させると、針ホルダ154は二次ワイヤ294sを矢印A2の方向へ引き、これによってばね解放ロッド146の第2端部1462内の開口部146oからロックアウトピン149を引き抜いて取り外し、ストッパドライブ140を作動させる。一旦作動されると、ストッパドライブ140の圧縮された圧縮ばね144は、プランジャ142をストッパ134に対して推進し、かつ薬剤容器130を介して駆動して、薬剤容器130に収容された薬物132を注射針138を介して患者の身体B内へ放出する。
【0038】
UI/アクチュエータ264は、装置200が本明細書では休止状態とも呼ばれる状態、すなわちスイッチアセンブリ262が下降位置にあってUI/アクチュエータ264が第1の非押圧位置(例えば装置200が患者の身体Bに適切に接触していない位置)にある注入準備未完了状態にある場合、ケーシング110(例えば頂壁112)と同一平面にあるかまたはケーシング110から陥凹していてもよい。患者または操作者が、休止状態において第1位置から第2位置へ移動させるようにUI/アクチュエータ264を押下しようと試みると、止めフランジ264fは身体接触センサハウジング291の頂部291tに係合し、これによってUI/アクチュエータ264を係止して装置200の作動を防止する。スイッチアセンブリ262の準備完了状態への上昇は、止めフランジ264fと身体接触センサハウジング291の頂部291tとの間の間隙Gの空間(図5A)を作り出し、この間隙Gは、UI/アクチュエータ264を効果的に係止解除して第2の押圧位置まで押下することを可能にする。
【0039】
身体接触センサ290の検知ピン292は、装置200が患者の身体Bと適切に接触している場合に、スイッチアセンブリ262を装置200のケーシング110内の準備完了状態へ上昇させ、これにより、身体接触センサ290は第2状態を占めて、UI/アクチュエータ264に対する患者または操作者の注目を促し、かつUI/アクチュエータ264および装置作動機構260を係止解除する。
【0040】
図5Aから図5Cは、図4Aから図4Dの注入装置の外部状態の変化の特徴を示している。図5Aは、装置取付け過程の間に患者の身体Bに接触して適切に配置された後の注入装置200を示している。装置200が身体Bに取り付けられると、身体接触センサ290の検知ピン292は装置ケーシング110内へ後退し、これによって付勢要素293を圧縮し、かつスイッチアセンブリ262を、休止状態に対応する下降位置から準備完了状態に対応する上昇位置へ上昇させる。スイッチアセンブリ262の上昇は、UI/アクチュエータ264の装置ケーシング110からの上昇または「飛び出し」を引き起こし、これによってUI/アクチュエータ264に対する患者または操作者の注目を促す。スイッチアセンブリ262の上昇はまた、UI/アクチュエータ264を係止解除し(止めフランジ264fと身体接触センサハウジング291の頂部291tとの間に間隙Gを作り出し)、注入装置200を準備完了状態とも呼ばれる注入準備完了状態にする。UI/アクチュエータ264は、図5Aに示すようにケーシング100の外面(例えば頂壁112)に配置されるか、またはケーシング110に対して他の位置に配置されてもよい。スイッチアセンブリ262が上昇すると、スイッチベース266は、針挿入ドライブ150および/またはストッパドライブ140に動作可能に接続されたトリガワイヤ294の第2端部2942を第1距離だけスイッチアセンブリ262に向けて引くが、この距離は針挿入ドライブ150および/またはストッパドライブ140の作動には有効ではない。
【0041】
図5Bは、注射の投与過程の次のステップはUI/アクチュエータ264の押下であることを、患者または操作者に信号で伝えるUI/アクチュエータ264の状態の移動または変化に応答して、患者または操作者がUI/アクチュエータ264を押下して第1の非押圧位置から第2の押圧位置へ移動させた後の注入装置200を示している。UI/アクチュエータ264が第2位置まで押下されると、図5Cに最良に示すように、折り曲げアーム264aは、トリガワイヤ294に係合してトリガワイヤ294をスイッチベース266の折り曲げ溝266cに圧入する。
【0042】
図5Bを再び参照して、トリガワイヤ294の折り曲げは、動作可能に接続されたトリガワイヤ294の第2端部2942を、実質的に第1距離よりも大きい追加の第2距離だけスイッチアセンブリ262に向けて引く。トリガワイヤ294の第2端部2942を第1距離および第2距離だけ引くことで、注射針138を患者の身体B内へ押し込むように針挿入ドライブ150を作動させ、かつ、薬剤容器130に収容された薬物132を注射針138を介して患者の身体B内へ放出するストッパドライブ140を作動させる。
【0043】
患者または操作者の注目を促すのに役立つように、上述の注入装置は、物理的な位置、配向、および/または、薬物送達装置200の残りの部分に対するスイッチアセンブリ262の構成を変更することで、装置作動機構260の外観を変化させる物理的な移動によって表される状態変化を含む。しかしながら、外部状態の変化は、上昇時にUI/アクチュエータを点灯させるように構成されてもよく、UI/アクチュエータの側壁が照明されるかまたは鮮やかに着色されていてもよく、UI/アクチュエータが上昇したときに注入装置に含まれる音声スピーカーによって音が発生されてもよく、振動機構が振動されてもよく、これら任意の組み合わせであってもよい。したがって、装置作動機構260の外観は、装置作動機構260が休止状態を占めた場合に以前に隠蔽された明瞭に着色された部分を点灯するおよび/または露出させることによって変化することができる。また、音の報音および装置作動機構260の振動は装置作動機構260の外観を変化させないが、これらは、ユーザが認識可能な外部状態の変化をもたらす。したがって、音および振動などは本明細書で用いられる外部状態の変化の意味に含まれる。
【0044】
図6は装着型注入装置300の一実施例を示しており、この装着型注入装置300は、休止状態から準備完了状態へ上昇するかまたは「飛び出す」ときに回転するかまたは高速に回転するように構成され、さらには患者または操作者の注目を促すように構成された、ボタン型UI/アクチュエータ364を含むことができる。このような実施例では、UI/アクチュエータ364は、UI/アクチュエータ364が高速回転したときに高速回転するアイコンを含んでもよく、UI/アクチュエータ364が高速回転したときに点灯してもよく、UI/アクチュエータ364の側壁364swが照明されるかまたは鮮やかに着色されていてもよく、UI/アクチュエータ364が高速回転したときに注入装置300に含まれる音声スピーカー(図示せず)によって音が発生されてもよく、振動発生装置を用いて振動を装置300に与えてもよく、これら任意の組み合わせであってもよい。したがって、外部状態の変化には物理的な移動が含まれるが、照明、音、触知性(例えば振動)などの非物理的な変化もまた含まれることが理解されるべきである。実際に、いくつかの型では、状態変化には任意の物理的な移動が全く含まれないが、むしろ単純にいくつかの音声および/または視覚の表示が含まれているにすぎない。
【0045】
UI/アクチュエータはまた、注入装置の身体接触センサが患者の身体との適切な接触を感知する場合に電源を入れ、これによって休止状態から準備完了状態へ変化し、患者または操作者の注目を促して注入過程の次のステップを信号で伝えるディスプレイを含んでもよい。このようなディスプレイは、装置作動機構の外観に変化をもたらす。図7Aから図7Cは、静電容量性または抵抗性タッチスクリーンディスプレイなどのディスプレイとして実装されるUI/アクチュエータ464を含む装着型注入装置400を示している。UI/アクチュエータ464は、注入装置400の身体接触センサ(不可視)が患者の身体との適切な接触を感知すると、UI/アクチュエータディスプレイ464を露出させるように摺動可能に開放する封鎖部464c1の陰に隠蔽されてもよい。このような実施例では、UI/アクチュエータディスプレイ464が電源を入れるかまたは封鎖部464c1によって露出されたときに、点滅しているかまたは鮮やかに着色された画像を表示させることで、UI/アクチュエータディスプレイ464に対するさらなる注目を促すことができる。さらにこのような実施例では、音声をUI/アクチュエータ464の電源投入または露出と組み合わせることができ、この音声は、注入装置400に含まれる音声スピーカー(図示せず)によって発生させることができる。したがって、図7Aから図7Cでは、外部状態の変化には、ディスプレイが電源オフされる、および/または封鎖部464clの陰に隠蔽される休止状態が含まれてもよく、準備完了状態には、封鎖部464clが取り外される、および/または、ディスプレイが点灯するかまたはそうでなければ作動する状態、および/または、音声および/または視覚の信号が発信される状態が含まれてもよい。
【0046】
図8は、摺動封鎖部564c1によって隠蔽されるボタン型UI/アクチュエータ564を含む装着型注入装置500を示しており、この摺動封鎖部564c1は、注入装置500の身体接触センサ(不可視)が患者の身体との適切な接触を感知したときに開放して、UI/アクチュエータ564のケーシング510からの上昇または「飛び出し」を可能にする。
【0047】
図9Aは、本開示による手持ち式注入装置600の実施例を示している。注入装置600は、細長い外側ケーシング610と、シリンジ630または他の薬剤容器と、ストッパドライブ640と、装置作動機構660と、身体接触センサ690と、リフトリンケージ680とを含んでもよい。
【0048】
シリンジ630は、薬物632を収容するバレル631と、注射針638または薬物を身体に注射するのに適した任意の他の液体分注要素と、シリンジ630のバレル631に配置されたストッパ634とを含んでもよい。いくつかの実施例では、シリンジ630には薬物632が予め充填されていてもよい。
【0049】
ストッパドライブ640は、シリンジ630のバレル631を介してストッパ634を駆動して薬物632を注入するためのプランジャ642と、プランジャ642を推進して薬物注入を行うか、または針の挿入(例えばシリンジ630がケーシングに対して軸方向に移動するように構成された実施例)および薬物注入の両方を行うためのばね644または他のエネルギー源とを含んでもよい。プランジャ642は、ばね644の一方端がプランジャ642のヘッド部材646に係合し、かつ、ばね644の他方端が装置作動機構660に係合するように、ばね644を介して延びてもよい。注入装置600の動作に先立って、ばね644は、プランジャ642のヘッド部材646とドライブ作動機構660との間で圧縮され、これによってプランジャ642のヘッド部材646およびドライブ作動機構660に対してばね付勢力を発生させることができる。注入装置600が装置作動機構660を作動させることで動作すると、ばね644が遠位に伸長することによってプランジャ642を推進する。
【0050】
装置作動機構660は、UIを形成するアクチュエータ664を有する機械式トリガアセンブリ662とプランジャ解放部材668とを含んでもよい。UI/アクチュエータ664は、装置作動機構660が休止状態とも呼ばれる使用準備未完了状態にある場合、すなわちトリガアセンブリ662が第1位置にあり、かつUI/アクチュエータ664が非押圧位置にある場合、装置ケーシング610と同一平面にあるかまたは装置ケーシング610から陥凹しているボタン状の構造を有してもよい。UI/アクチュエータ664は、プランジャ解放部材668の第1端部6681に接続されるか、そうでなければ第1端部6681上に配置されてもよい。プランジャ解放部材668の第2端部668は、リフトリンケージ680を摺動可能に受けるスリーブ要素670を含んでもよい。プランジャ解放部材668は、注入装置600の動作の前にプランジャ642を装備された位置に保持し、かつ、UPアクチュエータ664が注入装置600を作動させて注射を投与するように装置ケーシング610に向けて押下された場合にプランジャ642を解放するラッチ(不可視)を含んでもよい。一旦解放されると、ばね644は、シリンジ630のバレル631を介してプランジャ642を推進することによってストッパ634を駆動して、薬物632をバレル631から注射針638を介して外へ放出する。
【0051】
身体接触センサ690は、針ガードとしても動作可能な管状の検知部材692を含む機械センサであってもよい。検知部材692はケーシング610の遠位端610deに移動可能に配置されてもよく、注入装置600が患者の身体に押し付けられた場合にケーシング610に向けて第2状態へ後退することを可能にする例えばばねなどのこれに限定されない付勢要素(図示せず)によって、(第1状態に対応する)伸長位置に付勢されてもよい。検知部材692は、伸長位置(第1状態)にある場合に、注射針638を囲むかまたは覆うことができる。
【0052】
リフトリンケージ680は、身体センサ690の検知部材692を装置作動機構660のトリガアセンブリ662に接続する。リフトリンケージ680は、細長いロッド部682と、湾曲ロッド部684と、摺動ロッド部686とを含んでもよい。細長いロッド部682は、検知部材692に接続された一方端と、湾曲ロッド部684の端部に接続されるかまたはこれと合流する他方端とを有してもよい。湾曲ロッド部684の他方端は、摺動ロッド部686の端部と合流するように接続されてもよい。湾曲ロッド部684は、摺動ロッド部686をケーシング610の内面に配置されたカム要素688から間隔を置いて配置する。摺動ロッド部686は、プランジャ解放部材668の第2端部6682にあるスリーブ要素670内で摺動可能に受けられている。
【0053】
図9Bを参照して、注射の投与過程中に注入装置600が患者の身体Bに押し付けられたとき、身体接触センサ690の検知部材692は、第2状態を占めるようにケーシング610内に近位に後退し、これによってリフトリンケージ680を近位に(矢印P)移動させる。リフトリンケージ680が近位に移動すると、摺動ロッド部686は、プランジャ解放部材668のスリーブ要素670に接続されたままこれを介して自由に摺動することができる。湾曲ロッド部684の長さは、身体接触閾値に到達する場合に細長いロッド部の近位端682pが装置ケーシング610の内面に配置されたカム688に係合して、細長いロッド部682をプランジャ解放部材668に向けて偏向することができるように選択される。細長いロッド部682の偏向は、摺動ロッド部686にトリガアセンブリ662を装置ケーシング610内で横方向に移動させ、これによってケーシング610内の休止状態からケーシング外への準備完了状態へのUI/アクチュエータ664の上昇または「飛び出し」を引き起こす。上昇、「飛び出し」、または他の外部状態の変化は、UI/アクチュエータ664に対する注目を促して、注射の投与過程の次のステップを信号で伝える。
【0054】
手持ち式注入装置のいくつかの実施例では、ボタン型UI/アクチュエータもまた、休止状態から準備完了状態への変化を受けたときに回転するかまたは高速に回転し、さらには患者または操作者の注目を促すように構成されてもよい。このような実施例では、UI/アクチュエータは、UI/アクチュエータが高速回転したときに高速回転するアイコンを含んでもよく、また、UI/アクチュエータが高速回転したときに点灯してもよく、UI/アクチュエータの側壁が照明されるかまたは鮮やかに着色されていてもよく、UI/アクチュエータが高速回転したときに注入装置に含まれる音声スピーカーによって音が発生されてもよく、これら任意の組み合わせであってもよい。手持ち式注入装置の他の実施例では、ボタン型UI/アクチュエータおよび上述の注目強化部分もまた、UI/アクチュエータの上昇または「飛び出し」を可能にするように開放する封鎖部によって隠蔽されてもよい。
【0055】
さらなる実施例では、手持ち式注入装置のUI/アクチュエータもまた、注入装置の身体接触センサが患者の身体との適切な接触を感知する場合に電源を入れて、患者または操作者の注目を促して注入過程の次のステップを信号で伝えるディスプレイを含んでもよい。いくつかの実施例では、ディスプレイもまた、注入装置の身体接触センサが患者の身体との適切な接触を感知すると、UI/アクチュエータディスプレイを露出させるように開放する封鎖部によって隠蔽されてもよい。このような実施例では、UI/アクチュエータディスプレイが電源を入れるかまたは封鎖部によって露出されたときに、点滅しているかまたは鮮やかに着色された画像を表示させることで、UI/アクチュエータディスプレイに対するさらなる注目を促すことができる。さらにこのような実施例では、音声をUI/アクチュエータの電源投入または露出と組み合わせることができ、この音声は、注入装置に含まれる音声スピーカーによって発生させることができる。
【0056】
上述の説明は、薬物送達装置とともに用いるための様々なシステムおよび方法を説明している。システム、薬物送達装置または方法は以下に挙げる薬剤の使用をさらに含むことができるが、以下のリストは包括的でも制限的でもないと見なされるべきである。薬剤はリザーバ内に収容される。いくつかの場合、リザーバは、薬剤での治療のために充填されるかまたは予め充填される主容器である。主容器はカートリッジまたはプレフィルドシリンジであってもよい。
【0057】
例えば、薬物送達装置、またはより具体的には装置のリザーバは顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)などのコロニー刺激因子で充填されてもよい。このようなG-CSF剤は、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム)およびNeulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム)を含むがこれらに限定されない。様々な他の実施例では、薬物送達装置を、液体または凍結乾燥形態の赤血球生成促進剤(ESA)などの様々な医薬品とともに用いることができる。ESAは赤血球生成を促進する任意の分子であり、例えば、Epogen(登録商標)(エポエチンアルファ)、Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンアルファ)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコール-エポエチンベータ)、Hematide(登録商標)、MRK-2578、INS-22、Retacrit(登録商標)(エポエチンゼータ)、Neorecormon(登録商標)(エポエチンベータ)、Silapo(登録商標)(エポエチンゼータ)、Binocrit(登録商標)(エポエチンアルファ)、エポエチンアルファヘキサル、Abseamed(登録商標)(エポエチンアルファ)、Ratioepo(登録商標)(エポエチンシータ)、Eporatio(登録商標)(エポエチンシータ)、Biopoin(登録商標)(エポエチンシータ)、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンゼータ、エポエチンシータおよびエポエチンデルタだけでなく、以下の特許または特許出願で開示されているその分子または変異体あるいは類似体であり、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。米国特許第4,703,008号明細書、米国特許第5,441,868号明細書、米国特許第5,547,933号明細書、米国特許第5,618,698号明細書、米国特許第5,621,080号明細書、米国特許第5,756,349号明細書、米国特許第5,767,078号明細書、米国特許第5,773,569号明細書、米国特許第5,955,422号明細書、米国特許第5,986,047号明細書、米国特許第6,583,272号明細書、米国特許第7,084,245号明細書、および米国特許第7,271,689号明細書、および、国際公開第91/05867号パンフレット、国際公開第95/05465号パンフレット、国際公開第96/40772号パンフレット、国際公開第00/24893号パンフレット、国際公開第01/81405号パンフレット、および国際公開第2007/136752号パンフレット。
【0058】
ESAは赤血球生成促進タンパク質であってもよい。本明細書で用いられるように、「赤血球生成促進タンパク質」は、例えば受容体に結合して受容体の二量化を引き起こすことで、エリスロポエチン受容体の活性化を直接的または間接的に引き起こす任意のタンパク質を意味している。赤血球生成促進タンパク質は、エリスロポエチン、およびエリスロポエチン受容体に結合してこれを活性化するその変異体、類似体または誘導体、エリスロポエチン受容体に結合して受容体を活性化する抗体、またはエリスロポエチン受容体に結合してこれを活性化するペプチドを含む。赤血球生成促進タンパク質は、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンデルタ、エポエチンオメガ、エポエチンイオタ、エポエチンゼータおよびその類似体、ペグ化エリスロポエチン、カルバミル化エリスロポエチン、模倣ペプチド(EMP1/ヘマタイドを含む)、および模倣抗体を含むが、これらに限定されない。例示的な赤血球生成促進タンパク質は、エリスロポエチン、ダルベポエチン、エリスロポエチンアゴニスト変異体、およびエリスロポエチン受容体に結合して受容体を活性化するペプチドまたは抗体を含み(米国特許出願公開第2003/0215444号明細書および米国特許出願公開第2006/0040858号明細書で報告された化合物を含み、その各々の開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる)、同様に、以下の特許または特許出願で開示されているエリスロポエチン分子または変異体あるいはその類似体を含み、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。米国特許第4,703,008号明細書、米国特許第5,441,868号明細書、米国特許第5,547,933号明細書、米国特許第5,618,698号明細書、米国特許第5,621,080号明細書、米国特許第5,756,349号明細書、米国特許第5,767,078号明細書、米国特許第5,773,569号明細書、米国特許第5,955,422号明細書、米国特許第5,830,851号明細書、米国特許第5,856,298号明細書、米国特許第5,986,047号明細書、米国特許第6,030,086号明細書、米国特許第6,310,078号明細書、米国特許第6,391,633号明細書、米国特許第6,583,272号明細書、米国特許第6,586,398号明細書、米国特許第6,900,292号明細書、米国特許第6,750,369号明細書、米国特許第7,030,226号明細書、米国特許第7,084,245号明細書、および米国特許第7,217,689号明細書、米国特許出願公開第2002/0155998号明細書、米国特許出願公開第2003/0077753号明細書、米国特許出願公開第2003/0082749号明細書、米国特許出願公開第2003/0143202号明細書、米国特許出願公開第2004/0009902号明細書、米国特許出願公開第2004/0071694号明細書、米国特許出願公開第2004/0091961号明細書、米国特許出願公開第2004/0143857号明細書、米国特許出願公開第2004/0157293号明細書、米国特許出願公開第2004/0175379号明細書、米国特許出願公開第2004/0175824号明細書、米国特許出願公開第2004/0229318号明細書、米国特許出願公開第2004/0248815号明細書、米国特許出願公開第2004/0266690号明細書、米国特許出願公開第2005/0019914号明細書、米国特許出願公開第2005/0026834号明細書、米国特許出願公開第2005/0096461号明細書、米国特許出願公開第2005/0107297号明細書、米国特許出願公開第2005/0107591号明細書、米国特許出願公開第2005/0124045号明細書、米国特許出願公開第2005/0124564号明細書、米国特許出願公開第2005/0137329号明細書、米国特許出願公開第2005/0142642号明細書、米国特許出願公開第2005/0143292号明細書、米国特許出願公開第2005/0153879号明細書、米国特許出願公開第2005/0158822号明細書、米国特許出願公開第2005/0158832号明細書、米国特許出願公開第2005/0170457号明細書、米国特許出願公開第2005/0181359号明細書、米国特許出願公開第2005/0181482号明細書、米国特許出願公開第2005/0192211号明細書、米国特許出願公開第2005/0202538号明細書、米国特許出願公開第2005/0227289号明細書、米国特許出願公開第2005/0244409号明細書、米国特許出願公開第2006/0088906号明細書、および米国特許出願公開第2006/0111279号明細書、および、国際公開第91/05867号パンフレット、国際公開第95/05465号パンフレット、国際公開第99/66054号パンフレット、国際公開第00/24893号パンフレット、国際公開第01/81405号パンフレット、国際公開第00/61637号パンフレット、国際公開第01/36489号パンフレット、国際公開第02/014356号パンフレット、国際公開第02/19963号パンフレット、国際公開第02/20034号パンフレット、国際公開第02/49673号パンフレット、国際公開第02/085940号パンフレット、国際公開第03/029291号パンフレット、国際公開第2003/055526号パンフレット、国際公開第2003/084477号パンフレット、国際公開第2003/094858号パンフレット、国際公開第2004/002417号パンフレット、国際公開第2004/002424号パンフレット、国際公開第2004/009627号パンフレット、国際公開第2004/024761号パンフレット、国際公開第2004/033651号パンフレット、国際公開第2004/035603号パンフレット、国際公開第2004/043382号パンフレット、国際公開第2004/101600号パンフレット、国際公開第2004/101606号パンフレット、国際公開第2004/101611号パンフレット、国際公開第2004/106373号パンフレット、国際公開第2004/018667号パンフレット、国際公開第2005/001025号パンフレット、国際公開第2005/001136号パンフレット、国際公開第2005/021579号パンフレット、国際公開第2005/025606号パンフレット、国際公開第2005/032460号パンフレット、国際公開第2005/051327号パンフレット、国際公開第2005/063808号パンフレット、国際公開第2005/063809号パンフレット、国際公開第2005/070451号パンフレット、国際公開第2005/081687号パンフレット、国際公開第2005/084711号パンフレット、国際公開第2005/103076号パンフレット、国際公開第2005/100403号パンフレット、国際公開第2005/092369号パンフレット、国際公開第2006/50959号パンフレット、国際公開第2006/02646号パンフレット、および国際公開第2006/29094号パンフレット。
【0059】
装置とともに用いるための他の医薬品の例は、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xgeva(商標)(デノスマブ)およびProlia(商標)(デノサマブ)などの抗体、Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF受容体/Fc融合タンパク質、TNF阻害薬)、Neulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム、ペグ化フィルガストリム、ペグ化G-CSF、ペグ化hu-Met-G-CSF)、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G-CSF、hu-MetG-CSF)、およびNplate(登録商標)(ロミプロスチム)などの他の生物学的薬剤、Sensipar(登録商標)(シナカルセト)などの小分子薬剤などが挙げられるが、これらに限定されない。装置はまた、治療抗体、ポリペプチド、タンパク質、または、鉄等の他の化学薬品、例えばフェルモキシトール、鉄デキストラン、フェリックグリコネート、および鉄スクロースとともに用いてもよい。医薬品は液体形態であってもよく、凍結乾燥形態から再構成されてもよい。
【0060】
特定の例示的なタンパク質の中には以下に述べる特定のタンパク質があり、その融合物、断片、類似体、変異体、または誘導体が含まれる。
【0061】
完全ヒト化抗体およびヒトOPGL特異的抗体、特に完全ヒト化モノクローナル抗体を含むOPGL特異的抗体、ペプチボディおよび関連タンパク質など(RANKL特異的抗体、ペプチボディなどとも呼ばれる)、国際公開第03/002713号パンフレットに記載の抗体を含むがこれに限定されず、OPGL特異的抗体および抗体関連タンパク質、特にこの文献中に示される配列を有するものについてその全体が本明細書に組み込まれるが、特にこの文献中に示されるものに限定されない。9H7、18B2、2D8、2E11、16E1および22B3を有するものであり、この文献の図2に示される配列番号2の軽鎖および/または図4に示される配列番号4の重鎖のいずれかを有するOPGL特異的抗体を含み、この配列の各々は、その全体が上記公報に開示されるように完全に参照により本明細書に個々にかつ具体的に組み込まれる。
【0062】
ミオスタチン特異的ペプチボディを含むミオスタチン結合タンパク質、ペプチボディ、および関連タンパク質など、特に、米国特許出願公開第2004/0181033号明細書および国際公開第2004/058988号パンフレットに記載のものであって、これらはその全体が特にミオスタチン特異的ペプチボディに関連する部分において参照により本明細書に組み込まれ、mTN8-19ファミリーのペプチボディ、例えばTN8-19-1からTN8-19-40、TN8-19 con1およびTN8-19 con2を含む配列番号305-351のもの、配列番号357から383のmL2ファミリー、配列番号384から409のmL15ファミリー、配列番号410から438のmL17ファミリー、配列番号439から446のmL20ファミリー、配列番号447から452のmL21ファミリー、配列番号453から454のmL24ファミリーのペプチボディ、および配列番号615から631のペプチボディを含むがこれらに限定されず、この配列の各々は、その全体が上記公報に開示されるように完全に参照により本明細書に個々にかつ具体的に組み込まれる。
【0063】
IL-4受容体特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質など、特にIL-4および/またはIL-13の受容体への結合によって媒介される活性を阻害するものであって、国際公開第2005/047331号パンフレットまたは国際出願US2004/37242号明細書および米国特許出願公開第2005/112694号明細書に記載のものを含み、その全体が特にそれら文献で指定されるものに限定されることなく、特にそれら文献に記載の抗体のようなIL-4受容体特異的抗体に関連する部分において参照により本明細書に組み込まれ、例えば、L1H1、L1H2、L1H3、L1H4、L1H5、L1H6、L1H7、L1H8、L1H9、L1H10、L1H11、L2H1、L2H2、L2H3、L2H4、L2H5、L2H6、L2H7、L2H8、L2H9、L2H10、L2H11、L2H12、L2H13、L2H14、L3H1、L4H1、L5H1、L6H1であり、各々は、その全体が上記公報に開示されるように完全に参照により本明細書に個々にかつ具体的に組み込まれる。
【0064】
インターロイキン1受容体1(「IL1-R1」)特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質などであって、米国特許出願公開第2004/097712号明細書に記載のものを含むがこれに限定されず、その全体が特にそれら文献で指定されるものに限定されることなく、IL1-R1特異的結合タンパク質、特にモノクローナル抗体に関連する部分において参照により本明細書に組み込まれ、15CA、26F5、27F2、24E12および10H7であり、各々は、その全体が上記公開公報に開示されるように完全に参照により本明細書に個々にかつ具体的に組み込まれる。
【0065】
Ang2特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質などであって、国際公開第03/057134号パンフレットおよび米国特許出願公開第2003/0229023号明細書に記載のものを含むがこれに限定されず、各々はその全体が特にAng2特異的抗体およびペプチボディなどに関連する部分において参照により本明細書に組み込まれ、特にこれら文献に記載された配列は以下のものが挙げられるが、これらに限定されず、L1(N)、L1(N)WT、L1(N)1K WT、2xL1(N)、2xL1(N)WT、Con4(N)、Con4(N)1K WT、2xCon4(N)1K、L1C、L1C 1K、2xL1C、Con4C、Con4C 1K、2xCon4C 1K、Con4-L1(N)、Con4-L1C、TN-12-9(N)、C17(N)、TN8-8(N)、TN8-14(N)、Con1(N)であり、国際公開第2003/030833号パンフレットに記載されたような抗Ang2抗体および製剤であって、その全体が、特に、Ab526、Ab528、Ab531、Ab533、Ab535、Ab536、Ab537、Ab540、Ab543、Ab544、Ab545、Ab546、A551、Ab553、Ab555、Ab558、Ab559、Ab565、AbF1AbFD、AbFE、AbFJ、AbFK、AbG1D4、AbGC1E8、AbH1C12、AblA1、AblF、AblK、AblPおよびAblPについて参照により本明細書に組み込まれ、上述の文献に記載される種々の順列におけるものであり、これらの各々は、その全体が上記公報に開示されるように、完全に参照により本明細書に個々にかつ具体的に組み込まれる。
【0066】
NGF特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質など、特に、米国特許出願公開第2005/0074821号明細書および米国特許第6,919,426号明細書に記載のものが含まれるが、これらに限定されず、その全体が、特にNGF特異的抗体およびこの点における関連タンパク質、特に4D4、4G6、6H9、7H2、14D10および14D11と指定されるNGF特異的抗体を含むがこれらに限定されないものに関する部分において参照により本明細書に組み込まれるものとし、これらの各々は、その全体が上記公報に開示されるように、完全に参照により本明細書に個々にかつ具体的に組み込まれる。
【0067】
CD22特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質など、例えば米国特許第5,789,554号明細書に記載されたようなものであって、その全体が、特にCD22特異的抗体および関連タンパク質、特にヒトCD22特異的抗体、例えば限定するものではないが、ヒト化および完全ヒト抗体、例えば限定するものではないがヒト化および完全ヒトモノクローナル抗体、特に、例えば限定するものではないが、ヒトCD22特異的IgG抗体、例えばヒト-マウスモノクローナルhLL2κ鎖に結合したヒト-マウスモノクローナルhLL2γ鎖ジスルフィドの二量体、例えば限定するものではないが、エプラツマブ、CAS登録番号501423-23-0のヒトCD22特異的完全ヒト抗体について参照により本明細書に組み込まれる。
【0068】
IGF-1受容体特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質など、国際公開第06/069202号パンフレットに記載されたようなものであって、IGF-1受容体特異的抗体および関連タンパク質、例えば限定するものではないが、L1H1、L2H2、L3H3、L4H4、L5H5、L6H6、L7H7、L8H8、L9H9、L10H10、L11H11、L12H12、L13H13、L14H14、L15H15、L16H16、L17H17、L18H18、L19H19、L20H20、L21H21、L22H22、L23H23、L24H24、L25H25、L26H26、L27H27、L28H28、L29H29、L30H30、L31H31、L32H32、L33H33、L34H34、L35H35、L36H36、L37H37、L38H38、L39H39、L40H40、L41H41、L42H42、L43H43、L44H44、L45H45、L46H46、L47H47、L48H48、L49H49、L50H50、L51H51、L52H52、およびIGF-1R-結合断片およびその誘導体と指定されるIGF-1特異的抗体についてその全体が本明細書に組み込まれるが、各々は、その全体が上記公開公報に開示されるように完全に参照により本明細書に個々にかつ具体的に組み込まれる。
【0069】
また、本発明の方法および組成物で用いるための抗IGF-1R抗体の非限定的な例の中には、次に記載されるものの各々および全てが挙げられる。
【0070】
(i)米国特許出願公開第2006/0040358号明細書(2006年2月23日公開)、米国特許出願公開第2005/0008642号明細書(2005年1月13日公開)、米国特許出願公開第2004/0228859号明細書(2004年11月18日公開)であって、例えば、それら文献に記載の抗体1A(DSMZ寄託番号DSM ACC2586)、抗体8(DSMZ寄託番号DSM ACC2589)、抗体23(DSMZ寄託番号DSM ACC2588)および抗体18を含むがこれらに限定されない。
【0071】
(ii)国際公開第06/138729号パンフレット(2006年12月28日公開)および国際公開第05/016970号パンフレット(2005年2月24日公開)、および、Lu et al.(2004),J.Biol.Chem.279:2856-2865であって、上述の文献に記載される抗体2F8、A12およびIMC-A12を含むがこれらに限定されない。
【0072】
(iii)国際公開第07/012614号パンフレット(2007年2月1日公開)、国際公開第07/000328号パンフレット(2007年1月4日公開)、国際公開第06/013472号パンフレット(2006年2月9日公開)、国際公開第05/058967号パンフレット(2005年6月30日公開)、および国際公開第03/059951号パンフレット(2003年7月24日公開)。
【0073】
(iv)米国特許出願公開第2005/0084906号明細書(2005年4月21日公開)であって、それら文献に記載の抗体7C10、キメラ抗体C7C10、抗体h7C10、抗体7H2M、キメラ抗体*7C10、抗体GM 607、ヒト化抗体7C10 バージョン1、ヒト化抗体7C10 バージョン2、ヒト化抗体7C10 バージョン3、および抗体7H2HMを含むがこれらに限定されない。
【0074】
(v)米国特許出願公開第2005/0249728号明細書(2005年11月10日公開)米国特許出願公開第2005/0186203号明細書(2005年8月25日公開)米国特許出願公開第2004/0265307号明細書(2004年12月30日公開)、および米国特許出願公開第2003/0235582号明細書(2003年12月25日公開)、およびMaloney et al.(2003),Cancer Res.63:5073-5083であって、それら文献に記載の抗体EM164、表面再構成EM164、ヒト化EM164、huEM164 v1.0、huEM164 v1.1、huEM164 v1.2、およびhuEM164 v1.3を含むがこれらに限定されない。
【0075】
(vi)米国特許第7,037,498号明細書(2006年5月2日発行)、米国特許出願公開第2005/0244408号明細書(2005年11月30日公開)および米国特許出願公開第2004/0086503号明細書(2004年5月6日公開)、および、Cohen,et al.(2005),Clinical Cancer Res.11:2063-2073であって、例えば抗体CP-751,871、それら文献に記載のATCC受託番号PTA-2792、PTA-2788、PTA-2790、PTA-2791、PTA-2789、PTA-2793を有するハイブリドーマによって産生される抗体、および抗体2.12.1、2.13.2、2.14.3、3.1.1、4.9.2、および4.17.3の各々を含むがこれらに限定されない。
【0076】
(vii)米国特許出願公開第2005/0136063号明細書(2005年6月23日公開)および米国特許出願公開第2004/0018191号明細書(2004年1月29日公開)であって、上述の文献に記載される抗体19D12、および、番号PTA-5214の下ATCCに寄託される、プラスミド15H12/19D12HCA(γ4)中でポリヌクレオチドによってコードされる重鎖と、番号PTA-5220の下ATCCに寄託される、プラスミド15H12/19D12LCF(κ)中でポリヌクレオチドによってコードされる軽鎖とを含む抗体を含むがこれらに限定されない。
【0077】
(viii)米国特許出願公開第2004/0202655号明細書(2004年10月14日公開)であって、上述の文献に記載される抗体PINT-6A1、PINT-7A2、PINT-7A4、PINT-7A5、PINT-7A6、PINT-8A1、PINT-9A2、PINT-11A1、PINT-11A2、PINT-11A3、PINT-11A4、PINT-11A5、PINT-11A7、

PINT-11A12、PINT-12A1、PINT-12A2、PINT-12A3、PINT-12A4、およびPINT-12A5を含むがこれらに限定されず、これらの各々および全ては、特にIGF-1受容体を標的とする上述の抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質などについてその全体が本明細書に参照により組み込まれる。
【0078】
B-7関連タンパク質1特異的抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など(「B7RP-1」は文献でB7H2、ICOSL、B7h、およびCD275とも呼ばれる)であって、特に、B7RP特異的完全ヒトモノクローナルIgG2抗体、特に、B7RP-1の第1免疫グロブリン様ドメインにおいてエピトープに結合する完全ヒトIgG2モノクローナル抗体、特に、とりわけ活性化T細胞においてB7RP-1とそのナチュラル受容体ICOSとの相互作用を阻害するもの、特に、上述の全てに関して、米国特許出願公開第2008/0166352号明細書、および国際公開第07/011941号パンフレットに開示されたものであり、例えば、以下のようにそれら文献で指定される抗体を含むがこれに限定されない抗体および関連タンパク質などについて、その全体が本明細書に参照により組み込まれる。16H(それぞれ配列番号1および配列番号7の軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する)、5D(それぞれ配列番号2および配列番号9の軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する)、2H(それぞれ配列番号3および配列番号10の軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する)、43H(それぞれ配列番号6および配列番号14の軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する)、41H(それぞれ配列番号5および配列番号13の軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する)、および15H(それぞれ配列番号4および配列番号12の軽鎖可変配列および重鎖可変配列を有する)であって、これらの各々は、その全体が上記公報に開示されるように完全に参照により本明細書に個々にかつ具体的に組み込まれる。
【0079】
IL-15特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質などであって、特に、ヒト化モノクローナル抗体など、特に、米国特許出願公開第2003/0138421号明細書、米国特許出願公開第2003/023586号明細書および米国特許出願公開第2004/0071702号明細書、および米国特許第7,153,507号明細書に開示されているような抗体であって、各々は、IL-15特異的抗体および関連タンパク質、例えばペプチボディを含み、特に例えば、限定されないが、HuMax IL-15抗体および関連タンパク質、例えば146B7を含むがこれらに限定されないものについてその全体が本明細書に組み込まれる。
【0080】
IFNγ特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質など、特にヒトIFNγ特異的抗体、特に完全ヒト抗IFNγ抗体であって、例えば米国特許出願公開第2005/0004353号明細書に記載のものであり、IFNγ特異的抗体、特に例えば、1118、1118*、1119、1121および1121*とそれら文献で指定される抗体についてその全体が本明細書に組み込まれる。これら各抗体の重鎖および軽鎖の全配列、および、それらの重鎖および軽鎖の可変領域および相補性決定領域の配列はそれぞれ、その全体が上記米国特許出願公開公報およびThakur et al.(1999),Mol.Immunol.36:1107-1115に開示されるように完全に参照により本明細書に個々にかつ具体的に組み込まれる。さらに、上記公開公報に提供されたこれら抗体の性質についての記載もまた、本明細書にその全体が組み込まれる。特異的抗体は、上記公報に開示されるように、配列番号17の重鎖および配列番号18の軽鎖を有するもの、配列番号6の重鎖可変領域および配列番号8の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号19の重鎖および配列番号20の軽鎖を有するもの、配列番号10の重鎖可変領域および配列番号12の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号32の重鎖および配列番号20の軽鎖を有するもの、配列番号30の重鎖可変領域および配列番号12の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号21の重鎖配列および配列番号22の軽鎖配列を有するもの、配列番号14の重鎖可変領域および配列番号16の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号21の重鎖配列および配列番号33の軽鎖配列を有するもの、および、配列番号14の重鎖可変領域および配列番号31の軽鎖可変領域を有するものを含む。意図される特定の抗体は、上記米国特許出願公開公報で開示され、かつ、同公報で開示された配列番号17の完全重鎖と、同公報で開示された配列番号18の完全軽鎖とを有する抗体1119である。
【0081】
TALL-1特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質など、ならびに他のTALL特異的結合タンパク質であって、例えば米国特許出願公開第2003/0195156号明細書および米国特許出願公開第2006/0135431号明細書に記載のものであり、各々はその全体がTALL-1結合タンパク質について参照により本明細書に組み込まれ、特に、表4および表5Bの分子は、各々が、その全体が上記公開公報に開示されるように完全に参照により本明細書に個々にかつ具体的に組み込まれる。
【0082】
副甲状腺ホルモン(「PTH」)特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質などであって、例えば米国特許第6,756,480号明細書に記載のものであり、特にPTH結合タンパク質に関連する部分においてその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0083】
トロンボポエチン受容体(「TPO-R」)特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質などであって、例えば米国特許第6,835,809号明細書に記載のものであり、特にTPO-R結合タンパク質に関連する部分においてその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0084】
肝細胞成長因子(「HGF」)特異的抗体、ペプチボディ、および関連タンパク質などであって、HGF/SF:cMet軸(HGF/SF:c-Met)を標的にするものを含み、例えば、米国特許出願公開第2005/0118643号明細書および国際公開第2005/017107号パンフレットに記載の、肝細胞増殖因子/細胞分散因子(HGF/SF)を中和する完全ヒトモノクローナル抗体、米国特許第7,220,410号明細書に記載のhuL2G7、米国特許第5,686,292号明細書および第6,468,529号明細書、ならびに国際公開第96/38557号パンフレットに記載のOA-5d5であり、特にHGF結合タンパク質に関連する部分においてその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0085】
TRAIL--R2特異的抗体、ペプチボディ、関連タンパク質などであって、例えば米国特許第7,521,048号明細書に記載のものであり、特にTRAIL-R2結合タンパク質に関連する部分においてその全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
【0086】
アクチビンA特異的抗体、ペプチボディ、関連タンパク質などであって、例えば米国特許出願公開第2009/0234106号明細書に記載のものを含むがこれらに限定されず、特にアクチビンA結合タンパク質に関連する部分おいてその全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
【0087】
TGFベータ特異的抗体、ペプチボディ、関連タンパク質などであって、例えば米国特許第6,803,453号明細書および米国特許出願公開第2007/0110747号明細書に記載のものを含むがこれらに限定されず、特にTGFベータ結合タンパク質に関連する部分おいてその全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
【0088】
アミロイドベータタンパク質特異的抗体、ペプチボディ、関連タンパク質などであって、例えば国際公開第2006/081171号パンフレットに記載のものを含むがこれらに限定されず、特にアミロイドβタンパク質結合タンパク質に関連する部分おいてその全体が参照により本明細書中に組み込まれる。意図される抗体の1つは、上記公報で開示されたような、配列番号8を含む重鎖可変領域と配列番号6を有する軽鎖可変領域とを有する抗体である。
【0089】
c-Kit特異的抗体、ペプチボディ、関連タンパク質などであって、例えば米国特許出願公開第2007/0253951号明細書に記載のものを含むがこれらに限定されず、特にc-Kitおよび/または他の幹細胞因子受容体と結合するタンパク質に関連する部分おいてその全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
【0090】
OX40L特異的抗体、ペプチボディ、関連タンパク質などであって、例えば米国特許出願公開第2006/0002929号明細書に記載のものを含むがこれらに限定されず、特にOX40Lおよび/または他のOX40受容体リガンドと結合するタンパク質に関連する部分おいてその全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
【0091】
他の例示的なタンパク質には以下のものが含まれる。Activase(登録商標)(アルテプラーゼ、tPA)、Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンアルファ)、Epogen(登録商標)(エポエチンアルファまたはエリスロポエチン)、GLP-1、Avonex(登録商標)(インターフェロンベータ-1a)、Bexxar(登録商標)(トシツモマブ、抗CD22モノクローナル抗体)、Betaseron(登録商標)(インターフェロンベータ)、Campath(登録商標)(アレムツズマブ、抗CD52モノクローナル抗体)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、MLN0002(抗α4β7mAb)、MLN1202(抗CCR2ケモカイン受容体mAb)、Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF-受容体/Fc融合タンパク質、TNF阻害薬)、Eprex(登録商標)(エポエチンアルファ)、Erbitux(登録商標)(セツキシマブ、抗EGFR/HER1/c-ErbB-1)、Genotropin(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン)、Herceptin(登録商標)(トラスツズマブ、抗HER2/neu(erbB2)受容体mAb)、Humatrope(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン)、Humira(登録商標)(アダリムマブ)、インスリン溶液、Infergen(登録商標)(インターフェロンアルファコン-1)、Natrecor(登録商標)(ネシリチド、組換えヒトB型ナトリウム利尿ペプチド(hBNP)、Kineret(登録商標)(アナキンラ)、Leukine(登録商標)(サルガモスチム、rhuGM-CSF)、LymphoCide(登録商標)(エピラツズマブ、抗CD22mAb)、Benlysta(商標)(リンフォスタットB、ベリムバブ、抗BlySmAb)、Metalyse(登録商標)(テネクテプラーゼ、t-PA類似体)、Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコール-エポエチンベータ)、Mylotarg(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン)、Raptiva(登録商標)(エファリズマブ)、Cimzia(登録商標)(セルトリズマブペゴル、CDP870)、Soliris(商標)(エクリズマブ)、パキセリズマブ(抗C5補体)、Numax(登録商標)(MEDI-524)、Lucentis(登録商標)(ラニビズマブ)、Panorex(登録商標)(17-1A、エドレコロマブ)、Trabio(登録商標)(レルデリムマブ)、TheraCim hR3(ニモツズマブ)、Omnitarg(ペルツズマブ、2C4)、Osidem(登録商標)(IDM-1)、OvaRex(登録商標)(B43.13)、Nuvion(登録商標)(ビジリズマブ)、カンツズマブメルタンシン(huC242-DM1)、NeoRecormon(登録商標)(エポエチンベータ)、Neumega(登録商標)(オプレルベキン、ヒトインターロイキン-11)、Neulasta(登録商標)(ペグ化フィルガストリム、ペグ化G-CSF、ペグ化hu-Met-G-CSF)、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G-CSF、hu-MetG-CSF)、OrthocloneOKT3(登録商標)(ムロモナブ-CD3、抗CD3モノクローナル抗体)、Procrit(登録商標)(エポエチンアルファ)、Remicade(登録商標)(インフリキシマブ、抗TNFαモノクローナル抗体)、Reopro(登録商標)(アブシキシマブ、抗GP lIb/Ilia受容体モノクローナル抗体)、Actemra(登録商標)(抗IL6受容体mAb)、Avastin(登録商標)(ベバシズマブ)、HuMax-CD4(ザノリブマブ)、Rituxan(登録商標)(リツキシマブ、抗CD20mAb)、Tarceva(登録商標)(エルロチニブ)、Roferon-A(登録商標)-(インターフェロンアルファ-2a)、Simulect(登録商標)(バシリキシマブ)、Prexige(登録商標)(ルミラコキシブ)、Synagis(登録商標)(パリビズマブ)、146B7-CHO(抗IL15抗体、米国特許7,153,507参照)、Tysabri(登録商標)(ナタリズマブ、抗α4インテグリンmAb)、Valortim(登録商標)(MDX-1303、抗炭疽菌感染防御抗原mAb)、ABthrax(商標)、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xolair(登録商標)(オマリズマブ)、ETI211(抗MRSAmAb)、IL-1トラップ(ヒトIgG1のFc部分と両IL-1受容体成分(タイプI受容体および受容体アクセサリタンパク質)の細胞外ドメイン)、VEGFトラップ(IgG1のFcと融合させたVEGFR1のIgドメイン)、Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ)、Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ、抗IL-2RαmAb)、Zevalin(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン)、Zetia(登録商標)(エゼチミブ)、Orencia(登録商標)(アタシセプト、TACI-Ig)、抗CD80モノクローナル抗体(ガリキシマブ)、抗CD23mAb(ルミリキシマブ)、BR2-Fc(huBR3/huFc融合タンパク質、可溶性BAFF阻害薬)、CNTO148(ゴリムマブ、抗TNFαmAb)、HGS-ETR1(マパツムマブ)、ヒト抗TRAIL受容体-1mAb)、HuMax-CD20(オクレリズマブ、抗CD20ヒトmAb)、HuMax-EGFR(ザルツムマブ)、M200(ボロシキシマブ、抗α5β1インテグリンmAb)、MDX-010(イピリムマブ、抗CTLA-4mAbおよびVEGFR-1(IMC-18F1)、抗BR3mAb、抗C.ディフィーシレ毒素Aおよび毒素BCmAbs MDX-066(CDA-1)およびMDX-1388)、抗CD22dsFv-PE38複合体(CAT-3888およびCAT-8015)、抗CD25mAb(HuMax-TAC)、抗CD3mAb(NI-0401)、アデカツムマブ、抗CD30mAb(MDX-060)、MDX-1333(抗IFNAR)、抗CD38mAb(HuMax CD38)、抗CD40LmAb、抗クリプトmAb、抗CTGF突発性肺繊維症I期ファイブロジェン(FG-3019)、抗CTLA4mAb、抗エオタキシン1mAb(CAT-213)、抗FGF8mAb、抗ガングリオシドGD2mAb、抗ガングリオシドGM2mAb、抗GDF-8ヒトmAb(MYO-029)、抗GM-CSF受容体mAb(CAM-3001)、抗HepCmAb(HuMax HepC)、抗IFNαmAb(MEDI-545、MDX-1103)、抗IGF1RmAb、抗IGF-1RmAb(HuMax-Inflam)、抗IL12mAb(ABT-874)、抗IL12/IL23mAb(CNTO1275)、抗IL13mAb(CAT-354)、抗IL2Ra mAb(HuMax-TAC)、抗IL5受容体mAb、抗インテグリン受容体mAb(MDX-018、CNTO95)、抗IP10潰瘍性大腸炎mAb(MDX-1100)、抗LLY抗体、BMS-66513、抗マンノース受容体/hCGβmAb(MDX-1307)、抗メソテリンdsFv-PE38複合体(CAT-5001)、抗PD1mAb(MDX-1106(ONO-4538))、抗PDGFRα抗体(IMC-3G3)、抗TGFβmAb(GC-1008)、抗TRAIL受容体-2ヒトmAb(HGS-ETR2)、抗TWEAKmAb、抗VEGFR/Flt-1mAb、抗ZP3mAb(HuMax-ZP3)、NVS抗体#1、およびNVS抗体#2。
【0092】
同じく含まれ得るのものとして、ロモソズマブ、ブロソズマブ、もしくはBPS804(ノバルチス)などのスクレロスチン抗体を含み得るが、これらに限定されない。さらに含まれ得るのものとして、リロツムマブ、ビキサロマー、トレバナニブ、ガニツマブ、コナツムマブ、モテサニブ二リン酸塩、ブロダルマブ、ブズピプラント、パニツムマブ、デノスマブ、NPLATE、PROLIA、VECTIBIX、またはXGEVA等の治療薬がある。さらに、本装置に含まれ得るものとして、ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)と結合するモノクローナル抗体(IgG)、例えば、米国特許第8,030,547号明細書、米国特許出願公開2013/0064825号明細書、国際公開第2008/057457号パンフレット、国際公開第2008/057458号パンフレット、国際公開第2008/057459号パンフレット、国際公開第2008/063382号パンフレット、国際公開第2008/133647号パンフレット、国際公開第2009/100297号パンフレット、国際公開第2009/100318号パンフレット、国際公開第2011/037791号パンフレット、国際公開第2011/053759号パンフレット、国際公開第2011/053783号パンフレット、国際公開第2008/125623号パンフレット、国際公開第2011/072263号パンフレット、国際公開第2009/055783号パンフレット、国際公開第2012/0544438号パンフレット、国際公開第2010/029513号パンフレット、国際公開第2011/111007号パンフレット、国際公開第2010/077854号パンフレット、国際公開第2012/088313号パンフレット、国際公開第2012/101251号パンフレット、国際公開第2012/101252号パンフレット、国際公開第2012/101253号パンフレット、国際公開第2012/109530号パンフレットおよび国際公開第2001/031007号パンフレットに記載のものである。
【0093】
メラノーマまたは他のがん治療のためのタリモジーンラハーパレプベックまたは他の腫瘍崩壊性HSVも含むことができる。腫瘍崩壊性HSVの例としては、タリモジーンラハーパレプベック(米国特許第7,223,593号明細書および米国特許第7,537,924号明細書)、OncoVEXGALV/CD(米国特許第7,981,669号明細書)、OrienX010(Lei et al.,(2013),World J.Gastroenterol,19:5138-5143)、G207、1716、NV1020、NV12023、NV1034、およびNV1042(Vargehes et al.2002,Cancer Gene Ther,9(12):967-978)が含まれるが、これらに限られない。
【0094】
また、これにはTIMPsも含まれる。TIMPsはメタロプロテアーゼの内因性組織阻害剤(TIMPs)であり、多くの自然的過程において重要である。TIMP-3は様々な細胞によって発現され、細胞外マトリックス中に存在し、全ての主要な軟骨分解メタロプロテアーゼを阻害し、リウマチ性関節炎および変形性関節炎、ならびに、がんおよび心血管の病状を含む多くの結合組織分解性疾患において役割を果たすことができる。TIMP-3のアミノ酸配列、およびTIMP-3をコードするDNAの核酸配列は、2003年5月13日発行の米国特許第6,562,596号明細書に開示されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。TIMPの変異の記載は、米国特許出願公開第2014/0274874号明細書および国際公開第2014/152012号パンフレットに見られる。
【0095】
また、ヒトカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体を阻害する抗体、ならびにCGRP受容体および他の頭痛に関する標的を標的とする二重特異性抗体分子も含まれる。これらの分子に関するさらなる情報は国際公開第2010/075238号パンフレットに記載されている。
【0096】
さらに、二重特異性T細胞エンゲージャ抗体(BiTe)、例えばブリノツモマブを本装置に用いることができる。あるいは、APJ大分子アゴニスト、例えばアペリンまたはその類似体を本装置に含むことができる。このような分子に関する情報は国際公開第2014/099984号パンフレットに記載されている。
【0097】
特定の実施例では、薬剤は、抗胸腺間質リンパ球増殖因子(TSLP)またはTSLP受容体抗体の治療上有効量を含む。このような実施例で用いることができる抗TSLP抗体の例は、米国特許第7,982,016号明細書および米国特許第8,232,372号明細書および米国特許出願公開第2009/0186022号明細書に記載のものを含むが、これらに限定されない。抗TSLP受容体抗体の例は、米国特許第8,101,182号明細書に記載のものを含むが、これらに限定されない。特に好ましい実施例では、薬剤は、米国特許第7,982,016号明細書中でA5と指定された抗TSLP抗体の治療上有効量を含む。
【0098】
薬物送達装置、システムおよび方法を、例示的な実施例の観点から説明してきたが、これらに限定されるものではない。むしろ、添付の特許請求の範囲は、装置、システムおよび方法の等価物の範囲および領域から逸脱することなく、当業者が行うことができる他の変形および実施例を含むものであると広く解釈されるべきである。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9A
図9B
【手続補正書】
【提出日】2022-04-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物送達装置であって、
容器が薬物を放出するためのストッパを含む、薬物を収容する容器と、
薬物を放出するようにストッパを容器を介して選択的に移動させるためストッパに動作可能に連結されたエネルギー源を含む注入ドライブと、
薬物送達装置が患者の身体と接触していない場合の第1状態を有し、かつ、薬物送達装置が患者の身体と接触している場合の第2状態を有するセンサと、
ユーザ入力に応答して注入ドライブを選択的に作動させるためのセンサおよび注入ドライブに動作可能に連結された装置作動機構とを含み、装置作動機構は、センサが第1状態を占める場合の休止状態からセンサが第2状態を占める場合の準備完了状態への外部状態の変化を受け、準備完了状態は装置作動部材に対する注目を促す、薬物送達装置。