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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022079740
(43)【公開日】2022-05-26
(54)【発明の名称】装置、プログラム及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20220519BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20220519BHJP
【FI】
G07G1/12 321Z
G07G1/01 301E
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022062040
(22)【出願日】2022-04-01
(62)【分割の表示】P 2017205563の分割
【原出願日】2017-10-24
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】大野 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】山路 哲
(72)【発明者】
【氏名】李 雪峰
(72)【発明者】
【氏名】顧 育銘
(57)【要約】
【課題】商品の返品をする際に、返金をスムーズに行う。
【解決手段】商品を販売するときに用いられる商品販売データ処理装置であって、販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、商品を返品する際に、前記記憶手段に記憶されている当該商品の前記預り金額及び前記決済種別を出力する出力手段とを備える。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を販売するときに用いられる商品販売データ処理装置であって、
販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記商品の返品に際し、前記預り金の返金を制御する返金制御手段と
を備え、
前記決済種別は、ポイントを利用したポイント決済を含み、
前記返金制御手段は、前記ポイント決済による前記預り金について、現金による返金を制御可能である
ことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記返金制御手段は、前記ポイント決済による前記預り金について、客の属性に応じて現金による返金とするか否かを制御可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記返金制御手段は、
前記ポイント決済による前記預り金について、換算率に応じて利用したポイント数を現金に換算する換算手段を含み、
前記換算手段は、
使用されたポイントの種類、使用時のポイントの残り有効期限に基づいて、現金への換算率を異ならせることが可能である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記返金制御手段は、
返金時における前記決済種別毎の優先順位を定義した返金優先順位情報に基づいて決定される前記決済種別によって、前記預り金の返金を制御する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
商品を販売するときに用いられる商品販売データ処理装置のコンピュータを、
販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記商品の返品に際し、前記預り金の返金を制御する返金制御手段と
として機能させ、
前記決済種別は、ポイントを利用したポイント決済を含み、
前記返金制御手段は、前記ポイント決済による前記預り金について、現金による返金を制御可能である
ことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
商品を販売するときに用いられる商品販売データ処理システムであって、
販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記商品の返品に際し、前記預り金の返金を制御する返金制御手段と
を備え、
前記決済種別は、ポイントを利用したポイント決済を含み、
前記返金制御手段は、前記ポイント決済による前記預り金について、現金による返金を制御可能である
ことを特徴とする商品販売データ処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品販売データ処理装置、プログラム及び商品販売データ処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
量販店や、スーパーや、ホームセンターなどでは、陳列されている商品の販売とは別に、いわゆる予約商品の販売を行っている。予約商品として、例えば、客個別の使用に応じて販売する商品(客注商品)、リフォームや清掃代行等が挙げられる。客注商品は、例えば器具等への名入れやオーダースーツなどで、商品を引き取る前に「内金」として支払いを済ませる場合がある。また、リフォームや清掃代行等は、事前に実施日と実施内容を決めて「内金」として支払いを完了させる。特許文献1には、取り置き商品のクレジット決済を容易にする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5952617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、予約商品を返品する場合には、内金の決済種別(例えば、現金、クレジットカード、金券、又はポイント等)によって返金方法が異なり、各決済種別に応じた返金方法により返金する必要がある。例えば、決済種別がクレジット決済の場合には、口座への返金処理をカード会社へ向けて行う処理をする。また、決済種別が現金の場合には、現金により返金する。しかしながら、決済種別がクーポン券やポイント利用等を含む場合は、どのような返金方法(現金又はポイント返し等)にするかは、店舗のルールによって様々である。更には、予約商品の返品は頻繁にする操作ではないため、熟練者であってもそのルールを全て把握することは難しい。そのため、返品された予約商品の返金に時間が掛かることがある。また、陳列されている商品を返品する場合にも同様の問題が生じ得る。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、商品を返品する際に、返金をスムーズに行うことができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決する本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、商品を販売するときに用いられる商品販売データ処理装置であって、販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、商品を返品する際に、前記記憶手段に記憶されている当該商品の前記預り金額及び前記決済種別を出力する出力手段とを備える。
【0007】
上記商品販売データ処理装置において、前記出力手段は、前記預り金額及び前記決済種別の出力として、少なくとも現金による前記預り金の金額を出力してもよい。
【0008】
上記商品販売データ処理装置において、前記出力手段は、前記預り金額及び前記決済種別の出力として、前記預り金額及び前記決済種別を表示部に表示してもよい。
【0009】
上記商品販売データ処理装置において、前記出力手段は、前記預り金額及び前記決済種別と、現金による返金の金額とを、対比させて表示可能であってもよい。
【0010】
上記商品販売データ処理装置は、販売する商品について客からの前記預り金によって入金する入金手段を備えるものであってもよい。
【0011】
上記商品販売データ処理装置において、前記入金手段は、一の商品について、異なる2以上の前記決済種別の夫々の前記預り金によって入金することが可能であってもよい。
【0012】
上記商品販売データ処理装置は、商品を返品する際に、前記預り金額を返金する返金処理を制御する返金制御手段を備え、前記返金制御手段は、前記決済種別に応じて、前記預り金額の返金を制御してもよい。
【0013】
上記商品販売データ処理装置において、前記決済種別は、ポイントを利用したポイント決済を含み、前記返金制御手段は、前記ポイント決済の前記預り金がある場合、前記ポイント決済の前記預り金について現金で返金するように制御可能であってもよい。
【0014】
上記商品販売データ処理装置において、前記返金制御手段は、客の属性に応じて、前記ポイント決済の前記預り金について現金で返金するか否かを制御可能であってもよい。
【0015】
上記商品販売データ処理装置において、前記返金制御手段は、前記ポイント決済の前記預り金について、換算率に応じて利用したポイント数を現金に換算する換算手段を含み、前記換算手段は、使用されたポイントの種類、使用時のポイントの残り有効期限に基づいて、現金への換算率を異ならせることが可能であってもよい。
【0016】
上記商品販売データ処理装置は、販売する商品を登録する商品登録手段を備えるものであってもよい。
【0017】
上記商品販売データ処理装置において、前記商品は、予約によって販売する予約商品であってもよい。
【0018】
上述した課題を解決する本発明の他の態様であるプログラムは、商品を販売するときに用いられる商品販売データ処理装置のコンピュータを、販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、商品を返品する際に、前記記憶手段に記憶されている当該商品の前記預り金額及び前記決済種別を出力する出力手段として機能させるプログラムである。
【0019】
上述した課題を解決する本発明の他の態様である商品販売データ処理システムは、商品を販売するときに用いられる商品販売データ処理システムであって、販売する商品を登録する商品登録手段と、前記商品登録手段によって登録された商品について客からの預り金によって入金する入金手段と、前記商品登録手段によって登録された商品に関する情報と、前記預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、商品を返品する際に、前記記憶手段に記憶されている当該商品の前記預り金額及び前記決済種別を出力する出力手段とを備える。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、商品の返品をする際に、返金をスムーズに行うことができる。特に、商品の返品をする際に、返金する預り金の決済種別がどのような決済種別であっても、また、返金する預り金が複数の決済種別によるものを合計したものであっても、返金をスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態におけるPOSシステムの構成例を示す図である。
図2】POSレジスタの外観例を示す正面図及び側面図である。
図3】POSレジスタの外観例を示す斜視図である。
図4】POSレジスタの構成例を示すブロック図である。
図5】POSレジスタが記憶する返金処理に関する各種情報の一例である。
図6】POSレジスタが生成する取引情報の一例である。
図7】決済種別毎の返金金額について具体的に説明する説明図である。
図8】返品取引検索画面の一例である。
図9】返品取引確認画面の一例である。
図10】返金確認画面の一例である。
図11】返金確認画面の他の例である。
図12】返金確認画面の他の例である。
図13】返金確認画面の他の例である。
図14】レシートの一例である。
図15】レシートの一例である。
図16】返品処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17】返金確認画面の他の例である。
図18】返金確認画面の他の例である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態におけるPOSシステムS1の構成例を示している。POSシステムS1は、商品を販売するときに用いられ、図1に示すように、4台のPOSレジスタ1と、ストアコントローラ2とを含む。POSレジスタ1とストアコントローラ2とは、有線または無線接続のLAN3で相互に通信が可能なように接続されている。
【0023】
なお、図1に示したPOSシステムS1の構成は一例である。例えば、POSシステムS1の構成として、3台以下または5台以上のPOSレジスタ1を含む構成としてもよい。また、POSシステムS1の構成として、ストアコントローラ2を含まない構成としてもよい。なお、POSシステムS1の構成として、ストアコントローラ2を含まない構成とする場合には、1台のPOSレジスタ1に、ストアコントローラ2としての機能を兼用させてもよい。
【0024】
ストアコントローラ2は、商品マスタなどの種々の情報を管理する。ストアコントローラ2は、POSレジスタ1に、最新の商品マスタを適宜送信する。商品マスタとは、各商品の商品識別情報(例えば、JANコード)、商品名(品名、アイテム名)、販売価格、値引き情報などの商品情報を格納したファイルである。ストアコントローラ2は、最新の商品情報が反映された商品マスタを、外部(例えば、本部のサーバ、CD-ROM等の媒体)から取得し、POSレジスタ1に適宜送信する。
【0025】
POSレジスタ1は、購入対象の商品を登録する商品登録処理を実行する。また、POSレジスタ1は、登録された商品の精算処理を実行する。また、POSレジスタ1は、精算処理後に返品処理も実行可能である。
【0026】
図2及び図3は、POSレジスタ1の外観例である。図2(a)はPOSレジスタ1を操作する店員(オペレータ)側(前方)から見た正面図であり、図2(b)はPOSレジスタ1の側面図である。また、図3は、POSレジスタ1を右前方からみた斜視図である。
【0027】
図2及び図3に示すように、POSレジスタ1は、タッチパネル付表示部14、キー操作部15、顧客用表示部16、自動釣銭機17、スキャナ部18、印字部19及びドロア30とを備える。
【0028】
タッチパネル付表示部14は、タッチパネル14aを備えた店員用の表示装置である。タッチパネル付表示部14においては、商品登録処理に応じた登録画面や精算処理に応じた精算画面などが表示される。また、店員は、タッチパネル14aに対して商品登録、精算などに関する所定の操作を行うことができる。
【0029】
キー操作部15は、商品登録処理時において数量、精算処理時において顧客から受け取った預り金の金額の入力を行うための数字キー、会計を締めるための締めキー等の操作キーが設けられたキーボードである。
【0030】
顧客用表示部16は、顧客に対して買上げ対象の商品の商品名や価格を通知するための表示装置である。自動釣銭機17は、顧客に支払うべき釣銭のうち、少なくとも貨幣を釣銭排出口17aに排出するための釣銭機であり、顧客から預かった預り金のうち少なくとも貨幣を投入するための預金投入口17bを備える。
【0031】
スキャナ部18は、買上げ対象の商品や品券に付されたコード情報(例えば、バーコード等)、または、商品カタログや商品注文シートに表記されたコード情報を読み取る。なお、スキャナ部18は、バーコードのみならず、例えば二次元コードを読み取る読み取り装置であってもよい。
【0032】
印字部19は、買上げ対象の商品の明細書であるレシート(会計伝票)等を印刷、発行するプリンタ装置である。
【0033】
ドロア30は、顧客から受け取った紙幣及び貨幣を収納する収納部であり、キー操作部15の操作に応じて図2(b)の矢印Aの方向に引き出されるようになっている。
【0034】
図4は、POSレジスタ1の構成例を示すブロック図である。図4において、図2及び図3に示した構成に対応するブロックには同一の符号を付してその説明を省略する。図4に示すように、POSレジスタ1は、CPU11、記憶部12、RAM13、タッチパネル付表示部14、キー操作部15、顧客用表示部16、自動釣銭機17、スキャナ部18、印字部19、通信部20及びドロア30を備える。夫々は、内部バス及び通信線を介して接続されている。
【0035】
通信部20は、例えばPOSレジスタ1の他の装置(ストアコントローラ2、他のPOSレジスタ1等)との間で通信を行う。
【0036】
記憶部12は、CPU11に実行させるプログラム、CPU11が参照する情報(例えば、ストアコントローラ2から受信した商品マスタ、図6に示した各種情報等)、CPU11が生成した情報(例えば、取引情報等)等を記憶する。
【0037】
RAM13は、例えば、記憶部12から読み出された情報(上述のプログラム等)を展開し、また、CPU11が生成した情報を一時記憶するメモリである。
【0038】
上記構成によるPOSレジスタ1は、一般商品及び予約商品のいずれも商品登録可能である。予約商品とは、販売開始前の商品や客個別の使用に応じて販売する商品(客注商品)等の将来引き渡される商品、あるいは、リフォームや清掃代行等の将来実施されるサービスである。予約商品の場合、販売(商品登録)するときに、すなわち商品を引き渡す前やサービスを実施する前に、予約金として、商品代金の一部(いわゆる内金)又は商品代金の全部を客から預かる場合がある。一般商品とは、予約商品に該当しない一般の商品であり、例えば、販売(商品登録)するときに、引き渡される商品や実施されるサービスである。
【0039】
POSレジスタ1は、一般商品に加えて予約商品も登録可能であると説明したが、具体的には、POSレジスタ1は、一般商品の販売に必要となる情報に加えて予約商品の販売に必要となる情報についても処理が可能である。つまり、POSレジスタ1は、予約商品に固有の情報(例えば、引き渡し又はサービスが行われる実施日時、購入者に関する情報、内金に関する情報等)を登録(記憶)し、出力する機能を有している。例えば、POSレジスタ1は、予約商品に固有の情報が入力可能な登録画面を表示し、登録画面に入力された情報(又は入力された情報に基づく情報)を取引情報として生成、記憶するとともに、登録画面に入力された情報(又は入力された情報に基づく情報)を印刷したレシートを発行する。
【0040】
また、POSレジスタ1は、精算処理として、商品登録処理において登録した1以上の商品を客からの預り金により精算するが、予約商品については、商品代金の一部を内金として精算してもよい。なお、POSレジスタ1は、予約商品について全額を精算するのか内金として一部を精算するのかを店員の操作に基づいて認識してもよい。例えば、全額を精算する旨のボタンと一部を精算する旨のボタンとを用意(タッチパネル付表示部14に夫々の表示、キー操作部15として夫々配置等)し、いずれのボタンが押下されたかに基づいて認識してもよい。また例えば、一部を精算する旨を宣言するボタンを用意(タッチパネル付表示部14に表示、キー操作部15として配置等)し、宣言ボタンの押下の有無に基づいて認識してもよい。
【0041】
なお、予約商品について代金の一部を預り金(後述のように種々の決済種別による預り金が存在する)として受け取る場合には、引き渡し又はサービスが未だ行われておらず、かつ、全額分の支払も行われていないため、「精算」や「決済」の語の使用について違和感を与える虞があるが、説明の便宜上(POSレジスタ1の「精算処理」に対象であるため)、「精算」(又は「決済」)と称することとしている。また、予約商品について代金の全部を預り金として受け取る場合にも、少なくとも引き渡し又はサービスが未だ行われていないため、同様の虞があるが、同様に、「精算」(又は「決済」)と称することとしている。なお、商品が一般商品であるか予約商品であるか、客からの預り金が代金の全部であるか一部であるかに関わらず、客からの預り金は入金されることになるため、「精算処理」を「入金処理」と称してもよい。つまり、予約商品の代金の全部(又は一部)を預り金として受け取ることによって実行する処理を、精算処理と称してもよいし、入金処理と称してもよい。また、商品の種類を区別せずに(即ち、一般商品についても)、預り金として受け取ることによって実行する処理を、精算処理と称してもよいし、入金処理と称してもよい。
【0042】
また、POSレジスタ1は、精算処理(上述のように入金処理とも称する場合がある)として、商品登録処理において登録した1以上の商品を客からの預り金により精算(即ち預り金を入金)するが、一取引における決済種別(預り金の決済種別)は、必ずしも現金でなくてもよい。つまり、POSレジスタ1は、現金以外であっても精算可能(決済可能、入金可能)である。また、一取引における決済種別は、単一でなくてもよい。つまり、POSレジスタ1は、一取引において2以上の決済種別により精算可能である。
【0043】
図5は、POSレジスタ1が記憶する返金処理に関する各種情報の一例である。具体的には、図5(A)は、決済種別情報の一例であり、夫々の決済種別について決済コードが定義されている。図5(B)~図5(D)については後述する。
【0044】
(商品の販売時の動作)
POSレジスタ1は、商品登録処理として、客が購入する商品を登録する。商品の登録は、例えば、スキャナ部18を用いて、商品に付されているバーコードを読み取るか、登録画面に表示されたプリセットボタン等を操作することにより行われる。あるいは、カタログやパンフレットやカード等に印刷された当該商品を示したバーコードを読み取ることにより行われる。
【0045】
続いて、POSレジスタ1は、精算処理として、商品登録処理において登録した商品を、精算するための預り金を入力(登録)する。POSレジスタ1は、一取引において2以上の決済種別により精算可能であるため、2以上の決済種別により精算する場合には、夫々の決済種別の預り金を入力する。例えば、決算種別毎にボタンを用意(タッチパネル付表示部14に表示、キー操作部15として配置等)し、POSレジスタ1は、押下されたボタンに応じた決済種別の預り金額を入力(登録)してもよい。そして、POSレジスタ1は、商品登録処理において登録した商品の合計金額と、預り金額(2以上の決済種別の預り金を入力した場合には夫々の決済種別の預り金額の合計)とを比較し、釣り銭金額を算出し、釣り銭がある場合には釣り銭を放出し、レシートを発行する。また、POSレジスタ1は、取引情報を生成し、記憶する。
【0046】
上述のように、POSレジスタ1は、取引の終了時(商品登録処理、精算処理の実行後)にはレシートを発行するが、例えばPOSレジスタ1は、販売日時、取引番号、レシート番号、レジ番号、店員コード、商品明細(商品名、個数、単価等)、買上金額、預り金額(合計、決済種別毎の内訳)、釣り銭金額、電話番号等を印刷したレシートを発行する。各項目については後述する。
【0047】
また、予約商品を含む取引においては、POSレジスタ1は、当該予約商品の取引内容を印刷した媒体を発行する。例えば、POSレジスタ1は、販売日時、取引番号、レシート番号、レジ番号、店員コード、商品明細(商品名、個数、単価等)、買上金額、預り金額(合計、決済種別毎の内訳)、釣り銭金額、電話番号等に加え、更に、全額か一部(内金)かを示した情報、実施日時、予約番号等を印刷したレシートを発行してもよいし、販売日時、取引番号、レシート番号、レジ番号、店員コード、商品明細(商品名、個数、単価等)、買上金額、預り金額(合計、決済種別毎の内訳)、釣り銭金額、電話番号等を印刷したレシートとは別に、更に、全額か一部(内金)かを示した情報、実施日時、予約番号等を印刷したシートを発行してもよい。
【0048】
また、予約商品を含む取引においては、POSレジスタ1は、予約商品を特定するための情報(例えば、販売日、レシート番号等)をコード化したコード情報(バーコード、二次元コード等)を印刷した媒体を発行してもよい。例えば、取引番号、レシート番号、予約番号等のうちの少なくも1つをコード化したコード情報を印刷したレシートやシートを発行してもよい。また、POSレジスタ1は、予約商品を含む取引に代えて又は加えて、一般商品において、上述のコード情報を印刷した媒体を発行してもよい。
【0049】
また、一般商品と、予約商品とは、別取引としてもよい。例えば、1品目に登録した商品が一般商品である場合には、当該取引における2品目以降には予約商品が登録できないようにし、1品目に登録した商品が予約商品である場合には、当該取引における2品目以降には一般商品が登録できないようにしてもよい。
【0050】
図6は、POSレジスタ1が生成する取引情報の一例である。なお、以下は、具体例として、主に予約商品を購入、返品する例を説明するが、一般商品を購入、返品する場合においても同様である。例えば、以下の説明において、一般商品の返品時の返金処理に関する具体的な説明について一部又は全部を省略するが、一般商品の返品時の返金処理については、以下の説明する予約商品の返品時の返金処理と基本的に同様である。
【0051】
POSレジスタ1は、取引毎に、例えば、図6に示したような取引情報を生成し、記憶する。図6に示した取引情報は、取引番号、販売日時、レジ番号、レシート番号、店員コード、客区分、会員番号、点数、合計金額、全額内金区分、預り金額、預り金額内訳(KS01)、預り金額内訳(KS02)、預り金額内訳(KS03)、預り金額内訳(KS04)、預り金額内訳(KS05)、預り金額内訳(KS06)、釣り銭金額、商品コード、商品名、単価、個数、実施日時、予約番号を含む。預り金額内訳(KS01)~預り金額内訳(KS06)については、後述する。
【0052】
取引番号は、取引を識別する識別情報である。販売日時は、当該取引(販売)が行われた日時である。レジ番号は、当該取引を行ったPOSレジスタ1を識別する識別情報である。レシート番号は、当該取引において発行したレシートを識別する識別情報である。店員コードは、当該取引を行った店員を識別する識別情報である。
【0053】
客区分は、当該取引を行った客の区分情報である。本実施例では、客区分「1」を一般会員、客区分「2」を特定会員としている。特定会員は、一般会員よりも貢献度の高い客(最終購入日、過去6月の購入頻度、過去6月の合計購入金額等の購買履歴に基づく優良会員。ハウスカードの会員等)である。点数は、当該取引の買上商品の数量である。合計金額とは、当該取引の買上商品の合計金額である。
【0054】
全額内金区分とは、預り金額が合計金額の全額か一部(内金)かを示した区分情報である。本実施例では、全額内金区分「1」を全額、全額内金区分「2」を一部(内金)としている。預り金額とは、当該取引における客からの預り金額である。
【0055】
預り金額内訳(KS01)は、クレジットカードによる預り金額である。預り金額内訳(KS02)は、電子マネーによる預り金額である。預り金額内訳(KS03)は、クーポンによる預り金額である。預り金額内訳(KS04)は、ポイント利用による預り金額である。預り金額内訳(KS05)は、商品券による預り金額である。預り金額内訳(KS06)は、現金・デビットカード(デビット決済)による預り金額である。なお、決済コード「KS01」はクレジットカードを示し、決済コード「KS02」は電子マネーを示し、決済コード「KS03」はクーポンを示し、決済コード「KS04」はポイント利用を示し、決済コード「KS05」は商品券を示し、決済コード「KS06」は現金・デビットカードを示している(図5(A)参照)。なお、預り金額が内金の場合(全額内金区分「2」の場合)には、預り金額内訳(KS01)~預り金額内訳(KS06)には当該内金の内訳が記憶される。
【0056】
釣り銭金額とは、当該取引におけるお釣りの金額である。商品コード、商品名、単価、個数、実施日時、予約番号は、商品明細である。実施日時は、引き渡し又はサービスが行われる日時である。予約番号は、予約商品の予約番号であり、当該予約商品の商品コード(商品名)、販売日時、実施日時等を特定するための情報である。
【0057】
なお、取引情報に、不足金額(合計金額と内金金額との差)を含めるようにしてもよい。内金である場合(全額内金区分「2」の場合)に不足金額を記憶し、全額の場合(全額内金区分「1」の場合)には不足金額を記憶しないようにしてもよいし、内金であっても全額であっても不足金額を記憶するようにしてもよい(全額の場合には不足金額「0」を記憶する)。また、図5(A)に示した取引情報は、買上商品が予約商品のみの取引情報であるが、一般商品のみの取引情報には、全額内金区分や不足金額や実施日時はなくてもよい。
【0058】
また、一般商品については、取引情報に、返品可否に関する情報(例えば、返品可否の区分情報、返品可能若しくは返品不可に関する予め定めた理由に対応する区分情報等)、返品期限に関する情報(例えば、1週間以内、8日以内、2週間以内等の予め定めた期間に対応する区分情報、又は、販売日時と上記期間とに基づいて算出される返品期限日)などを記憶するようにしてもよい。返品期限は一般会員と特定会員とで異ならせてもよい。
【0059】
また、予約商品についても、同様に、返品可否に関する情報、返品期限に関する情報などを記憶するようにしてもよい。なお、返品不可の予約商品の一例は、引き渡し前(実施日時前)ではあるものの実際に何らかのコストが発生している商品(例えば、生地の裁断を済ませているオーダースーツ。個別の材料を既に購入しているリフォーム等)である。更に、予約商品については、取引情報に、返金時の返金金額に関する条件情報(例えば、購入後8日以内であれば100%返金率、購入後8日~14日であれば50%返金率、購入後15日~21日であれば30%返金率、購入後22日以降は0%返金率(即ち返品不可)等)を記憶してもよい。
【0060】
なお、上述した、返品可否に関する情報、返品期限に関する情報、返金時の返金金額に関する条件情報を含む取引情報とする態様では、POSレジスタ1によって参照可能な設定情報として各種の区分情報や条件情報を記憶しておき、POSレジスタ1は、各取引において当該設定情報を参照し、返品可否に関する情報等を含む取引情報を生成してもよい。
【0061】
(商品の返品時の動作)
購入した一般商品に何らかの問題があり、返品(返金)する場合がある。また、購入した予約商品についても、事前のキャンセルや、引き渡した商品や実施したサービスに何らかの問題があり、返品(返金)する場合がある。なお、返品に係る処理は、特定の店員(店長等の責任者)のみが実行可能であってもよい。
【0062】
図5(B)は、返金優先順位情報の一例であり、返品時における返金の決済種別毎の優先順位が定義されている。つまり、POSレジスタ1は、一取引において2以上の決済種別により決済(精算)が行われていた場合であって、かつ、全額を返金しない場合(例えば、一部の買上商品について返品する場合等)には、図5(B)に示した返金優先順位情報を参照して、いずれの決済種別において精算された預り金額を返金するかを決定する。
なお、図5(B)に示す例によれば、返金の優先順位は、KS06(現金・デビットカード)が最も高く、KS01(クレジットカード)が最も低い。
【0063】
図5(C)は、返品方法情報の一例であり、一般会員に対する返品において、決済種別毎にどのように返金するか定義されている。つまり、POSレジスタ1は、一般会員について、図5(C)に示した返金方法情報を参照して、夫々の決済種別において精算された預り金額をどのように返金するかを決定する。
【0064】
図5(C)に示す例によれば、KS01(クレジットカード)による精算(預り金)は、クレジットカードによる決済を取消(キャンセル)して返金する。KS02(電子マネー)による精算(預り金)は、現金を用いて返金される。つまり電子マネーによる決済分の金額を現金で返金する。KS03(クーポン)による精算(預り金)は、当該クーポン券(当該クーポン券に相当する他のクーポン券)を再発行して返金する。KS04(ポイント利用)による精算(預り金)は、利用したポイント数分のポイントを付与して返金する。KS05(商品券(有価証券))による精算(預り金)は、現金を用いて返金される。つまり使用した商品券による決済分の金額を現金で返金する。KS06(現金・デビットカード)による精算(預り金)は、現金を用いて返金される。つまり現金による決済分の金額に加え、デビットカードによる決済分の金額も現金で返金する。
【0065】
図5(D)は、返品方法情報の一例であり、特定会員に対する返品において、決済種別毎にどのように返金するか定義されている。つまり、POSレジスタ1は、特定会員について、図5(C)に示した返金方法情報を参照して、夫々の決済種別において精算された預り金額をどのように返金するかを決定する。
【0066】
図5(D)に示す例によれば、KS01(クレジットカード)による精算(預り金)は、クレジットカードによる決済を取消(キャンセル)して返金する。KS02(電子マネー)による精算(預り金)は、現金を用いて返金される。つまり電子マネーによる決済分の金額を現金で返金する。KS03(クーポン)による精算(預り金)は、現金を用いて返金される。つまりクーポンによる決済分の金額を現金で返金する。KS04(ポイント利用)による精算(預り金)は、現金を用いて返金される。つまりポイント利用による決済分の金額を現金で返金する。KS05(商品券(有価証券))による精算(預り金)は、現金を用いて返金される。つまり使用した商品券による決済分の金額を現金で返金する。KS06(現金・デビットカード)による精算(預り金)は、現金を用いて返金される。つまり現金による決済分の金額に加え、デビットカードによる決済分の金額も現金で返金する。
【0067】
図5(C)及び図5(D)によれば、POSレジスタ1は、一般会員であるか特定会員であるかにより、決算種別「クーポン券」の預り金、及び、決算種別「ポイント利用」の預り金の返金方法を異ならせている。
【0068】
図7は、決済種別毎の返金金額について具体的に説明する説明図である。図7(A)は、図6の取引における返品される商品の組み合わせ等を説明した表である。図7の列aは、掃除代行(4.2万円)の1点の返品(返金金額4.2万円)を示している。列bは、名入れ(2.8万円)の1点の返品(返金金額2.8万円)を示している。列cは、リフォーム(14.0万円)の1点の返品(返金金額14.0万円)を示している。列dは、掃除代行(4.2万円)と名入れ(2.8万円)の計2点の返品(返金金額7.0万円)を示している。列eは、掃除代行(4.2万円)とリフォーム(14.0万円)の計2点の返品(返金金額18.2万円)を示している。列fは、名入れ(2.8万円)とリフォーム(14.0万円)の計2点の返品(返金金額16.8万円)を示している。列gは、掃除代行(4.2万円)と名入れ(2.8万円)とリフォーム(14.0万円)の計3点の返品(返金金額21.0万円)を示している。
【0069】
図7(B)は、図7(A)に示した返品の組み合わせにおける、返金対象となる決済種別等を説明した表である。なお、図7(B)における列a~列gは、図7(A)における列a~列gに対応する。
【0070】
図6に示した取引情報によれば、預り金「21.0万円」の内訳は、KS01(クレジットカード)が2.7万円、KS02(電子マネー)が0万円、KS03(クーポン)が0.8千円、KS04(ポイント利用)が2.5万円、KS05(商品券(有価証券))が5.0万円、KS06(現金・デビットカード)が10.0万円である。また、図5(B)に示した返金優先順位情報によれば、返金時の優先順位は、KS06(現金・デビットカード)→KS02(電子マネー)→KS05(商品券(有価証券))→KS04(ポイント利用)→KS03(クーポン)→KS01(クレジットカード)である。
【0071】
従って、例えば、掃除代行(4万2千円)1品を返品する場合(図7(A)の列a)、返金金額(4万2千円)は、優先順位が1番目のKS06(現金・デビットカード)の10万円内に収まる。従って、返金対象の決済種別は、KS06(現金・デビットカード)の1種となる(図7(B)の列aの「〇」は返金対象である旨を示している。以下同様)。また、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」のうちの「4万2千円」が、返金金額となる(図7(B)の列aの「4.2」は返金金額を示している。以下同様)。
【0072】
また、名入れ(2万8千円)1品を返品する場合には(図7(A)の列b)、返金金額(2万8千円)は、優先順位が1番目のKS06(現金・デビットカード)の10万円内に収まる。従って、返金対象の決済種別は、KS06(現金・デビットカード)の1種となる(図7(B)の列b)。また、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」のうちの「2万8千円」が、返金金額となる(図7(B)の列b)。
【0073】
また、リフォーム(14万円)1品を返品する場合には(図7(A)の列c)、返金金額(14万円)は、優先順位が1番目のKS06(現金・デビットカード)の10万円内に収らないが、優先順位が3番目のKS05(商品券(有価証券))迄を含めた15万円内には収まる。従って、返金対象の決済種別は、KS06(現金・デビットカード)、KS05(商品券(有価証券))の2種となる(図7(B)の列c)。また、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」の全額と、KS05(商品券(有価証券))による預り金「5万円」のうちの「4万円」とが、返金金額となる(図7(B)の列c)。
【0074】
また、掃除代行(4万2千円)、名入れ(2万8千円)の2品を返品(合計7万円)する場合には(図7(A)の列d)、返金金額(合計7万円)は、優先順位が1番目のKS06(現金・デビットカード)の10万円内に収まる。従って、返金対象の決済種別は、KS06(現金・デビットカード)の1種となる(図7(B)の列d)。また、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」のうちの「7万円」が、返金金額となる(図7(B)の列d)。
【0075】
また、掃除代行(4万2千円)、リフォーム(14万円)の2品を返品(合計18万2千円)する場合には(図7(A)の列e)、返金金額(合計18万2千円)は、優先順位が4番目のKS04(ポイント利用)迄を含めた17万5千円内に収らないが、優先順位が5番目のKS03(クーポン)迄を含めた18万3千円内には収まる。従って、返金対象の決済種別は、KS06(現金・デビットカード)、KS05(商品券(有価証券))、KS04(ポイント利用)、KS03(クーポン)の4種となる(図7(B)の列e)。また、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」の全額と、KS05(商品券(有価証券))による預り金「5万円」の全額と、KS04(ポイント利用)による預り金「2万5千円」の全額と、KS03(クーポン)による預り金「8千円」のうちの「7千円」とが、返金金額となる(図7(B)の列e)。
【0076】
また、名入れ(2万8千円)、リフォーム(14万円)の2品を返品(合計16万8千円)する場合には(図7(A)の列f)、返金金額(合計16万8千円)は、優先順位が3番目のKS05(商品券(有価証券))迄を含めた15万円内に収らないが、優先順位が4番目のKS04(ポイント利用)迄を含めた17万5千円内には収まる。従って、返金対象の決済種別は、KS06(現金・デビットカード)、KS05(商品券(有価証券))、KS04(ポイント利用)の3種となる(図7(B)の列f)。また、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」の全額と、KS05(商品券(有価証券))による預り金「5万円」の全額と、KS04(ポイント利用)による預り金「2万5千円」のうちの「1万8千円」とが、返金金額となる(図7(B)の列f)。
【0077】
また、掃除代行(4万2千円)、名入れ(2万8千円)、リフォーム(14万円)の3品を返品(合計21万円)する場合には(図7(A)の列g)、返金金額(合計21万円)は、優先順位が5番目のKS03(クーポン)迄を含めた18万3千円内に収らないが、優先順位が6番目のKS01(クレジットカード)迄を含めた21万円内には収まる。従って、返金対象の決済種別は、KS06(現金・デビットカード)、KS05(商品券(有価証券))、KS04(ポイント利用)、KS03(クーポン)、KS01(クレジットカード)の5種となる(図7(B)の列g)。また、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」の全額と、KS05(商品券(有価証券))による預り金「5万円」の全額と、KS04(ポイント利用)による預り金「2万5千円」の全額と、KS03(クーポン)による預り金「8千円」の全額と、KS01(クレジットカード)による預り金「2万7千円」の全額とが、返金金額となる(図7(B)の列g)。
【0078】
図7(C)は、図7(A)及び図7(B)に示した返品の組み合わせにおける、返金方法等を説明した表である。なお、図7(C)における列a~列gは、図7(A)や図7(B)における列a~列gに対応する。
【0079】
図6に示した取引情報によれば、当該取引の客は一般会員(各区分「1」)である。従って、図5(C)に示した返金方法情報(一般会員)に基づいて、図7(C)に示すように返金が行われる。例えば、リフォーム(14万円)を返品する場合には、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」の全額と、KS05(商品券(有価証券))による預り金「5万円」のうちの「4万円」とが返金対象となるが(図7(A)の列c、図7(B)の列c)、KS05(商品券(有価証券))による預り金は現金で返金されるため(図5(C))、返金方法は、現金(14万円)となる(図7(C)の列c)。
【0080】
また例えば、名入れ(2万8千円)とリフォーム(14万円)とを返品する場合(合計16万8千円)には、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」の全額と、KS05(商品券(有価証券))による預り金「5万円」の全額と、KS04(ポイント利用)による預り金「2万5千円」のうちの「1万8千円」とが返金対象となるが(図7(A)の列f、図7(B)の列f)、KS05(商品券(有価証券))による預り金は現金で返金されるため(図5(C))、返金方法は、現金(15万円)、及び、ポイント付与(1万8千円)となる(図7(C)の列f)。
【0081】
また例えば、掃除代行(4万2千円)と名入れ(2万8千円)とリフォーム(14万円)とを返品する場合(合計21万円)には、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」の全額と、KS05(商品券(有価証券))による預り金「5万円」の全額と、KS04(ポイント利用)による預り金「2万5千円」の全額と、KS03(クーポン)による預り金「8千円」の全額と、KS01(クレジットカード)による預り金「2万7千円」の全額とが返金金額となるが(図7(A)の列g、図7(B)の列g)、KS05(商品券(有価証券))による預り金は現金で返金されるため(図5(C))、返金方法は、現金(15万円)、ポイント付与(2万5千円)、クーポン再発行(8千円)、及び、クレジット取消(2万7千円)となる(図7(C)の列g)。
【0082】
なお、図6に示した取引の客が、仮に特定会員(各区分「2」)であった場合には、返金方法は、図7(D)に示すようになる。つまり、ポイント付与の返金金額及びクーポン再発行の返金金額(図7(C)の行h)を現金で返金する。
【0083】
例えば、名入れ(2万8千円)とリフォーム(14万円)とを返品する場合(合計16万8千円)には、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」の全額と、KS05(商品券(有価証券))による預り金「5万円」の全額と、KS04(ポイント利用)による預り金「2万5千円」のうちの「1万8千円」とが返金対象となるが(図7(A)の列f、図7(B)の列f)、KS05(商品券(有価証券))分に加え、KS04(ポイント利用)分も現金で返金されるため(図5(D))、返金方法は、現金(16万8千円)となる(図7(D)の列f)。
【0084】
また例えば、掃除代行(4万2千円)と名入れ(2万8千円)とリフォーム(14万円)とを返品する場合(合計21万円)には、KS06(現金・デビットカード)による預り金「10万円」の全額と、KS05(商品券(有価証券))による預り金「5万円」の全額と、KS04(ポイント利用)による預り金「2万5千円」の全額と、KS03(クーポン)による預り金「8千円」の全額と、KS01(クレジットカード)による預り金「2万7千円」の全額とが返金金額となるが(図7(A)の列g、図7(B)の列g)、KS05(商品券(有価証券))分に加え、KS04(ポイント利用)分やKS03(クーポン)分も現金で返金されるため(図5(D))、返金方法は、現金(18万3千円)、及び、クレジット取消(2万7千円)となる(図7(D)の列g)。
【0085】
(返品取引検索画面)
図8は、タッチパネル付表示部14に表示される返品取引検索画面の一例である。POSレジスタ1は、店員の所定の操作に応じて(例えば、登録画面等に返品取引検索ボタンを表示しておき、あるいは、キー操作部15に返品取引検索ボタンを配置しておき、当該返品取引検索ボタンが押下された場合に)、図8に示すような返品取引検索画面を表示する。なお、POSレジスタ1は、特定の店員(店長等の責任者)が操作した場合(特定の店員がログインしている場合)には返品取引検索画面の表示を許可し、特定の店員以外の店員が操作した場合(特定の店員以外の店員がログインしている場合)にはエラーメッセージを表示しつつ返品取引検索画面を表示を禁止してもよい。
【0086】
図8に示した返品取引検索画面には、返品対象の取引(返品する商品を含む取引)を検索するための各種の入力欄(販売日の入力欄、取引番号の入力欄、レジ番号の入力欄、レシート番号の入力欄、店員コードの入力欄、会員番号の入力欄)が設けられている。つまり、図8に示した返品取引検索画面では、販売日、取引番号、レジ番号、レシート番号、店員コード、会員番号を検索条件として、返品対象の取引を検索することができる。また、検索を実行させる実行ボタン305等も配置されている。なお、図8に示した検索条件は一例であって、例えば、合計金額によって取引を検索できるようにしてもよいし、予約商品を含む取引に対し、予約番号によって取引を検索できるようにしてもよい。
【0087】
店員は、商品の返品をする際、返品取引検索画面をタッチパネル付表示部14に表示させ、画面上の1つ以上の入力欄に情報を入力し、実行ボタン305を押下する。つまり、返品対象の取引が特定可能であれば、画面上の全部の入力欄に情報を入力しなくてもよい。
【0088】
実行ボタンが押下されると、POSレジスタ1は、入力欄に入力された情報に基づいて記憶部12が記憶する取引情報から該当する取引情報を検索(抽出)する。そして、POSレジスタ1は、検索結果(抽出結果)が1件であった場合(つまり1つの取引に特定できた場合には)、当該取引に関する情報(当該取引に含まれる商品に関する情報等)を返品取引確認画面(後述)に表示する。
【0089】
なお、POSレジスタ1は、検索結果が0件であった場合には検索結果が0件である旨や入力した情報が正しいかを確認すべき旨のメッセージを表示してもよい。また、POSレジスタ1は、検索結果が2件以上であった場合には検索された件数や、絞り込みが必要である旨のメッセージを表示してもよい。また、POSレジスタ1は、検索結果が2件以上であった場合には、返品対象の取引の候補として検索された2件以上の取引を、店員によって指定可能に一覧表示してもよい。取引の一覧表示において店員が一の取引を指定した場合には、POSレジスタ1は、指定された取引に関する情報を返品取引確認画面(後述)に表示してもよい。
【0090】
あるいは、店員は、控え(レシート等)に印刷されたコード情報(バーコード、二次元コード等)をスキャナ部18に読み込ませることにより、該当する取引を検索(抽出)させてもよい。つまり、POSレジスタ1は、返品取引検索画面に対する入力情報に基づいて取引を検索することに代えて又は加えて、商品の販売時に客に渡した控え(返品に際し客が持参した控え)に印刷されたコード情報に基づいて取引を検索してもよい。
【0091】
(返品取引確認画面)
図9は、タッチパネル付表示部14に表示される返品取引確認画面の一例である。POSレジスタ1は、返品取引検索画面(図8)の入力情報に基づいて返品対象の取引を特定した場合(1件の取引情報を抽出した場合)、図9に示すような返品取引確認画面を表示する。図9に示した返品取引確認画面には、特定した取引(返品対象の取引)に含まれる夫々の商品を一覧表示する一覧表示欄401、該取引の買上商品数を表示する商品計表示欄402、該取引の小計金額を表示する小計表示欄403、該取引の合計金額を表示する合計表示欄403、返品商品の指定後に押下する返品ボタン405などが設けられている。
【0092】
なお、図9は、返品対象の取引として、図6に示した取引(取引情報)が特定された場合の表示例である。つまり、一覧表示欄401における、1品目の「掃除代行 -42,000」や、2品目の「名入れ -28,000」や3品目の「リフォーム -140,000」等は、図6に示した取引情報に基づいて表示されたものである。
【0093】
なお、一覧表示欄401の文言「返品」や、表示欄401~404のマイナス表記(「-42,000」「-3」等)は、当該表示が返品に係る表示である旨を示している。
【0094】
なお、一覧表示欄401において、夫々の商品について、返品可否を表示してもよいし、返品期限がある場合には返品期限を表示してもよいし、返品期限がある場合であって返品期限を超過している場合には超過している旨、超過日数等を表示してもよい。また、返品不可の商品について、特定の店員(店長等の責任者)に限って、返品可能とする場合には、特定の店員に限って返品可能である旨を表示してもよい。
【0095】
店員は、返品取引確認画面の一覧表示欄401において、返品する1以上の商品を選択し、返品ボタン405を押下する。返品ボタン405が押下されると、POSレジスタ1は、選択された商品に関する情報(当該商品の決済種別毎の預り金額等)を返金確認画面(後述)に表示する。
【0096】
なお、返品不可の商品(例えば、返品期限を超過している商品)については常に選択できないようにしてもよいし、特定の店員であれば選択(即ち返品)できるようにしてもよい。なお、返品不可の商品について、返品取引確認画面(図9)における条件(特定の店員であれば、返品取引確認画面において返品不可商品を選択可能であるとする条件)に代えて又は加えて、後述する返金確認画面(図10図13)において条件(特定の店員であれば、返品不可商品を含む返金確認画面の表示中に返金処理を実行するボタンを押下可能であるとする条件)を設けてもよい。
【0097】
(返金確認画面)
図10は、タッチパネル付表示部14に表示される返金確認画面の一例である。POSレジスタ1は、返品取引確認画面(図9)において、「リフォーム」が選択され、返品ボタン405が押下された場合(つまり、図7(A)の列cの場合)、例えば、図10に示すような返金確認画面を表示する。図10において、表示欄501の「一般会員」は、当該客が一般会員である旨を示している。表示欄502の「リフォーム」は、返品対象の商品がリフォームである旨を示している。表示欄506は、メッセージの表示欄である。
【0098】
図10の表示欄503の表内は、「リフォーム」を返品する場合の返金方法を示したものである。具体的には、「現金返金額 ¥140,000」は現金での返金が14万円である旨を示し、「ポイント等戻し ¥0」はポイント等戻し(クーポン券の再発行又はポイント付与)での返金が0円である旨を示し、「クレジット ¥0」はクレジットの取消による返金が0円である旨を示している。なお、当該返金方法は、図7(C)の列cに示したものである。
【0099】
図10の表示欄505の表内は、表示欄503を詳細に示したものである。表示欄505の預り金額の列は、当該取引(取引全体)における、決済種別毎の預り金額を示している。つまり、図6の取引情報における預り金内訳の金額が表示されている。
【0100】
図10の表示欄505のポイント等戻しの列は、「リフォーム」を返品する場合の決済種別毎のポイント等戻し(クーポン券の再発行又はポイント付与)による返金金額を示している。一般会員の場合、クーポン券の再発行で返金する決済種別はKS03(クーポン)であり、ポイント付与で返金する決済種別はKS04(ポイント利用)である(図5(C))。また、図6に示した取引(取引情報)において「リフォーム」を返品する場合、クーポン券分の返金金額は0円であり、ポイント利用分の返金金額は0円である(図7(B)の列c)。従って、POSレジスタ1は、図10に示すように、表示欄505のポイント等戻しの列を全て0円で表示している。
【0101】
図10の表示欄505の返金金額の列は、「リフォーム」を返品する場合の決済種別毎の現金による返金金額を示している。一般会員の場合、現金で返金する決済種別は、KS02(電子マネー)、KS05(商品券(有価証券))、KS06(現金・デビットカード)である(図5(C))。また、図6に示した取引(取引情報)において「リフォーム」を返品する場合、電子マネー分の返金金額は0円であり、商品券分の返金金額は4万円であり、現金・デビットカード分の返金金額は10万円である(図7(B)の列c)。従って、POSレジスタ1は、図10に示すように、表示欄505の返金金額の列において、商品券(有価証券)を「40,000」と表示し、現金・デビット決済を「100,000」と表示している。
【0102】
図11は、タッチパネル付表示部14に表示される返金確認画面の他の例である。図6に示した取引の客が、仮に特定会員(各区分「2」)であった場合には、POSレジスタ1は、図10に示すような返金確認画面に代えて、例えば、図11に示すような返金確認画面を表示する。図11において、表示欄501の「特定会員」は、当該客が特定会員である旨を示している。表示欄502の「リフォーム」は、返品対象の商品がリフォームである旨を示している。表示欄506は、メッセージの表示欄である。
【0103】
図11の表示欄503の表内は、「リフォーム」を返品する場合の返金方法を示したものである。具体的には、「現金返金額 ¥140,000」は現金での返金が14万円である旨を示し、「クレジット ¥0」はクレジットの取消による返金が0円である旨を示している。なお、当該返金方法は、図7(D)の列cに示したものである。
【0104】
図11の表示欄505の表内は、表示欄503を詳細に示したものである。表示欄505の預り金額の列は、当該取引(取引全体)における、決済種別毎の預り金額を示している。つまり、図6の取引情報における預り金内訳の金額が表示されている。
【0105】
図11の表示欄505のポイント等戻しの列は、「リフォーム」を返品する場合の決済種別毎のポイント等戻し(クーポン券の再発行又はポイント付与)による返金金額を示している。特定会員の場合、クーポン券の再発行で返金する場合やポイント付与で返金する場合はない(図5(D))。従って、POSレジスタ1は、図11に示すように、表示欄505のポイント等戻しの列を全て0円で表示している。
【0106】
図11の表示欄505の返金金額の列は、「リフォーム」を返品する場合の決済種別毎の現金による返金金額を示している。特定会員の場合、現金で返金する決済種別は、KS02(電子マネー)、KS03(クーポン)、KS04(ポイント利用)、KS05(商品券(有価証券))、KS06(現金・デビットカード)である(図5(D))。また、図6に示した取引(取引情報)において「リフォーム」を返品する場合、電子マネー分の返金金額は0円であり、クーポン券分の返金金額は0円であり、ポイント利用分の返金金額は0円であり、商品券分の返金金額は4万円であり、現金・デビットカード分の返金金額は10万円である(図7(B)の列c)。従って、POSレジスタ1は、図11に示すように、表示欄505の返金金額の列において、商品券(有価証券)を「40,000」と表示し、現金・デビット決済を「100,000」と表示している。
【0107】
図12は、タッチパネル付表示部14に表示される返金確認画面の他の例である。POSレジスタ1は、返品取引確認画面(図9)において、「掃除代行」、「名入れ」及び「リフォーム」が選択され、返品ボタン405が押下された場合(つまり、図7(A)の列gの場合)、例えば、図12に示すような返金確認画面を表示する。図10において、表示欄501の「一般会員」は、当該客が一般会員である旨を示している。表示欄502の「掃除代行」「名入れ」「リフォーム」は、返品対象の商品が、掃除代行、名入れ及びリフォームである旨を示している。
【0108】
図12の表示欄503の表内は、「掃除代行」、「名入れ」及び「リフォーム」を返品する場合の返金方法を示したものである。具体的には、「現金返金額 ¥150,000」は現金での返金が15万円である旨を示し、「ポイント等戻し ¥33,000」はポイント等戻し(クーポン券の再発行又はポイント付与)での返金が3万3千円である旨を示し、「クレジット ¥27,000」はクレジットの取消による返金が2万7千円である旨を示している。なお、当該返金方法は、図7(C)の列gに示したものである。
【0109】
図12の表示欄505の表内は、表示欄503を詳細に示したものである。表示欄505の預り金額の列は、当該取引(取引全体)における、決済種別毎の預り金額を示している。つまり、図6の取引情報における預り金内訳の金額が表示されている。
【0110】
図12の表示欄505のポイント等戻しの列は、「掃除代行」、「名入れ」及び「リフォーム」を返品する場合の決済種別毎のポイント等戻し(クーポン券の再発行又はポイント付与)による返金金額を示している。一般会員の場合、クーポン券の再発行で返金する決済種別はKS03(クーポン)であり、ポイント付与で返金する決済種別はKS04(ポイント利用)である(図5(C))。また、図6に示した取引(取引情報)において「掃除代行」、「名入れ」及び「リフォーム」を返品する場合、クーポン券分の返金金額は8千円であり、ポイント利用分の返金金額は2万5千円である(図7(B)の列g)。従って、POSレジスタ1は、図12に示すように、表示欄505のポイント等戻しの列において、クーポン券を「8,000」と表示し、ポイント利用を「25,000」と表示している。
【0111】
図12の表示欄505の返金金額の列は、「掃除代行」、「名入れ」及び「リフォーム」を返品する場合の決済種別毎の現金による返金金額を示している。一般会員の場合、現金で返金する決済種別は、KS02(電子マネー)、KS05(商品券(有価証券))、KS06(現金・デビットカード)である(図5(C))。また、図6に示した取引(取引情報)において「掃除代行」、「名入れ」及び「リフォーム」を返品する場合、電子マネー分の返金金額は0円であり、商品券分の返金金額は5万円であり、現金・デビットカード分の返金金額は10万円である(図7(B)の列g)。従って、POSレジスタ1は、図12に示すように、表示欄505の返金金額の列において、商品券(有価証券)を「50,000」と表示し、現金・デビット決済を「100,000」と表示している。
【0112】
また、POSレジスタ1は、表示欄506において、クーポン券は再発行により返金し、ポイント利用はポイント付与により返金する旨のメッセージを表示している。
【0113】
図13は、タッチパネル付表示部14に表示される返金確認画面の他の例である。図6に示した取引の客が、仮に特定会員(各区分「2」)であった場合には、POSレジスタ1は、図12に示すような返金確認画面に代えて、例えば、図13に示すような返金確認画面を表示する。図13において、表示欄501の「特定会員」は、当該客が特定会員である旨を示している。表示欄502の「掃除代行」「名入れ」「リフォーム」は、返品対象の商品が、掃除代行、名入れ及びリフォームである旨を示している。
【0114】
図13の表示欄503の表内は、「掃除代行」、「名入れ」及び「リフォーム」を返品する場合の返金方法を示したものである。具体的には、「現金返金額 ¥183,000」は現金での返金が18万3千円である旨を示し、「クレジット ¥27,000」はクレジットの取消による返金が2万7千円である旨を示している。なお、当該返金方法は、図7(D)の列gに示したものである。
【0115】
図13の表示欄505の表内は、表示欄503を詳細に示したものである。表示欄505の預り金額の列は、当該取引(取引全体)における、決済種別毎の預り金額を示している。つまり、図6の取引情報における預り金内訳の金額が表示されている。
【0116】
図13の表示欄505のポイント等戻しの列は、「掃除代行」、「名入れ」及び「リフォーム」を返品する場合の決済種別毎のポイント等戻し(クーポン券の再発行又はポイント付与)による返金金額を示している。特定会員の場合、クーポン券の再発行で返金する場合やポイント付与で返金する場合はない(図5(D))。従って、POSレジスタ1は、図13に示すように、表示欄505のポイント等戻しの列を全て0円で表示している。
【0117】
図13の表示欄505の返金金額の列は、「掃除代行」、「名入れ」及び「リフォーム」を返品する場合の決済種別毎の現金による返金金額を示している。特定会員の場合、現金で返金する決済種別は、KS02(電子マネー)、KS03(クーポン)、KS04(ポイント利用)、KS05(商品券(有価証券))、KS06(現金・デビットカード)である(図5(D))。また、図6に示した取引(取引情報)において「掃除代行」、「名入れ」及び「リフォーム」を返品する場合、電子マネー分の返金金額は0円であり、クーポン券分の返金金額は8千円であり、ポイント利用分の返金金額は2万5千円であり、商品券分の返金金額は5万円であり、現金・デビットカード分の返金金額は10万円である(図7(B)の列g)。従って、POSレジスタ1は、図13に示すように、表示欄505の返金金額の列において、クーポン券を「8,000」と表示し、ポイント利用を「25,000」と表示し、商品券(有価証券)を「50,000」と表示し、現金・デビット決済を「100,000」と表示している。
【0118】
また、POSレジスタ1は、表示欄506において、クーポン券及びポイント利用は現金で返金する旨のメッセージを表示している。
【0119】
以上のように、POSレジスタ1は、客の属性(一般会員、特定会員)に応じた返金方法を表示する(例えば、図12図13参照)。これにより、店員は、客の属性(特定会員、一般会員)に応じた返金内容を容易に確認することができる。例えば、商品を返品する客が一般会員である場合には図10図12の返金確認画面にてどのように返金されるかを容易に確認し、商品を返品する客が特定会員である場合には図11図13の返金確認画面にてどのように返金されるかを容易に確認することができる。
【0120】
(返金処理)
POSレジスタ1は、返金確認画面を表示した後、店員の操作に基づいて、当該返金確認画面にて示された決済方法による返金処理を実行する。例えば、返金処理を実行するボタンを用意(返金確認画面に当該ボタンを表示、キー操作部15として配置等)し、返金確認画面の表示中に、当該ボタンが押下された場合、POSレジスタ1は、返金確認画面にて示された決済方法に従って返金処理を実行する。
【0121】
例えば、図10に示した返金確認画面の表示中に店員の操作があった場合(例えば、返金処理を実行するボタンが押下された場合)には、POSレジスタ1は、現金14万円(商品券(有価証券)の4万円、現金・デビット決済の10万円の合計)を自動釣銭機17から排出する。図11に示した返金確認画面の表示中に店員の操作があった場合についても同様である。
【0122】
また、図12に示した返金確認画面の表示中に店員の操作があった場合には、POSレジスタ1は、2万7千円のクレジット利用をキャンセルする処理(既に引き落としている場合には引き落とし口座へ返金する処理)をカード会社に依頼(通信部20を介して当該処理を実行する旨の指示情報を送信)し、8千円分のクーポン券を再発行し、2万5千円のポイントを付与し、現金15万円(商品券(有価証券)の5万円、現金・デビット決済の10万円の合計)を自動釣銭機17から排出する。
【0123】
また、図13に示した返金確認画面の表示中に、店員の操作があった場合には、POSレジスタ1は、2万7千円のクレジット利用をキャンセルする処理をカード会社に依頼し、現金18万3千円(クーポン券の8千円分、ポイント利用の2万5千円、商品券(有価証券)の5万円、現金・デビット決済の10万円の合計)を自動釣銭機17から排出する。
【0124】
図14は、返品処理の内容を示した客用(客手渡し用)のレシートの一例である。具体的には、図14(A)は、図12に示した返金確認画面にて示された決済方法による返金処理を実行した場合に印刷、発行される客用のレシートの一例である。図14(B)は、図13に示した返金確認画面にて示された決済方法による返金処理を実行した場合に印刷、発行される客用のレシートの一例である。図14(A)及び図14(B)に示すように、客用のレシートには、返品処理であることを分かり易くするために、金額等をマイナスで印刷している。なお、図14(A)及び図14(B)は、取引内の全商品を返品した場合に発行されるレシートであるため、「全返品処理」と印刷しているが、取引内の一部の商品を返品した場合には、単に「返品処理」と印刷してもよい。
【0125】
なお、図14(A)(B)に示した客用のレシートの返品商品の欄には、商品の登録順(若しくは、取引情報における情報の記憶順。図6参照)に商品名等を印刷しているが、金額の降順又は昇順に商品名等を印刷してもよいし、返品順(例えば、図9に示した返品取引確認画面における商品の選択順)に商品名等を印刷してもよい。また、下部の決済種別の欄には、図10図13に示した返金確認画面における決済種別の表示順に決済種別を印刷しているが、返金の優先順位の降順又は昇順に決済種別を印刷してもよいし、返金金額の降順又は昇順に決済種別を印刷してもよい。店舗控えのレシート(図15)においても同様である。
【0126】
なお、上記に関連し、図10図13に示した返金確認画面の表示欄505の表内において、返金の優先順位の降順又は昇順に決済種別を表示してもよいし、返金金額の降順又は昇順に決済種別を表示してもよい。あるいは、預り金額の降順又は昇順に決済種別を表示してもよい。後述する図17図18に示す返金確認画面についても同様である。
【0127】
図15は、出金の内容を示した店舗控えのレシートの一例である。具体的には、図15(A)は、図12に示した返金確認画面にて示された決済方法による返金処理を実行した場合に印刷、発行される店舗控えのレシートの一例である。図15(B)は、図13に示した返金確認画面にて示された決済方法による返金処理を実行した場合に印刷、発行される店舗控えのレシートの一例である。図15(A)及び図15(B)に示すように、店舗控えのレシートには、他の情報を確認しなくても済むように、理由等(図15の例では「返金理由:返品」、「返品商品:掃除代行、名入れ、リフォーム」)を印刷している。
【0128】
店員は、自動釣銭機17から排出された現金と、印字部19から発行された2枚のレシート(図14に示した客用のレシート、図15に示した店舗控えのレシート)のうち図14に示した客用のレシートを客に手渡しするとともに、必要に応じてポイントを付与したりクーポン券を再発行したりして、返品処理は完了する。
【0129】
図16は、POSレジスタ1が実行する返品処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、各ステップの処理は、CPU11によって制御される。
【0130】
ステップS101:POSレジスタ1は、返品商品を特定する。例えば、POSレジスタ1は、返品取引検索画面(図8)における店員の入力情報に基づいて返品対象の一の取引(返品する商品を含む取引)を抽出し、当該取引に含まれる商品を返品取引確認画面(図9)に一覧表示する。そして、返品取引確認画面(図9)に一覧表示された商品のなかから店員が選択した1以上の商品を返品商品として特定する。
【0131】
ステップS102:POSレジスタ1は、返金対象の決済種別を特定する。例えば、POSレジスタ1は、ステップS101において特定した返品商品の返金金額(全返品商品の合計の返金金額)と、返品優先順位情報(図5(B))とに基づいて、例えば、図7(B)に示すように、返金対象となる1以上の決済種別を特定する。
【0132】
ステップS103:POSレジスタ1は、特定会員であるか否かを判定する。例えば、POSレジスタ1は、客区分を参照し、特定会員であるか否かを判定する。特定会員でなければステップS104に進む。特定会員であればステップS105に進む。
【0133】
ステップS104:POSレジスタ1は、現金返金額、ポイント等戻し(クーポン券の再発行又はポイント付与)額、クレジット返金額を算出する。なお、一般会員であるため、図7(C)に示すように、ポイント等(クーポン券、ポイント利用)はポイント等戻し額として計上する。
【0134】
ステップS105:POSレジスタ1は、現金返金額、ポイント等戻し(クーポン券の再発行又はポイント付与)額、クレジット返金額を算出する。なお、特定会員であるため、図7(D)に示すように、ポイント等(クーポン券、ポイント利用)は現金返金額として計上する。
【0135】
ステップS106:POSレジスタ1は、返金確認画面を表示する。具体的には、一般会員である場合には(ステップS103(NO))、ステップS104における算出結果に基づいて、例えば図10図12に示したような返金確認画面を表示する。また、特定会員である場合には(ステップS103(NO))、ステップS104における算出結果に基づいて、例えば図11図13に示したような返金確認画面を表示する。
【0136】
ステップS107:POSレジスタ1は、各決済種別に応じた返金処理を実行する。例えば、店員の操作があった場合に、POSレジスタ1は、ステップS106において表示した返金確認画面にて示された決済方法に従って返金処理を実行する。
ステップS107:POSレジスタ1は、レシート(図14図15)を発行する。そして、処理を終了する。
【0137】
以上、POSシステムS1について説明したが、POSシステムS1によれば、商品の返品をする際に、返金をスムーズに行うことができる。特に、返金する預り金の決済種別がどのような決済種別であっても、複数の決済種別の預り金について返金する場合であっても、取引内の複数の買上商品のうちの一部の商品について返品する場合であっても、返品を申し出た客がどのような属性(一般会員、特別会員)であっても、返金をスムーズに行うことができる。
【0138】
例えば、実際に返金処理をする前に返金に関する情報が出力されるため(図10図13等)、返品処理が複雑(複数の決済種別による返金、一部の商品の返品による返金等)であっても、客の属性に応じて、店員は慌てることなく処理を進めることができる。また、処理の実行後にはレシートにて内容を確認することもできるため、店員も客も安心である。
【0139】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0140】
例えば、上述した実施形態では、返金時の優先順位は、現金・デビットカード→電子マネー→商品券(有価証券))→ポイント利用→クーポン→クレジットカードと設定しているが(図5(B))、優先順位に関する設定は、これに限定されない。但し、現金・デビットカードを最上位とし、クレジットカードを最下位に設定するのが好ましい。
【0141】
また、上述した実施形態では、返金時の優先順位を設定しているが(図5(B))、当該設定は優先順位設定画面(非図示)を介して店員(例えば、店長等の責任者)が変更できるようにしてもよい。また、現在の優先順位の設定内容を、都度の返品処理において変更(当該返品処理において有効として設定内容自体は非更新)できるようにしてもよい。
【0142】
また、上述した実施形態では、6種類の決済種別を例示しているが(図5(A))、決済種別は、2~5種類、7種類以上であってもよい。現金とデビットカードとを区別してもよい。
【0143】
また、決済種別として「一般掛売」を用いてもよい。例えば、月末締め翌月払いでの「掛売り」の場合、ある月(例えば11月)商品を予約し、2か月後(例えば1月)に納品される場合、12月末時点で売掛金は入金されるが、商品は客の手元に届いていない状態が発生する。こういった商品について返品する場合には、売掛金の入金が既にされているか否かに応じて返金処理の内容が異なってくる。従って、決済種別として「一般掛売」を用いる場合には、売掛金の入金時に入金額を記憶しておき、POSレジスタ1は、入金の有無に応じて返品方法を決定するとよい。なお、「一般掛売」は、現金・デビットカード、電子マネーに準じる優先順位としてもよい。例えば、現金・デビットカード→電子マネー→一般掛売→商品券(有価証券)→…としてもよい。
【0144】
また、電子マネーの種類毎に決済コードを付与してもよい。電子マネーの種類毎に決済コードを付与した場合、電子マネーの種類毎(決済コード毎)に優先順位を付けてもよい。クーポン、ポイント利用、商品券、クレジットカードについても同様である。
【0145】
また、上述した実施形態では、一般会員である場合の決済種別毎の返金方法として、クレジットカードについては取消、クーポンについてはクーポンの再発行、ポイント利用についてはポイント付与、上記以外は全て現金としているが(図5(C))、返金方法は、これに限定されない。例えば、ポイント利用に加えてクーポンについてもポイント付与としてもよいし、クーポンに加えてポイント利用についてもクーポンの再発行としてもよい。
【0146】
また、上述した実施形態では、特別会員である場合の決済種別毎の返金方法として、クレジットカードについては取消、クレジットカード以外は全て現金としているが(図5(D))、特別会員である場合の決済種別毎の返金方法は、これに限定されない。例えば、クーポンかポイント利用の何れか一方を現金としてもよい。
【0147】
また、上述した実施形態では、決済種別毎の返金方法を設定しているが(図5(C)、図5(D))、当該設定は返金方法設定画面(非図示)を介して店員(例えば、店長等の責任者)が変更できるようにしてもよい。また、現在の返金方法の設定内容を、都度の返品処理において変更(当該返品処理において有効として設定内容自体は非更新)できるようにしてもよい。
【0148】
なお、上記実施形態では、POSレジスタ1は、客区分を含む取引情報に生成し(図6)、返品時には、客区分を参照して、一般会員であるか特定会員であるかを判断しているが、一般会員と特定会員とで会員番号の番号体系を異ならせることにより(例えば、一般会員の会員番号は「KIXXX」、特定会員の会員番号は「KTXXX」等)、POSレジスタ1は、返品時には、会員番号を参照して、一般会員であるか特定会員であるかを判断してもよい。なお、会員番号を参照して一般会員であるか特定会員であるかを判断する場合には、取引情報内に客区分を記憶しなくてもよい。
【0149】
なお、上述した実施形態では、ポイント利用の返金率は100%であるが、ポイント利用の返金率は必ずしも100%でなくてもよい。例えば、ポイント利用分についてポイントを付与して返金する場合、利用ポイント数を100%付与しているが、必ずしも100%付与しなくてもよい。また、ポイント利用分について現金で返金する場合、100%の換算率で返金しているが、必ずしも100%の換算率で返金しなくてもよい。クーポン券の返金率についても同様である。
【0150】
なお、上述の換算率は、種々の条件(例えば、使用されたポイントの種類、使用時のポイントの残り有効期限等)に基づいて換算率を異ならせてもよい。また、適用する換算率を設定画面等において変更できるようにしてもよい。また、都度の返品処理において換算率を指定できるようにしてもよい。なお、通常は100%以下であるが、100%超の換算率を設定又は指定できるようにしてもよい。クーポン券についても同様である。
【0151】
また、ポイント利用の返金率(付与ポイントの割合、換算率)は、返金確認画面(図10図13)に表示してもよい。クーポン券についても同様である。
【0152】
また、予約商品については、上述したように、例えば返品時に返品商品に係る預り金の全部を返金しない場合もあるが(例えば、購入後8日以内であれば100%返金率、購入後8日~14日であれば50%返金率、購入後15日~21日であれば30%返金率等)、預り金の全部を返金しない場合には、返金確認画面(図10図13)に返金率を表示してもよい。例えば、「返金率:50%」等を表示してもよい。なお、図10図11の例(14万円のリフォームを返品する例)において、仮に返金率が50%であった場合の返金金額は現金・デビット決済分の預り金(10万円)のうちの7万円のみとなる。
【0153】
なお、上述した実施形態では、客の属性を2種類(特定会員、一般会員)に区分しているが、3種類以上に区分し、夫々に応じて商品を返品する際の返金方法のルールを異ならせてもよい。
【0154】
また、POSレジスタ1が表示する各種画面は図示したものに限定されない。例えば、POSレジスタ1は、予約番号の入力欄を有する返品取引検索画面を表示してもよい。返品取引検索画面において予約番号が入力された場合には、POSレジスタ1は、当該予約番号の予約商品を含む取引を抽出し、当該取引の返品取引確認を表示してもよい。上記に代えて、返品取引検索画面において予約番号が入力された場合には、POSレジスタ1は、当該予約番号の予約商品の返金確認画面(図10)を表示してもよい。つまり、上記実施形態では、返品時には、初めに取引を特定(抽出)し(図8)、続いて特定した取引のなかから返品する商品を特定(選択)しているが(図9)、最初から返品する商品を特定(抽出)してもよい。
【0155】
また、POSレジスタ1は、図12に示した特定会員用の返金確認画面に代えて、図17に示すような返金確認画面を表示してもよい。また、POSレジスタ1は、図13に示した一般会員用の返金確認画面に代えて、図18に示すような返金確認画面を表示してもよい。
【0156】
また、予約商品は上述した実施形態のものに限られず、例えば、レストランの予約やチケット等であってもよい。
【0157】
(内金の取引における返品)
内金の取引において、返品商品の単価(2以上の場合には合計金額)が、不足金額(合計金額と内金金額との差)を超えない場合には、返金を行わないようにしてもよい。具体的には、返品商品の単価分を不足金額を更新してもよい。
【0158】
例えば、図6に示した取引(3点の買上金額は21万円)は、預り金額が「全額内金区分「1(全額)」の21万円であるが、仮に預り金額が「全額内金区分「2(内金)」の10万円(不足金額は11万円)であるとした場合において、掃除代行と名入れの2商品(計7万円分)を返品するときは、当該7万円分については返金を行わずに、不足金額に7万円を充てて11万円から4万円に更新してもよい。換言すれば、2品返品後の取引について、買上商品はリフォーム1点(買上金額は14万円、預り金額は10万円)となるように更新してもよい。
【0159】
また、内金の取引において、返品商品の単価(2以上の場合には合計金額)が、不足金額(合計金額と内金金額との差)を超える場合には、不足金額を超えた分について返金を行うようにしてもよい。
【0160】
例えば、図6に示した取引において、仮に預り金額が「全額内金区分「2(内金)」の10万円(不足金額は11万円)であるとした場合において、リフォーム1点(14万円分)を返品するときは、不足金額を超える3万円分について返金を行うようにしてもよい。また、不足金額を11万円から0万円に更新してもよい。換言すれば、1品返品後の取引について、買上商品は掃除代行と名入れの2点(買上金額は7万円、預り金額は7万円)となるように更新してもよい。
【0161】
(第2の実施形態)
上述した実施形態のPOSレジスタ1は、商品登録処理と精算処理とを実行するが、商品登録処理を実行する装置と精算処理を実行する装置とが別体であってもよい。以下、他の実施形態として、商品登録処理(以下、単に登録処理とも称する場合がある)を実行する登録装置1A(非図示)と精算処理を実行する精算装置1Bとを含むPOSシステムS2について説明する。
【0162】
つまり、登録装置1Aが、ストアコントローラ等に記憶されている取引情報を参照するなどして、上述した実施形態のPOSレジスタ1と同様の返品処理を行ってもよい。また、精算処理1Bが、ストアコントローラ等に記憶されている取引情報を参照するなどして、上述した実施形態のPOSレジスタ1と同様の返品処理を行ってもよい。
【0163】
登録装置1Aにおいて返品処理を実行する場合、現金による返金があったときには、精算装置1Bから出金させるようにすればよい。また、登録装置1Aにおいて返品処理を実行する場合のレシートの発行については、例えば、現金による返金がなかったときには登録装置1Aの側にてレシートを発行し、現金による返金があったときには精算装置1Bの側にてレシートを発行するようにしてもよい。
【0164】
精算装置1Bにおいて返品処理を実行する場合、返品処理の操作は、店員が実行するようにしてもよい。
【0165】
登録装置1Aの登録処理後は、精算装置1Bにおいて精算処理を行う必要がある。しかしながら、POSシステム2が複数の精算装置1Bを備える場合、実際に精算処理を実行する一の精算装置1Bが特定(指定)される必要がある。精算装置1Bが指定される方法としては幾つかの方法があるが、例えば、店員が登録装置1Aにて指定するか、客に手渡しされるお会計券を登録装置1Aから発行させ、店員から手渡しされたお会計券を客が1つの精算装置1Bに読み取らせることにより、複数の精算装置1Bのうちから精算処理を実行させる精算装置1Bを指定すればよい。
<変形例>
以下、第2の実施形態の変形例について説明する。
【0166】
[第1変形例]
なお、上記実施形態において、複数の精算装置1Bのうちから精算処理を実行させる精算装置1Bを指定する態様としては、精算処理を実行させる精算装置1Bを、店員が登録装置1Aにて指定する態様(第1の指定態様)と、客に手渡しされるお会計券を登録装置1Aから発行させ、店員から手渡しされたお会計券を、客が1つの精算装置1Bに読み取らせる態様(第2の指定態様)とを挙げている。しかながら、精算装置1Bを指定する態様としては、上記の態様に限定されない。例えば、以下の第3の指定態様から第7の指定態様のように精算装置1Bが指定されてもよい。
【0167】
第3の指定態様として、商品登録の完了に応じて店員用表示部205に表示された送信ボタンに対して行われた操作に応じて(あるいは商品登録の完了を宣言するような操作であってもよい)、登録装置1Aが、例えば精算装置1Bに状態の問合せを行って精算処理が可能な(例えば、障害が発生しておらず、使用中でもない)精算装置1Bを認識し、使用中でない精算装置1Bのうちから所定の規則に従って、1つの精算装置1Bを決定する。そして、登録装置1Aは、決定した精算装置1Bに精算情報を送信して精算処理の実行を指示する。
【0168】
第4の指定態様として、予め精算装置1Bについて精算処理の優先順位を設定しておくようにする。そのうえで、商品登録の完了に応じて、店員用表示部205(非図示)に精算装置1Bへの精算情報の送信を指示する送信ボタンの操作が有効となるように表示する。送信ボタンが操作されたことに応じて、登録装置1Aは、設定された優先順位に従った順で精算装置1Bの精算処理が可能であるか否かを確認し、精算処理が可能であることが確認されなければ、優先順位が次の精算装置1Bについて確認するようにする。そのうえで、登録装置1Aは、最初に精算処理が可能であることが確認された精算装置1Bに精算情報を送信して精算処理の実行を指示する。
【0169】
なお、上記の第3の指定態様における所定規則に従った精算装置1B、あるいは第4の指定態様における精算装置1Bの優先順位としては、例えば、精算装置1Bに割り当てられた番号に基づいて決定されてよい。あるいは、登録装置1Aから精算装置1Bまでの距離に基づいて決定されてよい。あるいは、合計金額に基づいて予測される釣銭の金種の内訳と精算装置1Bの釣銭機に収納されている貨幣の金種ごとの枚数との関係に基づいて決定されてよい。
【0170】
第5の指定態様として、登録装置1Aは、全ての精算装置1Bに精算情報を送信する。精算情報を受信した精算装置1Bは、自己が受信した精算情報に含まれる精算情報を利用して精算処理を実行可能な状態となると、自己が精算処理を実行することを通知する精算処理実行通知を精算情報の送信元の登録装置1Aに送信する。
登録装置1Aは、精算処理実行通知の受信に応じて、精算処理実行通知の送信先の精算装置1Bを示す表示(精算処理実行表示)を行う。店員は、精算処理実行表示を見て、精算処理を実行する精算装置1Bがいずれであるのかを客に伝えればよい。
この際、精算処理実行表示とともに、精算処理実行通知を送信した精算装置1Bのサインポール311を所定のパターンで点灯させたり、精算装置1Bから所定の報知音を出力させたりすることで、自己が精算処理を実行することを報知するようにしてよい。
【0171】
上記の第3~第5の指定態様による精算装置1Bの指定によれば、精算処理を実行させるべき精算装置1Bをいずれとするのかを判断しなくともよい。
【0172】
第6の指定態様として、登録装置1Aにて商品登録を終えた商品が容れられた買い物カゴを、店員が、精算装置1Bごとに対応して設置されたカゴ置き場のうちのいずれかに買い物カゴを移動させる。
カゴ置き場には、載置された買い物カゴを検出するセンサ(重量センサ、あるいは光センサ等)が備えられる。センサによりカゴ置き場買い物カゴが載置されたことが判定されると、対応の精算装置1Bが要求を行って、登録装置1Aから対応の精算情報を取得し、精算処理を実行するようにされる。
この場合にも、精算処理を実行することとなった精算装置1Bが、サインポール311(非図示)の点灯や報知音の出力などにより、自己が精算処理を実行することを報知するようにしてよい。
なお、載置された買い物カゴを検出するセンサに代えて、例えば店員に対応して人感センサや撮像装置を設けてよい。そして、登録装置1Aは、人感センサの検出出力や撮像装置により撮像して得られた画像等に基づいて、店員の動きを判断し、判断された結果に基づいて、店員が精算装置1Bごとに対応して設置されたカゴ置き場のうちのいずれに買い物カゴを設置したのかを判定する。そして、判定されたカゴ置き場に対応する精算装置1Bを精算処理を実行すべき精算装置1Bとして決定するようにしてよい。
【0173】
第7の指定態様として、登録装置1Aは、精算情報と、複数の精算装置1B間での転送順を設定した転送順情報とを含む精算指示情報を、或る1つの精算装置1Bに送信する。転送順情報は、精算装置1B間で循環的に転送順を指定するものであってよい。
精算指示情報を受信した精算装置1Bは、自己が精算処理を実行可能であれば、精算指示情報の送信元の登録装置1Aに対して、精算処理実行通知を送信し、受信された精算指示情報に含まれる精算情報を利用して精算処理を実行する。
一方、精算指示情報を受信した精算装置1Bは、自己が精算処理を実行不可である場合、受信された精算指示情報に含まれる転送順情報に従って、転送順が次の精算装置1Bに対して、受信された精算指示情報を転送する。このようにして、精算装置1B間で精算指示情報が順次転送されるようにすることによっても、精算処理を実行させるべき精算装置1Bの指定に相当する手順が実現される。
【0174】
上記の各指定態様において、精算処理を実行させる精算装置1Bの決定に関する処理は、例えば管理装置10などのように、登録装置1A及び精算装置1B以外の所定の装置が、登録装置1Aによる商品登録処理の終了に応じて実行するようにされてよい。登録装置1A及び精算装置1B以外の所定の装置としては、例えば精算装置1Bの状態をモニタリングするために設けられた装置等であってもよい。
【0175】
以下、付記A1~付記A14を開示する。
(付記A1)
商品を販売するときに用いられる商品販売データ処理装置であって、販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、商品を返品する際に、前記記憶手段に記憶されている当該商品の前記預り金額及び前記決済種別を出力する出力手段とを備えることを特徴とする商品販売データ処理装置。
【0176】
上記構成によれば、店員は、返品される商品の預り金額及び決済種別を容易に確認できるため、返金をスムーズに行うことができる。
【0177】
(付記A2)
付記A1の商品販売データ処理装置において、前記出力手段は、前記預り金額及び前記決済種別の出力として、少なくとも現金による前記預り金の金額を出力する。
【0178】
上記構成によれば、店員は、少なくとも現金による預り金を容易に確認できるため、現金による返金をスムーズに行うことができる。
【0179】
(付記A3)
付記A1又は付記A2の商品販売データ処理装置において、前記出力手段は、前記預り金額及び前記決済種別の出力として、前記預り金額及び前記決済種別を表示部に表示する。
【0180】
上記構成によれば、店員は、表示部において容易に確認できるため、返金をスムーズに行うことができる。
【0181】
(付記A4)
付記A1~付記A3のいずれかの商品販売データ処理装置において、前記出力手段は、前記預り金額及び前記決済種別と、現金による返金の金額とを、対比させて表示可能である。
【0182】
上記構成によれば、店員は、預り金額及び決済種別と、現金による返金の金額とを、表示部において、簡便に確認することができる。
【0183】
(付記A5)
付記A1~付記A4のいずれかの商品販売データ処理装置は、販売する商品について客からの前記預り金によって入金(精算)する入金手段(精算手段)を備える。
【0184】
上記構成によれば、入金手段(精算手段)を備える装置において、返金をスムーズに行うことができる。
【0185】
(付記A6)
付記A5の商品販売データ処理装置において、前記入金手段(精算手段)は、一の商品について、異なる2以上の前記決済種別の夫々の前記預り金によって入金(精算)することが可能である。
【0186】
上記構成によれば、上記効果に加え、客の利便性が向上し、販売が促進される。
【0187】
(付記A7)
付記A6の商品販売データ処理装置は、商品を返品する際に、前記預り金額を返金する返金処理を制御する返金制御手段を備え、前記返金制御手段は、前記決済種別に応じて、前記預り金額の返金を制御する。
【0188】
上記構成によれば、当該装置において、返金をスムーズに行うことができる。
【0189】
(付記A8)
付記A7の商品販売データ処理装置において、前記決済種別は、ポイントを利用したポイント決済を含み、前記返金制御手段は、前記ポイント決済の前記預り金がある場合、前記ポイント決済の前記預り金について現金で返金するように制御可能である。
【0190】
上記構成によれば、必要に応じてポイント利用分を現金にて返金することができる。
【0191】
(付記A9)
付記A8の商品販売データ処理装置において、前記返金制御手段は、客の属性に応じて、前記ポイント決済の前記預り金について現金で返金するか否かを制御可能である。
【0192】
上記構成によれば、客に応じて好適に返金することができる。
【0193】
(付記A10)
付記A8の商品販売データ処理装置において、前記返金制御手段は、前記ポイント決済の前記預り金について、換算率に応じて利用したポイント数を現金に換算する換算手段を含み、前記換算手段は、使用されたポイントの種類、使用時のポイントの残り有効期限に基づいて、現金への換算率を異ならせることが可能である。
【0194】
上記構成によれば、利用したポイントに応じて好適に返金することができる。
【0195】
(付記A11)
付記A1~付記A10のいずれかの商品販売データ処理装置は、販売する商品を登録する商品登録手段を備える。
【0196】
上記構成によれば、商品登録手段を備える装置において、返金をスムーズに行うことができる。
【0197】
(付記A12)
付記A1~付記A10のいずれかの商品販売データ処理装置において、前記商品は、予約によって販売する予約商品である。
【0198】
上記構成によれば、予約商品の返品にともなう、返金をスムーズに行うことができる。
【0199】
(付記A13)
商品を販売するときに用いられる商品販売データ処理装置のコンピュータを、販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、商品を返品する際に、前記記憶手段に記憶されている当該商品の前記預り金額及び前記決済種別を出力する出力手段として機能させるプログラム。
【0200】
(付記A14)
商品を販売するときに用いられる商品販売データ処理システムであって、販売する商品を登録する商品登録手段と、前記商品登録手段によって登録された商品について客からの預り金によって入金(精算)する入金手段(精算手段)と、前記商品登録手段によって登録された商品に関する情報と、前記預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、商品を返品する際に、前記記憶手段に記憶されている当該商品の前記預り金額及び前記決済種別を出力する出力手段とを備える。
【0201】
また、付記B1~付記B9を開示する。
(付記B1)
予約商品を登録可能なPOSレジスタであって、登録された前記予約商品とともに、顧客からの預り金額と決済種別とを対応付けて記憶する記憶手段と、顧客が前記予約商品の返品をする場合に、前記記憶手段で記憶された当該予約商品に対応する前記預り金額と前記決済種別とを出力する出力手段と、前記予約商品の返品に関する処理を行う返品手段と、を備える。
【0202】
上記構成によれば、予約商品が返品される際に、店員は各決済種別に対応する預り金額を知ることができるため、スムーズに各決済種別に応じた返金をすることができる。
【0203】
(付記B2)
付記B1のPOSレジスタにおいて、返品手段は、決済種別に応じた返金処理を行う。
【0204】
上記構成によれば、各決済種別に応じた返金処理を自動的に実行するため、店員が返金処理に関する煩雑な操作をする必要がなくなる。
【0205】
(付記B3)
付記B1又は付記B2のPOSレジスタにおいて、出力手段は、現金の出金額を出力する。
【0206】
上記構成によれば、予約商品が返品される際に、店員は現金をいくら出金して返金すればよいのかを知ることができる。
【0207】
(付記B4)
付記B1~付記B3のいずれかのPOSレジスタにおいて、前記出力手段は、顧客が前記予約商品の返品をする場合に、前記記憶手段で記憶された当該予約商品の前記預り金額と前記決済種別とを表示する。
【0208】
上記構成によれば、予約商品が返品される際に、店員は各決済種別に対応する預り金額を知ることができる。
【0209】
(付記B5)
付記B1~付記B4のいずれかのPOSレジスタにおいて、決済種別は、少なくともポイント利用を含む。
【0210】
上記構成によれば、予約商品が返品される際に、店員はポイント利用による預り金額を知ることができる。
【0211】
(付記B6)
付記B5のPOSレジスタにおいて、返品手段は、決済種別にポイント利用が含まれる場合、当該ポイント利用に応じた現金の出金を行う。
【0212】
上記構成によれば、ポイント利用により支払われた預り金額を現金により返金することができる。
【0213】
(付記B7)
付記B1~付記B6のいずれかのPOSレジスタにおいて、前記出力手段は、前記預り金額及び前記決済種別と、現金による返金金額とを、対比させて表示する。
【0214】
上記構成によれば、預り金額及び決済種別と、現金による返金金額とを、簡便に比較することができる。
【0215】
(付記B8)
予約商品を登録可能なPOSレジスタのコンピュータに、登録された前記予約商品とともに、顧客からの預り金額と決済種別とを対応付けて記憶する記憶ステップと、顧客が前記予約商品の返品をする場合に、記憶された当該予約商品に対応する前記預り金額と前記決済種別とを出力する出力ステップと、前記予約商品の返品に関する処理を行う返品ステップと、を実行させるためのプログラム。
【0216】
上記構成によれば、予約商品が返品される際に、店員は各決済種別に対応する預り金額を知ることができる。
【0217】
(付記B9)
予約商品を登録可能なPOSシステムであって、登録された前記予約商品とともに、顧客からの預り金額と決済種別とを対応付けて記憶する記憶手段と、顧客が前記予約商品の返品をする場合に、前記記憶手段で記憶された当該予約商品に対応する前記預り金額と前記決済種別とを出力する出力手段と、前記予約商品の返品に関する処理を行う返品手段と、を備える。
【0218】
上記構成によれば、予約商品が返品される際に、店員は各決済種別に対応する預り金額を知ることができる。
【0219】
なお、上述のPOSレジスタ1、登録装置1A、精算装置1Bなどとしての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述のPOSレジスタ1などとしての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0220】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0221】
S1、S2…POSシステム(商品販売データ処理システム)
1…POSレジスタ(商品販売データ処理装置の一例)
1A…登録装置(商品販売データ処理装置の一例)
1B…精算装置(商品販売データ処理装置の一例)
2…ストアコントローラ
11…CPU
12…記憶部
13…RAM
14…タッチパネル付表示部
14a…タッチパネル
15…キー操作部
16…顧客用表示部
17…自動釣銭機
17a…釣銭排出口
17b…預金投入口
18…スキャナ部
19…印字部
20…通信部
30…ドロア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2022-04-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を販売するときに用いられる会計処理を実行する装置であって、
販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記商品の返品に際し、前記預り金の返金を制御する返金制御手段と
を備え、
記返金制御手段は、現金以外の所定の決済種別による前記預り金について、現金による返金を制御可能である
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
商品を販売するときに用いられる会計処理を実行する装置であって、
販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記商品の返品に際し、前記預り金の返金を制御する返金制御手段と
を備え、
記返金制御手段は、記預り金について、何れの決済種別による返金とするかを客の属性に応じて制御可能である
ことを特徴とする装置。
【請求項3】
前記決済種別は、クーポン券を利用したクーポン決済を含み、
前記返金制御手段は、前記クーポン決済による前記預り金について、客の属性に応じて現金による返金とするか否かを制御可能である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の装置。
【請求項4】
商品を販売するときに用いられる会計処理を実行する装置のコンピュータを、
販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記商品の返品に際し、前記預り金の返金を制御する返金制御手段と
として機能させ、
記返金制御手段は、現金以外の所定の決済種別による前記預り金について、現金による返金を制御可能である
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
商品を販売するときに用いられる会計処理を実行する装置のコンピュータを、
販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記商品の返品に際し、前記預り金の返金を制御する返金制御手段と
として機能させ、
記返金制御手段は、記預り金について、何れの決済種別による返金とするかを客の属性に応じて制御可能である
ことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
商品を販売するときに用いられるシステムであって、
販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記商品の返品に際し、前記預り金の返金を制御する返金制御手段と
を備え、
記返金制御手段は、現金以外の所定の決済種別による前記預り金について、現金による返金を制御可能である
ことを特徴とするシステム。
【請求項7】
商品を販売するときに用いられるシステムであって、
販売された商品に関する情報と、客からの預り金の金額に関する情報と、当該預り金の決済種別に関する情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記商品の返品に際し、前記預り金の返金を制御する返金制御手段と
を備え、
記返金制御手段は、記預り金について、何れの決済種別による返金とするかを客の属性に応じて制御可能である
ことを特徴とするシステム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、置、プログラム及びシステムに関する。