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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022079994
(43)【公開日】2022-05-27
(54)【発明の名称】回転電機の回転子
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/32 20060101AFI20220520BHJP
   H02K 1/27 20220101ALI20220520BHJP
【FI】
H02K1/32 A
H02K1/27 501A
H02K1/27 501M
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020190914
(22)【出願日】2020-11-17
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-16
(71)【出願人】
【識別番号】000195959
【氏名又は名称】西芝電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】中根 優人
(72)【発明者】
【氏名】末長 良輔
【テーマコード(参考)】
5H601
5H622
【Fターム(参考)】
5H601AA16
5H601CC02
5H601CC15
5H601DD01
5H601DD09
5H601DD11
5H601DD18
5H601DD47
5H601EE11
5H601EE18
5H601GA02
5H601GA22
5H601GC02
5H601GC12
5H601GE04
5H601GE11
5H601GE15
5H601GE19
5H622AA04
5H622AA06
5H622CA02
5H622CA07
5H622CA10
5H622CB03
5H622PP05
5H622PP18
5H622PP19
(57)【要約】
【課題】回転子の冷却性能を向上させる。
【解決手段】発電機1は、磁性鋼板を軸方向Daに積層して形成された励磁用PMG固定子鉄心32aと該励磁用PMG固定子鉄心32aに設けられたスロットに収められた励磁用PMG固定子巻線32bとから構成される励磁用PMG固定子32と、励磁用PMG固定子32の内周側において、回転軸14に固定された励磁用PMG固定子鉄心32aと該励磁用PMG固定子鉄心32aの外周側に設けられた永久磁石34bとから構成される磁極を備えた励磁用PMG回転子34とを有し、励磁用PMG固定子鉄心32aは、周方向に沿う内周面34aSfが形成されている。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性鋼板を軸方向に積層して形成された固定子鉄心と該固定子鉄心に設けられたスロットに収められた固定子巻線とから構成される固定子と、
前記固定子の内周側において、回転軸に固定された回転子鉄心と該回転子鉄心の外周側に設けられた永久磁石とから構成される磁極を備えた回転子と
を有する回転電機の回転子において、
前記回転子鉄心は、周方向に沿う内周面が形成されている
ことを特徴とする回転電機の回転子。
【請求項2】
前記回転子鉄心は、前記軸方向の一端側に開口部が形成され、前記軸方向の他端側に底部が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の回転子。
【請求項3】
前記回転子鉄心の内周面において、前記軸方向にほぼ沿い前記回転軸の回転軸中心に向かって突出する突出部
を有することを特徴とする請求項2に記載の回転電機の回転子。
【請求項4】
前記突出部は、前記軸方向に沿った直線形状である
ことを特徴とする請求項3に記載の回転電機の回転子。
【請求項5】
前記突出部は、前記軸方向に対し前記回転子鉄心の周方向に向かって傾斜している
ことを特徴とする請求項3に記載の回転電機の回転子。
【請求項6】
前記回転子鉄心の内周面において、前記内周面の周方向にほぼ沿い前記回転軸の回転軸中心に向かって突出する突出部
を有することを特徴とする請求項2に記載の回転電機の回転子。
【請求項7】
前記突出部は、前記周方向に沿ったリング形状である
ことを特徴とする請求項6に記載の回転電機の回転子。
【請求項8】
前記突出部は、螺旋形状である
ことを特徴とする請求項6に記載の回転電機の回転子。
【請求項9】
前記突出部は、複数個設けられている
ことを特徴とする請求項3乃至請求項8の何れかに記載の回転電機の回転子。
【請求項10】
前記底部において、前記回転子鉄心の内部空間と外部とを連通する通風穴を有する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れかに記載の回転電機の回転子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機の回転子に関し、例えば回転子と固定子とを有する発電機に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、固定子及び回転子を有するモータが広く知られている。このようなモータにおいては、固定子が、固定子鉄心と、該固定子鉄心の内周側のスロット内に収められた固定子巻線とにより構成されており、回転子が、固定子の内周側に設けられており、回転子鉄心と、回転子鉄心の外周側に設けられた永久磁石とにより構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6667084号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような回転子に用いられる永久磁石は、温度が上昇すると磁力が弱まり、磁束が減少する減磁作用が発生する。永久磁石が高温の状態でモータが動作した場合、永久磁石の減磁作用により、固定子巻線に生じる誘導起電力が低下してしまう。このため、回転子の冷却性能を向上させることが求められている。
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、回転子の冷却性能を向上し得る回転電機の回転子を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため本発明の回転電機の回転子においては、磁性鋼板を軸方向に積層して形成された固定子鉄心と該固定子鉄心に設けられたスロットに収められた固定子巻線とから構成される固定子と、固定子の内周側において、回転軸に固定された回転子鉄心と該回転子鉄心の外周側に設けられた永久磁石とから構成される磁極を備えた回転子とを有する回転電機の回転子において、回転子鉄心は、周方向に沿う内周面が形成されているようにした。
【0007】
本発明は、回転子鉄心の外周面からだけでなく、内周面からも放熱させることができ、回転子鉄心及び永久磁石の冷却性能を向上させることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、回転子の冷却性能を向上し得る回転電機の回転子を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】発電機の構成を示し、軸方向における断面図である。
図2】励磁用PMGの構成を示し、(A)は、下半分が径方向から見た外観図、上半分が(B)におけるB-B矢視断面図であり、(B)は、下半分が(A)におけるA矢視外観図、上半分が励磁用PMG固定子フレームの軸方向端面を透過した、(A)におけるA矢視図である。
図3】励磁用PMGにおける磁束の経路を示す図である。
図4】第1の実施の形態による励磁用PMG回転子の構成を示し、(A)は、下半分が径方向から見た外観図、上半分が(B)におけるB-B矢視断面図であり、(B)は、(A)におけるA矢視外観図である。
図5】第2の実施の形態による励磁用PMG回転子の構成を示し、(A)は、下半分が径方向から見た外観図、上半分が(B)におけるB-B矢視断面図であり、(B)は、(A)におけるA矢視外観図である。
図6】第3の実施の形態による励磁用PMG回転子の構成を示し、(A)は、下半分が径方向から見た外観図、上半分が(B)におけるB-B矢視断面図であり、(B)は、(A)におけるA矢視外観図、(C)は、軸方向及び径方向から見た斜視図である。
図7】第4の実施の形態による励磁用PMG回転子の構成を示し、(A)は、下半分が径方向から見た外観図、上半分が(B)におけるB-B矢視断面図であり、(B)は、(A)におけるA矢視外観図である。
図8】第5の実施の形態による励磁用PMG回転子の構成を示し、(A)は、下半分が径方向から見た外観図、上半分が(B)におけるB-B矢視断面図であり、(B)は、(A)におけるA矢視外観図である。
図9】第6の実施の形態による励磁用PMG回転子の構成を示し、(A)は、下半分が径方向から見た外観図、上半分が(B)におけるB-B矢視断面図であり、(B)は、(A)におけるA矢視外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
【0011】
[1.第1の実施の形態]
[1-1.発電機の構成]
図1に示すように、発電機1は、主に、固定子10と、回転子12と、回転軸14と、回転軸14を支える2個の軸受16とにより構成されている。原動機2は、エンジン、タービンや水車等であり、発電機1に回転力を与えて発電機1内の各機構を回転させることにより、発電を行う。なお、原動機2に近い側の軸受16は省略される場合もある。
【0012】
以下では、回転軸14が沿う方向を軸方向Daとし、回転子12、励磁機回転子22及び励磁用PMG回転子34が回転する方向を周方向Dc(図2)とする。また、軸方向Daに関し、原動機2に近接する側を駆動源近接側とも呼び、原動機2から離隔する側を駆動源離隔側とも呼ぶ。さらに、軸方向Daから見た際に回転軸14へ近接する方向を内周方向とし、軸方向Daから見た際に回転軸14から離隔する方向を外周方向と呼ぶ。さらに軸方向Daに直交し内周方向と外周方向とに沿う方向を径方向Ddとも呼ぶ。さらに径方向Ddに関し、回転軸14に近接する側を内側又は内周側とも呼び、回転軸14から離隔する側を外側又は外周側とも呼ぶ。
【0013】
固定子10は、環状の電磁鋼板が軸方向Daに積層された固定子鉄心10aと、固定子鉄心10aの内周側のスロット内に収められた固定子巻線10bとにより構成されている。回転子12は、環状の固定子10の内周側に設けられた突極型磁極であり、電磁鋼板が軸方向Daに積層された回転子鉄心12aと、回転子巻線12bとにより構成されている。
【0014】
回転軸14は、円柱形状であり軸方向Daに沿って延設されており、中心である回転軸中心Raを軸として周方向Dcへ回転する。この回転軸14は、駆動源近接側の端部が原動機2と直結しており、駆動源離隔側の端部に励磁用PMG(Permanent Magnet Generator)30が設けられている。
【0015】
励磁機固定子20は、固定子10と、該固定子10に対し励磁用PMG30側に位置する軸受16(すなわち駆動源離隔側の軸受16)との間に設けられている。この励磁機固定子20は、環状の電磁鋼板が軸方向Daに積層された励磁機固定子鉄心20aと、励磁機固定子鉄心20aの内周側のスロット内に収められた励磁機固定子巻線20bとにより構成されている。励磁機回転子22は、環状の励磁機固定子20の内周側に設けられており、電磁鋼板が軸方向Daに積層された励磁機回転子鉄心22aと、励磁機回転子鉄心22aの外周側のスロット内に収められた励磁機回転子巻線22bとにより構成されている。
【0016】
励磁用PMG30は、励磁用永久磁石発電機であり、回転軸14において、回転子12に対し原動機2とは逆側の端部(すなわち駆動源離隔側の端部)に設けられている。励磁用PMG30についての構成は後述する。
【0017】
[1-2.励磁用PMGの構成]
図2に示すように励磁用PMG30は、励磁用PMG固定子32と、励磁用PMG回転子34と、励磁用PMG固定子フレーム36とにより構成されている回転電機である。
【0018】
励磁用PMG固定子32は、環状の電磁鋼板が軸方向Daに積層された励磁用PMG固定子鉄心32aと、励磁用PMG固定子鉄心32aの内周側のスロット内に収められた励磁用PMG固定子巻線32bとにより構成されている。励磁用PMG固定子鉄心32aは、励磁用PMG固定子フレーム36に焼嵌めで固定されている。励磁用PMG固定子フレーム36は、駆動源離隔側の端部が閉口し駆動源近接側の端部が開口する中空の円柱形状であり、励磁用PMG固定子32及び励磁用PMG回転子34を囲っており、一端部が軸受16に固定されている。
【0019】
[1-3.励磁用PMG回転子の構成]
励磁用PMG回転子34は、環状の励磁用PMG固定子32の内周側に設けられており、励磁用PMG回転子鉄心34a(詳細は後述する)と、励磁用PMG回転子鉄心34aの外周側に設けられた永久磁石34bと、テープ34cとにより構成されている。永久磁石34bは、励磁用PMG回転子鉄心34aの外周側の表面に吸着しており、励磁用PMG回転子鉄心34aの外周面との間に接着剤が塗布されることにより、励磁用PMG回転子鉄心34aに対し吸着位置がずれることが防止されている。また永久磁石34bの外周面を含む励磁用PMG回転子34の外周面には、励磁用PMG回転子34の外周面を覆うようにテープ34cが巻き付けられている。これにより励磁用PMG30は、永久磁石34bの表面を保護すると共に、永久磁石34b同士の反発力により励磁用PMG回転子鉄心34aに対し永久磁石34bの吸着位置がずれることを防止している。
【0020】
図3に矢印で示すように、磁束φの経路は、永久磁石34bのN極、励磁用PMG固定子鉄心32a、永久磁石34bのS極、永久磁石34bのN極、励磁用PMG回転子鉄心34a、永久磁石34bのS極、永久磁石34bのN極という経路を順次辿り、以下はループする。
【0021】
[1-4.減磁作用について]
ところで、永久磁石34bは、温度が上昇すると磁力が弱まり、磁束φが減少する減磁作用が発生する。励磁用PMG30は、励磁用PMG回転子34に設けられている永久磁石34bの磁場と励磁用PMG固定子巻線32bによる電磁誘導を利用して発電を行う。電磁誘導により生じる誘導起電力E[V]は、以下の(1)式で表され、その大きさは、励磁用PMG固定子巻線32bの巻き数Nと、励磁用PMG固定子巻線32bと鎖交する磁束φ[Wb]の時間変化量dφ/dtとにより求められる。
【0022】
E=-N×dφ/dt……(1)
【0023】
永久磁石34bが高温の状態で励磁用PMG30が運転された場合、永久磁石34bの減磁作用によりdφ/dtが減少し、励磁用PMG固定子巻線32bに生じる誘導起電力Eが低下する。その結果、励磁用PMG30が外部に供給する交流電流は低下する。励磁用PMG30が高温になる原因は、磁束φが励磁用PMG固定子鉄心32aと励磁用PMG固定子巻線32bとに鎖交することで生じる損失である。励磁用PMG固定子鉄心32aは、磁束φが鎖交することで鉄損が生じ、発熱する。励磁用PMG固定子巻線32bは、電磁誘導により電流が流れることで銅損が生じ、発熱する。永久磁石34bは、磁束φが鎖交することで表面部に渦電流が生じ、発熱する。
【0024】
[1-5.励磁用PMG回転子鉄心の構成]
図4に示すように、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子鉄心34aは、全体として、駆動源近接側の端部が閉口し駆動源離隔側の端部が開口する中空の円柱形状であり、いわゆる、椀形状となっている。この励磁用PMG回転子鉄心34aは、底面部34aB及び側面部34aSにより構成されており、底面部34aBと側面部34aSとにより囲まれた円柱形状の内部空間34aPが形成されている。すなわち励磁用PMG回転子鉄心34aは、中実の円柱形状の内側が、駆動源離隔側から駆動源近接側に向かって円柱形状に凹んだような形状となっている。
【0025】
底面部34aBは、励磁用PMG回転子鉄心34aにおける駆動源近接側の端部に形成されており、略円盤形状である。また底面部34aBは、駆動源近接側の端面が回転軸14に固定されている。この底面部34aBにおける駆動源離隔側には、内側底面34aBfが形成されている。内側底面34aBfは、軸方向Daに直交する径方向Ddに沿う円形状の平面である。
【0026】
側面部34aSは、底面部34aBの外周部から駆動源離隔側に向かって延びており、筒形状である。この側面部34aSにおける内周側には、内周面34aSfが形成されている。内周面34aSfは、側面部34aSの駆動源近接側端部から駆動源離隔側端部までに亘って軸方向Daに沿う面であり、周方向Dcに沿って全周に亘って形成されている。
【0027】
また励磁用PMG回転子鉄心34aは、駆動源離隔側の端部における側面部34aSよりも内周側において、円形状の開口部34aAが形成されている。
【0028】
ここで、励磁用PMG回転子鉄心34aの側面部34aSにおける、径方向Ddに沿う厚さを、厚さtとする。また、励磁用PMG回転子鉄心34aにおける駆動源離隔側端部から、内側底面34aBfまでの軸方向Daの長さ、すなわち、内周面34aSfの軸方向Daの長さ、換言すれば、内部空間34aPの深さを、鉄心軸方向長さL[mm]とする。
【0029】
なお、厚さtが薄いと、励磁用PMG回転子鉄心34aが磁気飽和し、磁束φの流れが妨げられ磁束φが減少する。それにより、(1)式のdφ/dtが減少し、誘導起電力Eが低下することで、励磁用PMG30の交流電流が低下する。これに対し、励磁用PMG回転子鉄心34aが磁気飽和しないように、磁束を磁束φ[Wb]、励磁用PMG回転子鉄心34aが磁気飽和する磁束密度を磁束密度B[T]としたとき、以下の(2)式により、厚さt[mm]が決定される。飽和磁束密度は材料により異なるが、例えば励磁用PMG回転子鉄心34aでよく使われる電磁鋼板の場合は、1.6~1.8[T]である。
【0030】
t>φ/(B×L×10-6)……(2)
【0031】
[1-6.回転力から電力への変換]
かかる構成において、回転力を電力に変換する過程を説明する。初めに、原動機2が用いられ回転軸14が回転される。この時、回転軸14に設けられた励磁用PMG回転子34も同様に回転する。励磁用PMG回転子34には永久磁石34bが設けられているため、回転磁界が形成される。この回転磁界が励磁用PMG固定子巻線32bと鎖交することで電磁誘導が起こり、励磁用PMG固定子巻線32bに電圧が発生し、交流電流が発電機1外部に供給される。
【0032】
この交流電流は、外部の制御盤に内蔵された自動電圧調整器(図示せず)により直流電流に変換され、励磁機固定子巻線20bに供給される。励磁機固定子巻線20bに直流電流が流れることでアンペールの法則により磁界が形成される。この磁界が励磁機回転子巻線22bと鎖交することで電磁誘導が起こり、励磁機回転子巻線22bに電圧が発生して交流電流が流れる。
【0033】
この交流電流は、回転軸14に設けられた整流器(図示せず)により直流電流に変換され、回転子巻線12bに供給される。回転子巻線12bに直流電流が流れることでアンペールの法則により磁界が形成される。この磁界が固定子巻線10bと鎖交することで電磁誘導が起こり、固定子巻線10bに電圧が発生して交流電流が外部負荷に供給される。
【0034】
[1-7.効果等]
以上の構成において発電機1は、励磁用PMG回転子鉄心34aを、軸方向Daの一端側としての駆動源離隔側の端部に開口部34aAを形成し、軸方向Daの他端側としての駆動源近接側の端部に底部としての底面部34aBを形成することにより、駆動源近接側の端部が閉口し駆動源離隔側の端部が開口する中空の円柱形状とし、側面部34aSに囲まれる内部に内部空間34aPを形成するようにした。このため発電機1は、励磁用PMG回転子鉄心34aの外周面からだけでなく、内周面34aSfからも放熱させることができる。これにより発電機1は、励磁用PMG回転子鉄心34aが中実の略円柱形状である場合と比較して、励磁用PMG回転子鉄心34a及び永久磁石34bの冷却性能を向上させることができる。かくして発電機1は、温度上昇による永久磁石34bの減磁作用を防ぎ、交流電流を低下させることなく安定して供給することができる。
【0035】
さらに発電機1は、励磁用PMG回転子鉄心34aが中実の略円柱形状である場合と比較して、励磁用PMG回転子鉄心34aの体積を低減できるため、軽量化させることができる。
【0036】
以上の構成によれば発電機1は、磁性鋼板を軸方向Daに積層して形成された固定子鉄心としての励磁用PMG固定子鉄心32aと該励磁用PMG固定子鉄心32aに設けられたスロットに収められた固定子巻線としての励磁用PMG固定子巻線32bとから構成される固定子としての励磁用PMG固定子32と、励磁用PMG固定子32の内周側において、回転軸14に固定された励磁用PMG固定子鉄心32aと該励磁用PMG固定子鉄心32aの外周側に設けられた永久磁石34bとから構成される磁極を備えた回転子としての励磁用PMG回転子34とを有する回転電機としての発電機1の励磁用PMG回転子34において、励磁用PMG固定子鉄心32aは、周方向に沿う内周面34aSfが形成されているようにした。
【0037】
このため発電機1は、励磁用PMG回転子鉄心34aの外周面からだけでなく、内周面34aSfからも放熱させることができ、励磁用PMG回転子鉄心34a及び永久磁石34bの冷却性能を向上させることができる。
【0038】
[2.第2の実施の形態]
[2-1.発電機の構成]
第2の実施の形態による発電機(図示せず)は、第1の実施の形態による発電機1と比較して、励磁用PMG30に代わる励磁用PMG(図示せず)を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0039】
[2-2.励磁用PMGの構成]
図4と対応する部材に同一符号を付した図5に示すように、第2の実施の形態による励磁用PMGは、第1の実施の形態による励磁用PMG30と比較して、励磁用PMG回転子34に代わる励磁用PMG回転子134を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0040】
[2-3.励磁用PMG回転子の構成]
励磁用PMG回転子134は、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子34と比較して、励磁用PMG回転子鉄心34aに代わる励磁用PMG回転子鉄心134aを有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0041】
[2-4.励磁用PMG回転子鉄心の構成]
励磁用PMG回転子鉄心134aは、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子鉄心34aと比較して、フィン140が形成されている点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0042】
突出部としてのフィン140は、内周面34aSfから周方向Dcに等間隔を空けて例えば16個である複数個設けられており、回転軸中心Raに向かって突出している。このフィン140は、周方向Dcの幅が狭く径方向Ddの高さが高い薄板状であり、横断面が四角形である四角柱形状に形成されている。またフィン140は、内周面34aSfにおける駆動源離隔側端部から駆動源近接側端部までに亘って、すなわち、励磁用PMG回転子鉄心134aにおける駆動源離隔側端部である開口側端部から、内側底面34aBfまでに亘って、軸方向Daに沿って直線状に形成されている。
【0043】
このため励磁用PMG回転子134は、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子34(図4)と比較して、励磁用PMG回転子鉄心134aの放熱面積を増加させることができる。これにより励磁用PMG回転子134は、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子34(図4)と比較して、励磁用PMG回転子鉄心134a及び永久磁石34bの冷却性能をより一層向上させることができる。
【0044】
その他の点においても、第2の実施の形態による励磁用PMG回転子134は、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子34と同様の作用効果を奏し得る。
【0045】
[3.第3の実施の形態]
[3-1.発電機の構成]
第3の実施の形態による発電機(図示せず)は、第2の実施の形態による発電機と比較して、第2の実施の形態による励磁用PMGに代わる励磁用PMG(図示せず)を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0046】
[3-2.励磁用PMGの構成]
図5と対応する部材に同一符号を付した図6に示すように、第3の実施の形態による励磁用PMGは、第2の実施の形態による励磁用PMGと比較して、励磁用PMG回転子134に代わる励磁用PMG回転子234を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。なお図6(C)においてテープ34cは図示せず省略する。
【0047】
[3-3.励磁用PMG回転子の構成]
励磁用PMG回転子234は、第2の実施の形態による励磁用PMG回転子134と比較して、励磁用PMG回転子鉄心134aに代わる励磁用PMG回転子鉄心234aを有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0048】
[3-4.励磁用PMG回転子鉄心の構成]
励磁用PMG回転子鉄心234aは、第2の実施の形態による励磁用PMG回転子鉄心134aと比較して、フィン140に代わるフィン240を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0049】
フィン240は、内周面34aSfから周方向Dcに等間隔を空けて例えば10個である複数個設けられており、回転軸中心Raに向かって突出している。このフィン240は、フィン140と同様に、周方向Dcの幅が狭く径方向Ddの高さが高い薄板状であり、横断面が四角形である。またフィン240は、フィン140と同様に、内周面34aSfにおける駆動源離隔側端部から駆動源近接側端部までに亘って、すなわち、励磁用PMG回転子鉄心234aにおける駆動源離隔側端部である開口側端部から、内側底面34aBfまでに亘って形成されている。さらにフィン240は、軸方向Daに沿っておらず、軸方向Daに対し傾斜するように周方向Dcに捻じられつつ、ほぼ軸方向Daに沿っている。
【0050】
このため励磁用PMG回転子234は、該励磁用PMG回転子234が周方向Dcへ回転したときに、該励磁用PMG回転子234の回転方向である周方向Dcと同じ方向へ捻れた螺旋状のフィン240に沿って、開口部34aAから空気を内部空間34aPへ流入させることができる。これにより励磁用PMG回転子234は、第2の実施の形態による励磁用PMG回転子134(図5)と比較して、励磁用PMG回転子鉄心234a及び永久磁石34bの冷却性能をより一層向上させることができる。
【0051】
その他の点においても、第3の実施の形態による励磁用PMG回転子234は、第2の実施の形態による励磁用PMG回転子134と同様の作用効果を奏し得る。
【0052】
[4.第4の実施の形態]
[4-1.発電機の構成]
第4の実施の形態による発電機(図示せず)は、第1の実施の形態による発電機1と比較して、励磁用PMG30に代わる励磁用PMG(図示せず)を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0053】
[4-2.励磁用PMGの構成]
図4と対応する部材に同一符号を付した図7に示すように、第4の実施の形態による励磁用PMGは、第1の実施の形態による励磁用PMG30と比較して、励磁用PMG回転子34に代わる励磁用PMG回転子334を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0054】
[4-3.励磁用PMG回転子の構成]
励磁用PMG回転子334は、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子34と比較して、励磁用PMG回転子鉄心34aに代わる励磁用PMG回転子鉄心334aを有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0055】
[4-4.励磁用PMG回転子鉄心の構成]
励磁用PMG回転子鉄心334aは、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子鉄心34aと比較して、フィン340が形成されている点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0056】
フィン340は、内周面34aSfから軸方向Daに等間隔を空けて例えば5個である複数個設けられており、回転軸中心Raに向かって突出している。このフィン340は、軸方向Daの幅が狭く径方向Ddの高さが高い薄板状であり、横断面が四角形である。またフィン340は、内周面34aSfにおいて周方向Dcに沿って全周に亘って形成されている。このためそれぞれのフィン340は、リング形状となっている。
【0057】
このため励磁用PMG回転子334は、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子34(図4)と比較して、励磁用PMG回転子鉄心334aの放熱面積を増加させることができる。これにより励磁用PMG回転子334は、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子34(図4)と比較して、励磁用PMG回転子鉄心334a及び永久磁石34bの冷却性能をより一層向上させることができる。
【0058】
その他の点においても、第4の実施の形態による励磁用PMG回転子334は、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子34と同様の作用効果を奏し得る。
【0059】
[5.第5の実施の形態]
[5-1.発電機の構成]
第5の実施の形態による発電機(図示せず)は、第4の実施の形態による発電機と比較して、第4の実施の形態による励磁用PMGに代わる励磁用PMG(図示せず)を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0060】
[5-2.励磁用PMGの構成]
図7と対応する部材に同一符号を付した図8に示すように、第5の実施の形態による励磁用PMGは、第4の実施の形態による励磁用PMGと比較して、励磁用PMG回転子334に代わる励磁用PMG回転子434を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0061】
[5-3.励磁用PMG回転子の構成]
励磁用PMG回転子434は、第4の実施の形態による励磁用PMG回転子334と比較して、励磁用PMG回転子鉄心334aに代わる励磁用PMG回転子鉄心434aを有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0062】
[5-4.励磁用PMG回転子鉄心の構成]
励磁用PMG回転子鉄心434aは、第4の実施の形態による励磁用PMG回転子鉄心334aと比較して、フィン340に代わるフィン440を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0063】
フィン440は、フィン340と同様に、内周面34aSfから軸方向Daに等間隔を空けて複数個設けられており、回転軸中心Raに向かって突出している。このフィン440は、フィン340と同様に、軸方向Daの幅が狭く径方向Ddの高さが高い薄板状であり、横断面が四角形である。またフィン440は、内周面34aSfにおいて軸方向Daに螺旋状に形成されている。このためそれぞれのフィン440は、1本のフィン440が、内周面34aSfにおける駆動源離隔側端部から駆動源近接側端部までに亘って連続的に形成されている。
【0064】
このため励磁用PMG回転子434は、該励磁用PMG回転子434が周方向Dcへ回転したときに、該励磁用PMG回転子434の回転方向である周方向Dcと同じ方向へ捻れた螺旋形状のフィン440に沿って、開口部34aAから空気を内部空間34aPへ流入させることができる。これにより励磁用PMG回転子434は、第4の実施の形態による励磁用PMG回転子334(図7)と比較して、励磁用PMG回転子鉄心434a及び永久磁石34bの冷却性能をより一層向上させることができる。
【0065】
その他の点においても、第5の実施の形態による励磁用PMG回転子434は、第4の実施の形態による励磁用PMG回転子334と同様の作用効果を奏し得る。
【0066】
[6.第6の実施の形態]
[6-1.発電機の構成]
第6の実施の形態による発電機(図示せず)は、第1の実施の形態による発電機1と比較して、励磁用PMG30に代わる励磁用PMG(図示せず)を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0067】
[6-2.励磁用PMGの構成]
図4と対応する部材に同一符号を付した図9に示すように、第6の実施の形態による励磁用PMGは、第1の実施の形態による励磁用PMG30と比較して、励磁用PMG回転子34に代わる励磁用PMG回転子534を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0068】
[6-3.励磁用PMG回転子の構成]
励磁用PMG回転子534は、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子34と比較して、励磁用PMG回転子鉄心34aに代わる励磁用PMG回転子鉄心534aを有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0069】
[6-4.励磁用PMG回転子鉄心の構成]
励磁用PMG回転子鉄心534aは、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子鉄心34aと比較して、通風穴50が形成されている点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0070】
通風穴50は、底面部34aBにおいて周方向Dcに沿って等間隔を空けて例えば8個である複数個設けられている。この通風穴50は、軸方向Daに沿った円柱形状であり、横断面が円形状となっている。また通風穴50は、底面部34aBにおける内側底面34aBfから駆動源近接側の面までを貫通しており、内部空間34aPと励磁用PMG回転子鉄心534aの外側とを連通している。
【0071】
このため励磁用PMG回転子534は、内周面34aSfから放熱された空気を、通風穴50を介し内部空間34aPの外部へ排出できる。これにより励磁用PMG回転子534は、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子34(図4)と比較して、励磁用PMG回転子鉄心534a及び永久磁石34bの冷却性能をより一層向上させることができる。
【0072】
その他の点においても、第6の実施の形態による励磁用PMG回転子534は、第1の実施の形態による励磁用PMG回転子34と同様の作用効果を奏し得る。
【0073】
[7.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態においては、内部空間34aP(図4)を円柱形状とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、内部空間34aPを四角形状等、種々の形状としても良い。第2乃至第6の実施の形態においても同様である。
【0074】
また上述した第1の実施の形態においては、内周面34aSf(図4)を駆動源近接側端部から駆動源離隔側端部までに亘って軸方向Daに沿わせる場合について述べた。本発明はこれに限らず、内周面34aSfの全体又は少なくとも一部分を軸方向Daに対し傾斜させても良い。第2乃至第6の実施の形態においても同様である。
【0075】
さらに上述した第1の実施の形態においては、内側底面34aBf(図4)を軸方向Daに直交する径方向Ddに沿う円形状の平面とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、内側底面34aBfの全体又は少なくとも一部分を軸方向Daに直交する径方向Ddに対し傾斜させても良い。第2乃至第6の実施の形態においても同様である。
【0076】
さらに上述した第2の実施の形態においては、フィン140を横断面が四角形の四角柱形状とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、フィン140を例えば横断面が半円の半円柱形状等、種々の形状としても良い。第3の実施の形態においても同様である。
【0077】
さらに上述した第2の実施の形態においては、内周面34aSfに周方向Dcに等間隔を空けて複数個のフィン140を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、内周面34aSfに周方向Dcに種々の間隔を空けて複数個のフィン140を設けても良い。第3の実施の形態においても同様である。
【0078】
さらに上述した第2の実施の形態においては、内周面34aSfに複数個のフィン140を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、内周面34aSfに1個だけフィン140を設けても良い。第3の実施の形態においても同様である。
【0079】
さらに上述した第4の実施の形態においては、フィン340の横断面を四角形とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、フィン340の横断面を例えば半円形状等、種々の形状としても良い。第5の実施の形態においても同様である。
【0080】
さらに上述した第4の実施の形態においては、内周面34aSfに軸方向Daに等間隔を空けて複数個のフィン340を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、内周面34aSfに軸方向Daに種々の間隔を空けて複数個のフィン340を設けても良い。第5の実施の形態においても同様である。
【0081】
さらに上述した第4の実施の形態においては、内周面34aSfに複数個のフィン340を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、内周面34aSfに1個だけフィン340を設けても良い。
【0082】
さらに上述した第5の実施の形態においては、内周面34aSfに1本のフィン440を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、内周面34aSfに複数本のフィン440を設けても良い。
【0083】
さらに上述した第6の実施の形態においては、通風穴50を軸方向Daに沿った形状とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、通風穴50を軸方向Daに対し傾斜した形状としても良い。
【0084】
さらに上述した第6の実施の形態においては、通風穴50を横断面で円形状とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、通風穴50を横断面で四角形状等、種々の形状としても良い。
【0085】
さらに上述した第6の実施の形態においては、内側底面34aBfに複数個の通風穴50を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、内側底面34aBfに1個だけ通風穴50を設けても良い。
【0086】
さらに上述した第1の実施の形態においては、励磁用PMG30に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、他の種々の回転電機に本発明を適用しても良い。
【0087】
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。例えば、第6の実施の形態による通風穴50を、第2乃至第5の何れの実施の形態における励磁用PMG回転子134、234、334又は434に適用しても良い。
【0088】
さらに上述した第1の実施の形態においては、固定子としての励磁用PMG固定子32と、回転子としての励磁用PMG回転子34とによって、回転電機としての発電機1を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる固定子と、回転子とによって、発電機を構成しても良い。第2乃至第5の実施の形態においても同様である。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、回転子鉄心の外周側に永久磁石が設けられた発電機において利用できる。
【符号の説明】
【0090】
1……発電機、2……原動機、10……固定子、10a……固定子鉄心、10b……固定子巻線、12……回転子、12a……回転子鉄心、12b……回転子巻線、14……回転軸、16……軸受、Ra……回転軸中心、20……励磁機固定子、20a……励磁機固定子鉄心、20b……励磁機固定子巻線、22……励磁機回転子、22a……励磁機回転子鉄心、22b……励磁機回転子巻線、30……励磁用PMG、32……励磁用PMG固定子、32a……励磁用PMG固定子鉄心、32b……励磁用PMG固定子巻線、34、134、234、334、434、534……励磁用PMG回転子、34a、134a、234a、334a、434a、534a……励磁用PMG回転子鉄心、34aB……底面部、34aS……側面部、34aBf……内側底面、34aSf……内周面、34aA……開口部、34aP……内部空間、34b……永久磁石、34c……テープ、36……励磁用PMG固定子フレーム、140、240、340、440……フィン、50……通風穴、Da……軸方向、Dd……径方向、Dc……周方向。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-12-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性鋼板を軸方向に積層して形成された固定子鉄心と該固定子鉄心に設けられたスロットに収められた固定子巻線とから構成される固定子と、
前記固定子の内周側において、回転軸に固定された回転子鉄心と該回転子鉄心の外周側に設けられた永久磁石とから構成される磁極を備えた回転子と
を有する回転電機の回転子において、
前記回転子鉄心は、前記軸方向の一端側に開口部が形成され、前記軸方向の他端側に前記回転子鉄心の内部空間と外部とを連通する通風穴を有する底部が形成され、周方向に沿う内周面が形成されており、該内周面において、前記軸方向に対し前記回転子鉄心の周方向に向かって傾斜し前記回転軸の回転軸中心に向かって突出する突出部が形成されている
ことを特徴とする回転電機の回転子。
【請求項2】
磁性鋼板を軸方向に積層して形成された固定子鉄心と該固定子鉄心に設けられたスロットに収められた固定子巻線とから構成される固定子と、
前記固定子の内周側において、回転軸に固定された回転子鉄心と該回転子鉄心の外周側に設けられた永久磁石とから構成される磁極を備えた回転子と
を有する回転電機の回転子において、
前記回転子鉄心は、前記軸方向の一端側に開口部が形成され、前記軸方向の他端側に前記回転子鉄心の内部空間と外部とを連通する通風穴を有する底部が形成され、周方向に沿う内周面が形成されており、該内周面において、前記内周面の周方向に沿う螺旋形状であり前記回転軸の回転軸中心に向かって突出する突出部が形成されている
ことを特徴とする回転電機の回転子。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
かかる課題を解決するため本発明の回転電機の回転子においては、磁性鋼板を軸方向に積層して形成された固定子鉄心と該固定子鉄心に設けられたスロットに収められた固定子巻線とから構成される固定子と、固定子の内周側において、回転軸に固定された回転子鉄心と該回転子鉄心の外周側に設けられた永久磁石とから構成される磁極を備えた回転子とを有する回転電機の回転子において、回転子鉄心は、軸方向の一端側に開口部が形成され、軸方向の他端側に回転子鉄心の内部空間と外部とを連通する通風穴を有する底部が形成され、周方向に沿う内周面が形成されており、該内周面において、軸方向に対し回転子鉄心の周方向に向かって傾斜し回転軸の回転軸中心に向かって突出する突出部が形成されているようにした。