IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝ライフスタイル株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-洗濯乾燥機 図1
  • 特開-洗濯乾燥機 図2
  • 特開-洗濯乾燥機 図3
  • 特開-洗濯乾燥機 図4
  • 特開-洗濯乾燥機 図5
  • 特開-洗濯乾燥機 図6
  • 特開-洗濯乾燥機 図7
  • 特開-洗濯乾燥機 図8
  • 特開-洗濯乾燥機 図9
  • 特開-洗濯乾燥機 図10
  • 特開-洗濯乾燥機 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022080005
(43)【公開日】2022-05-27
(54)【発明の名称】洗濯乾燥機
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/04 20060101AFI20220520BHJP
   D06F 58/02 20060101ALI20220520BHJP
   D06F 39/00 20200101ALI20220520BHJP
   D06F 25/00 20060101ALI20220520BHJP
   D06F 37/26 20060101ALI20220520BHJP
【FI】
D06F58/04
D06F58/02 F
D06F58/02 Q
D06F39/00 Z
D06F25/00 A
D06F37/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020190931
(22)【出願日】2020-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】本村 隆行
(72)【発明者】
【氏名】田中 俊行
【テーマコード(参考)】
3B165
3B166
【Fターム(参考)】
3B165AA02
3B165AA05
3B165AB23
3B165AB30
3B165AB32
3B165AE01
3B165AE05
3B165AE07
3B165BA48
3B165BA72
3B165CA02
3B165CA04
3B165CA05
3B165CA06
3B165CA18
3B165CB24
3B165CB64
3B165CC01
3B165CC02
3B165CD01
3B165DW05
3B165EW01
3B165EW02
3B165EW04
3B165GA02
3B165GA12
3B165JM01
3B165JM02
3B165JM03
3B166AA02
3B166AA05
3B166AB23
3B166AB30
3B166AB32
3B166AE01
3B166AE05
3B166AE07
3B166BA48
3B166BA72
3B166CA02
3B166CA04
3B166CA06
3B166CA11
3B166CA18
3B166CA28
3B166CB04
3B166CB14
3B166DE04
3B166DE06
3B166EA17
3B166EA24
3B166EA35
3B166EA37
3B166EB03
3B166EB17
3B166EB18
3B166ED01
3B166ED05
3B166GA07
3B166GA14
3B166GA22
3B166GB01
3B166JM01
3B166JM02
3B166JM03
(57)【要約】
【課題】ヒートポンプ装置を小型化すると共に、乾燥性能の低下を防止するためのメンテナンスを簡単に行うことができる洗濯乾燥を提供する。
【解決手段】実施形態の洗濯乾燥機は、筐体と、この筐体の上面に形成された開口部を開閉するように取り付けられた天板と、回転槽内の洗濯物を乾燥させる乾燥運転に使用されるヒートポンプ装置を有し、前記開口部を介して取り出し可能となるように、前記筐体と水槽との間に配置されるヒートポンプユニットとを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
この筐体の上面に形成された開口部を開閉するように取り付けられた天板と、
回転槽内の洗濯物を乾燥させる乾燥運転に使用されるヒートポンプ装置を有し、前記開口部を介して取り出し可能となるように、前記筐体と水槽との間に配置されるヒートポンプユニットとを備える洗濯乾燥機。
【請求項2】
前記ヒートポンプユニットは、コンプレッサと、
エバポレータと、
このエバポレータに対して並列に配置されるコンデンサと、
エバポレータより排出された送風を前記コンデンサに導入する風路を有するチャンバと、
前記コンデンサと前記水槽との間に配置される送風用ファンと、
上記各構成要素を収納するケースとを備える請求項1記載の洗濯乾燥機。
【請求項3】
前記ヒートポンプユニットの上部において、
前記水槽と前記エバポレータとを接続する第1ダクトと、
前記送風用ファンによる送風の吹き出し口と前記水槽とを接続する第2ダクトとを備える請求項2記載の洗濯乾燥機。
【請求項4】
前記チャンバは、前記筐体の底部方向に傾斜する傾斜部と、
この傾斜部の下端に形成され、ドレン水を前記ケースの外部に排水する排水孔とを備える請求項2又は3記載の洗濯乾燥機。
【請求項5】
前記排水孔より漏出したドレン水を受けて、排水経路に導入する水受け部を備える請求項4記載の洗濯乾燥機。
【請求項6】
前記ヒートポンプ装置に接続されて電力を供給すると共に、制御装置により前記ヒートポンプ装置を制御する信号を伝送するための装置側ハーネスを備え、
前記装置側ハーネスと、電源及び前記制御装置に接続される本体側ハーネスとは、前記ヒートポンプユニットの上部において、コネクタを介して接続される請求項1から5の何れか一項に記載の洗濯乾燥機。
【請求項7】
前記ヒートポンプユニットの左右両端側に対応した前記筐体の部位に、サービスマンが前記ヒートポンプユニットを収容させる際にガイドするためのガイド部を備える請求項1から6の何れか一項に記載の洗濯乾燥機。
【請求項8】
前記ヒートポンプユニットの上方に、取っ手を備える請求項1から7の何れか一項に記載の洗濯乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、乾燥運転を行うためヒートポンプ装置を備えた洗濯乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ヒートポンプ装置を備えた洗濯乾燥機は増加している。ヒートポンプ装置を用いることでエネルギーを有効的に利用し、衣類等の乾燥を効率的に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-65428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ヒートポンプ装置を搭載すると、構成部品のサイズや配置スペースの問題から、洗濯乾燥機が大型化せざるを得ない。そのため、購入を検討している消費者が、機体のサイズを理由に購入を断念するケースもある。また、長い期間に亘って乾燥運転を行うと、衣類等から抜け出たリントがエバポレータ等の端面に詰まる等して、乾燥性能の低下に繋がるという問題もある。
【0005】
そこで、ヒートポンプ装置を小型化すると共に、乾燥性能の低下を防止するためのメンテナンスを簡単に行うことができる洗濯乾燥機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の洗濯乾燥機は、筐体と、
この筐体の上面に形成された開口部を開閉するように取り付けられた天板と、
回転槽内の洗濯物を乾燥させる乾燥運転に使用されるヒートポンプ装置を有し、前記開口部を介して取り出し可能となるように、前記筐体と水槽との間に配置されるヒートポンプユニットとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態であり、洗濯乾燥機の内部構成を要部について模式的に示す斜視図
図2】ヒートポンプユニットの内部構成を模式的に示す背面図
図3】ヒートポンプユニットの内部構成を模式的に示す側面図
図4】ヒートポンプユニットの内部構成を要部について示す背面側斜視図
図5】ヒートポンプユニットの外観を示す前面側斜視図
図6】制御系信号の配線系統を示すブロック図
図7】第2実施形態であり、洗濯乾燥機の内部構成を要部について模式的に示す平面図
図8】第3実施形態であり、洗濯乾燥機の内部構成を要部について模式的に示す平面図
図9】ヒートポンプユニットのケースを示す側面図
図10】第4実施形態であり、ヒートポンプユニットのケースを示す平面図
図11】ヒートポンプユニットのケースを示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1実施形態)
図1は、ドラム式の洗濯乾燥機1の内部構成を要旨に係る部分について示す概略的な斜視図である。外殻を形成し、筐体に相当する外箱2は金属製の角筒状であり、図示しないが前面に円形状に開口する洗濯物出入口を有しており、この洗濯物出入口はドアにより開閉される。外箱2の内部には、背面が閉鎖された有底円筒状の水槽3が配置されており、この水槽3の背面中央部にはモータ4のステータがねじ止めにより固着されている。モータ4の回転軸の前端部は水槽3内に突出しており、水槽3内にある、同じく背面が閉鎖された有底円筒状の図示しないドラムが水槽3に対して同軸状となるように固定されており、ドラムは、モータ4の駆動によりロータ及び回転軸と一体的に回転する。
【0009】
モータ4と外箱2との間には、すなわち洗濯乾燥機1の背面側にはヒートポンプユニット5が配置されている。図2に示すように、ヒートポンプユニット5は、矩形平板状のケース6の内部に、コンプレッサ7,エバポレータ8,コンデンサ9等を備えている。また、ケース6に一体に形成されているファン収容部10の内部に、図6に示すファンモータ32及び図示しない送風用のファンが配置されている。
【0010】
外箱2の上方には開口部2Aがあり、その開口部は天板11により開閉可能となっている。尚、天板11は、図示のように着脱可能としたり、例えば洗濯乾燥機1の後部にヒンジ部を設け、前方側を可動させて開閉する構成としても良い。そして、本実施形態の洗濯乾燥機1は、天板11を取り外した開口部を介して、ヒートポンプユニット5を外箱2の外部に取り出し可能となっている。外箱2の内底部には、ベース部材12が配置されており、ベース部材12の後端側には、上方に立ち上がるように支持部材13が配置されている。ヒートポンプユニット5は、支持部材13の上に載置された状態で外箱2の内部に収容される。図1に示すように、ケース6の上面側には、サービスマンが手を掛けてヒートポンプユニット5を取り出すための取っ手30が配置されている。
【0011】
図2は、ヒートポンプユニット5の内部を背面から見た模式図、図3は、同内部を側面から見た模式図、図4は、同内部をケース6の背面部及び上面部を取り外した状態で示す斜視図である。ケース6内部の左下部分は、矩形状に仕切られたコンプ配置部14となっており、そのコンプ配置部14にコンプレッサ7が収容されている。コンプ配置部14の上方は、エバポレータ8及びコンデンサ9を収容するチャンバ15が設けられている。チャンバ15の底面部分は、左右両側から中央に向かって傾斜が付けられた傾斜部16となっている。
【0012】
傾斜部16の高さが最低となる部位のケース6の前面側には、ドレン水をヒートポンプユニット5の外部に排出するための排水孔17が形成されている。エバポレータ8とコンデンサ9とは減圧弁18を介して接続されており、コンプレッサ7とエバポレータ8及びコンデンサ9とは、冷媒を輸送する冷媒用パイプ19を介して接続されている。これらがヒートポンプ装置20を構成している。
【0013】
ヒートポンプ装置20においては、コンプレッサ7が駆動されることで吐出された気体冷媒がコンデンサ9に流入し、コンデンサ9における熱交換により凝縮されて液体冷媒となる。コンデンサ9から流出した液体冷媒は、減圧弁18により膨張されて霧状となり、その霧状の冷媒がエバポレータ8に流入される。そして、エバポレータ8において、外気との熱交換が行われて冷媒が気化され、その気体冷媒がコンプレッサ7に戻される。更に、コンプレッサ7において冷媒が圧縮されて高温、高圧とされて吐出されるという循環が行われる。
【0014】
図1に示すように、水槽3を前方から見た場合の右上方部には、矩形箱状の乾燥ダクト21が配置されており、その乾燥ダクト21は水槽3の内部に連通している。乾燥ダクトト21の内部には、乾燥風から糸くずを捕獲するためのリントフィルタ22が配置されている。そして、乾燥ダクト21と、ヒートポンプユニット5のエバポレータ8とは、第1ダクトに相当する吸込みダクト23を介して接続されている。また、ファン収容部10の吹き出し口24と水槽3とは、第2ダクトに相当する吹込みダクト25を介して接続されている。これらのダクト23及び25は、例えばゴム等の可撓性を有する材料から蛇腹状の円筒状に構成されており、ヒートポンプユニット5に対して着脱可能となるように構成されている。尚、図1では、ダクト23及び25をヒートポンプユニット5から切り離した状態で示している。
【0015】
ファン収容部10の吹き出し口24より送風が行われると、ヒートポンプ装置20で生成された乾燥風は、吹込みダクト25を介して水槽3内に導入され、ドラム内の洗濯物より湿気を除去する。その湿気を帯びた乾燥風は、乾燥ダクト21,吸込みダクト23を介してヒートポンプ装置20のエバポレータ8に導入される。
【0016】
ヒートポンプユニット5に導入された空気は、エバポレータ8から風路となるチャンバ15を介してコンデンサ9に導入されると吹込みダクト25に流れ、水槽3内に供給されるという循環が行われる。この空気の循環により、水槽3即ちドラム内の衣類等から湿気を奪って多量の蒸気を含んだ空気が、エバポレータ8部分を通って冷却されることで、蒸気が凝縮あるいは昇華されて除湿され、その除湿空気がコンデンサ9部分を通ることにより加熱されて乾いた温風となり、再び水槽内に供給されて洗濯物の乾燥に供される。
【0017】
上記のように乾燥が行われる過程において、チャンバ15の内部で結露が生じる。結露水,つまりドレン水は、チャンバ15の傾斜部16を伝って下方へ移動すると、排水孔17を介してチャンバ15の外部に漏出する。図3に示すように、チャンバ15の前方には、排水経路の一部である排水ホース26に繋がる漏斗27が排水孔17の位置に対応して配置されている。そして、排水孔17よりチャンバ15の外部に漏出したドレン水を漏斗27により受けることで、排水ホース26に導入して機外に排水する。漏斗27は、水受け部の一例である。
【0018】
図5は、ヒートポンプユニット5を前方側から見た斜視図において、各部との電気的接続を模式的に示している。また、図6は、図5に示す電気的接続を機能ブロック図で示している。洗濯乾燥機1の運転制御を行う制御装置であるマイクロコンピュータ31は、洗濯乾燥機1の本体側,つまりヒートポンプユニット5の外部に配置されている。そして、ヒートポンプユニット5にあるファンモータ32,コンプレッサ7,各部に配置されているセンサ33とは、ハーネス34,コネクタ35及びハーネス36を介して電気的に接続されている。センサ33は、例えばエバポレータ8,コンデンサ9の冷媒の出入り口や、コンプレッサ7の吐出口や図示しないアキュムレータの出口に配置される温度センサである。
【0019】
ヒートポンプユニット5側のコネクタ35Mは、ケース6の図5中左上の側部に配置されており、ユニット5側の,つまり装置側のハーネス34はコネクタ35Mに接続されている。本体側のハーネス36は、コネクタ35Fに接続されている。サービスマンは、ヒートポンプユニット5を機外に取り出す際には、コネクタ35M,35Fを分離する。尚、図示しないが、洗濯乾燥機1の本体側にある電源回路より、ヒートポンプユニット5側の各構成要素に電源を供給するためのハーネスについても、図5の制御系配線と同様にコネクタを介して行われている。
【0020】
次に、本実施形態の作用について説明する。サービスマンは、ヒートポンプユニット5を洗濯機1の外部に取り出して、ヒートポンプ装置20のメンテナンスを行う際には、天板11を開いて外箱2の上方を開放する。それから、制御系配線のコネクタ35M,35Fを分離し、電源系配線についても同様にコネクタを分離する。そして、吸込みダクト23及び吹込みダクト25をヒートポンプユニット5より取り外すと、サービスマンは、取っ手30に手を掛けてヒートポンプユニット5を上方に引き出すことで、ヒートポンプユニット5を洗濯機1の外部に取り出す。
【0021】
以上のように構成される本実施形態によれば、洗濯乾燥機1において、天板11を外箱2の上面開口部を開閉するように取り付ける。そして、回転槽内の洗濯物を乾燥させる乾燥運転に使用されるヒートポンプ装置20を有するヒートポンプユニット5を、前記開口部を介して取り出し可能となるように、外箱2と水槽3との間に配置した。これにより、サービスマンは、ヒートポンプユニット5を機外に取り出して、ヒートポンプ装置20のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0022】
具体的には、ヒートポンプユニット5に、コンプレッサ7と、エバポレータ8と、エバポレータ8に対して並列に配置されるコンデンサ9と、エバポレータ8より排出された送風をコンデンサ9に導入する風路を有するチャンバ15と、コンデンサ9と水槽3との間に配置される送風用ファンと、上記各構成要素を収納する矩形平板状のケース6とを備える。これにより、サービスマンは、ケース6内にコンパクトにまとめられたヒートポンプユニット5を、容易に機外に取り出すことができる。
【0023】
また、ヒートポンプユニット5の上部において、水槽3とエバポレータ8とを吸込みダクト23により接続し、送風用ファンの吹き出し口24と水槽3とを接続する吹込みダクト25とを備えたので、サービスマンは、ヒートポンプユニット5を機外に取り出す際に、ヒートポンプユニット5と洗濯機1本体側との風路の接続を、簡単に切り離すことができる。
【0024】
更に、チャンバ15に、外箱2の底部方向に傾斜する傾斜部16と、傾斜部16の下端に形成され、ドレン水をケース6の外部に排水する排水孔17とを備えた。これにより、乾燥運転を行っている際にチャンバ15内に発生するドレン水を、傾斜部16に沿って誘導させて、排水孔17よりケース6の外部に効率的に排水することができる。そして、ケース6の外部に、排水孔17より漏出したドレン水を受けて排水ホース26に導入する漏斗27を備えたので、ヒートポンプユニット5を機外に取り出し可能な構成としても、ドレン水の排水を支障なく行うことができる。
【0025】
更にまた、マイコン31によりヒートポンプ装置20を制御する信号を伝送したり、ヒートポンプ装置20に電力を供給するためのハーネス34と、マイコン31及び電源回路に接続されるハーネス36とを、ヒートポンプユニット5の上部において、コネクタ35を介して接続する。これにより、サービスマンは、ヒートポンプユニット5を機外に取り出す際に、ヒートポンプユニット5と洗濯機1本体側との電気系の接続も、簡単に切り離すことができる。加えて、ケース6の上方に取っ手30を備えたので、サービスマンは、取っ手30に手を掛けて、ヒートポンプユニット5を簡単に上方に引き出すことができる。
【0026】
(第2実施形態)
以下、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。図7は、洗濯乾燥機41より天板11及び前面板を取り外した状態にて上方から俯瞰して示す斜視図である。洗濯乾燥機41の外箱42は、左右側壁の後端側に、内側に凸となる形状のガイド部43L,43Rを備えている。サービスマンが洗濯機41に対してヒートポンプユニット5を出入れする際には、ケース6の左右両側部をそれぞれ前記ガイド部43L,43Rと裏板60との隙間によりガイドさせることで、より容易かつシンプルに出入れを行うことができる。
【0027】
(第3実施形態)
図8及び図9に示す第3実施形態の洗濯乾燥機44の外箱45は、第2実施形態と同様に上方から俯瞰して示した図で、内側に凸となる形状の凸条部46L,46Rを備えている。それに合わせて、ヒートポンプユニット47のケース48の側部には、溝状に凹条部49L,49Rが形成されている。そして、図9に示すように、凹条部49の下方側の溝幅はやや広くなるように形成されており、ヒートポンプユニット47を洗濯乾燥機44の内部に挿入する際に、凹条部49L,49Rを凸条部46L,46Rに誘導して係合し易くしている。凸条部46と凹条部49とがガイド部に相当する。このように構成した場合も、第2実施形態と同様の効果が得られるほか、裏板60を取り外してもヒートポンプユニット47が脱落しないためメンテナンス作業がより一層容易にできる。
【0028】
(第4実施形態)
図10及び図11に示す第4実施形態のヒートポンプユニット51において、ケース52の側部には、外側に凸となる形状の凸条部53L,53Rを備えている。これらの凸条部53L,53Rは、例えば第2実施形態のガイド部43L,43Rに係合させたり、洗濯乾燥機の外箱には、溝状の凹条部を形成してそこに挿入係合させる。図11に示すように、凸条部53の下方側は、先細となるように凸条の幅が狭まっている。これにより、ヒートポンプユニット51を洗濯乾燥機の内部に挿入する際に、凸条部53L,53Rを相手側に係合し易くしている。これらがガイド部に相当する。
【0029】
(その他の実施形態)
尚、ヒートポンプユニットの取り出しはサービスマンが行うように説明したが、安全を確保できる構造にすればユーザ自身でも取り出しは可能である。
またヒートポンプユニットを、水槽と外箱側面との間に配置しても良い。
水槽とエバポレータとを接続する第1ダクト,ファンによる送風の吹き出し口と水槽とを接続する第2ダクトは、必ずしもヒートポンプユニットに対して切り離し可能とする必要はない。ダクトを伸縮可能な構造にすることで、ヒートポンプユニットに接続した状態で外部に取り出し可能としても良い。
電気的配線についても同様であり、必ずしもコネクタを介して接続する必要はなく、伸縮可能なハーネス等を用いて、ヒートポンプユニットに接続した状態で外部に取り出し可能としても良い。
【0030】
水受け部は必ずしも漏斗の形状である必要はなく、排水孔を介して漏出したドレン水を受け入れ可能な形状であれば良い。
ケース内のチャンバに、必ずしも傾斜部を設ける必要はない。また、チャンバに排水孔を設けずとも、上記と同様に、チャンバに排水ホースを接続した状態で外部に取り出し可能としても良い。また、チャンバ自体も必要に応じて設ければ良いし、ドレン水は直接排水ホースでなくとも、そこに連通する他の部位に排水する構成であっても良い。
取っ手も、必要に応じて設ければ良い。
【0031】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0032】
図面中、1は洗濯乾燥機、2は外箱、3は水槽、5はヒートポンプユニット、6はケース、7はコンプレッサ、8はエバポレータ、9はコンデンサ、10はファン収容部、11は天板、15はチャンバ、16は傾斜部、17は排水孔、20はヒートポンプ装置、23は吸込みダクト、24は吹き出し口、25は吹込みダクト、27は漏斗、30は取っ手、31はマイクロコンピュータ、34はハーネス、35はコネクタ、36はハーネス、41は洗濯乾燥機、42は外箱、43L,43Rはガイド部、44は洗濯乾燥機、45は外箱、46L,46Rは凸条部、47はヒートポンプユニット、48はケース、49L,49Rは凹条部、51はヒートポンプユニット、52はケース、53L,53Rは凸条部を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11