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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022080034
(43)【公開日】2022-05-27
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/62 20110101AFI20220520BHJP
   H01R 12/83 20110101ALN20220520BHJP
【FI】
H01R12/62
H01R12/83
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020190973
(22)【出願日】2020-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】新山 貴之
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AA11
5E223AC23
5E223BA04
5E223BA07
5E223BB12
5E223CB42
5E223CC15
5E223DA05
5E223DB23
5E223DB25
5E223EC75
5E223EC78
(57)【要約】
【課題】コネクタの挿入口へのフラットケーブルの挿入がしやすい新規な構成の電子機器を得る。
【解決手段】電子機器は、基板と、コネクタと、端子と、を備える。コネクタは、基板に面した第1面を有し基板に実装されている。コネクタは、第1面の一部を切り欠いた挿入口が設けられ、挿入口に挿入された、フラットケーブルの、端子を含む挿入部、を基板とで挟む。第1端子は、基板とコネクタとの一方に設けられ、挿入口に挿入されたフラットケーブルの端子と接触する。挿入口には、フラットケーブルが基板上を摺動しながら進入可能である。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に面した第1面を有し前記基板に実装されたコネクタであって、前記第1面の一部を切り欠いた挿入口が設けられ、前記挿入口に挿入された、フラットケーブルの、端子を含む挿入部、を前記基板とで挟む前記コネクタと、
前記基板と前記コネクタとの一方に設けられ、前記挿入口に挿入された前記フラットケーブルの前記端子と接触する第1端子と、
を備え、
前記挿入口には、前記フラットケーブルが前記基板上を摺動しながら進入可能である、
電子機器。
【請求項2】
前記第1端子は、前記基板に設けられた、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1端子は、前記コネクタに設けられた、請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記基板と前記コネクタとの一方に凸部が設けられ、前記基板と前記コネクタとの他方に前記凸部が挿入された開口部が設けられた、請求項1~3のうちいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項5】
前記挿入口に対する前記フラットケーブルの進入方向と交差する方向に並べられた複数の前記第1端子によって構成された列が、前記進入方向に複数並べられた、請求項1~4のうちいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項6】
前記挿入部は、当該挿入部の先端に向かうにつれて幅が狭くなるテーパー部を有し、
前記挿入口の入口端の幅は、前記挿入部の先端の幅よりも広い、請求項1~5のうちいずれか一つに記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基板と、基板に実装され、フラットケーブルの挿入口が設けられたコネクタと、を備えた電子機器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-21530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の電子機器では、例えば、コネクタの挿入口へのフラットケーブルの挿入がしやすい新規な構成が得られれば、有益である。
【0005】
そこで、本発明の課題の一つは、コネクタの挿入口へのフラットケーブルの挿入がしやすい新規な構成の電子機器を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様にかかる電子機器は、基板と、前記基板に面した第1面を有し前記基板に実装されたコネクタであって、前記第1面の一部を切り欠いた挿入口が設けられ、前記挿入口に挿入された、フラットケーブルの、端子を含む挿入部、を前記基板とで挟む前記コネクタと、前記基板と前記コネクタとの一方に設けられ、前記挿入口に挿入された前記フラットケーブルの前記端子と接触する第1端子と、を備え、前記挿入口には、前記フラットケーブルが前記基板上を摺動しながら進入可能である。
【0007】
前記電子機器では、例えば、前記第1端子は、前記基板に設けられている。
【0008】
前記電子機器では、例えば、前記第1端子は、前記コネクタに設けられている。
【0009】
前記電子機器では、例えば、前記基板と前記コネクタとの一方に凸部が設けられ、前記基板と前記コネクタとの他方に前記凸部が挿入された開口部が設けられている。
【0010】
前記電子機器では、例えば、前記挿入口に対する前記フラットケーブルの進入方向と交差する方向に並べられた複数の前記第1端子によって構成された列が、前記進入方向に複数並べられている。
【0011】
前記電子機器では、例えば、前記挿入部は、当該挿入部の先端に向かうにつれて幅が狭くなるテーパー部を有し、前記挿入口の入口端の幅は、前記挿入部の先端の幅よりも広い。
【発明の効果】
【0012】
本発明の上記態様によれば、コネクタの挿入口へのフラットケーブルの挿入がしやすい新規な構成の電子機器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、第1実施形態の電子機器の正面側からの斜視図であって、ディスプレイ部が展開位置に位置された状態の図である。
図2図2は、第1実施形態の基板装置の概略的な斜視図であって、フラットケーブルが挿入された状態の図である。
図3図3は、第1実施形態の基板装置の断面図であって、フラットケーブルが挿入された状態の図である。
図4図4は、第1実施形態の基板装置の概略的な斜視図である。
図5図5は、第1実施形態の基板装置の断面図である。
図6図6は、第1実施形態の基板の斜視図である。
図7図7は、第1実施形態の基板の平面図である。
図8図8は、第1実施形態の基板装置におけるコネクタの挿入口へのフラットケーブルの挿入工程を示す断面図である。
図9図9は、第1実施形態の第1変形例の基板の平面図である。
図10図10は、第1実施形態の第2変形例の基板の平面図である。
図11図11は、第2実施形態の基板装置の断面図であって、フラットケーブルが挿入された状態の図である。
図12図12は、第3実施形態の基板装置およびフラットケーブルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の例示的な実施形態および変形例が開示される。以下に示される実施形態および変形例の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態および変形例に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
【0015】
また、以下に開示される実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれる。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。なお、本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
【0016】
[第1実施形態]
図1は、実施形態の電子機器1の正面側からの例示的な斜視図であって、第2モジュール3が展開位置に位置された状態の図である。
【0017】
図1に示されるように、電子機器1は、例えば、ノートブック型(クラムシェル型)のパーソナルコンピュータとして構成され、第1モジュール2と、第2モジュール3と、を備えている。第1モジュール2は、例えば机や、台、棚等の載置部(不図示)に載置される。第2モジュール3は、第1モジュール2に対して回転中心軸C回りに回転可能に第1モジュール2に支持され、展開位置(図1)と閉じ位置(不図示)との間を移動可能である。なお、電子機器1は、上記例には限定されず、例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータや、スレート型(タブレット型)のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、映像表示装置、テレビジョン受像機、ゲーム機、記憶装置等であってもよい。
【0018】
第1モジュール2は、第1筐体110と、第1筐体110に支持されたキーボード112と、を有している。キーボード112は、上方から操作可能な状態に第1筐体110に支持されている。また、第1筐体110内には、基板装置4(図2)が収容されている。
【0019】
第2モジュール3は、第2筐体210と、ディスプレイユニット222と、を有している。
【0020】
第2モジュール3が展開位置(図1)に位置した状態では、第1筐体110の上面およびキーボード112と、第2筐体210の前面およびディスプレイユニット222の表示画面とが対向せず、第1筐体110の上面、キーボード112、第2筐体210の前面、ディスプレイユニット222の表示画面が露出する。
【0021】
一方、第2モジュール3が閉じ位置(不図示)に位置した状態では、第1筐体110の上面およびキーボード112と、第2筐体210の前面およびディスプレイユニット222の表示画面とが対向する。
【0022】
図2は、第1実施形態の基板装置4の概略的な斜視図であって、フラットケーブル20が挿入された状態の図である。図3は、第1実施形態の基板装置4の断面図であって、フラットケーブル20が挿入された状態の図である。図4は、第1実施形態の基板装置4の概略的な斜視図である。図5は、第1実施形態の基板装置4の断面図である。図6は、第1実施形態の基板5の斜視図である。図7は、第1実施形態の基板5の平面図である。
【0023】
図2図5に示されるように、基板装置4は、基板5と、基板5に実装されたコネクタ10と、を備え、基板装置4にはフラットケーブル20が接続される。
【0024】
以下の説明では、便宜上、互いに直交する三方向が定義されている。X方向は、コネクタ10の奥行方向(前後方向)に沿う。Y方向は、コネクタ10の幅方向(左右方向)に沿う。Z方向は、コネクタ10の高さ方向(上下方向)に沿う。
【0025】
基板5は、実装面5aを有し、実装面5aにコネクタ10が実装されている。図6および図7に示されるように、実装面5aには、複数の端子5bと、絶縁部5cと、が設けられている。基板5は、例えばプリント基板である。端子5bは、平面視で四角形である。複数の端子5bは、Y方向に一列に並べられている。複数の端子5bによって、端子5bの列である端子列L1が構成されている。各端子5bは、基板5に設けられた配線(不図示)と電気的に接続されている。端子5bおよび配線は、例えば印刷によって作られる。端子5bおよび配線は、導電性材料によって構成されている。また、実装面5aには、開口部5dが設けられている(図3図5)。開口部5dは、凹部である。なお、開口部5dは、貫通孔であってもよい。端子5bは、第1端子の一例である。
【0026】
図2図5に示されるように、コネクタ10は、ベース11と、押圧部材12と、操作レバー16と、を有する。
【0027】
ベース11は、基板5の実装面5aに半田等によって固定されている。ベース11は、前面11a、後面11b、上面11c、下面11d、および二つの側面11eを有する。下面11dは、第1面の一例である。
【0028】
前面11aおよび後面11bは、いずれも、X方向と直交する方向(YZ平面)に沿って延びており、X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。
【0029】
上面11cおよび下面11dは、いずれも、Z方向と直交する方向(XY平面)に沿って延びており、Z方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。下面11dは、基板5の実装面5aの絶縁部5cに重ねられている(図3図5)。また、下面11dには、凸部11jが設けられている(図3図5)。凸部11jは、下面11dからZ方向の反対方向に突出して基板5の開口部5dに入れられている。なお、凸部11jおよび開口部5dは、それぞれ複数設けられている。
【0030】
二つの側面11eは、いずれも、Y方向と直交する方向(XZ平面)に沿って延びており、Y方向に間隔を空けて互いに平行に設けられている。ベース11は、例えば合成樹脂材料によって構成されて、絶縁性を有する。
【0031】
図2図5に示されるように、ベース11には、挿入口13が設けられている。挿入口13には、フラットケーブル20が挿入される。挿入口13は、前面11aから後面11bに向けて延びている。挿入口13は、前面11aおよび下面11dに開口し、端子5bと面している。すなわち、挿入口13は、下面11dを切り欠いて形成されている。挿入口13は、ベース11の内面11iおよび基板5の実装面5aによって囲まれている。換言すると、ベース11は、基板5とによって挿入口13を形成している。ベース11の前面11aにおける挿入口13の開口部分が、挿入口13の入口端13aであり、この入口端13aからフラットケーブル20が挿入される。
【0032】
図3および図5に示されるように、押圧部材12は、ベース11の内側に配置されている。押圧部材12は、Y方向を軸方向とする軸部材15回りに回転可能に、軸部材15を介してベース11に支持されている。押圧部材12は、軸部材15から前面11a側すなわちX方向の反対方向に延びるアーム部12aと、軸部材15から後面11b側すなわちX方向に延びる受部12bと、アーム部12aの先端部に設けられた接触部12cと、を有する。接触部12cは、アーム部12aの先端部から挿入口13内に向かって延びている。接触部12cは、端子5bと対向する。押圧部材12および軸部材15は、例えば合成樹脂材料によって構成されている。
【0033】
操作レバー16は、押圧部材12のX方向側に配置されている。なお、図2および図4では、操作レバー16の図示が省略されている。操作レバー16は、Y方向を軸方向とする軸部材17回りに回転可能に、軸部材17を介してベース11に支持されている。操作レバー16および軸部材17は、例えば合成樹脂材料によって構成されている。
【0034】
上記構成では、操作者の操作レバー16に対する回転操作により、操作レバー16が図3における時計回りに回転することにより、操作レバー16の下端部が押圧部材12の受部12bに当たり受部12bをZ方向に押し上げる。これにより、押圧部材12が図3で反時計回りに回転して、接触部12cが基板5に近づく方向に移動してフラットケーブル20の挿入部20eを押圧する。接触部12cは、挿入口13に挿入されたフラットケーブル20を基板5とで挟む。この状態で、操作者は、不図示のロック機構によって操作レバー16ひいては押圧部材12をロックする。なお、ロック機構を解除することにより、操作レバー16ひいては押圧部材12の回転が可能となる。なお、ロック機構は、種々の公知の構成であってよい。
【0035】
図2および図3に示されるように、フラットケーブル20は、長手方向がX方向に沿い短手方向がY方向に沿う姿勢でコネクタ10の挿入口13に挿入される。フラットケーブル20は、例えば、FFC(Flexible Flat Cable)や、FPC(Flexible Printed Circuit)等である。
【0036】
フラットケーブル20は、Z方向を向いた上面4aと、上面4aとは反対側を向いた下面4bと、を有している。また、フラットケーブル20は、長手方向の両端20cと、短手方向の両端20dと、を有する。なお、長手方向の両端20cは、一方だけが図示されている。
【0037】
また、フラットケーブル20は、端子20f(図3)と、端子20fと接続された配線(不図示)と、を有する。端子20fは、フラットケーブル20の短手方向すなわちY方向に間隔を空けて複数設けられている。なお、図3では、複数の端子20fのうち一つだけが示されている。フラットケーブル20がコネクタ10の挿入口13に挿入された状態では、端子20fは、基板5の端子5bに重なり、端子20fと端子5bとが接触する。また、フラットケーブル20は、コネクタ10の挿入口13に挿入される挿入部20eを有する。換言すると、挿入部20eは、フラットケーブル20のうちコネクタ10の挿入口13に挿入される部分である。挿入部20eは、端20cと端子20fとを含む。
【0038】
次に、基板装置4へのフラットケーブル20の装着方法について説明する。図8は、第1実施形態の基板装置4におけるコネクタ10の挿入口13へのフラットケーブル20の挿入工程を示す断面図である。
【0039】
図8に示されるように、作業者は、フラットケーブル20の挿入部20eを基板5の実装面5aにおける挿入口13のX方向の反対方向側の部分に押し付けて、フラットケーブル20を曲げた状態にする。そして、作業者は、フラットケーブル20の挿入部20eを基板5の実装面5a上に摺動させながら、挿入部20eを挿入口13に挿入する。このとき、フラットケーブル20の端20dは、コネクタ10の内面11iによってY方向の位置決めがされる。作業者は、フラットケーブル20の端20cがコネクタ10の内面11iに設けられたストッパ部11hに突き当たるまで挿入部20eを挿入口13に挿入する(図3)。次に、作業者は、操作レバー16を回転操作して、操作レバー16を図3における時計回りに回転させることにより、押圧部材12を図3における反時計回りに回転させて、接触部12cをフラットケーブル20の挿入部20eに押し付ける。そして、不図示のロック機構によって操作レバー16ひいては押圧部材12をロックする。この状態では、基板5の端子5bとフラットケーブル20の端20cとが接触した状態で、コネクタ10と基板5とによってフラットケーブル20が挟まれる。ロック機構は、公知の構成であってよい。
【0040】
以上のように、本実施形態では、電子機器1は、基板5と、コネクタ10と、端子5b(第1端子)と、を備える。コネクタ10は、基板5に面した下面11d(第1面)を有し基板5に実装されている。コネクタ10には、下面11dを切り欠いた挿入口13が設けられている。コネクタ10は、挿入口13に挿入されたフラットケーブル20を基板5とで挟む。端子5bは、基板5とコネクタ10との一方(一例として基板5)に設けられ、挿入口13に挿入されたフラットケーブル20の端子20fと接触する。挿入口13には、フラットケーブル20の、端子20f含む挿入部20eが基板5上を摺動しながら進入可能である。
【0041】
このような構成によれば、フラットケーブル20の挿入部20eを基板5上に摺動させながら(這わせながら)コネクタ10の挿入口13に進入させることができるので、コネクタ10の挿入口13へのフラットケーブル20の挿入がしやすい。また、フラットケーブル20の挿入部20eを基板5上に摺動させながらコネクタ10の挿入口13に進入させることができるので、挿入口13に対するフラットケーブルの20の位置決めがしやすい。また、挿入口13の下側をコネクタ10で塞ぐ必要がないので、コネクタ10の高さを低くしやすい。
【0042】
また、本実施形態では、端子5bは、基板5に設けられている。このような構成によれば、コネクタ10の構成の簡素化がしやすい。
【0043】
また、本実施形態では、基板5とコネクタ10との一方(一例としてコネクタ10)に凸部11jが設けられ、基板5とコネクタ10との他方(一例として基板5)に凸部11jが挿入された開口部5dが設けられている。なお、基板5に凸部11jが設けられ、コネクタ10に開口部5dが設けられていてもよい。このような構成によれば、基板5に対するコネクタ10の位置決めがしやすい。
【0044】
[第1変形例]
図9は、第1実施形態の第1変形例の基板5の平面図である。図9に示されるように、本変形例では、基板5において、複数(一例として二つ)の端子列L1,L2が、挿入口13に対するフラットケーブル20の進入方向(X方向)に並べられている。各端子列L1,L2は、挿入口13に対するフラットケーブル20の進入方向(X方向)と交差する方向(Y方向)に並べられた複数の端子5bによって構成されている。
【0045】
以上のように、本変形例では、挿入口13に対するフラットケーブル20の進入方向と交差する方向に並べられた複数の端子5bによって構成された端子列L1,L2が、上記進入方向に複数並べられている。このような構成によれば、端子列L1,L2が一列の構成に比べて、端子5bの数を多くすることができる。
【0046】
[第2変形例]
図10は、第1実施形態の第2変形例の基板5の平面図である。図10に示されるように、本変形例も、第1変形例と同様に、基板5に複数(一例として二つ)の端子列L1,L2が設けられている。但し、本変形例では、複数の端子5bが千鳥状に配置されている。また、各端子列L1,L2において、隣り合う二つの端子5b間の最短距離は、端子5bのY方向の幅よりも狭い。また、端子5bは、平面視で円形である。このような構成によれば、端子5bのY方向の幅を広くしやすい。よって、端子5bとフラットケーブル20の端子20fとを重ねやすい。
【0047】
[第2実施形態]
図11は、第2実施形態の基板装置4の断面図であって、フラットケーブル20が挿入された状態の図である。図11に示されるように、フラットケーブル20の端子20fが上面20aに設けられている。また、コネクタ10の押圧部材12の接触部12cが金属材料によって構成され、導電性の端子として機能する。すなわち、本実施形態では、コネクタ10に端子(接触部12c)が設けられている。接触部12cは、フラットケーブル20の端子20fと接触する。接触部12cは、基板5の配線に不図示の導電部を介して電気的に接続されている。本実施形態では、基板5には端子5bは設けられていない。このような構成によれば、基板5の構成の簡素化がしやすい。
【0048】
[第3実施形態]
図12は、第3実施形態の基板装置4およびフラットケーブル20の断面図である。図12に示されるように、フラットケーブル20の挿入部20eにテーパー部20gが設けられている。テーパー部20gは、挿入部20eの先端である端20cに向かうにつれて幅(Y方向の幅)が狭くなる。詳細には、フラットケーブル20の二つの端20dは、X方向に直線状に延びる第1部分20daと、第1部分20daから端20cに向かうにつれてフラットケーブル20の幅の中心に向かうように、第1部分20daに対して傾斜した傾斜部20dbと、を有する。
【0049】
また、コネクタ10の挿入口13の入口端13aの幅(Y方向の幅)は、挿入部20eの端20cの幅よりも広い。また、コネクタ10のベース11の内面11iは、二つの第1案内面11iaと、二つの第2案内面11ibと、を有する。二つの第1案内面11iaは、Y方向に間隔を空けて配置され、前面11aからX方向に直線状に延びる。二つの第1案内面11iaのY方向の間隔は、フラットケーブル20の二つの第1部分20da間の幅よりも若干大きい。二つの第2案内面11ibは、Y方向に間隔を空けて配置されている。二つの第2案内面11ibは、二つの第1案内面11iaからX方向に延びている。詳細には、二つの第2案内面11ibは、X方向に向かうにつれて互いに近づくように第1案内面11iaに対して傾斜している。
【0050】
挿入口13にフラットケーブル20が挿入される際に、二つの第1案内面11iaは、フラットケーブル20の傾斜部20dbおよび第1部分20daをX方向に案内可能である。また、二つの第2案内面1ibは、フラットケーブル20の傾斜部20dbをX方向かつ挿入口13のY方向の中央(幅方向)に案内可能である。挿入口13にフラットケーブル20が収容された状態では、二つの第1案内面11iaの間にフラットケーブル20の二つの第1部分20daが位置し、二つの第2案内面11ibの間にフラットケーブル20の二つの傾斜部20dbが位置する。
【0051】
このような構成によれば、コネクタ10の挿入口13に対するフラットケーブル20の挿入部20eの挿入がより一層しやすい。
【0052】
以上、本発明の実施形態および変形例が例示されたが、上記実施形態および変形例は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0053】
1…電子機器、5…基板、5b…端子(第1端子)、5d…開口部、10…コネクタ、11d…下面(第1面)、11j…凸部、12c…接触部(端子)、13…挿入口、13a…入口端、20…フラットケーブル、20c…端(先端)、20e…挿入部、20f…端子、20g…テーパー部、L1,L2…端子列(列)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-05-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に面した第1面を有し前記基板に実装されたコネクタであって、前記第1面の一部を切り欠いた挿入口が設けられ、前記挿入口に挿入された、フラットケーブルの、端子を含む挿入部、を前記基板とで挟む前記コネクタと、
前記基板に設けられ、前記挿入口に挿入された前記フラットケーブルの前記端子と接触する第1端子と、
を備え、
前記コネクタは、前記挿入口が設けられたベースと、
前記ベースに軸部材を介して回転可能に支持された押圧部材と、
を備え、
前記押圧部材は、
前記軸部材から延びたアーム部と、
前記アーム部の先端部に設けられ、前記第1端子と対向する接触部と、
を有し、
前記接触部と前記基板とは、前記挿入口に挿入された前記フラットケーブルを挟み、
前記挿入口には、前記フラットケーブルが前記基板上を摺動しながら進入可能である、
電子機器。
【請求項2】
前記基板と前記コネクタとの一方に凸部が設けられ、前記基板と前記コネクタとの他方に前記凸部が挿入された開口部が設けられた、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記挿入口に対する前記フラットケーブルの進入方向と交差する方向に並べられた複数の前記第1端子によって構成された列が、前記進入方向に複数並べられた、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記挿入部は、当該挿入部の先端に向かうにつれて幅が狭くなるテーパー部を有し、
前記挿入口の入口端の幅は、前記挿入部の先端の幅よりも広い、請求項1~のうちいずれか一つに記載の電子機器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の第1態様にかかる電子機器は、基板と、前記基板に面した第1面を有し前記基板に実装されたコネクタであって、前記第1面の一部を切り欠いた挿入口が設けられ、前記挿入口に挿入された、フラットケーブルの、端子を含む挿入部、を前記基板とで挟む前記コネクタと、前記基板に設けられ、前記挿入口に挿入された前記フラットケーブルの前記端子と接触する第1端子と、を備え、前記コネクタは、前記挿入口が設けられたベースと、前記ベースに軸部材を介して回転可能に支持された押圧部材と、を備え、前記押圧部材は、前記軸部材から延びたアーム部と、前記アーム部の先端部に設けられ、前記第1端子と対向する接触部と、を有し、前記接触部と前記基板とは、前記挿入口に挿入された前記フラットケーブルを挟み、前記挿入口には、前記フラットケーブルが前記基板上を摺動しながら進入可能である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
1…電子機器、5…基板、5b…端子(第1端子)、5d…開口部、10…コネクタ、11…ベース、11d…下面(第1面)、11j…凸部、12…押圧部材、12a…アーム部、12c…接触部(端子)、13…挿入口、13a…入口端、15…軸部材、20…フラットケーブル、20c…端(先端)、20e…挿入部、20f…端子、20g…テーパー部、L1,L2…端子列(列)。