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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022008008
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】音声メッセージ伝言システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/00 20120101AFI20220105BHJP
   G06K 19/06 20060101ALI20220105BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20220105BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20220105BHJP
   G06K 17/00 20060101ALI20220105BHJP
   G06Q 10/10 20120101ALI20220105BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
G06K19/06 037
G06K7/10 436
G06K7/14 017
G06K17/00 022
G06Q10/10
G06F13/00 510C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021043420
(22)【出願日】2021-03-17
(31)【優先権主張番号】P 2020090340
(32)【優先日】2020-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2020133829
(32)【優先日】2020-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】399042410
【氏名又は名称】欧文印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】特許業務法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井元 俊一
(72)【発明者】
【氏名】角田 史
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA14
5B084AB11
5B084AB13
5B084AB30
5B084BA03
5B084BB15
5B084CB12
5B084CB23
5B084CC04
5B084CC14
5B084DA16
5B084DB01
5B084DB02
5B084DC02
5B084DC03
5L049AA11
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】カードを送ることによってカードごとに個別の音声メッセージを送ることができる音声メッセージ伝言システムの提供。
【解決手段】カードペア1とサーバ2とを備え、カードペア1は、登録用URLを示す第1の二次元コード110が印刷された第1のカード11と、再生用URLを示す第2の二次元コード120が付された第2のカード12とを備え、サーバ2は、第1の二次元コード110を読み取って登録用URLにリンクした第1のユーザ端末M1から送信されたテキストメッセージを格納するテキストメッセージファイル部21と、テキストメッセージから音声メッセージを合成する音声合成部22と、第2の二次元コード120を読み取って再生用URLにリンクした第2のユーザ端末へ音声メッセージを送信可能に格納する音声メッセージファイル部23と、翻訳部24とを備え、登録用URLと再生用URLとはカードペア1ごとに唯一に対応付けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードペアとサーバとを備えた音声メッセージ伝言システムであって、
前記カードペアは、
インターネット上の登録用URLの情報を示す第1の二次元コードが付された第1のカードと、
前記インターネット上の再生用URLの情報を示す第2の二次元コードが付された少なくとも1つの第2のカードと、を備え、
前記サーバは、
前記第1のカードに付された前記第1の二次元コードを読み取って前記登録用URLにリンクした第1のユーザ端末から送信されたテキストデータのテキストメッセージを受信して格納するテキストメッセージファイル部と、
前記テキストデータのテキストメッセージから音声データの音声メッセージを合成する音声合成部と、
前記第2のカードに付された前記第2の二次元コードを読み取って前記再生用URLにリンクした第2のユーザ端末へ前記音声メッセージを送信可能に格納する音声メッセージファイル部と、を有し、
前記第1のカードに付された前記登録用URLと、前記第2のカードに付された前記再生用URLとは、前記カードペアごとに唯一に対応付けられている
ことを特徴とする、音声メッセージ伝言システム。
【請求項2】
前記登録用URLと前記再生用URLは、互いに共通の共通識別コードを含み、
前記サーバは、前記登録用URLへ送信された前記テキストメッセージから生成した前記音声メッセージを、前記登録用URLに含まれる前記共通識別コードと同一の前記共通識別コードを含む前記再生用URLの前記音声メッセージファイル部に格納する
ことを特徴とする、請求項1記載の音声メッセージ伝言システム。
【請求項3】
前記サーバは、第1の言語の前記テキストメッセージのテキストデータを、前記第1の言語とは異なる第2の言語のテキストメッセージに翻訳する翻訳部を更に有し、
前記音声合成部は、前記第2の言語のテキストメッセージから前記第2の言語で音声メッセージを合成する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の音声メッセージ伝言システム。
【請求項4】
前記サーバは、
前記登録用URLにリンクした第1のユーザ端末から音声データの音声メッセージを受信した場合、前記音声メッセージを、前記再生用URLにリンクした第2のユーザ端末へ送信する音声メッセージとして前記音声メッセージファイル部に格納するデータ処理部を有する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の音声メッセージ伝言システム。
【請求項5】
前記登録用URLと前記再生用URLとは互いに同じ共通のURLであり、
前記第1の二次元コードと前記第2の二次元コードとは互いに同じ共通の二次元コードであり、
前記共通の二次元コードを読み取って前記共通のURLにリンクした前記第1又は第2のユーザ端末から、前記サーバがテキストデータのテキストメッセージを受信した場合に、データ処理部は前記テキストメッセージを前記テキストメッセージファイル部へ格納し、前記サーバが音声データの音声メッセージを受信した場合に、データ処理部は前記音声メッセージを前記音声メッセージファイル部に格納し、
前記共通の二次元コードを読み取って前記共通のURLにリンクした前記第1又は第2のユーザ端末から前記サーバが音声メッセージを再生要求された場合に、前記データ処理部は、前記音声メッセージファイル部に格納されている音声メッセージを当該第1又は第2のユーザ端末へ送信する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の音声メッセージ伝言システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声メッセージ伝言システムに係り、より詳細には、カードに印刷されたQRコード(登録商標)のような二次元コードを利用して音声メッセージを伝言する音声メッセージ伝言システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ダイレクトメールなど葉書に印刷されたQRコード(登録商標)などの二次元コードをスマートフォンなどのユーザ端末が読み取ることによって、ユーザ端末を二次元コードが示すURL(Uniform Resource Locator)にリンクさせて、そのURLのWEBサイトの情報をユーザ端末に表示させることが行われている。そのような技術の一例が、特許文献1に記載されている。
【0003】
また、観光地で購入した絵葉書を家族や知人に送ることも広く行われている。そのような絵葉書に、上述したように二次元コードを印刷しておけば、観光地情報を表示するWEBサイトへ、絵葉書の受取人のユーザ端末を誘導することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-13826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、絵葉書は私信であり、一人の発信人から一人の受取人へ届けられるものである。このような私信に二次元コードを印刷した場合、二次元コードを読み取った絵葉書の受取人のユーザ端末に表示される内容も、私信ごとに個別の内容とすることが望まれる。
そのうえ、絵葉書などの書面には、通常、テキストメッセージが記載されているが、音声メッセージを個別に送る機能はなかった。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであり、カードを送ることによって、カードごとに個別の音声メッセージを送ることができる音声メッセージ伝言システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明の音声メッセージ伝言システムは、カードペアとサーバとを備えた音声メッセージ伝言システムであって、前記カードペアは、インターネット上の登録用URLの情報を示す第1の二次元コードが付された第1のカードと、前記インターネット上の再生用URLの情報を示す第2の二次元コードが付された少なくとも1つの第2のカードとを備え、前記サーバは、前記第1のカードに印刷された前記第1の二次元コードを読み取って前記登録用URLにリンクした第1のユーザ端末から送信されたテキストデータのテキストメッセージを受信して格納するテキストメッセージファイル部と、前記テキストデータのテキストメッセージから音声データの音声メッセージを合成する音声合成部と、前記第2のカードに付された前記第2の二次元コードを読み取って前記再生用URLにリンクした第2のユーザ端末へ前記音声メッセージを送信可能に格納する音声メッセージファイル部と、を備え、前記第1のカードに付された前記登録用URLと、前記第2のカードに付された前記再生用URLとは、前記カードペアごとに唯一に対応付けられていることを特徴としている。
【0008】
本発明の音声メッセージ伝言システムでは、カードペアの第1のカードに、登録用URLを示す第1の二次元コードが付され、カードペアの第2のカードに、カードペアごとに登録用URLと唯一に対応付けられた再生用URLを示す第2の二次元コードが付されている。カードペアのうち第2のカードが、発信人から受取人へ送られる。
【0009】
発信人の側では、第1のカードに付された第1の二次元コードが第1のユーザ端末で読み込まれると、第1のユーザ端末がインターネット上の登録用URLにリンクされる。発信人は、第1のユーザ端末から所望のテキストメッセージを入力することができる。
【0010】
第1のユーザ端末から入力されたテキストメッセージは、インターネットを介して登録用URLに送られ、サーバのテキストメッセージファイル部に格納される。
テキストメッセージファイル部に格納されたテキストデータのテキストメッセージから、サーバの音声合成部により、音声データの音声メッセージが合成される。音声メッセージは、サーバの音声メッセージファイル部に格納される。
【0011】
一方、受取人の側では、第2のカードに付された第2の二次元コードが第2のユーザ端末で読み込まれると、第2のユーザ端末がインターネット上の再生用URLにリンクされる。その結果、サーバの音声メッセージファイル部に格納されていた音声メッセージが第2のユーザ端末へ送信される。これにより、受取人は、その音声メッセージを第2のユーザ端末で聞くことができる。
【0012】
また、本発明において、前記登録用URLと前記再生用URLは、互いに共通の共通識別コードを含み、前記サーバは、前記登録用URLへ送信された前記テキストメッセージから生成した前記音声メッセージを、前記登録用URLに含まれる前記共通識別コードと同一の前記共通識別コードを含む前記再生用URLの前記音声メッセージ部に格納することが好ましい。
これにより、カードペアごとに、登録用URLと再生用URLとを確実に唯一に対応付けすることができる。
【0013】
また、本発明において、前記サーバは、第1の言語の前記テキストメッセージのテキストデータを、前記第1の言語とは異なる第2の言語のテキストメッセージに翻訳する翻訳部を更に有し、前記音声合成部は、前記第2の言語のテキストメッセージから前記第2の言語で音声メッセージを合成することが好ましい。
これにより、発信人が第2の言語をしゃべれることができない場合であっても、受取人に第2の言語で音声メッセージを容易に届けることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、カードを送ることによって受取人へカードごとに個別の音声メッセージを送ることができる音声メッセージ伝言システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態による音声メッセージ伝言システムの概略模式図である。
図2】(a)は、カードペアの第1の例を示し、(b)は、本発明の第1実施形態による音声メッセージ伝言システムの第1の使用例の説明図である。
図3】(a)は、カードペアの第2の例を示し、(b)は、本発明の第1実施形態による音声メッセージ伝言システムの第2の使用例の説明図である。
図4】本発明の第1実施形態による音声メッセージ伝言システムの処理を説明するシーケンス図である。
図5】本発明の第2実施形態による音声メッセージ伝言システムの概略模式図である。
図6】本発明の第2実施形態による音声メッセージ伝言システムの処理を説明するシーケンス図である。
図7】本発明の第3実施形態による音声メッセージ伝言システムの概略模式図である。
図8】本発明の第3実施形態による音声メッセージ伝言システムの処理を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態による音声メッセージ伝言システムを説明する。
【0017】
[第1実施形態]
図1に、本発明の第1実施形態による音声メッセージ伝言システムの概略図を示す。同図に示すように、本音声メッセージ伝言システムは、カードペア1とサーバ2とを備えている。
【0018】
カードペア1は、インターネット上の登録用URLの情報を示す第1の二次元コード110が付された第1のカード11と、インターネット上の再生用URLの情報を示す第2の二次元コード120が付された第2のカード12とを備えている。第1及び第2の二次元バーコード110及び120は、QRコード(登録商標)のようにJISX0510などのJIS規格により規格化されたマトリックス型二次元コードであることが好ましい。
【0019】
第1の二次元コード110の示す登録用URLと、第2の二次元コード120の示す再生用URLとは、カードペア1ごとに唯一に対応付けられている。本実施形態では、登録用URLと再生用URLは、互いに共通の共通識別コードを含む。
第1の二次元コード110の示す登録用URLは、例えば、「https://〇〇〇〇.jp/voice/12345/touroku.html」であり、一方、第2の二次元コード120の示す再生用URLは、例えば、「https://〇〇〇〇.jp/voice/12345/onsei.mp3」である。上記の例では、登録用URLと再生用URLの両方に、「12345」という共通識別コードが含まれている。この共通識別コードは、バリアブルな文字列で構成され、登録用URLと再生用URLの共通識別コードとしてのディレクトリは、カードペア1ごとに唯一のユニーク番号となっている。これにより、カードペア1ごとに、登録用URLと再生用URLとが確実に唯一に対応付けされる。
【0020】
第1の二次元コード110及び第2の二次元コード120は、版を作らずにコンピュータ(図示せず)からレーザープリンター等のプリンタ(図示せず)で直接第1のカード11及び第2のカード12にそれぞれオンデマンド印刷される。コンピュータに、第1の二次元コード110と第2の二次元コード120の組のリストを、カードペア1の枚数分だけ作成しておくことにより、オンデマンド印刷により、カードペア1ごとに唯一に対応付けされた第1及び第2の二次元コード110及び120を容易に印刷することができる。
【0021】
なお、第1及び第2の二次元コード110及び120だけでなく、カードペア1の全面をオンデマンド印刷してもよいし、第1及び第2の二次元コード110及び120以外の固定部分をオフセット印刷し、第1及び第2の二次元コード110及び120のみをオンデマンド印刷してもよい。
【0022】
また、第1の二次元コード110及び第2の二次元コード120をそれぞれシールに印刷しておき、第1の二次元コード110が印刷されたシールを第1のカード11に貼着し、第2の二次元コード120が印刷されたシールを第2のカード12に貼着してもよい。
【0023】
サーバ2は、第1のカード11に印刷された第1の二次元コード110を読み取って登録用URLにリンクした第1のユーザ端末M1から送信されたテキストデータのテキストメッセージを受信して格納するテキストメッセージファイル部21と、テキストデータのテキストメッセージから音声データの音声メッセージを合成する音声合成部22と、第2のカード12に付された第2の二次元コード120を読み取って再生用URLにリンクした第2のユーザ端末M2へ音声メッセージを送信可能に格納する音声メッセージファイル部23とを備えている。
【0024】
さらに、サーバ2は、第1の言語のテキストメッセージのテキストデータを、第1の言語とは異なる第2の言語のテキストデータに翻訳する翻訳部24を更に有する。この場合、音声合成部22は、第2の言語のテキストデータから第2の言語で音声メッセージを合成する。
【0025】
サーバ2は、合成された音声メッセージを、登録用URLに含まれる共通識別コード(例えば、上記の「12345」)と同一の共通識別コードを含む再生用URLのファイル名を生成して音声メッセージファイル部23に格納する。
【0026】
なお、サーバ2は、オンプレミス運用形態の物理的なサーバに限定されず、クラウドコンピューティングシステムにおいて提供される仮想サーバであってもよい。
また、第1及び第2のユーザ端末M1及びM2は、QRコード(登録商標)のような二次元コードを内蔵カメラのような撮像装置で読み取って入力可能なものであればよく、スマートフォンのような携帯端末やパーソナルコンピュータを使用することができる。
【0027】
次に、図2を参照して、メッセージ送信システムの第1の使用例を説明する。図2(a)に示す例では、カードペア1は、第1のカード11と、絵葉書である第2のカード12とがミシン目13で連接した絵葉書セットとして販売されている。すなわち、本使用例では、カードペア1は、1つの第1のカード11と、1つの第2のカード12とから構成されている。
【0028】
図2(b)に示すように、この絵葉書セットのカードペア1を購入した発信人P1は、第1のカード11に印刷された第1の二次元コード110に、スマートフォンのような第1のユーザ端末M1をかざすなどすることにより、第1の二次元コード110を読み込むことによって、第1のユーザ端末M1を登録用URLにインターネットを介してリンクさせる。
【0029】
登録用URLにリンクした第1のユーザ端末M1には、テキストメッセージの入力画面が表示される。発信人P1は、所定文字数内のテキストメッセージを入力することができる。さらに、入力画面では、音声メッセージを男性の声で合成するか、女性の声で合成するかを選択できるようにしてもよい。
さらに、入力画面では、音声メッセージの言語を選択できるようにしてもよい。
【0030】
そして、発信人P1は、第1のカード11と第2のカード12とをミシン目13で切り離し、カード12を受取人P2宛てで郵送する。発信人P1は、カード12に文字でメッセージを記入してもよい。
なお、第2のカード12は、手渡しなど郵送以外の方法で受取人P2に送ってもよい。
【0031】
第2のカード12を受け取った受取人P2は、第2のカード12に印刷された第2の二次元コード120に、スマートフォンのような第2のユーザ端末M2をかざすなどすることにより、第2の二次元コード120を読み込むことによって、第2のユーザ端末M2を再生用URLにインターネットを介してリンクさせる。
【0032】
再生用URLにリンクした第2のユーザ端末M2には、発信人P1が入力したテキストメッセージから音声合成されて、サーバ2の音声メッセージファイル部23に格納されていた音声メッセージが送信される。これにより、受取人P2は、その音声メッセージを第2のユーザ端末M2で聞くことができる。
【0033】
なお、音声メッセージを送ることができるので、第2のカード12のテキストメッセージの用の紙面スペースを小さくすることもできる。さらに、音声メッセージだけを送り、テキストメッセージを記入しないこともできるため、テキストメッセージを介さずにメッセージを伝えることもできる。
【0034】
次に、図3を参照して、音声メッセージ伝言システムの第2の使用例を説明する。図3(a)に示す例では、カードペア1は、第1のカード11と複数の第2のカード12から構成されたカードセットして販売される。本例では、第1のカード11と各第2のカード12とは、はじめから別体として印刷されている。
かかるカードペア1は、例えば、商店や飲食店が購入して、販売促進用に使用してもよいし、また、観光ホテルや旅館といった観光施設が購入して、観光地のプロモーション用に使用してもよい。
【0035】
図3(b)に示すように、このカードセットのカードペア1を購入した商店の発信人P1は、第1のユーザ端末M1で第1のカード11に印刷された第1の二次元コード110を読み込むことによって、第1のユーザ端末M1を登録用URLにインターネットを介してリンクさせる。
【0036】
登録用URLにリンクした第1のユーザ端末M1には、テキストメッセージの入力画面が表示される。発信人P1は、所定文字数内のテキストメッセージを入力することができる。
例えば、カードペア1を商店や飲食店が購入した場合、発信人P1は、お買い得品やお薦めメニューといった情報をテキストメッセージとして入力することができる。また、カードペア1を観光ホテルや旅館といった観光施設が購入した場合、発信人P1は、観光地の季節や催事に合わせたサービスやディスカウント情報をテキストメッセージとして入力することができる。
さらに、入力画面では、音声メッセージの言語を選択できるようにしてもよい。
【0037】
そして、複数の第2のカード12は、リピーター獲得のために、来店者や来館者に配布してもよいし、顧客リストに従って、顧客に郵送されてもよい。
【0038】
第2のカード12を受け取った複数の受取人P2及びP3の各々は、それぞれの第2のユーザ端末M2及びM3でそれぞれ第2の二次元コード120を読み込むことによって、第2のユーザ端末M2及びM3を再生用URLにインターネットを介してリンクさせる。
【0039】
再生用URLにリンクした第2のユーザ端末M2及びM3の各々には、発信人P1が入力したテキストメッセージから音声合成されて、サーバ2の音声メッセージファイル部23に格納されていた音声メッセージが送信される。なお、テキストデータの言語と異なる言語が選択された場合には、その選択された言語に自動翻訳されたテキストデータから音声合成された音声メッセージが送信される。
これにより、受取人P2及びP3の各々は、その音声メッセージを第2のユーザ端末M2及びM3で聞くことができる。
【0040】
また、発信人P1は、登録用URLにリンクした第1のユーザ端末M1から、テキストメッセージを何度でも入力することができる。新たなテキストメッセージが入力されと、サーバ2のテキストメッセージファイル部21のテキストメッセージが上書きされる。その結果、音声合成部22により、新たなテキストメッセージから新たな音声メッセージが音声合成され、サーバ2の音声メッセージファイル部23に格納される。これにより、受取人P2及びP3は、第2のカード12を使って、更新された音声メッセージとして新鮮な情報を聞くことができる。
【0041】
例えば、カードペア1を販売促進に使用する場合、商店や飲食店がお買い得品やお薦めメニューなどの情報を定期的に利用客に音声で告知できる。そのために、例えば、発信人P1である店主が、ある定められた時間(例えば、毎週月曜日の朝9時とか、毎朝9時など)にテキストメッセージで情報を更新する。これにより、サーバ2の音声メッセージファイル部23の音声メッセージがその都度音声合成されて上書きされる。
一方、第2のカード12を受け取っている受取人P2及びP3である利用客は、例えば、その更新時間に合わせて二次元コードにスマホをかざすことによって、アップデートされた情報(音声メッセージ)を聞くことができる。
印字されたチラシによる販促ツールとは違って、発信人P1が初めに一度第2のカード12をお客様に渡しておけば、受取人P2及びP3は同じ第2のカード12を使って更新された新鮮な情報を聞くことができる。
【0042】
また、例えば、カードペア1を観光地のプロモーションに使用する場合、観光ホテルや旅館を含めた観光施設がリピーター獲得のために、定期的にサービス情報を告知できる。この場合も、上述した販売促進の場合と同様に、例えば、発信人P1である観光業者が、ある定められた期間(例えば、毎週の特定曜日とか、毎月の特定日など)に音声データで情報を更新する。これにより、
サーバ2の音声メッセージファイル部23の音声メッセージがその都度音声合成されて上書きされる。
一方、第2のカード12を受け取っている受取人P2及びP3である利用客は、例えば、その更新に合わせて二次元コードにスマホをかざすことによって、アップデートされた情報(音声メッセージ)を聞くことができる。さらに、第2のカード12を卓上カレンダーと一体化させたものとしてお客様に渡しておけば、ホテルの支配人から毎月の新鮮な情報を音声メッセージで届けることもできる。
【0043】
次に、図4を参照して、上記使用例における音声メッセージ伝言システムの処理のシーケンスを説明する。
【0044】
まず、第1のユーザ端末M1が、第1のカード11に印刷された第1の二次元コード110を読み込む(S1)。これにより、第1のユーザ端末M1がインターネット上の登録用URLにリンクされる(S2)。
サーバ2は、登録用URLにリンクした第1のユーザ端末M1に、入力画面を表示する(S3)。
第1のユーザ端末M1は、入力されたテキストメッセージをサーバ2に送信する(S4)。
サーバ2は、第1のユーザ端末M1から受信したテキストメッセージをテキストメッセージファイル部21に格納する(S5)。
【0045】
第1のユーザ端末M1に表示された入力画面において、音声メッセージの言語として、テキストメッセージの第1の言語とは異なる第2の言語が選択された場合には、サーバ2は、翻訳部24において、第1の言語のテキストメッセージのテキストデータを第2の言語のテキストデータに翻訳する(S6)。
例えば、第1の言語が日本語であり、第2の言語として英語が指定された場合には、日本語のテキストメッセージが英語のテキストメッセージに自動翻訳ソフトを使用して翻訳される。なお、第1及び第2の言語はこれに限定されない。
【0046】
続いて、サーバ2は、音声合成部22において、第2の言語のテキストメッセージから第2の言語で音声メッセージを合成する(S7)。
なお、音声メッセージの言語として、第1のユーザ端末M1から入力されたテキストメッセージの第1の言語と異なる第2の言語が選択されていない場合、サーバ2は、入力されたテキストメッセージから音声メッセージを直接合成する。
サーバ2は、合成された音声メッセージを、再生URLに対応する音声メッセージファイル部23に格納する(S8)。
【0047】
次に、第2のユーザ端末M2が、第2のカード12に印刷された第2の二次元コード120を読み込む(S9)。これにより、第2のユーザ端末M2がインターネット上の再生用URLにリンクされる(S10)。
サーバ2は、再生用URLにリンクした第2のユーザ端末M2に、音声メッセージを送信する(S11)。
第2のユーザ端末M2は、サーバ2から受信した音声メッセージを再生する(S12)。
このように、発信人P1から受取人P2に第2のカード12を送ることによって、受取人P2へカードペアごとに個別の音声メッセージを送ることができる。
【0048】
なお、図4の処理シーケンスにおいては、テキストメッセージを1回だけ入力し、音声メッセージを1回だけ合成して再生する例を示したが、本実施形態においても、上述した第2の使用例において説明したように、テキストメッセージを更新することによって、音声メッセージを更新することができる。また、合成された音声メッセージは、何回でも聞くことができる。
【0049】
[第2実施形態]
次に、本発明の音声メッセージ伝言システムの第2実施形態について説明する。
第2実施形態の音声メッセージ伝言システムでは、送信者が肉声を受信者に送ることができるようにしたものである。
すなわち、第1実施形態の音声メッセージ伝言システムは、送信側がカードの二次元コード110(QRコード(登録商標))を読み込むことで登録用WEBページ(登録用URL)にアクセスし、ここで書き込んだテキストメッセージを音声合成して受信側に届けるものであるが、第2実施形態の音声メッセージ伝言システムは、これに加え、登録用WEBページで送信者本人の肉声を録音することを可能とし、受信側がカードの二次元コード120(QRコード(登録商標))を読み込むことで、その肉声をそのまま聞くことができるようにしたものである。
【0050】
図5に、本発明の第2実施形態による音声メッセージ伝言システムの概略図を示す。
同図に示すように、第2実施形態の音声メッセージ伝言システムは、第1実施形態と異なり、登録用URLにリンクした第1のユーザ端末M1からサーバ2に対し、テキストメッセージか音声メッセージかを選択的に送信できるようになっている。
また、サーバ2においてデータ処理部25を有している。
データ処理部25は、登録用URLにリンクした第1のユーザ端末M1から送信された(受信した)メッセージがテキストメッセージか音声メッセージかによって異なる処理を行う。
具体的には、第1のユーザ端末M1から受信したメッセージがテキストメッセージである場合には、このテキストメッセージをテキストメッセージファイル部21に受渡し、音声メッセージである場合には、この音声メッセージを音声メッセージファイル部23に受け渡す。
前者の場合、第1のユーザ端末M1から受信したテキストメッセージは、テキストメッセージファイル部21に格納され、音声合成部22により音声合成され(必要に応じ翻訳部24による翻訳を経て音声合成され)、この音声合成された音声メッセージが音声メッセージファイル部23に格納される。つまり、この場合、第1実施形態のシステムにおける処理と同様の処理が実行される。
後者の場合、第1のユーザ端末M1から受信した音声メッセージは、データ処理部25によって、そのまま音声メッセージファイル部23に格納される。
このため、再生用URLにリンクした第2のユーザ端末M2では、第1のユーザ端末M1から送信されたメッセージがテキストメッセージの場合、これを音声合成した音声メッセージを再生することができ、第1のユーザ端末M1から送信されたメッセージが音声メッセージの場合、その音声メッセージをそのまま再生することができる。
このように、第2実施形態の音声メッセージ伝言システムでは、サーバ2は、登録用URLにリンクした第1のユーザ端末M1から音声データの音声メッセージを受信した場合、前記音声メッセージを、再生用URLにリンクした第2のユーザ端末M2へ送信する音声メッセージとして音声メッセージファイル部23に格納するデータ処理部25を有している。
【0051】
図2を参照して、第2実施形態における使用例について説明する。
なお、基本的には、前述した第1実施形態における第1の使用例と同様であるため、要点のみ説明する。
図2(b)に示すように、発信人P1は、第1のカード11に印刷された第1の二次元コード110に、第1のユーザ端末M1をかざすなどすることにより、第1の二次元コード110を読み込むことによって、第1のユーザ端末M1を登録用URLにインターネットを介してリンクさせる。
登録用URLにリンクした第1のユーザ端末M1には、選択画面が表示される。
選択画面では、メッセージの入力方法として、文字入力か音声入力かを選択操作できるようになっている。
選択画面で、文字入力が選択操作されるとテキストメッセージの入力画面が表示され、音声入力が選択操作されると音声メッセージの入力画面が表示される。
テキストメッセージの入力画面では、発信人P1は、文字入力によってテキストメッセージを入力することができる。
これにより、サーバ2では、入力されたテキストメッセージが音声合成されて、サーバ2の音声メッセージファイル部23に格納される。
音声メッセージの入力画面では、発信人P1は、自身の肉声による音声メッセージを端末付属のマイクを介して入力することができる。
これにより、サーバ2では、発信人P1の肉声による音声メッセージがそのまま音声メッセージファイル部23に格納(録音)される。
【0052】
第2のカード12を受け取った受取人P2は、第2のカード12に印刷された第2の二次元コード120に、第2のユーザ端末M2をかざすなどすることにより、第2の二次元コード120を読み込むことによって、第2のユーザ端末M2を再生用URLにインターネットを介してリンクさせる。
再生用URLにリンクした第2のユーザ端末M2には、サーバ2から音声メッセージファイル部23に格納されていた音声メッセージが送信され再生される。
具体的には、発信人P1がテキストメッセージを入力した場合には、テキストメッセージを音声合成した音声メッセージが第2のユーザ端末M2に送信され、発信人P1が肉声による音声メッセージを入力した場合には、発信人P1の肉声のメッセージが第2のユーザ端末M2に送信される。
これにより、受取人P2は、発信人P1のメッセージ入力態様に応じて、音声合成された音声メッセージか、肉声による音声メッセージかを、第2のユーザ端末M2で聞くことができる。
【0053】
図6を参照して、第2実施形態の音声メッセージ伝言システムの処理のシーケンスを説明する。
まず、第1のユーザ端末M1が、第1のカード11に印刷された第1の二次元コード110を読み込む(S21)。これにより、第1のユーザ端末M1がインターネット上の登録用URLにリンクされる(S22)。
サーバ2は、登録用URLにリンクした第1のユーザ端末M1に、選択画面を表示する(S23)。選択画面では、メッセージの入力方法として、文字入力か音声入力かを選択操作できるようになっている。
サーバ2は、選択画面において音声入力が選択操作された場合、第1のユーザ端末M1に、音声メッセージの入力画面を表示する(S24)。
なお、選択画面において文字入力が選択操作された場合、サーバ2は、第1のユーザ端末M1に、テキストメッセージの入力画面を表示するが、この場合の処理については、図4のS3~S12の説明を参照するものとして、その説明を省略する。
第1のユーザ端末M1は、入力された音声メッセージをサーバ2に送信する(S25)。
サーバ2は、第1のユーザ端末M1から受信した音声メッセージを再生URLに対応する音声メッセージファイル部23に格納する(S26)。
【0054】
次に、第2のユーザ端末M2が、第2のカード12に印刷された第2の二次元コード120を読み込む(S27)。これにより、第2のユーザ端末M2がインターネット上の再生用URLにリンクされる(S28)。
サーバ2は、再生用URLにリンクした第2のユーザ端末M2に、音声メッセージを送信する(S29)。
第2のユーザ端末M2は、サーバ2から受信した音声メッセージを再生する(S30)。
【0055】
以上のように、本発明の第2実施形態に係る音声メッセージ伝言システムにおいては、送信者はテキスト入力か肉声音声かを選択することができるようにしている。
これにより、メッセージの伝言方法にバリエーションを持たせることができる。
また、音声合成によるメッセージは時として抑揚や語調に違和感を覚えることがあるが、第2実施形態のように、送信者本人の肉声が聞けるようにすることで、よりリアルな伝言を可能にできる。
【0056】
[第3実施形態]
次に、本発明の音声メッセージ伝言システムの第3実施形態について説明する。
第3実施形態の音声メッセージ伝言システムは、送信者と受信者が互いに同じ共通のURLにアクセスし、メッセージを遣り取りすることができるようにしたものである。
【0057】
すなわち、第1及び第2実施形態では、登録用URLの情報を示す第1の二次元コードと、再生用URLの情報を示す第2の二次元コードとが、互いに別個の二次元コードであったが、第3実施形態では、登録用URLと再生用URLとは互いに同じ共通のURLであり、第1の二次元コードと第2の二次元コードとは互いに同じ共通の二次元コードである。これにより、第3実施形態では、互いに同じ共通のURLの情報を示す互いに同じ共通の二次元コードを読み取ることによって、第1及び第2のユーザ端末のいずれもが、送信側にも受信側にもなることができるようになっている。
【0058】
図7に、本発明の第3実施形態による音声メッセージ伝言システムの概略図を示す。同図に示すように、第3実施形態の音声メッセージ伝言システムは、共通のURLにリンクするので、第1のユーザ端末M1からでも第2のユーザ端末M2からでも、サーバ2に対してテキストメッセージや音声メッセージを送信できるようになっている。
【0059】
そのために、サーバ2はデータ処理部26を有している。共通の二次元コード130を読み取って共通のURLにリンクした第1又は第2のユーザ端末M1又はM2から、サーバ2がテキストデータのテキストメッセージを受信した場合に、データ処理部26はテキストメッセージをテキストメッセージファイル部21へ格納する。
なお、テキストメッセージをテキストメッセージファイル部21へ格納した後の処理は第1実施形態におけるものと同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0060】
一方、サーバ2が音声データの音声メッセージを受信した場合には、データ処理部26は、第2実施形態における処理と同様に、音声メッセージを音声メッセージファイル部23に格納する。
【0061】
また、共通の二次元コード130を読み取って共通のURLにリンクした第1又は第2のユーザ端末M1又はM2から、サーバ2が音声メッセージを再生要求された場合には、データ処理部26は音声メッセージファイル部23に格納されている音声メッセージを当該第1又は第2のユーザ端末M1又はM2へ送信する。
【0062】
これにより、共通の二次元コードが付されたカードを複数のメンバーに配布すれば、ユーザ端末の電話番号やメールアドレスを互いに知らなくても、メッセージを遣り取りしたり、音声メッセージを共有したりすることが可能となる。
【0063】
さらに、音声メッセージ伝言システムを利用できるのは、2つのユーザ端末に限定されない。カードペア10に複数のカードを追加することにより、3つ以上のユーザ端末から利用することもできる。具体的には、共通の二次元コード130が付されたカードを3人以上の複数のユーザに配布すれば、複数のユーザ端末からそれぞれ共通の二次元コード130にアクセスして、音声メッセージの入力を行うことができるし、音声メッセージの再生を行うこともできる。さらに、例えば、複数のユーザ端末から入力されたいくつもの音声メッセージを音声メッセージファイル部23に蓄積することによって、いわば「声の寄せ書き」を作ることもできる。
【0064】
次に、図8に示す第3実施形態の音声メッセージ伝言システムの処理のシーケンス図を参照して、第3実施形態における使用例について説明する。
ここでは、第1のユーザ端末M1からメッセージを登録し、第2のユーザ端末M2でメッセージを再生する例を説明する。
【0065】
まず、図7に示すカードペア10の第1のカード11aに印刷された共通の二次元コード130に、第1のユーザ端末M1をかざすなどすることにより、第1のユーザ端末M1が第1のカード11aに印刷された共通の二次元コード130を読み込む(S41)。
これにより、第1のユーザ端末M1がインターネット上の共通のURLにリンクされる(S42)。
【0066】
サーバ2は、共通のURLにリンクした第1のユーザ端末M1に、入力/再生選択画面を表示する(S43)。入力/再生選択画面では、テキストメッセージ又は音声メッセージを入力するのか、音声メッセージを再生するのかを選択操作できるようになっている。
【0067】
ステップS43において第1のユーザ端末M1に表示された入力/再生選択画面において入力が選択された場合、サーバ2は、共通のURLにリンクした第1のユーザ端末M1に、文字/音声選択画面を表示する(S44)。文字/音声選択画面では、メッセージの入力方法として、文字入力か音声入力かを選択操作できるようになっている。
【0068】
さらに、文字/音声選択画面で、文字入力が選択操作されるとテキストメッセージの入力画面が表示され、音声入力が選択操作されると音声メッセージの入力画面が表示されるようにしてもよい。また、サーバ2は、ステップS43の入力/再生選択画面と、ステップ44の文字/音声選択画面とを合わせて一つの選択画面として第1のユーザ端末M1に表示してもよい。
【0069】
サーバ2は、文字/音声選択画面において音声入力が選択操作された場合、第1のユーザ端末M1に、音声メッセージの入力画面を表示する(S45)。
【0070】
ステップS44において第1のユーザ端末M1に表示された文字/音声選択画面において文字入力が選択操作された場合、サーバ2は、第1のユーザ端末M1に、テキストメッセージの入力画面を表示するが、この場合の処理については、図4のS3~S12の説明を参照するものとして、その説明を省略する。
【0071】
音声メッセージの入力画面が表示された状態で、第1のユーザ端末M1から、発信人が自身の肉声による音声メッセージを端末付属のマイクを介して入力することができる。第1のユーザ端末M1は、入力された音声メッセージをサーバ2に送信する(S46)。
【0072】
サーバ2は、第1のユーザ端末M1から受信した音声メッセージを音声メッセージファイル部23に格納する(S47)。これにより、サーバ2では、発信人の肉声による音声メッセージがそのまま音声メッセージファイル部23に格納(録音)される。
【0073】
一方、カードペア10の第2のカード12aを受け取った受取人は、第2のカード12aに印刷された共通の二次元コード130に、第2のユーザ端末M2をかざすなどすることにより、共通の二次元コード130を読み込む(S48)。
これにより、第2のユーザ端末M2がインターネット上の共通のURLにリンクされる(S49)。
【0074】
サーバ2は、共通のURLにリンクした第2のユーザ端末M2に、入力/再生選択画面を表示する(S50)。この入力/再生選択画面でも、テキストメッセージ又は音声メッセージを入力するのか、音声メッセージを再生するのかを選択操作できるようになっている。
なお、音声メッセージファイル部23に複数の音声メッセージが格納されている場合には、入力/再生選択画面において、格納されている音声メッセージの中から再生すべき音声メッセージを選択できるようにするとよい。
【0075】
ステップS50において第2のユーザ端末M2に表示された入力/再生選択画面において再生が選択された場合には、サーバ2は、共通のURLにリンクした第2のユーザ端末M2に、音声メッセージを送信する(S51)。
例えば、発信人がテキストメッセージを入力していた場合には、テキストメッセージを音声合成した音声メッセージが第2のユーザ端末M2に送信され、発信人が肉声による音声メッセージを入力していた場合には、発信人の肉声のメッセージが第2のユーザ端末M2に送信される。
【0076】
第2のユーザ端末M2は、サーバ2から受信した音声メッセージを再生する(S52)。受取人は、発信人のメッセージ入力態様に応じて、音声合成された音声メッセージ又は肉声による音声メッセージを第2のユーザ端末M2で再生して聞くことができる。
これにより、共通の二次元コード130が付されたカードを複数のメンバーに配布すれば、複数のメンバーで共通の二次元コード130を共有することにより、メンバーの電話番号やメールアドレスを互いに知らなくても、メッセージを遣り取りしたり、音声メッセージを共有したりすることが可能となる。
【0077】
なお、図8に示したシーケンスでは、第1のユーザ端末M1から音声メッセージを入力し、第2のユーザ端末M2で音声メッセージを再生する例を説明したが、共通の二次元コード130が付されたカードを有する誰もが共通の二次元コード130を読み取ってユーザ端末を共通のURLにリンクさせることができるため、そのカードを有する誰もが発信人になることができるとともに、受取人になることができる。したがって、第3実施形態では、第1及び第2のユーザ端末M1及びM2のいずれからでも、音声メッセージやテキストメッセージを入力することができ、かつ、第1及び第2のユーザ端末M1及びM2のいずれからでも、音声メッセージを再生することができる。さらに、本実施形態では、音声メッセージを入力したユーザ端末で、自ら格納(録音)した音声メッセージを再生することもできるし、テキストメッセージを入力したユーザ端末で、合成された音声メッセージを再生することもできる。これにより、音声メッセージ伝言システムを、例えば、音声による備忘禄として使用することもできる。
【0078】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、本発明の範囲内で種々の変更及び変形を行うことができる。例えば、ユーザ端末は、スマートフォンのような携帯電話端末に限定されない。本発明の実現に必要な二次元コード読み取り機能、通信機能、及び音声再生機能を有するものであれば、パーソナルコンピュータのような情報処理機器をユーザ端末として利用することができる。
また、カードは、ボール紙のような厚紙で形成されたものに限定されず、薄紙であってもよく、また、合成樹脂製の薄板であってもよいし、金属製の薄板であってもよい。また、カードの厚さは制限されない。また、カードの寸法形状も限定されない。
【符号の説明】
【0079】
1、10 カードペア
2 サーバ
11、11a 第1のカード
12、12a 第2のカード
13 ミシン目
21 テキストメッセージファイル部
22 音声合成部
23 音声メッセージファイル部
24 翻訳部
25、26 データ処理部
110 第1の二次元コード
120 第2の二次元コード
130 共通の二次元コード
M1 第1のユーザ端末
M2,M3 第2のユーザ端末
P1 発信人
P2,P3 受取人

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8