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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022080140
(43)【公開日】2022-05-27
(54)【発明の名称】指紋認証カード
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/073 20060101AFI20220520BHJP
   G06K 19/07 20060101ALI20220520BHJP
   G06K 19/077 20060101ALI20220520BHJP
【FI】
G06K19/073 054
G06K19/07 180
G06K19/07 230
G06K19/077 264
G06K19/07 090
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020191147
(22)【出願日】2020-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】520451430
【氏名又は名称】シソウル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SISOUL CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】イ ウギュ
(72)【発明者】
【氏名】チョエ ワンギ
(57)【要約】
【課題】誘導電流を生成、入力電圧を減圧、電源を出力することで別途の電源なしでも動作可能で、且つ、電力消費効率最適化、通信距離増加、指紋認証機能向上可能な指紋認証カードを提供する。
【解決手段】ユーザーの指紋を認識して、認証およびセキュリティ機能を実行することができる指紋認証カードに関するものであって、ユーザーの指紋を検出するように構成される指紋認証部と、検出されたユーザーの指紋の登録認証を実行するように構成される制御部と、制御部の登録認証により外部リーダーとタグ付けされるように構成される通信部と、外部リーダーとの接近により誘導電流を生成するように構成される誘導電流生成部を含む。誘導電流生成部は、外部リーダーとの距離が所定距離以内であれば、誘導電流を生成し、生成された誘導電流を直流に変換し、変換された直流の入力電圧を減圧し、減圧された出力電圧を指紋認証部、制御部、及び通信部に供給するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの指紋を検出するように構成される指紋認証部と、
前記検出されたユーザーの指紋登録認証を実行するように構成される制御部と、
前記制御部の登録認証により外部リーダー(reader)とタグ付けされるように構成される通信部と、
前記外部リーダーとの接近により誘導電流を生成するように構成される誘導電流生成部とを含み、
前記誘導電流生成部は、
前記外部リーダーとの距離が所定距離以内であれば、前記誘導電流を生成し、
前記生成された誘導電流を直流に変換し、
前記直流に変換された入力電圧を減圧して出力電圧を生成し、そして
前記入力電圧を減圧して生成された出力電圧を、前記指紋認証部、制御部、および通信部に供給するように構成される、指紋認証カード。
【請求項2】
前記誘導電流生成部は、
前記外部リーダーとのアクセスにより前記誘導電流を生成するように構成されるコイルアンテナ部と、
前記生成された誘導電流を交流から直流に変換するように構成される整流部と、
前記変換された直流の入力電圧を減圧し、減圧された電圧を出力するように構成される減圧回路部とを含む、請求項1に記載の指紋認証カード。
【請求項3】
前記コイルアンテナ部は、
カード表面の最外郭の縁に沿って巻回されるように配置されるコイルを含む、請求項2に記載の指紋認証カード。
【請求項4】
前記減圧回路部は、第1信号変換部及び第2信号変換部を含み、
前記第1信号変換部は、
前記第1信号変換部の第1入力端子に入力される入力信号をパルス信号に変換して出力し、そして
前記第2信号変換部から出力され、前記第1信号変換部の第2入力端子に入力されるフィードバック信号に基づいて前記パルス信号に変換された第1出力信号の振幅を維持するように構成され、
前記第2信号変換部は、
前記第1信号変換部から前記変換されたパルス信号の入力を受け、平滑信号に変換して出力し、そして
前記平滑信号に変換されて出力される第2出力信号である前記フィードバック信号を前記第1信号変換部の前記第2の入力端子にフィードバックするように構成される、請求項2に記載の指紋認証カード。
【請求項5】
前記第1信号変換部は、
前記第1入力端子に入力される前記入力信号を、前記パルス信号に変換して、前記変換されたパルス信号を出力に出力するように構成されるパルス信号変換部と、そして
前記第2入力端子に入力される前記フィードバック信号と、前記入力信号を比較して出力端子に出力される前記第1出力信号の振幅を維持するように構成される比較部を含む、請求項4に記載の指紋認証カード。
【請求項6】
前記第2信号変換部は、
前記第1信号変換部の前記出力端子に一側が接続され、他側が前記第1信号変換部の前記第2入力端子に接続されるインダクタと、
前記インダクタの他端に一側が接続され、他側がグラウンドされるコンデンサを含む、請求項5に記載の指紋認証カード。
【請求項7】
前記減圧回路部は、
前記指紋認証部、及び前記制御部の最大消費電流値と同じである、またはより大きな電流値が前記指紋認証部、及び前記制御部に供給されるように、前記入力電圧を減圧し、前記出力電圧を前記指紋認証部、及び前記制御部に供給するように構成される、請求項6に記載の指紋認証カード。
【請求項8】
前記減圧回路部は、
前記第1信号変換部の前記第1入力端子に入力される前記入力信号を一定電圧に維持するように構成される定電圧部をさらに含む、請求項7に記載の指紋認証カード。
【請求項9】
前記定電圧部は、
前記第1信号変換部の前記第1入力端子に一側が接続され、他側がグラウンドされるツェナーダイオードと、
前記第1信号変換部の前記第1入力端子と、前記ツェナーダイオードの一側間のノードに一側が接続され、他側がグランドされる入力キャパシタを含み、
前記ツェナーダイオードと、前記入力キャパシタは、前記第1入力端子とグランド間に相互に並列接続される、請求項8に記載の指紋認証カード。
【請求項10】
前記減圧回路部は、
前記第2信号変換部の出力端子に接続され、前記第2信号変換部から出力される前記第2出力信号のリップルを除去するように構成されるリップル除去部をさらに含む、請求項7に記載の指紋認証カード。
【請求項11】
前記リップル除去部は、フェライトビーズを含む、請求項10に記載の指紋認証カード。
【請求項12】
前記制御部は、
前記指紋認証部から前記指紋が検出されると、前記検出された指紋が登録指紋であるかを確認し、前記検出された指紋が、前記登録指紋であれば、前記外部リーダーとタグ付けされるように前記通信部を制御するように構成される、請求項1に記載の指紋認証カード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指紋認証カードに関するものであって、より詳しくは、ユーザーの指紋を認識して、認証及びセキュリティ機能を実行することができる指紋認証カードに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スマートカード(Smart Card)は、大きく接触型スマートカード(Contact Smart Card)と非接触型スマートカード(Contactless Smart Card)に分類されることができる。
【0003】
接触型スマートカードは、物理的な接点を介して端末から電源及び信号が伝達されるカードであって、銀行業務用とクレジットカード用に使用することができる。
【0004】
また、非接触型スマートカードは、アールエフ(Radio Frequency、RF)無線信号方式を利用してデータを受け渡すカードであって、バスや地下鉄などの交通系カードに利用することができる。
【0005】
このようなスマートカードは、身元確認システムに適用することによって、主に研究所やその他機密を要する場所の出入口にカードリーダーを設置し、規定のスマートカードを所持した者のみ出入りを許可するようにする。
【0006】
しかし、このようなスマートカードを利用した身元確認システムは、スマートカードを紛失した場合、紛失したスマートカードを拾得した者がこれを利用して無断侵入しうる問題がある。
【0007】
したがって、セキュリティ認証を強化するため、指紋認証のような生体認証を行うことができる指紋認証カードが開発された。
【0008】
すなわち、従来の指紋認証カードとして、指紋認証と連動してNFCモジュール近距離無線通信を動作させる融合カードの認証処理アルゴリズムが、韓国登録特許第10-1792002号(2017年10月25日)に登録されている。
【0009】
しかし、従来の指紋認証カードは、別途の電源又は電源の充電が必要なため、カードの重さ及びサイズが増加し、製作費用が高価という問題があり、NFCリーダーとの動作距離が短いので、リーダーとの距離が遠いと指紋認証動作が円滑でない問題があった。
【0010】
したがって、これからは別途の電源なしでも動作を可能なものにし、低コスト、軽量及び小型化の製作が可能で、且つ、電力消費効率を最適化し、通信距離を増加させ、指紋認証機能を向上させることができる指紋認証カードの開発が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の一実施例が解決しようとする技術的課題は、誘導電流を生成し、入力電圧を減圧し、電源を出力することによって別途の電源なしでも動作が可能であり、且つ、電力消費効率を最適化し、通信距離を増加させ、指紋認証機能を向上させることができる指紋認証カードを提供する。
【0012】
本発明で解決しようとする技術的課題は、上述した技術的課題に制限されるものでなく、言及されていないもう一つの技術的課題は、以下の記載から、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記のような技術的課題を解決すべく本発明の一実施例に係る指紋認証カードは、ユーザーの指紋を検出するように構成される指紋認証部と、検出されたユーザー指紋の登録認証を実行するように構成される制御部と、制御部の登録認証により外部リーダーとタグ付けされるように構成される通信部と、外部リーダーとの接近により誘導電流を生成するように構成される誘導電流生成部とを含む。
【0014】
誘導電流生成部は、外部リーダーとの距離が所定距離以内であれば、誘導電流を生成し、生成された誘導電流を直流に変換し、変換された直流の入力電圧を減圧し、減圧された出力電圧を指紋認証部、制御部、及び通信部に供給するように構成されることができる。ここで、誘導電流生成部は、誘導電流を生成するコイルアンテナ部と、生成された誘導電流を交流から直流に変換するように構成される整流部と、変換された直流の入力電圧を減圧し、減圧された電圧を出力するように構成される減圧回路部とを含むことができる。
【0015】
コイルアンテナ部は、コイルがカード表面の最外郭縁に沿って巻回されるように配設されることができる。
【0016】
減圧回路部は、指紋認証部及び制御部の最大消費電流値を基に、入力電圧を減圧し、減圧された電圧を出力するように構成されることができる。
【0017】
減圧回路部は、第1入力端子に入力される入力信号をパルス信号に変換して出力し、第2入力端子に入力されるフィードバック信号を基に出力信号の振幅を維持するように構成される第1信号変換部と、第1信号変換部で変換されたパルス信号の入力を受け、平滑信号に変換して出力し、第1信号変換部に出力信号をフィードバックするように構成される、第2信号変換部を含むことができる。
【0018】
減圧回路部は、第1信号変換部の第1入力端子に入力される入力信号を一定電圧に維持するように構成される定電圧部をさらに含むこともできる。
【0019】
減圧回路部は、第2信号変換部の出力端子に接続され、第2信号変換部から出力される出力信号のリップルを除去するように構成されるリップル除去部をさらに含むこともできる。
【0020】
通信部は、近距離無線通信モジュールを含むことができる。
【0021】
制御部は、指紋認証部から指紋が検出されると、検出された指紋が登録指紋であるか否かを確認し、検出された指紋が登録指紋であれば、外部リーダーとタグ付けされるように通信部を制御するように構成されることができる。
【0022】
制御部は、検出された指紋が登録指紋でなければ、外部リーダーとタグ付けされないように通信部を制御するように構成されることができる。
【0023】
制御部は、指紋認証部から指紋が検出されると、検出された指紋に対して登録、マッチング、削除のうち少なくともいずれか一つの処理を実行するように構成されることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明による指紋認証カードの効果について説明すると、以下の通りである。
【0025】
本発明は、誘導電流を生成し、入力電圧を減圧し、電源を出力することによって別途の電源なしでも動作が可能なようにし、低コスト、軽量及び小型化の製作が可能で、且つ、電力消費効率を最適化し、通信距離を増加させて指紋認証機能を向上させることができる効果を提供することができる。
【0026】
本発明の適用可能な付加的範囲は、以下の詳細な説明にてより明らかになる。ただし、本発明の思想及び範囲内で多様な変更及び修正は、当業者に明確に理解されうるものであるので、詳細な説明及び本発明の好ましい一実施例のような特定の実施例は、単純に例示として与えられたものと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、本発明による指紋認証カードを説明するためのブロック構成図である。
図2図2は、図1の誘導電流生成部の減圧回路部を説明するための回路図である。
図3図3は、図2の減圧回路部の特定のノードで測定した信号波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
【0029】
以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は、単純に本明細書作成の容易さを考慮して付与されたものであり、前記「モジュール」及び「部」は、互いに混用して使用することもできる。一例として、「モジュール」及び「部」は、一つ以上のプロセッサによって機能を具現するように構成されることができる。
【0030】
さらに、以下、添付された図面及び添付された図面に記載された内容を参照して、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明は実施例により制限されたり、限定されるものではない。
【0031】
本明細書で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、できる限り今現在、広く使用される一般的な用語を選択したが、これは当分野に従事する技術者の意図、慣例、又は新技術の出現などによって変わりうる。また、特定の場合には出願人が任意に選定した用語もあり、この場合に該当する発明の説明の部分でその意味を記載する。したがって、本明細書で使用される用語は、単純な用語の名称ではない、その用語が有する実質的な意味と、本明細書の全般にわたった内容を基に解釈されるべきであることを明らかにしておきたい。
【0032】
図1は、本発明による指紋認証カードを説明するためのブロック構成図である。
【0033】
図1に示すように、本発明による指紋認証カード10は、ユーザーの指紋を検出する指紋認証部100と、検出されたユーザーの指紋登録認証を行う制御部200と、制御部200の登録認証によって外部リーダーとタグ付けされる通信部300と、外部リーダーとの接近によって誘導電流を生成する誘導電流生成部400とを含むことができる。
【0034】
ここで、誘導電流生成部400は、外部リーダーとの距離が所定距離以内であれば誘導電流を生成し、生成された誘導電流を直流に変換し、変換された直流の入力電圧を減圧し、入力電圧を減圧して生成された出力電圧を指紋認証部100、制御部200、及び通信部300に供給することができる。
【0035】
一例として、誘導電流生成部400は、外部リーダーとの接近により誘導電流を生成するコイルアンテナ部410と、生成された誘導電流を交流から直流に変換する整流部420と、変換された直流の入力電圧を減圧し、減圧された電圧を出力する減圧回路部430とを含むことができる。
【0036】
ここで、コイルアンテナ部410は、コイルがカード表面の最外殻縁に沿って巻回されるように配置されることができる。その理由は、コイルアンテナ部410の大きさが大きいほどエネルギーハーベスティングに有利なため、コイルがカード表面の最外郭縁に沿って巻回されることが有利だからである。
【0037】
コイルアンテナ部410は、コイルターン数が約1回~約5回であることができるが、これに限定されない。その理由は、コイルアンテナ部410のコイルターン数が少ないほど、エネルギーハーベスティングに有利なため、コイルのターン数を約1回~約5回とすることが有利だからである。
【0038】
その後、減圧回路部430は、指紋認証部100及び制御部200の最大消費電流値を基に、入力電圧を減圧し、減圧された電圧を出力することができる。
【0039】
一例として、減圧回路部430は、指紋認証部100及び制御部200の最大消費電流値と同じである、または、より大きな電流値が、指紋認証部100及び制御部200に供給されるように入力電圧を減圧することができる。
【0040】
その理由は、減圧回路部430を介して減圧された電圧が指紋認証部100及び制御部200に供給された場合、指紋認証部100及び制御部200の最大消費電流を満たすことができる電流が供給されてはじめて通信距離が伸び、指紋認証機能が向上されることができるからである。
【0041】
したがって、本発明の誘導電流生成部400は、外部リーダーとの距離が約40mm~約60mmでも誘導電流が生成され、エネルギーハーベスティングによる十分な電源供給が可能になるため、通信距離が伸び、指紋認証機能が向上されることができる。
【0042】
例えば、誘導電流生成部400は、外部リーダーとの距離が約60mm以内で、誘導電流を生成することができる。
【0043】
減圧回路部430は、指紋認証部100及び制御部200の最大電力消費効率を高めるのに多様に回路設計されることができる。
【0044】
一例として、減圧回路部430は、第1入力端子に入力される入力信号をパルス信号に変換して出力し、第2入力端子に入力されるフィードバック信号を基に、パルス信号に変換された出力信号の振幅を維持する第1信号変換部(図2の図面符号4320)と、第1信号変換部から変換されたパルス信号の入力を受け、平滑信号に変換して出力し、平滑信号に変換された出力信号を第1信号変換部の第2入力端子にフィードバックする第2信号変換部(図2の図面符号4330)を含むことができる。
【0045】
ここで、第1信号変換部(図2の図面符号4320)は、入力信号が第1入力端子に入力すると、入力信号をパルス信号に変換し、変換されたパルス信号を出力端子に出力するパルス信号変換部と、フィードバック信号が第2入力端子に入力されると、フィードバック信号と入力信号を比較して出力端子に出力する出力信号の振幅を維持する比較部を含むことができる。
【0046】
また、第2信号変換部(図2の図面符号4330)は、第1信号変換部(図2の図面符号4320)の出力端子に一側が接続され、他側が第1信号変換部の第2入力端子に接続されるインダクタと、インダクタの他側に一側が連結され、他側がグラウンドされるキャパシタを含むことができる。
【0047】
また、減圧回路部430は、第1信号変換部(図2の図面符号4320)の第1入力端子に入力される入力信号を一定電圧に維持する定電圧部(図2の図面符号4310)をさらに含むことができる。
【0048】
ここで、定電圧部は、第1信号変換部の第1入力端子に一側が接続され、他側がグラウンドされるツェナーダイオードと、第1信号変換部の第1入力端子とツェナーダイオードの一側間のノードに一側が接続され、他側がグラウンドされる入力キャパシタを含むことができる。
【0049】
このとき、定電圧部は、ツェナーダイオードと入力キャパシタが互いに並列連結されることができる。
【0050】
また、減圧回路部430は、第2信号変換部の出力端子に接続され、第2信号変換部から出力される出力信号のリップルを除去するリップル除去部(図2の図面符号4340)をさらに含むことができる。
【0051】
一例として、リップル除去部は、フェライトビーズ(ferrite bead)を含むことができるが、これに限定されない。
【0052】
次に、通信部300は、近距離無線通信モジュールを含むことができる。一例として、近距離無線通信モジュールは、NFCチップを含むことができるが、これに限定されない。
【0053】
次に、制御部200は、指紋認証部100から指紋が検出されると、検出された指紋が登録指紋であるか否かを確認し、検出された指紋が登録指紋であれば、外部リーダーとタグ付けされるように通信部300を制御することができる。
【0054】
場合によっては、制御部200は、検出された指紋が登録指紋でなければ外部リーダーとタグ付けされないように通信部300を制御することができる。
【0055】
また、制御部200は、指紋認証部100から指紋が検出されると検出された指紋に対して登録、マッチング、削除のうち少なくともいずれか一つの処理を実行することができる。
【0056】
一方、外部リーダー(reader)は、電磁場を発生するNFCリーダーであることができるが、これに限定されない。
【0057】
このように構成される本発明の指紋認証カード10は、外部リーダーに近接すると誘導電流生成部400が誘導電流を生成し、生成された誘導電流を直流に変換し、変換された直流の入力電圧を減圧し、減圧された電圧(出力電圧)を指紋認証部100、制御部200、及び通信部300に供給することができる。
【0058】
続いて、本発明の指紋認証カード10は、指紋認証部100と制御部200の電力消費効率を最適化して動作させることができる。
【0059】
ここで、指紋認証カード10の制御部200は、指紋認証部100から指紋が検出されると、検出された指紋が登録指紋であるか否かを確認し、検出された指紋が登録指紋であれば、外部リーダーとタグ付けされるように通信部300を制御することができる。
【0060】
次に、外部リーダーは、指紋認証カード10の通信部300とタグ付けされると、ユーザー認証によりそれに対応する機能を実行することができる。
【0061】
例えば、ドアのセキュリティ認証装置に適用されると、ドア認証に応じたドアの開閉が行われることができる。
【0062】
このように、本発明は、誘導電流を生成し、入力電圧を減圧し、電源を出力することによって別途の電源なしでも動作が可能なようにし、低コスト、軽量、及び小型化の製作が可能で、且つ、電力消費効率を最適化し、通信距離を伸ばし、指紋認証機能を向上させることができる効果を提供することができる。
【0063】
図2は、図1の誘導電流生成部の減圧回路部を説明するための回路図であり、図3は、図2の減圧回路部の特定のノードで測定した信号波形図である。
【0064】
図2に示すように、誘導電流生成部の減圧回路部は、定電圧部4310、第1信号変換部4320、第2信号変換部4330、リップル除去部4340を含むことができる。
【0065】
ここで、定電圧部4310は、第1信号変換部4320の第1入力端子VINに入力される入力信号を一定電圧に維持することができる。
【0066】
一例として、定電圧部4310は、第1信号変換部4320の第1入力端子VINに一側が接続され、他側がグラウンドされるツェナーダイオード4312と、第1信号変換部4320の第1入力端子VINとツェナーダイオード4312の一側間のノードに一側が接続され、他側がグラウンドされる入力キャパシタ4314を含むことができる。
【0067】
このとき、定電圧部4310は、ツェナーダイオード4312と入力キャパシタ4314が互いに並列接続することができる。
【0068】
また、第1信号変換部4320は、第1信号変換部4320の第1入力端子VINに入力される入力信号をパルス信号に変換して出力し、第2信号変換部4330から出力され、第1信号変換部4320の第2入力端子VOSに入力されるフィードバック信号を基に、第1信号変換部4320によってパルス信号に変換されて出力される出力信号の振幅を維持することができる。
【0069】
一例として、第1信号変換部4320は、入力信号が第1入力端子VINに入力されると、入力信号をパルス信号に変換し、変換されたパルス信号を出力SWに出力するパルス信号変換部と、第2信号変換部4330から出力されたフィードバック信号が第2入力端子VOSに入力されるとフィードバック信号と入力信号を比較して、第1信号変換部4320の出力端子SWに出力される第1出力信号の振幅を維持する比較部を含むことができる。
【0070】
続いて、第2信号変換部4330は、第1信号変換部4320から変換されたパルス信号の入力を受け、平滑信号に変換して出力し、平滑信号に変換されて出力される第2出力信号(フィードバック信号)を第1信号変換部4320にフィードバックすることができる。
【0071】
一例として、第2信号変換部4330は、第1信号変換部4320の出力端子SWに一側が接続され、他側が第1信号変換部4320の第2入力端子VOSに接続されるインダクタ4332と、インダクタ4332の他側に一側が連結され、他側がグラウンドされるキャパシタ4334を含むことができる。
【0072】
次に、リップル除去部4340は、第2信号変換部4330の出力端子に接続され、第2信号変換部4330から出力される第2出力信号のリップルを除去することができる。
【0073】
一例として、リップル除去部4340は、フェライトビーズ(ferrite bead)を含むことができるが、これに限定されない。
【0074】
図3に示すように、誘導電流生成部の減圧回路部は、第1信号変換部4320によって入力信号をパルス信号Aに変換することができる。
【0075】
また、減圧回路部は、第2信号変換部4330によってパルス信号Aを振幅が低くなった平滑信号Cに変換することができる。
【0076】
このように、減圧回路部は、指紋認証部及び制御部の最大消費電流値を基に、入力電圧を減圧して減圧された電圧を出力することができる。
【0077】
一例として、減圧回路部は、指紋認証部及び制御部の最大消費電流値と同一である、またはより大きな電流値が、指紋認証部及び制御部に供給されるように入力電圧を減圧することができる。
【0078】
その理由は、減圧回路部を介して減圧された電圧が指紋認証部及び制御部に供給される場合、指紋認証部及び制御部の最大消費電流効率を増加させることにより、通信距離が伸び、指紋認証機能が向上されることができからである。
【0079】
以上で、本発明に記載された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも一つの実施例のみに限定されるものではない。さらに、各実施例にて例示された特徴、構造、効果などは、実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組み合わせたり、変形したりして実施可能である。したがって、これらの組み合わせと変形に係る内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0080】
また、以上、実施例を中心に説明したが、これは単純な例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、前記に例示されていない数々の多様な変形と応用が可能であることを知ることができるであろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。また、このような変形と応用に関係した相違点は、添付された特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0081】
10:指紋認証カード
100:指紋認証部
200:制御部
300:通信部
400:誘導電流生成部
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2022-04-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの指紋を検出するように構成される指紋認証部と、
前記検出されたユーザーの指紋登録認証を実行するように構成される制御部と、
前記制御部の登録認証により外部リーダー(reader)とタグ付けされるように構成される通信部と、
前記外部リーダーとの接近により誘導電流を生成するように構成される誘導電流生成部とを含み、
前記誘導電流生成部は、
前記外部リーダーとの距離が所定距離以内であれば、前記誘導電流を生成し、
前記生成された誘導電流を直流に変換し、
前記直流に変換された入力電圧を減圧して出力電圧を生成し、そして
前記入力電圧を減圧して生成された出力電圧を、前記指紋認証部、制御部、および通信部に供給するように構成され、
前記誘導電流生成部は、
前記外部リーダーとのアクセスにより前記誘導電流を生成するように構成されるコイルアンテナ部と、
前記生成された誘導電流を交流から直流に変換するように構成される整流部と、
前記変換された直流の入力電圧を減圧し、減圧された電圧を出力するように構成される減圧回路部とを含み
前記減圧回路部は、第1信号変換部及び第2信号変換部を含み、
前記第1信号変換部は、
前記第1信号変換部の第1入力端子に入力される入力信号をパルス信号に変換して出力し、そして
前記第2信号変換部から出力され、前記第1信号変換部の第2入力端子に入力されるフィードバック信号に基づいて前記パルス信号に変換された第1出力信号の振幅を維持するように構成され、
前記第2信号変換部は、
前記第1信号変換部から前記変換されたパルス信号の入力を受け、平滑信号に変換して出力し、そして
前記平滑信号に変換されて出力される第2出力信号である前記フィードバック信号を前記第1信号変換部の前記第2入力端子にフィードバックするように構成される、指紋認証カード。
【請求項2】
前記コイルアンテナ部は、
カード表面の最外郭の縁に沿って巻回されるように配置されるコイルを含む、請求項に記載の指紋認証カード。
【請求項3】
前記第1信号変換部は、
前記第1入力端子に入力される前記入力信号を、前記パルス信号に変換して、前記変換されたパルス信号を出力に出力するように構成されるパルス信号変換部と、そして
前記第2入力端子に入力される前記フィードバック信号と、前記入力信号を比較して出力端子に出力される前記第1出力信号の振幅を維持するように構成される比較部を含む、請求項に記載の指紋認証カード。
【請求項4】
前記第2信号変換部は、
前記第1信号変換部の前記出力端子に一側が接続され、他側が前記第1信号変換部の前記第2入力端子に接続されるインダクタと、
前記インダクタの他端に一側が接続され、他側がグラウンドされるコンデンサを含む、
請求項に記載の指紋認証カード。
【請求項5】
前記減圧回路部は、
前記指紋認証部、及び前記制御部の最大消費電流値と同じである、またはより大きな電流値が前記指紋認証部、及び前記制御部に供給されるように、前記入力電圧を減圧し、前記出力電圧を前記指紋認証部、及び前記制御部に供給するように構成される、請求項に記載の指紋認証カード。
【請求項6】
前記減圧回路部は、
前記第1信号変換部の前記第1入力端子に入力される前記入力信号を一定電圧に維持するように構成される定電圧部をさらに含む、請求項に記載の指紋認証カード。
【請求項7】
前記定電圧部は、
前記第1信号変換部の前記第1入力端子に一側が接続され、他側がグラウンドされるツェナーダイオードと、
前記第1信号変換部の前記第1入力端子と、前記ツェナーダイオードの一側間のノードに一側が接続され、他側がグランドされる入力キャパシタを含み、
前記ツェナーダイオードと、前記入力キャパシタは、前記第1入力端子とグランド間に相互に並列接続される、請求項に記載の指紋認証カード。
【請求項8】
前記減圧回路部は、
前記第2信号変換部の出力端子に接続され、前記第2信号変換部から出力される前記第2出力信号のリップルを除去するように構成されるリップル除去部をさらに含む、請求項に記載の指紋認証カード。
【請求項9】
前記リップル除去部は、フェライトビーズを含む、請求項に記載の指紋認証カード。
【請求項10】
前記制御部は、
前記指紋認証部から前記指紋が検出されると、前記検出された指紋が登録指紋であるかを確認し、前記検出された指紋が、前記登録指紋であれば、前記外部リーダーとタグ付けされるように前記通信部を制御するように構成される、請求項1に記載の指紋認証カード。