(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022080154
(43)【公開日】2022-05-27
(54)【発明の名称】画像処理装置および画像処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 7/00 20170101AFI20220520BHJP
A61M 1/16 20060101ALI20220520BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20220520BHJP
【FI】
G06T7/00 616
A61M1/16 111
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020191167
(22)【出願日】2020-11-17
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】507365204
【氏名又は名称】旭化成メディカル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】深井 誠一
(72)【発明者】
【氏名】白石 亮
【テーマコード(参考)】
4C077
5E555
5L096
【Fターム(参考)】
4C077HH18
4C077HH21
4C077JJ20
4C077JJ24
5E555AA01
5E555AA58
5E555BA02
5E555BA08
5E555BA22
5E555BA83
5E555BB02
5E555BB08
5E555BB22
5E555BC01
5E555CA12
5E555CA14
5E555CA42
5E555CA47
5E555CB12
5E555CB69
5E555CC01
5E555DB53
5E555EA10
5E555EA22
5E555EA23
5E555FA00
5L096BA03
5L096BA06
5L096BA13
5L096CA24
5L096DA02
5L096FA69
5L096GA08
5L096HA02
(57)【要約】
【課題】画像処理装置により患者の血管を検査した場合においては、画像上における血管の位置を画像上において入力できることが好ましい。
【解決手段】シャントが設けられた位置を含む、患者の身体の少なくとも一部分の画像を表示する画像表示部と、患者の身体における血管の位置および血管を検査した検査位置の少なくとも一方の画像上における位置情報を、画像表示部が表示した画像上において入力する第1入力部と、を備える画像処理装置を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャントが設けられた位置を含む、患者の身体の少なくとも一部分の画像を表示する画像表示部と、
前記患者の身体における血管の位置、および、前記血管が検査された検査位置の少なくとも一方の前記画像上における位置情報を、前記画像表示部が表示した前記画像上において入力する第1入力部と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記第1入力部は、前記第1入力部と前記画像表示部との電気的接続または電磁的接続により、前記血管の位置および前記検査位置の少なくとも一方の前記位置情報を、前記画像上において入力する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画像を取得する画像取得部をさらに備える、請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記患者の情報を入力するための第2入力部をさらに備え、
前記第2入力部により前記患者の情報が入力された場合、前記画像取得部は前記画像を取得する、
請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第1入力部により入力された前記位置情報と、前記画像とを対応付けで記憶する記憶部をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画像に基づいて、前記血管の異常を判定する判定部をさらに備える、請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記記憶部は、第1時刻における前記血管の位置および前記検査位置の少なくとも一方が描画された前記画像である第1画像と、前記第1時刻から予め定められた時間経過後の第2時刻における前記血管の位置および前記検査位置の少なくとも一方が描画された前記画像である第2画像とを記憶し、
前記判定部は、前記第1画像と前記第2画像とに基づいて、前記血管の異常を判定する、
請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記記憶部は、前記血管における血流音をさらに記憶し、
前記判定部は、前記画像と前記血流音とに基づいて、前記血管の異常を判定する、
請求項6または7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記記憶部は、第1時刻における前記血流音である第1血流音と、前記第1時刻から予め定められた時間経過後の第2時刻における前記血流音である第2血流音とをさらに記憶し、
前記判定部は、前記第1血流音と前記第2血流音に基づいて、前記血管の異常を判定する、
請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記血流音を取得する血流音取得部をさらに備える、請求項8または9に記載の画像処理装置。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1から10のいずれか一項に記載の画像処理装置として機能させるための画像処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、血液透析装置用管理システムに関する。特許文献1には、「血液透析用装置自体に、患者毎に異なる患者情報と、治療予定情報とを記憶させ、それらに基づいてその血液透析用装置の運転条件を迅速且つ正確に設定することができるようになる。また、設定された患者情報の確認についても、例えば画面の背景色により一目で識別して容易に行うことができるようになる。したがって、透析患者の管理および看護業務を有効に援助することができる。」と記載されている(段落0015)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2006-346333号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、画像処理装置を提供する。画像処理装置は、シャントが設けられた位置を含む、患者の身体の少なくとも一部分の画像を表示する画像表示部と、患者の身体における血管の位置、および、血管が検査された検査位置の少なくとも一方の画像上における位置情報を、画像表示部が表示した画像上において入力する第1入力部と、を備える。
【0004】
第1入力部は、第1入力部と画像表示部との電気的接続または電磁的接続により、血管の位置および検査位置の少なくとも一方の位置情報を、画像上において入力してよい。
【0005】
画像処理装置は、画像を取得する画像取得部をさらに備えてよい。
【0006】
画像処理装置は、患者の情報を入力するための第2入力部をさらに備えてよい。第2入力部により患者の情報が入力された場合、画像取得部は画像を取得してよい。
【0007】
画像処理装置は、第1入力部により入力された位置情報と、画像とを対応付けで記憶する記憶部をさらに備えてよい。
【0008】
画像処理装置は、画像に基づいて、血管の異常を判定する判定部をさらに備えてよい。
【0009】
記憶部は、第1時刻における血管の位置および検査位置の少なくとも一方が描画された画像である第1画像と、第1時刻から予め定められた時間経過後の第2時刻における血管の位置および検査位置の少なくとも一方が描画された画像である第2画像とを記憶してよい。判定部は、第1画像と第2画像とに基づいて、血管の異常を判定してよい。
【0010】
記憶部は、血管における血流音をさらに記憶してよい。判定部は、画像と血流音とに基づいて、血管の異常を判定してよい。
【0011】
記憶部は、第1時刻における血流音である第1血流音と、第1時刻から予め定められた時間経過後の第2時刻における血流音である第2血流音とをさらに記憶してよい。判定部は、第1血流音と第2血流音に基づいて、血管の異常を判定してよい。
【0012】
画像処理装置は、血流音を取得する血流音取得部をさらに備えてよい。
【0013】
本発明の第2の態様においては、画像処理プログラムを提供する。画像処理プログラムは、コンピュータを画像処理装置として機能させる。
【0014】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一つの実施形態に係る画像処理装置100の一例を示す図である。
【
図2】本発明の一つの実施形態に係る画像処理装置100のブロック図の一例を示す図である。
【
図3】
図1に示される画像表示部10の断面の一例を示す図である。
【
図4】
図1に示される画像表示部10の断面の他の一例を示す図である。
【
図5】患者の身体22の少なくとも一部分の一例を示す図である。
【
図6】画像表示部10に表示された、患者の身体22の少なくとも一部分の画像11の一例を示す図である。
【
図7】画像表示部10に表示された、患者の身体22の少なくとも一部分の第1画像11-1の一例を示す図である。
【
図8】画像表示部10に表示された、患者の身体22の少なくとも一部分の第2画像11-2の一例を示す図である。
【
図9】本発明の一つの実施形態に係る画像処理装置100のブロック図の他の一例を示す図である。
【
図10】本発明の一つの実施形態に係る画像処理方法の一例を示す図である。
【
図11】本発明の画像処理装置100が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0017】
図1は、本発明の一つの実施形態に係る画像処理装置100の一例を示す図である。画像処理装置100は、画像表示部10および第1入力部20を備える。画像処理装置100は、第2入力部40および血流音取得部50を備えてよい。第1入力部20は、例えばスタイラスペンである。血流音取得部50は、例えば聴診器である。血流音取得部50は、電子聴診器であってよい。
【0018】
画像処理装置100は、本体部90を備える。本体部90は、画像表示部10を有する。本体部90は、第2入力部40を有してよい。本体部90は、例えばCPU、メモリおよびインターフェース等を備えるコンピュータである。当該コンピュータは、タブレット型のコンピュータ、ラップトップコンピュータまたはスマートフォンであってよい。
【0019】
画像処理装置100は、画像取得部30を備えてよく、備えなくてもよい。画像取得部30は、例えば電子カメラである。画像取得部30は、画像11を取得する。
【0020】
画像処理装置100が画像取得部30を備える場合、本体部90が画像取得部30を有してよい。本体部90がタブレット型のコンピュータである場合、当該画像取得部30は当該タブレット型のコンピュータに内蔵された電子カメラであってよい。画像処理装置100が画像取得部30を備えない場合、画像11は、後述するとおり、画像処理装置100とは別途の画像取得部30により取得されてよい。
【0021】
本体部90がコンピュータである場合、画像表示部10は当該コンピュータのモニタ、ディスプレイ等であってよく、第2入力部40は当該コンピュータのキーボードおよびマウスの少なくとも一方であってよい。本体部90には、本体部90を画像処理装置100として機能させるための画像処理プログラムがインストールされていてよい。
【0022】
画像表示部10は、画像11を表示する。本例の画像表示部10は、おもて面12および裏面14を有する。おもて面12は、画像表示部10において画像11が表示される面である。裏面14は、おもて面12と交差する方向においておもて面12と対向する面であって、画像11が表示されない面である。本体部90をユーザが使用している場合において、本例のおもて面12および裏面14は、それぞれユーザが視認可能な面および視認不可能な面である。
【0023】
本体部90と第1入力部20とは、無線で接続されてよい。本体部90と血流音取得部50とは、無線で接続されてよい。当該無線の規格は、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)またはZigbee(登録商標)であってよい。本体部90と第1入力部20とは、有線で接続されてもよい。本体部90と血流音取得部50とは、有線で接続されてもよい。
【0024】
図2は、本発明の一つの実施形態に係る画像処理装置100のブロック図の一例を示す図である。本例において、本体部90は制御部80を有する。本体部90がコンピュータである場合、制御部80は、例えば当該コンピュータのCPUである。
図2において、
図1における本体部90の範囲が破線にて示されている。
【0025】
制御部80は、画像表示部10への画像11の表示を制御する。本例において、画像11は、画像取得部30により取得された画像である。制御部80は、画像取得部30による画像11の取得を制御する。制御部80は、画像11上における位置情報であって、第1入力部20により入力された位置情報を制御する。制御部80は、第2入力部40により入力された患者の情報(後述)を制御する。制御部80は、血流音取得部50により取得された血流音の情報(後述)を制御する。
【0026】
図3は、
図1に示される画像表示部10の断面の一例を示す図である。
図3は、ユーザの手により第1入力部20が使用されている状態を示している。第1入力部20は、第1入力部20と画像表示部10との電気的接続または電磁的接続により、画像表示部10に表示される画像11上において、位置情報(後述)を入力する。画像表示部10は、タッチパネル式の入力装置であってよい。
【0027】
本例の画像表示部10は、おもて面12から裏面14への方向に、保護部15、静電検知部16および液晶部17を有する。保護部15は、例えば保護ガラスである。液晶部17は、例えば液晶パネルである。画像表示部10のおもて面12は、保護部15のおもて面であってよい。
【0028】
本例の画像表示部10は、静電結合式のタッチパネルである。本例において、静電検知部16と第1入力部20とは、静電結合により電気的に接続される。
【0029】
図4は、
図1に示される画像表示部10の断面の他の一例を示す図である。
図4は、
図3と同様にユーザの手により第1入力部20が使用されている状態を示している。本例の画像表示部10は、おもて面12から裏面14への方向に、保護部15、磁界検知部18および液晶部17を有する。
【0030】
本例の画像表示部10は、電磁誘導式のタッチパネルである。磁界検知部18は、複数のコイルを有してよい。第1入力部20は、複数の他のコイルを有してよい。本例において、磁界検知部18と第1入力部20とは、電磁誘導により電磁的に接続される。本例において、磁界検知部18のコイルと第1入力部20のコイルとは、電磁的に接続される。
【0031】
図5は、患者の身体22の少なくとも一部分の一例を示す図である。本例において、患者は人工透析治療を受けているとする。本例においては、患者の身体22の少なくとも一部分は、当該患者の腕である。患者の身体22の少なくとも一部分は、当該患者の利き腕ではない方の腕であってよい。
【0032】
人工透析治療においては、患者の身体22にシャント24を設けることにより、単位時間当たり予め定められた量の患者の血液を、当該患者の体外に導き出す。シャント24は、患者の身体22に埋め込まれていてよい。シャント24は、患者の身体22の内部において、当該患者の血管26と接続されていてよい。血管26は、当該患者の静脈および動脈の少なくとも一方である。
図5において、血管26およびシャント24が、それぞれ破線および実線にて示されている。
【0033】
シャント24が患者の身体22に埋め込まれている場合、シャント24は視認されない。
図5においては、患者の身体22においてシャント24が設けられた位置を表示するため、シャント24が可視的に示されている。
【0034】
看護師、臨床検査技師、医者および患者の少なくとも一人は、患者の血管26を検査する場合がある。本明細書において、看護師、臨床検査技師、医者および患者の少なくとも一人を看護師等と称する。看護師等は、患者の血管26に血管狭窄が生じているか否かを検査してよい。
【0035】
血管26は、聴診および触診の少なくとも一方により検査されてよい。血管26に血管狭窄が生じているか否かは、聴診および触診の少なくとも一方により検査されてよい。血管26が聴診される場合、血管26は血流音取得部50(
図1および
図2参照)により聴診されてよい。
【0036】
血管26が検査された位置を、検査位置28とする。検査位置28とは、血管26に沿った位置であって検査された位置を指す。血管26の検査においては、血管26に沿った複数の位置が検査されてよい。本例においては、血管26における2つの位置(検査位置28-1および検査位置28-2)が検査されている。
【0037】
図6は、画像表示部10に表示された、患者の身体22の少なくとも一部分の画像11の一例を示す図である。本例において、画像11は画像取得部30(
図1および
図2参照)により取得される。
図6は、画像11上における血管位置27および検査位置29の一例が示されている。
【0038】
血管位置27は、画像11上における血管26の位置情報を示す。血管位置27は、患者の身体22における血管26の位置に対応する、画像11上における位置情報である。血管位置27は、いわゆる患者の血管走行の位置を示す位置情報であってよい。血管位置27は、画像11上における血管26の位置と一致していてよく、一致していなくてもよい。
【0039】
検査位置29は、画像11上における検査位置28の位置情報を示す。検査位置29は、患者の身体22における検査位置28に対応する、画像11上における位置情報である。検査位置29は、画像11上における検査位置28の位置と一致していてよく、一致していなくてもよい。検査位置29-1および検査位置29-2は、それぞれ検査位置28-1および検査位置28-2に対応している。
【0040】
血管位置27および検査位置29は、画像11上において描画されてよい。血管位置27および検査位置29は、看護師等により描画されてよい。血管位置27は、画像表示部10に表示された血管26をなぞるように描画されてよい。検査位置29は、検査位置28(
図5参照)に対応する位置に描画されてよい。
【0041】
画像11上に描画された血管位置27および検査位置29は、白黒で表示されてよく、赤、緑、青等の白黒以外の色により表示されてもよい。画像11上において、血管26が動脈である場合の血管位置27を表示する色と、血管26が静脈である場合の血管位置27を表示する色とは、異なっていてよい。
【0042】
第1入力部20は、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方を、画像11上において入力する。本例においては、第1入力部20は、第1入力部20と画像表示部10との電気的接続(
図3参照)または電磁的接続(
図4参照)により、血管位置27および検査位置28の少なくとも一方を、画像11上において入力する。
【0043】
本体部90がタブレット型のコンピュータである場合、画像表示部10はタッチパネルであってよい。本体部90がタブレット型のコンピュータである場合、当該タッチパネルに表示された血管26を当該タッチパネル上においてなぞるように、血管位置27が描画されてよい。当該タッチパネル上において、血管26が検査された位置に検査位置29が描画されてよい。本体部90がタブレット型のコンピュータではない場合、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方は、マウス、トラックポインタ等により画像11上に描画されてよい。
【0044】
上述したとおり、画像処理装置100は、画像取得部30を備えてよく、備えなくてもよい。画像処理装置100が画像取得部30を備えない場合、画像11は、画像処理装置100とは別途の画像取得部30により取得されてよい。例えば、患者がデジタルカメラを所有し、画像処理装置100が病院に設置されている場合において、当該患者の自宅において当該患者のデジタルカメラにより取得された画像11が、当該画像処理装置100における記憶部60(後述)に記憶されてよい。複数の患者がそれぞれデジタルカメラを所有し、画像処理装置100が病院に設置されている場合において、当該複数の患者のそれぞれの自宅において、それぞれの患者のデジタルカメラにより取得されたそれぞれの画像11が、当該画像処理装置100における記憶部60(後述)に記憶されてもよい。当該画像11は、当該画像処理装置100における画像表示部10に表示されてよい。当該画像11は、通信回線を通じて、患者のデジタルカメラから、病院に設置された画像処理装置100に送信されてよい。
【0045】
画像処理装置100が画像取得部30を備えない場合、画像11は、紙上のシェーマが画像データ化された画像であってもよい。紙上のシェーマが画像データ化された画像11は、画像処理装置100における記憶部60(後述)に記憶されてよい。
【0046】
本例の画像処理装置100においては、第1入力部20が血管位置27および検査位置29の少なくとも一方を、画像11上において入力する。このため、本例の画像処理装置100は、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方が紙上のシェーマに記載される場合よりも、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方の入力を容易にできる。なお、シェーマとは、身体部位が描かれた、絵による図である。
【0047】
図7は、画像表示部10に表示された、患者の身体22の少なくとも一部分の第1画像11-1の一例を示す図である。第1画像11-1は、第1時刻t1において画像取得部30により取得された画像11である。
【0048】
本例において、血管位置27は画像11-1上における血管26の位置情報であって、第1時刻t1における血管26の位置情報であるとする。本例において、検査位置29は画像11-1上における検査位置28の位置情報であって、第1時刻t1における検査位置28の位置情報であるとする。本例において、第1画像11-1は、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方が描画された画像11である。
【0049】
図8は、画像表示部10に表示された、患者の身体22の少なくとも一部分の第2画像11-2の一例を示す図である。第2画像11-2は、第2時刻t2において画像取得部30により取得された画像11である。本例において、第2時刻t2は、第1時刻t1から予め定められた時間経過後の時刻である。
【0050】
第1時刻t1および第2時刻t2は、血管26に血管狭窄が生じているか否かが検査されるタイミングであってよい。血管26は、第1時刻t1および第2時刻t2のそれぞれにおいて、看護師等により検査されてよい。上述した予め定められた時間は、第1時刻t1における検査から、第2時刻t2における次の検査までの間隔であってよい。
【0051】
画像11-2上における血管26の位置情報であって、第2時刻t2における血管26の位置情報を、血管位置37とする。画像11-2上における検査位置28の位置情報であって、第2時刻t2における検査位置28の位置情報を、検査位置39とする。
【0052】
血管26に血管狭窄が生じた場合、血液は血管26を流れにくくなる。このため、血管狭窄が生じた場合における血管26の形状は、血管狭窄が生じる前における血管26の形状と比較して、変化する場合がある。血管26の形状が変化した場合、患者の身体22における血管26の位置が変化する場合がある。
【0053】
本例において、患者の身体22における血管26の第2時刻t2における位置は、第1時刻t1における位置と比較して、変化している。第1画像11-1における血管26の位置と、第2画像11-2における血管26の位置とは、異なっている。
【0054】
第2時刻t2において、血管位置37は、第2画像11-2上において血管26をなぞるように描画されてよい。第2時刻t2において、検査位置39は、第2画像11-2上における位置であって検査位置28(
図5参照)に対応する位置に描画されてよい。本例において、第2画像11-2は、血管位置37および検査位置39の少なくとも一方が描画された画像11である。
【0055】
第2時刻t2において、血管26に沿った複数の位置が検査されてもよい。本例においては、血管26における2つの位置(検査位置28-1および検査位置28-2)が検査されている。検査位置39-1および検査位置39-2は、それぞれ検査位置28-1および検査位置28-2に対応している。
【0056】
図9は、本発明の一つの実施形態に係る画像処理装置100のブロック図の他の一例を示す図である。本例の画像処理装置100は、記憶部60および判定部70をさらに備える点で
図2に示される画像処理装置100と異なる。本例においては、本体部90が記憶部60および判定部70を有する。
【0057】
記憶部60は、第1入力部20により入力された位置情報と、画像11とを対応付けで記憶する。第1入力部20により入力された位置情報とは、
図6に示される例においては、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方である。血管位置27は、画像11上における血管26の位置情報である。検査位置29は、画像11上における検査位置28の位置情報である。
【0058】
記憶部60は、第1時刻t1における第1画像11-1(
図7参照)および第2時刻t2における第2画像11-2(
図8参照)を記憶してよい。記憶部60は、血管26を検査した3つ以上の時刻のそれぞれにおける画像11を記憶してもよい。
【0059】
本例の画像処理装置100は、検査対象の患者の情報を入力するための第2入力部40を備える。画像処理装置100のユーザは、検査対象の患者の情報を第2入力部40により入力してよい。検査対象の患者の情報とは、当該患者の年齢、性別、身長、体重、既往症等の情報であってよい。患者を識別する識別子(例えばID番号)を識別子Mとする。記憶部60は、識別子Mと、患者の当該情報とを対応付けて記憶してよい。記憶部60は、複数の患者について、識別子Mと患者の当該情報とを対応付けて記憶してよい。
【0060】
記憶部60は、識別子Mと画像11とを対応付けて記憶してよい。記憶部60は、識別子Mと、画像11と、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方とを対応付けて記憶してよい。シャントトラブルスコアリング(Shunt Trouble Scoring。略称STS)においては、識別子Mと、画像11と、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方とを対応付けて記憶しておくことが好ましい。識別子Mと、画像11と、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方とを対応付けて記憶しておくことにより、画像処理装置100は、患者ごとに、画像11と、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方とを、管理しやすくなる。
【0061】
記憶部60は、識別子Mと、複数の画像11(例えば第1画像11-1および第2画像11-2)とを対応付けて記憶してよい。記憶部60は、識別子Mと、第1画像11-1と、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方とを対応付けて記憶してよい。記憶部60は、識別子Mと、第2画像11-2と、血管位置37および検査位置39の少なくとも一方とを対応付けて記憶してよい。
【0062】
血管26における血流音を、血流音Sとする。記憶部60は、血流音Sをさらに記憶してよい。血流音Sとは、患者の心臓の心拍により心臓から送り出される血流の音である。血流音Sは、いわゆるシャント音であってよい。本例においては、シャント音とは、シャント24を流れる血液の血流音である。血流音Sは、検査位置28(
図5参照)において取得された音であってよい。血流音Sは、血流音取得部50により取得されてよい。記憶部60は、血流音Sを血管位置27および検査位置29の少なくとも一方と対応付けて記憶してよい。
【0063】
第1時刻t1における血流音Sを、第1血流音S1とする。第2時刻t2における血流音Sを、第2血流音S2とする。記憶部60は、第1血流音S1および第2血流音S2を記憶してよい。記憶部60は、血管26を検査した3つ以上の時刻のそれぞれにおける血流音Sを記憶してもよい。
【0064】
記憶部60は、識別子Mと、画像11と、血流音Sとを対応付けて記憶してよい。記憶部60は、識別子Mと、画像11と、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方とを対応付けて記憶してよい。
【0065】
記憶部60は、識別子Mと、複数の画像11(例えば第1画像11-1および第2画像11-2)と、複数の血流音S(例えば第1血流音S1および第2血流音S2)とを対応付けて記憶してよい。記憶部60は、識別子Mと、第1画像11-1と、第1血流音S1と、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方とを対応付けて記憶してよい。記憶部60は、識別子Mと、第2画像11-2と、第2血流音S2と、血管位置37および検査位置39の少なくとも一方とを対応付けて記憶してよい。
【0066】
画像処理装置100は、血流音取得部50を備えてよく、備えなくてもよい。画像処理装置100が血流音取得部50を備えない場合、血流音Sは、画像処理装置100とは別途の血流音取得部50により取得されてよい。例えば、患者が聴診器を所有し、画像処理装置100が病院に設置されている場合において、当該患者の自宅において当該患者の聴診器により取得された血流音Sが、当該画像処理装置100における記憶部60に記憶されてよい。当該血流音Sは、通信回線を通じて、患者の聴診器から、病院に設置された画像処理装置100に送信されてよい。
【0067】
判定部70は、画像11に基づいて血管26の異常を判定してよい。本例においては、血管26の異常とは、人工透析に必要な血流量を維持できなくなるような血管狭窄が発生している状態を指す。
【0068】
判定部70は、第1画像11-1と第2画像11-2とに基づいて、血管26の異常を判定してよい。上述したとおり、血管26に血管狭窄が生じた場合、第1画像11-1における血管26の位置と、第2画像11-2における血管26の位置とは、異なる場合がある。このため、判定部70は、第1画像11-1における血管26の位置と、第2画像11-2における血管26の位置とに基づいて、血管26の異常を判定できる。判定部70は、3つ以上の時刻における画像11に基づいて、血管26の異常を判定してもよい。
【0069】
判定部70は、血流音Sに基づいて血管26の異常を判定してよい。判定部70は、血流音Sの周波数特性に基づいて血管26の異常を判定してよい。血流音Sの周波数特性とは、血流音Sの波形における振幅の周波数依存性であってよい。判定部70は、予め定められた周波数帯域における振幅が、予め定められた振幅閾値tha未満である場合に、血管26が異常であると判定してよい。振幅閾値thaは、当該振幅の周波数依存性における振幅の最大値に対する、予め定められた割合の振幅であってよい。当該予め定められた割合は、例えば80%であってよく、60%であってもよい。なお、血流音Sの周波数特性とは、血流音Sの波形における包絡線の振幅の周波数依存性であってもよい。
【0070】
判定部70は、血流音Sの振幅特性に基づいて血管26の異常を判定してよい。血流音Sの振幅特性とは、血流音Sの波形の振幅特性、または、血流音Sの波形における包絡線の振幅特性であってよい。判定部70は、当該包絡線における振幅の最小値が、予め定められた振幅閾値thb未満である場合に、血管26が異常であると判定してよい。振幅閾値thbは、当該包絡線における振幅の最大値に対する、予め定められた割合の振幅であってよい。当該予め定められた割合は、例えば80%であってよく、60%であってもよい。
【0071】
判定部70は、第1血流音S1および第2血流音S2に基づいて、血管26の異常を判定してよい。血管26に血管狭窄が生じた場合、血液は血管26を流れにくくなる。このため、血管狭窄が生じた場合における血流音Sの周波数特性および振幅特性の少なくとも一方は、血管狭窄が生じる前における血流音Sの周波数特性および振幅特性の少なくとも一方と比較して、変化する場合がある。このため、判定部70は、第1血流音S1および第2血流音S2に基づいて、血管26の異常を判定できる。判定部70は、3つ以上の時刻における血流音Sに基づいて、血管26の異常を判定してもよい。
【0072】
判定部70は、画像11と血流音Sとに基づいて、血管26の異常を判定してもよい。判定部70は、画像11のみに基づいて血管26が異常であると判定し、且つ、血流音Sのみに基づいて血管26が異常であると判定した場合に、血管26が異常であると判定してよい。判定部70が血管26の異常をこのように判定することにより、判定部70が画像11および血流音Sの一方に基づいて血管26の異常を判定する場合よりも、判定部70は、血管26の異常をより正確に判定できる。
【0073】
判定部70は、画像11のみに基づいて血管26が異常であると判定するか、または、血流音Sのみに基づいて血管26が異常であると判定した場合に、血管26が異常であると判定してもよい。判定部70が血管26の異常をこのように判定することにより、判定部70が画像11および血流音Sの一方に基づいて血管26の異常を判定する場合よりも、血管26の異常の蓋然性を、より広く判定できる。
【0074】
判定部70は、第1画像11-1および第2画像11-2、並びに第1血流音S1および第2血流音S2に基づいて、血管26の異常を判定してもよい。判定部70は、第1画像11-1における血管26の位置と、第2画像11-2における血管26の位置とに基づいて血管26が異常であると判定し、且つ、第1血流音S1の周波数特性および振幅特性の少なくとも一方と、第2血流音S2の周波数特性および振幅特性の少なくとも一方とに基づいて血管26が異常であると判定した場合に、血管26が異常であると判定してもよい。判定部70は、第1画像11-1における血管26の位置と、第2画像11-2における血管26の位置とに基づいて血管26が異常であると判定するか、または、第1血流音S1の周波数特性および振幅特性の少なくとも一方と、第2血流音S2の周波数特性および振幅特性の少なくとも一方とに基づいて血管26が異常であると判定した場合に、血管26が異常であると判定してもよい。判定部70は、3つ以上の時刻における画像11および血流音Sに基づいて、血管26の異常を判定してもよい。
【0075】
画像取得部30は、画像11を連続的に取得してもよい。画像取得部30は、第1時刻t1から第2時刻t2まで、画像11を連続的に取得してもよい。画像取得部30が画像11を連続的に取得した場合、当該画像11は動画である。画像取得部30が画像11を連続的に取得した場合、画像11上における血管26の位置は連続的に変化し得る。
【0076】
判定部70は、画像11上において連続的に変化する血管26の位置に基づいて、血管26の異常を判定してもよい。判定部70は、血管26の位置の単位時間当たりの変化量に基づいて、血管26の異常を判定してもよい。判定部70は、血管26の位置の単位時間当たりの変化量が、予め定められた変化量以上である場合、血管26が異常であると判定してもよい。
【0077】
血流音取得部50は、血流音Sを連続的に取得してもよい。血流音取得部50は、第1時刻t1から第2時刻t2まで、血流音Sを連続的に取得してもよい。血流音取得部50が血流音Sを連続的に取得した場合、血流音Sの振幅特性および周波数特性の少なくとも一方は、連続的に変化し得る。
【0078】
判定部70は、連続的に変化する血流音Sに基づいて、血管26の異常を判定してもよい。判定部70は、連続的に変化する血流音Sの音波の振幅特性および周波数特性の少なくとも一方に基づいて、血管26の異常を判定してもよい。判定部70は、連続的に変化する血流音Sにおいて、血流音Sにおける、単位時間当たりの振幅の変化量および周波数の変化量の少なくとも一方に基づいて、血管26の異常を判定してもよい。
【0079】
判定部70は、血流音Sにおける、単位時間当たりの振幅の変化量が予め定められた変化量以上である場合、血管26が異常であると判定してもよい。判定部70は、血流音Sにおける、単位時間当たりの周波数の変化量が予め定められた変化量以上である場合、血管26が異常であると判定してもよい。
【0080】
図10は、本発明の一つの実施形態に係る画像処理方法の一例を示す図である。
図10は、画像処理装置100における画像処理方法の一例である。段階S100は、患者の情報を入力する段階である。段階S100は、第2入力部40(
図1、
図2および
図9参照)により患者の情報を入力する段階であってよい。患者の情報とは、当該患者の年齢、性別、身長、体重、既往症等の情報であってよい。
【0081】
段階S102は、画像取得部30を起動する段階である。段階S102は、制御部80(
図1、
図2および
図9参照)が画像取得部30を起動する段階であってよい。
【0082】
段階S104は、画像取得部30が画像11を取得する段階である。画像取得部30は、第2入力部40により患者の情報が入力された場合、画像11を取得してよい。段階S100において患者の情報が入力された場合、段階S102において制御部80は画像取得部30を起動してよい。画像取得部30は、段階S100において患者の情報が入力されない場合、画像11を取得しなくてよい。段階S100において患者の情報が入力されない場合、段階S102において制御部80は画像取得部30を起動しなくてよい。
【0083】
段階S106は、記憶部60に画像11を記憶する段階である。段階S106は、画像取得部30による画像11の取得に基づいて、制御部80が記憶部60に当該画像11を記憶する命令を送信する段階であってよい。段階S106において、記憶部60は複数の画像11(例えば第1画像11-1および第2画像11-2)を記憶してよい。
【0084】
段階S106の後、本例の画像処理方法は、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方を入力する段階に進む。本例においては、血管位置27および検査位置29の両方が入力される場合について説明する。本例の画像処理方法において、血管位置27および検査位置29のいずれが先に入力されてもよい。血管位置27が先に入力される場合、本例の画像処理方法は段階S106の後に段階S108に進む。検査位置29が先に入力される場合、本例の画像処理方法は段階S106の後に段階S112に進む。
【0085】
段階S108は、血管位置27を入力する段階である。段階S108は、第1入力部20が血管位置27を入力する段階であってよい。段階S110は、検査位置29を入力する段階である。段階S110は、第1入力部20により検査位置29が入力される段階であってよい。
【0086】
段階S112は、検査位置29を入力する段階である。段階S112は、第1入力部20により検査位置29が入力される段階であってよい。段階S114は、血管位置27を入力する段階である。段階S114は、第1入力部20が血管位置27を入力する段階であってよい。
【0087】
本例の画像処理方法は、血管位置27および検査位置29の少なくとも一方を入力する段階の後、段階S116に進む。段階S116は、血管26の異常を判定する段階である。段階S116は、判定部70が血管26の異常を判定する段階であってよい。
【0088】
本発明の様々な実施形態は、 フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよい。本発明の様々な実施形態において、ブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。
【0089】
特定の段階が、専用回路、プログラマブル回路またはプロセッサによって実行されてよい。特定のセクションが、専用回路、プログラマブル回路またはプロセッサによって実装されてよい。当該プログラマブル回路および当該プロセッサは、コンピュータ可読命令と共に供給されてよい。当該コンピュータ可読命令は、コンピュータ可読媒体上に格納されてよい。
【0090】
専用回路は、デジタルハードウェア回路およびアナログハードウェア回路の少なくとも一方を含んでよい。専用回路は、集積回路(IC)およびディスクリート回路の少なくとも一方を含んでもよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NORまたは他の論理操作のハードウェア回路を含んでよい。プログラマブル回路は、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでもよい。
【0091】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。コンピュータ可読媒体が当該有形なデバイスを含むことにより、当該デバイスに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。
【0092】
コンピュータ可読媒体は、例えば電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等であってよい。コンピュータ可読媒体は、より具体的には、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等であってよい。
【0093】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、ソースコードおよびオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。当該ソースコードおよび当該オブジェクトコードは、オブジェクト指向プログラミング言語および従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてよい。オブジェクト指向プログラミング言語は、例えばSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等であってよい。手続型プログラミング言語は、例えば「C」プログラミング言語であってよい。
【0094】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路は、
図10に示されるフローチャート、または、
図2および
図9に示されるブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサは、例えばコンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等であってよい。
【0095】
図11は、本発明の画像処理装置100が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の一例を示す図である。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る画像処理装置100に関連付けられる操作または画像処理装置100の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、またはコンピュータ2200に、本発明の画像処理方法に係る各段階(
図10参照)を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載されたフローチャート(
図10)およびブロック図(
図2および
図9)におけるブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0096】
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216およびディスプレイデバイス2218を含む。CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216およびディスプレイデバイス2218は、ホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200は、通信インターフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226およびICカードドライブ等の入出力ユニットをさらに含む。通信インターフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226およびICカードドライブ等は、入出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータは、ROM2230およびキーボード2242等のレガシの入出力ユニットをさらに含む。ROM2230およびキーボード2242等は、入出力チップ2240を介して入出力コントローラ2220に接続されている。
【0097】
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作することにより、各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはRAM2214の中に、CPU2212によって生成されたイメージデータを取得することにより、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0098】
通信インターフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、読み取ったプログラムまたはデータを、RAM2214を介してハードディスクドライブ2224に提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取るか、または、プログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0099】
ROM2230は、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、または、コンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ2240は、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ2220に接続してよい。
【0100】
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い、情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0101】
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0102】
CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにしてよい。CPU2212は、RAM2214上のデータに対し、様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は、次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0103】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理されてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示に記載された、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索または置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は、結果をRAM2214に対しライトバックしてよい。
【0104】
CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、第2の属性値を読み取ることにより、予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0105】
上述したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能である。プログラムは、当該記録媒体によりコンピュータ2200に提供されてよい。
【0106】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0107】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0108】
10・・・画像表示部、11・・・画像、12・・・おもて面、14・・・裏面、15・・・保護部、16・・・静電検知部、17・・・液晶部、18・・・磁界検知部、20・・・第1入力部、22・・・身体、24・・・シャント、26・・・血管、27・・・血管位置、28・・・検査位置、29・・・検査位置、30・・・画像取得部、37・・・血管位置、39・・・検査位置、40・・・第2入力部、50・・・血流音取得部、60・・・記憶部、70・・・判定部、80・・・制御部、90・・・本体部、100・・・画像処理装置、2200・・・コンピュータ、2201・・・DVD-ROM、2210・・・ホストコントローラ、2212・・・CPU、2214・・・RAM、2216・・・グラフィックコントローラ、2218・・・ディスプレイデバイス、2220・・・入出力コントローラ、2222・・・通信インターフェース、2224・・・ハードディスクドライブ、2226・・・DVD-ROMドライブ、2230・・・ROM、2240・・・入出力チップ、2242・・・キーボード