(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022080177
(43)【公開日】2022-05-27
(54)【発明の名称】売買管理装置、支援対象端末、支援者端末、トークン流通システム装置、売買管理方法、販売情報提示方法、購入意思提示方法、トークン流通方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/38 20120101AFI20220520BHJP
【FI】
G06Q20/38 300
G06Q20/38 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020191203
(22)【出願日】2020-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】518193157
【氏名又は名称】SAMURAI Security株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(74)【代理人】
【識別番号】100194515
【弁理士】
【氏名又は名称】南野 研人
(72)【発明者】
【氏名】古川 稔
(72)【発明者】
【氏名】谷口 洋介
(72)【発明者】
【氏名】加納 清
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 里美
(72)【発明者】
【氏名】濱川 智
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA71
(57)【要約】
【課題】 独自トークンの発行及び商品等の売買をシームレスに行える売買管理装置を提供する。
【解決手段】 本発明の売買管理装置10において、基軸トークン変換部12は、入金額を基軸トークンの量に変換し、変換率決定部13は、所定の計算式を用いて前記基軸トークンと独自トークンとの変換率を決定し、換算部14は、前記変換率を用いて前記基軸トークンの量を前記独自トークンの量に換算し、独自トークン発行部15は、前記プラットフォーム上に前記換算した独自トークンを発行し、販売処理部17及び購入処理部18は、支援対象端末及び支援者端末間におけるプラットフォーム上の商品等の販売及び購入に関する処理を実行し、トークン口座管理部16は、さらに、前記支援者端末が前記購入に用いた独自トークンの量を前記支援対象端末のトークン口座に移動させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発行リクエスト取得部、基軸トークン変換部、変換率決定部、換算部、独自トークン発行部、トークン口座管理部、販売処理部、及び購入処理部を含み、
前記発行リクエスト取得部は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを支援対象端末から取得すること、及び前記所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを支援者端末から取得することの少なくとも一方を実行し、
前記支援対象端末及び前記支援者端末は、分散型台帳上にトークンを管理するトークン口座を保有し、
前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストは、前記トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記基軸トークン変換部は、前記入金された入金額を基軸トークンの量に変換し、
前記基軸トークンは、前記所定のプラットフォーム上において基軸となるトークンであり、
前記変換率決定部は、前記基軸トークンの量及び前記プラットフォームにおける前記独自トークンの総発行量に基づいた計算式を用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定し、
前記換算部は、前記変換率を用いて、前記基軸トークンの量を前記独自トークンの量に換算し、
前記独自トークン発行部は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に応答して、前記プラットフォーム上に、前記換算した独自トークンを発行し、
発行される前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記トークン口座管理部は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に基づき、前記支援対象端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与すること、及び前記支援者端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与することの少なくとも一方を実行し、
前記販売処理部は、前記支援対象端末が前記プラットフォーム上で提示する商品及びサービスの少なくとも一方を前記支援者端末に販売する処理を実行し、
前記商品及び前記サービスの少なくとも一方は、前記支援対象端末によって前記独自トークンの任意の量を設定されており、
前記購入処理部は、前記支援者端末が保有する前記独自トークンを用いて前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する意思が前記支援者端末から提示された場合、前記支援者端末に対し前記支援対象端末から前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する処理を実行し、
前記トークン口座管理部は、さらに、前記支援者端末が前記購入に用いた独自トークンの量を前記支援対象端末のトークン口座に移動させる、売買管理装置。
【請求項2】
さらに、換金リクエスト取得部及び送金処理部を含み、
前記換金リクエスト取得部は、前記支援対象端末から換金リクエストを取得し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記換算部は、前記変換率を用いて、前記独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換部は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記送金処理部は、変換した前記法定通貨の額を前記法定通貨口座に送金する、請求項1記載の売買管理装置。
【請求項3】
さらに、発行量指定情報取得部、及び入金額提示部を含み、
前記発行量指定情報取得部は、前記支援対象端末及び前記支援者端末の少なくとも一方から、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を取得し、
前記換算部は、前記変換率を用いて、前記指定された独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換部は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記入金額提示部は、前記支援者端末及び前記支援対象端末の少なくとも一方に対し、変換した前記法定通貨の額を、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額として提示し、
前記発行リクエスト取得部は、前記提示後に、前記支援対象端末から前記初期発行リクエストを取得すること、及び前記対象者端末から前記保有発行リクエストを取得することの少なくとも一方を実行する、請求項1又は2記載の売買管理装置。
【請求項4】
前記購入処理部は、ステータス付与部を含み、
前記ステータス付与部は、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記支援者端末の前記トークン口座に紐づけてステータスを付与する、請求項1から3のいずれか一項に記載の売買管理装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の売買管理装置と併用される支援対象端末であって、
発行リクエスト送信部、設定部、販売情報提示部、及び記憶部を含み、
前記発行リクエスト送信部は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記初期発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶部に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記設定部は、商品及びサービスの少なくとも一方に前記独自トークンの任意の量を設定し、
前記販売情報提示部は、前記独自トークンの任意の量を設定した商品及びサービスの少なくとも一方を前記プラットフォーム上で提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記初期発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方が購入された場合に、前記設定した独自トークンの量と同量が付与される、支援対象端末。
【請求項6】
さらに、換金リクエスト送信部を含み、
前記換金リクエスト送信部は、前記売買管理装置に換金リクエストを送信し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記独自トークンの量が減量され、
前記法定通貨口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記法定通貨の所定の額が入金される、請求項5記載の支援対象端末。
【請求項7】
請求項1から4のいずれか一項に記載の売買管理装置と併用される支援者端末であって、
発行リクエスト送信部、購入意思提示部、及び記憶部を含み、
前記発行リクエスト送信部は、所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記保有発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶部に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記購入意思提示部は、前記トークン口座に保有する前記独自トークンを用いて、前記プラットフォーム上で提示されている商品及びサービスの少なくとも一方を購入する意思を提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記保有発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入した場合に、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方に設定されている独自トークンの量と同量が減量される、支援者端末。
【請求項8】
請求項1から4のいずれか一項に記載の売買管理装置と、請求項5又は6記載の支援対象端末と、請求項7記載の支援者端末とを含み、
前記売買管理装置は、通信回線網を介して、前記支援対象端末及び前記支援者端末と接続する、トークン流通システム装置。
【請求項9】
発行リクエスト取得工程、基軸トークン変換工程、変換率決定工程、換算工程、独自トークン発行工程、トークン口座管理工程、販売処理工程、及び購入処理工程を含み、
前記発行リクエスト取得工程は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを支援対象端末から取得すること、及び前記所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを支援者端末から取得することの少なくとも一方を実行し、
前記支援対象端末及び前記支援者端末は、分散型台帳上にトークンを管理するトークン口座を保有し、
前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストは、前記トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記基軸トークン変換工程は、前記入金された入金額を基軸トークンの量に変換し、
前記基軸トークンは、前記所定のプラットフォーム上において基軸となるトークンであり、
前記変換率決定工程は、前記基軸トークンの量及び前記プラットフォームにおける前記独自トークンの総発行量に基づいた計算式を用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定し、
前記換算工程は、前記変換率を用いて、前記基軸トークンの量を前記独自トークンの量に換算し、
前記独自トークン発行工程は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に応答して、前記プラットフォーム上に、前記換算した独自トークンを発行し、
発行される前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記トークン口座管理工程は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に基づき、前記支援対象端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与すること、及び前記支援者端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与することの少なくとも一方を実行し、
前記販売処理工程は、前記支援対象端末が前記プラットフォーム上で提示する商品及びサービスの少なくとも一方を前記支援者端末に販売する処理を実行し、
前記商品及び前記サービスの少なくとも一方は、前記支援対象端末によって前記独自トークンの任意の量を設定されており、
前記購入処理工程は、前記支援者端末が保有する前記独自トークンを用いて前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する意思が前記支援者端末から提示された場合、前記支援者端末に対し前記支援対象端末から前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する処理を実行し、
前記トークン口座管理工程は、さらに、前記支援者端末が前記購入に用いた独自トークンの量を前記支援対象端末のトークン口座に移動させる、売買管理方法。
【請求項10】
コンピュータに、発行リクエスト取得手順、基軸トークン変換手順、変換率決定手順、換算手順、独自トークン発行手順、トークン口座管理手順、販売処理手順、及び購入処理手順を含む手順を実行させるためのプログラム:
前記発行リクエスト取得手順は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを支援対象端末から取得すること、及び前記所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを支援者端末から取得することの少なくとも一方を実行し、
前記支援対象端末及び前記支援者端末は、分散型台帳上にトークンを管理するトークン口座を保有し、
前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストは、前記トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記基軸トークン変換手順は、前記入金された入金額を基軸トークンの量に変換し、
前記基軸トークンは、前記所定のプラットフォーム上において基軸となるトークンであり、
前記変換率決定手順は、前記基軸トークンの量及び前記プラットフォームにおける前記独自トークンの総発行量に基づいた計算式を用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定し、
前記換算手順は、前記変換率を用いて、前記基軸トークンの量を前記独自トークンの量に換算し、
前記独自トークン発行手順は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に応答して、前記プラットフォーム上に、前記換算した独自トークンを発行し、
発行される前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記トークン口座管理手順は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に基づき、前記支援対象端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与すること、及び前記支援者端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与することの少なくとも一方を実行し、
前記販売処理手順は、前記支援対象端末が前記プラットフォーム上で提示する商品及びサービスの少なくとも一方を前記支援者端末に販売する処理を実行し、
前記商品及び前記サービスの少なくとも一方は、前記支援対象端末によって前記独自トークンの任意の量を設定されており、
前記購入処理手順は、前記支援者端末が保有する前記独自トークンを用いて前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する意思が前記支援者端末から提示された場合、前記支援者端末に対し前記支援対象端末から前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する処理を実行し、
前記トークン口座管理手順は、さらに、前記支援者端末が前記購入に用いた独自トークンの量を前記支援対象端末のトークン口座に移動させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売買管理装置、支援対象端末、支援者端末、トークン流通システム装置、売買管理方法、販売情報提示方法、購入意思提示方法、トークン流通方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
資金を調達する仕組みとして、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)が注目されている。ICOとは、資金を調達したい調達者が独自のトークンを発行し、他者がビットコイン等の仮想通貨により前記トークンを購入することで、前記調達者が仮想通貨を調達する仕組みである。この仕組みを用いて、トークンの取引を支援する技術が報告されている(特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1等の技術において、法定通貨から独自トークンへの変換には、他の装置を介して、(1)法定通貨と基軸トークンとの交換、(2)基軸トークンと独自トークンとの交換、という2つのプロセスを実行する必要があった。
【0005】
そこで、本発明は、独自トークンの発行及び商品等の売買をシームレスに行える売買管理装置、支援対象端末、支援者端末、トークン流通システム装置、売買管理方法、販売情報提示方法、購入意思提示方法、トークン流通方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の売買管理装置は、
発行リクエスト取得部、基軸トークン変換部、変換率決定部、換算部、独自トークン発行部、トークン口座管理部、販売処理部、及び購入処理部を含み、
前記発行リクエスト取得部は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを支援対象端末から取得すること、及び前記所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを支援者端末から取得することの少なくとも一方を実行し、
前記支援対象端末及び前記支援者端末は、分散型台帳上にトークンを管理するトークン口座を保有し、
前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストは、前記トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記基軸トークン変換部は、前記入金された入金額を基軸トークンの量に変換し、
前記基軸トークンは、前記所定のプラットフォーム上において基軸となるトークンであり、
前記変換率決定部は、前記基軸トークンの量及び前記プラットフォームにおける前記独自トークンの総発行量に基づいた計算式を用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定し、
前記換算部は、前記変換率を用いて、前記基軸トークンの量を前記独自トークンの量に換算し、
前記独自トークン発行部は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に応答して、前記プラットフォーム上に、前記換算した独自トークンを発行し、
発行される前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記トークン口座管理部は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に基づき、前記支援対象端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与すること、及び前記支援者端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与することの少なくとも一方を実行し、
前記販売処理部は、前記支援対象端末が前記プラットフォーム上で提示する商品及びサービスの少なくとも一方を前記支援者端末に販売する処理を実行し、
前記商品及び前記サービスの少なくとも一方は、前記支援対象端末によって前記独自トークンの任意の量を設定されており、
前記購入処理部は、前記支援者端末が保有する前記独自トークンを用いて前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する意思が前記支援者端末から提示された場合、前記支援者端末に対し前記支援対象端末から前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する処理を実行し、
前記トークン口座管理部は、さらに、前記支援者端末が前記購入に用いた独自トークンの量を前記支援対象端末のトークン口座に移動させる、装置である。
【0007】
本発明の支援対象端末は、
本発明の売買管理装置と併用される支援対象端末であって、
発行リクエスト送信部、設定部、販売情報提示部、及び記憶部を含み、
前記発行リクエスト送信部は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記初期発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶部に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記設定部は、商品及びサービスの少なくとも一方に前記独自トークンの任意の量を設定し、
前記販売情報提示部は、前記独自トークンの任意の量を設定した商品及びサービスの少なくとも一方を前記プラットフォーム上で提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記初期発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方が購入された場合に、前記設定した独自トークンの量と同量が付与される、装置である。
【0008】
本発明の支援者端末は、
本発明の売買管理装置と併用される支援者端末であって、
発行リクエスト送信部、購入意思提示部、及び記憶部を含み、
前記発行リクエスト送信部は、所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記保有発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶部に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記購入意思提示部は、前記トークン口座に保有する前記独自トークンを用いて、前記プラットフォーム上で提示されている商品及びサービスの少なくとも一方を購入する意思を提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記保有発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入した場合に、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方に設定されている独自トークンの量と同量が減量される、装置である。
【0009】
本発明のトークン流通システム装置は、
本発明の売買管理装置と、本発明の支援対象端末と、本発明の支援者端末とを含み、
前記売買管理装置は、通信回線網を介して、前記支援対象端末及び前記支援者端末と接続する、装置である。
【0010】
本発明の売買管理方法は、
発行リクエスト取得工程、基軸トークン変換工程、変換率決定工程、換算工程、独自トークン発行工程、トークン口座管理工程、販売処理工程、及び購入処理工程を含み、
前記発行リクエスト取得工程は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを支援対象端末から取得すること、及び前記所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを支援者端末から取得することの少なくとも一方を実行し、
前記支援対象端末及び前記支援者端末は、分散型台帳上にトークンを管理するトークン口座を保有し、
前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストは、前記トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記基軸トークン変換工程は、前記入金された入金額を基軸トークンの量に変換し、
前記基軸トークンは、前記所定のプラットフォーム上において基軸となるトークンであり、
前記変換率決定工程は、前記基軸トークンの量及び前記プラットフォームにおける前記独自トークンの総発行量に基づいた計算式を用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定し、
前記換算工程は、前記変換率を用いて、前記基軸トークンの量を前記独自トークンの量に換算し、
前記独自トークン発行工程は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に応答して、前記プラットフォーム上に、前記換算した独自トークンを発行し、
発行される前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記トークン口座管理工程は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に基づき、前記支援対象端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与すること、及び前記支援者端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与することの少なくとも一方を実行し、
前記販売処理工程は、前記支援対象端末が前記プラットフォーム上で提示する商品及びサービスの少なくとも一方を前記支援者端末に販売する処理を実行し、
前記商品及び前記サービスの少なくとも一方は、前記支援対象端末によって前記独自トークンの任意の量を設定されており、
前記購入処理工程は、前記支援者端末が保有する前記独自トークンを用いて前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する意思が前記支援者端末から提示された場合、前記支援者端末に対し前記支援対象端末から前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する処理を実行し、
前記トークン口座管理工程は、さらに、前記支援者端末が前記購入に用いた独自トークンの量を前記支援対象端末のトークン口座に移動させる、方法である。
【0011】
本発明の販売情報提示方法は、
本発明の売買管理方法における前記支援対象端末において実行される販売情報提示方法であって、
発行リクエスト送信工程、設定工程、販売情報提示工程、及び記憶工程を含み、
前記発行リクエスト送信工程は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記初期発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶工程に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記設定工程は、商品及びサービスの少なくとも一方に前記独自トークンの任意の量を設定し、
前記販売情報提示工程は、前記独自トークンの任意の量を設定した商品及びサービスの少なくとも一方を前記プラットフォーム上で提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記初期発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方が購入された場合に、前記設定した独自トークンの量と同量が付与される、方法である。
【0012】
本発明の購入意思提示方法は、
本発明の売買管理方法における前記支援者端末において実行される購入意思提示方法であって、
発行リクエスト送信工程、購入意思提示工程、及び記憶工程を含み、
前記発行リクエスト送信工程は、所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記保有発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶工程に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記購入意思提示工程は、前記トークン口座に保有する前記独自トークンを用いて、前記プラットフォーム上で提示されている商品及びサービスの少なくとも一方を購入する意思を提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記保有発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入した場合に、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方に設定されている独自トークンの量と同量が減量される、方法である。
【0013】
本発明のトークン流通方法は、
本発明の売買管理方法と、本発明の販売情報提示方法と、本発明の購入意思提示方法とを含む、方法であり、
前記売買管理方法における前記支援対象端末は、前記販売情報提示方法を実行する端末であり、
前記売買管理方法における前記支援者端末は、前記購入意思提示方法を実行する端末であり、
前記販売情報提示方法及び前記購入意思提示方法における前記売買管理装置は、前記売買管理方法を実行する装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、独自トークンの発行及び商品等の売買をシームレスに行える。また、本発明によれば、独自トークンの流通を促進することができる。独自トークンの流通が促進されることで、その独自トークンを使用する経済圏(以下、トークンエコノミーともいう)が活性化する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、実施形態1の売買管理装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態1の売買管理装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態1の売買管理装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施形態1の売買管理装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施形態1の売買管理装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態2のトークン流通システム装置の一例の構成を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態2の支援対象端末の一例の構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、実施形態2の支援者端末の一例の構成を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、実施形態2のトークン流通システム装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施形態2のトークン流通システム装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態2のトークン流通システム装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、実施形態3のトークン流通システム装置をトークンエコノミーに導入した一例を示す図である。
【
図13】
図13は、独自トークンが流通する一例を示す図である。
【
図14】
図14は、独自トークンの価値が上がる一例を示す図である。
【
図15】
図15は、独自トークンの価値が下がる一例を示す図である。
【
図16】
図16は、実施形態4の支援対象端末において初期発行リクエストを送信する一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の売買管理装置は、例えば、
さらに、換金リクエスト取得部及び送金処理部を含み、
前記換金リクエスト取得部は、前記支援対象端末から換金リクエストを取得し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記換算部は、前記変換率を用いて、前記独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換部は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記送金処理部は、変換した前記法定通貨の額を前記法定通貨口座に送金する、という態様であってもよい。
【0017】
本発明の売買管理装置は、例えば、
さらに、発行量指定情報取得部、及び入金額提示部を含み、
前記発行量指定情報取得部は、前記支援対象端末及び前記支援者端末の少なくとも一方から、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を取得し、
前記換算部は、前記変換率を用いて、前記指定された独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換部は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記入金額提示部は、前記支援者端末及び前記支援対象端末の少なくとも一方に対し、変換した前記法定通貨の額を、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額として提示し、
前記発行リクエスト取得部は、前記提示後に、前記支援対象端末から前記初期発行リクエストを取得すること、及び前記対象者端末から前記保有発行リクエストを取得することの少なくとも一方を実行する、という態様であってもよい。
【0018】
本発明の売買管理装置において、例えば、
前記購入処理部は、ステータス付与部を含み、
前記ステータス付与部は、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記支援者端末の前記トークン口座に紐づけてステータスを付与する、という態様であってもよい。
【0019】
本発明の売買管理装置において、例えば、
前記変換率決定部は、バンコールプロトコルを用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定する、という態様であってもよい。
【0020】
本発明の支援対象端末は、例えば、
さらに、換金リクエスト送信部を含み、
前記換金リクエスト送信部は、前記売買管理装置に換金リクエストを送信し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記独自トークンの量が減量され、
前記法定通貨口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記法定通貨の所定の額が入金される、という態様であってもよい。
【0021】
本発明の支援対象端末は、例えば、
さらに、発行量指定情報送信部を含み、
前記発行量指定情報送信部は、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を前記売買管理装置に送信し、
前記発行リクエスト送信部は、前記売買管理装置によって、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額を提示されてから、前記初期発行リクエストを送信する、という態様であってもよい。
【0022】
本発明の支援者端末は、例えば、
さらに、発行量指定情報送信部を含み、
前記発行量指定情報送信部は、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を前記売買管理装置に送信し、
前記発行リクエスト送信部は、前記売買管理装置によって、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額を提示されてから、前記保有発行リクエストを送信する、という態様であってもよい。
【0023】
本発明の支援者端末において、例えば、
前記トークン口座は、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記売買管理装置からステータスが付与される、という態様であってもよい。
【0024】
本発明の売買管理方法は、例えば、
さらに、換金リクエスト取得工程及び送金処理工程を含み、
前記換金リクエスト取得工程は、前記支援対象端末から換金リクエストを取得し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記換算工程は、前記変換率を用いて、前記独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換工程は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記送金処理工程は、変換した前記法定通貨の額を前記法定通貨口座に送金する、という態様であってもよい。
【0025】
本発明の売買管理方法は、例えば、
さらに、発行量指定情報取得工程、及び入金額提示工程を含み、
前記発行量指定情報取得工程は、前記支援対象端末及び前記支援者端末の少なくとも一方から、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を取得し、
前記換算工程は、前記変換率を用いて、前記指定された独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換工程は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記入金額提示工程は、前記支援者端末及び前記支援対象端末の少なくとも一方に対し、変換した前記法定通貨の額を、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額として提示し、
前記発行リクエスト取得工程は、前記提示後に、前記支援対象端末から前記初期発行リクエストを取得すること、及び前記対象者端末から前記保有発行リクエストを取得することの少なくとも一方を実行する、という態様であってもよい。
【0026】
本発明の売買管理方法において、例えば、
前記購入処理工程は、ステータス付与工程を含み、
前記ステータス付与工程は、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記支援者端末の前記トークン口座に紐づけてステータスを付与する、という態様であってもよい。
【0027】
本発明の売買管理方法において、例えば、
前記変換率決定工程は、バンコールプロトコルを用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定する、という態様であってもよい。
【0028】
本発明の販売情報提示方法は、例えば、
さらに、換金リクエスト送信工程を含み、
前記換金リクエスト送信工程は、前記売買管理装置に換金リクエストを送信し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記独自トークンの量が減量され、
前記法定通貨口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記法定通貨の所定の額が入金される、という態様であってもよい。
【0029】
本発明の販売情報提示方法は、例えば、
さらに、発行量指定情報送信工程を含み、
前記発行量指定情報送信工程は、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を前記売買管理装置に送信し、
前記発行リクエスト送信工程は、前記売買管理装置によって、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額を提示されてから、前記初期発行リクエストを送信する、という態様であってもよい。
【0030】
本発明の販売意思提示方法は、例えば、
さらに、発行量指定情報送信工程を含み、
前記発行量指定情報送信工程は、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を前記売買管理装置に送信し、
前記発行リクエスト送信工程は、前記売買管理装置によって、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額を提示されてから、前記保有発行リクエストを送信する、という態様であってもよい。
【0031】
本発明の販売意思提示方法において、例えば、
前記トークン口座は、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記売買管理装置からステータスが付与される、という態様であってもよい。
【0032】
本発明のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0033】
本発明の記録媒体は、本発明のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0034】
本発明において、「トークン」とは、分散型台帳上で発行される電磁的価値記録のことをいう。具体的には、イーサリアムにおけるERC20トークン、ERC721(NFT)等が挙げられる。また、本発明において、「法定通貨」とは、法律によって定められた通貨をいい、具体的には、例えば、円、ドル、ユーロ、人民元、ロシアルーブル等が挙げられる。
【0035】
本発明において、「支援対象」とは、資金調達を目的とする個人又は組織である。また、本発明において。「支援者」とは、前記支援対象を支援する人である。支援対象と支援者の具体例としては、応援対象(球団、チーム、アイドル、等)とファン、地方自治体と住民及び出身者等が挙げられる。
【0036】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0037】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の売買管理装置10の一例の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本装置10は、発行リクエスト取得部11、基軸トークン変換部12、変換率決定部13、換算部14、独自トークン発行部15、トークン口座管理部16、販売処理部17、及び購入処理部18を含む。さらに、本装置10は、任意の構成として、換金リクエスト取得部19、送金処理部20、発行量指定情報取得部21、及び入金額提示部22等を含んでもよい。購入処理部18は、例えば、さらに、ステータス付与部181を含んでもよい。
【0038】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)等があげられる。無線通信としては、例えば、WiFi(Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、アクセスポイントを介した間接通信のいずれであってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0039】
図2に、本装置10のハードウエア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、表示装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0040】
中央処理装置101は、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、発行リクエスト取得部11、基軸トークン変換部12、変換率決定部13、換算部14、独自トークン発行部15、トークン口座管理部16、販売処理部17、及び購入処理部18として機能する。また、中央処理装置101は、換金リクエスト取得部19、送金処理部20、発行量指定情報取得部21、及び入金額提示部22等としても機能する。
【0041】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンター等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0042】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0043】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。
【0044】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ユーザのログ情報、並びに、外部データベース(図示せず)から取得した情報を記憶することも可能である。
【0045】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、表示装置106を含んでもよい。入力装置105は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス等である。表示装置106は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等が挙げられる。
【0046】
つぎに、本実施形態の売買管理方法の一例を、
図3~
図5のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の売買管理方法は、例えば、
図1の売買管理装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の売買管理方法は、
図1の売買管理装置10の使用には限定されない。
【0047】
最初に、所定の分散型ネットワーク上に新しい独自トークンを発行することについて説明する。前記分散型ネットワークをプラットフォームともいう。
【0048】
まず、発行リクエスト取得部11により、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを支援対象端末から取得する(S11)。新しい独自トークンとは、前記所定のプラットフォーム上において、まだ流通していない、すなわち、初期発行されていない独自トークンを意味する。前記所定のプラットフォームは、特に制限されないが、例えば、ブロックチェーン等の分散型台帳を記憶するプラットフォーム、スマートコントラクトを含むプラットフォーム等が挙げられる。より具体的には、例えば、イーサリアムや、他のプラットフォームのブロックチェーンを親チェーンとするサイドチェーンによってスマートコントラクトの機能が付加されたもの等がある。以下、分散型台帳としてブロックチェーンを例に挙げて説明するが、これに限定されない。前記プラットフォームは、例えば、前記分散型台帳を1つ記憶してもよいし、2つ以上記憶していてもよい。前記プラットフォームには、例えば、複数種類の独自トークンが発行される。また、前記プラットフォームは、例えば、他の支援対象と共通のブロックチェーンを用いるプラットフォームであってもよい。前記支援対象端末は、新しい独自トークンの発行をリクエストする前記支援対象の端末であり、具体的には、例えば、実施形態2記載の支援対象端末30が挙げられる。前記支援対象端末は、例えば、ブロックチェーン等の分散型台帳を記憶する分散型ネットワーク上の装置である。前記支援対象端末は、ブロックチェーン上にトークン管理するトークン口座を保有している。前記支援対象端末と前記トークン口座とは、紐づけられている。前記トークン口座は、例えば、アドレス、ウォレット等ともいう。前記初期発行リクエストは、例えば、前記トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含む。前記法定通貨は、特に制限されない。入金された前記法定通貨は、前記独自トークンを発行するために用いられる。前記入金情報は、例えば、法定通貨の種類、入金額等に関する情報を含む。前記入金は、例えば、現金で行われてもよいし、クレジットカード等を用いて行われてもよい。前記取得の形式は、特に制限されず、例えば、前記通信回線網を介して取得されてもよい。また、本装置10は、例えば、さらに、クレジットカード等を読み取る読取装置や現金の入金を処理する入金処理装置を含み、これらの装置や入力装置105を介して、前記初期発行リクエスト及び後述の保有発行リクエストを取得してもよい。さらに、本装置10は、前記法定通貨の種類を識別する識別部を含んでもよい。これにより、入金された法定通貨の種類を自動的に識別することができる。
【0049】
次に、基軸トークン変換部12により、前記入金された入金額を基軸トークンの量に変換する(S12)。基軸トークン変換部12は、例えば、前記基軸トークンの価値が前記法定通貨に対し固定となるように、前記変換を行ってもよい。すなわち、前記基軸トークンの価値と前記法定通貨の価値は、等価であってもよい。前記基軸トークンは、前記所定のプラットフォーム上において基軸となるトークンである。具体的に、基軸トークンとは、例えば、法定通貨における基軸通貨と同様の役割を果たす。前記基軸トークンは、例えば、既に流通しているトークンではなく、仮想通貨取引所等により新規に発行されるトークンである。また、前記基軸トークンは、前記独自トークン毎に固有のトークンであってもよい。
【0050】
次に、変換率決定部13により、前記基軸トークンの量及び前記プラットフォームにおける前記独自トークンの総発行量に基づいた計算式を用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定する(S13)。前記計算式を用いることで、例えば、証券売買のような売り手と買い手のマッチングを必要とせず、自動的に変換率を決定できる。前記計算式としては、例えば、バンコールプロトコルを使用できる。
【0051】
バンコールプロトコルについて説明する。バンコールプロトコルは、例えば、下記式(1)の計算式により、あるタイミングにおける独自トークンの価値を決定する。下記式(1)における固定比率は、独自トークンの発行主体である支援対象が予め任意の値を設定できる。つまり、前記初期発行リクエストの場合においては、前記プラットフォーム上に前記独自トークンは流通していないので、変換率決定部13は、まず、前記基軸トークンの量が前記独自トークンの価値であるとして算出する。基軸トークン変換部12によって前記基軸トークンの価値が前記法定通貨に対し固定となるように前記変換された場合は、例えば、独自トークンの初期発行においては、法定通貨の価値と、基軸トークンの価値と、独自トークンの価値とが、等価の関係が成り立つ。
【0052】
【0053】
次に、換算部14により、前記変換率を用いて、前記基軸トークンの量を前記独自トークンの量に換算する(S14)。すなわち、前記独自トークンの価値は、前記プラットフォームにおける前記独自トークンの総発行量に応じて変動する。具体的には、後述する。
【0054】
次に、独自トークン発行部15により、前記初期発行リクエストに応答して、前記プラットフォーム上に、前記換算した独自トークンを発行する(S15)。この工程で発行される前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンである。前記支援対象端末は、例えば、複数の支援対象によって共通して使用されていてもよい。したがって、同一の支援対象端末からの初期発行リクエストであっても、支援対象が異なれば、複数の独自トークンを前記プラットフォーム上に発行できる。
【0055】
そして、トークン口座管理部16により、前記初期発行リクエストに基づき、前記支援対象端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与(入金ともいう)する(S16)。すなわち、この初期発行された独自トークンを前記支援対象端末と紐づけられたトークン口座が保有することになる。前記初期発行リクエストに応じた前記独自トークンの発行履歴に関する情報は、例えば、トランザクションとして扱われる。
【0056】
前記工程(S11)~前記工程(S16)にて説明した、前記独自トークンを初期発行して、前記支援対象端末のトークン口座に前記初期発行した独自トークンを付与する一連の流れは、前記支援対象が異なれば、繰り返し実行されてもよい。なお、支援対象が同一か否かは、例えば、応援対象毎に固有の識別情報(例えば、ID(identification)等)に基づいて識別できる。前記識別情報は、例えば、後述の入力情報に含まれてもよい。
【0057】
次に、前記支援者が所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンを取得(購入)することについて説明する。
【0058】
まず、発行リクエスト取得部11により、前記所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを支援者端末から取得する(S17)。前記初期発行済みの独自トークンとは、例えば、前記工程(S15)にて発行した独自トークンである。前記支援者端末は、任意の独自トークンの発行をリクエストする前記支援者の端末であり、具体的には、例えば、実施形態2記載の支援者端末40が挙げられる。前記支援者端末は、例えば、ブロックチェーン等の分散型台帳を記憶する分散型ネットワーク上の装置である。前記支援者端末は、前記トークン口座を保有し、前記支援者端末と前記トークン口座は、紐づけられている。前記保有発行リクエストは、例えば、前記トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含む。前記支援者は、例えば、前記支援者端末の入力装置や本装置10の入力装置105を介して、前記任意の独自トークンを選択可能である。そして、本装置10は、選択された独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを取得する。
【0059】
次に、前述と同様にして、基軸トークン変換部12による前記法定通貨から前記基軸トークンへの変換(S12)、変換率決定部13による前記変換率の決定(S13)、及び換算部14による前記基軸トークンから前記独自トークンへの換算(S14)を実行する。次に、独自トークン発行部15により、前記保有発行リクエストに応答して、前記独自トークンを発行する(S15)。
【0060】
なお、この場合は、前記プラットフォーム上に前記独自トークンが流通しているので、変換率決定部13は、前記基軸トークンの量(すなわち、前記入金額)に応じて、前記独自トークンとの変換率を決定することになる。
【0061】
そして、トークン口座管理部16により、前記保有発行リクエストに基づき、前記支援者端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与する(S18)。すなわち、前記支援者端末は、前記支援対象端末が保有する前記初期発行された独自トークンを購入して保有するのではなく、前記プラットフォーム上に前記初期発行された独自トークンと同一の独自トークンを新たに発行して保有する。これにより、前記プラットフォーム上で、前記独自トークンの流通量が増える。前記保有発行リクエストに応じた前記独自トークンの発行履歴に関する情報は、例えば、トランザクションとして扱われる。
【0062】
前記工程(S17)、前記工程(S12)~前記工程(S15)、及び前記工程(S18)にて説明した、前記支援者端末のトークン口座に、前記初期発行済みの独自トークンを付与する一連の流れは、繰り返し実行されてもよい。
【0063】
次に、前記独自トークンを用いた商品等の売買について説明する。
【0064】
まず、販売処理部17により、前記工程(S16)の後、前記支援対象端末が前記プラットフォーム上で提示する商品及びサービスの少なくとも一方を前記支援者端末に販売する処理を実行する(S19)。前記商品及び前記サービスの少なくとも一方(以下、商品等ともいう)は、前記支援対象端末によって前記独自トークンの任意の量を設定されている。販売処理部17は、例えば、前記支援対象端末から前記商品等が提示されたことを前記支援者端末に通知してもよい。前記通知は、例えば、前記支援対象端末が発行した独自トークンと同一の独自トークンを保有する前記支援者端末のみに通知してもよいし、前記プラットフォーム上のすべての前記支援者端末に通知してもよい。
【0065】
ここで、前記商品等は、特に制限されず、デジタル情報に基づく商品等であってもよいし、現実空間における商品等であってもよい。現実空間における商品等である場合は、後述の購入処理部18により、前記商品等を配送する場所に関する情報を前記支援者端末から取得してもよいし、前記商品等を受領できる場所を前記支援者端末に提示してもよい。具体的に、前記商品等は、寄せ書き、各種権利、各種ギフト、各種デジタルコンテンツ、デジタルアバター等が挙げられる。より具体的には、写真、イラスト、動画コンテンツ等が挙げられる。
【0066】
次に、購入処理部18により、前記支援者端末が保有する前記独自トークンを用いて前記商品等を購入する意思が前記支援者端末から提示された場合、前記支援者端末に対し前記支援対象端末から前記商品等を購入する処理を実行する(S20)。つまり、前記工程(S20)は、
図3に示すように、前記工程(S18)及び前記工程(S19)の後に、実行される。購入処理部18は、前述したように、例えば、ステータス付与部181を含んでもよい。ステータス付与部181を含む場合、ステータス付与部181により、前記商品等の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記支援者端末の前記トークン口座に紐づけてステータスを付与する(S201)。前記購入履歴情報は、例えば、トランザクションとして扱われる。前記ステータスは、特に制限されない。ステータス付与部181は、例えば、前記商品等の購入回数に応じてステータスを付与してもよいし、前記商品等の購入に費やした前記独自トークンの量の総計に応じてステータスを付与してもよい。前記ステータスの付与により、支援者は、支援対象の支援に加えて、その支援の実績を認めてほしいという欲求を満たすことができる。
【0067】
そして、トークン口座管理部16により、さらに、前記支援者端末が前記購入に用いた独自トークンの量を前記支援対象端末のトークン口座に移動させ(S21)、終了する(END)。
【0068】
前記工程(S19)~前記工程(S21)にて説明した、前記独自トークンを用いた商品等の売買に関する一連の流れは、繰り返し実行されてもよい。
【0069】
発行リクエスト取得部11は、例えば、前記工程(S16)の後に、前記支援対象端末からも、前記保有発行リクエストを取得してもよい。そして、前記支援者端末に対する処理と同様にして、前記支援対象端末のトークン口座に独自トークンを付与してもよい。これにより、前記支援対象端末は、例えば、運用目的や各種キャンペーン実行のために、独自トークンを得ることができる。
【0070】
独自トークンの発行主体と商品等の販売主体とは、同一でもよいし、異なっていてもよい。具体的には、例えば、フランチャイジーが独自トークンの発行主体であり、フランチャイズが商品等の販売主体となる。また、例えば、A社が独自トークンの発行主体であり、前記A社の傘下会社・加盟店・協力会社等が商品等の販売主体となってもよい。各トークンの法的区分は、発行主体と販売主体とが同一か否かによって異なる。発行主体と販売主体とが同一か否かは、トークンエコノミー毎に異なっていてもよい。
【0071】
また、本装置10は、前述のように、換金リクエスト取得部19及び送金処理部20を含んでもよい。この態様における本実施形態の売買管理方法について、
図3及び
図4を用いて説明する。
【0072】
まず、換金リクエスト取得部19により、前記支援対象端末から換金リクエストを取得する(S22)。なお、前記工程(S22)は、
図3に示す前記工程(S16)以降であれば、いつ実行されてもよい。前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含む。前記換金情報には、例えば、前記法定通貨の種類等に関する情報が含まれていてもよい。前記法定通貨口座は、法定通貨を管理する口座であり、具体的には、例えば、銀行口座等が挙げられる。前記支援対象端末と前記法定通貨口座は、紐づけられていてもよい。また、換金リクエスト取得部19は、例えば、前記法定通貨口座情報から、前記法定通貨の種類を識別してもよい。一方で、換金リクエスト取得部19は、前記支援者端末から前記換金リクエストを取得しない。
【0073】
次に、換算部14により、前記変換率を用いて、前記独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算する(S23)。本実施形態の売買管理方法は、例えば、前記工程(S22)の後、且つ前記工程(S23)の前に、
図3に示す前記工程(S13)と同様にして、変換率決定部13により、前記変換率を再度決定してもよい。
【0074】
次に、基軸トークン変換部12により、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換する(S24)。
【0075】
そして、送金処理部20により、変換した前記法定通貨の額を前記法定通貨口座に送金して(S25)、終了する(END)。
【0076】
前記工程(S22)~前記工程(S25)にて説明した、前記独自トークンを換金する一連の流れは、繰り返し実行されてもよい。
【0077】
これにより、前記支援対象者は、資金を調達することができる。一方で、前記支援者は、基軸トークンを介して、独自トークンを法定通貨に換金することができない。すなわち、前記支援者は、投機目的で前記独自トークンを購入することができず、前記商品等を購入するために前記独自トークンを購入することになる。前記支援者が独自トークンを法定通貨に換金できないことにより、例えば、前記支援者が保有する独自トークンの量に基づいて、前記支援対象者への応援熱量を数値化することができる。また、前記支援者が独自トークンを法定通貨に換金できないことにより、例えば、過度なボラティリティが抑制され、前記支援者の心理不安や懸念を払拭できる。
【0078】
また、本装置10は、前述のように、発行量指定情報取得部21、及び入金額提示部22を含んでもよい。この態様における本実施形態の売買管理方法について、
図5及び
図3を用いて説明する。
【0079】
まず、発行量指定情報取得部20により、前記支援対象端末及び前記支援者端末の少なくとも一方から、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を取得する(S1)。前記発行量指定情報は、例えば、法定通貨の種類に関する情報を含んでもよい。
【0080】
次に、
図3に示す前記工程(S13)と同様にして、変換率決定部13により、前記変換率を決定する(S2)。
【0081】
次に、換算部14により、前記変換率を用いて、前記指定された独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算する(S3)。
【0082】
次に、基軸トークン変換部12により、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換する(S4)。
【0083】
次に、入金額提示部22により、前記支援者端末及び前記支援対象端末の少なくとも一方に対し、変換した前記法定通貨の額を、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額として提示する(S5)。前記提示は、例えば、前記通信回線網を介して、前記支援者端末及び前記支援対象端末の少なくとも一方に前記入金額を送信することで行われてもよいし、本装置10の表示装置106に表示することで行われてもよい。
【0084】
そして、
図3に示すように、発行リクエスト取得部11により、前記提示後に、前記支援対象端末から前記初期発行リクエストを取得すること(S11)、及び前記対象者端末から前記保有発行リクエストを取得すること(S17)の少なくとも一方を実行する。前記工程(S11)及び前記工程(S17)以降の各工程は、前述と同様である。
【0085】
前記工程(S1)~前記工程(S5)にて説明した、前記独自トークンの量を発行するのに必要な金額を見積もる一連の流れは、繰り返し実行されてもよい。
【0086】
本装置10は、例えば、前記法定通貨を特定の法定通貨に予め指定してもよい。前記特定の法定通貨は、2つ以上あってもよく、任意に指定できる。
【0087】
ビットコイン等の仮想通貨は、法定通貨と異なり、国家や中央銀行等の組織によって管理されていないため、価格変動が大きい。このような価格変動が激しい仮想通貨を介して、独自トークンから法定通貨に換金する場合や法定通貨から独自トークンを購入発行する場合は、仮想通貨と法定通貨、及び仮想通貨と独自トークンの双方のレートを意識しなければならない。また、前記双方のレートを意識しなければならないことから、支援対象及び支援者は、必要とするタイミングで独自トークンを購入することができず、さらに、支援対象は、必要とするタイミングで独自トークンを法定通貨に換金できない。
しかしながら、本実施形態によれば、例えば、法定通貨と等価である基軸トークンを用いることで、法定通貨と基軸トークンとの換金レートを意識することなく、トークンを用いた売買が可能である。そのため、前記支援対象は、法定通貨と基軸トークンとの換金レートを意識することなく、法定通貨を必要とするタイミングで、前記独自トークンを法定通貨に換金できる。また、前記支援対象及び前記支援者は、法定通貨と基軸トークンとの換金レートを意識することなく、独自トークンを購入することができる。さらに、法定通貨と基軸トークンとの換金レートを意識しなくて良いため、独自トークンから法定通貨に換金する場合や法定通貨から独自トークンを購入発行する場合の工程コストを抑えることができる。
【0088】
また、本実施形態によれば、ひとつのトークン口座で、独自トークンの購入及び交換を実行するウォレットとしての役割のみならず、その独自トークンによって決済可能な商品等の売買等の前記独自トークンに関するサービスが一体となったシステムを提供可能である。特許文献1等の技術では、前述のように、法定通貨から独自トークンへの変換には、他の装置を介して、(1)法定通貨と基軸トークンとの交換、(2)基軸トークンと独自トークンとの交換、という2つのプロセスを実行する必要があった。しかしながら、本実施形態によれば、他の装置を介することなく、それぞれの為替差益の計算を自動処理することによって1回の操作で処理できる。
【0089】
[実施形態2]
前記実施形態1の売買管理装置を用いたトークン流通システム装置について説明する。
【0090】
図6は、本実施形態のトークン流通システム装置100の一例の構成を示す図である。
図6に示すように、本装置100は、前記実施形態1記載の売買管理装置10と、支援対象端末30と、支援者端末40とを含む。売買管理装置10は、前記通信回線網を介して、支援対象端末30及び支援者端末40と通信可能に接続する。トークン流通システム装置100は、トークン流通システム100ともいう。支援対象端末30及び支援者端末40は、例えば、ブロックチェーン等の分散型台帳を記憶する分散型ネットワーク上の装置である。また、売買管理装置10も同様に、前記分散型ネットワーク上の装置であってもよい。支援対象端末30及び支援者端末40は、売買管理装置10と併用される装置である。なお、支援対象端末30及び支援者端末40の数は、特に制限されず、1つでもよいし、2つ以上でもよい。
【0091】
図7は、支援対象端末30の一例の構成を示すブロック図である。
図7に示すように、本装置30は、発行リクエスト送信部31、設定部32、販売情報提示部33、及び記憶部34を含む。さらに、本装置30は、任意の構成として、換金リクエスト送信部35、及び発行量指定情報送信部36等を含んでもよい。
【0092】
本装置30は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、前記通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置30は、前記通信回線網を介して、前記外部装置と接続可能である。本装置30は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置30は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。
【0093】
本装置30のハードウエア構成は、例えば、特に言及しない限り、
図2に示す売買管理装置10のハードウエア構成と同様である。
【0094】
本装置30において、中央処理装置101が、発行リクエスト送信部31、設定部32、及び販売情報提示部33として機能する。また、中央処理装置101は、換金リクエスト送信部35、及び発行量指定情報送信部36等としても機能する。
【0095】
記憶部34は、例えば、メモリ102及び記憶装置104を使用できる。記憶部34は、例えば、後述のトークン口座情報341及び法定通貨情報342等を記憶していてもよい。
【0096】
図8は、支援者端末40の一例の構成を示すブロック図である。
図8に示すように、本装置40は、発行リクエスト送信部41、購入意思提示部42、及び記憶部43を含む。さらに、本装置40は、任意の構成として、発行量指定情報送信部44等を含んでもよい。
【0097】
本装置40は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、前記通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置40は、前記通信回線網を介して、前記外部装置と接続可能である。本装置40は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置40は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。
【0098】
本装置40のハードウエア構成は、例えば、特に言及しない限り、
図2に示す売買管理装置10のハードウエア構成と同様である。
【0099】
本装置40において、中央処理装置101が、発行リクエスト送信部41、及び購入意思提示部42として機能する。また、中央処理装置101は、例えば、発行量指定情報送信部44等としても機能する。
【0100】
記憶部43は、例えば、メモリ102及び記憶装置104を使用できる。記憶部43は、例えば、後述のトークン口座情報431等を記憶していてもよい。
【0101】
つぎに、本実施形態のトークン流通方法の一例を、
図9~
図11のフローチャートに基づき説明する。本実施形態のトークン流通方法は、例えば、
図6のトークン流通システム装置100を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態のトークン流通方法は、
図6のトークン流通システム装置100の使用には限定されない。
【0102】
最初に、所定のプラットフォーム上に新しい独自トークンを発行することについて説明する。
【0103】
まず、支援対象端末30において、発行リクエスト送信部31により、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを売買管理装置10に送信する(S101)。前記初期発行リクエストは、前述と同様である。
【0104】
次に、売買管理装置10において、
図3を用いて説明した前記工程(S11)~前記工程(S16)と同様に、
図9に示す工程(S102)~工程(S107)を実行する。前記工程(S107)の実行により、支援対象端末30の記憶部34に記憶されているトークン口座341には、売買管理装置10によって、前記初期発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与される。前記工程(S107)において、売買管理装置10のトークン口座管理部16により、例えば、前記初期発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンに対し、ロックアップ規制をかけてもよい。前記ロックアップ規制とは、前記独自トークンの初期発行後から一定期間の間、前記独自トークンの換金を禁止する規制を意味する。
【0105】
次に、支援対象端末30において、設定部32により、商品及びサービスの少なくとも一方に前記独自トークンの任意の量を設定する(S108)。具体的には、例えば、入力装置105を介して設定可能である。なお、前記工程(S108)は、
図9に示す前記工程(S107)以降であれば、いつ実行されてもよい。
【0106】
次に、支援対象端末30において、販売情報提示部33により、前記独自トークンの任意の量を設定した商品及びサービスの少なくとも一方を前記プラットフォーム上で提示する(S109)。
【0107】
次に、売買管理装置10において、
図3を用いて説明した前記工程(S19)と同様に、
図9に示す工程(S110)を実行する。
【0108】
一方で、支援者端末40において、発行リクエスト送信部41により、前記所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを売買管理装置10に送信する(S111)。前記保有発行リクエストは、例えば、前述と同様である。前記初期発行済みの独自トークンとは、例えば、前記工程(S106)にて発行した独自トークンである。
【0109】
次に、売買管理装置10において、
図3を用いて説明した前記工程(S17)、前記工程(S12)~前記工程(S15)、及び前記工程(S18)と同様に、
図9に示す工程(S111)~工程(S112)、前記工程(S103)~前記工程(S106)、工程(S113)を実行する。前記工程(S113)の実行により、支援者端末40の記憶部43に記憶されているトークン口座431には、売買管理装置10によって、前記保有発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与される。
【0110】
次に、支援者端末40において、購入意思提示部42により、トークン口座431に保有する前記独自トークンを用いて、前記プラットフォーム上で提示されている前記商品等を購入する意思を提示する(S114)。具体的に、前記意思は、例えば、入力装置105を介して、支援者が購入したい前記商品等を選択することで行われる。
【0111】
次に、売買管理装置10において、
図3を用いて説明した前記工程(S20)と同様に、
図9に示す工程(S115)を実行する。また、
図3を用いて説明した前記工程(S201)と同様に、
図9に示す工程(S1151)を実行してもよい。前記工程(S1151)の実行により、支援者端末40のトークン口座431には、は、前記商品等の購入に関する購入履歴情報に応じて、売買管理装置10からステータスが付与される。
【0112】
そして、売買管理装置10において、
図3を用いて説明した前記工程(S21)と同様に、
図9に示す工程(S116)を実行し、終了する(END)。前記工程(S116)の実行により、支援者端末40のトークン口座431から、支援対象端末30トークン口座341に、前記商品等に設定されている独自トークンの量と同量が移動する。すなわち、支援者端末40のトークン口座431は、前記商品等に設定されている独自トークンの量と同量が減量され、且つ支援対象端末30トークン口座341は、前記商品等に設定されている独自トークンの量と同量が付与される。
【0113】
前記工程(S101)~前記工程(S107)にて説明した、前記独自トークンを初期発行して、支援対象端末30のトークン口座341に前記初期発行した独自トークンを付与する一連の流れは、前記支援対象が異なれば、繰り返し実行されてもよい。
【0114】
前記工程(S111)~前記工程(S112)、前記工程(S103)~前記工程(S106)、及び前記工程(S113)にて説明した、支援者端末40のトークン口座431に、前記初期発行済みの独自トークンを付与する一連の流れは、繰り返し実行されてもよい。
【0115】
前記工程(S108)~前記工程(S110)、及び前記工程(S114)~前記工程(S116)にて説明した、前記独自トークンを用いた商品等の売買に関する一連の流れは、繰り返し実行されてもよい。
【0116】
また、トークン流通システム装置100において、支援対象端末30が独自トークンの換金を行う態様について、
図9及び
図10を用いて説明する。
【0117】
まず、支援対象端末30において、換金リクエスト送信部35により、前記売買管理装置に換金リクエストを送信する(S117)。なお、前記工程(S117)は、
図9に示す前記工程(S107)以降であれば、いつ実行されてもよい。前記換金リクエストは、例えば、前述と同様である。
【0118】
そして、
図4を用いて説明した前記工程(S22)~前記工程(S25)と同様に、
図10に示す工程(S118)~工程(S121)を実行し、終了する(END)。前記工程(S121)の実行により、支援対象端末30のトークン口座341には、売買管理装置10によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記独自トークンの量が減量される。そして、支援対象端末30の記憶部34に記憶された法定通貨口座342には、売買管理装置10によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記法定通貨の所定の額が入金される。
【0119】
前記工程(S117)~前記工程(S121)にて説明した、前記独自トークンを換金する一連の流れは、繰り返し実行されてもよい。
【0120】
また、トークン流通システム装置100において、支援対象端末30及び支援者端末40の少なくとも一方からのリクエストにより、売買管理装置10が、前記法定通貨の入金前に、指定する前記独自トークンの量を発行するのに必要な金額を見積もる態様について、
図11及び
図9を用いて説明する。
【0121】
まず、支援対象端末30及び支援者端末40の少なくとも一方の発行量指定情報送信部36及び44により、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を売買管理装置10に送信する(S201)。前記発行量指定情報は、例えば、前述と同様である。
【0122】
次に、売買管理装置10において、
図5を用いて説明した前記工程(S1)~前記工程(S5)と同様に、
図11に示す工程(S202)~工程(S206)を実行する。
【0123】
そして、
図9に示すように、支援対象端末30及び支援者端末40の少なくとも一方の発行リクエスト取得部31及び41により、売買管理装置10によって、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額を提示されてから、前記初期発行リクエストを送信すること(S101)、及び前記保有発行リクエストを送信すること(S111)の少なくとも一方を実行する。前記工程(S101)及び前記工程(S111)以降の各工程は、前述と同様である。
【0124】
前記工程(S201)~前記工程(S206)にて説明した、前記独自トークンの量を発行するのに必要な金額を見積もる一連の流れは、繰り返し実行されてもよい。
【0125】
前記工程(S101)~前記工程(S121)、及び前記工程(S201)~前記工程(S206)のうち、前記工程(S101)、前記工程(S108)~前記工程(S109)、前記工程(S117)、及び前記工程(S201)は、前述のように、支援対象端末30の各部によって実行され、例えば、独自トークンを用いた販売情報提示方法ともいう。
【0126】
前記工程(S101)~前記工程(S121)、及び前記工程(S201)~前記工程(S206)のうち、前記工程(S111)、前記工程(S114)及び前記工程(S201)は、前述のように、支援者端末40の各部によって実行され、例えば、独自トークンを用いた購入意思提示方法ともいう。
【0127】
本実施形態によれば、前記実施形態1と同様に、独自トークンの発行及び商品等の売買をシームレスに行える。また、本実施形態によれば、例えば、前記実施形態1と同様に、法定通貨と等価である基軸トークンを用いることで、仮想通貨と法定通貨との換金レートを意識することなく、トークンを用いた売買が可能である。また、支援対象端末30と支援者端末40間の前記独自トークンを用いた前記商品等の売買により、前記独自トークンの流通を促進することができる。これにより、そのトークンエコノミーを活性化することができる。具体的に、前記支援対象の観点によれば、前記商品等の売買によって売り上げた独自トークンを法定通貨に換金することで、資金を得ることができる。また、本実施形態において、前記支援者は、投機目的で前記独自トークンを購入することができない。このため、本実施形態によれば、例えば、前記支援者からの前記独自トークンの売却によって、独自トークンの価値を一気に失うというリスクが抑制される。一方で、前記支援者の観点によれば、前記独自トークンを用いて、前記支援対象を支援することができ、且つ前記商品等を得ることができるというメリットがある。また、その支援の実績を「ステータス」として視認することができ、その支援の実績を認めてほしいという欲求を満たすことができる。さらに、実績によって「ステータス」が上がることで、前記支援者に対し更なる支援の意欲増大を促し、更なる独自メダルの発行に繋げることができる。このように、本実施形態によれば、支援対象及び支援者の双方において、メリットが生じ、商品等の充実及び支援によってトークンエコノミーの好循環が生じる。
【0128】
[実施形態3]
本発明を導入したトークンエコノミーについて具体的に説明する。
【0129】
図12は、トークン流通システム装置100をトークンエコノミーに導入した一例を示す図である。
図12に示す各装置は、例えば、前記通信回線網を介して、通信可能に接続する。売買管理装置10は、例えば、その一部が仮想サーバ上にあり、前記仮想サーバに既存のブロックチェーンを親チェーンとするサイドチェーンを含む。売買管理装置10は、例えば、前記ブロックチェーンと前記サイドチェーンを利用して、前記法定通貨と前記基軸トークン、前記基軸トークンと前記独自トークン、前記商品等の売買等の交換処理を実行する。
【0130】
支援対象端末30は、前述と同様に、売買管理装置10と接続して、前記独自トークンの発行、商品等の提示(登録)、及び独自トークンの換金等の処理を実行する。
【0131】
支援者端末40は、前述と同様に、売買管理装置10と接続して、前記独自トークンの発行、及び商品等の購入意思提示等の処理を実行する。
【0132】
また、売買管理装置10は、前記法定通貨による入金をクレジットカード決済にて実行する場合は、例えば、決済代行事業者の決済装置50と接続してもよい。決算装置50は、例えば、前記入金に係る処理を実行する。
【0133】
さらに、売買管理装置10は、プラットフォーム運営業者の運用装置60と接続してもよい。運用装置60は、例えば、前記プラットフォームの管理・運用等の処理を実行する。プラットフォーム運営業者は、例えば、独自トークンの発行主体ともなりえる。
【0134】
また、売買管理装置10は、暗号資産販売所の発行処理装置70と接続してもよい。発行処理装置70は、例えば、売買管理装置10の基軸トークン変換部12により指示を受けて、前記基軸トークンの発行に係る処理を実行する。売買管理装置10は、例えば、相対取引にて仕入れた基軸トークンを担保資産として、独自トークンを発行する。また、売買管理装置10は、例えば、支援者の独自トークンの発行(購入)に際しては、その購入金額に応じた基軸トークンを準備資産として独自トークンを発行し、支援者のトークン口座に前記独自トークンを付与する。
【0135】
図13は、独自トークンが流通する一例を示す図である。
図13において、支援対象は、球団A(支援対象)として示し、支援者は、その球団Aのファンとして示す。まず、活動資金を確保したい球団Aは、支援対象端末30を用いて、前述と同様にして、前記プラットフォーム上に前記球団Aに関する新たな独自トークンを発行する。次に、球団Aに貢献したいファンは、支援者端末40を用いて、前述と同様に、前記法定通貨と交換することで、球団Aが発行した前記独自トークンを発行(購入)する。また、球団Aは、支援対象端末30を用いて、前記プラットフォーム上に、前記商品等として、各種ファンサービスを登録する。そして、ファンは、支援者端末40を用いて、前記球団Aに対する応援熱量に応じて、希望するファンサービスを購入して、独自トークンを消費する。これにより、ファンが用いた支援者端末40のトークン口座のステータスが向上する。ステータスが向上することで、ファンの更なる支援の意欲増大を促し、更なる独自メダルの発行に繋げることができる。このように、ファンが前記独自トークンを消費して更なる独自トークンを発行するほど、すなわち、ファンが球団Aを応援すればするほど、前記プラットフォームにおける独自トークンの流通量(総発行量)が増えて、球団Aに関する独自トークンの価値が上昇する。これにより、球団Aは、活動資金を確保できる。一方で、ファンは、球団Aの支援に直接的に貢献でき、その支援の実績を認めてほしいという欲求を満たすことができる。また、ファンは、ステータスを得ることができ、球団Aとの関係性を深化できる。
【0136】
図14は、独自トークンの価値が上がる一例を示す図である。
図14において、支援対象は、応援対象として示し、支援者は、その応援対象のファンとして示す。また、
図14において、前記独自トークンは、Players Cheer Medal(PCM)として示し、前記基軸トークンは、Cheer Medal(CHM)として示し、前記法定通貨は、円として示し、前記商品等をコンテンツとして示す。また、
図14において、円とCHMのレートは、1円/PCMと固定である。
【0137】
図14に示すように、ファンがPCMを購入して、ファンが商品等を購入して、応援対象が独自トークンを法定通貨に換金する、という一連の経済活動のサイクルが独自トークン流通量及び商品等の購入量を増加させながら繰り返される場合、PCMの価格が上がり、ファン・応援対象の双方にメリットが生まれる。1つ目のメリットとして、応援対象に関するPCMがプラットフォーム上に流通した初期に前記独自メダルを購入したファンに対し、コンテンツの購入費面での優遇が起こることが挙げられる(図中、ポイント1)。具体的には、例えば、トークンエコノミー開始時点における円とPCMのレートは、1円/PCMであり、ファンは、このレートの時にPCMを購入したとする(経済活動(1))。そして、ファンが、経済活動(2)のタイミングでコンテンツを購入した場合、ファンは、1つ当たり1000PCMのコンテンツを1つ購入するのに、1000円払ったことになる。一方で、円とPCMのレートが、1.5円/PCMである経済活動(3)のタイミングで、ファンが、PCMを購入したとする(経済活動(4))。そして、ファンが、経済活動(5)のタイミングでコンテンツを購入した場合、ファンは、1つ当たり1000PCMのコンテンツを1つ購入するのに、1500円払ったことになる。このように、経済活動(2)の時点におけるコンテンツ購入費用は、経済活動(5)の時点におけるコンテンツ購入費用よりも安くなる。
【0138】
2つ目のメリットとして、応援対象に対し、前記コンテンツの販売に対する収益に、PCMのキャピタルゲインが上乗せできることが挙げられる(図中、ポイント2)。具体的には、例えば、経済活動(5)において、円とPCMのレートは、2.5円/PCMであるから、このタイミングで、1つ当たり1000PCMのコンテンツの販売から得た収益を円に換金した場合、前記コンテンツは2つ売れているので、応援対象は、5000円分の収益を得られる(経済活動(6))。仮に、経済活動(2)と同様に、前記コンテンツは1つしか売れていなくても、円とPCMのレートは、2.5円/PCMであるから、2500円分の利益を得られる。このように、経済活動(5)の時点において換金した場合は、経済活動(2)の時点において換金した場合よりも、円とPCMのレートが高いので、多くの収益を得ることができる。
【0139】
3つ目のメリットとして、PCMの流通量が安定すると、応援対象は初期発行時のPCMを売却してキャピタルゲインを取得できることが挙げられる(図中、ポイント3)。具体的には、例えば、経済活動(7)において、円とPCMのレートは、3円/PCMであるから、このタイミングで、初期発行したPCMを売却することで、初期発行分のPCM量に3円を乗じた額の収益を得ることができる。
【0140】
図15は、独自トークンの価値が下がる一例を示す図である。
図15において、支援対象は、応援対象として示し、支援者は、その応援対象のファンとして示す。また、
図15において、前記独自トークンは、Players Cheer Medal(PCM)として示し、前記基軸トークンは、Cheer Medal(CHM)として示し、前記法定通貨は、円として示し、前記商品等をコンテンツとして示す。また、
図15において、円とCHMのレートは、1円/PCMと固定である。
【0141】
PCMを保有しているファンがいない状態では、図中のポイント1にて示すように、応援対象が前記コンテンツの販売に対する収益を円に換金する際に、得られる収益が目減りする。さらに、図中のポイント2にて示すように、初期発行したPCMを切り崩して売却するとキャピタルロスが発生する。したがって、このような状況が発生しないために、応援対象は、魅力あるコンテンツ(前記商品等)をファンに提供し続けることにより、トークンエコノミーを運用していくことが望まれる。
【0142】
[実施形態4]
支援対象端末30が、初期発行リクエストを送信する一例について、
図16を用いて具体的に説明する。売買管理装置10は、例えば、支援対象端末30に、テンプレート情報を提供してもよい。そして、支援対象端末30は、例えば、売買管理装置10から入力情報が付与されたテンプレート情報(初期発行情報及び運用管理支援情報の少なくとも一方)を取得してもよい。前記テンプレート情報は、例えば、テンプレート化された前記独自トークンの初期発行に関する初期発行情報、及び前記独自トークンを使用する経済圏の運用管理を支援する運用管理支援情報を含む情報であり、前記プラットフォームに紐づけられている。前記初期発行情報に付与される前記入力情報としては、例えば、初期発行する独自トークンの名称、独自トークンの初期発行量等に関する情報がある。前記運用管理支援情報に付与される前記入力情報としては、例えば、電子商取引、顧客管理等に関する情報がある。前記プラットフォームは、例えば、テンプレート情報に基づいて、複数種類の独自トークンが発行されるプラットフォーム(共通プラットフォーム)である。前記テンプレート情報は、例えば、売買管理装置10のメモリ102及び記憶装置104等に予め記憶されていてもよい。前記テンプレート情報には、例えば、予め設定した選択肢が含まれていてもよい。
【0143】
テンプレート情報について、
図16を用いて具体的に説明する。
図16は、支援対象端末30が入力部33を用いて前記テンプレート情報に各情報を入力する一例を示す。
図16に示すように、前記テンプレート情報には、例えば、前記初期発行する独自トークンのテーマ(左図)及び目的(中央図))等に関する選択肢が含まれている。前記テーマとは、例えば、スポーツ、地域創生、タレント、一次産業等の支援対象に関する情報である。前記目的とは、例えば、ユーザ間交流、デジタルコンテンツ販売、個人間送金等のトークンエコノミーの利用目的に関する情報である。支援対象端末30は、入力装置105を介して、前記選択のうち、任意の選択肢を選択する。また、支援対象端末30は、例えば、
図16に示すように、入力装置105を用いて初期発行する独自トークンの名称、及び独自トークンの初期発行量等を前記テンプレート情報に入力してもよい(右図)。支援対象端末30は、これらの情報が入力された前記テンプレート情報を含む初期発行リクエストを売買管理装置10に送信する。そして、前記テンプレート情報を含む初期発行リクエストを取得した売買管理装置10は、前記テンプレート情報に基づいて、前記共通プラットフォーム上に、前記独自トークンの初期発行を行う。前記テンプレート情報を用いることで、支援対象は、前記独自トークンに関するウォレットアプリケーションの開発費を抑えることができる。
【0144】
また、売買管理装置10は、例えば、前記テンプレート情報に加えて、前記テンプレート情報を送信した支援対象装置30に対し、プラグインを提供してもよい。前記プラグインには、例えば、支援対象端末30及び支援者端末40等の画面上に表示される前記支援対象及びその独自トークンに関するデザインを変更可能なデータ(デザインスキンデータ)等が含まれる。このようにして、支援対象は、前記共通アプリケーション独自のアプリケーションとしてカスタマイズすることができる。
【0145】
[実施形態5]
本実施形態のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。本発明において、「手順」は、「処理」と読み替えてもよい。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。前記記録媒体としては、特に限定されず、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク等が挙げられる。
【0146】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0147】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
発行リクエスト取得部、基軸トークン変換部、変換率決定部、換算部、独自トークン発行部、トークン口座管理部、販売処理部、及び購入処理部を含み、
前記発行リクエスト取得部は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを支援対象端末から取得すること、及び前記所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを支援者端末から取得することの少なくとも一方を実行し、
前記支援対象端末及び前記支援者端末は、分散型台帳上にトークンを管理するトークン口座を保有し、
前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストは、前記トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記基軸トークン変換部は、前記入金された入金額を基軸トークンの量に変換し、
前記基軸トークンは、前記所定のプラットフォーム上において基軸となるトークンであり、
前記変換率決定部は、前記基軸トークンの量及び前記プラットフォームにおける前記独自トークンの総発行量に基づいた計算式を用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定し、
前記換算部は、前記変換率を用いて、前記基軸トークンの量を前記独自トークンの量に換算し、
前記独自トークン発行部は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に応答して、前記プラットフォーム上に、前記換算した独自トークンを発行し、
発行される前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記トークン口座管理部は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に基づき、前記支援対象端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与すること、及び前記支援者端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与することの少なくとも一方を実行し、
前記販売処理部は、前記支援対象端末が前記プラットフォーム上で提示する商品及びサービスの少なくとも一方を前記支援者端末に販売する処理を実行し、
前記商品及び前記サービスの少なくとも一方は、前記支援対象端末によって前記独自トークンの任意の量を設定されており、
前記購入処理部は、前記支援者端末が保有する前記独自トークンを用いて前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する意思が前記支援者端末から提示された場合、前記支援者端末に対し前記支援対象端末から前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する処理を実行し、
前記トークン口座管理部は、さらに、前記支援者端末が前記購入に用いた独自トークンの量を前記支援対象端末のトークン口座に移動させる、売買管理装置。
(付記2)
さらに、換金リクエスト取得部及び送金処理部を含み、
前記換金リクエスト取得部は、前記支援対象端末から換金リクエストを取得し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記換算部は、前記変換率を用いて、前記独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換部は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記送金処理部は、変換した前記法定通貨の額を前記法定通貨口座に送金する、付記1記載の売買管理装置。
(付記3)
さらに、発行量指定情報取得部、及び入金額提示部を含み、
前記発行量指定情報取得部は、前記支援対象端末及び前記支援者端末の少なくとも一方から、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を取得し、
前記換算部は、前記変換率を用いて、前記指定された独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換部は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記入金額提示部は、前記支援者端末及び前記支援対象端末の少なくとも一方に対し、変換した前記法定通貨の額を、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額として提示し、
前記発行リクエスト取得部は、前記提示後に、前記支援対象端末から前記初期発行リクエストを取得すること、及び前記対象者端末から前記保有発行リクエストを取得することの少なくとも一方を実行する、付記1又は2記載の売買管理装置。
(付記4)
前記購入処理部は、ステータス付与部を含み、
前記ステータス付与部は、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記支援者端末の前記トークン口座に紐づけてステータスを付与する、付記1から3のいずれかに記載の売買管理装置。
(付記5)
前記変換率決定部は、バンコールプロトコルを用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定する、付記1から4のいずれかに記載の売買管理装置。
(付記6)
付記1から5のいずれかに記載の売買管理装置と併用される支援対象端末であって、
発行リクエスト送信部、設定部、販売情報提示部、及び記憶部を含み、
前記発行リクエスト送信部は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記初期発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶部に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記設定部は、商品及びサービスの少なくとも一方に前記独自トークンの任意の量を設定し、
前記販売情報提示部は、前記独自トークンの任意の量を設定した商品及びサービスの少なくとも一方を前記プラットフォーム上で提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記初期発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方が購入された場合に、前記設定した独自トークンの量と同量が付与される、支援対象端末。
(付記7)
さらに、換金リクエスト送信部を含み、
前記換金リクエスト送信部は、前記売買管理装置に換金リクエストを送信し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記独自トークンの量が減量され、
前記法定通貨口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記法定通貨の所定の額が入金される、付記6記載の支援対象端末。
(付記8)
さらに、発行量指定情報送信部を含み、
前記発行量指定情報送信部は、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を前記売買管理装置に送信し、
前記発行リクエスト送信部は、前記売買管理装置によって、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額を提示されてから、前記初期発行リクエストを送信する、付記6又は7記載の支援対象端末。
(付記9)
付記1から5のいずれかに記載の売買管理装置と併用される支援者端末であって、
発行リクエスト送信部、購入意思提示部、及び記憶部を含み、
前記発行リクエスト送信部は、所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記保有発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶部に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記購入意思提示部は、前記トークン口座に保有する前記独自トークンを用いて、前記プラットフォーム上で提示されている商品及びサービスの少なくとも一方を購入する意思を提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記保有発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入した場合に、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方に設定されている独自トークンの量と同量が減量される、支援者端末。
(付記10)
さらに、発行量指定情報送信部を含み、
前記発行量指定情報送信部は、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を前記売買管理装置に送信し、
前記発行リクエスト送信部は、前記売買管理装置によって、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額を提示されてから、前記保有発行リクエストを送信する、付記9記載の支援者端末。
(付記11)
前記トークン口座は、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記売買管理装置からステータスが付与される、付記9又は10記載の支援者端末。
(付記12)
付記1から5のいずれかに記載の売買管理装置と、付記6から8のいずれかに記載の支援対象端末と、付記9から11のいずれかに記載の支援者端末とを含み、
前記売買管理装置は、通信回線網を介して、前記支援対象端末及び前記支援者端末と接続する、トークン流通システム装置。
(付記13)
発行リクエスト取得工程、基軸トークン変換工程、変換率決定工程、換算工程、独自トークン発行工程、トークン口座管理工程、販売処理工程、及び購入処理工程を含み、
前記発行リクエスト取得工程は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを支援対象端末から取得すること、及び前記所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを支援者端末から取得することの少なくとも一方を実行し、
前記支援対象端末及び前記支援者端末は、分散型台帳上にトークンを管理するトークン口座を保有し、
前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストは、前記トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記基軸トークン変換工程は、前記入金された入金額を基軸トークンの量に変換し、
前記基軸トークンは、前記所定のプラットフォーム上において基軸となるトークンであり、
前記変換率決定工程は、前記基軸トークンの量及び前記プラットフォームにおける前記独自トークンの総発行量に基づいた計算式を用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定し、
前記換算工程は、前記変換率を用いて、前記基軸トークンの量を前記独自トークンの量に換算し、
前記独自トークン発行工程は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に応答して、前記プラットフォーム上に、前記換算した独自トークンを発行し、
発行される前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記トークン口座管理工程は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に基づき、前記支援対象端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与すること、及び前記支援者端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与することの少なくとも一方を実行し、
前記販売処理工程は、前記支援対象端末が前記プラットフォーム上で提示する商品及びサービスの少なくとも一方を前記支援者端末に販売する処理を実行し、
前記商品及び前記サービスの少なくとも一方は、前記支援対象端末によって前記独自トークンの任意の量を設定されており、
前記購入処理工程は、前記支援者端末が保有する前記独自トークンを用いて前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する意思が前記支援者端末から提示された場合、前記支援者端末に対し前記支援対象端末から前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する処理を実行し、
前記トークン口座管理工程は、さらに、前記支援者端末が前記購入に用いた独自トークンの量を前記支援対象端末のトークン口座に移動させる、売買管理方法。
(付記14)
さらに、換金リクエスト取得工程及び送金処理工程を含み、
前記換金リクエスト取得工程は、前記支援対象端末から換金リクエストを取得し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記換算工程は、前記変換率を用いて、前記独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換工程は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記送金処理工程は、変換した前記法定通貨の額を前記法定通貨口座に送金する、付記13記載の売買管理方法。
(付記15)
さらに、発行量指定情報取得工程、及び入金額提示工程を含み、
前記発行量指定情報取得工程は、前記支援対象端末及び前記支援者端末の少なくとも一方から、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を取得し、
前記換算工程は、前記変換率を用いて、前記指定された独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換工程は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記入金額提示工程は、前記支援者端末及び前記支援対象端末の少なくとも一方に対し、変換した前記法定通貨の額を、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額として提示し、
前記発行リクエスト取得工程は、前記提示後に、前記支援対象端末から前記初期発行リクエストを取得すること、及び前記対象者端末から前記保有発行リクエストを取得することの少なくとも一方を実行する、付記13又は14記載の売買管理方法。
(付記16)
前記購入処理工程は、ステータス付与工程を含み、
前記ステータス付与工程は、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記支援者端末の前記トークン口座に紐づけてステータスを付与する、付記13から15のいずれかに記載の売買管理方法。
(付記17)
前記変換率決定工程は、バンコールプロトコルを用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定する、付記13から16のいずれかに記載の売買管理方法。
(付記18)
付記13から17のいずれかに記載の売買管理方法における前記支援対象端末において実行される販売情報提示方法であって、
発行リクエスト送信工程、設定工程、販売情報提示工程、及び記憶工程を含み、
前記発行リクエスト送信工程は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記初期発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶工程に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記設定工程は、商品及びサービスの少なくとも一方に前記独自トークンの任意の量を設定し、
前記販売情報提示工程は、前記独自トークンの任意の量を設定した商品及びサービスの少なくとも一方を前記プラットフォーム上で提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記初期発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方が購入された場合に、前記設定した独自トークンの量と同量が付与される、販売情報提示方法。
(付記19)
さらに、換金リクエスト送信工程を含み、
前記換金リクエスト送信工程は、前記売買管理装置に換金リクエストを送信し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記独自トークンの量が減量され、
前記法定通貨口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記法定通貨の所定の額が入金される、付記18記載の販売情報提示方法。
(付記20)
さらに、発行量指定情報送信工程を含み、
前記発行量指定情報送信工程は、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を前記売買管理装置に送信し、
前記発行リクエスト送信工程は、前記売買管理装置によって、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額を提示されてから、前記初期発行リクエストを送信する、付記18又は19記載の販売情報提示方法。
(付記21)
付記13から17のいずれかに記載の売買管理方法における前記支援者端末において実行される購入意思提示方法であって、
発行リクエスト送信工程、購入意思提示工程、及び記憶工程を含み、
前記発行リクエスト送信工程は、所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記保有発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶工程に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記購入意思提示工程は、前記トークン口座に保有する前記独自トークンを用いて、前記プラットフォーム上で提示されている商品及びサービスの少なくとも一方を購入する意思を提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記保有発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入した場合に、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方に設定されている独自トークンの量と同量が減量される、購入意思提示方法。
(付記22)
さらに、発行量指定情報送信工程を含み、
前記発行量指定情報送信工程は、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を前記売買管理装置に送信し、
前記発行リクエスト送信工程は、前記売買管理装置によって、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額を提示されてから、前記保有発行リクエストを送信する、付記21記載の購入意思提示方法。
(付記23)
前記トークン口座は、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記売買管理装置からステータスが付与される、付記21又は22記載の購入意思提示方法。
(付記24)
付記13から17のいずれかに記載の売買管理方法と、付記18から20のいずれかに記載の販売情報提示方法と、付記21から23のいずれかに記載の購入意思提示方法とを含み、
前記売買管理方法における前記支援対象端末は、前記販売情報提示方法を実行する端末であり、
前記売買管理方法における前記支援者端末は、前記購入意思提示方法を実行する端末であり、
前記販売情報提示方法及び前記購入意思提示方法における前記売買管理装置は、前記売買管理方法を実行する装置である、トークン流通方法。
(付記25)
コンピュータに、発行リクエスト取得手順、基軸トークン変換手順、変換率決定手順、換算手順、独自トークン発行手順、トークン口座管理手順、販売処理手順、及び購入処理手順を含む手順を実行させるためのプログラム:
前記発行リクエスト取得手順は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを支援対象端末から取得すること、及び前記所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを支援者端末から取得することの少なくとも一方を実行し、
前記支援対象端末及び前記支援者端末は、分散型台帳上にトークンを管理するトークン口座を保有し、
前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストは、前記トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記基軸トークン変換手順は、前記入金された入金額を基軸トークンの量に変換し、
前記基軸トークンは、前記所定のプラットフォーム上において基軸となるトークンであり、
前記変換率決定手順は、前記基軸トークンの量及び前記プラットフォームにおける前記独自トークンの総発行量に基づいた計算式を用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定し、
前記換算手順は、前記変換率を用いて、前記基軸トークンの量を前記独自トークンの量に換算し、
前記独自トークン発行手順は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に応答して、前記プラットフォーム上に、前記換算した独自トークンを発行し、
発行される前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記トークン口座管理手順は、前記初期発行リクエスト及び前記保有発行リクエストの少なくとも一方に基づき、前記支援対象端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与すること、及び前記支援者端末のトークン口座に前記換算した独自トークンの量を付与することの少なくとも一方を実行し、
前記販売処理手順は、前記支援対象端末が前記プラットフォーム上で提示する商品及びサービスの少なくとも一方を前記支援者端末に販売する処理を実行し、
前記商品及び前記サービスの少なくとも一方は、前記支援対象端末によって前記独自トークンの任意の量を設定されており、
前記購入処理手順は、前記支援者端末が保有する前記独自トークンを用いて前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する意思が前記支援者端末から提示された場合、前記支援者端末に対し前記支援対象端末から前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入する処理を実行し、
前記トークン口座管理手順は、さらに、前記支援者端末が前記購入に用いた独自トークンの量を前記支援対象端末のトークン口座に移動させる。
(付記26)
さらに、換金リクエスト取得手順及び送金処理手順を含み、
前記換金リクエスト取得手順は、前記支援対象端末から換金リクエストを取得し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記換算手順は、前記変換率を用いて、前記独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換手順は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記送金処理手順は、変換した前記法定通貨の額を前記法定通貨口座に送金する、付記25記載のプログラム。
(付記27)
さらに、発行量指定情報取得手順、及び入金額提示手順を含み、
前記発行量指定情報取得手順は、前記支援対象端末及び前記支援者端末の少なくとも一方から、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を取得し、
前記換算手順は、前記変換率を用いて、前記指定された独自トークンの量を前記基軸トークンの量に換算し、
前記基軸トークン変換手順は、換算した前記基軸トークンの量を法定通貨の額に変換し、
前記入金額提示手順は、前記支援者端末及び前記支援対象端末の少なくとも一方に対し、変換した前記法定通貨の額を、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額として提示し、
前記発行リクエスト取得手順は、前記提示後に、前記支援対象端末から前記初期発行リクエストを取得すること、及び前記対象者端末から前記保有発行リクエストを取得することの少なくとも一方を実行する、付記25又は26記載のプログラム。
(付記28)
前記購入処理手順は、ステータス付与手順を含み、
前記ステータス付与手順は、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記支援者端末の前記トークン口座に紐づけてステータスを付与する、付記25から27のいずれかに記載のプログラム。
(付記29)
前記変換率決定手順は、バンコールプロトコルを用いて、前記基軸トークンと前記独自トークンとの変換率を決定する、付記25から28のいずれかに記載のプログラム。
(付記30)
付記25から29のいずれかに記載のプログラムにおける前記支援対象端末に、発行リクエスト送信手順、設定手順、販売情報提示手順、及び記憶手順を含む手順を実行させるためのプログラム:
前記発行リクエスト送信手順は、所定のプラットフォーム上における新しい独自トークンの発行に関する初期発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記初期発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶手順に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記設定手順は、商品及びサービスの少なくとも一方に前記独自トークンの任意の量を設定し、
前記販売情報提示手順は、前記独自トークンの任意の量を設定した商品及びサービスの少なくとも一方を前記プラットフォーム上で提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記初期発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方が購入された場合に、前記設定した独自トークンの量と同量が付与される。
(付記31)
さらに、換金リクエスト送信手順を含み、
前記換金リクエスト送信手順は、前記売買管理装置に換金リクエストを送信し、
前記換金リクエストは、前記法定通貨に換金する前記独自トークンの量に関する換金情報及び法定通貨口座を特定する法定通貨口座情報を含み、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記独自トークンの量が減量され、
前記法定通貨口座には、前記売買管理装置によって、前記換金リクエストに応答して換金された前記法定通貨の所定の額が入金される、付記30記載のプログラム。
(付記32)
さらに、発行量指定情報送信手順を含み、
前記発行量指定情報送信手順は、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を前記売買管理装置に送信し、
前記発行リクエスト送信手順は、前記売買管理装置によって、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額を提示されてから、前記初期発行リクエストを送信する、付記30又は31記載のプログラム。
(付記33)
付記25から29のいずれかに記載のプログラムにおける前記支援者端末に、発行リクエスト送信手順、購入意思提示手順、及び記憶手順を含む手順を実行させるためのプログラム:
前記発行リクエスト送信手順は、所定のプラットフォーム上に初期発行済みの独自トークンのうち、任意の独自トークンの発行に関する保有発行リクエストを売買管理装置に送信し、
前記保有発行リクエストは、トークン口座を特定するトークン口座情報及び法定通貨による入金に関する入金情報を含み、
前記トークン口座は、前記記憶手順に記憶され、且つ分散型台帳上でトークンを管理する口座であり、
前記独自トークンは、支援対象毎に独自のトークンであり、
前記購入意思提示手順は、前記トークン口座に保有する前記独自トークンを用いて、前記プラットフォーム上で提示されている商品及びサービスの少なくとも一方を購入する意思を提示し、
前記トークン口座には、前記売買管理装置によって、前記保有発行リクエストに応答して発行された前記独自トークンの量が付与され、且つ前記商品及び前記サービスの少なくとも一方を購入した場合に、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方に設定されている独自トークンの量と同量が減量される。
(付記34)
さらに、発行量指定情報送信手順を含み、
前記発行量指定情報送信手順は、発行する独自トークンの量を指定する発行量指定情報を前記売買管理装置に送信し、
前記発行リクエスト送信手順は、前記売買管理装置によって、前記指定する量の独自トークンを発行するために必要と推測する入金額を提示されてから、前記保有発行リクエストを送信する、付記33記載のプログラム。
(付記35)
前記トークン口座は、前記商品及び前記サービスの少なくとも一方の購入に関する購入履歴情報に応じて、前記売買管理装置からステータスが付与される、付記33又は34記載のプログラム。
(付記36)
付記25から29のいずれかに記載の第1のプログラムと、付記30から32のいずれかに記載の第2のプログラムと、付記33から35のいずれかに記載の第3のプログラムとを含み、
前記第1のプログラムにおける前記支援対象端末は、前記第2のプログラムを実行させるための端末であり、
前記第1のプログラムにおける前記支援者端末は、前記第3のプログラムを実行させるための端末であり、
前記第2のプログラム及び前記第3のプログラムにおける前記売買管理装置は、前記第1のプログラムを実行させるための装置である、プログラム。
(付記37)
付記25から36のいずれかに記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明によれば、独自トークンの発行及び商品等の売買をシームレスに行える。このため、本発明は、トークンエコノミーにおいて有用である。
【符号の説明】
【0149】
10 売買管理装置
11 発行リクエスト取得部
12 基軸トークン変換部
13 変換率決定部
14 換算部
15 独自トークン発行部
16 トークン口座管理部
17 販売処理部
18 購入処理部
181 ステータス付与部
19 換金リクエスト取得部
20 送金処理部
21 発行量指定情報取得部
22 入金額提示部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 表示装置
107 通信デバイス